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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-20
(45)【発行日】2024-06-28
(54)【発明の名称】保持装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20240621BHJP
【FI】
H01L21/68 R
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021171459
(22)【出願日】2021-10-20
(65)【公開番号】P2023061525
(43)【公開日】2023-05-02
【審査請求日】2024-02-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004547
【氏名又は名称】日本特殊陶業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】公門 保明
【審査官】内田 正和
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/185395(WO,A1)
【文献】特開2005-268654(JP,A)
【文献】国際公開第2022/202147(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を保持する第1表面と、前記第1表面の反対側に位置する第2表面と、を有する絶縁性の板状部材を備え、
前記板状部材の内部には、
ガス流路であって、
前記第1表面に平行に延びる面平行ガス流路と、
前記面平行ガス流路の壁面に設けられた第1接続孔に接続されて、前記第1表面に設けられたガス流出孔と前記面平行ガス流路とを連通させるガス流出路と、
前記面平行ガス流路の壁面に設けられた第2接続孔に接続されて、前記第2表面に設けられたガス流入孔と前記面平行ガス流路とを連通させるガス流入路と、を有するガス流路と、
前記第1表面と前記面平行ガス流路との間に配された第1電極と、
前記第2表面と前記面平行ガス流路との間に配された第2電極と、が設けられ、
前記第1電極には、当該第1電極と前記ガス流出路の壁面との間に所定の間隔を空けて前記ガス流出路を挿通させる第1貫通孔が形成され、
前記第2電極には、当該第2電極と前記ガス流入路の壁面との間に所定の間隔を空けて前記ガス流入路を挿通させる第2貫通孔が形成され、
前記ガス流路の内部には、絶縁性の多孔体が配されており、
前記多孔体は、
前記ガス流出路又は前記ガス流入路の少なくとも一方の内部に配された流出入路内多孔体部と、
前記第1表面の法線方向から視て前記第1貫通孔もしくは前記第2貫通孔に重畳するように、前記面平行ガス流路の内部に配された平行流路内多孔体部と、を備える、保持装置。
【請求項2】
前記面平行ガス流路には、前記多孔体が配されない空領域が設けられている、請求項1に記載の保持装置。
【請求項3】
前記第1接続孔と前記第2接続孔は、前記第1表面の法線方向から視て、互いに重畳しない位置に設けられている、請求項1又は請求項2に記載の保持装置。
【請求項4】
前記多孔体は、
前記第1表面の法線方向から視て前記第1貫通孔に重畳するように、前記ガス流出路の内部から前記面平行ガス流路の内部に至る領域に配された第1多孔体と、
前記第1表面の法線方向から視て前記第2貫通孔の全体に重畳するように、前記ガス流入路の内部から前記面平行ガス流路の内部に至る領域に配された第2多孔体と、を含む、請求項1から請求項3の何れか一項に記載の保持装置。
【請求項5】
前記平行流路内多孔体部は、前記流出入路内多孔体部に連なる前記多孔体の一部が、前記第1接続孔もしくは前記第2接続孔から前記面平行ガス流路の内部に突出することによって形成されている、請求項1から請求項4の何れか一項に記載の保持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、保持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
保持装置の一例として、下記特許文献1に記載の静電チャックが知られている。この静電チャックは、第1面及び第2面を有するプレートと、第1面近傍においてプレートに埋め込まれた第1電極と、第2面近傍においてプレートに埋め込まれた第2電極と、第1電極と第2電極とを接続する複数の導電体と、第1電極と第2電極との間のプレート内に配された第1ガス流路と、プレートの第2面から第1ガス流路に延びるガス流入路と、プレートの第1面から第1ガス流路に延びる複数のガス流出路と、を有する。基板やウェハ等のプラズマ処理を行う際には、プラズマ処理チャンバー等の内部に、プレートの第1面が上面、第2面が下面となる姿勢で静電チャックを配置し、第1面上に基板等を保持させる。そして、プレートの下方に配される金属製の冷却板に高周波電力を印加し、プラズマを発生させるとともに、基板等にバイアス電圧を生じさせる。また、プレート第1面側に保持された基板等の温度制御性を高めるため、ヘリウム等の熱伝導性ガスが、第2面側からプレート内のガス流路を介して第1面側に送られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2020/185395号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、処理の高速化等を図るため、プラズマ処理時に印加される高周波電力が高電圧化されている。この結果、冷却板と基板等との間の電位差が大きくなり、ガス流路内において意図しない異常放電(アーキング)が発生する可能性が高くなっている。異常放電が発生すると、基板等の処理品質が悪化して歩留りが低下するため、ガスの供給を妨げることなく流路内における異常放電の発生を低減する技術が求められる。一例として、ガス流路のうち、ガス流入孔やガス流出孔から基板等を保持する保持面に交差する方向に延びる部分(特許文献1のガス流入路やガス流出路に相当する部分)に、例えば絶縁性の多孔体を配置することにより、異常放電の発生を低減できることが知られている。また、保持面に平行に延びる部分(特許文献1の第1ガス流路に相当する部分)は、この上下に電極(特許文献1では第1電極及び第2電極)を配置することにより、異常放電対策が可能である。
【0005】
しかしながら、保持面に平行に延びる部分の上下に配される電極は、絶縁性を確保し、ガス流路内における放電を回避する観点から、ガス流入路やガス流出路内の近傍には配置できない。このため、ガス流入路やガス流出路の近傍には、上下に配置される電極を有さない領域が生じてしまう。従来の方法では、この領域について、異常放電への対策を講じることができていなかった。
【0006】
本技術は、上記状況に鑑み、従来は難しかった領域での異常放電対策を可能とし、異常放電の発生が一層低減された保持装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る保持装置は、対象物を保持する第1表面と、前記第1表面の反対側に位置する第2表面と、を有する絶縁性の板状部材を備え、前記板状部材の内部には、ガス流路であって、前記第1表面に平行に延びる面平行ガス流路と、前記面平行ガス流路の壁面に設けられた第1接続孔に接続されて、前記第1表面に設けられたガス流出孔と前記面平行ガス流路とを連通させるガス流出路と、前記面平行ガス流路の壁面に設けられた第2接続孔に接続されて、前記第2表面に設けられたガス流入孔と前記面平行ガス流路とを連通させるガス流入路と、を有するガス流路と、前記第1表面と前記面平行ガス流路との間に配された第1電極と、前記第2表面と前記面平行ガス流路との間に配された第2電極と、が設けられ、前記第1電極には、当該第1電極と前記ガス流出路の壁面との間に所定の間隔を空けて前記ガス流出路を挿通させる第1貫通孔が形成され、前記第2電極には、当該第2電極と前記ガス流入路の壁面との間に所定の間隔を空けて前記ガス流入路を挿通させる第2貫通孔が形成され、前記ガス流路の内部には、絶縁性の多孔体が配されており、前記多孔体は、前記ガス流出路又は前記ガス流入路の少なくとも一方の内部に配された流出入路内多孔体部と、前記第1表面の法線方向から視て前記第1貫通孔もしくは前記第2貫通孔に重畳するように、前記面平行ガス流路の内部に配された平行流路内多孔体部と、を備える、保持装置である。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、異常放電の発生が低減された保持装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る保持装置の一部を破断して概略構成を模式的に示した斜視図である。
図2図2は、板状部材の内部構造の概要を模式的に示した断面図である。
図3図3は、図2の一部を拡大して示した断面図である。
図4図4は、参考例に係る板状部材の多孔体配設領域近傍を拡大して示した断面図である。
図5図5は、他の実施形態に係る板状部材の多孔体配設部分を拡大して示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記する。
<1> 本開示の保持装置は、対象物を保持する第1表面と、前記第1表面の反対側に位置する第2表面と、を有する絶縁性の板状部材を備え、前記板状部材の内部には、ガス流路であって、前記第1表面に平行に延びる面平行ガス流路と、前記面平行ガス流路の壁面に設けられた第1接続孔に接続されて、前記第1表面に設けられたガス流出孔と前記面平行ガス流路とを連通させるガス流出路と、前記面平行ガス流路の壁面に設けられた第2接続孔に接続されて、前記第2表面に設けられたガス流入孔と前記面平行ガス流路とを連通させるガス流入路と、を有するガス流路と、前記第1表面と前記面平行ガス流路との間に配された第1電極と、前記第2表面と前記面平行ガス流路との間に配された第2電極と、が設けられ、前記第1電極には、当該第1電極と前記ガス流出路の壁面との間に所定の間隔を空けて前記ガス流出路を挿通させる第1貫通孔が形成され、前記第2電極には、当該第2電極と前記ガス流入路の壁面との間に所定の間隔を空けて前記ガス流入路を挿通させる第2貫通孔が形成され、前記ガス流路の内部には、絶縁性の多孔体が配されており、前記多孔体は、前記ガス流出路又は前記ガス流入路の少なくとも一方の内部に配された流出入路内多孔体部と、前記第1表面の法線方向から視て前記第1貫通孔もしくは前記第2貫通孔に重畳するように、前記面平行ガス流路の内部に配された平行流路内多孔体部と、を備える。
【0011】
<2> 上記<1>の保持装置において、前記面平行ガス流路には、前記多孔体が配されない空領域が設けられている。
【0012】
<3> 上記<1>又は<2>の保持装置において、前記第1接続孔と前記第2接続孔は、前記第1表面の法線方向から視て、互いに重畳しない位置に設けられている。
【0013】
<4> 上記<1>から上記<3>の何れかに記載の保持装置において、前記多孔体は、前記第1表面の法線方向から視て前記第1貫通孔に重畳するように、前記ガス流出路の内部から前記面平行ガス流路の内部に至る領域に配された第1多孔体と、前記第1表面の法線方向から視て前記第2貫通孔の全体に重畳するように、前記ガス流入路の内部から前記面平行ガス流路の内部に至る領域に配された第2多孔体と、を含む。
【0014】
<5> 上記<1>から上記<3>の何れかに記載の保持装置において、前記平行流路内多孔体部は、前記流出入路内多孔体部に連なる前記多孔体の一部が、前記第1接続孔もしくは前記第2接続孔から前記面平行ガス流路の内部に突出することによって形成されている。
【0015】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の保持装置の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。なお、各図面の一部には、直交座標系XYZのX軸、Y軸及びZ軸を示しており、各軸方向が各図において同一方向となるように描かれている。以下の説明では、図1における紙面手前上側で図2から図5における上側を上側とし、各図面において、複数の同一部材については、一の部材に符号を付して他の部材の符号を省略することがある。また、各図面における部材の相対的な大きさや配置は必ずしも正確ではなく、説明の便宜を考慮して一部の部材の縮尺等を変更しているものがある。以下の説明において、「平行」「直交」は必ずしも厳密にこのような位置関係にあることを要さず、本開示の要旨を逸脱しない限りにおいて、「略平行」「略直交」であることを含むものとする。
【0016】
<実施形態の詳細>
以下、本実施形態に係る保持装置100を、図1から図4を参照しつつ説明する。保持装置100は、対象物(例えば、半導体ウェハW)を所定の処理温度(例えば、50℃~400℃)に加熱しながら、静電引力によって吸着し保持する静電チャックである。静電チャックは、例えば減圧されたチャンバー内でプラズマを用いてエッチング等の処理を行うプロセスにおいて、ウェハWを載置するテーブルとして使用される。
【0017】
図1は、保持装置100の概略構成を模式的に示した図である。保持装置100は、円板状の板状部材10と、同じく円板状のベース部材20と、を備える。ベース部材20の径は板状部材10よりも大きく、例えば板状部材10が直径300mm×厚み3mmの円板状をなす場合、ベース部材20は直径340mm×厚み20mmの円板状とすることができる。なお、板状部材10及びベース部材20は何れも、概ね円板状をなすものであり、これらに、位置合わせを行うための凹凸等が設けられていてもよい。板状部材10とベース部材20は、上下方向(Z軸方向)に配列され、接合材30によって接合されている。板状部材10の上側の第1表面S1が、ウェハWを吸着し保持する吸着面とされ、板状部材10の下側の第2表面S2が、接合材30を介してベース部材20と接合される。板状部材10の上側の第1表面S1は、ウェハWを載置するための凸部を含む、凹凸面としてもよい。
【0018】
板状部材10は、図2に示すように、その第1表面S1及び第2表面S2が上下方向(Z軸方向)に略直交するように配される。板状部材10は絶縁性の基板であって、例えば、窒化アルミニウム(AlN)やアルミナ(Al)を主成分とするセラミックスにより形成されている。なお、ここでいう主成分とは、含有割合(重量割合)の最も多い成分を意味する。
【0019】
図1及び図2に示すように、板状部材10の第1表面S1には、複数のガス流出孔61が設けられ、第2表面S2には、ガス流入孔62が設けられている。そして、板状部材10の内部には、ガス流出孔61及びガス流入孔62との間を流体が移動可能に連通させるガス流路60が形成されている。第1表面S1の外周縁部は、内周部分に比べて僅かに上方に突出するように形成されており、第1表面S1にウェハWが吸着保持されると、図2に示すように、ウェハWと第1表面S1との間にギャップGが形成されるようになっている。
【0020】
板状部材10のガス流路60には、ヘリウムガス等の熱伝導性ガスが流される。後述するベース部材20のガス注入路23からガス流入孔62に注入されたガスは、ガス流路60を通ってガス流出孔61から流出し、板状部材10とウェハWと間のギャップGに充填される。これにより、第1表面S1の温度がウェハWに伝わり易くなり、ウェハWの温度制御性が向上する。ガス流路60を含む板状部材10の内部の構成については、後述する。
【0021】
接合材30には、例えばシリコーン系の有機接合剤、無機接合剤や、Al系の金属接着剤を含むボンディングシート等を用いることができる。接合材30は、板状部材10及びベース部材20の双方に対して高い接着力を有していることに加え、高い耐熱性と熱伝導性を有していることが好ましい。接合材30において、板状部材10に形成されたガス流入孔62に対向し、後述するベース部材20に形成されたガス注入路23に連なる位置には、穴が設けられている。これにより、ガス注入路23に注入された気体は、接合材30の内部の穴を通ってガス流路60へと流通可能とされている。
【0022】
ベース部材20は、図1に示すように、接合材30によって板状部材10の下側すなわち第2表面S2側に接合される。ベース部材20は導電性の基材であって、例えばアルミニウム、アルミニウム合金や、金属とセラミックスの複合体(Al-SiC)、又はセラミックス(SiC)を主成分として構成できる。ウェハWのプラズマ処理を行う際には、ベース部材20に高周波電力を印加することにより、ウェハWにバイアス電圧を生じさせる。ベース部材20は、既述したように板状部材10より大径な円板状をなし、この上に板状部材10の全体が載置される。
【0023】
図1に示すように、ベース部材20の内部には、冷媒路21が形成されている。冷媒路21に水やフッ素系不活性液体等の冷媒が流されることで、プラズマ熱の冷却が行われる。冷媒路21を冷媒が流れると、ベース部材20が冷却され、接合材30を介した熱伝導によって板状部材10が冷却され、さらに板状部材10の第1表面S1に保持されたウェハWが冷却される。冷媒の流れを調整することにより、ウェハWの温度を制御できる。
【0024】
図1に示すように、ベース部材20の内部にはまた、内部を流体が移動可能に形成されたガス注入路23が設けられている。ガス注入路23は、ベース部材20の下面に開口するとともに、接合材30の穴を経て板状部材10のガス流路60に連通されており、このガス注入路23からガス流路60に熱伝導性ガスが注入される。
【0025】
続いて、板状部材10内部の構成について、図2及び図3を参照しつつ説明する。
既述したように、板状部材10の内部には、ガス流出孔61とガス流入孔62とを連通させるガス流路60が形成されている。図2等に示すように、本実施形態に係るガス流路60は、面平行ガス流路60Tと、複数のガス流出路60V1と、ガス流入路60V2と、を含む。面平行ガス流路60Tは、水平方向すなわち第1表面S1に平行に延びるトンネル状のガス流路部分である。ガス流出路60V1は、上下方向すなわち第1表面S1に垂直に延びて、面平行ガス流路60Tの上側の壁面に設けられた第1接続孔63に接続され、複数のガス流出孔61と面平行ガス流路60Tとを連通させるガス流路部分である。ガス流入路60V2は、上下方向すなわち第1表面S1に垂直に延びて、面平行ガス流路60Tの下側の壁面に設けられた第2接続孔64に接続され、ガス流入孔62と面平行ガス流路60Tとを連通させるガス流路部分である。本実施形態において、第1接続孔63と第2接続孔64は、第1表面S1の法線方向から視て、互いに重畳しない位置に設けられている。ガス流出孔61やガス流入孔62の形状、並びに、ガス流路60の断面形状は限定されるものではないが、本実施形態では、何れも略円形に形成されている場合について例示する。
【0026】
図2に示すように、板状部材10の内部において、面平行ガス流路60Tの上方すなわち第1表面S1側には、第1電極51が配され、面平行ガス流路60Tの下方すなわち第2表面S2側には、第2電極52が配されている。これにより、面平行ガス流路60Tは、第1電極51と第2電極52によって、上下から挟まれている。第1電極51及び第2電極52は、例えば、タングステンやモリブデン等を含む導電性材料によって形成されている。本実施形態では、第1電極51が、第1表面S1に略平行な平面状をなし、ウェハW等を第1表面S1上に吸着するための静電引力を発現するチャック電極として機能する場合について例示する。この場合、第1電極51は、端子等を介して電源に接続され、必要に応じて第1電極51に給電が行われることで、ウェハWが第1表面S1上に吸着保持される。本実施形態ではまた、第2電極52も、第1表面S1に略平行な平面状をなすものとする。
【0027】
図2及び図3に示すように、平面状をなす第1電極51には、この下方に位置する面平行ガス流路60Tの第1接続孔63の真上となる位置に、第1接続孔63より一回り大きな第1貫通孔51Hが設けられており、この第1貫通孔51Hの中央部に、ガス流出路60V1が挿通される。図3に示すように、第1貫通孔51Hの孔縁は、ガス流出路60V1の壁面から所定の間隔D1だけ離れている。換言すれば、第1電極51は、ガス流出路60V1の壁面から所定の間隔D1を空けるように設けられている。同様に、図2及び図3に示すように、平面状をなす第2電極52には、この上方に位置する面平行ガス流路60Tの第2接続孔64の真下となる位置に、第2接続孔64より一回り大きな第2貫通孔52Hが設けられており、この第2貫通孔52Hの中央部に、ガス流入路60V2が挿通される。すなわち、図3に示すように、第2電極52は、ガス流入路60V2の壁面から所定の間隔D2を空けるように設けられている。導電性材料からなる第1電極51及び第2電極52が、ガス流出路60V1やガス流入路60V2内に露出したり近接したりすると、高周波電力が印加されたときの放電対象となるため、第1電極51や第2電極52と、ガス流出路60V1やガス流入路60V2の壁面との間は、一定間隔だけ離れている必要があるからである。間隔D1と間隔D2は、互いに同じ大きさであっても異なっていてもよく、第1電極51、第2電極52や、板状部材10の形成材料、想定されるプラズマ処理条件等に応じて設定できる。
【0028】
図2に示すように、板状部材10に形成されたガス流路60の内部には、多孔体70が配されている。多孔体70は、ガス流路60内を熱伝導性ガス等の流体が流通可能としつつ、上下方向に直線的に延びる大きな空隙がなくなるように形成されている。図3に示すように、本実施形態に係る保持装置100には、多孔体70として、ガス流出路60V1の内部から面平行ガス流路60Tの内部に至る領域に配された第1多孔体71と、ガス流入路60V2の内部から面平行ガス流路60Tの内部に至る領域に配された第2多孔体72と、が配されている。
【0029】
図3に示すように、多孔体70は、流出入路内多孔体部70Vと、平行流路内多孔体部71Tを有する。具体的には、第1多孔体71及び第2多孔体72はそれぞれ、ガス流出路60V1もしくはガス流入路60V2の内部に位置する流出入路内多孔体部71V,72Vと、面平行ガス流路60T内に位置する平行流路内多孔体部71T,72Tと、を有している。本実施形態では、流出入路内多孔体部70Vと、平行流路内多孔体部70Tは、各多孔体70において一体的に形成されている。より詳しくは、第1多孔体71では、流出入路内多孔体部71Vから連なる部分が、第1接続孔63から面平行ガス流路60Tの内部に突出することによって、平行流路内多孔体部71Tが形成されている。同様に、第2多孔体72では、流出入路内多孔体部72Vから連なる部分が、第2接続孔64から面平行ガス流路60Tの内部に突出することによって、平行流路内多孔体部72Tが形成されている。図3に示すように、平行流路内多孔体部71T,72Tは、第1表面S1の法線方向から視て、第1電極51の第1貫通孔51Hもしくは第2電極52の第2貫通孔52Hの全面に重畳するように形成されている。また、図3に示すように、本実施形態では、面平行ガス流路60Tのうち、第1表面S1の法線方向から視て第1貫通孔51H及び第2貫通孔52Hに重畳しない位置には、多孔体70が配されていない空領域ERが残されている。
【0030】
上記したような本実施形態に係る保持装置100は、公知の方法によって作製したベース部材20に、別途作製した板状部材10を、接合材30を介して図1等に示すように接合することで、製造できる。多孔体70が配された板状部材10の作製方法は、特に限定されるものではなく、種々の公知の方法を適宜に採用できる。例えば、公知の方法によって第1電極51、第2電極52を含む電極及びガス流路60を設けたセラミック基板を作製した後、適度な粘度を有する流体状の多孔体前駆物質を、ガス流出孔61もしくはガス流入孔62からガス流出路60V1もしくはガス流入路60V2に注入する。第1接続孔63もしくは第2接続孔64から面平行ガス流路60T内に所定量はみ出すように多孔体前駆物質を注入した後、加熱等によって多孔体前駆物質を硬化させれば、上記した態様で第1多孔体71や第2多孔体72をガス流路60内に配することができる。或いは、複数枚のグリーンシートのそれぞれに、ガス流路60を構成する溝や穴を形成し、多孔体前駆物質もしくは多孔体70を適当な位置に配置した状態で積層し焼成等して、板状部材10を作製してもよい。或いは、セラミック基板を複数個に分割したブロック体を作製し、各ブロック体においてガス流路60を構成する溝や穴の適当な位置に予め作製した多孔体70を配置した後に、ブロック体同士を接合することにより、板状部材10を作製してもよい。
【0031】
以上記載したような保持装置100は、例えば半導体製造装置の一部として使用される。保持装置100を半導体製造装置のチャンバー内に設置し、板状部材10の第1表面S1上にウェハWを載置する。チャック電極として機能する第1電極51への給電が行われると、静電引力が生じて第1表面S1にウェハWが吸着される。また、チャンバー内に原料ガスが導入され、ベース部材20に高周波電力が印加されると、プラズマが発生しウェハWにバイアス電圧が生じて処理が行われる。
【0032】
ウェハWを処理する際、ベース部材20の冷媒路21に冷媒が流されると、ウェハWは板状部材10を介して冷却される。このようにウェハWの温度が調整されるにあたり、ベース部材20のガス注入路23から板状部材10のガス流路60に注入された熱伝導性ガスが、第1表面S1のガス流出孔61から流出して第1表面S1とウェハWとの間に形成されたギャップGに充填されることで、ウェハWの温度が高い精度で制御される。
【0033】
ウェハWを処理する際は、上記したようにベース部材20に高周波電力が印加されるため、ウェハWとベース部材20との間に位置する板状部材10のガス流路60内において、異常放電が生じる可能性がある。特に近年は、処理の高速化等を図るためにプラズマ処理時に印加される高周波電力が高電圧化され、ウェハWとベース部材20との間の電位差が大きくなって、ガス流路60内において異常放電が生じる可能性が高くなっている。
【0034】
図4は、参考例に係る板状部材110のガス流路60を含む内部構造の概要を模式的に示した断面である。参考例に係る板状部材110では、ガス流路60内に配された第1多孔体171及び第2多孔体172が平行流路内多孔体部分を有していない点において、本実施形態に係る板状部材10と相違している。その他の構成は、板状部材10と基本的に同じであるため、板状部材10に係る構成と同じ符号を付して説明を省略する。
【0035】
図4に示す板状部材110では、ガス流路60のうちガス流出路60V1及びガス流入路60V2の内部に、第1多孔体171もしくは第2多孔体172が配されている。よって、ガス流出路60V1及びガス流入路60V2における異常放電の発生が低減される。また、面平行ガス流路60Tの大部分が、この上下に配された第1電極51と第2電極52の間に挟まれており、これらの電極で挟まれた領域における異常放電の発生が低減される。また、しかしながら、ガス流出路60V1やガス流入路60V2における異常放電を回避するために、第1電極51はガス流出路60V1壁面から間隔D1を、第2電極52はガス流入路60V2壁面から間隔D2を、それぞれ空けて形成されている。このため、面平行ガス流路60Tのうちガス流出路60V1やガス流入路60V2との接続部分近傍において、上下を電極に挟まれておらず内部に多孔体も配されていない領域LR(図4において網掛けで示す領域)が存在する。この領域LRについては放電対策が不十分であり、異常放電が生じ易くなってしまっている。
【0036】
図4に示す板状部材110に対し、図3に示す本実施形態に係る板状部材10では、面平行ガス流路60Tのうち第1電極51と第2電極52によって上下方向に挟まれていない部分に、第1多孔体71の平行流路内部分71T、第2多孔体72の平行流路内部分72Tが配されている。これにより、図4の領域LRに相当する領域においても、ウェハWを処理する際の異常放電の発生が低減される。
【0037】
(本実施形態の効果)
以上記載したように、本実施形態に係る保持装置100は、対象物(ウェハ)Wを保持する第1表面S1と、前記第1表面S1の反対側に位置する第2表面S2と、を有する絶縁性の板状部材10を備え、前記板状部材10の内部には、ガス流路60であって、前記第1表面S1に平行に延びる面平行ガス流路60Tと、前記面平行ガス流路60Tの壁面に設けられた第1接続孔63に接続されて、前記第1表面S1に設けられたガス流出孔61と前記面平行ガス流路60Tとを連通させるガス流出路60V1と、前記面平行ガス流路60Tの壁面に設けられた第2接続孔64に接続されて、前記第2表面S2に設けられたガス流入孔62と前記面平行ガス流路60Tとを連通させるガス流入路60V2と、を有するガス流路60と、前記第1表面S1と前記面平行ガス流路60Tとの間に配された第1電極51と、前記第2表面S2と前記面平行ガス流路60Tとの間に配された第2電極52と、が設けられ、前記第1電極51には、当該第1電極51と前記ガス流出路60V1の壁面との間に所定の間隔D1を空けて前記ガス流出路60V1を挿通させる第1貫通孔51Hが形成され、前記第2電極52には、当該第2電極52と前記ガス流入路60V2の壁面との間に所定の間隔D2を空けて前記ガス流入路60V2を挿通させる第2貫通孔52Hが形成され、前記ガス流路60の内部には、絶縁性の多孔体70が配されており、前記多孔体70は、前記ガス流出路60V1又は前記ガス流入路60V2の少なくとも一方の内部に配された流出入路内多孔体部70Vと、前記第1表面S1の法線方向から視て前記第1貫通孔51Hもしくは前記第2貫通孔52Hに重畳するように、前記面平行ガス流路60Tの内部に配された平行流路内多孔体部70Tと、を備える。
【0038】
上記構成によれば、流出入路内多孔体部70Vにより、ガス流出路60V1又はガス流入路60V2の内部における異常放電の発生が低減される。そして、平行流路内多孔体部70Tにより、面平行ガス流路60Tのうち、電極の絶縁性を確保するために上下に電極を配することができない領域LRにおいても異常放電の発生が低減される。これにより、面平行ガス流路60Tについて、第1接続孔63や第2接続孔64の近傍には内部に多孔体70が配され、その他の領域には上下に第1電極51及び第2電極52が配されて、面平行ガス流路60Tの全域に亘って異常放電の発生を低減できる。この結果、板状部材10の内部に形成されたガス流路60全体について異常放電対策が可能となり、異常放電の発生が低減された保持装置100を提供できる。上記において平行流路内多孔体部70Tは、第1表面S1の法線方向から視て、第1貫通孔51Hもしくは第2貫通孔52Hの全域に重畳するように配されていることが好ましい。
なお、ガス流路は、板状部材の内部に複数の面平行ガス流路を設け、第1表面に交差する方向に延びる複数のガス流路(ガス流出路及びガス流入路を含む)によって、複数の面平行ガス流路を介してガス流入孔とガス流出孔を連通するように構成してもよい。
【0039】
また、本実施形態に係る保持装置100において、前記面平行ガス流路60Tには、前記多孔体70が配されない空領域ERが設けられている。
【0040】
ガス流路60の内部の全域に多孔体70を配すれば、異常放電の発生を抑えられる反面、ガス流量の低下が避けられない。上記構成によれば、面平行ガス流路60Tのうち、上下に電極を配置することが困難な領域LRには多孔体70を配しながら、第1電極51及び第2電極52を配置することによって異常放電対策が可能な領域には多孔体70が配されないように形成できる。この結果、ガス流量の低下をできるだけ小さく抑えながら、異常放電の発生を低減できる。
【0041】
また、本実施形態に係る保持装置100において、前記第1接続孔63と前記第2接続孔64は、前記第1表面S1の法線方向から視て、互いに重畳しない位置に設けられている。
【0042】
プラズマ処理時には、第2表面S2から第1表面S1に向かう方向、すなわち概ね第1表面S1の法線方向に沿って高周波電力が印加される。ガス流路60は、多孔体70が内部に配されていたとしても板状部材10の他の部分より空孔率が高いため、上記法線方向に沿って並ぶように形成されたガス流路60、特に第1表面S1側から第2表面S2側に直線的に貫通するように板状部材10の内部に形成されたガス流路60では、異常放電が発生する可能性が高くなる。上記構成によれば、第1表面S1の法線方向から視て、第1接続孔63と第2接続孔64とが互いにシフトした位置に形成されており、ガス流出路60V1とガス流入路60V2が上下方向に並ぶことはない。よって、これらが上下方向に重畳する位置に形成されている場合と比較して、ガス流出路60V1やガス流入路60V2の内部で異常放電が発生する可能性が低減される。
【0043】
また、本実施形態に係る保持装置100において、前記多孔体70は、前記第1表面S1の法線方向から視て前記第1貫通孔51Hに重畳するように、前記ガス流出路60V1の内部から前記面平行ガス流路60Tの内部に至る領域に配された第1多孔体71と、前記第1表面S1の法線方向から視て前記第2貫通孔52Hの全体に重畳するように、前記ガス流入路60V2の内部から前記面平行ガス流路60Tの内部に至る領域に配された第2多孔体72と、を含む。
【0044】
上記構成によれば、ガス流出路60V1から面平行ガス流路60Tの第1接続孔63近傍には第1多孔体が、ガス流入路60V2から面平行ガス流路60Tの第2接続孔64近傍には第2多孔体72が、それぞれ配される。よって、何れか一方のみに多孔体70が配されている構成と比較して、異常放電の発生が一層低減される。
【0045】
また、本実施形態に係る保持装置100において、前記平行流路内多孔体部71T,72Tは、前記流出入路内多孔体部71V,72Vに連なる前記多孔体70の一部が、前記第1接続孔63もしくは前記第2接続孔64から前記面平行ガス流路60Tの内部に突出することによって形成されている。
【0046】
上記構成によれば、流出入路内多孔体部71V,72Vと平行流路内多孔体部71T,72Tとが一体的に形成され、多孔体71,72が屈曲部を有する形状となる。よって、多孔体71,72がガス流路60内で変位し難くなり、安定的に異常放電抑制効果を得ながら、擦れ等によるパーティクルの発生を低減できる。また、例えば、多孔体70を形成するための流体状の前駆物質を、ガス流出路60V1やガス流入路60V2から面平行ガス流路60T内にはみ出すように注入して硬化等させることにより、流出入路内多孔体部71V,72Vと平行流路内多孔体部71T,72Tを容易に形成してガス流路60内に配置可能となる。
【0047】
<他の実施形態>
(1)上記実施形態では、流出入路内多孔体部と平行流路内多孔体部とが一体的に形成されている例について示したが、これに限定されない。例えば図5に示す板状部材210のように、第1多孔体271の流出入路内多孔体部271Vと平行流路内多孔体部271Tが、別体として、ガス流路60内に配されていても構わない。
【0048】
(2)上記実施形態において、板状部材10の内部には、第1電極51、第2電極52とは別に、発熱抵抗体からなり、端子等を介して電源に接続されるヒータ電極が設けられていてもよい。必要に応じてヒータ電極への給電が行われることにより、板状部材10が加熱され、板状部材10の第1表面S1に保持されたウェハWが加熱される。ヒータ電極への給電を調整することにより、ウェハWの温度を制御できる。また、上記実施形態では、第1電極51がチャック電極として機能している場合について例示したが、これに限定されない。チャック電極は、第1電極51とは別に設けられていてもよい。
【0049】
(3)第1電極と第2電極は、他の電極や端子と電気的に接続されていてもよく、接続されていなくてもよい。両電極への給電等が行われなくても、静電容量が大きくなることで面平行ガス流路内における異常放電を低減できる。また、第1電極と第2電極は、互いに電気的に接続されていても、接続されていなくてもよい。両電極を電気的に接続すれば、間に配される面平行ガス流路内における電位差が小さくなり異常放電の発生を一層低減できる。
【0050】
(4)上記実施形態では、複数のガス流出路60V1と、ガス流入路60V2のすべてに、多孔体70が配設されている例について示したが、これに限定されない。複数のガス流出入路の一部に、本開示に沿った多孔体を配するだけでも、このような多孔体を有しない保持装置と比較して、ガス流路内における異常放電の発生を低減できる。
【0051】
(5)ベース部材は、その内部にガス注入路が形成されているものに限定されない。例えば、板状部材10の第2表面S2に、ガス流入孔62から外周に延びる溝が形成され、この溝から熱伝導性ガスが注入されて、ガス流路60内に導入されるように構成されていてもよい。また、ベース部材は、その内部に冷媒路が形成されているものに限定されない。ベース部材は、熱伝導性の高い材料で形成されているもの、放冷フィン等の何らかの冷却機構を備えているもの、が好ましい。
【0052】
(6)上記実施形態の保持装置における各部材を形成する材料は、あくまで例示であり、各部材が他の材料により形成されてもよい。また、上記実施形態における保持装置等の製造方法は、あくまで一例であって、種々に変更可能である。
【0053】
(7)本開示は、上記実施形態で例示した静電チャックに限らず、セラミック基材の表面上に対象物を保持する他の保持装置(例えば、加熱装置等)にも同様に適用可能である。
【符号の説明】
【0054】
100…保持装置
10,110,210…板状部材
20…ベース部材
21…冷媒路
23…ガス注入路
30…接合材
51…第1電極
51H…第1貫通孔
52…第2電極
52H…第2貫通孔
60…ガス流路
60T…面平行ガス流路
60V1…ガス流出路
60V2…ガス流出路
61…ガス流出孔
62…ガス流入孔
63…第1接続孔
64…第2接続孔
70…多孔体
71,171,271…第1多孔体
72,172…第2多孔体
70T,71T,72T,271T…平行流路内多孔体部
70V,71V,72V,171V,271V…流出入路内多孔体部
S1…第1表面
S2…第2表面
G…ギャップ
D1…(第1電極とガス流出路壁面との)間隔
D2…(第2電極とガス流入路壁面との)間隔
ER…空領域
LR…(上下が電極で挟まれておらず多孔体も配されていない)領域
W…ウェハ(対象物)
図1
図2
図3
図4
図5