(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-20
(45)【発行日】2024-06-28
(54)【発明の名称】表示装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
G09G 3/32 20160101AFI20240621BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20240621BHJP
G09F 9/33 20060101ALI20240621BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20240621BHJP
【FI】
G09G3/32 A
G09G3/20 641E
G09G3/20 624B
G09G3/20 642K
G09G3/20 680G
G09G3/20 611F
G09F9/33
H01L33/00 J
(21)【出願番号】P 2020027075
(22)【出願日】2020-02-20
【審査請求日】2022-11-29
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】山下 淳一
(72)【発明者】
【氏名】河江 大輔
(72)【発明者】
【氏名】藤森 隆成
【審査官】中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-018386(JP,A)
【文献】特開2009-258390(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0210906(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0267886(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00 ー 5/42
G09F 9/00 ー 9/46
H01L 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1発光素子と、
前記複数の第1発光素子に対して共通に設けられ、前記複数の第1発光素子のそれぞれを駆動する第1画素回路と、
前記複数の第1発光素子
のそれぞれの出力端子と基準電源との間に設けられ、前記複数の第1発光素子の何れかに対して選択的に前記基準電源からの基準電圧を供給することにより、前記複数の第1発光素子の何れかを選択的に発光させる電圧制御回路と、
を備え
、
前記第1画素回路は、
ゲートにバイアス電圧が供給されることによって定電流を出力する第1定電流トランジスタと、
前記第1定電流トランジスタの出力と、前記複数の第1発光素子のそれぞれの入力と、の間に設けられ、映像信号に応じた時分割期間オンする第1制御トランジスタと、
を有する、
表示装置。
【請求項2】
前記複数の第1発光素子は、前記第1画素回路と、前記電圧制御回路と、の間に並列に設けられている、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記電圧制御回路は、1フィールドを構成する複数のサブフィールドの期間に、前記複数の第1発光素子のそれぞれを発光させるように構成されている、
請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
各前記第1発光素子は、アノードが前記第1画素回路に接続され、カソードが前記電圧制御回路に接続された、発光ダイオードであって、
前記基準電源は、接地電圧源である、
請求項1~3の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項5】
各前記第1発光素子は、カソードが前記第1画素回路に接続され、アノードが前記電圧制御回路に接続された、発光ダイオードであって、
前記基準電源は、電源電圧源である、
請求項1~3の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記複数の第1発光素子は、
赤色の発光素子、緑色の発光素子、及び、青色の発光素子を少なくとも一つずつ含んでいる、
請求項1~5の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記複数の第1発光素子は、
何れも同色の発光素子である、
請求項1~5の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項8】
複数の第2発光素子と、
前記複数の第2発光素子に対して共通に設けられ、前記複数の第2発光素子のそれぞれを駆動する第2画素回路と、
をさらに備え、
前記電圧制御回路は、さらに、前記複数の第2発光素子
のそれぞれの出力端子と前記基準電源との間に設けられ、前記複数の第2発光素子の何れかに対して選択的に前記基準電圧を供給することにより、前記複数の第2発光素子の何れかを選択的に発光させるように構成され
、
前記第2画素回路は、
ゲートに前記バイアス電圧が供給されることによって定電流を出力する第2定電流トランジスタと、
前記第2定電流トランジスタの出力と、前記複数の第2発光素子のそれぞれの入力と、の間に設けられ、映像信号に応じた時分割期間オンする第2制御トランジスタと、
を有する、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記複数の第2発光素子は、前記第2画素回路と、前記電圧制御回路と、の間に並列に設けられている、
請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記電圧制御回路は、1フィールドを構成する複数のサブフィールドの期間に、前記複数の第1発光素子のそれぞれを発光させるとともに、前記複数の第1発光素子に並行して前記複数の第2発光素子のそれぞれを発光させるように構成されている、
請求項8又は9に記載の表示装置。
【請求項11】
各前記第1発光素子は、アノードが前記第1画素回路に接続され、カソードが前記電圧制御回路に接続された、発光ダイオードであって、
各前記第2発光素子は、アノードが前記第2画素回路に接続され、カソードが前記電圧制御回路に接続された、発光ダイオードであって、
前記基準電源は、接地電圧源である、
請求項8~10の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項12】
各前記第1発光素子は、カソードが前記第1画素回路に接続され、アノードが前記電圧制御回路に接続された、発光ダイオードであって、
各前記第2発光素子は、カソードが前記第2画素回路に接続され、アノードが前記電圧制御回路に接続された、発光ダイオードであって、
前記基準電源は、電源電圧源である、
請求項8~10の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項13】
前記複数の第1発光素子は、
赤色の発光素子、緑色の発光素子、及び、青色の発光素子を少なくとも一つずつ含み、
前記複数の第2発光素子は、
赤色の発光素子、緑色の発光素子、及び、青色の発光素子を少なくとも一つずつ含んでいる、
請求項8~12の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項14】
前記複数の第1発光素子は、何れも同色の発光素子であって、
前記複数の第2発光素子は、何れも同色の発光素子である、
請求項8~12の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項15】
m(mは2以上の整数)行かつn(nは2以上の整数)列の行列状に配置された複数の発光素子を少なくとも備え、
前記複数の第1発光素子は、前記行列状に配置された複数の発光素子のうち、同じ列のr(rは2~mの任意の整数)個の発光素子である、
請求項1~7の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項16】
m(mは2以上の整数)行かつn(nは2以上の整数)列の行列状に配置された複数の発光素子を少なくとも備え、
前記複数の第1発光素子は、前記行列状に配置された複数の発光素子のうち、同じ行のs(sは2~nの任意の整数)個の発光素子である、
請求項1~7の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項17】
m(mは2以上の整数)行かつn(nは2以上の整数)列の行列状に配置された複数の発光素子を少なくとも備え、
前記複数の第1発光素子は、前記行列状に配置された複数の発光素子のうち、r(rは2~mの任意の整数)行かつs(sは2~nの任意の整数)列のr×s個の発光素子である、
請求項1~7の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項18】
複数の第1発光素子と、
前記複数の第1発光素子に対して共通に設けられ、前記複数の第1発光素子のそれぞれを駆動する第1画素回路と、
前記複数の第1発光素子と基準電源との間に設けられた電圧制御回路と、
を備え
、
前記第1画素回路は、
ゲートにバイアス電圧が供給されることによって定電流を出力する第1定電流トランジスタと、
前記第1定電流トランジスタの出力と、前記複数の第1発光素子のそれぞれの入力と、の間に設けられ、映像信号に応じた時分割期間オンする第1制御トランジスタと、
を有する、表示装置の制御方法であって、
前記電圧制御回路によって、前記複数の第1発光素子の何れかに対して選択的に前記基準電源からの基準電圧を供給することにより、前記複数の第1発光素子の何れかを選択的に発光させる、
表示装置の制御方法。
【請求項19】
前記複数の第1発光素子は、前記第1画素回路と、前記電圧制御回路と、の間に並列に設けられている、
請求項18に記載の表示装置の制御方法。
【請求項20】
前記電圧制御回路によって、前記複数の第1発光素子の何れかに対して選択的に前記基準電圧を供給することにより、1フィールドを構成する複数のサブフィールドの期間に、前記複数の第1発光素子をそれぞれ発光させる、
請求項18又は19に記載の表示装置の制御方法。
【請求項21】
前記第1画素回路及び前記第2画素回路は、何れも、マイクロコントローラ集積回路によって構成されている、
請求項8に記載の表示装置。
【請求項22】
複数の第1発光素子と、
前記複数の第1発光素子に対して共通に設けられ、前記複数の第1発光素子のそれぞれを駆動する第1画素回路と、
複数の第2発光素子と、
前記複数の第2発光素子に対して共通に設けられ、前記複数の第2発光素子のそれぞれを駆動する第2画素回路と、
前記複数の第1発光素子
のそれぞれの出力端子及び前記複数の第2発光素子のそれぞれの出力端子と、基準電源と
、の間に設けられ、前記複数の第1発光素子の何れかに対して選択的に前記基準電源からの基準電圧を供給することにより、前記複数の第1発光素子の何れかを選択的に発光させ
、且つ、前記複数の第2発光素子の何れかに対して選択的に前記基準電圧を供給することにより、前記複数の第2発光素子の何れかを選択的に発光させる電圧制御回路と、
を備え
、
前記第1画素回路及び前記第2画素回路は、何れも、マイクロコントローラ集積回路によって構成されている、
表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置及びその制御方法に関し、例えば各画素回路の規模を増大させることなく、画素回路の数を低減させるのに適した表示装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイやLED(Light Emitting Diode)ディスプレイなどの自発光型かつアクティブマトリックス型の表示装置では、発光素子の高集積化に伴い、発光素子を駆動する画素回路(発光素子の駆動回路)のレイアウトが困難になってきている。
【0003】
このような問題に対する解決策は、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1には、複数の発光ダイオード(発光素子)と、複数の発光ダイオードを切り替えて駆動するマイクロコントローラ(画素回路)と、を備えた構成が開示されている。それにより、発光素子に対する画素回路の数が低減されるため、画素回路のレイアウトが容易になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の構成では、各画素回路と、各画素回路によって駆動される複数の発光素子と、の間に、発光対象の発光素子を切り替えるためのスイッチを設ける必要があるため、各画素回路の規模が増大してしまう、という課題があった。それにより、例えば、依然として画素回路のレイアウトが困難になる等の問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、各画素回路の規模を増大させることなく、画素回路の数を低減させることが可能な表示装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る表示装置は、複数の第1発光素子と、前記複数の第1発光素子に対して共通に設けられ、前記複数の第1発光素子のそれぞれを駆動する第1画素回路と、前記複数の第1発光素子と基準電源との間に設けられ、前記複数の第1発光素子の何れかに対して選択的に前記基準電源からの基準電圧を供給することにより、前記複数の第1発光素子の何れかを選択的に発光させる電圧制御回路と、を備える。それにより、各画素回路に発光対象の発光素子を切り替えるためのスイッチを設ける必要が無くなるため、各画素回路の規模を増大させることなく、画素回路の数を低減させることができる。その結果、例えば、発光素子が高集積化された場合でも、画素回路のレイアウトが容易になる。
【0008】
本発明の一態様に係る表示装置の制御方法は、複数の第1発光素子と、前記複数の第1発光素子に対して共通に設けられ、前記複数の第1発光素子のそれぞれを駆動する第1画素回路と、前記複数の第1発光素子と基準電源との間に設けられた電圧制御回路と、を備えた、表示装置の制御方法であって、前記電圧制御回路によって、前記複数の第1発光素子の何れかに対して選択的に前記基準電源からの基準電圧を供給することにより、前記複数の第1発光素子の何れかを選択的に発光させる。それにより、各画素回路に発光対象の発光素子を切り替えるためのスイッチを設ける必要が無くなるため、各画素回路の規模を増大させることなく、画素回路の数を低減させることができる。その結果、例えば、発光素子が高集積化された場合でも、画素回路のレイアウトが容易になる。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、各画素回路の規模を増大させることなく、画素回路の数を低減させることが可能な表示装置及びその制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態1に係る表示装置の構成例を示す図である。
【
図2】
図1に示す表示装置に設けられた画素回路の第1の構成例を示す図である。
【
図3】
図1に示す表示装置に設けられた画素回路の第2の構成例を示す図である。
【
図4】
図1に示す表示装置の動作を示すタイミングチャートである。
【
図5】
図1に示す表示装置の第1の変形例を示す図である。
【
図6】
図5に示す表示装置の動作を示すタイミングチャートである。
【
図7】
図1に示す表示装置の第2の変形例を示す図である。
【
図8】
図7に示す表示装置の動作を示すタイミングチャートである。
【
図9】実施の形態2に係る表示装置の構成例を示す図である。
【
図10】
図9に示す表示装置の動作を示すタイミングチャートである。
【
図11】
図9に示す表示装置の第1の変形例を示す図である。
【
図12】
図11に示す表示装置の動作を示すタイミングチャートである。
【
図13】
図9に示す表示装置の第2の変形例を示す図である。
【
図14】
図13に示す表示装置の動作を示すタイミングチャートである。
【
図15】実施の形態3に係る表示装置の構成例を示す図である。
【
図16】
図15に示す表示装置の動作を示すタイミングチャートである。
【
図17】実施の形態4に係る表示装置の構成例を示す図である。
【
図18】
図17に示す表示装置の動作を示すタイミングチャートである。
【
図19】実施の形態4に係る表示装置の構成例を示す図である。
【
図20】
図19に示す表示装置の動作を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1に係る表示装置1の構成例を示す図である。表示装置1は、例えば、有機ELディスプレイやLEDディスプレイなどの自発光型かつアクティブマトリックス型の表示装置である。
【0012】
具体的には、表示装置1は、パネル11と、データドライバ12と、ゲートドライバ13と、電圧制御回路14と、を少なくとも備える。
【0013】
パネル11には、複数の発光素子群16が規則的に配置されている。また、パネル11には、複数の発光素子群16のそれぞれを駆動する画素回路15が配置されている。
図1の例では、複数の発光素子群16の一部として、発光素子群16_1~16_p(pは1以上の整数)が示されている。また、
図1の例では、複数の画素回路15の一部として、発光素子群16_1~16_pのそれぞれを駆動する画素回路15_1~15_pが示されている。
【0014】
各発光素子群16_1~16_pは、複数の発光素子Dを備えている。各発光素子Dは、電圧が印加されることによって発光する自発光型の素子であって、例えば例えば有機ELや発光ダイオードなどである。本実施の形態では、各発光素子Dが発光ダイオードである場合を例に説明する。
【0015】
図1の例では、発光素子群16_1が、複数の発光素子D(複数の第1発光素子)として、赤色(R)の発光素子D1a、緑色(G)の発光素子D1b、及び、青色(B)の発光素子D1cを備えている。また、
図1の例では、発光素子群16_2が、複数の発光素子D(複数の第2発光素子)として、赤色(R)の発光素子D2a、緑色(G)の発光素子D2b、及び、青色(B)の発光素子D2cを備えている。同様にして、
図1の例では、発光素子群16_pが、複数の発光素子Dとして、赤色(R)の発光素子Dpa、緑色(G)の発光素子Dpb、及び、青色(B)の発光素子Dpcを備えている。
【0016】
電圧制御回路14は、発光素子群16_1~16_pと、基準電源である接地電圧源GNDと、の間に設けられている。本実施の形態では、電圧制御回路14が、発光素子群16_1~16_pに対して共通に設けられている場合を例に説明する。
【0017】
より具体的には、発光素子群16_1を構成する発光素子D1a,D1b,D1cでは、それぞれのアノードが、ノードN_1を介して画素回路15_1に接続され、それぞれのカソードが、ノードNa,Nb,Ncを介して電圧制御回路14に接続されている。また、発光素子群16_2を構成する発光素子D2a,D2b,D2cでは、それぞれのアノードが、ノードN_2を介して画素回路15_2に接続され、それぞれのカソードが、ノードNa,Nb,Ncを介して電圧制御回路14に接続されている。同様にして、発光素子群16_pを構成する発光素子Dpa,Dpb,Dpcでは、それぞれのアノードが、ノードN_pを介して画素回路15_pに接続され、それぞれのカソードが、ノードNa,Nb,Ncを介して電圧制御回路14に接続されている。
【0018】
ゲートドライバ13は、例えば制御回路(不図示)からの指示に基づいて、画素回路15に対応して設けられた行走査線にパルス信号を出力する。データドライバ12は、映像信号の書き込み対象である画素回路15に対応して設けられたデータ線に、当該画素回路15向けの映像信号を出力する。
【0019】
図1の例では、ゲートドライバ13は、画素回路15_1~15_pに対応して設けられた行走査線G_1~G_pのそれぞれにパルス信号(以下、ゲート制御信号G_1~G_pと称す)を順次出力する。また、データドライバ12は、画素回路15_1~15_pの列に対応して設けられたデータ線D_1に、画素回路15_1~15_p向けの映像信号(以下、映像信号D_1と称す)を順次出力する。
【0020】
画素回路15_1は、発光素子群16_1向けの映像信号D_1を、当該映像信号D_1に応じた電流値の電流信号に変換して、ゲート制御信号G_1がアクティブになったタイミングでノードN_1に出力する。また、画素回路15_2は、発光素子群16_2向けの映像信号D_1を、当該映像信号D_1に応じた電流値の電流信号に変換して、ゲート制御信号G_2がアクティブになったタイミングでノードN_2に出力する。同様にして、画素回路15_pは、発光素子群16_p向けの映像信号D_1を、当該映像信号D_1に応じた電流値の電流信号に変換して、ゲート制御信号G_pがアクティブになったタイミングでノードN_pに出力する。
【0021】
各画素回路15_1~15_pは、例えば、TFT(Thin Film Transistor;薄膜トランジスタ)を用いることによって構成されている。以下、
図2及び
図3を参照して、TFTを用いて構成された画素回路15_1の具体的な構成例についていくつか説明する。なお、画素回路15_1以外の画素回路の具体的な構成例については、画素回路15_1と同様の回路構成であるため、その説明を省略する。
【0022】
(画素回路15_1の第1の具体的な構成例)
図2は、画素回路15_1の第1の具体的な構成例を画素回路15_1aとして示す図である。画素回路15_1aは、PAM(Pulse Amplitude Modulation)方式の画素回路であって、ドライブトランジスタTR11と、スイッチトランジスタTR12と、コンデンサCS1と、を備える。
【0023】
なお、本実施の形態では、ドライブトランジスタTR11がPチャネルMOSトランジスタ、スイッチトランジスタTR12がNチャネルMOSトランジスタである場合を例に説明するが、これに限られない。例えば、ドライブトランジスタTR11がNチャネルMOSトランジスタ、スイッチトランジスタTR12がPチャネルMOSトランジスタであっても良い。但し、その場合、各トランジスタのゲートに印加される電圧は反転させて用いられる。
【0024】
ドライブトランジスタTR11は、電源電圧源VDDと、発光素子群16_1のアノード側のノードN_1と、の間に設けられている。
【0025】
スイッチトランジスタTR12は、データ線D_1と、ドライブトランジスタTR11のゲートと、の間に設けられ、行走査線G_1を伝搬するパルス信号(即ち、ゲート制御信号G_1)に基づいて、オンオフを切り替える。また、コンデンサCS1は、ドライブトランジスタTR11のゲート及びソース間に設けられている。
【0026】
例えば、ゲート制御信号G_1のHレベルのパルス波形によってスイッチトランジスタTR12が一時的にオンすると、データ線D_1を伝搬する映像信号(即ち、映像信号D_1)がスイッチトランジスタTR12を介してドライブトランジスタTR11のゲートに印加される。なお、ドライブトランジスタTR11のゲートに印加された映像信号D_1の電圧レベルは、次にゲート制御信号G_1が立ち上がるまでコンデンサCS1によって保持される。つまり、ドライブトランジスタTR11のゲートに印加された映像信号D_1の電圧レベルは、ゲート制御信号G_1のパルス波形によって区切られたサブフィールドの期間、維持される。このサブフィールドの期間中、ノードN_1には、映像信号D_1に応じた電流値の電流信号が供給され続ける。そのため、ノードN_1は、この電流信号に応じた電圧値に維持される。
【0027】
(画素回路15_1の第2の具体的な構成例)
図3は、画素回路15_1の第2の具体的な構成例を画素回路15_1bとして示す図である。画素回路15_1bは、PWM(Pulse Width Modulation)方式の画素回路であって、トランジスタTR21,TR22,TR23と、コンデンサCS2と、を備える。
【0028】
なお、本実施の形態では、トランジスタTR21,TR23がPチャネルMOSトランジスタ、トランジスタTR22がNチャネルMOSトランジスタである場合を例に説明したが、これに限られない。例えば、トランジスタTR21,TR23がNチャネルMOSトランジスタ、トランジスタTR22がPチャネルMOSトランジスタであっても良い。但し、その場合、各トランジスタのゲートに印加される電圧は反転させて用いられる。
【0029】
トランジスタTR23,TR21は、電源電圧源VDDと、発光素子群16_1のアノード側のノードN_1と、の間に直列に設けられている。トランジスタTR23のゲートには、バイアス電圧Vbが印加されている。それにより、トランジスタTR23は、定電流源として動作する。
【0030】
トランジスタTR22は、データ線D_1と、トランジスタTR21のゲートと、の間に設けられ、行走査線G_1を伝搬するパルス信号(即ち、ゲート制御信号G_1)に基づいて、オンオフを切り替える。また、コンデンサCS2の一端は、トランジスタTR21のゲートに接続され、コンデンサCS2の他端には、ランプ信号Rampが印加されている。なお、ランプ信号Rampは、所定のスルーレートで電圧が増加する信号である。
【0031】
例えば、ゲート制御信号G_1のHレベルのパルス波形によってトランジスタTR22が一時的にオンすると、データ線D_1を伝搬する映像信号(即ち、映像信号D_1)がトランジスタTR21のゲートに印加される。このとき、トランジスタTR21のゲート-ソース間電圧が当該トランジスタTR21の閾値電圧以下となるように予め調整されているため、トランジスタTR21はオフしている。そのため、ノードN_1には、画素回路15_1bからの定電流は供給されない。
【0032】
その後、ゲート制御信号G_1~G_nのHレベルのパルス波形が順番に立ち下がる(Lレベルに切り替わる)ことによって全画素回路のトランジスタTR22がオフすると、ランプ信号Rampの電圧が、最低電圧(0V)に初期化された後、徐々に上昇し始める。それに伴って、トランジスタTR21のゲート電圧も、一旦下がった後、徐々に上昇し始める。
【0033】
ここで、ランプ信号Rampが初期化されてトランジスタTR21のゲート電圧が一旦下がったときに、トランジスタTR21のゲート-ソース間電圧が閾値電圧よりも大きくなるため、トランジスタTR21はオンする。このとき、ノードN_1には、トランジスタTR23によって生成された定電流が供給される。
【0034】
その後、トランジスタTR21のゲート電圧が徐々に上昇して、トランジスタTR21のゲート-ソース間電圧が当該トランジスタTR21の閾値電圧以下になると、トランジスタTR21はオフする。ノードN_1は、トランジスタTR21のオン期間中、所定の電圧に維持される。ここで、トランジスタTR21のオン期間は、映像信号D_1に依存する。そのため、ノードN_1には、映像信号D_1に応じた時分割期間中、定電流が供給される。このようにして、画素回路15_1bでは、時分割駆動によって映像信号D_1の階調が表現される。
【0035】
図3に示すPWM方式の画素回路15_1bは、定電流源が用いられているため、電流密度によって変化しやすいダイオード素子の輝度効率や色度を安定させることができる。
【0036】
また、画素回路15_1の構成は、
図2に示す画素回路15_1aの構成、及び、
図3に示す画素回路15_1bの構成に限られず、同等の機能を実現可能な他の構成に適宜変更可能である。また、画素回路15_1は、ばらつき補正機能を有していても良い。これは、画素回路15_1以外の画素回路についても同様である。
【0037】
以下、本実施の形態では、各画素回路15_1~15_pが
図3に示すPWM方式の画素回路である場合を例に説明する。
【0038】
図1に戻り、説明を続ける。
電圧制御回路14は、ノードNa,Nb,Ncの何れかに対して選択的に接地電圧GNDを供給可能に構成されている。画素回路15_1~15_pは、ノードNa,Nb,Ncの何れかに対して選択的に接地電圧GNDが供給されている状態で、映像信号D_1に応じた時分割期間の定電流信号をノードN_1~N_pに供給することにより、各発光素子群16_1~16_pに設けられた複数(本例では3個)の発光素子の何れかを選択的に発光させる。
【0039】
例えば、電圧制御回路14は、1フィールドを構成する3個のサブフィールドのうち、第1のサブフィールドの期間中にノードNaに対して接地電圧GNDを供給することにより、発光素子群16_1~16_pのそれぞれに設けられた発光素子D1a~Dpaを発光させる。また、電圧制御回路14は、第2のサブフィールドの期間中にノードNbに対して接地電圧GNDを供給することにより、発光素子群16_1~16_pのそれぞれに設けられた発光素子D1b~Dpbを発光させる。さらに、電圧制御回路14は、第3のサブフィールドの期間中にノードNcに対して接地電圧GNDを供給することにより、発光素子群16_1~16_pのそれぞれに設けられた発光素子D1c~Dpcを発光させる。
【0040】
なお、電圧制御回路14は、ノードNa,Nb,Ncの2つ以上のノードに対して同時に基準電圧を供給しないようにすることが好ましい。換言すると、電圧制御回路14は、ノードNa,Nb,Ncのそれぞれに対する基準電圧の供給をオーバーラップさせないようにすることが好ましい。それにより、複数の発光素子による意図しない発光混色を防ぐことができる。
【0041】
(タイミングチャート)
図4は、表示装置1の動作を示すタイミングチャートである。なお、
図4の例では、1フィールドが、各発光素子群16_1~16_pに設けられた発光素子の数と同じ3個のサブフィールドによって構成されている。例えば、時刻t11~t23の1フィールドは、時刻t11~t15の第1のサブフィールド、時刻t15~t19の第2のサブフィールド、及び、時刻t19~t23の第3のサブフィールドによって構成されている。以下、詳細に説明する。
【0042】
まず、発光素子D1a~Dpa向けの複数の映像信号D_1が順番に出力されるのに伴って、ゲート制御信号G_1~G_pが順番に一時的に立ち上がる(時刻t11~t13)。それにより、画素回路15_1~15_p(より詳細には、各画素回路のトランジスタTR21のゲート)には、それぞれの映像信号D_1が供給される。
【0043】
画素回路15_1~15_pへのそれぞれの映像信号D_1の供給が完了すると(即ち、ゲート制御信号G_1~G_pの全てが立ち下がると)、電圧制御回路14は、ノードNa~NcのうちノードNaのみに対して接地電圧GNDを供給する(時刻t14~t15)。
【0044】
電圧制御回路14からノードNaに対する接地電圧GNDの供給が開始されると、ノードN_1~N_pには、それぞれ画素回路15_1~15_pからの定電流信号が供給され始める(時刻t14)。そして、ノードN_1~N_pには、それぞれの映像信号D_1に応じた時分割期間中、定電流信号が供給され続ける(時刻t14~t15内の任意の範囲)。このとき、ノードN_1~N_pは、定電流信号が供給されている期間(時分割期間)においてLED動作電圧のレベルに維持される。
【0045】
それにより、赤色の発光ダイオードである発光素子D1a~Dpaはそれぞれに割り当てられた時分割期間において発光する(時刻t14~t15内の任意の範囲)。
【0046】
その後、発光素子D1b~Dpb向けの複数の映像信号D_1が順番に出力されるのに伴って、ゲート制御信号G_1~G_pが順番に一時的に立ち上がる(時刻t15~t17)。それにより、画素回路15_1~15_p(より詳細には、各画素回路のトランジスタTR21のゲート)には、それぞれの映像信号D_1が供給される。
【0047】
画素回路15_1~15_pへのそれぞれの映像信号D_1の供給が完了すると(即ち、ゲート制御信号G_1~G_pの全てが立ち下がると)、電圧制御回路14は、ノードNa~NcのうちノードNbのみに対して接地電圧GNDを供給する(時刻t18~t19)。
【0048】
電圧制御回路14からノードNbに対する接地電圧GNDの供給が開始されると、ノードN_1~N_pには、それぞれ画素回路15_1~15_pからの定電流信号が供給され始める(時刻t18)。そして、ノードN_1~N_pには、それぞれの映像信号D_1に応じた時分割期間中、定電流信号が供給され続ける(時刻t18~t19内の任意の範囲)。このとき、ノードN_1~N_pは、定電流信号が供給されている期間(時分割期間)においてLED動作電圧のレベルに維持される。
【0049】
それにより、緑色の発光ダイオードである発光素子D1b~Dpbはそれぞれに割り当てられた時分割期間において発光する(時刻t18~t19内の任意の範囲)。
【0050】
その後、発光素子D1c~Dpc向けの複数の映像信号D_1が順番に出力されるのに伴って、ゲート制御信号G_1~G_pが順番に一時的に立ち上がる(時刻t19~t21)。それにより、画素回路15_1~15_p(より詳細には、各画素回路のトランジスタTR21のゲート)には、それぞれの映像信号D_1が供給される。
【0051】
画素回路15_1~15_pへのそれぞれの映像信号D_1の供給が完了すると(即ち、ゲート制御信号G_1~G_pの全てが立ち下がると)、電圧制御回路14は、ノードNa~NcのうちノードNcのみに対して接地電圧GNDを供給する(時刻t22~t23)。
【0052】
電圧制御回路14からノードNcに対する接地電圧GNDの供給が開始されると、ノードN_1~N_pには、それぞれ画素回路15_1~15_pからの定電流信号が供給され始める(時刻t22)。そして、ノードN_1~N_pには、それぞれの映像信号D_1に応じた時分割期間中、定電流信号が供給され続ける(時刻t22~t23内の任意の範囲)。このとき、ノードN_1~N_pは、定電流信号が供給されている期間(時分割期間)においてLED動作電圧のレベルに維持される。
【0053】
それにより、青色の発光ダイオードである発光素子D1c~Dpcはそれぞれに割り当てられた時分割期間において発光する(時刻t22~t23内の任意の範囲)。
【0054】
つまり、
図4の例では、1フィールドを構成する第1~第3のサブフィールドの期間のうち、第1のサブフィールドの期間中に赤色の発光素子D1a~Dpaを発光させ、第2のサブフィールドの期間中に緑色の発光素子D1b~Dpbを発光させ、第3のサブフィールドの期間中に青色の発光素子D1c~Dpcを発光させている。
【0055】
ここで、本実施の形態では、複数の発光素子(例えば発光素子D1a,D1b,D1c)に対して共通に設けられた画素回路(例えば画素回路15_1)が発光対象の発光素子を切り替えるためのスイッチを備える代わりに、パネル11外に設けられた電圧制御回路14が、これら複数の発光素子の何れかに対して選択的に基準電圧(接地電圧GND)を供給することによって発光対象の発光素子を切り替えている。それにより、表示装置1は、各画素回路に発光対象の発光素子を切り替えるためのスイッチを設ける必要が無くなるため、各画素回路の規模を増大させることなく、画素回路の数を低減させることができる。
【0056】
なお、電圧制御回路14に共通に接続された発光素子D1a~Dpa,D1b~Dpb,D1c~Dpcは、何れも、1フィールドの期間中に少なくとも一度は発光するように制御されることが好ましい。それにより、表示データの欠落を防ぐことができる。
【0057】
このように、本実施の形態にかかる表示装置1は、複数の発光素子(例えば発光素子D1a,D1b,D1c)と、複数の発光素子に対して共通に設けられた画素回路(例えば、画素回路15_1)と、複数の発光素子と基準電圧(接地電圧GND)との間に設けられ、複数の発光素子の何れかに対して選択的に基準電圧を供給することにより、当該複数の発光素子の何れかを選択的に発光させる電圧制御回路14と、を備える。それにより、本実施の形態にかかる表示装置1は、各画素回路に発光対象の発光素子を切り替えるためのスイッチを設ける必要が無くなるため、各画素回路の規模を増大させることなく、画素回路の数を低減させることができる。その結果、例えば、発光素子が高集積化された場合でも、画素回路のレイアウトが容易になる。
【0058】
本実施の形態では、各画素回路15_1~15_pが、TFTを用いて構成された構成された場合を例に説明したが、これに限られない。例えば、各画素回路15_1~15_pは、マイクロコントローラ(μC)集積回路であっても良い。なお、画素回路がTFTを用いて構成されている場合には、画素回路の数が減少することによって、歩留まりが向上するが、画素回路がマイクロコントローラ(μC)集積回路の場合には、画素回路の数が減少することによって、マイクロコントローラ(μC)集積回路のサイズを縮小することができるため、低コスト化を実現することができる。
【0059】
また、本実施の形態では、発光素子群16_1~16_pに対して共通の電圧制御回路14が設けられた場合を例に説明したが、これに限られない。例えば、発光素子群16_1~16_pのそれぞれに個別の電圧制御回路14が設けられても良い。この場合、複数の電圧制御回路14は、発光素子群16_1~16_pのそれぞれの発光を個別に制御することが可能になる。
【0060】
続いて、表示装置1のいくつかの変形例について説明する。
【0061】
(表示装置1の第1の変形例)
図5は、表示装置1の第1の変形例を表示装置1aとして示す図である。また、
図6は、表示装置1aの動作を示すタイミングチャートである。表示装置1aでは、表示装置1の場合と比較して、各発光素子の向き(接続関係)が逆になっている。
【0062】
具体的には、発光素子群16_1を構成する発光素子D1a,D1b,D1cでは、それぞれのカソードがノードN_1を介して画素回路15_1に接続され、それぞれのアノードがノードNa,Nb,Ncを介して電圧制御回路14に接続されている。また、発光素子群16_2を構成する発光素子D2a,D2b,D2cでは、それぞれのカソードがノードN_2を介して画素回路15_2に接続され、それぞれのアノードがノードNa,Nb,Ncを介して電圧制御回路14に接続されている。同様にして、発光素子群16_pを構成する発光素子Dpa,Dpb,Dpcでは、それぞれのカソードがノードN_3を介して画素回路15_3に接続され、それぞれのアノードがノードNa,Nb,Ncを介して電圧制御回路14に接続されている。
【0063】
電圧制御回路14は、発光素子群16_1~16_pと、基準電源である電源電圧源VDDと、の間に設けられ、ノードNa,Nb,Ncの何れかに対して選択的に電源電圧VDDを供給可能に構成されている。画素回路15_1~15_pは、ノードNa,Nb,Ncの何れかに対して選択的に電源電圧VDDが供給されている状態で、映像信号D_1に応じた時分割期間の定電流信号をノードN_1~N_pに供給することにより(換言すると、映像信号D_1に応じた時分割期間のLED動作電圧をノードN_1~N_pに印加することにより)、各発光素子群16_1~16_pに設けられた複数(本例では3個)の発光素子の何れかを選択的に発光させる。
【0064】
表示装置1aのその他の構成及び動作については、表示装置1の場合と同様であるため、その説明を省略する。
【0065】
表示装置1aは、表示装置1の場合と同等程度の効果を奏することができる。
【0066】
(表示装置1の第2の変形例)
図7は、表示装置1の第2の変形例を表示装置1bとして示す図である。また、
図8は、表示装置1bの動作を示すタイミングチャートである。表示装置1bでは、表示装置1の場合と比較して、各発光素子群16_1~16_pを構成する発光素子の数が2倍(本例では6個)になっている。換言すると、各画素回路15_1~15_pによって駆動される発光素子の数が2倍(本例では6個)になっている。なお、
図7の例では、パネル11上において、画素回路15_1及び発光素子群16_1のみが示されている。
【0067】
具体的には、発光素子群16_1は、複数の発光素子Dとして、赤色(R)の発光素子D1a、緑色(G)の発光素子D1b、青色(B)の発光素子D1c、赤色(R)の発光素子D1d、緑色(G)の発光素子D1e、及び、青色(B)の発光素子D1fを備えている。
【0068】
発光素子群16_1を構成する発光素子D1a,D1b,D1c,D1d,D1e,D1fでは、それぞれのアノードが、ノードN_1を介して画素回路15_1に接続され、それぞれのカソードが、ノードNa,Nb,Nc,Nd,Ne,Nfを介して電圧制御回路14に接続されている。
【0069】
電圧制御回路14は、ノードNa,Nb,Nc,Nd,Ne,Nfの何れかに対して選択的に接地電圧GNDを供給可能に構成されている。画素回路15_1は、ノードNa,Nb,Nc,Nd,Ne,Nfの何れかに対して選択的に接地電圧GNDが供給されている状態で、映像信号D_1に応じた時分割期間の定電流信号をノードN_1に供給することにより(換言すると、映像信号D_1に応じた時分割期間のLED動作電圧をノードN_1に印加することにより)、発光素子群16_1に設けられた複数(本例では6個)の発光素子の何れかを選択的に発光させる。
【0070】
例えば、電圧制御回路14は、1フィールドを構成する6つのサブフィールドのうち、第1のサブフィールドの期間中にノードNaに対して接地電圧GNDを供給することにより発光素子D1aを発光させる。また、第2のサブフィールドの期間中にノードNbに対して接地電圧GNDを供給することにより発光素子D1bを発光させる。また、第3のサブフィールドの期間中にノードNcに対して接地電圧GNDを供給することにより発光素子D1cを発光させる。また、第4のサブフィールドの期間中にノードNdに対して接地電圧GNDを供給することにより発光素子D1dを発光させる。また、第5のサブフィールドの期間中にノードNeに対して接地電圧GNDを供給することにより発光素子D1eを発光させる。さらに、第6のサブフィールドの期間中にノードNfに対して接地電圧GNDを供給することにより発光素子D1fを発光させる。
【0071】
表示装置1bのその他の構成及び動作については、表示装置1の場合と同様であるため、その説明を省略する。
【0072】
なお、各画素回路15_1~15_pによって駆動される発光素子の数は、3個や6個である場合に限られず、任意の数であって良い。但し、各画素回路15_1~15_pによって駆動される発光素子の数は、RGBの3色の発光素子の単位で増減させることを考慮すると、3の倍数の個数であることが好ましい。
【0073】
このように、表示装置1bは、各発光素子を発光させるための十分な駆動期間を確保できることを条件にして、各画素回路15_1~15_pによって駆動される発光素子の数を増加させることにより、画素回路の数をさらに低減させることができる。なお、各発光素子は、
図5の場合のように逆向きに置き換えられても良い。
【0074】
<実施の形態2>
図9は、実施の形態2に係る表示装置2の構成例を示す図である。表示装置2は、表示装置1と比較して、パネル11の代わりにパネル21を備える。パネル21は、パネル11と比較して、発光素子群16_1~16_pの代わりに発光素子群26_1~26_pを備える。なお、
図9の例では、パネル21上において、画素回路15_1及び発光素子群26_1~26_3のみが示されている。
【0075】
具体的には、発光素子群26_1は、複数の発光素子Dとして、何れも赤色(R)の発光素子D1a,D1b,D1cを備えている。発光素子群26_2は、複数の発光素子Dとして、何れも緑色(G)の発光素子D2a,D2b,D2cを備えている。発光素子群26_3は、複数の発光素子Dとして、何れも青色(B)の発光素子D3a,D3b,D3cを備えている。
【0076】
発光素子群26_1を構成する発光素子D1a,D1b,D1cでは、それぞれのアノードが、ノードN_1を介して画素回路15_1に接続され、それぞれのカソードが、ノードNa,Nb,Ncを介して電圧制御回路14に接続されている。発光素子群26_2を構成する発光素子D2a,D2b,D2cでは、それぞれのアノードが、ノードN_2を介して画素回路15_2に接続され、それぞれのカソードが、ノードNa,Nb,Ncを介して電圧制御回路14に接続されている。発光素子群26_3を構成する発光素子D3a,D3b,D3cでは、それぞれのアノードが、ノードN_3を介して画素回路15_3に接続され、それぞれのカソードが、ノードNa,Nb,Ncを介して電圧制御回路14に接続されている。
【0077】
表示装置2のその他の構成については、表示装置1の場合と同様であるため、その説明を省略する。
【0078】
(タイミングチャート)
図10は、表示装置2の動作を示すタイミングチャートである。なお、
図10の例では、1フィールドが、各発光素子群16_1~16_3に設けられた発光素子の数と同じ3個のサブフィールドによって構成されている。例えば、時刻t11~t23の1フィールドは、時刻t11~t15の第1のサブフィールド、時刻t15~t19の第2のサブフィールド、及び、時刻t19~t23の第3のサブフィールドによって構成されている。以下、詳細に説明する。
【0079】
まず、発光素子D1a~D3a向けの複数の映像信号D_1が順番に出力されるのに伴って、ゲート制御信号G_1~G_3が順番に一時的に立ち上がる(時刻t11~t13)。それにより、画素回路15_1~15_3(より詳細には、各画素回路のトランジスタTR21のゲート)には、それぞれの映像信号D_1が供給される。
【0080】
画素回路15_1~15_3へのそれぞれの映像信号D_1の供給が完了すると(即ち、ゲート制御信号G_1~G_3の全てが立ち下がると)、電圧制御回路14は、ノードNa~NcのうちノードNaのみに対して接地電圧GNDを供給する(時刻t14~t15)。
【0081】
電圧制御回路14からノードNaに対する接地電圧GNDの供給が開始されると、ノードN_1~N_3には、それぞれ画素回路15_1~15_3からの定電流信号が供給され始める(時刻t14)。そして、ノードN_1~N_3には、それぞれの映像信号D_1に応じた時分割期間中、定電流信号が供給され続ける(時刻t14~t15内の任意の範囲)。このとき、ノードN_1~N_3は、定電流信号が供給されている期間(時分割期間)においてLED動作電圧のレベルに維持される。
【0082】
それにより、RGBの3色の発光素子D1a,D2a,D3aはそれぞれに割り当てられた時分割期間において発光する(時刻t14~t15内の任意の範囲)。
【0083】
その後、発光素子D1b~D3b向けの複数の映像信号D_1が順番に出力されるのに伴って、ゲート制御信号G_1~G_3が順番に一時的に立ち上がる(時刻t15~t17)。それにより、画素回路15_1~15_3(より詳細には、各画素回路のトランジスタTR21のゲート)には、それぞれの映像信号D_1が供給される。
【0084】
画素回路15_1~15_3へのそれぞれの映像信号D_1の供給が完了すると(即ち、ゲート制御信号G_1~G_3の全てが立ち下がると)、電圧制御回路14は、ノードNa~NcのうちノードNbのみに対して接地電圧GNDを供給する(時刻t18~t19)。
【0085】
電圧制御回路14からノードNbに対する接地電圧GNDの供給が開始されると、ノードN_1~N_3には、それぞれ画素回路15_1~15_3からの定電流信号が供給され始める(時刻t18)。そして、ノードN_1~N_3には、それぞれの映像信号D_1に応じた時分割期間中、定電流信号が供給され続ける(時刻t18~t19内の任意の範囲)。このとき、ノードN_1~N_3は、定電流信号が供給されている期間(時分割期間)においてLED動作電圧のレベルに維持される。
【0086】
それにより、RGBの3色の発光素子D1b,D2b,D3bはそれぞれに割り当てられた時分割期間において発光する(時刻t18~t19内の任意の範囲)。
【0087】
その後、発光素子D1c~D3c向けの複数の映像信号D_1が順番に供給されるのに伴って、ゲート制御信号G_1~G_3が順番に一時的に立ち上がる(時刻t19~t21)。それにより、画素回路15_1~15_3(より詳細には、各画素回路のトランジスタTR21のゲート)には、それぞれの映像信号D_1が供給される。
【0088】
画素回路15_1~15_3へのそれぞれの映像信号D_1の供給が完了すると(即ち、ゲート制御信号G_1~G_3の全てが立ち下がると)、電圧制御回路14は、ノードNa~NcのうちノードNcのみに対して接地電圧GNDを供給する(時刻t22~t23)。
【0089】
電圧制御回路14からノードNcに対する接地電圧GNDの供給が開始されると、ノードN_1~N_3には、それぞれ画素回路15_1~15_3からの定電流信号が供給され始める(時刻t22)。そして、ノードN_1~N_3には、それぞれの映像信号D_1に応じた時分割期間中、定電流信号が供給され続ける(時刻t22~t23内の任意の範囲)。このとき、ノードN_1~N_3は、定電流信号が供給されている期間(時分割期間)においてLED動作電圧のレベルに維持される。
【0090】
それにより、RGBの3色の発光素子D1c,D2c,D3cはそれぞれに割り当てられた時分割期間において発光する(時刻t22~t23内の任意の範囲)。
【0091】
つまり、
図10の例では、1フィールドを構成する第1~第3のサブフィールドのそれぞれの期間において、RGBの3色の発光素子を発光させている。
【0092】
ここで、本実施の形態では、複数の発光素子(例えば発光素子D1a,D1b,D1c)に対して共通に設けられた画素回路(例えば画素回路15_1)が発光対象の発光素子を切り替えるためのスイッチを備える代わりに、パネル21外に設けられた電圧制御回路14が、これら複数の発光素子の何れかに対して選択的に基準電圧(接地電圧GND)を供給することによって発光対象の発光素子を切り替えている。それにより、表示装置2は、各画素回路に発光対象の発光素子を切り替えるためのスイッチを設ける必要が無くなるため、各画素回路の規模を増大させることなく、画素回路の数を低減させることができる。
【0093】
なお、電圧制御回路14に共通に接続された発光素子D1a~D3a,D1b~D3b,D1c~D3cは、何れも、1フィールドの期間中に少なくとも一度は発光するように制御されることが好ましい。それにより、表示データの欠落を防ぐことができる。
【0094】
このように、本実施の形態にかかる表示装置2は、表示装置1と同等程度の効果を奏することができる。また、本実施の形態にかかる表示装置2は、RGBの3色の発光素子を同時に発光させることができるため、カラーブレイクノイズを抑制することができる。さらに、本実施の形態にかかる表示装置2では、各画素回路がPWM方式の画素回路である場合、各画素回路によって駆動される複数の発光素子を同色にすることで、各画素回路の定電流の調整を例えば1フィールドあたり一回程度に抑制することができる。
【0095】
本実施の形態では、発光素子群26_1~26_3に対して共通の電圧制御回路14が設けられた場合を例に説明したが、これに限られない。例えば、発光素子群26_1~26_3のそれぞれに個別の電圧制御回路14が設けられても良い。この場合、複数の電圧制御回路14は、発光素子群26_1~26_3のそれぞれの発光を個別に制御することが可能になる。
【0096】
続いて、表示装置2のいくつかの変形例について説明する。
【0097】
(表示装置2の第1の変形例)
図11は、表示装置2の第2の変形例を表示装置2aとして示す図である。また、
図12は、表示装置2aの動作を示すタイミングチャートである。表示装置2aでは、表示装置2の場合と比較して、各発光素子の向き(接続関係)が逆になっている。
【0098】
具体的には、発光素子群26_1を構成する発光素子D1a,D1b,D1cでは、それぞれのカソードがノードN_1を介して画素回路15_1に接続され、それぞれのアノードがノードNa,Nb,Ncを介して電圧制御回路14に接続されている。また、発光素子群26_2を構成する発光素子D2a,D2b,D2cでは、それぞれのカソードがノードN_2を介して画素回路15_2に接続され、それぞれのアノードがノードNa,Nb,Ncを介して電圧制御回路14に接続されている。さらに、発光素子群16_3を構成する発光素子D3a,D3b,D3cでは、それぞれのカソードがノードN_3を介して画素回路15_2に接続され、それぞれのアノードがノードNa,Nb,Ncを介して電圧制御回路14に接続されている。
【0099】
電圧制御回路14は、発光素子群26_1~26_3と、基準電源である電源電圧源VDDと、の間に設けられ、ノードNa,Nb,Ncの何れかに対して選択的に電源電圧VDDを供給可能に構成されている。画素回路15_1~15_3は、ノードNa,Nb,Ncの何れかに対して選択的に電源電圧VDDが供給されている状態で、映像信号D_1に応じた時分割期間の定電流信号をノードN_1~N_3に供給することにより(換言すると、映像信号D_1に応じた時分割期間のLED動作電圧をノードN_1~N_3に印加することにより)、各発光素子群26_1~26_3に設けられた複数(本例では3個)の発光素子の何れかを選択的に発光させる。
【0100】
表示装置2aのその他の構成及び動作については、表示装置2の場合と同様であるため、その説明を省略する。
【0101】
表示装置2aは、表示装置2の場合と同等程度の効果を奏することができる。
【0102】
(表示装置2の第2の変形例)
図13は、表示装置2の第2の変形例を表示装置2bとして示す図である。また、
図14は、表示装置2bの動作を示すタイミングチャートである。表示装置2bでは、表示装置2の場合と比較して、各発光素子群26_1~26_3を構成する発光素子の数が2倍(本例では6個)になっている。換言すると、各画素回路15_1~15_3によって駆動される発光素子の数が2倍(本例では6個)になっている。なお、
図13の例では、パネル21上において、画素回路15_1及び発光素子群26_1のみが示されている。
【0103】
具体的には、発光素子群26_1は、複数の発光素子Dとして、何れも赤色(R)の発光素子D1a,D1b,D1c,D1d,D1e,D1fを備えている。また、図示しない発光素子群26_2は、複数の発光素子Dとして、何れも緑色(G)の発光素子D2a,D2b,D2c,D2d,D2e,D2fを備えている。さらに、図示しない発光素子群26_3は、複数の発光素子Dとして、何れも青色(B)の発光素子D3a,D3b,D3c,D3d,D3e,D3fを備えている。
【0104】
発光素子群26_1を構成する発光素子D1a,D1b,D1c,D1d,D1e,D1fでは、それぞれのアノードが、ノードN_1を介して画素回路15_1に接続され、それぞれのカソードが、ノードNa,Nb,Nc,Nd,Ne,Nfを介して電圧制御回路14に接続されている。また、図示しない発光素子群26_2を構成する発光素子D2a,D2b,D2c,D2d,D2e,D2fでは、それぞれのアノードが、ノードN_2を介して画素回路15_2に接続され、それぞれのカソードが、ノードNa,Nb,Nc,Nd,Ne,Nfを介して電圧制御回路14に接続されている。さらに、図示しない発光素子群26_3を構成する発光素子D3a,D3b,D3c,D3d,D3e,D3fでは、それぞれのアノードが、ノードN_3を介して画素回路15_3に接続され、それぞれのカソードが、ノードNa,Nb,Nc,Nd,Ne,Nfを介して電圧制御回路14に接続されている。
【0105】
電圧制御回路14は、ノードNa,Nb,Nc,Nd,Ne,Nfの何れかに対して選択的に接地電圧GNDを供給可能に構成されている。画素回路15_1~15_3は、ノードNa,Nb,Nc,Nd,Ne,Nfの何れかに対して選択的に接地電圧GNDが供給されている状態で、映像信号D_1に応じた時分割期間の定電流信号をノードN_1~N_3に供給することにより(換言すると、映像信号D_1に応じた時分割期間のLED動作電圧をノードN_1~N_3に印加することにより)、各発光素子群26_1~26_3に設けられた複数(本例では6個)の発光素子の何れかを選択的に発光させる。
【0106】
例えば、電圧制御回路14は、1フィールドを構成する6つのサブフィールドのうち、第1のサブフィールドの期間中にノードNaに対して接地電圧GNDを供給することにより発光素子D1a~D3aを発光させる。また、第2のサブフィールドの期間中にノードNbに対して接地電圧GNDを供給することにより発光素子D1b~D3bを発光させる。また、第3のサブフィールドの期間中にノードNcに対して接地電圧GNDを供給することにより発光素子D1c~D3cを発光させる。また、第4のサブフィールドの期間中にノードNdに対して接地電圧GNDを供給することにより発光素子D1d~D3dを発光させる。また、第5のサブフィールドの期間中にノードNeに対して接地電圧GNDを供給することにより発光素子D1e~D3eを発光させる。さらに、第6のサブフィールドの期間中にノードNfに対して接地電圧GNDを供給することにより発光素子D1f~D3fを発光させる。
【0107】
表示装置2bのその他の構成及び動作については、表示装置2の場合と同様であるため、その説明を省略する。
【0108】
なお、各画素回路15_1~15_pによって駆動される発光素子の数は、3個や6個である場合に限られず、任意の数であって良い。特に本実施の形態では、各画素回路15_1~15_pによって駆動される発光素子の数は、RGBの3色の発光素子の単位で増減させることを考慮する必要がないため、3の倍数の個数である必要は無い。
【0109】
このように、表示装置2bは、各発光素子を発光させるための十分な駆動期間を確保できることを条件にして、各画素回路15_1~15_pによって駆動される発光素子の数を増加させることにより、画素回路の数をさらに低減させることができる。なお、各発光素子は、
図11の場合のように逆向きに置き換えられても良い。
【0110】
<実施の形態3>
図15は、実施の形態3に係る表示装置3の構成例を示す図である。
表示装置3は、表示装置1と比較して、パネル11の代わりにパネル31を備える。パネル31には、m(mは2以上の整数)行かつn(nは2以上の整数)列の複数の赤色(R)の発光素子Dが設けられている。なお、図示されていないが、パネル31には、複数の赤色(R)の発光素子Dに対応する複数の緑色(G)の発光素子D及び複数の青色(B)の発光素子Dも設けられている。以下では、特に断りが無い限り、図示された複数の赤色(R)の発光素子Dについて説明するが、図示しない複数の緑色(G)の発光素子D及び複数の青色(B)の発光素子Dについても、複数の赤色(R)の発光素子Dに採用される構成と同様の構成が採用される。
【0111】
本実施の形態では、m行×n列の行列状に設けられた複数の発光素子Dの各列において、r(rは2以上かつm以下の整数)行分の発光素子D(即ち、r個の発光素子D)からなる発光素子群36が構成されている。
図15の例では、各列において、4行分の発光素子Dからなる発光素子群36が構成されている。なお、
図15には、複数の発光素子群36の一部として、4列分の発光素子群36_1~36_4が示されている。
【0112】
具体的には、1列目の1行目から4行目までの4個の発光素子D1a~D1dによって、発光素子群36_1が構成されている。また、2列目の1行目から4行目までの4個の発光素子D2a~D2dによって、発光素子群36_2が構成されている。また、3列目の1行目から4行目までの4個の発光素子D3a~D3dによって、発光素子群36_3が構成されている。また、4列目の1行目から4行目までの4個の発光素子D4a~D4dによって、発光素子群36_4が構成されている。
【0113】
また、
図15には、複数の画素回路15の一部として、発光素子群36_1~36_4のそれぞれを駆動する画素回路15_1~15_4が示されている。
【0114】
電圧制御回路14は、発光素子群36_1~36_4と、基準電源である接地電圧源GNDと、の間に設けられている。なお、本実施の形態では、電圧制御回路14が、発光素子群36_1~36_4に対して共通に設けられている場合を例に説明する。
【0115】
より具体的には、発光素子群36_1を構成する発光素子D1a~D1dでは、それぞれのアノードが、ノードN_1を介して画素回路15_1に接続され、それぞれのカソードが、ノードNa~Ndを介して電圧制御回路14に接続されている。また、発光素子群36_2を構成する発光素子D2a~D2dでは、それぞれのアノードが、ノードN_2を介して画素回路15_2に接続され、それぞれのカソードが、ノードNa~Ndを介して電圧制御回路14に接続されている。また、発光素子群36_3を構成する発光素子D3a~D3dでは、それぞれのアノードが、ノードN_3を介して画素回路15_3に接続され、それぞれのカソードが、ノードNa~Ndを介して電圧制御回路14に接続されている。また、発光素子群36_4を構成する発光素子D4a~D4dでは、それぞれのアノードが、ノードN_4を介して画素回路15_4に接続され、それぞれのカソードが、ノードNa~Ndを介して電圧制御回路14に接続されている。
【0116】
電圧制御回路14は、ノードNa~Ndの何れかに対して選択的に接地電圧GNDを供給可能に構成されている。画素回路15_1~15_4は、ノードNa~Ndの何れかに対して選択的に接地電圧GNDが供給されている状態で、映像信号D_1~D_4(データドライバ12からデータ線D_1~D_4に供給された映像信号)に応じた時分割期間の定電流信号をノードN_1~N_4に供給することにより(換言すると、映像信号D_1~D_4に応じた時分割期間のLED動作電圧をノードN_1~N_4に印加することにより)、各発光素子群36_1~36_4に設けられた複数(本例では4個)の発光素子の何れかを選択的に発光させる。
【0117】
例えば、電圧制御回路14は、1フィールドを構成する4個のサブフィールドのうち、第1のサブフィールドの期間中にノードNaに対して接地電圧GNDを供給することにより、発光素子群36_1~36_4のそれぞれに設けられた1行目の発光素子D1a~D4aを発光させる。また、電圧制御回路14は、第2のサブフィールドの期間中にノードNbに対して接地電圧GNDを供給することにより、発光素子群36_1~36_4のそれぞれに設けられた2行目の発光素子D1b~D4bを発光させる。また、電圧制御回路14は、第3のサブフィールドの期間中にノードNcに対して接地電圧GNDを供給することにより、発光素子群36_1~36_4のそれぞれに設けられた3行目の発光素子D1c~D4cを発光させる。また、電圧制御回路14は、第4のサブフィールドの期間中にノードNdに対して接地電圧GNDを供給することにより、発光素子群36_1~36_4のそれぞれに設けられた4行目の発光素子D1d~D4dを発光させる。
【0118】
表示装置3のその他の構成については、表示装置1の場合と同様であるため、その説明を省略する。
【0119】
(タイミングチャート)
図16は、表示装置3の動作を示すタイミングチャートである。なお、
図16の例では、1フィールドが、各発光素子群36_1~36_4に設けられた発光素子の数と同じ4個のサブフィールドによって構成されている。例えば、時刻t31~t39の1フィールドは、時刻t31~t33の第1のサブフィールド、時刻t33~t35の第2のサブフィールド、時刻t35~t37の第3のサブフィールド、及び、時刻t37~t39の第4のサブフィールドによって構成されている。以下、詳細に説明する。
【0120】
まず、1行目に設けられた発光素子D1a~D4a向けの映像信号D_1~D_4が出力されるのに伴って、ゲート制御信号G_1が一時的に立ち上がる(時刻t31)。それにより、画素回路15_1~15_4(より詳細には、各画素回路のトランジスタTR21のゲート)には、それぞれの映像信号D_1~D_4が供給される。
【0121】
画素回路15_1~15_4へのそれぞれの映像信号D_1~D_4の供給が完了すると(即ち、ゲート制御信号G_1が立ち下がると)、電圧制御回路14は、ノードNa~NdのうちノードNaのみに対して接地電圧GNDを供給する(時刻t32~t33)。
【0122】
電圧制御回路14からノードNaに対する接地電圧GNDの供給が開始されると、ノードN_1~N_4には、それぞれ画素回路15_1~15_4からの定電流信号が供給され始める(時刻t32)。そして、ノードN_1~N_4には、それぞれの映像信号D_1~D_4に応じた時分割期間中、定電流信号が供給され続ける(時刻t32~t33内の任意の範囲)。このとき、ノードN_1~N_4は、定電流信号が供給されている期間(時分割期間)においてLED動作電圧のレベルに維持される。
【0123】
それにより、1行目に設けられた発光素子D1a~D4aはそれぞれに割り当てられた時分割期間において発光する(時刻t32~t33内の任意の範囲)。
【0124】
その後、2行目に設けられた発光素子D1b~D4b向けの映像信号D_1~D_4が出力されるのに伴って、ゲート制御信号G_1が一時的に立ち上がる(時刻t33)。それにより、画素回路15_1~15_4(より詳細には、各画素回路のトランジスタTR21のゲート)には、それぞれの映像信号D_1~D_4が供給される。
【0125】
画素回路15_1~15_4へのそれぞれの映像信号D_1~D_4の供給が完了すると(即ち、ゲート制御信号G_1が立ち下がると)、電圧制御回路14は、ノードNa~NdのうちノードNbのみに対して接地電圧GNDを供給する(時刻t34~t35)。
【0126】
電圧制御回路14からノードNbに対する接地電圧GNDの供給が開始されると、ノードN_1~N_4には、それぞれ画素回路15_1~15_4からの定電流信号が供給され始める(時刻t34)。そして、ノードN_1~N_4には、それぞれの映像信号D_1~D_4に応じた時分割期間中、定電流信号が供給され続ける(時刻t34~t35内の任意の範囲)。このとき、ノードN_1~N_4は、定電流信号が供給されている期間(時分割期間)においてLED動作電圧のレベルに維持される。
【0127】
それにより、2行目に設けられた発光素子D1b~D4bはそれぞれに割り当てられた時分割期間において発光する(時刻t34~t35内の任意の範囲)。
【0128】
その後、3行目に設けられた発光素子D1c~D4c向けの映像信号D_1~D_4が出力されるのに伴って、ゲート制御信号G_1が一時的に立ち上がる(時刻t35)。それにより、画素回路15_1~15_4(より詳細には、各画素回路のトランジスタTR21のゲート)には、それぞれの映像信号D_1~D_4が供給される。
【0129】
画素回路15_1~15_4へのそれぞれの映像信号D_1~D_4の供給が完了すると(即ち、ゲート制御信号G_1が立ち下がると)、電圧制御回路14は、ノードNa~NdのうちノードNcのみに対して接地電圧GNDを供給する(時刻t36~t37)。
【0130】
電圧制御回路14からノードNcに対する接地電圧GNDの供給が開始されると、ノードN_1~N_4には、それぞれ画素回路15_1~15_4からの定電流信号が供給され始める(時刻t36)。そして、ノードN_1~N_4には、それぞれの映像信号D_1~D_4に応じた時分割期間中、定電流信号が供給され続ける(時刻t36~t37内の任意の範囲)。このとき、ノードN_1~N_4は、定電流信号が供給されている期間(時分割期間)においてLED動作電圧のレベルに維持される。
【0131】
それにより、3行目に設けられた発光素子D1c~D4cはそれぞれに割り当てられた時分割期間において発光する(時刻t36~t37内の任意の範囲)。
【0132】
その後、4行目に設けられた発光素子D1d~D4d向けの映像信号D_1~D_4が出力されるのに伴って、ゲート制御信号G_1が一時的に立ち上がる(時刻t37)。それにより、画素回路15_1~15_4(より詳細には、各画素回路のトランジスタTR21のゲート)には、それぞれの映像信号D_1~D_4が供給される。
【0133】
画素回路15_1~15_4へのそれぞれの映像信号D_1~D_4の供給が完了すると(即ち、ゲート制御信号G_1が立ち下がると)、電圧制御回路14は、ノードNa~NdのうちノードNdのみに対して接地電圧GNDを供給する(時刻t38~t39)。
【0134】
電圧制御回路14からノードNdに対する接地電圧GNDの供給が開始されると、ノードN_1~N_4には、それぞれ画素回路15_1~15_4からの定電流信号が供給され始める(時刻t38)。そして、ノードN_1~N_4には、それぞれの映像信号D_1~D_4に応じた時分割期間中、定電流信号が供給され続ける(時刻t38~t39内の任意の範囲)。このとき、ノードN_1~N_4は、定電流信号が供給されている期間(時分割期間)においてLED動作電圧のレベルに維持される。
【0135】
それにより、4行目に設けられた発光素子D1d~D4dはそれぞれに割り当てられた時分割期間において発光する(時刻t38~t39内の任意の範囲)。
【0136】
つまり、
図16の例では、1フィールドを構成する第1~第4のサブフィールドの期間のうち、第1のサブフィールドの期間中に1行目の発光素子D1a~D4aを発光させ、第2のサブフィールドの期間中に2行目の発光素子D1b~D4bを発光させ、第3のサブフィールドの期間中に3行目の発光素子D1c~D4cを発光させ、第4のサブフィールドの期間中に4行目の発光素子D1d~D4dを発光させている。
【0137】
ここで、本実施の形態では、複数の発光素子(例えば発光素子D1a~D1d)に対して共通に設けられた画素回路(例えば画素回路15_1)が発光対象の発光素子を切り替えるためのスイッチを備える代わりに、パネル31外に設けられた電圧制御回路14が、これら複数の発光素子の何れかに対して選択的に基準電圧(接地電圧GND)を供給することによって発光対象の発光素子を切り替えている。それにより、表示装置3は、各画素回路に発光対象の発光素子を切り替えるためのスイッチを設ける必要が無くなるため、各画素回路の規模を増大させることなく、画素回路の数を低減させることができる。具体的には、本実施の形態では、複数の発光素子のそれぞれに個別に画素回路を設ける場合と比較して、画素回路の数をr分の1(本例では4分の1)程度にまで低減させることができる。また、それに伴って、ゲートドライバ13の規模、及び、行走査線の本数を、r分の1程度にまで低減させることができる。
【0138】
なお、電圧制御回路14に共通に接続された発光素子D1a~D4a,D1b~D4b,D1c~D4c,D1d~D4dは、何れも、1フィールドの期間中に少なくとも一度は発光するように制御されることが好ましい。それにより、表示データの欠落を防ぐことができる。
【0139】
このように、本実施の形態にかかる表示装置3は、表示装置1と同等程度の効果を奏することができる。本実施の形態では、複数の発光素子のそれぞれに個別に画素回路を設ける場合と比較して、画素回路の数をr分の1(本例では4分の1)程度にまで低減させることができる。また、それに伴って、ゲートドライバ13の規模、及び、行走査線の本数を、r分の1程度にまで低減させることができる。さらに、本実施の形態にかかる表示装置3では、行列状に設けられた複数の発光素子のうち同じ行に配置された複数の発光素子と、電圧制御回路14と、が共通の電源ラインによって接続されている。それにより、電源ラインの配線が例えば横方向(X軸方向)に直線的になるため、当該電源ラインの配線が容易になる。なお、各発光素子は、他の実施の形態の場合と同様に、逆向きに置き換えられても良い。
【0140】
本実施の形態では、4列分の発光素子群36_1~36_4に対して共通の電圧制御回路14が設けられた場合を例に説明したが、これに限られない。1以上かつn以下の任意の整数列分の発光素子群36に対して共通の電圧制御回路14が設けられて良い。
【0141】
また、本実施の形態では、各画素回路15_1~15_4によって駆動される発光素子の数が4個である場合を例に説明したが、これに限られない。各画素回路15_1~15_4によって駆動される発光素子の数は、2以上かつm以下の任意の整数であって良い。
【0142】
また、m行×n列の行列状に設けられた複数の発光素子Dの各列には、r行分の発光素子Dからなる発光素子群36が複数構成されても良い。具体的には、例えば、m=8、r=4の場合、各列の1行目から4行目までの4個の発光素子Dによって一つの発光素子群36が構成され、各列の5行目から8行目までの4個の発光素子Dによってもう一つの発光素子群36が構成されても良い。このとき、各列に設けられた複数の発光素子群36は、互いに異なる画素回路15によって駆動される。
【0143】
さらに、本実施の形態では、複数の発光素子Dが何れも赤色(R)の発光素子である場合を例に説明したが、これに限られない。複数の発光素子Dは、何れも緑色(G)の発光素子であっても良いし、何れも青色(B)の発光素子であっても良いし、或いは、それぞれ3色(RGB)のうちの任意の発光素子であっても良い。
【0144】
<実施の形態4>
図17は、実施の形態4に係る表示装置4の構成例を示す図である。
表示装置4は、表示装置1と比較して、パネル11の代わりにパネル41を備える。パネル41には、m行かつn列の複数の赤色(R)の発光素子Dが設けられている。なお、図示されていないが、パネル41には、複数の赤色(R)の発光素子Dに対応する複数の緑色(G)の発光素子D及び複数の青色(B)の発光素子Dも設けられている。以下では、特に断りが無い限り、図示された複数の赤色(R)の発光素子Dについて説明するが、図示しない複数の緑色(G)の発光素子D及び複数の青色(B)の発光素子Dについても、複数の赤色(R)の発光素子Dに採用される構成と同様の構成が採用される。
【0145】
本実施の形態では、m行×n列の行列状に設けられた複数の発光素子Dの各行において、s(sは2以上かつn以下の整数)列分の発光素子D(即ち、s個の発光素子D)からなる発光素子群46が構成されている。
図17の例では、各行において、4列分の発光素子Dからなる発光素子群46が構成されている。なお、
図17には、複数の発光素子群46の一部として、4行分の発光素子群46_1~46_4が示されている。
【0146】
具体的には、1行目の1列目から4列目までの4個の発光素子D1a~D1dによって、発光素子群46_1が構成されている。また、2行目の1列目から4列目までの4個の発光素子D2a~D2dによって、発光素子群46_2が構成されている。また、3行目の1列目から4列目までの4個の発光素子D3a~D3dによって、発光素子群46_3が構成されている。また、4行目の1列目から4列目までの4個の発光素子D4a~D4dによって、発光素子群46_4が構成されている。
【0147】
また、
図17には、複数の画素回路15の一部として、発光素子群46_1~46_4のそれぞれを駆動する画素回路15_1~15_4が示されている。
【0148】
電圧制御回路14は、発光素子群46_1~46_4と、基準電源である接地電圧源GNDと、の間に設けられている。なお、本実施の形態では、電圧制御回路14が、発光素子群46_1~46_4に対して共通に設けられている場合を例に説明する。
【0149】
より具体的には、発光素子群46_1を構成する発光素子D1a~D1dでは、それぞれのアノードが、ノードN_1を介して画素回路15_1に接続され、それぞれのカソードが、ノードNa~Ndを介して電圧制御回路14に接続されている。また、発光素子群46_2を構成する発光素子D2a~D2dでは、それぞれのアノードが、ノードN_2を介して画素回路15_2に接続され、それぞれのカソードが、ノードNa~Ndを介して電圧制御回路14に接続されている。また、発光素子群46_3を構成する発光素子D3a~D3dでは、それぞれのアノードが、ノードN_3を介して画素回路15_3に接続され、それぞれのカソードが、ノードNa~Ndを介して電圧制御回路14に接続されている。また、発光素子群46_4を構成する発光素子D4a~D4dでは、それぞれのアノードが、ノードN_4を介して画素回路15_4に接続され、それぞれのカソードが、ノードNa~Ndを介して電圧制御回路14に接続されている。
【0150】
電圧制御回路14は、ノードNa~Ndの何れかに対して選択的に接地電圧GNDを供給可能に構成されている。画素回路15_1~15_4は、ノードNa~Ndの何れかに対して選択的に接地電圧GNDが供給されている状態で、映像信号D_1に応じた時分割期間の定電流信号をノードN_1~N_4に供給することにより(換言すると、映像信号D_1に応じた時分割期間のLED動作電圧をノードN_1~N_4に印加することにより)、各発光素子群46_1~46_4に設けられた複数(本例では4個)の発光素子の何れかを選択的に発光させる。
【0151】
例えば、電圧制御回路14は、1フィールドを構成する4個のサブフィールドのうち、第1のサブフィールドの期間中にノードNaに対して接地電圧GNDを供給することにより、発光素子群46_1~46_4のそれぞれに設けられた1列目の発光素子D1a~D4aを発光させる。また、電圧制御回路14は、第2のサブフィールドの期間中にノードNbに対して接地電圧GNDを供給することにより、発光素子群46_1~46_4のそれぞれに設けられた2列目の発光素子D1b~D4bを発光させる。また、電圧制御回路14は、第3のサブフィールドの期間中にノードNcに対して接地電圧GNDを供給することにより、発光素子群46_1~46_4のそれぞれに設けられた3列目の発光素子D1c~D4cを発光させる。また、電圧制御回路14は、第4のサブフィールドの期間中にノードNdに対して接地電圧GNDを供給することにより、発光素子群46_1~46_4のそれぞれに設けられた4列目の発光素子D1d~D4dを発光させる。
【0152】
表示装置4のその他の構成については、表示装置1の場合と同様であるため、その説明を省略する。
【0153】
(タイミングチャート)
図18は、表示装置4の動作を示すタイミングチャートである。なお、
図18の例では、1フィールドが、各発光素子群46_1~46_4に設けられた発光素子の数と同じ4個のサブフィールドによって構成されている。例えば、時刻t41~t61の1フィールドは、時刻t41~t46の第1のサブフィールド、時刻t46~t51の第2のサブフィールド、時刻t51~t56の第3のサブフィールド、及び、時刻t56~t61の第4のサブフィールドによって構成されている。以下、詳細に説明する。
【0154】
まず、1列目に設けられた発光素子D1a~D4a向けの複数の映像信号D_1が順番に出力されるのに伴って、ゲート制御信号G_1~G_4が順番に一時的に立ち上がる(時刻t41~t44)。それにより、画素回路15_1~15_4(より詳細には、各画素回路のトランジスタTR21のゲート)には、それぞれの映像信号D_1が供給される。
【0155】
画素回路15_1~15_4へのそれぞれの映像信号D_1の供給が完了すると(即ち、ゲート制御信号G_1~G_4の全てが立ち下がると)、電圧制御回路14は、ノードNa~NdのうちノードNaのみに対して接地電圧GNDを供給する(時刻t45~t46)。
【0156】
電圧制御回路14からノードNaに対する接地電圧GNDの供給が開始されると、ノードN_1~N_4には、それぞれ画素回路15_1~15_4からの定電流信号が供給され始める(時刻t45)。そして、ノードN_1~N_4には、それぞれの映像信号D_1に応じた時分割期間中、定電流信号が供給され続ける(時刻t45~t46内の任意の範囲)。このとき、ノードN_1~N_4は、定電流信号が供給されている期間(時分割期間)においてLED動作電圧のレベルに維持される。
【0157】
それにより、1列目に設けられた発光素子D1a~D4aはそれぞれに割り当てられた時分割期間において発光する(時刻t45~t46内の任意の範囲)。
【0158】
その後、2列目に設けられた発光素子D1b~D4b向けの複数の映像信号D_1が順番に出力されるのに伴って、ゲート制御信号G_1~G_4が順番に一時的に立ち上がる(時刻t46~t49)。それにより、画素回路15_1~15_4(より詳細には、各画素回路のトランジスタTR21のゲート)には、それぞれの映像信号D_1が供給される。
【0159】
画素回路15_1~15_4へのそれぞれの映像信号D_1の供給が完了すると(即ち、ゲート制御信号G_1~G_4の全てが立ち下がると)、電圧制御回路14は、ノードNa~NdのうちノードNbのみに対して接地電圧GNDを供給する(時刻t50~t51)。
【0160】
電圧制御回路14からノードNbに対する接地電圧GNDの供給が開始されると、ノードN_1~N_4には、それぞれ画素回路15_1~15_4からの定電流信号が供給され始める(時刻t50)。そして、ノードN_1~N_4には、それぞれの映像信号D_1に応じた時分割期間中、定電流信号が供給され続ける(時刻t50~t51内の任意の範囲)。このとき、ノードN_1~N_4は、定電流信号が供給されている期間(時分割期間)においてLED動作電圧のレベルに維持される。
【0161】
それにより、2列目に設けられた発光素子D1b~D4bはそれぞれに割り当てられた時分割期間において発光する(時刻t50~t51内の任意の範囲)。
【0162】
その後、3列目に設けられた発光素子D1c~D4c向けの複数の映像信号D_1が順番に出力されるのに伴って、ゲート制御信号G_1~G_4が順番に一時的に立ち上がる(時刻t51~t54)。それにより、画素回路15_1~15_4(より詳細には、各画素回路のトランジスタTR21のゲート)には、それぞれの映像信号D_1が供給される。
【0163】
画素回路15_1~15_4へのそれぞれの映像信号D_1の供給が完了すると(即ち、ゲート制御信号G_1~G_4の全てが立ち下がると)、電圧制御回路14は、ノードNa~NdのうちノードNcのみに対して接地電圧GNDを供給する(時刻t55~t56)。
【0164】
電圧制御回路14からノードNcに対する接地電圧GNDの供給が開始されると、ノードN_1~N_4には、それぞれ画素回路15_1~15_4からの定電流信号が供給され始める(時刻t55)。そして、ノードN_1~N_4には、それぞれの映像信号D_1に応じた時分割期間中、定電流信号が供給され続ける(時刻t55~t56内の任意の範囲)。このとき、ノードN_1~N_4は、定電流信号が供給されている期間(時分割期間)においてLED動作電圧のレベルに維持される。
【0165】
それにより、3列目に設けられた発光素子D1c~D4cはそれぞれに割り当てられた時分割期間において発光する(時刻t55~t56内の任意の範囲)。
【0166】
その後、4列目に設けられた発光素子D1d~D4d向けの複数の映像信号D_1が順番に出力されるのに伴って、ゲート制御信号G_1~G_4が順番に一時的に立ち上がる(時刻t56~t59)。それにより、画素回路15_1~15_4(より詳細には、各画素回路のトランジスタTR21のゲート)には、それぞれの映像信号D_1が供給される。
【0167】
画素回路15_1~15_4へのそれぞれの映像信号D_1の供給が完了すると(即ち、ゲート制御信号G_1~G_4の全てが立ち下がると)、電圧制御回路14は、ノードNa~NdのうちノードNdのみに対して接地電圧GNDを供給する(時刻t60~t61)。
【0168】
電圧制御回路14からノードNdに対する接地電圧GNDの供給が開始されると、ノードN_1~N_4には、それぞれ画素回路15_1~15_4からの定電流信号が供給され始める(時刻t60)。そして、ノードN_1~N_4には、それぞれの映像信号D_1に応じた時分割期間中、定電流信号が供給され続ける(時刻t60~t61内の任意の範囲)。このとき、ノードN_1~N_4は、定電流信号が供給されている期間(時分割期間)においてLED動作電圧のレベルに維持される。
【0169】
それにより、4列目に設けられた発光素子D1d~D4dはそれぞれに割り当てられた時分割期間において発光する(時刻t60~t61内の任意の範囲)。
【0170】
つまり、
図18の例では、1フィールドを構成する第1~第4のサブフィールドの期間のうち、第1のサブフィールドの期間中に1列目の発光素子D1a~D4aを発光させ、第2のサブフィールドの期間中に2列目の発光素子D1b~D4bを発光させ、第3のサブフィールドの期間中に3列目の発光素子D1c~D4cを発光させ、第4のサブフィールドの期間中に4列目の発光素子D1d~D4dを発光させている。
【0171】
ここで、本実施の形態では、複数の発光素子(例えば発光素子D1a~D1d)に対して共通に設けられた画素回路(例えば画素回路15_1)が発光対象の発光素子を切り替えるためのスイッチを備える代わりに、パネル41外に設けられた電圧制御回路14が、これら複数の発光素子の何れかに対して選択的に基準電圧(接地電圧GND)を供給することによって発光対象の発光素子を切り替えている。それにより、表示装置4は、各画素回路に発光対象の発光素子を切り替えるためのスイッチを設ける必要が無くなるため、各画素回路の規模を増大させることなく、画素回路の数を低減させることができる。具体的には、本実施の形態では、複数の発光素子のそれぞれに個別に画素回路を設ける場合と比較して、画素回路の数をs分の1(本例では4分の1)程度にまで低減させることができる。また、それに伴って、データドライバ12の規模、及び、データ線の本数を、s分の1程度にまで低減させることができる。
【0172】
なお、電圧制御回路14に共通に接続された発光素子D1a~D4a,D1b~D4b,D1c~D4c,D1d~D4dは、何れも、1フィールドの期間中に少なくとも一度は発光するように制御されることが好ましい。それにより、表示データの欠落を防ぐことができる。
【0173】
このように、本実施の形態にかかる表示装置4は、表示装置1と同等程度の効果を奏することができる。本実施の形態では、複数の発光素子のそれぞれに個別に画素回路を設ける場合と比較して、画素回路の数をs分の1(本例では4分の1)程度にまで低減させることができる。また、それに伴って、データドライバ12の規模、及び、データ線の本数を、s分の1程度にまで低減させることができる。さらに、本実施の形態にかかる表示装置4では、行列状に設けられた複数の発光素子のうち同じ列に配置された複数の発光素子と、電圧制御回路14と、が共通の電源ラインによって接続されている。それにより、電源ラインの配線が例えば縦方向(Y軸方向)に直線的になるため、当該電源ラインの配線が容易になる。なお、各発光素子は、他の実施の形態の場合と同様に、逆向きに置き換えられても良い。
【0174】
本実施の形態では、4行分の発光素子群46_1~46_4に対して共通の電圧制御回路14が設けられた場合を例に説明したが、これに限られない。1以上かつm以下の任意の整数行分の発光素子群46に対して共通の電圧制御回路14が設けられて良い。
【0175】
また、本実施の形態では、各画素回路15_1~15_4によって駆動される発光素子の数が4個である場合を例に説明したが、これに限られない。各画素回路15_1~15_4によって駆動される発光素子の数は、2以上かつn以下の任意の整数であって良い。
【0176】
また、m行×n列の行列状に設けられた複数の発光素子Dの各行には、s列分の発光素子Dからなる発光素子群46が複数構成されても良い。具体的には、例えば、n=8、s=4の場合、各行の1列目から4列目までの4個の発光素子Dによって一つの発光素子群46が構成され、各行の5列目から8列目までの4個の発光素子Dによってもう一つの発光素子群46が構成されても良い。このとき、各行に設けられた複数の発光素子群46は、互いに異なる画素回路15によって駆動される。
【0177】
さらに、本実施の形態では、複数の発光素子Dが何れも赤色(R)の発光素子である場合を例に説明したが、これに限られない。複数の発光素子Dは、何れも緑色(G)の発光素子であっても良いし、何れも青色(B)の発光素子であっても良いし、或いは、それぞれ3色(RGB)のうちの任意の発光素子であっても良い。
【0178】
<実施の形態5>
図19は、実施の形態5に係る表示装置5の構成例を示す図である。
表示装置5は、表示装置1と比較して、パネル11の代わりにパネル51を備える。パネル51には、m行かつn列の複数の赤色(R)の発光素子Dが設けられている。なお、図示されていないが、パネル51には、複数の赤色(R)の発光素子Dに対応する複数の緑色(G)の発光素子D及び複数の青色(B)の発光素子Dも設けられている。以下では、特に断りが無い限り、図示された複数の赤色(R)の発光素子Dについて説明するが、図示しない複数の緑色(G)の発光素子D及び複数の青色(B)の発光素子Dについても、複数の赤色(R)の発光素子Dに採用される構成と同様の構成が採用される。
【0179】
表示装置5では、m行×n列の行列状に設けられた複数の発光素子Dによって、r行分×s列分の発光素子D(即ち、r×s個の発光素子D)からなる発光素子群56が複数構成されている。
図19の例では、2行分×2列分の4個の発光素子Dからなる発光素子群56が複数構成されている。なお、
図19には、複数の発光素子群56の一部として、4個の発光素子群56_1~56_4が示されている。
【0180】
具体的には、1~2行目の1列目から2列目までの4個の発光素子D1a~D1dによって、発光素子群56_1が構成されている。また、3~4行目の1列目から2列目までの4個の発光素子D2a~D2dによって、発光素子群56_2が構成されている。また、1~2行目の3列目から4列目までの4個の発光素子D3a~D3dによって、発光素子群56_3が構成されている。また、3~4行目の3列目から4列目までの4個の発光素子D4a~D4dによって、発光素子群56_4が構成されている。
【0181】
また、
図19には、複数の画素回路15の一部として、発光素子群56_1~56_4のそれぞれを駆動する画素回路15_1~15_4が示されている。
【0182】
電圧制御回路14は、発光素子群56_1~56_4と、基準電源である接地電圧源GNDと、の間に設けられている。なお、本実施の形態では、電圧制御回路14が、発光素子群56_1~56_4に対して共通に設けられている場合を例に説明する。
【0183】
より具体的には、発光素子群56_1を構成する発光素子D1a~D1dでは、それぞれのアノードが、ノードN_1を介して画素回路15_1に接続され、それぞれのカソードが、ノードNa~Ndを介して電圧制御回路14に接続されている。また、発光素子群56_2を構成する発光素子D2a~D2dでは、それぞれのアノードが、ノードN_2を介して画素回路15_2に接続され、それぞれのカソードが、ノードNa~Ndを介して電圧制御回路14に接続されている。また、発光素子群56_3を構成する発光素子D3a~D3dでは、それぞれのアノードが、ノードN_3を介して画素回路15_3に接続され、それぞれのカソードが、ノードNa~Ndを介して電圧制御回路14に接続されている。また、発光素子群56_4を構成する発光素子D4a~D4dでは、それぞれのアノードが、ノードN_4を介して画素回路15_4に接続され、それぞれのカソードが、ノードNa~Ndを介して電圧制御回路14に接続されている。
【0184】
電圧制御回路14は、ノードNa~Ndの何れかに対して選択的に接地電圧GNDを供給可能に構成されている。画素回路15_1~15_4は、ノードNa~Ndの何れかに対して選択的に接地電圧GNDが供給されている状態で、映像信号D_1に応じた時分割期間の定電流信号をノードN_1,N_2に供給し、かつ、映像信号D_2に応じた時分割期間の定電流信号をノードN_3,N_4に供給することにより、各発光素子群56_1~56_4に設けられた複数(本例では4個)の発光素子の何れかを選択的に発光させる。
【0185】
例えば、電圧制御回路14は、1フィールドを構成する4個のサブフィールドのうち、第1のサブフィールドの期間中にノードNaに対して接地電圧GNDを供給することにより、各発光素子群56_1~56_4における1行目かつ1列目の発光素子(即ち、各発光素子群における左上の発光素子)D1a~D4aを発光させる。また、電圧制御回路14は、第2のサブフィールドの期間中にノードNbに対して接地電圧GNDを供給することにより、各発光素子群56_1~56_4における2行目かつ1列目の発光素子(即ち、各発光素子群における左下の発光素子)D1b~D4bを発光させる。また、電圧制御回路14は、第3のサブフィールドの期間中にノードNcに対して接地電圧GNDを供給することにより、各発光素子群56_1~56_4における1行目かつ2列目の発光素子(即ち、各発光素子群における右上の発光素子)D1c~D4cを発光させる。また、電圧制御回路14は、第4のサブフィールドの期間中にノードNdに対して接地電圧GNDを供給することにより、各発光素子群56_1~56_4における2行目かつ2列目の発光素子(即ち、各発光素子群における右下の発光素子)D1d~D4dを発光させる。
【0186】
表示装置5のその他の構成については、表示装置1の場合と同様であるため、その説明を省略する。
【0187】
(タイミングチャート)
図20は、表示装置5の動作を示すタイミングチャートである。なお、
図20の例では、1フィールドが、各発光素子群56_1~56_4に設けられた発光素子の数と同じ4個のサブフィールドによって構成されている。例えば、時刻t71~t83の1フィールドは、時刻t71~t74の第1のサブフィールド、時刻t74~t77の第2のサブフィールド、時刻t77~t80の第3のサブフィールド、及び、時刻t80~t83の第4のサブフィールドによって構成されている。以下、詳細に説明する。
【0188】
まず、発光素子D1a,D3a向けの映像信号D_1,D_2が出力されるのに伴って、ゲート制御信号G_1が一時的に立ち上がり(時刻t71)、続けて、発光素子D2a,D4a向けの映像信号D_1,D_2が出力されるのに伴って、ゲート制御信号G_2が一時的に立ち上がる(時刻t72)。それにより、画素回路15_1~15_4(より詳細には、各画素回路のトランジスタTR21のゲート)には、それぞれの映像信号が供給される。
【0189】
画素回路15_1~15_4へのそれぞれの映像信号の供給が完了すると(即ち、ゲート制御信号G_1~G_4の全てが立ち下がると)、電圧制御回路14は、ノードNa~NdのうちノードNaのみに対して接地電圧GNDを供給する(時刻t73~t74)。
【0190】
電圧制御回路14からノードNaに対する接地電圧GNDの供給が開始されると、ノードN_1~N_4には、それぞれ画素回路15_1~15_4からの定電流信号が供給され始める(時刻t73)。そして、ノードN_1~N_4には、それぞれの映像信号に応じた時分割期間中、定電流信号が供給され続ける(時刻t73~t74内の任意の範囲)。このとき、ノードN_1~N_4は、定電流信号が供給されている期間(時分割期間)においてLED動作電圧のレベルに維持される。
【0191】
それにより、発光素子D1a~D4aはそれぞれに割り当てられた時分割期間において発光する(時刻t73~t74内の任意の範囲)。
【0192】
その後、発光素子D1b,D3b向けの映像信号D_1,D_2が出力されるのに伴って、ゲート制御信号G_1が一時的に立ち上がり(時刻t74)、続けて、発光素子D2b,D4b向けの映像信号D_1,D_2が出力されるのに伴って、ゲート制御信号G_2が一時的に立ち上がる(時刻t75)。それにより、画素回路15_1~15_4(より詳細には、各画素回路のトランジスタTR21のゲート)には、それぞれの映像信号が供給される。
【0193】
画素回路15_1~15_4へのそれぞれの映像信号の供給が完了すると(即ち、ゲート制御信号G_1~G_4の全てが立ち下がると)、電圧制御回路14は、ノードNa~NdのうちノードNbのみに対して接地電圧GNDを供給する(時刻t76~t77)。
【0194】
電圧制御回路14からノードNbに対する接地電圧GNDの供給が開始されると、ノードN_1~N_4には、それぞれ画素回路15_1~15_4からの定電流信号が供給され始める(時刻t76)。そして、ノードN_1~N_4には、それぞれの映像信号に応じた時分割期間中、定電流信号が供給され続ける(時刻t76~t77内の任意の範囲)。このとき、ノードN_1~N_4は、定電流信号が供給されている期間(時分割期間)においてLED動作電圧のレベルに維持される。
【0195】
それにより、発光素子D1b~D4bはそれぞれに割り当てられた時分割期間において発光する(時刻t76~t77内の任意の範囲)。
【0196】
その後、発光素子D1c,D3c向けの映像信号D_1,D_2が出力されるのに伴って、ゲート制御信号G_1が一時的に立ち上がり(時刻t77)、続けて、発光素子D2c,D4c向けの映像信号D_1,D_2が出力されるのに伴って、ゲート制御信号G_2が一時的に立ち上がる(時刻t78)。それにより、画素回路15_1~15_4(より詳細には、各画素回路のトランジスタTR21のゲート)には、それぞれの映像信号が供給される。
【0197】
画素回路15_1~15_4へのそれぞれの映像信号の供給が完了すると(即ち、ゲート制御信号G_1~G_4の全てが立ち下がると)、電圧制御回路14は、ノードNa~NdのうちノードNcのみに対して接地電圧GNDを供給する(時刻t79~t80)。
【0198】
電圧制御回路14からノードNcに対する接地電圧GNDの供給が開始されると、ノードN_1~N_4には、それぞれ画素回路15_1~15_4からの定電流信号が供給され始める(時刻t79)。そして、ノードN_1~N_4には、それぞれの映像信号に応じた時分割期間中、定電流信号が供給され続ける(時刻t79~t80内の任意の範囲)。このとき、ノードN_1~N_4は、定電流信号が供給されている期間(時分割期間)においてLED動作電圧のレベルに維持される。
【0199】
それにより、発光素子D1c~D4cはそれぞれに割り当てられた時分割期間において発光する(時刻t79~t80内の任意の範囲)。
【0200】
その後、発光素子D1d,D3d向けの映像信号D_1,D_2が出力されるのに伴って、ゲート制御信号G_1が一時的に立ち上がり(時刻t80)、続けて、発光素子D2d,D4d向けの映像信号D_1,D_2が出力されるのに伴って、ゲート制御信号G_2が一時的に立ち上がる(時刻t81)。それにより、画素回路15_1~15_4(より詳細には、各画素回路のトランジスタTR21のゲート)には、それぞれの映像信号が供給される。
【0201】
画素回路15_1~15_4へのそれぞれの映像信号の供給が完了すると(即ち、ゲート制御信号G_1~G_4の全てが立ち下がると)、電圧制御回路14は、ノードNa~NdのうちノードNdのみに対して接地電圧GNDを供給する(時刻t82~t83)。
【0202】
電圧制御回路14からノードNdに対する接地電圧GNDの供給が開始されると、ノードN_1~N_4には、それぞれ画素回路15_1~15_4からの定電流信号が供給され始める(時刻t82)。そして、ノードN_1~N_4には、それぞれの映像信号に応じた時分割期間中、定電流信号が供給され続ける(時刻t82~t83内の任意の範囲)。このとき、ノードN_1~N_4は、定電流信号が供給されている期間(時分割期間)においてLED動作電圧のレベルに維持される。
【0203】
それにより、発光素子D1d~D4dはそれぞれに割り当てられた時分割期間において発光する(時刻t82~t83内の任意の範囲)。
【0204】
つまり、
図20の例では、1フィールドを構成する第1~第4のサブフィールドの期間のうち、第1のサブフィールドの期間中に各発光素子群における1行目かつ1列目の(即ち左上の)発光素子D1a~D4aを発光させ、第2のサブフィールドの期間中に各発光素子群における2行目かつ1列目の(即ち左下の)発光素子D1b~D4bを発光させ、第3のサブフィールドの期間中に各発光素子群における1行目かつ2列目の(即ち右上の)発光素子D1c~D4cを発光させ、第4のサブフィールドの期間中に各発光素子群における2行目かつ2列目の(即ち右下の)発光素子D1d~D4dを発光させている。
【0205】
ここで、本実施の形態では、複数の発光素子(例えば発光素子D1a~D1d)に対して共通に設けられた画素回路(例えば画素回路15_1)が発光対象の発光素子を切り替えるためのスイッチを備える代わりに、パネル51外に設けられた電圧制御回路14が、これら複数の発光素子の何れかに対して選択的に基準電圧(接地電圧GND)を供給することによって発光対象の発光素子を切り替えている。それにより、表示装置5は、各画素回路に発光対象の発光素子を切り替えるためのスイッチを設ける必要が無くなるため、各画素回路の規模を増大させることなく、画素回路の数を低減させることができる。
【0206】
なお、電圧制御回路14に共通に接続された発光素子D1a~D4a,D1b~D4b,D1c~D4c,D1d~D4dは、何れも、1フィールドの期間中に少なくとも一度は発光するように制御されることが好ましい。それにより、表示データの欠落を防ぐことができる。
【0207】
このように、本実施の形態にかかる表示装置5は、表示装置3,4と同等程度の効果を奏することができる。なお、各発光素子は、他の実施の形態の場合と同様に、逆向きに置き換えられても良い。
【0208】
本実施の形態では、4個の発光素子群56_1~56_4に対して共通の電圧制御回路14が設けられた場合を例に説明したが、これに限られない。任意の数の発光素子群56に対して共通の電圧制御回路14が設けられて良い。
【0209】
また、本実施の形態では、各画素回路15_1~15_4によって駆動される発光素子の数が4個である場合を例に説明したが、これに限られない。各画素回路15_1~15_4によって駆動される発光素子の数は、任意の数であって良い。
【0210】
さらに、本実施の形態では、複数の発光素子Dが何れも赤色(R)の発光素子である場合を例に説明したが、これに限られない。複数の発光素子Dは、何れも緑色(G)の発光素子であっても良いし、何れも青色(B)の発光素子であっても良いし、或いは、それぞれ3色(RGB)のうちの任意の発光素子であっても良い。
【0211】
以上のように、上記実施の形態1~5にかかる表示装置は、複数の発光素子Dと、当該複数の発光素子Dに対して共通に設けられた画素回路15と、複数の発光素子Dと基準電圧(接地電圧GND)との間に設けられ、複数の発光素子Dの何れかに対して選択的に基準電圧を供給することで当該複数の発光素子Dの何れかを選択的に発光させる電圧制御回路14と、を備える。それにより、上記実施の形態1~5にかかる表示装置は、各画素回路に発光対象の発光素子Dを切り替えるためのスイッチを設ける必要が無くなるため、各画素回路の規模を増大させることなく、画素回路の数を低減させることができる。その結果、例えば、発光素子が高集積化された場合でも、画素回路のレイアウトが容易になる。
【0212】
上記実施の形態1~5では、電圧制御回路14が、パネル11,21,31,41又は51内の全ての画素回路に対して共通に設けられた場合を例に説明したが、これに限られない。例えば、電圧制御回路14は、パネル内の一つの画素回路ごとに設けられても良いし、共通のデータ線に接続された複数の画素回路ごとに設けられても良い。
【0213】
上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0214】
(付記1)
m(mは2以上の整数)行かつn(nは2以上の整数)列の行列状に配置された複数の発光素子と、
前記複数の発光素子のうち、同じ列のr(rは2~mの任意の整数)個の発光素子からなるs(sは2~nの任意の整数)個の発光素子群のそれぞれを駆動するs個の画素回路と、
前記s個の発光素子群と、基準電源と、の間に設けられ、各前記発光素子群を構成するr個の発光素子の何れかに対して選択的に前記基準電源からの基準電圧を供給することにより、各前記発光素子群を構成するr個の発光素子の何れかを選択的に発光させる電圧制御回路と、
を備えた、表示装置。
【0215】
(付記2)
m(mは2以上の整数)行かつn(nは2以上の整数)列の行列状に配置された複数の発光素子と、
前記複数の発光素子のうち、同じ行のs(sは2~nの任意の整数)個の発光素子からなるr(rは2~mの任意の整数)個の発光素子群のそれぞれを駆動するr個の画素回路と、
前記r個の発光素子群と、基準電源と、の間に設けられ、各前記発光素子群を構成するs個の発光素子の何れかに対して選択的に前記基準電源からの基準電圧を供給することにより、各前記発光素子群を構成するs個の発光素子の何れかを選択的に発光させる電圧制御回路と、
を備えた、表示装置。
【0216】
(付記3)
m(mは2以上の整数)行かつn(nは2以上の整数)列の行列状に配置された複数の発光素子と、
前記複数の発光素子のうち、r(rは2~mの任意の整数)行かつs(sは2~nの任意の整数)列のr×s個の発光素子からなる複数の発光素子群のそれぞれを駆動する複数の画素回路と、
前記複数の発光素子群と、基準電源と、の間に設けられ、各前記発光素子群を構成するr×s個の発光素子の何れかに対して選択的に前記基準電源からの基準電圧を供給することにより、各前記発光素子群を構成するr×s個の発光素子の何れかを選択的に発光させる電圧制御回路と、
を備えた、表示装置。
【符号の説明】
【0217】
1,1a,1b 表示装置
2,2a,2b 表示装置
3 表示装置
4 表示装置
5 表示装置
11 パネル
12 データドライバ
13 ゲートドライバ
14 電圧制御回路
21 パネル
31 パネル
41 パネル
51 パネル
15,15_1~15_p 画素回路
15_1a,15_1b 画素回路
16,16_1~16_p 発光素子群
26,26_1~26_3 発光素子群
36,36_1~36_4 発光素子群
46,46_1~46_4 発光素子群
56,56_1~56_4 発光素子群
CS1,CS2 コンデンサ
D1a~D1f 発光素子
D2a~D2c 発光素子
D3a~D3c 発光素子
D4a~D4d 発光素子
D_1~D_4 データ線
G_1~G_p 行走査線
TR11,TR12 トランジスタ
TR21~TR23 トランジスタ