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特許7507429ベーパーチャンバ及びベーパーチャンバの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-20
(45)【発行日】2024-06-28
(54)【発明の名称】ベーパーチャンバ及びベーパーチャンバの製造方法
(51)【国際特許分類】
   F28D 15/02 20060101AFI20240621BHJP
   F28D 15/04 20060101ALI20240621BHJP
【FI】
F28D15/02 102A
F28D15/02 101K
F28D15/04 D
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020097369
(22)【出願日】2020-06-04
(65)【公開番号】P2021188877
(43)【公開日】2021-12-13
【審査請求日】2023-06-02
(73)【特許権者】
【識別番号】523206079
【氏名又は名称】株式会社ダイス
(73)【特許権者】
【識別番号】520203013
【氏名又は名称】佐藤 茂樹
(73)【特許権者】
【識別番号】515306275
【氏名又は名称】TODA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100162259
【弁理士】
【氏名又は名称】末富 孝典
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】松崎 洋一
(72)【発明者】
【氏名】柿 直樹
(72)【発明者】
【氏名】竹之下 貴裕
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 七代
【審査官】河野 俊二
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-047598(JP,A)
【文献】特開2004-012010(JP,A)
【文献】特開2004-022603(JP,A)
【文献】特開2000-074579(JP,A)
【文献】特開2010-169379(JP,A)
【文献】特開2004-226032(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0029249(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28D 15/02
F28D 15/04
H01L 23/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体が流れる扁平状の流路領域が内部に形成されたベーパーチャンバであって、
前記流路領域に、
気化した前記流体が移動する蒸気路と、
液化した前記流体が移動する毛細管路が形成された線状部材と、が設けられ、
前記線状部材を前記流路領域の壁面に対して位置決めする位置決め部を有し、
前記位置決め部は、
前記流路領域に挿入された挿入部材であり、
前記挿入部材は、
厚み方向に貫通して形成された開口部に、前記線状部材を嵌合して、前記開口部の縁部で前記線状部材を位置決めする板状部材である、
ベーパーチャンバ。
【請求項2】
前記位置決め部は、前記線状部材の長手方向に関して前記線状部材の一部と当接する、
請求項1に記載のベーパーチャンバ。
【請求項3】
前記線状部材は、撚り線又はコイルバネである、
請求項1又は2に記載のベーパーチャンバ。
【請求項4】
隣接する前記線状部材の隙間が、前記毛細管路として機能する、
請求項1からのいずれか一項に記載のベーパーチャンバ。
【請求項5】
前記流路領域の壁面と前記線状部材との隙間が、前記毛細管路として機能する、
請求項1からのいずれか一項に記載のベーパーチャンバ。
【請求項6】
前記線状部材が、前記流路領域がつぶれないように前記流路領域に挿入された柱として機能する、
請求項1からのいずれか一項に記載のベーパーチャンバ。
【請求項7】
互いに貼り合わされる2つの平板の間に、毛細管路が形成された線状部材を位置決めし、前記平板を貼り合わせて流体の流路領域を形成し、
前記流路領域を減圧して前記流体を導入した後に、前記流路領域を密閉
前記線状部材の位置決めを、前記流路領域に挿入された挿入部材で行い、
前記挿入部材は、
厚み方向に貫通して形成された開口部に、前記線状部材を嵌合して、前記開口部の縁部で前記線状部材を位置決めする板状部材である、
ベーパーチャンバの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベーパーチャンバ及びベーパーチャンバの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プロセッサ等の熱源体を冷却するベーパーチャンバが用いられている(例えば、特許文献1参照)。このベーパーチャンバでは、内部の密閉空間に冷媒が封入されている。密閉空間には、熱源体からの熱が伝導される入熱部と、熱を放出する放熱部が設けられている。
【0003】
熱源体からの熱が入熱部に伝導されると、入熱部にある冷媒がその熱を吸収し気化する。気化した冷媒は、入熱部から放熱部に移動して熱を放出して液化する。液化した冷媒は放熱部から入熱部に戻る。このように、冷媒は、気化と液化とを繰り返しながら入熱部と放熱部との間を循環する。これにより、熱源体の冷却が行われる。
【0004】
冷却の循環を実現するためには、気化した冷媒を入熱部から放熱部に送る蒸気路と、液化した冷媒を放熱部から入熱部に送る毛細管路とが必要となる。毛細管路としては、毛細管力を発生させる微小流路が設けられたウィックが用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2004-238672号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
熱源体となるプロセッサ等が実装される携帯端末等の機器には小型化、薄型化が求められている。したがって、熱源体を冷却するベーパーチャンバにも、冷却効率を落とすことなく、より一層の小型化、薄型化が求められている。
【0007】
本発明は、上記実情の下になされたものであり、冷却効率を低下させることなく小型化、薄型化を実現することができるベーパーチャンバ及びベーパーチャンバの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係るベーパーチャンバは、
流体が流れる扁平状の流路領域が内部に形成されたベーパーチャンバであって、
前記流路領域に、
気化した前記流体が移動する蒸気路と、
液化した前記流体が移動する毛細管路が形成された線状部材と、が設けられ、
前記線状部材を前記流路領域の壁面に対して位置決めする位置決め部を有し、
前記位置決め部は、
前記流路領域に挿入された挿入部材であり、
前記挿入部材は、
厚み方向に貫通して形成された開口部に、前記線状部材を嵌合して、前記開口部の縁部で前記線状部材を位置決めする板状部材である。
【0016】
また、前記位置決め部は、前記線状部材の長手方向に関して前記線状部材の一部と当接する、
こととしてもよい。
【0017】
また、前記線状部材は、撚り線又はコイルバネである、
こととしてもよい。
【0018】
隣接する前記線状部材の隙間が、前記毛細管路として機能する、
こととしてもよい。
【0019】
前記流路領域の壁面と前記線状部材との隙間が、前記毛細管路として機能する、
こととしてもよい。
【0020】
前記線状部材が、前記流路領域がつぶれないように前記流路領域に挿入された柱として機能する、
こととしてもよい。
【0021】
本発明の第2の観点に係るベーパーチャンバの製造方法は、
互いに貼り合わされる2つの平板の間に、毛細管路が形成された線状部材を位置決めし、前記平板を貼り合わせて流体の流路領域を形成し、
前記流路領域を減圧して前記流体を導入した後に、前記流路領域を密閉
前記線状部材の位置決めを、前記流路領域に挿入された挿入部材で行い、
前記挿入部材は、
厚み方向に貫通して形成された開口部に、前記線状部材を嵌合して、前記開口部の縁部で前記線状部材を位置決めする板状部材である
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、流路領域の厚さを、線状部材の断面の外径程度とすることができるので、冷却効率を低下させることなく小型化、薄型化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】(A)は、本発明の実施の形態1に係るベーパーチャンバの側面図である。(B)は、(A)のベーパーチャンバの上面図である。
図2】(A)は、図1(B)のB-B線断面図である。(B)は、図1(A)のA-A線断面図である。
図3】(A)は、第1の例に係る線状部材の長手方向に直交する断面図である。(B)は、第2の例に係る線状部材の長手方向に直交する断面図である。(C)は、第3の例に係る線状部材の長手方向に直交する断面図である。
図4】第1の板、第2の板、波板及び線状部材の間の隙間を示す図である。
図5】ベーパーチャンバにおける冷媒の動きを示す模式図である。
図6図1(A)及び図1(B)のベーパーチャンバの製造方法を示すフローチャートである。
図7】(A)は、プレス機により波板を形成する様子を示す図である。(B)は、波板に線状部材を配置する様子を示す図である。(C)は、内部空間と連通口とを示す模式図である。
図8】線状部材としてのコイルバネの一例を示す図である。
図9】本発明の実施の形態に係るベーパーチャンバの変形例を示す断面図である。
図10】波板として成形される前の板状部材の上面図である。
図11】(A)は、本発明の実施の形態2に係るベーパーチャンバの密閉空間内の構成の一部を示す斜視図である。(B)は、図11(A)のベーパーチャンバの第2の板を透明として示す斜視図である。
図12】(A)は、本発明の実施の形態3に係るベーパーチャンバの密閉空間内の構成の一部を示す斜視図である。(B)は、図12(A)のベーパーチャンバの第2の板を透明として示す図である。
図13】(A)は、本発明の実施の形態4に係るベーパーチャンバを構成する位置決め部材の斜視図である。(B)は、本発明の実施の形態3に係るベーパーチャンバの一部の分解斜視図である。
図14】本発明の実施の形態4に係るベーパーチャンバの断面図である。
図15】(A)は、本発明の実施の形態5に係るベーパーチャンバの一部の斜視図である。(B)は、図15(A)のベーパーチャンバの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。全図において、同一又は相当する構成要素には、同一の符号が付されている。
【0025】
実施の形態1
まず、本発明の実施の形態1について説明する。図1(A)及び図1(B)に示すように、本実施の形態に係るベーパーチャンバ1は、2つの平板、すなわち第1の板2と、第2の板3とが貼り合わされて形成された薄型かつ矩形の冷却装置である。ベーパーチャンバ1は、ヒートパイプとも呼ばれる。第1の板2と、第2の板3とは、金属、例えばステンレス(SUS304)で形成されている。
【0026】
ベーパーチャンバ1は、熱源体20を冷却する(図2(B)参照)。第1の板2及び第2の板3のサイズは、例えば縦90mm、横90mmとすることができる。また、ベーパーチャンバ1の厚さは、0.4mm以上0.5mm以下とすることができる。しかしながら、ベーパーチャンバ1のサイズは、これには限定されない。
【0027】
図2(A)及び図2(B)に示すように、第1の板2と、第2の板3との間には、扁平状の密閉空間Fが形成されている。この密閉空間Fには、流体としての冷媒Gが封入されている。この密閉空間Fが、冷媒Gの流路領域である。すなわち、ベーパーチャンバ1では、冷媒Gが流れる流路領域が内部に形成されている。第1の板2及び第2の板3がステンレスである場合、冷媒Gとしては、例えばエチレングリコールが用いられる。ステンレスの冷媒Gへの溶出を防ぐためである。なお、密閉空間Fの厚さは、例えば0.2mm以上0.3mm以下とすることができる。
【0028】
第1の板2と第2の板3との間には、密閉空間Fの壁面に対して線状部材を位置決めする位置決め部、すなわち密閉空間Fに挿入された挿入部材としての波板4が第1の板2及び第2の板3に沿うように密閉空間F内に挿入されている。波板4は、第1の方向に沿った断面が折れ曲がった波形となっている。本実施の形態では、波板4の波形は、周期的に同じパターンを繰り返している。波板4は、密閉空間F内に固定されている。なお、電解腐食又は熱膨張を考慮すれば、波板4の素材は、第1の板2及び第2の板3と同じステンレスであることが望ましい。
【0029】
図2(B)に示すように、ベーパーチャンバ1の密閉空間Fには、入熱部10と、放熱部11と、蒸気路12と、毛細管路13とが設けられている。
【0030】
入熱部10は、密閉空間Fにおいて、第1の方向に直交する第2の方向の一端に設けられている。入熱部10には、液体状となっている冷媒Gが保持されている。入熱部10では、熱源体20から伝導される熱を冷媒Gが吸収し、冷媒Gが気化、すなわち蒸気化する。
【0031】
放熱部11は、第2の方向の他端、すなわち入熱部10の反対側に設けられている。放熱部11は、気化した冷媒Gから熱を奪う。これにより、冷媒Gは液化する。放熱部11は、冷媒Gから伝導された熱を外部に放出する。
【0032】
蒸気路12は、図2(A)に示すように、波板4の山と山の間、すなわち谷部分に形成されている。より具体的には、蒸気路12は、波板4の凹部4aと第1の板2とで区画された領域に形成されている。蒸気路12は、気化した冷媒Gを入熱部10から放熱部11に移動させる。
【0033】
毛細管路13は、波板4の第2の板3側の凹部4bに設けられている。波板4の第2の板3側の凹部4bには、線状部材15が挿入されている。すなわち、波板4は、第1の方向に直交する折れ線(第2の方向に延びる折れ線)で折り曲げられつつ第1の方向に延びる板である。波板4は、この折り曲げにより形成される谷部分に、線状部材15を挿入する板状部材である。波板4は、谷部分で線状部材15と当接することにより、線状部材15を位置決めする。すなわち、波板4は、線状部材15を密閉空間Fの壁面に対して位置決めする位置決め部に対応する。線状部材15には、毛細管路13が形成されている。毛細管路13は、液化した冷媒Gを放熱部11から入熱部10に移動させる。
【0034】
図3(A)には、線状部材15の長手方向(第2の方向)に直交する断面図が示されている。図3(A)に示すように、本実施の形態では、線状部材15として撚り線40が用いられる。撚り線40は、7本のステンレス線30が撚られて形成されている。このステンレス線30同士の微小な隙間が、液化した冷媒Gが通る毛細管路13となる。すなわち、液化した冷媒Gは、ステンレス線30同士の微小な隙間を伝わって、放熱部11から入熱部10に送られる。撚り線40を、線状部材15として用いるようにすれば、長手方向に連続して延びる毛細管路13を形成することができる。
【0035】
なお、撚り線40は、7本のステンレス線30が撚られたものには限られない。複数本のステンレス線30が撚られたものであればよい。
【0036】
また、図3(B)に示すように、複数本のステンレス線30が撚られて形成された撚り線40が、複数本撚られて構成される撚り線41であってもよい。このようにすれば、長手方向(第2の方向)に延びる毛細管路13の数をさらに増やすことができる。
【0037】
また、線状部材15としての撚り線42を構成するステンレス線31に、図3(C)に示すように、長手方向に延びる溝31aが設けられていてもよい。この溝31aが、長手方向(第2の方向)に延びる毛細管路13となる。ステンレス線31は、互いに撚られて螺旋状となっているため、溝31aも螺旋状に曲がりながら第2の方向に延びている。なお、本実施の形態では、線状部材15の直径は、例えば0.2mm以上0.3mm以下となっている。
【0038】
図2(B)に戻り、ベーパーチャンバ1では、波板4における山と山の間に、気化した冷媒Gを送る蒸気路12と、液化した冷媒Gを送る毛細管路13とが形成されている。本実施の形態では、蒸気路12と、毛細管路13とは、規則的に配列されている。
【0039】
また、このベーパーチャンバ1では、図4に示すように、波板4と線状部材15との間には、微小な隙間がある。このような隙間も液化した冷媒Gを送る毛細管路13として機能させることができる。さらには、線状部材15と第2の板3との間、波板4と第1の板2又は第2の板3との間にも、微小な隙間がある。このような隙間も、冷媒Gを送る毛細管路13として機能させることができる。
【0040】
なお、本実施の形態では、波板4及び線状部材15は、密閉空間Fがつぶれないように、すなわち第1の板2と第2の板3との間隔を一定に保持するために挿入された柱として機能する。
【0041】
次に、本実施の形態に係るベーパーチャンバ1による冷却動作について、図5を参照して説明する。
【0042】
図5に示すように、熱源体20から入熱部10に熱が伝えられると、入熱部10にあった液化した冷媒Gはその熱を吸熱して、液体から気体に変化し、蒸気化する。
【0043】
蒸気化した冷媒Gは、その体積が増大するため、点線の矢印で示すように、波板4に形成された蒸気路12を通って、放熱部11に移動する。放熱部11に達した冷媒Gは、熱を放出して、冷媒Gは凝縮し、液化する。放熱部11は、冷媒Gから伝導された熱を、外部に放出する。
【0044】
液化した冷媒Gは、実線の矢印で示すように、毛細管路13に発生する毛細管現象により、放熱部11から入熱部10へ送られる。
【0045】
入熱部10に戻った冷媒Gは、そこで再び熱を吸収して蒸気化し、蒸気路12を経て放熱部11に送られ、液化する。液化した冷媒Gは、毛細管路13を経て、入熱部10に戻る。
【0046】
このように、冷媒Gは、入熱部10→蒸気路12→放熱部11→毛細管路13のサイクルで移動を繰り返す。この際、冷媒Gは、入熱部10で熱を受け、放熱部11で熱を放出する熱媒体として機能する。冷媒Gの蒸発及び凝縮の圧力差が、後続の冷媒Gの移動を促進させる。入熱部10に伝導される熱量が大きくなればなるほど、冷媒Gの移動速度は自動的に上がり、輸送熱量も大きくなる。
【0047】
次に、本実施の形態のベーパーチャンバ1の製造方法について、図6のフローチャートを参照して説明する。
【0048】
図6に示すように、波板4を形成する(ステップS1)。図7(A)には、プレス機60のプレス加工により、波板4が形成される様子が示されている。なお、波板4は、エッチング加工によっても形成することができる。しかしながら、プレス加工はエッチング加工に比べて、安価に波板4を製造することができる。
【0049】
続いて、波板4の山と山の間の凹部4b、すなわち谷部分に、毛細管路13が形成された線状部材15を挿入し、これを位置決めする(ステップS2)。図7(B)には、波板4の上に毛細管路13が配置された様子が示されている。
【0050】
続いて、第1の板2と第2の板3との間に線状部材15を波板4で位置決めしつつ、第1の板2と第2の板3の周縁部を拡散接合により接合して、第1の板2と第2の板3とを貼り合わせて、図7(C)に示すように、連通口61で外部と連通する内部空間62を形成する(ステップS3)。この内部空間62が、密閉空間Fとなる。ここで、拡散接合とは、接合する第1の板2の周縁部と第2の板3の周縁部とを密着させ、真空や不活性ガス中などの制御された雰囲気中で、第1の板2と、第2の板3とを密着させる方向に加圧するとともに加熱して、接合面に生じる原子の拡散を利用して接合する方法である。これにより、図2(A)及び図2(B)に示すように、ベーパーチャンバ1の原型がほぼ形成される。
【0051】
なお、ステップS3において、線状部材15と、第2の板3との間についても拡散接合するようにしてもよいし、波板4は第1の板2と第2の板3のいずれかまたは両方との間と拡散接合するようにしてもよい。
【0052】
続いて、連通口61を介して、内部空間62の減圧を行った後、連通口61を介して、内部空間62に冷媒Gを導入した後、内部空間62を封止、すなわち連通口61を封止して、内部空間62を密閉し、密閉空間Fを形成する(ステップS4)。これにより、図2(A)及び図2(B)に示すように、ベーパーチャンバ1が形成される。
【0053】
なお、線状部材15の両端を、第2の板3等にスポット溶接で接合するようにしてもよい。
【0054】
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、冷媒Gが封入された密閉空間Fの厚みを、線状部材15の外径程度とすることができる。また、波板4の山と山との間に冷媒Gの蒸気路12と毛細管路13とを形成することができるので、冷却効率を低下させることなく小型化、薄型化を実現することができる。
【0055】
また、本実施の形態によれば、蒸気路12と、毛細管路13とが、交互に配列されている。このようにすれば、第1の方向に関して均一な冷却を実現することができる。しかしながら、本発明はこれには限られない。蒸気路12及び毛細管路13の配置に特に制限はない。蒸気路12と毛細管路13とは、不規則に配置するようにしてもよい。
【0056】
また、本実施の形態によれば、波板4における山と山との間、すなわち谷部分に、線状部材15を挿入し、谷部分で線状部材15を当接することにより、毛細管路13を形成することができる。これにより、毛細管路13を、密閉空間F内に容易に規則正しく整列させることができる。
【0057】
本実施の形態では、毛細管路13が形成された線状部材15を、撚り線40等としている。このようにすれば、毛細管路13の形状を入熱部10から放熱部11まで連続して延びるものとすることができるため、冷媒Gを入熱部10から放熱部11まで送りやすくすることができる。
【0058】
しかしながら、本発明はこれには限られない。図8に示すように、線状部材15を、コイルバネ50としてもよい。コイルバネ50にも、毛細管現象を発生させる隙間が形成されており、この隙間が、入熱部10から放熱部11まで連続して延びる毛細管路となっている。したがって、コイルバネ50を線状部材15としても、液化した冷媒Gを、放熱部11から入熱部10まで送ることができる。
【0059】
なお、コイルバネ50については、例えばコイル径を0.3mmとすることができる。また、コイルバネ50の線の直径を、0.1mmとする。このようにすれば、コイルバネ50の真ん中の空間も、0.1mm程度となり、液化した冷媒Gが通る毛細管路13とすることができる。
【0060】
また、直径が異なるステンレス線30を撚って撚り線40等を形成するようにしてもよい。ステンレス線30同士の間に毛細管路13が形成されるようにすればよい。
【0061】
また、本実施の形態では、波板4と線状部材15との間の微小な隙間を、毛細管路13として機能させることができる。このようにすれば、液化した冷媒Gの輸送能力をさらに高めることができる。
【0062】
また、本実施の形態では、波板4と第1の板2又は第2の板3との間の微小な隙間も、毛細管路13として機能させることができる。このようにすれば、液化した冷媒Gの輸送能力をさらに高めることができる。
【0063】
また、本実施の形態では、線状部材15と第2の板3との間の微小な隙間も、毛細管路13として機能させることができる。すなわち、密閉空間Fを形成する内壁と線状部材15との隙間が、毛細管路13として機能する。
【0064】
また、本実施の形態では、波板4の山と山との間に蒸気路12又は毛細管路13のいずれかを配置した。しかしながら、本発明はこれには限られない。例えば、波板4の山と山との間に蒸気路12及び毛細管路13の両方が設けられるようにしてもよい。
【0065】
なお、本実施の形態に係るベーパーチャンバ1では、入熱部10の反対側に放熱部11を設け、冷媒Gの移動方向を直線方向としたが、本発明はこれには限られない。蒸気路12と毛細管路13は、途中で曲がっていてもよい。
【0066】
また、図9に示すように、入熱部10を中心に設け、放熱部11を周縁部に設けるようにしてもよい。この場合、入熱部10の四方に波板4を配置し、各波板4に蒸気路12と、毛細管路13とを設けるようにすればよい。
【0067】
また、本実施の形態では、波板4の山と山との間隔を等間隔としたが、本発明はこれには限られない。例えば、蒸気路12が配置される間隔を広くして、毛細管路13が挿入される間隔を狭くするようにしてもよい。
【0068】
また、本実施の形態に係るベーパーチャンバ1を複数用意し、互いの入熱部10と、放熱部11とを接続し、直列接続することも可能である。
【0069】
なお、波板4には、厚み方向に貫通し、凝縮した冷媒Gが通過可能な貫通孔4cの配列が設けられているようにしてもよい。図10に示すように、波板4として成形される板状部材4Aには、パンチング加工又はエッチング加工により、貫通孔4cが空けられている。貫通孔4cの直径は、例えば0.05mm以上である。貫通孔4cをマトリクス状に設けることにより、蒸気路12の途中で冷媒Gが凝縮した場合でも、貫通孔4cを介して毛細管路13に取り込むことができる。これにより、液化した冷媒Gを入熱部10に迅速に戻し、冷媒Gの環流速度を上げて、冷却効率を向上することができる。
【0070】
実施の形態2
次に、本発明の実施の形態2について説明する。図11(A)及び図11(B)に示すように、本実施の形態に係るベーパーチャンバ1は、第1の板2及び第2の板3によって冷媒Gの密閉空間Fが内部に形成されている点は、上記実施の形態に係るベーパーチャンバ1と同じである。本実施の形態に係るベーパーチャンバ1は、波板4の変わりに、位置決め部としての位置決め板5を有している。位置決め板5は、波板4と同様に、折り曲げられた部分に、線状部材15を挿入する板状部材である。位置決め板5の素材は、例えばステンレスである。なお、第1の板2及び第2の板3の形状は、上記実施の形態1のそれらと若干異なっている。
【0071】
位置決め板5では、第1の方向に延びる直線状のスリット5aが、第2の方向に周期的に配列されている。このスリット5aにより、第1の方向に延びる複数の帯状部5b、5cが形成されている。帯状部5b,5cは、第2の方向に沿って交互に配列されている。帯状部5bは、線状部材15が配置される部分において、第1の板2から離れる方向に凸となるように折り曲げられている。一方、帯状部5cは、線状部材15が配置される部分において、第1の板2に沿って延びている。
【0072】
位置決め板5では、帯状部5bと帯状部5cとの間で、線状部材15を狭み込むことにより、線状部材15を位置決めしている。密閉空間Fにおいて、線状部材15が配置されている部分以外に蒸気路12が形成されている。
【0073】
位置決め板5では、線状部材15が配置されている部分は、第1の板2に接している。帯状部5cは、第1の板2に接している場合、帯状部5bは、密閉空間Fの壁面を構成する第1の板2に対して、線状部材15を押さえることにより、線状部材15を位置決めするようになる。
【0074】
本実施の形態に係るベーパーチャンバ1でも、図11(B)に示すように、第2の方向に沿った蒸気路12と、毛細管路13と、を複数形成することができる。なお、図11(A)に示すように、本実施の形態では、線状部材15は、均等に配置されてはおらず、必要に応じて、配置されている。
【0075】
また、線状部材15同士が当接するように配置することも可能である。これにより、隣接する線状部材15の間にも毛細管路13を形成することが可能となるため、冷媒Gの輸送量を増やすことができる。このように、蒸気路12の幅と、毛細管路13の幅とを、必要に応じて調整することが可能となる。
【0076】
実施の形態3
次に、本発明の実施の形態3について説明する。図12(A)及び図12(B)に示すように、本実施の形態に係るベーパーチャンバ1は、第1の板2及び第2の板3によって冷媒Gの密閉空間Fが内部に形成されている点は、上記実施の形態に係るベーパーチャンバ1と同じである。本実施の形態に係るベーパーチャンバ1は、波板4の代わりに、位置決め部としての位置決め部材6を備えている。位置決め部材6は、線状部材15の長手方向に関して線状部材15の一部と当接する。位置決め部材6も例えばステンレスで構成されている。
【0077】
位置決め部材6では、1枚の長方形の板の長手方向の両端が180度折り曲げられて形成されている。位置決め部材6は、第1の板2と第2の板3とに狭持されて固定されている。
【0078】
位置決め部材6には、線状部材15の先端が当接する位置にはめ込み部6aが形成されている。このはめ込み部6aに、線状部材15の先端がはめ込まれる。なお、図12(A)では、線状部材15の一端側だけ示されているが、位置決め部材6は、線状部材15の両端にそれぞれ設けられている。
【0079】
なお、本実施の形態に係るベーパーチャンバ1では、線状部材15同士が隣接している箇所がある。隣接する線状部材15の隙間は、毛細管路13として機能する。
【0080】
なお、線状部材15については、両端のみを固定するようにしてもよいし、線状部材15の中央部を1箇所固定するだけでもよい。位置決め部は、線状部材15の少なくとも一部と嵌合することにより、線状部材15を位置決めすればよい。
【0081】
実施の形態4
次に、本発明の実施の形態4について説明する。図13(A)、図13(B)及び図14に示すように、本実施の形態に係るベーパーチャンバ1は、第1の板2及び第2の板3によって冷媒Gの密閉空間Fが内部に形成されている点は、上記実施の形態に係るベーパーチャンバ1と同じである。本実施の形態に係るベーパーチャンバ1は、波板4の代わりに、位置決め部材7を備えている。位置決め部材7は、厚み方向に空けられた開口部7dに、線状部材15を嵌合して、開口部7dの縁部で線状部材15を位置決めする板状部材である。位置決め部材7は、例えばステンレスで形成されている。
【0082】
位置決め部材7は、枠状の部材である枠体7aを有する。位置決め部材7の枠内は、第2の方向に延びる細長の仕切り部7bで仕切られている。仕切り部7bの両端は、枠体7aに接続されている。仕切り部7bは、第1の方向に沿って配列されている。仕切り部7bは、連結部7cで互いに連結されることにより、補強されている。仕切り部7bで仕切られて形成された開口部7dには、蒸気路12か毛細管路13かが形成される。仕切り部7b及び開口部7dは、エッチング加工により形成される。
【0083】
毛細管路13が形成される開口部7dには、線状部材15がはめ込まれる。位置決め部材7は、線状部材15を嵌合することにより、線状部材15を位置決めする。位置決め部材7の厚さは、例えば0.25mmである。
【0084】
図13(B)に示すように、本実施の形態に係るベーパーチャンバ1は、第1の板2と、スペーサ8と、位置決め部材7と、スペーサ9と、第2の板3と、がこの順に積層されて構成される。第1の板2、第2の板3の厚さは、例えば0.15mmであり、スペーサ8,9の厚さは、例えば0.25mmである。これらの部材が積層され周縁部について拡散接合が行われて、図14に示すような、本実施の形態に係るベーパーチャンバ1が形成される。
【0085】
なお、本実施の形態では、線状部材15は、密閉空間Fがつぶれないように、密閉空間Fにおける対向する内壁の間隔を保持する柱の役割を果たしている。密閉空間Fがつぶれないようにすることにより、冷却機能が失われるのを防止することができる。
【0086】
また、本実施の形態では、線状部材15と第1の板2及び第2の板3とを、拡散接合により接合するようにしてもよい。
【0087】
実施の形態5
次に、本発明の実施の形態5について説明する。図15(A)及び図15(B)に示すように、本実施の形態に係るベーパーチャンバ1は、第1の板2及び第2の板3によって冷媒Gの密閉空間Fが内部に形成されている点は、上記実施の形態に係るベーパーチャンバ1と同じである。本実施の形態に係るベーパーチャンバでは、第1の板2と第2の板3との間に位置決め用の部材は、挿入されていない。
【0088】
本実施の形態では、第1の板2に、突起状の位置決め部2aが設けられている。すなわち、位置決め部2aは、密閉空間Fの壁面を構成する部材に形成されている。位置決め部2aは、2つで一組となっている。一組の位置決め部2aは、その間に線状部材15を位置決めする。すなわち、位置決め部2aは、密閉空間Fを形成する第1の板2の内壁から突出して線状部材15と係止する。これにより、線状部材15が位置決めされる。なお、位置決め部2aは、必ずしも2つを一組としなくてもよい。1つの突起で線状部材15を位置決めするようにしてもよい。また、3つを一組として、線状部材15を位置決めするようにしてもよい。
【0089】
この線状部材15を位置決めする図15(A)に示す構成に、第2の板3を被せることにより、図15(B)に示すような、ベーパーチャンバ1が形成される。このベーパーチャンバ1によれば、線状部材15が設けられていない部分のほとんどが蒸気路12となり、線状部材15が、毛細管路13となる。本実施の形態に係るベーパ-チャンバ1の構成を採用することにより、密閉空間Fに部材を挿入する必要がなくなるので、更なる薄型化が可能になる。
【0090】
なお、本実施の形態では、線状部材15を、1箇所で一対の位置決め部2aに係止させたが、本発明はこれには限られない。線状部材15に沿って、一対の位置決め部2aを複数設けるようにしてもよい。また、一対の位置決め部2aは線状部材15に沿って延びる形状のものであってもよい。さらに、位置決め部2aは、第1の板2ではなく、第2の板3の方に設けられるようにしてもよいし、第1の板2及び第2の板3の両方に設けられるようにしてもよい。
【0091】
また、上記実施の形態では、第1の板2、第2の板3及び波板4をステンレスで形成したが、本発明はこれには限られない。例えば、銅、アルミニウム及びチタンを用いるようにしてもよい。チタンは、熱伝導の低い金属として知られているが、上記ベーパーチャンバ1の構造を採用することにより、熱伝導効率を高めることが可能となる。
【0092】
上記実施の形態のように、電解腐食による脱ガス防止等の観点からすれば、線状部材15についても、第1の板2、第2の板3及び波板4と同じ素材(例えばステンレス線30)であるのが望ましい。しかしながら、熱膨張の差が許容範囲である場合、電解腐食が許容範囲に抑えられる場合には、線状部材15について、第1の板2、第2の板3及び波板4とは異なる素材を用いるようにしてもよい。第1の板2、第2の板3及び波板4についても同様である。
【0093】
また、上記実施の形態では、冷媒Gとしてエチレングリコールを用いたが、本発明はこれには限られない。他に、水(純水、蒸留水等)、エタノール、メタノール、アセトン等を用いることができる。なお、冷媒Gは、ベーパーチャンバ1の素材が溶出しないようなものとする必要がある。
【0094】
なお、第1の板2及び第2の板3の密閉空間F側の内壁に、液化した冷媒Gを送る毛細管路13となる凹凸を設けるようにしてもよい。
【0095】
また、線状部材15の両端をスポット溶接で固定するようにしてもよい。また、撚り線を複数本並べて線状部材15とするようにしてもよい。この場合、2本の撚り線同士の隙間も、毛細管路として用いることができる。
【0096】
なお、本実施の形態に係るベーパーチャンバ1を、電子機器等の熱源体20の筐体として用いるようにしてもよい。この場合、熱源体20側に入熱部10が設けられ、外周に放熱部11が設けられ、入熱部10と放熱部11との間に、蒸気路12と、毛細管路13とが設けられるようにすればよい。
【0097】
なお、上記実施の形態1では、ベーパーチャンバ1を上面視矩形状としたが、本発明はこれには限られない。ベーパーチャンバ1は、上面視長方形状であってもよいし、他の形状であってもよい。
【0098】
本発明は、冷媒Gの流路領域が内部に形成されたベーパーチャンバであり、蒸気路と、線状部材が形成された毛細管路と、線状部材を位置決めする位置決め部が設けられていればよい。本発明は、ベーパーチャンバ1の全体形状には限定されない。例えば、ベーパーチャンバ1の全体形状がドーナツ状であってもよい。
【0099】
なお、上記実施の形態に係るベーパ-チャンバ1は、熱源体20を冷却する冷却装置であった。しかしながら、本発明はこれには限られない。ベーパ-チャンバ1を、対象の温度を均一化させる目的で用いるようにしてもよいし、熱を輸送して対象物体を温める目的で用いるようにしてもよい。
【0100】
この発明は、この発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、この発明の範囲を限定するものではない。すなわち、この発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本発明は、熱源体の冷却、温度の均一化及び熱輸送に適用することができる。
【符号の説明】
【0102】
1 ベーパーチャンバ、2 第1の板、2a 位置決め部、3 第2の板、4 波板、4A 板状部材、4a,4b 凹部、4c 貫通孔、5 位置決め板、5a スリット、5b,5c 帯状部、6 位置決め部材、6a はめ込み部、7 位置決め部材、7a 枠体、7b 仕切り部、7c 連結部、7d 開口部、8,9 スペーサ、10 入熱部、11 放熱部、12 蒸気路、13 毛細管路、15 線状部材、20 熱源体、30,31 ステンレス線、31a 溝、40,41,42 撚り線、50 コイルバネ、60 プレス機、61 連通口、62 内部空間、F 密閉空間、G 冷媒
図1
図2
図3
図4
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図9
図10
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