(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-21
(45)【発行日】2024-07-01
(54)【発明の名称】CADコラボデザインシステム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/17 20190101AFI20240624BHJP
G06F 16/22 20190101ALI20240624BHJP
G06F 30/12 20200101ALI20240624BHJP
【FI】
G06F16/17 200
G06F16/22
G06F30/12
(21)【出願番号】P 2021525353
(86)(22)【出願日】2019-07-15
(86)【国際出願番号】 CN2019096035
(87)【国際公開番号】W WO2020015613
(87)【国際公開日】2020-01-23
【審査請求日】2022-06-02
(31)【優先権主張番号】201810778814.6
(32)【優先日】2018-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810779355.3
(32)【優先日】2018-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810779485.7
(32)【優先日】2018-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810777826.7
(32)【優先日】2018-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521022635
【氏名又は名称】▲蘇▼州浩辰▲軟▼件股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】SUZHOU GSTARSOFT COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】Haochen Block, No.286, Dongping Street, Chongwen Road, Higher Education Area, Dushu Lake, Industrial Park, Suzhou, Jiangsu 215123 China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】席 ▲輝▼
(72)【発明者】
【氏名】▲どん▼ 涛
(72)【発明者】
【氏名】袁 ▲伝▼杰
(72)【発明者】
【氏名】梁 江
(72)【発明者】
【氏名】▲陸▼ 翔
【審査官】酒井 恭信
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-237605(JP,A)
【文献】特開平08-106473(JP,A)
【文献】特開2006-338382(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00 - 16/958
G06F 30/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1枚または複数枚のCADファイルに基づいて作成された第一データ要約ファイルと
、増分データベース
とを
記憶装置に格納し、
前記第一データ要約ファイルは第一データ項索引表と第一
データ概要情報
とを含み、
前記増分データベースは前記第一データ概要情報に対応する
第一データ詳細情報を記憶し、前記第一データ詳細情報
はメタデータ(metadata)であり、
前記第一データ項索引表は前記増分データベース
から、前記第一データ概要情報に対応する前記第一データ詳細情報を検索する
ためのものであり、
前記第一データ要約ファイル
を、第一復元ポイントと関連
するように設定し、
タイムラインをさらに
前記記憶装置に格納し、
前記第一復元ポイント
を、前記第一復元ポイントが作成された時間によってタイムライン上に
設定し、
第二データ項索引表と第二データ概要情報
とを含む第二データ要約ファイルをさらに
前記記憶装置に格納し、
前記第二データ概要情報
の前記第一データ概要情報
に対する増分データ詳細情報
を前記増分データベース
に記憶
し、
前記
第二データ項索引表は前記増分データベース
から、前記第二データ概要情報に対応する第二データ詳細情報を検索する
ためのものであり、
前記第二データ要約ファイル
を、第二復元ポイントと関連
するように設定する、
ことを特徴とするCADファイルのタイムライン管理システム。
【請求項2】
前記タイムライン上には複数の復元ポイントがあり、前記複数の復元ポイントは作成された時間によって、順次に
配列される、ことを特徴とする請求項1に記載のCADファイルのタイムライン管理システム。
【請求項3】
前記第一復元ポイントと前記第二復元ポイントは作成された時間によって、順次にタイムライン上に
配列される、ことを特徴とする請求項1に記載のCADファイルのタイムライン管理システム。
【請求項4】
前記第二データ詳細情報は、(i)前記増分データ詳細情報、および(ii)前記第一データ詳細情報
における一部または全部の詳細情報を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のCADファイルのタイムライン管理システム。
【請求項5】
前記第一データ要約ファイルは全文スナップショット方式で保存される、ことを特徴とする請求項1に記載のCADファイルのタイムライン管理システム。
【請求項6】
前記1枚または複数枚の
CADファイルはいずれも同一工事プロジェクトに関する、ことを特徴とする請求項1に記載のCADファイルのタイムライン管理システム。
【請求項7】
前記第一データ概要情報は、作者情報、作成時間、修正時間および/またはサムネイル中の一つまたはそれ以上の概要情報を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のCADファイルのタイムライン管理システム。
【請求項8】
前記第一データ詳細情報は一つまたは複数のCAD要素、および一つまたは複数のCAD要素に対応する要素属性を含み、前記要素属性は要素
のCADファイルにおける挿入位置、伸長尺度、始点と終点情報および/またはレンダリング情報を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のCADファイルのタイムライン管理システム。
【請求項9】
タイムライン記憶装置から第一復元ポイントを取得するため
の復元ポイント取得モジュールと、
前記復元ポイント取得モジュールと連結され、前記第一復元ポイントと関連される第一データ要約ファイル
を前記タイムライン記憶装置から取得して解析
し、前記第一データ要約ファイルは第一データ項索引表と第一データ概要情報
とを含む、復元ポイント解析モジュールと、
前記復元ポイント解析モジュールと連結され、前記第一データ項索引表と前記第一データ概要情報
とを取得し
、前記タイムライン記憶装置の増分データベース
から前記第一データ概要情報に対応する第一データ詳細情報を取得し
、第一ファイルを復元・生成す
るファイル復元モジュールと、
を含み、
前記第一データ項索引表は前記増分データベースから、前記第一データ概要情報に対応する前記第一データ詳細情報を検索するためのものであり、
前記第一データ詳細情報
はメタデータ(metadata)であり、
前記復元ポイント取得モジュールは前記タイムライン記憶装置
におけるタイムラインから前記第一復元ポイントを
さらに取得し、
前記復元ポイント取得モジュールも前記タイムライン記憶装置から第二復元ポイントを取得し、
前記復元ポイント解析モジュールは前記第二復元ポイントを通じて
、前記タイムライン記憶装置から、第二データ項索引表と第二データ概要情報
とを含む第二データ要約ファイルを取得し、
前記第二データ項索引表は前記増分データベースから、前記第二データ概要情報に対応する第二データ詳細情報を検索するためのものであり、
前記ファイル復元モジュールは、前記
第二データ項索引表と第二データ概要情報
とに基づき、前記タイムライン記憶装置
における増分データベースから前記第二データ概要情報に対応する第二データ詳細情報を取得して、第二ファイルを復元・生成する、
ことを特徴とするCADシステムのユーザーターミナル。
【請求項10】
前記第二データ詳細情報は、
(i)前記増分データベース
に記憶される、前記第二データ概要情報
の前記第一データ概要情報に対する増分データ詳細情報、および
(ii)前記第一データ詳細情報
における一部または全部の詳細情報を含む、
ことを特徴とする請求項9に記載のCADシステムのユーザーターミナル。
【請求項11】
前記第一データ要約ファイルは全文スナップショット方式で保存される、ことを特徴とする請求項9に記載のCADシステムのユーザーターミナル。
【請求項12】
前記第一データ要約ファイルは1枚または複数枚の
CADファイルに基づいて作成され、前記1枚または複数枚のCADファイルはいずれも同一の工事プロジェクトに関する、ことを特徴とする請求項9に記載のCADシステムのユーザーターミナル。
【請求項13】
前記第一データ概要情報は、作者情報、作成時間、修正時間および/またはサムネイル中の一つまたはそれ以上の概要情報を含む、ことを特徴とする請求項9に記載のCADシステムのユーザーターミナル。
【請求項14】
前記第一データ詳細情報は一つまたは複数のCAD要素、および前記一つまたは複数のCAD要素に対応する要素属性を含み、前記要素属性は要素
のCADファイルにおける挿入位置、伸長尺度、始点と終点情報および/またはレンダリング情報を含む、ことを特徴とする請求項9に記載のCADシステムのユーザーターミナル。
【請求項15】
CADファイルのタイムライン管理システムが実行する、CADファイルのタイムライン管理方法であって、
一件または複数件の第一CADファイルを取得するAS101段階と、
前記一件または複数件の第一CADファイルに基づいて前記一件または複数件の
第一CADファイルの第一データ項索引表と第一データ概要情報を含む第一データ要約ファイルを作成するAS102段階と、
前記一件または複数件の第一CADファイルから前記
第一データ概要情報に対応する第一データ詳細情報を抽出し、前記第一データ詳細情報を増分データベース
の第一記憶位置に記憶し
、前記第一記憶
位置を前記第一データ項索引表
に記録するAS103段階と、
第一復元ポイントを作成し、前記第一データ要約ファイルと前記第一復元ポイントとを関連させるAS104段階と、
を含み、
前記第一データ詳細情報
はメタデータ(metadata)であり、
前記第一復元ポイントを
、前記第一復元ポイントの作成完了時点によってタイムライン上に記録するAS105段階と、
一件または複数件の第二CADファイルを取得するAS106段階と、
前記一件または複数件の第二CADファイルに基づいて前記一件または複数件の
第二CADファイルの第二データ項索引表と第二データ概要情報を含む第二データ要約ファイルを作成するAS107段階と、
前記第一データ要約ファイルと前記第二データ要約ファイル
とを比較して、前記第二データ要約ファイル
の前記第一データ要約ファイル
に対する増分データの詳細情報
を、前記第二データ概要情報に対応する第二データ詳細情報
として、前記増分データベース
の第二記憶位置に記憶させ
、前記第二記憶
位置を前記第二データ項索引表
に記録するAS108段階と、
第二復元ポイントを作成し、前記第二データ要約ファイルと前記第二復元ポイントを関連させるAS109段階と、
をさらに含む、
ことを特徴とするCADファイルのタイムライン管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は2018年7月16日に提出された中国発明特許出願(i)CN201810778814.6「CAD図形データのタイムライン管理方法とシステム」、(ii)CN201810779355.3「CAD図形システムにおける外部ファイルの参照方法」、(iii)CN201810779485.7「CAD図形参照システムの層別展示システム」、(iv)CN201810777826.7「編集可能な図面環境下でのCAD図形の参照図面比較方法」に対する優先権を主張し、この四つの優先権発明特許出願は引用の方式で全文本書に組み込まれる。
【0002】
本発明はコンピューター支援設計(Computer Aided Design,CAD)コラボデザインシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
CADコラボデザインプロジェクトの特徴は三つある。その一は、専門が多く、図形ファイルが多く、図形ファイル間の参考関係が複雑であるということであり、その二は、図形ファイルの書式が複雑で、且つその多くがバイナリデータであって、データのランダム性が大きいということであり、その三は、図面ファイルのサイズが大きくて、数MBないし数百MBにも達しており、コンピューターハードウェア技術の向上につれ、将来図面ファイルのサイズはもっと大きくなる見通しである。特に、コラボデザインプロジェクトの推進中において、各専門のエンジニアたちは絶えず相互間のCAD図面を参照しながら自分の図面を作成(例えば、給排水エンジニアは給排水CAD図を作成する時に建築エンジニアの作成中の未完成建築図面を参照する。)しなければならず、コラボデザイン側間の参照は層別(例えば、空調図面は電気図面を参照し、電気図面は給排水図面を参照し、給排水図面は建築図面を参照する)であるだけでなく、作図中繰り返して修正しなければならず、異なるバージョン間にて繰り返して検討・選択しなければならない。
【0004】
従来のCADシステムは、ファイルの管理や伝送および保存上であろうか、ファイルの参照引用機能(例えば、外部参照)上であろうか、いずれも多くの弊害がある。例えば、CADファイルのデータ記憶と伝送はデータの消費量が多く、効率が低く、CADユーザーが異なる時期に作成、編集されたCADファイルバージョンを調べる時に、非常に不便である。また、外部参照引用方式プロパティの制限を受けるので、一連の問題が発生する。(i)現在のCAD図面は外部ファイルを参照する時にフィルタ手段が単一であって、現在ユーザーの最も注目している問題にピントを合わせることができない。(ii)ネスト関係を便利に処理し難く、ネストモードの「被覆型」と「添付型」との間の転換が煩雑であり、および(iii)現在CAD図面を編集すると同時に参照される図面内容の変化を調べることができず、編集画面と変化比較画面との間の転換が非常に面倒である。これらはいずれもCADコラボデザインの作業能率のマイナスとなっており、甚だしくはコラボデザインプロジェクト中混乱が現れる危険性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記問題を鑑みて、4つのサブ発明(つまり、A発明、B発明、C発明およびD発明)およびこの4つのサブ発明に基づく各種変形と拡張を含む新型CADコラボデザインシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための技術手段】
【0006】
本発明は先ず第一データ要約ファイルと増分データベースを含み、前記第一データ要約ファイルは第一データ項索引表と第一データ概要情報を含み、前記増分データベースは前記第一データ概要情報に対応する第一データの詳細情報を保存し、前記第一データ項索引表は前記増分データベースから前記第一データ概要情報に対応する前記第一データの詳細情報を検索する用途に用いられ、且つ前記データ要約ファイルは第一復元ポイントと関連し合うように設定される、ことを特徴とするCADファイルのタイムライン管理システム(および方法、コンピューター記憶媒体、コンピューターターミナル)を開示している。本発明はデータ要約ファイルと増分データベースの方式を利用してCADファイル管理を行うため、増分データの伝送によってファイル復元際のデータ伝送量を減らすだけでなく、データ要約ファイルの情報保存の完全性によって、CADファイルを迅速かつ正確に復元することができる。
【0007】
また、本発明は前記参照方法は、少なくとも一つの参照条件によって、少なくとも一つの被参照ファイルから独立する第一汎用参照ルールファイルを作成して、拡張可能なファイル書式で独立に保存する段階と、選ばれた少なくとも一つの前記第一汎用参照ルールファイルによって、少なくとも一つの前記被参照ファイルを参照する段階とを含むCADシステム中外部ファイルの参照方法(参照装置、コンピューター読取可能記憶媒体およびコンピューターターミナル)を開示している。本発明は被参照ファイルから独立する参照ルールファイルを利用することによって、ユーザーの重複利用が可能であるだけでなく、参照条件の重複設定を避けることができ、ユーザーコラボデザイン作業時の効率と正確率を向上する。
【0008】
そして、本発明は、少なくとも一つの第一要素を含む第一ファイルと、少なくとも一つの第二要素を含む第二ファイルとを含み、前記少なくとも一つの第一要素は前記第二ファイル中に複製且つ重なり、前記少なくとも一つの第一要素は第一制御点と関連され、前記第一制御点を通じて前記少なくとも一つの第一要素に対する独立的操作を実現する、ことを特徴とするCADシステムに参照される層別操作システム(方法、コンピューター記憶媒体、およびコンピューターターミナル)を開示している。本発明は既存CADシステム中外部参照方式ではネスト内容の展示モードを転換し難しい問題を解決し(つまり、被覆型と添付型との間)、層別図面の参照/引用がもっと便利、迅速になり、CAD作図コラボデザインの作業能率を向上する。
【0009】
さらに、本発明は、第一ファイルと第二ファイルを取得するDS101段階と、前記第一ファイルに第二ファイルを参照し、前記第二ファイル上の第一要素を前記第一ファイル中に重ねるDS102段階と、第三ファイルを取得するDS103段階と、前記第三ファイルを前記第二ファイルに比較する第一変化要素を取得するDS104段階と、前記第一変化要素も前記第一ファイル中に重ねるDS105段階を含む、ことを特徴とする編集可能な環境下でCAD図面の参照変化をチェックできる方法(およびシステム、コンピューター記憶媒体、コンピューターターミナル)を開示している。本発明はCAD作図ユーザーが現在CAD図面を編集しながら被参照図面の更新状況のチェックができるようにして、既存CADシステムにおいて、現在のCAD図面以外に、被参照図面の変化を表示且つ調べた後、再び現在のCAD図面に戻って引き続き編集しなければならなかった技術問題を解決し、CADコラボデザインの便利性と効率を向上する。
【発明の効果】
【0010】
従来のCADシステムに比べて、本発明によって提供されるCADコラボデザインシステムはCADファイルがタイムラインに沿って保存されるようにして、異なる時期に作成、修正、更新されたバージョンを便利かつ迅速に復元・チェックできるようにし、また、要約ファイルと増分データベースの形式を採用することによって、データの伝送量を減らすだけでなく、ファイル復元時の正確性を保証し、CADシステム全体のファイル管理上の効率を向上した。
【0011】
新しい参照方法は、CAD作図エンジニアが被参照ファイルの内容を便利にフィルタできるようにするだけでなく、自分が設定した参照ルールを他のコラボデザイン側と共有することもでき、また、層別展示方式は既存外部参照中、ネストによって生じる色んな問題を避けることができ、外部ファイル参照時の円滑性を向上し、最後に、本発明は被参照内容(フィルタが可能、選択的展示が可能)を現在編集中のCADファイル中に複製・重ねて、現在ファイルの編集と被参照内容変化のチェックとの同期化、同画面化を実現して、コラボデザイン作業をより便利に、高効率化する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明の実施形例または既存技術中の技術手段をさらにはっきりと説明するために、次に実施例または既存技術説明中に適用される図面に対して簡単に説明する。すべての図面において、類似した素子または部分は一般的に類似した図面のマークで示される。図面中、各素子または部分は必ずしも実際の尺度で描かれるものではない。明らかのことに、以下説明中の図面は本発明のサブ発明であるA発明、B発明、C発明およびD発明の一部の実施例であり、本分野の普通技術者なら、創造的労働をしなくても、これらの図面からその他の図面を取得することができる。
【
図1】A発明のCAD図形データのタイムライン管理方法の実施例フローチャートである。
【
図2】A発明のCAD図形データのタイムライン管理方法の実施例略図である。
【
図3a】A発明のCAD図形データのタイムライン管理方法の実施例フローチャート略図である。
【
図3b】A発明のCAD図形データのタイムライン管理方法の実施例フローチャート略図である。
【
図4a】A発明のCAD図形データのタイムライン管理方法の実施例フローチャート略図である。
【
図4b】A発明のCAD図形データのタイムライン管理方法の実施例フローチャート略図である。
【
図5a】B発明のCADシステム中、外部ファイル参照方法についての一つの実施例フローチャートである。
【
図5b】B発明のCADシステム中、外部ファイル参照方法についてのもう一つの実施例フローチャートである。
【
図6】B発明のCADシステム中、標準フロアの組み合わせ平面図の例である。
【
図7】B発明のCADシステム中、新規作成図面の例である。
【
図8】B発明のCADシステム中、図面を読み込む例である。
【
図9】B発明のCADシステム中、実体を描いた例である。
【
図10】B発明のCADシステム中、実体を描いた例である。
【
図11】B発明のCADシステム中、新規参照ルールの例である。
【
図12】B発明のCADシステム中、参照ルールファイルを設定且つ保存する例である。
【
図13】B発明のCADシステム中、被参照ファイルと参照ルールファイルを読み込む例である。
【
図14】B発明のCADシステム中、追加フィルタルールの例である。
【
図15】B発明のCADシステム中、外部ファイル参照装置についての一つの実施例の機能モジュール図である。
【
図16】B発明のCADシステム中、外部ファイル参照方法についてのもう一つの実施例のフローチャートである。
【
図17】B発明のCADシステム中、外部ファイル参照装置についてのもう一つの実施例の機能モジュール図である。
【
図18】B発明のコンピューターターミナルの一つの実施例の一部ハードウェア構造を示した略図である。
【
図19】B発明のコンピューターターミナルのもう一つの実施例の一部ハードウェア構造を示した略図である。
【
図20】B発明のCADシステム中、外部ファイルの参照方法中自己定義参照条件についての一つの実施例を反映した略図である。
【
図21】C発明のCAD図形システムに参照される層別展示実施例の方法フローチャートである。
【
図22】C発明実施例の図面c中実体図形の略図である。
【
図23】C発明実施例の図面b中実体図形の略図である。
【
図24】C発明実施例の図面A中実体図形の略図である。
【
図25】C発明実施例中に参照される層別樹状関係図である。
【
図26】C発明実施例の図面A中一つの参照図面cを除去した略図である。
【
図27】C発明実施例の図面A中一つの参照図面Bと参照図面Cを除去した略図である。
【
図28】C発明CADシステムに参照される層別操作方法の実施例フローチャートである。
【
図29】C発明CADシステムに参照される層別操作方法の実施例フローチャートである。
【
図30】C発明CADシステムに参照される層別操作システムの実施例略図である。
【
図31】本発明CAD図形の編集可能図面環境下で参照変化をチェックできる方法の実施例フローチャートである。
【
図32】本発明実施例中、Bが作成したCAD図形の略図である。
【
図33】本発明実施例中、AがBの描いたCAD図形を参照する略図である。
【
図34】本発明実施例中、Bによって修正された後のCAD図形の略図である。
【
図35】本発明実施例中、AがBの修正図形をチェック・編集するインタフェース図である。
【
図36】本発明実施例中、Aが修正後のBのCAD図形を参照して作成した図形略図である。
【
図37a】本発明CAD図形の編集可能な図面環境下で参照変化をチェックできる方法の実施例フローチャートである。
【
図37b】本発明CAD図形の編集可能図面環境下で参照変化をチェックできる方法の実施例フローチャートである。
【
図38】本発明CAD図形の編集可能図面環境下で参照変化をチェックできる方法の実施例略図である。
【
図39】本発明CADコラボデザインシステムの実施例略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施例の目的や技術手段および長所をよりはっきりとするために、次に本発明実施例中の図面を参照しながら、本発明実施例中の技術手段についてはっきり且つ全面的に説明するものとする。明らかなことに、説明された実施例は本発明の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。本発明中の実施例に基づき、本分野の普通技術者は創造的な労働をせずに取得したすべてのその他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0014】
本書中、素子の説明に用いる「モジュール」、「部材」または「ユニット」などの拡張子はただの本発明の説明に有益であるだけで、その自体としては特定の意味はない。そのため、「モジュール」、「部材」または「ユニット」は混ぜて使用しても良い。
【0015】
注意すべきことは、本発明中の各サブ発明(A発明、B発明、C発明およびD発明)は一つに組み合わせることによってその他の技術手段を派生し、もっと多くの課題を解決し、もっと多くの効果を作り出すことができるので、本書における各サブ発明に対する説明は互いに立証、解釈、説明、結合、組み合わせ、融合される。例えば、B発明、C発明およびD発明の一部の実施例は組み合わせることによって、外部ファイルの参照がより効率的で便利な術手段を形成している。A発明とその他のサブ発明との結合によって、編集・修正後のCADファイルをより高効率に記憶して、コラボデザイン側と共有することができる。
【0016】
しかし、本書中各サブ発明の説明には同様または相似した単語に触れる場合もあるが、これらの同様または相似した単語が理解と意味にトラブルまたは抵触があった場合には、これらの単語が各自所属する発明説明部分の理解と意味に従うものとする。例えば、すべてのサブ発明にはいずれも「第一ファイル」、「第二ファイル」、「被参照ファイル」などの単語が現れるが、B発明中の「第一ファイル」はそれがB発明における理解と意味に従い、C発明中の「第一ファイル」はそれがC発明における理解と意味に従う。
【0017】
名詞解釈
「実体」(entity):本書において、実体とはCADファイル上の図形データであって、CAD作図画面上にディスプレイされるものを指す。実体は属性を有し、実体または素子の特定の視覚特徴(例えば可視性、カラーおよび線の様式)を制御するデータ値である。異なる実施例によって、実体は「図素」、「図元」と呼ばれる場合もある。
【0018】
「オブジェクト」(object):本書において、オブジェクトとはCADファイル上CAD作図画面上に現れない情報を指し、例えば、画層、文字様式、注記様式などである。本書において、「様式」とは特定の幾何およびテキスト要素(例えば線の様式またはテキスト様式)の分類と定義に用いる属性の命名集合を指す。
【0019】
「要素」:本書において、要素とはCADファイル上のすべての可能な情報を指し、「実体」と「オブジェクト」を含み、また「実体」および/または「オブジェクト」に基づくブロック、セット、ユニットの定義でもある。
【0020】
「ファイル」:本書において、ファイルとはCADシステム中にて運行でき、CAD図の作図、編集、修正、記憶、チェックに用いる各種ファイルを指す。よく見られるCADファイル書式としては、DWG、DXF、DWT、DWF、DWL、DWS、DWX、MNU、MNC、MNL、MNS、CUI、CUIX、SHX、PAT、LIN、CTB、STB、PLT、PC3などが含まれるが、但しこれらに限らない。
【0021】
「コラボデザイン側」:本書において、コラボデザイン側とは一つの作図プロジェクト中に共同に参与して、互いにコラボデザイン作業を行うユーザーを指す。コラボデザイン側間の専門は同じ(例えば、複数の建築専門のエンジニアが共同に作図)であるか、違う(例えば、建築エンジニア、給排水エンジニア、電気エンジニア、空調エンジニアが共同に作図)可能性もあり、コラボデザイン側間は互いにそれぞれ描いた図面を参照する。
【0022】
「制御点」:本書(特にC発明)において、制御点とはある操作要素(実体、オブジェクト、ブロック、セットなど)についての抽象的な説明であり、ハンドル(handle)の概念と類似し、制御点を通じて迅速にこの集合にポジショニングでき、さらにこの集合中の要素に対する一連の操作を行う。勿論、ある特別な状況においては、セット/集合中に一つの操作オブジェクトだけを含む場合もある。
【0023】
A発明:CADファイルのタイムライン管理システム、方法、コンピューター読取可能記憶媒体およびコンピューターターミナル
A発明はCAD分野に関し、具体的にはCAD図形データのタイムライン管理方法とシステムに関する。
【0024】
近年、インタネット技術、特にモバイルインタネット技術がCAD設計分野に幅広く使用されるようになっているが、既存CAD全図伝送技術は費用が高く、効率が低いため、インタネットおよびモバイル分野におけるコラボデザインと成果の共有に不利である。近年、サブバージョン(SVNと称する)とGitを代表とするソースコード・バージョンコントロールシステム(version control system,VCS)がソフトウェアコラボデザイン開発分野に幅広く応用されるようになっているが、これらのソフトウェアは主にスモールサイズの純粋テキストファイル向けであるが、CAD図形のデータは一般的にバイナリデータであって、その書式が複雑であり、サイズも大きい。
【0025】
サブバージョンを代表とするバージョンコントロールシステムは、ファイル変更リストの方式で情報を記憶する。これらのシステムは記憶される情報を1セットの基本データと個々のファイルの経時漸次累積の差別と見なす。バージョン創設(つまり、復元ポイント)の際、前バージョンに対する差別を生成且つ記録する。過去バージョンを追跡する時には、基本ファイルから始めて、順次に個々の復元ポイント上の差別を合併して、最終的にユーザーに要るファイルバージョンを復元する。記憶されるのは差別であるので、これらのシステムのデータ量は相対的に小さい。しかし、差別の分析と処理が必要であるので、アルゴリズムが比較的煩雑であり、運算量が大きく、エラーが発生し易い。
【0026】
Gitを代表とするバージョンコントロールシステムは、全文スナップショット方式で情報を記憶する。これらのシステムはデータを小型ファイルシステムの1セットのスナップショットと見なす。毎度復元ポイントを作成し、更新を提出するか、その中にプロジェクト状態を保存する時に、主に当時のすべてのファイルを一つのスナップショットに製作して、このスナップショット索引を保存する。高効率を求めて、ファイルに修正がないと、このファイルを改めて記憶せず、一つのリンクだけを残してかつて記憶したファイルに向かせるが、さもないと、小さな修正であっても、改めてファイル全体を記憶しなければならない。記憶されるのは全文スナップショットなので、差別の処理が要らないため、そのアルゴリズムも簡単であり、性能と信頼性がもっと高い。しかし、スナップショットを伝送するためには、そのI/O費用は差別だけの伝送に比べてはるかに大きい。
【0027】
CAD設計プロジェクトの特徴は三つある。その一は、専門が多く、図形ファイルが多く、図形ファイル間の参考関係が複雑であるということであり、その二は、図形ファイルの書式が複雑で、且つその多くがバイナリデータであって、データのランダム性が大きいということであり、その三は、図面ファイルのサイズが大きくて、数MBないし数百MBにも達しており、コンピューターハードウェア技術の向上につれ、将来図面ファイルのサイズはもっと大きくなる見通しである。
【0028】
従来のCAD図面管理システム(管理ソフトウェア、ネットディスク、クラウド記憶システムなど)は、CAD図面を伝送する時に、タイムライン機能がないか、或いはCADファイル全体を単位として、保存されて、バージョンを生成する(Gitシステムと似ていて、やはりスナップショット方式で情報を記憶する)。これらのシステムは設計の変更を処理する時に、毎度の図面変更の内容がどんなに小さくても、完全な図面ファイルを記憶且つ伝送しなければならないため、データの消費量が大きく、データフラックスの消耗も多い。
【0029】
これだけでなく、CAD設計プロジェクトの図形ファイルが多く、個々の図形ファイルのサイズが大きいため、全文スナップショット式データ記憶方式を使用すると、タイムラインの推移によって、ファイル数量と復元ポイントの数量が増える一方であり、スナップショットの数量も絶えず累積され、これらのスナップショットをアクセス且つ伝送するためにはデータの消費量が非常に大きくなる。
【0030】
また、CAD設計プロジェクトの図形ファイルは複雑なバイナリデータ書式であって、サイズが大きいため、サブバージョンを代表とする差別累積式記憶方式を使用すると、差別データの収集と処理のアルゴリズムが必ず複雑になり、運算も遅くなるだけでなく、エラーも発生易い。そして、データのランダム性が大きいため、非常に小さな修正であっても、前後二バージョンのファイルデータは大量の差別がある可能性もあるので、全文スナップショットに比べて、差別累積方式の記憶の優位もあまり著しくない。
【0031】
A発明はCADコラボデザインシステムに適用する新型CADファイルの管理方式提供し、ある程度既存CADシステム中のファイル記憶、伝送および管理の技術問題を克服または緩和することを目的とする。
【0032】
CADファイルのタイムライン管理システムであって、第一データ要約ファイルと増分データベースを含み、前記第一データ要約ファイルは第一データ項索引表と第一概要情報を含み、前記増分データベースは前記第一データ概要情報に対応する第一データ詳細情報を記憶し、前記第一データ項索引表は前記増分データベース中から前記第一データ概要情報に対応する前記第一データの詳細情報を検索する用途に用いられ、且つ前記データ要約ファイルは第一復元ポイントと関連されるように設定されることを特徴とする。
【0033】
さらに、A発明は、タイムラインを含み、前記第一復元ポイントは作成された時点によってタイムライン上に設置される。
【0034】
さらに、前記タイムライン上には複数の復元ポイントがあり、前記複数の復元ポイントは作成された時間によって、順次に排列される。
【0035】
さらに、A発明は、また第二増分データ項索引表と第二データ概要情報をむ第二データ要約ファイルを含み、前記第二データ概要情報が前記第一データ概要情報に対する増分データ詳細情報は前記増分データベース中に記憶され、第二増分データを含む索引表は前記増分データベース中から前記第二データ概要情報に対応する第二データ詳細情報を検索する用途に用いられ、且つ、前記第二データ要約ファイルは第二復元ポイントと関連するように設置される。
【0036】
さらに、前記第一復元ポイントと前記第二復元ポイントは作成された時点によって、順次にタイムライン上に排列される。
【0037】
さらに、前記第二データ詳細情報は、(i)前記増分データ詳細情報、および(ii)前記第一データ詳細情報中の一部または全部の詳細情報を含む。
【0038】
さらに、前記第一データ要約ファイルは全文スナップショット方式で保存される。
【0039】
さらに、前記第一データ要約ファイルは1枚または複数枚のCAD図面に基づいて生成され、前記1枚または複数枚のCAD図面はいずれも同一工事プロジェクトに関する、ことを特徴とする。
【0040】
さらに、前記第一データ概要情報は、作者情報、作成時間、修正時間および/またはサムネイル中の一つまたはそれ以上の概要情報を含む。
【0041】
さらに、前記第一データ詳細情報はメタデータ(metadata)である、ことを特徴とする。
【0042】
さらに、前記第一データ詳細情報は一つまたは複数のCAD要素、および一つまたは複数のCAD要素に対応する要素属性を含み、前記要素属性は要素がCAD図面における挿入位置、伸長尺度、始点と終点情報および/またはレンダリング情報を含む。
【0043】
A発明は、また、タイムライン記憶装置から第一復元ポイントを取得するための、復元ポイント取得モジュールと、前記復元ポイント取得モジュールと連結され、前記第一復元ポイントと関連される第一データ要約ファイルの解析に用いられ、前記第一データ要約ファイルは第一データ項索引表と第一データ概要情報を含む、復元ポイント解析モジュールと、前記復元ポイント解析モジュールと連結され、前記第一データ項索引表と前記第一データ概要情報を取得して、前記タイムライン記憶装置の増分データベース中から前記第一データ概要情報に対応する第一データ詳細情報を取得して、第一ファイルを復元・生成する、ファイル復元モジュールと、を含むことを特徴とする、CADシステムのユーザーターミナルを開示している。
【0044】
さらに、A発明は、また前記タイムライン記憶装置内のタイムラインから前記第一復元ポイント取得する復元ポイント取得モジュールを含む。
【0045】
さらに、前記復元ポイント取得モジュールも前記タイムライン記憶装置から第二復元ポイントを取得し、前記復元ポイント解析モジュールは前記第二復元ポイントを通じて第二増分データ項索引表と第二データ概要情報を含む第二データ要約ファイルを取得し、前記ファイル復元モジュールは、前記第二増分データ項索引表と第二データ概要情報に基づき、前記タイムライン記憶装置中の増分データベースから前記第二データ概要情報に対応する第二データ詳細情報を取得して、第二ファイルを復元・生成する。
【0046】
さらに、前記第二データ詳細情報は、前記増分データベース中に記憶される、(i)前記第二データ概要情報が前記第一データ概要情報に対する増分データ詳細情報、および(ii)前記第一データ詳細情報中の一部または全部の詳細情報を含む。
【0047】
さらに、前記第一データ要約ファイルは全文スナップショット方式で保存される。
【0048】
さらに、前記第一データ要約ファイルは1枚または複数枚のCAD図面を含み、いずれも同一の工事プロジェクトに関する。
【0049】
さらに、前記第一データ概要情報は、作者情報、作成時間、修正時間および/またはサムネイル中の一つまたはそれ以上の概要情報を含む。
【0050】
さらに、前記第一データ詳細情報はメタデータ(metadata)である。
【0051】
さらに、前記第一データ詳細情報は一つまたは複数のCAD要素、および前記一つまたは複数のCAD要素に対応する要素属性を含み、前記要素属性は、要素が復元・生成されるCAD図面における挿入位置、伸長尺度、始点と終点情報および/またはレンダリング情報を含む。
【0052】
A発明は、また、一件または複数件の第一CADファイルを取得するAS101段階と、前記一件または複数件の第一CADファイルに基づいて前記一件または複数件のCADファイルの第一データ項索引表と第一データ概要情報を含む第一データ要約ファイルを作成するAS102段階と、前記一件または複数件の第一CADファイルから前記第一第二データ概要情報に対応する第一データ詳細情報を抽出し、前記第一データ詳細情報を増分データベースに記憶して、その第一記憶経路を前記第一データ項索引表中に記録するAS103段階と、第一復元ポイントを作成し、前記第一データ要約ファイルと前記第一復元ポイントを関連させるAS104段階と、を含むことを特徴とする、CADファイルのタイムライン管理方法を開示している。
【0053】
さらに、A発明は、また前記第一復元ポイントをその作成完了時点によってタイムライン上に記録するAS105段階を含む。
【0054】
さらに、A発明は、また一件または複数件の第二CADファイルを取得するAS106段階と、前記一件または複数件の第二CADファイルに基づいて前記一件または複数件のCADファイルの第二データ項索引表と第二データ概要情報を含む第二データ要約ファイルを作成するAS107段階と、前記第一データ要約ファイルと前記第二データ要約ファイルを比較して、前記第二データ要約ファイルが前記第一データ要約ファイルに対する増分データの詳細情報を増分データベースに記憶させて、前記増分データベース中に前記第二データ概要情報に対応するすべての前記第二データ詳細情報を含ませて、その第二記憶経路を前記第二データ項索引表中に記録するAS108段階と、第二復元ポイントを作成し、前記第二データ要約ファイルと前記第二復元ポイントを関連させるAS109段階と、を含む。
【0055】
さらに、A発明は、また前記第二復元ポイントをその作成完了時点によってタイムライン上に記録するAS110段階を含む。
【0056】
さらに、前記第一データ要約ファイルは全文スナップショット方式で保存される。
【0057】
さらに、前記一件または複数件の第一CADファイルはいずれも同一の工事プロジェクトに関する。
【0058】
さらに、前記第一データ概要情報は、作者情報、作成時間、修正時間および/またはサムネイル中の一つまたはそれ以上の概要情報を含む。
【0059】
さらに、前記第一データ詳細情報はメタデータ(metadata)である。
【0060】
さらに、前記第一データ詳細情報は一つまたは複数のCAD要素、および前記一つまたは複数のCAD要素に対応する要素属性を含み、前記要素属性は、要素が復元・生成されるCAD図面における挿入位置、伸長尺度、始点と終点情報および/またはレンダリング情報を含む。
【0061】
A発明は、また、タイムライン記憶装置から第一復元ポイント、および前記第一復元ポイントと関連する第一データ項索引表と第一データ概要情報を含む第一データ要約ファイルを取得するAS201段階と、前記第一データ項索引表と前記第一データ概要情報によって前記タイムライン記憶装置中の増分データベースから前記第一データ概要情報に対応する第一データ詳細情報を取得するAS202段階と、前記第一データ詳細情報に基づき、前記第一データ要約ファイルによって第一ファイルを復元・生成するAS203段階と、を含むことを特徴とする、CADファイルを復元する方法を開示している。
【0062】
さらに、前記第一復元ポイントは前記タイムライン記憶装置のタイムライン上に記録される。
【0063】
さらに、A発明は、また前記タイムライン記憶装置から第二復元ポイント、および前記第二復元ポイントと関連する第二データ項索引表と第二テータ概要情報を含む第二データ要約ファイルを取得するAS204段階と、前記第二データ項索引表、および前記第二データ概要情報を前記第一データ概要情報に比較した増分データによって、前記増分データベースから前記増分データと対応する増分データ詳細情報を取得するAS205段階と、前記第一データ詳細情報や前記増分データの詳細情報を参照して前記第二データ要約ファイルによって第二ファイルを復元・生成するAS206段階と、を含む。
【0064】
さらに、前記第一データ要約ファイルは全文スナップショット方式で保存される。
【0065】
前記第一データ要約ファイルは1枚または複数枚のCAD図面から生成されるものであり、前記1枚または複数枚のCAD図面はいずれも同一の工事プロジェクトに関する。
【0066】
さらに、前記第一データ概要情報は、作者情報、作成時間、修正時間および/またはサムネイル中の一つまたはそれ以上の概要情報を含む。
【0067】
さらに、前記第一データ詳細情報はメタデータ(metadata)である。
【0068】
前記第一データ詳細情報は一つまたは複数のCAD要素、および前記一つまたは複数のCAD要素に対応する要素属性を含み、前記要素属性は、要素が復元・生成されるCAD図面における挿入位置、伸長尺度、始点と終点情報および/またはレンダリング情報を含む。
【0069】
A発明の実施例の目的や技術手段および長所をもっとはっきりとさせるために、以下A発明実施例中の図面を参照して、A発明実施例中の技術手段に対してはっきり且つ完全な説明をする。明らかなことに、説明される実施例はA発明の一部の実施例であって、全部の実施例ではない。本分野の普通技術者が、A発明の実施例に基づき、創造的な労働をせずに取得したすべてのその他の実施例は、いずれもA発明の範囲に属する。
【0070】
A発明の実施例一
A発明のCAD図形データは二部分で構成されるが、その一部分はデータ要約ファイルであり、他の一部分は実際データをアクセスする増分データベースである。
【0071】
データ要約ファイルは二部分によって構成されるが、主な部分は増分データベースからデータ項目の索引表を検索する用途に用いられ、他の一部分はその他の作者、作成時間、修正時間、サムネイルなど必要な図形データ概要情報を記憶する用途に用いらる。
【0072】
増分データベースはCAD図形中のオブジェクトの詳細データ、つまり、メタデータ項の記憶に用いられ、メータデータ項はこのオブジェクトを構成するすべての必要な情報を含む。図形に修正があった場合、追加または修正オブジェクトのメータデータをデータベース中に追加して、新しいデータ項を形成する。
【0073】
CAD設計プロジェクトのタイムラインは一連の経時推移される復元ポイントで構成される。個々の復元ポイントは当時のファイル対して一つのデータ要約に基づく全文スナップショットを製作して、一つのこのデータ要約の全文スナップショット向けの索引を製作する。復元ポイント上の個々のファイルはいずれも一つのそれと対応するデータ要約ファイルがある。データ要約がこのファイルの復原に使用される時に、増分データベース中から必要なメタデータの集合を検索する。
【0074】
図1のとおり、以下段階を含むA発明はCAD図形データのタイムライン管理方法を開示している。
【0075】
タイムライン記憶装置A200を設定して記憶データを分類するAS01段階:
タイムライン記憶装置A200は選択されたCAD図形全部のためにデータ要約ファイルA202に対応する増分データベースA204を作成できるように設定され、タイムライン記憶装置A200は選択されたCAD図形全部を読取且つ解析し、個々のCAD図形ファイル中のオブジェクトメタデータを対応する増分データベースA204中に記録すると同時に、個々のデータの索引A206を算出して、索引A206をデータ要約ファイルA202中に充填且つ保存し、データ要約ファイルA202は増分データベースA204のファイルからデータ項目を検索することに用いる索引表A206とその他の必要な図形データの概要情報(例えば、作者、作成時間、修正時間、サムネイルなど)を含み、増分データベースA204はCAD図形中オブジェクトの詳細データ、つまりメタデータ(metadata)の記憶に用いられ、図形に修正があった場合、追加または修正オブジェクトのメタデータは増分データベース中に追加されて新しいデータ項を形成する。
【0076】
基準復元ポイント208を作成するAS02段階:
CADユーザーは読み込み機能を利用して、必要な1セットのCAD図形をタイムライン記憶装置A200中に読み込む。
【0077】
注意すべきことは、A発明は「オールタイムライン」方式を使用しており、つまり、すべての復元ポイント(基準復元ポイントを含めて)はいずれもフルセットの関連CAD図形(例えば、一つの工事と関連する建築図面、給排水図面、電気図面、空調図面など)を含んでいる。言い換えると、A発明は一連のCAD図形向けにタイムラインを作成することであり、個々のCAD図面向けに単独のタイムラインを作成することではない。このようなオールタイムラインのメリットはCADユーザーが個々の復元ポイント上で当該タイムポイント上の当該プロジェクトと関連するフルセットのCAD図面を取得でき、多人、多専門、多バージョンCAD図面のトータル管理に有利であって、混乱の発生を避けられるということである。
【0078】
サーバーへの同期化が必要である1セットのデータ要約ファイルA202に対して、タイムライン記憶装置A200はこの1セットのデータ要約ファイルA202向けに一つの基準復元ポイントA208を作成し、タイムライン記憶装置A200は新規作成の基準復元ポイント情報A208や選択されたデータ要約ファイルA202および関連増分データA204をサーバーに発送されて、サーバーにファイリングされる。
【0079】
基準復元ポイントA208を取得するAS03段階:
検出によって、サーバーからCAD設計プロジェクトの基準復元ポイントA208を取得し、タイムライン記憶装置A200は選択された基準復元ポイントA208をCADユーザーのローカル・コンピューターにダウンロードして、ローカルにてこの基準復元ポイントA208向けにワーク・スナップショットを作成する。
【0080】
復元ポイント内容を展開するAS04段階:
CADソフトウェアを利用してワークスナップショット中のデータ要約ファイルA202を開き、タイムライン記憶装置A200はこのデータ要約ファイルA202の索引表A206に対する分析を行い、図形データを増分方式でローカル増分データベースA204に同期化させた後、図形データをCAD編集ソフトウェアによって認識できるデータ書式に改めて組み合わせる。
【0081】
情報を保存・修正するAS05段階:
CADソフトウェアを利用して、CAD図形に対する修正を行って保存し、タイムライン記憶装置A200の分析によって行われた修正や追加、削減または修正済みオブジェクトデータ情報を増分データベースA204中に保存し、その後、対応するデータ要約ファイルA202a(例えば、索引表はA206aに更新)を更新する。
【0082】
新しい復元ポイントA210を作成するAS06段階:
サーバーへの同期化が要する1セットのデータ要約ファイルを選択し、タイムライン記憶装置A200はこの1セット要約ファイルA202aのために1つの新しい復元ポイントA210を作成し、タイムライン記憶装置A200は新規作成の新しい復元ポイント情報A210や選択されたデータ要約ファイルA202aおよび関連する増分データをサーバーに発送されて、サーバーにファイリングされる。
【0083】
注意すべきことは、A発明は「オールタイムライン」方式を採用しているけれど、「オールタイムライン」中の「オール」は個々の復元ポイントにいずれもプロジェクト当時のすべてのファイルを含み、前の復元ポイントに対して、その中の一部ファイルだけが変動されていることを指す。この一部の変動はすべてのローカル修正を含むか、或いは一部のローカル修正を含むこともできるが、後者の方が多いので、AS06段階によってデータ要約ファイルA202aを提出する時は「選択性」を有することになる。例えば、CADユーザーが10個のファイルを修正したが、その中の3つのファイルだけを提出したい場合、CADユーザーはこの3つのファイルを選び出して、今回提出するオブジェクトとすることができ、残りの7つは後にすることができる。
【0084】
もっと実際的な例として、あるデザイナーが2項の設計課題(または変更)を並行処理する場合、その中の1項が完了され、3つのファイルの修正に関わっており、他の1項は進行中で、7つのファイルの修正に関わっている。こと時、デザイナーが提出したいのは完了済み課題に関する3つのファイルだけであるので、提出の際、先ず「選択」をしなければならない。選択の内容としては、完了済み課題によって変動されるファイルであり、その変動は、追加や修正または削除が含まれる。
【0085】
復元ポイントに更新するAS07段階:
コラボデザインユーザーは更新機能を利用して、自分のCAD図形バージョンを最新バージョンまたは必要なある復元ポイントに更新することができる。その方法は以下のとおりである。タイムライン記憶装置A200は選択された復元ポイントをサーバーからローカルにダウンロードして、対応するワークスナップショットを更新し、タイムライン記憶装置A200はこの復元ポイントの情報に対する解析を行い、その中修正されたCAD図形ファイルを探し出した後、CAD図形ファイルに対応するデータ要約ファイルをローカルにダウンロードして、ワークスナップショットに更新する。
【0086】
図2中の太めにした矢印は変更されたデータ部分である。
【0087】
A発明の実施例二
ある実施例において、A発明は、第一データ要約ファイルと増分データベースを含み、前記第一データ要約ファイルは第一データ項索引表と第一データ概要情報を含み、前記増分データベースは前記第一データ概要情報に対応する第一データ詳細情報を記憶し、前記第一データ項索引表は前記増分データベースから前記第一データ概要情報に対応する前記第一データ詳細情報を検索する用途に用いられ、且つ前記データ要約ファイルは第一復元ポイントと関連されるように設定される、ことを特徴とするCAD図面のタイムライン記憶装置を開示している。
【0088】
ある実施例において、A発明は、また、タイムラインを含み、前記第一復元ポイントはその作成された時間によって前記タイムライン上に設置される。ある実施例において、前記タイムライン上には複数の復元ポイントがあり、前記複数の復元ポイントはその作成された時間によって順次に排列される。
【0089】
ある実施例において、A発明は、また、第二増分データ項索引表と第二データ概要情報を含む第二データ要約ファイルを含み、前記第二データ概要情報が前記第一データ概要情報に対する増分データ詳細情報は前記増分データベース中に記憶され、第二増分データ項索引表は前記増分データベースから前記第二データ概要情報に対応する前記第二データ詳細情報を検索する用途に用いられ、且つ前記第二データ要約ファイルは第二復元ポイントと関連されるように設定される。
【0090】
ある実施例において、前記第一復元ポイントと前記第二復元ポイントは作成時間によって順次に前記タイムライン上に排列される。ある実施例において、前記第二データ詳細情報は(i)前記増分データ詳細情報、および(ii)前記第一データ詳細情報中の一部または全部の詳細情報を含む。ある実施例において、前記第一データ要約ファイルは全文スナップショット方式で保存される。ある実施例において、前記第一データ要約ファイルは1枚または複数枚のCAD図面に基づいて生成され、前記1枚または複数枚のCAD図面はいずれも同一の工事プロジェクトに関する。ある実施例において、前記第一データ概要情報は作者情報や、作成時間、修正時間および/またはサムネイル中の一つまたはそれ以上の概要情報を含む。ある実施例において、第一データ詳細情報はメタデータ(matadata)である。
【0091】
A発明の実施例三
ある実施例において、A発明はタイムライン記憶装置から第一復元ポイントを取得するための、復元ポイント取得モジュールと、前記復元ポイント取得モジュールと連結され、前記第一復元ポイントと関連される第一データ要約ファイルの解析に用いられ、前記第一データ要約ファイルは第一データ項索引表と第一データ概要情報を含む、復元ポイント解析モジュールと、前記復元ポイント解析モジュールと連結され、前記第一データ項索引表と前記第一データ概要情報を取得して、前記タイムライン記憶装置の増分データベース中から前記第一データ概要情報に対応する第一データ詳細情報を取得して、第一ファイルを復元・生成する、ファイル復元モジュールと、を含むことを特徴とする、CADシステムのユーザーターミナルを開示している。
【0092】
ある実施例において、A発明は、また前記復元ポイント取得モジュールは前記タイムライン記憶装置内のタイムライン上から前記第一復元ポイントを取得する段階を含む。
【0093】
ある実施例において、前記復元ポイント取得モジュールも前記タイムライン記憶装置から第二復元ポイントを取得し、前記復元ポイント解析モジュールは前記第二復元ポイントを通じて第二増分データ項索引表と第二データ概要情報を含む第二データ要約ファイルを取得し、前記ファイル復元モジュールは、前記第二増分データ項索引表と第二データ概要情報に基づき、前記タイムライン記憶装置中の増分データベースから前記第二データ概要情報に対応する第二データ詳細情報を取得して、第二ファイルを復元・生成する。
【0094】
ある実施例において、前記第二データ詳細情報は、前記増分データベース中に記憶される、前記第二データ概要情報が前記第一データ概要情報に対する増分データ詳細情報、および前記第一データ詳細情報中の一部または全部の詳細情報を含む。ある実施例において、前記第一データ要約ファイルは全文スナップショット方式で保存される。ある実施例において、前記第一データ要約ファイルは1枚または複数枚のCAD図面を含み、いずれも同一の工事プロジェクトに関する。ある実施例において、前記第一データ概要情報は、作者情報、作成時間、修正時間および/またはサムネイル中の一つまたはそれ以上の概要情報を含む。ある実施例において、前記第一データ詳細情報はメタデータ(metadata)である。
【0095】
A発明の実施例四
ある実施例において、A発明は、一件または複数件の第一CADファイルを取得するAS101段階と、前記一件または複数件の第一CADファイルに基づいて前記一件または複数件のCADファイルの第一データ項索引表と第一データ概要情報を含む第一データ要約ファイルを作成するAS102段階と、前記一件または複数件の第一CADファイルから前記第一第二データ概要情報に対応する第一データ詳細情報を抽出し、前記第一データ詳細情報を増分データベースに記憶して、その第一記憶経路を前記第一データ項索引表中に記録するAS103段階と、第一復元ポイントを作成し、前記第一データ要約ファイルと前記第一復元ポイントを関連させるAS104段階(
図3aを参照)と、を含むことを特徴とする、CADファイルのタイムライン管理方法を開示している。
【0096】
ある実施例において、A発明は、また前記第一復元ポイントをその作成完了時点によってタイムライン上に記録するAS105段階を含む。
【0097】
ある実施例において、A発明は、また一件または複数件の第二CADファイルを取得するAS106段階と、前記一件または複数件の第二CADファイルに基づいて前記一件または複数件のCADファイルの第二データ項索引表と第二データ概要情報を含む第二データ要約ファイルを作成するAS107段階と、前記第一データ要約ファイルと前記第二データ要約ファイルを比較して、前記第二データ要約ファイルが前記第一データ要約ファイルに対する増分データの詳細情報を増分データベースに記憶させて、前記増分データベース中に前記第二データ概要情報に対応する前記第二データ詳細情報を含ませて、その第二記憶経路を前記第二データ項索引表中に記録するAS108段階と、第二復元ポイントを作成し、前記第二データ要約ファイルと前記第二復元ポイントを関連させるAS109段階(
図3bを参照)と、を含む。
【0098】
ある実施例において、A発明は、またA発明は、また前記第二復元ポイントをその作成完了時点によってタイムライン上に記録するAS110段階を含む。ある実施例において、前記第一データ要約ファイルは全文スナップショット方式で保存される。ある実施例において、前記一件または複数件の第一CADファイルはいずれも同一の工事プロジェクトに関する。ある実施例において、前記第一データ概要情報は、作者情報、作成時間、修正時間および/またはサムネイル中の一つまたはそれ以上の概要情報を含む。ある実施例において、前記第一データ詳細情報はメタデータ(metadata)である。
【0099】
A発明の実施例五
ある実施例において、A発明は、またタイムライン記憶装置から第一復元ポイント、および前記第一復元ポイントと関連する第一データ項索引表と第一データ概要情報を含む第一データ要約ファイルを取得するAS 201段階と、前記第一データ項索引表と前記第一データ概要情報によって前記タイムライン記憶装置中の増分データベースから前記第一データ概要情報に対応する第一データ詳細情報を取得するAS202段階と、前記第一データ詳細情報に基づき、前記第一データ要約ファイルによって第一ファイルを復元・生成するAS203段階(
図4a)と、を含むことを特徴とする、CADファイルを復元する方法を開示している。ある実施例において、前記第一復元ポイントは前記タイムライン記憶装置のタイムライン上に記録される。
【0100】
ある実施例において、A発明は、また前記タイムライン記憶装置から第二復元ポイント、および前記第二復元ポイントと関連する第二データ項索引表と第二テータ概要情報を含む第二データ要約ファイルを取得するAS204段階と、前記第二データ項索引表、および前記第二データ概要情報を前記第一データ概要情報に比較した増分データによって、前記増分データベースから前記増分データと対応する増分データ詳細情報を取得するAS205段階と、前記第一データ詳細情報や前記増分データの詳細情報を参照して前記第二データ要約ファイルによって第二ファイルを復元・生成するAS206段階(
図4b)と、を含む。
【0101】
ある実施例において、前記第一データ要約ファイルは全文スナップショット方式で保存される。ある実施例において、前記第一データ要約ファイルは1枚または複数枚のCAD図面から生成されるものであり、前記1枚または複数枚のCAD図面はいずれも同一の工事プロジェクトに関する。ある実施例において、前記第一データ概要情報は、作者情報、作成時間、修正時間および/またはサムネイル中の一つまたはそれ以上の概要情報を含む。ある実施例において、前記第一データ詳細情報はメタデータ(metadata)である。
【0102】
従来技術に比べて、A発明は以下技術的特徴がある。
【0103】
1.タイムライン情報の記憶方式はスナップショット方式(つまり全文スナップショット方式でデータ要約ファイルを保存)であり、復元ポイントデータの記憶方式は増分式であり、両者ともある。2.A発明のCAD図形の伝送と処理方式はデータ要約+増分データなので、A発明はCAD図形全体に対して全文スナップショットを行なっていない。3.A発明はデータ要約ファイルと増分データ分析を通じて各復元ポイント間の設計変更を追跡するものであり、CAD図形全体に基づく差別を比較するものではない。
【0104】
A発明は工事全体設計プロジェクトを単位としてタイムラインを製作するものであり、プロジェクト中の個々のCAD図形ファイル向けに独立のタイムラインを作成するものではない。
【0105】
上記技術的特徴に基づき、A発明は以下効果がある。1.A発明は図面全体を管理するものではなくて、データ要約+データ増分方式で、CAD図形のタイムラインとデータ情報を管理する。よって、CAD図形データの記憶と伝送の費用を低減する目的を達成できるだけでなく、データライン記憶装置の処理性能を向上することもできる。2.A発明はプロジェクト中の個々のCAD図形ファイル向けに独立のタイムラインを作成するのではなくて、工事設計プロジェクトを単位としてオールタイムラインを作成する。よって、個々の復元ポイント上プロジェクトの図形データがいずれも完全・一致であることを確保し、新旧図形の混用を避けることができる。例えば、電気配置図は建築平面図を参考とする設計場面であって、バージョンが違う二つのファイルを採用した場合、作図の結果も間違ってしまう可能性がある。A発明のタイムライン作成方式はこれらの間違いを避けられる。3.A発明は、CAD図形ファイル全体を伝送するものではなくて、CAD図形の増分データを伝送することによって、CAD図形データのデータ伝送量を大幅減らすことができ、伝送効率を向上する。4.A発明はデータ要約と増分データ分析を通じて設計の変更を追跡することによって、設計の変更のチェック効率を向上する。
【0106】
具体的に言うと、A発明はCAD図形ファイル向けにデータ要約ファイルを作成した後、データ要約ファイルを記憶する全文スナップショット方式でタイムラインを作成する。ファイル修正によって生じる増分データ(つまり差別部分)は別途で増分データベース中に記憶される。データ要約は本文に比べてはるかに小さい。これほかにも、この本文の処理に必要な情報とメタデータ索引を含んでおり、つまり、データ要約ファイルは完全性を具備する。
【0107】
要約ファイルはサイズが小さい特徴を具備するため、データ要約を記憶する全文スナップショットを通じてタイムラインを作成すれば、本文スナップショット(Git方式)に比べて、A発明のデータ消耗はもっと少なくなり、つまり、装置の記憶空間の要求とI/O費用を低減する。このメリットはモバイル設備(メモリが小さい)とインタネット(伝送が遅く、費用が高い)分野に最適である。
【0108】
A発明の技術的メリットの実例:初期ファイル数が100個であるCAD設計プロジェクトを例を挙げる。ファイルの平均サイズを10MBとすれば、トータル200個の復元ポイントを擁し、個々の復元ポイントに平均5つのファイルを修正し、個々のファイルの毎度変更されるデータ量を100KBとする。そのうち、基準データは(10MB/個*100個)=1GBである。全文スナップショット方式によって、このプロジェクトのすべてのタイムラインを記憶するために、要するデータ量は(10MB/個*5*200)=10GBである。しかし、A発明は図形ファイルのデータ要約をスナップショットとして復元ポイントを作成し、修正されたデータ(差別部分)を対応する増分データベース中にそれぞれ記憶し、データ要約は記憶されるのがデータ項自体ではなく、データ項索引であるため、そのサイズは原図に比べてはるかに小さい。原図の1/10(つまり、1MB)と仮定すれば、A発明の技術手段に基づき、このプロジェクトのすべてのタイムラインを記憶するために、要するデータ量は、[(1/10MB+100KB)*5*200]=1.1GBとなり、大抵全文スナップショット方式の1/10となる。索引項はデータ項に比べたサイズが小さければ小さいほど、A発明のアクセス優位が顕著となる。
【0109】
また、A発明のタイムライン装置に記憶されるのはデータ要約であり、データ要約ファイルは完全性を具備するので、ユーザーがバージョン間(復元ポイント)の設計の変動を追跡する必要がある時、A発明は二つの復元ポイント上のデータ要約ファイルを比較するだけで、完全な変動情報(例えば、データ概要情報を比較することによって増分データ概要を取得し、さらに増分データベースから前記増分データ概要に対応する増分データ詳細情報を取得することができる)を取得することができる。つまり、ユーザーはデータ要約ファイルだけを通じてファイルをある復元ポイントから他の復元ポイントに回復することができ、サーブバージョンのように基本ファイルから始めて、順次に個々の復元ポイント上の差別を合併してファイルバージョンを回復する必要はない。このような差別合併に基づく回復方式は、もっと多くのデータ分析と処理が必要となる。そのため、差別式タイムライン装置に比べて、A発明は性能と信頼性がもっと高くなり、装置の性能とデータの安全性問題を向上するだけでなく、効率も向上され、設計の変動を追跡する時の効率問題も解決することができる。
【0110】
A発明は応用範囲が広くて、CAD図形データのネットワーク化記憶、共有および保護が含まれるが、これに限らない。A発明の他の応用場面としては、1.データファイルはがメタデータ化の条件を満たし、つまり、データファイルをより小さなメタデータの集合に分散させることができる。2.ディスクファイルの増分保存または読み取りに使用。3.ネットワーク環境におけるファイルまたはデータの増分伝送に使用。4.データファイルのバックアップと回復に使用。
【0111】
以上、図面を参照してA発明の実施例について説明したが、A発明は上記具体的な実施形態に限るものではなく、上記実施形態はただの説明するためのものであり、制限するためのものではない。本分野の普通技術者がA発明の啓示によって、A発明の趣旨と特許請求の範囲を離れずに、多くの変動をすることができるが、これらはいずれもA発明の保護範囲に属する。例えば、上記実施例1において、タイムライン記憶装置がリモートサーバー(例えば、CADコラボデザインシステムのクラウドエンド)に設置しているものの、CADユーザーは自分のローカルコンピューターにてタイムライン記憶装置を作成して、フルセットの工事プロジェクトのタイムライン(私有タイムラインとも称する)を作成することができる。このCADユーザーは自分が作成した私有タイムラインをCADコラボデザインシステムのクラウドエンドにアップロードしてコラボデザイン側が異なる復元ポイント上のCADファイルを取得できるようにさせる。言い換えると、A発明は特にCADコラボデザインシステムでの使用に最適であるけれど、A発明は非コラボデザインプロジェクト中にも利用することができ、CAD作図エンジニアはA発明を利用してその作図点におけるCADファイルを管理することができる。
【0112】
B発明:CADシステム中外部ファイルの参照方法、参照装置、コンピューター読取可能記憶媒体およびコンピューターターミナル
B発明はCADシステム中外部ファイルの参照方法、参照装置、コンピューター読取可能記憶媒体およびコンピューターターミナルに関する。
【0113】
従来のCAD作図中、各専門の間は他の専門から提供される図面またはその他の外部ファイルを互いに参照することになるが、一般的に、彼らは他の専門から提供される図面を外部参照の方式で自分の図面中に読み込み、図面中の各層、部屋、壁など要素を参照して図を作成する。一般的に、単一専門はある分野の要素だけを注目し、その他の専門の図面は彼らにとって、その他の分野の要素が含まれている訳で煩雑し過ぎるので、その他の専門によって提供される図面を意味込む時に、フィルタルールの設定が要る。
【0114】
既存技術において、CADシステム中外部参照(External Reference,XREF)ファイルに良く見られるフィルタルールタイプは二種だけある。(i)エリアカッティング設置および(ii)画層隠しの設置が含まれる。フィルタルールのタイプは単一し過ぎで、意味込まれるCAD図面に対して複雑且つ円滑な操作を行うことができない。参照(または読み込み)されるCAD図面が様々であっても、良く見られるフィルタルールタイプ(エリアカッティング設置または画層隠しの設置)が二種だけあるため、CADユーザーはこの二種のルールタイプ中の一つを選択するしかない。
【0115】
また、既存CADシステムにおいて、外部参照ファイルとこの外部参照ファイルのフィルタルールはdwgファイル中に保存されるバイナリデータであるので、フィルタルールとCAD図面のデータが緊密に結合(つまり、強カップリング方式でフィルタルールとCAD図面データを一緒に保存する)され、これによってこの具体的なフィルタルールがその他の外部参照ファイルに便利に利用されることができない。また、個々の参照される外部参照ファイルは異なるユーザーによって複数回参照される可能性があり、毎度の参照にいずれも単独に具体的なフィルタルールを設置すれば、参照の作業が非常に煩雑且つ退屈になり、間違いが発生し易い。言い換えると、このような強カップリング保存方式は、フィルタルールの重複利用率が低く、修正とメンテナンスの原価も比較的高い。
【0116】
また、フィルタルールはdwg図面中に記憶されるので、新しい機能が増える度にCAD図面のファイル書式も変化されるが、dwg図面のような幅広く普及されているファイルは、めったに修正されないので、これらの固有機能は拡張され難く、つまり、フィルタ手段が固定されており、且つ拡張性も良くない。
【0117】
B発明は、既存CADシステム中の外部参照方式の上記欠点をある程度克服または緩和できる、新型CADシステム参照方式を提供することを課題とする。
【0118】
上記課題を解決するために、B発明は、少なくとも一つの参照条件によって少なくとも一つの被参照ファイルから独立する第一汎用参照ルールファイルを作成して、拡張可能なファイル書式で独立に記憶される段階と、選択された少なくとも一つの前記第一汎用参照ルールファイルによって少なくとも一つの被参照ファイルを参照する段階と、を含むことを特徴とするCADシステム中外部ファイルの参照方法を開示している。
【0119】
さらに、前記第一参照ルールファイルはコラボデザイン側により発送される第二汎用参照ルールファイルに基づいて拡張され、前記第二汎用ルールファイルはコラボデザイン側により選択された少なくとも一つの参照条件によって作成される。
【0120】
さらに、前記参照ルールファイルはXML(拡張可能マークアップ言語)書式で記憶される。さらに、参照条件は画層フィルタ操作命令やエリアカッティングフィルタ操作命令、および/または図面フィルタ操作命令を含む。さらに、前記図面フィルタ操作命令は前記被参照ファイル中のそれぞれのオブジェクトタイプおよびその特徴に基づいて追加される自己定義参照条件である。
【0121】
B発明は、またコラボデザイン側によって伝送される少なくとも一つの第三汎用参照ルールファイルを取得する段階を含み、選択された少なくとの一つの第三汎用ルールファイルによって少なくとも一つの被参照ファイルを参照し、そのうち、前記第三汎用参照ルールファイルは予め前記コラボデザイン側が選択した少なくとも一つの参照条件によって作成されて、拡張可能な書式で独立に記憶される、ことを特徴とするCADシステム中外部ファイルの参照方法を開示している。
【0122】
さらに、前記参照ルールファイルはXML書式で記憶される。さらに、前記参照条件は画層フィルタ操作命令やエリアカッティングフィルタ操作命令、および/または図面フィルタ操作命令を含む。さらに、前記図面フィルタ操作命令は前記被参照ファイル中のそれぞれのオブジェクトタイプおよび特徴によって追加される自己定義参照条件である。
【0123】
B発明は、また少なくとも一つの参照条件によって被参照ファイルから独立する少なくとも一つの第一参照ルールファイルを作成して拡張可能なファイル書式で記憶するための、参照ルールファイル作成モジュールと、前記参照ルールファイル作成モジュールによって作成される少なくとも一つの前記第一汎用参照ルールファイルの記憶に用いる第一記憶モジュールと、選択された少なくとも一つの前記第一汎用参照ルールファイルによって少なくとも一つの前記被参照ファイルを参照するための第一参照モジュールと、を含むことを特徴とするCADシステムに用いる外部ファイル参照装置を開示している。
【0124】
さらに、前記第一汎用参照ルールファイルは前記参照ルールファイル作成モジュールがコラボデザイン側により発送される第二汎用参照ルールファイルに基づいて拡張され、前記第二汎用参照ルールファイルは前記コラボデザイン側により選択された少なくとも一つの参照条件によって作成される。
【0125】
さらに、前記参照ルールファイルはXML書式で記憶されることを特徴とする。さらに、前記参照条件は画層隠し操作命令やエリアカッティング隠し操作命令、および/または図面フィルタ操作命令を含むことを特徴とする。さらに、前記図面フィルタ操作命令は前記被参照ファイル中のそれぞれの要素タイプおよびその特徴によって追加された自己定義参照条件である。
【0126】
B発明は、またコラボデザイン側により発送される少なくとも一つの第二汎用参照ルールファイルを取得するための取得モジュールと、選択された少なくとも一つの前記第二汎用参照ルールファイルによって少なくとも一つの被参照ファイルを参照するための第二参照モジュールを含み、そのうち、前記第二汎用参照ルールファイルは予め前記コラボデザイン側によって追加された少なくとも一つの参照条件によって作成されて、拡張可能な書式で独立に記憶される、ことを特徴とするCADシステムに用いる外部ファイル参照装置を開示している。
【0127】
さらに、前記参照ルールファイルはXML書式で記憶される。さらに、前記参照条件は画層隠し操作命令やエリアカッティング操作命令、および図面フィルタ操作命令を含む。さらに、前記図面フィルタ操作命令は前記被参照ファイル中のそれぞれの要素タイプおよびその特徴によって追加された自己定義参照条件である。
【0128】
B発明は、また1セットの命令を含み、前記命令を実行する時に、少なくとも一つの処理装置が、少なくとも一つの参照条件によって少なくとも一つの被参照ファイルから独立する第一汎用参照ルールファイルを作成して、拡張可能な書式で独立に記憶する操作と、選択された少なくとも一つの前記第一汎用参照ルールファイルによって、少なくの一つの前記被参照ファイルを参照する操作と、を実行し、または前記命令を実行する時に、少なくとも一つの処理装置が、コラボデザイン側により発送される少なくとも一つの第三汎用参照ルールファイルを取得する操作と、選択された少なくとも一つの前記第三汎用参照ルールファイルによって少なくとも一つの被参照ファイルを参照する操作と、を実行し、そのうち、前記第三汎用参照ルールファイルは予め前記コラボデザイン側により選択された少なくとも一つの参照条件によって作成されて、拡張可能なファイル書式で独立に記憶される、ことを特徴とするコンピューターの読取可能記憶媒体を開示している。
【0129】
さらに、前記第一汎用参照ルールファイルはコラボデザイン側により発送される第二汎用参照ルールファイルに基づいて拡張され、前記第二汎用参照ルールファイルは前記コラボデザイン側により選択された少なくとも一つの参照条件によって作成される。
【0130】
B発明は、また少なくとも一つの処理装置、および前記処理装置にカップリングされた前記コンピューター読取可能記憶媒体を含み、そのうち、前記コンピューター読取可能記憶媒体は1セットの命令を含み、少なくとも一つの処理装置が前記命令を実行する時に、少なくとも一つの処理装置が、少なくとも一つの参照条件によって少なくとも一つの被参照ファイルから独立する第一汎用参照ルールファイルを作成して、拡張可能な書式で独立に記憶する操作と、選択された少なくとも一つの前記第一汎用参照ルールファイルによって、少なくの一つの前記被参照ファイルを参照する操作と、を実行し、または、少なくとも一つの処理装置が前記命令を実行する時に、少なくとも一つの処理装置が、コラボデザイン側により発送される少なくとも一つの第三汎用参照ルールファイルを取得する操作と、選択された少なくとも一つの前記第三汎用参照ルールファイルによって少なくとも一つの被参照ファイルを参照する操作と、を実行し、そのうち、前記第三汎用参照ルールファイルは予め前記コラボデザイン側により選択された少なくとも一つの参照条件によって作成されて、拡張可能なファイル書式で独立に記憶される、ことを特徴するコンピューターターミナルを開示している。
【0131】
さらに、前記第一汎用参照ルールファイルはコラボデザイン側により発送される第二汎用参照ルールファイルに基づいて拡張され、前記第二汎用ルールファイルは前記コラボデザイン側により選択された少なくとも一つの参照条件によって作成される。
【0132】
B発明の効果:B発明は参照条件によって生成された少なくとも一つの被参照ファイルから独立する参照ルールファイルを参照することによって、被参照ファイルを参照する時に、参照条件を重複に設置する必要がなくて、実際需要を満足するすべての参照ルールファイル(CAD作図エンジニア自分で作成したものであるか、その他のコラボデザイン側から取得したもの)を指定することができ、これによって、作業効率を大幅向上して、参照の正確性(例えば、参照条件の重複設定によるエラーを避ける)をより良く保証できる。また、B発明はXML書式など拡張可能なファイル書式を使用することによって、被参照ファイルから独立させて、拡張も可能となるので、実際需要に応じて新しい参照条件を作成することができる。
【0133】
B発明の実施例の目的や技術手段および長所をもっとはっきりとさせるために、以下B発明実施例中の図面を参照して、B発明実施例中の技術手段に対してはっきり且つ完全な説明をする。明らかなことに、説明される実施例はB発明の一部の実施例であって、全部の実施例ではない。本分野の普通技術者が、B発明の実施例に基づき、創造的な労働をせずに取得したすべてのその他の実施例は、いずれもB発明の範囲に属する。
【0134】
B発明の実施例一
B発明のある実施例において、CADシステム中外部ファイルの参照方法は、
被参照ファイルによって追加される少なくとも一つの参照条件によって少なくとも一つの参照ルールファイルを生成し、前記少なくとも一つの参照ルールファイルは前記被参照ファイルから独立して、拡張化可能なファイル書式で記憶される、BSO1段階と、
選択された前記少なくとも一つの参照ルールファイルによって被参照ファイルをメインファイルに適用する、BS02と、を含む(
図5a)。
【0135】
B発明のある実施例において、CADシステム中外部ファイルの参照方法は、
被参照ファイルに少なくとも一つの参照条件を追加するBS11段階と、
前記少なくとも一つの参照条件によってXML書式を使用する参照ルールファイルを生成する BS12段階と、
前記被参照ファイルを参照する時に前記参照ルールファイルを指定して前記被参照ファイルに対してフィルタするBS13段階と、
フィルタされた前記被参照ファイルをメインファイルに適用するBS14段階と、を含む(
図5b)。
【0136】
上記実施例中に開示された外部ファイルの参照方法はコラボデザインCAD作図にとって重要な意義がある。ますます多くのCAD作図プロジェクトはが複数専門のエンジニアたちの協力によって完成されるようになっている。そのため、協力中は一般的に、専門別CADファイルの相互間参照/相互間参照(本書中、被参照および被参照ファイルは「被参照ファイル」と称し、「被参照ファイル」を受け入れ、収容するCAD図面を「メインファイル」と称する)と関連する。メインファイルが被参照ファイルを参照/参照する時、ユーザーは被参照ファイルと関連する参照条件(被参照ファイル中の要素に対するフィルタを行う)を追加することができる。この参照条件はすでに被参照ファイルと関連された参照条件(例えば、当面ユーザーまたはその他のユーザーが前に該被参照ファイルに対して一つまたは複数の参照条件を設定している)であるか、追加の参照条件であるか、前に設定された参照条件を修正したものでもある。
【0137】
ある実施例において、上記参照条件を単独に記憶して参照ルールファイルを形成し、前記参照ルールファイルは前記被参照ファイルから独立し、前記メインファイルからも独立している。ある実施例において、「独立」とは、前記参照ルールファイルが単独に作成、保存、修正、更新、伝送できるということを指し、例えば、ある給排水エンジニアは自分が作成した参照ルールファイルを他の給排水エンジニアと共有することができ、参照されるCADファイルを共有する必要はない。
【0138】
前記ファイルは拡張可能なファイル書式を使用できる。例えば、この参照ルールファイルはXML書式で記憶することができる。XMLは簡単で、プラットフォームと関係のない幅広く使用されている標準ランゲージであり、その他のランゲージを定義する「メタランゲージ」である。簡単に言って、XMLは構造化データを説明する方法を提供する。XMLはメタマークアップランゲージでもあり、つまり、その他の特定分野と関連する、意味的、構造化的マークランゲージを定義する文法ランゲージである。ユーザーは自分に必要なマークを定義することができるが、これこそこのランゲージの拡張性である。XMLファイルにおいて、内容と表現形式は別々となっているため、異なるユーザーは各自の必要によって異なる参照条件を定義することができる。
【0139】
XMLのほかに、その他の拡張可能なファイル書式とマークアップランゲージ(markup language)もB発明に適用し、同じくB発明で参照ルールファイルを記憶することができる。例えば、GML(Generalized Markup Language)、SGML(The Standard Generalized Markup Language)、HTML(Hyper Text Markup Language)、XHTML(Extensible Hyper Text Markup Language)、XAML(Extensible Application Markup Language)、JSON(Java Script Object Notation)など。
【0140】
そのため、従来のCADソフトウェアに比べて、既存技術中の外部参照は一つだけの外部dwgファイル経路名を記録している。これに対し、B発明はdwgファイルを記録するだけでなく、一つの外部dwgファイルから独立する参照ルールファイルを記録することもできる。外部dwgファイルを参照する時には、参照ルールファイルを開き、参照ルールファイル中に記録された参照条件によって、dwgファイル中ルールを満足する実体(図元、図素とも称する)、オブジェクト、ブロック、セットおよび/または画層をローディングする。
【0141】
B発明のある実施例において、参照ルールファイルは三種の参照ルール方式を取ることができる。つまり、画層ディスプレイ、エリアカッティング、図形フィルタなど。個々の方式はいずれも各自の特徴によって記録した対応する特徴情報である。B発明のその他の実施例において、参照ルールの方式には、フィルタ、代替、追加が含まれるが、但しこれらに限らない。
【0142】
エリアカッティングを例に挙げると、このような参照ルールはあるエリア内の実体だけをディスプレイすることができる。そのため、この参照ルールに記録されるのは、一連のバイナリデータの集合および一つの座標転換マトリックスである。CAD作図システムソフトウェアはこの参照ルールを読み取った後、実体が包まれるエリアがこのエリア内に含まれるかどうかを判断して、エリア内に属しない実体はディスプレイされない。
【0143】
以下は一つの参照ルールファイルの実施例であるが、XML書式を用いて、画層ディスプレイ、エリアカッティングおよび図形フィルタなど三種の参照ルール方式を示している。
【0144】
【表1】
まず、ノードLayersにおいて、フィルタ済み画層の名称「断面線」を記録する。被参照図面中に含有するこの名称「断面線」の画層に含まれてさえいれば、この画層上の実体は読み込まれない。
【0145】
また、ノードReservedAreaには留保エリアのポイント位置情報が記録されている。被参照図面中留保エリア以外に位置するすべての実体は読み込まれない。
【0146】
そして、ノードFiltersには図形フィルタ時に使用される条件が記録されており、個々の条件は一つのFiltersノードである。ここに一つの具体的なFilterがあり、その意味は、そのタイプがAcDbCircleの実体(円)、その番号が1302、属性(カラー)の値が(Operatorは0)-1073741824(つまりBYLAYER)である場合には、読み込まれされない。
【0147】
従来のCADにおいて、外部参照に対して設定されるエリアカッティングと画層隠しなどのデータは、dwg図面に記憶される。すべての新機能の増加は、いずれも図面ファイルの書式変化を招来するが、dwg図面などの伝播範囲が広いファイルは、めったに修正されないため、これらのすでに固定された機能はなかなか拡張し難い。
【0148】
また、従来のCAD図面の管理と伝播は、人の個人素養に任せており、1枚の図面を複数のファイルに分ける場合、ファイルの紛失や混乱を招来し易いので、従来のCADは外部参照設定データをdwg図面中に記憶するのである。
【0149】
しかし、B発明はあらゆるdwg図面ファイル、XML参照ルールファイルをいずれも同一のCADコラボデザインソフトウェアシステム中に記憶して、当該CADコラボデザインソフトウェアシステムにてファイリングしている。CADコラボデザインソフトウェアシステムはユーザーのdwg図面ファイル、XML参照ルールファイルお使用を規範化し、ファイルの管理は歴史記録があるため追跡が可能であり、ファイルの伝播はプロジェクト管理があるため拡張可能である。従って、B発明は独立の参照ルールファイルを用いた技術手段によって、人の管理によるファイル間違いなどの影響を受けない。
【0150】
B発明の実施例二
例を挙げてB発明の作業方式を説明する。工事プロジェクトB200において、上位専門は建築であり、下位専門は給排水である。給排水専門のエンジニアは建築専門によって提供される図面中のトイレとキッチンのために給排水設計(説明の便利のために、以下例ではパイプラインは示されておらず、洗濯機、洗面台、レンジ台で代替)をしなければならない。建築図中に1枚の図面『標準フロア.dwx』B202がある。この図面には部屋の配置、部屋の機能などの建築情報だけがある(例えば、ダイニングルーム、キッチン、リビングルーム、ベッドルーム、トイレ、室内階段など)。
図6を参照。
【0151】
給排水エンジニアが給排水図を描く時には、先ず一級ディレクトリ(電気、給排水、建築、空調と参照ルールはいずれも一級ディレクトリに含まれる)下において、『トイレ.dwx』図面B204(
図7に示す「新規作成図面」を参照)を作成して、図面『標準フロア.dwx』B202(
図8のとおり、区分の便利のために、建築の標準フロア番号をB202Aとし、トイレ図面に参照される標準フロア番号をB202Bとする)中に読み込まれる。トイレの位置B206を探し出して、その中に実体B208(
図9を参照)を描くとともに、保存且つ閉じる。
【0152】
給排水図面ディレクトリ下で、『キッチン.dwx』B210図を作成して、図面『標準フロア.dwx』B202を読み込まれる。キッチンの位置B212を探し出して、その中にB214を描き、
図10を参照、保存且つ閉じる。
【0153】
次に総図を作成する。『標準フロア.dwx』B202中にはすでに注記情報があるので、給排水図面中の『標準フロア.dwx』B202から持ち込まれた注記情報を削除しなければならない。
【0154】
先ず、汎用参照ルールファイルB216を作成して、給排水図中の『標準フロア.dwx』B202から持ち込まれる注記情報をフィルタし、有用な実体(例えば、水槽、便器など)B208、B214だけを残す。例えば、『トイレ.dwx』B204を基本図とし、ファイルを選択し、右キーをクリックして、ポップアップメニューから「参照ルール新規作成」B216(
図11を参照)を選択する。「図形フィルタ」をクリックして、「選択オブジェクトから除く」ダイアログ ボックス中に適当なパラメータを設定して、すべての注記を除去し、給排水実体(例えば、水槽、便器など)だけを残して、『給排水.drf』B218(
図12を参照)ファイルを保存する。
【0155】
『総図.dwx』B220を作成し、『標準フロア.dwx』B202を読み込み、その後、『トイレ.dwx』B204と、『キッチン.dwx』B210を読み込み、この後の二つファイルを参照する時に、参照ルールファイルとして『給排水・drf』B218を指定する(
図13を参照)。
図14のとおり、参照ルールファイル『給排水.drf』B218によって、『総図.dwx』B220に『トイレ.dwx』B204と、『キッチン.dwx』B210を読み込む時に有用な給排水実体(例えば、水槽、便器など)だけを残して、給排水図面中のその他の『標準図.dwx』B202中から持ち込まれた注記情報を除去する。
【0156】
B発明のCAD図形システム中外部ファイル参照方法に関するある実施例において、参照ルールファイルはXMLファイルであり、拡張可能であり、保存と伝播が易しく、図面ファイルから独立しており、図面参照の際、任意被参照ファイルを指定することができ、参照ルールを重複に設定する必要がないため、作業効率を大幅向上するだけでなく、正確性も保証でき、CADの外部参照機能の制限を受けず、オリジナル図面ファイルへの影響もない。
【0157】
参照ルールファイルにXML書式を使用した原因は、主にXML書式は元々から信頼性と拡張性を持つとともに、XML書式ファイルの解析と生成技術面でも、すでに成熟しており、メンテナンス原価も低いからである。しかし、B発明中のルールファイルは独立であるため、その他のすべてのファイル書式にも使用でき、XML書式に限らない。
【0158】
B発明の実施例三
上記実施例一のCADシステム中外部ファイルの参照方法に基づき、B発明はまたCADシステムに用いる外部ファイル参照装置B300を提供し、以下具体的な図面と実施例に結合して説明することにする。
【0159】
図15はB発明のCADシステムの外部ファイル参照装置に用いる、ある実施例の機能モジュール図であり、具体的に、本実施例のこの外部ファイル参照装置B300は、
被参照ファイルに追加された少なくとも一つの参照条件によって、少なくとも一つの当該被参照ファイルから独立する参照ルールファイルを生成するための参照ルールファイル生成モジュールB301と、前記参照ルールファイル生成モジュールB301によって生成される参照ルールファイルを記憶するための第一記憶モジュールB302と、選択された参照ルールファイルによって対応する被参照ファイルを参照するための第一参照モジュールB303と、を含む。
【0160】
一つのCAD作図プロジェクトは、一般的に、複数の専門が協力し合って完成されており、且つ個々の専門が調べようとする被参照ファイル中のオブジェクトも異なっているので、一旦当面ユーザーが一つの被参照ファイル(具体的に、外部参照方式で読み込まれるその他のCAD図面、または挿入またはその他の方式で読み込まれるブロック、ExCel表、または写真などの外部ファイル)を参照すると、当該ユーザーは自分の実際需要によって当該被参照ファイルに少なくとも一つの参照条件(具体的に、当該参照条件は画層隠し操作命令、エリアカッティング操作命令、および/または図面フィルタ操作命令を含む)を追加して、当該被参照ファイルの参照を完成する。例えば、被参照ファイル中のあるオブジェクトに対する隠し(例えば、基本建築に関する注記情報の隠し、)、またはあるオブジェクトのプロパティ変更(例えば、カラー変更または線の太さの調整など)など。
【0161】
しかし、当面ユーザーによって追加された少なくとも一つの参照条件と被参照ファイルが一緒に記憶されることを避けるために、本実施例では当該被参照ファイルに追加される少なくとも一つの参照条件を単独に記憶して、被参照ファイルから独立するようにし、つまり、参照ルールファイル生成モジュールB301によって、当面ユーザーが当該被参照ファイルに追加した少なくとも一つの参照条件を取得し、て、当該少なくとも一つの参照条件によって少なくも一つの参照ルールファイルを生成し、拡張可能なファイル書式で上記第一記憶モジュールB302に記憶して、被参照ファイルから独立するようにする。
【0162】
ある具体的な実施例において、当該図面フィルタ操作命令は当該被参照ファイル中のそれぞれの要素タイプおよびその特徴に基づいて追加された自己定義参照条件(
図20を参照)であり、つまり、ユーザーは実際需要によって、被参照ファイル中に隠し(つまりフィルタ)または参照方式の変更が必要であるオブジェクトを選んで、さらに対応する参照方式を選定すれば良い。例えば、一つの実体を選んで、当該実体のカラーを赤などに変えるか、或いは一つの実体を選んで、当該実態を隠すか、或いは一つの実体を選んで、当該実体以外のすべての要素を隠して、当該実体だけを示すことができる。具体的に、その中のオブジェクトは当該被参照ファイル中に含まれる各種要素を含み、そのタイプは様々であって、例えば、一枚のCAD図面『キッチン.dwx』中の壁体、レンジ台、水槽、会社ロゴおよび表作成説明などの実体、および寸法、型式または機能などの注記が含まれており、勿論、その他のタイプもある。
【0163】
ある具体的な実施例において、当該記憶モジュールB302は、ただの当該参照ルールファイル生成モジュールB301によって生成された被参照ファイルを記憶することだけに用いられ、且つその中の当該参照ルールファイルはXML書式で記憶される。
【0164】
本実施において、当該被参照ファイルは予め少なくとも一つの参照ルールファイルと関連されている可能性があり、勿論、予めいかなる参照ルールファイルとも関連されていない可能性もある。そのため、もう一つの具体的な実施例において、当該記憶モジュールB302は、当該参照ルールファイル生成モジュールB301によって生成される参照ルールファイルを記憶する用途だけでなく、被参照ファイルを読み込む時に、同時に読み込まれる予め当該被参照ファイルと関連されたその他のユーザーによって設定された少なくとも一つの参照ルールファイルを記憶することにも用いられる。勿論、さらに、当該記憶モジュールB302は被参照ファイルの記憶にも用いられるが、但し、当該被参照ファイルと当該参照ルールファイルを別々に記憶して、両者間の独立的な記憶を保証することもできる。
【0165】
ある具体的な実施例において、一旦当面ユーザーが一つの参照ルールファイルを選定すると、当該参照モジュールB303は選定された参照ルールファイルによって対応する被参照ファイルを参照する。そのうち、当該選定された参照ルールファイルは参照ルールファイル生成モジュールB301によって当該当面ユーザーが追加した参照条件に基づいて生成されるか、予めその他のユーザが対応する装置の参照ルールファイル生成モジュールを利用してその他のユーザーによって追加された参照条件に基づいて生成され、且つ当面ユーザーによって、CADシステムを利用して被参照ファイルを読み込むと同時に読み込まれる。
【0166】
本実施例の当該参照装置はCADシステム中に集積して、CADシステムの一つのサブ機能APPとして使用することもできる。
【0167】
B発明の実施例四
B発明は、またもう一つのCADシステムの外部ファイル参照方法を提供するが、以下具体的な実施例と図面に結合して、詳しく説明するものとする。
【0168】
図16は、B発明のCADシステムにおける外部ファイル参照方法のもう一つの実施例フローチャートであり、具体的に、本実施例の当該参照方法は、
予め被参照ファイルとすでに関連された少なくとも一つの参照ルールファイルを取得するBS41段階を含む。
【0169】
一つのプロジェクトは一般的に複数専門の相互間協力によって完成されるので、実際利用中、当面ユーザーは一般的に一つの被参照ファイルを読み込むことになるが、当該被参照ファイルには予め少なくとも一つの参照ルールファイルと関連されているので、ユーザーが当該被参照ファイルを読み込む時に、当該被参照ファイルと関連されている参照ルールファイルも同時に読み込まれる。
【0170】
ある具体的な実施例において、当該被参照ファイルに予め関連された少なくとも一つの参照ルールファイルは、予めその他ユーザーによって当該被参照ファイルに追加された少なくとも一つの参照条件によって生成され、且つ拡張可能なファイル書式で当該被参照ファイルから独立に記憶され、具体的に、当該被参照ルールファイルはXML書式で記憶され、且つ当面ユーザーが当該被参照ファイルを読み込む時、当該被参照ファイルに関連された参照ルールファイルも同時に読み込まれる。
【0171】
ある具体的な実施例において、当該被参照ファイルは外部参照の方式で読み込まれたCAD図面であり、または挿入またはその他の方式で読み込まれるブロック、ExCel表、または写真などの外部ファイルでもあり、当該参照条件は画層隠し操作命令、エリアカッティング操作命令、および図面フィルタ操作命令を含み、そのうち、当該図面フィルタ操作命令は当該被参照ファイル中のそれぞれの要素タイプおよびその特徴に基づいて追加された自己定義参照条件(
図20を参照)である。
【0172】
ある具体的実施例において、当該参照条件は画層隠し操作命令、エリアカッティング操作命令、および/または図面フィルタ操作命令を含む。そのうち、図面フィルタ操作命令は被参照ファイル中のそれぞれのオブジェクトタイプおよびその特徴に基づいて追加される自己定義参照条件であり(
図20)、つまり、ユーザーは実際需要によって、被参照ファイル中に隠し(つまりフィルタ)または参照方式の変更が必要であるオブジェクトを選んで、さらに対応する参照方式を選定すれば良い例えば、一つの実体を選んで、当該実体のカラーを赤などに変えるか、或いは一つの実体を選んで、当該実態を隠すか、或いは一つの実体を選んで、当該実体以外のすべての要素を隠して、当該実体だけを示すことができる。具体的に、その中のオブジェクトは当該被参照ファイル中に含まれる各種要素を含み、そのタイプは様々であって、例えば、一枚のCAD図面『キッチン.dwx』中の壁体、レンジ台、水槽、会社ロゴおよび表作成説明などの実体、および寸法、型式または機能などの注記などが含まれており、勿論、その他のタイプもある。
【0173】
BS42は、選択された少なくとも一つの参照ルールファイルによって、対応する被参照ファイルを参照する。
【0174】
一般的に、特別な必要がないと、当面ユーザーは当該被参照ファイルに予め関連した少なくとも一つの参照ルールファイルを直接使用することもでき、新しい参照条件を追加して新しい参照ルールファイルを形成する必要はない。そのため、本実施例において、一旦当面ユーザーが当該被参照ファイルに予め関連された少なくとも一つの参照ルールファイルを選定した時に、選択された参照ルールファイルによって当該被参照ファイルを直接参照することができる。
【0175】
B発明の実施例五
実施例四の参照方法に基づき、B発明は、またCADシステムの外部ファイル参照装置を提供するが、以下具体的な図面と実施例に結合して説明することにする。
【0176】
図17は、B発明のCADシステムの外部ファイル参照装置に用いるまた一つの実施例を示した機能モジュール図であり、具体的に、本発明中の当該外部ファイル参照装置B500は、
被参照ファイルと関連する少なくとも一つの参照ルールファイルを取得するための参照ルールファイル取得モジュールB501と、
選択された少なくとも一つの参照ルールファイルによって被参照ファイルを参照するための第二参照モジュールB502と、を含む。
【0177】
一つのプロジェクトは複数の専門の相互間協力によって完成されるものであり、実際実施中、当面ユーザーは一般的にCADシステムを利用して一つの被参照ファイルを読み込み、且つ当該被参照ファイルは予め少なくとも一つの参照ルールファイルと関連されており、つまり、当面ユーザーが当該被参照ファイルを読み込む時に、予め当該被参照ファイルと関連された参照ルールファイルも同時に読み込まれて、CADシステムに記憶される。そのため、当面ユーザーが被参照ファイルを読み込む時に、参照ルールファイル取得モジュールB501を利用して当該被参照ファイルとすでに関連された参照ルールファイルを取得し、且つ当面ユーザーが対応する操作によって対応する参照ルールファイルを選定した時に、当該第二参照モジュールB502は選定された参照ルールファイルによって当該被参照ファイルを参照する。
【0178】
ある具体的な実施例において、当該参照ルールファイルは予めその他のユーザーが当該被参照ファイルに追加した少なくとも一つの参照条件によって生成され、且つ拡張可能な書式で当該被参照ファイルから独立して記憶され、具体的に、当該参照ルールファイルはXML書式で記憶される。
【0179】
ある具体的な実施例において、当該被参照ファイルは外部参照の方式で読み込まれたCAD図面であり、または挿入またはその他の方式で読み込まれるブロック、ExCel表、または写真などの外部ファイルでもあり、当該参照条件は画層隠し操作命令、エリアカッティング操作命令、および図面フィルタ操作命令を含み、そのうち、当該図面フィルタ操作命令は当該被参照ファイル中のそれぞれの要素タイプおよびその特徴に基づいて追加された自己定義参照条件(
図20を参照)である。
【0180】
ある実施例において、当該参照条件は画層隠し操作命令、エリアカッティング操作命令、および/または図面フィルタ操作命令を含む。そのうち、図面フィルタ操作命令は被参照ファイル中のそれぞれのオブジェクトタイプおよびその特徴に基づいて追加される自己定義参照条件であり(
図20)、つまり、ユーザーは実際需要によって、被参照ファイル中に隠し(つまりフィルタ)または参照方式の変更が必要であるオブジェクトを選んで、さらに対応する参照方式を選定すれば良い。例えば、一つの実体を選んで、当該実体のカラーを赤などに変えるか、或いは一つの実体を選んで、当該実体以外のすべての要素を隠して、当該実体だけを示す。具体的に、その中のオブジェクトは当該被参照ファイル中に含まれる各種要素を含み、そのタイプは様々であって、例えば、一枚のCAD図面『キッチン.dwx』中の壁体、レンジ台、水槽、会社ロゴおよび表作成説明などの実体、および寸法、型式または機能などの注記などが含まれており、勿論、その他のタイプもある。
【0181】
本実施例において、当該記憶モジュールは上記実施例三中の記憶モジュールと同じ記憶媒体を使用することができ、違う記憶媒体を使用することできる。従って、本実施例中の当該参照モジュールは上記実施例三中の参照モジュールと同じである。
【0182】
勿論、本実施例の当該参照装置はCADシステム中に集積して、CADシステムの一つのサブ機能APPとして使用することもできる。
【0183】
B発明の実施例六
B発明はコンピューターの読取可能記憶媒体も提供する。本実施例において、当該コンピューター読取可能記憶媒体は、RAM記憶装置、フラッシュ記憶装置、ROM記憶装置、EPROM記憶装置、EEPROM記憶装置、レジスター、ハードウェア、モバイルハードウェア、CD-ROMまたは本分野にすでに知られているすべてのその他の形式の記憶媒体を使用することもできる。
【0184】
コンピューター読取可能記憶媒体には一つまたは複数のプログラムが記憶されており、当該一つまたは複数のプログラムは一つまたは複数の処理装置によって実行されて、上記実施例一または実施例三中の一部または全部の段階を実現する。
【0185】
本実施例中のコンピューター読取可能記憶媒体には、一つまたは複数の外部ファイル参照プログラムが記憶されていて、被参照ファイルに追加される参照ルールファイルによって少なくとも一つの参照ルールファイルを生成して、拡張可能なファイル書式で被参照ファイルから独立して記憶される。従来の参照ルールをバイナリデータ形式でdwg図面ファイル中に記憶し、図面データと緊密に結合する方式に比べて、本実施例では、被参照ファイルを読み込む時に、実際需要によって任意の参照ルールファイルを指定することができ、参照条件を重複に設定ることが要らないので、作業効率を大きく向上して、正確性を保証することができる。さらに、参照ルールファイルは被参照ファイルから独立するために、従来の画層フィルタとエリアカッティング方式のほかに、図形フィルタの参照方式を追加することもできるので、図面中のオブジェクトタイプおよびその特徴によってフィルタの必要があるオブジェクトおよびそのフィルタ方式を速やかに選択することができる。
【0186】
B発明の実施例七
B発明の上記各実施例はコンピューターターミナル(端末)B600によって実施され、当該コンピューターターミナル(端末)B600は各種形式で実施される。例えば、携帯電話、タブレットPC、ノートPC、ポケットPCなどモバイルコンピュータータミナル、およびデジタルTV、ディスクトップPCなど固定コンピューターターミナルである。本実施例中ではディスクトップPCを例として説明するが、本分野の技術者なら、B発明の実施形態の構造によって、モバイルPCターミナルにも使用できることを理解し易いはずである。
【0187】
図18は、B発明のコンピューターターミナルのハードウェア構造略図であり、当該コンピューターターミナル(端末)B600は、表示ユニットB601、ユーザー入力ユニットB602、記憶装置B603、処理装置B604、コンピューター読取可能記憶媒体B605など部材を含む。本分野の技術者なら、
図18に示されたコンピューターターミナル構造はコンピューターターミナル構造を限定するものではなく、コンピューターターミナルは図に示された部材よりもっと多く、またはもっと少ない、或いはある部材の組み合わせ、若しくは違う部位の配置となることもできることを理解し易いはずである。
【0188】
以下
図14と
図15を参照してコンピューターターミナル(端末)B700の各部材に対して具体的に説明することにする。
【0189】
表示ユニットB701はユーザーが入力した情報またはユーザーに提供される情報をディスプレイすることに用いる。表示ユニットB701はディスプレイパネルを含み、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display,LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode,OLED)など形式でディスプレイパネルを構成することができる。
【0190】
ユーザー入力ユニットB702は入力される数字または文字情報を受信し、および電子設備のユーザー設定および機能制御と関連するキー信号の入力に用いる。具体的に、ユーザー入力ユニットB702はキーボード、マウスおよびその他の入力設備、例えばタッチ制御パネルなどを含む。ユーザー入力ユニットB702はその他の入力設備、例えば、機能キー(ボリューム制御キー、スイッチキーなど)、トラックボール、操作レバーなど中の一つまたは複数を含む場合もあり、具体的には、こちらで限定しない。
【0191】
さらに、タッチ制御パネルを入力ユニットとする場合、ディプレイパネルをカバーすることができ、タッチパネルがその上または付近にタッチ操作を検出すると、処理装置B704に伝送して、タッチ事象のタイプを確認し、その後処理装置B704はタッチ事象のタイプによって表示ユニットB701上に対応する影像出力を提供する。
図19において、タッチ制御パネルと表示ユニットB701は二つの独立した部材としてモバイルPCターミナルB700の入力と出力機能を実現しているが、ある実施例において、タッチ制御パネルと表示ユニットB701を集積してディスクトップPCの入力と出力機能を実現している。具体的には、こちらで限定しない。
【0192】
記憶装置B703は、ソフトプログラムおよび各種データの記憶に用いる。記憶装置B703は主にプログラム記憶エリアとデータ記憶エリアを含み、そのうち、プロブラム記憶エリアはOS、少なくとも一つの機能に要するAP(例えば、CAD―APP)などを記憶することができ、データ記憶エリアはコンピューター設備の使用のために作成したデータ(例えば、オーディオデータ、図面データ、参照ルールファイル)などを記憶することができる。これほかに、記憶装置B703は、高速ランダムアクセス記憶装置を含むことができ、ディスク記憶素子やフラッシュ記憶素子、またはその他の不揮発性固体記憶素子中の少なくとも1つの不揮発性記憶装置を含むこともできる。
【0193】
図18と
図19のとおり、ある実施例において、当該コンピューターの読取可能記憶媒体は当該記憶装置の一部であり、プログラム記憶エリアは、勿論、単独に一つの記憶ユニットとすることもでき、且つ当該コンピューターの読取可能記憶媒体は1セットの命令を含み、少なくとも一つの処理装置が前記命令を実行する時に、少なくとも一つの処理装置が、被参照ファイルによって追加される少なくとも一つの参照条件によって少なくとも一つの前記被参照ファイルから独立する参照ルールファイルを作成して、拡張可能な書式で前記被参照ファイルから独立して記憶する操作と、選択された少なくとも一つの参照ルールファイルによって、被参照ファイルを参照する操作と、を実行する。
【0194】
処理装置B704は電子設備の制御センターであり、各種インタフェースと回路を利用して電子設備全体の各部分を連結し、記憶装置B704中に記憶されているソフトプログラムおよび/またはモジュールを運行または実行させ、および記憶装置B703中に記憶されているデータを利用することによって、コンピューターの各種機能の実行およびデータ処理を通じて、コンピューターに対する全面的なモニタリングを実現する。処理装置B704は一つまたは複数の処理ユニットを含むことができ、好ましくて、前記処理装置B704はアプリケーション処理装置を集積することができ、当該アプリケーション処理装置は主にOSの処理、ユーザーインタフェースおよびAPPなどの処理に使用される。
【0195】
図18と
図19に示されていないけど、コンピューターターミナル(端末)B700には、通信モジュールを含むこともでき、ここでは再び繰り返して説明しない。
【0196】
説明して置きたいことは、本書中、用語「含む」、「含まれる」またはそのすべての変形はいずれも非排他性の意味での含みであり、よって、一連の要素を含むプロセス、方法、品物または装置はこれらの要素を含むだけでなく、はっきりと列挙されていないその他の要素を含み、或いはこのようなプロセス、方法、品物または装置が固有する要素も含む。もっと多くの制限がない限り、「一つの……を含む」との語句で限定する要素は、当該要素のプロセス、方法、品物または装置中には他の同一要素も含まれることを排除しない。
【0197】
以上の実施形態に対する説明を通じて、本分野の技術者なら、上記実施例の方法は、ソフトウェア+必須の汎用ハードウェアプラットフォームの方式を利用して実現できるということをはっきりと理解できるはずであり、勿論、ハードウェアを利用しても実現できるが、多くの状況においては前者の方がもっと優れた実施形態である。このような理解に基づき、B発明の技術手段は、本質上、または既存技術に寄与される部分を製品の形式で表現させることができ、当該コンピューターのソフトウェア製品は一つの記憶媒体(例えば、ROM/RAM、ディスク、CD-ROM)中に記憶され、幾つかの命令を以ってコンピューターターミナル(携帯電話、コンピューター、サーバー、またはネットワーク設備など)がB発明の個々の実施例に記載の上記方法を実行するようにする。
【0198】
以上、図面を参照して、B発明の実施例について説明をしたが、B発明は上記具体的実施形態に限定されるのではなく、上記具体的実施形態はただ何かを説明するためのものであり、何かを制限するためのものではない。本分野の普通技術者がB発明の啓示によって、B発明の趣旨と特許請求の範囲を離れずに、多くの変動をすることができるが、これらはいずれもB発明の保護範囲に属する。
【0199】
C発明:CADシステムに参照される層別操作システム、方法、コンピューター読取可能記憶媒体およびコンピューターターミナル
C発明はコンピューター支援設計(Computer Aided Design,CAD)システムに参照される層別操作方法およびそのシステム、コンピューター読取可能記憶媒体、ターミナルに関する。
【0200】
外部参照(External Reference,XREF)とは、CAD環境において、ユーザーが自分の当面図面ファイル中、外部参照の方法によってすべてのその他の図面を見ることができることを指し、例えば、デザイナーAが図面aを描く時に、図面a中には外部参照の方式で他のデザイナーが描いた図面b(またはその他の書式、例えば、PDFまたは写真などの外部ファイル)を読み込んで基本図として参照しているが、そのうち、図形bは図面aに参照される外部ファイルであり、外部参照でもある。
【0201】
コラボデザインとは、サーバーによる共有プラットフォームであり、CADシステムの外部参照機能を利用して、設計中のファイルを異なる専門の設計要求に従って、幾つかのモジュールファイルに分けてから再び組合せることを指し、つまり、各地、複数人のコラボデザインによって1つのプロジェクトの設計作業を行う方式を指す。コラボデザイン中、異なる専門のデザイナーは他のデザイナーが描いたCAD図面を参照するので、様々な参照関係が存在し、例えば、デザイナーAが図面aを描く時に、デザイナーBが描いた図面bを基本図として参照し、デザイナーBの図面bはデザイナーCが描いた図面cを参照しているので、ネスト参照関係を形成する。
【0202】
しかし、異なる専門のデザイナーが注目する方法はそれぞれ異なるので、複雑な参照関係が存在する時に、参照タイプを「被覆型参照」(overlay)、または「添付型参照」(attach)と指定することができる。
【0203】
ユーザーが「被覆性」を選択すると、当面図面中に参照され、且つ外部参照中にネスト参照されるその他の外部参照は当面図面に表示されない。例えば、デザイナーAが図面aを描く時に、図面bを参照して、「被覆型参照」を洗選択すれば、当面図面aには図面bにネスト参照される外部参照cは表示されない。
【0204】
ユーザーが「添付性」を選択すると、当面図面中に参照され、且つ外部参照中にネスト参照されるその他の外部参照も当面図面中に表示される。例えば、デザイナーAが図面aを描く時に、図面bを参照して、「添付型参照」を選択すると、図面a中には図面bが表示されると同時に、図面bにネスト参照される外部参照図面cも表示される。
【0205】
実際の工事中の応用において、一旦外部参照タイプを指定すると、後に外部参照およびそれとネスト参照されるその他の外部参照との間の参照関係を変えることが難しくなり、例えば、図面bがそれぞれ「被覆型」参照方式で図面cを参照し、「添付型」参照方式で図面dを参照し、図面aが参照図面bのタイプを「添付型」と指定した場合、図面a中には図面bと図面dが同時に表示されるが、図面cは表示されない。もし、後に図面cを表示したい場合には、最初から始めるしかなく、つまり、先ず、図面bの参照図面cの参照方式(つまり、「添付型」に変える)を変えた後、図面aに改めて外部参照bを読み込まなければならない。
【0206】
同じく、後に図面dを表示したくない場合には、最初から始めるしかなく、つまり、先ず図面bの参照図面dの参照方式を変えた(つまり、「被覆型」に変える)後、図面aに改めて外部参照bを読み込む。そのため、従来のCADシステムにおいて、参照タイプ変える操作が非常に煩雑で、円滑性に欠けている。また、当面図面のユーザーは参照したい図面のその他の図面に対する参照方式を変更させる必要な権限がない可能性もある。例えば、空調エンジニアが給排水図面を参照する時、給排水図面の建築図面に対する参照方式を変える(この時の権限は給排水エンジニアに属する)必要な権限がない可能性もある。
【0207】
また、層別ネスト参照が存在する参照関係において、一つのファイルは一般的に1つの外部参照を重複に参照することになり、例えば、図面a中には2部の外部参照図面bが重複に参照されており、図面bは図面cを参照している。一旦図面bを分離またはアンロードすると、図面a中に重複参照された2部の図面bおよびその中の図面cはいずれも同時に消えてしまい、つまり、それぞれの外部参照に対する独立的操作ができず、円滑性に欠けているので、ユーザーの操作が不便だし、作業効率も低い。
【0208】
C発明は、既存CADシステムに存在する外部参照方式の上記欠点をある程度克服または緩和できる、新型CADシステム参照方式を提供することを課題とする。
【0209】
上記課題を解決するために、C発明は、少なくとも一つの第一要素を含む第一ファイルと、少なくとも一つの第二要素を含む第二ファイルと、を含み、前記少なくとも一つの第一要素は前記第二ファイル中に複製且つ重なり、前記少なくとも一つの第一要素は第一制御点と関連され、前記第一制御点を通じて前記少なくとも一つの第一要素に対する独立操作を実現できる、ことを特徴とするCADシステムに参照される層別操作システムを開示している。
【0210】
さらに、前記少なくとも一つの第二要素は第二制御点と関連され、前記第二制御点を通じて前記少なくとも一つの第二要素に対する独立操作を実現できる。
【0211】
さらに、前記少なくとも一つの第一要素と前記少なくとも一つの第二要素は、いずれも第三ファイル中に複製・重なる。
【0212】
さらに、前記第一制御点は前記第二制御点のサブ制御点として設置され、前記第二制御点を通じて、(i)前記少なくとも一つの第二要素、および(ii)前記第一制御点と関連された前記少なくとも一つの第一要素との同時操作を実現できる。
【0213】
さらに、前記少なくとも一つの第一要素と前記少なくとも一つの第二要素はいずれも第三ファイル中に複製・重なる。
【0214】
さらに、第四ファイルも含み、前記第四ファイルは少なくとも一つの第四要素を含み、前記少なくとも一つの第四要素は前記第二ファイル中に複製且つ重なり、前記少なくとも一つの第四要素は第四制御点と関連され、前記第四制御点を通じて前記少なくとも一つの第四要素に対する独立操作を実現できる。
【0215】
さらに、前記第一ファイルと前記第四ファイルは同一のCAD図面である。
【0216】
さらに、前記少なくとも一つの第一要素は前記第二制御点とも直接関連され、前記第二制御点を通じて前記少なくとも一つの第一要素と前記少なくとも一つの第二要素に対する同時操作を実現でき、さらに、前記操作は、表示、隠し、バインディング、分離、再ロード、アンロードであり、さらに、前記少なくとも一つの第一要素と前記少なくとも一つの第二要素はCAD図面上の実体、オブジェクト、ブロックおよび/またはセットである。
【0217】
既存CADシステム中に存在する外部参照方式の欠点を克服且つ緩和するために、C発明は、また、第一ファイルから少なくとも一つの第一要素を取得する段階と、第一制御点を作成して、前記少なくとも一つの第一要素と関連させる段階と、前記少なくとも一つの第一要素を第二ファイル中に複製・重ねる段階と、前記第一制御点を通じて前記少なくとも一つの第一要素を独立に操作する段階と、を含むことを特徴とするCADシステムに参照される層別操作方法を開示している。
【0218】
さらに、第二ファイルから少なくとも一つの第二要素を取得する段階と、第二制御点を作成して、前記少なくとも一つの第二要素と関連させる段階と、前記少なくとも一つの第一要素と前記少なくとも一つの第二要素をいずれも第三ファイル中に複製・重ねる段階と、前記第二制御点を通じて前記少なくとも一つの第二要素を独立に操作する段階と、を含む。
【0219】
さらに、前記第一制御点を前記第二制御点のサブ制御点と設定し、前記第二制御点を通じて、(i)前記少なくとも一つの第二要素、および(ii)前記第一制御点と関連された前記少なくとも一つの第一要素を同時に操作する段階を含む。
【0220】
さらに、第四ファイルから少なくとも一つの第四要素を取得する段階と、第四制御点を作成して、前記少なくとも一つの第四要素と関連させる段階と、前記少なくとも一つの第四要素を前記第二ファイル中に複製・重ねる段階と、前記第四制御点を通じて前記少なくとも一つの第四要素を独立に操作する段階と、を含む。
【0221】
さらに、前記第一ファイルと前記第四ファイルは同一のCAD図面である。さらに、前記少なくとも一つの第一要素を前記第二制御点に直接関連させる段階と、前記第二制御点を通じて前記少なくとも一つの第一要素と前記少なくとも一つの第二要素を同時に操作する段階を含み、さらに、前記操作は表示、隠し、バインディング、分離、再ロード、アンロードであり、さらに、前記少なくとも一つの第一要素はCAD図面上の実体、オブジェクト、ブロックおよび/またはセットである。
【0222】
既存CADシステム中に存在する外部参照方式の欠点を克服且つ緩和するために、C発明は、第一ファイルと第二ファイルの記憶に用いるファイル記憶モジュールと、前記第一ファイルから少なくとも一つの第一要素を取得するための要素取得モジュールと、第一制御点を作成し、且つ前記少なくとも一つの第一要素と関連させるための制御点作成モジュールと、前記少なくとも一つの第一要素を前記第二ファイル中に複製・重ねるための複製重ねモジュールと、前記第一制御点と関連された前記少なくとも一つの第一要素を独立に操作するための制御点操作モジュールと、を含むことを特徴とするCADシステムに参照される層別操作システムを開示している。
【0223】
さらに、前記要素取得モジュールは前記第二ファイルから少なくとも一つの第二要素を取得し、前記制御点作成モジュールは第二制御点を作成して、前記少なくとも一つの第二要素と関連させ、前記複製・重ねモジュールは前記少なくとも一つの第一要素と前記少なくとも一つの第二要素をいずれも第三ファイルに複製・重ね、前記第三ファイルは前記ファイル記憶モジュール中に記憶され、前記制御点操作モジュールは前記第二制御点と関連されている少なくとも一つの第二要素を独立に操作する。
【0224】
さらに、C発明は、また前記第一制御点を前記第二制御点のサブ制御点に設定するための制御点層別作成モジュールを含み、前記制御点操作モジュールは、前記第二制御点に対する操作を通じて、(i)前記少なくも一つの第二要素、および(ii)前記第一制御点と関連された前記少なくとも一つの第一要素との同時操作を実現する。
【0225】
さらに、前記要素取得モジュールは第四ファイルから少なくとも一つの第四要素を取得し、前記第四要素は前記ファイル記憶モジュール中に記憶され、前記制御点作成モジュールは第四制御点を作成して、前記少なくとも一つの第四要素と関連させ、前記複製・重ねモジュールは前記すくなくとも一つの第四要素を前記第二ファイル中に複製・重ね、前記制御点操作モジュールは前記第四制御点を操作することによって前記少なくとも一つの第四要素を独立に操作する。
【0226】
さらに、前記第一ファイルと前記第四ファイルは同一のCAD図面である。さらに、C発明は、前記少なくとも一つの第一要素を前記第二制御点に直接関連させる制御点作成モジュールを含み、前記制御点操作モジュールは、前記第二制御点を操作することによって前記少なくとも一つの第一要素と前記少なくとも一つの第二要素を同時に操作する。さらに、前記制御点操作モジュールは表示、隠し、バインディング、分離、再ロードおよび/またはアンロードなどを実現でき、さらに、前記少なくとも一つの第一要素はCAD図面上の実体、オブジェクト、ブロックおよび/またはセットである。
【0227】
既存CADシステム中に存在する外部参照方式の欠点を克服且つ緩和するために、C発明は、また1セットの命令を含み、前記命令を実行する時に、少なくとも一つの処理装置が、第一ファイルから少なくとも一つの第一要素を取得する操作と、第一制御点を作成して、前記少なくとも一つの第一要素と関連させる操作と、前記少なくとも一つの第一要素を第二ファイル中に複製・重ねる操作と、前記第一制御点を通じて前記少なくとも一つの第一要素を独立操作する操作と、を実行することを特徴とするコンピューター読取可能記憶媒体を開示している。
【0228】
既存CADシステム中に存在する外部参照方式の欠点を克服且つ緩和するために、C発明は、少なくとも一つの処理装置、および前記処理装置にカップリングされるコンピューター読取り可能記憶媒体を含み、そのうち、前記コンピューター読取可能記憶媒体は1セットの命令を含み、少なくとも一つの処理装置が前記命令を実行する時に、少なくとも一つの処理装置が、第一ファイルから少なくとも一つの第一要素を取得する操作と、第一制御点を作成して、少なくとも一つの第一要素と関連させる操作と、前記少なくとも一つの第一要素を第二ファイル中に複製・重ねる操作と、前記第一制御点を通じて前記少なくとも一つの第一要素を独立に操作する操作と、を含むことを特徴とするコンピューター読取可能記憶媒体を開示している。
【0229】
C発明の実施例の目的や技術手段および長所をもっとはっきりとさせるために、以下C発明実施例中の図面を参照して、C発明実施例中の技術手段に対してはっきり且つ完全な説明をする。明らかなことに、説明される実施例はC発明の一部の実施例であって、全部の実施例ではない。本分野の普通技術者が、C発明の実施例に基づき、創造的な労働をせずに取得したすべてのその他の実施例は、いずれもC発明の範囲に属する。
【0230】
C発明の実施例一
例を挙げてC発明の段階を説明すれば、A、B、C三人がコラボデザインで作業を分担する場合、それぞれ自分が分担する図面内容を描き、Aがは図面を描く時にBの内容を参照し、BはCの内容を参照し、AはCの内容を見ても良い、この時に、以下段階からなる。
【0231】
Cは図面(C106)を描いて、サーバーに提出する。
【0232】
BはCの図面(C106)をダウンロードして、自分の図面(C104)を描く時にCを参照し、Cの内容(C106)はB(104)に複製・重なる。
【0233】
AはBの図面(C104)をダウンロードして、自分の図面(C102)を描く時にB(104)を参照し、Bの内容(C104)はA(102)に複製・重なる。
【0234】
この時に、AからBへ、さらにCへのネスト関係が形成される(
図21(a))。
【0235】
AがCの内容(C106)を見たい場合には、Bのサブ参照をオンにすると、C発明はCの内容(C106)をA(C102)に複製・重なることになり、よって、A(C102)はB(C104)とC(C106)を同時に見ることができる。
【0236】
AがC(C106)を見たくない場合には、Bのサブ参照をオフにすると、C発明はCの複製内容を削除することになり、よって、AはBの内容(C104)だけが見える。
【0237】
A(C108)は複数部B(
図21(b))を参照でき、B1(C110)およびB2(C114)とし、B1(C110)のサブ級C1(C112)をオフにするか、B1(C110)自体をオフにしても、B2(C114)および/またはそのサブ級C2(C116)の内容展示に影響がなくなり、よって、複数部参照内容の円滑な展示効果を実現し、相互間邪魔にならない。
【0238】
C発明の実施例二
一つの利用場面を以下のとおり仮定する。作業図面がa.dwx(C400)であり、我々は異なる位置において二部のb.dwx(C300aとC300b)を参照しており、b.dwcファイル中には、さらにc.dwx(C200)を参照している。cの内容は
図2に示す一つの図形c(C202)であり、bの内容は
図23に示すcの内容+図形b(c302)であり、aの内容は
図24に示す二つのbの内容+図形a(C402)であり、
図25に示す樹状関係を形成し、その中の一部であるc(C202b)の内容を一時見たくない場合、CADユーザーはコラボデザインシステムにこの参照をオフにする命令を出すと、指定されたこの一部のc(C202b)は消えて、aの内容は
図26に示すように変わる。bの内容も同じくオフにすることができ、個々の層はいずれも制御でき、一部一部の参照はいずれも独立に制御でき、1部のc(C202b)をオフにした上、さらに一部のb(C300a)をオフにした効果は
図27に示すとおりである。
【0239】
ある実施例において、独立制御は制御点を通じて実現される。例えば、c(C202b)は一つの制御点に関連され、この制御点はc.dwx(C200)中の要素に一つの独特のtagを増加することによってこの要素集合に対する独立制御を実現しでき、c.dwx(C200)中の要素の共有属性(例えば、すべてc.dwx(C200)から由来する)を抽出することによってこの要素集合に対する独立制御を実現することもできる。上記2種の方式のほかに、その他のCADシステムによく見られる制御方式もC発明中に利用することができるが、いずれもC発明の保護範囲に属する。
【0240】
C発明の実施例三
ある実施例において、C発明は、第一枚CAD図面(例えば、空調図面)と、第一枚CAD図面に参照され、その図面の内容が第一CAD図面中に複製・重なって、表示または隠される第二枚CAD図面(例えば、電気図面)と、第二枚CAD図面に参照され、その図面の内容が第二枚CAD図面中に複製・重なって、表示または隠される第三枚CAD図面(例えば、建築図面)と、を含み、第一枚CAD図面が第二枚CAD図面を参照する時に、間接的に第三CAD図面を参照する(つまり、ネスト関係を形成)ことになり、第三枚CAD図面の内容も第一枚CAD図面に複製・重なり、表示または隠しもできる。ある実施例において、C発明は再び改めて参照参照を挿入する必要がなく、直接操作画面上において、簡単にクリックすることによって、参照の表示と隠しを実現することができ、必ずトップ級参照を操作する制限を受けず、個々の参照を独立に操作でき、同一由来の参照参照を単独に制御することができる。
【0241】
C発明の実施例四
ある実施例において、C発明は、少なくとも一つの第一要素を含む第一ファイルと、少なくとも一つの第二要素を含む第二ファイルと、少なくとも一つの第一要素を含む第一ファイルと、を含み、前記少なくとも第一要素は前記第二ファイル中に複製・重なり、前記少なくとも第一要素は第一制御点と関連され、前記第一制御点を通じて前記少なくとも一つの第一要素に対する独立操作を実現できる、ことを特徴とするCADシステムに参照される層別操作システムを開示している。
【0242】
C発明と既存CAD作図プラットフォームとの相違点:被参照CAD図面(つまり、「第一ファイル」)の内容(つまり、各種CAD要素、例えば、実体、オブジェクト、ブロック、セット)は当面CAD図面(つまり、「第二ファイル」)中に複製・重なり、複製・重なった内容はいずれもすでに第一制御点と関連されるので、当面のCAD図面を編集しているユーザーが直接制御することができる。例えば、前記第一制御点を通じて第一ファイルから抽出した一つまたは複数の第一要素(例えば、建築エンジニアが描いた図面は第一ファイルであり、図面上には建築壁体がある)を抽出して、給排水エンジニアが描いた図面(第二ファイル)上に表示させ、建築壁体全部を隠すこともできる。
【0243】
さらに、ある実施例において、前記第二ファイル(例えば、給排水図面)上の一つまたは複数の第二要素(例えば、パイプライン、水槽)は第二制御点と関連され、給排水エンジニアも前記第二制御点を通じて一つまたは複数の第二要素(パイプラインと水槽などの給排水実体)を制御することができる。本実施例において、第二ファイル上の第一要素(例えば、建築実体)と第二要素(例えば、給排水実体)は異なる制御点を通じて制御されるので、給排水エンジニアが第一制御点を通じて第一要素の表示と隠しを制御する時に、第二ファイル上の第二要素は影響を受けない。同じく、給排水エンジニアが第二制御点を通じて第二要素の表示または隠しを制御する時に、第二ファイル上に複製・重なる第一要素も同様に影響を受けない。言い換えると、制御点を通じて、当面のCAD図面を描いている給排水エンジニアは自分が描いた給排水実体および/またはオブジェクトを独立に制御且つ操作することができ、建築CAD図面に複製・重なる建築実体および/またはオブジェクトを独立に制御且つ操作することもできる。
【0244】
さらに、ある実施例において、第一要素(例えば、建築実体および/またはオブジェクト)と第二要素(例えば、給排水実体および/またはオブジェクト)はいずれも第三ファイル(例えば、電気CAD図面)中に複製・重なる。
【0245】
上記のとおり、既存技術において、CAD図面の各層の重なりによってネスト関係が現れた時に、第一要素表示(つまり、第一ファイルと第二ファイルとの間に添付型参照を使用)と第一要素隠し(つまり、第一ファイルと第二ファイルとの間に被覆型参照を使用)との間における転化は非常に面倒であり、第一ファイルと第二ファイルとの間の参照タイプを改めて設定しなければならないが、多くの場合、下位のエンジニア(例えば、この実施例では電気エンジニア)は給排水エンジニアが設定した参照タイプを修正する権限はない。このような問題はコラボデザイン工事プロジェクトにとって、特に面倒である。なぜならば、CAD図面の重なり層は非常に多く、ここの実施例中に説明された三段を大きく上回るからである。
【0246】
しかし、C発明において、第一要素を第一制御点と関連させて、第一制御点を操作することによって、独立に表示または隠しを実現することができるので、電気エンジニアが建築壁体を調べたい場合には、第一制御点を通じて第一要素を表示すれば良く、電気エンジニアが給排水パイプラインや水槽などの要素だけを調べたい場合には、第二制御点を通じて第一要素の全部を隠せば良い。よって、既存技術中、建築図面と給排水図面との間の参照関係を改めて設定する問題を避けることができ、コラボデザイン作業時の作業効率を向上することができる。
【0247】
ある実施例において、前記第一制御点は前記第二制御点のサブ制御点として設定されることができ、前記第二制御点を通じて、(i)前記少なくも一つの第二要素、および(ii)前記第一制御点と関連する前記少なくとも一つの第一要素に対する同時操作を実現できる。これらの実施例において、下位の電気エンジニアが前記第二制御点を通じて第二ファイル中の第二要素を第三ファイルに複製・重ねる時に、第一要素も同時に第三ファイル中に複製・重なり、且つ、下位電気エンジニアは前記第二制御点を通じて、前記第一要素(例えば、建築実体)と前記第二要素(例えば、給排水実体)を同時に操作でき、第一要素と第二要素のを同時に表示または隠すことができる。勿論、下位エンジニアが建築実体だけを隠したい場合には、第一制御点を単独に操作することによって実現することができ、給排水実体にいかなる影響も与えない。
【0248】
ある実施例において、C発明のCADシステムに参照される層別操作システムは、第四ファイル(例えば、空調CAD図面)も含み、前記第四ファイルは少なくとも一つの第四要素(例えば、空調実体とオブジェクト)を含み、前記少なくとも一つの第四要素は前記第二ファイル中に複製・重なり、前記少なくとも一つの第四要素は第四制御点と関連され、前記第四制御点を通じて前記少なくとも一つの第四要素に対する独立操作を実現できる。これらの実施例において、給排水エンジニアは前記第一制御点と第四制御点を通じて、建築要素と空調要素をそれぞれ制御且つ操作することができる。ほかの実施例において、第四ファイルと第一ファイルは同一のCAD図面であって、給排水エンジニアも第一制御点と第四制御点を通じて、異なる位置の建築要素と空調要素の表示または隠しをそれぞれ制御且つ操作することができる。言い換えると、同じAD図面を繰り返して上級CAD図面中に複製・重なることができ、且つそれらに対する単独操作と制御も実現できる。
【0249】
ある実施例において、第一制御点を第二制御点のサブ制御点に設定することによって、第一ファイル中の第一要素を直接第二制御点と関連させることができるので、やはり第一要素と第二要素に対する同時操作を実現できる。言い換えると、これらの実施例において、前記第二制御点は第一要素と第二要素に同時に関連されているので、下位の電気エンジニアが建築要素と給排水要素を同時に表示または隠したい場合には、第二制御点を操作するだけで、完了させることができる。勿論、下位の電気エンジニアが建築要素だけを隠したい場合には、第一制御点を単独に操作することによって実現でき、この時、建築要素だけが隠され、給排水要素は影響を受けない。
【0250】
ある実施例において、前記操作は、表示と隠しのほかに、バインディング、分離、再ロードまたはアンロードも含まれる。
【0251】
ある実施例において、前記少なくとも一つの第一要素と前記少なくとも一つの第二要素は、CAD図面上の実体、オブジェクト、ブロックおよび/またはセットである。
【0252】
C実施例の実施例五
ある実施例において、C発明は、
第一ファイルから少なくとも一つの第一要素を取得するCS101段階と、
第一制御点を作成して、前記少なくとも一つの第一要素と関連させるCS102段階と、
前記少なくとも一つの第一要素を第二ファイル中に複製・重ねるCS103段階と、
前記第一制御点を通じて前記少なくとも一つの第一要素を独立に操作するCS104段階と、を含む(
図28)、ことを特徴とするCADシステムに参照される層別操作方法を開示している。
【0253】
C発明と既存CAD作図外部参照方法との相違点:被参照CAD図面(つまり、「第一ファイル」、例えば建築CAD図面)の内容(つまり、各種CAD要素、例えば、実体、オブジェクト、ブロック、セット)は当面CAD図面(つまり、「第二ファイル」、例えば給排水CAD図面)中に複製・重なる。且つ、複製・重なった内容はいずれもすでに第一制御点と関連されるので、当面のCAD図面を編集しているユーザーが直接制御することができる。つまり、前記第一制御点を通じて第一ファイルから抽出した一つまたは複数の第一要素(例えば、建築エンジニアが描いた図面は第一ファイルであり、図面上には建築壁体がある)を給排水エンジニアが描いた図面(第二ファイル)上にディプレイし、建築壁体全部を隠すこともできる。
【0254】
ある実施例において、C発明の操作方法は、また第二ファイルから少なくとも一つの第二要素を取得するCS105段階と、第二制御点を作成して、前記少なくとも一つの第二要素と関連させるCS106段階と、前記少なくとも一つの第一要素と前記少なくとも一つの第二要素をいずれも第三ファイル中に複製・重ねるCS107段階と、前記第二制御点を通じて前記少なくとも一つの第二要素を独立に操作するCS108段階と、を含む(
図29)。
【0255】
ある実施例において、C発明の操作方法は、また前記第一制御点は前記第二制御点のサブ制御点として設定する段階を含み、前記制第二御点を利用して、(i)前記少なくも一つの第二要素、および(ii)前記第一制御点と関連する前記少なくとも一つの第一要素に対する同時操作をする。
【0256】
ある実施例において、C発明は、また第四ファイルから少なくとも一つの第四要素を取得する段階と、第四制御点を作成して、前記少なくとも一つの第四要素と関連する段階と、前記少なくとも一つの第四要素を第二ファイル中に複製・重ねる段階と、前記第四制御点を通じて前記少なくとも一つの第四要素を独立に操作する段階と、を含む。
【0257】
ある実施例において、前記第一ファイルと前記第四ファイルは同一のCAD図面である。これらの実施例は実際上一つのCADファイルが他のCADファイルによって複数回繰り返して参照できるが、CADユーザーは依然として異なる制御点を設置することによって、これらの複数回繰り返して参照に対する独立制御を実現できるということを反映している。
【0258】
ある実施例において、C発明の操作方法は、また前記少なくとも一つの第一要素と前記第二制御点を直接関連させる段階と、前記第二制御点を通じて前記少なくとも一つの第一要素と前記少なくとも一つの第二要素を同時に操作する段階と、を含む。これらの実施例の適用場面の一つとしては、下位の空調エンジニアが図面を描く時に、建築と電気の状況を同時に参照することが要する場合、建築または電気の配置を単独に調べる必要がないので、建築図面と電気図面の要素を同一の制御点に関連させることによって、一つの制御点を利用して層別要素を同時に開閉することができ、この場面におけるCADユーザーの作図効率を向上できる。
【0259】
ある実施例において、前記操作は、表示と隠しのほかに、バインディング、分離、再ロードまたはアンロードである。ある実施例において、前記少なくとも一つの第一要素は、CAD図面上の実体、オブジェクト、ブロックおよび/またはセットである。
【0260】
C発明の実施例六
ある実施例において、C発明は、第一ファイルと第二ファイルの記憶に用いるファイル記憶モジュールC501と、前記第一ファイルから少なくとも一つの第一要素を取得するための要素取得モジュールC502と、第一制御点を作成し、且つ前記少なくとも一つの第一要素と関連させるための制御点作成モジュールC503と、前記少なくとも一つの第一要素を前記第一ファイル中に複製・重ねるための複製重ねモジュールC504と、前記第一制御点と関連された前記少なくとも一つの第二要素を独立に操作するための制御点操作モジュールC505と、を含むことを特徴とするCADシステムに参照される層別操作システムC500を開示している。ある実施例において、これらのモジュールは独立に設置されるか、一つに集積されることもできる。
【0261】
ある実施例において、前記要素取得モジュールC502は前記第二ファイルから少なくとも一つの第二要素を取得し、前記制御点作成モジュールC503は第二制御点を作成して、前記少なくとも一つの第二要素と関連させ、前記複製・重ねモジュールC504は前記少なくとも一つの第一要素と前記少なくとも一つの第二要素をいずれも第三ファイルに複製・重ね、前記第三ファイルは前記ファイル記憶モジュール中に記憶され、前記制御点操作モジュールC505は前記第二制御点と関連されている少なくとも一つの第二要素を独立に操作する。
【0262】
ある実施例において、C発明の操作システムは、また前記第一制御点を前記第二制御点のサブ制御点に設定するための制御点層別作成モジュールC506を含み、前記制御点操作モジュールC505は、前記第二制御点を操作することによって、(i)前記少なくも一つの第二要素、および(ii)前記第一制御点と関連された前記少なくとも一つの第一要素との同時操作を実現する。
【0263】
ある実施例において、前記要素取得モジュールC502は第四ファイルから少なくとも一つの第四要素を取得し、前記第四要素は前記ファイル記憶モジュールC501中に記憶され、前記制御点作成モジュールC503は第四制御点を作成して、前記少なくとも一つの第四要素と関連させ、前記複製・重ねモジュールC504は前記すくなくとも一つの第四要素を前記第二ファイル中に複製・重ね、前記制御点操作モジュールC505は前記第四制御点を操作することによって前記少なくとも一つの第四要素を独立に操作する。
【0264】
ある実施例において、前記第一ファイルと前記第四ファイルは同一のCAD図面である。
【0265】
ある実施例において、前記制御点作成モジュールC503は前記少なくとも一つの第一要素と前記第二制御点を直接関連させ、前記制御点操作モジュールC505は前記第二制御点を操作することによって前記少なくとも一つの第一要素と前記少なくとも一つの第二要素を同時に操作する。
【0266】
ある実施例において、前記制御点操作モジュールC505は表示、隠し、バインディング、分離、再ロードおよび/またはアンロードなどを実現できる。ある実施例において、前記少なくとも一つの第一要素はCAD図面上の実体、オブジェクト、ブロックおよび/またはセットである。
【0267】
C発明の実施例七
ある実施例において、C発明は1セットの命令を含み、前記命令を実行する時に、少なくとも一つの処理装置が、第一ファイルから少なくとも一つの第一要素を取得する操作と、第一制御点を作成して、前記少なくとも一つの第一要素と関連させる操作と、前記少なくとも一つの第一要素を第二ファイル中に複製・重ねる操作と、前記第一制御点を通じて前記少なくとも一つの第一要素を独立操作する操作と、を実行することを特徴とするコンピューター読取可能記憶媒体を開示している。
【0268】
C発明の実施例八
ある実施例において、C発明は少なくとも一つの処理装置、および前記処理装置にカップリングされた前記コンピューター読取可能記憶媒体を含み、そのうち、前記コンピューター読取可能記憶媒体は1セットの命令を含み、少なくとも一つの処理装置が前記命令を実行する時に、少なくとも一つの処理装置が、第一ファイルから少なくとも一つの第一要素を取得する操作と、第一制御点を作成して、前記少なくとも一つの第一要素と関連させる操作と、前記少なくとも一つの第一要素を第二ファイル中に複製・重ねる操作と、前記第一制御点を通じて前記少なくとも一つの第一要素を独立に操作する操作と、を含むことを特徴とするコンピューターターミナルを開示している。
【0269】
上記実施例から見られる、C発明の技術的メリット:
1.便利で速い:実際需要に応じて外部参照CAD要素に対する表示または隠しなど操作を行う時に、エンジニアは参照参照を改めて挿入(例えば、被覆型と添付型との間で転換)する必要がなく、直接CADコラボデザインシステム操作インタフェース上において対応する制御点を簡単にクリックすることによって被参照内容の開閉を制御することができる。
【0270】
既存CAD作図プラットフォームは一般的に外部参照方式を使用しているので、ネスト参照タイプ(被覆型参照または添付型参照)を追加した後、修正がなかなか難しくなる。ネスト参照を隠す(つまり、添付型から被覆タイプに転換)か、ネスト参照を表示(つまり、被覆型から添付型に転換)するかを問わず、いずれも被参照図面を開いてネスト参照の参照方式を調整しなければならない。
【0271】
C発明と既存CAD作図プラットフォームとの相違点:被参照CAD図面の内容は当面CAD図面中に複製・重なり、複製・重なりは当面CAD図面を編集しているユーザーによって直接制御できる。そのため、CAD図面が複数層に重なって、ネスト関係が現れると、当面CAD図面を編集しているユーザーはCAD図面間の複製・重なり操作を実行するかどうかを決定することによって、ネスト内容を表示するか、隠すかを制御できる。
【0272】
2.層別操作:層別に嵌れた参照に対して、依然として任意操作が可能であり、必ずトップ級参照を操作する制限を受けず、必ず経路の最末端ノードから(つまり、
図25中のC2(C200.C200a、C200b)、「リーフノード」とも称する)層別に上向きに閉じる必要もない。
【0273】
3.個々の参照操作は独立しており、同一由来の参照参照に対して、単独に制御でき、これによって、外部参照方式の一つを開くとすべてが開かれ、一つを閉じるとすべてが閉じられる問題を解決できる。
【0274】
4.C発明はコラボデザインにおける循環参照の問題をある程度回避できる。自己指向性ネスト参照を含む図形を循環参照と称する。例えば、図形Aには図形Bが添付され、図形Bには図形Cが添付され、図形Cにはまた図形Aが添付されおり、参照の序列がA>B>C>Aとなっているが、これが循環参照である。既存CADシステム中の外部参照方式では循環参照問題を見事に処理することができない。「被覆型」は直接循環を回避し(Cは表示されない)、「添付型」は循環が破断される。これに対し、C発明において、各層の図面は独立に制御でき、例えばCに参照されるAは独立に閉じられるので、CがAを循環参照しても問題が発生しない。例えば、空調図面に給排水図面を参照し、給排水図面に建築図面を参照し、建築図面にまた空調図面を循環参照した場合、建築図面の制御点に空調図面を制御する制御点を設置すれば良い。そのため、C発明は循環参照関係を受け入れることができる。
【0275】
以上、図面を参照して、C発明の実施例について説明をしたが、C発明は上記具体的実施形態に限定されるのではなく、上記具体的実施形態はただ何かを説明するためのものであり、何かを制限するためのものではない。本分野の普通技術者がC発明の啓示によって、C発明の趣旨と特許請求の範囲を離れずに、多くの変動をすることができるが、これらはいずれもC発明の保護範囲に属する。
【0276】
D発明:編集可能な環境下でCAD図面参照変化をチェックできる方法、システム、コンピューター読取可能記憶媒体およびコンピューターターミナル
D発明は編集可能な環境下でCAD図面参照変化をチェックできる方法、システム、コンピューター読取可能記憶媒体およびコンピューターターミナルに関する。
【0277】
複数人の分担・協力によって完成される一つのプロジェクトにおいて、相互間は全く独立するものではなく、いずれも参照関係があり、他人の作業成果に基づいて自分の作業を行うと同時に、他人の作業にも参照を提供することになる。そして、一つの重大な意義がある設計成果は一発に成り立つものではなく、繰り返した修正によって、漸次に補完される。従って、コラボデザイン作業中の重要な段階が生み出されるが、これが参照される他人のCAD図面の修正(参照条件または参照ファイル)を更新して、最新成果と同期化させ、後続の設計作業に偏差が出ないようにすることである。しかし、更新後は、多くの内容が変わってしまい、もし自分の作業内容に影響があれば、対応する修正の場所を正確に探し出すと同時に、自分の作業を当面の状態に適応させなければならないが、こうするには相当の手間と時間がかかる。
【0278】
従来のCAD作図プラットフォームにも作図比較ツールが付いているけど、ユーザーに新旧二版のCAD図面を保存するよう求めており、比較ツールを用いて二版のファイルをローディングすると、二版CAD図面の違いが作図エリアにディスプレイされる。このような図面比較ツールは以下問題がある。既存CAD作図プラットフォームによるコラボデザインにおいて、他人のCAD図面を参照するにはいずれも外部参照(External Reference,XREF)方式を使用しており、例えば、AはBを参照し、Bは修正後新版をB’に保存し、AがBを更新参照すると、Bの最新版の内容、つまりB’を直接見ることができ、旧版のBは見えなくなる。そのため、AがBからB’にどのような修正があったかを調べたい場合には、更新が求められる度に自分が手工で保存した旧版のBファイルと比較しなければならなかった。比較中は比較ツールを用いて旧版Bと新版B’を比較(例えば、AUTOCAD中に提供される「DWG比較」ツール)することになるが、この比較プロセスはA自体のCAD図面以外にて行われる。例えば、AUTOCAD中で一つの新しい図面を形成し、その中に比較結果が含まれるが、比較結果の名称は比較図形書類名と組み合わせたものであって、つまり、Compare_filename1とfilename2.dwgとなる。そのため、この時にA自体のCAD図面の内容は見えなくなる。Bの修正が自分の設計に対する影響を発見しても、Aは自分でその修正をメモして、自分のCAD図面を開いて対応する修正を行うしかない。
【0279】
このように、参照ファイルを比較して参照ファイルの修正を調べる従来の方法は、被参照ファイル内容の更新際に、修正・更新の内容を迅速に検索・位置付けをすることが難しく、被参照ファイルの各バージョンは自分で維持しなければならず、外部参照ファイルの変化を調べる時には、当面自分のCAD図面の内容が見えないので、コラボデザイン作業の能率的な展開に不利である。
【0280】
D発明は、既存CADシステム中の編集と変化のチェックが同時に行えない技術問題をある程度克服または緩和するために、新型のCADシステムにおける編集と変化のチェック方式を提供することを課題とする。
【0281】
上記課題を解決するために、D発明は、第一ファイルと第二ファイルを取得するDS101段階と、前記第一ファイルが第二ファイルを参照し、前記第二ファイル上の第一要素を前記第一ファイル中に重ねるDS102段階と、第三ファイルを取得するDS103段階と、前記第三ファイルを前記第二ファイルに比較した第一変化要素を取得するDS104段階と、そして前記第一変化要素も前記第一ファイル中に重ねるDS105段階と、を含むことを特徴とする編集可能な環境下でCAD図面の参照変化をチェックできる方法を開示している。
【0282】
さらに、前記第一ファイル上に、第一表示方式で重なる前記第一要素を表示して、第二表示方式で重なる前記第一変化要素を表示する。
【0283】
さらに、前記第一ファイルにおいて、1)前記第二ファイルと前記第三ファイルに共有する要素を第一様式で表示し、2)前記第二ファイル中だけに存在する要素を第二様式で表示し、そして3)前記第三ファイル中だけに存在する要素を第三様式で表示する。
【0284】
さらに、D発明は、前記第一ファイルを編集して、前記第一ファイル上で第二要素を描くことを含む。
【0285】
さらに、D発明は、また第四ファイルを取得するDS106段階と、前記第四ファイルに第三ファイルを比較して第二変化要素を取得するDS107段階と、前記第二変化要素を前記第一ファイル中に重ねるDS108段階と、を含む。
【0286】
さらに、前記第一ファイル上に、第三表示方式で重なる前記第二変化要素を表示する。
【0287】
さらに、前記第一変化要素は、増加要素、削減要素、修正要素中の一つまたはそれ以上を含む。
【0288】
さらに、前記第一変化要素は前記第三ファイルと前記第二ファイルとの比較に基づく増分データである。
【0289】
さらに、前記第二ファイルと前記第三ファイルは同一CAD図面の異なるバージョンである。
【0290】
さらに、本発明は、また前記第一ファイル、前記第二ファイル、および前記第三ファイルを記憶するように設置される記憶モジュールを含む。
【0291】
CADシステム中編集と変化のチェックが同時に行えない技術問題を克服または緩和するために、D発明は、ファイル取得モジュールD501と、要素取得モジュールD502と、複製・重なりモジュールD504と、更新監視モジュールD507とを含み、前記ファイル取得モジュールD501は第一ファイルと第二ファイルを取得するように設置され、前記要素取得モジュールD502は前記ファイル取得モジュールD501と連結されて、前記第二ファイル上の第一要素を取得するように設置され、前記複製・重なりモジュールD504は前記要素取得モジュールD502と連結されて、前記第一要素を前記第一ファイル中に重ねるように設置され、前記更新監視モジュールD507は前記ファイル取得モジュールD501と連結されて、前記ファイルモジュールD501が第三ファイルを取得したことを知らせて、前記第二ファイルと第三ファイルと比較して、第一変化要素を発見するように設置され、前記要素取得モジュールD502は前記更新監視モジュールD507と連結されて、前記第一要素を取得して、前記複製・重なりモジュールD504を通じて第一変化要素を前記第一ファイル中に重ねる、ことを特徴とする編集可能な環境下でCAD図面の参照変化をチェックできるシステムD500を開示している。
【0292】
さらに、D発明は、また第一表示方式で重なる前記第一要素を表示して、第二表示方式で重なる第一変化要素を表示する表示制御モジュールD508を含む。
【0293】
さらに、D発明は、また前記第一ファイル上に表示され、1)前記第二ファイルと前記第三ファイルが共有する要素を第一様式で表示し、2)前記第二ファイル中だけに存在する要素を第二様式で表示し、3)前記第三ファイル中だけに存在する要素を第三様式で表示する、表示制御モジュールD508を含む。
【0294】
さらに、D発明は、また前記第一ファイルを編集し、前記第一ファイル上にて第二要素を描くためのファイル編集モジュールD509を含む。
【0295】
さらに、前記ファイル取得モジュールD501は第四ファイルを取得するように設置され、前記更新監視モジュールD507は前記第三ファイルと前記第四ファイルを比較して、第二変化要素を発見して、前記複製・重なりモジュールD504を通じて前記第二変化要素を前記第一ファイル中に重ねるように設置される。
【0296】
さらに、前記表示制御モジュールD508は、前記第一ファイル上に、第三表示方式で重なる前記第二変化要素を表示する。
【0297】
さらに、前記第一変化要素は、増加要素、削減要素、修正要素中の一つまたはそれ以上を含む。
【0298】
さらに、前記第一変化要素は前記第三ファイルと前記第二ファイルとの比較に基づく増分データである。
【0299】
さらに、前記第二ファイルと前記第三ファイルは同一CAD図面の異なるバージョンである。
【0300】
さらに、D発明は、また前記第一ファイル、前記第二ファイル、および前記第三ファイルを記憶するように設置されるファイル記憶モジュールを含む。
【0301】
CADシステム中編集と変化のチェックが同時に行えない技術問題を克服または緩和するために、D発明は、また1セットの命令を含み、前記命令を実行する時に、少なくとも一つの処理装置が、第一ファイルと第二ファイルを取得するDS101操作と、前記第一ファイルが第二ファイルを参照して、前記第二ファイル上の第一要素を前記第一ファイルに重ねるDS102操作と、第三ファイルを取得するDS103操作と、前記第三ファイルを前記第二ファイルに比較して第一変化要素を取得するDS104操作と、そして、前記第一変化要素を前記第一ファイル中に重ねるDS105操作と、を実行することを特徴とする編集可能な環境下でCAD図面の参照変化をチェックできるコンピューター読取可能記憶媒体を開示している。
【0302】
CADシステム中編集と変化のチェックが同時に行えない技術問題を克服または緩和するために、D発明は、また少なくとも一つの処理装置、および前記処理装置カップリングされるコンピューター読取可能記憶媒体を含み、そのうち、前記コンピューター読取可能記憶媒体は1セットの命令を含み、少なくとも一つの処理装置が前記命令を実行する時に、少なくとも一つの処理装置が、、第一ファイルと第二ファイルを取得するDS101操作と、前記第一ファイルが第二ファイルを参照して、前記第二ファイル上の第一要素を前記第一ファイルに重ねるDS102操作と、第三ファイルを取得するDS103操作と、前記第三ファイルを前記第二ファイルに比較して第一変化要素を取得するDS104操作と、そして、前記第一変化要素を前記第一ファイル中に重ねるDS105操作と、を実行することを特徴とする編集可能な環境下でCAD図面の参照変化をチェックできるコンピューターターミナルを開示している。
【0303】
D発明の実施例の目的や技術手段および長所をもっとはっきりとさせるために、以下D発明実施例中の図面を参照して、D発明実施例中の技術手段に対してはっきり且つ完全な説明をする。明らかなことに、説明される実施例はD発明の一部の実施例であって、全部の実施例ではない。本分野の普通技術者が、D発明の実施例に基づき、創造的な労働をせずに取得したすべてのその他の実施例は、いずれもD発明の範囲に属する。
【0304】
D発明の実施例一
図31のとり、編集可能な環境の下でCAD図形の参照変化をチェックできる方法は、
説明の便利を図って、当面作図者をAとし、被参照者をBとし、
Bは自分の図面を描き(DS01)、図面をサーバーに提出し(DS02)、サーバーは一つのバージョンB1を記録する(DS03)段階と、
Aは自分の図面を描き、Bの作業成果を参照し、参照中はBの内容をAの図面上に複製・重ねることになり、Aは自分の図面を描く時にBの内容を参照する(DS04)段階と、
Bは自分の図面を修正して、再びサーバーに提出し(DS05)、サーバーは第二バージンB2を記録する(DS06)段階と、
Aは最新状態のB図面が見えるように、被参照図面を更新する(DS07)段階と、および
Aは変化をチェックし、システムは第一と第二の二つのバージョン(つまり、B1とB2を比較)を比較し、二バージョンの増分データを取得且つ分析し、これらの増減・修正オブジェクトは異なるカラーでA図の作図画面中に重なり(DS08)、Aはこれらの相違点を確認すると同時に、自分の内容を修正する(DS09)段階を含む。
【0305】
D発明の実施例二
一つのD発明の利用場面を以下のとおり、二名のCADユーザーAとBがコラボデザインで作業をすると仮定する。Aはファイルa.dwxを描き、Bはファイルb.dwxを描き、AはBの作業成果を参照/参照して、自分が描いた外郭線でBの内容を囲み(
図33)、b.dwxは当面の状況である(
図32)。そのうち、円D202と四角形枠D204はいずれもb.dwxの内容であり、Aはその周りに包囲枠D302を描く。注意すべきことは、この時、Aは参照されるb.dwxの内容を修正することができなく、つまり、包囲枠D302中の円D202と四角形枠D204は修正できなく、参照される参照ファイル内容、例えば、下位給排水エンジニアは上位建築エンジニアが描いた建築CAD図面を参照して自分の給排水図面を描くしかなく、一般的に建築エンジニアの図面を修正・調整する権限はない。
【0306】
この時、Bは自分のCAD操作ターミナルにおいてb.dwxファイルを修正し、新しく一本の線D406を描き、円D202の位置を移動させる(新しい位置にある円をD202aと表記)。その後、Bは修正を提出し、サーバー記憶させるが、この時のb.dwxは
図34のとおりである。この時、Aはシステムから更新の知らせを受けるが(例えば、Aは自分のCAD操作ターミナルにおいて一つのメッセージをもらう)、更新後、Aが、今回Bがどんな内容を修正したかを調べて、A自分が描いている図面に影響があるかどうかを判断する。D発明の実施例において、この時、Aは前のバージョンのB.dwxを調べる必要はなく、Aが図形化インタフェースを利用して変化を調べることを求める時、システムは新旧版の増分データを比較した後、増加・削除・修正された内容を異なるカラー(またはその他の異なる形式、例えば、点線または太線)で当面図面エリアに重ねるが、AはB.dwxの変化を調べながら、引き続き自分の図面内容を編集・修正できる。
【0307】
システムのディスプレイ比較は
図35のとおりであり、実際操作において、異なるカラーで追加内容(例えば、追加線D406)と修正した内容(例えば、位置が移動された円D202a)を標記すると同時に、特定のインタフェースにすべての修正内容のリスト(例えば、左側のリスト)を提供して、リスト上のある項をクリックすると、当該図形の位置を正確に探し出すことができ、変化量が大きい時のチェックに便利である。これらの変化のチェックにおいて、A自分が描いたフレームD302はA自分当面作成中のCAD図面上に完璧に表示されて、直接修正できるので、当面の図面は編集可能な環境となると同時に、他人の図面の変化をチェック・参照することもできる。この模擬場面において、Aは自分が描いた包囲枠D302を大きく引いて、追加線D406と移動された円D202aを囲むようにする。修正効果図は
図36を参照。
【0308】
D発明の実施例三
D発明は、第一ファイルと第二ファイルを取得するDS101段階と、前記第一ファイルが第二ファイルを参照し、前記第二ファイル上の第一要素を前記第一ファイル中に重ねるDS102段階と、第三ファイルを取得するDS103段階と、前記第三ファイルを前記第二ファイルに比較した第一変化要素を取得するDS104段階と、そして前記第一変化要素も前記第一ファイル中に重ねるDS105段階と、を含む(
図37a)ことを特徴とする編集可能な環境下でCAD図面の参照変化をチェックできる方法を開示している。
【0309】
ある実施例において、前記第一ファイル上に、第一表示方式で重なる前記第一要素を表示し、そして、第二表示方式で重なる前記第一変化要素を表示する。異なる利用場面に応じては、前記第一表示表示方式と前記第二表示方式は異なるカラー、異なる線の様式(例えば、点線、太さ)、ハイライト方式(例えば、変化要素を半透明またはすかしモードにする)を使用する。
【0310】
ある実施例において、前記第一ファイル上に、前記第二ファイルと前記第三ファイルが共有する要素を第一様式で表示し、前記第二ファイル中だけに存在する要素を第二様式で表示し、そして、前記第三ファイル中だけに存在する要素を第三様式で表示する。
【0311】
注意すべきことは、ここにて表示方式示す時に異なる名詞を使用しており、例えば、「第X表示方式」と「第X様式で表示」と表現しているが、これは主に異なる実施例中の異なるディプレイシステムを区分するためである。D発明の実施例において、表示方式の選択は主にユーザーが被参照ファイル内容の変化を調べる時の便利を図ったものであり、CADシステムにおいてこの目的を達成できる表示方式でさえあれば、いずれもD発明に適用し、やはりD発明の保護範囲に収まるはずである。
【0312】
ある実施例において、D発明は、前記第一ファイルを編集して、前記第一ファイル上で、第二要素を描く。
【0313】
ある実施例において、またD発明は、第四ファイルを取得するDS106段階と、前記第四ファイルを前記第三ファイルに比較した第二変化要素を取得するDS107段階と、前記第二変化要素を前記第一ファイル中に重ねるDS108段階と(
図37b)、を含む。
【0314】
ある実施例において、D発明は前記第一ファイル上で、第三表示方式で重なる前記第二変化要素を表示する。
【0315】
ある実施例において、前記第一変化要素は、増加要素(例えば、被参照図面上に1つのCAD実体線を追加)、削減要素(例えば、被参照図面上の1つのCAD実体線を削除)、修正要素(例えば、被参照CAD図面上の一つのCAD亜実体線の位置を移動、または長く引く、または縮小、またはある角度に旋回、または弧線にする)中の一つまたはそれ以上を含む。
【0316】
ある実施例において、前記第一変化要素は前記第三ファイルを前記第二ファイルに比較に基づく増分データである。ある実施例において、前記第二ファイルと前記第三ファイルは同一のCAD図面の異なるバージョンである。ある実施例において、D発明は、また前記第一ファイル、前記第二ファイル、および前記第三ファイルを記憶することを含む。
【0317】
D発明の実施例四
D発明は、ファイル取得モジュールD501と、要素取得モジュールD502と、複製・重なりモジュールD504と、更新監視モジュールD507とを含み、前記ファイル取得モジュールD501は第一ファイルと第二ファイルを取得するように設置され、前記要素取得モジュールD502は前記ファイル取得モジュールD501と連結されて、前記第二ファイル上の第一要素を取得するように設置され、前記複製・重なりモジュールD504は前記要素取得モジュールD502と連結されて、前記第一要素を前記第一ファイル中に重ねるように設置され、前記更新監視モジュールD507は前記ファイル取得モジュールと連結されて、前記ファイルモジュールD501が第三ファイルを取得したことを知らせて、前記第二ファイルと第三ファイルと比較して、第一変化要素を発見するように設置され、前記要素取得モジュールD502は前記更新監視モジュールD507と連結されて、前記第一要素を取得して、前記複製・重なりモジュールD504を通じて第一変化要素を前記第一ファイル中に重ねる、ことを特徴とする編集可能な環境下でCAD図面の参照変化のチェックシステムを開示している。
【0318】
ある実施例において、上記各種モジュールはユーザーローカル・コンピューターターミナル内のコンピューター・ソフト・ハードウェアによって実現できるものであり、その中の一部のモジュールはローカルコンピューターに、他の一部はリモートサーバーに設置される場合もあれば、すべてがリモートサーバーに位置し、ネットワークを通じてローカルディスプレイ上にその運行結果を示す場合もある。
【0319】
従来のCADシステムに比べて、明らかなことに、D発明は変化要素や変更された内容を当面編集中のCAD図面に重ねることによって、当面のCADユーザーが当面のCAD図を閉じまたは移動せずに、変化を同時に見ることができるので、持続的に当面のCAD図面を編集することができ、コラボデザインがもっと便利になり、作業効率がより一層向上される。
【0320】
ある実施例において、前記ファイル取得モジュールD501はローカルコンピューターターミナルから取得さしたものであるか(つまり、作図エンジニアが元々自分のローカルコンピューター中に保存したCADシステムに用いるファイル)、ローカルCAD作図ソフトウェア中に新規作成されたCADファイルであるか、サーバーのリモートクラウドエンド、またはクラウドからネットワーク伝送を通じて取得したファイルである可能性もある。サーバーリモートエンドからCADファイルを取得する場合は、一つの大きなCAD作図プロジェクトのすべての関連ファイルをファイルパケットの形式で一括で伝送させてもらうことができ、ローカル既存のCAD図面に基づき、増分データを重ね且つ受け入れる方式によって所要のCADファイルを形成することもできる。
【0321】
ある実施例において、前記要素取得モジュールD502の運行メカニズムは、要素(例えば、実体、オブジェクト、ブロックまたはセットなど)属性に対する分析、解析を通じて条件を満たす要素を取得するか、ある実施例システムにおいて、あるラベル/マーク/tagに対する鑑別・検索によって所要のCAD要素を取得する。
【0322】
ある実施例において、前記複製・重ねとは、所要の要素を複製した後、当面作図中のCAD図面中に入れ込むことを指す。ところが、これらの複製・重ねられた読み込み要素は当面CAD作図の参照物に過ぎず、当面CADユーザーとしては修正ができない。例えば、空調エンジニアが建築CAD図面を参照する時に、建築エンジニアにより提供される図面の壁体配置に対して提案があっても、コラボデザインシステムにコメント(Comments)付けるなどの方式で建築エンジニアにフィードバックするだけで、自分で修正できない。さもないとコラボデザインプロジェクトの混乱を来す原因となる。ことなる利用場面に応じて、D発明は異なる方式によって実現できる。例えば、ある実施例において、被参照内容は、ただある画層上だけに表示され、修正が可能であり、下位の電気エンジニアと空調エンジニアがCAD図面を保存する時に、電気と空調の内容だけをそれぞれ保存し、建築の内容は保存しない(つまり、電気と空調CAD図面上にはそれぞれ電気と空調のCAD要素だけがある)。勿論、必要に応じては建築などの被参照内容を一括で保存することもできる。他の実施例において、参照内容にラベル/マーク/tagを設置する方式で修正の権限を設定して、修正されないようにする。勿論、ある利用場面と実施例において、「トータルデザイナー」と「トータルデザインチーム」が存在する場合もあって、これらの設計者は被参照ファイルの修正権限を賦与されることもできる。例えば、トータルデザイナーはプロジェクト終了の頃に、建築、給排水、電気および空調の要素を一括で調整することができる。
【0323】
ある実施例において、D発明は、また第一表示方式で重なる前記第一要素を表示し、そして、第二表示方式で重なった来る第一変化要素を表示する、表示制御モジュールD508を含む。
【0324】
ある実施例において、またD発明は、前記第一ファイル上に、前記第二ファイルと前記第三ファイルが共有する要素を第一様式で表示し、前記第二ファイル中だけで存在する要素を第二様式で表示し、そして、前記第三ファイル中だけに存在する要素を第三様式で表示する、表示制御モジュールD508を含む。
【0325】
ある実施例において、またD発明は、前記第一ファイルを編集し、前記第一ファイル上に第二要素を描くためのファイル編集モジュールD509を含む。
【0326】
ある実施例において、前記ファイル取得モジュールD501は第四ファイルを取得するように設置され、前記更新監視モジュールD507は前記第三ファイルと前記第四ファイルを比較して、第二変化要素を発見して、前記複製・重なりモジュールD504を通じて前記第二変化要素を前記第一ファイル中に重ねるように設置される。
【0327】
ある実施例において、前記表示制御モジュールD508は、前記第一ファイル上に、第三表示方式で重なる前記第二変化要素を表示する。ある実施例において、前記第一変化要素は、増加要素、削減要素、修正要素中の一つまたはそれ以上を含む。ある実施例において、前記第一変化要素は前記第三ファイルと前記第二ファイルとの比較に基づく増分データである。ある実施例において、前記第二ファイルと前記第三ファイルは同一CAD図面の異なるバージョンである。ある実施例において、D発明は、前記第一ファイル、前記第二ファイル、および前記第三ファイルを記憶する用途に設置されるファイル記憶モジュールを含む。前記ファイル記憶モジュールはローカルコンピューターターミナルに設置できるだけでなく、クラウドエンドサーバーに設置できる。
【0328】
D発明の実施例五
D発明は、1セットの命令を含み、前記命令を実行する時に、少なくとも一つの処理装置が、第一ファイルと第二ファイルを取得するDS101操作と、前記第一ファイルが第二ファイルを参照して、前記第二ファイル上の第一要素を前記第一ファイルに重ねるDS102操作と、第三ファイルを取得するDS103操作と、前記第三ファイルを前記第二ファイルに比較して第一変化要素を取得するDS104操作と、そして、前記第一変化要素を前記第一ファイル中に重ねるDS105操作と、を実行することを特徴とする編集可能な環境下でCAD図面の参照変化をチェックできるコンピューター読取可能記憶媒体を開示している。
【0329】
D発明の実施例六
D発明は、少なくとも一つの処理装置、および前記処理装置カップリングされるコンピューター読取可能記憶媒体を含み、そのうち、前記コンピューター読取可能記憶媒体は1セットの命令を含み、少なくとも一つの処理装置が前記命令を実行する時に、少なくとも一つの処理装置が、、第一ファイルと第二ファイルを取得するDS101操作と、前記第一ファイルが第二ファイルを参照して、前記第二ファイル上の第一要素を前記第一ファイルに重ねるDS102操作と、第三ファイルを取得するDS103操作と、前記第三ファイルを前記第二ファイルに比較して第一変化要素を取得するDS104操作と、そして、前記第一変化要素を前記第一ファイル中に重ねるDS105操作と、を実行することを特徴とする編集可能な環境下でCAD図面の参照変化をチェックできるコンピューターターミナルを開示している。
【0330】
注意すべきことは、D発明は被参照、被参照内容の変化を調べるためであり、当面編集中のCAD図形の変化を調べるためではない。つまり、AはがBを参照し、Aが図面作成の時に見えるBの内容は参照だけに用いるが、Bを修正することはできず、AはA自分のものの作図・修正をするしかできない。この時、Bに修正があった場合、AはD発明によって提供されるシステムと方法を利用して、当面のBが過去Bに比べてどのような変化があるかを調べることができ、従って、A自分の図面内容に対する対応する修正を行うことができる。
【0331】
上記実施例から見れば、D発明が解決しようとする課題と達成できる効果は以下のとおりである。D発明は編集可能な環境下でCAD図形の参照変化をチェックできる方法を提供することによって、CADユーザーが参照の修正内容を便利にチェックできるだけでなく、編集画面中に図形化方式で修正の内容を表示することができので、増加、削除、修正などの各種修正が非常に直観的に表示されていて、見ればすぐわかるようになり、参照内容の修正によって、自分の作図中の図形内容を便利に編集することができるので、CADコラボデザイン作業ユーザー間のコミュニケーションコストを大きく低減し、作業効率を向上するだけでなく、CADユーザーが参照内容を修正しながら自分の作成中の内容を編集できるため、速くて便利である。
【0332】
上記実施例はただD発明の技術手段を説明するためのものであり、それを制限するためのものではない。前記各実施例を参照してD発明について詳しく説明したけれど、本発明の普通の技術者なら、前記各実施例に記載の技術手段に対する修正、またはその中の一部または全部技術的特徴に対する等価置換が可能であり、これらの修正または等価置換は、対応する技術手段の本質がD発明の各技術手段の範囲を離れることにならなく、いずれもD発明の特許請求範囲と明細書の範囲に属するということを理解し易いはずである。例えば、D発明のある利用場面はローカルコンピューターにて行うことができ(つまり、ローカルソフトウェア中のPC版)、全くクラウドエンドにて行うこともでき、ローカルはただ一つのディスプレイだけとなる(つまり、D発明をネットワークソフトウェア中に利用)。また、ある実施例と利用場面において、ある内容の表示方式を同様にすることができ、例えば、D発明の実施例三中の第一表示方式は第二表示方式と同様に設置されているが、第三表示方式とは違う(つまり、この場面において、最初の変化は注目されない)。
【0333】
注意すべきことは、本発明中の四つのサブ発明(901、906、907、908)はいずれも本発明コラボデザインシステム900中の一部であり、技術的に繋がっており、実際需要に応じて、相互間組合せ、結合、融合できるだけでなく、組み合わせ、結合、融合中、実際状況に応じて調整・修正することもできる(
図39)。
【0334】
例えば、ある実施例において、本発明は、少なくとも一つの第一参照条件によって少なくとも一つの第一被参照ファイルから独立する第一汎用参照ルールファイルを作成して、拡張可能なファイル書式で独立に記憶される段階と、前記第一被参照ファイルは前記第一汎用参照ルールファイルによってフィルタ・スクリーニングされた第一要素を当面のファイル中に重ねて、第一要素と第一制御点を関連させて、前記第一制御点を通じて前記第一要素に対する独立操作を実現する段階と、を含むことを特徴とするCADシステム中外部ファイルの参照方法を提供している。
【0335】
ある実際利用の場面を例に挙げて説明すると、電気エンジニアがCADコラボデザインシステムのターミナル911上において電気図面914に対する参照ルールファイル(「電気参照ルール.XML」と略称)を設定する。電気エンジニアが給排水参照図面913を参照する時に、電気設計に関する給排水CAD要素をフィルタスクリーニングして、自分の編集中の電気図面914中に複製・重ねて、給排水CAD要素と給排水要素の制御点を関連させて、前記排水要素制御点を通じて複製・重なる給排水CAD要素を独立に操作することができる(操作方式は、表示、隠し、バインディング、分離、再ロード、アンロードを含むが、これに限らない)。これらの実施例において、電気エンジニアは電気と関係のないCAD要素をフィルタ(電気参照ルールファイルを利用)した後に参照できるだけでなく、被参照内容の表示と隠しを円滑に制御することもできる。
【0336】
ある実施例において、本発明は前記第一汎用ルールファイルを利用して第二被参照ファイル内容に対するフィルタを行い、フィルタ・スクリーニングされた第二要素も前記当面ファイル中に複製・重ねて、前記第二要素を第二制御点と関連させて、前記第二制御点を通じて前記第二要素に対する独立操作を実現する段階も含む。
【0337】
同じく利用の場面に結合して説明すると、電気エンジニアは給排水図面913を参照するほかに、空調図面(つまり、第二被参照ファイル)を参照する必要もある。本発明中の電気参照ルールファイルは独立に記憶され、拡張可能であるため、電気エンジニアは同じ電気参照ルールファイル(または修正後)を空調図面に利用することもでき、電気設計に関する空調CAD要素をフィルタ・スクリーニングして、当面電気CAD図面中に複製・重ねる。フィルタされた空調CAD要素は空調制御点と関連するように設置され、よって、前記空調制御点を通じて複製・重なる空調CAD要素に対する独立操作を実現できる(操作方式は、表示、隠し、バインディング、分離、再ロード、アンロードを含むが、これに限らない)。
【0338】
異なる制御点を設置することによって、給排水要素と空調要素に対する操作は独立に行える。
【0339】
ある実施例において、前記第一被参照ファイル中には第三被参照ファイルから複製・重なる第三要素も含まれており、前記第三要素は前記第一汎用参照ルールファイルによって前記第三被参照ファイルからフィルタ・スクリーニングされて前記第一被参照ファイル中に複製・重なり、前記第三要素と第三制御点を関連させて、前記第三制御点を通じて前記第三要素に対する独立操作を実現できる。
【0340】
同じく利用の場面に結合して説明すると、電気エンジニアは給排水図面913を参照すると同時に、実は建築図面912も参照している(つまり、ネスト関係を形成)。電気エンジニアが設計した電気参照ルールファイルは、給排水エンジニアと共有でき、給排水エンジニアが自分のターミナル910上で給排水図面913を作成する時に建築図面912の参照に用いる参照ルールと実は同じである。フィルタ・スクリーニングされた建築要素は建築要素制御点と関連するように設置され、よって、前記建築要素制制御点を通じて、電気図面中に複製・重なる建築CAD要素を独立に操作できる(操作方式は、表示、隠し、バインディング、分離、再ロード、アンロードが含むが、これに限らない)。
【0341】
ある実施例において、本発明は、また前記第一被参照ファイルの修正によって、前記第四被参照ファイルを取得する段階と、前記第四被参照ファイルと前記第一被参照ファイルとの間の変化を前記第一参照ルールファイルをフィルタ・スクリーニングによって関連変化要素を取得する段階と、前記関連変化要素を前記当面ファイル中に複製・重ねて、異なる表示方式で前記関連変化要素と前記第一要素を前記当面ファイル中にそれぞれと表示させる段階と、を含む。
【0342】
同じく利用の場面に結合して説明すると、電気エンジニアによって参照される給排水図面が給排水エンジニアによって自分のコンピューターターミナル910上にて修正されて、新版の給排水図が形成されている。コラボデザインシステムは電気エンジニアに給排水図面に変化があることを知らせ、そこで電気エンジニアはサーバーから新版の給排水図をダウンロードする(つまり、第四被参照ファイル)。コラボデザインシステムは新旧二版の給排水図に対する比較を通じて、変化されたCAD要素を発見する。これらの変化されたCAD要素中には電気エンジニアの設計と関連性があるものがあれば、関連性がないものもある。そのため、電気参照ルールファイルを利用してこれらの変化要素に対するフィルタを行い(例えば、その属性中の情報によってフィルタする)、その後、関連変化要素を電気図面中に複製・重ねる。これらの変化要素は認識し易い方式で表示され(例えば、異なるカラー、様式)、電気エンジニアに給排水図面の変化をはっきりと見えるようにして、これによって引き続き自分の電気図面を編集できるようにする。
【0343】
ある実施例において、前記関連変化要素を参照すると同時に、当面ファイルを編集する。関連変化要素は当面電気図面上に複製・重なるので、電気エンジニアは同一操作インタフェース上にて、給排水図面の変化を参照しながら、引き続き自分の電気図面を修正することができる。
【0344】
ある実施例において、編集済み前記当面ファイルに基づき、データ要約ファイルを生成して、前記当面ファイルの編集完了後生成された増分データの詳細情報を増分データベース中に保存し、前記データ要約ファイルには前記増分データの詳細情報が前記増分データベース中における保存経路が含まれる。
【0345】
同じく利用の場面に結合して説明すると、電気エンジニアが自分の電気図面914に対する編集を完了させた後、自分の電気図面914をサーバー中のタイムライン装置に提出し、前記タイムライン装置は電気エンジニアによる修正前後の電気図面を比較して、その中の変化を増分データ形式で増分データベース中に保存して、一つの新しいデータ要約ファイルおよびそれと関連する復元ポイント904を形成する。
【0346】
前記復元ポイント904はタイムライン903上に位置し、当該タイムライン903は電気エンジニアがコラボデザインプロジェクトに参与したフルタイムライン(つまり、個々の復元ポイントはその時点上の当該プロジェクトと関連するすべてのCADファイルを含む)であり、基準復元ポイントは905であり、その中には電気エンジニアが最初に描いた電気図面もある。電気エンジニアが最初に描いた図面を調べたい場合には、復元ポイントからデータ要約ファイルを取得するだけで、データ要約ファイル中に記録されたCAD要素の詳細情報を増分データベースから取得し、従って、最初描いた電気CAD図面を迅速且つ正確に復元することができる。
【0347】
勿論、異なる実施例において、具体的な実施形態は違う場合もある。例えば、電気エンジニアが作業をしているコンピューターターミナルは新旧二版の電気図面の相違点を認識することができ、相違点に対応する増分データ詳細情報をサーバー中の増分データベースにアップロードして、データ伝送の負担を減らすことができる。
【0348】
説明して置きたいことは、本書中、用語「含む」、「含まれる」またはそのすべての変形はいずれも非排他性の意味での含みであり、よって、一連の要素を含むプロセス、方法、品物または装置はこれらの要素を含むだけでなく、はっきりと列挙されていないその他の要素を含み、或いはこのようなプロセス、方法、品物または装置が固有する要素も含む。もっと多くの制限がない限り、「一つの……を含む」との語句で限定する要素は、当該要素のプロセス、方法、品物または装置中には他の同じ要素も含まれることを排除しない。
【0349】
以上の実施形態に対する説明を通じて、本分野の技術者なら、上記実施例の方法は、ソフトウェア+必須の汎用ハードウェアプラットフォームの方式を利用して実現できるということをはっきりと理解できるはずであり、勿論、ハードウェアを利用しても実現できるが、多くの状況においては前者の方がもっと優れた実施形態である。このような理解に基づき、本発明の技術手段は、本質上、または既存技術に寄与される部分を製品の形式で表現させることができ、当該コンピューターのソフトウェア製品は一つの記憶媒体(例えば、ROM/RAM、ディスク、CD-ROM)中に記憶され、幾つかの命令を以ってコンピューターターミナル(携帯電話、コンピューター、サーバー、またはネットワーク装置など)が本発明の個々の実施例に記載の方法を実行するようにする。
【0350】
以上図面に結合して、本発明の実施例について説明をしたが、本発明は上記具体的な実施形態に限らず、上記具体的な実施形態はただ何かを説明するためのものであり、何かを制限するためのものではない。本分野の普通技術者が本発明の啓示によって、本発明の趣旨と特許請求の範囲を離れずに、多くの変動をすることができるが、これらはいずれも本発明の保護範囲に属する。