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特許7507471ゴルフクラブ用グリップおよびゴルフクラブ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-20
(45)【発行日】2024-06-28
(54)【発明の名称】ゴルフクラブ用グリップおよびゴルフクラブ
(51)【国際特許分類】
   A63B 53/14 20150101AFI20240621BHJP
   A63B 57/30 20150101ALI20240621BHJP
   A63B 102/32 20150101ALN20240621BHJP
   A63B 102/38 20150101ALN20240621BHJP
【FI】
A63B53/14 C
A63B57/30
A63B102:32
A63B102:38
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020074599
(22)【出願日】2020-04-20
(65)【公開番号】P2021171081
(43)【公開日】2021-11-01
【審査請求日】2023-04-17
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2019年11月1日羽立工業株式会社(静岡県湖西市新所3番地)において開催された発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2019年9月1日羽立工業株式会社(静岡県湖西市新所3番地)において開催された発表
(73)【特許権者】
【識別番号】593171570
【氏名又は名称】羽立工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136674
【弁理士】
【氏名又は名称】居藤 洋之
(72)【発明者】
【氏名】佐野 早苗
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 周作
【審査官】槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-357925(JP,A)
【文献】実開昭54-124668(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2007/0243945(US,A1)
【文献】特開2004-222930(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 53/00-53/14
A63B 49/00-51/16
A63B 55/00-60/64
A63B 102/32
A63B 102/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフボールを打つゴルフクラブのシャフトの上部に設けられてプレーヤの把持部分となるゴルフクラブ用グリップであって、
前記グリップの上端部に形成されて薄板状のボールマーカーを着脱自在に保持するマーカーホルダを備え、
前記マーカーホルダは、
前記ボールマーカーの盤面が載置される平面部を有したマーカー載置部と、
前記マーカー載置部の周囲であって前記プレーヤが前記ゴルフボールを打つ際における同プレーヤに対して左側および右側の各位置にそれぞれ起立する側方起立壁と、
前記マーカー載置部の周囲であって前記プレーヤが前記ゴルフボールを打つ際における同プレーヤ側および同プレーヤ側とは反対側のうちの少なくとも一方に、前記左側の前記側方起立壁および前記右側の前記側方起立壁の各端部によって凹状に切り欠かれた形状に形成されて開口するホルダ開口部とを備え
前記ホルダ開口部は、
少なくともプレーヤの人差し指が挿入可能な一定の開口幅および底部が前記マーカー載置部よりも下方の位置で一定の深さで、前記人差し指の厚さと同じ奥行きとなる位置まで形成されていることを特徴とするゴルフクラブ用グリップ。
【請求項2】
請求項1に記載したゴルフクラブ用グリップにおいて、
前記ホルダ開口部は、
前記プレーヤが前記ゴルフボールを打つ際における同プレーヤ側に形成された内側ホルダ開口部と、
前記プレーヤ側とは反対側に形成された外側ホルダ開口部とをそれぞれ有していることを特徴とするゴルフクラブ用グリップ。
【請求項3】
請求項2に記載したゴルフクラブ用グリップにおいて、
前記外側ホルダ開口部は、
プレーヤの親指が挿入可能な開口幅に形成されており、
前記内側ホルダ開口部は、
前記外側ホルダ開口部の開口幅よりも狭い開口幅に形成されていることを特徴とするゴルフクラブ用グリップ。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載したゴルフクラブ用グリップにおいて、
前記内側ホルダ開口部は、
前記外側ホルダ開口部の奥行き以上の長さの奥行きに形成されていることを特徴とするゴルフクラブ用グリップ。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載したゴルフクラブ用グリップにおいて、
前記ホルダ開口部は、
底部がU字状の曲面に形成されていることを特徴とするゴルフクラブ用グリップ。
【請求項6】
棒状に延びるシャフトと、
ゴルフボールを打つための平面状の打面を有して前記シャフトにおける一方の端部に設けられたヘッドと、
前記シャフトにおける他方の端部側に設けられて前記ゴルフボールを打つプレーヤの手で握られるグリップとを備え、
前記グリップには、請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載したゴルフクラブ用グリップを備えることを特徴するゴルフクラブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グラウンドゴルフまたはパークゴルフに用いられるゴルフクラブ用グリップおよびゴルフクラブに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、グラウンドゴルフまたはパークゴルフに用いるゴルフクラブが各種提案されている。例えば、下記特許文献1には、ゴルフクラブであるパターのグリップの上端部にボールマーカーとしてのマーカーを水平状態で着脱自在に保持するゴルフクラブ用マーカー保持具が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実開昭56-26177号公報
【0004】
しかしながら、このような上記特許文献1に記載されたゴルフクラブ用マーカー保持具においては、プレーヤの爪先を入れるために凹状に開口した指当て部がプレーヤがボールを打つ際における同プレーヤに対して左側および右側にそれぞれ開口して形成されているため、パターをスイングした際またはボールを打った際(以下、「叩打時」ともいう)にマーカーが脱落する恐れがあるという問題がある。特に、グラウンドゴルフまたはパークゴルフのように大きなボールを強い力で打つ必要があるゴルフクラブにおいては、ゴルフクラブのスイング時および叩打時にマーカーが脱落する恐れがより大きいという問題がある。
【0005】
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、ゴルフクラブのスイング時またはボールの叩打時においてボールマーカーが脱落し難いゴルフクラブ用グリップおよびゴルフクラブを提供することにある。
【発明の概要】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、ゴルフボールを打つゴルフクラブのシャフトの上部に設けられてプレーヤの把持部分となるゴルフクラブ用グリップであって、グリップの上端部に形成されて薄板状のボールマーカーを着脱自在に保持するマーカーホルダを備え、マーカーホルダは、ボールマーカーの盤面が載置される平面部を有したマーカー載置部と、マーカー載置部の周囲であってプレーヤがゴルフボールを打つ際における同プレーヤに対して左側および右側の各位置にそれぞれ起立する側方起立壁と、マーカー載置部の周囲であってプレーヤがゴルフボールを打つ際における同プレーヤ側および同プレーヤ側とは反対側のうちの少なくとも一方に、前記左側の側方起立壁および前記右側の側方起立壁の各端部によって凹状に切り欠かれた形状に形成されて開口するホルダ開口部とを備え、ホルダ開口部は、少なくともプレーヤの人差し指が挿入可能な一定の開口幅および底部がマーカー載置部よりも下方の位置で一定の深さで、人差し指の厚さと同じ奥行きとなる位置まで形成されていることにある。
【0007】
このように構成した本発明の特徴によれば、ゴルフクラブ用グリップは、マーカー載置部上に支持されるボールマーカーの周囲に起立する側方起立壁がプレーヤがゴルフボールを打つ際における同プレーヤに対して左側および右側の各位置にそれぞれ形成されているため、プレーヤのスイング時およびゴルフボールの叩打時におけるプレーヤの手の接触、スイング時の風圧またはゴルフボールの叩打時の衝撃などによるボールマーカーの脱落を防止することができる。また、このゴルフクラブ用グリップは、ホルダ開口部がプレーヤがゴルフボールを打つ際における同プレーヤ側および同プレーヤ側とは反対側のうちの少なくとも一方に形成されているため、ゴルフボールを打った後ゴルフクラブの向きを変えることなくマーカー載置部上に載置されたボールマーカーを容易に取り出すことができる。また、このゴルフクラブ用グリップは、紐状のリボンが取り付けられたボールマーカーを保持する場合においては、ホルダ開口部からリボンを外側に張り出させてボールマーカーを保持できるため、リボンがプレーの邪魔になることも防止することができる。
【0008】
また、このように構成した本発明の特徴によれば、ゴルフクラブ用グリップは、ホルダ開口部の開口幅が少なくともプレーヤの人差し指が挿入可能な幅に形成されているため、プレーヤはホルダ開口部内に指を挿入することで容易にボールマーカーを取り出すことができる。
【0009】
また、本発明の他の特徴は、前記ゴルフクラブ用グリップにおいて、ホルダ開口部は、プレーヤがゴルフボールを打つ際における同プレーヤ側に形成された内側ホルダ開口部と、プレーヤ側とは反対側に形成された外側ホルダ開口部とをそれぞれ有していることにある。
【0010】
このように構成した本発明の他の特徴によれば、ゴルフクラブ用グリップは、ホルダ開口部がプレーヤがゴルフボールを打つ際における同プレーヤ側に形成された内側ホルダ開口部と同プレーヤ側とは反対側に形成された外側ホルダ開口部とをそれぞれ有しているため、プレーヤはマーカー載置部上のボールマーカーを取り出し易くすることができる。すなわち、プレーヤは、マーカー載置部上のボールマーカーにおける前記プレーヤ側または同プレーヤ側とは反対側を上方から押圧または下方から押し上げることでボールマーカーを外側ホルダ開口部側または内側ホルダ開口部側に傾倒させてボールマーカーの一方端を浮き上がらせて把持し易くすることができる。
【0011】
また、本発明の他の特徴は、前記ゴルフクラブ用グリップにおいて、外側ホルダ開口部は、プレーヤの親指が挿入可能な開口幅に形成されており、内側ホルダ開口部は、外側ホルダ開口部の開口幅よりも狭い開口幅に形成されていることにある。
【0012】
また、本発明の他の特徴は、前記ゴルフクラブ用グリップにおいて、内側ホルダ開口部は、外側ホルダ開口部の奥行き以上の長さの奥行きに形成されていることにある。
【0013】
また、本発明の他の特徴は、前記ゴルフクラブ用グリップにおいて、ホルダ開口部は、底部がU字状の曲面に形成されていることにある。
【0014】
このように構成した本発明の他の特徴によれば、ゴルフクラブ用グリップは、ホルダ開口部の底部がU字状の曲面に形成されているため、ホルダ開口部内に進入させるプレーヤの指をホルダ開口部内の中心にセンタリングすることができマーカー載置部上のボールマーカーの幅方向中央部に指を当てて取り損ないを抑えてボールマーカーを安定的に把持することができる。
【0015】
また、本発明はゴルフクラブ用グリップの発明として実施できるばかりでなく、このゴルフクラブ用グリップを備えたゴルフクラブの発明としても実施できるものである。
【0016】
具体的には、ゴルフグリップは、棒状に延びるシャフトと、ゴルフボールを打つための平面状の打面を有してシャフトにおける一方の端部に設けられたヘッドと、シャフトにおける他方の端部側に設けられてゴルフボールを打つプレーヤの手で握られるグリップとを備え、グリップには、請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載したゴルフクラブ用グリップを備えるとよい。これによれば、ゴルフグリップは、上記ゴルフクラブと同様の作用効果を期待することができる。
【0017】
また、これらの場合、前記ゴルフクラブ用グリップにおいて、外側ホルダ開口部は、少なくともプレーヤの人差し指が挿入可能な開口幅に形成されており、内側ホルダ開口部は、外側ホルダ開口部の開口幅よりも狭い開口幅に形成されていてもよい。
【0018】
これによれば、ゴルフクラブ用グリップは、外側ホルダ開口部が少なくともプレーヤの人差し指が挿入可能な開口幅に形成されているとともに内側ホルダ開口部が外側ホルダ開口部の開口幅よりも狭い開口幅に形成されているため、外側ホルダ開口部からのボールマーカーの取り出し易さを確保しながら内側ホルダ開口部側からのボールマーカーの脱落を抑制することができる。
【0019】
また、これらの場合、前記ゴルフクラブ用グリップにおいて、ホルダ開口部は、少なくともプレーヤの人差し指の厚さの少なくとも半分が挿入可能な奥行きに形成されていてもよい。これによれば、ゴルフクラブ用グリップは、ホルダ開口部が少なくともプレーヤの人差し指の厚さの少なくとも半分が挿入可能な奥行きに形成されているため、プレーヤは指をホルダ開口部内に進入させてマーカー載置部上のボールマーカーの下方からボールマーカーを押し上げて取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態に係るゴルフクラブの全体構成の概略を示す正面図である。
図2図1に示すゴルフクラブを構成するゴルフクラブ用グリップ106の外観構成および内部構成の概略を示す一部破断正面図である。
図3図1に示すゴルフクラブを構成するグリップの外観構成の概略を示す左側面図である。
図4図1に示すゴルフクラブを構成するグリップの外観構成の概略を示す右側面図である。
図5図1に示すゴルフクラブを構成するグリップの外観構成の概略を示す平面図である。
図6】本発明の一実施形態に係るマーカーホルダの外観構成の概略を示すグリップの上端部の斜視図である。
図7図6に示すマーカーホルダ内に保持されるボールマーカーの外観構成の概略を示すグリップの上端部の斜視図である。
図8図6に示すマーカーホルダ内からボールマーカーを取り出す手法1を示す説明図である。
図9図6に示すマーカーホルダ内からボールマーカーを取り出す手法2を示す説明図である。
図10図6に示すマーカーホルダ内からボールマーカーを取り出す手法3を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係るゴルフクラブ用グリップおよびゴルフクラブの一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係るゴルフクラブ100の全体構成の概略を示す正面図である。また、図2は、図1に示すゴルフクラブ100を構成するゴルフクラブ用グリップ106(以下、単に「グリップ106」という)の外観構成および内部構成の概略を示す一部破断正面図である。また、図3は、図1に示すゴルフクラブ100を構成するグリップ106の外観構成の概略を示す左側面図である。また、図4は、図1に示すゴルフクラブ100を構成するグリップ106の外観構成の概略を示す右側面図である。また、図5は、図1に示すゴルフクラブ100を構成するグリップ106の外観構成の概略を示す平面図である。このゴルフクラブ100は、グラウンドゴルフまたはパークゴルフにおいてゴルフボール(以下、単に「ボール」と表現することがある)を打つための棒状の用具である。
【0022】
(ゴルフクラブ100の構成)
ゴルフクラブ100は、主として、ヘッド101、シャフト105およびグリップ106をそれぞれ備えて構成されている。ヘッド101は、ゴルフクラブ100においてグラウンドゴルフまたはパークゴルフで用いる樹脂製のボール(図示せず)を打つための部分であり、主として、ヘッド本体102およびフェイス103をそれぞれ備えて構成されている。
【0023】
ヘッド本体102は、ヘッド101全体の剛性を確保する部品であり、剛体(例えば、木材)をブロック状に形成して構成されている。この場合、ヘッド本体102は、高さ方向(「垂直方向」ともいう)に対して水平方向に長く延びる略直方体状(厳密には多面体状)に形成されている。このヘッド本体102には、外表面の一部にフェイス103およびソール104がそれぞれ設けられている。
【0024】
フェイス103は、ボールに衝突させてボールを打つ部品であり、エラストマ材を平坦な板状に形成して構成されている。この場合、フェイス103を構成するエラストマ材は、ボールを打った際に弾性変形する弾力性を有するゴム材または樹脂材であり、より具体的には、熱硬化性エラストマ材(例えば、加硫ゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなど)、熱可塑性エラストマ材(例えば、スチレン系、オレフィン系、塩ビ系、ウレタン系またはアミド系の各樹脂など)がある。本実施形態においては、フェイス103は、熱可塑性ポリウレタン樹脂で構成されている。
【0025】
このフェイス103は、垂直方向に起立した姿勢で一方の面がヘッド本体102に接着剤などを介して取り付けられており、他方の面がヘッド本体102の外表面とともに露出している。すなわち、フェイス103におけるこの露出した面が、ボールを打つ平面状の打面103aを構成している。本実施形態においては、打面103aは、垂直方向に対して水平方向に長く延びた正面視で略長方形状に形成されている。
【0026】
ソール104は、ヘッド本体102の下面を保護するための部品であり、アルミニウム材をヘッド本体102の底面に沿って湾曲する形状に形成して構成されている。この場合、ソール104は、ヘッド本体102の底面とともにフェイス103の底面も覆う大きさに形成されている。このソール104は、図示しないビスによってヘッド本体102の底面に取り付けられている。なお、ソール104は、ヘッド本体102の底面のみを覆いフェイス103の底面は覆わない形状に形成することもできる。また、ソール104は、省略することもできる。
【0027】
シャフト105は、ヘッド101をスイング可能に支持する部品であり、木材またはカーボン材を棒状に形成して構成されている。このシャフト105は、一方(図示下側)の端部にヘッド本体102が取り付けられているとともに、他方(図示上側)の端部にグリップ106が取り付けられている。この場合、シャフト105は、フェイス103が起立した姿勢で垂直方向に対して下方側に傾斜しながら上方に延びた姿勢でヘッド本体102に取り付けられている。より具体的には、シャフト105は、垂直方向に対してフェイス103が水平方向に延びる方向(図1において右方向)に傾斜した姿勢でヘッド本体102に取り付けられている。
【0028】
グリップ106は、図2ないし図5にそれぞれ示すように、ゴルフをプレーするプレーヤ(図示せず)が手で握る部分であり、ゴム材を棒状に形成して構成されている。この場合、グリップ106は、プレーヤが両手を上下方向に並べて握ることができる長さ(約300mm~400mm)に形成されている。このグリップ106の外表面には、プレーヤがグリップ106を握った際に親指を配置する側(傾斜するシャフト105の鈍角側の外表面)の表面が上下方向に平坦な平面状に延びる平面部106aが形成されている。また、グリップ106の内部には、シャフト連結穴107が形成されている。
【0029】
シャフト連結穴107は、シャフト105における前記他方(上側の)の端部側が挿し込まれてグリップ106とシャフト105とを一体化する部分であり、グリップ106における一方(図示下方)の端部に開口するとともに他方(図示上方)の端部が閉塞する有天筒状の深い穴で構成されている。また、グリップ106には、シャフト連結穴107が開口する側とは反対側の上端部にマーカーホルダ110が形成されている。
【0030】
マーカーホルダ110は、図6に示すように、ゴルフのプレー中にボールの位置を一時的に示すためのボールマーカーBMを着脱自在な状態で保持するための部分である。ここで、ボールマーカーBMは、図7に示すように、金属材を直径が約22mm、厚さが約2mmの円盤状に形成して構成されている。このボールマーカーBMには、ボールマーカーBMを把持し易くするための紐状のリボンRがボールマーカーBMの径方向外側に張り出した状態で取り付けられているものもある。なお、図7においては、リボンRを二点鎖線で示している。
【0031】
このマーカーホルダ110は、主として、マーカー載置部111、側方起立壁113、内側ホルダ開口部114および外側ホルダ開口部115をそれぞれ有して構成されている。マーカー載置部111は、平板状のボールマーカーBMの盤面を載置した状態で支持する部分であり、グリップ106の上端部に平坦な平面状に形成されている。このマーカー載置部111は、シャフト連結穴107の中心線(図示せず)上を中心として形成されている。
【0032】
また、このマーカーホルダ110は、プレーヤがゴルフクラブ100を把持してゴルフボールを打つ際におけるプレーヤの左右方向の長さが同左右方向に直交する前後方向の長さよりも長く延びて形成されている。また、マーカー載置部111の中心部には、金属製のボールマーカーBMを吸着するための磁石112が上面を露出させた状態で埋め込まれている。
【0033】
側方起立壁113は、マーカー載置部111上に載置されているボールマーカーBMの側面を覆う部分であり、マーカー載置部111の周囲に起立した壁状に形成されている。より具体的には、側方起立壁113は、マーカー載置部111の周囲であってプレーヤがゴルフボールを打つ際のプレーヤに対して左側および右側となる各位置にそれぞれ形成されている。すなわち、2つの側方起立壁113は、マーカー載置部111上に載置されているボールマーカーBMを介して互いに対向する位置に形成されている。
【0034】
また、これら2つの側方起立壁113は、それぞれ平面視で内側に対して凹状となる円弧状に延びて形成されている。この場合、各側方起立壁113の各内壁面は、ボールマーカーBMの外径よりも若干小さい内径、同外径と同じ内径または同外径よりも若干大きい内径の円弧形状に形成されている。本実施形態においては、各側方起立壁113の各内壁面は、ボールマーカーBMの着脱を容易するため、ボールマーカーBMの外径よりも若干大きい内径の円弧形状に形成されている。
【0035】
また、各側方起立壁113の高さは、マーカー載置部111上に載置されているボールマーカーBMの上面と同じ高さまたは同上面よりも高い高さに形成されている。本実施形態においては、各側方起立壁113の高さは、マーカー載置部111上に載置されているボールマーカーBMの上面よりも若干高い高さに形成されている。また、各側方起立壁113の内周側の角部は平面上に面取りされている。
【0036】
内側ホルダ開口部114および外側ホルダ開口部115は、マーカー載置部111上に対するボールマーカーBMの着脱操作を容易するための部分であり、マーカー載置部111の周囲に起立した凹状に切り欠かれた形状でそれぞれ形成されている。より具体的には、内側ホルダ開口部114および外側ホルダ開口部115は、マーカー載置部111の周囲であってプレーヤがゴルフボールを打つ際におけるプレーヤ側および同プレーヤ側とは反対側となる各位置にそれぞれ形成されている。
【0037】
すなわち、2つの内側ホルダ開口部114および外側ホルダ開口部115は、マーカー載置部111の周囲における前記2つの側方起立壁113が互いに対向する方向に直交する方向でマーカー載置部111上に載置されているボールマーカーBMを介して互いに対向する位置にそれぞれ形成されている。これらの内側ホルダ開口部114および外側ホルダ開口部115は、前記した左右一対の側方起立壁113の各両端部によって凹状に切り欠かれた形状に形成されている。
【0038】
内側ホルダ開口部114は、マーカー載置部111の周囲であってゴルフボールを打つ際におけるプレーヤ側に対向する位置に、互いに対向する2つの側方起立壁113の各端部によって凹状に切り欠かれた形状に形成されている。この場合、内側ホルダ開口部114の開口幅は、外側ホルダ開口部115の開口幅よりも狭い幅で形成されている。本実施形態においては、内側ホルダ開口部114は、プレーヤの人差し指が挿入可能な開口幅で形成されている。
【0039】
また、内側ホルダ開口部114の奥行きは、特に限定されないが、外側ホルダ開口部115の奥行き以上の長さの奥行きに形成することでボールマーカーBMを起き上がらせ易くすることができる。本実施形態においては、内側ホルダ開口部114は、外側ホルダ開口部115の奥行きの略2倍の奥行きで形成されている。また、内側ホルダ開口部114の底部は、下方に向かって凹状の円弧上の曲面で構成されている。
【0040】
外側ホルダ開口部115は、マーカー載置部111の周囲であってゴルフボールを打つ際におけるプレーヤ側とは反対側の位置(つまり、内側ホルダ開口部114に対して180°の位置)に、互いに対向する2つの側方起立壁113の各端部によって凹状に切り欠かれた形状に形成されている。この場合、外側ホルダ開口部115の開口幅は、プレーヤの少なくとも人差し指が挿入可能な幅で形成されている。本実施形態においては、外側ホルダ開口部115は、プレーヤの親指が挿入可能な開口幅で形成されている。
【0041】
また、外側ホルダ開口部115の奥行きは、プレーヤの少なくとも人差し指の厚さの半分が挿入可能な奥行きに形成されている。本実施形態においては、外側ホルダ開口部115は、プレーヤの人差し指が略挿入可能な奥行き(つまり、人差し指の厚さと略同じ奥行き)で形成されている。また、外側ホルダ開口部115の底部は、下方に向かって凹状の円弧上の曲面で構成されている。
【0042】
このマーカーホルダ110は、射出成形などの手法を用いてグリップ106と一体成形されている。なお、ここで、プレーヤの指の幅および厚さは、一般的な成人男性または成人女性の指の大きさを想定している。具体的には、プレーヤの人差し指の幅は10mm程度またはそれ以上であり、プレーヤの親指の幅は15mm程度またはそれ以上であり、指の厚さは8mm程度またはそれ以上である。
【0043】
(ゴルフクラブ100の作動)
次に、このように構成したゴルフクラブ100の作動について説明する。ゴルフをプレーする使用者は、まず、ボールマーカーBMをマーカーホルダ110内に保持させる。具体的には、プレーヤは、図8に示すように、ボールマーカーBMの盤面をマーカー載置部111上に載置する。この場合、プレーヤは、親指Fと人差し指FとでボールマーカーBMを摘まんで保持しながらボールマーカーBMをマーカー載置部111上に載置する際に人差し指Fの指先を外側ホルダ開口部115または内側ホルダ開口部114内に挿入することができるため、ボールマーカーBMを容易に適切な位置に配置することができる。
【0044】
また、この場合、2つの側方起立壁113は、ボールマーカーBMの外径よりも若干大きい内径の所謂すきまばめで嵌合させるため、ボールマーカーBMを容易にマーカー載置部111上に載置させることができる。これらにより、マーカー載置部111上に載置されたボールマーカーBMは、マーカー載置部111に設けられた磁石112の磁力によってマーカー載置部111上に保持される。
【0045】
次に、プレーヤは、ゴルフプレーを開始する。具体的には、プレーヤは、ゴルフクラブ100のグリップ106を握って地面上に配置したボールを打つ。この場合、マーカーホルダ110は、2つの側方起立壁113がプレーヤがゴルフボールを打つ際のプレーヤに対して左側および右側となる各位置、すなわち、ゴルフクラブ100をスイングしてボールを飛ばす方向に対して直交する方向に延びて形成されている。これにより、マーカーホルダ110は、ゴルフクラブ100のスイング時およびボールの叩打時における各衝撃によるボールマーカーBMの位置ずれおよび脱落を効果的に防止することができる。
【0046】
特に、グラウンドゴルフおよびパークゴルフにおいては、通常、1つのホールにおいてボールの第1打目から最終打目まで1つのゴルフクラブを使用し続けるため、ボールの第1打目からゴルフクラブ100にボールマーカーBMを保持させておく必要がある。この場合、一般に、ボールの第1打目は非常に強い力でボールを打つ必要があるため、保持したボールマーカーBMがマーカーホルダ110から脱落し易い。しかし、本発明に係るマーカーホルダ110は、前記したように2つの側方起立壁113がプレーヤがゴルフボールを打つ際のプレーヤに対して左側および右側となる各位置にそれぞれ形成されているため、ゴルフクラブ100のスイング時およびボールの叩打時においてボールマーカーBMを精度よく保持し続けることができる。
【0047】
次に、プレーヤは、ボールの第1打目の後最終打までにおいて自分のボールの位置を一時的に示すために打ったボールの位置にボールマーカーBMをボールに代えて配置する。具体的には、プレーヤは、ボールの叩打後にマーカーホルダ110からボールマーカーBMを取り出す。この場合、ボールマーカーBMの取り出し方としては主に以下の2つの手法がある。
【0048】
<取出し手法1>
プレーヤは、図8に示すように、ボールの叩打直後にゴルフクラブ100の向きを変えることなく、人差し指Fを外側ホルダ開口部115内に進入させてマーカー載置部111上のボールマーカーBM下面に当てるとともに親指FをボールマーカーBMの上面に当ててボールマーカーBMを摘まんでマーカー載置部111上から離脱させることができる。
【0049】
この場合、プレーヤは、親指FをボールマーカーBMの上面における外側ホルダ開口部115側に当ててボールマーカーBMを直接摘まんでボールマーカーBMを内側ホルダ開口部114側に傾倒させながら持ち上げてもよいし、親指F(図において二点鎖線で示す)をボールマーカーBMの上面における内側ホルダ開口部114側に当ててボールマーカーBMを内側ホルダ開口部114側に傾倒させて摘まんで持ち上げることもできる。
【0050】
<取出し手法2>
プレーヤは、図9に示すように、ボールの叩打直後にゴルフクラブ100の向きを変えることなく、親指FをボールマーカーBMの上面における内側ホルダ開口部114側に押し付けてボールマーカーBMを内側ホルダ開口部114側に傾倒させるとともに浮き上がった外側ホルダ開口部115側を人差し指Fを使って摘まんで持ち上げることができる。
【0051】
<取出し手法3>
プレーヤは、図10に示すように、ボールの叩打直後にゴルフクラブ100の向きを変えることなく、人差し指FをボールマーカーBMの上面における外側ホルダ開口部115側に押し付けてボールマーカーBMを外側ホルダ開口部115側に傾倒させるとともに浮き上がった内側ホルダ開口部114側を親指Fを使って摘まんで持ち上げることができる。
【0052】
すなわち、マーカーホルダ110は、内側ホルダ開口部114および外側ホルダ開口部115がボールを打つプレーヤ側および同プレーヤ側とは反対側となる各位置にそれぞれ形成されているため、プレーヤはボールの叩打後ゴルフクラブ100の向きを変えることなく指を外側ホルダ開口部115内に挿入してボールマーカーBMを保持することができる。
【0053】
なお、プレーヤは、上記各取出し手法1~3以外の手法によってボールマーカーBMを取り出すこともできる。例えば、プレーヤは、ボールの叩打後にゴルフクラブ100の向きを180°変えて内側ホルダ開口部114の位置をプレーヤ側とは反対側に位置させた後、人差し指Fを内側ホルダ開口部114内に進入させてマーカー載置部111上のボールマーカーBM下面に当てるとともに親指FをボールマーカーBMの上面に当ててボールマーカーBMを摘まんでマーカー載置部111上から離脱させることもできる。
【0054】
また、プレーヤは、ボールの叩打後にゴルフクラブ100の向きを180°変えて外側ホルダ開口部115の位置をプレーヤ側に位置させた後、親指FをボールマーカーBMの上面における外側ホルダ開口部115側に押し付けてボールマーカーBMを外側ホルダ開口部115側に傾倒させるとともに浮き上がった内側ホルダ開口部114側を人差し指Fを使って摘まんで持ち上げることもできる。
【0055】
また、プレーヤは、ボールの叩打後にゴルフクラブ100の向きを180°変えて内側ホルダ開口部114の位置をプレーヤ側とは反対側に位置させた後、人差し指FをボールマーカーBMの上面における内側ホルダ開口部114側に押し付けてボールマーカーBMを内側ホルダ開口部114側に傾倒させるとともに浮き上がった外側ホルダ開口部115側を親指Fを使って摘まんで持ち上げることもできる。
【0056】
次に、プレーヤは、ボールの叩打を再開する場合には、地面上に配置したボールマーカーBMとボールとを入れ替えてボールマーカーBMを再びマーカーホルダ110内に保持させる。また、プレーヤは、ゴルフのプレーが終了した際には、上記した各取出し手法を介してボールマーカーBMをマーカーホルダ110から取り出すことができる。
【0057】
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、ゴルフクラブ100は、マーカー載置部111上に支持されるボールマーカーBMの周囲に起立する側方起立壁113がプレーヤがボールを打つ際における同プレーヤに対して左側および右側の各位置にそれぞれ形成されているため、プレーヤのスイング時およびボールの叩打時におけるプレーヤの手の接触、スイング時の風圧またはボールの叩打時の衝撃などによるボールマーカーBMの脱落を防止することができる。また、このゴルフクラブ100は、内側ホルダ開口部114および外側ホルダ開口部115がプレーヤがボールを打つ際における同プレーヤ側および同プレーヤ側とは反対側にそれぞれ形成されているため、ボールを打った後ゴルフクラブ100の向きを変えることなくマーカー載置部111上に載置されたボールマーカーBMを容易に取り出すことができる。また、このゴルフクラブ100は、紐状のリボンRが取り付けられたボールマーカーBMを保持する場合においては、内側ホルダ開口部114または外側ホルダ開口部115からリボンRを外側に張り出させてボールマーカーBMを保持できるため、リボンRがプレーの邪魔になることも防止することができる。
【0058】
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0059】
例えば、上記実施形態においては、マーカーホルダ110は、内側ホルダ開口部114と外側ホルダ開口部115とをそれぞれ備えて構成した。しかし、マーカーホルダ110は、内側ホルダ開口部114および外側ホルダ開口部115のうちの少なくとも一方を備えて構成することができる。すなわち、内側ホルダ開口部114および外側ホルダ開口部115のうちの少なくとも一方が、本発明に係るホルダ開口部に相当する。
【0060】
また、上記実施形態においては、外側ホルダ開口部115は、内側ホルダ開口部114に対して広い開口幅および短い奥行きで構成した。しかし、外側ホルダ開口部115は、内側ホルダ開口部114に対して狭い開口幅および/または長い奥行きで構成することもできる。すなわち、内側ホルダ開口部114および外側ホルダ開口部115は、互いに異なる大きさに形成してもよいし、互いに異なる大きさに形成してもよい。なお、内側ホルダ開口部114および外側ホルダ開口部115は、少なくともプレーヤの爪先が挿入可能な開口幅および奥行きに形成されていればよいが、プレーヤの指先が挿入可能な開口幅および奥行きに形成されていることが好ましい。
【0061】
また、上記実施形態においては、内側ホルダ開口部114および外側ホルダ開口部115は、各底部をU字状に形成した。これにより、マーカーホルダ110は、内側ホルダ開口部114内および外側ホルダ開口部115内に進入させるプレーヤの指を各ホルダ開口部内の中心にセンタリングすることができマーカー載置部111上のボールマーカーBMの幅方向中央部に指を当てて取り損ないを抑えてボールマーカーBMを安定的に把持することができる。しかし、内側ホルダ開口部114および外側ホルダ開口部115は、各底部をU字状以外の形状、例えば、平坦面またはV字状などに形成することができる。
【0062】
また、上記実施形態においては、マーカー載置部111は、磁石112を備えて構成した。しかし、マーカー載置部111は、磁石112を省略して構成することもできる。この場合、2つの側方起立壁113の内径は、ボールマーカーBMの外径以下の大きさに形成するとよい。また、この場合、ボールマーカーBMは、金属材以外の材料、例えば、樹脂材などを用いることがでる。
【0063】
また、上記実施形態においては、マーカーホルダ110は、グリップ106と一体的に構成した。しかし、マーカーホルダ110は、グリップ106と別体で構成することもできる。この場合、マーカーホルダ110は、グリップ106に対して嵌め合い、接着剤またはネジ止めなどの手法を用いてグリップ106に固定的または着脱自在に取り付けることができる。
【0064】
また、上記実施形態においては、ゴルフクラブ100は、グラウンドゴルフ用またはパークゴルフ用として構成した。しかし、ゴルフクラブ100は、直径が約43mmのボールを用いた通常のゴルフのクラブのほかにゲートボール用のクラブとしても実施することができる。
【符号の説明】
【0065】
BM…ボールマーカー、R…リボン、F…親指、F…人差し指、
100…ゴルフクラブ、101…ヘッド、102…ヘッド本体、103…フェイス、103a…打面、104…ソール、105…シャフト、106…グリップ、106a…平面部、107…シャフト連結穴、
110…マーカーホルダ、111…マーカー載置部、112…磁石、113…側方起立壁、
114…内側ホルダ開口部、115…外側ホルダ開口部。
図1
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図3
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図10