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特許7507987合成画像生成システム、合成画像生成方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-20
(45)【発行日】2024-06-28
(54)【発明の名称】合成画像生成システム、合成画像生成方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/387 20060101AFI20240621BHJP
   G06Q 50/08 20120101ALI20240621BHJP
【FI】
H04N1/387 110
G06Q50/08
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023572671
(86)(22)【出願日】2022-12-29
(86)【国際出願番号】 JP2022048708
【審査請求日】2023-11-22
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514311678
【氏名又は名称】スパイダープラス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【弁理士】
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】小林 誠治
【審査官】橘 高志
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-166566(JP,A)
【文献】特開2010-117587(JP,A)
【文献】特開2008-225862(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/387
G06Q 50/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建設現場で撮影された画像に、電子小黒板を合成する合成画像生成システムであって、
前記建設現場に対応する前記電子小黒板を作成するために必要な項目を取得する取得部と、
取得した前記項目の内、工事場所、工事対象物、工種工程、進捗ステータスの何れかの内容が異なるパターンに対応する全パターンの前記電子小黒板を作成する第1作成部と、
作成した前記全パターンの電子小黒板の中から、ユーザが所望する第1電子小黒板の選択を受け付ける第1選択部と、
受け付けた前記第1電子小黒板に関連付けて前記建設現場の第1画像が撮影された場合に、当該第1画像に、前記第1電子小黒板を合成した第1合成画像を生成する第1生成部と、
工事場所、工事対象物、工種工程の何れかに対応するアイコンを作成する第2作成部と、
作成した前記全パターンの電子小黒板の中から、作成した前記アイコンに格納する第2電子小黒板の選択を受け付ける第2選択部と、
予め取得した前記建設現場の図面データに、前記第2電子小黒板を格納した前記アイコンを配置する配置部と、
を備える合成画像生成システム。
【請求項2】
生成した前記第1合成画像を提供する提供部、
を更に備える請求項1に記載の合成画像生成システム。
【請求項3】
予め前記建設現場を撮影した第2画像に、前記第1電子小黒板を合成した第2合成画像を生成する第2生成部と、
を更に備える請求項1に記載の合成画像生成システム。
【請求項4】
作成した前記全パターンの電子小黒板の現場名を変更する変更部、
を更に備える請求項1に記載の合成画像生成システム。
【請求項5】
受け付けた前記第1電子小黒板に対応する前記建設現場の撮影計画を設定する設定部、
を更に備える請求項1に記載の合成画像生成システム。
【請求項6】
建設現場で撮影された画像に、電子小黒板を合成するコンピュータが実行する合成画像生成方法であって、
前記建設現場に対応する前記電子小黒板を作成するために必要な項目を取得するステップと、
取得した前記項目の内、工事場所、工事対象物、工種工程、進捗ステータスの何れかの内容が異なるパターンに対応する全パターンの前記電子小黒板を作成するステップと、
作成した前記全パターンの電子小黒板の中から、ユーザが所望する第1電子小黒板の選択を受け付けるステップと、
受け付けた前記第1電子小黒板に関連付けて前記建設現場の第1画像が撮影された場合に、当該第1画像に、前記第1電子小黒板を合成した第1合成画像を生成するステップと、
工事場所、工事対象物、工種工程の何れかに対応するアイコンを作成するステップと、
作成した前記全パターンの電子小黒板の中から、作成した前記アイコンに格納する第2電子小黒板の選択を受け付けるステップと、
予め取得した前記建設現場の図面データに、前記第2電子小黒板を格納した前記アイコンを配置するステップと、
を備える合成画像生成方法。
【請求項7】
建設現場で撮影された画像に、電子小黒板を合成するコンピュータに、
前記建設現場に対応する前記電子小黒板を作成するために必要な項目を取得するステップ、
取得した前記項目の内、工事場所、工事対象物、工種工程、進捗ステータスの何れかの内容が異なるパターンに対応する全パターンの前記電子小黒板を作成するステップ、
作成した前記全パターンの電子小黒板の中から、ユーザが所望する第1電子小黒板の選択を受け付けるステップ、
受け付けた前記第1電子小黒板に関連付けて前記建設現場の第1画像が撮影された場合に、当該第1画像に、前記第1電子小黒板を合成した第1合成画像を生成するステップ、
工事場所、工事対象物、工種工程の何れかに対応するアイコンを作成するステップ、
作成した前記全パターンの電子小黒板の中から、作成した前記アイコンに格納する第2電子小黒板の選択を受け付けるステップ、
予め取得した前記建設現場の図面データに、前記第2電子小黒板を格納した前記アイコンを配置するステップ、
を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設現場で撮影された画像への、電子小黒板の合成に有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、建設現場で撮影された画像に、電子小黒板を合成する技術が注目されている。
例えば、特許文献1では、カメラ付携帯電話機を使用して、暗い工事現場で、工事用小黒板を電子的に写し込んだ工事写真を撮影する技術が開示されている。
また、他には、特許文献2では、工事現場での工事状況の撮影作業を効率化することができ、且つ黒板付工事状況画像を含む工事管理台帳を作成する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-117587号公報
【文献】特開2008-225862号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
建設現場で画像を撮影する際、画像のみでは説明できない工事詳細を補うために、建設現場を撮影した画像に、工事詳細が入力された電子小黒板を合成している。
電子小黒板は、工事場所、工事対象物、工種工程及び進捗ステータスの何れかに変更が発生した場合、その都度変更が必要となる。その結果、これらの何れかに変更が発生した場合、変更内容を反映した電子小黒板をその都度作成し、作成した電子小黒板を、建設現場を撮影した画像に合成する必要がある。そのため、建設現場を撮影した画像に電子小黒板を合成する際、手間がかかり、作業が非効率になってしまうという問題があった。
そこで、効率的に電子小黒板を合成する仕組みが求められている。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の技術では、工事場所、工事対象物、工種工程及び進捗ステータスの何れかに変更が発生した場合、電子小黒板をその都度変更する必要があるため、効率的に電子小黒板の合成を行うものではなかった。
そこで、本発明者は、建設現場に対応する全パターンの電子小黒板を予め作成し、建設現場を撮影した画像に、この全パターンの電子小黒板の中から選択した電子小黒板を合成する仕組みに着目した。
【0005】
本発明は、効率的に電子小黒板の合成を行うことにより、作業効率の向上を図ることを可能とする合成画像生成システム、合成画像生成方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、建設現場で撮影された画像に、電子小黒板を合成する合成画像生成システムであって、
前記建設現場に対応する前記電子小黒板を作成するために必要な項目を取得する取得部と、
取得した前記項目の内、工事場所、工事対象物、工種工程、進捗ステータスの何れかの内容が異なるパターンに対応する全パターンの前記電子小黒板を作成する第1作成部と、
作成した前記全パターンの電子小黒板の中から、ユーザが所望する第1電子小黒板の選択を受け付ける第1選択部と、
受け付けた前記第1電子小黒板に関連付けて前記建設現場の第1画像が撮影された場合に、当該前記第1画像に、前記第1電子小黒板を合成した第1合成画像を生成する第1生成部と、
を備える合成画像生成システムを提供する。
【0007】
本発明によれば、合成画像生成システムは、工事場所、工事対象物、工種工程、進捗ステータスの何れかの内容が異なるパターンに対応する全パターンの電子小黒板を作成し、この中から、ユーザが所望する電子小黒板を、建設現場を撮影した画像に合成した合成画像を生成する。この結果、工事場所、工事対象物、工種工程、進捗ステータスの何れかに変更が発生した場合であっても、ユーザが、効率的に電子小黒板の合成を行えるため、作業効率の向上を図ることが可能となる。
【0008】
本発明は、システムのカテゴリであるが、方法及びプログラムであっても同様の作用、効果を奏する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、作業効率の向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】合成画像生成システム1の概要を説明する図である。
図2】合成画像生成システム1の機能構成を示す図である。
図3】情報端末10が実行する電子小黒板作成処理のフローチャートを示す図である。
図4】表形式で入力された項目を模式的に示した図である。
図5】情報端末10が作成する電子小黒板の例を模式的に示したものである。
図6】全パターンの電子小黒板の作成例を模式的に示したものである。
図7】情報端末10が実行する第1生成処理のフローチャートを示す図である。
図8】情報端末10が出力する全パターンの電子小黒板の例を模式的に示したものである。
図9】情報端末10が出力する全パターンの電子小黒板に対して、ユーザが所望する第1電子小黒板の選択を受け付ける例を模式的に示したものである。
図10】第1合成画像の例を模式的に示した図である。
図11】情報端末10が実行する第2生成処理のフローチャートを示す図である。
図12】情報端末10が実行するアイコン作成処理のフローチャートを示す図である
図13】情報端末10が実行するアイコン配置処理のフローチャートを示す図である。
図14】情報端末10が出力した図面データに対して、ユーザからアイコンの配置場所の入力を受け付けた例を模式的に示した図である。
図15】図面データにアイコンを配置した状態の例を模式的に示した図である。
図16】端末装置が表示するアイコンが配置された図面データの例を模式的に示した図である。
図17】情報端末10が実行する変更処理のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。以降の図においては、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号又は符号を付している。
【0012】
[合成画像生成システム1の概要]
図1は、合成画像生成システム1の概要を説明するための模式図である。図1に基づいて、合成画像生成システム1の構成物について説明する。
合成画像生成システム1は、少なくともユーザ(建設現場で作業を行う作業者等)が所持する情報端末10からなる建設現場で撮影された画像に、電子小黒板を合成するシステムである。
情報端末10は、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ等の端末装置や、スマートグラス、HMD(Head Mounted Display)等のウェアラブル端末等である。
なお、合成画像生成システム1は、上述した構成物に加え、それ以外の端末や装置類等(撮影装置、集音装置、外部データベース、入出力デバイス(キーボード、マウス、モニタ等)等)が含まれていても良く、これらの数、種類及び機能については、適宜設計可能である。
【0013】
合成画像生成システム1が、建設現場で撮影された画像に、電子小黒板を合成する際の処理ステップの概要について説明する。
【0014】
情報端末10は、建設現場に対応する電子小黒板を作成するために必要な項目を取得する(ステップS1)。
情報端末10は、表形式で入力された項目(工事場所、工事対象物、工種工程及び進捗ステータスを含むものであり、現場名、撮影日、工種、工程、施工内容、施工者等)をインポートし、電子小黒板の作成に必要な項目を取得する。
【0015】
情報端末10は、取得した項目の内、工事場所、工事対象物、工種工程、進捗ステータスの何れかの内容が異なるパターンに対応する全パターンの電子小黒板を作成する(ステップS2)。
情報端末10は、取得した項目に基づいて、電子小黒板を作成する。情報端末10は、取得した項目における工事場所、工事対象物、工種工程、進捗ステータスの其々を変更したパターンの電子小黒板を作成し、工事場所、工事対象物、工種工程、進捗ステータスの何れかが異なるパターンに対応する全パターンの電子小黒板を作成する。
【0016】
情報端末10は、作成した全パターンの電子小黒板の中から、ユーザが所望する第1電子小黒板の選択を受け付ける(ステップS3)。
情報端末10は、作成した全パターンの電子小黒板を表示し、ユーザが所望する第1電子小黒板の選択を受け付ける。
【0017】
情報端末10は、受け付けた第1電子小黒板に関連付けて建設現場の第1画像が撮影された場合に、この第1画像に、第1電子小黒板を合成した第1合成画像を生成する第1画像を撮影する(ステップS4)。
情報端末10は、第1電子小黒板の選択を受け付けたことを契機として、撮影用アプリケーションを起動し、選択を受け付けた第1電子小黒板に関連付けた建設現場の第1画像を撮影する。
情報端末10は、撮影した第1画像の所定の位置(撮影対象物の邪魔にならない位置等)に、第1電子小黒板を合成した第1合成画像を生成する。
【0018】
以上が、合成画像生成システム1の概要である。
本合成画像生成システム1によれば、作業効率の向上を図ることが可能となる。
【0019】
[装置構成]
図2は、合成画像生成システム1の構成を示すブロック図である。図2に基づいて、合成画像生成システム1の装置構成について説明する。
合成画像生成システム1は、建設現場で撮影された画像に、電子小黒板を合成するシステムであり、少なくとも情報端末10により構成される。
合成画像生成システム1は、情報端末10と、図示していないその他の端末や装置類等と、公衆回線網等のネットワークを介して、データ通信可能に接続されたシステムである。
なお、合成画像生成システム1の構成物は、あくまでも一例であり、図示していない端末や装置類等を含むものであっても良く、これらは、その数、種類及び機能については、適宜設計可能である。
【0020】
情報端末10は、ユーザが所持する上述した端末装置である。
情報端末10は、制御部として、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備え、通信部として、他の端末や装置等と通信可能にするためのデバイス等を備える。
情報端末10は、記憶部として、ハードディスクや半導体メモリ、記録媒体、メモリカード等によるデータのストレージ部等を備える。
情報端末10は、処理部として、各種処理を実行する各種デバイス、建設現場に対応する電子小黒板を作成するために必要な項目を取得する取得部11、取得した項目の内、工事場所、工事対象物、工種工程、進捗ステータスの何れかの内容が異なるパターンに対応する全パターンの電子小黒板を作成する第1作成部12、作成した全パターンの電子小黒板の中から、ユーザが所望する第1電子小黒板の選択を受け付ける第1選択部13、受け付けた第1電子小黒板に関連付けて建設現場の第1画像が撮影された場合に、この第1画像に、第1電子小黒板を合成した第1合成画像を生成する第1生成部14等を備える。
【0021】
情報端末10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、通信部と協働して、提供モジュール、画像取得モジュール、図面データ取得モジュールを実現する。
また、情報端末10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、記憶部と協働して、全パターン記憶モジュール、第1合成画像記憶モジュール、第2合成画像記憶モジュール、アイコン記憶モジュール、図面データ記憶モジュール、変更結果記憶モジュールを実現する。
また、情報端末10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、処理部と協働して、項目取得モジュール、第1作成モジュール、電子小黒板出力モジュール、第1選択モジュール、設定モジュール、撮影モジュール、第1生成モジュール、第2生成モジュール、アイコン作成モジュール、第2選択モジュール、格納モジュール、図面データ出力モジュール、配置場所受付モジュール、アイコン配置モジュール、第3選択モジュール、現場名受付モジュール、変更モジュールを実現する。
【0022】
以下、合成画像生成システム1が実行する各処理について、上述した各モジュールが実行する処理と併せて説明する。
本明細書において、各モジュールは、その処理内容を、自身が有する機能として実行するものであっても良いし、所定のアプリケーションを介して実行するものであっても良い。
【0023】
[情報端末10が実行する電子小黒板作成処理]
図3に基づいて、情報端末10が実行する電子小黒板作成処理について説明する。同図は、情報端末10が実行する電子小黒板作成処理のフローチャートを示す図である。本電子小黒板作成処理は、上述した建設現場に対応する電子小黒板を作成するために必要な項目を取得する取得処理(ステップS1)、取得した項目の内、工事場所、工事対象物、工種工程、進捗ステータスの何れかの内容が異なるパターンに対応する全パターンの電子小黒板を作成する第1作成処理(ステップS2)の詳細である。
【0024】
項目取得モジュールは、建設現場に対応する電子小黒板を作成するために必要な項目を取得する(ステップS10)。
項目は、少なくとも、工事場所、工事対象物、工種工程及び進捗ステータスを含むものであり、具体的には、現場名、撮影日、工種、工程、施工内容、施工者等である。
項目取得モジュールは、この項目を、表形式等で取得する。
項目取得モジュールは、所定の表計算アプリケーション、所定のUI(User Interface)に入力された項目を一括でインポートし、建設現場に対応する電子小黒板を作成するために必要な項目を取得する(図4参照)。例えば、ユーザは、この表計算アプリケーションやUIに、必要な項目の内容を、仮想キーボード等を用いて入力する。項目取得モジュールは、この表計算アプリケーションやUIに入力された内容をインポートし、必要な項目を取得する。
なお、この表計算アプリケーションやUIは、情報端末10によるものであっても良いし、情報端末10とデータ通信可能に接続されたコンピュータ等によるものであっても良い。情報端末10自身によるものの場合、項目取得モジュールは、入力を受け付けた内容を、そのままインポートすれば良い。また、コンピュータ等によるものの場合、項目取得モジュールは、コンピュータ等が入力を受け付けた内容を取得し、取得した内容をインポートしても良いし、コンピュータ等が情報端末10で使用可能な形式でインポートしたものを取得しても良い。
以下の説明において、情報端末10が、表計算アプリケーションを用いるものとして説明する。
【0025】
図4に基づいて、項目取得モジュールがインポートする項目について説明する。同図は、表形式で入力された項目を模式的に示した図である。同図において、項目表20が示されている。
項目表20において、現場名欄21、撮影日欄22、工種欄23、工程欄24、施工内容欄25、施工者欄26が示されている。
現場名欄21は、建設現場の現場名が入力される欄である。撮影日欄22は、建設現場の画像を撮影する日付が入力される欄である。工種欄23は、作業の工種が入力される欄である。工程欄24は、作業の工程が入力される欄である。施工内容欄25は、施工内容が入力される欄である。施工者欄26は、施工者が入力される欄である。
ユーザは、この項目表20に対して、入力を所望する欄をタップし、その内容を仮想キーボード等により入力する。
項目取得モジュールは、項目表20に対する入力が全て完了したことの入力を受け付けること(例えば、ユーザが図示していない所定のアイコンをタップする等)を契機として、項目表20に入力された内容を一括でインポートする。
なお、項目表20に存在する各項目は、上述した例に限定されるものではなく、適宜設計可能である。
【0026】
図3に戻り、電子小黒板作成処理の続きを説明する。
第1作成モジュールは、取得した項目の内、工事場所、工事対象物、工種工程、進捗ステータスの何れかの内容が異なるパターンに対応する全パターンの電子小黒板を作成する(ステップS11)。
第1作成モジュールは、取得した項目に基づいて、電子小黒板を作成する(図5参照)。第1作成モジュールは、作成した電子小黒板の内、取得した項目における工事場所の内容のみを変更したパターンの電子小黒板を作成する。第1作成モジュールは、作成した電子小黒板の内、取得した項目における工事対象物の内容のみを変更したパターンの電子小黒板を作成する。第1作成モジュールは、作成した電子小黒板の内、取得した項目における工種工程の内容のみを変更したパターンの電子小黒板を作成する。第1作成モジュールは、作成した電子小黒板の内、取得した項目における進捗ステータスの内容のみを変更したパターンの電子小黒板を作成する。
内容の変更方法は、予め、工事場所、工事対象物、工種工程、進捗ステータスの其々に紐付けられた内容を用いて変更する、取得した項目同士の組み合わせを変更する等である。
第1作成モジュールは、工事場所毎、工事対象物毎、工種工程毎、進捗ステータス毎の其々の内容が異なるパターンの電子小黒板を、全パターン作成する(図6参照)。
【0027】
図5に基づいて、第1作成モジュールが作成する電子小黒板について説明する。同図は、第1作成モジュールが作成する電子小黒板の例を模式的に示したものである。同図において、電子小黒板30が示されている。
電子小黒板30は、現場名欄31、工種欄32、施工内容欄33、施工者欄34が存在する。
現場名欄31は、現場名が入力される欄である。工種欄32は、工種が入力される欄である。施工内容欄33は、施工内容欄が入力される欄である。施工者欄34は、施工者名が入力される欄である。
第1作成モジュールは、取得した項目に基づいて、各欄に、必要な内容を入力し、電子小黒板30を作成する。
第1作成モジュールは、この工種欄32に入力した内容のみを変更し、工種工程が異なるパターンの電子小黒板を作成する。第1作成モジュールは、工事場所、工事対象物、進捗ステータスについても、同様に、其々が異なるパターンの電子小黒板を作成する。
【0028】
図6に基づいて、全パターンの電子小黒板の作成例について説明する。同図は、全パターンの電子小黒板の作成例を模式的に示したものである。同図において、電子小黒板群40が示されている。
電子小黒板群40は、黒板欄41、現場コード欄42、現場名欄43、工種欄44、種別欄45、撮影内容欄46が存在する。
黒板欄41は、作成した各電子小黒板が登録される欄である。現場コード欄42は、作成した各電子小黒板の現場コードが登録される欄である。工種欄44は、作成した各電子小黒板の工種が登録される欄である。種別欄45は、作成した各電子小黒板の種別が登録される欄である。撮影内容欄46は、作成した各電子小黒板の撮影内容が登録される欄である。
電子小黒板群40において、作成した電子小黒板のパターン毎に、黒板欄41、現場コード欄42、現場名欄43、工種欄44、種別欄45、撮影内容欄46の内容が紐付けられている。
なお、各欄の内容は、上述した例に限定されるものではなく、適宜設計可能である。
【0029】
図3に戻り、電子小黒板作成処理の続きを説明する。
全パターン記憶モジュールは、作成した全パターンの電子小黒板を記憶する(ステップS12)。
全パターン記憶モジュールは、作成した全パターンの電子小黒板を、各パターンの識別子(名称、管理番号等)、工事場所、工事対象物、工種工程及び進捗ステータスに紐付けて記憶する。全パターン記憶モジュールは、上述した図6で示した電子小黒板群40を記憶する。
【0030】
以上が、電子小黒板作成処理である。
【0031】
[情報端末10が実行する第1生成処理]
図7に基づいて、情報端末10が実行する第1生成処理について説明する。同図は、情報端末10が実行する第1生成処理のフローチャートを示す図である。本第1生成処理は、上述した作成した全パターンの電子小黒板の中から、ユーザが所望する第1電子小黒板の選択を受け付ける第1選択処理(ステップS3)、受け付けた第1電子小黒板に関連付けて建設現場の第1画像第1画像が撮影された場合に、この第1画像に、第1電子小黒板を合成した第1合成画像を生成する第1生成処理(ステップS4)の詳細である。
本第1生成処理は、上述した電子小黒板作成処理の後に実行される処理である。
【0032】
電子小黒板出力モジュールは、作成した全パターンの電子小黒板を出力する(ステップS20)。
電子小黒板出力モジュールは、ユーザから所定の入力を受け付け、作成した全パターンの電子小黒板を自身の表示部に表示することにより、作成した全パターンの電子小黒板を出力する(図8参照)。例えば、ユーザは、電子小黒板を表示させるために必要なアプリケーションやアイコン等をタップする。電子小黒板出力モジュールは、この入力に基づいて、作成した全パターンの電子小黒板を表示する。
【0033】
図8に基づいて、電子小黒板出力モジュールが出力する全パターンの電子小黒板について説明する。同図は、電子小黒板出力モジュールが出力する全パターンの電子小黒板の例を模式的に示したものである。同図において、管理画面50が示されている。
管理画面50は、電子小黒板欄51、管理メニュー欄52が存在する。
電子小黒板欄51は、作成した各パターンの電子小黒板53~58が表示される欄である。電子小黒板欄51において、作成した各パターンの電子小黒板53~58が、自身に紐付けられた名称と併せて表示される。管理メニュー欄52は、作成した各パターンの電子小黒板53~58を管理(保存場所の変更、削除等)する管理メニューが表示される欄である。
電子小黒板出力モジュールは、この管理画面50を表示することにより、作成した全パターンの電子小黒板を出力する。
なお、電子小黒板出力モジュールは、管理画面50として、上述した図6で示した電子小黒板群40を表示する構成であっても良い。
また、管理画面50の画面構成、各電子小黒板53~58の表示法(数、場所、サイズ等)、管理メニューの表示法(数、場所、内容等)については、上述した例に限定されるものではなく、適宜設計可能である。
【0034】
図7に戻り、第1生成処理の続きを説明する。
第1選択モジュールは、作成した全パターンの電子小黒板の中から、ユーザが所望する第1電子小黒板の選択を受け付ける(ステップS21)。
第1選択モジュールは、表示する全パターンの電子小黒板の中から、ユーザが所望するパターンの電子小黒板(第1電子小黒板)の選択を受け付ける(図9参照)。
【0035】
図9に基づいて、第1電子小黒板の選択の受付について説明する。同図は、電子小黒板出力モジュールが出力する全パターンの電子小黒板に対して、ユーザが所望する第1電子小黒板の選択を受け付ける例を模式的に示したものである。同図において、上述した図8で示した管理画面50と同様のものが示されている。
第1選択モジュールは、電子小黒板53~58に対して、ユーザ60が所望する第1電子小黒板の選択を受け付ける。例えば、ユーザ60は、自身が所望するパターンの電子小黒板(図中では、電子小黒板54)をタップし、所望する第1電子小黒板を選択する。ユーザ60は、現在表示中のパターンの電子小黒板の中に、所望する電子小黒板が存在しない場合、画面をスワイプし、他のパターンの電子小黒板を表示させても良い。
なお、電子小黒板出力モジュールは、ユーザ60が選択した第1電子小黒板の各項目の内容を、併せて出力しても良いし、別画面としてこの各項目の内容を出力しても良い。
第1選択モジュールは、管理画面50に対するユーザ60からの入力を受け付け、ユーザ60が所望する第1電子小黒板の選択を受け付ける。
また、第1選択モジュールは、一の第1電子小黒板のみではなく、複数の電子小黒板の選択を受け付け、複数の第1電子小黒板の選択を受け付けても良い。
【0036】
図7に戻り、第1生成処理の続きを説明する。
設定モジュールは、受け付けた第1電子小黒板に対応する建設現場の撮影計画を設定する(ステップS22)。
撮影計画は、例えば、撮影項目(全形画像、代表部分画像、全形の工事進捗状況、代表部分の工事進捗内容、施工中画像、仮設状況、使用材料、形状寸法、図面と現場との不一致状況等)、撮影時期(着手前、施工前、施工中、施工後、完成後、発見時)、撮影頻度(着手前1回、施工完了後1回、工種毎の撮影頻度、1施工箇所に1箇所、適宜等)である。
設定モジュールは、受け付けた第1電子小黒板の作成時において取得した項目に基づいて、この撮影計画を設定する。例えば、設定モジュールは、撮影計画のプッシュ通知等を設定する。
なお、設定モジュールが設定する撮影計画は、上述した例に限定されるものではない。
【0037】
撮影モジュールは、受け付けた第1電子小黒板に関連付けて建設現場の第1画像を撮影する(ステップS23)。
撮影モジュールは、第1電子小黒板の選択を受け付けたことを契機として、撮影用アプリケーションを起動し、設定した撮影計画に基づいた建設現場の画像(第1画像)を撮影する。例えば、ユーザは、撮影用アプリケーションを用い、設定された撮影計画に従って、第1電子小黒板に対応する建設現場を撮影する。
【0038】
第1生成モジュールは、撮影した第1画像に、第1電子小黒板を合成した第1合成画像を生成する(ステップS24)。
第1生成モジュールは、撮影した第1画像の所定の位置(撮影計画における撮影対象物の邪魔にならない位置等)に、この第1画像に関連付けられた第1電子小黒板を合成し、撮影した第1画像に第1電子小黒板を合成した画像(第1合成画像)を生成する(図10参照)。
【0039】
図10に基づいて、第1合成画像について説明する。同図は、第1合成画像の例を模式的に示した図である。同図において、第1合成画像70が示されている。
第1合成画像は、建設現場を撮影した第1画像71に、この第1画像71に関連付けられた第1電子小黒板72を合成し、生成したものである。第1電子小黒板72は、撮影対象物の閲覧の邪魔にならない位置(同図では、撮影対象物(配管)を隠さない第1画像の左上の位置)に、合成されている。
なお、第1電子小黒板72の位置やサイズ等は、上述した例に限定されるものではない。
【0040】
図7に戻り、第1生成処理の続きを説明する。
第1合成画像記憶モジュールは、生成した第1合成画像を記憶する(ステップS25)。
第1合成画像記憶モジュールは、生成した第1合成画像を、第1電子小黒板の各項目、第1画像の撮影計画等に紐付けて記憶する。
なお、第1合成画像記憶モジュールは、生成した第1合成画像のみを記憶しても良いし、上述した内容以外のものを更に紐付けて記憶しても良いし、第1電子小黒板の各項目又は第1画像の撮影計画の何れかのみを紐付けて記憶しても良い。
【0041】
提供モジュールは、生成した第1合成画像を提供する(ステップS26)。
提供モジュールは、生成した第1合成画像を、建設現場に関わる人物(管理者、現場監督、職長、職人、下請業者等)が所持する端末装置に送信する。
この端末装置は、第1合成画像を受信し、自身の表示部に表示する。
提供モジュールは、建設現場に関わる人物が所持する端末装置に、第1合成画像を表示させることにより、生成した第1合成画像を提供する。
【0042】
以上が、第1生成処理である。
【0043】
[情報端末10が実行する第2生成処理]
図11に基づいて、情報端末10が実行する第2生成処理について説明する。同図は、情報端末10が実行する第2生成処理のフローチャートを示す図である。
本第2生成処理は、上述した電子小黒板作成処理の後に実行される処理である。
なお、上述した処理と同様の処理については、その詳細な説明は省略する。
【0044】
画像取得モジュールは、予め建設現場を撮影した第2画像を取得する(ステップS30)。
画像取得モジュールは、情報端末10自身が予め建設現場を撮影した画像、情報端末10とデータ通信可能に接続された撮影装置が予め建設現場を撮影した画像、又は、外部データベース等が記憶する予め建設現場を撮影した画像等の画像(第2画像)を取得する。
【0045】
電子小黒板出力モジュールは、作成した全パターンの電子小黒板を出力する(ステップS31)。
ステップS31の処理は、上述したステップS20の処理と同様である。
【0046】
第1選択モジュールは、作成した全パターンの電子小黒板の中から、ユーザが所望する第1電子小黒板の選択を受け付ける(ステップS32)。
ステップS32の処理は、上述したステップS21の処理と同様である。
【0047】
第2生成モジュールは、予め取得した第2画像に、受け付けた第1電子小黒板を合成した第2合成画像を生成する(ステップS33)。
第2生成モジュールは、取得した第2画像の所定の位置(撮影対象物の邪魔にならない位置等)に、選択を受け付けた第1電子小黒板を合成し、予め取得した第2画像に、第1電子小黒板を合成した画像(第2合成画像)を生成する。第2合成画像は、上述した図10で示した第1合成画像70と略同様であり、相違点は、第1合成画像70が、選択を受け付けた第1電子小黒板に関連付けて撮影した画像であるのに対して、第2合成画像が、予め撮影済みの画像である点である。
【0048】
第2合成画像記憶モジュールは、生成した第2合成画像を記憶する(ステップS34)。
第2合成画像記憶モジュールは、生成した第2合成画像を、第1電子小黒板の各項目と紐付けて記憶する。
なお、第2合成画像記憶モジュールは、生成した第2合成画像のみを記憶しても良いし、上述した内容以外のものを更に紐付けて記憶しても良い。
【0049】
提供モジュールは、生成した第2合成画像を提供する(ステップS35)。
提供モジュールは、生成した第2合成画像を、建設現場に関わる人物が所持する端末装置に送信する。
この端末装置は、第2合成画像を受信し、自身の表示部に表示する。
提供モジュールは、建設現場に関わる人物が所持する端末装置に、第2合成画像を表示させることにより、生成した第2合成画像を提供する。
【0050】
以上が、第2生成処理である。
【0051】
[情報端末10が実行するアイコン作成処理]
図12に基づいて、情報端末10が実行するアイコン作成処理について説明する。同図は、情報端末10が実行するアイコン作成処理のフローチャートを示す図である。
本アイコン作成処理は、上述した電子小黒板作成処理の後に実行される処理である。
なお、上述した処理と同様の処理については、その詳細な説明は省略する。
【0052】
アイコン作成モジュールは、工事場所、工事対象物、工種工程の何れかに対応するアイコンを作成する(ステップS40)。
アイコンは、例えば、ピン、マーク、記号、文字、イラストである。
アイコン作成モジュールは、工事場所、工事対象物、工種工程の何れかに対応するアイコンを作成する際、全てに対応するアイコンを作成しても良いし、複数の組み合わせに対応するアイコンを作成しても良いし、何れかのみに対応するアイコンを作成しても良い。アイコン作成モジュールは、作成するアイコン毎に、異なる態様(サイズ、色、形状、注目度等)のアイコンを作成しても良いし、同じ態様のアイコンを作成しても良い。
また、アイコン作成モジュールは、予め、工事場所、工事対象物、工種工程毎に重み付けを設定し、設定した重み付けに基づいて、重み付けが重いものほど、より目立つアイコン(サイズが大きい、濃色、特徴的な形状、注目度が高い等)を作成するものであっても良い。
なお、アイコン作成モジュールが作成するアイコンの種類やその内容は、上述した例に限定されるものではない。
【0053】
電子小黒板出力モジュールは、作成した全パターンの電子小黒板を出力する(ステップS41)。
ステップS41の処理は、上述したステップS20の処理と同様である。
【0054】
第2選択モジュールは、作成した全パターンの電子小黒板の中から、作成したアイコンに格納する第2電子小黒板の選択を受け付ける(ステップS42)。
第2選択モジュールは、表示する全パターンの電子小黒板の中から、作成したアイコンに格納するパターンの電子小黒板(第2電子小黒板)の選択を受け付ける。
第2選択モジュールは、上述した図8で示した管理画面50と同様の画面において、電子小黒板に対して、作成したアイコンに格納する第2電子小黒板の選択を受け付ける。例えば、ユーザは、アイコンに格納するパターンの電子小黒板をタップし、アイコンに格納する第2電子小黒板を選択する。ユーザは、現在表示中のパターンの電子小黒板の中に、所望する電子小黒板が存在しない場合、画面をスワイプし、他のパターンの電子小黒板を表示させても良い。
なお、電子小黒板出力モジュールは、ユーザが選択した第2電子小黒板の各項目の内容を、併せて出力しても良いし、別画面としてこの各項目の内容を出力しても良い。
第2選択モジュールは、この画面に対するユーザからの入力を受け付け、アイコンに格納する第2電子小黒板の選択を受け付ける。
また、第2選択モジュールは、一の第2電子小黒板のみではなく、複数の電子小黒板の選択を受け付け、複数の第2電子小黒板の選択を受け付けても良い。
【0055】
格納モジュールは、作成したアイコンに、受け付けた第2電子小黒板を格納する(ステップS43)。
格納モジュールは、作成したアイコンに、受け付けた第2電子小黒板そのものを格納する。
なお、格納モジュールは、作成したアイコンに、受け付けた第2電子小黒板を紐付けることにより、格納しても良いし、アイコンの内部に、受け付けた第2電子小黒板を埋め込むことにより、格納しても良い。
【0056】
アイコン記憶モジュールは、第2電子小黒板を格納したアイコンを記憶する(ステップS44)。
アイコン記憶モジュールは、アイコンを、このアイコンに格納した第2電子小黒板及びこの第2電子小黒板の各項目に紐付けて記憶する。
なお、アイコン記憶モジュールは、第2電子小黒板が格納されたアイコンのみを記憶しても良いし、それ以外の内容を紐付けて記憶しても良い。
【0057】
以上が、アイコン作成処理である。
【0058】
[情報端末10が実行するアイコン配置処理]
図13に基づいて、情報端末10が実行するアイコン配置処理について説明する。同図は、情報端末10が実行するアイコン配置処理のフローチャートを示す図である。
本アイコン配置処理は、上述したアイコン作成処理の後に実行される処理である。
【0059】
図面データ取得モジュールは、建設現場の図面データを取得する(ステップS50)。
図面データは、建設に用いる図面のデータである。
図面データ取得モジュールは、情報端末10自身が記憶する図面データ、情報端末10自身や情報端末10とデータ通信可能に接続された撮影装置が撮影した図面データ、又は、外部データベース等が記憶する図面データ等の図面データを取得する。
【0060】
図面データ出力モジュールは、取得した図面データを出力する(ステップS51)。
図面データ出力モジュールは、ユーザから所定の入力を受け付け、取得した図面データを自身の表示部に表示することにより、取得した図面データを出力する。
【0061】
配置場所受付モジュールは、作成したアイコンの配置場所の入力を受け付ける(ステップS52)。
配置場所受付モジュールは、表示する図面データに対して、ユーザが所望するアイコンの配置場所の入力を受け付ける(図14参照)。この入力は、地点であっても良いし、所定の範囲であっても良い。例えば、ユーザは、自身が所望する図面データに対するアイコンの配置場所を、タップ又はスワイプする。地点である場合、この地点をタップすれば良いし、範囲である場合、任意の始点から終点までを囲うようにスワイプすれば良い。配置場所受付モジュールは、図面データの所定の地点を原点とし、この受け付けた地点の座標、又は、範囲の中心の座標を特定する。
【0062】
図14に基づいて、アイコンの配置場所の入力の受付について説明する。同図は、図面データ出力モジュールが出力した図面データに対して、ユーザからアイコンの配置場所の入力を受け付けた例を模式的に示した図である。同図において、図面データ出力モジュールが出力する図面データ80が示されている。
配置場所受付モジュールは、図面データ80に対して、ユーザ60が所望するアイコンの配置場所81の入力を受け付ける。例えば、ユーザ60は、自身が所望するアイコンの配置場所81を、タップ又はスワイプする。ユーザ60の入力内容が地点である場合、この地点をタップすれば良いし、範囲である場合、任意の始点から終点までを囲うようにスワイプすれば良い。
配置場所受付モジュールは、この図面データ80の所定の地点を原点とし、このアイコンの配置場所81の座標(地点である場合、その地点の座標であり、範囲である場合、その範囲の中心の座標)を特定する。
【0063】
図13に戻り、アイコン配置処理の続きを説明する。
アイコン配置モジュールは、受け付けた配置場所に、アイコンを配置する(ステップS53)。
アイコン配置モジュールは、特定した配置場所81の座標に基づいて、図面データにアイコンを配置する(図15参照)。アイコン配置モジュールは、地点を受け付けた場合、この地点にアイコンを配置し、範囲を受け付けた場合、この範囲の中心にアイコンを配置する。
なお、アイコン配置モジュールは、予め設定された場所(アイコンに格納した第2電子小黒板の項目に対応する場所等)に、アイコンを配置するものであっても良い。また、アイコン配置モジュールは、図面データに直接アイコンを配置しても良いし、図面データに重ねたレイヤ(アイコン、画像等を出力可能な透明な仮想シート等)にアイコンを配置しても良い。
また、アイコン配置モジュールが、アイコンを配置する方法は、上述した例以外の方法であっても良い。
【0064】
図15に基づいて、アイコン配置モジュールが配置したアイコンについて説明する。同図は、図面データにアイコンを配置した状態の例を模式的に示した図である。同図において、図面データ80に配置されたアイコン90が示されている。
アイコン90は、ユーザ60から入力を受け付けた配置場所81の地点又は範囲の中心位置に、配置されている。
【0065】
図13に戻り、アイコン配置処理の続きを説明する。
図面データ記憶モジュールは、アイコンを配置した図面データを記憶する(ステップS54)。
図面データ記憶モジュールは、アイコンを配置した図面データを、このアイコンに格納した第2電子小黒板及びこの第2電子小黒板の各項目に紐付けて記憶する。
なお、図面データ記憶モジュールは、アイコンを配置した図面データのみを記憶しても良いし、それ以外の内容を紐付けて記憶しても良い。
【0066】
提供モジュールは、アイコンを配置した図面データを提供する(ステップS55)。
提供モジュールは、アイコンを配置した図面データを、建設現場に関わる人物が所持する端末装置に送信する。
この端末装置は、アイコンを配置した図面データを受信し、自身の表示部に表示する(図16参照)。
提供モジュールは、建設現場に関わる人物が所持する端末装置に、アイコンを配置した図面データを表示させることにより、アイコンを配置した図面データを提供する。
【0067】
図16に基づいて、端末装置が表示するアイコンが配置された図面データについて説明する。同図は、端末装置が表示するアイコンが配置された図面データの例を模式的に示した図である。同図において、図面データ80に配置されたアイコン90が示されている。
端末装置は、建設現場に関わる人物91から、アイコン90に対する入力を受け付け、受け付けたアイコン90に格納された第2電子小黒板92を表示する。ここで、アイコン90と、第2電子小黒板92とは、所定の方法(引出線、ふきだし、矢印等)により、互いに接続された状態で表示する。例えば、建設現場に関わる人物91は、端末装置が表示する図面データ80に配置されたアイコン90をタップする。端末装置は、この入力を契機として、このアイコン90に格納された第2電子小黒板92を、接続線により互いを接続した状態で表示する。
建設現場に関わる人物91は、アイコン90及びこのアイコン90に格納された第2電子小黒板92を閲覧することが可能となる。
【0068】
以上が、アイコン配置処理である。
【0069】
[情報端末10が実行する変更処理]
図17に基づいて、情報端末10が実行する変更処理について説明する。同図は、情報端末10が実行する変更処理のフローチャートを示す図である。
本変更作成処理は、上述した電子小黒板作成処理の後に実行される処理である。
なお、上述した処理と同様の処理については、その詳細な説明は省略する。
【0070】
電子小黒板出力モジュールは、作成した全パターンの電子小黒板を出力する(ステップS60)。
ステップS60の処理は、上述したステップS20の処理と同様である。
【0071】
第3選択モジュールは、作成した全パターンの電子小黒板の中から、現場名を変更する第3電子小黒板の選択を受け付ける(ステップS61)。
第3選択モジュールは、表示する全パターンの電子小黒板の中から、現場名を変更するパターンの電子小黒板(第3電子小黒板)の選択を受け付ける。
第3選択モジュールは、上述した図8で示した管理画面50と同様の画面において、電子小黒板に対して、現場名を変更する第3電子小黒板の選択を受け付ける。例えば、ユーザは、現場名を変更するパターンの電子小黒板をタップし、現場名を変更する第3電子小黒板を選択する。ユーザは、現在表示中のパターンの電子小黒板の中に、所望する電子小黒板が存在しない場合、画面をスワイプし、他のパターンの電子小黒板を表示させても良い。
なお、電子小黒板出力モジュールは、ユーザが選択した第3電子小黒板の各項目の内容を、併せて出力しても良いし、別画面としてこの各項目の内容を出力しても良い。
第3選択モジュールは、この画面に対するユーザからの入力を受け付け、現場名を変更する第3電子小黒板の選択を受け付ける。
また、第3選択モジュールは、一の第3電子小黒板のみではなく、複数の電子小黒板の選択を受け付け、複数の第3電子小黒板の選択を受け付けても良い。
【0072】
現場名受付モジュールは、受け付けた第3電子小黒板の変更する現場名の入力を受け付ける(ステップS62)。
現場名受付モジュールは、所定の画面において、選択を受け付けた第3電子小黒板に対して、新たな現場名の入力を受け付ける。例えば、ユーザは、選択した第3電子小黒板の現場名に、仮想キーボード等により、新たな現場名を入力する。
【0073】
変更モジュールは、受け付けた第3電子小黒板の現場名を変更する(ステップS63)。
変更モジュールは、受け付けた新たな現場名に基づいて、第3電子小黒板の現場名を変更し、現場名を変更した電子小黒板を作成する。
なお、変更モジュールは、第3電子小黒板の現場名を変更する際、選択を受け付けた電子小黒板のみの現場名を変更しても良いし、選択を受け付けた第3電子小黒板の他のパターンの電子小黒板の現場名を一括で変更しても良いし、選択を受け付けた第3電子小黒板と共通する項目を有する電子小黒板の現場名を一括で変更しても良い。
【0074】
変更結果記憶モジュールは、現場名の変更後の第3電子小黒板を記憶する(ステップS64)。
変更結果記憶モジュールは、現場名を変更した第3電子小黒板を、上述したステップS12の処理により記憶した電子小黒板に上書きし、作成した全パターンの電子小黒板を更新する。
【0075】
以上が、変更処理である。
【0076】
上述した各処理は、別個の処理として記載しているが、情報端末10は、上述した各処理の一部又は全部を組み合わせて実行する構成も可能である。また、情報端末10は、各処理において、説明したタイミング以外のタイミングであっても、その処理を実行する構成も可能である。
【0077】
上述した実施形態において、合成画像生成システム1は、情報端末10のみによりその処理を実行しているが、情報端末10とデータ通信可能に接続されたサーバ機能を有するコンピュータと協働して、その処理を実行しても良い。この場合、上述した各処理において、情報端末10とコンピュータとが協働してその処理を実行すれば良い。例えば、取得部、第1作成部、第1生成部の其々が実行する処理をコンピュータが実行し、第1選択部が実行する処理を情報端末10が実行する等である。
【0078】
上述した手段、機能は、コンピュータ(CPU、情報処理装置、各種端末を含む)が、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、コンピュータからネットワーク経由で提供される(SaaS:ソフトウェア・アズ・ア・サービス)形態やクラウドサービスで提供されて良い。また、プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供されて良い。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記録装置又は外部記録装置に転送し記録して実行する。また、そのプログラムを、記録装置(記録媒体)に予め記録しておき、その記録装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしても良い。
【0079】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0080】
本実施形態に開示される第1の態様は、建設現場で撮影された画像に、電子小黒板を合成する合成画像生成システムであって、
前記建設現場に対応する前記電子小黒板を作成するために必要な項目を取得する取得部11と、
取得した前記項目の内、工事場所、工事対象物、工種工程、進捗ステータスの何れかの内容が異なるパターンに対応する全パターンの前記電子小黒板を作成する第1作成部12と、
作成した前記全パターンの電子小黒板の中から、ユーザが所望する第1電子小黒板の選択を受け付ける第1選択部13と、
受け付けた前記第1電子小黒板に関連付けて前記建設現場の第1画像が撮影された場合に、当該第1画像に、前記第1電子小黒板を合成した第1合成画像を生成する第1生成部14と、
を備える合成画像生成システム。
【0081】
本実施形態に開示される第2の態様は、生成した前記第1合成画像を提供する提供部、
を更に備える第1の態様に記載の合成画像生成システム。
【0082】
本実施形態に開示される第3の態様は、工事場所、工事対象物、工種工程の何れかに対応するアイコンを作成する第2作成部と、
作成した前記全パターンの電子小黒板の中から、作成した前記アイコンに格納する第2電子小黒板の選択を受け付ける第2選択部と、
予め取得した前記建設現場の図面データに、前記第2電子小黒板を格納した前記アイコンを配置する配置部と、
を更に備える第1の態様に記載の合成画像生成システム。
【0083】
本実施形態に開示される第4の態様は、予め前記建設現場を撮影した第2画像に、前記第1電子小黒板を合成した第2合成画像を生成する第2生成部と、
を更に備える第1の態様に記載の合成画像生成システム。
【0084】
本実施形態に開示される第5の態様は、作成した前記全パターンの電子小黒板の現場名を変更する変更部、
を更に備える第1の態様に記載の合成画像生成システム。
【0085】
本実施形態に開示される第6の態様は、受け付けた前記第1電子小黒板に対応する前記建設現場の撮影計画を設定する設定部、
を更に備える第1の態様に記載の合成画像生成システム。
【符号の説明】
【0086】
1 合成画像生成システム
10 情報端末
11 取得部
12 第1選択部
13 第1作成部
14 第1生成部
20 項目表
21 現場名欄
22 撮影日欄
23 工種欄
24 工程欄
25 施工内容欄
26 施工者欄
30 電子小黒板
31 現場名欄
32 工種欄
33 施工内容欄
34 施工者欄
40 電子小黒板群
41 黒板欄
42 現場コード欄
43 現場名欄
44 工種欄
45 種別欄
46 撮影内容欄
50 管理画面
51 電子小黒板欄
52 管理メニュー欄
53~58 電子小黒板
60 ユーザ
70 第1合成画像
71 第1画像
72 第1電子小黒板
80 図面データ
81 配置場所
90 アイコン
91 建設現場に関わる人物
92 第2電子小黒板

【要約】
【課題】作業効率の向上を図る。
【解決手段】建設現場で撮影された画像に、電子小黒板を合成する合成画像生成システム1は、前記建設現場に対応する前記電子小黒板を作成するために必要な項目を取得し、取得した前記項目の内、工事場所、工事対象物、工種工程、進捗ステータスの何れかの内容が異なるパターンに対応する全パターンの前記電子小黒板を作成し、作成した前記全パターンの電子小黒板の中から、ユーザが所望する第1電子小黒板の選択を受け付け、受け付けた前記第1電子小黒板に関連付けて前記建設現場の第1画像が撮影された場合に、当該前記第1画像に、前記第1電子小黒板を合成した第1合成画像を生成する。
【選択図】図1

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17