(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-20
(45)【発行日】2024-06-28
(54)【発明の名称】ユーザデータのアップリンク送信の管理
(51)【国際特許分類】
H04W 28/12 20090101AFI20240621BHJP
H04W 72/1268 20230101ALI20240621BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20240621BHJP
H04W 92/12 20090101ALI20240621BHJP
【FI】
H04W28/12
H04W72/1268
H04W72/0446
H04W92/12
(21)【出願番号】P 2023522368
(86)(22)【出願日】2021-09-06
(86)【国際出願番号】 SE2021050852
(87)【国際公開番号】W WO2022081058
(87)【国際公開日】2022-04-21
【審査請求日】2023-06-22
(32)【優先日】2020-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】エステルリング, ヤコブ
(72)【発明者】
【氏名】ヘンネルト, ラーシュ
(72)【発明者】
【氏名】ポールマン, ビョルン
【審査官】吉倉 大智
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/201963(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第110224755(CN,A)
【文献】国際公開第2019/051869(WO,A1)
【文献】特表2019-535170(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザデータのアップリンク送信を管理するための方法であって、前記方法がベースバンドユニット(200)によって実施され、前記ベースバンドユニット(200)が、少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)に動作可能に接続され、前記方法は、
前記少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)に
アップリンクユーザデータについてのスケジューラ要求を送出すること(S102)であって、
前記スケジューラ要求が、前記少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)から前記ベースバンドユニット(200)へのアップリンクユーザデータの送信に関係するパラメータ
を含む制御メッセージを含み、前記パラメータが、前記ベースバンドユニット(200)へのアップリンクユーザデータの前記送信のために前記少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)の各々ごとに送信ウィンドウ(TW、TW1、TW2)を指定する、
スケジューラ要求を送出すること(S102)と、
前記パラメータに従って前記少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)からアップリンクユーザデータを受信すること(S104)
であって、前記ベースバンドユニット(200)がオープン無線アクセスネットワークデジタルユニット(O-DU)であり、前記少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)の各々が、それぞれのオープン無線アクセスネットワーク無線ユニット(O-RU)である、アップリンクユーザデータを受信すること(S104)と
を含む、方法。
【請求項2】
前記制御メッセージ中で各無線ユニットに要求すべきデータの量およびタイプを決定するさらなるステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記パラメータが、前記ベースバンドユニット(200)へのアップリンクユーザデータの前記送信のために前記少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)の各々についてのそれぞれの一意の重複しない送信ウィンドウ(TW、TW1、TW2)を指定する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記パラメータが、前記ベースバンドユニット(200)へのアップリンクユーザデータの前記送信のために前記少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)についての少なくとも部分的に重複する送信ウィンドウ(TW、TW1、TW2)を指定する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記パラメータが、前記少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)の各々ごとに前記送信ウィンドウ(TW、TW1、TW2)の開始を指定する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記送信ウィンドウ(TW、TW1、TW2)の前記開始が、1シンボルの時間分解能において指定される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記パラメータが、前記少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)の各々ごとに前記送信ウィンドウ(TW、TW1、TW2)のサイズを指定する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記送信ウィンドウ(TW、TW1、TW2)の前記サイズが、1/2シンボルの時間分解能において指定される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記パラメータが、前記少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)の各々ごとに前記送信ウィンドウ(TW、TW1、TW2)における送信のタイプを指定する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
送信の前記タイプは、前記アップリンクユーザデータが前記送信ウィンドウ(TW、TW1、TW2)内で時間にわたって均等に分散されることになるのか、前記送信ウィンドウ(TW、TW1、TW2)内でバーストモードで送出されることになるのかを示す、請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前記ベースバンドユニット(200)が、フロントホールネットワーク(120)上で前記少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)に動作可能に接続される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
ユーザデータのアップリンク送信のための方法であって、前記方法が無線ユニット(300a:300c)によって実施され、前記無線ユニット(300a:300c)が、ベースバンドユニット(200)に動作可能に接続され、前記方法は、
前記ベースバンドユニット(200)から
アップリンクユーザデータについてのスケジューラ要求を受信すること(S202)であって、
前記スケジューラ要求が、前記無線ユニット(300a:300c)から前記ベースバンドユニット(200)へのアップリンクユーザデータの送信に関係するパラメータ
を含む制御メッセージを含み、前記パラメータが、前記ベースバンドユニット(200)へのアップリンクユーザデータの前記送信のために前記無線ユニット(300a:300c)についての送信ウィンドウ(TW、TW1、TW2)を指定
し、各無線ユニットが前記ベースバンドユニットにどんなアップリンクデータをフォワーディングするものとするかを指定する、スケジューラ要求を受信すること(S202)と、
前記パラメータに従って前記ベースバンドユニット(200)にアップリンクユーザデータを送出すること(S204)
であって、前記無線ユニット(300a:300c)がオープン無線アクセスネットワーク無線ユニット(O-RU)であり、前記ベースバンドユニット(200)がオープン無線アクセスネットワークデジタルユニット(O-DU)である、アップリンクユーザデータを送出すること(S204)と
を含む、方法。
【請求項13】
前記送信ウィンドウ(TW、TW1、TW2)が、前記ベースバンドユニット(200)に動作可能に接続された他の無線ユニット(300a:300c)の送信ウィンドウ(TW、TW1、TW2)に関して一意であり、重複しない、請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
前記パラメータが、前記無線ユニット(300a:300c)についての前記送信ウィンドウ(TW、TW1、TW2)の開始を指定する、請求項
12に記載の方法。
【請求項15】
前記パラメータが、前記無線ユニット(300a:300c)についての前記送信ウィンドウ(TW、TW1、TW2)のサイズを指定する、請求項
12に記載の方法。
【請求項16】
前記パラメータが、前記無線ユニット(300a:300c)についての前記送信ウィンドウ(TW、TW1、TW2)における送信のタイプを指定する、請求項
12に記載の方法。
【請求項17】
ユーザデータのアップリンク送信を管理するためのベースバンドユニット(200)であって、前記ベースバンドユニット(200)が、少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)に動作可能に接続され、処理回路(210)を備え、前記処理回路(210)は、前記ベースバンドユニット(200)に、
前記少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)に
アップリンクユーザデータについてのスケジューラ要求を送出することであって、
前記スケジューラ要求が、前記少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)から前記ベースバンドユニット(200)へのアップリンクユーザデータの送信に関係するパラメータ
を含む制御メッセージを含み、前記パラメータが、前記ベースバンドユニット(200)へのアップリンクユーザデータの前記送信のために前記少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)の各々ごとに送信ウィンドウ(TW、TW1、TW2)を指定
し、各無線ユニットが前記ベースバンドユニットにどんなアップリンクデータをフォワーディングするものとするかを指定する、スケジューラ要求を送出することと、
前記パラメータに従って前記少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)からアップリンクユーザデータを受信すること
であって、前記ベースバンドユニット(200)がオープン無線アクセスネットワークデジタルユニット(O-DU)であり、前記少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)の各々が、それぞれのオープン無線アクセスネットワーク無線ユニット(O-RU)である、アップリンクユーザデータを受信することと
を行わせるように設定された、ベースバンドユニット(200)。
【請求項18】
請求項
2から
11のいずれか一項に記載の方法を実施するようにさらに設定された、請求項
17に記載のベースバンドユニット(200)。
【請求項19】
ユーザデータのアップリンク送信のための無線ユニット(300a:300c)であって、前記無線ユニット(300a:300c)が、ベースバンドユニット(200)に動作可能に接続され、処理回路(310)を備え、前記処理回路(310)は、前記無線ユニット(300a:300c)に、
前記ベースバンドユニット(200)から
アップリンクユーザデータについてのスケジューラ要求を受信することであって、
前記スケジューラ要求が、前記無線ユニット(300a:300c)から前記ベースバンドユニット(200)へのアップリンクユーザデータの送信に関係するパラメータ
を含む制御メッセージを含み、前記パラメータが、前記ベースバンドユニット(200)へのアップリンクユーザデータの前記送信のために前記無線ユニット(300a:300c)についての送信ウィンドウ(TW、TW1、TW2)を指定
し、各無線ユニットが前記ベースバンドユニットにどんなアップリンクデータをフォワーディングするものとするかを指定する、スケジューラ要求を受信することと、
前記パラメータに従って前記ベースバンドユニット(200)にアップリンクユーザデータを送出すること
であって、前記無線ユニット(300a:300c)がオープン無線アクセスネットワーク無線ユニット(O-RU)であり、前記ベースバンドユニット(200)がオープン無線アクセスネットワークデジタルユニット(O-DU)である、アップリンクユーザデータを送出することと
を行わせるように設定された、無線ユニット(300a:300c)。
【請求項20】
請求項
12から
16のいずれか一項に記載の方法を実施するようにさらに設定された、請求項
19に記載の無線ユニット(300a:300c)。
【請求項21】
ユーザデータのアップリンク送信を管理するためのコンピュータプログラム(1320a)であって、前記コンピュータプログラム(1320a)がコンピュータコードを備え、前記コンピュータコードは、少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)に動作可能に接続されたベースバンドユニット(200)の処理回路(210)上で稼働されたとき、前記ベースバンドユニット(200)に、
前記少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)に
アップリンクユーザデータについてのスケジューラ要求を送出すること(S102)であって、
前記スケジューラ要求が、前記少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)から前記ベースバンドユニット(200)へのアップリンクユーザデータの送信に関係するパラメータ
を含む制御メッセージを含み、前記パラメータが、前記ベースバンドユニット(200)へのアップリンクユーザデータの前記送信のために前記少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)の各々ごとに送信ウィンドウ(TW、TW1、TW2)を指定
し、各無線ユニットが前記ベースバンドユニットにどんなアップリンクデータをフォワーディングするものとするかを指定する、スケジューラ要求を送出すること(S102)と、
前記パラメータに従って前記少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)からアップリンクユーザデータを受信すること(S104)
であって、前記ベースバンドユニット(200)がオープン無線アクセスネットワークデジタルユニット(O-DU)であり、前記少なくとも2つの無線ユニット(300a:300c)の各々が、それぞれのオープン無線アクセスネットワーク無線ユニット(O-RU)である、アップリンクユーザデータを受信すること(S102)と
を行わせる、コンピュータプログラム(1320a)。
【請求項22】
ユーザデータのアップリンク送信のためのコンピュータプログラム(1320b)であって、前記コンピュータプログラム(1320b)がコンピュータコードを備え、前記コンピュータコードは、ベースバンドユニット(200)に動作可能に接続された無線ユニット(300a:300c)の処理回路(310)上で稼働されたとき、前記無線ユニット(300a:300c)に、
前記ベースバンドユニット(200)から
アップリンクユーザデータについてのスケジューラ要求を受信すること(S202)であって、
前記スケジューラ要求が、前記無線ユニット(300a:300c)から前記ベースバンドユニット(200)へのアップリンクユーザデータの送信に関係するパラメータ
を含む制御メッセージを含み、前記パラメータが、前記ベースバンドユニット(200)へのアップリンクユーザデータの前記送信のために前記無線ユニット(300a:300c)についての送信ウィンドウ(TW、TW1、TW2)を指定
し、各無線ユニットが前記ベースバンドユニットにどんなアップリンクデータをフォワーディングするものとするかを指定する、スケジューラ要求を受信すること(S202)と、
前記パラメータに従って前記ベースバンドユニット(200)にアップリンクユーザデータを送出すること(S204)
であって、前記無線ユニット(300a:300c)がオープン無線アクセスネットワーク無線ユニット(O-RU)であり、前記ベースバンドユニット(200)がオープン無線アクセスネットワークデジタルユニット(O-DU)である、アップリンクユーザデータを送出すること(S204)と
を行わせる、コンピュータプログラム(1320b)。
【請求項23】
請求項
21および
22のうちの少なくとも一項に記載のコンピュータプログラム(1320a、1320b)と、前記コンピュータプログラム(1320a、1320b)が記憶されるコンピュータ可読記憶媒体(1330)とを備えるコンピュータプログラム製品(1310a、1310b)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で提示される実施形態は、ユーザデータのアップリンク送信を管理するための方法、ベースバンドユニット、コンピュータプログラム、およびコンピュータプログラム製品に関する。本明細書で提示される実施形態はさらに、ユーザデータのアップリンク送信のための方法、無線ユニット、コンピュータプログラム、およびコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
通信ネットワークにおいては、所与の通信プロトコル、そのパラメータ、および通信ネットワークが配置されている物理環境に対して、良好な性能および容量を取得するための難題があることがある。
【0003】
たとえば、無線(wireless)通信(無線(radio))アクセスネットワーク(RAN)の(無線)アクセスネットワークノードが、ベースバンド処理部分(以下、ベースバンドユニット、またはデジタルユニット(DU)と呼ばれる)と、(本明細書では無線ユニット(RU)と呼ばれる)1つまたは複数の分散ユニットとを備え得る。ベースバンドユニットと無線ユニットとは、インターフェース上で動作可能に接続される。いくつかの例では、このインターフェースは、フロントホールインターフェースと呼ばれ、フロントホールネットワークとして実装され得る。
【0004】
O-RANアライアンス(O-RANはオープン無線アクセスネットワークの省略である)は、ワーキンググループ4において、CUS仕様(CUSは、制御、ユーザおよび同期プレーンの省略である)におけるオープンなおよびインターオペラビリティ対応フロントホールプロトコルを指定している。フロントホールネットワークにおける(無線ユニットからベースバンドユニットへの)アップリンク方向におけるトラフィックが、ベースバンドユニットによってスケジュールされる。いくつかの例では、無線ユニットは、ベースバンドユニットと無線ユニットとの間のインターフェース上でユーザデータを決して自発的に送出しないことになる。しかしながら、依然として、ベースバンドユニットによって提供されるようにスケジュールすることが、アップリンクユーザデータのパケットが、同時にまたはほぼ同時にベースバンドユニットと無線ユニットとの間のインターフェース上で送信されることを引き起こすことがあり得る。
【0005】
したがって、ベースバンドユニットと無線ユニットとの間のインターフェース上のアップリンクユーザデータのパケットの衝突が回避されるように、依然として、無線ユニットからベースバンドユニットへのユーザデータのアップリンク送信の改善されたハンドリングの必要がある。
【発明の概要】
【0006】
本明細書の実施形態の目的は、上記の問題が回避されるか、あるいは少なくとも緩和または低減されるような、無線ユニットからベースバンドユニットへのユーザデータのアップリンク送信の効率的なハンドリングを提供することである。
【0007】
第1の態様によれば、ユーザデータのアップリンク送信を管理するための方法が提示される。本方法はベースバンドユニットによって実施される。ベースバンドユニットは、少なくとも2つの無線ユニットに動作可能に接続される。本方法は、少なくとも2つの無線ユニットに制御メッセージを送出することを含む。制御メッセージは、少なくとも2つの無線ユニットからベースバンドユニットへのアップリンクユーザデータの送信に関係するパラメータを含む。パラメータは、ベースバンドユニットへのアップリンクユーザデータの送信のために少なくとも2つの無線ユニットの各々ごとに送信ウィンドウを指定する。本方法は、パラメータに従って少なくとも2つの無線ユニットからアップリンクユーザデータを受信することを含む。
【0008】
第2の態様によれば、ユーザデータのアップリンク送信を管理するためのベースバンドユニットが提示される。ベースバンドユニットは、少なくとも2つの無線ユニットに動作可能に接続され、処理回路を備える。処理回路は、ベースバンドユニットに、少なくとも2つの無線ユニットに制御メッセージを送出させるように設定される。制御メッセージは、少なくとも2つの無線ユニットからベースバンドユニットへのアップリンクユーザデータの送信に関係するパラメータを含む。パラメータは、ベースバンドユニットへのアップリンクユーザデータの送信のために少なくとも2つの無線ユニットの各々ごとに送信ウィンドウを指定する。処理回路は、ベースバンドユニットに、パラメータに従って少なくとも2つの無線ユニットからアップリンクユーザデータを受信させるように設定される。
【0009】
第3の態様によれば、ユーザデータのアップリンク送信を管理するためのベースバンドユニットが提示される。ベースバンドユニットは、少なくとも2つの無線ユニットに動作可能に接続される。ベースバンドユニットは、少なくとも2つの無線ユニットに制御メッセージを送出するように設定された送出モジュールを備える。制御メッセージは、少なくとも2つの無線ユニットからベースバンドユニットへのアップリンクユーザデータの送信に関係するパラメータを含む。パラメータは、ベースバンドユニットへのアップリンクユーザデータの送信のために少なくとも2つの無線ユニットの各々ごとに送信ウィンドウを指定する。ベースバンドユニットは、パラメータに従って少なくとも2つの無線ユニットからアップリンクユーザデータを受信するように設定された受信モジュールを備える。
【0010】
第4の態様によれば、ユーザデータのアップリンク送信を管理するためのコンピュータプログラムが提示される。コンピュータプログラムは、ベースバンドユニットの処理回路上で稼働されたとき、ベースバンドユニットに、第1の態様による方法を実施させるコンピュータプログラムコードを備える。
【0011】
第5の態様によれば、ユーザデータのアップリンク送信のための方法が提示される。本方法は無線ユニットによって実施される。無線ユニットは、ベースバンドユニットに動作可能に接続される。本方法は、ベースバンドユニットから制御メッセージを受信することを含む。制御メッセージは、無線ユニットからベースバンドユニットへのアップリンクユーザデータの送信に関係するパラメータを含む。パラメータは、ベースバンドユニットへのアップリンクユーザデータの送信のために無線ユニットについての送信ウィンドウを指定する。本方法は、パラメータに従ってベースバンドユニットにアップリンクユーザデータを送出することを含む。
【0012】
第6の態様によれば、ユーザデータのアップリンク送信のための無線ユニットが提示される。無線ユニットは、ベースバンドユニットに動作可能に接続され、処理回路を備える。処理回路は、無線ユニットに、ベースバンドユニットから制御メッセージを受信させるように設定される。制御メッセージは、無線ユニットからベースバンドユニットへのアップリンクユーザデータの送信に関係するパラメータを含む。パラメータは、ベースバンドユニットへのアップリンクユーザデータの送信のために無線ユニットについての送信ウィンドウを指定する。処理回路は、無線ユニットに、パラメータに従ってベースバンドユニットにアップリンクユーザデータを送出させるように設定される。
【0013】
第7の態様によれば、ユーザデータのアップリンク送信のための無線ユニットが提示される。無線ユニットは、ベースバンドユニットに動作可能に接続される。無線ユニットは、ベースバンドユニットから制御メッセージを受信するように設定された受信モジュールを備える。制御メッセージは、無線ユニットからベースバンドユニットへのアップリンクユーザデータの送信に関係するパラメータを含む。パラメータは、ベースバンドユニットへのアップリンクユーザデータの送信のために無線ユニットについての送信ウィンドウを指定する。無線ユニットは、パラメータに従ってベースバンドユニットにアップリンクユーザデータを送出するように設定された送出モジュールを備える。
【0014】
第8の態様によれば、ユーザデータのアップリンク送信のためのコンピュータプログラムが提示され、コンピュータプログラムは、無線ユニットの処理回路上で稼働されたとき、無線ユニットに、第5の態様による方法を実施させるコンピュータプログラムコードを備える。
【0015】
第9の態様によれば、第4の態様および第8の態様のうちの少なくとも1つによるコンピュータプログラムと、コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体とを備えるコンピュータプログラム製品が提示される。コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体であり得る。
【0016】
有利には、これらの方法、これらのベースバンドユニット、これらの無線ユニット、これらのコンピュータプログラム、およびこのコンピュータプログラム製品は、上記の問題が回避される、無線ユニットからベースバンドユニットへのユーザデータのアップリンク送信のハンドリングを提供する。
【0017】
有利には、ベースバンドユニットから無線ユニットに送出される制御メッセージ中のパラメータによって、上記で開示された問題が解決される。
【0018】
有利には、これらの方法、これらのベースバンドユニット、これらの無線ユニット、これらのコンピュータプログラム、およびこのコンピュータプログラム製品は、いくつかの無線ユニットからベースバンドユニットへのアップリンクユーザデータの送信が、時間的に均等に分散されることを可能にする。
【0019】
有利には、各スケジューラ要求において送出される無線ユニットについてのパラメータを有することによって、いくつかの無線ユニットからのアップリンクユーザデータの総量が最も効率的なやり方で適応されることを可能にする、動的ソリューションが実装され得る。スケジューラ要求は、ベースバンドユニットから無線ユニットへの制御プレーンメッセージ中で送出されるデータ関連制御情報によって規定され得る。次に、このデータ関連制御情報は、各無線ユニットがベースバンドユニットにどんなアップリンクデータをフォワーディングするものとするかを示し得る。ベースバンドユニットは、送出することを無線ユニットに要求すべきデータの量およびタイプを判断するとき、したがって、そのデータが、どのようにおよびいつ、ベースバンドユニットに送出されるものとするかを最適化することができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、パラメータは、少なくとも2つの無線ユニットの各々ごとの送信ウィンドウの開始、少なくとも2つの無線ユニットの各々ごとの送信ウィンドウのサイズ、少なくとも2つの無線ユニットの各々ごとの送信ウィンドウにおける送信のタイプのうちの少なくとも1つを指定する。
【0021】
いくつかの実施形態では、送信のタイプは、アップリンクユーザデータが送信ウィンドウ内で時間にわたって均等に分散されることになるのか、送信ウィンドウ内でバーストモードで送出されることになるのかを示す。
【0022】
同封の実施形態の他の目標、特徴、および利点は、以下の詳細な開示から、添付の特許請求の範囲から、ならびに図面から明らかとなるであろう。
【0023】
概して、請求項のリストにおいて使用されるすべての用語は、本明細書で別段明示的に規定されない限り、本技術分野におけるその通常の意味に従って解釈されるべきである。「1つの(a/an)/その(the)エレメント、装置、構成要素、手段、モジュール、ステップなど」へのすべての言及は、別段明示的に述べられていない限り、そのエレメント、装置、構成要素、手段、モジュール、ステップなどの少なくとも1つの事例を指すようにオープンに解釈されるべきである。本明細書で開示されるいずれの方法のステップも、明示的に述べられていない限り、開示される厳密な順序で実施される必要はない。
【0024】
次に、例として、添付の図面を参照しながら、本発明の概念が説明される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】実施形態による通信システムを示す概略図である。
【
図2】一実施形態による(無線)アクセスネットワークノードを示す概略図である。
【
図3】実施形態による方法のフローチャートである。
【
図4】実施形態による方法のフローチャートである。
【
図5】実施形態によるアップリンクユーザデータの送信の概略図である。
【
図6】実施形態によるアップリンクユーザデータの送信の概略図である。
【
図7】実施形態によるアップリンクユーザデータの送信の概略図である。
【
図8】実施形態によるアップリンクユーザデータの送信の概略図である。
【
図9】一実施形態によるベースバンドユニットの機能ユニットを示す概略図である。
【
図10】一実施形態によるベースバンドユニットの機能モジュールを示す概略図である。
【
図11】一実施形態による無線ユニットの機能ユニットを示す概略図である。
【
図12】一実施形態による無線ユニットの機能モジュールを示す概略図である。
【
図13】一実施形態によるコンピュータ可読手段を備えるコンピュータプログラム製品の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
次に、本発明の概念のいくつかの実施形態が示された添付の図面を参照しながら、本発明の概念が以下でより十分に説明される。しかしながら、本発明の概念は、多くの異なる形態で具現化され得、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、本発明の概念の範囲を当業者に十分に伝えるように、例として提供される。同様の番号は、説明全体にわたって同様のエレメントを指す。破線によって示される任意のステップまたは特徴は、随意と見なされるべきである。
【0027】
図1は、本明細書で提示される実施形態が適用され得る、通信システム100を示す概略図である。通信システム100は、(無線)アクセスノード110と、無線デバイス130a、130b、130cとを備える。(無線)アクセスノード110は、無線基地局、基地トランシーバ局、ノードB、エボルブドノードB(eNB)、gNB、アクセスポイント、アクセスノード、無線アクセスバックホール統合伝送ノードのいずれかであり得る。各無線デバイス130a、130b、130cは、ポータブル無線デバイス、移動局、モバイルフォン、ハンドセット、無線ローカルループ電話、ユーザ機器(UE)、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ウェアラブル電子デバイス、無線モデム、無線センサーデバイス、ネットワーク搭載車両のいずれかであり得る。
【0028】
次に、(無線)アクセスノード110は、ベースバンド(BB)ユニット200と、無線ユニット300a、300b、300cとを備える。ベースバンドユニット200と、無線ユニット300a、300b、300cとは、したがって、アクセスネットワークノード110の一部であり得る。いくつかの例では、ベースバンドユニット200は、(O-RAN DU、すなわち、オープン無線アクセスネットワークデジタルユニットの省略である)O-DUであり、無線ユニット300a、300b、300cの各々は、それぞれの(O-RAN RU、すなわち、オープン無線アクセスネットワーク無線ユニットの省略である)O-RUである。(無線)アクセスノード110が、概して、少なくとも2つの無線ユニット300a、300b、300cを備え、したがって、複数の無線ユニット300a、300b、300cを備え得ることを理解されたい。ベースバンドユニット200は、1つまたは複数のモバイルネットワークオペレータによって利用され得、各モバイルネットワークオペレータが、場合によっては互いに対して異なる無線アクセス技術を動作させている。
【0029】
ベースバンドユニット120は、(無線デバイス130a、130b、130cに向かう)ユーザデータのダウンリンク(DL)送信のために、および(無線デバイス130a、130b、130cからの)ユーザデータのアップリンク(UL)受信のために、無線ユニット300a、300b、300cに動作可能に接続される。ベースバンドユニット120と無線ユニット300a、300b、300cとは、インターフェース上で動作可能に接続される。
図1の例示的な例によれば、インターフェースは、フロントホールネットワーク120によって表される。ベースバンドユニット200と、無線ユニット300a、300b、300cとは、したがって、フロントホールネットワーク120上で動作可能に接続され得る。フロントホールネットワーク120は、ベースバンドユニット200とフロントホールネットワーク120との間のリンクが無線ユニット300a、300b、300c間で共有される、パケットベース交換ネットワークである。
【0030】
図2は、特に(無線)アクセスノード110とフロントホールネットワーク120とをより詳細に示す。
図2の例示的な例では、ベースバンドユニット200は、分岐150aが無線ユニット300aと無線ユニット300bとの間で共有され、分岐150bがすべての無線ユニット300a、300b、300c間で共有されるような、スイッチ140a、140bを介して、無線ユニット300a、300b、300cに動作可能に接続される。さらに、
図2の例示的な例では、無線ユニット300cとベースバンドユニット200との間のレイテンシまたは遅延が、無線ユニット300a、300bとベースバンドユニット200との間のレイテンシまたは遅延よりも大きい。
【0031】
上記で開示されたように、依然として、ULトラフィックのために制御メッセージ中でベースバンドユニット200によって提供されるようにスケジュールすることが、ULユーザデータのパケットが、同時にまたはほぼ同時にベースバンドユニットと無線ユニットとの間のインターフェース上で送信されることを引き起こすことがあり得るので、依然として、無線ユニットからベースバンドユニットへのユーザデータのアップリンク送信の改善されたハンドリングの必要がある。
【0032】
より詳細には、各個々の無線ユニット300a、300b、300cがベースバンドユニット200にその無線ユニットのアップリンクユーザデータを時間的にいつ送信することになるかを管理するためのCUS仕様において指定される機構が現在ない。無線ユニット300a、300b、300cが、ベースバンドユニット200へのその無線ユニットのユーザデータの送信についての要求を受信したとき、無線機は、任意の必要な処理が完了されるとすぐに、インターフェース上でそのユーザデータを送出することになる。これは、無線ユニット300a、300b、300c間で共有されるリンクが輻輳されるか、さらには過負荷をかけられることになることにつながり、アップリンクユーザデータをもつパケットが(たとえば、フロントホールネットワーク120内のスイッチングユニットによって)ドロップされる必要があることを生じることがある。
【0033】
以下でさらに開示されるように、無線ユニット300a、300b、300cにアップリンクユーザデータを要求するとき、およびそのデータが同じ時間的ポイントにおいてエアインターフェース上で利用可能である場合、ベースバンドユニット200は、ベースバンドユニット200とフロントホールネットワーク120との間のリンク上で衝突が起こらないように、時間とともに無線ユニット300a、300b、300cからの送信を拡散することができる。
【0034】
本明細書で開示される実施形態は、特に、ユーザデータのアップリンク送信を管理するための、およびユーザデータのアップリンク送信のための、機構に関する。そのような機構を取得するために、ベースバンドユニット200と、ベースバンドユニット200によって実施される方法と、たとえばコンピュータプログラムの形態で、コードを備えるコンピュータプログラム製品とが提供され、コードは、ベースバンドユニット200の処理回路上で稼働されたとき、ベースバンドユニット200に方法を実施させる。そのような機構を取得するために、無線ユニット300a、300b、300cと、無線ユニット300a、300b、300cによって実施される方法と、たとえばコンピュータプログラムの形態で、コードを備えるコンピュータプログラム製品とがさらに提供され、コードは、無線ユニット300a、300b、300cのプロセッサ上で稼働されたとき、無線ユニット300a、300b、300cに方法を実施させる。
【0035】
次に、一実施形態による、ベースバンドユニット200によって実施されるユーザデータのアップリンク送信を管理するための方法を示す
図3が参照される。上記で開示されたように、ベースバンドユニット200は、少なくとも2つの無線ユニット300a、300b、300cに動作可能に接続される。
【0036】
S102:ベースバンドユニット200は、少なくとも2つの無線ユニット300a、300b、300cに制御メッセージを送出する。制御メッセージは、少なくとも2つの無線ユニット300a、300b、300cからベースバンドユニット200へのアップリンクユーザデータの送信に関係するパラメータを含む。パラメータは、ベースバンドユニット200へのアップリンクユーザデータの送信のために少なくとも2つの無線ユニット300a、300b、300cの各々ごとに送信ウィンドウを指定する。
【0037】
S104:ベースバンドユニット200は、パラメータに従って少なくとも2つの無線ユニット300a、300b、300cからアップリンクユーザデータを受信する。
【0038】
次に、ベースバンドユニット200によって実施される、ユーザデータのアップリンク送信を管理することのさらなる詳細に関係する実施形態が開示される。
【0039】
一般論として、各無線ユニット300a、300b、300cは、キャリアを送出および受信するように設定され、キャリアは、ユーザデータを有する。各無線ユニット300a、300b、300cに、複数のなど、1つまたは複数のキャリアが設定され得、異なるキャリアについて異なる送信ウィンドウがあり得る。一例として、O-RAN制御プレーンおよびユーザプレーンはキャリアごとにインスタンス化され、したがって、送出される制御メッセージはキャリアごとにについて関連がある。いくつかの態様では、制御メッセージのパラメータは、したがって、無線ユニット300a、300b、300cにおいてキャリアごとに有効である。同一の制御メッセージが、したがって、無線ユニット300a、300b、300cのすべてのキャリアについてのパラメータを含み得る。
【0040】
パラメータの異なる例があり得る。次に、それらに関係する異なる実施形態が説明される。
【0041】
いくつかの態様では、無線ユニット300a、300b、300cごとに1つの送信ウィンドウがある。すなわち、いくつかの実施形態では、パラメータは、ベースバンドユニット200へのアップリンクユーザデータの送信のために少なくとも2つの無線ユニット300a、300b、300cの各々についてのそれぞれの一意の重複しない送信ウィンドウを指定する。したがって、少なくとも2つの無線ユニット300a、300b、300cの各々は、ベースバンドユニット200へのユーザデータのアップリンク送信のためにそれ自体の送信ウィンドウを割り当てられ得る。これは、少なくとも2つの無線ユニット300a、300b、300cの各々ごとの送信ウィンドウが、それぞれの一意の重複しない時間間隔においてベースバンドユニット200と無線ユニット300a、300b、300cとの間の共有インターフェースにおいて存在すべき送信されるアップリンクユーザデータに対応する場合であり得る。送信ウィンドウは、送信されるアップリンクユーザデータがベースバンドユニット200と無線ユニット300a、300b、300cとの間の共有インターフェースにおいて存在するべきである時間的ポイントに関して重複しないことに留意されたい。したがって、送信ウィンドウは、無線ユニット300a、300b、300cの各々についてのレイテンシまたは遅延も考慮に入れられるとき、重複しない。各無線ユニット300a、300b、300cは、ベースバンドユニット200に対して、それ自体のレイテンシまたは遅延を有することができるので、これは、したがって、送信ウィンドウが絶対時間参照に関して(すなわち、レイテンシまたは遅延を考慮に入れることなしに)重複しているように見えることを暗示することができる。
【0042】
他の態様では、送信ウィンドウは、少なくとも部分的に重複しており、すべての無線ユニット300a、300b、300cによって共有される1つの単一の送信ウィンドウさえあり得る。すなわち、いくつかの実施形態では、パラメータは、ベースバンドユニット200へのアップリンクユーザデータの送信のために少なくとも2つの無線ユニット300a、300b、300cについての少なくとも部分的に重複する送信ウィンドウを指定する。いくつかの例では、少なくとも2つの無線ユニット300a、300b、300cのすべてについて同一の送信ウィンドウがある(すなわち、すべての送信ウィンドウは完全に重複している)。
【0043】
いくつかの態様では、パラメータは、送信ウィンドウの開始を指定する。特に、いくつかの実施形態では、パラメータは、少なくとも2つの無線ユニット300a、300b、300cの各々ごとに送信ウィンドウの開始を指定する。ここで、無線ユニット300a、300b、300cのうちの所与の1つについての送信ウィンドウが、他の無線ユニット300a、300b、300cのいずれかについての送信ウィンドウと同じ開始を有しないことを理解されたい。いくつかの非限定的な例では、送信ウィンドウの開始は、startOfTransmissionWindowと示されるパラメータによって提供される。したがって、このパラメータは、割り当てられた送信ウィンドウの開始を示すために使用され得る。送信ウィンドウの開始が指定される異なる分解能があり得る。たとえば、分解能は、1シンボル時間長であり得る。すなわち、いくつかの実施形態では、送信ウィンドウの開始は、1シンボルの時間分解能において指定される。したがって、パラメータの分解能は、(メッセージタイプ1および5とともに使用されるとき)Mプレーンを介して決定されるシンボルベースであるか、または(メッセージタイプ3とともに使用されるとき)パラメータframeStructure中の情報に従うシンボルベースであるかのいずれかである。送信ウィンドウの開始を決定するために、このパラメータは、
送信ウィンドウの開始=startSymbolid+startOfTransmissionWindow+1
に従って、対応する制御プレーン(Cプレーン)メッセージヘッダ中のstartSymbolidに追加され得る。
【0044】
例:startSymbolid=0、送信ウィンドウの開始=1、すなわち、ウィンドウは、シンボル1の開始において開始する。
【0045】
セクションヘッダ中のnumSymbolが>1である場合、送信ウィンドウの数はnumSymbolに等しくなる。各送信ウィンドウの開始は、あらゆるシンボルについて上記で説明されたものと同じ手順に従う。
【0046】
いくつかの態様では、ベースバンドユニット200は、startOfTransmissionWindowの値をセットするとき、各無線ユニット300a、300b、200cのタイミングパラメータTa3_minを考慮に入れる。
【0047】
startOfTransmissionWindowは、値範囲:{0~127}を有し、タイプ:符号なし整数のものであり、フィールド長:7ビット、および/またはデフォルト値:0を有することができる。
【0048】
いくつかの態様では、パラメータは、送信ウィンドウサイズを指定する。特に、いくつかの実施形態では、パラメータは、少なくとも2つの無線ユニット300a、300b、300cの各々ごとに送信ウィンドウのサイズを指定する。ここで、無線ユニット300a、300b、300cの任意の所与のペアについての送信ウィンドウが同じサイズのものであるか、または異なるサイズのものであるかのいずれかであり得ることを理解されたい。すなわち、ある極端な事例では、各送信ウィンドウは同じサイズのものであるが、別の極端な事例では、各送信ウィンドウは、それ自体の一意のサイズを有する。いくつかの非限定的な例では、送信ウィンドウのサイズは、transmissionWindowSizeと示されるパラメータによって提供される。したがって、このパラメータは、送信ウィンドウのサイズを示すために使用され得る。シンボル長は、上記で説明されたものと同じ仮定によって決定される。1ビットが、送信タイプを示す。送信ウィンドウのサイズが指定される異なる分解能があり得る。たとえば、分解能は、1/2シンボル時間長であり得る。すなわち、いくつかの実施形態では、送信ウィンドウのサイズは、1/2シンボルの時間分解能において指定される。したがって、パラメータtransmissionWindowSizeは、0.5シンボル長のステップで送信ウィンドウのサイズを示すために使用され得る。transmissionWindowSizeは、値範囲:{0~127}を有し、タイプ:符号なし整数のものであり、フィールド長:7ビット、および/またはデフォルト値:0を有することができる。
【0049】
いくつかの態様では、パラメータは、送信のタイプを指定する。特に、いくつかの実施形態では、パラメータは、少なくとも2つの無線ユニット300a、300b、300cの各々ごとに送信ウィンドウにおける送信のタイプを指定する。このパラメータは、アップリンクユーザデータが、送信ウィンドウ内で、バーストモードで(たとえば、できるだけ早く)送出されるか、または時間的に均等に送信されるべきであることを無線ユニット300a、300b、300cに示すために使用され得る。したがって、いくつかの実施形態では、送信のタイプは、アップリンクユーザデータが送信ウィンドウ内で時間にわたって均等に分散されることになるのか、送信ウィンドウ内でバーストモードで送出されることになるのかを示す。いくつかの実施形態では、送信のタイプは、フラグによって示される。たとえば、フラグがセットされたとき、アップリンクユーザデータは、送信ウィンドウ内で時間にわたって均等に分散されることになり、フラグがセットされないとき、アップリンクユーザデータは、送信ウィンドウ内でバーストモードで送出されることになる(またはその逆も同様である)。送信のタイプは、タイプ:符号なし整数のものであり、フィールド長:1ビットおよび/またはデフォルト値:0bを有し、ならびに/あるいは値範囲:{0b~1b}を有することができ、ここで、「0b」はバーストモードを示し、アップリンクユーザデータは、送信ウィンドウ内でできるだけ高速におよび早期に送出されるべきであり、「1b」は、アップリンクユーザデータが送信ウィンドウ内で均等に分散されるべきであることを示す。
【0050】
パラメータによって、ユーザデータのアップリンク送信に関係する管理情報が、スケジューリング情報とともに、無線ユニット300a、300bに送出され得る。いくつかの実施形態では、したがって、制御メッセージは、アップリンクユーザデータについてのスケジューラ要求中で送出される。上述のように、スケジューラ要求は、ベースバンドユニットから無線ユニットへの制御プレーンメッセージ中で送出されるデータ関連制御情報によって規定され得る。次に、このデータ関連制御情報は、各無線ユニットがベースバンドユニットにどんなアップリンクデータをフォワーディングするものとするかを示し得る。
【0051】
図3では、ステップS106のためのボックスは、方法が、上記の実施形態、態様、および例のいずれかから導出されたさらなるステップを含み得ることを示すために意図的に空のままにされている。
【0052】
次に、一実施形態による、無線ユニット300a、300b、300cによって実施されるユーザデータのアップリンク送信のための方法を示す
図4が参照される。上記で開示されたように、無線ユニット300a、300b、300cは、ベースバンドユニット200に動作可能に接続される。
【0053】
S202:無線ユニット300a、300b、300cは、ベースバンドユニット200から制御メッセージを受信する。制御メッセージは、無線ユニット300a、300b、300cからベースバンドユニット200へのアップリンクユーザデータの送信に関係するパラメータを含む。パラメータは、ベースバンドユニット200へのアップリンクユーザデータの送信のために無線ユニット300a、300b、300cについての送信ウィンドウを指定する。
【0054】
S204:無線ユニット300a、300b、300cは、パラメータに従ってベースバンドユニット200にアップリンクユーザデータを送出する。
【0055】
次に、無線ユニット300a、300b、300cによって実施される、ユーザデータのアップリンク送信のさらなる詳細に関係する実施形態が開示される。
【0056】
一般論として、ベースバンドユニット200に関して上記で開示された実施形態、態様、および例は、無線ユニット300a、300b、300cに十分に等しく適用される。上記で開示された実施形態は、以下で繰り返されるが、表現は、無線ユニット300a、300b、300cに適用されるように適応されている。
【0057】
いくつかの態様では、制御メッセージのパラメータは、無線ユニット300a、300b、300cにおいてキャリアごとに有効である。
【0058】
いくつかの実施形態では、送信ウィンドウは、ベースバンドユニット200に動作可能に接続された他の無線ユニットの送信ウィンドウに関して一意であり、重複しない。したがって、各無線ユニット300a、300b、300cは、ベースバンドユニット200へのユーザデータのアップリンク送信のためにそれ自体の送信ウィンドウを割り当てられ得る。
【0059】
いくつかの実施形態では、送信ウィンドウは、ベースバンドユニットに動作可能に接続された少なくとも1つの他の無線ユニットと共有される。
【0060】
いくつかの実施形態では、パラメータは、無線ユニット300a、300b、300cについての送信ウィンドウの開始を指定する。
【0061】
いくつかの実施形態では、送信ウィンドウの開始は、1シンボルの時間分解能において指定される。
【0062】
いくつかの実施形態では、パラメータは、無線ユニット300a、300b、300cについての送信ウィンドウのサイズを指定する。
【0063】
いくつかの実施形態では、送信ウィンドウのサイズは、1/2シンボルの時間分解能において指定される。
【0064】
いくつかの実施形態では、パラメータは、無線ユニット300a、300b、300cについての送信ウィンドウにおける送信のタイプを指定する。
【0065】
いくつかの実施形態では、送信のタイプは、アップリンクユーザデータが送信ウィンドウ内で時間にわたって均等に分散されることになるのか、送信ウィンドウ内でバーストモードで送出されることになるのかを示す。
【0066】
いくつかの実施形態では、送信のタイプは、フラグによって示される。
【0067】
いくつかの実施形態では、制御メッセージは、アップリンクユーザデータについてのスケジューラ要求中で受信される。
【0068】
いくつかの実施形態では、無線ユニット300a、300b、300cは、フロントホールネットワーク上でベースバンドユニット200に動作可能に接続される。
【0069】
いくつかの実施形態では、無線ユニット300a、300b、300cはO-RUであり、ベースバンドユニット200はO-DUである。
【0070】
いくつかの実施形態では、無線ユニット300a、300b、300cおよびベースバンドユニット200は、アクセスネットワークノードの一部である。
【0071】
図4では、ステップS206のためのボックスは、方法が、上記の実施形態、態様、および例のいずれかから導出されたさらなるステップを含み得ることを示すために意図的に空のままにされている。
【0072】
次に、
図5、
図6、
図7、および
図8を参照しながら、上記で開示された実施形態のうちの少なくともいくつかに基づく1つの例示的な例が詳細に開示される。
図5、
図6、
図7、および
図8は、ベースバンドユニット200によって、アップリンクユーザデータが3つの異なる無線ユニット300a、300b、300cに要求される一例を概略的に示す。
図5に示されているように、アップリンクユーザデータは、図示のように時間軸に沿って、同じ時間期間中に(たとえば、
図1中の無線デバイス130a、130b、130cから)無線ユニット300a、300b、300cにおいて収集される。無線ユニット300a、300b、300cの各々からのアップリンクユーザデータは、図示のように負荷軸に沿ってフロントホールネットワーク120の(たとえば、ビットレートに関する)最大容量内にある。しかしながら、
図6、
図7、
図8の各々の上部に示されているように、すべての無線ユニット300a、300b、300cからのアップリンクユーザデータの累積量は、図示のように負荷軸に沿って、フロントホールネットワーク120の最大容量を上回ることになる。本明細書で開示される実施形態によれば、各無線ユニット300a、300b、300cは、図示のように時間軸に沿って、ベースバンドユニット200へのユーザデータのアップリンク送信のためにそれ自体の送信ウィンドウを割り当てられる。
【0073】
図6の例示的な例では、無線ユニット300aは送信ウィンドウTW1を割り当てられ、無線ユニット300bは送信ウィンドウTW2を割り当てられ、無線ユニット300cは送信ウィンドウTW3を割り当てられる。これは、アップリンクユーザデータの送信が送信ウィンドウにわたって時間的に拡散されることを可能にする。
図6では、無線ユニット300a、300b、300cからのアップリンクユーザデータの送信は、3つの異なる送信ウィンドウTW1、TW2、TW3において時間的に拡散され、その結果、図示のように負荷軸に沿って、フロントホールネットワーク120の最大容量に達しない。
【0074】
図7の例示的な例では、無線ユニット300a、300b、300cは、代わりに、1つの共通送信ウィンドウTWを共有する。この共通送信ウィンドウTWは、
図7に示されているように、その場合、
図6のすべての個々の送信ウィンドウTW1、TW2、TW3の和に等しいサイズを有することができる。さらに、無線ユニット300a、300b、300cが、代わりに、1つの共通送信ウィンドウTWを共有する場合、無線ユニット300a、300b、300cからのアップリンクユーザデータは、
図7に示されているように、送信ウィンドウTW内で均等に分散され得る。
【0075】
さらに、
図8の例示的な例では、無線ユニット300a、300bのアップリンクユーザデータは、それぞれの送信ウィンドウTW1、TW2に割り当てられるが、無線ユニット300cのアップリンクユーザデータは、これらの2つの送信ウィンドウTW1、TW2間で拡散される。したがって、
図8の例示的な例は、
図6の例示的な例と
図7の例示的な例との組合せと見なされ得る。この例は、
図2の実施形態に好適であり得、ここで、無線ユニット300cとベースバンドユニット200との間のレイテンシまたは遅延が、無線ユニット300a、300bとベースバンドユニット200との間のレイテンシまたは遅延よりも大きい。
【0076】
要約すれば、本明細書で開示されるパラメータがセクション拡張中に含まれる場合、各無線ユニット300a、300b、300cは、それの対応するアップリンクユーザデータを、指定された送信ウィンドウ内で送信するものとする。アップリンクユーザデータは、そのように要求された場合、送信ウィンドウ内で時間的に均等に分散されるものとする。アップリンクユーザデータが1つのユーザプレーン(Uプレーン)メッセージ中で送出され得る場合、無線ユニット300a、300b、300cは、フラグが、均等に分散された送信を示すようにセットされた場合、送信ウィンドウ内でランダム時間においてそのアップリンクユーザデータを送出するものとする。アップリンクユーザデータが、いくつかのUプレーンメッセージ中で送出されることになる場合、それらのメッセージは、フラグが、均等に分散された送信を示すようにセットされる場合、送信ウィンドウ内で均等に分散されるものとする。パラメータは、O-RAN Cプレーン制御メッセージ中でセクションごとに規定される。すなわち、異なる送信タイプをもつ異なる送信ウィンドウが、異なるユーザデータ部分に適用され得る。
【0077】
図9は、いくつかの機能ユニットに関して、一実施形態によるベースバンドユニット200の構成要素を概略的に示す。処理回路210は、たとえば、記憶媒体230の形態で(
図13の場合のように)コンピュータプログラム製品1310aに記憶されたソフトウェア命令を実行することが可能な、好適な中央処理ユニット(CPU)、マルチプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)などのうちの1つまたは複数の任意の組合せを使用して提供される。処理回路210はさらに、少なくとも1つの特定用途向け集積回路(ASIC)、またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)として提供され得る。
【0078】
詳細には、処理回路210は、上記で開示されたように、ベースバンドユニット200に、動作またはステップのセットを実施させるように設定される。たとえば、記憶媒体230は動作のセットを記憶し得、処理回路210は、ベースバンドユニット200に動作のセットを実施させるために、記憶媒体230から動作のセットを取り出すように設定され得る。動作のセットは、実行可能な命令のセットとして提供され得る。したがって、それにより、処理回路210は、本明細書で開示される方法を実行するように構成される。
【0079】
記憶媒体230はまた、たとえば、磁気メモリ、光メモリ、固体メモリ、さらにはリモートに搭載されるメモリのうちのいずれか単独の1つまたは組合せであり得る、永続記憶装置を備え得る。
【0080】
ベースバンドユニット200は、少なくとも無線ユニット300a、300b、300cとの通信のための、通信インターフェース220をさらに備え得る。したがって、通信インターフェース220は、アナログおよびデジタル構成要素を備える1つまたは複数の送信機および受信機を備え得る。
【0081】
処理回路210は、たとえば、データおよび制御信号を通信インターフェース220および記憶媒体230に送出することによって、データおよび報告を通信インターフェース220から受信することによって、ならびにデータおよび命令を記憶媒体230から取り出すことによって、ベースバンドユニット200の全般の動作を制御する。ベースバンドユニット200の他の構成要素、ならびに関係する機能は、本明細書で提示される概念を不明瞭にしないために省略される。
【0082】
図10は、いくつかの機能モジュールに関して、一実施形態によるベースバンドユニット200の構成要素を概略的に示す。
図10のベースバンドユニット200は、いくつかの機能モジュール、すなわち、ステップS102を実施するように設定された送出モジュール210aと、ステップS104を実施するように設定された受信モジュール210bとを備える。
図10のベースバンドユニット200は、機能モジュール210cによって表される、いくつかの随意の機能モジュールをさらに備え得る。一般論として、各機能モジュール210a:210cは、ハードウェアでまたはソフトウェアで実装され得る。好ましくは、1つまたは複数のまたはすべての機能モジュール210a:210cが、処理回路210によって、場合によっては通信インターフェース220および/または記憶媒体230と協働して実装され得る。処理回路210は、したがって、機能モジュール210a:210cによって提供される命令を記憶媒体230からフェッチし、これらの命令を実行するように構成され、それにより、本明細書で開示されるようにベースバンドユニット200の任意のステップを実施し得る。
【0083】
図11は、いくつかの機能ユニットに関して、一実施形態による無線ユニット300a、300b、300cの構成要素を概略的に示す。処理回路310は、たとえば、記憶媒体330の形態で(
図13の場合のように)コンピュータプログラム製品1310bに記憶されたソフトウェア命令を実行することが可能な、好適な中央処理ユニット(CPU)、マルチプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)などのうちの1つまたは複数の任意の組合せを使用して提供される。処理回路310はさらに、少なくとも1つの特定用途向け集積回路(ASIC)、またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)として提供され得る。
【0084】
詳細には、処理回路310は、上記で開示されたように、無線ユニット300a、300b、300cに、動作またはステップのセットを実施させるように設定される。たとえば、記憶媒体330は動作のセットを記憶し得、処理回路310は、無線ユニット300a、300b、300cに動作のセットを実施させるために、記憶媒体330から動作のセットを取り出すように設定され得る。動作のセットは、実行可能な命令のセットとして提供され得る。したがって、それにより、処理回路310は、本明細書で開示される方法を実行するように構成される。
【0085】
記憶媒体330はまた、たとえば、磁気メモリ、光メモリ、固体メモリ、さらにはリモートに搭載されるメモリのうちのいずれか単独の1つまたは組合せであり得る、永続記憶装置を備え得る。
【0086】
無線ユニット300a、300b、300cは、少なくともベースバンドユニット200および無線デバイス130a、130b、130cとの通信のための、通信インターフェース320をさらに備え得る。したがって、通信インターフェース320は、アナログおよびデジタル構成要素を備える1つまたは複数の送信機および受信機を備え得る。
【0087】
処理回路310は、たとえば、データおよび制御信号を通信インターフェース320および記憶媒体330に送出することによって、データおよび報告を通信インターフェース320から受信することによって、ならびにデータおよび命令を記憶媒体330から取り出すことによって、無線ユニット300a、300b、300cの全般の動作を制御する。無線ユニット300a、300b、300cの他の構成要素、ならびに関係する機能は、本明細書で提示される概念を不明瞭にしないために省略される。
【0088】
図12は、いくつかの機能モジュールに関して、一実施形態による無線ユニット300a、300b、300cの構成要素を概略的に示す。
図12の無線ユニット300a、300b、300cは、いくつかの機能モジュール、すなわち、ステップS202を実施するように設定された受信モジュール310aと、ステップS204を実施するように設定された送出モジュール310bとを備える。
図12の無線ユニット300a、300b、300cは、機能モジュール310cによって表される、いくつかの随意の機能モジュールをさらに備え得る。一般論として、各機能モジュール310a:310cは、ハードウェアでまたはソフトウェアで実装され得る。好ましくは、1つまたは複数のまたはすべての機能モジュール310a:310cが、処理回路310によって、場合によっては通信インターフェース320および/または記憶媒体330と協働して実装され得る。処理回路310は、したがって、機能モジュール310a:310cによって提供される命令を記憶媒体330からフェッチし、これらの命令を実行するように構成され、それにより、本明細書で開示されるように無線ユニット300a、300b、300cの任意のステップを実施し得る。
【0089】
ベースバンドユニット200および無線ユニット300a、300b、300cは、スタンドアロンデバイスとして、または少なくとも1つのさらなるデバイスの一部として提供され得る。たとえば、ベースバンドユニット200および無線ユニット300a、300b、300cは、(無線)アクセスネットワークノード110において提供され得る。代替的に、ベースバンドユニット200および無線ユニット300a、300b、300cの機能は、少なくとも2つのデバイスまたはノード間で分散され得る。したがって、ベースバンドユニット200/無線ユニット300a、300b、300cによって実施される命令の第1の部分は、第1のデバイスにおいて実行され得、ベースバンドユニット200および無線ユニット300a、300b、300cによって実施される命令の第2の部分は、第2のデバイスにおいて実行され得、本明細書で開示される実施形態は、ベースバンドユニット200および無線ユニット300a、300b、300cによって実施される命令が実行され得るいかなる特定の数のデバイスにも限定されない。したがって、
図6および
図8には単一の処理回路210、310が示されているが、処理回路210、310は、複数のデバイスまたはノードの間で分散され得る。同じことは、
図7および
図9の機能モジュール210a:210c、310a:310c、および
図13のコンピュータプログラム1320a、1320bに適用される。
【0090】
図13は、コンピュータ可読手段1330を備えるコンピュータプログラム製品1310a、1310bの一例を示す。このコンピュータ可読手段1330上に、コンピュータプログラム1320aが記憶され得、そのコンピュータプログラム1320aは、処理回路210に、ならびに通信インターフェース220および記憶媒体230など、処理回路210に動作可能に結合されたエンティティおよびデバイスに、本明細書で説明される実施形態による方法を実行させることができる。したがって、コンピュータプログラム1320aおよび/またはコンピュータプログラム製品1310aは、本明細書で開示される、ベースバンドユニット200の任意のステップを実施するための手段を提供し得る。このコンピュータ可読手段1330上に、コンピュータプログラム1320bが記憶され得、そのコンピュータプログラム1320bは、処理回路310に、ならびに通信インターフェース320および記憶媒体330など、処理回路310に動作可能に結合されたエンティティおよびデバイスに、本明細書で説明される実施形態による方法を実行させることができる。したがって、コンピュータプログラム1320bおよび/またはコンピュータプログラム製品1310bは、本明細書で開示される、無線ユニット300a、300b、300cの任意のステップを実施するための手段を提供し得る。
【0091】
図13の例では、コンピュータプログラム製品1310a、1310bは、CD(コンパクトディスク)またはDVD(デジタル多用途ディスク)、またはブルーレイディスクなどの光学ディスクとして示されている。コンピュータプログラム製品1310a、1310bはまた、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)または電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)など、メモリとして、より詳細には、USB(ユニバーサルシリアルバス)メモリ、またはコンパクトフラッシュメモリなどのフラッシュメモリなど、外部メモリにおけるデバイスの不揮発性記憶媒体として具現化され得る。したがって、コンピュータプログラム1320a、1320bは、ここでは、示された光学ディスク上のトラックとして概略的に示されているが、コンピュータプログラム1320a、1320bは、コンピュータプログラム製品1310a、1310bに好適な任意のやり方で記憶され得る。
【0092】
本発明の概念が、主に数個の実施形態を参照しながら上記で説明された。しかしながら、当業者によって直ちに諒解されるように、上記で開示された実施形態以外の他の実施形態が、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の概念の範囲内で等しく可能である。