(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-21
(45)【発行日】2024-07-01
(54)【発明の名称】電子機器、インタラクション方法、インタラクション装置、および記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0362 20130101AFI20240624BHJP
G04G 21/00 20100101ALI20240624BHJP
【FI】
G06F3/0362 461
G04G21/00 304E
G04G21/00 304K
(21)【出願番号】P 2022559469
(86)(22)【出願日】2021-02-07
(86)【国際出願番号】 CN2021075753
(87)【国際公開番号】W WO2021196894
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-09-28
(31)【優先権主張番号】202010261292.X
(32)【優先日】2020-04-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トアン、チュンチエ
【審査官】酒井 優一
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-266344(JP,A)
【文献】特開2015-111772(JP,A)
【文献】特開2015-191953(JP,A)
【文献】米国特許第04327362(US,A)
【文献】特開2006-106240(JP,A)
【文献】国際公開第2011/118109(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/0362
G04G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転ベゼル付き知能腕時計である電子機器であって、
前記電子機器は、回転部材と、台座と、赤外線モジュールとを含み、
前記回転部材は前記回転ベゼルであり、
前記台座には前記赤外線モジュールが設けられ、
前記回転部材と前記赤外線モジュールとは互いに対向して設けられ、
前記回転部材は、前記赤外線モジュールと対向する表面に環状領域を有し、
前記環状領域には反射面が設けられ、
前記反射面は前記環状領域の円周方向に沿って幅が徐々に増加又は徐々に減少し、
前記赤外線モジュールは、赤外線送信機と赤外線受信機とを含み、
前記赤外線送信機が放射した光は、前記反射面によって反射され、前記赤外線受信機に受信され、
前記電子機器は、前記赤外線受信機が受信した信号強度に基づいて、インタラクション命令を確認し、
前記回転部材の回転中、前記反射面の前記赤外線モジュールと対向する部分の幅が大きくなるにつれて、前記赤外線受信機が受信した光は強くな
り、
前記インタラクション命令は、前記回転部材の回転角度及び/又は回転方向により確認され、前記回転部材の回転角度及び/又は回転方向は、第1の角度と第2の角度との角度差に基づいて、確認され、前記第1の角度と前記第2の角度は、赤外線エネルギーと角度との間の予め設定された対応関係に従って、確認され、
前記第1の角度は、前記回転部材の初期回転位置に対する第1の相対位置の所定方向へのずれ角度であり、前記第2の角度は、前記初期回転位置に対する第2の相対位置の所定方向へのずれ角度であり、前記第1の相対位置は、第1の赤外線エネルギーを取得するときの前記回転部材に対する前記赤外線モジュールの位置であり、前記第2の相対位置は、第2の赤外線エネルギーを取得するときの前記回転部材に対する前記赤外線モジュールの位置であり、前記第1の赤外線エネルギーは、前記第1の角度に対応し、前記第2の赤外線エネルギーは、前記第2の角度に対応する、
電子機器。
【請求項2】
前記反射面に、反射層が塗付されている、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記反射面は、白色にコートされている、請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
電子機器に適用されるインタラクション方法であって、
前記電子機器は、回転ベゼル付き知能腕時計であり、
前記電子機器が回転部材と、台座と、赤外線モジュールとを含み、
前記回転部材は前記回転ベゼルであり、
前記台座には前記赤外線モジュールが設けられ、
前記回転部材と前記赤外線モジュールが互いに対向して設けられ、
前記回転部材は、前記赤外線モジュールと対向する表面に環状領域を有し、
前記環状領域には反射面が設けられ、
前記反射面は前記環状領域の円周方向に沿って幅が徐々に増加又は徐々に減少し、
前記赤外線モジュールは、赤外線送信機と赤外線受信機とを含み、
前記赤外線送信機が放射した光は、前記反射面によって反射され、前記赤外線受信機に受信され、
前記回転部材の回転中、前記反射面の前記赤外線モジュールと対向する部分の幅が大きくなるにつれて、前記赤外線受信機が受信した光は強くなり、
前記インタラクション方法は、
前記赤外線モジュールが前記回転部材の第1の相対位置にあるとき、第1の赤外線エネルギーを取得するステップと、
前記赤外線モジュールが前記回転部材の第2の相対位置にあるとき、第2の赤外線エネルギーを取得するステップと、
前記第1の赤外線エネルギー及び前記第2の赤外線エネルギーに基づいて、前記回転部材の回転角度及び/又は回転方向を確認するステップと、
前記回転部材の回転角度及び/又は回転方向に基づいて、インタラクション命令を確認するステップと、
を含み、
前記第1の相対位置は、前記回転部材が回転する前の前記回転部材に対する前記赤外線モジュールの位置であり、
前記第2の相対位置は、前記回転部材が回転した後の前記回転部材に対する前記赤外線モジュールの位置であ
り、
前記第1の赤外線エネルギー及び前記第2の赤外線エネルギーに基づいて、前記回転部材の回転角度及び/又は回転方向を確認する前記ステップは、
赤外線エネルギーと角度との間の予め設定された対応関係に従って、前記第1の赤外線エネルギーに対応する第1の角度と前記第2の赤外線エネルギーに対応する第2の角度とをそれぞれ確認するステップであって、
前記第1の角度は、前記回転部材の初期回転位置に対する前記第1の相対位置の所定方向へのずれ角度であり、
前記第2の角度は、前記初期回転位置に対する前記第2の相対位置の前記所定方向へのずれ角度である、ステップと、
前記第1の角度と前記第2の角度との角度差に基づいて、前記回転部材の回転角度及び/又は回転方向を確認するステップと、
を含む、
インタラクション方法。
【請求項5】
前記回転部材の回転角度及び/又は回転方向に基づいて、インタラクション命令を確認するステップは、
回転角度及び/又は回転方向と機器のインタラクション命令との間の予め設定された対応関係に従って、前記回転部材の回転角度及び/又は回転方向に対応する第1のインタラクション命令を確認するステップを含み、
前記第1のインタラクション命令は、前記第1のインタラクション命令に対応する操作を実行するように前記電子機器を指示するために用いられる、
請求項4に記載のインタラクション方法。
【請求項6】
赤外線モジュールが回転部材の第1の相対位置にあるとき、第1の赤外線エネルギーを取得するための第1の取得モジュールと、
前記赤外線モジュールが前記回転部材の第2の相対位置にあるとき、第2の赤外線エネルギーを取得するための第2の取得モジュールと、
前記第1の赤外線エネルギー及び前記第2の赤外線エネルギーに基づいて、前記回転部材の回転角度及び/又は回転方向を確認するための第1の判定モジュールと、
前記回転部材の回転角度及び/又は回転方向に基づいて、インタラクション命令を確認するための第2の判定モジュールと、
を含み、
前記第1の相対位置は、前記回転部材が回転する前の前記回転部材に対する前記赤外線モジュールの位置であり、
前記第2の相対位置は、前記回転部材が回転した後の前記回転部材に対する前記赤外線モジュールの位置であ
り、
前記第1の判定モジュールは、
赤外線エネルギーと角度との間の予め設定された対応関係に従って、前記第1の赤外線エネルギーに対応する第1の角度と前記第2の赤外線エネルギーに対応する第2の角度をそれぞれ確認するための第1の判定ユニットであって、前記第1の角度は、前記回転部材の初期回転位置に対する前記第1の相対位置の所定方向へのずれ角度であり、前記第2の角度は、前記初期回転位置に対する前記第2の相対位置の前記所定方向へのずれ角度である第1の判定ユニットと、
前記第1の角度と前記第2の角度との角度差に基づいて、前記回転部材の回転角度及び/又は回転方向を確認するための第2の判定ユニットと、
を含む、
インタラクション装置。
【請求項7】
前記第2の判定モジュールは、さらに、前記回転角度及び/又は回転方向と機器のインタラクション命令との間の予め設定された対応関係に従って、前記回転部材の回転角度及び/又は回転方向に対応する第1のインタラクション命令を確認し、
前記第1のインタラクション命令は、前記第1のインタラクション命令に対応する操作を実行するように電子機器を指示するために用いられる、
請求項
6に記載のインタラクション装置。
【請求項8】
コンピュータプログラム命令を記憶するメモリと、
前記コンピュータプログラム命令がプロセッサによって実行されたとき、請求項4
または請求項
5に記載のインタラクション方法が実現されるプロセッサと、
を含む、電子機器。
【請求項9】
コンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されたときに、請求項4
または請求項
5に記載のインタラクション方法が実現される、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インテリジェントインタラクションの分野に関し、特に電子機器、インタラクション方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のベゼルは、通常、磁気コーディングによって回転インタラクションを行う。ベゼルの上にいくつかの磁石を配置し、ベゼルの下に磁場センサーを配置し、ベゼルを回転させるときに、磁石の磁場の方向が変化し、磁場センサーによって磁場の変化を検出するによって回転を識別し、さらにインタラクションを行うことができる。この方法は、構造が複雑で、ベゼルの上に磁石を追加する必要があり、外部の磁場の影響を受けやすく、追加された磁石が腕時計に付いている電子コンパスに干渉するという欠点がある。したがって、より優れた機器及びそのインタラクションソリューションが早急に求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の実施例は、回転インタラクションに用いられる従来の機器において存在する構造が複雑でインタラクション結果の精度が低いという問題を解決するために、電子機器、インタラクション方法及び装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記技術的課題を解決するために、本発明の実施例は、以下のように実現される。
【0005】
第1の側面において、本発明の実施例は、回転部材と赤外線モジュールとを含み、前記回転部材と前記赤外線モジュールは互いに対向して設けられ、前記回転部材は、前記赤外線モジュールと対向する表面に環状領域を有し、前記環状領域には反射面が設けられ、前記反射面は前記環状領域の円周方向に沿って幅が徐々に増加又は徐々に減少し、前記赤外線モジュールは、赤外線送信機と赤外線受信機を含み、前記赤外線送信機が放射した光は、前記反射面によって反射され、前記赤外線受信機に受信され、前記回転部材の回転中、前記反射面の前記赤外線モジュールと対向する部分の幅が大きくなるにつれて、前記赤外線受信機が受信した光は強くなる、電子機器を提供する。
【0006】
第2の側面において、本発明の実施例は、上記の第1の側面に記載の電子機器に適用されるインタラクション方法であって、前記赤外線モジュールが前記回転部材の第1の相対位置にあるとき、第1の赤外線エネルギーを取得するステップと、前記赤外線モジュールが前記回転部材の第2の相対位置にあるとき、第2の赤外線エネルギーを取得するステップと、前記第1の赤外線エネルギー及び前記第2の赤外線エネルギーに基づいて、前記回転部材の回転角度及び/又は回転方向を確認するステップとを含み、前記第1の相対位置は、前記回転部材が回転する前の前記回転部材に対する前記赤外線モジュールの位置であり、前記第2の相対位置は、前記回転部材が回転した後の前記回転部材に対する前記赤外線モジュールの位置である、インタラクション方法を提供する。
【0007】
第3の側面において、本発明の実施例は、上記の第2の側面に記載のインタラクション方法に適用されるインタラクション装置であって、前記赤外線モジュールが前記回転部材の第1の相対位置にあるとき、第1の赤外線エネルギーを取得するための第1の取得モジュールと、前記赤外線モジュールが前記回転部材の第2の相対位置にあるとき、第2の赤外線エネルギーを取得するための第2の取得モジュールと、前記第1の赤外線エネルギー及び前記第2の赤外線エネルギーに基づいて、前記回転部材の回転角度及び/又は回転方向を確認するための第1の判定モジュールとを含み、前記第1の相対位置は、前記回転部材が回転する前の前記回転部材に対する前記赤外線モジュールの位置であり、前記第2の相対位置は、前記回転部材が回転した後の前記回転部材に対する前記赤外線モジュールの位置である、インタラクション装置を提供する。
【0008】
第4の側面において、本発明の実施例は、コンピュータプログラム命令を記憶するメモリと、前記コンピュータプログラム命令がプロセッサによって実行されたとき、上記の第2の側面に記載のインタラクション方法が実現されるプロセッサとを含む電子機器をさらに提供する。
【0009】
第5の側面において、本発明の実施例は、命令を含み、前記命令がコンピュータで実行されたとき、前記コンピュータが上記の第2の側面に記載のインタラクション方法を実行するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施例によって提供される電子機器は、電子機器の内部に赤外線モジュールを設けるだけで、電子機器によって反射された光を集光することができ、従来のように機器に干渉しやすく、機器が外部からの干渉を受けやすくなる磁石などを機器に追加することに比べて、この電子機器は、構造がシンプルで、実現しやすい。
【0011】
さらに、本発明の実施例によって提供される、上記電子機器に適用されるインタラクション方法は、赤外線モジュールが異なる位置にあるときの赤外線エネルギーを取得し、赤外線エネルギーに基づいて回転部材の回転角度及び/又は回転方向を確認することにより、機器のインタラクションを実現し、これによって、機器の回転インタラクションの過程における干渉抵抗能力が低いという問題が解決され、インタラクション結果の精度が向上した。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施例における電子機器の構造模式図である。
【
図2】本発明の一実施例における回転部材の環状領域の模式図である
【
図3】本発明の一実施例におけるインタラクション方法を模式的に示すフロー図である。
【
図4】本発明の一実施例における赤外線エネルギーと角度との対応関係を示す図である。
【
図5】本発明の別の実施例における機器インタラクションの方法を模式的に示すフロー図である。
【
図6】本発明の一実施例におけるインタラクション装置の構造模式図である。
【
図7】本発明の一実施例における電子機器の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施例又は従来技術における技術的解決手段をより明確に記述するために、以下では、実施例又は従来技術について記述するために必要とされる添付図面を簡単に記述する。明らかに、以下の説明における添付図面は、本発明に記載されるいくつかの実施例に過ぎず、当業者は、創造的な労働をせずにこれらの添付図面からその他の図面をさらに導き出し得る。
【0014】
以下、本発明の実施例における添付図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的解決手段を明確かつ完全に説明する。明らかに、説明した実施例は本発明の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではない。当業者が創造的な労働をせずに本発明の実施例に基づいて得られるすべての他の実施例は、本発明の保護範囲に含まれる。
【0015】
図1は、本発明の一実施例における電子機器の構造模式図である。
図1に示すように、この電子機器は、回転部材11と赤外線モジュール12とを含み、回転部材11と赤外線モジュール12は互いに対向して設けられる。回転部材11は、赤外線モジュール12と対向する表面に環状領域(
図2に示すように)を有しており、環状領域には反射面111が設けられ、反射面は、環状領域の円周方向に沿って幅が徐々に増加又は徐々に減少する。
【0016】
赤外線モジュール12は、赤外線送信機121と赤外線受信機122を含み、赤外線送信機121が放射した光は、反射面111によって反射され、赤外線受信機122に受信される。回転部材11の回転中、反射面111の赤外線モジュール12と対向する部分の幅が大きくなるにつれて、赤外線受信機122が受信した光は強くなる。
【0017】
一実施例において、電子機器は、回転ベゼル付き腕時計、回転モジュール付き工作機械などの回転部材を含む機器であってもよい。
【0018】
電子機器が回転ベゼル付きスマートウォッチである場合、回転部材11は、台座に対して回転可能なリング状のベゼルを含み、台座には赤外線モジュール12が設けられる。ベゼルの台座と対向する面は、反射面と非反射面とを含み、反射面は赤外光に対する反射性に優れ、非反射面は赤外光に対する吸収性に優れる。反射面の幅は、ベゼルの円周方向に沿って徐々に増加又は徐々に減少する、即ち、反射面の幅は、時計回り又は反時計回りの方向に徐々に増加又は徐々に減少する。一つの可能なケースとしては、ベゼル上の反射面の幅は時計回りの方向に徐々に大きくなり、即ち、ベゼルが台座に対して時計回りの方向に回転するにつれて、ベゼル上の赤外線モジュール12と対向する領域は、赤外光に対する反射性が徐々に高くなる。赤外線送信機121が放射した光は、ベゼル上の赤外線モジュール12と対向する領域によって反射され、赤外線受信機122に受信され、ベゼルが時計回りに回転する間、赤外線受信機122が受信した光の強度は徐々に高くなる。なお、反射面の幅は時計回りの方向に沿って徐々に小さくなってもよく、本発明の実施例は、これを制限しない。
【0019】
一実施例において、反射面111に、反射層がコートされている。反射層は、反射面111の赤外線に対する吸収性を向上させることができる。任意選択で、反射層は、ナノシリカ又はナノ酸化チタンコーティングなど、赤外線に対して高い反射率を有する赤外線反射顔料コーティングである。これに応じて、回転部材11上の反射面111以外の領域に、カーボンブラックコーティングなどの光吸収層がコートされてもよい。反射面に反射層をコートし、反射面以外の領域に光吸収層をコートすることにより、反射面の赤外光に対する反射性と反射面以外の領域の赤外光に対する反射性との差異を大きくすることができ、さらに回転部材の回転時に赤外線モジュールにより検出される信号の変化率が大きく、検出精度の向上に有利である。
【0020】
一実施例において、反射面111と反射面111以外の領域は、異なるグレイスケールを有する。
図2に示すように、反射面111は白色に設定され、環状領域上の反射面111以外の領域は黒色に設定される。白色と黒色は、グレイスケールが異なり、赤外光に対する反射性も異なる。白色領域は、赤外光に対する反射性が高く、黒色領域は、赤外光に対する反射性が低いため、回転部材が回転するにつれて、白色反射面の赤外線モジュールと対向する領域の幅が徐々に変化し、赤外線モジュールが受信した信号強度がそれにつれて徐々に変化し、赤外線モジュールが受信した信号強度に基づいて、回転部材11と赤外線モジュール12の相対位置を判断し、さらに回転部材11の回転角度と方向を取得することができる。異なる色に設定することにより、反射面の赤外光に対する反射性と反射面以外の領域の赤外光に対する反射性との差異を大きくして、さらに赤外線受信機の検出精度を向上させることができる。
【0021】
本発明の実施例によって提供される電子機器は、電子機器の内部に赤外線モジュールを設け、回転部材の赤外線モジュールと対向する環状領域において幅が円周方向に沿って徐々に変化する反射面を設け、回転部材の赤外線モジュールと対向する領域から反射される赤外光の反射強度を収集することにより、回転部材と前記赤外線モジュールの相対位置を確認でき、さらに回転部材の回転角度と方向を確認できる。従来のように機器に干渉しやすく、機器が外部からの干渉を受けやすくなる磁石などを機器に追加することに比べて、この電子機器は、構造がシンプルで、実現しやすい。
【0022】
図3は、
図1~
図2に示す電子機器に適用される、本発明の一実施例におけるインタラクション方法を模式的に示すフロー図である。
図3の方法は、以下のステップを含んでもよい。
【0023】
S302、赤外線モジュールが回転部材の第1の相対位置にあるとき、第1の赤外線エネルギーを取得する。
第1の相対位置は、回転部材が回転する前の回転部材に対する赤外線モジュールの位置である。
【0024】
S304、赤外線モジュールが回転部材の第2の相対位置にあるとき、第2の赤外線エネルギーを取得する。
第2の相対位置は、回転部材が回転した後の回転部材に対する赤外線モジュールの位置である。
【0025】
S306、第1の赤外線エネルギー及び第2の赤外線エネルギーに基づいて、回転部材の回転角度及び/又は回転方向を確認する。
【0026】
本発明の実施例によって提供される、電子機器に適用されるインタラクション方法は、赤外線モジュールが異なる位置にあるときの赤外線エネルギーを取得し、赤外線エネルギーに基づいて回転部材の回転角度及び/又は回転方向を確認することにより、機器のインタラクションを実現する。これにより、機器の回転インタラクションの過程における干渉抵抗能力が低いという問題が解決され、インタラクション結果の精度が向上した。
【0027】
一実施例において、第1の赤外線エネルギー及び第2の赤外線エネルギーに基づいて、回転部材の回転角度及び/又は回転方向を確認する場合、赤外線エネルギーと角度との間の予め設定された対応関係に従って、第1の赤外線エネルギーに対応する第1の角度と第2の赤外線エネルギーに対応する第2の角度をそれぞれ確認し、第1の角度と第2の角度との角度差に基づいて、回転部材の回転角度、回転方向などを確認することができる。
【0028】
赤外線エネルギーと角度との対応関係において、「角度」とは、赤外線モジュールが回転部材のある相対位置にあるとき、回転部材の初期回転位置に対するこの相対位置の所定方向へのずれ角度(回転部材の中央点を円心とする)を意味する。初期回転位置は、任意に指定してもよく、例えば、赤外線モジュールが回転部材の環状領域の反射面の幅が最小又は最大となる位置とする。所定方向は、環状領域の円周に沿った時計回りの方向又は反時計回りの方向であってもよい。
【0029】
上記の角度の定義に基づいて、第1の赤外線エネルギーに対応する第1の角度は、回転部材の初期回転位置に対する第1の相対位置の所定方向へのずれ角度であり、第2の赤外線エネルギーに対応する第2の角度は、回転部材の初期回転位置に対する第2の相対位置の所定方向へのずれ角度である。
【0030】
赤外線エネルギーと角度αとの対応関係は
図4に示すとおりである。0°の角度に対応する赤外線エネルギーをA1、360°の角度に対応する赤外線エネルギーをA2とすると、A1とA2の間の任意の赤外線エネルギーXと角度αとの対応関係は、以下の数式で表すことができる。赤外線エネルギーと角度の間には負の相関がある。
【数1】
【0031】
この実施例において、第1の赤外線エネルギーが第2の赤外線エネルギーよりも大きい場合、
図4から、第1の赤外線エネルギーに対応する第1の角度が第2の赤外線エネルギーに対応する第2の角度よりも小さい、即ち、第1の角度と第2の角度の角度差が0よりも小さいと判定することができる。この場合、回転部材の回転方向は反射面の幅が徐々に小さくなる方向であると判定することができる。第1の赤外線エネルギーが第2の赤外線エネルギーよりも小さい場合、第1の赤外線エネルギーに対応する第1の角度は第2の赤外線エネルギーに対応する第2の角度よりも大きい、即ち、第1の角度と第2の角度との角度差が0よりも大きい。この場合、回転部材の回転方向は反射面の幅が徐々に大きくなる方向であると判定できる。
【0032】
図2に示す電子機器を一例として、第1の赤外線エネルギーが第2の赤外線エネルギーよりも大きい場合、即ち、第1の角度と第2の角度との角度差が0よりも小さい場合、回転部材の回転方向は時計回りの方向である。第1の赤外線エネルギーが第2の赤外線エネルギーよりも小さい場合、即ち、第1の角度と第2の角度との角度差が0よりも大きい場合、回転部材の回転方向は反時計回りの方向である。
【0033】
この実施例において、第1の赤外線エネルギー及び第2の赤外線エネルギーに基づいて、回転部材の回転角度と回転方向を確認することができるため、回転部材の回転角度と回転方向を簡単かつ迅速に確認することができ、電子機器に干渉を与えない赤外線モジュールによって赤外線エネルギーを受信するので、従来の方法と比較して、回転部材の回転角度と回転方向を確認した結果の精度を向上させた。
【0034】
一実施例において、回転角度及び/又は回転方向と機器のインタラクション命令との間の予め設定された対応関係に従って、回転部材の回転角度及び/又は回転方向に対応する第1のインタラクション命令を確認することができる。
【0035】
機器のインタラクション命令は、ページめくり命令、調整命令などであってもよく、第1のインタラクション命令は、第1のインタラクション命令に対応する操作を実行するように電子機器を指示するために用いられる。
【0036】
例えば、反射面の幅が徐々に大きくなる方向に回転することでページめくり命令を実行し、30°回転するごとに1ページを後方にめくるように予め設定される。反射面の幅が徐々に大きくなる方向を回転方向とし、回転角度を120°とした場合、第1のインタラクション命令は、4ページを後方にめくることと判定できる。
【0037】
前述の例の設定を引き続き使用する。回転可能なベゼル付き腕時計の表示画面には、5つの表示ページが含まれ、「通話」、「位置」、「設定」、「運動」及び「健康」の5つの機能オプションが順次設定され、現在の表示画面が「位置」の機能オプションであると仮定する。反射面の幅が徐々に大きくなる方向を回転方向とし、回転角度を60°とした場合、2つの機能オプションを後方にめくること、つまり、「運動」の機能オプションのある表示画面にめくることと判定する。
【0038】
この実施例において、回転角度及び/又は回転方向と機器のインタラクション命令との間の予め設定された対応関係に従って、回転部材の回転角度及び/又は回転方向に対応する第1のインタラクション命令を確認し、第1のインタラクション命令に対応する操作を行うことができ、即ち、電子機器の回転角度及び/又は回転方向によって対応するインタラクション命令を確認でき、回転インタラクションを実現し、ユーザーの回転インタラクションの体験を向上させることができる。
【0039】
図5は、本発明の別の実施例におけるインタラクション方法を模式的に示すフロー図である。この実施例において、インタラクション方法は、回転ベゼル及び赤外線モジュールが設けられた腕時計に適用される。この腕時計の構造は、
図1~
図2に示すとおりであり、
図5の方法は、以下のステップを含んでもよい。
【0040】
S501、赤外線モジュールが回転ベゼルの第1の相対位置にあるとき、第1の赤外線エネルギーを取得する。
第1の相対位置は、回転ベゼルが回転する前の回転ベゼルに対する赤外線モジュールの位置である。
【0041】
S502、赤外線モジュールが回転ベゼルの第2の相対位置にあるとき、第2の赤外線エネルギーを取得する。
第2の相対位置は、回転ベゼルが回転した後の回転ベゼルに対する赤外線モジュールの位置である。
【0042】
S503、赤外線エネルギーと角度との間の予め設定された対応関係に従って、第1の赤外線エネルギーに対応する第1の角度と第2の赤外線エネルギーに対応する第2の角度をそれぞれ確認する。
【0043】
赤外線エネルギーと角度との対応関係において、「角度」とは、赤外線モジュールが回転ベゼルのある相対位置にあるとき、回転ベゼルの初期回転位置に対するこの相対位置の所定方向へのずれ角度(回転ベゼルの中央点を円心とする)を意味する。初期回転位置は、任意に指定してもよく、例えば、赤外線モジュールが回転ベゼルの環状領域の反射面の幅が最小又は最大となる位置とする。所定方向は、環状領域の円周に沿った時計回りの方向又は反時計回りの方向であってもよい。
【0044】
上記の角度の定義に基づいて、第1の赤外線エネルギーに対応する第1の角度は、回転ベゼルの初期回転位置に対する第1の相対位置の所定方向へのずれ角度であり、第2の赤外線エネルギーに対応する第2の角度は、回転ベゼルの初期回転位置に対する第2の相対位置の所定方向へのずれ角度である。
【0045】
赤外線エネルギーと角度αとの対応関係は
図4に示すとおりである。0°の角度に対応する赤外線エネルギーをA1、360°の角度に対応する赤外線エネルギーをA2とすると、A1とA2の間の任意の赤外線エネルギーXと角度αとの対応関係は、以下の数式で表せることが既知である。赤外線エネルギーと角度の間には負の相関がある。
【数2】
【0046】
S504、第1の角度と第2の角度との角度差に基づいて、回転ベゼルの回転角度及び/又は回転方向を確認する。
この実施例において、第1の赤外線エネルギーが第2の赤外線エネルギーよりも大きい場合、
図4から、第1の赤外線エネルギーに対応する第1の角度が第2の赤外線エネルギーに対応する第2の角度よりも小さい、即ち、第1の角度と第2の角度の角度差が0よりも小さいと判定することができる。この場合、回転ベゼルの回転方向は反射面の幅が徐々に小さくなる方向であると判定することができる。第1の赤外線エネルギーが第2の赤外線エネルギーよりも小さい場合、第1の赤外線エネルギーに対応する第1の角度は第2の赤外線エネルギーに対応する第2の角度よりも大きい、即ち、第1の角度と第2の角度との角度差が0よりも大きい。この場合、回転ベゼルの回転方は反射面の幅が徐々に大きくなる方向であると判定することができる。
【0047】
S505、回転角度及び/又は回転方向と機器のインタラクション命令との間の予め設定された対応関係に従って、回転ベゼルの回転角度及び/又は回転方向に対応する第1のインタラクション命令を確認する。
第1のインタラクション命令は、第1のインタラクション命令に対応する操作を実行するように腕時計を指示するために用いられる。
【0048】
例えば、反射面の幅が徐々に大きくなる方向に回転することでページめくり命令を実行し、30°回転するごとに1ページを後方にめくるように予め設定しておく。腕時計の表示画面には、5つの表示ページが含まれ、「通話」、「位置」、「設定」、「運動」及び「健康」の5つの機能オプションが順次設定され、現在の表示画面が「位置」の機能オプションであると仮定する。反射面の幅が徐々に大きくなる方向を回転方向とし、回転角度を60°とした場合、2つの機能オプションを後方にめくること、つまり、「運動」の機能オプションのある表示画面にめくることと判定する。
【0049】
本発明の実施例により提供される、腕時計に適用されるインタラクション方法は、赤外線モジュールが異なる位置にあるときの赤外線エネルギーを取得し、赤外線エネルギーに基づいて回転ベゼルの回転角度及び/又は回転方向を確認することにより、機器のインタラクションを実現する。これにより、腕時計の回転インタラクションの過程における干渉抵抗能力が低いという問題が解決され、インタラクション結果の精度が向上した。
【0050】
図6は、本発明の一実施例におけるインタラクション装置の構造模式図である。
図6を参照し、インタラクション装置は、赤外線モジュールが回転部材の第1の相対位置にあるとき、第1の赤外線エネルギーを取得するための第1の取得モジュール610と、赤外線モジュールが回転部材の第2の相対位置にあるとき、第2の赤外線エネルギーを取得するための第2の取得モジュール620と、第1の赤外線エネルギー及び第2の赤外線エネルギーに基づいて、回転部材の回転角度及び/又は回転方向を確認するための第1の判定モジュール630とを含み、第1の相対位置は、回転部材が回転する前の回転部材に対する赤外線モジュールの位置であり、第2の相対位置は、回転部材が回転した後の回転部材に対する赤外線モジュールの位置である。
【0051】
一実施例において、第1の判定モジュール630は、赤外線エネルギーと角度との間の予め設定された対応関係に従って、第1の赤外線エネルギーに対応する第1の角度と第2の赤外線エネルギーに対応する第2の角度をそれぞれ確認するための第1の判定ユニットであって、第1の角度は、回転部材の初期回転位置に対する第1の相対位置の所定方向へのずれ角度であり、第2の角度は、初期回転位置に対する第2の相対位置の所定方向へのずれ角度である第1の判定ユニットと、第1の角度と第2の角度との角度差に基づいて、回転部材の回転角度及び/又は回転方向を確認するための第2の判定ユニットとを含む。
【0052】
一実施例において、インタラクション装置は、回転角度及び/又は回転方向と機器のインタラクション命令との間の予め設定された対応関係に従って、回転部材の回転角度及び/又は回転方向に対応する第1のインタラクション命令を確認するための第2の判定モジュールをさらに含み、第1のインタラクション命令は、第1のインタラクション命令に対応する操作を実行するように電子機器を指示するために用いられる。
【0053】
本発明の実施例により提供されるインタラクション装置は、上記の方法の実施例におけるインタラクション方法によって実現される各プロセスを実現することができ、重複を避けるために、ここでは説明を省略する。
【0054】
本発明の実施例により提供されるインタラクション方法に適用されるインタラクション装置は、赤外線モジュールが異なる位置にあるときの赤外線エネルギーを取得し、赤外線エネルギーに基づいて回転部材の回転角度及び/又は回転方向を確認することにより、機器のインタラクションを実現する。これにより、機器の回転インタラクションの過程における干渉抵抗能力が低いという問題が解決され、インタラクション結果の精度が向上した。
【0055】
本明細書の所定の実施例は、上記で説明された。他の実施例は、添付の特許請求の範囲内に含まれる。いくつかの場合には、特許請求の範囲に記載された動作又はステップは、実施例における順序とは異なる順序で実行することができ、依然として所望の結果を達成することができる。さらに、添付図面に示されているプロセスは、所望の結果を達成するために、所定の順序又は連続した順序を必ずしも必要としない。いくつかの実装形態では、マルチタスク処理と並列処理が実行可能又は有利になる場合がある。
【0056】
図7は、本発明の一実施例における電子機器の構造模式図である。この電子機器700は、無線周波数ユニット701、ネットワークモジュール702、オーディオ出力ユニット703、入力ユニット704、センサー705、表示ユニット706、ユーザー入力ユニット707、インターフェースユニット708、メモリ709、プロセッサ710、電源711などの構成部品を含むが、これらに限定されない。当業者が理解できるように、
図7に示す電子機器の構造は、電子機器を限定するものではなく、電子機器は、図示されたものより多いか又は少ない構成部品を含んでいてもよく、いくつかの構成部品を組み合わせたり、異なる構成部品を配置したりしてもよい。本発明の実施例において、電子機器は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、携帯情報端末、車載端末、ウェアラブルデバイス、及び歩数計などを含むが、これらに限定されない。
【0057】
プロセッサ710は、赤外線モジュールが回転部材の第1の相対位置にあるとき、第1の赤外線エネルギーを取得し、赤外線モジュールが回転部材の第2の相対位置にあるとき、第2の赤外線エネルギーを取得し、第1の赤外線エネルギー及び第2の赤外線エネルギーに基づいて、回転部材の回転角度及び/又は回転方向を確認するために用いられ、第1の相対位置は、回転部材が回転する前の回転部材に対する赤外線モジュールの位置であり、第2の相対位置は、回転部材が回転した後の回転部材に対する赤外線モジュールの位置である。
【0058】
本発明の実施例により提供される、インタラクション方法に適用される電子機器は、赤外線モジュールが異なる位置にあるときの赤外線エネルギーを取得し、赤外線エネルギーに基づいて回転部材の回転角度及び/又は回転方向を確認することにより、機器のインタラクションを実現する。これにより、機器の回転インタラクションの過程における干渉抵抗能力が低いという問題が解決され、インタラクション結果の精度が向上した。
【0059】
本発明の実施例において、無線周波数ユニット701は、情報の送受信、又は通話中の信号の送受信に用いられてもよく、具体的には、基地局からのダウンリンクデータを受信した後、プロセッサ710に処理させ、また、アップリンクデータを基地局に送信することを理解されたい。通常、無線周波数ユニット701は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、送受信機、カプラ、ローノイズアンプ、デュプレクサなどを含むが、これらに限定されない。また、無線周波数ユニット701は、無線通信システムを介してネットワークや他の機器と通信することもできる。
【0060】
電子機器は、ネットワークモジュール702を介して、ユーザーに無線のブロードバンドインターネットアクセスを提供し、例えば、電子メールの送受信、ウェブページの閲覧、及びストリーミングメディアへのアクセスなどを支援する。
【0061】
オーディオ出力ユニット703は、無線周波数ユニット701又はネットワークモジュール702によって受信され、又はメモリ709に記憶されたオーディオデータをオーディオ信号に変換して音として出力することができる。また、オーディオ出力ユニット703は、さらに電子機器700によって実行される所定の機能に関連するオーディオ出力(例えば、呼出信号受信音、メッセージ着信音など)を提供することができる。オーディオ出力ユニット703は、スピーカー、ブザー及び受話器などを含む。
【0062】
入力ユニット704は、オーディオ信号又はビデオ信号を受信するために用いられる。入力ユニット704は、グラフィックス・プロセッシング・ユニット(Graphics Processing Unit、GPU)7041及びマイクロホン7042を含んでいてもよい。グラフィックス・プロセッシング・ユニット7041は、ビデオ取込モード又は画像取込モードで画像取込装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像又はビデオの画像データを処理する。処理された画像フレームは、表示ユニット706に表示してもよい。グラフィックス・プロセッシング・ユニット7041によって処理された画像フレームは、メモリ709(又は他の記憶媒体)に記憶されてもよく、無線周波数ユニット701又はネットワークモジュール702を介して送信されてもよい。マイクロホン7042は、音声を受信し、かつこのような音声をオーディオデータに処理することができる。処理されたオーディオデータは、電話通話モードで、無線周波数ユニット701を介して移動体通信基地局に送信可能なフォーマットに変換されて出力されてもよい。
【0063】
電子機器700は、光センサー、移動センサー及び他のセンサーなどの少なくとも1種のセンサー705をさらに含む。具体的には、光センサーは、環境光の明暗に応じて表示パネル7061の輝度を調整可能な環境光センサーと、電子機器700が耳元に移動したときに表示パネル7061及び/又はバックライトを閉じることができる近接センサーとを含む。移動センサーの1種として、加速度センサーは、各方向(通常は3軸)における加速度の大きさを検出するとともに、静止時に重力の大きさ及び方向を検出することもでき、電子機器の姿勢(例えば、縦向き/横向きの切り替え、関連ゲーム、磁力計の姿勢較正)の識別、振動識別に関連する機能(例えば、歩数計、タッピング)などに用いられてもよい。センサー705は、指紋センサー、圧力センサー、虹彩センサー、分子センサー、ジャイロセンサー、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサーなどをさらに含んでいてもよく、ここでは説明を省略する。
【0064】
表示ユニット706は、ユーザーにより入力された情報又はユーザーに提供する情報を表示するために用いられる。表示ユニット706は、表示パネル7061を含んでいてもよい。表示パネル7061は液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)などの形式として配置されてもよい。
【0065】
ユーザー入力ユニット707は、入力された数字又は文字情報を受信したり、電子機器のユーザー設定及び機能制御に関連するキー信号の入力を生成したりするために用いられてもよい。具体的には、ユーザー入力ユニット707は、タッチパネル7071及び他の入力機器7072含む。タッチパネル7071は、タッチスクリーンとも呼ばれ、その上又はその近くでのユーザーのタッチ動作(例えば、ユーザーが指やスタイラスなどの任意の適切な物品又は付属品を使用してタッチパネル7071上又はその近くで行った操作)を収集することができる。タッチパネル7071は、タッチ検出装置及びタッチコントローラの2つの構成部品を含んでいてもよい。そのうち、タッチ検出装置は、ユーザーのタッチ方向を検出し、タッチ操作による信号を検出し、この信号をタッチコントローラに送信し、タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、タッチポイント座標に変換して、プロセッサ710に送信し、プロセッサ710から送信されたコマンドを受信し、それを実行する。また、タッチパネル7071は、抵抗式、静電容量式、赤外線、表面弾性波などの様々なタイプを使用して実現することができる。タッチパネル7071に加えて、ユーザー入力ユニット707は、他の入力機器7072を含んでいてもよい。具体的には、他の入力機器7072は、物理キーボード、機能キー(例えば、ボリューム制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでいてもよいが、これらに限定されず、ここでは説明を省略する。
【0066】
さらに、タッチパネル7071は表示パネル7061を覆ってもよく、タッチパネル7071がその上又はその近くでのタッチ操作を検出した後、プロセッサ710に伝送してタッチイベントのタイプを確認し、続いてプロセッサ710はタッチイベントのタイプに応じて表示パネル7061上に対応する視覚的出力を提供する。
図7では、タッチパネル7071と表示パネル7061は、2つの独立した構成部品として電子機器の入出力機能を実現するが、いくつかの実施例において、タッチパネル7071と表示パネル7061を一体化して電子機器の入出力機能を実現してもよく、ここでは具体的に限定しない。
【0067】
インターフェースユニット708は、外部装置と電子機器700とを接続するためのインターフェースである。例えば、外部装置は、有線又は無線ヘッドセットポート、外部電源(又はバッテリーチャージャー)ポート、有線又は無線データポート、メモリカードポート、識別モジュールを有する装置を接続するためのポート、オーディオ入力/出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポートなどを含んでいてもよい。インターフェースユニット708は、外部装置から入力(例えば、データ情報、電力など)を受信するとともに、受信された入力を電子機器700内の1つ以上の構成部品に伝送するために用いられてもよく、電子機器700と外部装置との間でデータを伝送するために用いられてもよい。
【0068】
メモリ709は、ソフトウェアプログラム及び各種のデータを記憶するために用いることができる。メモリ709は、主に、オペレーションシステム、少なくとも1つの機能(例えば、オーディオ再生機能、画像再生機能など)に必要なアプリケーションプログラムなどを記憶可能なプログラム記憶領域と、携帯電話の使用によって作成されるデータ(例えば、オーディオデータ、電話帳など)などを記憶可能なデータ記憶領域とを含んでいてもよい。また、メモリ709は、高速ランダムアクセスメモリを含んでいてもよく、少なくとも1つのディスクメモリ素子やフラッシュメモリ素子などの不揮発性メモリ、又は他の揮発性固体メモリ素子をさらに含んでいてもよい。
【0069】
プロセッサ710は、電子機器の制御センターであり、各種のインターフェースや回線によって電子機器全体の各部分に接続され、メモリ709に記憶されているソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを動作させるか又は実行し、メモリ709に記憶されたデータを呼び出すことにより、電子機器の各種機能とデータ処理を実行して、電子機器全体を監視する。プロセッサ710は、1つ以上の処理ユニットを含んでいてもよい。好ましくは、プロセッサ710に、主にオペレーティングシステム、ユーザーインターフェース及びアプリケーションプログラムなどを処理するアプリケーションプロセッサと、主に無線通信を処理するモデムプロセッサが集積されてもよい。上記モデムプロセッサは、プロセッサ710に集積されなくてもよいことを理解されたい。
【0070】
電子機器700は、各構成部品に電力を供給するための電源711(例えば、バッテリー)をさらに含んでいてもよい。好ましくは、電源711は、電源管理システムを介してプロセッサ710に論理的に接続されてもよい。これにより、電源管理システムを介して充電、放電の管理、及び電力消費の管理などの機能を実現することができる。
【0071】
また、電子機器700は、いくつかの未図示の機能モジュールを含み、ここでは説明を省略する。
【0072】
好ましくは、本発明の実施例は、プロセッサ710と、メモリ709と、メモリ709に記憶され、前記プロセッサ710で実行可能なコンピュータプログラムとを含む電子機器をさらに提供する。このコンピュータプログラムがプロセッサ710によって実行されたときに、上記インタラクション方法の実施例における各プロセスを実現し、かつ同等の技術的効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは説明を省略する。
【0073】
本発明の実施例は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。このコンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、プロセッサによって実行されるときに、上記インタラクション方法の実施例における各プロセスを実現し、かつ同様の技術的効果を達成することができるコンピュータプログラムが記憶されており、重複を避けるために、ここでは説明を省略する。ここで、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、例えば、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROMと略称する)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAMと略称する)、磁気ディスク又は光ディスクなどであってもよい。
【0074】
なお、本明細書で使用される用語「含む」、「含有する」、又はそのあらゆる他の変形は、非排他性の包含を網羅する意味であり、それによって一連の要素を含むプロセス、方法、物品あるいは装置がこれらの要素を含むだけではなく、明確に示されていないその他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品あるいは装置に固有される要素も含む。さらなる制限がない場合には、「一つの……を含む」という表現により限定される要素は、該要素を含む過程、方法、物品あるいは装置にさらに別の同一の要素がさらに存在することを排除するものではない。
【0075】
以上の実施形態の説明により、当業者が明確に理解できるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームを併用した方法で実現でき、当然のことながらハードウェアでも実現できるが、多くの場合に前者がより好ましい実施形態である。このような理解に基づいて、本発明の技術的手段は、本質的に又は従来技術に寄与する部分が、ソフトウェア製品の形態で具現化されてよく、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えば、ROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶されており、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン又はネットワーク機器などであってもよい)に本発明の各実施例に記載の方法を実行させるための複数の命令を含む。
【0076】
以上、添付図面を参照しながら本発明の実施例を説明したが、本発明は、上記具体的な実施形態に限定されるものではなく、上記具体的な実施形態は、制限的なものではなく、例示的なものに過ぎず、当業者であれば、本発明の示唆で、本発明の趣旨及び特許請求の範囲の保護範囲から逸脱することなく、その他の種々の態様を採用することができ、これらはいずれも本発明の保護範囲に属する。
【0077】
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、2020年4月3日に中国特許庁に提出された、出願番号202010261292.X、発明名称「電子機器、インタラクション方法及び装置」の中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は援用により本発明に取り込まれる。