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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-20
(45)【発行日】2024-06-28
(54)【発明の名称】自動一時停止制御リセット機構
(51)【国際特許分類】
   A61C 17/028 20060101AFI20240621BHJP
   A61C 17/02 20060101ALI20240621BHJP
【FI】
A61C17/028
A61C17/02 B
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021561672
(86)(22)【出願日】2020-04-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-16
(86)【国際出願番号】 EP2020060653
(87)【国際公開番号】W WO2020212465
(87)【国際公開日】2020-10-22
【審査請求日】2023-04-12
(31)【優先権主張番号】62/835,609
(32)【優先日】2019-04-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】弁理士法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】オルブライト イーサン
(72)【発明者】
【氏名】ガオ イェン
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン ライアン リチャード
(72)【発明者】
【氏名】グロウヴス ジェフリー
【審査官】松山 雛子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/073382(WO,A1)
【文献】米国特許第04531912(US,A)
【文献】国際公開第2018/193798(WO,A1)
【文献】特表2018-504217(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0000572(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 17/028
A61C 17/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
口腔洗浄器のハンドルのバルブを経る流体の流れを一時停止する一時停止制御機構をリセットする方法であって、
前記口腔洗浄器のハンドルのバルブを経る流体の流れが一時停止又は可能とされた場合に、入力が供給されるまで当該一時停止又は可能とされた状態を維持する双安定一時停止制御エレメントを有するハンドルを備えた口腔洗浄器を設けるステップと、
前記口腔洗浄器を電源オン状態にして、該口腔洗浄器の前記ハンドルの流体チャネルを経る流体の流れを可能にするステップと、
前記双安定一時停止制御エレメントを介してバルブを動作させることにより該口腔洗浄器のハンドルのバルブを経る流体の流れを可能にするステップと、
弾性デバイスを第1位置から第2位置に圧縮するステップと、
ロック機構を介して前記第2位置にある前記弾性デバイスをロックするステップと、
前記口腔洗浄器のハンドルをスタンドに置くか、又は該口腔洗浄器を電源オフ状態にすることにより前記ロック機構を解除するステップと
を有する、方法。
【請求項2】
前記弾性デバイスを前記第2位置から前記第1位置に拡張させて、前記ロック機構を解除した後に前記双安定一時停止制御エレメントを流体の流れを一時停止するように設定するステップを更に有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ハウジングを有する口腔洗浄器ハンドルを備えた口腔洗浄器を有する口腔洗浄器システムであって、前記ハウジングは内部に配置された空洞を有し、該空洞は一時停止制御アセンブリを有し、該一時停止制御アセンブリが、
バルブと、
前記バルブに結合され、第1位置と第2位置との間を移動し、且つ、第1突起を更に有するスライダと、
第1方向に延在し、第1端部及び第2端部を有し、前記第1端部が前記スライダの第1突起と接触する第1部分、及び、前記第1方向と直交する第2方向に延在し、第3端部及び第4端部を有し、バルブ本体を受け入れる貫通ボアを更に有する第2部分を有するリターンであって、前記第1部分の前記第2端部及び前記第2部分の前記第3端部が互いに接続されているリターンと、
第1位置と第2位置との間を移動し、前記第1方向とは反対の第3方向の前記リターンの動きを防止するストッパと
を有する、口腔洗浄器システム。
【請求項4】
前記一時停止制御アセンブリは前記スライダの第1位置が前記バルブの閉状態に対応すると共に前記スライダの第2位置が該バルブの開位置に対応するように構成され、前記スライダが前記第1位置から前記第2位置に移動されると前記リターンは第1位置から第2位置へ移動され、前記リターンが第2位置に移動されると前記ストッパが該リターンの第4端部に係合して固定するようにする、請求項3に記載の口腔洗浄器システム。
【請求項5】
前記一時停止制御アセンブリが前記リターンを前記第1方向とは反対の前記第3方向にバイアスする弾性デバイスを更に有する、請求項3に記載の口腔洗浄器システム。
【請求項6】
前記一時停止制御アセンブリはヒンジを更に有し、該ヒンジは、前記バルブ本体上に配置された第1ヒンジ部分と、前記ストッパ上に配置された第2ヒンジ部分とを有し、
前記ヒンジは、前記ストッパが第1回転方向及び該第1回転方向と反対の第2回転方向に回転することを可能にする、請求項3に記載の口腔洗浄器システム。
【請求項7】
前記ストッパが、前記第2ヒンジ部分から前記第1方向に延びる第1部分と、前記第2ヒンジ部分から前記第3方向に延びる第2部分とを更に有する、請求項6に記載の口腔洗浄器システム。
【請求項8】
前記ストッパの第1部分を前記第2方向にバイアスする第2付勢エレメントを備えたバルブ本体を更に有し、
前記リターンが前記第2位置にある場合、前記ストッパは、前記ヒンジの周りで前記第1回転方向に回転し、前記リターンの第4端部に係合して該リターンをロック状態で固定し、
前記ストッパの前記第1部分は前記第1方向に突出するキャッチ及び前記第2方向に突出するレッジを更に有し、前記リターンがロック状態にある場合において前記ストッパが前記第2位置にある場合、前記レッジは第1方向の力を付与する一方、前記キャッチが前記第2方向の力を付与する、
請求項7に記載の口腔洗浄器システム。
【請求項9】
前記口腔洗浄器ハンドルを受け入れると共に前記ストッパと係合するスタンドを更に有する、請求項3に記載の口腔洗浄器システム。
【請求項10】
前記スタンドが前記ストッパの前記第2部分をバイアスする磁石を有するか、又は
前記スタンドが前記ストッパの前記第2部分と係合する機械的突起を有する、
請求項9に記載の口腔洗浄器システム。
【請求項11】
ハンドルを備えた口腔洗浄器を有する口腔洗浄器システムであって、前記ハンドルはハウジングを有し、該ハウジングは内部に配置された空洞を有し、該空洞は、
前記口腔洗浄器が電源オン状態にある場合に、流体の流れが第1軸と実質的に平行な第1方向に移動する流体チャネルと、
バルブであって、該バルブが閉状態及び開状態にある場合に前記流体チャネルを経る前記流体の流れを、各々、禁止及び許可するバルブと、
前記流体の流れにより前記流体チャネル内の圧力が増加した場合に、前記第1方向に直交する第2方向に又は該第2方向とは反対の第3方向に移動する圧力板と、
前記第2方向又は前記第3方向に圧縮する弾性デバイスと、
本体を有するゲート付経路部品と
を有し、前記本体は、
該本体内に配置され、前記第2方向又は前記第3方向に延在すると共に第1端部及び第2端部を有する第1チャネルと、
前記本体内に配置され、前記第1方向に前記第1軸に対して第1角度で延在すると共に第3端部及び第4端部を有する第2チャネルと
を有し、前記第1チャネルの第2端部及び前記第2チャネルの第3端部が互いに一体的に接続されている、口腔洗浄器システム。
【請求項12】
前記ハンドルが、
第1位置から第2位置に移動するスライダであって、前記第1位置及び前記第2位置が前記バルブの閉状態及び開状態に各々対応するスライダと、
前記口腔洗浄器のハンドルの前記空洞内に配置されたガイドピンであって、前記ゲート付経路部品の第1チャネル及び第2チャネル内を移動するガイドピンと、
前記スライダに固定的に取り付けられたタブであって、前記第2方向又は前記第3方向に延在すると共に前記ガイドピンとスライド可能に係合する第3チャネルを有するタブと
を更に有し、前記流体チャネル内の前記流体の流れが前記圧力板に対して前記第2方向又は前記第3方向に第1の力を生成し、前記口腔洗浄器をロック解除状態に移行させる、
請求項11に記載の口腔洗浄器システム。
【請求項13】
前記ロック解除状態において、前記スライダは前記第1位置から前記第2位置に移動し、該スライダは前記ガイドピンを前記ゲート付経路部品の第2チャネルに沿って移動させ、前記第1位置から前記第2位置への前記スライダの移行が前記バルブの前記閉状態から前記開状態への移行に対応する、請求項12に記載の口腔洗浄器システム。
【請求項14】
前記口腔洗浄器が電源オフ状態となる場合、前記スライダは前記第2位置から前記第1位置に移動し、前記スライダは前記ガイドピンを前記ゲート付経路部品の前記第2チャネルに沿って移動させ、前記スライダの前記第2位置から前記第1位置への移行が前記バルブの開状態から閉状態への移行に対応する、請求項12に記載の口腔洗浄器システム。
【請求項15】
前記口腔洗浄器が電源オフ状態において、前記ガイドピンが前記ゲート付経路部品の前記第1チャネル内を前記第2端部から前記第1端部まで更に移動し、ロック状態に移行する、請求項12に記載の口腔洗浄器システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示は、広くは、特に口腔洗浄器で使用するための自動一時停止(休止)制御リセット機構に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 口腔洗浄器等の一部のパーソナルケア機器は、当該パーソナルケア機器の電源がオンである間にユーザが該パーソナルケア機器の使用を一時的に停止することを可能にする一時停止制御機構を含む。しばしば、この制御は、ユーザが当該機器をボタン、スライダ、又は該パーソナルケア機器又はそのハンドルを保持するのと同じ手で操作するための他の制御機構を使用して停止及び始動することを可能にする。
【発明の概要】
【0003】
[0003] 本開示は、口腔洗浄器等のパーソナルケア機器のハンドルに配置された一時停止制御機構内の一時停止制御弁(制御バルブ)を自動的にリセットするための機構に向けられたものである。当該機器が電源オフされるか又は該機器のハンドルに戻された場合、一時停止制御部は一時停止状態にリセットされ、ユーザが該機器を使用する準備ができ、該機器のハンドルを握っている場合に該ユーザが一時停止制御をオフするまで、該機器が動作することを防止する。
【0004】
[0004] 広くは、一態様において、口腔洗浄器の一時停止制御機構をリセットする方法が提供される。この方法は:双安定一時停止制御エレメントを備えたハンドルを有する口腔洗浄器を設けるステップと;該口腔洗浄器をオン状態にして、該口腔洗浄器のハンドルの流体チャネルを経る流体の流れを可能にするステップと;前記双安定一時停止制御エレメントを介して弁(バルブ)を動作させることにより当該口腔洗浄器のハンドルのバルブを経る流体の流れを可能にするステップと;弾性デバイスを第1位置から第2位置に圧縮するステップと;ロック機構を介して、該弾性デバイスを第2位置にロックするステップと;当該口腔洗浄器のハンドルをスタンドに置くか又は該口腔洗浄器をオフ状態にすることにより上記ロック機構を解除するステップと;を有する。
【0005】
[0005] 一態様において、この方法は、前記弾性デバイスを第2位置から第1位置に拡張させて、前記ロック機構を解除した後に前記一時停止制御エレメントを流体の流れを禁止するように設定するステップを更に有する。
【0006】
[0006] 概して、一態様においては、ハウジングを有する口腔洗浄器ハンドルを備えた口腔洗浄器を有する口腔洗浄器システムが提供され、前記ハウジングは内部に配置された空洞を有する。該空洞は一時停止制御アセンブリを有し、該一時停止制御アセンブリは:バルブと;該バルブに結合されたスライダであって、第1位置と第2位置との間を移動するように構成され、第1突起を更に有するスライダと;リターン(戻し部)と;ストッパ(係止部)と;を有する。前記リターンは、第1方向に延びる第1部分であって、第1端部及び第2端部を有し、前記第1端部が前記スライダの第1突起と接触する第1部分と;第1方向に直交する第2方向に延在する第2部分であって、第3端部及び第4端部を有し、バルブ本体を受け入れるように配置された貫通ボアを更に有する第2部分と;を有し、前記第1部分の第2端部及び前記第2部分の第3端部は互いに接続されている。前記ストッパは開位置と閉位置とを有し、該ストッパは前記リターンの前記第1方向とは反対の第3方向の動きを防止するように構成される。
【0007】
[0007] 一態様において、前記システムは、更に、前記スライダの第1位置が前記バルブの閉状態に対応し、前記スライダの第2位置が前記バルブの開状態に対応するように、前記一時停止制御アセンブリが構成されるように適合され、前記スライダが第1位置から第2位置に移動される場合に、前記リターンは第1位置から第2位置に移動され、前記リターンが第2位置に移動される場合に、前記ストッパは該リターンの第4端部に係合して固定するようにする。
【0008】
[0008] 一態様において、当該システムは、更に、前記一時停止制御アセンブリが前記第1方向とは反対の第3の方向に前記リターンをバイアスするように構成された弾性デバイスを更に有するように構成される。
【0009】
[0009] 一態様において、当該システムは、更に、前記一時停止制御アセンブリがヒンジを更に有するように構成され、該ヒンジは前記ストッパが第1回転方向に及び該第1回転方向とは反対の第2回転方向に回転することを可能にするよう構成される。該ヒンジは、前記バルブ本体上に配置された第1ヒンジ部分と、前記ストッパ上に配置された第2ヒンジ部分とを備える。
【0010】
[0010] 一態様において、当該システムは、更に、前記ストッパが前記第2ヒンジ部分から第1方向に延びる第1部分と、該第2ヒンジ部分から第3方向に延びる第2部分とを更に有するように構成される。
【0011】
[0011] 一態様において、当該システムは、前記ストッパの第1部分を第2方向にバイアスするように構成された第2付勢エレメントを有するバルブ本体を更に有する。前記リターンが第2位置にある場合、前記ストッパは、前記ヒンジの周りで第1回転方向に回転し、前記リターンの第4端部に係合してロック状態に固定する。前記ストッパの第1部分は、第1方向に突出するキャッチ(捕捉部)と、第2方向に突出するレッジ(棚部)とを更に有し、前記リターンがロック状態にある場合に前記ストッパが第2位置にある場合、前記レッジは第1方向に力を加える一方、前記キャッチは第2方向に力を加える。
【0012】
[0012] 一態様において、当該システムは、前記口腔洗浄器ハンドルを受け入れるように構成されると共に前記ストッパと係合するように構成されたスタンドを更に有する。
【0013】
[0013] 一態様において、前記スタンドは前記ストッパの第2部分をバイアスするように構成された磁石を有するか、又は該スタンドは前記ストッパの第2部分と係合するように構成された機械的突起を有する。
【0014】
[0014] 概して、一態様においては、ハンドルを備えた口腔洗浄器を有する口腔洗浄器システムであって、前記ハンドルはハウジングを有し、該ハウジングが内部に配置された空洞を有する口腔洗浄器システムが提供される。前記空洞は:前記口腔洗浄器がオン状態にある場合に、流体の流れが第1軸と実質的に平行な第1方向に移動する流体チャネルと;閉状態及び開状態にある場合に前記流体チャネルを経る前期流体の流れを、各々、禁止及び許可するように構成されたバルブと;前記流体の流れにより前記流体チャネル内の圧力が増加した場合に、前記第1方向に直交する第2方向に又は該第2方向とは反対の第3方向に移動するように構成された圧力板と;前記第2方向又は前記第3方向に圧縮するように構成された弾性デバイスと;ゲート付経路部品と;を有する。前記ゲート付経路部品は本体を有し、該本体は:該本体内に配置され、前記第2方向又は前記第3方向に延在すると共に第1端部及び第2端部を有する第1チャネルと;前記本体内に配置され、前記第1方向に前記第1軸に対して第1角度で延在すると共に第3端部及び第4端部を有する第2チャネルと;を有し、前記第1チャネルの第2端部及び前記第2チャネルの第3端部は互いに一体的に接続される。
【0015】
[0015] 一態様において、上記システムは、更に、前記ハンドルが:第1位置から第2位置に移動するよう構成されたスライダであって、前記第1位置及び前記第2位置が前記バルブの閉状態及び開状態に各々対応するスライダと;前記口腔洗浄器のハンドルの前記空洞内に配置されたガイドピンであって、前記ゲート付経路部品の第1チャネル及び第2チャネル内を移動するように構成されたガイドピンと;前記スライダに固定的に取り付けられたタブであって、前記第2方向又は前記第3方向に延在すると共に前記ガイドピンとスライド可能に係合するよう構成された第3チャネルを有するタブと;を更に有し、前記流体チャネル内の前記流体の流れが前記圧力板に対して前記第2方向又は前記第3方向に第1の力を生成し、前記口腔洗浄器をロック解除状態に移行させるように構成される。
【0016】
[0016] 一態様において、該システムは、更に、前記ロック解除状態において、前記スライダは前記第1位置から前記第2位置に移動するように構成され、該スライダは前記ガイドピンを前記ゲート付経路部品の第2チャネルに沿って移動させるように構成され、前記第1位置から前記第2位置への前記スライダの移行が前記バルブの前記閉状態から前記開状態への移行に対応するように構成される。
【0017】
[0017] 一態様において、該システムは、更に、前記口腔洗浄器がオフ状態になる場合、前記スライダは前記第2位置から前記第1位置に移動するよう適合され、前記スライダは前記ガイドピンを前記ゲート付経路部品の前記第2チャネルに沿って移動させるように適合され、前記スライダの前記第2位置から前記第1位置への移行が前記バルブの開状態から閉状態への移行に対応するように構成される。
【0018】
[0018] 一態様において、該システムは、更に、前記オフ状態において、前記ガイドピンが前記ゲート付経路部品の前記第1チャネル内を前記第2端部から前記第1端部まで移動するように更に適合され、ロック状態に移行するように構成される。
【0019】
[0019] 種々の実施形態の上記及び他の態様は、後述される実施形態から明らかとなり、斯かる実施形態を参照して解明されるであろう。
【0020】
[0020] 尚、図面において、同様の符号は異なる図を通し概して同じ部分を指す。また、図面は必ずしも実寸通りではなく、代わりに、種々の実施形態の原理を説明するに際して概して強調されている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】[0021] 図1は、本開示の態様による自動一時停止制御リセット機構を実施化するためのステップを示すフローチャートである。
図2】[0022] 図2は、本開示の態様による口腔洗浄器システムの概略図である。
図3】[0023] 図3は、本開示の態様による一時停止制御アセンブリの分解図である。
図4】[0024] 図4は、本開示の態様による一時停止制御アセンブリの組立図である。
図5】[0025] 図5は、本開示の態様によるバルブアセンブリの内部の概略図である。
図6】[0026] 図6は、本開示の態様によるリターンの概略図である。
図7】[0027] 図7は、本開示の態様によるストッパの概略図である。
図8】[0028] 図8は、本開示の態様によるストッパのキャッチ及びレッジの概略図である。
図9】[0029] 図9は、本開示の態様による一時停止制御アセンブリの概略図である。
図10】[0030] 図10は、本開示の態様によるストッパの概略図である。
図11図11は、本開示の態様によるストッパの概略図である。
図12】[0031] 図12は、本開示の態様による口腔洗浄器スタンドの概略図である。
図13図13は、本開示の態様による口腔洗浄器スタンドの概略図である。
図14】[0032] 図14は、一時停止制御アセンブリの部品がどのように連携するかを示す概略図である。
図15図15は、一時停止制御アセンブリの構成要素がどのように連携するかを示す概略図である。
図16図16は、一時停止制御アセンブリの構成要素がどのように連携するかを示す概略図である。
図17図17は、一時停止制御アセンブリの構成要素がどのように連携するかを示す概略図である。
図18】[0033] 図18は、流体圧リセット可能な一時停止制御機構の概略図である。
図19図19は、流体圧リセット可能な一時停止制御機構の概略図である。
図20図20は、流体圧リセット可能な一時停止制御機構の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[0034] 本開示は、口腔洗浄器がオフにされるか又はそのハンドルに戻される際に該口腔洗浄器を一時停止状態に自動的にリセットする機構に関するものである。口腔洗浄器が一時停止状態にある場合、口腔洗浄器ハンドル上に配置された一時停止制御ボタン又は他のユーザ接触子を使用して、口腔洗浄器ノズルを経る流体の流れを再開する。口腔洗浄器が以前に電源オフされていた場合において該口腔洗浄器が一時停止状態にされなかった場合、例えば該口腔洗浄器が貯水器(リザーバ)にもっと水が追加されることを要する場合において、該口腔洗浄器が電源オンされ又はハンドルから取り外された場合、流体がノズルから予期せずに流れ出る可能性があり、恐らくは壁、鏡、床等に水を噴霧してしまう。口腔洗浄器を一時停止状態に自動的にリセットすることにより、ユーザが該口腔洗浄器の使用を再開したいと欲して、該機器を電源オンするか又は該機器をハンドルから取り外す場合に、ユーザは該機器の動作に対してより多くの制御を行うことができる。例えば、ユーザは該口腔洗浄器のハンドルを口の近くに保持しながら一時停止制御を解除することができる。
【0023】
[0035] 本開示は、口腔洗浄器に対する一時停止制御を自動的にリセットするためのシステム及び方法に関するものである。該方法は、口腔洗浄器が電源オンされた際又は一時停止制御機能がオフされた際に位置エネルギを蓄積する弾性デバイスを使用する。該蓄積された位置エネルギは、次いで、当該口腔洗浄器が電源オフされるか又は該洗浄器のスタンドに置かれた場合に、解放され、一時停止制御機能をオンにする。該一時停止制御を自動的にリセットするためのシステムは一時停止制御アセンブリを有し、該アセンブリは、バルブに結合されると共に第1突起を有するスライダと;該スライダの第1突起と接触するリターン(戻し部)と;閉位置において該リターンが動くのを防止するストッパ(係止部)と;を含み得る。該一時停止制御を自動的にリセットするためのシステムは、流体圧の変化に応答して一時停止制御バルブの開放を可能にする圧力板及び圧力室も含み得る。
【0024】
[0036] 図1は、口腔洗浄器104の一時停止制御機構をリセットする例示的方法10を示すフローチャートである。ステップ20において、双安定一時停止制御エレメントを有する口腔洗浄器104(図2に示されるような)が設けられる(準備される)。双安定一時停止制御エレメントは、継続的なユーザ入力無しで無限にオン状態又はオフ状態の何れかに留まることができる一時停止制御部である。例えば、非双安定一時停止制御は、当該システムを一時停止状態に維持するためには一時停止制御部を押下したままにする必要があり、ユーザが該制御部を解放すると通常の動作が再開される。双安定一時停止制御エレメントは、該一時停止制御エレメントの状態を変更するユーザ入力が供給されるまで流体の流れが禁止されたままとなり又は流れ続けることを可能にするバルブ及びスライダ又はユーザ接触子を使用することを含み、流体チャネルを介する流体の流れを防止又は許可する如何なる機構を含むこともできる。これには、図1図20に図示される、バルブを介して口腔洗浄器ノズルへの流体の流れを禁止及び許可する機構が含まれる。ステップ30において、口腔洗浄器104は電源オンにされる。該口腔洗浄器は、例えば、ポンプ及びモータを使用して、加圧された流れを生成するための手段を含む。該口腔洗浄器ポンプは、例えば、図2図20に示されるように、口腔洗浄器ハンドルの流体チャネルを経る流体の流れを供給する。ステップ40において、該一時停止制御機構はオフされ、このことは、該一時停止制御機構が流体の流れを禁止しないことを意味する。例えば、上記一時停止制御バルブは、図2図20に示されるように、当該口腔洗浄器ハンドルの流体チャネル及び該バルブを介して上記ノズルへの流体の流れを可能にするように開かれる。
【0025】
[0037] ステップ50においては、当該口腔洗浄器システムの一部であって、位置エネルギを蓄えることができる弾性デバイスが圧縮される。例えば、該弾性デバイスは、図18図20に示されるように、当該口腔洗浄器の流体チャネル内の流体圧により圧縮され得る。該弾性デバイスは、当該一時停止制御アセンブリの他の部分の動きにより、例えば、図3図9に示されるように、リターン等の可動部分の機械的力によっても圧縮され得る。ステップ60において、該弾性デバイスは圧縮された位置にロックされる。例えば、このロック動作は、機械的デバイスを使用して該弾性デバイスの圧縮の方向に力を加えることを含み得る。この力は、図1図11に示されるようにストッパにより、又は図18~20に示されるように当該口腔洗浄器の動作の間に蓄積された流体圧により印加され得る。ステップ70において、当該口腔洗浄器は、例えば、該口腔洗浄器のモータへの電力を停止することにより電源オフされ、又は該口腔洗浄器が自身のスタンドに置かれ、ロック機構が解除される。オプションとしてのステップ80において、前記弾性デバイスを圧縮状態に維持していたロック機構が解除された後、該弾性デバイスの蓄積された位置エネルギを使用して、スライダ及び/又はバルブ等の一時停止制御エレメントを切り換え、上記バルブを介しての前記口腔洗浄器ノズルへの更なる流体を防止する。
【0026】
[0038] 図を参照すると、図2は口腔洗浄器システム100の概略図である。該システムは口腔洗浄器104を含む。口腔洗浄器104は、貯水器101、モータ103、ポンプ105、圧力解放弁107、機械強度制御弁111、バルブ140及びノズル109を含み得る。貯水器101は、当該口腔洗浄器がノズル109を介して放出する流体を含む。モータ103及びポンプ105は、貯水器101から口腔洗浄器ハンドル108及びノズル109への加圧された流れを生成する。図2に示されるように、当該口腔洗浄器はハンドル108、300を有し、該ハンドルは一時停止制御アセンブリ120が格納される空洞116、306を囲むハウジング112、304を有する。図3は、一時停止制御アセンブリ120の分解図での図解である。図4は、一時停止制御アセンブリ120の部品の組立図である。
【0027】
[0039] 図3及び図4に示すように、一時停止制御アセンブリ120はバルブ本体128を有するバルブアセンブリ124を含み、バルブ本体128は第1端部132及び第2端部136を有している。バルブ本体128は、該バルブ本体128の第1端部132と該バルブ本体128の第2端部136との間に配置されたバルブ140も有している。図5は、バルブ本体128の内部の概略図である。バルブ本体128の内部は、口腔洗浄器104(図2に示される)がオン状態S1にある場合に、流体の流れ148が当該バルブ本体の第1端部132から該バルブ本体の第2端部136へ第1方向dr1に移動できる流体チャネル144を含んでいる。バルブ140が閉じられた場合、該バルブ140は流体チャネル144を遮断し、該流体チャネル144を介してのノズル109(図2に示される)への流体の流れ148を阻止する。バルブ140は、該バルブが完全に閉じられた場合に流体の流れ148を完全に阻止し、該バルブ140が部分的に閉じられた場合に流体の流れ148を部分的に阻止するように構成できる。
【0028】
[0040] 図3を参照する。一時停止制御アセンブリ120は、バルブ本体128の外側に配置されると共に、第1端部154及び第2端部158並びに該第1端部154上の第1突起164を有するスライダ152も備える。第1突起164は第2方向dr2に延在する。スライダ152は、該スライダのバルブ本体128とは反対側の表面163上の突起であるユーザ接触子162も有する。ユーザ接触子162は、口腔洗浄器104のユーザがハウジング112の外部からアクセスできるように設計されている。ユーザ接触子162は、ボタン、スライダ、突起、又は当該スライダを第1位置156から第2位置160に及び/又は第2位置160から第1位置156にシフトする(図14及び図15に示される)ために或る位置から他の位置にシフトできる何らかの接触子とすることができる。
【0029】
[0041] 一時停止制御アセンブリ120は、バルブ本体128とスライダ152との間に配置されたリターン(戻し具)168を更に含む。図6に示されるように、リターン168の第1部分172は第1方向dr1に延在し、該リターン168の第2部分184は、第1方向dr1と直交する第2方向dr2に延在する。第1部分172は、該第1部分172の両端に第1端部176及び第2端部180を有する。第2部分184は、該第2部分184の両端に第3端部188及び第4端部192を有する。リターン168の第2端部180及びリターン168の第3端部188は互いに接続され、一体的に接続されて1つのユニットを形成することができる。図3図4及び図6に示されるように、スライダ152の第1突起164は、リターン168の第1端部176と接触する。リターン168の第2部分184は貫通ボア196を有し、該ボアを介してバルブ本体128が該リターンの第3端部188と第4端部192との間に位置決めされる。
【0030】
[0042] 図3に戻ると、一時停止制御アセンブリ120は、バルブ本体128の外側であって、リターン168及びスライダ152の反対側に配置されるストッパ208を更に含む。バルブ本体128は、バルブ本体128の外側において該バルブ本体128の第1端部132と第2端部136との間に配置された弾性デバイス220も含む。該弾性デバイス220は、一端においてリターン168と接触すると共に、反対の端部においてバルブ本体128と接触するように配置される。該弾性デバイス220はバネとすることができ、又は該弾性デバイス220は位置エネルギを蓄積及び解放し若しくは、リターン168の動きに応答して、圧縮及び拡張できる任意のデバイスであり得る。
【0031】
[0043] 図3及び図4に示されるように、一時停止制御アセンブリ120は、第1ヒンジ部分228及び第2ヒンジ部分232を有するヒンジ224を更に含む。第1ヒンジ部分228は、バルブ本体128上における該バルブ本体128の第1端部132と第2端部136との間に配置される。第1ヒンジ部分228は、バルブ本体128に固定されると共に、ストッパ208上に配置された第2ヒンジ部分232と関連して動作し得るように配向される。バルブ本体128は、該バルブ本体128に第1端部132と第2端部136との間において固定された第2付勢エレメント244も含む。該第2付勢エレメント244はストッパ208と接触し得るように配置される。該第2付勢エレメント244は、バネ又は位置エネルギを蓄積及び解放できる任意の可撓性材料であり得る。第2付勢エレメント244は、実質的に第2方向dr2に力246を付与できるように配置される。
【0032】
[0044] 図7に示されるように、ストッパ208は、第2ヒンジ部分232から第1方向dr1に延びる第1部分236と、第2ヒンジ部分232から第1方向とは反対の第3方向dr3に延びる第2部分240とを更に備える。該ストッパの第1部分236は、該第1部分236におけるヒンジ部分232を有する端部とは反対側の該第1部分236の端部にキャッチ(捕捉部)248及びレッジ(棚部)252を有する。図8に示されるように、キャッチ248は、第1方向dr1に延在し、該第1方向dr1に沿って延びると共に第2方向dr2に面する第1表面250を有する。レッジ252は、第2方向dr2に延在し、該第2方向dr2に沿って延びると共に第1方向dr1に面する表面を備えた第1表面254を有する。レッジ252の第1表面254は、当該ストッパ208の第1部分236を超えて第2方向dr2に延在することはない。キャッチ248の第1表面250及びレッジ252の第1表面254は、互いに隣接すると共に直交して、これら第1表面250及び第1表面254の相対する間の空間に空洞を形成するように配置される。
【0033】
[0045] 図9は、一時停止制御アセンブリ120の構成要素の概略図である。スライダ152は第2位置160(これは、開いたバルブ140に対応する)にある。第2方向dr2においてスライダ152に隣接するものは、リターン168である。リターン168も、自身の第2位置204にある。スライダ152の第1突起164はリターン168の第1端部176と接触する。バルブ本体128は、リターン168の第3端部188と第4端部192との間における該リターン168の貫通ボア196(図示せず)内に受け入れられる。ストッパ208は、閉じられた第2位置216にある。ストッパ208は、該ストッパ208の第1端部236に配置されたキャッチ248及びレッジ252が、リターン168の第4端部192を受け入れるように配置される。キャッチ248はリターン168に対し第2方向dr2に力を付与する。ストッパ208のレッジ252は、リターン168に対して第1方向dr1に力を付与し、該リターン168が第3の方向dr3に移動するのを防止する。リターン168はロックされた状態にある。
【0034】
[0046] 図10及び図11を参照すると、リターン168(図10及び図11には示されていない)が自身の第1位置200から自身の第2位置204に移動し、ストッパ208に沿って第1方向dr1に移動すると、該ストッパはヒンジ224の周りで第1回転方向RD1に回転する。このことは第2付勢エレメント244、232を圧縮し、該エレメントはストッパ208に対して第2方向dr2に力を付与する。当該リターンの第4端部192が第1方向dr1に移動すると、該端部は当該ストッパのキャッチ248及びレッジ252によって形成された空洞内に入る。ストッパ208に対する第2付勢エレメント244からの第2方向dr2の力及びキャッチ248により第2方向dr2に加えられる力は、該ストッパが第1回転方向RD1に更に回転することを防止すると共に、リターン168の貫通ボア196がストッパ208のレッジ252を越えて延びることを防止する。該リターンは第1方向dr1とは反対の第3方向dr3に移動することが防止される。ストッパ208の第2部分240が第2方向dr2に更に引っ張られ、該ストッパ208がヒンジ224、232に対して第1回転方向DR1に更に回転すると、リターン168の貫通ボア196はストッパ208のレッジ252を越えて移動し、該リターンは第3方向dr3に沿って移動することができる。
【0035】
[0047] 図12及び図13を参照すると、口腔洗浄器システム100は口腔洗浄器ハンドル108を受け入れるように構成されたスタンド264を更に含む。スタンド264は、口腔洗浄器ハンドル108を固定された通常の位置に配置できる外形を有するように形成されている。一例(図12に示される)において、スタンド264は、口腔洗浄器ハンドル108のハウジング112内に配置された一時停止制御アセンブリ120に近接するように該スタンド264内又は該スタンド264上に配置された磁石268を含む。磁石268は、一時停止制御アセンブリ120のストッパ208の第2部分240に対して該磁石268に向かい、且つ、ハウジング112内に配置された一時停止制御アセンブリ120のバルブ本体128から離れる第2方向dr2の力Fmaを付与するように構成される。別の例(図13に示される)において、スタンド264は、該スタンド264の外側に配置されると共に、口腔洗浄器ハンドル108と接触できるように構成された機械的突起272を含む。該機械的突起272はハウジング112の貫通ボア114を介して及びストッパ208の第2部分240の貫通ボア242を介して一時停止制御アセンブリ120のストッパ208と接触し、該機械的突起がストッパ208に対して一時停止制御アセンブリ120のバルブ本体128から離れてスタンド264に向う第2方向dr2に力Fmeを付与するようにする。
【0036】
[0048] 図14は、一時停止制御アセンブリ120の幾つかの部品の概略図を示す。スライダ152は、該スライダ152及びバルブ140上の歯付き接触部276(図3も参照)を使用してバルブ140と接触し、その結果、該バルブ140はスライダ152が移動すると、移動して開閉され得る。スライダ152及びリターン168は互いに接続されてもいるので、スライダ152が第1方向dr1に沿って移動する場合、リターン168はスライダ152と共に移動することができる。図3図4及び図9に示されるように、スライダ152の第1突起164はリターン168の第1端部176と接触するので、スライダ152が第1方向dr1において第1位置172から第2位置176(図9に示す)に移動する場合、スライダ152はリターン168を第1方向dr1に移動させる。スライダ152が第3の方向dr3に移動する場合、該スライダ152はリターン168を第3の方向dr3に沿って移動させることはない。スライダ152の第1突起164とリターン168の第1端部176との間の接触は、リターン168に対して第3方向dr3の力を生じさせることはない。
【0037】
[0049] 図14及び図15に示されるように、スライダ152が第1位置156から第2位置160(図15に示される)に移動されると、バルブ140も閉状態から開状態(図15に示される)に変化される。スライダ152と一緒に第1方向dr1に移動するように該スライダ152と接触しているリターン168も、第1位置200から第2位置204(図15に示される)に移動する。バルブ140が開くと、流体チャネル144を経る流体の流れ148はノズル109へと移動する。図15に示されるように、流体チャネル144を経る流体の流れ148は、スライダ152を第2位置160から第1位置156に移動させ、当該バルブを開状態から閉状態にシフトすることにより一時停止させることができる。リターン168が第1位置200から第2位置204に移動すると、該リターン168は弾性デバイス220を圧縮し(図15に示される)、該デバイスは解放され得る位置エネルギを蓄積する。更に、リターン168が第2位置204まで移動すると、当該ストッパは開いた第1位置212(図14に示される)から閉じた第2位置216に移行する。
【0038】
[0050] 図16に示されるように、流体チャネル144を介してのノズル190への流体の流れ148は、スライダ152を第1位置156から第2位置160に移動させ、バルブ140を閉状態から開状態に移行させることにより再開できる。図16及び図17に示されるように、スライダ152が第2位置160に移動し、当該ストッパがリターン168をロックする閉じた第2位置216になった後、該リターン168は移動せず、弾性デバイス220は位置エネルギを蓄えた圧縮状態に留まる。図17は、当該ストッパがどの様にロック解除されるか、又は閉じた第2位置216から開いた第1位置212に移動されるかを示す。口腔洗浄器ハンドル108がスタンド264に置かれると(図12及び図13に示すように)、力Fがスタンド264に向かって第2方向dr2に加えられる。この力は、ストッパ208をスタンド264に向かって閉位置216から開位置212に移動させる。リターン168は、もはや移動を妨げられなくなる。圧縮された弾性デバイス220に蓄積された位置エネルギは解放され、該弾性デバイス220は拡張する。(図3に示されるように)リターン168と接触している弾性デバイス220は、該リターン168を第2位置204から第1位置200に移動させる。リターン168及びスライダ152は該スライダ152の突起164とリターン168の第1端部176とが出会う箇所で接触するので、弾性デバイス220からリターン168への第3方向dr3の力は、スライダ152も第2位置160から第1位置156に移動させ、バルブ140を開状態から閉状態に移行させる。ハンドル108がスタンド264上に置かれた際にバルブ140が既に閉状態であり、当該スライダが第1位置156にある場合、弾性デバイス220はリターン168に力を付与し、該リターンを第2位置204から第1位置200に移動させ、かくして、リターン168及びスライダ152は、第1突起164がスライダ152の第1端部176と出会う箇所で互いに接触する。
【0039】
[0051] 図18及び図19は、一時停止制御リセット機構を備えた例示的な口腔洗浄器ハンドル300を示している。口腔洗浄器ハンドル300は、流体チャネル308を含む空洞306を備えたハウジング304を含む。図19に示されるように、口腔洗浄器104(図2に示される)がオン状態S1にある場合、流体の流れ312は、第1軸316と実質的に平行である第1方向dr1に移動する。口腔洗浄器ハンドル300はバルブ320を含み、該バルブは該バルブ320が396で示されるように閉じている(図18に示されている)場合に流体チャネル308を介してノズル109への流体の流れ312を禁止する一方、該バルブ320が392で示されるように開いている(図19に示されている)場合にノズル109への流体の流れ312を許可するように構成される。空洞306は流体チャネル308に隣接した圧力板324及び圧力室328(図19に示される)を含み、これらは流体の流れ312による流体チャネル308内の圧力の変化に応答するように構成される。圧力板324は、第1方向dr1に延在すると共に、共に該第1方向dr1に直交する第2方向dr2又は第3方向dr3に面する表面を有する。圧力板324に隣接して、該圧力板324の流体チャネル308とは反対側に弾性デバイス332が存在し、該弾性デバイスは、圧力板324の表面に対して第2方向dr2又は第3の方向dr3の第1の力Fpを生じさせる流体チャネル308内の流体圧力に応答して第2方向dr2又は第3方向dr3に圧縮するように構成される。第1の力Fpが圧力板324に対して印加され、該圧力板324が移動すると、弾性デバイス332は圧縮される。弾性デバイス332は、バネ、又は位置エネルギを蓄積及び解放できる任意のデバイスであり得る。
【0040】
[0052] 図19に示されるように、ゲート付経路部品336は、空洞306内に圧力板324及び弾性デバイス332に隣接して、第1方向dr1及び第2方向dr2並びに第3方向dr3に直交する第4方向dr4に沿って配置される。図20に示されるように、ゲート付経路部品336は第1チャネル344及び第2チャネル356を備えた本体340を有する。第1チャネル344は、第2方向dr2又は第3の方向dr3に延びると共に、第1端部348及び第2端部352を有する。第2チャネル356は、第1軸316に対して第1角度382で第1方向dr1に延びると共に、第3端部360及び第4端部364を有する。第1チャンネルの第2端部352及び第2チャネル356の第3端部360は互いに一体的に接続されている。
【0041】
[0053] 図18及び図19を参照すると、第4方向dr4に延びるガイドピン372は、圧力板324と弾性デバイス332との間に配置されると共に、ゲート付経路部品336の本体340内に配置される。ガイドピン372は、ゲート付経路部品336の本体340内に配置されて、ゲート付経路部品336の第1チャネル344及び第2チャネル356に沿って移動できる。ガイドピン372は圧力板324と弾性デバイス332との間に配置されているので、該ガイドピン372の移動は圧力板324及び弾性デバイス332により制限される。口腔洗浄器ハウジング304の外側には、第1位置400(図18に示される)から第2位置404(図19に示される)へ移動可能なスライダ368が存在する。該スライダ368の第1位置400は、バルブ320の閉状態396(図18に示されている)に対応する。該スライダ368の第2位置404は、バルブ320を介しての流体の流れ312を可能にする該バルブ320の開状態392(図19に示される)に対応する。タブ376が、口腔洗浄器ハンドル300の空洞306内に配置されると共に、スライダ368に固定的に取り付けられている。タブ376は第2方向dr2又は第3の方向dr3に延びる第3チャネル380を有する一方、前記ガイドピン372は該第3チャネル380に沿ってスライドできるように配置される。
【0042】
[0054] 当該口腔洗浄器が電源オフされ、オフ状態S2にある場合、口腔洗浄器ハンドルの流体チャネル308を経る流体の流れ312は存在しない(図18)。図19に示されるように、該口腔洗浄器が電源オンされ、オン状態S1にある場合、流体チャネル308を介して流体の流れ312が開始し、流体チャネル308内に第1の力Fpを生成する。該第1の力Fpは圧力板324の表面を押圧し、圧力板324を、流体の流れ312が移動する第1方向dr1に直交する第2又は第3方向dr2又はdr3に移動させる。この第1の力Fpは、圧力板324を移動させて、弾性デバイス332を圧縮する。ガイドピン372は、圧力板324と弾性デバイス332との間に配置されており、該ピンもFpを受ける。ガイドピン372は、前記タブの第3のチャネル380に沿って、並びにゲート付経路部品336の第1チャネル344及び第2チャネル356に沿って移動するように構成されている。当該口腔洗浄器がオフ状態S2にあり、且つ、スライダ368が第1位置400(閉じたバルブ396に対応する)にある場合、タブ376の第3チャネル380及びゲート付経路部品336の第1チャネル344は整列され、ガイドピン372は、第3チャネル380に沿って第2又は第3方向dr2又はdr3に移動できると共に、ゲート付経路部品336の第1チャネル344に沿って第1端部348から第2端部352まで移動できるようになる(図18及び図20を参照)。
【0043】
[0055] 図18及び図19を参照して、当該口腔洗浄器がオン状態S1にあり、第1の力Fpが流体チャネル308において増加すると、圧力板324は流体チャネル308から離れるように移動し、ガイドピン372は、第3のチャネル380に沿って第2又は第3の方向dr2又はdr3に移動できると共に、ゲート付経路部品336の第1チャネル344に沿って第1端部348から第2端部352へと移動できる。ガイドピン372がゲート付経路部品336の第1チャンネル344の第2端部352に到達すると、該ガイドピン372はゲート付経路部品336の第2チャネル356に沿って移動できる。このこと(ガイドピン372が第2チャネル356に沿って移動できること)は、ロック解除状態S3に対応する。スライダ368はタブ376によってガイドピン372に連結されているので、ガイドピン372がゲート付経路部品336の第2チャネル356に到達した場合にのみ、スライダ368は第1方向dr1に沿って第1位置400(図18)から第2位置404(図19)に移動され得る。したがって、当該口腔洗浄器の電源がオン状態S1であり、且つ、第1の力Fpがガイドピン372をゲート付経路部品336の第2チャネル356まで移動させた後にのみ、当該スライダはバルブ392の開状態に対応する第2位置404に移動され得る。該スライダが第1位置400から第2位置404に移動され、バルブ320を開き、流体チャネル308を介してノズル109(図2に示される)への流体の流れ312を可能にすると、ガイドピン372はゲート付経路部品336の第2チャネル356に沿って第3端部360から第4端部364まで移動する。流体チャンネル308内に流体が存在して、圧力板324に対して第1の力Fpを生成すると共に、ガイドピン372が当該ゲート付経路部品の第2チャネル356に沿って移動できる場合、スライダ368はユーザによって第1位置400と第2位置404との間で移動され得ると共に第1位置400に戻すことができ、ノズル109への流体の流れを一時停止し及び一時停止解除することができる(図19及び図20参照)。
【0044】
[0056] 当該口腔洗浄器がオフにされ、スライダ368が第2位置404(開いた弁392に対応する)にある場合、流体チャネル308を経る流体の流れ312は減少し、圧縮された弾性デバイス332からの力Fs(図18に示される)が圧力板324を流体チャネル308に向かって移動させる。拡張する弾性デバイス332からの力Fsは、ガイドピン372を、ゲート付経路部品336の第2チャネル356に沿って第4端部364から第3端部360(図20に示されている)まで当該通路に沿い移動させる。第2チャネル356は、第1軸316に対して第1角度382で配置され、ガイドピン372は第2又は第3の方向dr2又はdr3に沿って流体チャネル308に向かって移動するので、該ガイドピン372は、第2チャネル356の傾斜した向きのために、第1方向と反対の方向にも移動する。拡張する弾性デバイス332の力Fsは、ガイドピン372を、ゲート付経路部品336の第2チャネル356に沿って第1チャネル344まで移動させる。ガイドピン372はスライダ368に接続されたタブ376に連結されているので、スライダ368は第2位置404から第1位置400(閉じたバルブ396に対応する)に移動する。ガイドピン372が第1チャネル344に入ると、該ガイドピン372は、流体チャネル308に向かい第2又は第3の方向dr2又はdr3に沿って、タブ376の第3のチャネル380に沿い、且つ、ゲート付経路部品336の第1チャネル344に沿って第2端部352から第1端部348まで移動できる。ガイドピン372は圧力板324と弾性デバイス332との間に配置されているので、弾性デバイス332が拡張してガイドピン372を移動させると、圧力板324も流体チャネル308に向かって移動する。弾性デバイス332が拡張し、ガイドピン372が当該ゲート付経路部品の第1端部348に位置されると、これは、ロック状態S4(図18に示される)に対応する。スライダ368は、当該口腔洗浄器が電源オンされて、流体の流れ312により第1の力Fpが流体チャネル308内に蓄積するまで、開いたバルブ392に対応する第2位置404に移動することはできない。
【0045】
[0057] 本明細書で定義及び使用されるすべての定義は、辞書の定義、参照により組み込まれる文書内の定義、及び/又は定義された用語の通常の意味に優先すると理解されるべきである。
【0046】
[0058] 本明細書及び特許請求の範囲で使用される単数形は、そうでないと明示されない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。
【0047】
[0059] 本明細書及び特許請求の範囲で使用される「及び/又は」という語句は、そのように結合された要素、すなわち、或る場合には結合的に存在し、他の場合には分離的に存在する要素の「いずれか又は両方」を意味すると理解されるべきである。「及び/又は」で掲載される複数の要素、即ち、そのように結合された要素の“1以上”も同様に解釈されるべきである。「及び/又は」なる語句によって具体的に識別される要素以外の他の要素も、具体的に識別された要素に関連するかどうかにかかわらず、任意選択で存在し得る。
【0048】
[0060] 本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、「又は」は、上記で定義された「及び/又は」と同じ意味を有すると理解されるべきである。例えば、リスト内の項目を区切る場合、「又は」又は「及び/又は」は内包的であると、即ち、複数の要素又はリストされた要素のうちの少なくとも1つを含むのみならず、2以上も含み、且つ、オプションとしてリストされていない追加の項目も含むものと解釈されるべきである。「の1つのみ」若しくは「正確に1つ」等のように、そうでないと明示された用語のみ、又は特許請求の範囲で使用される場合の「からなる」は、複数の要素又はリストされた要素のうちの正確に1つの要素の包含を示す。一般的に、本明細書で使用される「又は」という用語は、「どちらか」、「の一方」、「の1つだけ」又は「の正確に1つ」等の排他性の用語により先行される場合にのみ、排他的代替物を示す(即ち、“一方又は他方であるが、両方ではない”)と解釈されるべきである。
【0049】
[0061] 本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、1以上の要素のリストに関連する「少なくとも1つ」という語句は、複数の要素のリスト内の複数の要素の何れか1以上から選択された少なくとも1つの要素を意味すると理解されるべきであるが、複数の要素のリスト内に具体的に掲載されている各及び全ての要素の少なくとも1つを必ずしも含むものではなく、複数の要素のリスト内の複数の要素の如何なる組み合わせをも除外するものではない。この定義は、「少なくとも1つ」という語句が参照する複数の要素のリスト内で具体的に識別される要素以外の要素が、具体的に識別された要素に関連するかどうかにかかわらず、オプションとして存在し得ることも許容する。
【0050】
[0062] そうでないと明示されない限り、2以上のステップ又は動作を含む本明細書に記載の如何なる方法においても、該方法のステップ又は動作の順序は、該方法のステップ又は動作が記載された順序に必ずしも限定されるものではないと理解されるべきである。
【0051】
[0063] 特許請求の範囲及び上記の明細書において、「有する」、「含む」、「担持する」、「持つ」、「収容する」、「含む」、「保持する」、「構成される」等のすべての移行句は、開放的であること、すなわち、含むが限定されないことを意味すると理解されるべきである。「からなる」及び「本質的にからなる」という移行句のみが、各々、閉鎖的又は半閉鎖的移行句である。
【0052】
[0064] 幾つかの本発明実施形態が記載及び図示されたが、当業者であれば、当該機能を実行し、及び/又は当該結果及び/又は本明細書に記載された利点の1以上を得るための種々の他の手段及び/又は構成を容易に思い付くであろう。もっと一般的には、当業者であれば、本明細書に記載された全てのパラメータ、寸法、材料及び構成は例示的であることを意味すると共に、実際のパラメータ、寸法、材料及び/又は構成は、本発明の教示が用いられる特定の用途に依存することを容易に理解するであろう。当業者であれば、本明細書に記載の特定の本発明実施形態の多くの均等物を認識し又は日常的な実験のみを使用して確認することができるであろう。したがって、前述の実施形態は例としてのみ提示されたものであり、添付請求項及びその均等物の範囲内で、本発明実施形態を具体的に説明され及び請求項に記載された以外の方法で実施できると理解されたい。本開示の発明実施形態は、本明細書に記載された個々のフィーチャ、システム、物品、材料、キット及び/又は方法の各々を対象としている。更に、2つ以上の斯様なフィーチャ、システム、物品、材料、キット及び/又は方法の如何なる組み合わせも、そのようなフィーチャ、システム、物品、材料、キット及び/又は方法が相互に矛盾しない限り、本開示の発明の範囲内に含まれる。
図1
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