(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-19
(45)【発行日】2024-06-27
(54)【発明の名称】呼吸管温度制御回路、方法および呼吸補助装置
(51)【国際特許分類】
A61M 16/10 20060101AFI20240620BHJP
【FI】
A61M16/10 C
(21)【出願番号】P 2023513071
(86)(22)【出願日】2022-03-09
(86)【国際出願番号】 CN2022080036
(87)【国際公開番号】W WO2023115715
(87)【国際公開日】2023-06-29
【審査請求日】2023-02-21
(31)【優先権主張番号】202111589355.5
(32)【優先日】2021-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520376373
【氏名又は名称】ヴィンセント メディカル(ドングアン)マニュファクチャリング シーオー.,エルティーディー.
(73)【特許権者】
【識別番号】521241111
【氏名又は名称】ヴィンセント メディカル(ドングアン)テクノロジー シーオー.,エルティーディー.
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】趙 軍
(72)【発明者】
【氏名】徐 結兵
(72)【発明者】
【氏名】于 海濱
【審査官】山田 裕介
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第112295071(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第107569753(CN,A)
【文献】特表2008-510510(JP,A)
【文献】特表2019-537494(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0206442(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 16/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マザーボードに接続される呼吸管温度制御回路であって、前記マザーボードの電源端が加熱線に接続され、前記マザーボードに前記呼吸管温度制御回路に接続された第1制御モジュールが設けられる呼吸管温度制御回路において、
前記呼吸管温度制御回路は、検出モジュールおよび第2制御モジュールを含み、
前記検出モジュールは前記第2制御モジュールに接続され、前記検出モジュールは
呼吸管のインレットとアウトレットの温度データを収集して前記第2制御モジュールに送信するために使用され、
前記第2制御モジュールは前記第1制御モジュールおよび前記マザーボードの電源端に接続され、前記第2制御モジュールは呼吸管マークおよび前記温度データを前記第1制御モジュールに送信するために使用され、
前記第1制御モジュールは前記呼吸管マークおよび前記温度データに従って加熱信号を前記第2制御モジュールに出力し、前記第2制御モジュールは前記加熱信号に従って加熱線の加熱を制御
し、、
前記第2制御モジュールは前記マザーボードの電源端に接続され、前記電源端を介して前記第1制御モジュールに接続され、前記第1制御モジュールは加熱信号を変調して得られた第1変調信号を前記第2制御モジュールに送信し、前記第2制御モジュールは前記第1変調信号を復調して得られた第1復調信号に従って加熱線の加熱を制御し、前記呼吸管マークおよび前記温度データを変調して得られた第2変調信号を前記第1制御モジュールに送信し、前記第1制御モジュールは前記第2変調信号を復調して第2復調信号を得るものであり、
前記呼吸管温度制御回路は、第1電圧変換ユニットをさらに含み、前記第1電圧変換ユニットの入力端が前記マザーボードの電源端に接続され、前記第1電圧変換ユニットの出力端が前記第2制御モジュールの電源端子に接続され、前記第1電圧変換ユニットは、前記マザーボードから出力する電圧を降下させて前記第2制御モジュールに供給する
ことを特徴とする呼吸管温度制御回路。
【請求項2】
前記第1制御モジュールは、信号送信端子と信号受信端子が設けられた第1制御チップを含み、前記第2制御モジュールは、信号送信端子、信号受信端子、電源端子および加熱制御端子が設けられた第2制御チップを含み、
前記第2制御チップの信号送信端子は前記第1制御チップの信号受信端子に接続され、
前記第2制御チップの信号受信端子は前記第1制御チップの信号送信端子に接続され、
前記第2制御チップの電源端子は前記マザーボードの電源端に接続され、
前記第2制御チップの加熱制御端子は、前記マザーボードの電源端と加熱線間の開閉を制御するために使用される、ことを特徴とする請求項
1に記載の呼吸管温度制御回路。
【請求項3】
前記第1制御モジュールは、信号送受信端子が設けられた第1制御チップを含み、前記第2制御モジュールは、信号送受信端子、電源端子および加熱制御端子が設けられた第2制御チップを含み、
前記第2制御チップの信号送受信端子は前記第1制御チップの信号送受信端子に接続され、
前記第2制御チップの電源端子は前記マザーボードの電源端に接続され、
前記第2制御チップの加熱制御端子は、前記マザーボードの電源端と加熱線間の開閉を制御するために使用される、ことを特徴とする請求項1に記載の呼吸管温度制御回路。
【請求項4】
前記呼吸管温度制御回路は、第1電圧変換ユニットをさらに含み、前記第1電圧変換ユニットの入力端は前記マザーボードの電源端に接続され、前記第1電圧変換ユニットの出力端は前記第2制御チップの電源端子に接続される、ことを特徴とする請求項
2または
3に記載の呼吸管温度制御回路。
【請求項5】
前記呼吸管温度制御回路は、第1スイッチをさらに含み、前記第1スイッチは前記マザーボードの電源端と前記加熱線間に接続され、前記第2制御チップの加熱制御端子に接続される、ことを特徴とする請求項2または
3に記載の呼吸管温度制御回路。
【請求項6】
前記検出モジュールは、第1温度センサーおよび第2温度センサーを含み、
前記第1温度センサーの一端は前記第2制御チップの第1電源端子に接続され、前記第1温度センサーの他端は前記マザーボードのグランド端子に接続され、
前記第2温度センサーの一端は前記第2制御チップの第2電源端子に接続され、前記第2温度センサーの他端は前記マザーボードのグランド端子に接続される、ことを特徴とする請求項
2または
3に記載の呼吸管温度制御回路。
【請求項7】
前記第1温度センサーと前記第2温度センサーは両方ともサーミスタである、ことを特徴とする請求項6に記載の呼吸管温度制御回路。
【請求項8】
請求項1~
7のいずれか1項に記載の呼吸管温度制御回路に適用される呼吸管温度制御方法であって、
マザーボードにより加熱線を制御して呼吸管中のガスを加熱するステップと、
検出モジュールにより呼吸管のインレットとアウトレットの温度データを収集して、第2制御モジュールを介して呼吸管マークおよび前記温度データを第1制御モジュールに送信するステップと、
前記第1制御モジュールにより前記呼吸管マークと前記温度データに従って、加熱信号を前記第2制御モジュールに出力し、前記第2制御モジュールにより前記加熱信号に従って加熱線の加熱を制御するステップと、を含む、ことを特徴とする呼吸管温度制御方法。
【請求項9】
マザーボード、および請求項1~
7のいずれか1項に記載の呼吸管温度制御回路を含み、前記マザーボードの電源端が加熱線に接続され、前記マザーボードに前記呼吸管温度制御回路に接続された第1制御モジュールが設けられる、ことを特徴とする呼吸補助装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療機器の技術分野に関し、特に呼吸管温度制御回路、方法および呼吸補助装置に関する。
【背景技術】
【0002】
既存の呼吸補助装置は通常、様々な管路を備え、各管路に識別要素と温度検出回路が設けられ、呼吸補助装置は識別要素によって管路情報を識別し、温度検出回路によってインレットとアウトレットの温度を検出し、それに応じて呼吸動作モードを設定する。
【0003】
しかしながら、既存の呼吸補助装置中の識別要素は管路中の加熱線に直列に接続され、温度検出回路および識別要素の電源供給と管路信号の送信は別々の配線で行われるため、マザーボードのインタフェースの占有率が高くなる。
【0004】
したがって、既存技術にはまだ改良と発展が必要である。
【発明の概要】
【0005】
上記の既存技術の欠点を鑑み、本発明の目的は、既存の呼吸補助装置中の識別要素は管路中の加熱線に直列に接続され、温度検出回路および識別要素の電源供給と管路信号の送信は別々の配線で行われるため、マザーボードのインタフェースの占有率が高くなるという問題を解決するための、呼吸管温度制御回路、方法および呼吸補助装置を提供することである。
【0006】
本発明の技術的解決策は以下のとおりである。
【0007】
呼吸管温度制御回路は、マザーボードに接続され、前記マザーボードの電源端が加熱線に接続され、前記マザーボードに前記呼吸管温度制御回路に接続された第1制御モジュールが設けられ、前記呼吸管温度制御回路は、検出モジュールおよび第2制御モジュールを含み、
前記検出モジュールは前記第2制御モジュールに接続され、前記検出モジュールは加熱線の温度データを収集して前記第2制御モジュールに送信するために使用され、
前記第2制御モジュールは前記第1制御モジュールおよび前記マザーボードの電源端に接続され、前記第2制御モジュールは呼吸管マークおよび前記温度データを前記第1制御モジュールに送信するために使用され、
前記第1制御モジュールは前記呼吸管マークおよび前記温度データに従って加熱信号を前記第2制御モジュールに出力し、前記第2制御モジュールは前記加熱信号に従って加熱線の加熱を制御する。
【0008】
上記技術的解決策では、本発明は、前記第1制御モジュールと前記第2制御モジュールにより呼吸管マークおよび前記温度データの収集と送信、および加熱信号の送信を実現し、前記加熱線と前記第2制御モジュールはマザーボードの電源端を共有し、または、前記第2制御モジュール、前記加熱線の電源供給および前記第1制御モジュールと前記第2制御モジュール間の通信は前記マザーボードの電源端を共有するため、配線の使用を削減し、マザーボードのインタフェースの占有率を低減することができる。
【0009】
本発明のさらなる改善として、前記第2制御モジュールは前記マザーボードの電源端に接続され、前記電源端を介して前記第1制御モジュールに接続され、前記第1制御モジュールは加熱信号を変調して得られた第1変調信号を前記第2制御モジュールに送信し、前記第2制御モジュールは前記第1変調信号を復調して得られた第1復調信号に従って加熱線の加熱を制御し、前記呼吸管マークおよび前記温度データを変調して得られた第2変調信号を前記第1制御モジュールに送信し、前記第1制御モジュールは前記第2変調信号を復調して第2復調信号を得る。
【0010】
本発明のさらなる改善として、前記第1制御モジュールは、信号送信端子と信号受信端子が設けられた第1制御チップを含み、前記第2制御モジュールは、信号送信端子、信号受信端子、電源端子および加熱制御端子が設けられた第2制御チップを含み、
前記第2制御チップの信号送信端子は前記第1制御チップの信号受信端子に接続され、
前記第2制御チップの信号受信端子は前記第1制御チップの信号送信端子に接続され、
前記第2制御チップの電源端子は前記マザーボードの電源端に接続され、
前記第2制御チップの加熱制御端子は、前記マザーボードの電源端と加熱線間の開閉を制御するために使用される。
【0011】
本発明のさらなる改善として、前記第1制御モジュールは、信号送受信端子が設けられた第1制御チップを含み、前記第2制御モジュールは、信号送受信端子、電源端子および加熱制御端子が設けられた第2制御チップを含み、
前記第2制御チップの信号送受信端子は前記第1制御チップの信号送受信端子に接続され、
前記第2制御チップの電源端子は前記マザーボードの電源端に接続され、
前記第2制御チップの加熱制御端子は、前記マザーボードの電源端と加熱線間の開閉を制御するために使用される。
【0012】
本発明のさらなる改善として、前記呼吸管温度制御回路は、第1電圧変換ユニットをさらに含み、前記第1電圧変換ユニットの入力端は前記マザーボードの電源端に接続され、前記第1電圧変換ユニットの出力端は前記第2制御チップの電源端子に接続される。
【0013】
本発明のさらなる改善として、前記呼吸管温度制御回路は、第1スイッチをさらに含み、前記第1スイッチは前記マザーボードの電源端と前記加熱線間に接続され、前記第2制御チップの加熱制御端子に接続される。
【0014】
本発明のさらなる改善として、前記検出モジュールは、第1温度センサーおよび第2温度センサーを含み、
前記第1温度センサーの一端は前記第2制御チップの第1電源端子に接続され、前記第1温度センサーの他端は前記マザーボードのグランド端子に接続され、
前記第2温度センサーの一端は前記第2制御チップの第2電源端子に接続され、前記第2温度センサーの他端は前記マザーボードのグランド端子に接続される。
【0015】
本発明のさらなる改善として、前記第1温度センサーと前記第2温度センサーは両方ともサーミスタである。
【0016】
同様の発明概念に基づき、本発明は、上記に記載の呼吸管温度制御回路に適用される呼吸管温度制御方法をさらに提供し、この方法は、
マザーボードにより加熱線を制御して呼吸管中のガスを加熱するステップと、
検出モジュールにより呼吸管のインレットとアウトレットの温度データを収集して、第2制御モジュールを介して呼吸管マークおよび前記温度データを第1制御モジュールに送信するステップと、
前記第1制御モジュールにより前記呼吸管マークと前記温度データに従って、加熱信号を前記第2制御モジュールに出力し、前記第2制御モジュールにより前記加熱信号に従って加熱線の加熱を制御するステップと、を含む。
【0017】
同様の発明概念に基づき、本発明は、呼吸補助装置をさらに提供し、この装置は、マザーボード、および上記に記載の呼吸管温度制御回路を含み、前記マザーボードの電源端が加熱線に接続され、前記マザーボードに前記呼吸管温度制御回路に接続された第1制御モジュールが設けられる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の実施例または既存技術中の技術的解決策をより明確に説明するために、以下、実施例または既存技術の説明で使用する必要がある図面を簡単に説明するが、明らかに、以下で説明される図面は本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労働をすることなく、これらの図面に示した構造に基づいて他の図面を得ることができる。
【
図1】本発明の一実施例中の呼吸管温度制御回路とマザーボードの接続概略図である。
【
図2】MCU1とMCU2の信号送信の信号変調原理図である。
【
図3】本発明の別の実施例中の呼吸管温度制御回路とマザーボードの接続概略図である。
【
図4】本発明の一実施例中の呼吸管温度制御方法の概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、呼吸管温度制御回路、方法および呼吸補助装置を提供し、本発明の目的、技術的解決策および効果をより明らかかつ明確にするために、以下、図面を参照して例を挙げて本発明をより詳細に説明する。なお、ここで説明される具体的な実施例は本発明を説明する目的でのみ使用され、本発明を限定するものではない。
【0020】
実施形態および特許請求の範囲において、文脈上、特に限定されない限り、用語「1」、「1つ」、「前記」および「当該」は複数形も含む。本発明の実施例では、「第1」、「第2」等の記載がある場合、「第1」、「第2」などは記述的な目的でのみ使用され、その相対的な重要性またはかかる技術的特徴の数を指示または暗示するものとして理解されない。したがって、「第1」、「第2」で修飾された特徴は明示的または暗黙的に少なくとも1つのそのような機能を含む。
【0021】
なお、本発明の明細書で使用される「含む」という表現は、前記特徴、整数、ステップ、操作、要素および/または部材が存在すること意味するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、部材および/またはそれらの組み合わせの存在または追加を排除するものではない。また、ある要素を他の要素に「接続」または「結合」する場合、他の要素に直接に接続または結合してもよいし、または中間要素が存在してもよい。また、ここで使用される「接続」または「結合」は無線で接続されたか、または無線で結合されたものを含み得る。ここで使用される用語「および/または」は、1つまたは複数の関連するユニットの全部またはいずれかの組み合わせを含む。
【0022】
当業者であれば、特に定義しない限り、ここで使用されるすべての用語(技術用語および科学用語)は、本発明が属する技術分野における通常の技術者が一般的に理解するのと同じ意味を有することが理解されるであろう。また、一般的な辞書に定義されているような用語は、既存技術の文脈における意味と一致するものとして理解されるべきであり、本明細書で特に定義されない限り、理想化されたまたは過度に形式的な意味で解釈されないと理解されるべきである。
【0023】
さらに、各実施例間の技術的解決策は、互いに組み合わせることができるが、当業者によって実現可能であることを前提としており、技術的解決策の組み合わせが矛盾しているかまたは実現不可能であると思われる場合、そのような技術的解決策の組み合わせが存在せず、本発明の保護範囲にないものと見なされなければならない。
【0024】
図1~
図3も参照すると、本発明は、呼吸管温度制御回路の好ましい実施例を提供する。
【0025】
図1および
図3に示すように、本発明が提供する呼吸管温度制御回路はマザーボード100に接続され、前記マザーボード100の電源端が加熱線H1に接続され、前記マザーボード100に前記呼吸管温度制御回路に接続された第1制御モジュール200が設けられ、前記呼吸管温度制御回路は、検出モジュール300と第2制御モジュール400を含む。その中で、前記検出モジュール300は前記第2制御モジュール400に接続され、前記検出モジュール300は加熱線H1の温度データを収集して前記第2制御モジュール400に送信するために使用され、前記第2制御モジュール400は前記第1制御モジュール200および前記マザーボード100の電源端に接続され、前記第2制御モジュール400は呼吸管マークおよび前記温度データを前記第1制御モジュール200に送信するために使用され、前記第1制御モジュール200は前記呼吸管マークおよび前記温度データに従って加熱信号を前記第2制御モジュール400に出力し、前記第2制御モジュール400は前記加熱信号に従って加熱線H1の加熱を制御する。
【0026】
上記の技術的解決策では、本発明は、前記第1制御モジュール200と前記第2制御モジュール400により呼吸管マークおよび前記温度データの収集と送信、および加熱信号の送信を実現し、前記加熱線H1と前記第2制御モジュール400はマザーボード100の電源端を共有し、または、前記第2制御モジュール400、前記加熱線H1の電源供給および前記第1制御モジュール200と前記第2制御モジュール400間の通信は前記マザーボード100の電源端を共有するため、配線の使用を削減することができ、マザーボード100のインタフェースの占有率を低減することができる。
【0027】
図1に示すように、いくつかの実施例では、前記第2制御モジュール400は前記マザーボード100の電源端V+に接続され、前記電源端V+を介して前記第1制御モジュール200に接続され、前記第1制御モジュール200は加熱信号を変調して得られた第1変調信号を前記第2制御モジュール400に送信し、前記第2制御モジュール400は前記第1変調信号を復調して得られた第1復調信号に従って加熱線H1の加熱を制御し、前記呼吸管マークおよび前記温度データを変調して得られた第2変調信号を前記第1制御モジュール200に送信し、前記第1制御モジュール200は前記第2変調信号を復調して第2復調信号を得、前記第1制御モジュール200は前記第2復調信号に従って加熱信号を前記第2制御モジュール400に出力する。
【0028】
具体的に、前記第1制御モジュール200は、第1制御チップMCU1を含み、前記第1制御チップMCU1に信号送信端子と信号受信端子が設けられる。前記第2制御モジュール400は、第2制御チップMCU2を含み、前記第2制御チップMCU2に信号送信端子、信号受信端子、電源端子および加熱制御端子が設けられる。前記第2制御チップMCU2の信号送信端子は前記第1制御チップMCU1の信号受信端子に接続され、前記第2制御チップMCU2の信号受信端子は前記第1制御チップMCU1の信号送信端子に接続され、前記第2制御チップMCU2の電源端子は前記マザーボード100の電源端V+に接続され、前記第2制御チップMCU2の加熱制御端子は、前記マザーボード100の電源端V+と加熱線H1間の開閉を制御するために使用される。
【0029】
その中で、前記第2制御チップMCU2の信号送信端子は前記マザーボード100上の電源端V+を介して前記第1制御チップMCU1の信号受信端子に接続され、前記第2制御チップMCU2の信号受信端子は前記マザーボード100上の電源端V+を介して前記第1制御チップMCU1の信号送信端子に接続される。
【0030】
前記マザーボード100に第2スイッチK2がさらに設けられ、前記第2スイッチK2の一端が24V電源に接続され、前記第2スイッチK2の他端がマザーボード100の電源端V+に接続される。前記第1制御チップMCU1から前記第2制御チップMCU2に第1変調信号を送信するとき、前記第2スイッチK2が閉じられ、前記第1制御チップMCU1が前記第2制御チップMCU2から送信された第2変調信号を受信し、つまり前記第2変調信号を復調して第2復調信号を得るとき、前記第2スイッチK2が切断される。
【0031】
さらに、前記呼吸管温度制御回路は、第1電圧変換ユニットをさらに含み、前記第1電圧変換ユニットの入力端が前記マザーボード100の電源端V+に接続され、前記第1電圧変換ユニットの出力端が前記第2制御モジュール400の電源端子に接続される。
【0032】
具体的に、前記第1電圧変換ユニットは電圧変換チップLであり、前記電圧変換チップLが前記第2制御チップMCU2の電源端子と前記マザーボード100の電源端V+間に接続され、前記マザーボード100から出力した24V電圧を前記第2制御チップMCU2が必要する3.3Vの電源供給電圧に変換し、前記第1制御チップMCU1から前記第2制御チップMCU2に第1変調信号を送信するとき、前記第1変調信号が3.3Vの直流電気信号である。前記第2制御チップMCU2から前記第1制御チップMCU1に第2変調信号を送信するとき、前記第2変調信号が3.3Vの直流電気信号である。
【0033】
図2を参照すると、2000msの制御周期を例として、2000ms毎の最初の10msで、前記第1制御チップMCU1は加熱信号および関連する取得命令を送信し、前記第1制御チップMCU1は送信する信号を24V直流電圧にロードし、最初の10msで関連命令、つまり第1変調信号を送信し、第2の10msで前記第2制御チップMCU2から送り返した第2変調信号を復調して第2復調信号を得る。第2の10msで前記第2制御チップMCU2は収集した呼吸管マーク(前記第2制御チップMCU2は呼吸管の呼吸管マークを収集するか、または呼吸管マークを直接に保存することができる)および温度データを送信し、送信する信号を12V直流電圧にロードし、つまり第2変調信号を送信し、第2の10msで関連命令を送信し、最初の10msで前記第1制御チップMCU1から送信した第1変調信号を復調して第1復調信号を得、前記第2制御チップMCU2は前記第1復調信号に従って加熱線H1の加熱を制御する。
【0034】
理解できるように、20msは2000msの1%に過ぎないので、加熱回路における加熱線H1の最大発熱量への影響は無視でき、もちろん、前記第1制御チップMCU1と前記第2制御チップMCU2間の信号送信の制御周期は2000msに限らない。
【0035】
図1を参照すると、さらに、前記呼吸管温度制御回路は第1スイッチK1をさらに含み、前記第1スイッチK1は前記マザーボード100の電源端V+と前記加熱線H1間に接続され、前記第2制御チップMCU2の加熱制御端子に接続される。
【0036】
具体的に、前記第2制御チップMCU2は前記第1制御チップMCU1から送信した第1変調信号を受信して第1復調信号を得た後、前記第1復調信号に従って前記第1スイッチK1の開閉を制御し、つまり加熱線H1を加熱するかどうかを制御する。
【0037】
なお、前記第1制御チップMCU1と前記第2制御チップMCU2間で送信されるデータは、要求命令、呼吸管マークデータ、温度データまたはチェックサムを含むが、これらに限定されず、送信するデータはバイナリデータである。その中で、呼吸管マークデータは回路識別コード、呼吸管タイプ、呼吸管モデルなどの情報を含む。
【0038】
図1を参照すると、一実施例のさらなる実施形態では、前記検出モジュール300は、第1温度センサーRV1と第2温度センサーRV2を含む。その中で、前記第1温度センサーRV1の一端が前記第2制御チップMCU2の第1電源端子に接続され、前記第1温度センサーRV1の他端が前記マザーボード100のグランド端子に接続され、前記第2温度センサーRV2の一端が前記第2制御チップMCU2の第2電源端子に接続され、前記第2温度センサーRV2の他端が前記マザーボード100のグランド端子に接続される。
【0039】
具体的に、前記第1温度センサーRV1は呼吸管のインレットに配置され、呼吸管インレットの温度データを検出し、前記第2温度センサーRV2は呼吸管のアウトレットに配置され、呼吸管のアウトレットの温度を検出し、前記第2制御チップMCU2は前記第1温度センサーRV1および前記第2温度センサーRV2に電源を供給し、前記第1温度センサーRV1と前記第2温度センサーRV2は検出した温度データを前記第2制御チップMCU2にフードバンクすることができる。一実現形態では、前記第1温度センサーRV1と前記第2温度センサーRV2はサーミスタであり得る。
【0040】
上記の実施形態では、前記第2制御チップMCU2と加熱線H1の電源供給は両方とも前記マザーボード100の電源端V+に接続され、前記第1制御チップMCU1と前記第2制御チップMCU2は前記電源端V+を介して接続され、第1制御チップMCU1と第2制御チップMCU2間の通信は1本の配線で実現でき、加熱線H1の他端がマザーボード100の接地端GNDに接続され、前記呼吸管温度制御回路とマザーボード100の接続は2本の配線で実現でき、マザーボード100のインタフェースの占有率を大幅に低減することができる。
【0041】
図3に示すように、別の実施例では、前記第1制御モジュール200は第1制御チップMCU1を含み、前記第1制御チップMCU1に信号送受信端子が設けられ、前記第2制御モジュール400は、第2制御チップMCU2を含み、前記第2制御チップMCU2に信号送受信端子、電源端子および加熱制御端子が設けられる。その中で、前記第2制御チップMCU2の信号送受信端子は前記第1制御チップMCU1の信号送受信端子に接続され、前記第2制御チップMCU2の電源端子は前記マザーボード100の電源端V+に接続され、前記第2制御チップMCU2の加熱制御端子は、前記マザーボード100の電源端V+と加熱線H1間の開閉を制御するために使用される。
【0042】
具体的に、前記第2制御チップMCU2と前記加熱線H1は1本の配線を介してマザーボード100の電源端V+に接続され、前記加熱線H1の他端がマザーボード100の接地端GNDに接続され、前記第1制御チップMCU1と前記第2制御チップMCU2は別の配線を介して通信を完了し、つまり加熱信号、呼吸管マーク、温度データの送信を実現する。その中で、前記第2制御チップMCU2の電源端子に第1電圧変換チップLが接続され、マザーボード100から出力した24V直流電を前記第2制御チップMCU2の電源供給電圧3.3Vに変換する。同様に、前記加熱線H1と前記マザーボード100の電源端V+間にも第1スイッチK1が設けられ、前記第1スイッチK1は前記第2制御チップMCU2の加熱制御端子に接続され、前記加熱制御端子を介して前記第1スイッチK1の開閉を制御して、前記加熱線H1の加熱を制御することができる。
【0043】
上記実施例では、加熱線H1と第2制御チップMCU2の電源供給は1本の配線でマザーボード100に接続され、前記第1温度センサーRV1、前記第2温度センサーRV2で収集した温度データおよび呼吸管の呼吸管マークを前記第2制御チップMCU2を介して前記第1制御チップMCU1に送信する配線と、前記第1制御チップMCU1の加熱信号を前記第2制御チップMCU2に送信する配線は同一配線であるため、前記呼吸管温度制御回路とマザーボード100の接続は3本の配線で実現でき、マザーボード100のインタフェースの占有率を大幅に低減することができる。
【0044】
図4を参照すると、いくつかの実施例では、本発明は、上記に記載の呼吸管温度制御回路に適用される呼吸管温度制御方法をさらに提供し、この方法は、
S100、マザーボードにより加熱線を制御して呼吸管中のガスを加熱するステップと、
S200、検出モジュールにより呼吸管のインレットとアウトレットの温度データを収集して、第2制御モジュールを介して呼吸管マークおよび前記温度データを第1制御モジュールに送信するステップと、
S300、前記第1制御モジュールにより前記呼吸管マークと前記温度データに従って、加熱信号を前記第2制御モジュールに出力し、前記第2制御モジュールにより前記加熱信号に従って加熱線の加熱を制御するステップとを含む。具体的には、呼吸管温度制御回路の実施例の説明を参照すればよく、ここで繰り返さない。
【0045】
いくつかの実施例では、本発明は、呼吸補助装置をさらに提供し、前記呼吸補助装置は、人工呼吸器などの装置であり得、この装置は、複数本の呼吸管を含み、前記呼吸管に加熱線が巻き付けられる。前記呼吸補助装置は、マザーボードおよび上記の呼吸管温度制御回路をさらに含み、前記マザーボードの電源端が加熱線に接続され、前記マザーボードに前記呼吸管温度制御回路に接続された第1制御モジュールが設けられる。前記の呼吸管温度制御回路は具体的に呼吸管温度制御回路の実施例の説明を参照すればよく、ここで繰り返さない。
【0046】
なお、本発明の応用は上記の例に限定されず、当業者であれば、上記説明に基づいて改善または変更することができ、これらの改善や変更はすべて本発明の特許請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0047】
100 マザーボード
200 第1制御モジュール
300 検出モジュール
400 第2制御モジュール