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特許7508152歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法、及びこれをコンピュータで実行させるためのプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-21
(45)【発行日】2024-07-01
(54)【発明の名称】歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法、及びこれをコンピュータで実行させるためのプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/51 20240101AFI20240624BHJP
   A61B 6/46 20240101ALI20240624BHJP
【FI】
A61B6/51 511
A61B6/46 536Q
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2023512053
(86)(22)【出願日】2020-09-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-07
(86)【国際出願番号】 KR2020012342
(87)【国際公開番号】W WO2022039316
(87)【国際公開日】2022-02-24
【審査請求日】2023-03-22
(31)【優先権主張番号】10-2020-0104934
(32)【優先日】2020-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】523055651
【氏名又は名称】イマゴワークス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】IMAGOWORKS INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】チェ、ジンヒョク
(72)【発明者】
【氏名】キム、ハンナ
(72)【発明者】
【氏名】ソン、テ-グン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨンジュン
【審査官】遠藤 直恵
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/136243(WO,A1)
【文献】特開2008-229322(JP,A)
【文献】特表2022-516488(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0042192(KR,A)
【文献】特開2018-117865(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00-6/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
CTデータの特徴点を抽出するステップと、
デジタル印象モデルのスキャンデータの特徴点を抽出するステップと、
患者の目と鼻がある方向を示す上方向ベクトル及び前記スキャンデータの特徴点の左右を判断するステップと、
前記スキャンデータの歯牙部分を抽出するステップと、
前記スキャンデータのソースポイントを、前記CTデータのスプライン曲線上で探索して、候補ターゲットポイントを生成するステップと、
前記候補ターゲットポイントと前記CTデータの特徴点のエラーが最も小さい値を最終候補として決めるステップとを含み、
前記CTデータの特徴点は、上顎に3つ以上の特徴点、下顎に3つ以上の特徴点を含み、
前記スキャンデータの特徴点は、3つの特徴点を含み、
前記スキャンデータの第1の特徴点及び第3の特徴点はそれぞれ、横方向に前記スキャンデータの歯牙の最外郭点を示し、
前記スキャンデータの第2の特徴点は、2つの中切歯の間であることを特徴とする歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法。
【請求項2】
CTデータの特徴点を抽出するステップと、
デジタル印象モデルのスキャンデータの特徴点を抽出するステップと、
患者の目と鼻がある方向を示す上方向ベクトル及び前記スキャンデータの特徴点の左右を判断するステップと、
前記スキャンデータの歯牙部分を抽出するステップと、
前記スキャンデータのソースポイントを、前記CTデータのスプライン曲線上で探索して、候補ターゲットポイントを生成するステップと、
前記候補ターゲットポイントと前記CTデータの特徴点のエラーが最も小さい値を最終候補として決めるステップとを含み、
前記スキャンデータの特徴点の左右を判断するステップは、
前記スキャンデータの第1の特徴点がP 11 、第2の特徴点がP 12 、第3の特徴点がP 13 であり、前記スキャンデータのメッシュを構成している全ての点におけるノーマルベクトルの平均ベクトルを



とすると、



ベクトル及び

ベクトルの外積及び前記平均ベクトル

を用いて、前記スキャンデータの特徴点の左右を判断することを特徴とする歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法。
【請求項3】
前記スキャンデータの特徴点の左右を判断するステップにおいて、
前記スキャンデータが上顎データであり且つ判別式d<0であると、患者の左側歯牙の外郭点を示す左側歯牙特徴点P はP 11 であり、患者の右側歯牙の外郭点を示す右側歯牙特徴点P はP 13 であり、
前記スキャンデータが上顎データであり且つ判別式d>=0であると、前記左側歯牙特徴点P はP 13 であり、前記右側歯牙特徴点P はP 11 であり、
前記判別式は、



であることを特徴とする請求項2に記載の歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法。
【請求項4】
前記スキャンデータの特徴点の左右を判断するステップにおいて、
前記スキャンデータが下顎データであり且つ判別式d<0であると、前記左側歯牙特徴点P はP 13 であり、前記右側歯牙特徴点P はP 11 であり、
前記スキャンデータが下顎データであり且つ判別式d>=0であると、前記左側歯牙特徴点P はP 11 であり、前記右側歯牙特徴点P はP 13 であることを特徴とする請求項3に記載の歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法。
【請求項5】
CTデータの特徴点を抽出するステップと、
デジタル印象モデルのスキャンデータの特徴点を抽出するステップと、
患者の目と鼻がある方向を示す上方向ベクトル及び前記スキャンデータの特徴点の左右を判断するステップと、
前記スキャンデータの歯牙部分を抽出するステップと、
前記スキャンデータのソースポイントを、前記CTデータのスプライン曲線上で探索して、候補ターゲットポイントを生成するステップと、
前記候補ターゲットポイントと前記CTデータの特徴点のエラーが最も小さい値を最終候補として決めるステップとを含み、
前記上方向ベクトルを判断するステップにおいて、前記上方向ベクトルは、

であり、患者の左側歯牙の外郭点を示す左側歯牙特徴点は、P であり、患者の右側歯牙の外郭点を示す右側歯牙特徴点は、P であり、前記スキャンデータの第2の特徴点がP 12 であり、前記スキャンデータが上顎データであるとき、



であることを特徴とする歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法。
【請求項6】
CTデータの特徴点を抽出するステップと、
デジタル印象モデルのスキャンデータの特徴点を抽出するステップと、
患者の目と鼻がある方向を示す上方向ベクトル及び前記スキャンデータの特徴点の左右を判断するステップと、
前記スキャンデータの歯牙部分を抽出するステップと、
前記スキャンデータのソースポイントを、前記CTデータのスプライン曲線上で探索して、候補ターゲットポイントを生成するステップと、
前記候補ターゲットポイントと前記CTデータの特徴点のエラーが最も小さい値を最終候補として決めるステップとを含み、
前記上方向ベクトルを判断するステップにおいて、前記上方向ベクトルは、

であり、患者の左側歯牙の外郭点を示す左側歯牙特徴点は、P であり、患者の右側歯牙の外郭点を示す右側歯牙特徴点は、P であり、前記スキャンデータの第2の特徴点がP 12 であり、前記スキャンデータが下顎データであるとき、



であることを特徴とする歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法。
【請求項7】
CTデータの特徴点を抽出するステップと、
デジタル印象モデルのスキャンデータの特徴点を抽出するステップと、
患者の目と鼻がある方向を示す上方向ベクトル及び前記スキャンデータの特徴点の左右を判断するステップと、
前記スキャンデータの歯牙部分を抽出するステップと、
前記スキャンデータのソースポイントを、前記CTデータのスプライン曲線上で探索して、候補ターゲットポイントを生成するステップと、
前記候補ターゲットポイントと前記CTデータの特徴点のエラーが最も小さい値を最終候補として決めるステップとを含み、
更に、前記CTデータと前記スキャンデータが一致する同一の領域を有しているか否かを判断するステップを含み、



であり、thは、前記CTデータと前記スキャンデータは、同一の領域を有するか否かを判断するための第1の閾値であり、p1、p3、p5は、前記CTデータの特徴点であり、P 11 、P 12 、P 13 は、前記スキャンデータの特徴点であるとき、



を満たすと、前記CTデータと前記スキャンデータが一致する同一の領域を有していることと判断することを特徴とする歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法。
【請求項8】
CTデータの特徴点を抽出するステップと、
デジタル印象モデルのスキャンデータの特徴点を抽出するステップと、
患者の目と鼻がある方向を示す上方向ベクトル及び前記スキャンデータの特徴点の左右を判断するステップと、
前記スキャンデータの歯牙部分を抽出するステップと、
前記スキャンデータのソースポイントを、前記CTデータのスプライン曲線上で探索して、候補ターゲットポイントを生成するステップと、
前記候補ターゲットポイントと前記CTデータの特徴点のエラーが最も小さい値を最終候補として決めるステップとを含み、
前記スキャンデータの歯牙部分を抽出するステップは、
前記スキャンデータが上顎データである場合、前記スキャンデータの第1の特徴点、第2の特徴点、及び第3の特徴点のうち、前記上方向ベクトルに最高点を抽出するステップと、
前記最高点から前記上方向ベクトルの正の方向に、第1の距離移動地点に前記上方向ベクトルを法線ベクトルとする無限な平面でスキャンデータを切り出すステップと、
前記スキャンデータの前記最高点から前記上方向ベクトルの負の方向に、第2の距離移動地点に前記上方向ベクトルを法線ベクトルとする無限な平面でスキャンデータを切り出すステップとを含むことを特徴とする歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法。
【請求項9】
前記スキャンデータの歯牙部分を抽出するステップは、更に、
前記スキャンデータが下顎データである場合、前記スキャンデータの第1の特徴点、第2の特徴点、及び第3の特徴点のうち、前記上方向ベクトルに最低点を抽出するステップと、
前記最低点から前記上方向ベクトルの正の方向に、前記第1の距離移動地点に前記上方向ベクトルを法線ベクトルとする無限な平面でスキャンデータを切り出すステップと、
前記スキャンデータの前記最低点から前記上方向ベクトルの負の方向に、前記第2の距離移動地点に前記上方向ベクトルを法線ベクトルとする無限な平面でスキャンデータを切り出すステップとを含むことを特徴とする請求項8に記載の歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法。
【請求項10】
前記スキャンデータの歯牙部分を抽出するステップは、更に、
前記スキャンデータの前記第2の特徴点から右側歯牙特徴点に向かうベクトルを

とし、前記第2の特徴点から左側歯牙特徴点に向かうベクトルを

とすると、
前記右側歯牙特徴点から前記

ベクトル方向に第3の距離だけ移動した地点に、前記

ベクトルを法線ベクトルとする無限な平面で前記スキャンデータを切り出すステップと、前記左側歯牙特徴点から前記



ベクトル方向に前記第3の距離だけ移動した地点に、前記



ベクトルを法線ベクトルとする無限な平面で前記スキャンデータを切り出すステップとを含むことを特徴とする請求項9に記載の歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法。
【請求項11】
前記第3の距離は、前記第1の距離及び前記第2の距離よりも小さいことを特徴とする請求項10に記載の歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法。
【請求項12】
前記スキャンデータの歯牙部分を抽出するステップは、更に、
前記右側歯牙特徴点から前記

ベクトル方向に前記第3の距離だけ移動した地点で、前記

ベクトルから+90度に回転した第1のベクトルを法線ベクトルとし、前記第1のベクトルに第4の距離だけ移動した地点で、無限な平面で前記スキャンデータを切り出すステップと、
前記右側歯牙特徴点から前記



ベクトル方向に前記第3の距離だけ移動した地点で、前記

ベクトルから-90度に回転した第2のベクトルを法線ベクトルとし、前記第2のベクトルに前記第4の距離だけ移動した地点で、無限な平面で前記スキャンデータを切り出すステップと、
前記左側歯牙特徴点から前記



ベクトル方向に前記第3の距離だけ移動した地点で、前記

ベクトルから-90度に回転した第3のベクトルを法線ベクトルとし、前記第3のベクトルに前記第4の距離だけ移動した地点で、無限な平面で前記スキャンデータを切り出すステップと、
前記左側歯牙特徴点から前記



ベクトル方向に前記第3の距離だけ移動した地点で、前記

ベクトルから+90度に回転した第4のベクトルを法線ベクトルとし、前記第4のベクトルに前記第4の距離だけ移動した地点で、無限な平面で前記スキャンデータを切り出すステップとを含むことを特徴とする請求項10に記載の歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法。
【請求項13】
前記第4の距離は、前記第1の距離、前記第2の距離、及び前記第3の距離よりも大きいことを特徴とする請求項12に記載の歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法。
【請求項14】
前記スキャンデータの歯牙部分を抽出するステップは、更に、
前記スキャンデータの前記第2の特徴点から前記

ベクトルと前記

ベクトルの和である

ベクトル方向に第5距離だけ移動した地点で、前記

ベクトルを法線ベクトルとする無限な平面で前記スキャンデータを切り出すステップと、前記スキャンデータの前記第2の特徴点から



ベクトル方向に前記第5距離だけ移動した地点で、前記



ベクトルを法線ベクトルとする無限な平面で前記スキャンデータを切り出すステップとを含むことを特徴とする請求項10に記載の歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法。
【請求項15】
CTデータの特徴点を抽出するステップと、
デジタル印象モデルのスキャンデータの特徴点を抽出するステップと、
患者の目と鼻がある方向を示す上方向ベクトル及び前記スキャンデータの特徴点の左右を判断するステップと、
前記スキャンデータの歯牙部分を抽出するステップと、
前記スキャンデータのソースポイントを、前記CTデータのスプライン曲線上で探索して、候補ターゲットポイントを生成するステップと、
前記候補ターゲットポイントと前記CTデータの特徴点のエラーが最も小さい値を最終候補として決めるステップとを含み、
前記スキャンデータのソースポイントを、前記CTデータのスプライン曲線上で探索して、候補ターゲットポイントを生成するステップは、
前記CTデータの上顎の複数の特徴点、又は前記CTデータの下顎の複数の特徴点を基に、前記スプライン曲線、C(u)を計算するステップを含むことを特徴とする歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法。
【請求項16】
前記ソースポイントは、左側歯牙特徴点、第2の特徴点、右側歯牙特徴点の3つの点を含むことを特徴とする請求項15に記載の歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法。
【請求項17】
は、前記左側歯牙特徴点であり、P 12 は、前記第2の特徴点であり、P は、前記右側歯牙特徴点であり、
ターゲットポイントの第1の点であるC(u1)は、C(u)上でパラメータuを第1の値だけ増加しつつ探索され、前記ターゲットポイントの第2の点であるC(u2)は、C(u)上で前記パラメータuを第2の値だけ増加しつつ、d11=||C(u1)-C(u2)||-||P L -P 12 ||が最小となる点が探索され、前記ターゲットポイントの第3の点であるC(u3)は、C(u)上で前記パラメータuを第3の値だけ増加しつつ、d12=||C(u2)-C(u3)||-||P 12 -P R ||が最小となる点が探索され、
前記d11、d12、及びd13=||C(u3)-C(u1)||-||P R -P L ||がいずれも、第2の閾値よりも小さいと、前記ターゲットポイントC(u1)、C(u2)、及びC(u3)は、前記候補ターゲットポイントと選定され、
前記候補ターゲットポイントは、C(u1)、C(u2)、及びC(u3)の3つの点を含むことを特徴とする請求項16に記載の歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法。
【請求項18】
前記候補ターゲットポイントと前記CTデータの特徴点のエラーが最も小さい値を最終候補として決めるステップは、
変換マトリックスを用いて、前記候補ターゲットポイントを、前記CTデータのドメインに変換するステップと、
前記変換された候補ターゲットポイントと前記CTデータの特徴点の間の距離の平均で、変換エラーを測定するステップとを含むことを特徴とする請求項15に記載の歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法。
【請求項19】
請求項1乃至18のいずれか一項の方法を、コンピュータで実行させるためのプログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法、及びこれをコンピュータで実行させるためのプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関し、より詳しくは、自動で行われることで、歯科CT画像とデジタル印象モデルの整合のための手間を減少することができる歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法、及びこれをコンピュータで実行させるためのプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
歯科において、診断、分析、補綴物製作などのために、3次元患者医療画像データと3次元デジタル印象モデルスキャンデータが使われている。これらのデータは、互いに異なる情報を有しており、1つに合わせることになると、より効果的であり、様々な診断、分析、製作が可能である。しかし、互いに異なる座標系で取得された3次元データであるため、2つのデータを一致させる整合過程が必要である。
【0003】
3次元患者医療画像データと3次元デジタル印象モデルスキャンデータを整合するためには、3次元患者医療画像データと3次元デジタル印象モデルスキャンデータのそれぞれに特徴点を設定しなければならない。
【0004】
互いに異なる2つの3次元データである歯科CT画像とデジタル印象モデルにおいて、6つの特徴点を選択する作業は、手間を多く要することになる。また、人工知能を用いて、特徴点を捜し出しても、探された特徴点が互いに正確に一致しないこともある。そして、欠損歯牙がある場合、又はデータ領域が互いに異なる場合は、特徴点だけでは、初期整合の結果が良くないことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする目的は、歯科CT画像とデジタル印象モデルの整合のための手間を減少することができる歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法を提供することである。
【0006】
本発明が解決しようとする他の目的は、前記歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法をコンピュータで実行させるためのプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記した本発明の目的を実現するための一実施形態に係る歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法は、CTデータの特徴点を抽出するステップと、デジタル印象モデルのスキャンデータの特徴点を抽出するステップと、患者の目と鼻がある方向を示す上方向ベクトル及び前記スキャンデータの特徴点の左右を判断するステップと、前記スキャンデータの歯牙部分を抽出するステップと、前記スキャンデータのソースポイントを前記CTデータのスプライン曲線(splinecurve)上で探索して、候補ターゲットポイントを生成するステップと、前記候補ターゲットポイントと前記CTデータの特徴点のエラーが最も小さい値を最終候補として決めるステップとを含む。
前記CTデータの特徴点は、上顎に3つ以上の特徴点、下顎に3つ以上の特徴点を含む。前記スキャンデータの特徴点は、3つの特徴点を含む。
【0008】
前記スキャンデータの第1の特徴点及び第3の特徴点はそれぞれ、横方向に前記スキャンデータの歯牙の最外郭点を示す。前記スキャンデータの第2の特徴点は、2つの中切歯の間である。
【0009】
前記スキャンデータの特徴点の左右を判断するステップは、前記スキャンデータの第1の特徴点がP11、第2の特徴点がP12、第3の特徴点がP13であり、前記スキャンデータのメッシュを構成している全ての点におけるノーマルベクトルの平均ベクトルを

とすると、

ベクトル及び

ベクトルの外積及び前記平均ベクトル

を用いて、前記スキャンデータの特徴点の左右を判断する。
【0010】
前記スキャンデータの特徴点の左右を判断するステップにおいて、前記スキャンデータが上顎データであり且つ判別式d<0であると、患者の左側歯牙の外郭点を示す左側歯牙特徴点PはP11であり、患者の右側歯牙の外郭点を示す右側歯牙特徴点PはP13であり、前記スキャンデータが上顎データであり且つ判別式d>=0であると、前記左側歯牙特徴点PはP13であり、前記右側歯牙特徴点PはP11であり、前記判別式は、

である。
【0011】
前記スキャンデータの特徴点の左右を判断するステップにおいて、前記スキャンデータが下顎データであり且つ判別式d<0であると、前記左側歯牙特徴点PはP13であり、前記右側歯牙特徴点PはP11であり、前記スキャンデータが下顎データであり且つ判別式d>=0であると、前記左側歯牙特徴点PはP11であり、前記右側歯牙特徴点PはP13である。
前記上方向ベクトルを判断するステップにおいて、前記上方向ベクトルは、

であり、患者の左側歯牙の外郭点を示す左側歯牙特徴点は、Pであり、患者の右側歯牙の外郭点を示す右側歯牙特徴点は、Pであり、前記スキャンデータの第2の特徴点がP12であり、前記スキャンデータが上顎データであると、

である。
【0012】
前記上方向ベクトルを判断するステップにおいて、前記上方向ベクトルは、

であり、患者の左側歯牙の外郭点を示す左側歯牙特徴点は、Pであり、患者の右側歯牙の外郭点を示す右側歯牙特徴点は、Pであり、前記スキャンデータの第2の特徴点がP12であり、前記スキャンデータが下顎データであると、

である。
【0013】
前記歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法は、更に、前記CTデータと前記スキャンデータが同一の領域を有しているか否かを判断するステップを含む。

であり、thは、前記CTデータと前記スキャンデータは、同一の領域を有するか否かを判断するための第1の閾値であり、p1、p3、p5は、前記CTデータの特徴点であり、P11、P12、P13は、前記スキャンデータの特徴点であるとき、

を満たすと、前記CTデータと前記スキャンデータが一致する同一の領域を有していることと判断する。
【0014】
前記スキャンデータの歯牙部分を抽出するステップは、前記スキャンデータが上顎データである場合、前記スキャンデータの第1の特徴点、第2の特徴点、及び第3の特徴点のうち、前記上方向ベクトルに最高点を抽出するステップと、前記最高点から前記上方向ベクトルの正の方向に、第1の距離移動地点に前記上方向ベクトルを法線ベクトルとする無限な平面でスキャンデータを切り出すステップと、前記スキャンデータの前記最高点から前記上方向ベクトルの負の方向に、第2の距離移動地点に前記上方向ベクトルを法線ベクトルとする無限な平面でスキャンデータを切り出すステップとを含む。
【0015】
前記スキャンデータの歯牙部分を抽出するステップは、更に、前記スキャンデータが下顎データである場合、前記スキャンデータの第1の特徴点、第2の特徴点、及び第3の特徴点のうち、前記上方向ベクトルに最低点を抽出するステップと、前記最低点から前記上方向ベクトルの正の方向に、前記第1の距離移動地点に前記上方向ベクトルを法線ベクトルとする無限な平面でスキャンデータを切り出すステップと、前記スキャンデータの前記最低点から前記上方向ベクトルの負の方向に、前記第2の距離移動地点に前記上方向ベクトルを法線ベクトルとする無限な平面でスキャンデータを切り出すステップとを含む。
【0016】
前記スキャンデータの歯牙部分を抽出するステップは、更に、前記スキャンデータの前記第2の特徴点から右側歯牙特徴点に向かうベクトルを

とし、前記第2の特徴点から左側歯牙特徴点に向かうベクトルを

とすると、前記右側歯牙特徴点から前記

ベクトル方向に第3の距離だけ移動した地点に、前記

ベクトルを法線ベクトルとする無限な平面で前記スキャンデータを切り出すステップと、前記左側歯牙特徴点から前記

ベクトル方向に前記第3の距離だけ移動した地点に、前記

ベクトルを法線ベクトルとする無限な平面で前記スキャンデータを切り出すステップとを含む。
【0017】
前記第3の距離は、前記第1の距離及び前記第2の距離よりも小さい。
前記スキャンデータの歯牙部分を抽出するステップは、更に、前記右側歯牙特徴点から前記

ベクトル方向に前記第3の距離だけ移動した地点で、前記

ベクトルから+90度に回転した第1のベクトルを法線ベクトルとし、前記第1のベクトルから第4距離だけ移動した地点で、無限な平面で前記スキャンデータを切り出すステップと、前記右側歯牙特徴点から前記

ベクトル方向に前記第3の距離だけ移動した地点で、前記

ベクトルから-90度に回転した第2のベクトルを法線ベクトルとし、前記第2のベクトルに前記第4の距離だけ移動した地点で、無限な平面で前記スキャンデータを切り出すステップと、前記左側歯牙特徴点から前記

ベクトル方向に前記第3の距離だけ移動した地点で、前記

ベクトルから-90度に回転した第3のベクトルを法線ベクトルとし、前記第3のベクトルに前記第4の距離だけ移動した地点で、無限な平面で前記スキャンデータを切り出すステップと、前記左側歯牙特徴点から前記

ベクトル方向に前記第3の距離だけ移動した地点で、前記

ベクトルから+90度に回転した第4のベクトルを法線ベクトルとし、前記第4のベクトルに前記第4の距離だけ移動した地点で、無限な平面で前記スキャンデータを切り出すステップとを含む。
【0018】
前記第4の距離は、前記第1の距離、前記第2の距離、及び前記第3の距離よりも大きい。
前記スキャンデータの歯牙部分を抽出するステップは、更に、前記スキャンデータの前記第2の特徴点から前記

ベクトルと前記

ベクトルの和である

ベクトル方向に第5距離だけ移動した地点で、前記

ベクトルを法線ベクトルとする無限な平面で前記スキャンデータを切り出すステップと、前記スキャンデータの前記第2の特徴点から

ベクトル方向に前記第5距離だけ移動した地点で、前記

ベクトルを法線ベクトルとする無限な平面で前記スキャンデータを切り出すステップとを含む。
【0019】
前記スキャンデータのソースポイントを、前記CTデータのスプライン曲線上で探索して、候補ターゲットポイントを生成するステップは、前記CTデータの上顎の複数の特徴点、又は前記CTデータの下顎の複数の特徴点を基に、前記splinecurve、C(u)を計算するステップを含む。
前記ソースポイントは、左側歯牙特徴点、第2の特徴点、前記右側歯牙特徴点の3つの点を含む。
【0020】
は、前記左側歯牙特徴点であり、P12は、前記第2の特徴点であり、Pは、前記右側歯牙特徴点であり、ターゲットポイントの第1の点は、C(u)上でパラメータuを第1の値だけ増加しつつ探索し、前記ターゲットポイントの二番目点は、C(u)上で前記パラメータuを第2の値だけ増加しつつ、d11=||C(u1)-C(u2)||-||PL-P12||が最小となるC(u2)を探索し、前記ターゲットポイントの三番目点は、C(u)上で前記パラメータuを第3の値だけ増加しつつ、d12=||C(u2)-C(u3)||-||P12-PR||が最小となるC(u3)を探索し、前記d11、d12及びd13=||C(u3)-C(u1)||-||PR-PL||がいずれも、第2の閾値よりも小さいと、前記ターゲットポイントC(u1)、C(u2)、及びC(u3)は、前記候補ターゲットポイントと選定され、前記候補ターゲットポイントは、C(u1)、C(u2)、及びC(u3)の3つの点を含む。
【0021】
前記候補ターゲットポイントと前記CTデータの特徴点のエラーが最も小さい値を最終候補として決めるステップは、変換マトリックスを用いて、前記候補ターゲットポイントを、前記CTデータのドメインに変換するステップと、前記変換された候補ターゲットポイントと前記CTデータの特徴点の間の距離の平均で、変換エラーを測定するステップとを含む。
前記歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法をコンピュータで実行させるためのプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録される。
【発明の効果】
【0022】
本発明による歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法によると、使用者の入力がなく、データが含んでいる領域が互いに異なっても良い初期整合の結果を得られる。これにより、最終の精密整合まで、使用者の入力なく、早く整合することができる。
【0023】
本発明による歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法によると、歯科で診断、分析、補綴物製作などのために頻繁に行われている患者医療画像データ(CT、CBCT)とデジタル印象モデルスキャンデータを整合するに要する手間を画期的に減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本実施形態に係る歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法を示すフローチャートである。
図2】歯科CT画像とデジタル印象モデルのスキャンデータを示す図である。
図3】歯科CT画像の特徴点を示す図である。
図4】デジタル印象モデルのスキャンデータの特徴点を示す図である。
図5図1の上方向ベクトル及びスキャンデータの特徴点の左右区分ステップを示す概念図である。
図6図1の上方向ベクトル及びスキャンデータの特徴点の左右区分ステップを示す概念図である。
図7図1の上方向ベクトル及びスキャンデータの特徴点の左右区分ステップを示す概念図である。
図8図1の上方向ベクトル及びスキャンデータの特徴点の左右区分ステップを示す概念図である。
図9】スキャンデータが上顎データである場合の上方向ベクトルを示す概念図である。
図10】スキャンデータが下顎データである場合の上方向ベクトルを示す概念図である。
図11図1のCTデータとスキャンデータの領域一致可否判断ステップを示す概念図である。
図12図1のCTデータとスキャンデータの領域一致可否判断ステップを示す概念図である。
図13図1のスキャンデータの歯牙部分抽出ステップを示す概念図である。
図14図1のスキャンデータの歯牙部分抽出ステップを示す概念図である。
図15図1のスキャンデータの歯牙部分抽出ステップにより抽出された図1のスキャンデータの歯牙部分を示す図である。
図16】(a)~(c)は、図1の初期整合ステップ(COARSEREGISTRATION)の結果を示す図である。
図17】(a)~(c)は、図1の精密整合ステップ(FINEREGISTRATION)の結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本文に示されている本発明の実施形態に対して、特定の構造的乃至機能的説明は、単に、本発明の実施形態を説明するための目的として例示しており、本発明の実施形態例は、様々な形態で実施することができ、本文で説明された実施形態に限定されることと解析されてはいけない。
【0026】
本発明は、多様な変更を加えることができ、様々な形態を有することができ、特定の実施形態を図面に例示し、本文で詳細に説明しようとする。しかし、これは、本発明を特定の開示形態について限定しようとすることではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むことと理解されなければいけない。
【0027】
第1、第2のなどの用語は、様々な構成要素を説明することに用いられるが、前記構成要素は、前記用語により限定されてはいけない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的として使われる。例えば、本発明の権利範囲から逸脱しない状態で、第1の構成要素は、第2の構成要素と指し示すことができ、同様に、第2の構成要素も第1の構成要素と指し示すことができる。
【0028】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いるか、「接続されて」いるとしたときは、その他の構成要素に直接的に連結又は接続されていることもできるが、中間に他の構成要素が存在することもできると理解すべきである。一方、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いるか、「直接接続されて」いるとしたときは、中間に他の構成要素が存在しないことと理解すべきである。構成要素間の関係を説明する他の表現、すなわち、「~間に」と「直ぐ~間に」、又は「~に隣接する」と「~に直接隣接する」なども同様に解析されるべきである。
【0029】
本出願で使用した用語は、単に、特定の実施形態を説明するために使われており、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上、明白に異なることを意味しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、パーツ、又はこれらを組み合わせるものが存在することを指定しようとすることであり、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、パーツ、又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除しないことと理解すべきである。
【0030】
異なって定義しない限り、技術的や科学的な用語を含めて、ここで使われる全ての用語は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者にとって、一般に理解されることと同様な意味を有している。一般に使われる辞典に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有するものと解析されるべきであり、本出願で明白に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味として解析されない。
【0031】
一方、ある実施形態が異なって具現可能な場合に、特定のブロック内に明記された機能又は動作がフローチャートに明記した手順と異なって起きることもできる。例えば、連続する2つのブロックが、実際には実質的に同時に行われることもでき、関連する機能又は動作によっては、前記ブロックが逆に行われることもできる。
【0032】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好適な実施形態をより詳細に説明する。図面上の同一の構成要素に対しては、同一の符号を付し、同一の構成要素に対して重複した説明は、省略する。
【0033】
図1は、本実施形態に係る歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法を示すフローチャートである。図2は、歯科CT画像とデジタル印象モデルのスキャンデータを示す図である。図3は、歯科CT画像の特徴点を示す図である。図4は、デジタル印象モデルのスキャンデータの特徴点を示す図である。
【0034】
図1乃至図4に示しているように、前記歯科CT画像とデジタル印象モデルを自動整合するためには、前記歯科CT画像から特徴点を抽出し(ステップS100)、前記デジタル印象モデルのスキャンデータから特徴点を抽出する(ステップS200)。
【0035】
例えば、前記歯科CT画像は、CBCT(ConeBeamCT)画像である。前記歯科CT画像は、歯牙、骨、神経管を含む画像である。例えば、前記デジタル印象モデルの前記スキャンデータは、患者の口腔内部をスキャナでスキャンした画像である。例えば、前記スキャンデータは、患者の口腔内部を石膏で模した形状を、スキャナでスキャンした画像である。
【0036】
図2の左画像は、前記デジタル印象モデルの前記スキャンデータである。図2の右画像は、前記歯科CT画像である。本実施形態において、前記デジタル印象モデルは、患者の上顎や下顎のいずれか1つに対応するデータである。本実施形態において、前記歯科CT画像は、患者の上顎及び下顎の情報をいずれも含むことができる。
【0037】
例えば、図3において、前記歯科CT画像の特徴点は、歯牙の特定の位置を示す点である。前記歯科CT画像の特徴点は、上顎に5つの特徴点(p1、p2、p3、p4、p5)、及び下顎に5つの特徴点(p6、p7、p8、p9、p10)を含む。例えば、前記上顎の第1の特徴点(p1)と第5の特徴点(p5)はそれぞれ、横方向に前記上顎の歯牙の最外郭点を示す。前記上顎の第3の特徴点(p3)は、2つの上顎中切歯の間を示す。前記上顎の第2の特徴点(p2)は、前記第1の特徴点(p1)と前記第3の特徴点(p3)の間に配置され、前記上顎の第4の特徴点(p4)は、前記第3の特徴点(p3)と前記第5の特徴点(p5)の間に配置される。例えば、前記下顎の第6の特徴点(p6)と第10の特徴点(p10)はそれぞれ、横方向に前記下顎の歯牙の最外郭点を示す。前記下顎の第8の特徴点(p8)は、2つの下顎中切歯の間を示す。前記下顎の第7の特徴点(p7)は、前記第6の特徴点(p6)と前記第8の特徴点(p8)の間に配置され、前記下顎の第9の特徴点(p9)は、前記第8の特徴点(p8)と前記第10の特徴点(p10)の間に配置される。
【0038】
例えば、図4において、前記スキャンデータの特徴点は、歯牙の特定の位置を示す点である。前記スキャンデータの特徴点は、3つの特徴点を含む(P11、P12、P13)。ここで、前記スキャンデータは、患者の上顎を示すデータでもあり、患者の下顎を示すデータでもある。例えば、前記スキャンデータの第1の特徴点(P11)及び第3の特徴点(P13)はそれぞれ、横方向に前記スキャンデータの歯牙の最外郭点を示す。前記スキャンデータの第2の特徴点(P12)は、2つの中切歯の間を示す。
【0039】
本実施形態において、前記CT画像の特徴点(例えば、p1乃至p10)は、人工知能ディープラーニング技術を用いて、自動で抽出可能である。また、前記スキャンデータの特徴点(例えば、P11乃至P13)は、人工知能ディープラーニング技術を用いて、自動で抽出可能である。前記スキャンデータが上顎を示すか、又は下顎を示すかは、使用者の入力から決められるか、前記スキャンデータの追加情報を通じて、自動で判定されることもできる。
【0040】
図5乃至図8は、図1の上方向ベクトル

及びスキャンデータの特徴点の左右区分ステップを示す概念図である。
図5乃至図8に示しているように、前記スキャンデータの上方向(患者の目と鼻がある方向)を示す上方向ベクトル

と、スキャンデータの特徴点(P11、P13)の左右を区分する方法を説明する(ステップS300)。
【0041】
図5は、前記スキャンデータにおいて、歯牙が下方向に晶出され、前記スキャンデータの左側に第1の特徴点(P11)が表示され、スキャンデータの右側に第3の特徴点(P13)が表示された場合を示している。図5のスキャンデータの歯牙が下方向に晶出されているとして、図5のスキャンデータが上顎データを意味するものではない。前記図5のスキャンデータが上顎データであるか、下顎データであるかは、使用者の入力から判断されるか、前記スキャンデータの追加情報から判断されることができる。
【0042】
図5のスキャンデータのメッシュを構成している全ての点(スキャンデータの表面の全ての点)でnormalvectorを求めて、その平均ベクトルの単位ベクトル

を求める。前記メッシュを構成している全ての点でnormalvectorを求め、その平均ベクトルを求めると、図5のようなスキャンデータでは、前記平均ベクトルは、図面の下方向に向かうことになる。図5において、前記平均ベクトルの単位ベクトル

は、下方向に単位長を有することになる。
【0043】
前記スキャンデータの特徴点(P11、P13)の左右を区分する判別式は、下記式1の通りである。
【0044】
スキャンデータが上顎データであり且つ判別式d<0であると、患者の左側歯牙の外郭点を示す左側歯牙特徴点P=P11であり、患者の右側歯牙の外郭点を示す右側歯牙特徴点P=P13である。これに対して、スキャンデータが上顎データであり且つ判別式d>=0であると、左側歯牙特徴点P=P13であり、右側歯牙特徴点P=P11である。
【0045】
スキャンデータが下顎データであり且つ判別式d<0であると、左側歯牙特徴点P=P13であり、右側歯牙特徴点P=P11である。これに対して、スキャンデータが下顎データであり且つ判別式d>=0であると、左側歯牙特徴点P=P11であり、右側歯牙特徴点P=P13である。
【0046】
図5においては、

は、下方向であるので、上方向を正の方向とすると、

=-1になる。



の外積

は、下方向(負数)を有することになる。そこで、図5のスキャンデータが上顎データであると、d>=0であるので、左側歯牙特徴点P=P13であり、右側歯牙特徴点P=P11である。これに対して、図5のスキャンデータが下顎データであると、d>=0であるので、左側歯牙特徴点P=P11であり、右側歯牙特徴点P=P13である。
【0047】
図6は、前記スキャンデータにおいて、歯牙が下方向に晶出され、前記スキャンデータの左側に第3の特徴点(P13)が表示され、スキャンデータの右側に第1の特徴点(P11)が表示された場合を示している。
【0048】
図6においては、

は、下方向であるので、上方向を正の方向とすると、

=-1になる。



の外積

は、上方向(正数)を有することになる。そこで、図6のスキャンデータが上顎データであると、d<0であるので、左側歯牙特徴点P=P11であり、右側歯牙特徴点P=P13である。これに対して、図6のスキャンデータが下顎データであると、d<0であるので、左側歯牙特徴点P=P11であり、右側歯牙特徴点P=P13である。
【0049】
図7は、前記スキャンデータにおいて、歯牙が上方向に晶出され、前記スキャンデータの左側に第3の特徴点(P13)が表示され、スキャンデータの右側に第1の特徴点(P11)が表示された場合を示している。
【0050】
図7において、

は、上方向であるので、上方向を正の方向とすると、

=1になる。



の外積

は、上方向(正数)を有することになる。そこで、図7のスキャンデータが下顎データであると、d>=0であるので、左側歯牙特徴点P=P11であり、右側歯牙特徴点P=P13である。これに対して、図7のスキャンデータが上顎データであると、d>=0であるので、左側歯牙特徴点P=P13であり、右側歯牙特徴点P=P11である。
【0051】
図8は、前記スキャンデータにおいて、歯牙が上方向に晶出され、前記スキャンデータの左側に第1の特徴点(P11)が表示され、スキャンデータの右側に第3の特徴点(P13)が表示された場合を示している。
【0052】
図8において、

は、上方向であるので、上方向を正の方向とすると、

=1になる。



の外積

は、下方向(負数)を有することになる。そこで、図8のスキャンデータが下顎データであると、d<0であるので、左側歯牙特徴点P=P13であり、右側歯牙特徴点P=P11である。これに対して、図8のスキャンデータが上顎データであると、d<0であるので、左側歯牙特徴点P=P11であり、右側歯牙特徴点P=P13である。
【0053】
前記スキャンデータが上顎データであると、前記患者の目と鼻がある方向を示す上方向ベクトル

を表す式は、下記式2の通りである。
【0054】
例えば、図5において、スキャンデータが上顎データである場合に、前記判別式により、左側歯牙特徴点P=P13であり、右側歯牙特徴点P=P11である。式2により、



の外積である

は、上方向(正数)を有することになる。
【0055】
前記スキャンデータが下顎データであると、前記患者の目と鼻がある方向を示す上方向ベクトル

を示す式は、下記式3の通りである。
【0056】
例えば、図7のスキャンデータが下顎データである場合、前記判別式により、左側歯牙特徴点P=P11であり、右側歯牙特徴点PR=P13である。式3により、



の外積である

は、上方向(正数)を有することになる。
【0057】
図9は、スキャンデータが上顎データである場合の上方向ベクトルを示す概念図である。図10は、スキャンデータが下顎データである場合の上方向ベクトルを示す概念図である。
図9に示しているように、前記スキャンデータが上顎データである場合、前記上方向ベクトル

の方向は、歯牙の晶出方向と反対方向に得られる。
【0058】
また、図10に示しているように、前記スキャンデータが下顎データである場合、前記上方向ベクトル

の方向は、歯牙の晶出方向と実質的に同一の方向に得られる。
【0059】
図11及び図12は、図1のCTデータとスキャンデータの領域一致可否を判断するステップを示す概念図である。
図1乃至図12に示しているように、CTデータとスキャンデータの整合において、2つのデータが同一の領域を有してるケース1と、同一の領域を有していないケース2とを区別することができる(ステップS400)。下記式4を満たすと、前記CTデータとスキャンデータは、同一の領域を有することと判断することができる。

ここで、

であり、thは、前記CTデータとスキャンデータは、同一の領域を有するかを判断するための第1の閾値である。例えば、前記第1の閾値(th)は、5mmである。
【0060】
図13及び図14は、図1のスキャンデータの歯牙部分抽出ステップを示す概念図である。図15は、図1のスキャンデータの歯牙部分抽出ステップで抽出された図1のスキャンデータの歯牙部分を示す図である。
【0061】
図1乃至図15に示しているように、2つのデータ間の共通領域である歯牙部分を基に、整合を行うために、スキャンデータから歯牙部分だけを切り出す(ステップS500)。前記スキャンデータが上顎データである場合、前記スキャンデータの第1の特徴点(P11)、第2の特徴点(P12)、及び第3の特徴点(P13)のうち、前記上方向ベクトル

の方向に最高点を抽出する。前記スキャンデータが下顎データである場合、前記スキャンデータの第1の特徴点(P11)、第2の特徴点(P12)、及び第3の特徴点(P13)のうち、前記上方向ベクトル

の方向に最低点を抽出する。
【0062】
前記スキャンデータが上顎データである場合、前記スキャンデータの前記最高点から、前記上方向ベクトル

の正の方向に第1の距離(+a)移動地点に、

を法線ベクトルとする無限な平面でスキャンデータを切り出し、前記スキャンデータの前記最高点から前記上方向ベクトル

の負の方向に第2の距離(-b)移動地点に、

を法線ベクトルとする無限な平面でスキャンデータを切り出す(図13)。例えば、前記第1の距離(+a)は、6mmである。例えば、前記第2の距離(-b)は、-6mmである。例えば、前記第1の距離(+a)と前記第2の距離(-b)の絶対値は、同一である。これとは異なり、前記第1の距離(+a)と前記第2の距離(-b)の絶対値は、異なることもある。
【0063】
前記スキャンデータが下顎データである場合、前記スキャンデータの前記最低点から、前記上方向ベクトル

の正の方向に第1の距離(+a)移動地点に、

を法線ベクトルとする無限な平面(CP1)でスキャンデータを切り出し、前記スキャンデータの前記最低点から、前記上方向ベクトル

の負の方向に第2の距離(-b)移動地点に、

を法線ベクトルとする無限な平面(CP2)でスキャンデータを切り出す(図13)。
【0064】
図14に示しているように、前記第2の特徴点P12から右側歯牙特徴点PRに向かうベクトルを

といい、前記第2の特徴点P12から左側歯牙特徴点Pに向かうベクトルを

という。前記右側歯牙特徴点Pから

ベクトル方向に第3の距離だけ移動した地点に、

ベクトルを法線ベクトルとする無限な平面(CP3)でスキャンデータを切り出し、前記左側歯牙特徴点Pから

ベクトル方向に前記第3の距離だけ移動した地点に、

ベクトルを法線ベクトルとする無限な平面(CP4)でスキャンデータを切り出す。例えば、前記第3の距離は、前記第1の距離及び前記第2の距離よりも小さい。ここで、前記第3の距離は、1mmである。
【0065】
前記右側歯牙特徴点Pから

ベクトル方向に第3の距離だけ移動した地点で、前記

ベクトルから-90度に回転した第1のベクトルを法線ベクトルとし、前記第1のベクトルに第4の距離だけ移動した地点で、無限な平面(CP5)でスキャンデータを切り出す。前記右側歯牙特徴点Pから

ベクトル方向に前記第3の距離だけ移動した地点で、前記

ベクトルから+90度に回転した第2のベクトルを法線ベクトルとし、前記第2のベクトルに前記第4の距離だけ移動した地点で、無限な平面(CP6)でスキャンデータを切り出す。例えば、前記第4の距離は、前記第1の距離、前記第2の距離、及び前記第3の距離よりも大きい。ここで、前記第4の距離は、10mmある。
【0066】
前記左側歯牙特徴点Pから

ベクトル方向に前記第3の距離だけ移動した地点で、前記

ベクトルから+90度に回転した第3のベクトルを法線ベクトルとし、前記第3のベクトルに第4の距離だけ移動した地点で、無限な平面(CP7)でスキャンデータを切り出す。前記左側歯牙特徴点Pから

ベクトル方向に前記第3の距離だけ移動した地点で、前記

ベクトルから-90度に回転した第4のベクトルを法線ベクトルとし、前記第4のベクトルに前記第4の距離だけ移動した地点で、無限な平面(CP8)でスキャンデータを切り出す。
【0067】
また、前記第2の特徴点(P12)から前記

ベクトルと
前記

ベクトルの和である

ベクトル方向に第5の距離だけ移動した地点で、前記

ベクトルを法線ベクトルとする無限な平面(CP10)でスキャンデータを切り出す。前記第2の特徴点(P12)から

ベクトル方向に第5の距離だけ移動した地点で、前記

ベクトルを法線ベクトルとする無限な平面(CP9)でスキャンデータを切り出す。例えば、前記第5の距離は、前記第3の距離よりも大きく、前記第4の距離よりも小さい。ここで、前記第5の距離は、6mmである。
【0068】
図15は、スキャンデータを切断平面(CP1~CP10)を用いて切断して得た歯牙部分を示す。
前記CTデータの前記上顎の第1乃至第5の特徴点(p1~p5)をコントロールポイントとして、parametricsplinecurve、C(u)を計算する。ここで、uは、0<=u<=1を満たし、患者を基準に最左側でu=0であり、患者を基準に最右側でu=1である。
【0069】
前記parametricsplinecurveC(u)とは、前記CTデータの前記上顎の5つの特徴点(p1~p5)を連結するアーチのスプライン曲線を意味する。parametricsplinecurveC(u)は、前記CTデータの前記下顎の5つの特徴点(p6~p10)をコントロールポイントとして計算することもできる。
【0070】
前記スキャンデータのソースポイントを、前記CTsplinecurveC(u)上で探索して、ターゲットポイントを生成する(ステップS600)。
前記スキャンデータのソースポイントは、前記左側歯牙特徴点(P)、前記第2の特徴点(P12)、前記右側歯牙特徴点(PR)の3つの点を含む。
【0071】
ターゲットポイントの第一の点は、C(u)上でパラメータuを第1の値だけ増加しつつ探索することができる。前記ターゲットポイントの第1の点は、C(u1)と表示する。前記第1の値は、0.05である。
【0072】
ターゲットポイントの第二の点は、C(u)上でパラメータuを第2の値だけ増加しつT、d11=||C(u1)-C(u2)||-||PL-P12||が最小となるC(u2)を探す。ここで、u>u1であり、前記第2の値は、0.001である。
【0073】
ターゲットポイントの第三の点は、C(u)上でパラメータuを第3の値だけ増加しつつ、d12=||C(u2)-C(u3)||-||P12-PR||が最小となるC(u3)を探す。ここで、u>u2であり、前記第3の値は、0.001である。
【0074】
もし、d11、d12、及びd13=||C(u3)-C(u1)||-||PR-PL||がいずれも、第2の閾値よりも小さいと、前記ターゲットポイントC(u1)、C(u2)、及びC(u3)を候補として選定する。前記第2の閾値は、8mmである。
【0075】
図16a乃至図16cは、図1の初期整合ステップ(COARSEREGISTRATION)の結果を示す図である。
図1乃至図16cを参照すると、前記ステップS500では、候補ターゲットポイントは、6つの点を含み、前記候補ターゲットポイントは、複数個生成される。
【0076】
前記複数の候補ターゲットポイントに対して、landmarktransformを通じて、変換マトリックスMを計算する。前記変換されたスキャンデータの特徴点pi'=Mpi,(i=L、12、R)と、CTデータの特徴点pk(k=1、3、5ork=6、8、10)の間の距離の平均で変換エラーを測定することができる。前記変換マトリックスMは、スキャンデータの特徴点を、CTデータのドメインに移動する。
【0077】
ステップS400において、CTデータとスキャンデータの2つのデータが同一の領域を有しているケース1の場合に、前記変換エラーが最も小さい値を有する候補ターゲットポイントを、最終候補として決める。
【0078】
前記スキャンデータの候補ターゲットポイントを、変換マトリックスMを用いて、CTデータのドメインに移動し、変換エラーが最も小さい最終候補を決めるステップを、初期整合ステップ(Coarseregistration、ステップS700)と呼ぶ。
【0079】
図16a乃至図16cにおいて、歯牙の形状が示されている基本画像は、CTデータである。図16a乃至図16cにおいて、実線部は、前記CTデータに整合されたスキャンデータの外郭線である。図16aは、初期整合された前記CTデータ及び前記スキャンデータのaxial図を示し、図16bは、初期整合された前記CTデータ及び前記スキャンデータのsagittal図を示し、図16cは、初期整合された前記CTデータ及び前記スキャンデータのcoronal図を示す。
【0080】
図17a乃至図17cは、図1の精密整合ステップ(FINEREGISTRATION)の結果を示す図である。
図1乃至図17cを参照すると、初期整合ステップ(ステップS700)以後には、CTデータの歯牙領域とスキャンデータの歯牙領域を更に一致させるための精密整合ステップ(ステップS800)が行われる。前記精密整合ステップで、ソースデータは、スキャンデータの切出し歯牙部分のみを用い、ターゲットデータは、患者のCT画像とすることができる。
【0081】
図17a乃至図17cにおいて、歯牙の形状が示されている基本画像は、CTデータである。図17a乃至図17cにおいて、実線部は、前記CTデータに整合されたスキャンデータの外郭線である。図17aは、精密に整合された前記CTデータ及び前記スキャンデータのaxial図を示し、図17bは、精密に整合された前記CTデータ及び前記スキャンデータのsagittal図を示し、図17cは、精密に整合された前記CTデータ及び前記スキャンデータのcoronal図を示す。
【0082】
図17a乃至図17cを見ると、図16a乃至図16cと比較して、CTデータの歯牙部分とスキャンデータの歯牙部分が更に精密に整合したことを確認することができる。
本実施形態によると、使用者の入力がなく、データが含んでいる領域が互いに違っても良い初期整合の結果を得られる。これにより、最終の精密整合まで使用者の入力なく、早く整合することができる。
【0083】
本実施形態に係ると、歯科で診断、分析、補綴物製作などのために頻繁に行われている患者医療画像データ(CT、CBCT)とデジタル印象モデルスキャンデータを整合するに要する手間を画期的に減らすことができる。
【0084】
本発明の一実施形態によると、前述した歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法をコンピュータで実行させるためのプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。前述した方法は、コンピュータで実行可能なプログラムとして作成可能で、コンピュータ読み取り可能な媒体を用いて、前記プログラムを動作させる汎用デジタルコンピュータで具現可能である。また、前述した方法で使用されたデータの構造は、コンピュータ読み取り可能な媒体に様々な手段を通じて記録されることができる。前記コンピュータ読み取り可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独で又は組み合わせて含むことができる。前記媒体に記録されるプログラム命令は、本発明のために特に設計され構成されたものや、コンピュータソフトウェア分野の通常の技術者に公知されて、使用可能なものでもある。コンピュータ読み取り可能な記録媒体としては、ハードディスク、フロッピーディスク、及び磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスクのような磁気-光媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存し、実行するように特に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例には、コンパイラーにより作られるような機械語コードだけでなく、インタプリターなどを用いて、コンピュータにより実行される高級言語コードを含む。前述したハードウェア装置は、本発明の動作を行うために、1つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成されることができる。
【0085】
また、前述した歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法は、記録媒体に保存されるコンピュータにより実行されるコンピュータープログラム、又はアプリケーションの形態にも具現可能である。
[産業上の利用可能性]
【0086】
本発明は、歯科用3次元データ位置合わせ自動化方法、及びこれをコンピュータで実行させるためのプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関し、歯科CT画像とデジタル印象モデルの整合のための手間を減少することができる。
【0087】
前記では、本発明の好適な実施形態を参照して説明したが、該当技術分野における熟練した該当技術分野の通常の技術者は、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で、本発明を様々に修正及び変更できることを理解するだろう。
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