(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-20
(45)【発行日】2024-06-28
(54)【発明の名称】ファン型吹き出し機構
(51)【国際特許分類】
F24F 13/06 20060101AFI20240621BHJP
F24F 13/065 20060101ALI20240621BHJP
F24F 13/072 20060101ALI20240621BHJP
【FI】
F24F13/06 A
F24F13/065
F24F13/072 A
(21)【出願番号】P 2020097367
(22)【出願日】2020-06-04
【審査請求日】2023-05-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】門田 祐輔
【審査官】杉山 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開昭56-003843(JP,A)
【文献】実開昭57-134525(JP,U)
【文献】実開昭50-032854(JP,U)
【文献】特開平04-370395(JP,A)
【文献】特開昭52-094642(JP,A)
【文献】実開昭52-004258(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 13/06
F24F 13/065
F24F 13/072
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天井に設けられ、ダクトから供給される空気を吹き出すファン型吹き出し機構であって、
前記天井から鉛直方向に延出して設けられ、前記ダクトの内部と連通すると共に底面が塞がれた円筒状に形成されるシャフト部と、
前記シャフト部の途中に該シャフト部と同軸に嵌め込まれ、前記シャフト部の内部と連通する円筒状に形成され、前記シャフト部に対して軸周りに回動可能であるハブ部と、
前記ハブ部の側周面から水平方向に延出して設けられ、前記ハブ部の内部と連通すると共に先端面が塞がれた円筒状に形成され、側周面に水平方向に並んで複数の吹き出し孔が形成され、前記ハブ部に対して軸周りに回動可能であるブレード部と、
を備え
、
前記シャフト部は、内周に接する複数の丸棒状の支柱を有し、
前記ハブ部は、前記ハブ部の内周面が前記支柱の外周面の一部を摺動することによって、前記シャフト部に対して軸周りに回動する、
ファン型吹き出し機構。
【請求項2】
請求項1記載のファン型吹き出し機構であって、
前記ブレード部は、前記ハブ部を中心として対称に2つ設けられる、
ファン型吹き出し機構。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のファン型吹き出し機構であって、
前記ブレード部は、基端側から先端側に向かって拡径するように形成される、
ファン型吹き出し機構。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載のファン型吹き出し機構であって、
前記吹き出し孔には、前記吹き出し孔を開閉する開閉機構が設けられる、
ファン型吹き出し機構。
【請求項5】
請求項1から4のいずれ一項に記載のファン型吹き出し機構であって、
前記側周面に水平方向に並んで複数の吹き出し孔は、基端側から先端側に向かってそれぞれ拡径するように形成される、
ファン型吹き出し機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天井に設けられ、ダクトから送風される空気を吹き出すファン型吹き出し機構に関する。
【背景技術】
【0002】
吹き出し機構は、天井に設けられ、ダクト式空気調和システムにおいてダクトから送風される空気を吹き出す機構である。ダクト式空気調和システムとは、室内機からダクトによって複数の部屋のそれぞれへ空気を送風するシステムである。吹き出し機構としては、アネモ型吹き出し機構が公知である(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記アネモ型吹き出し機構では、風向板の角度が固定されているため、吹き出し方向が調節できない。そのため、室内において送風が届かない場所、送風が直接当たる場所等が発生する。なお、アネモ型吹き出し機構の風向板の角度を変更する作業は、天井板を外す必要があって容易にできることではない。また、風向板を電動で可動させるアネモ型吹き出し機構も公知であるが、このようなアネモ型吹き出し機構はランニングコスト(電気代)が発生する。
【0005】
ところで、室内の空気調和では、冷房時には部屋の下方に冷たい空気が滞留し、暖房時には部屋の上方に温かい空気が滞留する温度ムラが発生する。この温度ムラを低減するために、天井に設けられ室内の空気を撹拌するシーリングファンが公知であるが、シーリングファンを運転するにはランニングコストが発生する。
【0006】
本発明の目的は、吹き出し方向を容易に調節することができると共に、ランニングコストが発生することなく室内の空気を撹拌することができるファン型吹き出し機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るファン型吹き出し機構は、天井に設けられ、ダクトから供給される空気を吹き出すファン型吹き出し機構であって、天井から鉛直方向に延出して設けられ、ダクトの内部と連通すると共に底面が塞がれた円筒状に形成されるシャフト部と、シャフト部の途中にシャフト部と同軸に嵌め込まれ、シャフト部の内部と連通する円筒状に形成され、シャフト部に対して軸周りに回動可能であるハブ部と、ハブ部の側周面から水平方向に延出して設けられ、ハブ部の内部と連通すると共に先端面が塞がれた円筒状に形成され、側周面に水平方向に並んで複数の吹き出し孔が形成され、ハブ部に対して軸周りに回動可能であるブレード部と、を備える。
【0008】
本発明に係るファン型吹き出し機構において、ブレード部は、ハブ部を中心として対称に2つ設けられることが好ましい。
【0009】
本発明に係るファン型吹き出し機構において、ブレード部は、基端側から先端側に向かって拡径するように形成されることが好ましい。
【0010】
本発明に係るファン型吹き出し機構において、吹き出し孔には、吹き出し孔を開閉する開閉機構が設けられることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るファン型吹き出し機構によれば、吹き出し方向を容易に調節することができると共に、ランニングコストが発生することなく室内の空気を撹拌することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本実施形態が適用される空気調和システムの概略図である。
【
図2】本実施形態の一例であるファン型吹き出し機構の正面図である。
【
図5】本実施形態の一例であるファン型吹き出し機構の動作の一例を説明する図である。
【
図6】本実施形態の他の一例であるファン型吹き出し機構の正面図である。
【
図7】本実施形態のさらに他の一例であるファン型吹き出し機構の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態の一例について詳細に説明する。以下の説明において、具体的な形状、材料、方向、数値等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等に合わせて適宜変更することができる。以下では全ての図面において同等の要素には同一の符号を付して説明する。また、本文中の説明においては、必要に応じてそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
【0014】
図1を用いて、本実施形態に係わる空気調和システム10について説明する。
【0015】
空気調和システム10は、ダクト式空気調和システムであって、室内機12からダクト13によって複数の部屋Rのそれぞれへ空気を供給するシステムである。空気調和システム10によれば、部屋毎に室内機を設置する必要がなく、部屋の空間形状又はインテリアに合わせて吹き出し口及び吸い込み口を設けることができる。
【0016】
図1に示すように、空気調和システム10は、室外に設置される室外機11と、部屋Rの天井裏空間Tに設けられる室内機12と、室内機12から複数の部屋Rのそれぞれへ空気を送風するダクト13と、天井Cに設けられ、ダクト13から供給される空気を吹き出すファン型吹き出し機構20と、複数の部屋Rのそれぞれの天井Cに設けられる吸い込み口から室内機12へ空気を供給するダクト(図示なし)とを有する。
【0017】
本実施形態の空気調和システム10では、複数の部屋Rのそれぞれに一つの吹き出し機構20が設けられるが、これに限定されない。複数の部屋Rのそれぞれに複数の吹き出し機構20が設けられてもよい。本実施形態のダクト13は、送風方向に垂直な断面視が円形状であるが、これに限定されない。送風方向に垂直な断面視が矩形状であってもよい。
【0018】
図2から
図4を用いて、本実施形態の一例であるファン型吹き出し機構20について説明する。
図2は、ファン型吹き出し機構20の正面図である。
図3は、
図2のAA断面図である。
図4は、
図3のBB断面図である。
【0019】
ファン型吹き出し機構(以下、吹き出し機構20)は、上述したように天井Cに設けられ、ダクト13から供給される空気を吹き出す機構である。吹き出し機構20によれば、詳細は後述するが、吹き出し方向を容易に調節することができ、ランニングコストが発生することなく部屋Rの空気を撹拌することができる。
【0020】
吹き出し機構20は、後述するブレード部23が回転し、ファンの様に見える吹き出し機構であって、ダクト13に接続されるシャフト部21と、シャフト部21と同軸上に設けられ、シャフト部21に対して軸周りに回動可能であるハブ部22と、ハブ部22の側周面から水平方向に延出して設けられ、側周面に形成された吹き出し孔23Aから空気を吹き出し、ハブ部22に対して軸周りに回動可能であるブレード部23とを備える。
【0021】
シャフト部21は、天井Cから鉛直方向に向けて延出して設けられ、ダクト13の内部と連通すると共に底面が塞がれた円筒状に形成されている。また、シャフト部21は、ハブ部22及びブレード部23を軸周りに回動可能に支持する軸受け部となる。シャフト部21は、円筒状の本体21Aと、本体21Aの下方に間をあけて設けられている底面部21Cとを有する。本体21Aと底面部21Cとはハブ支持部21Bにより、連結固定され、間をあけた途中部にハブ部22が回転可能に軸受けされる。
【0022】
本体21Aは、鉛直方向を軸とする円筒状であって、ダクト13の先端側(部屋R側)と接続される部分である。本体21Aの内部はダクト13の内部と連通し、本体21Aとダクト13とはシールして接続される。本体21Aの直径は、ダクト13の直径と同一長さであることが好ましい。本体21Aの軸方向の長さは、ブレード部23が回動する際に天井Cに干渉しない長さとする。ダクト13の開口部(送風方向に垂直な断面形状)が矩形状の場合には、本体21Aの上端部にフランジ部を形成してダクトに接続する。
【0023】
ハブ支持部21Bは、ハブ部22を鉛直軸(シャフト部21の軸周り)に回動可能に支持する部分である。より詳細には、ハブ支持部21Bは、シャフト部21に対してハブ部22が回動する際に、ハブ部22の本体22Aが摺動する部分である。
【0024】
ハブ支持部21Bは、複数(本実施形態では4本)の丸棒状の支柱21Pが鉛直方向に立設して構成される。ハブ支持部21Bは、平面視において支柱21Pの側周面が本体21Aの内周に接するように配置される。それぞれの支柱21Pは、支柱21Pの側周面が本体21Aの内周面に固定され、本体21Aから下方に延出している。
【0025】
ハブ支持部21Bの側周面と本体22Aの内周面との摩擦係数は、吹き出し機構20から空気が吹き出される際に、ハブ支持部21Bに対し本体22Aが回動可能な程度に小さいものとする。
【0026】
底面部21Cは、シャフト部21の底面を塞ぐ部分である。底面部21Cは、底面が塞がれた鉛直方向を軸とする円筒状に形成される。底面部21Cの直径は、本体21Aの直径と同一とする。底面部21Cの軸方向の長さは、本体21Aの軸方向の長さよりも十分短いものとする。底面部21Cの内周面には、複数の支柱21Pの側周面が固定される。底面部21Cの上には、ハブ部22の本体22Aが乗り、軸支されているが、この軸受け部の摩擦係数も小さく設定され、ハブ部22が軽く回転可能である。
【0027】
ハブ部22は、シャフト部21の下端部にシャフト部21と同軸上に設けられ、シャフト部21の内部と連通する円筒状に形成され、シャフト部21に対して軸周りに回動可能である部分である。ハブ部22によれば、シャフト部21と連通したまま軸周りにファンのように回転することができる。
【0028】
ハブ部22は、円筒状の本体22Aと、本体22Aから水平方向に突出して形成される円筒形状の接続部22Bと、ブレード部23の係合部23Bが回動可能に係合する鉤部22Cとを有する。
【0029】
本体22Aは、シャフト部21のハブ支持部21Bによって軸周り(シャフト部21の軸周り)に回動可能に支持される部分である。より詳細には、シャフト部21に対してハブ部22が回動する際に、本体22Aの内周面がハブ支持部21Bを構成する支柱21Pの外周面の一部を摺動する。
【0030】
本体22Aは、シャフト部21の本体21A及び底面部21Cと略同一の直径であって、本体21A及び底面部21Cと同一軸の円筒状に形成される。本体22Aとシャフト部21の本体21Aとは、ダクト13から部屋Rに供給される空気が漏れないように密着して接続されることが好ましい。同様に、本体22Aとシャフト部21の底面部21Cとは、密着して接続されることが好ましい。
【0031】
接続部22Bは、ブレード部23を接続する部分である。接続部22Bは、本体22Aの内部と連通する水平方向を軸とする円筒状に形成される。接続部22Bの円筒状の直径は、ブレード部23の円筒状の直径と同一とする。接続部22Bの先端側には鉤部22Cが形成される。
【0032】
鉤部22Cは、ブレード部23の係合部23Bが回動可能に係合する部分である。より詳細には、鉤部22Cは、接続部22Bに対してブレード部23が回動する際に、係合部23Bが摺動する部分である。鉤部22Cと係合部23Bとは密着して係合されることが好ましい。鉤部22Cは、接続部22Bの先端縁が内側に張り出してさらに外側に折り曲がって形成される。
【0033】
鉤部22Cと係合部23Bとの摩擦係数は、吹き出し機構20から空気が吹き出された際に、鉤部22Cに対して係合部23Bが回動することがない程度に十分に大きなものとする。また、上記摩擦係数は、使用者がハブ部22に対してブレード部23を手動で回動することができる程度であればよい。さらに、上記摩擦係数は、ハブ支持部21Bの側周面と本体22Aの内周面との摩擦係数よりも大きいものとする。
【0034】
ブレード部23は、ハブ部22の側周面から水平方向に延出して設けられ、ハブ部22の内部と連通すると共に先端面が塞がれた円筒状に形成され、側周面に水平方向に並んで吹き出し孔23Aが形成され、ハブ部22に対して軸周りに回動可能である部分である。ブレード部23によれば、吹き出し孔23Aから空気を吹き出すことによってシャフト部21に対し回動することができると共に、吹き出し孔23Aの向きを変更することができる。
【0035】
ブレード部23は、水平方向を軸とする先端面が塞がれた円筒状に形成され、基端側にハブ部22の接続部22Bと係合する係合部23Bが形成される。また、ブレード部23は、ハブ部22の接続部22Bと略同一の直径であって、接続部22Bと同一軸の円筒状に形成される。ブレード部23の水平方向の長さは、シャフト部21の鉛直方向の長さよりも長く形成される。ブレード部23の直径は、シャフト部21の直径よりも短く形成される。
【0036】
ブレード部23は、ハブ部22の接続部22Bに対し軸周り(接続部22Bの軸周り)に回動可能に構成される。使用者がブレード部23をハブ部22に対して回動させることによって、ブレード部23の吹き出し孔23Aの向く方向を変更可能である。
【0037】
吹き出し孔23Aは、ダクト13から送風される空気を部屋Rに吹き出す孔である。吹き出し孔23Aは、水平方向に沿って複数(本実施形態では4つ)並んで形成される。本実施形態の吹き出し孔23Aは、円形状に形成されるが、これに限定されない。吹き出し孔23Aが矩形状に形成されてもよい。また、吹き出し孔23Aは、等間隔に形成されることが好ましい。
【0038】
吹き出し孔23Aは、基端側から先端側に向かってそれぞれ拡径するように形成されてもよい。これにより、ハブ部22から遠い先端側の吹き出し孔23Aの開口面積を大きくしてそれぞれの吹き出し孔23Aから吹き出す風量を均一にすることができる。
【0039】
吹き出し孔23Aには、開閉機構としてのシャッタが設けられてもよい。シャッタは、使用者が手動で吹き出し孔23Aを開閉可能な部材である。これにより、吹き出し孔23Aのいくつかを閉塞して吹き出し風量を低減することができる。
【0040】
係合部23Bは、ブレード部23がハブ部22に接続される際に、ハブ部22の鉤部22Cに係合する部分である。係合部23Bは、ブレード部23の基端部が内側に張り出して形成される。
【0041】
図5を用いて、吹き出し機構20の動作について説明する。
【0042】
吹き出し機構20では、吹き出し孔23Aから吹き出される空気の水平方向の成分が推進力となり、ブレード部23及びハブ部22がシャフト部21に対し回動する。これにより、部屋Rの空気が撹拌され部屋Rの温度ムラが低減される。
【0043】
図5(A)に示すように、例えば、ブレード部23をハブ部22に対し回動させることによって吹き出し機構20の吹き出し孔23Aを水平方向より20°程度下方に向ける。この場合は、吹き出し機構20から吹き出される空気が部屋Rの上方に吹き出されるので、部屋Rの下方に冷たい空気が滞留する傾向のある冷房運転時に好適である。
【0044】
図5(B)に示すように、例えば、ブレード部23をハブ部22に対し回動させることによって吹き出し機構20の吹き出し孔23Aが水平方向より70°程度下方に向ける。この場合は、吹き出し機構20から吹き出される空気が部屋Rの下方に吹き出されるので、部屋Rの上方に温かい空気が滞留する傾向のある暖房運転時に好適である。また、吹き出される空気の水平方向の成分が水平方向より70°程度下方に向ける場合よりも小さいので、左記場合よりもブレード部23及びハブ部22の回動速度は遅くなる。
【0045】
吹き出し機構20によれば、ハブ部22に対しブレード部23を回動させることによって吹き出し孔23Aの軸周りの位置を変更することができる。これにより、吹き出し機構20の吹き出し方向を容易に調節することができる。ひいては、部屋Rにおいて送風が届かない場所、直接送風が当たる場所等を低減することができる。
【0046】
また、吹き出し機構20によれば、吹き出し孔23Aから吹き出される空気の水平方向の成分を推進力として、ハブ部22及びブレード部23がシャフト部21に対し回動することができる。これにより、ランニングコストが発生することなく部屋Rの空気を撹拌することができる。ひいては、空気調和時の部屋Rの温度ムラを低減することができる。
【0047】
さらに、吹き出し機構20によれば、ハブ部22に対しブレード部23を回動させることによって、吹き出し孔23Aから吹き出される空気の水平方向の成分の大きさを調整することができる。これにより、シャフト部21に対するハブ部22及びブレード部23の回動速度を調節することができる。
【0048】
図6を用いて、本実施形態の他の一例である吹き出し機構20について説明する。
図6は、吹き出し機構20の正面図である。
【0049】
図6に示すように、吹き出し機構20は、ハブ部22を中心として対称に2つのブレード部23がハブ部22に設けられる。シャフト部21、ハブ部22及びそれぞれのブレード部23の構成については、
図2で説明した吹き出し機構20のシャフト部21、ハブ部22及びブレード部23と同様の構成である。
図6で示す吹き出し機構20によれば、
図2で示す吹き出し機構20よりも、部屋Rの空気をさらに撹拌することができる。
【0050】
図7を用いて、本実施形態の他の一例である吹き出し機構20について説明する。
図7は、吹き出し機構20の正面図である。
【0051】
図7に示すように、吹き出し機構20は、基端側から先端側に向かって拡径するように形成されるブレード部23を備える。シャフト部21、ハブ部22及びブレード部23の形状以外の構成については、
図2で説明した吹き出し機構20のシャフト部21、ハブ部22及びブレード部23と同様の構成である。
図7で示す吹き出し機構20によれば、
図2で示す吹き出し機構20と比較して、部屋Rの空気をさらに撹拌することができる。
【0052】
なお、本発明は上述した実施形態及びその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項の範囲内において種々の変更や改良が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0053】
10 空気調和システム、11 室外機、12 室内機、13 ダクト、20 ファン型吹き出し機構(吹き出し機構)、21 シャフト部、21A 本体、21B ハブ支持部、21C 底面部、21P 支柱、22 ハブ部、22A 本体、22B 接続部、22C 鉤部、23 ブレード部、23A 吹き出し孔、23B 係合部、C 天井、R 部屋、T 天井裏空間