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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-21
(45)【発行日】2024-07-01
(54)【発明の名称】照明システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/12 20200101AFI20240624BHJP
   H05B 45/00 20220101ALI20240624BHJP
   H05B 47/13 20200101ALI20240624BHJP
【FI】
H05B47/12
H05B45/00
H05B47/13
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020101761
(22)【出願日】2020-06-11
(65)【公開番号】P2021197248
(43)【公開日】2021-12-27
【審査請求日】2023-06-06
(73)【特許権者】
【識別番号】390010054
【氏名又は名称】コイト電工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】中田 聡郎
(72)【発明者】
【氏名】中居 英俊
(72)【発明者】
【氏名】三好 恵太郎
【審査官】塩治 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-503204(JP,A)
【文献】特開2017-188231(JP,A)
【文献】特開2014-035931(JP,A)
【文献】特開2013-025920(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0182111(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 39/00-39/10
H05B 45/00-45/59
H05B 47/00-47/29
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動路を照らす照明部と、
前記移動路を移動する者の移動方向を検知する検知部と、
前記検知部により検知された前記移動方向に基づいて、前記照明部の照射方向を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記照明部が照射した光が前記移動する者の後方にあたらないように、前記照明部の照射方向を制御し、
前記制御部は、前記移動路の幅方向を前後方向とし、前記移動路が延びる方向を左右方向とし、前記照明部が前記移動路の前方側にあるとしたときに、前記移動する者が前記移動路を左から右に向かって移動していることが前記検知部により検知されたならば、前記照明部が当該照明部の左側にある第1の照射領域を照らすように、前記照明部の照射方向を制御し、前記移動する者が前記移動路を右から左に向かって移動していることが前記検知部により検知されたならば、前記照明部が当該照明部の右側にある第2の照射領域を照らすように、前記照明部の照射方向を制御する、照明システム
【請求項2】
前記照明部は、前記第1の照射領域を照らすための光源と、前記第2の照射領域を照らすための光源と、の2つの光源を含む、請求項に記載の照明システム。
【請求項3】
移動路の所定の領域を照らす照明部と、
前記移動路を移動する者の移動方向を検知する検知部と、
前記検知部により検知された前記移動方向が所定の範囲にあるならば、前記所定の領域を照らすように前記照明部を制御し、前記移動方向が前記所定の範囲にないならば、照射しないように照明部を制御する制御部と、有し、
前記所定の領域は、前記移動路の幅方向を前後方向とし、前記移動路が延びる方向を左右方向とし、前記照明部が前記移動路の前方側にあるとしたときに、前記照明部の右側にあり、
前記制御部は、前記移動する者が前記移動路を右から左に向かって移動していることが前記検知部により検知されたならば、前記所定の領域を照らすように前記照明部を制御し、前記移動する者が前記移動路を左から右に向かって移動していることが前記検知部により検知されたならば、照射しないように照明部を制御する、照明システム
【請求項4】
移動路の所定の領域を照らす照明部と、
前記移動路を移動する者の移動方向を検知する検知部と、
前記検知部により検知された前記移動方向が所定の範囲にあるならば、前記所定の領域を照らすように前記照明部を制御し、前記移動方向が前記所定の範囲にないならば、照射しないように照明部を制御する制御部と、有し、
前記所定の領域は、前記移動路の幅方向を前後方向とし、前記移動路が延びる方向を左右方向とし、前記照明部が前記移動路の前方側にあるとしたときに、前記照明部の左側にあり、
前記制御部は、前記移動する者が前記移動路を左から右に向かって移動していることが前記検知部により検知されたならば、前記所定の領域を照らすように前記照明部を制御し、前記移動する者が前記移動路を右から左に向かって移動していることが前記検知部により検知されたならば、照射しないように照明部を制御する、照明システム
【請求項5】
第1の壁面側に設置されており、移動路の第1の照射領域を照射する第1の照明部と、
前記第1の壁面に対面する第2の壁面側に設置されており、前記移動路の第2の照射領域を照射する第2の照明部と、
前記移動路を移動する者の移動方向を検知する検知部と、
前記検知部により検知された前記移動方向が所定の範囲にあるならば、前記第1の照射領域を照らすように前記第1の照明部を制御し、前記移動方向が前記所定の範囲にないならば、前記第2の照射領域を照らすように前記第2の照明部を制御する制御部と、有する照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、足元を照らす照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
暗い場所において安全に移動することを可能にするために、移動者の足元を照らす照明装置がある。例えば、特許文献1には、手摺り棒を支持すると共に被取付面に固着されるブラケットにLED灯が取り付けられた手摺り用照明構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-167230号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された照明構造では、移動者がLED灯を通過後も点灯している。図11に示したように、移動者MPの後方にあるLED灯L1から発せられた光の一部は、移動者MPに遮られ、移動者の前方の足元を照らすことができない。このため、移動者MPの前方の足元を照らすためには、移動者MPの後方にあるLED灯L1の照射領域A1と移動者MPの前方にあるLED灯L2の照射領域A2は、図12のように、重なっている必要ある。
【0005】
しかしながら、領域A1と領域A2が重なっている領域では、図12のように影Sが発生する。この影Sが発生する領域は、周りの領域よりも暗くなるため、移動者MPには、この影Sが発生する領域の状況を視認することが難しくなる。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、暗い場所での安全な移動を可能することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明における照明システムは、前記移動路を照らす照明部と、前記移動路を移動する者の移動方向を検知する検知部と、前記検知部により検知された前記移動方向に基づいて、前記照明部の照射方向を制御する制御部と、を有する。
【0008】
前記制御部は、前記照明部が照射した光が前記移動する者の後方にあたらないように、前記照明部110の照射方向を制御するようにしても良い。
【0009】
前記制御部は、前記移動路の幅方向を前後方向とし、前記移動路が延びる方向を左右方向とし、前記照明部が前記移動路の前方側にあるとしたときに、前記移動する者が前記移動路PWを左から右に向かって移動していることが前記検知部により検知されたならば、前記照明部が当該照明部の左側にある第1の領域を照らすように、前記照明部の照射方向を制御し、前記移動する者が前記移動路PWを右から左に向かって移動していることが前記検知部により検知されたならば、前記照明部が当該照明部の右側にある第2の領域を照らすように、前記照明部の照射方向を制御するようにしても良い。前記照明部は、前記第1の照射領域を照らすための光源と、前記第2の照射領域を照らすための光源と、の2つの光源を含むようにしても良い。
【0010】
また、本発明における照明システムは、前記移動路の所定の領域を照らす照明部と、前記移動路を移動する者の移動方向を検知する検知部と、前記検知部により検知された前記移動方向が所定の範囲にあるならば、前記所定の領域を照らすように前記照明部を制御し、前記移動方向が前記所定の範囲にないならば、照射しないように照明部を制御する制御部と、有する。
【0011】
前記所定の領域は、前記移動路の幅方向を前後方向とし、前記移動路が延びる方向を左右方向とし、前記照明部が前記移動路の前方側にあるとしたときに、前記照明部の右側にあるようにし、前記制御部は、前記移動する者が前記移動路を右から左に向かって移動していることが前記検知部により検知されたならば、前記所定の領域を照らすように前記照明部を制御し、前記移動する者が前記移動路を左から右に向かって移動していることが前記検知部により検知されたならば、照射しないように照明部を制御するようにしても良い。
【0012】
前記所定の領域は、前記移動路の幅方向を前後方向とし、前記移動路が延びる方向を左右方向とし、前記照明部が前記移動路の前方側にあるとしたときに、前記照明部の左側にあるようにし、前記制御部は、前記移動する者が前記移動路を左から右に向かって移動していることが前記検知部により検知されたならば、前記所定の領域を照らすように前記照明部を制御し、前記移動する者が前記移動路を右から左に向かって移動していることが前記検知部により検知されたならば、照射しないように照明部を制御するようにしても良い。
【0013】
た、本発明における照明システムは、第1の壁面側に設置されており、移動路の第1の照射領域を照射する第1の照明部と、前記第1の壁面に対面する第2の壁面側に設置されており、前記移動路の第2の照射領域を照射する第2の照明部と、前記移動路を移動する者の移動方向を検知する検知部と、前記検知部により検知された前記移動方向が所定の範囲にあるならば、前記第1の領域を照らすように前記第1の照明部を制御し、前記移動方向が前記所定の範囲にないならば、前記第2の領域を照らすように前記第2の照明部を制御する制御部と、有する。
【発明の効果】
【0014】
本発明により、暗い場所での安全な移動を可能することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係る照明システム100を示す図である。
図2】照明部110による照射の例を示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係る照明システム100における処理動作の一例を示す図である。
図4】本発明の一実施形態に係る照明システム100が照らす照射領域IAを説明する図である。
図5】本発明の一実施形態に係る照明システム200を示す図である。
図6】照明部210による照射の例を説明する図である。
図7】本発明の一実施形態に係る照明システム200における処理動作の一例を示す図である。
図8】本発明の一実施形態に係る照明システム200の照明部210が設置例を示した図である。
図9】照明部210による照射の例を示す図である。
図10】照明部210による照射の例を示す図である。
図11】従来の照明構造による照射の例を示す図である。
図12】従来の照明構造による照射の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<照明システム100>
図1は、本発明の一実施形態に係る照明システム100を示す図である。照明システム100は、複数の照明部110と、検知部120と、制御部130と、を有する。
【0017】
複数の照明部110の各々は、光を発する光源を含み、光源は、例えば、LED素子である。複数の照明部110の各々は、例えば、図2に示すように、壁面Wに設置され、移動する者MPが移動する移動路PWの照射領域IAを照らす。図2(A)は、照明部110を正面から見た図であり、図2(B)は、照明部110を上方から見た図である。照明部110の設置位置は、壁面W上に限らず、移動路PWを照らせる位置であれば、どのような位置であっても良い。例えば、壁面Wに手摺りが設置されている場合は、照明部110を、この手摺りの下部や内部に設置するようにしても良い。
【0018】
検知部120は、移動路PWを移動する者MPの移動方向を検知する検知装置である。検知部120は、例えば、移動する者MPの位置を赤外線や超音波により検知することで、移動する者MPの移動方向を検知する。検知部120は、複数の照明部110が検知部120の検知範囲に入るような位置に配置される。
【0019】
制御部130は、検知部120により検知された移動方向に基づいて、照明部110の照射方向を制御する。このとき、本実施形態では、制御部130は、照明部110が照射した光が移動する者MPの後方にあたらないように、複数の照明部110の各々の照射方向を制御する。このため、本実施形態では、移動する者MPの前方に影が生じず、結果、暗い場所での安全な移動が可能になる。
【0020】
例えば、図2に示した例では、移動者MPは、右から左に向かって移動しており、照明部110の右側の照射領域IAを照射するように照明部110は制御することで、照明部110が照射した光が移動する者MPの後方にあたらないようにしている。
【0021】
図3は、本実施形態に係る照明システム100における処理動作の一例を示す図である。検知部120は、移動路PWを移動する者MPの移動方向を検知する(ステップS301)。制御部130は、検知部120により検知された移動方向に基づいて、照明部110の照射方向を制御する(ステップS302)。
【0022】
<照明部110の照射領域IA>
図4は、本実施形態に係る照明システム100が照らす照射領域IAを説明する図である。複数の照明部110は、移動路PWに沿って並ぶように配置される。
【0023】
照明システム100の複数の照明部110の各々は、例えば、図4に示すように、移動路PWの第1の照射領域IA1と第2の照射領域IA2の2つの照射領域を照らすことが可能である。移動路PWの幅方向を前後方向とし、移動路PWが延びる方向を左右方向とし、複数の照明部110が移動路PWの前方側にあるとすると、第1の照射領域IA1は、図4(A)に示すように、照明部110の左側にあり、第2の照射領域IA2は、図4(B)に示すように、照明部110の右側にある。隣り合う2つの第1の照明領域IA1は、図4(A)に示すように、重なっていても良いし、重なっていなくても良い。同様に、隣り合う2つの第2の照明領域IA2も、図4(B)に示すように、重なっていても良いし、重なっていなくても良い。
【0024】
照明部110は、移動路PWの2つの照射領域IA1、IA2を照らすために、第2の照射領域IA1を照らす光源と第2の照射領域IA2を照らす光源の2つの光源を有するようにしても良いし、向きを変えることで2つの照射領域A1、A2の両方を照らすことが可能な1つの光源を有するようにしても良い。
【0025】
制御部130は、移動する者MPが移動路PWを左から右に向かって移動していることが検知部120により検知されたならば、照明部110の各々が左側にある第1の照射領域IA1を照らすように、複数の照明部110の照射方向を制御する(図4(A))。逆に、移動する者MPが移動路PWを右から左に向かって移動していることが検知部120により検知されたならば、制御部130は、照明部110の各々が右側にある第2の照射領域IA2を照らすように、複数の照明部110の照射方向を制御する(図4(B))。
【0026】
このようにすることで、照明部110が照射した光が移動する者MPの後方にあたることはない。このため、本実施形態では、移動する者MPの前方に影が生じず、結果、暗い場所での安全な移動が可能になる。
【0027】
<照明システム200>
図5は、本発明の一実施形態に係る照明システム200を示す図である。照明システム200は、照明部210と、検知部220と、制御部230と、を有する。
【0028】
照明部210は、上述した照明部110と同様の照明装置であるが、照明部110と異なり、照明部210は、照明部210の左側と右側のいずれかにある所定の照射領域PIAのみを照らす。図6に示した例では、所定の照射領域PIAは、照明部210の右側にある。
【0029】
検知部220は、上述した検知部110と同様の機能を有し、移動路PWを移動する者MPの移動方向を検知する検知装置である。
【0030】
制御部230は、検知部210に検知された移動方向が所定の範囲にあるならば、上記の所定の照射領域PIAを照らすように照明部210を制御し、移動方向が上記の所定の範囲にないならば、照射しないように照明部210を制御する。図6に示した例では、制御部230は、移動する者MPが移動路PWを右から左に向かって移動していることが検知部120により検知したならば、照明部210の右側にある照射領域PIAを照らすように照明部210を制御し、移動する者MPが移動路PWを左から右に向かって移動していることが検知部220により検知したならば、照射しないように照明部210を制御する。
【0031】
図6に示した例とは逆に、所定の照射領域PIAは、照明部210の左側にあるようにし、制御部230は、移動する者MPが移動路PWを左から右に向かって移動していることが検知部220により検知したならば、照明部210の左側にある照射領域PIAを照らすように照明部210を制御し、移動する者MPが移動路PWを右から左に向かって移動していることが検知部220により検知したならば、照射しないように照明部210を制御するようにしても良い。
【0032】
図6に示した例では、照明システム200は、1つの照明部210のみを有しているが、照明部200は、複数の照明部210を有するようにしても良い。
【0033】
図7は、本実施形態に係る照明システム200における処理動作の一例を示す図である。検知部220は、移動路PWを移動する者MPの移動方向を検知する(ステップS701)。制御部230は、検知部210に検知された移動方向が所定の範囲にあるならば(ステップS702、YES)、所定の照射領域PIAを照らすように照明部210を制御し(ステップS703)、移動方向が上記の所定の範囲にないならば(ステップS702、NO)、照射しないように照明部210を制御する(ステップS704)。
【0034】
<照明システム200の設置例>
図8は、第1の壁面W1側と、第1の壁面W1に対面する第2の壁面W2側の各々に、本実施形態に係る照明システム200の照明部210が設置された例を示した図である。
【0035】
図8に示した例では、第1の壁面W1側に設置された照明システム200-Aの照明部210-Aは、照射領域PIA-Aを照らし、第2の壁面W2側に設置された照明システム200-Bの照明部210-Bは、照射領域PIA-Bを照らす。移動路PWの幅方向を前後方向とし、移動路PWが延びる方向を左右方向とし、第1の壁面W1が移動路PWの前方側にあり、第2の壁面W2が移動路PWの後方側にあるとすると、照射領域PIA-Aは、移動路PWの第1の壁面W1側(移動路PWの前方側)、かつ、照明部210-Aの右側にあり、照射領域PIA-Bは、移動路PWの第2の壁面W2側(移動路PWの後方側)、かつ、照明部210-Bの左側にある。
【0036】
そして、制御部230-Aは、移動する者MPが移動路PWを右から左に向かって移動していることが検知部220-Aにより検知されたときに、照照射領域PIA-Aを照らすように照明部210を制御し(図9(A))、制御部230-Bは、移動する者MPが移動路PWを左から右に向かって移動していることが検知部220-Bにより検知されたときに、照射領域PIA-Bを照らすように照明部210を制御する(図9(B))。
【0037】
このようにすることで、移動する者MPが移動路PWを右から左に向かって移動していることが検知部220-Aにより検知されたときは、第1の壁面W1側に設置された照明部210-Aが、移動路PWの第1の壁面W1側(移動路PWの前方側)を照らし(図9(A))、移動する者MPが移動路PWを右から左に向かって移動していることが検知部220-Bにより検知されたときは、第2の壁面W2側に設置された照明部230-Bが、移動路PWの第2の壁面W2側(移動路PWの後方側)を照らす(図9(B))。
【0038】
このため、照明部210-Aの照射領域PIA-Aと照明部210-Bの照射領域PIA-Bが重ならないようにしたならば、移動路PWを2人の者MP1、MP2がすれ違う場合であっても、図10に示すように、移動路PWを右から左に向かって移動する者MP1は、照明部210-Aが照らす、移動路PWの第1の壁面W1側(移動路PWの前方側)の領域PIA-A上を移動し、移動路PWを左から右に向かって移動する者MP1は、照明部230-Bが照らす、移動路PWの第2の壁面W2側(移動路PWの後方側)の領域PIA-Bを移動することになり、2人の者MP1、MP2が接触することがない。つまり、本実施形態では、移動路PWを2人の者MP1、MP2がすれ違う場合であっても、2人の者MP1、MP2が接触することを防ぐことが可能である。
【0039】
上記の実施形態では、2つの照明システム200-A、200-Bの各々が検知部220、制御部230を有し、第2の壁面W2側に設置された照明部210-Bは、第2の照明システム200-Bの検知部220-Bの検知結果に基づき、制御部220-Bにより制御されている。しかしながら、1つの照明システム200が、第1の壁面W1側に設置された照明部210-Aに加え、第2の壁面W2側に設置された照明部210-Bを有するようにし、第2の壁面W2側に設置された照明部210-Bも、検知部220-Aの検知結果に基づき、制御部220-Aにより制御されているようにしても良い。
【0040】
具体的には、照明システム200が、第1の壁面W1に設置された照明部210-Aと、第1の壁面W1に対面する第2の壁面W2に設置された照明部210-Bと、検知部220、制御部230を有するようにしても良い。そして、制御部230が、移動する者MPが移動路PWを右から左に向かって移動していることが検知部220により検知されたならば、照射領域PIA-Aを照らすように照明部210-Aを制御し、移動する者MPが移動路PWを左から右に向かって移動していることが検知部220により検知されたならば、照射領域PIA-Bを照らすように照明部210-Bを制御するようにしても良い。
【0041】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の領域に記載した本発明の趣旨および領域から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更が可能である。
【符号の説明】
【0042】
100 照明システム
110 照明部
120 検知部
130 制御部
200 照明システム
210 照明部
220 検知部
230 制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12