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特許7508335ゲームプログラム、ゲーム処理方法、情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-21
(45)【発行日】2024-07-01
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、ゲーム処理方法、情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/655 20140101AFI20240624BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20240624BHJP
   A63F 13/63 20140101ALI20240624BHJP
   G06T 11/80 20060101ALI20240624BHJP
【FI】
A63F13/655
A63F13/53
A63F13/63
G06T11/80 D
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020177299
(22)【出願日】2020-10-22
(65)【公開番号】P2022068550
(43)【公開日】2022-05-10
【審査請求日】2023-09-05
(73)【特許権者】
【識別番号】595000427
【氏名又は名称】株式会社コーエーテクモゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】襟川 恵子
【審査官】西村 民男
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-123277(JP,A)
【文献】特開2020-060890(JP,A)
【文献】特開2017-138912(JP,A)
【文献】特開2012-181704(JP,A)
【文献】特開2005-284767(JP,A)
【文献】特開2000-107443(JP,A)
【文献】再公表特許第2011/155068(JP,A1)
【文献】なんとなくどことなくそれとなく、スカイリムで「スクリーンショット」を楽しもう!!,世界のウェブアーカイブ|国立国会図書館インターネット資料収集保存事業[online],2019年06月20日,インターネット URL https://web.archive.org/web/20190620091955/http://box66.blog137.fc2.com/blog-entry-803.html,[2024年04月16日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/00- 9/20,9/24,9/26-11/00
13/00-13/98
G06F 3/01, 3/048-3/04895
G06T 1/00,11/00-11/40,11/60-13/80
15/00-17/00,17/05,17/10-17/30
19/00-19/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置を、
プレイヤの顔画像を取得する顔画像取得処理部、
前記顔画像に基づいて前記プレイヤの顔モデルを生成し、当該顔モデルを使用してゲームに登場する第1のキャラクタを生成するキャラクタ生成処理部、
前記プレイヤによる入力に基づいて前記第1のキャラクタに所定の行動を実行させるキャラクタ制御処理部、
前記第1のキャラクタと、前記ゲームに登場するキャラクタとして予め用意された第2のキャラクタと、が含まれる画像を撮影して保存する画像撮影処理部、
として機能させ
前記情報処理装置を、
前記第1のキャラクタと前記第2のキャラクタとによる所定のゲーム内イベントを実行するイベント実行処理部、
としてさらに機能させ、
前記画像撮影処理部は、
前記ゲーム内イベントの実行中に前記第1のキャラクタと前記第2のキャラクタとが含まれる前記画像を撮影して保存し、
前記顔画像取得処理部は、
前記プレイヤの表情が異なる複数種類の前記顔画像を取得し、
前記キャラクタ生成処理部は、
前記複数種類の顔画像に基づいて表情が異なる複数種類の前記顔モデルを生成し、
前記情報処理装置を、
前記第1のキャラクタの前記顔モデルを前記ゲーム内イベントの状況に基づいて切り替える顔モデル切替処理部、
としてさらに機能させるためのゲームプログラム。
【請求項2】
情報処理装置を、
プレイヤの顔画像を取得する顔画像取得処理部、
前記顔画像に基づいて前記プレイヤの顔モデルを生成し、当該顔モデルを使用してゲームに登場する第1のキャラクタを生成するキャラクタ生成処理部、
前記プレイヤによる入力に基づいて前記第1のキャラクタに所定の行動を実行させるキャラクタ制御処理部、
前記第1のキャラクタと、前記ゲームに登場するキャラクタとして予め用意された第2のキャラクタと、が含まれる画像を撮影して保存する画像撮影処理部、
として機能させ、
前記情報処理装置を、
前記顔モデルの露出を低減させる低露出モードをオン又はオフとするモード切替指令を前記プレイヤから受け付けるモード切替指令受付処理部、
前記低露出モードをオンとする前記モード切替指令を受け付けた場合に、前記顔モデルが正面から表示されることを抑制する表示抑制処理部、
としてさらに機能させるためのゲームプログラム。
【請求項3】
前記情報処理装置を、
前記プレイヤが選択した背景画像を取得する背景画像取得処理部、
としてさらに機能させ
前記画像撮影処理部は、
前記背景画像に前記第1のキャラクタと前記第2のキャラクタとを合成した前記画像を撮影して保存する、
請求項1又は2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記画像は、
静止画を含んでおり、
前記情報処理装置を、
保存した複数の前記静止画を用いてアルバムを生成するアルバム生成処理部、
としてさらに機能させるための請求項1乃至のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記情報処理装置を、
前記プレイヤによる入力に基づいて、生成した前記顔モデルを加工する顔モデル加工処理部、
としてさらに機能させ、
前記キャラクタ生成処理部は、
加工した前記顔モデルを使用して前記第1のキャラクタを生成する、
請求項1乃至のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
情報処理装置によって実行されるゲーム処理方法であって、
プレイヤの顔画像を取得するステップと、
前記顔画像に基づいて前記プレイヤの顔モデルを生成し、当該顔モデルを使用してゲームに登場する第1のキャラクタを生成するステップと、
前記プレイヤによる入力に基づいて前記第1のキャラクタに所定の行動を実行させるステップと、
前記第1のキャラクタと、前記ゲームに登場するキャラクタとして予め用意された第2のキャラクタと、が含まれる画像を撮影して保存するステップと、
を有し、
前記ゲーム処理方法は、
前記第1のキャラクタと前記第2のキャラクタとによる所定のゲーム内イベントを実行するステップ、
をさらに有し、
前記画像を撮影して保存するステップは、
前記ゲーム内イベントの実行中に前記第1のキャラクタと前記第2のキャラクタとが含まれる前記画像を撮影して保存し、
前記顔画像を取得するステップは、
前記プレイヤの表情が異なる複数種類の前記顔画像を取得し、
前記第1のキャラクタを生成するステップは、
前記複数種類の顔画像に基づいて表情が異なる複数種類の前記顔モデルを生成し、
前記ゲーム処理方法は、
前記第1のキャラクタの前記顔モデルを前記ゲーム内イベントの状況に基づいて切り替えるステップをさらに有する、ゲーム処理方法。
【請求項7】
情報処理装置であって、
プレイヤの顔画像を取得する顔画像取得処理部と、
前記顔画像に基づいて前記プレイヤの顔モデルを生成し、当該顔モデルを使用してゲームに登場する第1のキャラクタを生成するキャラクタ生成処理部と、
前記プレイヤによる入力に基づいて前記第1のキャラクタに所定の行動を実行させるキャラクタ制御処理部と、
前記第1のキャラクタと、前記ゲームに登場するキャラクタとして予め用意された第2のキャラクタと、が含まれる画像を撮影して保存する画像撮影処理部と、
を有し、
前記情報処理装置は、
前記第1のキャラクタと前記第2のキャラクタとによる所定のゲーム内イベントを実行するイベント実行処理部、
をさらに有し、
前記画像撮影処理部は、
前記ゲーム内イベントの実行中に前記第1のキャラクタと前記第2のキャラクタとが含まれる前記画像を撮影して保存し、
前記顔画像取得処理部は、
前記プレイヤの表情が異なる複数種類の前記顔画像を取得し、
前記キャラクタ生成処理部は、
前記複数種類の顔画像に基づいて表情が異なる複数種類の前記顔モデルを生成し、
前記情報処理装置は、
前記第1のキャラクタの前記顔モデルを前記ゲーム内イベントの状況に基づいて切り替える顔モデル切替処理部、
をさらに有する、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、ゲーム処理方法、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プレイヤがゲームを進行させながら登場するキャラクタを鑑賞することを楽しむゲームが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-154831号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術のようなゲームにおいて、没入感をより高めることができるゲームが要望されていた。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、ゲームへの没入感を高めることができるゲームプログラム、ゲーム処理方法、情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のゲームプログラムは、情報処理装置を、プレイヤの顔画像を取得する顔画像取得処理部、前記顔画像に基づいて前記プレイヤの顔モデルを生成し、当該顔モデルを使用してゲームに登場する第1のキャラクタを生成するキャラクタ生成処理部、前記プレイヤによる入力に基づいて前記第1のキャラクタに所定の行動を実行させるキャラクタ制御処理部、前記第1のキャラクタと、前記ゲームに登場するキャラクタとして予め用意された第2のキャラクタと、が含まれる画像を撮影して保存する画像撮影処理部、として機能させる。
【0007】
また、上記目的を達成するために、本発明のゲーム処理方法は、情報処理装置によって実行されるゲーム処理方法であって、プレイヤの顔画像を取得するステップと、前記顔画像に基づいて前記プレイヤの顔モデルを生成し、当該顔モデルを使用してゲームに登場する第1のキャラクタを生成するステップと、前記プレイヤによる入力に基づいて前記第1のキャラクタに所定の行動を実行させるステップと、前記第1のキャラクタと、前記ゲームに登場するキャラクタとして予め用意された第2のキャラクタと、が含まれる画像を撮影して保存するステップと、を有する。
【0008】
また、上記目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、プレイヤの顔画像を取得する顔画像取得処理部と、前記顔画像に基づいて前記プレイヤの顔モデルを生成し、当該顔モデルを使用してゲームに登場する第1のキャラクタを生成するキャラクタ生成処理部と、前記プレイヤによる入力に基づいて前記第1のキャラクタに所定の行動を実行させるキャラクタ制御処理部と、前記第1のキャラクタと、前記ゲームに登場するキャラクタとして予め用意された第2のキャラクタと、が含まれる画像を撮影して保存する画像撮影処理部と、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明のゲームプログラム等によれば、ゲームへの没入感を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一実施形態に係るゲームシステムの全体構成の一例を表すシステム構成図である。
図2】サーバ装置の機能的構成の一例を表すブロック図である。
図3】キャラクタ生成処理部により生成された3次元の顔モデルの表示画面の一例を表す図である。
図4】キャラクタ生成処理部により生成された2次元の顔モデルの表示画面の一例を表す図である。
図5】顔モデルの加工画面の一例を表す図である。
図6】加工された顔モデルを組み込む服装の選択画面の一例を表す図である。
図7】生成されたプレイヤキャラクタの表示画面の一例を表す図である。
図8】ゲームキャラクタの選択画面の一例を表す図である。
図9】ゲーム内イベントの選択画面の一例を表す図である。
図10】背景の選択画面の一例を表す図である。
図11】イベント実行中のゲーム画面の一例を表す図である。
図12】撮影された写真の一例を表す図である。
図13】低露出モードのオンオフ設定を行うための表示モード設定画面の一例を表す図である。
図14】低露出モードをオンとされた場合のイベント実行中のゲーム画面の一例を表す図である。
図15】作成されたアルバムの一例を表す図である。
図16】サーバ装置が実行する処理手順の一例を表すフローチャートである。
図17】サーバ装置のハードウェア構成の一例を表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0012】
<1.ゲームシステムの全体構成>
まず、図1を用いて、本実施形態に係るゲームシステム1の全体構成の一例について説明する。図1に示すように、ゲームシステム1は、端末装置3と、サーバ装置5を有する。端末装置3とサーバ装置5は、例えばLANやインターネット等のネットワークNWを介して通信可能に接続されている。なお、図1ではサーバ装置5が1台のコンピュータで構成されているが、複数台のコンピュータで構成されてもよい。
【0013】
端末装置3は、ゲームコントローラ7と、表示装置9と、撮像装置11とに、有線又は無線により通信可能に接続されている。
【0014】
端末装置3は、例えば据え置き型のゲーム機である。但しこれに限定されるものではなく、例えば入力部や表示部等を一体に備えた携帯型のゲーム機でもよい。また、ゲーム機以外にも、例えば、サーバコンピュータ、デスクトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータ、タブレット型コンピュータ等のように、コンピュータとして製造、販売等されているものや、携帯電話、スマートフォン、ファブレット等のように、電話機として製造、販売等されているものでもよい。
【0015】
プレイヤは、ゲームコントローラ7を用いて各種の操作入力を行う。図1に示す例では、ゲームコントローラ7は例えば十字キー13や複数のボタン15等を有する。なお、ゲームコントローラ7は上記に代えて又は加えて、例えばジョイスティックやタッチパッド等を有してもよい。
【0016】
表示装置9は、例えばブラウン管、液晶、プラズマ、有機EL、プロジェクター等によるディスプレイ装置である。表示装置9は、音声を出力するスピーカー(図示省略)等を一体又は別体として備えてもよい。
【0017】
撮像装置11は、プレイヤの顔の撮影に使用されるものであり、例えばスマートフォン等である。撮像装置11により撮影されたプレイヤの顔画像は、端末装置3及びネットワークNWを介してサーバ装置5に送信される。撮像装置11は、スマートフォン以外にも、例えば端末装置3に接続可能なカメラや、ネットワークNWに接続されたウェブカメラ、タブレット型コンピュータ等でもよい。なお、端末装置3を介さずに、撮像装置11からネットワークNWを介して直接サーバ装置5に送信されてもよい。また、過去に撮影されて撮像装置11内又は端末装置3内に記録された顔画像を送信してもよい。また、端末装置3としてスマートフォンを使用する場合には、撮像装置11は不要となり、端末装置3で撮影した顔画像を送信すればよい。
【0018】
サーバ装置5(情報処理装置の一例)は、ゲームサービスを受けるプレイヤの端末装置3からのネットワークNWを介したアクセスを受け付けて、プレイヤのゲーム情報を記憶装置に蓄積して管理し、プレイヤにネットワークNWを介したゲームサービス(オンラインゲーム)を提供する。
【0019】
サーバ装置5によるゲームサービスの提供の形態としては、ゲームプログラム(アプリケーションソフトウェアともいう)がサーバ装置5に実装されており、端末装置3でのプレイヤの操作入力に応じてサーバ装置5でゲームを実行し、その実行結果を各プレイヤの端末装置3に送信する形態がある。例えば、プレイヤの端末装置3に搭載されたウェブブラウザによってゲームをプレイできる、いわゆるブラウザゲームをサーバ装置5が提供してもよい。また、サーバ装置5でゲームを実行した結果のゲーム映像を、例えばストリーミング形式等で端末装置3に送信する、いわゆるクラウドゲームをサーバ装置5が提供してもよい。あるいは、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)においてAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)などの動作環境を基に作成されるアプリケーションソフトウェアによって実行される、いわゆるソーシャルゲームをサーバ装置5が提供してもよい。なお、端末装置3にゲームプログラムの一部をインストールし、サーバ装置5だけでなく端末装置3においても部分的にゲーム処理が実行されるようにしてもよい。
【0020】
<2.ゲームの概略内容>
次に、本実施形態に係るゲーム、すなわち、本発明のゲームプログラム及びゲーム処理方法がサーバ装置5によって実行されることにより提供されるゲームの概略内容の一例について説明する。
【0021】
本実施形態に係るゲームでは、プレイヤにより操作されるプレイヤキャラクタが、ゲームに登場する他のキャラクタとコミュニケーションをとりながらゲームを進行させる。なお、本実施形態ではゲームに登場するプレイヤキャラクタ以外のキャラクタを、プレイヤキャラクタと区別するために「ゲームキャラクタ」という。この手のゲームの一例として例えば恋愛シミュレーションゲームが挙げられるが、ゲームのジャンルはこれに限定されるものではない。
【0022】
プレイヤキャラクタは、プレイヤの顔画像がはめ込まれる人間のキャラクタであり、プレイヤは男性キャラクタ又は女性キャラクタを選択することが可能である。また、ゲームキャラクタも人間の男性キャラクタ又は女性キャラクタであり、プレイヤはコミュニケーションをとりたいゲームキャラクタを選択することが可能である。なお、プレイヤキャラクタやゲームキャラクタは、人間に限定されるものではなく、 例えば人間以外の動物、人間や動物以外の生物、仮想的な生物(例えば怪物、ゴースト、妖怪等)、ロボット、物品や物体などのオブジェクト等でもよい。本実施形態では、プレイヤキャラクタは男性、ゲームキャラクタは女性である場合を一例として説明する。
【0023】
本実施形態に係るゲームは、プレイヤがプレイヤキャラクタを操作しながら登場するゲームキャラクタとコミュニケーションをとることを楽しむゲームである。当該ゲームは、それ自体が単独のゲームとして実行されてもよいし、例えばロールプレイングゲームやシミュレーションゲーム、アクションゲーム等、その他の種類のゲーム上にて、例えば追加コンテンツや専用モード等として実行されてもよい。
【0024】
<3.サーバ装置の機能的構成>
次に、図2及び図3図15を用いて、サーバ装置5の機能的構成の一例について説明する。
【0025】
図2に示すように、サーバ装置5は、顔画像取得処理部17と、キャラクタ生成処理部19と、顔モデル加工処理部21と、キャラクタ制御処理部23と、イベント実行処理部25と、背景画像取得処理部27と、顔モデル切替処理部29と、画像撮影処理部31と、モード切替指令受付処理部33と、表示抑制処理部35と、アルバム生成処理部37と、顔モデルデータベース39と、プレイヤキャラクタデータベース41と、ゲームキャラクタデータベース43と、ゲームイベントデータベース45と、撮影画像データベース47と、背景画像データベース49とを有する。
【0026】
顔画像取得処理部17は、撮像装置11により撮影され、ネットワークNWを介して送信されたプレイヤの顔画像を取得する。顔画像は、例えば3次元(3D)の顔モデルを生成する場合には、3Dスキャンによりプレイヤの顔の周囲を360°に亘って撮影した画像としてもよい。また、例えば特定方向からの顔画像を3次元形状モデルに貼り付けて3次元の顔モデルを生成する場合や、2次元(2D)の顔モデルを生成する場合には、正面または正面を含む複数方向(例えば前後左右の4方向)から撮影した画像としてもよい。
【0027】
また本実施形態では、プレイヤは撮像装置11により表情が異なる複数種類の顔画像を撮影する。複数種類の顔画像は、例えば笑顔、泣き顔、怒り顔等であるが、これら以外の表情を含めてもよい。なお、これらの表情を撮影する際には、例えば撮像装置11の表示部にプレイヤに対する撮影指示(例えば「笑顔、泣き顔、怒り顔を順番に撮ってください」等)を表示してもよい。顔画像取得処理部17は、プレイヤの表情が異なる複数種類の顔画像を取得する。
【0028】
キャラクタ生成処理部19は、顔画像取得処理部17により取得した顔画像に基づいて、ゲーム内で動作させることが可能なプレイヤの顔モデルを生成し、当該顔モデルを使用してゲームに登場するプレイヤキャラクタ(第1のキャラクタの一例)を生成する。キャラクタ生成処理部19は、3次元のプレイヤキャラクタを生成する場合には、例えば3Dスキャンによりプレイヤの顔の周囲を360°に亘って撮影した画像に基づいて3次元の顔モデルを生成する。また、例えば正面または正面を含む複数方向からの顔画像を3次元形状モデルに貼り付けることで3次元の顔モデルを生成してもよい。また、キャラクタ生成処理部19は、2次元のプレイヤキャラクタを生成する場合には、正面を含む複数方向(例えば前後左右の4方向)から撮影した顔画像に基づいて、当該複数方向から見た2次元の顔モデルを生成する。
【0029】
また上述のように、本実施形態では撮像装置11により表情が異なる複数種類の顔画像が撮影される。したがって、キャラクタ生成処理部19は、顔画像取得処理部17により取得された複数種類の顔画像に基づいて、表情が異なる複数種類の顔モデル(2次元、3次元を含む)を生成する。
【0030】
上記のようにして、キャラクタ生成処理部19により生成された顔モデルは顔モデルデータベース39に保存され、生成されたプレイヤキャラクタはプレイヤキャラクタデータベース41に保存される。
【0031】
図3及び図4に、キャラクタ生成処理部19により生成された顔モデルの表示画面の一例を示す。図3に示す例では、笑顔、怒り顔、泣き顔の3種類の表情について3次元の顔モデルがそれぞれ生成されている。各顔モデルは、プレイヤの操作により例えば矢印51に示す方向に回転させることが可能であり、プレイヤは色々な方向から顔モデルを見ることができる。なお、顔モデルを回転させながら表示してもよい。
【0032】
図4に示す例では、笑顔、怒り顔、泣き顔の3種類の表情について、前後左右の4方向の2次元の顔モデルがそれぞれ生成されている。各表情の切り替えは、例えばタブ53を操作することで行われる。
【0033】
図2に戻り、顔モデル加工処理部21は、プレイヤによる入力に基づいて、キャラクタ生成処理部19により生成された顔モデルを加工する。加工された顔モデルは、顔モデルデータベース39に保存される。上記のキャラクタ生成処理部19は、顔モデル加工処理部21により加工された顔モデルを使用してプレイヤキャラクタを生成する。
【0034】
図5に、顔モデルの加工画面の一例を示す。図5に示す例では、プレイヤはスライドバー55を操作することにより、例えば顔モデルの年齢、輪郭、目の大きさ、鼻の高さ、美肌具合を調整することができる。なお、上記年齢は、スライドバーに代えて例えば10代、20代、30代等の年代を区分したボタンを設けて置き、選択されたボタンの年代に応じて加工してもよい。また、例えば髪型を変更する等、上記以外の加工項目があってもよい。調整された顔モデルは表示部57にリアルタイムに表示される。これにより、プレイヤは顔モデルを例えば好きなゲームキャラクタの年齢に合わせて若くなるように加工したり、美形となるように加工することができる。プレイヤは、決定ボタン59を操作することで加工を実行できる。また、キャンセルボタン61を操作することで加工をしないことも選択できる。なお、スライドバー55やボタン59,61等は、例えば画面に表示されたカーソル(図示省略)を用いて操作されてもよいし、ゲームコントローラ7の十字キー13やボタン15等に対応づけられることで操作されてもよい。
【0035】
図6に、加工された顔モデルを組み込む服装の選択画面の一例を示す。図6に示す例では、プレイヤは例えばスクロールボタン63を操作することで表示部65を左右にスクロールさせて用意された様々な服装を表示させ、選択ボタン67を操作することで服装を選択することができる。なお、服装をトップとボトムに分けて選択したり、小物(帽子、靴、持ち物等)を選択できたり、体格等も選択できるようにしてもよい。
【0036】
図7に、生成されたプレイヤキャラクタの表示画面の一例を示す。キャラクタ生成処理部19は、図5に示す加工画面により加工された(あるいは加工されなかった)顔モデルを、図6に示す選択画面で選択された服装の身体に組み込むことでプレイヤキャラクタを生成する。このようにして、プレイヤは疑似的にコスプレを楽しむことができる。
【0037】
図2に戻り、キャラクタ制御処理部23は、プレイヤによる入力に基づいてプレイヤキャラクタに所定の行動を実行させる。所定の行動には、例えば移動(歩く、走る、ジャンプ等)、身体の動作(ポーズをとる等)、会話、買い物、アイテムの使用、プレゼントを贈る、手を握る、眺める、その他実行中のゲーム内イベントに対応した様々な行動が含まれる。プレイヤは、ゲームコントローラ7を用いてプレイヤキャラクタの動作を直接操作したり、予め用意されたコマンドの中から所望のコマンドを選択する等によって、上記行動を実行させることができる。
【0038】
また、キャラクタ制御処理部23は、ゲームに登場するキャラクタとして予め用意された、プレイヤキャラクタ以外のゲームキャラクタ(第2のキャラクタの一例)を、ゲームプログラムにより規定される所定のアルゴリズム(いわゆるゲームAI)により自動制御する。
【0039】
イベント実行処理部25は、プレイヤキャラクタとゲームキャラクタとによる所定のゲーム内イベントを実行する。所定のゲーム内イベントには、例えばデート、散歩、食事、ダンス、スケート、ドライブ、旅行、結婚式等、プレイヤキャラクタがゲームキャラクタと一緒に実行しうる様々なイベントが含まれる。プレイヤは、所望のゲーム内イベントの種類を選択できると共に、当該ゲーム内イベントをプレイヤキャラクタと一緒に実行する相手のゲームキャラクタについても選択できる。
【0040】
背景画像取得処理部27は、プレイヤにより選択された背景画像を背景画像データベース49から取得する。背景画像は、上記イベント実行処理部25により実行されるゲーム内イベントの種類ごとに、例えば色々な地域の風景や、色々な場所や状況の背景等が予め用意されており、背景画像データベース49に保存されている。プレイヤは、それらの中から所望の背景画像を選択できる。上記のイベント実行処理部25は、背景画像取得処理部27により取得された背景画像を背景としてゲーム内イベントを実行する。
【0041】
なお、当該ゲームがロールプレイングゲーム等のメインゲームの追加コンテンツ等として実行される場合には、相手のゲームキャラクタはメインゲームの主役等に固定されてもよい。また、ゲーム内イベントや背景画像もメインゲームのストーリーに関連した特定のイベントや背景に固定されてもよい。
【0042】
顔モデル切替処理部29は、プレイヤキャラクタの顔モデルを、実行中のゲーム内イベントの状況に基づいて切り替える。前述のように、顔モデルデータベース39には表情が異なる複数種類の顔モデルが格納されており、顔モデル切替処理部29はそれらを用いて、例えば、イベントにおいて楽しい時やうれしい時や何かに成功した時には笑顔の顔モデル、悲しい時や寂しい時や何かに失敗した時には泣き顔の顔モデル、ゲームキャラクタと喧嘩した時には怒り顔の顔モデルに切り替える。これらの処理は、例えばプレイヤキャラクタに感情の変化を表すパラメータを設定しておき、そのパラメータ値に応じて切り替えるようにしてもよい。これにより、プレイヤキャラクタの表情をゲーム内イベントの状況に応じて自動的に変化させることができる。
【0043】
図8に、ゲームキャラクタの選択画面の一例を示す。図8に示す例では、プレイヤは例えばスクロールボタン69を操作することで表示部71を左右にスクロールさせて用意された複数のゲームキャラクタを表示させ、選択ボタン73を操作することで相手のゲームキャラクタを選択することができる。なお、図8では図示を省略しているが、各表示部71に各ゲームキャラクタの名前や年齢等の属性情報を表示してもよい。
【0044】
図9に、ゲーム内イベントの選択画面の一例を示す。図9に示す例では、プレイヤは例えばスクロールボタン75を操作することで表示部77を左右にスクロールさせて用意された複数のゲーム内イベントを表示させ、選択ボタン79を操作することでゲーム内イベントを選択することができる。例えば、食事、散歩、ダンス、スケート、部屋でまったり、ドライブ等を選択できる。なお、図9では図示を省略しているが、各表示部77に各イベントの画像や詳細内容等を表示してもよい。
【0045】
図10に、背景の選択画面の一例を示す。図10に示す例では、プレイヤは例えばスクロールボタン81を操作することで表示部83を左右にスクロールさせて用意された複数の背景を表示させ、選択ボタン85を操作することで背景を選択することができる。図10は上記イベントで「並木道を散歩」が選択された場合の例であり、例えば、京都嵐山、大阪城公園、明治神宮外苑、白川郷、龍蔵寺等を選択できる。なお、図10では図示を省略しているが、各表示部83に各背景の画像や詳細内容等を表示してもよい。
【0046】
図11に、イベント実行中のゲーム画面の一例を示す。図11に示す例では、プレイヤキャラクタ87とゲームキャラクタ89とが並木道を散歩している。プレイヤは、プレイヤキャラクタ87を操作して、例えば散歩中にゲームキャラクタ89と手をつないだり、会話をしたり、アイテムを使用したりすることができる。また、ゲームキャラクタ89は、ゲームプログラムによりプレイヤキャラクタ87の行動に対応した行動を自動的にとることができる。例えば、手を握ったりじっと眺めたりすると恥ずかしがったり、会話の内容に応じた反応をしたり、プレゼントを渡すと喜んだりする。そして、プレイヤキャラクタ87はゲームキャラクタ89の行動内容等に応じて顔モデルが切り替えられ、表情が変化する。
【0047】
図2に戻り、画像撮影処理部31は、プレイヤキャラクタとゲームキャラクタとが含まれる画像を撮影し、撮影画像データベース47に保存する。画像の撮影は、ゲーム内イベントの実行中に行われてもよいし、ゲーム内イベントの非実行中(例えば単に撮影だけを実行できる追加コンテンツや撮影モード等)に行われてもよい。画像には静止画(写真)と動画の両方が含まれる。ゲーム内イベントの実行中の場合には、画像撮影処理部31は、背景画像にプレイヤキャラクタとゲームキャラクタとを合成した画像を撮影して保存する。
【0048】
前述の図11に示したイベント実行中のゲーム画面には、写真ボタン91と録画ボタン93が表示されている。プレイヤは、任意のタイミングで写真ボタン91を操作することで、その時点のプレイヤキャラクタ87とゲームキャラクタ89とが含まれる表示画像を写真として保存することができる。またプレイヤは、任意のタイミングで録画ボタン93を操作することで録画を開始し、再度録画ボタン93を操作するまでの間の表示画像を動画として保存することができる。
【0049】
図12に、撮影された写真の一例を示す。図12は、図11に示す並木道の散歩中に写真ボタン91が操作された場合の写真である。図12に示すように、背景画像にプレイヤキャラクタ87とゲームキャラクタ89とが合成された画像が写真94として保存される。
【0050】
図2に戻り、モード切替指令受付処理部33は、プレイヤキャラクタの顔モデルの露出を低減させる低露出モードをオン又はオフとするモード切替指令をプレイヤから受け付ける。プレイヤによっては、ゲームキャラクタの顔については正面から眺めたいが、自分自身の顔モデルはあまり正面から見たくない場合が考えられる。そのようなプレイヤのために低露出モードが設けられている。
【0051】
表示抑制処理部35は、モード切替指令受付処理部33により低露出モードをオンとするモード切替指令を受け付けた場合に、顔モデルが正面から表示されることを抑制する。具体的には、表示抑制処理部35は、3次元の顔モデルの場合には、顔モデル周りの周方向において左横方向から後ろ方向を経て右横方向に亘る略180°の角度範囲で顔モデルを表示し、残りの前方向を含む略180°の角度範囲では表示しないようにする。また、2次元の顔モデルの場合には、顔モデルデータベース39に格納された前後左右の4方向から見た顔モデルのうち、後左右の3方向から見た顔モデルを表示し、前方向から見た顔モデルを表示しないようにする。低露出モードがオンの場合、上記の処理はゲーム内イベントの種類に関わらずに実行される。
【0052】
図13に、低露出モードのオンオフ設定を行うための表示モード設定画面の一例を示す。図13に示す例では、表示モード設定画面に、低露出モードの説明ウィンドウ95と、オンボタン97と、オフボタン99が表示されている。プレイヤは、オンボタン97を操作することで低露出モードをオンにし、オフボタン99を操作することで低露出モードをオフにすることができる。
【0053】
図14に、低露出モードをオンとされた場合のイベント実行中のゲーム画面の一例を示す。図14に示す例では、プレイヤキャラクタ87とゲームキャラクタ89とがレストランで食事している。図14に示すように、プレイヤキャラクタ87は後ろ方向から見た顔モデルが表示され、正面方向からは表示されないようになっている。一方で、ゲームキャラクタ89については正面方向から表示される。これにより、プレイヤは自分の顔モデルについては正面から見ることなく、ゲームキャラクタ89については正面からじっくりと鑑賞することができる。なお、写真ボタン91や録画ボタン93については前述の図11と同様であり、プレイヤは任意のタイミングで写真や動画の撮影を行うことができる。
【0054】
図2に戻り、アルバム生成処理部37は、撮影画像データベース47に保存された複数の写真を用いてアルバム(いわゆる写真帳)を生成する。生成されたアルバムは例えば撮影画像データベース47に保存される。アルバムのフォーム(写真やテキストの配置、配列等)は予め設定されており、アルバム生成処理部37は、撮影画像データベース47に保存された複数の写真を例えば時系列の順番でフォームに貼り付けることにより、アルバムを生成する。なお、例えばゲーム内イベントの種類や撮影場所(背景画像の種類)ごとに写真を区分してもよい。また、写真と共に日時や場所等のテキスト情報を挿入してもよいし、プレイヤが写真のタイトルやコメント等を自由に記入できるようにしてもよい。
【0055】
図15に、アルバムの一例を示す。図15に示す例では、複数の写真101が貼り付けられると共に、各写真101に対して対応するテキスト情報103が挿入されることで、アルバム105が生成されている。
【0056】
なお、以上説明した各処理部における処理等は、これらの処理の分担の例に限定されるものではなく、例えば、更に少ない数の処理部(例えば1つの処理部)で処理されてもよく、また、更に細分化された処理部により処理されてもよい。また、上述した各処理部の機能は、後述するCPU501(後述の図17参照)が実行するゲームプログラムにより実装されるものであるが、例えばその一部がASICやFPGA等の専用集積回路、その他の電気回路等の実際の装置により実装されてもよい。
【0057】
<4.サーバ装置が実行する処理手順>
次に、図16を用いて、サーバ装置5のCPU501によって実行される処理手順の一例について説明する。
【0058】
ステップS5では、サーバ装置5は、顔画像取得処理部17により、撮像装置11により撮影されたプレイヤの顔画像を取得する。
【0059】
ステップS10では、サーバ装置5は、キャラクタ生成処理部19により、上記ステップS5で取得した顔画像に基づいて、ゲーム内で動作させることが可能なプレイヤの顔モデルを生成する。
【0060】
ステップS15では、サーバ装置5は、顔モデル加工処理部21により、プレイヤによる入力に基づいて上記ステップS10で生成した顔モデルを加工する。なお、前述のように加工しないことを選択することも可能である。
【0061】
ステップS20では、サーバ装置5は、キャラクタ生成処理部19により、上記ステップS15で加工された顔画像を使用してプレイヤキャラクタを生成する。
【0062】
ステップS25では、サーバ装置5は、プレイヤによりゲームキャラクタが選択されたか否かを判定する。ゲームキャラクタが選択されるまで本ステップS25を繰り返し(ステップS25:NO)、ゲームキャラクタが選択された場合には(ステップS25:YES)、次のステップS30に移る。
【0063】
ステップS30では、サーバ装置5は、イベント実行処理部25により、プレイヤによりゲーム内イベントが選択されたか否かを判定する。ゲーム内イベントが選択されるまで本ステップS30を繰り返し(ステップS30:NO)、ゲーム内イベントが選択された場合には(ステップS30:YES)、次のステップS35に移る。
【0064】
ステップS35では、サーバ装置5は、背景画像取得処理部27により、プレイヤによりゲーム内イベントの背景画像が選択されたか否かを判定する。背景画像が選択されるまで本ステップS35を繰り返し(ステップS35:NO)、背景画像が選択された場合には(ステップS35:YES)、次のステップS40に移る。
【0065】
ステップS40では、サーバ装置5は、イベント実行処理部25により、プレイヤキャラクタと上記ステップS25で選択されたゲームキャラクタとを上記ステップS35で選択された背景画像に合成し、上記ステップS30で選択されたゲーム内イベントを実行する。
【0066】
ステップS45では、サーバ装置5は、キャラクタ制御処理部23により、プレイヤによる入力に基づいてプレイヤキャラクタの行動を制御する。
【0067】
ステップS50では、キャラクタ制御処理部23により、ゲームキャラクタをゲームプログラムにより規定される所定のアルゴリズム(いわゆるゲームAI)により自動制御する。
【0068】
ステップS55では、サーバ装置5は、モード切替指令受付処理部33により、低露出モードがオンとされているか否かを判定する。低露出モードがオフとされている場合には(ステップS55:NO)、後述のステップS65に移る。一方、低露出モードがオンとされている場合には(ステップS55:YES)、次のステップS60に移る。
【0069】
ステップS60では、サーバ装置5は、表示抑制処理部35により、プレイヤキャラクタの顔モデルが正面から表示されることを抑制する。
【0070】
ステップS65では、サーバ装置5は、顔モデル切替処理部29により、プレイヤキャラクタの顔モデルを、実行中のゲーム内イベントの状況に基づいて切り替える。
【0071】
ステップS70では、サーバ装置5は、画像撮影処理部31により、プレイヤにより写真又は動画の撮影の指示がなされたか否かを判定する。撮影の指示がなされていない場合には(ステップS70:NO)、後述のステップS80に移る。一方、撮影の指示がなされた場合には(ステップS70:YES)、次のステップS75に移る。
【0072】
ステップS75では、サーバ装置5は、画像撮影処理部31により、ゲーム内イベントの実行中にプレイヤキャラクタとゲームキャラクタとが含まれる画像を撮影し、撮影画像データベース47に保存する。
【0073】
なお、以上では実行する処理の明確化のために上記ステップS40~ステップS75を適宜の順番で説明したが、実際には上記ステップS40~ステップS75は同時並行して実行されるものである。
【0074】
ステップS80では、サーバ装置5は、アルバム生成処理部37により、プレイヤによりアルバムの作成の指示がなされたか否かを判定する。アルバムの作成の指示がなされていない場合には(ステップS80:NO)、後述のステップS90に移る。一方、アルバムの作成の指示がなされた場合には(ステップS80:YES)、次のステップS85に移る。
【0075】
ステップS85では、サーバ装置5は、アルバム生成処理部37により、撮影画像データベース47に保存された複数の写真を用いてアルバムを生成して保存する。
【0076】
ステップS90では、サーバ装置5は、イベント実行処理部25により、ゲーム内イベントが終了したか否かを判定する。ゲーム内イベントが実行中である場合には(ステップS90:NO)、先のステップS45に戻り同様の手順を繰り返す。一方、ゲーム内イベントが終了した場合には(ステップS90:YES)、本フローチャートを終了する。
【0077】
なお、上述した処理手順は一例であって、上記手順の少なくとも一部を削除又は変更してもよいし、上記以外の手順を追加してもよい。また、上記手順の少なくとも一部の順番を変更してもよいし、複数の手順が単一の手順にまとめられてもよい。例えば、ゲームキャラクタ(ステップS25)、ゲーム内イベント(ステップS30)、又は背景画像(ステップS35)が選択された後に、あるいは、ステップS40でゲームイベントを実行した後に、プレイヤが任意のタイミングで顔モデルの加工(ステップS15)を実行できるようにしたり、プレイヤキャラクタの服装の変更(ステップS20)をできるようにしてもよい。
【0078】
<5.実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態のゲームプログラムは、サーバ装置5を、プレイヤの顔画像を取得する顔画像取得処理部17、顔画像に基づいてプレイヤの顔モデルを生成し、当該顔モデルを使用してゲームに登場するプレイヤキャラクタを生成するキャラクタ生成処理部19、プレイヤによる入力に基づいてプレイヤキャラクタに所定の行動を実行させるキャラクタ制御処理部23、プレイヤキャラクタと、ゲームに登場するキャラクタとして予め用意されたゲームキャラクタと、が含まれる画像を撮影して保存する画像撮影処理部31、として機能させる。
【0079】
本実施形態によれば、プレイヤの顔画像に基づいて顔モデルが生成され、当該顔モデルを使用してプレイヤが操作可能なプレイヤキャラクタが生成される。これにより、プレイヤは自身の顔モデルを備えたプレイヤキャラクタをゲーム内に登場させて、所望の行動を実行させることができる。そして、プレイヤキャラクタを好きなように動かしながら、ゲームに登場する他のゲームキャラクタと一緒に画像(写真や動画を含む)を撮影することができる。このようにして色々な画像を撮影することで、プレイヤは好きなゲームキャラクタと一緒に過ごす時間を疑似的に体験することができる。したがって、ゲームへの没入感を高めることができる。
【0080】
また、本実施形態では特に、ゲームプログラムは、サーバ装置5を、プレイヤキャラクタとゲームキャラクタとによる所定のゲーム内イベントを実行するイベント実行処理部25、としてさらに機能させ、画像撮影処理部31は、ゲーム内イベントの実行中にプレイヤキャラクタとゲームキャラクタとが含まれる画像を撮影して保存する。
【0081】
本実施形態では、プレイヤは自身の顔モデルを備えたプレイヤキャラクタとゲームキャラクタとによる様々なゲーム内イベントを実行することができる。これにより、プレイヤは好きなゲームキャラクタと一緒に様々なイベントを疑似的に体験することができ、ゲームへの没入感をさらに高めることができる。例えば、ゲーム内イベントとしてデート的なイベントを選択することで恋人気分を味わうことができると共に、特に結婚式等を選択した場合には好きなゲームキャラクタとの結婚を疑似的に体験することができる。
【0082】
また、本実施形態では特に、顔画像取得処理部17は、プレイヤの表情が異なる複数種類の顔画像を取得し、キャラクタ生成処理部19は、複数種類の顔画像に基づいて表情が異なる複数種類の顔モデルを生成し、ゲームプログラムは、サーバ装置5を、プレイヤキャラクタの顔モデルをゲーム内イベントの状況に基づいて切り替える顔モデル切替処理部29としてさらに機能させる。
【0083】
これにより、プレイヤキャラクタの顔モデルの表情をゲーム内イベントの状況に応じて自動的に切り替えることができる。例えば、イベントにおいて楽しい時やうれしい時や何かに成功した時には笑顔、悲しい時や寂しい時や何かに失敗した時には泣き顔、他のゲームキャラクタと喧嘩した時には怒り顔にする等が可能となり、ゲームへの没入感をさらに高めることができる。また、プレイヤの表情が異なる顔画像に基づいて複数種類の顔モデルを生成するので、1種類の顔画像に基づく顔モデルの表情を画像処理で変化させる場合に比べて、プレイヤの実際の表情の変化に近い自然な表現を実現することができる。
【0084】
また、本実施形態では特に、ゲームプログラムは、サーバ装置5を、顔モデルの露出を低減させる低露出モードをオン又はオフとするモード切替指令をプレイヤから受け付けるモード切替指令受付処理部33、低露出モードをオンとするモード切替指令を受け付けた場合に、顔モデルが正面から表示されることを抑制する表示抑制処理部35、としてさらに機能させる。
【0085】
プレイヤによっては、ゲームキャラクタの顔については正面から眺めて鑑賞したいが、自分自身の顔はあまり正面から見たくない場合も考えられる。このような場合に、プレイヤの顔モデルを正面から見た姿を表示すると、ゲームへの没入感を損ねる上に不快感を与える可能性がある。そこで本実施形態では、そのような場合にプレイヤは「低露出モード」をオンとすることにより、顔モデルが正面から表示されることを抑制し、例えば横顔や後ろ姿を中心に表示させることが可能となる。これにより、上記のようなプレイヤでも不快感を感じることなく安心してゲームに没入することができる。
【0086】
また、本実施形態では特に、ゲームプログラムは、サーバ装置5を、プレイヤが選択した背景画像を取得する背景画像取得処理部27、としてさらに機能させ、画像撮影処理部31は、背景画像にプレイヤキャラクタとゲームキャラクタとを合成した画像を撮影して保存する。
【0087】
本実施形態では、例えば色々な地域の風景画像を背景として、プレイヤキャラクタとゲームキャラクタとのツーショット画像を撮影することができる。これにより、プレイヤは好きなゲームキャラクタと一緒に様々な場所にデートや旅行等に出かけたことを想像して楽しむことができる。
【0088】
また、本実施形態では特に、画像は静止画を含んでおり、ゲームプログラムは、サーバ装置5を、保存した複数の静止画(写真)を用いてアルバムを生成するアルバム生成処理部37としてさらに機能させる。
【0089】
これにより、プレイヤは好きなゲームキャラクタと一緒に過ごした疑似体験を思い出として残すことが可能となり、没入感をさらに高めることができる。
【0090】
また、本実施形態では特に、ゲームプログラムは、サーバ装置5を、プレイヤによる入力に基づいて、生成した顔モデルを加工する顔モデル加工処理部21としてさらに機能させ、キャラクタ生成処理部19は、加工した顔モデルを使用してプレイヤキャラクタを生成する。
【0091】
これにより、プレイヤの顔モデルを、例えば好きなゲームキャラクタの年齢に合わせて若くなるように加工したり、美形となるように加工したりすることが可能となる。これにより、プレイヤは理想とする外見となって好きなゲームキャラクタと一緒に過ごす時間を疑似的に体験することができ、ゲームへの没入感をさらに高めることができる。
【0092】
<6.サーバのハードウェア構成>
次に、図17を用いて、上記で説明したCPU501が実行するプログラムにより実装された各処理部を実現するサーバ装置5のハードウェア構成の一例について説明する。なお、端末装置3が同様のハードウェア構成を有してもよい。
【0093】
図17に示すように、サーバ装置5は、例えば、CPU501と、ROM503と、RAM505と、GPU506と、例えばASIC又はFPGA等の特定の用途向けに構築された専用集積回路507と、入力装置513と、出力装置515と、記録装置517と、ドライブ519と、接続ポート521と、通信装置523を有する。これらの構成は、バス509や入出力インターフェース511等を介し相互に信号を伝達可能に接続されている。
【0094】
ゲームプログラムは、例えば、ROM503やRAM505、ハードディスク等の記録装置517等に記録しておくことができる。
【0095】
また、ゲームプログラムは、例えば、フレキシブルディスクなどの磁気ディスク、各種のCD、MOディスク、DVD等の光ディスク、半導体メモリ等のリムーバブルな記録媒体525に、一時的又は永続的(非一時的)に記録しておくこともできる。このような記録媒体525は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することもできる。この場合、これらの記録媒体525に記録されたゲームプログラムは、ドライブ519により読み出されて、入出力インターフェース511やバス509等を介し上記記録装置517に記録されてもよい。
【0096】
また、ゲームプログラムは、例えば、ダウンロードサイト、他のコンピュータ、他の記録装置等(図示せず)に記録しておくこともできる。この場合、ゲームプログラムは、LANやインターネット等のネットワークNWを介し転送され、通信装置523がこのプログラムを受信する。そして、通信装置523が受信したプログラムは、入出力インターフェース511やバス509等を介し上記記録装置517に記録されてもよい。
【0097】
また、ゲームプログラムは、例えば、適宜の外部接続機器527に記録しておくこともできる。この場合、ゲームプログラムは、適宜の接続ポート521を介し転送され、入出力インターフェース511やバス509等を介し上記記録装置517に記録されてもよい。
【0098】
そして、CPU501が、上記記録装置517に記録されたプログラムに従い各種の処理を実行することにより、前述の顔画像取得処理部17、キャラクタ生成処理部19、顔モデル加工処理部21、キャラクタ制御処理部23、イベント実行処理部25、背景画像取得処理部27、顔モデル切替処理部29、画像撮影処理部31、モード切替指令受付処理部33、表示抑制処理部35、アルバム生成処理部37等による処理が実現される。この際、CPU501は、例えば、上記記録装置517からプログラムを、直接読み出して実行してもよく、RAM505に一旦ロードした上で実行してもよい。更にCPU501は、例えば、プログラムを通信装置523やドライブ519、接続ポート521を介し受信する場合、受信したプログラムを記録装置517に記録せずに直接実行してもよい。
【0099】
また、CPU501は、端末装置3のゲームコントローラ7からネットワークNWを介して入力される信号に加えて、必要に応じて、例えばマウス、キーボード、マイク等の入力装置513から入力する信号や情報に基づいて各種の処理を行ってもよい。
【0100】
GPU506は、CPU501からの指示に応じて例えばレンダリング処理などの画像表示のための処理を行う。
【0101】
そして、CPU501及びGPU506は、上記の処理を実行した結果を、ネットワークNWを介して端末装置3の表示装置9に出力すると共に、必要に応じて、例えばスピーカーやヘッドフォン等の音声出力部(図示せず)を含む、出力装置515から出力する。さらにCPU501及びGPU506は、必要に応じてこの処理結果を通信装置523や接続ポート521を介し送信してもよく、上記記録装置517や記録媒体525に記録させてもよい。
【0102】
<7.変形例等>
なお、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
【0103】
上述したゲームにおいて、ゲームキャラクタとの恋人気分をより高めることができる要素を追加してもよい。例えば、プレイヤキャラクタがゲームキャラクタとキスできたり、特定の身体部位(例えば胸等)を触ることができるようにしてもよい。この場合、ゲームキャラクタは恥ずかしがったり、すねたり、又は怒ったりしてもよいし、そのような様子を写真や動画に収めてもよい。また、ゲームキャラクタに特定の行動を取らせるアイテムを使用可能としてもよい。例えば、脚立を使用してゲームキャラクタに登らせ、プレイヤキャラクタが下から覗く、といったことを可能としてもよいし、そのような様子を写真や動画に収めてもよい。このような要素を付加することで、ゲームの興趣性をより向上することができる。
【0104】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。その他、一々例示はしないが、上記実施形態や各変形例は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0105】
3 端末装置
5 サーバ装置(情報処理装置)
7 ゲームコントローラ
9 表示装置
11 撮像装置
17 顔画像取得処理部
19 キャラクタ生成処理部
21 顔モデル加工処理部
23 キャラクタ制御処理部
25 イベント実行処理部
27 背景画像取得処理部
29 顔モデル切替処理部
31 画像撮影処理部
33 モード切替指令受付処理部
35 表示抑制処理部
37 アルバム生成処理部
87 プレイヤキャラクタ(第1のキャラクタ)
89 ゲームキャラクタ(第2のキャラクタ)
94 写真
105 アルバム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17