(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-19
(45)【発行日】2024-06-27
(54)【発明の名称】3Dライダセンサ
(51)【国際特許分類】
G01S 7/497 20060101AFI20240620BHJP
【FI】
G01S7/497
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021164749
(22)【出願日】2021-10-06
(62)【分割の表示】P 2019520842の分割
【原出願日】2017-10-02
【審査請求日】2021-10-06
【審判番号】
【審判請求日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】102016220504.8
(32)【優先日】2016-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(72)【発明者】
【氏名】フレデリクセン,アネッテ
(72)【発明者】
【氏名】ビュットナー,アクセル
(72)【発明者】
【氏名】シュバルツ,ハンス-ヨッヘン
(72)【発明者】
【氏名】シュパルベルト,ヤン
(72)【発明者】
【氏名】オストリンスキー,ヨエルン
(72)【発明者】
【氏名】シュトッペル,クラウス
(72)【発明者】
【氏名】カミル,ムスタファ
(72)【発明者】
【氏名】ボガトシャー,ジークバルト
【合議体】
【審判長】濱野 隆
【審判官】中塚 直樹
【審判官】小島 寛史
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-024316(JP,A)
【文献】特開2009-204903(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/48-7/51
G01S 17/00-17/95
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車用3Dライダセンサ(10)であって、レーザ光源(11)と、受光器と、レーザ光源(11)から発生されたレーザビーム(20)を相互に直交する2つの走査方向に偏向させる走査システムと、前記レーザビーム(20)が通過するための自動車用3Dライダセンサ(10)の出口開口に設けたディスクまたはレンズ(13)とを含む、自動車用3Dライダセンサ(10)において、3Dライダセンサ(10)内に、正常動作からの逸脱を検出するための他の検出装置(14)を設け、
該他の検出装置(14)が、追加の光センサ(15)を含み、
該追加の光センサ(15)は、前記ディスクまたはレンズ(13)における前記レーザビームの走査経路の変位を検出するために、前記ディスクまたはレンズ(13)の縁に設けられ、
該追加の光センサ(15)は、前記レーザビーム(20)および前記走査システムの正常動作においては照射されず、該追加の光センサにおいて照射された場合には、前記レーザビーム及び/又は前記走査システムにおける位置関係の調整不良があることを検知するように設けられ、または、前記追加の光センサ(15)は、前記レーザビーム(20)および前記走査システムの正常動作においては照射され、該追加の光センサにおいて照射されない場合には、前記レーザビーム及び/又は前記走査システムにおける位置関係の調整不良があることを検知するように設けられ、
該追加の光センサ(15)は、前記レーザビーム及び/又は前記走査システムにおける位置関係の調整不良があることを検出すると、前記レーザビーム及び/又は前記走査システムにおける位置関係の調整不良があることを示すエラーメッセージを出力し、または、自動校正を実行すること
を特徴とする3Dライダセンサ(10)。
【請求項2】
外部光を抑制することができること、を特徴とする請求項1に記載の3Dライダセンサ(10)。
【請求項3】
前記他の検出装置(14)が、迷光センサ(16)を含むこと、を特徴とする請求項1
または2に記載の3Dライダセンサ(10)。
【請求項4】
3Dライダセンサ(10)が、降雨センサ、温度センサ、超音波センサ、化学物質センサまたは放射能センサのような他のセンサと結合されたこと、を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の3Dライダセンサ(10)。
【請求項5】
前記ディスクまたはレンズ(13)上またはその中に、圧電システムを設けたこと、を特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の3Dライダセンサ(10)。
【請求項6】
前記ディスクまたはレンズ(13)上またはその中に、感光抵抗ワイヤ(22)を配置したこと、を特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の3Dライダセンサ(10)。
【請求項7】
レーザビーム(20)に対する拡大光学装置および/または集束光学装置を設けたこと、を特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の3Dライダ
センサ(10)。
【請求項8】
3Dライダセンサ(10)が、レーザ光源(11)と、受光器と、およびレーザ光源(11)から発生されたレーザビーム(20)を相互に直交する2つの走査方向に偏向させる走査システムと、前記レーザビーム(20)が通過するための3Dライダセンサ(10)出口開口に設けたディスクまたはレンズ(13)とを備えた、自動車用3Dライダセンサ(10)の動作方法において、3Dライダセンサ(10)内に、3Dライダセンサ(10)の正常動作からの逸脱がそれにより検出可能な、正常動作からの逸脱を検出するための他の検出装置(14)を設け、
該他の検出装置(14)が、追加の光センサ(15)を含み、
該追加の光センサ(15)は、前記ディスクまたはレンズ(13)における前記レーザビームの走査経路の変位を検出するために、前記ディスクまたはレンズ(13)の縁に設けられ、
該追加の光センサ(15)は、前記レーザビーム(20)および前記走査システムの正常動作においては照射されず、該追加の光センサにおいて照射された場合には、前記レーザビーム及び/又は前記走査システムにおける位置関係の調整不良があることを検知するように設けられ、または、前記追加の光センサ(15)は、前記レーザビーム(20)および前記走査システムの正常動作においては照射され、該追加の光センサにおいて照射されない場合には、前記レーザビーム及び/又は前記走査システムにおける位置関係の調整不良があることを検知するように設けられ、
該追加の光センサ(15)は、前記レーザビーム及び/又は前記走査システムにおける位置関係の調整不良があることを検出すると、前記レーザビーム及び/又は前記走査システムにおける位置関係の調整不良があることを示すエラーメッセージを出力し、または、自動校正を実行すること
を特徴とする3Dライダセンサ(10)の動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ光源と、受光器と、およびレーザ光源から発生されたレーザビームを相互に直交する2つの走査方向に偏向させる走査システムとを含む、特に自動車用3Dライダセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
本出願人に帰属するDE102015200224A1から、このような3Dライダセンサが知られている。レーザビームにより人を危険に曝すことを回避するために、例えば850と1500nmの間の波長を有する適切な強度のレーザビームが使用される。レーザビームを偏向させるために、例えばレーザビームを希望する方向に偏向させるためのマ
イクロミラーないしはMEMS(Micro-Electro-Mechanical-System「マイクロ・エレクトロ・メカニカルシステム」)が使用される。放射され、物体において反射されそして受光器により再び受光されたレーザビームの通過時間測定もまた行われる場合、周辺の三次元画像が検出可能であり、対応する評価装置および/または走行支援システムにより解釈可能である。したがって、衝突を回避するために、特に自動車のドライバは、車道内の固定のまたは可動の障害物を認識することが可能である。通常、このような3Dライダセンサはハウジング内に配置され、ハウジングは、レーザビームに対して、ディスクまたはレンズの形の出口開口を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、特に自動車用に適した、改善された機能性および信頼性を有する3Dライダセンサを提供することである。同様に、対応する3Dライダセンサの動作方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、本発明により、3Dライダセンサ内にまたはその上に、正常動作からの逸脱を検出するための他の検出装置を設けることによって解決される。この場合、検出装置をそれ自身任意の方法で形成しもよいが、以下に記載のように形成することが好ましい。この検出装置は、センサ内にまたはその上に、すなわち例えばセンサのレーザビームの送光および/または受光経路内に配置された「インテリジェント面」と呼んでもよい。この面は、例えばセンサのハウジングの内部にまたは出口開口上に配置してもよい。
【0006】
本発明の有利な変更態様および構成は従属請求項に示している。
【0007】
レーザビームの放射方向の検出が基準点で行われることが好ましい。例えば、中間面および/または出口開口に、レーザ並びに走査システムの正常な動作においては照射される必要がない追加の光センサを配置している。しかしながら、これにより、レーザ並びに走査システムが調整不良であることが自動的に検出可能であり、また対応するエラーメッセージが出力可能であり、あるいは全体システムの自動校正を実行する。同様に、光センサは、正常な動作において照射されなければならないように設計可能である。これにより、自動的に調整不良を推定することができる。これは、例えば出口開口の縁またはいわゆる中間面の領域内に配置したレーザ光検出器の形で実行してもよい。これにより、放射されたレーザビームが実際に希望した方向に送出されたか否かが検出可能である。この方向は、特に、機械的/熱的影響により、例えば3Dライダセンサのハウジングまたはマイクロミラーからマイクロレンズアレイまでの間隔の熱膨張により変化し得る。全体センサの機械的調整不良もまた、例えば自動車の衝突によって存在することがある。レーザそれ自身もまた、連続動作において、熱的ドリフト、例えばトリガパルス後のレーザ遅れを有することがある。
【0008】
同様に、出口開口内に、例えばセンサのハウジングの内部に、迷光パターンの不規則性に基づく後方散乱レーザビームに対する迷光センサのような検出装置を設け、この出口開口の汚れが存在するか否かを検出することが可能である。
【0009】
さらに、例えば他の周波数、パルス持続時間等に基づいて、外部光ないしは他の車両のライダセンサの光の入射を検出し抑制することが可能である。このために、特定の波長の光に対してのみ通過可能な、例えば出口開口における例えば帯域フィルタおよび/または対応するコーティングを使用する。しかしながら、ここでは、原理的に、例えば交通の流れを改善するために、種々の自動車のセンサ間のデータ伝送もまた可能であろう。
【0010】
後方散乱されそして受光器ないしは追加の迷光センサにより受光されたレーザ光において、希望しない逸脱、例えば霧、泡による後方反射または太陽放射による再帰反射が検出された場合、これは、他の検出装置により検出し、そして評価において考慮してもよい。
【0011】
同様に、特にトンネルまたは地下駐車場内に進入したときに変化した光状況を考慮するために、例えば輝度センサの形の周囲光検出を行ってもよい。
【0012】
連続動作においてレーザビームが希望した全ての観察領域を掃引したか否かを検査するために、出口開口上または中間面上のいずれかに感光抵抗フィラメントからなる狭いメッシュの格子を配置することを提案する。これにより、検出領域内に隙間がないか否かが検出可能である。
【0013】
伝送特性を変化させるために、例えば出口開口のディスクまたはレンズ上あるいは中間面内のディスク上に、圧電効果によって厚さ変化を発生させることは、原理的に可能である。これは、ファブリー・ペロー・フィルタ効果であってもよい。これにより、レーザ波長がドリフトした場合においても、希望された波長のみが受光可能であり、他の波長は抑制することが好ましい。これはきわめて狭い帯域であっても実行可能である。同様に、出口開口における反転圧電効果により、自動車の走行速度に依存してもまた、突風、他の音響信号等のレーザビームの放射または受光方向への影響を検出しかつ調整することが可能である。
【0014】
さらに、3Dライダセンサ内にまたはその上にあるいはそれに追加して、車両周辺の他のモニタリングを可能にするために、超音波センサを設けてもよい。
【0015】
同様に、例えば周囲温度および/または路面温度を検出する温度センサを設けてもよく、これにより、これを信号評価において考慮することができる。
【0016】
同様に、測定結果に影響を与えるであろう放射線に対する検出器を設けてもよい。
【0017】
出口開口におけるディスクまたはレンズは、例えばロータス効果コーティングを用いて汚れの付着を防止するように形成することが好ましい。
【0018】
例えば雨水、ダストまたは霧による凝縮を検出し、測定結果の評価において考慮するために、3Dライダセンサは凝縮センサと組み合わせてもよい。
【0019】
同様に、出口開口におけるディスクまたはレンズを、例えば落石に対して抵抗するために、特に衝撃およびかき傷に抵抗するように設計することを提案する。これは、特にダイヤモンドコーティングにより行ってもよい。
【0020】
最後に、出口開口のディスクまたはレンズにおける損傷を検出するために、損傷の検出を、例えば組み込まれた抵抗またはひずみゲージにより行ってもよい。
【0021】
画角を拡大するために、3Dライダセンサの内部に、例えば放射されたおよび/または後方散乱されたレーザビームに対してマイクロレンズアレイの形の拡大光学装置および/または集束光学装置を配置してもよい。
【0022】
例えば飛散塩、スモッグまたは他の環境影響を検出する化学物質検出器を設けてもよく、これにより、これを測定結果の評価において考慮することができる。
以下に本発明の実施例が図面により詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図2】
図2は、追加のセンサを有する3Dライダセンサを示す。
【
図3】
図3は、ディスクまたはレンズを断面図で示す。
【
図5】
図5は、感光抵抗ワイヤを有するディスクまたはレンズを示す。
【
図6】
図6は、ディスクまたはレンズを断面図で示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1の左側に示した3Dライダセンサ10はレーザ光源11を有し、レーザ光源は、種々の矢印で示したように、レーザビーム20を、相互に直交する少なくとも2つの空間方向に放射するように設計されている。すなわち、図を簡単にするためにここには示していない受光器と共に、特に自動車の周辺をモニタリングすることが可能である。3Dライダセンサは、ハウジング12を含み、例えば自動車の車体上または車体内に配置されている。理解されるように、それは、電源を備え、測定信号を、さらに処理するための自動車の制御装置に伝送するために、データ伝送手段を備えている。さらに、レーザビーム20を放射させまた場合により再び入射させるために、ハウジングにディスクまたはレンズ13を配置している。3Dライダセンサ10の機能性を向上させるために、本発明により、ここではレーザ光源11とディスクまたはレンズ13の間に配置した他の検出装置14を設けている。
図1の右側に示したように、この検出装置14を、ディスクまたはレンズ13内に組み込んでもよい。
【0025】
特に高温の路面上の蜃気楼は測定結果ないしはその評価に影響を与えることがあるので、周囲温度を検出し、ないしは蜃気楼効果を検出するように設計された温度センサ28を設けてもよい。
【0026】
図2に、ミラー16を有するレーザ光源11を示しており、ミラーは、自動車の周辺を照射するために、双方向矢印で示したように、相互に直交する空間方向に揺動可能である。レーザビーム20は、ディスクまたはレンズ13を介して3Dライダセンサ10から放射する。ここで、ディスクまたはレンズ13の隅に追加の光センサ15を配置している。熱的および/または機械的変化により、および/または時間的変化により、レーザビーム20の方向の調整不良が発生した場合、レーザ光はもはや直接ディスクまたはレンズ13を通過して配向されず、ハウジング12の周縁の方に進む。これを、光センサ15により検出し、また自動調整が行ってもよく、あるいはエラーメッセージを出力してもよい。
【0027】
光センサ15は、隅においてのみならず、ディスクまたはレンズ13の縁全体の周りに配置してもよいことがわかるであろう。
【0028】
さらに、迷光センサ25を示している。これは、例えば、レーザビーム20がディスクまたはレンズ13上の汚れ17から直接反射されるのを検出可能である。その場合、レーザビーム20は、もはや周辺を検出するようには作用せず、エラーメッセージを出力してもよい。
【0029】
図3に、3Dライダセンサのディスクまたはレンズ13を断面図で示している。この場合、その代わりにまたはそれに追加して、光センサ15は、ディスクまたはレンズ13の周りのみならず、ディスクまたはレンズ13の縁にもまた分配して配置している。レーザビーム20が例えば汚れ17に向かって進行したとき、レーザビームは、ディスクまたはレンズ13の内側で迷光18として反射され得る。同様のことが、ディスクまたはレンズ13の損傷19に対しても当てはまる。これは、ディスクまたはレンズ13の縁にある光センサ15により検出され得る。汚れ17は、水滴、露、凝縮等によってもまた形成され、検出されることがある。同様に、周辺からの温度の影響、化学物質または放射能の影響を検出し、評価において考慮してもよい。このために、3Dライダセンサ10は、対応するセンサを備え、ないしはそれとネットワーク化してもよい。
【0030】
同様に、入射および放射するレーザビームの透過挙動に影響を与える雨滴または水滴ないしは霧または露の凝縮もまた汚れ17とみなしてもよい。
【0031】
さらに、周辺の光を検出するために光抵抗27を設けてもよく、これにより、変化した照明条件を考慮するために、トンネル、車庫等内に進入することを3Dライダセンサ10が自動的に検出することができる。
【0032】
光抵抗17に追加してまたはその代わりに、耐傷コーティングおよび/またはロータスコーティングを設けもよい。
【0033】
さらに、それに追加してまたはその代わりに、化学物質感知コーティングにより、例えば飛散塩汚染のような環境影響を検出してもよい。
【0034】
同様に、例えば温度および気圧に依存してレーザビーム20に対して希望した透過挙動を保持するために、双方向矢印28で示すように、ディスクまたはレンズ13の厚さを、圧電効果により適合してもよい。同様に、圧電検出により、レンズまたはディスク13に対する音波、走行空気流等の影響を検出し、評価において考慮してもよい。
【0035】
さらに、ボックス29で示しているように、ディスクまたはレンズ13内に、例えばシンチレートする原子または分子を取り込んでもよい。これは放射線により励起され、光を放射し、この光は、例えばディスクまたはレンズ13の縁の対応する検出器により検出される。これにより、放射線の影響を検出し、評価において考慮することができる。
【0036】
図4に、ディスクまたはレンズ13上のレーザビーム20の走査経路21が任意の影響によりいかに変位し得るかを示している。変位したときには、例えば光センサ15によりこれを検出し、そしてそれに対応して再び調整するる。
【0037】
言うまでもないが、ディスクまたはレンズ13は、例えばロータスコーティング、耐傷コーティングおよび/または特定の波長のみを通過させるコーティングを備えてもよい。同様のことは、3Dライダセンサ10の内部に配置された部品に対しても当てはまる。同様に、帯域フィルタおよび/または例えば追加コーティングとしての光抵抗を設けてもよい。これにより、干渉またはその他の外乱を回避するために、例えば他の自動車のレーザビームの入射を防ぐことができる。
【0038】
図5に、ディスクまたはレンズ13であって、この上にまたはこの中に感光抵抗ワイヤ22が例えばネット状に配置されたものを示している。レーザビーム20がこのようなワイヤ22に当たると、円23で示す電気パルスが放出される。例えばミラー16内に機械的欠陥が発生して、領域24がレーザビームにより掃引されなかった場合、電気信号は発生せず、したがってエラーメッセージを出力してもよい。
【0039】
図6に、ディスクまたはレンズ13を断面図で示している。その縁に、好ましくはその周りに、希望しない波長の、すなわち例えば他の自動車のセンサからのレーザビーム26を排除するために、帯域フィルタを配置し、これにより、測定結果の品質低下は発生しない。3Dライダセンサ10自体のレーザビーム20のみを検出すべきである。
【0040】
図7に、いわゆるインテリジェント中間面の3つの異なる構成を示している。左側においては、これは透明であり、特に反射されたレーザビームをいわゆるフィルタリングしないまま通過させる。中央においては、これは完全に暗くされ、例えば特定の波長の光のみを通過させ、右側においては、例えば希望しない光入射を適切に抑制するために、一部分のみを暗くしている。これは、マイクロアレイおよび/または操作可能な感光コーティングにより行うことが可能である。
【0041】
最後に、
図8に、拡大特性を有するディスクまたはレンズ13を示している。レーザ光源11から発生されたレーザビームは、より大きな周辺領域を検出可能にするために、ディスクまたはレンズ13を介して拡大する。原理的に集束する構成もまた可能である。
【符号の説明】
【0042】
10 3Dライダセンサ
11 レーザ光源
12 ハウジング
13 レンズ、ディスク
14 検出装置
15 光センサ
16 ミラー
17 汚れ
18 迷光
19 損傷
20 レーザビーム
21 走査経路
22 感光抵抗ワイヤ、感光抵抗フィラメント
23 円
24 領域
25 迷光センサ
26 レーザビーム
27 光抵抗
28 温度センサ、双方向矢印
29 ボックス