(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-20
(45)【発行日】2024-06-28
(54)【発明の名称】取外部材及び照明器具
(51)【国際特許分類】
F21V 19/00 20060101AFI20240621BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20240621BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240621BHJP
F21Y 103/10 20160101ALN20240621BHJP
【FI】
F21V19/00 510
F21S2/00 230
F21Y115:10 500
F21Y115:10 300
F21Y103:10
(21)【出願番号】P 2020087570
(22)【出願日】2020-05-19
【審査請求日】2023-05-01
(73)【特許権者】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】片山 照夫
(72)【発明者】
【氏名】木村 哲也
(72)【発明者】
【氏名】塚原 康晴
【審査官】塩治 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-036611(JP,A)
【文献】特開2016-039005(JP,A)
【文献】特開2014-107121(JP,A)
【文献】特開2012-195146(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21K 9/00- 9/90
F21S 2/00-45/70
F21V 19/00-19/06
F21Y 115/10
F21Y 103/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースユニットから光源ユニットを取外す取外部材であって、
本体部と、
前記本体部の一端部に配置された弾性部と
を備え、
前記本体部の前記一端部は、前記ベースユニットから前記光源ユニットを取外す際、前記ベースユニットと前記光源ユニットとの間に挿入方向に沿って挿入されて、前記ベースユニットから前記挿入方向の反対方向に沿って引き出され、
前記弾性部は、
離間部と、
前記本体部と接続された接続部と
を有し、
前記接続部は、前記離間部より前記挿入方向側に配置され、
前記弾性部の状態は、第1状態及び第2状態のいずれか一方の状態になり、
前記第1状態は、前記本体部から前記弾性部の
前記離間部が離間した状態を示し、
前記第2状態は、前記本体部に前記離間部が前記第1状態より接近した状態を示す、取外部材。
【請求項2】
前記本体部の他端部に配置された鍵部を更に備え、
前記鍵部は、前記本体部から第1方向に向かって突出し、
前記第1方向は、前記本体部の前記一端部から前記他端部に向かう方向と交差する、請求項1に記載の取外部材。
【請求項3】
ベースユニットと
、
前記ベースユニット
に取り付けられる光源ユニットと
、
前記光源ユニットを前記ベースユニットから取外すための取外部材と、
を備え、
前記取外部材は、
本体部と、
前記本体部の一端部に配置された弾性部と
を有し、
前記本体部の前記一端部は、前記ベースユニットから前記光源ユニットを取外す際、前記ベースユニットと前記光源ユニットとの間に挿入方向に沿って挿入されて、前記ベースユニットから前記挿入方向の反対方向に沿って引き出され、
前記弾性部は、
離間部と、
前記本体部と接続された接続部と
を有し、
前記接続部は、前記離間部より前記挿入方向側に配置され、
前記弾性部の状態は、第1状態及び第2状態のいずれか一方の状態になり、
前記第1状態は、前記本体部から前記弾性部の前記離間部が離間した状態を示し、
前記第2状態は、前記本体部に前記離間部が前記第1状態より接近した状態を示す、照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取外部材及び照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
器具本体の収容凹部に光源ユニットを取付け、器具本体の収容凹部(ベースユニット)から光源ユニットを取外す照明器具が知られている。特許文献1の光源ユニットは、LED基板と、取付部材と、カバー部材とを備える。LED基板は、取付部材に取付けられる。カバー部材は、LED基板を覆うようにして、取付部材に取付けられる。カバー部材は、拡散性を有する。カバー部材は、一対の突壁部と、一対の延出部とを有している。一対の突壁部は、取付部材に取付けられる。一対の延出部は、一対の突壁部の各々に対して一対の突壁部が並ぶ方向における突壁部よりも外側に延出する。その結果、カバー部材と収容凹部との隙間をなくし、点灯時における見栄えを向上できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の光源ユニットのカバー部材の構造が、点灯時における見栄えを向上させるために、複雑になった。一方、光源ユニットの構造を複雑にせず、点灯時における見栄えを向上させるために、カバー部材と収容凹部との隙間を小さくすることが考えられる。しかしながら、隙間が小さいため、収容凹部から光源ユニットを取外すことが困難となる可能性があった。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ベースユニットから光源ユニットを容易に取外すことが可能な取外部材及び照明器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示する取外部材は、ベースユニットから光源ユニットを取外す。前記取外部材は、本体部と、弾性部とを備える。前記弾性部は、前記本体部の一端部に配置される。前記本体部の前記一端部は、前記ベースユニットから前記光源ユニットを取外す際、前記ベースユニットと前記光源ユニットとの間に挿入方向に沿って挿入されて、前記ベースユニットから前記挿入方向の反対方向に沿って引き出される。前記弾性部は、離間部と、前記本体部と接続された接続部とを有する。前記接続部は、前記離間部より前記挿入方向側に配置される。前記弾性部の状態は、第1状態及び第2状態のいずれか一方の状態になる。前記第1状態は、前記本体部から前記弾性部の前記離間部が離間した状態を示す。前記第2状態は、前記本体部に前記離間部が前記第1状態より接近した状態を示す。
【0007】
本願に開示する取外部材において、前記本体部の他端部に配置された鍵部を更に備え、前記鍵部は、前記本体部から第1方向に向かって突出し、前記第1方向は、前記本体部の前記一端部から前記他端部に向かう方向と交差してもよい。
【0009】
本願に開示する照明器具は、ベースユニットと、光源ユニットと、前記光源ユニットを前記ベースユニットから取外すための取外部材とを備える。前記光源ユニットは、前記ベースユニットに取り付けられる。前記取外部材は、本体部と、弾性部とを有する。前記本体部の一端部に配置される。前記本体部の前記一端部は、前記ベースユニットから前記光源ユニットを取外す際、前記ベースユニットと前記光源ユニットとの間に挿入方向に沿って挿入されて、前記ベースユニットから前記挿入方向の反対方向に沿って引き出される。前記弾性部は、離間部と、前記本体部と接続された接続部とを有する。前記接続部は、前記離間部より前記挿入方向側に配置される。前記弾性部の状態は、第1状態及び第2状態のいずれか一方の状態になり、前記第1状態は、前記本体部から前記弾性部の前記離間部が離間した状態を示し、前記第2状態は、前記本体部に前記離間部が前記第1状態より接近した状態を示す。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ベースユニットから光源ユニットを容易に取外すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施形態1に係る照明器具を示す斜視図である。
【
図2】実施形態1に係る照明器具の分解斜視図である。
【
図3】実施形態1に係る照明器具の左右方向に沿った断面を示す図である。
【
図4】本発明の実施形態1に係る取外部材を示す斜視図である。
【
図5】実施形態1に係る取外部材の右側面を示す図である。
【
図6】実施形態1に係る取外部材の弾性部の前面を示す拡大図である。
【
図7A】光源ユニットをベースユニットから取外す前の照明器具の断面を示す図である。
【
図7B】光源ユニットとベースユニットとの間に取外部材の弾性部を挿入した時の照明器具の断面を示す図である。
【
図7C】光源ユニットをベースユニットから取外した後の照明器具の断面を示す図である。
【
図8】実施形態1に係る照明器具の前後方向に沿った断面を示す図である。
【
図9】本発明の実施形態2に係る照明器具の左右方向に沿った断面を示す図である。
【
図10A】光源ユニットをベースユニットから取外す前の照明器具の断面を示す図である。
【
図10B】光源ユニットとベースユニットとの間に取外部材の鍵部を挿入した時の照明器具の断面を示す図である。
【
図10C】光源ユニットをベースユニットから取外した後の照明器具の断面を示す図である。
【
図11A】光源ユニットをベースユニットから取外す前の照明器具の断面を示す図である。
【
図11B】光源ユニットとベースユニットとの間に取外部材の弾性部を挿入した時の照明器具の断面を示す図である。
【
図11C】光源ユニットをベースユニットから取外した後の照明器具の断面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されない。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合がある。また、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0013】
<実施形態1>
まず
図1を参照して、本発明の実施形態1の照明器具100を説明する。
図1は、実施形態1に係る照明器具100を示す斜視図である。詳しくは、
図1は、右斜め前の下方から見た照明器具100を示す。
【0014】
実施形態1の照明器具100は、例えば、ベースライト、又は間接照明として使用される。また、実施形態1の照明器具100は、例えば、天井面C(
図7A~
図7C)、又は壁面に設置される。あるいは、実施形態1の照明器具100は、床面に設置されてもよい。天井面Cは、斜め天井面であってもよい。
【0015】
図1に示すように、照明器具100は、第1方向D1に第1端部100aを有する。また、照明器具100は、第1方向D1とは反対の方向である第2方向D2に第2端部100bを有する。照明器具100は、第1方向D1及び第2方向D2に長い直方体形状を有する。
【0016】
図1に示すように、照明器具100は、光源ユニット200と、ベースユニット300とを備える。光源ユニット200はベースユニット300に取付けられる。換言すると、ベースユニット300は光源ユニット200を支持する。光源ユニット200は、光を出射する。
【0017】
実施形態1では、発明の理解を容易にするため、ベースユニット300が配置される側を「上側」とし、光源ユニット200が配置される側を「下側」として、上下方向を規定する。また、第1端部100aが配置される側を「左側」とし、第2端部100bが配置される側を「右側」として、左右方向を規定する。また、照明器具100の第2端部100bを正面から見て右側を「前側」とし、その反対側を「後側」として、前後方向を規定する。但し、これらの向きは、本発明の照明器具の製造時、施工時、及び使用時の向きを限定するものではない。なお、第1方向D1は左方向であり、第2方向D2は右方向である。
【0018】
実施形態1では、照明器具100が天井面Cに設置される場合を例に照明器具100を説明する。この場合、ベースユニット300は天井面Cに設置される。光源ユニット200は、ベースユニット300から光源ユニット200の下面のみを露出するように、ベースユニット300の内部に収容される。光源ユニット200の下面から光は出射される。
【0019】
光源ユニット200は、カバー部材3を有する。ベースユニット300は、ベース部材310を有する。カバー部材3は、例えば、セード、又は拡散カバーである。カバー部材3及びベース部材310については、
図2を参照して後述する。
【0020】
ベースユニット300は、第1方向D1(左方向)に第1ベースユニット端部300aを有する。
【0021】
また、ベースユニット300は、第2方向D2(右方向)に第2ベースユニット端部300bを有する。
【0022】
続いて
図2を参照して、実施形態1の照明器具100を説明する。
図2は、実施形態1に係る照明器具100の分解斜視図である。詳しくは、
図2は、右斜め前の下方から見た照明器具100を示す。
【0023】
まず、
図2を参照して光源ユニット200を説明する。
図2に示すように、光源ユニット200は、発光部1と、フレーム部材2と、カバー部材3と、第1カバー閉塞部材4aと、第2カバー閉塞部材4bとを有する。また、光源ユニット200は、1つの端子台9と、1つの電源装置10と、2つの取付金具13とを有する。端子台9、電源装置10、及び取付金具13の個数は、一例である。
【0024】
発光部1は、光を発光する。実施形態1の発光部1は、第1発光モジュール1aと、第2発光モジュール1bとを有する。第1発光モジュール1aは、複数の光源11と、配線基板12とを有する。第2発光モジュール1bも同様に、複数の光源11と、配線基板12とを有する。発光部1が有する発光モジュールの個数は、一例である。
【0025】
光源11は、光を発光する。実施形態1の光源11は、発光素子として、LED(Light Emitting Diode)素子を有する。より具体的には、光源11は、例えば、SMD(surface mount device)、又はCOB(chip on board)である。
【0026】
光源11は、配線基板12に実装される。実施形態1において、光源11は、配線基板12の下面に実装される。換言すると、配線基板12は、光源11が下側を向くように配置される。より具体的には、配線基板12は、発光素子の発光面がカバー部材3の内面に対向するように配置される。配線基板12には、配線が形成されている。配線基板12の配線は、光源11に電力を供給する。なお、第1発光モジュール1aの配線基板12と、第2発光モジュール1bの配線基板12とは電気的に接続される。
【0027】
配線基板12は、第1方向D1及び第2方向D2(左右方向)に長い矩形形状を有する。第1発光モジュール1a及び第2発光モジュール1bは、第1方向D1及び第2方向D2に沿って並ぶように配置される。実施形態1において、第1発光モジュール1aは、第2発光モジュール1bの左側に配置される。第2発光モジュール1bは、第1発光モジュール1aの右側に配置される。
【0028】
複数の光源11は、第1方向D1及び第2方向D2(左右方向)に沿って1列に並ぶように配置される。但し、複数の光源11の配列は1列に限定されない。複数の光源11は、第1方向D1及び第2方向D2に沿って2列以上に並んでもよいし、第1方向D1及び第2方向D2に沿って千鳥状に並んでもよい。
【0029】
フレーム部材2は、板状の部材であり、第1方向D1及び第2方向D2(左右方向)に長い矩形形状を有する。フレーム部材2には、発光部1が取付けられる。より具体的には、発光部1は、光源11が下側を向くようにフレーム部材2の下面に取付けられる。発光部1は、例えば接着剤によってフレーム部材2に接着されてもよいし、ネジのような締結部材によってフレーム部材2に固定されてもよい。
【0030】
フレーム部材2は、例えばアルミニウムのような金属製の部材であり得る。実施形態1において、フレーム部材2は金属製であり、発光部1のヒートシンクとして機能する。フレーム部材2は、例えば、押出成形法により成形される。押出成形法によりフレーム部材2を成形することにより、フレーム部材2の断面形状が、フレーム部材2の長手方向における一端から他端まで一定となる。
【0031】
カバー部材3は、発光部1を覆う。より具体的には、カバー部材3は、フレーム部材2に取付けられて、発光部1を下方から覆う。カバー部材3は、透明又は半透明であり、発光部1から発光された光を透過する。カバー部材3は、例えば、乳白色の半透明な材料からなる。
【0032】
詳しくは、カバー部材3は、第1方向D1及び第2方向D2(左右方向)に長い直方体形状の筒体である。また、カバー部材3は、第1カバー開口端3aと、第2カバー開口端3bとを有する。第1カバー開口端3aは、第1方向D1(左方向)に開放された開口端であり、第2カバー開口端3bは、第2方向D2(右方向)に開放された開口端である。
【0033】
カバー部材3は、例えば樹脂製である。カバー部材3が拡散カバーである場合、カバー部材3は、例えば、光拡散材料を含有した樹脂を成形することによって形成してもよい。あるいは、カバー部材3は、透明な樹脂で成形した樹脂成形品の表面に光拡散処理を施して形成してもよい。ここで、光拡散処理は、例えば、微小凹凸形成処理、及び透光白色塗装処理を含む。微小凹凸形成処理は、樹脂成形品の表面に微小な凹凸を形成する処理である。透光白色塗装処理は、透光性を有する乳白色塗料を樹脂成形品の表面に塗装する処理である。
【0034】
第1カバー閉塞部材4aは、第1カバー閉塞部41aを有する。第1カバー閉塞部41aは、第1カバー開口端3aを閉塞する。実施形態1において、第1カバー閉塞部41aを左側から見た外形寸法は、第1カバー開口端3aの外形寸法と略同一である。第1カバー閉塞部41aを左側から見た外形寸法と、第1カバー開口端3aの外形寸法とが略同一であることにより、カバー部材3と第1カバー閉塞部41aとの一体感を得ることができる。第1カバー閉塞部41aは、例えば、合成樹脂製である。
【0035】
同様に、第2カバー閉塞部材4bは、第2カバー閉塞部41bを有する。第2カバー閉塞部41bは、第2カバー開口端3bを閉塞する。実施形態1において、第2カバー閉塞部41bを右側から見た外形寸法は、第2カバー開口端3bの外形寸法と略同一である。第2カバー閉塞部41bを右側から見た外形寸法と、第2カバー開口端3bの外形寸法とが略同一であることにより、カバー部材3と第2カバー閉塞部41bとの一体感を得ることができる。第2カバー閉塞部41bは、例えば、合成樹脂製である。
【0036】
より具体的には、第1カバー閉塞部材4aは、第1嵌入部42aを有する。第1嵌入部42aは、第1カバー閉塞部41aから第2方向D2(右方向)に延びる。第1嵌入部42aは、フレーム部材2に取付けられる。第1嵌入部42aは、フレーム部材2に取付けられることにより、第1カバー閉塞部41aが第1カバー開口端3aに配置されて、第1カバー開口端3aを閉塞する。
【0037】
同様に、第2カバー閉塞部材4bは、第2嵌入部42bを有する。第2嵌入部42bは、第2カバー閉塞部41bから第1方向D1(左方向)に延びる。第2嵌入部42bは、フレーム部材2に取付けられる。第2嵌入部42bは、フレーム部材2に取付けられることにより、第2カバー閉塞部41bが第2カバー開口端3bに配置されて、第2カバー開口端3bを閉塞する。
【0038】
端子台9は、フレーム部材2に固定される。より具体的には、端子台9はフレーム部材2の上面に固定される。端子台9には、照明器具100の外部から照明器具100の内部に引き込まれる外部電力線(図示せず)の一端が接続される。外部電力線(図示せず)は、例えば、光源ユニット200をベースユニット300に取付ける前に、端子台9に接続される。
【0039】
電源装置10は、フレーム部材2に固定される。より具体的には、電源装置10はフレーム部材2の上面に固定される。電源装置10は、内部電力線を介して端子台9と接続している。外部電力線(図示せず)を伝送する交流電圧は、端子台9を介して内部電力線に通電される。内部電力線は、交流電圧を電源装置10に伝送する。電源装置10は、交流電圧から、光源11を発光させる電力を生成する。実施形態1の電源装置10は、交流電圧から、LED素子を発光させる直流電圧を生成する。
【0040】
取付金具13は、フレーム部材2に固定される。より具体的には、取付金具13はフレーム部材2の上面に固定される。取付金具13は、光源ユニット200をベースユニット300に取付けるための部材である。取付金具13は、例えば板バネのような弾性部材を有する。実施形態1において、2つの取付金具13の一方は、電源装置10の左側に配置され、2つの取付金具13の他方は、電源装置10の右側に配置される。換言すると、2つの取付金具13は、電源装置10を挟むように配置される。
【0041】
続いて、
図2を参照してベースユニット300を説明する。
図2に示すように、ベースユニット300は、ベース部材310と、保持部320と、第1ベース閉塞部材330aと、第2ベース閉塞部材330bとを有する。
【0042】
ベース部材310は、光源ユニット200を支持する。具体的には、ベース部材310は、取付金具13を介してフレーム部材2を支持する。換言すると、フレーム部材2は、取付金具13を介してベース部材310に取付けられる。
【0043】
詳しくは、ベース部材310は、第1方向D1及び第2方向D2(左右方向)に長い直方体形状の筒体である。ベース部材310の下面310cは開放されている。具体的には、ベース部材310は、第1側壁部311aと、第2側壁部311bと、天壁部311cとを有する。第1側壁部311aと第2側壁部311bとは、天壁部311cから下方に向かって立設する。詳細には、第1側壁部311aと第2側壁部311bとは前後方向において距離MAを空けて対向する。具体的には、第1側壁部311aは、第2側壁部311bよりも前側に配置される。第2側壁部311bは、第1側壁部311aよりも後側に配置される。
【0044】
詳細には、ベース部材310の下面310cは、第1方向D1及び第2方向D2(左右方向)に延びる開口を有する。下面310cの開口は、ベース部材310の長手方向における一端から他端にわたって設けられる。下面310cの開口は、ベース部材310の内側空間と外側空間とを連通させる。ベース部材310は、例えば、押出成形法により成形される。押出成形法によりベース部材310を成形することにより、ベース部材310の断面形状が、ベース部材310の長手方向における一端から他端まで一定となる。
【0045】
ベース部材310は、第1ベース開口端310aと、第2ベース開口端310bとを有する。第1ベース開口端310aは、第1方向D1(左方向)に開放された開口端であり、第2ベース開口端310bは、第2方向D2(右方向)に開放された開口端である。
【0046】
第1ベース閉塞部材330aは、第1ベース閉塞部331aを有する。第1ベース閉塞部331aは、第1ベース開口端310aを閉塞して、
図1を参照して説明した第1ベースユニット端部300aを構成する。同様に、第2ベース閉塞部材330bは、第2ベース閉塞部331bを有する。第2ベース閉塞部331bは、第2ベース開口端310bを閉塞して、
図1を参照して説明した第2ベースユニット端部300bを構成する。
【0047】
より具体的には、第1ベース閉塞部材330aは、第1嵌入部340aを有する。第1嵌入部340aは、第1ベース閉塞部331aから第2方向D2(右方向)に延びる。第1嵌入部340aは、第1ベース開口端310aからベース部材310の内側空間に収納される。第1嵌入部340aがベース部材310の内側空間に収納されて、第1嵌入部340aがベース部材310に固定されることにより、第1ベース閉塞部331aが第1ベース開口端310aに配置されて、第1ベース開口端310aを閉塞する。
【0048】
同様に、第2ベース閉塞部材330bは、第2嵌入部340bを有する。第2嵌入部340bは、第2ベース閉塞部331bから第1方向D1(左方向)に延びる。第2嵌入部340bは、第2ベース開口端310bからベース部材310の内側空間に収納される。第2嵌入部340bがベース部材310の内側空間に収納されて、第2ベース開口端310bがベース部材310に固定されることにより、第2ベース閉塞部331bが第2ベース開口端310bに配置されて、第2ベース開口端310bを閉塞する。
【0049】
保持部320は、例えば、第1方向D1及び第2方向D2(左右方向)に延びる一対の突出部である。保持部320は、第1側壁部311aの内面と第2側壁部311bの内面とに配置される。保持部320は、ベース部材310の長手方向における一端から他端にわたって設けられる。保持部320は、例えば、押出成形法により成形される。
【0050】
作業者は、光源ユニット200をベース部材310に取付ける際に、保持部320の内側に取付金具13を嵌めることにより、保持部320に取付金具13を保持させる。その結果、ベース部材310(ベースユニット300)が光源ユニット200を支持する。
【0051】
続けて、
図2及び
図3を参照して照明器具100を説明する。
図3は、照明器具100の左右方向に沿った断面を示す図である。詳しくは、
図3は、照明器具100の第1端部100aの断面を示す図である。
図3に示すように、光源ユニット200が、ベースユニット300に取付けられる。具体的には、光源ユニット200が、ベースユニット300の内部に収容される。
【0052】
更に詳細には、フレーム部材2は、天壁部311cから所定距離を空けて、ベースユニット300の内部に収容されている。フレーム部材2と天壁部311cとの間に、電源装置10(
図2)が配置される。また、第1ベース閉塞部材330aの第1ベース閉塞部331aと、第1カバー閉塞部材4aの第1カバー閉塞部41aとは、左右方向において第1距離LAを空けて対向する。第1ベース閉塞部331aは、ベースユニット300の内端部の一例である。第1カバー閉塞部材4aの第1カバー閉塞部41aは、光源ユニット200の外端部の一例である。また、第1ベース閉塞部331aと第1嵌入部42aとは、左右方向において第2距離LBを空けて対向する。第2距離LBは、第1距離LAより長い。なお、光源ユニット200は、第1方向D1及び第2方向D2において、ベースユニット300の内部の中央に収容されないこともあるため、第1距離LA及び第2距離LBは、変動することがある。換言すれば、第1距離LA及び第2距離LBは、一定ではないことがある。
【0053】
光源ユニット200は、保持部320に取付金具13を嵌める或いは保持部320から取付金具13を取外すことにより、ベースユニット300に対して着脱自在である(
図2)。例えば、仕様が異なる光源ユニット200に交換することができる。具体的には、仕様(例えば出射光の色又は強度等)が異なる光源ユニット200に交換することで、照明器具100によって照明される場所(例えば店舗等)の雰囲気を変更できる。また、光源ユニット200が故障した際に、光源ユニット200をベースユニット300から取外して修理し、修理後の光源ユニット200をベースユニット300に取付けることが可能となる。
【0054】
ここで、
図4~
図6を参照して実施形態1の取外部材(メンテナンス工具)400について説明する。
図4は、実施形態1に係る取外部材400を示す斜視図である。
図5は、実施形態1に係る取外部材400の右側面を示す図である。また、
図6は、実施形態1に係る取外部材400の弾性部420の前面を示す拡大図である。取外部材400は、ベースユニット300から光源ユニット200を取外す。具体的には、
図4~
図6に示すように、取外部材400は、本体部410と、弾性部420と備える。取外部材400は、例えば、金属製である。
【0055】
本体部410は、第3方向D3に一端部410aを有する。また、本体部410は、第3方向D3とは反対の方向である第4方向D4に他端部410bを有する。本体部410は、例えば、第3方向D3及び第4方向D4に長い直方体形状を有する。なお、実施形態1では、発明の理解を容易にするため、本体部410の一端部側を「上側」とし、本体部410の他端部を「下側」として、上下方向を規定する。よって、第3方向D3は上方向であり、第4方向D4は下方向である。第3方向D3は、例えば挿入方向を示す。
【0056】
弾性部420は、本体部410の一端部410aに配置される。弾性部420は、離間部421と、接続部423とを有する。接続部423は、弾性部420の一端部である。接続部423は、本体部410と接続される。離間部421は、弾性部420の他端部である。
【0057】
弾性部420の状態は、第1状態及び第2状態のいずれか一方の状態になる。第1状態は、本体部410から弾性部420の離間部421が離間した状態を示す。具体的には、第1状態は、本体部410から弾性部420の離間部421が第2方向D2に離間した状態を示す。第1状態の離間部421と本体部410との距離は、第1設定距離S1である(
図6)。なお、第2方向D2を右方向とし、その反対の方向である第1方向D1を「左方向」として、左右方向を規定する。よって、本体部410の第2方向D2側の面を右側面とし、本体部410の第2方向D2と反対側の面を左側面とする。また、左側面を正面から見て右側を「前側」とし、その反対側を「後側」として、前後方向を規定する。但し、これらの向きは、本発明の取外部材400の製造時、施工時、及び使用時の向きを限定するものではない。
【0058】
詳細には、本体部410は、左右方向に薄い板形状を有する。具体的には、左右方向における本体部410の一端部410aの長さMCは、前後方向における本体部410の一端部410aの長さMBより短い。また、前後方向における本体部410の一端部410aの長さMBは、前後方向における本体部410の他端部410bの長さMDより短い。
【0059】
前後方向における本体部410の一端部410aの長さMBは、第1側壁部311aと第2側壁部311bとの間の距離MAより短い。その結果、第1側壁部311aと第2側壁部311bとの間に、取外部材400の一端部410aを挿入できる。前後方向における本体部410の他端部410bの長さMDは、第1側壁部311aと第2側壁部311bとの間の距離MAより短いことが好ましい。その結果、第1側壁部311aと第2側壁部311bとの間に、取外部材400を挿入できる。
【0060】
第2状態は、本体部410に離間部421が第1状態より接近した状態を示す。具体的には、左右方向における第2状態の弾性部420の距離は、左右方向における第1状態の弾性部420の距離より短い。離間部421は、第2状態で本体部410に第1状態より接近する。具体的には、第2状態の離間部421と本体部410との距離は、第1設定距離S1より短くなる。その結果、第1設定距離S1が第1距離LAより大きくても、第1ベース閉塞部331aと第1カバー閉塞部41aとの間を、弾性部420は第2状態で通過可能である。弾性部420が第1カバー閉塞部41a又は第1ベース閉塞部331aによって付勢されることにより、弾性部420の状態は第2状態となる。詳細には、弾性部420が少しでも付勢された状態は、第2状態となる。換言すれば、弾性部420が押圧されない場合に、弾性部420の状態は第1状態となる。その結果、
図3に示す第1ベース閉塞部331aと第1カバー閉塞部41aとの間を、弾性部420は第2状態で通過した後、第1ベース閉塞部331aと第1嵌入部42aとの間(第2距離LBを有する空間)で、弾性部420の離間部421は、ベースユニット300の第1ベース閉塞部331aから離間する。
【0061】
以上、
図1~
図6を参照して実施形態1を説明した。実施形態1によれば、弾性部420は、本体部410の一端部410aに配置される。左右方向における第1状態の弾性部420の距離を示す第1設定距離S1が、光源ユニット200とベースユニット300との間の第1距離LAより大きくても、弾性部420の状態が第2状態となることにより、一端部410aが光源ユニット200とベースユニット300との間を通過可能である。一端部410aが光源ユニット200とベースユニット300との間を通過した後、光源ユニット200又はベースユニット300によって押圧されなくなるため、弾性部420の状態が第1状態に戻る。つまり、左右方向における弾性部420の距離が第1距離LAより大きくなる。よって、ベースユニット300の内部に収容された光源ユニット200に弾性部420を引っ掛けることができる。その結果、ベースユニット300から光源ユニット200を引き出すことができる。したがって、ベースユニット300から光源ユニット200を容易に取外すことができる。
【0062】
詳細には、上下方向における本体部410の長さは、適宜決められる。例えば、使用者の手が届きやすい位置に設置される照明器具100に使用することを前提とした取外部材400は、上下方向における本体部410の長さは短く設定されてもよい。その場合、取外部材400を比較的小さくできる。また、使用者の手が届きにくい位置に設置される照明器具100に使用することを前提とした取外部材400は、上下方向における本体部410の長さは長く設定することが好ましい。
【0063】
更に詳細には、弾性部420は、例えば、板バネである。具体的には、弾性部420は、離間部421と接続部423とに加えて、連結部422を更に有する。
【0064】
接続部423は、離間部421よりも本体部410の一端部410aの先端側に配置される。具体的には、接続部423は、離間部421よりも第3方向D3側に配置される。
【0065】
連結部422は、傾斜面を有する。傾斜面は、接続部423から離れるにつれて、本体部410から遠ざかるように傾斜する。具体的には、傾斜面は、第4方向D4に進むにつれて、第2方向D2に向かうように傾斜する。また、連結部422は、離間部421と接続部423との間の距離が一定となるように、離間部421と接続部423とを連結する。
【0066】
離間部421は、板形状を有する。第1状態の離間部421と本体部410とは、略平行である。
【0067】
実施形態1によれば、接続部423は、離間部421よりも本体部410の一端部410aの先端側に配置される。その結果、左右方向における第1状態の弾性部420の距離を示す第1設定距離S1が、光源ユニット200とベースユニット30との間の第1距離LAよりかなり大きくても、接続部423を光源ユニット200とベースユニット300との間に容易に挿入できる。また、接続部423が接続部423を光源ユニット200とベースユニット300との間に侵入するにつれて、光源ユニット200又はベースユニット300によって連結部422が徐々に押圧されて、離間部421は本体部410に徐々に接近するように案内される。したがって、一端部410aを小さな隙間に容易に通過させることができる。
【0068】
続けて、
図7A~
図7Cを参照して実施形態1の光源ユニット200をベースユニット300から取外す方法について詳細に説明する。
図7Aは、光源ユニット200をベースユニット300から取外す前の照明器具100の断面を示す図である。また、
図7Bは、光源ユニット200とベースユニット300との間に取外部材400の弾性部420を挿入した時の照明器具100の断面を示す図である。また、
図7Cは、光源ユニット200をベースユニット300から取外した後の照明器具100の断面を示す図である。詳しくは、
図7A~
図7Cは、照明器具100の第1端部100aの断面を示す図である。
【0069】
図7Aに示すように、作業者Pは、取外部材400の本体部410の他端部410bを把持する。弾性部420の状態は、第1状態である。
【0070】
図7Bに示すように、作業者Pは、ベースユニット300の第1ベース閉塞部331aと光源ユニット200の第1カバー閉塞部41aとの間に本体部410の一端部410aを挿入する。左右方向における第1状態の弾性部420の距離を示す第1設定距離S1が、第1ベース閉塞部331aと第1カバー閉塞部41aとの間の第1距離LAより大きいが、接続部423が第1ベース閉塞部331aと第1カバー閉塞部41aとの間に第3方向D3で侵入するにつれて、第1カバー閉塞部41aによって連結部422が徐々に押圧されて、離間部421は本体部410に徐々に接近するように案内される。弾性部420の状態は、第2状態である。第1ベース閉塞部331aと第1カバー閉塞部41aとの間を、弾性部420は第2状態で通過した後、第1カバー閉塞部41aによって押圧されなくなるため、弾性部420の離間部421は、第1ベース閉塞部331aから離間する。左右方向における弾性部420の距離が第1距離LAより大きくなる。弾性部420の状態は、第1状態である。
【0071】
図7Cに示すように、作業者Pは、取外部材400の本体部410の他端部410bを把持しながら、第4方向D4に引く。左右方向における弾性部420の距離が第1距離LAより大きいため、ベースユニット300の内部に収容された光源ユニット200に弾性部420を引っ掛けることができる。具体的には、第1嵌入部42aと第1カバー閉塞部41aとの間に、弾性部420を引っ掛けることができる。作業者Pは、他端部410bを把持しながら、第4方向D4に更に引くことで、ベースユニット300から光源ユニット200が取外される。
【0072】
続けて、ベースユニット300の第1ベース閉塞部331aと光源ユニット200の第1カバー閉塞部41aとの間について説明する。発光部1から発生する熱に起因してカバー部材3が熱膨張すると、カバー部材3は第1方向D1及び第2方向D2(左右方向)に沿って伸長することがある。具体的には、カバー部材3の左側の端部が第1方向D1へ伸長し、カバー部材3の右側の端部が第2方向D2へ伸長することがある。一方、発光部1の温度が低下すると、カバー部材3の温度も低下する。カバー部材3の温度が低下すると、カバー部材3は第1方向D1及び第2方向D2(左右方向)に沿って収縮することがある。具体的には、カバー部材3の左側の端部は第2方向D2へ収縮し、カバー部材3の右側の端部は第1方向D1へ収縮することがある。
【0073】
したがって、発光部1から発生する熱に起因してカバー部材3が熱膨張した場合、ベースユニット300の第1ベース閉塞部331aと光源ユニット200の第1カバー閉塞部41aとの隙間がかなり小さくなったり、隙間がなくなったりする。ベースユニット300の第1ベース閉塞部331aと光源ユニット200の第1カバー閉塞部41aとの隙間は、光源ユニット200の周囲に影を生じさせる。本実施形態のように隙間を極力小さくすることで、光源ユニット200の周囲に影が生じにくくなり、点灯時における照明器具100の見栄えを向上できる。また、消灯時にカバー部材3が収縮した場合、ベースユニット300の第1ベース閉塞部331aと光源ユニット200の第1カバー閉塞部41aとの間に隙間が生じる。隙間は、例えば1mmである。
【0074】
実施形態1によれば、本体部410の一端部410aを、第1ベース閉塞部331aと第1カバー閉塞部41aとの間(例えば1mmの隙間)に容易に通過させることができる。
【0075】
続いて、
図8を参照して実施形態1の取付金具13及び保持部320を説明する。
図8は、実施形態1に係る照明器具100の前後方向に沿った断面を示す図である。詳しくは、
図8は、取付金具13の断面を示す図である。
図8に示すように、保持部320は、第1保持部321aと、第2保持部321bとを有する。
【0076】
第1保持部321aと第2保持部321bとは、前後方向において対向する。具体的には、第1保持部321aは、ベース部材310の第1側壁部311aに配置される。第2保持部321bは、ベース部材310の第2側壁部311bに配置される。
【0077】
取付金具13は、第1取付弾性部13aと、第2取付弾性部13bとを有する。第1取付弾性部13aと、第2取付弾性部13bとは前後方向において対向する。具体的には、第1取付弾性部13aは、第2取付弾性部13bよりも前側に配置される。第2取付弾性部13bは、第1取付弾性部13aよりも後側に配置される。
【0078】
第1取付弾性部13aは後側に向かって湾曲しており、弾性を有する。第2取付弾性部13bは前側に向かって湾曲しており、弾性を有する。光源ユニット200をベースユニット300に取付けると、第1取付弾性部13a及び第2取付弾性部13bは、保持部320の内側に嵌る。
【0079】
具体的には、第1取付弾性部13a及び第2取付弾性部13bが保持部320の内側に嵌る際に、第1取付弾性部13a及び第2取付弾性部13bは、第1保持部321aと第2保持部321bの間の通過に伴って、第1保持部321aと第2保持部321bに乗り上げて弾性変形する。第1取付弾性部13a及び第2取付弾性部13bが保持部320の内側における所定位置に嵌ると、第1取付弾性部13a及び第2取付弾性部13bが弾性変形する前の形状に戻る。
【0080】
実施形態1によれば、第1状態の離間部421と本体部410とは、略平行である。その結果、離間部421を光源ユニット200に引っ掛けた際に、離間部421が引き出す方向と平行となるように、光源ユニット200と当接する。よって、ベースユニット300の内部に収容された光源ユニット200を、強い力で引く抜くことができる。その結果、取付金具13の弾性力に抗して、ベースユニット300から光源ユニット200を取外すことができる。換言すれば、離間部421が引き出す方向と平行でなかった場合には、取付金具13の弾性力が弾性部420の弾性力より強くて、光源ユニット200を引き抜く際に弾性部420が変形してしまう恐れがあるが、離間部421が引き出す方向と平行となる場合には、光源ユニット200を引き抜く際に弾性部420が変形することを防止できる。
【0081】
<実施形態2>
図9を参照して、本発明の実施形態2の照明器具1100を説明する。
図9は、照明器具1100の左右方向に沿った断面を示す図である。詳しくは、
図9は、照明器具1100の第1端部1100aの断面を示す図である。実施形態1に係る照明器具100では、光源ユニット200は、ベースユニット300の内部に収容されたのに対して、実施形態2に係る照明器具1100では、光源ユニット200は、ベースユニット1300の下部に配置される。
【0082】
実施形態2の照明器具1100は、例えば、ベースライト、又は間接照明として使用される。また、実施形態2の照明器具1100は、例えば、天井面Cの収容凹部CAに設置される。換言すれば、照明器具1100は、天井面Cから光源ユニット200の下面のみを露出するように、天井面Cに埋め込まれている。光源ユニット200の下面から光は出射される。
【0083】
図9に示すように、ベース部材1310は、例えば、第1方向D1及び第2方向D2(左右方向)に長い直方体形状の筒体である。ベース部材1310の下面は開放されている。第1ベース閉塞部材1330aは、第1ベース閉塞部1331aを有する。第1ベース閉塞部1331aは、ベース部材1310の開口端を閉塞する。
【0084】
光源ユニット200が、ベース部材1310に取付けられる。詳細には、光源ユニット200が、ベースユニット1300の下部に配置される。更に詳細には、第1カバー閉塞部41aは、第1ベース閉塞部1331aの下方に配置される。
【0085】
更に詳細には、第1ベース閉塞部1331aと収容凹部CAの内端部CAaとは、左右方向において第3距離LCを空けて対向する。また、第1カバー閉塞部41aと収容凹部CAの内端部CAaとは、左右方向において第3距離LCを空けて対向する。例えば、第3距離LCは、第1距離LAより長い。
【0086】
再び、
図4及び
図5を参照して取外部材400について説明する。具体的には、取外部材400は、鍵部430を更に備える。鍵部430は、本体部410の他端部410bに配置される。
【0087】
鍵部430は、本体部410から第1方向D1に向かって突出する。第1方向D1は、本体部410の一端部410aから他端部410bに向かう方向と交差する。具体的には、第1方向D1は、本体部410の一端部410aから他端部410bに向かう方向と直交する。鍵部430は、板形状を有する。詳細には、左右方向における鍵部430の長さは、第2設定距離S2である。第2設定距離S2は、第1設定距離S1より長く、第3距離LCより短い。
【0088】
実施形態1によれば、取外部材400は、鍵部430を備える。その結果、ベースユニット300の内部に収容された光源ユニット200に鍵部430を引っ掛けることができる。その結果、ベースユニット300から光源ユニット200を引き出すことができる。したがって、ベースユニット300から光源ユニット200を容易に取外すことができる。
【0089】
続けて、
図10A~
図10Cを参照して実施形態2の光源ユニット200をベースユニット1300から取外す方法について詳細に説明する。
図10Aは、光源ユニット200をベースユニット1300から取外す前の照明器具1100の断面を示す図である。また、
図10Bは、光源ユニット200とベースユニット1300との間に取外部材400の鍵部430を挿入した時の照明器具1100の断面を示す図である。更に、
図10Cは、光源ユニット200をベースユニット1300から取外した後の照明器具1100の断面を示す図である。
【0090】
照明器具1100では、光源ユニット200は、ベースユニット1300の内部でなく下部に配置されており、左右方向における鍵部430の距離を示す第2設定距離S2(
図4)が、収容凹部CAの内端部CAaと第1カバー閉塞部41aとの間の第3距離LC(
図9)より小さいため、
図10Aに示すように、作業者Pは、取外部材400の本体部410の一端部410aを把持する。詳細には、第3距離LC(
図9)は、第1距離LA(
図3)より長い。その結果、作業者Pは、収容凹部CAの内端部CAaと第1カバー閉塞部41aとの間に、本体部410の他端部410bを挿入することができる。
【0091】
図10Bに示すように、作業者Pは、収容凹部CAの内端部CAaと第1カバー閉塞部41aとの間に本体部410の他端部410bを挿入する。内端部CAaと第1カバー閉塞部41aとの間を、本体部410の他端部410bが通過した後、第1ベース閉塞部1331aと第1カバー閉塞部41aとの間に、鍵部430(
図10A)を挿入する。具体的には、第1ベース閉塞部1331aの下端部と第1カバー閉塞部41aの上端部との間に生じている隙間に、鍵部430を挿入する。その結果、ベースユニット300の下部に配置された光源ユニット200に鍵部430を引っ掛けることができる。なお、光源ユニット200とベースユニット1300の間には、鍵部430を挿入可能な隙間を有する。
【0092】
図10Cに示すように、作業者Pは、取外部材400の本体部410の一端部410aを把持しながら、第4方向D4に引く。したがって、ベースユニット300から光源ユニット200が取外される。
【0093】
<他の実施形態>
以上、図面を参照して本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。
【0094】
また、図面は、発明の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0095】
例えば、本発明による実施形態において、照明器具100の右側の端部と照明器具100の左側の端部とは同様の構成を有したが、照明器具100の右側の端部と照明器具100の左側の端部とは異なる構成を有してもよい。
【0096】
具体的には、本発明による実施形態において、照明器具100は、第1カバー閉塞部材4aと、第1ベース閉塞部材330aと、第2カバー閉塞部材4bと、第2ベース閉塞部材330bとを備えたが、第2カバー閉塞部材4b、及び第2ベース閉塞部材330bは省略されてもよい。あるいは、第1カバー閉塞部材4a、及び第1ベース閉塞部材330aが省略されてもよい。例えば、2つの照明器具100を左右方向に沿って連結する場合、左側に配置される第1の照明器具100において、第2カバー閉塞部材4b、及び第2ベース閉塞部材330bは省略される。右側に配置される第2の照明器具100において、第1カバー閉塞部材4a、及び第1ベース閉塞部材330aは省略される。
【0097】
続けて、
図11A~
図11Cを参照して、左右方向に沿って連結された光源ユニット200をベースユニット300から取外す方法について詳細に説明する。
図11Aは、第1の光源ユニット200を第1のベースユニット300から取外す前の照明器具100の断面を示す図である。また、
図11Bは、第1の光源ユニット200と第1のベースユニット300との間に弾性部420を挿入した時の照明器具100の断面を示す図である。また、
図11Cは、第1の光源ユニット200を第1のベースユニット300から取外した後の照明器具100の断面を示す図である。
【0098】
左右方向における鍵部430の距離を示す第2設定距離S2が、第1の光源ユニット200の第1カバー閉塞部41aと、第2の光源ユニット200の第2カバー閉塞部41bとの間より大きいため、
図11Aに示すように、作業者Pは、取外部材400の本体部410の他端部410bを把持する。弾性部420の状態は、第1状態である。
【0099】
図11Bに示すように、作業者Pは、第1の光源ユニット200の第1カバー閉塞部41aと、第2の光源ユニット200の第2カバー閉塞部41bとの間に本体部410の一端部を挿入する。左右方向における第1状態の弾性部420の距離を示す第1設定距離S1が、第1カバー閉塞部41aと第2カバー閉塞部41bとの間の距離より大きいが、接続部423が第3方向D3で侵入するにつれて、第1カバー閉塞部41aによって連結部422が徐々に押圧されて、離間部421は本体部410に徐々に接近するように案内される。弾性部420の状態は、第2状態である。第1の光源ユニット200の第1カバー閉塞部41aと、第2の光源ユニット200の第2カバー閉塞部41bとの間を、弾性部420は第2状態で通過した後、第1カバー閉塞部41aによって押圧されなくなるため、弾性部420の離間部421は、第2の光源ユニット200の第2カバー閉塞部41bから離間する。弾性部420の状態は、第1状態である。
【0100】
図11Cに示すように、作業者Pは、取外部材400の本体部410の他端部410bを把持しながら、第4方向D4に引く。左右方向における弾性部420の距離が、第1カバー閉塞部41aと第2カバー閉塞部41bとの間より大きいため、ベースユニット300の内部に収容された第1の光源ユニット200に弾性部420を引っ掛けることができる。具体的には、第1嵌入部42aと第1カバー閉塞部41aとの間に、弾性部420を引っ掛けることができる。作業者Pは、取外部材400の本体部410の他端部410bを把持しながら、第4方向D4に更に引くことで、第1のベースユニット300から第1の光源ユニット200が取外される。
【0101】
また、本発明による実施形態において、取外部材400は、弾性部420と鍵部430を備えたが、取外部材は、鍵部を備えていなくてもよく、弾性部を備えていなくてもよい。すなわち、取外部材400は、弾性部420と鍵部430のうちいずれか一方のみを備える構成であってもよい。
【0102】
また、本発明による実施形態において、照明器具は、取外部材を収納する収納部を有してもよい。取外部材を紛失することを抑制できる。
【0103】
また、本発明による実施形態において、光源11は、発光素子としてLED素子を有したが、発光素子は、光を発光する素子であればよく、LED素子に限定されない。例えば、発光素子は、有機EL(electro-luminescence)素子であってもよい。
【0104】
本願は、更に以下の付記を開示する。なお、以下の付記は、本発明を限定するものではない。
【0105】
[付記1]
ベースユニットから光源ユニットを取外す取外部材であって、
本体部と、
前記本体部の一端部に配置された弾性部と
を備え、
前記弾性部の状態は、第1状態及び第2状態のいずれか一方の状態になり、
前記第1状態は、前記本体部から前記弾性部の離間部が離間した状態を示し、
前記第2状態は、前記本体部に前記離間部が前記第1状態より接近した状態を示す、取外部材。
【0106】
[付記2]
前記弾性部は、
前記離間部と、
前記本体部と接続された接続部と、
前記離間部と前記接続部との間の距離が一定となるように、前記離間部と前記接続部とを連結する連結部と
を有し、
前記接続部は、前記離間部よりも前記本体部の一端部の先端側に配置される、付記1に記載の取外部材。
【0107】
[付記3]
前記本体部及び前記離間部の各々は、板形状を有し、
前記第1状態の前記離間部と前記本体部とは、略平行である、付記1又は付記2に記載の取外部材。
【0108】
[付記4]
前記ベースユニットの内端部と前記光源ユニットの外端部との間を、前記弾性部は前記第2状態で通過した後、前記弾性部の離間部は、前記ベースユニットの内端部から離間する、付記1から付記3のいずれか1項に記載の取外部材。
【0109】
[付記5]
前記本体部の他端部に配置された鍵部を更に備え、
前記鍵部は、前記本体部から第1方向に向かって突出し、
前記第1方向は、前記本体部の前記一端部から前記他端部に向かう方向と交差する、付記1から付記4のいずれか1項に記載の取外部材。
【0110】
[付記6]
ベースユニットから光源ユニットを取外す取外部材であって、
板状の本体部と、
前記本体部の一端部に配置された鍵部と
を備え、
前記鍵部は、前記本体部から第1方向に向かって突出し、
前記第1方向は、前記本体部の前記一端部から他端部に向かう方向と交差する、取外部材。
【0111】
[付記7]
ベースユニットと、
取外部材によって前記ベースユニットから取外される光源ユニットと
を備え、
前記取外部材は、
本体部と、
前記本体部の一端部に配置された弾性部と
を有する、照明器具。
【産業上の利用可能性】
【0112】
本発明は、取外部材及び照明器具を提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0113】
1 発光部
2 フレーム部材
3 カバー部材
3a 第1カバー開口端
3b 第2カバー開口端
4a 第1カバー閉塞部材
4b 第2カバー閉塞部材
41a 第1カバー閉塞部(光源ユニットの外端部)
41b 第2カバー閉塞部
200 光源ユニット
300 ベースユニット
310 ベース部材
310a 第1ベース開口端
310b 第2ベース開口端
330a 第1ベース閉塞部材
330b 第2ベース閉塞部材
331a 第1ベース閉塞部(ベースユニットの内端部)
331b 第2ベース閉塞部
400 取外部材
410 本体部
420 弾性部
421 離間部
422 連結部
423 接続部
430 鍵部
D1 第1方向
D2 第2方向