(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-20
(45)【発行日】2024-06-28
(54)【発明の名称】双腕ロボット及び整列方法
(51)【国際特許分類】
B65G 47/14 20060101AFI20240621BHJP
B25J 9/06 20060101ALI20240621BHJP
【FI】
B65G47/14 A
B25J9/06 Z
(21)【出願番号】P 2020099930
(22)【出願日】2020-06-09
【審査請求日】2023-05-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118784
【氏名又は名称】桂川 直己
(72)【発明者】
【氏名】平田 和範
【審査官】森林 宏和
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-157041(JP,A)
【文献】特開平06-087523(JP,A)
【文献】特開2007-326659(JP,A)
【文献】特開2001-106328(JP,A)
【文献】特開2014-181126(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/14
B25J 9/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
同じ形状の複数のワークを整列するための
双腕ロボットであって、
第1アームと、
第2アームと、
を備え、
前記第1アームは、少なくとも1本の整列溝が形成された整列工具
を保持し、
前記第2アームは、前記整列工具に載せられ、前記整列溝に入っていない前記ワークに力を加えて、当該ワークが前記整列溝に入るのを促す整列補助工具を保持し、
前記整列溝の幅は、ワークの幅の2倍未満であり、
前記整列溝の長手方向の長さは、前記ワークの長手方向の長さの2倍より大きく、
前記整列溝に入った複数の前記ワーク
を、前記整列溝に沿ってスライド移動
させることを特徴とする
双腕ロボット。
【請求項2】
請求項1に記載の
双腕ロボットであって、
前記整列工具を、前記整列溝が水平な状態と、前記整列溝の長手方向一端よりも他端が高くなるように傾斜した状態と、の間で切換可能であることを特徴とする
双腕ロボット。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の
双腕ロボットであって、
前記ワークを個別に取り出して搬送する搬送工具を備え、
前記搬送工具は、前記整列溝において前記ワークのスライド移動先と反対側に形成された空き部分に、別のワークを入れることを特徴とする
双腕ロボット。
【請求項4】
請求項1から3までの何れか一項に記載の
双腕ロボットであって、
前記ワークを前記整列工具から移し替えることが可能な移し替え工具を備え、
前記移し替え工具は、前記整列溝に入った状態で整列された前記ワークを取り出して、向きが揃った状態で搬送先トレイに配置することを特徴とする
双腕ロボット。
【請求項5】
請求項4に記載の
双腕ロボットであって、
前記整列工具において整列させることが可能なワークの総数が、前記搬送先トレイの収容可能総数よりも多いことを特徴とする
双腕ロボット。
【請求項6】
同じ形状の複数のワークを
双腕ロボットを用いて整列するための整列方法であって、
前記双腕ロボットは、
第1アームと、
第2アームと、
を備え、
前記第1アームは、少なくとも1本の整列溝
が形成された整列工具を保持し、
前記第2アームは、整列補助工具を保持し、
前記整列方法は、
前記第1アームに保持されている前記整列工具であって、前記整列溝の幅は前記ワークの幅の2倍未満であり、前記整列溝の長手方向の長さは前記ワークの長手方向の長さの2倍より大きい整列工具に、前記ワークを積載する積載工程と、
前記整列工具に載せられ、前記整列溝に入っていない前記ワークに
、前記第2アームに保持されている前記整列補助工具により力を加えて、当該ワークが前記整列溝に入るのを促す溝入れ工程と、
前記
双腕ロボットにより、前記整列溝の内部の複数の前記ワークを前記整列溝の長手方向一方側にスライド移動させるスライド工程と、
を含むことを特徴とする整列方法。
【請求項7】
請求項
6に記載の整列方法であって、
前記
双腕ロボットにより、前記整列工具において整列された前記ワークを搬送先トレイに並べて配置する移し替え工程を含むことを特徴とする整列方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のワークを整列させる双腕ロボット及び整列方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ワークを容器の所定位置に自動的に配置するロボットが普及している。特許文献1は、この種のロボットを用いるワークのピックアップ方法を開示する。
【0003】
特許文献1においては、互いに重なって堆積されたワークに対して撮影した画像データを処理して、特定されたワークの位置情報に基づいて、ワークをピックアップして容器に移動している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1の構成では、画像処理により得られたワークの位置情報に基づいて、ロボットがワークを容器へ移動している。従って、ワークの位置が乱雑である場合、位置情報のデータ処理が複雑である。ロボットがワークを取り出す位置も不規則に変化するため、ロボットの取出し動作を効率的に行うことができない。
【0006】
また、あるワークの上に別のワークが重なっている場合、上側のワークの取出しに伴って、下側のワークの位置が動いてしまう可能性がある。これは、ロボットの取出し動作が失敗する原因になる。
【0007】
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、乱雑に配置されたワークを効率的に整列させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
【0009】
本発明の第1の観点によれば、以下の構成の双腕ロボットが提供される。即ち、この双腕ロボットは、同じ形状の複数のワークを整列するために用いられる。前記双腕ロボットは、第1アームと、第2アームと、を備える。前記第1アームは、少なくとも1本の整列溝が形成された整列工具を保持する。前記第2アームは、前記整列工具に載せられ、前記整列溝に入っていない前記ワークに力を加えて、当該ワークが前記整列溝に入るのを促す整列補助工具を保持する。前記整列溝の幅は、前記ワークの幅の2倍未満である。前記整列溝の長手方向の長さは、前記ワークの長手方向の長さの2倍より大きい。前記双腕ロボットは、前記整列溝に入った複数の前記ワークを、前記整列溝に沿ってスライド移動させる。
【0010】
ここで、整列とは、複数のワークを、その向きを揃えて、少なくとも整列溝の長手方向で等ピッチで並べることをいう。
【0011】
これにより、整列工具を用いて複数のワークを一度に整列することが可能になる。従って、整列作業の効率を向上することができる。整列補助工具により、整列工具の整列溝に効率良くワークを入れることができる。双腕ロボットが備える第1アーム及び第2アームの連携動作によって、効率の良い整列作業を実現できる。
【0012】
本発明の第2の観点によれば、以下の工程を含む、双腕ロボットを用いた整列方法が提供される。即ち、この双腕ロボットは、第1アームと、第2アームと、を備える。前記第1アームは、少なくとも1本の整列溝が形成された整列工具を保持する。前記第2アームは、整列補助工具を保持する。前記整列方法は、積載工程と、溝入れ工程と、スライド工程と、を含む。前記積載工程では、前記第1アームに保持されている整列工具に前記ワークを積載する。前記整列工具は、少なくとも1本の整列溝を有する。前記整列溝の幅は前記ワークの幅の2倍未満である。前記整列溝の長手方向の長さは前記ワークの長手方向の長さの2倍より大きい。前記溝入れ工程では、前記整列工具に載せられて前記整列溝に入っていない前記ワークに、前記第2アームに保持されている前記整列補助工具により力を加えて、当該ワークが前記整列溝に入るのを促す。前記スライド工程では、前記双腕ロボットにより、前記整列溝の内部の複数の前記ワークを前記整列溝の長手方向一方側にスライド移動させる。
【0013】
これにより、複数のワークを素早く整列させることができる。整列補助工具により、整列工具の整列溝に効率良くワークを入れることができる。双腕ロボットが備える第1アーム及び第2アームの連携動作によって、効率の良い整列作業を実現できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、乱雑に配置されたワークを効率的に整列させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る整列装置の概略な構成を示す斜視図。
【
図2】ワークが整列工具に積載される様子を示す部分拡大図。
【
図3】整列工具の上のワークが整列溝に入るように整列補助工具によって促される様子を示す部分拡大図。
【
図4】ワークが整列溝に入った様子を示す部分拡大図。
【
図5】ワークが整列溝の一方にスライド移動した様子を示す部分拡大図。
【
図6】第2実施形態において、整列工具の整列溝の空き部分にワークが搬送される様子を示す部分拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る整列装置100の概略な構成を示す斜視図である。
図2は、ワーク9が整列工具4に積載される様子を示す部分拡大図である。
図3は、整列工具4の上のワーク9が整列溝42aに入るように促される様子を示す部分拡大図である。
図4は、ワーク9が整列溝42aに入った様子を示す部分拡大図である。
図5は、ワーク9が整列溝42aの一方にスライド移動した様子を示す部分拡大図である。
【0017】
図1に示す整列装置100は、乱雑に配置された多数のワーク9の向きを揃えて、パッケージトレイ(搬送先トレイ)8の所定の位置に並べて配置するために用いられる。整列装置100は、特に、
図1に示すように細長く形成された小さな部品の整列に好適である。ワーク9の断面形状は任意であるが、本実施形態では、ワーク9は丸棒状である。
【0018】
整列装置100は、双腕ロボット(自動装置)1を用いて、ワーク9の整列作業、及び、ワーク9のパッケージトレイ8へのセット作業を行う。整列装置100は、水平多関節型の双腕ロボット1を備える。ただし、これに限定されず、双腕ロボット1は、垂直多関節型の双腕ロボットを採用することもできる。
【0019】
双腕ロボット1は、基台11と、2本のアーム12,12と、各アーム12の先端に設けられた手首13と、各手首13に設けられたエンドリスト部14と、を備える。
【0020】
基台11は、双腕ロボット1が備える上記2本のアーム、2つの手首13及びエンドリスト部14を支持するベース部材として機能する。基台11の内部には、例えば、アーム12、エンドリスト部14等の動作を制御する図略のロボット制御部が配置される。
【0021】
以下の説明では、アーム12、又は、アーム12を構成する各部に関して、基台11に近い側の端部を「基端部」と称し、基台11から離れた側の端部を「先端部」と称することがある。
【0022】
双腕ロボット1が備える2本のアーム12は、同一の構成である。本実施形態では、それぞれのアーム12は、ベース腕15と、リンク腕16と、から構成される。アーム12の基端側にベース腕15が配置され、先端側にリンク腕16が配置されている。ベース腕15とリンク腕16は、互いに連結されている。
【0023】
以下の説明においては、2本のアーム12のそれぞれを、第1アーム12a及び第2アーム12bと称することがある。また、第1アーム12aが備えるベース腕15及びリンク腕16を、第1ベース腕15a及び第1リンク腕16aと称し、第2アーム12bが備えるベース腕15及びリンク腕16を、第2ベース腕15b及び第2リンク腕16bと称することがある。更に、第1アーム12aに設けられたエンドリスト部14を第1エンドリスト部14aと称し、第2アーム12bに設けられたエンドリスト部14を第2エンドリスト部14bと称することがある。
【0024】
それぞれのベース腕15は、水平な直線状に延びる細長い部材として構成される。基台11の上面には、基軸10が固定されている。それぞれのベース腕15の長手方向の一端(基端)が、基軸10に対して回転可能に設けられている。ベース腕15は、基軸10の軸線回りに回転する。第1ベース腕15a及び第2ベース腕15bは、上下方向で位置を異ならせて配置されている。具体的には、第1ベース腕15a及び第2ベース腕15bは、上から順に基軸10に取り付けられている。
【0025】
それぞれのリンク腕16は、水平な直線状に延びる細長い部材として構成される。リンク腕16の長手方向の一端(基端)が、ベース腕15の先端に取り付けられている。リンク腕16は、基軸10と平行な軸線を中心として回転可能に支持されている。リンク腕16の長手方向の他端(先端)には、手首13が取り付けられている。
【0026】
第1リンク腕16aは、第1ベース腕15aの下側から当該第1ベース腕15aに連結されている。第2リンク腕16bは、第2ベース腕15bの上側から当該第2ベース腕15bに連結されている。これにより、2本のベース腕15の基端部に生じている高低差を相殺することが容易になる。言い換えれば、簡素な構成で、2つの手首13を実質的に同一の高さに配置することができる。
【0027】
手首13は、リンク腕16の先端に固定されている。具体的には、手首13は、リンク腕16の先端から長手方向に突出するように設けられている。手首13には、エンドリスト部14が上下にスライド移動可能に取り付けられている。
【0028】
エンドリスト部14は、手首13に対して昇降することができる。エンドリスト部14は、上下方向に延びる細長い部材として構成される。エンドリスト部14の下端には、回転関節17が設けられている。
【0029】
回転関節17は、エンドリスト部14に対して回転可能に取り付けられている。回転関節17は、エンドリスト部14に対して回転可能である。回転関節17には、エンドエフェクタ2が装着される。それぞれのアーム12に取り付けられるエンドエフェクタ2としては、様々なものを選択することができる。回転関節17により、エンドエフェクタ2は、エンドリスト部14に対して回転可能である。
【0030】
アーム12の各部には、適宜のアクチュエータが配置される。アクチュエータは、例えば電動モータであり、前述のロボット制御部によって制御される。これらのアクチュエータにより、アーム12の各部を駆動することができる。
【0031】
エンドエフェクタ2は、後述の工具等を把持するために用いられる。エンドエフェクタ2は、例えば
図2に示すように、対称的に配置された1対の挟持部2aを備える。
【0032】
1対の挟持部2aは、互いに近づく又は離れる方向にスライド可能である。それぞれの挟持部2aにおいて、互いに対向する面には半円状の凹部が形成されている。これにより、挟持部2aは、丸棒状の部分を備える工具を容易に把持することができる。ただし、挟持部2aとは別の構成で、工具をエンドエフェクタ2に着脱できるようにしても良い。
【0033】
続いて、整列装置100がワーク9の整列に用いる工具について詳細に説明する。本実施形態の整列装置100は、主として、
図1に示す整列補助工具3、整列工具4、及び移し替え工具5を用いて作業を行う。
【0034】
整列補助工具3は、整列工具4とともに、ワーク9を整列させるために用いられる。整列補助工具3は、例えば
図2等に示すように、ワーク案内部31と、レバー32と、を備える。
【0035】
ワーク案内部31は、ブラシ状に構成された部分である。ワーク案内部31は、ある程度広い範囲にわたって複数のワーク9に接触し、掃くようにして一度に動かすことができる。ブラシ毛の部分は、例えば、化繊、シリコン等から構成される。
【0036】
ワーク案内部31において、複数本のブラシ毛は、ブロック状の部材である本体部から下方へ延びている。本体部の上面に、円柱状の被挟持部6が固定されている。ワーク案内部31は、当該被挟持部6を介して、エンドエフェクタ2により把持される。
【0037】
ワーク案内部31は上記の構成に限定されず、複数のワーク9に何らかの形で作用して移動させることができれば良い。ワーク案内部31は、例えば、圧縮空気を複数のワーク9に吹き付けて、非接触で移動させる構成にすることもできる。
【0038】
レバー32は、L字状に折り曲げられた板状部材から構成される。レバー32は、ワーク案内部31の本体部の側面に固定される。レバー32は、ワーク案内部31の本体部から水平に突出する小さな板状部分を有している。この突出部分は、後述する溝プレート42の一端を持ち上げるために用いられる。
【0039】
整列工具4は、ワーク9を整列するための過渡的な容器として用いられる。整列工具4は、
図1等に示すように、ブラケット41と、溝プレート(溝部材)42と、を備える。
【0040】
ブラケット41は、L字状に折り曲げられた板状部材から構成される。ブラケット41の水平部分の上面に、円柱状の被挟持部6が固定されている。ブラケット41は、当該被挟持部6を介して、エンドエフェクタ2に把持される。ブラケット41は、水平部分から下に折り曲げられた垂直部分を備える。垂直部分の下端には、溝プレート42が回転可能に取り付けられている。
【0041】
溝プレート42は、細長い板状に形成される。溝プレート42の長手方向一端側が、ブラケット41に取り付けられている。これにより、溝プレート42は、ブラケット41によって片持ち支持される。溝プレート42とブラケット41の連結部分には、例えばヒンジ等が設けられている。これにより、溝プレート42は、水平な軸を中心として回転することができる。
【0042】
ブラケット41の垂直部分には、溝プレート42の回転角度範囲を規制する図示しないストッパが配置されている。このストッパにより、溝プレート42は、外力が加えられていない状態において、水平姿勢を保持する。
【0043】
溝プレート42の上面には、複数の整列溝42aが形成されている。複数の整列溝42aは、溝プレート42の幅方向に等間隔で並んでいる。それぞれの整列溝42aは、上側を開放させている。それぞれの整列溝42aは、溝プレート42の長手方向に直線状に延びている。複数の整列溝42aにおいて、ブラケット41に近い側の端部は、幅方向に並んでいる。複数の整列溝42aは、互いに平行である。
【0044】
複数の整列溝42aは、溝プレート42に一体的に形成されている。従って、溝プレート42の姿勢が水平であるときは、整列溝42aの姿勢も水平である。溝プレート42の姿勢が傾斜したときは、整列溝42aは、その長手方向一端よりも他端が高くなるように傾斜する。
【0045】
それぞれの整列溝42aの幅は、ワーク9の直径(幅)より若干大きい。ただし、整列溝42aの幅はワーク9の直径(幅)の2倍よりは小さいので、1本の整列溝42aに複数本のワーク9が幅方向に並んで入ることはない。整列溝42aの深さは、ワーク9の直径(厚み)より若干小さい。従って、1本の整列溝42aに複数本のワーク9が上下方向に重なって入ることはない。整列溝42aにワーク9が入ったとき、整列溝42aの開口からワーク9が上方に少し突出した状態となる。
【0046】
整列溝42aの長手方向の長さは、ワーク9の長手方向の長さの2倍以上であり、例えば9倍程度である。従って、整列溝42aには、複数のワーク9を、それぞれのワーク9の長手方向を整列溝42aの長手方向に沿わせるように向けた状態で、並べて入れることができる。
【0047】
この構成では、ワーク9の長手方向が整列溝42aの長手方向と一致していないと、整列溝42aに入ることができない。逆に言えば、ワーク9を整列溝42aに入れることで、ワーク9の向きを拘束することができる。整列溝42aが長いので、ワーク9を整列溝42aに入れることは容易である。また、整列溝42aに入ったワーク9は開口から上方に少し突出しているので、ワーク9を、後述の移し替え工具5によって整列溝42aから容易に取り出すことができる。
【0048】
本実施形態の溝プレート42において、複数の整列溝42aにより収容可能なワーク9の総数は、パッケージトレイ8により収容可能なワーク9の総数より大きい。例えば、パッケージトレイ8によるワーク9の収容総数が、溝プレート42によるワーク9の収容最大数の80%となるように、整列溝42aの数及び長さを定めることができる。
【0049】
図1に示す移し替え工具5は、ワーク9を1つずつ取り出して搬送することができる。移し替え工具5は、整列工具4に整列されたワーク9をパッケージトレイ8の所定の位置に1つずつ配置するために用いられる。移し替え工具5は、ベース部51と、吸着部52と、を備える。
【0050】
ベース部51は、細長い板状に形成されている。ベース部51の長手方向一端部の上面には、円柱状の被挟持部6が固定されている。移し替え工具5は、当該被挟持部6を介して、エンドエフェクタ2に把持される。ベース部51の長手方向他端側には、吸着部52が配置されている。
【0051】
吸着部52は、ベース部51の下面から下方に突出するように設けられている。吸着部52は、例えば負圧を発生させることにより、ワーク9を吸着することができる。ただし、ワーク9を保持する方法は限定されない。
【0052】
続いて、本実施形態の整列装置100が行う一連の作業について
図1から
図5を参照して説明する。
【0053】
本実施形態の整列装置100は、2台の双腕ロボット1を用いて、整列作業及び移し替え作業のそれぞれを行う。なお、以下の説明においては、整列作業を行う双腕ロボット1を整列ロボット1aと称し、移し替え作業を行う双腕ロボット1を移し替えロボット1bと称することがある。
【0054】
整列ロボット1aは、整列補助工具3及び整列工具4を用いて、作業トレイ80に無造作に撒かれたワーク9を整列させる。整列ロボット1aは、第1アーム12aのエンドエフェクタ2によって整列補助工具3を把持し、第2アーム12bのエンドエフェクタ2によって整列工具4を把持する。
【0055】
作業トレイ80は、
図1に示すように、平面視で矩形の板状に形成されている。作業トレイ80は、整列ロボット1aの基台11の近傍に配置される。矩形状の作業トレイ80が有する4つの辺のうち、基台11に近い辺を除く3つの辺には、上方に突出したリブが形成されている。これにより、作業トレイ80からのワーク9の落下を防止することができる。以下では、作業トレイ80においてリブが形成されていない側を、作業トレイ80の開放側と呼ぶことがある。
【0056】
整列ロボット1aは、
図1に示すように、整列工具4が作業トレイ80の開放側に隣接するように、第2アーム12b及び第2エンドリスト部14b等を動かす。このとき、整列工具4の上面の高さが、作業トレイ80の上面の高さよりも若干低くなっている。整列工具4の一部が、作業トレイ80の下方に少し差し込まれても良い。
【0057】
上記の第2アーム12b等の動作と殆ど同時に、整列ロボット1aは、整列補助工具3が平面視で作業トレイ80の開放側と反対側に近い適宜の位置となるように、第1アーム12aを動かし、その後に、整列補助工具3を下降させるように、第2エンドリスト部14bを動かす。この結果、
図1に示すように、整列補助工具3(ワーク案内部31)の下端のブラシ毛が作業トレイ80の上面に接触する。
【0058】
その後、整列ロボット1aは、第1アーム12aを動かして、整列補助工具3を作業トレイ80の開放側に向かって移動させる。これにより、
図2に示すように、作業トレイ80の上の複数のワーク9がブラシ毛に押されて、作業トレイ80の開放部から整列工具4の上に落下する(積載工程)。これにより、ワーク9を整列工具4に積載することができる。ワーク9のうち、向き及び位置が整列溝42aと一致しているワーク9は、整列溝42aに落下する。
【0059】
続いて、整列ロボット1aは、整列補助工具3が作業トレイ80から上方に離れた適宜の位置となるように、第1アーム12a及び第1エンドリスト部14a等を動かす。更に、整列ロボット1aは、整列工具4が平面視で作業トレイ80のほぼ中央に位置し、かつ、整列工具4が作業トレイ80よりも少し高い位置となるように、第2アーム12b及び第2エンドリスト部14b等を動かす。このとき、整列工具4の溝プレート42の高さは、整列補助工具3の下端付近となるように調整される。従って、
図3に示すように、整列補助工具3の下端のブラシ毛が溝プレート42の上面に接触する。
【0060】
次に、整列ロボット1aは、第1アーム12aを動かして、整列補助工具3を
図3の太線矢印で示すように水平面内で適宜動かす(溝入れ工程)。平面視での整列補助工具3の移動軌跡は任意であるが、溝プレート42の上面の大部分をカバーするように定められることが好ましい。
【0061】
これにより、溝プレート42の上の複数のワーク9のうち、整列溝42aに入っていないものが、整列補助工具3のブラシ毛に押される。このときに位置及び向きの少なくとも何れかが変化し、整列溝42aと一致するようになったワーク9は、整列溝42aに自重で落下する。整列溝42aに入っているワーク9が開口から上側に突出する量は小さいので、当該ワーク9にブラシ毛が接触して押されても整列溝42aから出ることはない。このようにして、整列補助工具3の作用によって、整列溝42aに入るワーク9の数が次々と増加していく。
【0062】
溝プレート42の上で整列補助工具3をある程度移動させた後、整列ロボット1aは、整列補助工具3を更に水平面内で動かす。ただし、このときの整列補助工具3の軌跡は、整列溝42aに入らずに溝プレート42の上に残っているワーク9を、整列補助工具3のブラシ毛で外へ掃き出すように定められる。これにより、向き又は位置が整列溝42aと一致しなかったワーク9は、溝プレート42から作業トレイ80の上に落下する。この結果、
図4に示すように、溝プレート42に載っているワーク9の全てが整列溝42aに入った状態となる。この状態は、ワーク9の向きを全て揃えた状態ということもできる。
【0063】
その後、整列ロボット1aは、
図4に示すように、整列補助工具3のレバー32が溝プレート42の自由端の下方に差し込まれるように、第1アーム12a及び第1エンドリスト部14a等を動かす。続いて、整列ロボット1aは、整列補助工具3を上昇させるように第1エンドリスト部14aを動かす。これにより、
図5に示すように、溝プレート42の自由端がレバー32によって持ち上げられる。これに伴って、全ての整列溝42aが、長手方向でブラケット41に近い側が低く、ブラケット41から遠い側が高くなるように傾斜する。この結果、それぞれの整列溝42aに入っているワーク9は、整列溝42aに沿って自重で滑り、ブラケット41に近づくようにスライド移動する(スライド工程)。
【0064】
溝プレート42を傾斜させる前の
図4の状態では、整列溝42aにワーク9が入っている位置は不定である。しかし、整列溝42aを傾斜させて自重によってワーク9を寄せることで、最もブラケット41に近いワーク9は整列溝42aの端部で静止し、当該ワーク9に、2番目にブラケット41に近いワーク9が当たって静止する。3番目以降のワーク9も同様である。このようにして、ワーク9とワーク9の隙間をなくして、互いに接触させることができる。
【0065】
ワーク9の長手方向の長さは全て等しい。従って、整列溝42aにおいてそれぞれのワーク9が当該整列溝42aの長手方向一方側へスライド移動することで、複数のワーク9を、その向きを揃えて、整列溝42aの長手方向で等ピッチで並べることができる。更に言えば、複数の整列溝42aは、互いに等しい間隔で並べて配置されるとともに、その向きは互いに平行である。従って、スライド移動の結果、ワーク9はマトリクス状に並んだ状態になる。
【0066】
少しして、整列装置100は、レバー32による溝プレート42の持上げを解除して水平姿勢に戻す。
【0067】
その後、整列装置100は、図略のカメラ(撮像部)を用いて、溝プレート42の上面を撮影する。整列装置100は、カメラから得られた画像に対して公知の画像認識処理を行うことによって、溝プレート42内に収容されたワーク9の数を取得する。ワーク9がマトリクス状に並んでいるので、画像認識処理は容易である。
【0068】
溝プレート42内に整列されたワーク9の数が所定の閾値より少ない場合、整列ロボット1aは、上述した積載工程、溝入れ工程、及びスライド工程を再び行う。この閾値は、パッケージトレイ8に配置する必要があるワーク9の総数と等しいか、それより大きい数とすることが好ましい。
【0069】
溝プレート42内に整列されたワーク9の数が閾値以上である場合、整列ロボット1aは、整列工具4を、
図1に示すパス作業台81の上に載せる。
【0070】
パス作業台81は、整列ロボット1a及び移し替えロボット1bの何れもアクセスできるように、整列ロボット1aと移し替えロボット1bとの間に設けられている。
【0071】
移し替えロボット1bは、整列ロボット1aにより準備された整列工具4内のワーク9を1つずつピックアップしてパッケージトレイ8に配置する。パッケージトレイ8は、
図1に示すように、マトリクス状に配置された複数の収容部8aを備える。それぞれの収容部8aには、1つのワーク9を収容することができる。後の工程のために、複数の収容部8aに対し、ワーク9は所定の(同一の)向きで配置する必要がある。
【0072】
以下、作業を具体的に説明する。移し替えロボット1bは、第1アーム12aのエンドエフェクタ2によって整列工具4を把持し、第2アーム12bのエンドエフェクタ2によって移し替え工具5を把持する。整列工具4は、前述の整列ロボット1aによってパス作業台81に置かれたものである。
【0073】
移し替えロボット1bは、整列工具4がパッケージトレイ8の近傍に位置するように、第1アーム12a等を動かす。この状態で、移し替えロボット1bは、移し替え工具5の吸着部52を用いて、溝プレート42の整列溝42aに入っているワーク9を1つずつ取り出して、パッケージトレイ8の収容部8aに配置するように、第2アーム12b及び第2エンドリスト部14b等を動かす(移し替え工程)。
【0074】
前述のとおり、複数のワーク9は、溝プレート42によって事前に向きが揃えられ、マトリクス状に配置されている。従って、移し替えロボット1bによるワーク9のピックアップ動作を素早く行うことができる。
【0075】
ワーク9の数は、溝プレート42が収容可能な最大数より少ないことが殆どである。言い換えれば、整列溝42aの一部にワーク9が配置されていない場合もある。しかし、ワーク9が溝プレート42のどの位置にあるかは、前述のカメラによる画像に対して適宜の画像処理を行うことで取得することができる。この情報を利用することで、移し替え工程の作業効率を高めることができる。
【0076】
上述のように、本実施形態の整列装置100においては、2台の双腕ロボット1が連携することで、ワーク9をパッケージトレイ8に整列して配置する作業を効率的に行うことができる。
【0077】
以上に説明したように、本実施形態の整列装置100は、同じ形状の複数のワーク9を整列するために用いられる。整列装置100は、少なくとも1本の整列溝42aが形成された整列工具4を備える。整列溝42aの幅は、ワーク9の幅の2倍未満である。整列溝42aの長手方向の長さは、ワーク9の長手方向の長さの2倍より大きい。整列溝42aに入った複数のワーク9が、整列溝42aに沿ってスライド移動することによって整列される。
【0078】
これにより、整列工具4を用いて複数のワーク9を一度に整列させることが可能になる。従って、整列作業の効率を向上することができる。
【0079】
また、本実施形態の整列装置100は、整列工具4を、
図4に示すように整列溝42aが水平な状態と、
図5に示すように整列溝42aの長手方向一端よりも他端が高くなるように傾斜した状態と、の間で切換可能である。
【0080】
これにより、単純な構成で、複数のワーク9を整列溝42aの一端側に自重によってスライド移動させることができる。
【0081】
また、本実施形態の整列装置100は、ワーク9を整列工具4から移し替えることが可能な移し替え工具5を備える。移し替え工具5は、整列溝42aに入った状態で整列されたワーク9を取り出して、向きが揃った状態でパッケージトレイ8に配置する。
【0082】
これにより、整列工具によりワーク9が予め整列されているので、向きを揃った状態の複数のワーク9をパッケージトレイ8に容易に配置することができる。
【0083】
また、本実施形態の整列装置100では、整列工具4において整列させることが可能なワーク9の総数が、搬送先トレイの収容可能総数よりも多い。
【0084】
これにより、整列溝42aに厳密に隙間なくワーク9を配置する必要がない。言い換えれば、整列溝42aに多少大雑把にワーク9を入れても、1つのパッケージトレイ8に配置すべきワーク9の数を確保できる可能性が高い。従って、ワーク9の整列作業をより素早く行うことができる。
【0085】
また、本実施形態の整列装置100は、整列補助工具3を備える。整列補助工具3は、整列工具4に載せられ整列溝42aに入っていないワーク9にブラシ毛を介して力を加えて、ワーク9が整列溝42aに入るのを促す。
【0086】
これにより、整列溝42aに効率良くワーク9を入れることができる。
【0087】
また、本実施形態の整列装置100に用いられる整列ロボット1aは、整列補助工具3を保持する第1アーム12aと、整列工具4を保持する第2アーム12bと、を備える。
【0088】
これにより、第1アーム12a及び第2アーム12bの連携動作によって、効率の良い整列作業を実現できる。
【0089】
次に、第2実施形態を説明する。
図6は、第2実施形態において、整列工具4の整列溝42aの空き部分にワーク9が搬送される様子を示す部分拡大図である。なお、本実施形態の説明においては、前述の実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
【0090】
本実施形態の溝プレート42の構成は、上述の第1実施形態の溝プレート42と実質的に同様である。ただし、溝プレート42が収容可能なワーク9の総数は、パッケージトレイ8が備える収容部8aの数と等しい。従って、整列工具4とパッケージトレイ8とを1対1で対応させるためには、整列溝42aの全部にワーク9を入れる必要がある。
【0091】
上述のスライド工程の後、整列装置100は、カメラで撮影した画像を処理することで、整列溝42aに入っているワーク9の数を取得する。この数が溝プレート42の収容可能総数よりも少ない場合、整列装置100は、整列溝42aにおいてワーク9が入っていない空き部分の位置情報を取得する。
【0092】
上述のように、溝プレート42が傾斜するのに伴って、整列溝42aにおいてワーク9が一端側にスライド移動している。従って、空き部分は、整列溝42aのうち、ワーク9のスライド移動先と反対側の端部に位置する。
【0093】
整列ロボット1aは、第1アーム12aのエンドエフェクタ2が、スライド工程で用いた整列補助工具3の把持を解除し、代わりに搬送工具5xを把持するように制御する。搬送工具5xは、移し替えロボット1bで説明した移し替え工具5と同様の構成であり、ベース部51及び吸着部52を備える。
【0094】
整列ロボット1aは、搬送工具5xの吸着部52を用いて、作業トレイ80のワーク9を1つ取り出すように、第1アーム12a等を動かす。作業トレイ80におけるワーク9の位置及び向きは、カメラによって作業トレイ80を予め撮影し、得られた画像に対して適宜の画像認識処理を行うことで取得することができる。
【0095】
続いて、整列ロボット1aは、搬送工具5xによって取り出したワーク9の向きを適宜調整した上で整列溝42aの空き部分に入れるように、第1アーム12a等を動かす。この搬送作業が、整列溝42aの空き部分が無くなるまで反復される。
【0096】
このように搬送工具5xによってワーク9を整列溝42aに入れる個別搬送作業は、比較的に長い時間が掛かる。従って、上述の画像処理で得たワーク9の数が適宜の閾値より少ない場合は、再び、上述の積載工程、溝入れ工程及びスライド工程を行うことが好ましい。積載工程、溝入れ工程及びスライド工程を行うことで、整列溝42aの空き部分の多くにワーク9を一度に入れることができる可能性が高い。従って、その後に個別搬送作業を行ったとしても、空き部分の全部にワーク9を入れるまでの総時間が短くなることが期待できる。
【0097】
以上に説明したように、本実施形態の整列装置100は、ワーク9を個別に取り出して搬送する搬送工具5xを備える。搬送工具5xは、整列溝42aにおいてワーク9のスライド移動先と反対側に形成された空き部分に、別のワーク9を入れる。
【0098】
これにより、整列溝42aを全部埋めるようにワーク9を入れることができるので、後の工程での取扱いが容易である。
【0099】
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
【0100】
溝プレート42における整列溝42aの数は任意である。整列溝42aは1本でも良い。
【0101】
図3の溝入れ工程では、整列工具4を静止させて整列補助工具3を動かす代わりに、整列補助工具3を静止させて整列工具4を動かしても良い。整列補助工具3と整列工具4の両方を同時に動かしても良い。
【0102】
整列補助工具3(ワーク案内部31)のブラシ毛の接触に代えて、整列工具4を単に振動させることで、整列工具4の上のワーク9に力を加えて整列溝42aに入るように促しても良い。振動は、第2アーム12b及び第2エンドリスト部14b等の動きで実現することができる。整列工具4の振動は水平面内で行われても良いし、上下方向で行われても良い。
【0103】
整列溝42aにおけるワーク9のスライド移動は、ワーク案内部31のブラシ毛を整列溝42aに入れた状態で整列溝42aに沿って動かすことで実現しても良い。この場合、
図5のように溝プレート42を傾斜させる作業が不要になる。
【0104】
溝プレート42は、その長手方向一側の端部に位置し、整列溝42aを構成する壁部が、長手方向他端に向けて移動可能に構成されても良い。この場合、当該壁部の移動により、ワーク9を整列溝42aに沿ってスライド移動させることができる。この構成によっても、溝プレート42を傾斜させる作業が不要になる。
【0105】
整列溝42aに沿う向きでワーク9に圧縮空気を吹き付けることで、ワーク9を整列溝42aに沿ってスライド移動させることもできる。
【0106】
移し替え工具5は、一度に複数個のワーク9を搬送できるように構成しても良い。
【0107】
溝プレート42の整列溝42aは、少なくとも2つのワーク9を、当該ワーク9の長手方向ではなく幅方向に並んで整列させるために形成されても良い。この場合、整列溝42aは矩形状に形成され、この矩形において隣り合う2辺のうち第1辺の長さは、ワーク9の長さの2倍未満、好ましくは、ワーク9の長さより若干大きい程度に形成される。整列溝42aの矩形のうち第2辺の長さは、ワーク9の幅の2倍より大きくなるように形成される。複数のワーク9が整列溝42a内にある状態で、溝プレート42(整列溝42a)を、前記第2辺の一端が他端よりも高くなるように傾斜させる。この結果、整列溝42a内のワーク9は、当該ワーク9の幅方向に整列される。
【0108】
双腕ロボット1の代わりに、2台のロボットの組合せが用いられても良い。また、ロボットの代わりに、他の機構により整列補助工具3、整列工具4、移し替え工具5、搬送工具5xが保持されても良い。
【符号の説明】
【0109】
3 整列補助工具
4 整列工具
42a 整列溝
5 移し替え工具
5x 搬送工具
9 ワーク
100 整列装置