(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-19
(45)【発行日】2024-06-27
(54)【発明の名称】半導体発光装置
(51)【国際特許分類】
H01L 33/54 20100101AFI20240620BHJP
H01L 33/58 20100101ALI20240620BHJP
【FI】
H01L33/54
H01L33/58
(21)【出願番号】P 2023096377
(22)【出願日】2023-06-12
(62)【分割の表示】P 2018214743の分割
【原出願日】2018-11-15
【審査請求日】2023-06-13
(31)【優先権主張番号】P 2017241805
(32)【優先日】2017-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2017241495
(32)【優先日】2017-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【氏名又は名称】臼井 尚
(72)【発明者】
【氏名】外山 智一郎
(72)【発明者】
【氏名】安斉 秀晃
(72)【発明者】
【氏名】橋本 健矢
(72)【発明者】
【氏名】谷田貝 亮
【審査官】村井 友和
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-069731(JP,A)
【文献】特開2007-201444(JP,A)
【文献】特開2007-157943(JP,A)
【文献】特開2012-124417(JP,A)
【文献】特開2006-261366(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0265271(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第1340864(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/48-33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚さ方向一方側を向く基材表面および前記厚さ方向他方側を向く基材裏面を有する絶縁性の基材、前記基材に形成された導体層、および前記導体層の一部を覆う絶縁層を有する基板と、
前記基板の前記基材表面側に搭載された半導体発光素子と、
前記半導体発光素子を覆い且つ前記半導体発光素子からの光を透過させる樹脂部と、を備え、
前記基板の前記基材は、各々が前記基材表面および前記基材裏面を繋ぎ、且つ第1方向に離間した一対の基材第1側面と、各々が前記基材表面および前記基材裏面を繋ぎ、且つ前記厚さ方向視において前記基材第1側面よりも前記半導体発光素子側に凹む一対の基材第3側面と、を有し、
前記導体層は、前記基材表面に形成された表面部および前記基材第3側面に形成された側面部を有し、
前記表面部は、前記基材第3側面に対して前記半導体発光素子側に隣接し且つ前記側面部に繋がる表面第1部を有し、
前記絶縁層は、前記厚さ方向視において前記基材第3側面に対して前記半導体発光素子とは反対側に位置する絶縁層第1部と、前記厚さ方向視において前記導体層の前記表面第1部に重なる絶縁層第2部とを有し、
前記樹脂部は、前記絶縁層の前記絶縁層第1部および前記絶縁層第2部を覆っており、
前記絶縁層第1部のうち前記樹脂部と接する絶縁層第1面に含まれる絶縁層第1領域と、前記樹脂部の樹脂表面のうち前記厚さ方向視において前記絶縁層第1領域に重なる樹脂第1領域と、の距離である第1距離は、前記絶縁層第2部のうち前記樹脂部と接する絶縁層第2面に含まれる絶縁層第2領域と、前記樹脂部の前記樹脂表面のうち前記厚さ方向視において前記絶縁層第2領域に重なる樹脂第2領域と、の距離である第2距離よりも大きい、半導体発光装置。
【請求項2】
前記樹脂部の前記樹脂表面は、前記厚さ方向視において前記半導体発光素子と重なる樹脂第3領域を有しており、
前記樹脂第1領域は、前記厚さ方向において前記樹脂第3領域よりも前記厚さ方向一方側に位置している、請求項1に記載の半導体発光装置。
【請求項3】
前記樹脂第1領域は、前記厚さ方向において前記樹脂第2領域よりも前記厚さ方向一方側に位置している、請求項2に記載の半導体発光装置。
【請求項4】
前記基板の前記基材は、各々が前記基材表面および前記基材裏面を繋ぎ、且つ第1方向および前記厚さ方向に直角である第2方向に離間した一対の基材第2側面と、4つの前記基材第3側面を有し、
前記基材第3側面は、前記基材第1側面と前記基材第2側面との間に介在している、請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項5】
前記樹脂部は、前記一対の基材第1側面と面一である一対の樹脂第1側面と、前記一対の基材第2側面と面一である一対の樹脂第2側面と、を有する、請求項4に記載の半導体発光装置。
【請求項6】
前記絶縁層は、前記基材第1側面と面一である絶縁層第1側面と、前記基材第2側面と面一である絶縁層第2側面と、を有する、請求項5に記載の半導体発光装置。
【請求項7】
前記絶縁層第1領域は、前記絶縁層第1側面、前記絶縁層第2側面および前記絶縁層第1面が交わる領域であり、
前記絶縁層第2領域は、前記厚さ方向視において前記基材第3側面と重なる、請求項6に記載の半導体発光装置。
【請求項8】
前記樹脂部の前記樹脂表面は、前記樹脂第2側面との境界であって前記第1方向において前記半導体発光素子と重なる樹脂第4領域を有しており、
前記樹脂第1領域は、前記厚さ方向において前記樹脂第4領域よりも前記厚さ方向一方側に位置している、請求項7に記載の半導体発光装置。
【請求項9】
前記樹脂部の前記樹脂表面は、前記樹脂第1側面との境界であって前記第2方向において前記半導体発光素子と重なる樹脂第5領域を有しており、
前記樹脂第1領域は、前記厚さ方向において前記樹脂第5領域よりも前記厚さ方向一方側に位置している、請求項7または8に記載の半導体発光装置。
【請求項10】
前記絶縁層第1領域は、前記絶縁層第2領域よりも前記厚さ方向他方側に位置する、請求項7ないし9のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項11】
前記絶縁層第1領域は、前記基材表面よりも前記厚さ方向他方側に位置する、請求項10に記載の半導体発光装置。
【請求項12】
前記絶縁層第1領域は、前記厚さ方向において前記基材表面と前記表面第1部の導体層第1面との間に位置する、請求項10に記載の半導体発光装置。
【請求項13】
前記絶縁層第1領域は、前記基材表面と前記表面第1部の導体層第1面よりも前記厚さ方向一方側に位置する、請求項10に記載の半導体発光装置。
【請求項14】
前記絶縁層第1領域は、前記絶縁層第2領域よりも前記厚さ方向一方側に位置する、請求項7ないし9のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項15】
前記絶縁層は、前記絶縁層第2部に隣接し、且つ前記基材表面に接する絶縁層第3部を有する、請求項1ないし14のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項16】
前記絶縁層第3部の厚さは、前記絶縁層第2部の厚さよりも厚い、請求項15に記載の半導体発光装置。
【請求項17】
前記絶縁層第2部の厚さは、前記導体層の前記表面部の前記表面第1部の厚さよりも厚い、請求項16に記載の半導体発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、従来の半導体発光装置の一例が開示されている。同文献に開示された半導体発光装置は、基板、半導体発光素子および樹脂部を備えている。樹脂部は、半導体発光素子からの光を透過させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
半導体発光装置からの発光状況は、樹脂部の形状等に影響を受ける。樹脂部の形状等によっては、半導体発光装置から発せられる光の色合いにばらつきが生じる。また、樹脂部の形状にばらつきが生じることは好ましくない。
【0005】
本開示は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、色合いのばらつきを抑制することが可能な半導体発光装置を提供することをその課題とする。また、本開示は、樹脂部形状のばらつきを抑制することが可能な半導体発光装置を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示によって提供される半導体発光装置は、厚さ方向一方側を向く基材表面および前記厚さ方向他方側を向く基材裏面を有する絶縁性の基材、前記基材に形成された導体層、および前記導体層の一部を覆う絶縁層を有する基板と、前記基板の前記基材表面側に搭載された半導体発光素子と、前記半導体発光素子を覆い且つ前記半導体発光素子からの光を透過させる樹脂部と、を備える半導体発光装置であって、前記基板の前記基材は、各々が前記基材表面および前記基材裏面を繋ぎ、且つ第1方向に離間した一対の基材第1側面と、各々が前記基材表面および前記基材裏面を繋ぎ、且つ前記厚さ方向視において前記基材第1側面よりも前記半導体発光素子側に凹む一対の基材第3側面と、を有し、前記導体層は、前記基材表面に形成された表面部および前記基材第3側面に形成された側面部を有し、前記表面部は、前記基材第3側面に対して前記半導体発光素子側に隣接し且つ前記側面部に繋がる表面第1部を有し、前記絶縁層は、前記厚さ方向視において前記基材第3側面に対して前記半導体発光素子とは反対側に位置する絶縁層第1部と、前記厚さ方向視において前記導体層の前記表面第1部に重なる絶縁層第2部とを有し、前記樹脂部は、前記絶縁層の前記絶縁層第1部および前記絶縁層第2部を覆っており、前記絶縁層第1部のうち前記樹脂部と接する絶縁層第1面に含まれる絶縁層第1領域と、前記樹脂部の樹脂表面のうち前記厚さ方向視において前記絶縁層第1領域に重なる樹脂第1領域と、の距離である第1距離は、前記絶縁層第2部のうち前記樹脂部と接する絶縁層第2面に含まれる絶縁層第2領域と、前記樹脂部の前記樹脂表面のうち前記厚さ方向視において前記絶縁層第2領域に重なる樹脂第2領域と、の距離である第2距離よりも大きい。
【発明の効果】
【0007】
本開示の半導体発光装置によれば、色合いのばらつきを抑制することができる。
【0008】
本開示のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の第1実施形態に係る半導体発光装置を示す平面図である。
【
図2】本開示の第1実施形態に係る半導体発光装置を示す要部平面図である。
【
図3】本開示の第1実施形態に係る半導体発光装置を示す底面図である。
【
図5】本開示の第1実施形態に係る半導体発光装置を示す要部拡大断面図である。
【
図6】本開示の第1実施形態に係る半導体発光装置を示す正面図である。
【
図7】本開示の第1実施形態に係る半導体発光装置を示す要部拡大正面図である。
【
図8】本開示の第1実施形態に係る半導体発光装置を示す側面図である。
【
図9】本開示の第1実施形態に係る半導体発光装置を示す要部拡大側面図である。
【
図10】本開示の第1実施形態に係る半導体発光装置の基板を示す要部平面図である。
【
図11】本開示の第1実施形態に係る半導体発光装置の製造方法の一例を示す要部平面図である。
【
図13】本開示の第1実施形態に係る半導体発光装置の製造方法の一例を示す要部平面図である。
【
図15】本開示の第1実施形態に係る半導体発光装置の製造方法の一例を示す要部断面図である。
【
図16】本開示の第1実施形態に係る半導体発光装置の製造方法の一例を示す要部平面図である。
【
図17】
図16のXVII-XVII線に沿う要部断面図である。
【
図18】本開示の第1実施形態に係る半導体発光装置の製造方法の一例を示す要部平面図である。
【
図20】開示の第1実施形態に係る半導体発光装置の使用例を示す要部断面図である。
【
図21】本開示の第1実施形態に係る半導体発光装置の第1変形例を示す要部拡大断面図である。
【
図22】本開示の第1実施形態に係る半導体発光装置の第2変形例を示す要部拡大断面図である。
【
図23】本開示の第1実施形態に係る半導体発光装置の第3変形例を示す要部拡大断面図である。
【
図24】本開示の第1実施形態に係る半導体発光装置の第4変形例を示す要部平面図である。
【
図25】本開示の第2実施形態に係る半導体発光装置を示す要部平面図である。
【
図27】本開示の第3実施形態に係る半導体発光装置を示す要部平面図である。
【
図28】
図27のXXVIII-XXVIII線に沿う断面図である。
【
図29】本開示の第4実施形態に係る半導体発光装置を示す平面図である。
【
図30】本開示の第4実施形態に係る半導体発光装置を示す要部平面図である。
【
図31】本開示の第4実施形態に係る半導体発光装置を示す底面図である。
【
図32】
図29のXXXII-XXXII線に沿う断面図である。
【
図33】本開示の第4実施形態に係る半導体発光装置を示す要部拡大断面図である。
【
図34】本開示の第4実施形態に係る半導体発光装置を示す正面図である。
【
図35】本開示の第4実施形態に係る半導体発光装置を示す要部拡大正面図である。
【
図36】本開示の第4実施形態に係る半導体発光装置を示す側面図である。
【
図37】本開示の第4実施形態に係る半導体発光装置を示す要部拡大側面図である。
【
図38】本開示の第4実施形態に係る半導体発光装置の基板を示す要部平面図である。
【
図39】本開示の第4実施形態に係る半導体発光装置の製造方法の一例を示す要部平面図である。
【
図41】本開示の第4実施形態に係る半導体発光装置の製造方法の一例を示す要部平面図である。
【
図43】本開示の第4実施形態に係る半導体発光装置の製造方法の一例を示す要部断面図である。
【
図44】本開示の第4実施形態に係る半導体発光装置の製造方法の一例を示す要部断面図である。
【
図45】本開示の第5実施形態に係る半導体発光装置を示す要部拡大断面図である。
【
図46】本開示の第6実施形態に係る半導体発光装置を示す要部平面図である。
【
図47】
図46のXLVII-XLVII線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0011】
本開示における「第1」、「第2」、「第3」等の用語は、単にラベルを付して用いたものであり、必ずしもそれらの対象物に順列を付することを意図していない。
【0012】
<第1実施形態>
図1~
図10は、本開示の第1実施形態に係る半導体発光装置を示している。本実施形態の半導体発光装置A1は、基板1、半導体発光素子2および樹脂部3を備えている。これらの図において、x方向は、第1方向に相当し、y方向は、第2方向に相当し、z方向は、厚さ方向に相当する。x方向、y方向およびz方向は、互いに直角である。半導体発光装置A1の形状や大きさは特に限定されず、本実施形態においては、x方向寸法が0.7~2.5mm程度、y方向寸法が0.4~1.0mm程度、z方向寸法が0.15~0.3mm程度とされ、z方向視矩形状である。
【0013】
図1は、半導体発光装置A1を示す平面図である。
図2は、半導体発光装置A1を示す要部平面図である。
図3は、半導体発光装置A1を示す底面図である。
図4は、
図1のIV-IV線に沿う断面図である。
図5は、半導体発光装置A1を示す要部拡大断面図である。
図6は、半導体発光装置A1を示す正面図である。
図7は、半導体発光装置A1を示す要部拡大正面図である。
図8は、半導体発光装置A1を示す側面図である。
図9は、半導体発光装置A1を示す要部拡大側面図である。
図10は、半導体発光装置A1の基板1を示す要部平面図である。
図1のIV-IV線から理解されるように、
図4の図中横方向は、概ねx方向に沿うものの、x方向と厳密に一致しない部分を含む。これは、
図5も同様である。
【0014】
基板1は、半導体発光素子2を支持するとともに、半導体発光素子2への導通経路を構成擦るものである。基板1は、基材11、導体層12および絶縁層13を有する。
【0015】
基材11は、基板1の土台となる部位であり、たとえばガラスエポキシ樹脂等の絶縁材料からなる。基材11は、基材表面111、基材裏面112、一対の基材第1側面113、一対の基材第2側面114および複数の基材第3側面115を有する。
【0016】
基材表面111は、z方向一方側を向く面である。基材裏面112は、z方向において基材表面111とは反対側の他方側を向く面である。図示された例においては、基材表面111は、平坦な面である。
【0017】
一対の基材第1側面113は、x方向に互いに離間しており、x方向に対して直角である。基材第1側面113は、基材表面111と基材裏面112とを繋いでいる。図示された例においては、基材裏面112は、平坦な面である。
【0018】
一対の基材第2側面114は、y方向に互いに離間しており、y方向に対して直角である。基材第2側面114は、基材表面111と基材裏面112とを繋いでいる。
【0019】
基材第3側面115は、基材表面111および基材裏面112を繋いでおり、z方向視において基材第1側面113よりも内方に凹む面である。本実施形態においては、基材第3側面115は、基材第1側面113に対してx方向内方に凹んでいる。また、本実施形態においては、基材第3側面115は、隣り合う基材第1側面113と基材第2側面114との間に介在している。また、基材第3側面115は、z方向視において基材第2側面114よりも内方に凹む面であり、本実施形態においては、基材第2側面114に対してy方向内方に凹んでいる。本実施形態においては、複数の基材第3側面115の個数は、4である。4つの基材第3側面115は、一対の基材第3側面115を含ものである。基材第3側面115は、z方向視において略四半円形状である。
【0020】
導体層12は、半導体発光素子2への導通経路を構成するものであり、基材11に形成されている。導体層12は、たとえば、めっきによって形成されたCu層等を有する。また、導体層12のうち絶縁層13から露出した部位には、たとえばめっきにより形成されたAu層が設けられていてもよい。導体層12は、表面部121、裏面部122および4つの側面部123を有する。
【0021】
表面部121は、基材11の基材表面111に形成された部位である。本実施形態においては、表面部121は、4つの表面第1部1211、表面第2部1212、一対の表面第3部1213、複数の連結部1214および連結部1215を有する。なお、
図10における二点鎖線(想像線)は、4つの表面第1部1211、表面第2部1212、一対の表面第3部1213、複数の連結部1214および連結部1215の境界を便宜上示している。
【0022】
表面第1部1211は、基材11の基材第3側面115に隣接して設けられた部位であり、本実施形態においては、z方向視において略四半円環形状である。また、表面第1部1211は、基材第1側面113および基材第2側面114の双方に到達している。本実施形態においては、4つの基材第3側面115に対応して、4つの表面第1部1211が形成されている。
【0023】
表面第2部1212は、基材表面111の略中央に設けられており、半導体発光素子2を搭載するための部位である。なお、半導体発光素子2を基材11に直接搭載する場合、表面部121は、表面第2部1212を有さない構成であってもよい。図示された例においては、表面第2部1212は、z方向視において略矩形状である。
【0024】
一対の表面第3部1213は、表面第2部1212を挟んでx方向に離間して配置されている。表面第3部1213は、表面部121と半導体発光素子2とを導通させるために用いられる部位である。図示された例においては、表面第3部1213は、略矩形状である。また、図示された例においては、表面第3部1213は、基材11の基材第1側面113から離間している。
【0025】
複数の連結部1214は、隣り合う表面第1部1211と表面第3部1213とを連結する部位である。図示された例においては、複数の連結部1214の個数は、4であり、各々がy方向に延びる帯状である。また、図示された例においては、連結部1214は、基材11の基材第1側面113から離間している。
【0026】
連結部1215は、表面第2部1212と連結部1214とを連結している。図示された例においては、連結部1215は、x方向に長く延びている。図示された例においては、連結部1215は、基材11の基材第2側面114から離間している。
【0027】
裏面部122は、基材11の基材裏面112に形成された部位である。本実施形態においては、裏面部122は、4つの裏面第1部1221および一対の裏面第2部1222を有する。なお、
図3における二点鎖線(想像線)は、4つの裏面第1部1221および一対の裏面第2部1222の境界を便宜上示している。
【0028】
裏面第1部1221は、基材11の基材第3側面115に隣接して設けられた部位であり、本実施形態においては、z方向視において略四半円環形状である。また、裏面第1部1221は、基材第1側面113および基材第2側面114の双方に到達している。本実施形態においては、4つの基材第3側面115に対応して、4つの裏面第1部1221が形成されている。
【0029】
一対の裏面第2部1222は、x方向に互いに離間して設けられている。裏面第2部1222は、y方向に隣り合う裏面第1部1221に繋がっている。一対の裏面第2部1222は、たとえば半導体発光装置A1を回路基板(図示略)等に実装する際に、電極として用いられる。
【0030】
4つの側面部123は、4つの基材第3側面115に形成されており、4つの基材第3側面115を各々が覆っている。本実施形態においては、側面部123は、基材第3側面115の略全体を覆っている。また、側面部123は、表面部121の表面第1部1211と裏面部122の裏面第1部1221とに繋がっている。
【0031】
絶縁層13は、絶縁性材料からなる層であり、導体層12の一部を覆い、その余の部分を露出させている。絶縁層13の材質等は特に限定されず、本実施形態においては、たとえばソルダーレジストである。また、図示された例においては、シート状(フィルム状)のソルダーレジストを基材11に圧着することにより絶縁層13が形成されている。絶縁層13は、4つの絶縁層第1部131、4つの絶縁層第2部132、複数の絶縁層第3部133および一対の連結部135を有する。なお、
図2、
図5、
図7および
図9における二点鎖線(想像線)は、4つの絶縁層第1部131、4つの絶縁層第2部132、複数の絶縁層第3部133および一対の連結部135の境界を便宜上示している。
【0032】
なお、本実施形態においては、基材11の基材裏面112に裏面絶縁層137が設けられている。裏面絶縁層137は、一対の裏面第2部1222の間に設けられており、たとえば半導体発光装置A1の極性を視認するために設けられている。裏面絶縁層137は、絶縁層13と同様の手法で形成されてもよいし、異なる手法で形成されてもよい。
【0033】
4つの絶縁層第1部131は、4つの基材第3側面115に対応して設けられている。絶縁層第1部131は、z方向視において基材第3側面115に対して外方に位置している。図示された例においては、絶縁層第1部131は、z方向視において四半円形状である。
【0034】
4つの絶縁層第2部132は、4つの基材第3側面115に対応して設けられている。絶縁層第2部132は、導体層12の表面部121の表面第1部1211に形成されており、z方向視において表面第1部1211に重なる部位であり、表面第1部1211を覆っている。図示された例においては、絶縁層第2部132は、z方向視において四半円環形状である。また、図示された例においては、絶縁層第2部132の厚さは、絶縁層第1部131の厚さよりも薄い。また、絶縁層第2部132の厚さは、導体層12の表面第1部1211の厚さよりも厚い。
【0035】
絶縁層第3部133は、絶縁層第2部132に隣接しており、基材11の基材表面111に接している。言い換えると、絶縁層第3部133と基材11の基材表面111との間には、導体層12は介在していない。
【0036】
連結部135は、y方向に隣り合う絶縁層第3部133どうしを連結している。図示された例においては、連結部135は、y方向に延びる帯状である。また、図示された例においては、連結部135は、基材11の基材第1側面113に到達している。
【0037】
絶縁層13は、1対の絶縁層第1側面171および二対の絶縁層第2側面172を有する。1対の絶縁層第1側面171は、x方向に互いに離間しており、x方向に直角である。1対の絶縁層第1側面171は、基材11の一対の基材第1側面113と面一である。二対の絶縁層第2側面172は、y方向に互いに離間しており、y方向に直角である。二対の絶縁層第2側面172は、基材11の一対の基材第2側面114と面一である。
【0038】
図5、
図7および
図9に示すように、絶縁層13は、絶縁層第1面141、絶縁層第2面142、絶縁層第3面143、絶縁層第4面144、絶縁層第5面145、絶縁層第6面146、絶縁層第7面147、絶縁層第8面148および絶縁層第9面149を有する。
【0039】
絶縁層第1面141は、絶縁層第1部131のうちz方向一方側(図中上側)に位置する面である。図示された例においては、絶縁層第1面141は、z方向視において基材第3側面115から離間するほどz方向他方側に位置する凹曲面である。絶縁層第2面142は、絶縁層第2部132のうちz方向一方側(図中上側)に位置する面である。図示された例においては、絶縁層第2面142は、xy平面に沿う略平坦な面である。
【0040】
絶縁層第3面143は、絶縁層第3部133のうちz方向一方側に位置する面である。図示された例においては、絶縁層第3面143は、z方向視において絶縁層第2面142から離間するほどz方向他方側に位置するように緩やかに湾曲した曲面である。絶縁層第5面145は、絶縁層第3部133のうちz方向と直角である方向において絶縁層第2部132から離間する側を向く面であり、z方向に沿っている。絶縁層第4面144は、絶縁層第3面143と絶縁層第5面145との間に介在しており、凸曲面によって構成されている。絶縁層第6面146は、絶縁層第5面145と基材表面111との間に介在しており、基材表面111に接している。絶縁層第5面145は、斜め下方に凸である凸曲面によって構成されている。絶縁層第5面145と基材表面111との境界は、z方向視において絶縁層第5面145よりも基材第3側面115側に位置している。
【0041】
絶縁層第7面147および絶縁層第8面148は、絶縁層第1部131のうちz方向他方側(図中下側)に位置する面である。絶縁層第7面147は、z方向視において基材第3側面115から離間しており、絶縁層第1側面171と絶縁層第2側面172との境界に接している。図示された例においては、絶縁層第1側面171は、基材裏面112よりもz方向一方側に位置している。絶縁層第8面148は、絶縁層第7面147と基材第3側面115との間に介在している。図示された例においては、絶縁層第7面147は、絶縁層第8面148に対してz方向他方側に位置している。また、絶縁層第8面148は、絶縁層第7面147よりも曲率が小さい凸曲面である。絶縁層第8面148と基材第3側面115との境界は、絶縁層第7面147と絶縁層第8面148との境界よりもz方向一方側に位置している。
【0042】
図9に示すように、絶縁層第9面149は、連結部135のうちz方向一方側(図中上側)に位置する面である。絶縁層第9面149は、絶縁層第3面143に繋がっている。絶縁層第9面149は、絶縁層第3面143と比べてxy平面に沿う平坦な面である。
【0043】
図2、
図4~
図9に示すように、基板1は、4つの絶縁層第1領域161、4つの絶縁層第2領域162、一対の絶縁層第3領域163および一対の絶縁層第4領域164を有する。
【0044】
絶縁層第1領域161は、絶縁層13の絶縁層第1面141に含まれる領域であり、本実施形態においては、絶縁層第1側面171、絶縁層第2側面172および絶縁層第1面141が交わる領域である。図示された例においては、絶縁層第1領域161は、z方向視において四半円形状の絶縁層第1部131(絶縁層第1面141)の半径が交わる中心に位置している。
【0045】
絶縁層第2領域162は、絶縁層第2面142に含まれる領域である。図示された例においては、絶縁層第2領域162は、z方向視において基材第3側面115と重なる領域であり、z方向視において四半円形状である。
【0046】
絶縁層第3領域163は、基材表面111と基材第2側面114との境界において、y方向視において半導体発光素子2と重なる領域である。図示された例においては、絶縁層第3領域163は、基材表面111と基材第2側面114との境界のx方向中央に位置している。
【0047】
絶縁層第4領域164は、絶縁層第1側面171のz方向一方側端縁において、x方向視において半導体発光素子2と重なる領域である。図示された例においては、絶縁層第4領域164は、絶縁層第1側面171のz方向一方側端縁のy方向中央に位置している。
【0048】
図5、
図7および
図9に示すように、絶縁層第1領域161は、絶縁層第2領域162よりもz方向他方側に位置している。図示された例においては、絶縁層第1領域161は、導体層12の表面第1部1211の導体層第1面124よりもz方向他方側に位置している。また、図示された例においては、絶縁層第1領域161は、基材11の基材表面111よりもz方向他方側に位置している。
【0049】
半導体発光素子2は、半導体発光装置A1の光源であり、本実施形態においては、素子本体21、第1電極22および第2電極23を有する。素子本体21は、たとえばInGan系半導体等からなる半導体層を有する。第1電極22は、たとえばカソード電極であり、第2電極23は、たとえばアノード電極である。
【0050】
本実施形態においては、半導体発光素子2は、導体層12の表面部121の表面第2部1212にたとえば接合材25によって接合されている。接合材25は、たとえばAgペーストやはんだである。
【0051】
第1電極22は、ワイヤ28によって一方の表面第3部1213に接続されている。ワイヤ28は、たとえばAuからなり、ファーストボンディング部281およびセカンドボンディング部282を有する。ファーストボンディング部281は、ワイヤ28のうち表面第3部1213に接合された部位である。セカンドボンディング部282は、ワイヤ28のうち第1電極22に接合された部位である。
【0052】
第2電極23は、ワイヤ29によって他方の表面第3部1213に接続されている。ワイヤ29は、たとえばAuからなり、ファーストボンディング部291およびセカンドボンディング部292を有する。ファーストボンディング部291は、ワイヤ29のうち表面第3部1213に接合された部位である。セカンドボンディング部292は、ワイヤ29のうち第2電極23に接合された部位である。
【0053】
樹脂部3は、半導体発光素子2を覆っており、半導体発光素子2からの光を透過させる材質からなる。本実施形態においては、樹脂部3は、基板1の基材表面111側(z方向一方側)に形成されており、基材表面111、導体層12の表面部121および絶縁層13を覆っている。
【0054】
樹脂部3の材質は、特に限定されず、半導体発光素子2からの光を透過させる材質であればよく、たとえば透明なエポキシ樹脂やシリコーン樹脂等が適宜選択される。また、本実施形態においては、樹脂部3は、蛍光材料を含む。この蛍光材料は、半導体発光素子2からの光によって励起されることにより、半導体発光素子2からの光とは異なる波長の光を発する。たとえば、半導体発光素子2が青色光を発する場合、蛍光材料は、黄色光を発する。これにより、半導体発光装置A1は、たとえば白色光を発する。
【0055】
図1、
図4~
図9に示すように、本実施形態においては、樹脂部3は、樹脂表面31、一対の樹脂第1側面32および一対の樹脂第2側面33を有する。
【0056】
樹脂表面31は、z方向一方側を向く面である。一対の樹脂第1側面32は、互いにx方向に離間しており、本実施形態においては、x方向に直角である面である。図示された例においては、樹脂第1側面32は、基材11の基材第1側面113および絶縁層13の絶縁層第1側面171と面一である。一対の樹脂第2側面33は、互いにy方向に離間しており、本実施形態においては、y方向に直角である面である。図示された例においては、樹脂第2側面33は、基材11の基材第2側面114および絶縁層13の絶縁層第2側面172と面一である。
【0057】
樹脂部3は、4つの樹脂第1領域361、4つの樹脂第2領域362、樹脂第3領域363、一対の樹脂第4領域364および一対の樹脂第5領域365を有する。
【0058】
樹脂第1領域361は、樹脂表面31のうちz方向視において絶縁層第1領域161と重なる領域である。樹脂第2領域362は、樹脂表面31のうちz方向視において絶縁層第2領域162と重なる領域である。絶縁層第1領域161の個数が4であることに対応して、樹脂第1領域361の個数は4である。また、絶縁層第2領域162の個数が4であることに対応して、樹脂第2領域362の個数は4である。
【0059】
樹脂第3領域363は、樹脂表面31のうちz方向視において半導体発光素子2と重なる領域である。図示された例においては、樹脂第3領域363は、樹脂表面31の中央に位置している。
【0060】
一対の樹脂第4領域364は、樹脂表面31のうちz方向視において一対の絶縁層第3領域163と重なる領域である。図示された例においては、樹脂第4領域364は、樹脂表面31と樹脂第2側面33との境界にあり、x方向略中央に位置している。一対の樹脂第5領域365は、樹脂表面31のうちz方向視において一対の絶縁層第4領域164と重なる領域である。図示された例においては、樹脂第5領域365は、樹脂表面31と樹脂第1側面32との境界にあり、y方向略中央に位置している。
【0061】
図4~
図9に示すように、絶縁層第1領域161と樹脂第1領域361とのz方向における距離である第1距離D1は、絶縁層第2領域162と樹脂第2領域362とのz方向における距離である第2距離D2よりも大きい。絶縁層第3領域163と樹脂第4領域364との距離である第3距離D3は、第1距離D1よりも小さく、第2距離D2よりも大きい。絶縁層第4領域164と樹脂第5領域365との距離である第4距離D4は、第1距離D1よりも小さく、第2距離D2よりも大きい。
【0062】
図4~
図9に示すように、本実施形態においては、樹脂第1領域361は樹脂第2領域362よりもz方向一方側(z方向上側)に位置している。また、樹脂第1領域361および樹脂第2領域362は、樹脂第3領域363よりもz方向一方側(z方向上側)に位置している。これにより、
図4に表れる樹脂表面31の断面形状(線形状)は、z方向他方側(z方向下側)に緩やかに凹む曲線である。
【0063】
また、樹脂第1領域361および樹脂第2領域362は、樹脂第4領域364よりもz方向一方側(z方向上側)に位置している。これにより、
図6に示すように、樹脂第2側面33の上端縁は、z方向他方側(z方向下側)に緩やかに凹む曲線である。
【0064】
また、樹脂第1領域361および樹脂第2領域362は、樹脂第5領域365よりもz方向一方側(z方向上側)に位置している。これにより、
図8に示すように、樹脂第1側面32の上端縁は、z方向他方側(z方向下側)に緩やかに凹む曲線である。
【0065】
このように、本実施形態の樹脂表面31は、4つの樹脂第1領域361がz方向一方側に最も位置しており、樹脂第3領域363、一対の樹脂第4領域364および一対の樹脂第5領域365が4つの樹脂第1領域361に対してz方向他方側に位置する曲面である。また、4つの樹脂第2領域362は、z方向において、4つの樹脂第1領域361と樹脂第3領域363、一対の樹脂第4領域364および一対の樹脂第5領域365との間に位置している。
【0066】
次に、半導体発光装置A1の製造方法の一例について、
図11~
図19を参照しつつ以下に説明する。
【0067】
まず、
図11および
図12に示す基板材料110を用意する。基板材料110は、複数の基材11となるものであり、複数の基材11がx方向およびy方向にマトリクス状に配置されたものと略同等である。基板材料110には、複数の貫通孔1150が形成されている。貫通孔1150は、基板材料110が切断されることにより、基材第3側面115となる部位である。
【0068】
基板材料110には、導体層120および絶縁層130が形成されている。導体層120は、上述した導体層12の各部となるべき部位を有している。絶縁層130は、上述した絶縁層13の各部となるべき部位を有している。導体層120は、たとえばメッキによって形成される。絶縁層130は、たとえばシート状(フィルム状)のソルダーレジストを基板材料110に圧着することにより形成されている。
【0069】
図12に示すように、絶縁層130の絶縁層第1部131は、貫通孔1150を塞いでいる。上述の圧着により、絶縁層第2部132は、絶縁層第1部131よりも薄い部位となっている。絶縁層第1部131は、厚さが概ね一定であり、xy平面に沿った平板形状である。
【0070】
次に、
図13および
図14に示すように、複数の半導体発光素子2をボンディングする。このボンディングは、半導体発光素子2の素子本体21を導体層120の表面第2部1212に接合材25によって接合することにより行う。また、素子本体21の第1電極22よび第2電極23と一対の表面第3部1213とをワイヤ28およびワイヤ29によって接続する。
【0071】
次いで、
図14に示すように、金型71をセットする。金型71は、基板材料110の基材表面111との間に樹脂成形のためのキャビティを構成するためのものである。
【0072】
次いで、
図15に示すように、金型71のキャビティに樹脂材料を充填する。この際、比較的高温である樹脂材料によって絶縁層130が熱せられ軟化する。そして樹脂材料の充填圧が軟化した絶縁層130に作用する。これにより、絶縁層130の絶縁層第1部131がz方向他方側(z方向下側)に膨出するように変形される。これにより、絶縁層第1部131と金型71とが離間する。同図においては、絶縁層第1部131のうち金型71と最も離間した部位と金型71とのz方向における距離である距離D0は、上述した第2距離D2よりも大である。また、図示された例においては、絶縁層第1部131は、上面の一部が基材表面111よりもz方向他方側に位置する程度に変形している。樹脂材料が硬化することにより、樹脂材料30が形成される。
【0073】
樹脂材料の充填が終了すると、
図16および
図17に示すように、金型71を取り除く。
図17は、金型71を取り除いた直後の状態に相当する。この状態では、樹脂材料30および絶縁層130は、常温等の環境温度に対して相対的に高い温度である。樹脂材料30の樹脂表面31は、金型71の形状を引き継いでおり、xy平面に広がる平坦な面である。
【0074】
この状態から、樹脂材料30および絶縁層130が冷却されるにつれて、絶縁層130の硬度が復帰し始める。この再硬化により、z方向他方側に膨出する形状に変形していた絶縁層第1部131が、xy平面に沿う平坦な形状に復帰する挙動を示す。これにより、樹脂材料30のうちz方向視において絶縁層第1部131に重なる部位およびその周辺部位が、z方向一方側(上側)に押し上げられる。この結果、樹脂材料30の樹脂表面31は、z方向視において絶縁層第1部131(基材第3側面1151)と重なる部位が周辺部位よりもz方向一方側に膨らんだ、曲面形状となる。
【0075】
この後は、たとえば、図中の切断線Cxおよび切断線Cyに沿って、基板材料110、導体層120、絶縁層130および樹脂材料30を切断する。これにより、複数の半導体発光装置A1が得られる。
【0076】
次に、半導体発光装置A1の作用について説明する。
【0077】
本実施形態によれば、
図4~
図9に示すように、第1距離D1が第2距離D2よりも大きい構成となっている。この種の半導体発光装置の発光試験の結果、第1距離D1を有する部分が半導体発光素子2に対して第2距離D2よりも遠い位置にあると、半導体発光装置A1のz方向視における中央部分と端部分とにおける光Lの色合いが、より均一化されるという現象を見出した。したがって、半導体発光装置A1によれば、色合いのばらつきを抑制することができる。
【0078】
樹脂部3には、蛍光材料が含まれており、半導体発光素子2からの光を拡散させつつ透過させる。樹脂部3のうち第1距離D1である部分は、半導体発光素子2に対してz方向視において端側に配置されている。半導体発光素子2からこの部分に進行してきた光は、z方向に対して大きく傾くか、z方向に対して直角に近い角度で進行してくる。樹脂部3の端側に第1距離D1である部分が設けられていることにより、このような光を拡散させ、z方向一方側へと向かわせる効果が期待できる。これは、半導体発光装置A1の高輝度化に好ましい。
【0079】
本実施形態においては、樹脂第1領域361は、樹脂第3領域363よりもz方向一方側に位置している。これにより、樹脂表面31は、基材第3側面115が設けられた部分に対して半導体発光素子2が位置する中央寄り部分が凹んだ形状となる。これにより、
図4および
図5に示すように、樹脂部3から出射する光Lを樹脂表面31によって屈折させ、z方向一方側への指向性を高めることができる。
【0080】
図20は、半導体発光装置A1の使用例を示している。本例においては、回路基板等への半導体発光装置A1の搭載に備えて、収容体8を用いて複数の半導体発光装置A1が搬送や保管される。収容体8は、ケース81およびシート82を有する。ケース81は、複数の凹部811を有している。凹部811は、半導体発光装置A1を収容可能な大きさおよび形状とされている。シート82は、ケース81に剥離可能に取り付けられており、複数の凹部811を塞いでいる。
【0081】
収容体8によって複数の半導体発光装置A1を運送や保管する場合、図中において最も左側に例示された半導体発光装置A1のように、凹部811の底部に接した状態をとったり、図中中央に例示された半導体発光装置A1のように、シート82に近接した状態をとったりする。仮に、樹脂部3の樹脂表面31が平坦な形状であると、シート82に近接した際に、シート82に樹脂表面31が密着する可能性がある。半導体発光装置A1を取り出す際には、図中において最も右側に例示された半導体発光装置A1のように、シート82が剥離され、凹部811が開封される。この際、半導体発光装置A1がシート82に張り付いていると、半導体発光装置A1の取り出しを適切に行うことが困難となる。特に、半導体発光装置A1を装置等によって自動的に取り出す場合、動作エラーの原因となる。
【0082】
本実施形態によれば、樹脂部3の樹脂表面31は、樹脂第3領域363に対して樹脂第1領域361が上方に位置する形状である。また、
図6および
図8に示すように、樹脂第1領域361に対して樹脂第4領域364および樹脂第5領域365が下方に位置する形状である。このため、樹脂第3領域363、一対の樹脂第4領域364および一対の樹脂第5領域365とシート82との間に空間が形成される。この空間は密閉構造とはならないため、樹脂表面31がシート82に密着することを回避することが可能である。したがって、半導体発光装置A1の取り出しを適切に行うことができる。
【0083】
本実施形態においては、z方向視における四隅に基材第3側面115が設けられており、対応する四隅に樹脂第1領域361が設けられている。このような構成は、色合いのばらつき抑制や適切な取り出しに好ましい。
【0084】
樹脂部3の一対の樹脂第1側面32および一対の樹脂第2側面33は、基材11の一対の基材第1側面113および一対の基材第2側面114と面一である。すなわち、樹脂部3は、z方向視において基材11のすべてと重なる構成である。これにより、樹脂部3の体積を増大させることが可能であり、基材11の大きさに対してより大きなサイズの半導体発光素子2を設けることができる。本実施形態においては、半導体発光素子2には、ワイヤ28およびワイヤ29が接続されている。x方向において互いに反対側に延出するワイヤ28およびワイヤ29を樹脂部3によって適切に覆いつつ、半導体発光装置A1の小型化を図ることができる。
【0085】
図5に示すように、絶縁層第1領域161が基材表面111よりもz方向他方側に位置することにより、第1距離D1をより大きく確保しつつ、半導体発光装置A1のz方向寸法が過大になることを抑制することができる。
【0086】
絶縁層第1部131は、基材11によって支持されていない部分である。絶縁層第1部131の厚さは、絶縁層第2部132の厚さよりも厚い。このため、基材11によって支持されていなくても、半導体発光装置A1の製造過程等において絶縁層第1部131が誤って破損することを防止することができる。また、絶縁層第2部132の厚さが薄いことにより、半導体発光装置A1のz方向寸法を縮小しつつ、半導体発光素子2から絶縁層第2領域162および樹脂第2領域362を超えて絶縁層第1領域161および樹脂第1領域361へと光Lを向かわせることができる。
【0087】
絶縁層13は、絶縁層第3部133を有している。絶縁層第3部133は、基材11の基材表面111に直接接合されている。一般的に、樹脂等からなる絶縁層13は、金属からなる導体層12よりも樹脂等の絶縁性材料からなる基材11との接合強度が高い。このため、絶縁層第3部133によって、絶縁層13が基材11から剥離することを抑制することができる。
【0088】
絶縁層第6面146は、基材11の基材表面111に向かうほど内方に回り込むような形状の曲面である。このため、絶縁層第6面146と基材表面111との間には、樹脂部3の一部が入り込む。これにより、樹脂部3が基材11の基材表面111から離間する挙動を抑制することができる。特に、絶縁層第3部133は、基材11への接合強度が高い部位であるため、樹脂部3の離間を抑制するのに適している。
【0089】
絶縁層第8面148は、基材第3側面115に向かうほどz方向一方側に位置する曲面である。これにより、基材第3側面115のより大きい領域を絶縁層13から露出させることができる。これにより、半導体発光装置A1を回路基板等に実装する際に、はんだを裏面第1部1221に加えて基材第3側面115のより大きい領域に付着させることが可能であり、実装強度を高めることができる。
【0090】
表面第1部1211の厚さは、絶縁層第2部132の厚さよりも薄い。これにより、半導体発光装置A1のz方向寸法を縮小することができる。また、絶縁層第2部132があまりに薄いと、意図せず表面第1部1211を露出させるおそれがある。本実施形態によればこのような事態を回避することができる。
【0091】
図11~
図19に示した製造方法によれば、平坦な形状を有する金型71を用いて、樹脂第1領域361、樹脂第2領域362、樹脂第3領域363、樹脂第4領域364および樹脂第5領域365を有する曲面の樹脂表面31を形成することが可能である。このため、樹脂表面31に対応した曲面形状の金型71を用意する必要がない。また、樹脂表面31を曲面に形成するための機械加工等を行う必要がない。これは、半導体発光装置A1の製造効率を高めるのに適している。なお、本実施形態とはことなり、機械加工等によって樹脂表面31を曲面に仕上げてもよい。また、
図17に示す状態で硬化した場合、樹脂表面31は、本実施形態とは異なり平坦な形状となる。このような構成であっても、第1距離D1が第2距離D2よりも大きいことにより、色合いのばらつきを抑制する効果が期待できる。
【0092】
図21~
図28は、本開示の変形例および他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0093】
<第1実施形態 第1変形例>
図21は、半導体発光装置A1の第1変形例を示している。本変形例の半導体発光装置A11は、絶縁層第1領域161のz方向における相対位置が、上述した例と異なっている。
【0094】
本変形例においては、絶縁層第1領域161は、基材11の基材表面111よりもz方向一方側に位置しており、z方向において基材表面111と表面第1部1211の導体層第1面124との間に位置している。また、これに対応して、本例の樹脂第1領域361は、上述した例よりも基材表面111からz方向一方側にさらに離間している。
【0095】
本変形例によれば、上述した例における効果に加えて、樹脂第1領域361を樹脂第3領域363に対してよりz方向一方側に位置させつつ、半導体発光装置A1のz方向寸法が大きくなり過ぎることを抑制することができる。
【0096】
<第1実施形態 第2変形例>
図22は、半導体発光装置A1の第2変形例を示している。本変形例の半導体発光装置A12は、絶縁層第1領域161のz方向における相対位置が、上述した例と異なっている。
【0097】
本変形例においては、絶縁層第1領域161は、表面第1部1211の導体層第1面124よりもz方向一方側に位置している。また、絶縁層第1領域161は、z方向において導体層第1面124と絶縁層第2領域162との間に位置している。また、これに対応して、本例の樹脂第1領域361は、上述した例よりも基材表面111からz方向一方側にさらに離間している。
【0098】
本変形例によれば、上述した例における効果に加えて、樹脂第1領域361を樹脂第3領域363に対してよりz方向一方側へと位置させることが可能であり、光Lの指向性を高めるのに好ましい。
【0099】
<第1実施形態 第3変形例>
図23は、半導体発光装置A1の第3変形例を示している。本変形例の半導体発光装置A13は、絶縁層第1領域161のz方向における相対位置が、上述した例と異なっている。
【0100】
本変形例においては、絶縁層第1領域161は、絶縁層第2領域162よりもz方向一方側に位置している。また、これに対応して、本例の樹脂第1領域361は、上述した例よりも基材表面111からz方向一方側にさらに離間している。
【0101】
本変形例によれば、上述した例における効果に加えて、樹脂第1領域361を樹脂第3領域363に対してさらにz方向一方側へと位置させることが可能であり、光Lの指向性を高めるのに好適である。
【0102】
<第1実施形態 第4変形例>
図24は、半導体発光装置A1の第4変形例を示している。本変形例の半導体発光装置A14は、絶縁層13の構成が、上述した例と異なっている。
【0103】
本変形例においては、絶縁層13に上述した例の連結部135が設けられていない。このため、y方向両側に位置する2つの絶縁層第3部133は、連結されておらず、互いに離れている。
【0104】
本変形例によっても、上述した例における効果と同様の効果を奏することができる。
【0105】
<第2実施形態>
図25および
図26は、本開示の第2実施形態に係る半導体発光装置を示している。本実施形態の半導体発光装置A2は、主に、基材第3側面115の個数、位置および形状が、上述した実施形態と異なっている。
図25においては、理解の便宜上、樹脂部3を省略している。
【0106】
本実施形態においては、基材第3側面115の個数は、2である。すなわち、一対の基材第3側面115が、x方向に互いに離間して設けられている。基材第3側面115は、基材11のy方向略中央に形成されている。基材第3側面115のz方向視形状は、略半円形状である。
【0107】
基材第3側面115の位置および形状に対応して、絶縁層13の絶縁層第1部131および絶縁層第2部132は、基材11のy方向略中央に位置している。また、絶縁層第1部131のz方向視形状は、略半円形状であり、絶縁層第2部132のz方向視形状は、略半円環形状である。
【0108】
一対の絶縁層第1領域161は、基板1のx方向両端にあり、y方向略中央に位置している。絶縁層第2領域162は、z方向視において半円形状である。
【0109】
半導体発光素子2は、第1電極22と第2電極23とが、素子本体21のz方向上下面に分かれて設けられている。第1電極22は、導電性の接合材25によって表面部121に接合されている。第2電極23には、ワイヤ29が接続されている。
【0110】
本実施形態における第1距離D1、第2距離D2、第3距離D3および第4距離D4の大小関係は、半導体発光装置A1と同様である。また、一対の樹脂第1領域361、一対の樹脂第2領域362および樹脂第3領域363のz方向における相対位置は、半導体発光装置A1と同様である。
【0111】
本実施形態によっても、色合いのばらつきを抑制することができる。また、本実施形態から理解されるように、基材11における基材第3側面115の位置や個数は特に限定されない。
【0112】
<第3実施形態>
図27および
図28は、本開示の第3実施形態に係る半導体発光装置を示している。本実施形態の半導体発光装置A3は、z方向視において樹脂部3が基材第3側面115と重ならない構成とされている。
図27においては、理解の便宜上、樹脂部3を想像線で示している。
【0113】
本実施形態の基材11は、半導体発光装置A1の基材11と略同じ構成である。樹脂部3の一対の樹脂第1側面32は、基材11の一対の基材第1側面113および4つの基材第3側面115に対してx方向内方に位置している。一対の樹脂第1側面32は、z方向一方側に向かうほど互いの距離が小さくなるようにz方向に対して傾いている。一対の樹脂第2側面33は、基材11の一対の基材第2側面114と面一である。
【0114】
半導体発光素子2は、たとえば半導体発光装置A2と同様の構成である。表面第2部1212と1つの表面第1部1211とが、連結部1215によって連結されている。連結部1214は、隣り合う表面第1部1211どうしを連結している。表面第3部1213は、連結部1215によって1つの表面第1部1211に連結されている。
【0115】
本実施形態においては、基板1は、一対の絶縁層第7領域167および絶縁層第8領域168を有する。一対の絶縁層第7領域167は、基材表面111のうち樹脂部3の一対の樹脂第1側面32が接する領域であり、y方向に長く延びる線状の領域である。絶縁層第8領域168は、x方向において一対の絶縁層第7領域167の間に位置しており、y方向に長く延びる線状の領域である。図示された例においては、絶縁層第8領域168は、A3のx方向略中央に位置している。
【0116】
樹脂部3は、一対の樹脂第7領域367および樹脂第8領域368を有する。一対の樹脂第7領域367は、樹脂表面31と一対の樹脂第1側面32との境界を含む領域であり、y方向に長く延びる線状の領域である。樹脂第8領域368は、z方向視において絶縁層第8領域168と重なる領域であり、y方向に長く延びる線状の領域である。本実施形態においては、絶縁層第7領域167と樹脂第7領域367とのz方向における距離である第7距離D7は、絶縁層第8領域168と樹脂第8領域368とのz方向における距離である第8距離D8よりも大きい。また、一対の樹脂第7領域367は、樹脂第8領域368よりもz方向一方側に位置している。樹脂部3のy方向に直角である断面形状は一定である。すなわち、樹脂表面31は、y方向に延びる比較的浅い溝曲面である。
【0117】
本実施形態によれば、樹脂表面31が溝曲面形状であることにより、
図20を参照して説明した使用例において、半導体発光装置A3がシート82に密着してしまうことを回避可能であり、半導体発光装置A3適切に取り出すことができる。
【0118】
本開示に係る半導体発光装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。本開示に係る半導体発光装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0119】
〔付記A1〕
厚さ方向一方側を向く基材表面および前記厚さ方向他方側を向く基材裏面を有する絶縁性の基材、前記基材に形成された導体層、および前記導体層の一部を覆う絶縁層を有する基板と、
前記基板の前記基材表面側に搭載された半導体発光素子と、
前記半導体発光素子を覆い且つ前記半導体発光素子からの光を透過させる樹脂部と、を備え、
前記基板の前記基材は、各々が前記基材表面および前記基材裏面を繋ぎ、且つ第1方向に離間した一対の基材第1側面と、各々が前記基材表面および前記基材裏面を繋ぎ、且つ前記厚さ方向視において前記基材第1側面よりも前記半導体発光素子側に凹む一対の基材第3側面と、を有し、
前記導体層は、前記基材表面に形成された表面部および前記基材第3側面に形成された側面部を有し、
前記表面部は、前記基材第3側面に対して前記半導体発光素子側に隣接し且つ前記側面部に繋がる表面第1部を有し、
前記絶縁層は、前記厚さ方向視において前記基材第3側面に対して前記半導体発光素子とは反対側に位置する絶縁層第1部と、前記厚さ方向視において前記導体層の前記表面第1部に重なる絶縁層第2部とを有し、
前記樹脂部は、前記絶縁層の前記絶縁層第1部および前記絶縁層第2部を覆っており、
前記絶縁層第1部のうち前記樹脂部と接する絶縁層第1面に含まれる絶縁層第1領域と、前記樹脂部の樹脂表面のうち前記厚さ方向視において前記絶縁層第1領域に重なる樹脂第1領域と、の距離である第1距離は、前記絶縁層第2部のうち前記樹脂部と接する絶縁層第2面に含まれる絶縁層第2領域と、前記樹脂部の前記樹脂表面のうち前記厚さ方向視において前記絶縁層第2領域に重なる樹脂第2領域と、の距離である第2距離よりも大きい、半導体発光装置。
〔付記A2〕
前記樹脂部の前記樹脂表面は、前記厚さ方向視において前記半導体発光素子と重なる樹脂第3領域を有しており、
前記樹脂第1領域は、前記厚さ方向において前記樹脂第3領域よりも前記厚さ方向一方側に位置している、付記A1に記載の半導体発光装置。
〔付記A3〕
前記樹脂第1領域は、前記厚さ方向において前記樹脂第2領域よりも前記厚さ方向一方側に位置している、付記A2に記載の半導体発光装置。
〔付記A4〕
前記基板の前記基材は、各々が前記基材表面および前記基材裏面を繋ぎ、且つ第1方向および前記厚さ方向に直角である第2方向に離間した一対の基材第2側面と、4つの前記基材第3側面を有し、
前記基材第3側面は、前記基材第1側面と前記基材第2側面との間に介在している、付記A1ないしA3のいずれかに記載の半導体発光装置。
〔付記A5〕
前記樹脂部は、前記一対の基材第1側面と面一である一対の樹脂第1側面と、前記一対の基材第2側面と面一である一対の樹脂第2側面と、を有する、付記A4に記載の半導体発光装置。
〔付記A6〕
前記絶縁層は、前記基材第1側面と面一である絶縁層第1側面と、前記基材第2側面と面一である絶縁層第2側面と、を有する、付記A5に記載の半導体発光装置。
〔付記A7〕
前記絶縁層第1領域は、前記絶縁層第1側面、前記絶縁層第2側面および前記絶縁層第1面が交わる領域であり、
前記絶縁層第2領域は、前記厚さ方向視において前記基材第3側面と重なる、付記A6に記載の半導体発光装置。
〔付記A8〕
前記樹脂部の前記樹脂表面は、前記樹脂第2側面との境界であって前記第1方向において前記半導体発光素子と重なる樹脂第4領域を有しており、
前記樹脂第1領域は、前記厚さ方向において前記樹脂第4領域よりも前記厚さ方向一方側に位置している、付記A7に記載の半導体発光装置。
〔付記A9〕
前記樹脂部の前記樹脂表面は、前記樹脂第1側面との境界であって前記第2方向において前記半導体発光素子と重なる樹脂第5領域を有しており、
前記樹脂第1領域は、前記厚さ方向において前記樹脂第5領域よりも前記厚さ方向一方側に位置している、付記A7またはA8に記載の半導体発光装置。
〔付記A10〕
前記絶縁層第1領域は、前記絶縁層第2領域よりも前記厚さ方向他方側に位置する、付記A7ないしA9のいずれかに記載の半導体発光装置。
〔付記A11〕
前記絶縁層第1領域は、前記基材表面よりも前記厚さ方向他方側に位置する、付記A10に記載の半導体発光装置。
〔付記A12〕
前記絶縁層第1領域は、前記厚さ方向において前記基材表面と前記表面第1部の導体層第1面との間に位置する、付記A10に記載の半導体発光装置。
〔付記A13〕
前記絶縁層第1領域は、前記基材表面と前記表面第1部の導体層第1面よりも前記厚さ方向一方側に位置する、付記A10に記載の半導体発光装置。
〔付記A14〕
前記絶縁層第1領域は、前記絶縁層第2領域よりも前記厚さ方向一方側に位置する、付記A7ないしA9のいずれかに記載の半導体発光装置。
〔付記A15〕
前記絶縁層は、前記絶縁層第2部に隣接し、且つ前記基材表面に接する絶縁層第3部を有する、付記A1ないしA14のいずれかに記載の半導体発光装置。
〔付記A16〕
前記絶縁層第3部の厚さは、前記絶縁層第2部の厚さよりも厚い、付記A15に記載の半導体発光装置。
〔付記A17〕
前記絶縁層第2部の厚さは、前記導体層の前記表面部の前記表面第1部の厚さよりも厚い、付記A16に記載の半導体発光装置。
【0120】
<第4実施形態>
図29~
図38は、本開示の第4実施形態に係る半導体発光装置を示している。本実施形態の半導体発光装置A4は、基板1、半導体発光素子2および樹脂部3を備えている。これらの図において、x方向は、第1方向に相当し、y方向は、第2方向に相当し、z方向は、厚さ方向に相当する。x方向、y方向およびz方向は、互いに直角である。半導体発光装置A4の形状や大きさは特に限定されず、本実施形態においては、x方向寸法が0.7~2.5mm程度、y方向寸法が0.4~1.0mm程度、z方向寸法が0.15~0.3mm程度とされ、z方向視矩形状である。
【0121】
図29は、半導体発光装置A4を示す平面図である。
図30は、半導体発光装置A4を示す要部平面図である。
図31は、半導体発光装置A4を示す底面図である。
図32は、
図29のIV-IV線に沿う断面図である。
図33は、半導体発光装置A4を示す要部拡大断面図である。
図34は、半導体発光装置A4を示す正面図である。
図35は、半導体発光装置A4を示す要部拡大正面図である。
図36は、半導体発光装置A4を示す側面図である。
図37は、半導体発光装置A4を示す要部拡大側面図である。
図38は、半導体発光装置A4の基板1を示す要部平面図である。
図29のIV-IV線から理解されるように、
図32の図中横方向は、概ねx方向に沿うものの、x方向と厳密に一致しない部分を含む。これは、
図33も同様である。
【0122】
基板1は、半導体発光素子2を支持するとともに、半導体発光素子2への導通経路を構成擦るものである。基板1は、基材11、導体層12および絶縁層13を有する。
【0123】
基材11は、基板1の土台となる部位であり、たとえばガラスエポキシ樹脂等の絶縁材料からなる。基材11は、基材表面111、基材裏面112、一対の基材第1側面113、一対の基材第2側面114および複数の基材第3側面115を有する。
【0124】
基材表面111は、z方向一方側を向く面である。基材裏面112は、z方向において基材表面111とは反対側の他方側を向く面である。図示された例においては、基材表面111は、平坦な面である。
【0125】
一対の基材第1側面113は、x方向に互いに離間しており、x方向に対して直角である。基材第1側面113は、基材表面111と基材裏面112とを繋いでいる。図示された例においては、基材裏面112は、平坦な面である。
【0126】
一対の基材第2側面114は、y方向に互いに離間しており、y方向に対して直角である。基材第2側面114は、基材表面111と基材裏面112とを繋いでいる。
【0127】
基材第3側面115は、基材表面111および基材裏面112を繋いでおり、z方向視において基材第1側面113よりも内方に凹む面である。本実施形態においては、基材第3側面115は、基材第1側面113に対してx方向内方に凹んでいる。また、本実施形態においては、基材第3側面115は、隣り合う基材第1側面113と基材第2側面114との間に介在している。また、基材第3側面115は、z方向視において基材第2側面114よりも内方に凹む面であり、本実施形態においては、基材第2側面114に対してy方向内方に凹んでいる。本実施形態においては、複数の基材第3側面115の個数は、4である。4つの基材第3側面115は、一対の基材第3側面115を含むものである。基材第3側面115は、z方向視において略四半円形状である。
【0128】
導体層12は、半導体発光素子2への導通経路を構成するものであり、基材11に形成されている。導体層12は、たとえば、めっきによって形成されたCu層等を有する。また、導体層12のうち絶縁層13から露出した部位には、たとえばめっきにより形成されたAu層が設けられていてもよい。導体層12は、表面部121、裏面部122および4つの側面部123を有する。
【0129】
表面部121は、基材11の基材表面111に形成された部位である。本実施形態においては、表面部121は、4つの表面第1部1211、表面第2部1212、一対の表面第3部1213、複数の連結部1214および連結部1215を有する。なお、
図38における二点鎖線(想像線)は、4つの表面第1部1211、表面第2部1212、一対の表面第3部1213、複数の連結部1214および連結部1215の境界を便宜上示している。
【0130】
表面第1部1211は、基材11の基材第3側面115に隣接して設けられた部位であり、本実施形態においては、z方向視において略四半円環形状である。また、表面第1部1211は、基材第1側面113および基材第2側面114の双方に到達している。本実施形態においては、4つの基材第3側面115に対応して、4つの表面第1部1211が形成されている。
【0131】
表面第2部1212は、基材表面111の略中央に設けられており、半導体発光素子2を搭載するための部位である。なお、半導体発光素子2を基材11に直接搭載する場合、表面部121は、表面第2部1212を有さない構成であってもよい。図示された例においては、表面第2部1212は、z方向視において略矩形状である。
【0132】
一対の表面第3部1213は、表面第2部1212を挟んでx方向に離間して配置されている。表面第3部1213は、表面部121と半導体発光素子2とを導通させるために用いられる部位である。図示された例においては、表面第3部1213は、略矩形状である。また、図示された例においては、表面第3部1213は、基材11の基材第1側面113から離間している。
【0133】
複数の連結部1214は、隣り合う表面第1部1211と表面第3部1213とを連結する部位である。図示された例においては、複数の連結部1214の個数は、4であり、各々がy方向に延びる帯状である。また、図示された例においては、連結部1214は、基材11の基材第1側面113から離間している。
【0134】
連結部1215は、表面第2部1212と連結部1214とを連結している。図示された例においては、連結部1215は、x方向に長く延びている。図示された例においては、連結部1215は、基材11の基材第2側面114から離間している。
【0135】
裏面部122は、基材11の基材裏面112に形成された部位である。本実施形態においては、裏面部122は、4つの裏面第1部1221および一対の裏面第2部1222を有する。なお、
図31における二点鎖線(想像線)は、4つの裏面第1部1221および一対の裏面第2部1222の境界を便宜上示している。
【0136】
裏面第1部1221は、基材11の基材第3側面115に隣接して設けられた部位であり、本実施形態においては、z方向視において略四半円環形状である。また、裏面第1部1221は、基材第1側面113および基材第2側面114の双方に到達している。本実施形態においては、4つの基材第3側面115に対応して、4つの裏面第1部1221が形成されている。
【0137】
一対の裏面第2部1222は、x方向に互いに離間して設けられている。裏面第2部1222は、y方向に隣り合う裏面第1部1221に繋がっている。一対の裏面第2部1222は、たとえば半導体発光装置A4を回路基板(図示略)等に実装する際に、電極として用いられる。
【0138】
4つの側面部123は、4つの基材第3側面115に形成されており、4つの基材第3側面115を各々が覆っている。本実施形態においては、側面部123は、基材第3側面115の略全体を覆っている。また、側面部123は、表面部121の表面第1部1211と裏面部122の裏面第1部1221とに繋がっている。
【0139】
絶縁層13は、絶縁性材料からなる層であり、導体層12の一部を覆い、その余の部分を露出させている。絶縁層13の材質等は特に限定されない。本実施形態においては、絶縁層13は、第1絶縁層13Aおよび第2絶縁層13Bを有する。なお、絶縁層13は、第1絶縁層13Aおよび第2絶縁層13B以外の他の層をさらに備えることにより、3層以上によって構成されていてもよい。
【0140】
第1絶縁層13Aは、基材11の基材表面111に接している。第1絶縁層13Aの形成例としては、たとえば、シート状(フィルム状)のソルダーレジストを基材11に圧着することが挙げられる。
【0141】
第2絶縁層13Bは、第1絶縁層13Aに対してz方向一方側に積層されている。図示された例においては、第2絶縁層13Bは、第1絶縁層13Aに接している。第1絶縁層13Aと第2絶縁層13Bとの間に、さらに他の層が介在する構成であってもよい。第2絶縁層13Bは、たとえばソルダーレジストの樹脂材料を第1絶縁層13Aに塗布し、これを硬化させることにより形成されている。
【0142】
図示された例においては、
図33に示すように、第1絶縁層13Aの厚さtaは、第2絶縁層13Bの厚さtbよりも厚い。
【0143】
第1絶縁層13Aは、1対の絶縁層第1側面171および二対の絶縁層第2側面172を有する。1対の絶縁層第1側面171は、x方向に互いに離間しており、x方向に直角である。1対の絶縁層第1側面171は、基材11の一対の基材第1側面113と面一である。二対の絶縁層第2側面172は、y方向に互いに離間しており、y方向に直角である。二対の絶縁層第2側面172は、基材11の一対の基材第2側面114と面一である。
【0144】
第2絶縁層13Bは、二対の絶縁層第3側面191および二対の絶縁層第4側面192を有する。二対の絶縁層第3側面191は、x方向に互いに離間しており、x方向に直角である。二対の絶縁層第3側面191は、第1絶縁層13Aの一対の絶縁層第1側面171および基材11の一対の基材第1側面113と面一である。二対の絶縁層第4側面192は、y方向に互いに離間しており、y方向に直角である。二対の絶縁層第4側面192は、第1絶縁層13Aの二対の絶縁層第2側面172および基材11の一対の基材第2側面114と面一である。
【0145】
図30および
図33に示すように、本実施形態においては、第2絶縁層13Bの端縁199は、z方向視において基材11の基材第3側面115と導体層12の表面部121の表面第1部1211の端縁1219との間に位置している。すなわち、端縁199は、z方向視において表面部121と重なっており、基材表面111のうち表面部121から露出した部分とは重なっていない。
【0146】
本実施形態においては、絶縁層13は、4つの絶縁層第1部131、4つの絶縁層第2部132、複数の絶縁層第3部133、複数の絶縁層第4部134および一対の連結部135を有する。なお、
図30、
図33、
図35および
図37における二点鎖線(想像線)は、4つの絶縁層第1部131、4つの絶縁層第2部132、複数の絶縁層第3部133および一対の連結部135の境界を便宜上示している。
【0147】
なお、本実施形態においては、基材11の基材裏面112に裏面絶縁層137が設けられている。裏面絶縁層137は、一対の裏面第2部1222の間に設けられており、たとえば半導体発光装置A4の極性を視認するために設けられている。裏面絶縁層137は、絶縁層13と同様の手法で形成されてもよいし、異なる手法で形成されてもよい。
【0148】
4つの絶縁層第1部131は、4つの基材第3側面115に対応して設けられている。絶縁層第1部131は、z方向視において基材第3側面115に対して外方に位置している。図示された例においては、絶縁層第1部131は、z方向視において四半円形状である。本実施形態においては、絶縁層第1部131は、第1絶縁層13Aおよび第2絶縁層13Bの一部ずつによって構成されている。
【0149】
4つの絶縁層第2部132は、4つの基材第3側面115に対応して設けられている。絶縁層第2部132は、導体層12の表面部121の表面第1部1211に形成されており、z方向視において表面第1部1211に重なる部位である。また、本実施形態においては、絶縁層第2部132は、第1絶縁層13Aおよび第2絶縁層13Bの一部ずつによって構成されている。図示された例においては、絶縁層第2部132は、z方向視において四半円環形状である。絶縁層第1部131の厚さである第1厚さt1は、絶縁層第2部132の厚さである第2厚さt2よりも厚い。また、絶縁層第2部132の第2厚さt2は、導体層12の表面第1部1211の厚さよりも厚い。
【0150】
絶縁層第3部133は、表面第1部1211に隣接しており、基材11の基材表面111に接している。言い換えると、絶縁層第3部133と基材11の基材表面111との間には、導体層12は介在していない。本実施形態においては、絶縁層第3部133は、第1絶縁層13Aの一部のみによって構成されている。
【0151】
絶縁層第4部134は、表面部121(表面第1部1211)上において絶縁層第2部132と絶縁層第3部133との間に介在する部位である。絶縁層第4部134は、第1絶縁層13Aの一部のみによって構成されている。絶縁層第4部134の厚さである第4厚さt4は、絶縁層第2部132の第2厚さt2よりも薄い。また、絶縁層第4部134の第4厚さt4は、絶縁層第3部133の厚さである第3厚さt3よりも薄い。
【0152】
連結部135は、y方向に隣り合う絶縁層第3部133どうしを連結している。図示された例においては、連結部135は、y方向に延びる帯状である。また、図示された例においては、連結部135は、基材11の基材第1側面113に到達している。図示された例においては、連結部135は、第1絶縁層13Aの一部のみによって構成されている。
【0153】
図33、
図35および
図37に示すように、絶縁層13は、絶縁層第1面141、絶縁層第2面142、絶縁層第3面143、絶縁層第4面144、絶縁層第5面145、絶縁層第6面146、絶縁層第7面147、絶縁層第8面148および絶縁層第9面149を有する。
【0154】
絶縁層第1面141は、絶縁層第1部131のうちz方向一方側(図中上側)に位置する面である。図示された例においては、絶縁層第1面141は、おおむねxy平面に沿った平坦な面である。絶縁層第2面142は、絶縁層第2部132のうちz方向一方側(図中上側)に位置する面である。図示された例においては、絶縁層第2面142は、xy平面に沿う略平坦な面である。
【0155】
絶縁層第3面143は、絶縁層第3部133および絶縁層第4部134のうちz方向一方側に位置する面である。図示された例においては、絶縁層第3面143は、z方向視において絶縁層第2面142から離間するほどz方向他方側に位置するように緩やかに湾曲した曲面である。絶縁層第5面145は、絶縁層第3部133のうちz方向と直角である方向において絶縁層第2部132から離間する側を向く面であり、z方向に沿っている。絶縁層第4面144は、絶縁層第3面143と絶縁層第5面145との間に介在しており、凸曲面によって構成されている。絶縁層第6面146は、絶縁層第5面145と基材表面111との間に介在しており、基材表面111に接している。絶縁層第5面145は、斜め下方に凸である凸曲面によって構成されている。絶縁層第5面145と基材表面111との境界は、z方向視において絶縁層第5面145よりも基材第3側面115側に位置している。
【0156】
絶縁層第7面147および絶縁層第8面148は、絶縁層第1部131のうちz方向他方側(図中下側)に位置する面である。絶縁層第7面147は、z方向視において基材第3側面115から離間しており、絶縁層第1側面171と絶縁層第2側面172との境界に接している。図示された例においては、絶縁層第1側面171は、基材表面111よりもz方向他方側に位置しており、基材裏面112よりもz方向一方側に位置している。絶縁層第7面147は、おおむねxy平面に沿った平坦な面である。絶縁層第8面148は、絶縁層第7面147と基材第3側面115との間に介在している。図示された例においては、絶縁層第7面147は、絶縁層第8面148に対してz方向他方側に位置している。また、絶縁層第8面148は、緩やかに湾曲した凸曲面である。絶縁層第8面148と基材第3側面115との境界は、絶縁層第7面147と絶縁層第8面148との境界よりもz方向一方側に位置している。
【0157】
図37に示すように、絶縁層第9面149は、連結部135のうちz方向一方側(図中上側)に位置する面である。絶縁層第9面149は、絶縁層第3面143に繋がっている。絶縁層第9面149は、絶縁層第3面143と比べてxy平面に沿う平坦な面である。
【0158】
図33、
図35および
図37に示すように、基材表面111と絶縁層第1面141とのz方向における距離に相当する第5厚さt5は、絶縁層第2部132の第2厚さt2および絶縁層第3部133の第3厚さt3および絶縁層第4部134の第4厚さt4よりも厚い
【0159】
半導体発光素子2は、半導体発光装置A4の光源であり、本実施形態においては、素子本体21、第1電極22および第2電極23を有する。素子本体21は、たとえばInGan系半導体等からなる半導体層を有する。第1電極22は、たとえばカソード電極であり、第2電極23は、たとえばアノード電極である。
【0160】
本実施形態においては、半導体発光素子2は、導体層12の表面部121の表面第2部1212にたとえば接合材25によって接合されている。接合材25は、たとえばAgペーストやはんだである。
【0161】
第1電極22は、ワイヤ28によって一方の表面第3部1213に接続されている。ワイヤ28は、たとえばAuからなり、ファーストボンディング部281およびセカンドボンディング部282を有する。ファーストボンディング部281は、ワイヤ28のうち表面第3部1213に接合された部位である。セカンドボンディング部282は、ワイヤ28のうち第1電極22に接合された部位である。
【0162】
第2電極23は、ワイヤ29によって他方の表面第3部1213に接続されている。ワイヤ29は、たとえばAuからなり、ファーストボンディング部291およびセカンドボンディング部292を有する。ファーストボンディング部291は、ワイヤ29のうち表面第3部1213に接合された部位である。セカンドボンディング部292は、ワイヤ29のうち第2電極23に接合された部位である。
【0163】
樹脂部3は、半導体発光素子2を覆っており、半導体発光素子2からの光を透過させる材質からなる。本実施形態においては、樹脂部3は、基板1の基材表面111側(z方向一方側)に形成されており、基材表面111、導体層12の表面部121および絶縁層13を覆っている。
【0164】
樹脂部3の材質は、特に限定されず、半導体発光素子2からの光を透過させる材質であればよく、たとえば透明なエポキシ樹脂やシリコーン樹脂等が適宜選択される。また、本実施形態においては、樹脂部3は、蛍光材料を含む。この蛍光材料は、半導体発光素子2からの光によって励起されることにより、半導体発光素子2からの光とは異なる波長の光を発する。たとえば、半導体発光素子2が青色光を発する場合、蛍光材料は、黄色光を発する。これにより、半導体発光装置A4は、たとえば白色光を発する。
【0165】
図29、
図32~
図37に示すように、本実施形態においては、樹脂部3は、樹脂表面31、一対の樹脂第1側面32および一対の樹脂第2側面33を有する。
【0166】
樹脂表面31は、z方向一方側を向く面である。本実施形態においては、樹脂表面31は、おおむねxy平面に沿った平坦な面である。一対の樹脂第1側面32は、互いにx方向に離間しており、本実施形態においては、x方向に直角である面である。図示された例においては、樹脂第1側面32は、基材11の基材第1側面113、第1絶縁層13Aの絶縁層第1側面171および第2絶縁層13Bの絶縁層第3側面191と面一である。一対の樹脂第2側面33は、互いにy方向に離間しており、本実施形態においては、y方向に直角である面である。図示された例においては、樹脂第2側面33は、基材11の基材第2側面114、第1絶縁層13Aの絶縁層第2側面172および第2絶縁層13Bの絶縁層第4側面192と面一である。
【0167】
図32~
図37に示すように、樹脂表面31および樹脂第1側面32の境界における絶縁層第1面141と樹脂表面31とのz方向における距離(樹脂部3の厚さ)である第1距離D1は、絶縁層第2面142と樹脂表面31とのz方向における距離(樹脂部3の厚さ)である第2距離D2と略同じである。また、絶縁層第3面143と樹脂表面31とのz方向における距離(樹脂部3の厚さ)である第3距離D3は、第1距離D1および第2距離D2よりも大きい。基材表面111と樹脂表面31とのz方向における距離(樹脂部3の厚さ)である第4距離D4は、第1距離D1、第2距離D2および第3距離D3よりも大きい。
【0168】
次に、半導体発光装置A4の製造方法の一例について、
図39~
図44を参照しつつ以下に説明する。
【0169】
まず、
図39および
図40に示す基板材料110を用意する。基板材料110は、複数の基材11となるものであり、複数の基材11がx方向およびy方向にマトリクス状に配置されたものと略同等である。基板材料110には、複数の貫通孔1150が形成されている。貫通孔1150は、基板材料110が切断されることにより、基材第3側面115となる部位である。
【0170】
基板材料110には、導体層120および第1絶縁層130Aが形成されている。導体層120は、上述した導体層12の各部となるべき部位を有している。第1絶縁層130Aは、上述した第1絶縁層13Aの各部となるべき部位を有している。導体層120は、たとえばメッキによって形成される。第1絶縁層130Aは、たとえばシート状(フィルム状)のソルダーレジストを基板材料110に圧着することにより形成されている。
【0171】
図40に示すように、第1絶縁層130Aは、貫通孔1150を塞いでいる。上述の圧着により、第1絶縁層130Aは、表面第1部1211上の部分が、貫通孔1150を塞ぐ部分よりも薄い部位となっている。第1絶縁層130Aのうち貫通孔1150を塞ぐ部分は、厚さが概ね一定であり、xy平面に沿った平板形状である。
【0172】
次に、
図41および
図42に示すように、第2絶縁層130Bを形成する。第2絶縁層130Bは、たとえば第1絶縁層130A上にソルダーレジストの樹脂材料を塗布し、これを硬化させることにより行う。本実施形態においては、z方向視において貫通孔1150に内包される複数の円形要素を有するように、第2絶縁層130Bが形成されている。これにより、上述した絶縁層第1部131、絶縁層第2部132、絶縁層第3部133および絶縁層第4部134となる部位が形成される。
【0173】
次に、複数の半導体発光素子2をボンディングする。このボンディングは、半導体発光素子2の素子本体21を導体層120の表面第2部1212に接合材25によって接合することにより行う。また、素子本体21の第1電極22よび第2電極23と一対の表面第3部1213とをワイヤ28およびワイヤ29によって接続する。
【0174】
次いで、金型71をセットする。金型71は、基板材料110の基材表面111との間に樹脂成形のためのキャビティを構成するためのものである。
【0175】
次いで、
図43に示すように、金型71のキャビティに樹脂材料を充填する。この際、基材第3側面115を塞ぐ絶縁層第1部131は、第1厚さt1が第2厚さt2よりも厚く、剛性が高められている。このため、樹脂材料の充填圧が作用しても絶縁層第1部131は、平坦な形状を維持する。そして、樹脂材料が硬化することにより、樹脂材料30が形成される。
【0176】
樹脂材料の充填が終了すると、
図44に示すように、金型71を取り除く。この後は、たとえば、図中のy方向に沿った切断線Cyおよび図示しないx方向に沿った切断線に沿って、基板材料110、導体層120、第1絶縁層130A、第2絶縁層130Bおよび樹脂材料30を切断する。これにより、複数の半導体発光装置A4が得られる。
【0177】
次に、半導体発光装置A4の作用について説明する。
【0178】
本実施形態によれば、
図32~
図37に示すように、絶縁層第1部131の第1厚さt1が、絶縁層第2部132の第2厚さt2よりも厚い。このため、絶縁層第1部131の剛性が高められている。これにより、たとえば、半導体発光装置A4の製造において、
図43に示す樹脂材料を充填する際に、絶縁層第1部131がz方向他方側に撓んでしまうことや絶縁層第1部131が破損してしまうことを抑制することが可能である。したがって、半導体発光装置A4によれば、樹脂部3の形状のばらつきを抑制することができる。この結果、半導体発光装置A4は、本実施形態の樹脂部3が平坦な面である樹脂表面31を有する構成が実現されている。
【0179】
本実施形態の絶縁層13は、第1絶縁層13Aおよび第2絶縁層13Bからなる。第1絶縁層13Aに第2絶縁層13Bを積層させることによって絶縁層第1部131を形成することにより、絶縁層第1部131の剛性を容易且つ確実に高めることが可能である。これは、樹脂部3の形状のばらつきを抑制するのに好ましい。
【0180】
第1絶縁層13Aの厚さが第2絶縁層13Bよりも厚いことにより、第2絶縁層13Bの製造時に、第1絶縁層13Aが誤って破損してしまうことなどを回避することができる。
【0181】
また、絶縁層第2部132が第1絶縁層13Aおよび第2絶縁層13Bを含んでいる。これにより、絶縁層第1部131に対して絶縁層第2部132の剛性が極端に低くなることを抑制できる。これは、絶縁層第2部132が破損することにより、絶縁層第1部131がz方向他方側に脱落してしまうことを防止するのに好ましい。
【0182】
第2絶縁層13Bの端縁199は、z方向視において基材第3側面115と表面第1部1211の端縁1219との間に位置しており、z方向視において表面第1部1211からはみ出さない構成となっている。これにより、たとえばワイヤ28のファーストボンディング部281やワイヤ29のファーストボンディング部291を形成するためのキャピラリが、第2絶縁層13Bに干渉することを回避することが可能である。これは、半導体発光装置A4の小型化に好ましい。
【0183】
絶縁層13は、絶縁層第3部133を有している。絶縁層第3部133は、基材11の基材表面111に直接接合されている。一般的に、樹脂等からなる絶縁層13は、金属からなる導体層12よりも樹脂等の絶縁性材料からなる基材11との接合強度が高い。このため、絶縁層第3部133によって、絶縁層13が基材11から剥離することを抑制することができる。
【0184】
絶縁層第6面146は、基材11の基材表面111に向かうほど内方に回り込むような形状の曲面である。このため、絶縁層第6面146と基材表面111との間には、樹脂部3の一部が入り込む。これにより、樹脂部3が基材11の基材表面111から離間する挙動を抑制することができる。特に、絶縁層第3部133は、基材11への接合強度が高い部位であるため、樹脂部3の離間を抑制するのに適している。
【0185】
絶縁層第8面148は、基材第3側面115に向かうほどz方向一方側に位置する曲面である。これにより、基材第3側面115のより大きい領域を絶縁層13から露出させることができる。これにより、半導体発光装置A4を回路基板等に実装する際に、はんだを裏面第1部1221に加えて基材第3側面115のより大きい領域に付着させることが可能であり、実装強度を高めることができる。
【0186】
樹脂部3の一対の樹脂第1側面32および一対の樹脂第2側面33は、基材11の一対の基材第1側面113および一対の基材第2側面114と面一である。すなわち、樹脂部3は、z方向視において基材11のすべてと重なる構成である。これにより、樹脂部3の体積を増大させることが可能であり、基材11の大きさに対してより大きなサイズの半導体発光素子2を設けることができる。本実施形態においては、半導体発光素子2には、ワイヤ28およびワイヤ29が接続されている。x方向において互いに反対側に延出するワイヤ28およびワイヤ29を樹脂部3によって適切に覆いつつ、半導体発光装置A4の小型化を図ることができる。
【0187】
図33に示すように、第5厚さt5は、第2厚さt2と表面第1部1211の厚さとの合計と略同程度である。そして、第1厚さt1は、第5厚さt5よりも厚い。このような第1厚さt1を有する絶縁層第1部131は、剛性を十分に高められており、樹脂部3の形状のばらつきを抑制するのに有利である。
【0188】
表面第1部1211の厚さは、絶縁層第2部132の第2厚さt2さよりも薄い。これにより、半導体発光装置A4のz方向寸法を縮小することができる。また、絶縁層第2部132の第2厚さt2があまりに薄いと、意図せず表面第1部1211を露出させるおそれがある。本実施形態によればこのような事態を回避することができる。
【0189】
図45~
図47は、本開示の他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0190】
<第5実施形態>
図45は、本開示の第5実施形態に係る半導体発光装置を示している。本実施形態の半導体発光装置A5は、絶縁層13の構成が上述した実施形態と異なっている。
【0191】
本実施形態においては、絶縁層13は、明瞭に区別される複数の層を有しておらず、全体が単一の層によって構成されている。ただし、絶縁層13が、絶縁層第1部131および絶縁層第2部132を有し、第1厚さt1が第2厚さt2よりも厚い点は、上述した実施形態と同様である。また、図示された例においては、絶縁層13の各部の形状は、上述した実施形態と同様とされているが、細部の構成が上述した実施形態と異なっていてもよい。
【0192】
このような絶縁層13は、たとえば厚さが異なる複数の領域が予め形成されたシート状(フィルム状)ソルダーレジストを基材11に接合することによって形成することができる。あるいは、貫通孔1150を覆うように形成した絶縁層に、樹脂材料を塗布し、絶縁層と一体化させることにより、完成後において明瞭に区別される複数の層を有さない、単一の層からなると認められる構成を形成してもよい。
【0193】
本実施形態によっても、樹脂部3の形状のばらつきを抑制することをはじめ上述した実施形態の効果を奏することができる。また、本実施形態から理解されるように、絶縁層13の形成手法は特に限定されない。
【0194】
<第6実施形態>
図46および
図47は、本開示の第6実施形態に係る半導体発光装置を示している。本実施形態の半導体発光装置A6は、主に、基材第3側面115の個数、位置および形状が、上述した実施形態と異なっている。
図46においては、理解の便宜上、樹脂部3を省略している。
【0195】
本実施形態においては、基材第3側面115の個数は、2である。すなわち、一対の基材第3側面115が、x方向に互いに離間して設けられている。基材第3側面115は、基材11のy方向略中央に形成されている。基材第3側面115のz方向視形状は、略半円形状である。
【0196】
基材第3側面115の位置および形状に対応して、絶縁層13の絶縁層第1部131および絶縁層第2部132は、基材11のy方向略中央に位置している。また、絶縁層第1部131のz方向視形状は、略半円形状であり、絶縁層第2部132のz方向視形状は、略半円環形状である。
【0197】
半導体発光素子2は、第1電極22と第2電極23とが、素子本体21のz方向上下面に分かれて設けられている。第1電極22は、導電性の接合材25によって表面部121に接合されている。第2電極23には、ワイヤ29が接続されている。
【0198】
本実施形態における第1厚さt1、第2厚さt2、第3厚さt3、第4厚さt4、第5厚さt5、第1距離D1、第2距離D2および第3距離D3および第4距離D4の大小関係は、半導体発光装置A4,A5と同様である。
【0199】
本実施形態によっても、樹脂部3の形状のばらつきを抑制することをはじめ上述した実施形態の効果を奏することができる。また、本実施形態から理解されるように、基材11における基材第3側面115の位置や個数は特に限定されない。
【0200】
本開示に係る半導体発光装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。本開示に係る半導体発光装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0201】
〔付記B1〕
厚さ方向一方側を向く基材表面および前記厚さ方向他方側を向く基材裏面を有する絶縁性の基材、前記基材に形成された導体層、および前記導体層の一部を覆う絶縁層を有する基板と、
前記基板の前記基材表面側に搭載された半導体発光素子と、
前記半導体発光素子を覆い且つ前記半導体発光素子からの光を透過させる樹脂部と、を備え、
前記基板の前記基材は、各々が前記基材表面および前記基材裏面を繋ぎ、且つ第1方向に離間した一対の基材第1側面と、各々が前記基材表面および前記基材裏面を繋ぎ、且つ前記厚さ方向視において前記基材第1側面よりも前記半導体発光素子側に凹む基材第3側面と、を有し、
前記導体層は、前記基材表面に形成された表面部および前記基材第3側面に形成された側面部を有し、
前記表面部は、前記基材第3側面に対して前記半導体発光素子側に隣接し且つ前記側面部に繋がる表面第1部を有し、
前記絶縁層は、前記厚さ方向視において前記基材第3側面に対して前記半導体発光素子とは反対側に位置する絶縁層第1部と、前記厚さ方向視において前記導体層の前記表面第1部に重なる絶縁層第2部とを有し、
前記樹脂部は、前記絶縁層の前記絶縁層第1部および前記絶縁層第2部を覆っており、
前記絶縁層第1部の厚さである第1厚さは、前記絶縁層第2部の厚さである第2厚さよりも厚い、半導体発光装置。
〔付記B2〕
前記絶縁層は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層に対して前記厚さ方向一方側に積層された第2絶縁層と、を有し、
前記絶縁層第1部は、前記第1絶縁層および前記第2絶縁層を含む、付記B1に記載の半導体発光装置。
〔付記B3〕
前記第1絶縁層の厚さは、前記第2絶縁層の厚さよりも厚い、付記B2に記載の半導体発光装置。
〔付記B4〕
前記絶縁層第2部は、前記第1絶縁層および前記第2絶縁層を含む、付記B2またはB3に記載の半導体発光装置。
〔付記B5〕
前記第2絶縁層の端縁は、前記厚さ方向視において前記基材第3側面と前記表面第1部の端縁との間に位置する、付記B3に記載の半導体発光装置。
〔付記B6〕
前記絶縁層は、前記表面第1部に隣接し、且つ前記基材表面に接する絶縁層第3部を有する、付記B2ないしB4のいずれかに記載の半導体発光装置。
〔付記B7〕
前記絶縁層第1部と前記樹脂部の表面との距離である第1距離は、前記絶縁層第3部と前記樹脂部の表面との距離である第3距離よりも小さい、付記B6に記載の半導体発光装置。
〔付記B8〕
前記絶縁層第2部と前記樹脂部の表面との距離である第2距離は、前記第3距離よりも小さい、付記B7に記載の半導体発光装置。
〔付記B9〕
前記絶縁層は、前記表面第1部上において前記絶縁層第2部と前記絶縁層第3部との間に介在し、且つ前記第2絶縁層からなる絶縁層第4部を有する、付記B6ないしB8のいずれかに記載の半導体発光装置。
〔付記B10〕
前記絶縁層第4部の厚さである第4厚さは、前記絶縁層第3部の厚さである第3厚さよりも薄い、付記B9に記載の半導体発光装置。
〔付記B11〕
前記第2厚さは、前記導体層の前記表面部の前記表面第1部の厚さよりも厚い、付記B10に記載の半導体発光装置。
〔付記B12〕
前記第4厚さは、前記導体層の前記表面部の前記表面第1部の厚さよりも厚い、付記B11に記載の半導体発光装置。
〔付記B13〕
前記基板の前記基材は、各々が前記基材表面および前記基材裏面を繋ぎ、且つ第1方向および前記厚さ方向に直角である第2方向に離間した一対の基材第2側面と、4つの前記基材第3側面を有し、
前記基材第3側面は、前記基材第1側面と前記基材第2側面との間に介在している、付記B2ないしB12のいずれかに記載の半導体発光装置。
〔付記B14〕
前記樹脂部は、前記一対の基材第1側面と面一である一対の樹脂第1側面と、前記一対の基材第2側面と面一である一対の樹脂第2側面と、を有する、付記B13に記載の半導体発光装置。
〔付記B15〕
前記第1絶縁層は、前記基材第1側面と面一である絶縁層第1側面と、前記基材第2側面と面一である絶縁層第2側面と、を有する、付記B14に記載の半導体発光装置。
〔付記B16〕
前記第2絶縁層は、前記基材第1側面および絶縁層第1側面と面一である絶縁層第3側面と、前記基材第2側面および絶縁層第2側面と面一である絶縁層第4側面と、を有する、付記B15に記載の半導体発光装置。
〔付記B17〕
前記基材表面と前記絶縁層第1部の前記厚さ方向一方側に位置する絶縁層第1面との距離に相当する第5厚さは、前記第2厚さよりも厚い、付記B1ないしB16のいずれかに記載の半導体発光装置。
【符号の説明】
【0202】
A1,A11,A12,A13,A2,A3,A4,A5,A6:半導体発光装置
1 :基板
2 :半導体発光素子
3 :樹脂部
8 :収容体
11 :基材
12 :導体層
13 :絶縁層
13A :第1絶縁層
13B :第2絶縁層
21 :素子本体
22 :第1電極
23 :第2電極
25 :接合材
28 :ワイヤ
29 :ワイヤ
30 :樹脂材料
31 :樹脂表面
32 :樹脂第1側面
33 :樹脂第2側面
71 :金型
81 :ケース
82 :シート
110 :基板材料
111 :基材表面
112 :基材裏面
113 :基材第1側面
114 :基材第2側面
115 :基材第3側面
120 :導体層
121 :表面部
122 :裏面部
123 :側面部
124 :導体層第1面
130 :絶縁層
130A :第1絶縁層
130B :第2絶縁層
131 :絶縁層第1部
132 :絶縁層第2部
133 :絶縁層第3部
134 :絶縁層第4部
135 :連結部
137 :裏面絶縁層
141 :絶縁層第1面
142 :絶縁層第2面
143 :絶縁層第3面
144 :絶縁層第4面
145 :絶縁層第5面
146 :絶縁層第6面
147 :絶縁層第7面
148 :絶縁層第8面
149 :絶縁層第9面
161 :絶縁層第1領域
162 :絶縁層第2領域
163 :絶縁層第3領域
164 :絶縁層第4領域
167 :絶縁層第7領域
168 :絶縁層第8領域
171 :絶縁層第1側面
172 :絶縁層第2側面
191 :絶縁層第3側面
192 :絶縁層第4側面
199 :端縁
281 :ファーストボンディング部
282 :セカンドボンディング部
291 :ファーストボンディング部
292 :セカンドボンディング部
361 :樹脂第1領域
362 :樹脂第2領域
363 :樹脂第3領域
364 :樹脂第4領域
365 :樹脂第5領域
367 :樹脂第7領域
368 :樹脂第8領域
811 :凹部
1150 :貫通孔
1151 :基材第3側面
1211 :表面第1部
1212 :表面第2部
1213 :表面第3部
1214 :連結部
1215 :連結部
1219 :端縁
1221 :裏面第1部
1222 :裏面第2部
Cx :切断線
Cy :切断線
D0 :距離
D1 :第1距離
D2 :第2距離
D3 :第3距離
D4 :第4距離
D7 :第7距離
D8 :第8距離
L :光