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特許7508568泡低減部材を有する撮像用医療装置システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-21
(45)【発行日】2024-07-01
(54)【発明の名称】泡低減部材を有する撮像用医療装置システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/12 20060101AFI20240624BHJP
【FI】
A61B8/12
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022548584
(86)(22)【出願日】2021-02-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-10
(86)【国際出願番号】 US2021017444
(87)【国際公開番号】W WO2021163182
(87)【国際公開日】2021-08-19
【審査請求日】2022-10-07
(31)【優先権主張番号】62/975,517
(32)【優先日】2020-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】プランジャー、ブライアン ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】イムラ、ハルカ
(72)【発明者】
【氏名】フルーリー、ショーン ピー.
(72)【発明者】
【氏名】フラー、ジェフリー スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】オルティス セラーノ、モニカ
(72)【発明者】
【氏名】セッパラ、ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ハンマーストロム、ジェフリー アダム
(72)【発明者】
【氏名】スラッグ、ビクトリア
【審査官】佐藤 賢斗
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-168539(JP,A)
【文献】特表2016-512708(JP,A)
【文献】特表2011-521745(JP,A)
【文献】特開平10-262963(JP,A)
【文献】特開平10-272134(JP,A)
【文献】特表2011-507619(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 - 8/15
A61B 1/00 - 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠位端領域を有する長尺状シャフトと、
前記長尺状シャフトの内部に設けられる撮像アセンブリであって、駆動ケーブル、前記駆動ケーブルに連結されたハウジング、及び前記ハウジングに連結されたトランスデューサを含む撮像アセンブリと、
前記駆動ケーブルに隣接して設けられた泡低減部材と、を備え
前記泡低減部材は、複数の開口が形成された障壁ディスク、テーパ状メッシュ、又は複数の軸方向に延びる指部を含む、撮像用医療装置。
【請求項2】
前記撮像アセンブリは、前記長尺状シャフト内で回転可能である、請求項1に記載の撮像用医療装置。
【請求項3】
前記撮像アセンブリは、前記長尺状シャフト内で並進可能である、請求項1又は請求項2に記載の撮像用医療装置。
【請求項4】
前記泡低減部材は、前記駆動ケーブルに連結されている、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の撮像用医療装置。
【請求項5】
前記泡低減部材は、前記駆動ケーブルと前記長尺状シャフトの内面との間で延びている、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の撮像用医療装置。
【請求項6】
前記泡低減部材は、表面処理が施された領域を含む、請求項1~請求項のいずれか一項に記載の撮像用医療装置。
【請求項7】
前記泡低減部材は、コーティングを含む、請求項1~請求項のいずれか一項に記載の撮像用医療装置。
【請求項8】
前記トランスデューサは、超音波トランスデューサを含む、請求項1~請求項のいずれか一項に記載の撮像用医療装置。
【請求項9】
近位端領域及び遠位端領域を有するカテーテルと、
前記カテーテルの内部で移動可能に設けられる撮像アセンブリであって、駆動ケーブル、前記駆動ケーブルに連結されたハウジング、及び前記ハウジングに連結された超音波トランスデューサを含む撮像アセンブリと、
前記駆動ケーブルに連結された泡低減部材であって、前記近位端領域と前記遠位端領域との間で流体の流れを許容する一方で前記近位端領域と前記遠位端領域との間で泡の流れを妨害する泡低減部材と、を備え
前記泡低減部材は、複数の開口が形成された障壁ディスク、テーパ状メッシュ、又は複数の軸方向に延びる指部を含む、撮像用医療装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医療装置、及び医療装置の製造方法に関する。さらに言えば、本開示は、撮像用の医療装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば血管内で使用する様々な体内用医療装置が開発されてきた。これらの医療装置の中には、ガイドワイヤやカテーテル等を含むものがある。これらの医療装置は、様々な製造方法で製造されるとともに、様々な方法で使用されている。公知の医療装置及び方法には、それぞれ特定の利点と欠点がある。代替的な医療装置、代替的な製造方法、及び代替的な使用方法が提供されることが常に求められている。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、医療装置の設計、材料、製造方法、及び使用の代替を開示する。撮像用医療装置が開示されている。撮像用医療装置は、遠位端領域を有する長尺状シャフトと、長尺状シャフトの内部に設けられる撮像アセンブリであって、駆動ケーブル、駆動ケーブルに連結されたハウジング、及びハウジングに連結されたトランスデューサを含む撮像アセンブリと、駆動ケーブルに隣接して設けられた泡低減部材と、を備える。
【0004】
上記実施形態に対して代替的に又は付加的に、撮像アセンブリは、長尺状シャフト内で回転可能であってもよい。
上記実施形態に対して代替的に又は付加的に、撮像アセンブリは、長尺状シャフト内で並進可能であってもよい。
【0005】
上記実施形態に対して代替的に又は付加的に、撮像アセンブリは、駆動ケーブルに連結されていてもよい。
上記実施形態に対して代替的に又は付加的に、撮像アセンブリは、駆動ケーブルと長尺状シャフトの内面との間で延びていてもよい。
【0006】
上記実施形態に対して代替的に又は付加的に、泡低減部材は、複数の開口が形成された障壁ディスクを含む。
上記実施形態に対して代替的に又は付加的に、泡低減部材は、テーパ状メッシュを含む。
【0007】
上記実施形態に対して代替的に又は付加的に、泡低減部材は、複数の軸方向に延びる指を含む。
上記実施形態に対して代替的に又は付加的に、泡低減部材は、表面処理が施された領域を含む。
【0008】
上記実施形態に対して代替的に又は付加的に、泡低減部材は、コーティングを含む。
上記実施形態に対して代替的に又は付加的に、トランスデューサは、超音波トランスデューサを含む。
【0009】
撮像用医療装置は、近位端領域及び遠位端領域を有するカテーテルと、カテーテルの内部で移動可能に設けられる撮像アセンブリであって、駆動ケーブル、駆動ケーブルに連結されたハウジング、及びハウジングに連結された超音波トランスデューサを含む撮像アセンブリと、駆動ケーブルに連結された泡低減部材であって、近位端領域と遠位端領域との間で流体の流れを許容する一方で近位端領域と遠位端領域との間で泡の流れを妨害する泡低減部材と、を備える。
【0010】
上記実施形態に対して代替的に又は付加的に、撮像アセンブリは、カテーテル内で回転可能である。
上記実施形態に対して代替的に又は付加的に、撮像アセンブリは、カテーテル内で並進可能である。
【0011】
上記実施形態に対して代替的に又は付加的に、泡低減部材は、駆動ケーブルとカテーテルの内面との間で延びている。
上記実施形態に対して代替的に又は付加的に、泡低減部材は、複数の開口が形成された障壁ディスクを含む。
【0012】
上記実施形態に対して代替的に又は付加的に、泡低減部材は、テーパ状メッシュを含む。
上記実施形態に対して代替的に又は付加的に、泡低減部材は、複数の軸方向に延びる指部を含む。
【0013】
上記実施形態に対して代替的に又は付加的に、泡低減部材は、疎水性領域を含む。
撮像用医療装置が開示されている。撮像用医療装置は、近位端領域及び遠位端領域を有するカテーテルと、前記カテーテルの内部に設けられる撮像アセンブリであって、カテーテルに対して回転可能且つ並進可能であるとともに駆動ケーブル、駆動ケーブルに連結されたハウジング、ハウジングに連結された超音波トランスデューサを含む撮像アセンブリと、駆動ケーブルに連結された泡低減部材であって、近位端領域と遠位端領域との間で流体の流れを許容する一方で近位端領域と遠位端領域との間で泡の流れを妨害する泡低減部材と、を備える。
【0014】
いくつかの実施形態の上記の概要は、本開示に開示されている各実施形態又はすべての実施態様を記載することを意図していない。これらの実施形態は、以下の図面及び詳細な説明をより具体的に例示する。
【0015】
本開示は、添付の図面に関連する以下の説明を参酌して、より完全に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、医療装置の一例を示す側面図である。
図2図2は、医療装置の一例の一部分を示す側面図である。
図3図3は、医療装置の一例の一部分を示す部分断面図である。
図4図4は、医療装置の一例の一部分を示す部分断面図である。
図5図5は、医療装置の一例の一部分を示す部分断面図である。
図6図6は、医療装置の一例の一部分を示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示は、様々な変更形態及び代替形態が可能であるが、それらのうちの特定のものを例として図面に示し、詳細に説明する。しかしながら、その意図は、本発明を記載する特定の実施形態に限定することではないことは理解されるべきである。むしろ、その意図は、本開示の趣旨及び範囲内にあるすべての変更物、均等物、及び代替物を網羅することにある。
【0018】
以下の定義された用語について、特許請求の範囲又は本明細書中の他の箇所において異なる定義がなされていない限り、これらの定義が適用されるものとする。
すべての数値は、明確に示されているか否かに関わらず、本明細書では「約」という用語によって修飾されるものとみなされる。「約」という用語は、概して、当業者が列挙された値と同等である(すなわち、同じ機能又は結果を有する)と考えるであろう数の範囲を指す。多くの場合において、「約」という用語は、最も近い有効数字に丸められる数を含むことを示し得る。
【0019】
エンドポイントによる数値範囲の記載は、エンドポイントを含むその範囲内の全ての数を含む(例えば、1から5は、1、1.5、2、2.75、3、3.8、4、および5を含む)。
【0020】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明らかにそうではないことを示していない限り、複数形の意味を含む。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「又は(あるいは、もしくは)」という用語は、概して、文脈から明らかにそうではないことを示していない限り、「及び/又は」を含む意味で利用されている。
【0021】
「一実施形態」、「いくつかの実施形態」、「他の実施形態」等への本願明細書における言及は、記載されている実施形態が、1つ又は複数の特定の特徴、構造、及び/又は特性を含み得ることを示すことが留意される。しかしながら、そのような記載は、必ずしもすべての実施形態が特定の特徴、構造、及び/又は特性を含むことを意味するとは限らない。加えて、特定の特徴、構造、及び/又は特性が、1つの実施形態に関連して記載される場合、別段の定めがない限り、明示的に記載されているか否かに関わらず、そのような特徴、構造、及び/又は特性が他の実施形態との関連においても使用され得ることが理解されるべきである。
【0022】
以下の詳細な記載は、図面を参照して読まれるべきであり、図面では異なる図面中の類似した要素には同一の番号が付されている。必ずしも一定の縮尺ではない図面は、例示的な実施形態を示しており、本開示の範囲を限定するようには意図されない。
【0023】
図1は、医療装置10の一例を示す側面図である。少なくともいくつかの例では、医療装置10は、撮像用医療装置の形態をとる。例えば、医療装置10は、血管を撮影するための血管内超音波(IVUS)装置であってもよい。医療装置10の構造/形態は、変更してもよい。いくつかの例において、医療装置10は、近位端領域14及び遠位端領域16を有する長尺状シャフト12を含んでもよい。ハブ18は、近位端領域14に連結されている、又は、近位端領域14に隣接して設けられていてもよい。先端部材20は、遠位端領域16に連結されている、又は、遠位端領域16に隣接して設けられていてもよい。先端部材20は、ガイドワイヤ管腔、非外傷性の遠位端、1以上の放射線不透過性マーカー、及び/又はその他の特徴を含んでもよい。撮像アセンブリ22は、シャフト12内に設けられていてもよい。概して、撮像アセンブリは、血管の画像を取り込み/生成するために使用されてもよい。いくつかの例において、医療装置は、US2012/0059241、及びUS2017/0164925に記載の装置、及び/又は特徴を含んでもよく、これらの全体的な開示を参照することによりここに含まれる。少なくともいくつかの例において、医療装置10は、マサチューセッツ州マールボロのボストンサイエンティフィックから販売されている撮像用カテーテルOPTICROSS(登録商標)の特徴に似ていてもよい、及び/又は含んでもよい。
【0024】
図2に示すように、撮像アセンブリ22は、駆動ケーブル又はシャフト24、ハウジング26、駆動ケーブル24及び/又はハウジング26に連結されている撮像部材又はトランスデューサ28を含んでもよい。少なくともいくつかの例において、トランスデューサ28は、超音波トランスデューサを含む。その他のトランスデューサもまた考えられる。トランスデューサ28は、シャフト12に対して回転可能であってもよい、及び/又はシャフト12に対して軸方向に並進可能であってもよい。例えば、駆動ケーブル24は、トランスデューサ28(及びハウジング26)を回転させるため、及び/又は並進させるため、回転してもよい、及び/又は並進してもよい。
【0025】
医療装置10を使用するとき、シャフト12を準備、及び/又は洗浄することが好ましい。医療装置10を洗浄するために、液体が洗浄口又はハブ18から注入されてもよい。液体は、ハウジング26の遠位端に隣接する排出口(図示せず)で医療装置から排出されてもよい。いくつかの例において、洗浄工程は、シャフト12内での泡の形成を生じ得る。医療装置10を洗浄することが好ましい。泡は、トランスデューサ28からの信号(例えば、超音波信号)を反射/妨害して撮像を妨害してしまうため、泡の形成を低減するような方法、及び/又は、泡を除去/妨害するような方法で、医療装置10を洗浄することが好ましい。医療装置10を洗浄することは、泡の除去にはほとんどの場合効果的である一方で、泡にはシャフト12内に捕捉されたままのものもある。ここに開示されているのは、泡の形成を低減させやすくなるように設計されている、及び/又は、医療装置内で形成された泡を妨害させやすくなるように設計されている医療装置である。
【0026】
図3は、ここに開示された他の医療装置と形状及び機能において類似する他の例示的な医療装置110の一部を示している。医療装置110は、長尺状シャフト112を含んでもよい。撮像アセンブリ122は、シャフト112内に設けられていてもよい。撮像アセンブリ122は、駆動ケーブル又はシャフト124、ハウジング126、及び駆動ケーブル124及び/又はハウジング126に連結された撮像部材又はトランスデューサ128を含んでもよい。
【0027】
泡低減部材130は、駆動ケーブル124に連結される、又は隣接して設けられていてもよい。泡低減部材130は、障壁又は環状部132を含んでもよい。図4に示されるように、複数の開口134は、障壁部132内に設けられていてもよい。図4では、駆動ケーブル124は、クロスハッチングで模式的に図示されている。概して、泡低減部材130は、医療装置110が洗浄されたときに、泡低減部材130がハウジング126及びトランスデューサ128に向かってシャフト112に沿って泡が移動することを防ぐか減少させるように設計されている。詳細には、障壁部132は、泡の流れに対する障壁として機能する。少なくともいくつかの例では、泡低減部材130(例えば、障壁部132)は、駆動ケーブル124の外面136と、長尺状シャフト112の内面138との間で延びている。泡低減部132は、シャフト112の内面138に接触しているか、シャフト112の内面138に隣接して設けられた障壁部132を含んでもよい。
【0028】
開口134は、流体がその開口を通過することを許容するように設計されている。例えば、開口134は、流体がその開口を通過できる一方で、画像を生成する上での泡の影響を低減する態様で、泡がその開口を通過することを阻止されるか、その開口を通過する際に泡が妨害/破壊されるような大きさであってもよい。つまり、より大きい泡は、開口134を通過することが実質的に防止されているとともに、より小さい泡(例えば、排出口から容易に排出されるくらい十分小さい泡)は、開口134を通過できる。例えば、開口は、直径が約0.001-0.01インチか、約0.003-0.005インチであってもよい。そのような開口を通過する泡は、トランスデューサ128に付着しにくい、及び/又はトランスデューサ128に影響しにくい。
【0029】
いくつかの例では、泡低減部材130は、表面処理を含んでいる、及び/又は泡の低減に寄与するような構造的な特徴を有していてもよい。例えば、泡低減部材130は、表面処理が施されてもよく、エッチング(例えば、化学エッチング)が施されてもよく、ポリテトラフルオロエチレン等のコーティングによる処理/コートが施されてもよく、マイクロパターン化表面が施されてもよく、コート(例えば、コーティングを含む)が施されてもよく、又はその他の手段で疎水性(例えば、超疎水性)にされていてもよい。これは、形成されたいくらかの泡がトランスデューサ128に向けて移動するというよりむしろ、表面処理の施された領域に優先的に付着することを引き起こすかもしない。
【0030】
図5は、ここに開示された他の医療装置と形状及び機能において類似する他の例示的な医療装置210の一部を示している。医療装置210は、長尺状シャフト212を含んでもよい。撮像アセンブリ222は、シャフト212内に設けられていてもよい。撮像アセンブリ222は、駆動ケーブル又はシャフト224、ハウジング226、及び、駆動ケーブル224及び/又はハウジング226に連結された撮像部材又はトランスデューサ228を含んでもよい。
【0031】
泡低減部材230は、駆動ケーブル224に連結されていてもよい、又は駆動ケーブル224に隣接して設けられていてもよい。泡低減部材230は、テーパ状メッシュの形態を取ってもよい。泡低減部材/テーパ状メッシュ230は、泡低減部材130と同様に機能してもよい。例えば、泡低減部材230は障壁を形成するように駆動ケーブル224の外面236と長尺状シャフト212の内面238との間で延びていてもよく、一方でメッシュ状の構造(例えば、開口を備える)は流体がそれを通過することを許容する(一方で泡がそれを通過することは実質的に防止する)。
【0032】
図6は、ここに開示された他の医療装置と形状及び機能において類似する他の例示的な医療装置310の一部を示している。医療装置310は、長尺状シャフト312を含んでもよい。撮像アセンブリ322は、シャフト312内に設けられていてもよい。撮像アセンブリ322は、駆動ケーブル又はシャフト324、ハウジング326、及び、駆動ケーブル324及び/又はハウジング326に連結された撮像部材又はトランスデューサ328を含んでもよい。
【0033】
泡低減部材330は、駆動ケーブル324に連結されていてもよい、又は駆動ケーブル324に隣接して設けられていてもよい。泡低減部材330は、軸方向に延びる複数の指部340を含んでもよい。泡低減部材330は、泡低減部材130/230に類似するように機能してもよい。例えば、少なくともいくつかの例では、障壁部材330は、障壁を形成するように駆動ケーブル324の外面336と長尺状シャフト312の内面338との間で延びていてもよい。軸方向に延びる指部340同士の間の空間は、流体がその空間を通過することを許容する(一方で、泡がその空間を通過することを実質的に防止する)。
【0034】
医療装置10及び/又は他の医療装置の様々な部品に使用することができる材料は、ここに開示されている。簡素化のため、以下の説明は、医療装置10について述べる。しかしながら、説明はここに開示される他の類似する管状部材及び/又は管状部材の部品や装置に適用されてもよいため、これは本明細書に開示された装置及び方法を限定することを意図していない。
【0035】
医療装置10は、金属、合金、ポリマー(そのいくつかの例は以下に開示される)、金属-ポリマー複合材料、セラミックス、及びこれらの組み合わせ等、又は他の適切な材料から製造されていてもよい。適切なポリマーのいくつかの例は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、ポリオキシメチレン(POM、例えば、デュポン社から市販されているDELRIN(登録商標))、ポリエーテルブロックエステル、ポリウレタン(例えば、ポリウレタン85A)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエーテル-エステル(例えば、DSMエンジニアリングプラスチック社から入手可能なARNITEL(登録商標))、エーテル又はエステルベースのコポリマー(例えば、ブチレン/ポリ(アルキレンエーテル)フタル酸塩及び/又は他のポリエステルエラストマー(デュポン社から入手可能なHYTREL(登録商標)等))、ポリアミド(例えば、バイヤー社から入手可能なDURETHAN(登録商標)、又はエルフ・アトケム社から入手可能なCRISTAMID(登録商標))、ポリアミドエラストマー、ブロックポリアミド/エーテル、ポリエーテルブロックアミド(PEBA、例えば、PEBAX(登録商標)という商品名で入手可能)、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、シリコーン、ポリエチレン(PE)、高密度ポリエチレン(例えば、MARLEX(登録商標)高密度ポリエチレン)、低密度ポリエチレン(例えば、MARLEX(登録商標)低密度ポリエチレン)、直鎖状低密度ポリエチレン(例えば、REXELL(登録商標))、ポリエステル、ポリブチレンテレフタラート(PBT)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリトリメチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリパラフェニレンテレフタルアミド(例えば、KEVLAR(登録商標))、ポリスルホン、ナイロン、ナイロン-12(例えば、EMSアメリカングリロン社から入手可能なGRILAMID(登録商標))、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PFA)、エチレンビニルアルコール、ポリオレフィン、ポリスチレン、エポキシ、ポリ塩化ビニリデン(PVdC)、ポリ(スチレン-b-イソブチレン-b-スチレン)(例えば、SIBS及び/又はSIBS50A)、ポリカーボネート、アイオノマ、生体適合性ポリマー、他の適切な材料、又はそれらの混合物、組み合わせ、コポリマー、ポリマー/金属複合材等を含む。いくつかの実施形態において、シースは、液晶ポリマー(LCP)とブレンドすることが可能である。例えば、混合物は、最大約6パーセントのLCPを含むことができる。
【0036】
適切な金属及び金属合金のいくつかの例には、304V、304L、316LVステンレス鋼等のステンレス鋼;軟鋼;線形弾性ニチノール及び/又は超弾性ニチノール等のニッケルチタン合金;ニッケル-クロム-モリブデン合金等のその他のニッケル合金(例えば、INCONEL(登録商標)625等のUNS:N06625、HASTELLOY(登録商標)C-22(登録商標)等のUNS:N06022、HASTELLOY(登録商標)C276(登録商標)等のUNS:N10276、その他のHASTELLOY(登録商標)合金等)、ニッケル-銅合金(例えば、MONEL(登録商標)400、NICKELVAC(登録商標)400、NICORROS(登録商標)400等のUNS:N04400)、ニッケル-コバルト-クロム-モリブデン合金(例えば、MP35-N(登録商標)等のUNS:R30035)、ニッケル-モリブデン合金(例えば、HASTELLOY(登録商標)ALLOY B2(登録商標)等のUNS:N10665)、他のニッケル-クロム合金、他のニッケル-モリブデン合金、他のニッケル-コバルト合金、他のニッケル-鉄合金、他のニッケル-銅合金、他のニッケル-タングステン又はタングステン合金等;コバルトクロム合金;コバルト-クロム-モリブデン合金(例えば、ELGILOY(登録商標)、PHYNOX(登録商標)等のUNS:R30003);プラチナ強化ステンレス鋼;チタン;それらの組み合わせ;その他;又は他の適切な材料が含まれる。
【0037】
少なくともいくつかの実施形態において、医療装置10の一部又は全ては、放射線不透過性材料でドープされ、放射線不透過性材料から形成され、あるいは放射線不透過性材料を含んでもよい。放射線不透過性材料は、医療処置中に蛍光透視スクリーン又は別の画像化技術で比較的明るい画像を生成することができる材料であると理解されている。この比較的明るい画像は、医療装置10の位置を判定する際に使用者を支援する。放射線不透過性材料のいくつかの例には、金、プラチナ、パラジウム、タンタル、タングステン合金、放射線不透過性フィラーが充填されたポリマー材料などが含まれてもよいが、これらに限定されない。さらに、他の放射線不透過性マーカーバンド及び/又はコイルも医療装置10の設計に組み込んでもよく、同様の結果を達成し得る。
【0038】
少なくともいくつかの実施形態において、ある程度の磁気共鳴画像(MRI)適合性が、医療装置10に付与される。例えば、医療装置10又はその一部は、画像を実質的に歪ませたり実質的なアーチファクト(例えば、画像内のギャップ)を生成させたりしない材料で製造されてもよい。例えば、所定の強磁性材料は、MRI画像にアーチファクトを生成する可能性があるため、適切でない場合があり得る。医療装置10又はその一部は、MRI装置が撮像可能な材料から製造されてもよい。これらの特性を示すいくつかの材料には、例えば、タングステン、コバルト-クロム-モリブデン合金(例えば、ELGILOY(登録商標)、PHYNOX(登録商標)等のUNS:R30003)、ニッケル-コバルト-クロム-モリブデン合金(例えば、MP35-N(登録商標)等のUNS:R30035)、ニチノール等、及び、その他のものを含んでもよい。
【0039】
本開示は、多くの点で、単なる例示であることを理解されたい。本開示の範囲を超えることなく、詳細、特に形状、サイズ、及び工程の順序に関して変更を加えてもよい。これは、適切な範囲で、他の実施形態で使用される1つの例示的な実施形態の特徴のいずれかの使用を含んでもよい。本発明の範囲は、もちろん、添付の特許請求の範囲が表現される言語で定義される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6