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特許7507956トウが分離充填された三角形フィルタ及びその加工方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-20
(45)【発行日】2024-06-28
(54)【発明の名称】トウが分離充填された三角形フィルタ及びその加工方法
(51)【国際特許分類】
   A24D 3/02 20060101AFI20240621BHJP
   A24D 3/04 20060101ALI20240621BHJP
【FI】
A24D3/02
A24D3/04
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023504260
(86)(22)【出願日】2022-06-14
(86)【国際出願番号】 CN2022098573
(87)【国際公開番号】W WO2023226104
(87)【国際公開日】2023-11-30
【審査請求日】2023-03-31
(31)【優先権主張番号】202210568124.4
(32)【優先日】2022-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517283640
【氏名又は名称】雲南中煙工業有限責任公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】岳保山
(72)【発明者】
【氏名】王涛
(72)【発明者】
【氏名】余▲てぃん▼▲てぃん▼
(72)【発明者】
【氏名】余振華
(72)【発明者】
【氏名】▲こん▼為民
(72)【発明者】
【氏名】沈艶飛
(72)【発明者】
【氏名】鄭▲はん▼
(72)【発明者】
【氏名】余江
(72)【発明者】
【氏名】王旭
(72)【発明者】
【氏名】王浩
(72)【発明者】
【氏名】謝▲じゃお▼
(72)【発明者】
【氏名】丁衛
(72)【発明者】
【氏名】李利偉
(72)【発明者】
【氏名】桂永発
【審査官】土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-318419(JP,A)
【文献】中国実用新案第210203309(CN,U)
【文献】特開平11-318421(JP,A)
【文献】特許第2955557(JP,B1)
【文献】中国実用新案第202311167(CN,U)
【文献】特表2022-522156(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24D 3/02
A24D 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側成形紙(W)を巻回してなる円筒(W1)である外層と、内側成形紙(N)を折り畳んでなる、円筒(W1)の軸方向に沿った横断面が正三角形(N1)の筒状である内層とから構成され、三角形(N1)の3つの頂点が円筒(W1)の内壁面にあり、外側成形紙(W)と内側成形紙(N)との間にアウトトウ(S1)が充填され、内側成形紙(N)の内部にインナトウ(S2)が充填されている、ことを特徴とする、外観が円柱状である、トウが分離充填された三角形フィルタの製造方法であって、
フィルタ一次成形システムを使用し、
前記フィルタ一次成形システムは、成形ホーン(C)、外側成形紙搬送ベルト(3W)、内側成形紙搬送ベルト(3N)、アウトトウ搬送ベルト(42)及びインナトウ搬送ベルト(52)を備え、前記成形ホーン(C)は、外側成形ホーン(11)と、外側成形ホーン(11)に内嵌された内側成形ホーン(21)とを備え、前記外側成形ホーン(11)は、半径が次第に小さくなる円筒状であり、前記内側成形ホーン(21)は、円形から次第に正三角形になる筒状の外層(211)と、一端が面積の大きい正三角形で他端が面積の小さい正三角形である三角柱状の内層(212)との二層からなり、
トウが分離充填された三角形フィルタの成形方法は、
外側成形紙搬送ベルト(3W)により外側成形紙(W)が成形ホーン(C)の入口に搬送されて外側成形紙加熱手段(31)で加熱された後に外側成形ホーン(11)の円筒内に入って円筒(W1)状に成形され、外側糊付け手段(34)により糊付けされた後に外側成形ホーン(11)の出口から出て、この時にアウトトウ搬送ベルト(42)から搬送されたアウトトウ(S1)が外側成形紙(W)内に送られるステップと、
同時に、内側成形紙搬送ベルト(3N)により内側成形紙(N)が成形ホーン(C)の入口に搬送されて内側成形紙加熱手段(32)で加熱された後に内側成形ホーン(21)の外層(211)と内層(212)との間に入り、正三角形(N1)の筒状に次第に成形され、内側糊付け手段(33)により糊付けされた後に内側成形ホーン(21)の出口から出てるステップと、
この時にインナトウ搬送ベルト(52)から搬送されたインナトウ(S2)が内側成形紙(N)内に送られるステップと、
正三角形(N1)の筒状と外側成形ホーン(11)の出口から出た円筒(W1)とが一体に嵌合され、外側成形紙(W)と内側成形紙(N)との間にアウトトウ(S1)が充填され、内側成形紙(N)の内部にインナトウ(S2)が充填されるステップと、
成形後のフィルタが接着剤付与手段(35)で接着剤を付与されて三角形(N1)の3つの頂点が円筒(W1)の内壁面に接着され、再びヒータ(36)で加熱された後に、冷却器(37)で冷却成形され、カッタ(38)で切断されて分離ローラ(39)で搬出され、前記トウが分離充填された三角形フィルタを得るステップとを含む、ことを特徴とする、三角形フィルタの製造方法。
【請求項2】
外側成形紙(1)の坪量が30~40g/m である、ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
内側成形紙(2)の坪量が90~110g/m である、ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
三角形(N1)は、二層の内側成形紙(2)を折り畳んでなる、ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
アウトトウ(S1)は、フィラメントデニールが3.9dであり、トータルデニールが31000dである、ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
インナトウ(S2)は、フィラメントデニールが3.0dであり、トータルデニールが32000dである、ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
外側成形紙(W)又は/及び内側成形紙(N)が、香り付けされた成形紙である、ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
アウトトウ(S1)又は/及びインナトウ(S2)が、香り付けされたトウである、ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タバコの技術分野に属し、具体的にはトウが分離充填された三角形フィルタ及びその加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
タバコ業界の市場競争の激化に伴い、単一機能のタバコ用材料は、タバコブランドの発展や製品の特徴化の要求を満たすことができなくなる。新技術、新方法、新材料のタバコ製品への応用に伴い、タバコ用材料は、単一機能から多機能化、多様化になってきた。フィルタは、タバコの重要な構成要素として、タバコの市場競争が日増しに激化し、外観が新規で機能が特別なタバコ製品が喫煙者に愛用されるにつれて、中空フィルタが特別な機能を有するためタバコへの使用がますます多くなっている。
【0003】
タバコの香り付けは、タバコの物理化学的特性を改善し、喫煙者に特定の味覚、嗅覚及び触覚をもたらし、タバコの受容性を向上するのに役立つ。香り付け方法はいろいろあるが、タバコ刻みに直接添加する方法もあるし、フィルタ部、巻紙及び包装材などタバコの他の材料に添加する方法もある。マイクロカプセルは、タバコ製品において、フィルタ部とタバコロッドとの接続部に配置されてもよいし、フィルタ部の中間部に集中して配置されてフィルタ部を構成してもよく、吸引時に異なる役割を果たし、香料物質の本来の風味を保持しながら、タバコ製品の香りを効果的に調和して、不快な臭いを抑え、香喫味を改善することができる。
【0004】
特許CN210076559Uで開示された中空フィルタは、インナフィルタの繊維トウを熱可塑成形する必要があるとともに、複数の減圧通路(トウが充填されていない)を設ける必要がある。特許CN210382609Uにおける中空フィルタは、内外層に複数の減圧通路(トウが充填されていない)を設ける必要がある。特許CN105342005Aでは複数の溝を有するセルロース紙を設ける必要がある。上述した特許における中空フィルタは、成形紙の折り畳み形状の設計が複雑であり、工業的生産、特に一次成形が困難となっている。
【0005】
上述した問題を解決するために、本発明を提出する。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、内外側成形紙でトウが分離充填された三角形フィルタを開示している。トウの種類(例えば、セルロースジアセテートトウやポリ乳酸トウを用いることができる)やトウの添加量を制御することにより、吸引抵抗が小さくろ過効果が優れた正三角形フィルタを製造することができる。
【0007】
本発明の技術的手段は、以下の通りである。
【0008】
本発明の第1態様は、外観が円柱状である、トウが分離充填された三角形フィルタであって、外側成形紙Wを巻回してなる円筒W1である外層と、内側成形紙Nを折り畳んでなる、円筒W1の軸方向に沿った横断面が正三角形N1の筒状である内層とから構成され、三角形N1の3つの頂点が円筒W1の内壁面にあり、外側成形紙Wと内側成形紙Nとの間にアウトトウS1が充填され、内側成形紙Nの内部にインナトウS2が充填されている、フィルタを開示している。
【0009】
好ましくは、外側成形紙1の坪量が30~40g/mである。
【0010】
好ましくは、内側成形紙2の坪量が90~110g/mである。
【0011】
好ましくは、三角形N1は、二層の内側成形紙2を折り畳んでなる。
【0012】
好ましくは、アウトトウS1は、フィラメントデニールが3.9dであり、トータルデニールが31000dである。
【0013】
好ましくは、インナトウS2は、フィラメントデニールが3.0dであり、トータルデニールが32000dである。アウトトウはインナトウよりもフィラメントデニールが小さい。
【0014】
好ましくは、外側成形紙W又は/及び内側成形紙Nが、香り付けされた成形紙である。
【0015】
好ましくは、アウトトウS1又は/及びインナトウS2が、香り付けされたトウである。
【0016】
本発明の第2態様は、トウが分離充填された三角形フィルタの製造方法を開示し、
フィルタ一次成形システムを使用し、
フィルタ一次成形システムは、成形ホーンC、外側成形紙搬送ベルト3W、内側成形紙搬送ベルト3N、アウトトウ搬送ベルト42及びインナトウ搬送ベルト52を備え、成形ホーンCは、外側成形ホーン11と、外側成形ホーン11に内嵌された内側成形ホーン21とを備え、外側成形ホーン11は、半径が次第に小さくなる円筒状であり、内側成形ホーン21は、円形から次第に正三角形になる筒状の外層211と、一端が面積の大きい正三角形で他端が面積の小さい正三角形である三角柱状の内層212との二層からなり、
トウが分離充填された三角形フィルタの成形方法は、外側成形紙搬送ベルト3Wにより外側成形紙Wが成形ホーンCの入口に搬送されて外側成形紙加熱手段31で加熱された後に外側成形ホーン11の円筒内に入って円筒W1状に成形され、外側糊付け手段34により糊付けされた後に外側成形ホーン11の出口から出て、この時にアウトトウ搬送ベルト42から搬送されたアウトトウS1が外側成形紙W内に送られ、
同時に、内側成形紙搬送ベルト3Nにより内側成形紙Nが成形ホーンCの入口に搬送されて内側成形紙加熱手段32で加熱された後に内側成形ホーン21の外層211と内層212との間に入り、正三角形N1の筒状に次第に成形され、内側糊付け手段33により糊付けされた後に内側成形ホーン21の出口から出て、この時にインナトウ搬送ベルト52から搬送されたインナトウS2が内側成形紙N内に送られ、
正三角形N1の筒状と外側成形ホーン11の出口から出た円筒W1とが一体に嵌合され、外側成形紙Wと内側成形紙Nとの間にアウトトウS1が充填され、内側成形紙Nの内部にインナトウS2が充填され、
成形後のフィルタが接着剤付与手段35で接着剤を付与されて三角形N1の3つの頂点が円筒W1の内壁面に接着され、再びヒータ36で加熱された後に、冷却器37で冷却成形され、カッタ38で切断されて分離ローラ39で搬出され、トウが分離充填された三角形フィルタを得るステップを含む、ことを特徴としている。
【0017】
得られたトウが分離充填された三角形フィルタをベースフィルタAとし、カプセルフィルタ、粒子添加フィルタ、香り付けフィルタなど他の異なる種類のフィルタBと所定の順序及び長さ比で一次複合することで、トウが分離充填された二元複合型三角形フィルタを得ることができ、ベースフィルタAをフィルタB1、B2と所定の順序及び長さ比で二次複合することで、トウが分離充填された三元複合型三角形フィルタを得ることができる。複合型フィルタがタバコ巻上機でタバコロッドと接続された後に、トウが分離充填された三角形フィルタは、タバコロッドの唇側端部に配置される。
【発明の効果】
【0018】
本発明の有益な効果は、以下の通りである。
1、本発明は、フィラメントデニールの異なるトウと、坪量の異なる内外側成形紙とを用いて、トウが分離充填された紙製三角形フィルタを製造することにより、異なる機能を実現し、例えば、中間にフィラメントデニールの高いトウを用い、外層空間にフィラメントデニールの低いトウを用いることにより、中間のトウのろ過性能を向上させ、吸いやすさを向上させることができ、外層空間のろ過効率を向上させることができる。従来技術の方法で得られた中空フィルタは、熱可塑成形するため、内部にトウを充填することができなく、従来の香り付け技術により差別化加工を行うこともできないし、中空フィルタ部のろ過作用を発揮することもできない。
2、本発明は、成形ホーンを自ら設計し製造した。成形ホーンは、外側成形ホーンと、外側成形ホーンに内嵌された内側成形ホーンとを備え、外側成形ホーンは、半径が次第に小さくなる円筒状であり、内側成形ホーンは、円形から次第に正三角形になる筒状の外層と、一端が面積の大きい正三角形で他端が面積の小さい正三角形である三角柱状の内層との二層からなる。本発明の成形ホーンにより、内外側成形紙を容易に所望の形状に一次成形することができる。
3、本発明は、トウを分離充填するという技術的手段を、内外側成形紙の隔離及び接着により形成された特別領域と合わせることにより、タバコ煙への特別なろ過作用を実現し、トウの統合性や一致性を向上させ、フィルタの機能的価値を高めることができる。単一のトウを充填することに比べて、トウのろ過効果が統合され、同軸フィルタや中空フィルタなどの形態のフィルタのフィルタトウ又はろ過構造や機能の単一性を防止することができる。
4、本発明では、内外層の成形紙が一体に接着され、内外層の成形紙に異なるトウが分離充填され、従来の中空フィルタの内部の中空構造の煙流通位置やメカニズムとは異なり、煙をよりよく集中させることができ、煙が柔らかくて繊細で、スムーズで均一に広がり、香喫味がまろやかで収斂味が強い。
5、本発明は、内外側成形紙で分離された内外層に異なるトウが充填され、内外層の成形紙が特別な内部接続構造を有することに加えて、成形紙が香り付けされ、インナトウが香り付けされることにより、トウの香り付け作用をよりよく発揮し、タバコの香気の集中に有利であり、タバコの香気品質や香気量を向上させ、タバコの官能品質を効果的に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の完全中空の三角形フィルタの中心軸に垂直な横断面図である。
図2】本発明の成形ホーンを示す図である。
図3】本発明の内側成形ホーンを示す図である。
図4】本発明のフィルタ一次成形システムを示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例に具体的な条件を明記していない実験方法は、通常の条件及びマニュアルに記載された条件、又は製造業者が推奨する条件に従って行い、使用される汎用設備、材料、試薬等が、特に明記しない限り、商業的に入手可能である。以下の実施例及び比較例に必要な原料はいずれも市販されるものである。
【0021】
図1に示すように、本発明のトウが分離充填された三角形フィルタは、外観が円柱状であり、外側成形紙Wを巻回してなる円筒W1である外層と、内側成形紙Nを折り畳んでなる、円筒W1の軸方向に沿った横断面が正三角形N1の筒状である内層とから構成され、三角形N1の3つの頂点が円筒W1の内壁面にあり、外側成形紙Wと内側成形紙Nとの間にアウトトウS1が充填され、内側成形紙Nの内部にインナトウS2が充填されている。外側成形紙1の坪量が30~40g/mである。内側成形紙2の坪量が90~110g/mである。三角形N1は、二層の内側成形紙2を折り畳んでなる。アウトトウS1は、フィラメントデニールが3.9dであり、トータルデニールが31000dである。インナトウS2は、フィラメントデニールが3.0dであり、トータルデニールが32000dである。
【0022】
本発明のトウが分離充填された三角形フィルタの製造方法は、フィルタ一次成形システムを使用し、
図4に示すように、フィルタ一次成形システムは、成形ホーンC、外側成形紙搬送ベルト3W、内側成形紙搬送ベルト3N、アウトトウ搬送ベルト42及びインナトウ搬送ベルト52を備え、図2に示すように、成形ホーンCは、外側成形ホーン11と、外側成形ホーン11に内嵌された内側成形ホーン21とを備え、外側成形ホーン11と内側成形ホーン21とが固定部111を介して一体に固定され、図3に示すように、外側成形ホーン11は、半径が次第に小さくなる円筒状であり、内側成形ホーン21は、円形から次第に正三角形になる筒状の外層211と、一端が面積の大きい正三角形で他端が面積の小さい正三角形である三角柱状の内層212との二層からなり、
トウが分離充填された三角形フィルタの成形方法は、図4に示されるフィルタ一次成形システムを使用し、外側成形紙搬送ベルト3Wにより外側成形紙Wが成形ホーンCの入口に搬送されて外側成形紙加熱手段31で加熱された後に外側成形ホーン11の円筒内に入って円筒W1状に成形され、外側糊付け手段34により糊付けされた後に外側成形ホーン11の出口から出て、この時にアウトトウ搬送ベルト42から搬送されたアウトトウS1が外側成形紙W内に送られ、
同時に、内側成形紙搬送ベルト3Nにより内側成形紙Nが成形ホーンCの入口に搬送されて内側成形紙加熱手段32で加熱された後に内側成形ホーン21の外層211と内層212との間に入り、正三角形N1の筒状に次第に成形され、内側糊付け手段33により糊付けされた後に内側成形ホーン21の出口から出て、この時にインナトウ搬送ベルト52から搬送されたインナトウS2が内側成形紙N内に送られ、
正三角形N1の筒状と外側成形ホーン11の出口から出た円筒W1とが一体に嵌合され、外側成形紙Wと内側成形紙Nとの間にアウトトウS1が充填され、内側成形紙Nの内部にインナトウS2が充填され、
成形後のフィルタが接着剤付与手段35で接着剤を付与されて三角形N1の3つの頂点が円筒W1の内壁面に接着され、再びヒータ36で加熱された後に、冷却器37で冷却成形され、カッタ38で切断されて分離ローラ39で搬出され、トウが分離充填された三角形フィルタを得るステップを含む。
【0023】
得られたトウが分離充填された三角形フィルタをベースフィルタAとし、カプセルフィルタ、粒子添加フィルタ、香り付けフィルタなど他の異なる種類のフィルタBと所定の順序及び長さ比で一次複合することで、トウが分離充填された二元複合型三角形フィルタを得ることができ、ベースフィルタAをフィルタB1、B2と所定の順序及び長さ比で二次複合することで、トウが分離充填された三元複合型三角形フィルタを得ることができる。複合型フィルタがタバコ巻上機でタバコロッドと接続された後に、トウが分離充填された三角形フィルタは、タバコロッドの唇側端部に配置される。
【0024】
上述した比較からわかるように、本発明の方法で製造されたトウが分離充填された三角形フィルタをベースフィルタとする複合型フィルタがタバコロッドと接続されて製造されたタバコは、煙が集中され、柔らかくて繊細で、スムーズで均一に広がり、香喫味がまろやかで収斂味が強く、香気品質や香気量が向上され、タバコの官能品質を効果的に向上させることができる。
【0025】
以上、本発明の基本原理、主な特徴及び利点を示して説明した。当業者であれば、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、上記実施例及び明細書の説明は本発明の原理を説明するためのものであり、本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、本発明は様々な変化や改良が可能であり、これらの変化や改良はいずれも本発明の保護範囲に含まれると理解すべきである。本発明の保護範囲は添付した特許請求の範囲及びその同等物によって定義される。
【符号の説明】
【0026】
11:外側成形ホーン
111:固定部
21:内側成形ホーン
211:外層
212:内層
3W:外側成形紙搬送ベルト
3N:内側成形紙搬送ベルト
31:外側成形紙加熱手段
32:内側成形紙加熱手段
33:内側糊付け手段
34:外側糊付け手段
35:接着剤付与手段
36:ヒータ
37:冷却器
38:カッタ
39:分離ローラ
41:アウトトウバンド
42:アウトトウ搬送ベルト
43:外側添加剤箱
51:インナトウバンド
52:インナトウ搬送ベルト
53:内側添加剤箱
W:外側成形紙
N:内側成形紙
W1:円筒
N1:三角形
C:成形ホーン
S1:アウトトウ
S2:インナトウ
【要約】
本発明は、外観が円柱状である、トウが分離充填された三角形フィルタであって、外側成形紙(W)を巻回してなる円筒(W1)である外層と、内側成形紙(N)を折り畳んでなる、円筒(W1)の軸方向に沿った横断面が正三角形(N1)の筒状である内層とから構成され、三角形(N1)の3つの頂点が円筒(W1)の内壁面にあり、外側成形紙(W)と内側成形紙(N)との間にアウトトウ(S1)が充填され、内側成形紙(N)の内部にインナトウ(S2)が充填されている、フィルタを開示している。本発明は、トウが分離充填された三角形フィルタの製造方法をさらに開示している。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4