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特許7507677情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-20
(45)【発行日】2024-06-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240621BHJP
   G06F 16/9032 20190101ALI20240621BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06F16/9032
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020210169
(22)【出願日】2020-12-18
(65)【公開番号】P2022096911
(43)【公開日】2022-06-30
【審査請求日】2021-03-17
【審判番号】
【審判請求日】2023-01-13
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柘植 裕人
(72)【発明者】
【氏名】ムジビヤ アディヤン
【合議体】
【審判長】伏本 正典
【審判官】木方 庸輔
【審判官】松田 直也
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-48559(JP,A)
【文献】特開2019-67109(JP,A)
【文献】特開2009-93384(JP,A)
【文献】特開2020-46949(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00,
G06F 16/9032
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの検索に基づいて特定された行先の混雑状況を、当該行先に関する提供された情報、リアルタイムに検索された検索履歴からの動向に基づく情報または人流解析に基づく情報を用いて推定する推定部と、
前記推定部により推定された混雑状況が、混雑許容度として前記ユーザの行動情報の履歴に基づいて設定された所定の閾値を上回る場合、前記行先の代替として提案する代替スポットを特定する特定部と、
前記特定部により特定された代替スポットに関連する情報を提供する提供部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記提供部は、
前記代替スポットを予約するための予約情報を前記ユーザへの選択肢として、前記ユーザの検索に基づいて特定された前記行先を表示する画面上で表示させるとともに、当該代替スポットの混雑状況を所定の態様で表示させるための制御情報を提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記特定部は、
混雑状況が前記所定の閾値以下を満たす前記代替スポットを特定する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記特定部は、
前記行先と同じ前記検索の対象領域又はカテゴリに属する前記代替スポットを特定する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記特定部は、
前記ユーザに応じて設定される、前記行先を中心とする所定の距離に基づいて決定される、前記検索の対象領域に属する前記代替スポットを特定する
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記特定部は、
前記所定の閾値に応じて特定される前記代替スポットの数が所定の条件を満たすように前記検索の対象領域を変更して特定する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記推定部は、
前記ユーザが予め目的地として指定した行先の混雑状況を推定し、
前記特定部は、
前記ユーザが予め目的地として指定した行先の混雑状況が前記所定の閾値を上回る場合、前記ユーザの現在地から当該行先までのルート上の道のりの各点からの距離と混雑状況とに基づいて、前記代替スポットを特定する
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
ユーザの検索に基づいて特定された行先の混雑状況を、当該行先に関する提供された情報、リアルタイムに検索された検索履歴からの動向に基づく情報または人流解析に基づく情報を用いて推定する推定工程と、
前記推定工程により推定された混雑状況が、混雑許容度として前記ユーザの行動情報の履歴に基づいて設定された所定の閾値を上回る場合、前記行先の代替として提案する代替スポットを特定する特定工程と、
前記特定工程により特定された代替スポットに関連する情報を提供する提供工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
ユーザの検索に基づいて特定された行先の混雑状況を、当該行先に関する提供された情報、リアルタイムに検索された検索履歴からの動向に基づく情報または人流解析に基づく情報を用いて推定する推定手順と、
前記推定手順により推定された混雑状況が、混雑許容度として前記ユーザの行動情報の履歴に基づいて設定された所定の閾値を上回る場合、前記行先の代替として提案する代替スポットを特定する特定手順と、
前記特定手順により特定された代替スポットに関連する情報を提供する提供手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、空席が存在する店舗の情報を提供してから利用者(ユーザ)がその店舗を訪問するまでの間に空席が無くなってしまう可能性を考慮して、店舗の利用状況と店舗との間との関係とに基づく検索結果を提供する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6419263号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、より適切な態様でユーザに情報を提供するための更なる向上の余地があった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、より適切な態様でユーザに情報を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、ユーザの検索に基づいて特定された行先の混雑状況を推定する推定部と、前記推定部により推定された混雑状況が、混雑許容度として設定された所定の閾値を上回る場合、前記行先の代替として提案する代替スポットを特定する特定部と、前記特定部により特定された代替スポットに関連する情報を提供する提供部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、より適切な態様でユーザに情報を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る混雑推定情報記憶部の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る設定情報記憶部の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、変形例1に係る情報処理システム1の情報処理を説明するための説明図である。
図9図9は、変形例2に係る情報処理システム1の情報処理を説明するための説明図である。
図10図10は、変形例2に係る情報処理システム1の情報処理を説明するための説明図である。
図11図11は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
〔1.情報処理の一例〕
従来、ユーザが店舗(例えば、飲食関連、美容関連、医療関連等の店舗)を検索する際、店舗が混雑の場合には、ユーザの選択肢が狭まる可能性がある。店舗側は、新生活様式の中、店内の混雑状況(混雑レベル)に応じた来店促進の方法を確保したい場合があると考えられる。例えば、店舗側は、混雑する場合には来店促進をしないが、非混雑の場合には積極的に来店促進をしたい場合があると考えられる。
【0011】
以下実施形態では、ユーザが店舗を検索する場合を示すが、店舗に限らず、どのような対象(例えば、施設)を検索してもよいものとする。また、以下実施形態では、ユーザがどこかの店舗を予約したい場合に、UIに自身が許容可能な混雑状況(以下、適宜、「混雑許容度」とする。)と距離とを入力することで、最初に行きたいと思った店舗(以下、適宜、「行先」とする。)を予約するが、混雑レベルが高い場合には、混雑レベルと距離とが許容範囲内の代替候補(以下、適宜、「代替スポット」とする。)を提示するものとする。なお、混雑許容度は、店舗の混雑状況に対するユーザの許容度である。また、代替スポットは、予約可能な行先の代替店舗である。これにより、店舗側は、混雑によるイメージ棄損や、ユーザエクスプレスが棄損するのを避けることができる。
【0012】
図1は、実施形態に係る情報処理システム1の情報処理の一例を示す図である。図1では、ユーザU11が、端末装置10に表示された画面UI11で、検索のパラメータを設定するものとする。ここで、画面UI11には、混雑許容度の設定UT11と、検索の対象領域(ジオフェンス)の設定UT12とが含まれる。
【0013】
設定UT11は、混雑許容度の指標として、「低」、「中」、及び「高」を含む。「低」は、混雑許容度が低く、混雑をできる限り望まない場合に設定される指標である。例えば、ユーザU11が、検索の内容から多少外れても待たないで入れる店舗に行きたい場合に設定される指標である。一方、「高」は、混雑許容度が高く、混雑をあまり気にしない場合に設定される指標である。例えば、ユーザU11が、多少待っても検索の内容に近い店舗に行きたい場合に設定される指標である。図1では、ユーザU11が、スクロールST11を操作することにより、混雑許容度を「中」に設定した場合を示す。情報処理装置100は、設定UT11を設定することにより決定される混雑許容度を上限として、混雑許容度の許容範囲内で、代替スポットを特定する。
【0014】
設定UT12は、検索の対象領域の大きさの指標として、所定の基準からの距離を含む。設定UT12の「1」、「200」、及び「400」は、距離の大きさを数値化した目印であり、対象領域の大きさが、例えば、1m、200m、及び400mであることを示す。図1では、ユーザU11が、スクロールST12を操作することにより、対象領域の大きさを、200弱に設定した場合を示す。情報処理装置100は、設定UT12を設定することにより決定される対象領域の領域内で、代替スポットを特定する。
【0015】
図1では、対象領域の所定の基準は、行先である。ユーザU11は、設定UT12のスクロールST12を調整することにより、対象領域の大きさを決定するための行先からの距離を変更する。このため、対象領域は、行先を中心とする円状となる。
【0016】
端末装置10は、ユーザU11の操作に基づいて、店舗を検索するために入力された入力情報とともに、画面UI11に対して設定された設定情報を情報処理装置100に送信する(ステップS101)。
【0017】
情報処理装置100は、端末装置10から情報を受信すると、ユーザU11の入力情報に基づいて行先を特定する(ステップS102)。例えば、情報処理装置100は、予め設定されたリスト(例えば、ユーザへのレコメンドリスト、お気に入りに設定されたリスト、過去の検索ログに基づくリスト)の中からユーザU11に選択させることで、選択された情報と、検索結果に含まれる情報とを比較することにより、行先を特定する。また、例えば、情報処理装置100は、検索結果として画面上に表示された地図情報からユーザU11に選択させることで、行先を特定してもよい。これにより、ユーザU11は、検索意図に沿ったピンポイントな店舗の予約を行うことができる。なお、行先の特定はこれらの方法に限定されず、他の既存技術を適宜用いて行先を特定してもよいものとする。
【0018】
情報処理装置100は、行先の混雑状況を推定する(ステップS103)。例えば、情報処理装置100は、検索した店舗を予約するための予約システムとの連動により提供される情報、店舗側のセルフレポートにより提供される情報、クラウドソーシングにより提供される情報、リアルタイムに検索された検索履歴からの動向に基づく情報、又は人流解析からのインサイト(例えば、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)、UWB(Ultra Wide Band)、WiFiスニッフィング、ToFセンサ)に基づく情報等に基づいて、行先の混雑状況を推定する。なお、混雑状況の推定はこれらの方法に限定されず、他の既存技術を適宜用いて混雑状況を推定してもよいものとする。
【0019】
情報処理装置100は、行先の混雑状況が、混雑許容度としてユーザU11が予め設定した所定の閾値(図1の例では、「中」の混雑許容度)を上回る場合、行先の代替スポットを特定する(ステップS104)。例えば、情報処理装置100は、ステップS103において推定した混雑状況と、ステップS101において取得した設定情報に含まれる混雑許容度とを比較することにより、所定の閾値を上回るか否かを判定し、上回ると判定した場合には、行先の代替スポットを特定する。なお、図1では、情報処理装置100は、所定の閾値を上回ると判定したものとする。すなわち、情報処理装置100は、混雑レベルが高いと判定したものとする。また、情報処理装置100は、例えば、混雑状況と混雑許容度とのそれぞれを比較可能なスコアに変換することにより比較する。
【0020】
情報処理装置100は、設定UT11と設定UT12とを満たす店舗のうち、設定UT11と設定UT12とを最も満たす店舗を代替スポットとして特定する。例えば、情報処理装置100は、設定UT11を満たす度合いと、設定UT12を満たす度合いとをスコア化することにより、店舗ごとのスコアを算出して、代替スポットを特定する。また、例えば、情報処理装置100は、設定UT11と設定UT12とに重み付けをすることにより、店舗ごとのスコアを算出して、スコアの最も高い代替スポットを特定してもよい。
【0021】
情報処理装置100は、特定した代替スポットに関する情報を検索結果上で表示させるための制御情報を端末装置10に送信する(ステップS105)。そして、端末装置10は、代替スポットに関する情報を表示する。例えば、端末装置10は、画面UI12を表示する。
【0022】
ここで、画面UI12には、行先TP11の店舗情報と、代替スポットSP(11乃至13)の店舗情報と、対象領域TR11の領域情報とが表示される。なお、画面UI12では、代替スポットとして3店舗が表示される場合を示すが、代替スポットの数は特に限定されないものとする。これにより、代替スポットSP(11乃至13)は、新規の予約獲得を向上することができる。
【0023】
行先TP11の店舗情報として、店舗の位置情報が表示される。また、行先TP11の店舗情報として、行先TP11を予約するための予約情報が表示される。なお、行先TP11の店舗情報を所定の態様で表示させることにより、行先TP11の混雑状況を示してもよい。例えば、行先TP11の店舗情報に、「緑」、「黄」、及び「赤」等の色情報を付与することにより、行先TP11の混雑状況を示してもよい。例えば、行先TP11が空いている場合には、「緑」の色情報を付与して行先TP11の店舗情報を表示してもよい。また、例えば、行先TP11が混雑している場合には、「赤」の色情報を付与して行先TP11の店舗情報を表示してもよい。これにより、行先TP11は、混雑状況を提示することで予約の取りこぼしを避けることができる。
【0024】
同様に、代替スポットSP(11乃至13)の店舗情報として、店舗の位置情報がそれぞれ表示される。また、代替スポットSP(11乃至13)の店舗情報として、代替スポットSP(11乃至13)を予約するための予約情報がそれぞれ表示される。代替スポットSP(11乃至13)の店舗情報は、ユーザU11への選択肢として検索結果上で表示される。ユーザU11は、代替スポットSP(11乃至13)の中から店舗情報を選択することにより予約する。これにより、ユーザU11は、代替スポットSP(11乃至13)を選択肢にすることができるため、混雑する店舗に行くリスクを回避することができる。
【0025】
なお、上記実施形態において、情報処理装置100は、距離だけでなく、代替スポットまでのルート(経路、移動ルート)上の混雑レベルを加味して、代替スポットを特定してもよい。例えば、距離が許容範囲内であっても、代替スポットまでのルートの混雑レベルが高い場合が考えられる。情報処理装置100は、代替スポットまでの距離と、代替スポットまでのルート上の混雑レベルとを重み付けすることにより、代替スポットに到着するまでの移動コストも含めた総合的な混雑レベルを算出してもよい。この場合、画面UI11で設定される設定UT11は、総合的な混雑レベルに対する混雑許容度である。情報処理装置100は、設定UT11で設定される混雑許容度と、総合的な混雑レベルとを比較することにより判定する。
【0026】
なお、上記実施形態において、情報処理装置100は、リアルタイムに代替スポットを特定して候補を提示してもよい。例えば、行先に向かって移動していくうちに行先が混雑してくる場合が考えられる。情報処理装置100は、ルートの近隣にある店舗の混雑状況をリアルタイムに推定して代替スポットを提示してもよい。
【0027】
なお、上記実施形態において、情報処理装置100は、行先の混雑レベルが許容範囲内である場合には、代替スポットを提示しないようにしてもよい。
【0028】
なお、上記実施形態では、ユーザU11がどこかの店舗を予約したい場合に、UIに自ら混雑許容度と距離とを入力する場合を示した。具体的には、ユーザU11が、設定UT11で混雑許容度を設定し、設定UT12で距離を設定する場合を示した。この例に限らず、混雑許容度及び距離は、自動で設定されてもよいものとする。混雑許容度は、例えば、ユーザU11がよく行く店舗の混雑レベルから閾値を算出することにより自動で設定されてもよい。例えば、混雑許容度は、ユーザU11が所定の期間中に訪問した店舗の混雑レベルの平均値に基づいて設定されてもよい。また、距離は、例えば、ユーザU11がよく行く店舗の距離から閾値を算出することにより自動で設定されてもよい。例えば、距離は、ユーザU11が所定の期間中に訪問した店舗の距離の平均値に設定されてもよい。このように、混雑許容度及び距離は、ユーザU11の行動情報の履歴から自動で設定されてもよい。なお、後述する予約日時(設定UT23)も同様に自動で設定されてもよい。
【0029】
〔2.情報処理システムの構成〕
図2に示す情報処理システム1について説明する。図2に示すように、情報処理システム1は、端末装置10と、情報処理装置100とが含まれる。端末装置10と、情報処理装置100とは所定の通信網(ネットワークN)を介して、有線または無線により通信可能に接続される。図2は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。なお、図2に示した情報処理システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の情報処理装置100が含まれてもよい。
【0030】
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。端末装置10は、実施形態における処理を実現可能であれば、どのような装置であってもよい。また、端末装置10は、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等の装置であってもよい。図1に示す例においては、端末装置10がスマートフォンである場合を示す。
【0031】
情報処理装置100は、ユーザの行先の混雑状況に基づいて代替スポットを特定するために用いられる。情報処理装置100は、例えば、PC、WS(Work Station)等の情報処理装置であり、端末装置10等からネットワークNを介して送信されてきた情報に基づいて処理を行う。
【0032】
なお、図2では、端末装置10と情報処理装置100とは、別装置である場合を示したが、端末装置10と情報処理装置100とが一体であってもよい。
【0033】
〔3.端末装置の構成〕
次に、図3を用いて、実施形態に係る端末装置10の構成について説明する。図3は、実施形態に係る端末装置10の構成例を示す図である。図3に示すように、端末装置10は、通信部11と、入力部12と、出力部13と、制御部14とを有する。
【0034】
(通信部11)
通信部11は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部11は、所定のネットワークNと有線又は無線で接続され、所定のネットワークNを介して、情報処理装置100等との間で情報の送受信を行う。
【0035】
(入力部12)
入力部12は、ユーザからの各種操作を受け付ける。図1に示す例では、ユーザU11からの各種操作を受け付ける。例えば、入力部12は、タッチパネル機能により表示面を介してユーザからの各種操作を受け付けてもよい。また、入力部12は、端末装置10に設けられたボタンや、端末装置10に接続されたキーボードやマウスからの各種操作を受け付けてもよい。
【0036】
(出力部13)
出力部13は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現されるタブレット端末等の表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。例えば、出力部13は、情報処理装置100から取得した広告を表示する。
【0037】
(制御部14)
制御部14は、例えば、コントローラ(controller)であり、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、端末装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM(Random Access Memory)を作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムには、端末装置10にインストールされたアプリケーションのプログラムが含まれる。例えば、この各種プログラムには、検索結果上に代替スポットに関する情報を表示するアプリケーションのプログラムが含まれる。また、制御部14は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0038】
図3に示すように、制御部14は、受信部141と、送信部142とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。
【0039】
(受信部141)
受信部141は、各種情報を受信する。受信部141は、外部の情報処理装置から各種情報を受信する。受信部141は、情報処理装置100等の他の情報処理装置から各種情報を受信する。例えば、受信部141は、代替スポットを表示するための制御情報を受信する。
【0040】
(送信部142)
送信部142は、外部の情報処理装置へ各種情報を送信する。送信部142は、情報処理装置100等の他の情報処理装置へ各種情報を送信する。例えば、送信部142は、ユーザが店舗を検索するために入力した入力情報を送信する。
【0041】
〔4.情報処理装置の構成〕
次に、図4を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。図4は、実施形態に係る情報処理装置100の構成例を示す図である。図4に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、情報処理装置100は、情報処理装置100の管理者から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0042】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、端末装置10等との間で情報の送受信を行う。
【0043】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図4に示すように、記憶部120は、混雑推定情報記憶部121と、設定情報記憶部122とを有する。
【0044】
混雑推定情報記憶部121は、店舗の混雑状況を推定する元となる情報を記憶する。ここで、図5に、実施形態に係る混雑推定情報記憶部121の一例を示す。図5に示すように、混雑推定情報記憶部121は、「混雑推定ID」、「店舗ID」、「店舗情報」、「日時」、「混雑推定情報」といった項目を有する。
【0045】
「混雑推定ID」は、混雑推定情報を識別するための識別情報を示す。「店舗ID」は、店舗を識別するための識別情報を示す。「店舗情報」は、店舗情報を示す。図5に示す例では、「店舗情報」に「店舗情報#11」や「店舗情報#12」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、店舗の位置を示す座標情報等が格納される。「日時」は、日時を示す。「混雑推定情報」は、混雑状況を推定する元となる情報を示す。図5に示す例では、「混雑推定情報」に「混雑推定情報#11」や「混雑推定情報#12」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、予約システムとの連動により提供される情報や、店舗側のセルフレポートにより提供される情報等が格納される。
【0046】
すなわち、図5では、混雑推定ID「KS11」によって識別される店舗IDが「TP11」であり、店舗情報が「店舗情報#11」であり、日時が「2020年11月14日」であり、混雑推定情報が「混雑推定情報#11」である例を示す。
【0047】
設定情報記憶部122は、ユーザの設定情報を記憶する。ここで、図6に、実施形態に係る設定情報記憶部122の一例を示す。図6に示すように、設定情報記憶部122は、「設定ID」、「ユーザID」、「混雑許容度」、「距離」といった項目を有する。
【0048】
「設定ID」は、設定情報を識別するための識別情報を示す。「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。「混雑許容度」は、混雑許容度を示す。「距離」は、検索の対象領域の所定の基準からの距離を示す。
【0049】
すなわち、図6では、設定ID「US11」によって識別されるユーザIDが「U11」であり、混雑許容度が「中」であり、距離が「180m」である例を示す。
【0050】
(制御部130)
制御部130は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0051】
図4に示すように、制御部130は、取得部131と、推定部132と、判定部133と、特定部134と、提供部135とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0052】
(取得部131)
取得部131は、各種情報を取得する。取得部131は、外部の情報処理装置から各種情報を取得する。取得部131は、端末装置10等の他の情報処理装置から各種情報を取得する。
【0053】
取得部131は、記憶部120から各種情報を取得する。取得部131は、混雑推定情報記憶部121から各種情報を取得する。また、取得部131は、取得した各種情報を記憶部120に格納する。取得部131は、混雑推定情報記憶部121に各種情報を格納する。
【0054】
取得部131は、店舗を検索するために入力された入力情報を取得する。また、取得部131は、混雑許容度や検索の対象領域等に関する設定情報を取得する。
【0055】
(推定部132)
推定部132は、店舗の混雑状況を推定する。例えば、推定部132は、予約システムとの連動により提供される情報、店舗側のセルフレポートにより提供される情報、クラウドソーシングにより提供される情報、リアルタイムに検索された検索履歴からの動向に基づく情報、又は人流解析からのインサイトに基づく情報に基づいて、混雑レベルを算出することにより、店舗の混雑状況を推定する。
【0056】
推定部132は、店舗の混雑状況として、混雑レベルを算出してもよい。また、推定部132は、代替スポットまでの距離と、代替スポットまでのルート上の混雑レベルとに基づいて、総合的な混雑レベルを算出してもよい。例えば、推定部132は、代替スポットまでの距離と、代替スポットまでのルート上の混雑レベルとをそれぞれ重み付けして、乗算することにより、総合的な混雑レベルを算出してもよい。
【0057】
(判定部133)
判定部133は、推定部132により推定された混雑状況を判定する。例えば、判定部133は、推定部132により推定された混雑状況が、混雑許容度として設定された所定の閾値を上回るか否かを判定する。具体的には、判定部133は、混雑許容度を予め対応付けて定められたスコアに変換することにより、推定部132により算出された混雑レベルと比較することにより判定する。
【0058】
(特定部134)
特定部134は、行先の店舗を特定する。例えば、特定部134は、予め設定されたリストと、ユーザの検索の入力情報とを比較することにより、行先の店舗を特定する。
【0059】
特定部134は、行先の代替として提案する代替スポットを特定する。例えば、特定部134は、混雑状況が、混雑許容度として設定された所定の閾値を満たす代替スポットを特定する。例えば、特定部134は、混雑許容度として予めユーザにより設定された所定の閾値を満たす代替スポットを特定する。また、例えば、特定部134は、混雑許容度としてユーザの行動情報に基づいて自動で設定された所定の閾値を満たす代替スポットを特定する。
【0060】
特定部134は、行先と同じエリア内の代替スポットを特定する。例えば、特定部134は、行先が表示される検索結果内の代替スポットを特定する。また、特定部134は、行先と同じカテゴリに属する代替スポットを特定する。例えば、特定部134は、飲食関連、美容関連、及び医療関連等のカテゴリが一致するように、行先と同じカテゴリに属する代替スポットを特定する。
【0061】
特定部134は、混雑許容度を満たす代替スポットの数が所定の条件を満たすように検索の対象領域を変更して代替スポットを特定する。例えば、特定部134は、混雑許容度を満たす代替スポットの数が少ない場合には、代替スポットの数が一定数となるように、対象領域を拡大する。また、例えば、特定部134は、混雑許容度を満たす代替スポットの数が多い場合には、代替スポットの数が一定数となるように、対象領域を縮小する。なお、所定の条件は、ユーザによって予め設定されたものであってもよいし、対象領域の変更後の距離と代替スポットの数との関係性に基づいて設定されるものであってもよい。
【0062】
(提供部135)
提供部135は、特定部134により特定された代替スポットに関する情報を提供する。例えば、提供部135は、代替スポットの予約情報を表示させるための制御情報を提供する。また、例えば、提供部135は、代替スポットの混雑状況を所定の態様で表示させるための制御情報を提供する。
【0063】
〔5.情報処理のフロー〕
次に、図7を用いて、実施形態に係る情報処理システム1による情報処理の手順について説明する。図7は、実施形態に係る情報処理システム1による情報処理の手順を示すフローチャートである。
【0064】
図7に示すように、情報処理装置100は、検索の入力情報を取得する(ステップS201)。また、情報処理装置100は、行先を特定する(ステップS202)。そして、情報処理装置100は、行先の混雑状況を推定する(ステップS203)。
【0065】
情報処理装置100は、行先の混雑状況が混雑許容度を満たすか否かを判定する(ステップS204)。情報処理装置100は、行先の混雑状況が混雑許容度を満たすと判定した場合(ステップS204;YES)、情報処理を終了する。また、情報処理装置100は、行先の混雑状況が混雑許容度を満たさないと判定した場合(ステップS204;NO)、代替スポットを特定する(ステップS205)。
【0066】
〔6.変形例〕
上述した実施形態に係る情報処理システム1は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、情報処理システム1の他の実施形態について説明する。
【0067】
(変形例1:ルート検索に対する寄道スポットの提示)
上記実施形態では、情報処理装置100が、行先を所定の基準として、行先を中心とする対象領域の領域内の代替スポットを特定する場合を示した。これは、例えば、ユーザが自宅から行先を検索する場合等であるが、行先近くの所定のスポットに既に到着している場合も考えられる。また、ルート検索時において、ユーザが行先に向かっている途中に周辺の店舗情報(例えば、混雑度合い)を知りたい等の場合には、元々のルート検索画面から離れる必要がある場合があり、ルート検索画面に戻るには再検索が必要となり不便が生じる場合がある。
【0068】
以下、情報処理装置100が、行先までのルート上の道のりの各点を所定の基準として、ルート検索時に表示された道のりの各点を中心とする対象領域の領域内の代替スポットを特定する場合の処理について説明する。具体的には、情報処理装置100は、現在地から行先までのルート上で、寄道可能な代替スポット(以下、適宜、「寄道スポット」とする。)を特定する場合の処理について説明する。なお、上記実施形態と同様の説明は適宜省略する。
【0069】
図8は、変形例1に係る情報処理システム1の情報処理を説明するための説明図である。図1のステップS105において、情報処理装置100は、寄道スポットSP(21乃至24)に関する情報を検索結果上で表示させるための制御情報を端末装置10に送信する。そして、端末装置10は、寄道スポットSP(21乃至24)に関する情報を表示する。例えば、端末装置10は、画面UI22を表示する。
【0070】
ここで、画面UI22には、目的地である行先TP21の店舗情報と、寄道スポットSP(21乃至24)の店舗情報と、対象領域TR21の領域情報と、スタート地点である現在地PS11の位置情報とが表示される。なお、画面UI22では、寄道スポットとして4店舗が表示される場合を示すが、寄道スポットの数は特に限定されないものとする。また、スタート地点は、ユーザの現在地に限らず、どのように設定されてもよいものとする。
【0071】
図8では、対象領域TR21の所定の基準は、行先TP21までのルート上の道のりの各点である。ユーザU11は、設定UT12のスクロールST12を調整することにより、対象領域TR21の大きさを決定するためのルート上の道のりの各点からの距離を変更する。このため、対象領域TR21は、ルート上の道のりの各点を中心とする。
【0072】
このように、情報処理装置100は、ルート検索結果上で、寄道スポットを特定する。また、情報処理装置100は、行先までのルート上からの距離と混雑状況とに基づいて、寄道スポットを特定する。例えば、情報処理装置100は、目的地として指定された行先の混雑状況が混雑許容度を上回る場合等、行先で待たないで入れるまでに十分な時間がある場合には、行先までのルート上からの距離と混雑状況とに基づいて、寄道可能な寄道スポットを特定する。情報処理装置100は、時間をずらすことにより混雑が減ると推定して、ユーザU11にとってルート上の関心があるスポットを、寄道スポットとして提示することができる。
【0073】
このように、情報処理装置100は、行先の混雑レベルだけでなく、行先に到着するまでの移動コストも含めた混雑レベルに基づいて、寄道スポットを特定する。これにより、ユーザU11は、渋滞ルートや混雑エリアを回避しながらも行先に到着することができる。また、これにより、ユーザU11は、混雑する店舗に行くリスクや、長い距離を巡るリスクを回避することができる。
【0074】
(変形例2:混雑状況を勘案した予約日時提示)
上記実施形態では、情報処理装置100が、検索した予約日時と同じ日時の代替スポットを提示する場合を示したが、この例に限られない。ここで、情報処理装置100は、予約日時と同じ日時の代替スポットではなく、混雑状況を勘案した代替スポットごとの予約日時提示を行ってもよい。以下、情報処理装置100が、店舗の混雑状況を勘案したピンポイントな予約日時を提示する場合の処理について説明する。
【0075】
従来、予約日時の混雑状況が不明である場合には、店舗への問い合わせ等の手間が掛かる場合があった。また、予約日時を変更して検索する場合には、ルートについても改めて検索及び確認する等の手間が掛かる場合があった。
【0076】
情報処理装置100は、混雑許容度や距離だけでなく、予約日時を加味して、代替スポットを特定してもよい。また、情報処理装置100は、予約日時に応じた店舗の混雑状況と、予約日時に応じた店舗までの移動コストとを加味した予約日時提示を行ってもよい。なお、予約日時提示を行う際には、ユーザの混雑許容度を満たす予約日時を提示するものとする。
【0077】
図9は、変形例2に係る情報処理システム1の情報処理を説明するための説明図である。なお、図1と同様の説明は適宜省略する。図9では、ユーザU11が、端末装置10に表示された画面UI12で、検索のパラメータを設定するものとする。ここで、画面UI12には、混雑許容度の設定UT21と、検索の対象領域の設定UT22と、予約日時の設定UT23とが含まれる。
【0078】
設定UT21は、設定UT11と同様の情報を含むため、説明を省略する。なお、図9では、ユーザU11が、スクロールST21を操作することにより、混雑許容度を「中」に設定した場合を示す。
【0079】
設定UT22は、設定UT12と同様の情報を含むため、説明を省略する。なお、図9では、ユーザU11が、スクロールST22を操作することにより、対象領域の大きさを、100に設定した場合を示す。
【0080】
設定UT23は、予約日時の設定を含む。図9では、ユーザU11が、スクロールST23を操作することにより、予約日時を、「8月29日」に設定した場合を示す。情報処理装置100は、設定UT23を設定することにより決定される予約日時を検索の対象として、代替スポットを特定する。例えば、情報処理装置100は、8月29日の予約日時における混雑状況と距離とが設定UT21及び設定UT22を満たす店舗を、代替スポットとして特定する。なお、スクロールST23に示す予約日時は、例えば、予め定められたリストから選択(例えば、スライダー形式による選択)されたものであっても、直接入力されたものであってもよいものとする。
【0081】
このように、情報処理装置100は、画面UI12に対するユーザU11の設定情報を取得する。図9では、情報処理装置100は、混雑許容度と、距離と、希望する予約日時とを含む設定情報を取得する。
【0082】
図10は、変形例2に係る情報処理システム1の情報処理を説明するための説明図である。なお、図1及び図8と同様の説明は適宜省略する。
【0083】
図10左側では、端末装置10は、画面UI23を表示する。ここで、画面UI23には、行先TP31の店舗情報と、代替スポットSP(31及び32)の店舗情報と、対象領域TR31の領域情報とが表示される。
【0084】
行先TP31の店舗情報として、店舗の位置情報が表示される。また、行先TP31の店舗情報として、行先TP31を予約するための予約情報が表示される。具体的には、行先TP31を予約するための予約情報として、予約可能な予約日時が表示される。図10左側では、直近に予約可能な予約日時がないため、その旨を示す情報が表示される。この場合のように、予約可能な予約日時がない場合には、混雑レベルが高いことを示す「赤」の色情報を付与して行先TP31の店舗情報を表示してもよい。
【0085】
同様に、代替スポットSP(31及び32)の店舗情報として、店舗の位置情報がそれぞれ表示される。また、代替スポットSP(31及び32)の店舗情報として、代替スポットSP(31及び32)を予約するための予約情報がそれぞれ表示される。具体的には、代替スポットSP(31及び32)を予約するための予約情報として、予約可能な予約日時が表示される。
【0086】
図10左側では、代替スポットSP31に対して、8月29日に予約可能な旨を示す情報が表示される。また、代替スポットSP32に対して、8月30日に予約可能な旨を示す情報が表示される。なお、図9の設定UT23において、予約日時を「8月29日」に設定していた場合には、8月29日の代替スポットSP32の予約情報が表示されないため、8月29日の代替スポットSP32が予約可能でないことを示す。また、直近に予約可能な予約日時がある場合には、予約日時とともに、混雑状況に応じた色情報を付与して代替スポットSP(31及び32)の店舗情報を表示してもよい。
【0087】
図10右側では、端末装置10は、画面UI24を表示する。ここで、画面UI24には、目的地である行先TP41の店舗情報と、寄道スポットSP(41及び42)の店舗情報と、対象領域TR41の領域情報と、スタート地点である現在地PS21の位置情報とが表示される。なお、図10左側と同様の説明は適宜省略する。
【0088】
図10右側では、寄道スポットSP41に対して、8月30日に予約可能な旨を示す情報が表示される。また、寄道スポットSP42に対して、8月29日に予約可能な旨を示す情報が表示される。なお、図9の設定UT23において、予約日時を「8月29日」に設定していた場合には、8月29日の寄道スポットSP41の予約情報が表示されないため、8月29日の寄道スポットSP41が予約可能でないことを示す。また、直近に予約可能な予約日時がある場合には、予約日時とともに、混雑状況に応じた色情報を付与して寄道スポットSP(41及び42)の店舗情報を表示してもよい。
【0089】
このように、情報処理装置100は、ユーザU11の検索に基づいて特定された店舗(例えば、行先、代替スポット、寄道スポット)の、ユーザU11が希望した予約日時を含む直近の混雑状況を推定し、混雑推定結果と、図9で取得された設定情報との突合せに基づいて、特定された店舗の混雑状況が、ユーザU11の混雑許容度の許容範囲を満たす予約日時を特定する。そして、情報処理装置100は、特定された予約日時に関する情報を提供し、端末装置10は、提供された予約日時に関する情報を表示する。
【0090】
例えば、情報処理装置100は、ユーザU11が混雑許容度や予約日時を入力することで、混雑許容度及び予約日時の設定情報と、店舗の混雑状況の混雑推定結果とを突合せることにより、該当する日時の予約情報を表示させてもよい。また、情報処理装置100は、ユーザU11が予約したい店舗や混雑許容度を入力することで、ユーザU11が予約したい店舗及び混雑許容度の設定情報と、店舗及びルートの混雑状況の混雑推定結果とを突合わせることにより、該当する日時の店舗の予約情報と、店舗へのルートの選択肢とを表示させてもよい。
【0091】
このように、情報処理装置100は、特定された予約日時に店舗を予約するための予約情報を表示させるとともに、予約日時の混雑状況を所定の態様で表示させてもよい。具体的には、情報処理装置100は、ユーザU11が希望する予約日時に、店舗の混雑状況がユーザU11の混雑許容度の許容範囲を満たす場合には、希望する予約日時の予約情報を表示させ、ユーザU11が希望する予約日時に、店舗の混雑状況がユーザU11の混雑許容度の許容範囲を満たさない場合には、直近の混雑状況に基づいて、混雑許容度の許容範囲を満たす予約日時の予約情報を表示させてもよい。例えば、混雑許容度の許容範囲を満たす最も直近の予約日時の予約情報を表示させてもよい。
【0092】
情報処理装置100は、予約日時に応じて混雑状況が異なる場合には、異なる色情報を用いて、予約情報を表示させてもよい。また、情報処理装置100は、直近に予約可能な予約日時がない場合には、その旨を示す情報とともに、直近に予約可能な予約日時がない場合の色情報を用いて、予約情報を表示させてもよい。
【0093】
また、情報処理装置100は、特定された予約日時の店舗へのルートの混雑状況に基づいて、ルートの混雑状況と、店舗の混雑状況とを含む総合的な混雑状況が、ユーザU11の混雑許容度の許容範囲を満たすルートの選択肢を表示させてもよい。また、情報処理装置100は、選択肢に含まれるルートの混雑状況を所定の態様で表示させてもよい。
【0094】
このように、情報処理装置100は、行先の周辺の混雑状況を推定して、混雑推定結果に基づく店舗の空き状況に基づいて、店舗を訪問する代替の日時を決定することにより、予約日時提示を行ってもよい。この際、情報処理装置100は、店舗の空き状況と、ユーザ自身の予定とを比較することにより、店舗を訪問する代替の日時を決定してもよい。この場合、情報処理装置100は、店舗を訪問する代替の日時を、混雑許容度を満たす予約日時に決定する。
【0095】
また、情報処理装置100は、予約日時に応じて、ある地域の地域内、ルートから所定の範囲内、又は指定された領域内等から、代替スポットや寄道スポットを特定してもよい。
【0096】
これにより、ユーザは、店舗予約時に改めて混雑状況等を確認しなくても、一回の検索で空き状況、混雑状況、及び移動コスト等を把握することができる。また、これにより、店舗側は、問い合わせ対応等の負担が軽減し、混雑が平準化するため、顧客の期待値をコントロールすることができる。また、これにより、店舗近くの公共交通機関は、混雑が平準化するため、更なるサービスの向上を促進することができる。
【0097】
なお、情報処理装置100は、図9の設定UT23において、8月29日等の日程だけでなく、「8月29日18時から」のような時間を含めた予約日時を選択させることで、該当する予約日時に応じた店舗情報を表示させてもよい。そして、情報処理装置100は、8月29日等の日程だけでなく、「8月29日18時からOK」等の時間を含めた予約日時を表示させてもよい。
【0098】
また、情報処理装置100は、時間帯によって店舗の混雑状況がユーザU11の混雑許容度の許容範囲を満たす予約日時がある場合には、店舗の混雑状況が混雑許容度の許容範囲を満たす時間帯を含めた予約日時の予約情報を表示させるとともに、時間帯に該当する予約日時の混雑状況を所定の態様で表示させてもよい。
【0099】
〔7.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置100は、推定部132と、特定部134と、提供部135とを有する。推定部132は、ユーザの検索に基づいて特定された行先の混雑状況を推定する。また、特定部134は、推定部132により推定された混雑状況が、混雑許容度として設定された所定の閾値を上回る場合、行先の代替として提案する代替スポットを特定する。また、提供部135は、特定部134により特定された代替スポットに関連する情報を提供する。
【0100】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、代替スポットを選択肢として、ユーザが混雑する店舗に行くリスクを回避させることができる。これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、店舗の予約時に、より適切な態様でユーザに情報を提供することができる。
【0101】
また、提供部135は、代替スポットを予約するための予約情報をユーザへの選択肢として検索結果上で表示させるとともに、代替スポットの混雑状況を所定の態様で表示させるための制御情報を提供する。
【0102】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、混雑状況を提示することで、行先の混雑時の客入りの制御を適切に行うことができるとともに、代替スポットの新規の予約獲得の向上を促進することができる。
【0103】
また、特定部134は、混雑状況が所定の閾値以下を満たす代替スポットを特定する。
【0104】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、ユーザが混雑する店舗に行くリスクを回避させることができる。
【0105】
また、特定部134は、行先と同じエリア又はカテゴリに属する代替スポットを特定する。
【0106】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、ユーザの検索意図に沿った店舗に送客することができる。
【0107】
また、特定部134は、ユーザに応じて設定される距離に基づいて決定される、検索の対象領域に属する代替スポットを特定する。
【0108】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、混雑する店舗に行くリスクだけでなく、ユーザが長い距離を巡るリスクを回避することができる。
【0109】
また、特定部134は、所定の閾値に応じて特定される代替スポットの数が所定の条件を満たすように検索の対象領域を変更して特定する。
【0110】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、代替スポットの選択肢が多すぎたり、又は少なすぎたりするリスクを回避して、更なるユーザビリティの向上を促進することができる。
【0111】
また、推定部132は、ユーザが予め目的地として指定した行先の混雑状況を推定する。また、特定部134は、ユーザが予め目的地として指定した行先の混雑状況が所定の閾値を上回る場合、ユーザの現在地から行先までのルート上からの距離と混雑状況とに基づいて、代替スポットを特定する。
【0112】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、店舗の予約時に、店舗に行くルート上の寄道スポットに関する情報を、より適切な態様でユーザに提供することができる。
【0113】
〔8.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る端末装置10及び情報処理装置100は、例えば、図11に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図11は、端末装置10及び情報処理装置100の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0114】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0115】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定の通信網を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定の通信網を介して他の機器へ送信する。
【0116】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0117】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0118】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る端末装置10及び情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部14および130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0119】
〔9.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0120】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0121】
また、上述してきた実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0122】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0123】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0124】
1 情報処理システム
10 端末装置
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 混雑推定情報記憶部
122 設定情報記憶部
130 制御部
131 取得部
132 推定部
133 判定部
134 特定部
135 提供部
N ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11