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特許7508561RFIDタグをリサイクルするためのフィルタリングシステム及びその使用方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-21
(45)【発行日】2024-07-01
(54)【発明の名称】RFIDタグをリサイクルするためのフィルタリングシステム及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
   B09B 5/00 20060101AFI20240624BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20240624BHJP
   B65F 5/00 20060101ALI20240624BHJP
   B03C 1/00 20060101ALI20240624BHJP
   B03C 1/01 20060101ALI20240624BHJP
   B03C 1/02 20060101ALI20240624BHJP
   B03C 1/10 20060101ALI20240624BHJP
   B09B 3/30 20220101ALI20240624BHJP
【FI】
B09B5/00 Z ZAB
G06K7/10 268
B65F5/00
B03C1/00 B
B03C1/01
B03C1/02 A
B03C1/10 A
B09B3/30
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022540471
(86)(22)【出願日】2020-12-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-09
(86)【国際出願番号】 US2020067171
(87)【国際公開番号】W WO2021134067
(87)【国際公開日】2021-07-01
【審査請求日】2022-08-26
(31)【優先権主張番号】62/954,459
(32)【優先日】2019-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518000176
【氏名又は名称】エイヴェリー デニソン リテール インフォメーション サービシズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】AVERY DENNISON RETAIL INFORMATION SERVICES LLC
【住所又は居所原語表記】8080 Norton Parkway, Mentor, Ohio 44060 Uni-ted States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100101683
【弁理士】
【氏名又は名称】奥田 誠司
(74)【代理人】
【識別番号】100155000
【弁理士】
【氏名又は名称】喜多 修市
(74)【代理人】
【識別番号】100139930
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 亮司
(74)【代理人】
【識別番号】100188813
【弁理士】
【氏名又は名称】川喜田 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100202142
【弁理士】
【氏名又は名称】北 倫子
(72)【発明者】
【氏名】フォースター,イアン ジェイ.
【審査官】岡田 三恵
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-249725(JP,A)
【文献】特開2014-110019(JP,A)
【文献】国際公開第2004/065029(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0125636(US,A1)
【文献】特開2005-161754(JP,A)
【文献】特開2006-231193(JP,A)
【文献】特開2006-196723(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B09B 5/00
G06K 7/10
B65F 5/00
B03C 1/00
B03C 1/01
B03C 1/02
B03C 1/10
B09B 3/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄物ストリームからリサイクル可能なRFID装置の一つ以上の回収可能な構成要素を回収するためのフィルタリングシステムであって、
前記廃棄物ストリームが流入するフロートタンクである廃棄物収集コンテナと、
前記廃棄物収集コンテナ内の前記リサイクル可能なRFID装置の前記回収可能な構成要素を検出するRFID装置検出ユニットと、
検出された前記回収可能な構成要素を、磁場または導電性結合を利用して前記廃棄物ストリームから分離して選択的に迂回させるRFID装置取り外しユニットと、
選択的に迂回した前記回収可能な構成要素が流れるRFID装置迂回領域と、を含む、フィルタリングシステム。
【請求項2】
前記RFID装置検出ユニットは、リーダアンテナを有するRFIDリーダを含む、請求項1に記載のフィルタリングシステム。
【請求項3】
前記リサイクル可能なRFID装置は、基板内にカプセル化された導体及びRFIDチップの両方を含むRFID結合ストラップを有する一つ以上の小型の回収可能な構成要素を含む、請求項1または2に記載のフィルタリングシステム。
【請求項4】
前記RFID結合ストラップを有する前記リサイクル可能なRFID装置は、廃棄物収集コンテナ内で関連するパッケージから分離される、請求項3に記載のフィルタリングシステム。
【請求項5】
分離された前記RFID結合ストラップは、前記RFID装置検出ユニットによって検出される、請求項4に記載のフィルタリングシステム。
【請求項6】
前記RFID装置検出ユニットによって検出された前記RFID結合ストラップは、前記RFID装置取り外しユニットによって廃棄物ストリームから取り外される、請求項5に記載のフィルタリングシステム。
【請求項7】
前記廃棄物ストリームから取り外された前記RFID結合ストラップは、回収及び再利用のために前記RFID装置迂回領域に選択的に迂回される、請求項6に記載のフィルタリングシステム。
【請求項8】
前記RFID結合ストラップは、磁気によって廃棄物ストリームから選択的に迂回する、請求項3~7のいずれか一項に記載のフィルタリングシステム。
【請求項9】
フィルタリングシステムを使用してリサイクル可能なRFID装置の一つ以上の回収可能な構成要素を回収する方法であって、
関連するパッケージに取り付けられた前記リサイクル可能なRFID装置を含む廃棄物ストリームを、前記フィルタリングシステムの廃棄物収集コンテナに投入するステップであって、前記廃棄物収集コンテナはフロートタンクである、ステップと、
前記リサイクル可能なRFID装置を前記廃棄物収集コンテナ内で前記関連するパッケージから分離するステップと、
前記廃棄物収集コンテナ内の前記分離された前記リサイクル可能なRFID装置の前記回収可能な構成要素を、前記フィルタリングシステムのRFID装置検出ユニットを用いて検出するステップと、
前記フィルタリングシステムのRFID装置取り外しユニットを用いて、前記リサイクル可能なRFID装置の検出された前記回収可能な構成要素を、磁場または導電性結合を利用して前記廃棄物ストリームから分離し、前記フィルタリングシステムのRFID装置迂回領域に選択的に迂回させるステップと、を含む、方法。
【請求項10】
前記RFID装置取り外しユニットによって取り外された前記回収可能な構成要素は、前記RFID装置迂回領域に選択的に迂回して回収及び再利用される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記リサイクル可能なRFID装置の前記一つ以上の回収可能な構成要素は、基板内にカプセル化された導体及びRFIDチップの両方を有するRFID結合ストラップを含む、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記RFID結合ストラップは、前記廃棄物ストリームから取り外され、前記RFID装置取り外しユニットを使用して磁気によって迂回する、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年12月28日付で出願された米国特許出願第62/954,459の利益を主張し、その全体が参照として本明細書に組み込まれる。
【0002】
一般に、本発明は、RFIDタグ等のリサイクル可能な無線周波数識別(RFID)装置、リサイクル可能なRFID装置を関連するパッケージから分離するためのフィルタリングシステム、及びフィルタリングシステムを使用してリサイクル可能なRFID装置の一つ以上の構成要素を回収する方法に関する。より具体的には、リサイクル可能なRFID装置は、再利用のための廃棄物リサイクルプロセス中に実質的に完全な状態で回収されるように構成され、フィルタリングシステムは、廃棄物リサイクルプロセス中に関連する廃棄物パッケージからリサイクル可能なRFID装置を分離するように設計される。
【背景技術】
【0003】
一般に、無線周波数識別は、電磁エネルギーを使用して、(RFID「タグ」又はトランスポンダとして知られる)反応装置を刺激してそれ自体を識別し、場合によっては、タグに格納された追加情報及び/又はデータを提供する。通常、RFIDタグは、メモリが形成されアンテナに接続された動作回路が形成されている「チップ」という半導体装置を含む。通常、RFIDタグは、インテロゲータともいわれるリーダから受信した無線周波数インテロゲーション信号に応答してチップメモリに格納された情報を提供するトランスポンダとしての役割を行う。パッシブRFID装置の場合、インテロゲーション信号のエネルギーは、RFIDタグ装置を作動させるのに必要なエネルギーも提供する。
【0004】
RFIDタグは、ユーザが後で識別及び/又は追跡しようとする物品に組み込むか、又は取り付け得る。場合によっては、RFIDタグは、クリップ、接着剤、テープ又はその他の手段によって物品の外側に取り付けてもよく、別の場合では、RFIDタグがパッケージに含まれるように物品の内部/内側に挿入されたり、物品又は複数の物品のコンテナ内に位置したり、衣服に縫製することもできる。さらに、RFIDタグは、一般に、検査番号が付された数バイトの単純なシリアル番号である固有の識別番号で製造される。通常、この識別番号は製造中にRFIDタグに組み込まれる。ユーザはこのシリアル番号/識別番号を変更することができず、各RFIDタグのシリアル番号は一度しか使用されないため、製造業者が固有であることを保証する。通常、このような読み取り専用RFIDタグは、識別及び/又は追跡される物品に永続的に取り付けられ、一旦取り付けられると、タグのシリアル番号はコンピュータデータベースのホスト物品と関連付けられる。
【0005】
一般に、このようなRFID装置は、通信電子機器、データメモリ、制御ロジック等のアナログ及び/又はデジタル電子機器並びにアンテナの組み合わせだけでなく、アンテナと電子機器をサポート及び保護し、これを物体に装着又は取り付けるための構造体を有する。例えば、RFIDラベルは、片面に印刷物のある印刷ラベルの一部として物体に接着して貼り付けられるか、又はそれ以外の方法で物体に直接取り付けられるRFID装置である。
【0006】
通常、全てのRFID装置は、特定のパラメータを考慮して設計されている。例えば、大半の用途において、RFID装置のサイズ及び形状(即ちフォームファクタ)は、装置の柔軟性等の他の物性と同様に重要である。セキュリティ、外観、製造効率等の様々な理由から、RFIDメーカーはより小さなフォームファクタを使用する傾向が非常に強い。このように比較的薄いプロファイル及び柔軟性が一般に要求されるため、RFIDタグ又はラベルに過度な厚みや剛性が加わる体積の大きな電子機器及びRFID装置の構造物等の器具は避けることが重要である。
【0007】
最も一般的に、RFID装置は、主要構成要素として、非常に小さく柔軟なチップと、RF装置の動作周波数の約1/2波長の物理的長さをもつ柔軟なダイポールアンテナと、を有する。チップ及びアンテナは、装置の製造を容易にするために「ストラップ」、「インターポーザ」、及び「キャリア」という構造体にリンクし得る。以下では説明のために、前記ストラップ、インターポーザ及びキャリアを一括して「ストラップ」という。
【0008】
これらのストラップは、チップに関連する接続とアンテナに関連する接続との間をルーティングするための電気インターフェースとして機能し得る。ストラップは、アンテナに結合するためにチップの接触パッドと電気的に結合される導電性リード又はパッドを含み得る。これらの導電性リード又はパッドは、ストラップ又はインターポーザを使用せずに直接配置するために正確に整列されたチップよりも、大きく効果的な電気接触領域を提供するうえで使用し得る。効果的な電気接触領域が大きくなると、製造中のチップの配置に必要な精度が低下するが、アンテナとチップとの間に非常に効果的な電気接続が提供される。チップの配置及び装着は、高速製作において歴史的な制約となっているため、このような装置を用いれば製造の際に大変役立つが、製造プロセス中にさらに多くの材料を消費し、製造コストが増すために望ましくない。
【0009】
また、RFID業界では、現在、資源及び環境保全に関する新たなレベルの意識によって推進されている、より多くのリサイクル製品に対する要望がある。小売業者とブランド所有者は、顧客の要求を満たすために顧客の要求に応ずる新たな方法を模索し、サプライチェーンのコストを削減しながらブランド・インテグリティを保つためにインパクトのある方法を提供し始めている。一般に、RFIDタグは、バーコード等の他の追跡オプションよりも高価であるため、製品を追跡し配送する総経費が増える。
【0010】
RFID装置が有するこのような困難の内の一つは、一般にこれらが使い捨てではないということである。それにもかかわらず、現在、RFIDラベルは、例えば、段ボールカートン、プラスチックボトル、布製品等のリサイクル可能な材料に一般的に取り付けられる。しかし、通常、RFIDラベルは完全にリサイクルできるわけではない。銅、銀、アルミニウム等の導電性物質から作られることの多いアンテナ部品はリサイクル可能であるが、一般にリサイクルできない物質で作られるRFIDチップは、そうではない。RFIDチップはラベルの構造で最も高価な部分の一つである。コスト及び環境上の両方の理由から、RFIDラベルが取り付けられている製品又はパッケージをリサイクルする場合に、RFIDラベル(例えば、RFIDチップ)の一部を回収して再利用できれば有益である。
【0011】
RFIDラベルで確保された製品パッケージのリサイクルを含む典型的な廃棄物チェーンでは、製品又はパッケージは廃棄後に収集され、廃棄物のリサイクル施設で処理される。廃棄物のリサイクル施設は、製品やパッケージを紙パルプ又はプラスチックペレット等の再利用可能な製品に分解する。リサイクルが不可能な物質で作られたRFIDチップは、産出物に混入してその産出物の価値を低減させる汚染物質として作用したり、追加コストを支払ってリサイクル不可能な廃棄物として別途処分される。
【0012】
従って、当業界では、リサイクル作業から回収できる一つ以上の回収可能な構成要素をもつリサイクル可能なRFID装置の必要性が長い間存在している。また、リサイクル可能なRFID装置の一つ以上の構成要素を回収するように構成されたフィルタリングシステム及びリサイクル可能なRFID装置の部品を回収する方法に関しても、当業界では長い間必要性が存在している。
【発明の概要】
【0013】
以下は、開示されているイノベーションの一部態様に関する基本的な理解を提供するために簡略化した要約を示す。この要約は広範囲の概要ではなく、中核/重要な要素を特定したり、その範囲を説明することを意図するものではない。その唯一の目的は、以降提示されるより詳細な説明の前置きとして、簡略化した形で一部の概念を示すことである。
【0014】
本明細書では、リサイクル可能なRFID装置、このような装置をリサイクルするためのフィルタリングシステム、及びこのような装置をリサイクルするためのシステムを用いる方法を記載する。リサイクル可能なRFID装置は、リサイクル可能なアンテナと共に機能するように構成された小型の回収可能な構成要素を含むことが好ましい。
【0015】
一実施形態において、リサイクル可能なRFID装置の小型の回収可能な構成要素は、RFID結合ストラップを含む。一部の実施形態において、基板はRFID結合ストラップをカプセル化する。一部の実施形態において、RFID結合ストラップは、RFIDチップに結合された導体を含む近接場ストラップである。導体は、ループ導体を含み得、撹拌、パルプ化等の機械的リサイクルモーションによる破壊に耐えるために、できるだけ小さな寸法になっている。さらに、RFID装置をパッケージに取り付ける際に、アンテナ近傍に配置して遠距離RFID装置を形成する。一部の実施形態において、RFID結合ストラップをカプセル化する基板は、非圧縮状態と圧縮状態との間を移動し得る圧縮性材料から製造し得る。
【0016】
一部の実施形態において、リサイクル可能なRFID装置は、RFID結合ストラップと、RFID結合ストラップをカプセル化する基板とを含む。一部の実施形態において、RFID結合ストラップは、マルチターン導体及びRFIDチップを含み、前記マルチターン導体は内端部と外端部の両方を含む。RFID結合ストラップは、ブリッジ導体構成要素をさらに含み、前記ブリッジ導体構成要素は、マルチターン導体の内端部と外端部の両方をRFIDチップに接続する。
【0017】
一部の実施形態において、リサイクル可能なRFID装置は、RFID結合ストラップと、RFID結合ストラップをカプセル化する基板とを含む。一部の実施形態において、RFID結合ストラップは、RFIDチップに結合された導体を含み、前記導体は、ループ導体を含み得る。RFID結合ストラップは、ループ導体の直径内に位置する高透磁率要素をさらに含む。
【0018】
また別の実施形態において、リサイクル可能なRFID装置は、RFIDチップ、RFID結合ストラップ、及びRFID結合ストラップをカプセル化する基板を含む。一部の実施形態において、RFID結合ストラップは、RFIDチップに結合された導体を含み、前記導体はループ導体、及び導体近傍に位置し、RFIDチップにも結合される磁気要素を含み得る。
【0019】
一実施形態において、基板によってカプセル化されたRFID結合ストラップは、リサイクル可能なRFID装置のアンテナに磁気によって結合される。
【0020】
別の実施形態において、基板によってカプセル化されたRFID結合ストラップは、リサイクル可能なRFID装置のアンテナに容量的に結合される。
【0021】
また別の実施形態において、基板によってカプセル化されたRFID結合ストラップは、リサイクル可能なRFID装置のアンテナに導電的に結合される。
【0022】
また、本明細書において、廃棄物ストリームからパッケージに取り付けられたリサイクル可能なRFID装置の一つ以上の回収可能な構成要素を回収するためのフィルタリングシステムを記載する。一部の実施形態において、システムは、廃棄物収集コンテナ、RFID装置検出ユニット、及びRFID迂回領域を含む。一部の実施形態において、パッケージに取り付け可能なリサイクル可能なRFID装置は、小型の回収可能な構成要素を含む。一実施形態において、小型の回収可能な構成要素は、RFID結合ストラップと、RFID結合ストラップに取り付けられたRFIDチップと、RFID結合ストラップをカプセル化する基板とを有する。RFID結合ストラップは、RFIDチップに結合された導体を含む。一部の実施形態において、関連パッケージと共に廃棄物収集コンテナに入るリサイクル可能なRFID装置は、コンテナ内で関連パッケージと分離される。パッケージから分離されると、リサイクル可能なRFID装置がRFID装置検出ユニットによって検出される。一実施形態において、RFID装置検出ユニットは、リサイクル可能なRFID装置を検出するためのアンテナと、RFID検出器とを含む。
【0023】
一部の実施形態において、フィルタリングシステムは、検出されたリサイクル可能なRFID装置を廃棄物ストリームから取り外す/分離するためのRFID装置取り外しユニットを含む。一部の実施形態において、分離されたリサイクル可能なRFID装置は、選択的に迂回されてフィルタリングシステムのRFID迂回領域に送られる。RFIDチップを含むRFID結合ストラップを有するリサイクル可能なRFID装置の小型の回収可能な構成要素は、フィルタリングプロセスの最後に回収される。回収された構成要素は、RFIDラベル製造業者に戻して再利用し得る。
【0024】
上述及び関連の目的を達成するために開示されたイノベーションの任意の例示的な態様が、以下の説明及び添付図面と関連して本明細書で説明される。しかし、これらの態様は、本明細書に開示された原理を採用することのできる多様な方法の一部に過ぎず、これらの態様及びその均等物を全て含めることを意図する。その他の利点及び新たな特徴は、図面と併せて考慮することで、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】RFID装置が取り付けられたパッケージ廃棄物チェーンのリサイクルプロセスの斜視図を示し、前記RFID装置は、開示されたアーキテクチャに従って、リサイクルされない。
図2】開示されたアーキテクチャに従って、廃棄物ストリームからパッケージに取り付けられたリサイクル可能なRFID装置を回収するためのフィルタリングシステムを示す。
図3A】開示されたアーキテクチャに従って、リサイクル可能なRFID装置のRFID結合ストラップの概略図を示す。
図3B】開示されたアーキテクチャに従って、アンテナに結合された図3AのRFID結合ストラップの概略図を示す。
図3C】開示されたアーキテクチャに従って、図3A及び3BのRFID結合ストラップをカプセル化する基板をさらに含む、リサイクル可能なRFID装置の側面図を示す。
図4A】開示されたアーキテクチャに従って、リサイクル可能なRFID装置のRFID結合ストラップの概略図を示す。
図4B】開示されたアーキテクチャに従って、図4AのRFID結合ストラップをカプセル化する基板をさらに含む、リサイクル可能なRFID装置の側面図を示す。
図5A】開示されたアーキテクチャに従って、リサイクル可能なRFID装置のRFID結合ストラップの概略図を示す。
図5B】開示されたアーキテクチャに従って、図5AのRFID結合ストラップをカプセル化する基板をさらに含む、リサイクル可能なRFID装置の側面図を示す。
図6】開示されたアーキテクチャに従って、廃棄物ストリームからパッケージに取り付けられたリサイクル可能なRFID装置を回収するためのフィルタリングシステムを示す。
図7A】開示されたアーキテクチャに従って、非圧縮状態でRFID結合ストラップをカプセル化する基板をさらに含む、リサイクル可能なRFID装置の側面図を示す。
図7B】開示されたアーキテクチャに従って、圧縮状態でRFID結合ストラップをカプセル化する基板をさらに含む、リサイクル可能なRFID装置の側面図を示す。
図7C】開示されたアーキテクチャに従って、廃棄物収集コンテナ内で非圧縮状態に戻されたRFID結合ストラップをカプセル化する基板をさらに含む、リサイクル可能なRFID装置の側面図を示す。
図8A】開示されたアーキテクチャに従って、磁気要素をさらに含む、リサイクル可能なRFID装置のRFID結合ストラップの概略図を示す。
図8B】開示されたアーキテクチャに従って、RFID結合ストラップ及び磁気要素をカプセル化する基板をさらに含む、リサイクル可能なRFID装置の側面図を示す。
図8C】開示されたアーキテクチャに従って、リサイクル可能なRFID装置取り外し構成要素を介して、フィルタリングシステムの廃棄物収集コンテナから取り外される、リサイクル可能なRFID装置の側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明は図面を参照して説明され、全体に亘り同様の参照番号は、同様の要素を示すために用いる。以下の記載において、説明のため、完全に理解できるように多数の特定な詳細を記載している。しかし、本発明はこれらの特定の詳細がなくても実施できることは明らかであろう。他の例では、公知の構造体及び装置は、説明を容易にするためにブロック図の形態で示す。
【0027】
上述のように、製品又はパッケージと共に使用するためのリサイクル可能なRFIDタグ又は装置に関する必要性は、当業界で長い間存在しており、前記の製品又はパッケージがリサイクルされる場合、リサイクル可能なRFID装置の少なくとも一つ以上の構成要素がリサイクルされる。RFIDチップは、RFID装置における最も高価な部分の一つであるため、リサイクルプロセス中にパッケージからRFIDチップを分離して回収できることが有益となる。本発明は、一つ以上の回収可能な構成要素を含むリサイクル可能なRFID装置、リサイクル可能なRFID装置を回収するためのフィルタリングシステム、及び廃棄物リサイクル中にリサイクル可能なRFID装置を回収する方法を提供する。
【0028】
まず、図面を参照すると、図1は、RFID装置22が取り付けられたパッケージ20をリサイクルするための通常の廃棄物チェーンのリサイクルプロセス10の斜視図を示し、ここで、RFID装置22はリサイクルされない。耐用年数の間、パッケージ20を追跡するためにRFID装置22が取り付けられているパッケージ20は、箱、コンテナ、包装、製品等であり得る。RFID装置22は、RFIDチップ24を含む。ステップ30において、RFID装置22が取り付けられたパッケージ20は、リサイクルのため収集される。次いで、RFID装置22が取り付けられているパッケージ20は、撹拌、パルプ化又はその他の機械的プロセス等によってパッケージ20を分解するように機械的に処理され、通常、ステップ40のプロセスでRFID装置22を破壊又は非活性化する。次に、ステップ50において、処理されたパッケージ20は、産出物として再利用するために取り外されるが、依然としてRFID装置22により汚染されている。上述のように、RFIDチップ24の存在により、産出物の価値が下がる、又はリサイクルできない廃棄物として追加費用で別途廃棄しなければならない。
【0029】
図2は、開示されたアーキテクチャに従って、廃棄物ストリームからパッケージに取り付けられたリサイクル可能なRFID装置を回収するためのフィルタリングシステム100を示す。リサイクルされるパッケージ102は、RFIDチップ106を含むRFIDタグ104を含む。パッケージ102は、収集領域110に送られる。リサイクルされるパッケージは、プロセスステップ又はステップ120を介して循環され、装置及びチップ等のRFID構成要素130から産出物140を分離する。RFID構成要素は、RFIDラベル製造業者に販売され、製品160として再利用できる。
【0030】
図3Aないし図3Cは、RFID結合ストラップ202を有する一つ以上の回収可能な構成要素を含むリサイクル可能なRFID装置200の一実施形態を示し、前記結合ストラップ202は、導体204と、RFIDチップ206とを含む。RFID結合ストラップ202は、H場ストラップ等の近接場磁気ストラップであり得、導体204は、ループ導体であり得る。ループ導体204は、図3Aに示すように、所望の周波数でRFIDチップ206のキャパシタンスと共振するインダクタとして作用する。図3Cに最もよく示されているように、リサイクル可能なRFID装置200は、RFID結合ストラップ202をカプセル化する基板208をさらに含む。基板208は、カプセル化されたRFID結合ストラップ202に湿気が侵入することを防ぐために、接着剤で共に接合されたポリエチレンテレフタレート(PET)材料フィルム等の一対のフィルムで構成され、堅固な封止パッケージを形成し得る。
【0031】
図3Bに最もよく示されているように、リサイクル可能なRFID装置200のRFID結合ストラップ202は、RFID結合ストラップ202とアンテナ214との間に結合216を形成したアンテナ214近傍に位置して遠距離RFID装置を形成する。典型的なリサイクルプロセスは、撹拌又はパルプ化等の機械的モーションを使用するため、RFID結合ストラップ202は、できるだけ小さな寸法になっている。従って、リサイクルプロセスの機械的モーションから結合ストラップ202の破壊の可能性を低減させるために、ループ導体204は、ループ導体204と関連する線幅ができるだけ小さな最小径であり、RFID結合ストラップ202の全体のサイズを小さくすることが好ましい。
【0032】
図4A及び4Bに示すような代案となる実施形態において、リサイクル可能なRFID装置300はRFID結合ストラップ302を含み、ここで、インダクタは1回以上のターンを有する。通常、RFID結合ストラップ302は、H場ストラップ等の近接場磁気ストラップであり、導体304と、RFIDチップ310とを含む。図4Aに最もよく示されているように、導体304はマルチターンコイル導体であり、内端部306と、外端部308とを含む。前記マルチターン導体304は、図3Aないし3Cに示される、先の実施形態のループ導体204に比べて直径が小さいことが好ましい。
【0033】
当業界で公知であるように、マルチターンコイルは、RFIDチップ310が導体304の内端部306及び外端部308の両方に接続される必要がある。マルチターンコイル導体304のターンは、RFIDチップ310の下方にルーティングされ、マルチターンコイル導体304とRFIDチップ310の内端部306と外端部308との間の接続を達成し得る。また、図4Aに示すように、RFID結合ストラップ302は、ブリッジ導体構成要素312をさらに含み得る。ブリッジ導体構成要素312は、内端部接続要素314と、外端部接続要素316とを含む。内端部接続要素314は、マルチターンコイル導体304の内端部306及びRFIDチップ310の両方と電気的に通信し、外端部接続要素316は、マルチターンコイル導体304の外端部308及びRFIDチップ310の両方と電気的に通信することで、マルチターンコイル導体304をRFIDチップ310に接続する。
【0034】
ブリッジ導体構成要素312は、両面エッチングプロセスの一部として、又は導電性材料の添加プリント(additive print)として形成し得、マルチターンコイル導体304は、アルミ箔等の金属で、又は印刷された導電性インクで製造し得る。図4Bに最もよく示されているように、リサイクル可能なRFID装置300は、基板318をさらに含み、RFID結合ストラップ302は、基板318によってカプセル化される。従って、リサイクル可能なRFID装置300の回収可能な構成要素は、RFIDチップ310(図4に示す)が取り付けられ、基板318によってカプセル化されたRFID結合ストラップ302を含む。
【0035】
図5A及び図5Bに示すようなさらなる代案となる実施形態において、リサイクル可能なRFID装置400は、RFID結合ストラップ402を含み、RFID結合ストラップ402は、導体404と、RFIDチップ408とを含む。通常、RFID結合ストラップ402は、H場ストラップ等の近接場磁気ストラップであり、導体404は、ループ導体が好ましい。RFID結合ストラップ402は、高透磁率要素406をさらに含む。高透磁率要素406は、ループ導体404が高透磁率要素406を取り囲むようにループ導体404の中央領域内に位置することが好ましい。この特定の構成は、高透磁率要素406が、コイルのインダクタンスを増加させ、ループ導体404の直径を、先の実施形態よりもさらに小さくさせるので、より小さなH場RFIDストラップを使用できるようにする。図5Bに示すように、リサイクル可能なRFID装置400は、基板410をさらに含み、RFID結合ストラップ402は、基板410によってカプセル化される。
【0036】
図8A及び図8Bに示すまた別の代案となる実施形態において、リサイクル可能なRFID装置700は、RFID結合ストラップ701を含む。RFID結合ストラップ701は、導体702と、RFIDチップ704とを含む。通常、RFID結合ストラップ701は、H場ストラップ等の近接場磁気ストラップである。RFID結合ストラップ701は、磁気要素706をさらに含み、磁気要素706は、鋼等の磁性材料から製造される。磁気要素706の存在は、後述のように、リサイクル作業中にリサイクル可能なRFID装置700が磁場を使って分離及び回収されるように使用することができる。図8Bに最もよく示されているように、リサイクル可能なRFID装置700は、基板708をさらに含み、RFID結合ストラップ701は、基板708によってカプセル化される。他の実施形態において、また、リサイクル作業中にRFIDチップを有するRFID結合ストラップを分離及び回収する上で、容量性又は導電性結合を使用することができる。
【0037】
図7A~7Cに示すようなさらなる代案となる実施形態において、リサイクル可能なRFID装置600は、RFID結合ストラップ602と、基板604とを含む。RFID結合ストラップ602は、導体(図示せず)と、RFIDチップ(図示せず)とを含み、一般にH場ストラップ等の近接場磁気ストラップである。図7Bに示すように使用される場合、基板604によってカプセル化されたRFID結合ストラップ602は、アンテナ606近傍に配置され、RFID結合ストラップ602と、アンテナ606と、遠距離RFID装置との間に結合を形成する。より具体的には、基板604は、接着剤で共に接合された2層の発泡材料で構成され、カプセル化されたRFID結合ストラップ602に湿気が入ることを防止し得る。その結果、図7に最もよく示されているように、リサイクル作業中にリサイクル可能なRFID装置600が、水タンク630の上部に浮ぶように、リサイクル可能なRFID装置600の相対密度は、水より小さくなり得る。また、基板604は圧縮可能である。非圧縮状態610において、基板フォームは自然の状態である。圧縮状態620において、RFIDストラップ602がアンテナ606と隣接して取り付けられ、リサイクル可能なRFID装置600の構造によって平坦な状態に保たれ、非圧縮状態610のリサイクル可能なRFID装置600からの視覚的な「バンプ」を最小限にすると、基板フォームは圧縮される。リサイクル可能なRFID装置600は、リサイクル可能なRFID装置600がリサイクルされると、非圧縮状態610に戻る。
【0038】
図6に示す実施形態において、廃棄物ストリームからリサイクル可能なRFID装置200(例えば、図3A図3Cから)の一つ以上の回収可能な構成要素を回収するためのフィルタリングシステム500が提供される。フィルタリングシステム500は、廃棄物ストリームの体積においてRFID装置の存在を分離し、その体積を分けて単位体積当たりでより高い密度のRFID装置を有する二次廃棄物ストリームを生成するように設計される。上述のように、リサイクル可能なRFID装置200の回収可能な構成要素は、RFID結合ストラップ202と、基板208とを含むことが好ましい。結合ストラップ202は、さらに、導体204と、RFIDチップ206とを含み、これらのいずれも基板208内にカプセル化されることが好ましい。しかしながら、フィルタリングシステム500によって処理されるRFID装置もまた、上述の実施形態のうち任意のものであり得ることを考慮する。リサイクル可能なRFID装置のストラップ部分のみをカプセル化することで、最も損傷しやすいリサイクル可能なRFID装置の選択部分を固定できるため、損傷なく容易に回収できる。RFID装置全体をカプセル化せずにリサイクル可能なRFID装置の一部だけをカプセル化すれば、最適な材料の使用を確実にするだけでなく、リサイクル可能なRFID装置のサイズもコンパクトになる。小型のRFID装置はリサイクルが容易である。反面、大型のRFID装置は、フィルタリングシステムに干渉しやすい。
【0039】
図6に最もよく示されているように、フィルタリングシステム500は、一次廃棄物の投入部510と、廃棄物収集コンテナ520と、RFID装置検出ユニット530とを含む。一次廃棄物の投入部510は、RFIDタグ104及びRFIDチップ106(図2に示すものと同様)が取り付けられたパッケージ102が廃棄物収集コンテナ520に入り、RFID装置検出ユニット530に露出される箇所である。リサイクル可能なRFID装置検出ユニット530は、通常、近傍界アンテナである、リーダアンテナ534に結合されたRFIDリーダ532を含む。または、リサイクル可能なRFID装置検出ユニット530は、高調波検出器(図示せず)の形態であり得る。図6に最もよく示されているように、フィルタリングシステム500は、RFID装置迂回領域550と、二次廃棄物の産出部560とをさらに含み、廃棄物収集コンテナ520の産出物を収容する。
【0040】
より具体的には、フィルタリングシステム500は、廃棄物ストリームの周知の領域(例えば、パイプ)に結合されたRFIDリーダ532と、廃棄物ストリームの一部を選択的に迂回させる方法と、を使用する。廃棄物ストリームの特性に応じて、異なるタイプのアンテナと、RFID装置への結合とを使用することができる。例えば、水等の液体キャリアを使用する場合、H近傍界 リーダアンテナが最適である。これに比べて、コンベア上の破砕された材料を使用する場合、遠方界アンテナがより好適である、又は適切であり得る。
【0041】
一実施形態において、また、図8Cに最もよく示されているように、廃棄物収集コンテナ520は、投入714と、産出716とを含むフロートタンク712であり得る。フィルタリングシステム500は、リサイクル可能なRFID装置取り外しユニット720をさらに含み得る。リサイクル可能なRFID装置取り外しユニット720は、磁気要素706(図8Aに示す)を含むリサイクル可能なRFID装置700と共に使用できる。より具体的には、リサイクル可能なRFID装置取り外しユニット720は、磁場を利用してフロートタンク712からリサイクル可能なRFID装置700を引き寄せることにより、リサイクルプロセス中に任意の他の廃棄物からリサイクル可能なRFID装置700を分離及び回収する。但し、他の実施形態において、容量性又は導電性結合を使用して、フロートタンク712からリサイクル可能なRFID装置700を引き寄せることもできる。
【0042】
図2及び図6に示す代案となる実施形態において、廃棄物リサイクルプロセス中にRFIDチップ106を有する、リサイクル可能なRFID装置104の一つ以上の回収可能な構成要素を回収するための方法100が提供される。より具体的には、パッケージ102に取り付けられたリサイクル可能なRFID装置104を備えたパッケージ102を含む廃棄物ストリームは、図6に示すように一次廃棄物の投入部510のように収容される。図6に示すように、ステップ110において、廃棄物ストリームは収集され、廃棄物収集コンテナ520に入る。ステップ120で、リサイクル可能なRFID装置104は、通常、撹拌又はパルプ化等の機械的モーションを伴うプロセスを介してパッケージ102から分離される。上述のように、リサイクル可能なRFID装置104は、実質的に完全な状態でRFID結合ストラップに損傷を与えることなくパッケージ102から取り外し可能なように構成されることが好ましい。基板によるRFID結合ストラップのカプセル化は、特にリサイクル可能なRFID装置が撹拌又はパルプ化等の機械的モーションを受けた場合、結合ストラップ及びそれに取り付けられたRFIDチップを確実に損傷させないようにする。従って、リサイクル可能なRFID装置の一つ以上の回収可能な構成要素は、パッケージから分離される。本実施形態において、アルミニウム又はグラフェン等のリサイクル可能な材料からなるリサイクル可能なRFID装置のアンテナ214(図3Bに示す)は、パッケージ102と共にリサイクルされる一方、リサイクル不可能な材料からなるRFID結合ストラップ202は、パッケージ材料102から分離される。
【0043】
ステップ130において、パッケージ102から分離されたRFIDチップを含むRFID結合ストラップ202(図3Aに示す)は、図6に示すようなRFID検出器530を使用して検出され、選択的に廃棄物ストリームからRFID装置迂回領域550に迂回する。図8Cに示すように、RFID結合ストラップ202(図3Aに示す)を有する分離されたリサイクル可能なRFID装置104は、磁場を使用するRFID装置取り外し構成要素720を使用して、磁気によって廃棄物ストリームから選択的に迂回させ得る。ステップ130で取り外されると、リサイクル可能なRFID装置104が取り外された、又は回収された構成要素は、用途変更のためにRFIDラベル製造業者で処理され、ステップ160で新たなパッケージに取り付けられ得る。また、ステップ140において、非RFID廃棄物は、さらなるリサイクルのため二次廃棄物の産出部560に迂回し、その価値は、上述のようにRFID装置104又はその多様な構成要素の存在によって減少することがない。
【0044】
好ましい廃棄物チェーンにおいて、RFIDチップは再利用のためにリサイクル段階で回収され、RFIDラベル製造業者に戻る。このような再利用は、RFIDラベルが製品又はパッケージの他のリサイクル可能な材料に含まれて汚染されることを防止する。リサイクル施設は、次に、回収されたRFID装置を新たなRFID構成要素より安い費用でラベル製造業者に販売し得る。これは全般的な材料をリサイクルするための費用効率性を高め、従って、全体的なリサイクル率及び製造効率性を向上させる。
【0045】
上述のものは、請求された発明の実施例を有する。もちろん、請求された発明を説明する目的で構成要素又は方法論における可能な全ての組み合わせを説明することは不可能であるが、当業者は請求された発明の多数のさらなる組み合わせ及び変更が可能なことを認識し得る。従って、請求された発明は、添付の請求範囲の精神及び範囲に含まれる全ての変更、修正及び変形を含むことを意図している。また、「有する(includes)」という用語が詳細な説明又は請求範囲のいずれかで使用される限り、かかる用語は請求範囲において過渡的な単語として使われる場合、「含む(comprising)」という用語として解釈されるため、「含む」と同様の方法で包括的であることを意図している。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C