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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-21
(45)【発行日】2024-07-01
(54)【発明の名称】印刷装置、及び印刷装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20240624BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20240624BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20240624BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240624BHJP
【FI】
B41J29/38 203
B41J29/00 Z
B41J29/42 F
G06Q50/10
B41J29/38 204
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023024364
(22)【出願日】2023-02-20
【審査請求日】2023-05-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002767
【氏名又は名称】弁理士法人ひのき国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】寺江 尚
【審査官】小宮山 文男
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-160203(JP,A)
【文献】特開2021-160104(JP,A)
【文献】特開2021-160102(JP,A)
【文献】特開2018-056761(JP,A)
【文献】特開2017-047590(JP,A)
【文献】特開2016-130767(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/38
B41J 29/00
B41J 29/42
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
契約期間に一定金額で予め設定された上限印刷枚数までの印刷を許可する契約の契約情報を管理するサーバと通信を行う印刷装置であって、
前記サーバから前記契約情報を取得して管理する第1管理手段と、
前記契約情報に基づき印刷の実行を制御する制御手段と、
前記契約期間内に印刷したトータルの印刷枚数、前記上限印刷枚数までの残り枚数、前記サーバに接続できないオフライン状態になってからの日数、前記オフライン状態で印刷した印刷枚数をそれぞれ管理する第2管理手段と、
前記上限印刷枚数までの残り枚数が所定枚数より少なくなった場合に警告を行う警告手段と、
前記オフライン状態において前記上限印刷枚数に達した場合に、前記オフライン状態のまま、前記契約の変更を申請する、または、前記上限印刷枚数を増加させる追加課金を申請するための画面を表示する第1表示手段と、
前記申請に応じて、前記第1管理手段で管理する前記契約情報を更新する更新手段と、
前記更新に応じて、一定の営業日内または前記契約期間内に前記サーバに接続する必要がある旨のメッセージを表示する第2表示手段と、
前記更新の後、前記一定の営業日内または前記契約期間内に前記サーバに接続しなかった場合には、印刷を制限する制限手段と、
を有することを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記更新の後、前記サーバに接続した場合には、前記更新された契約情報を前記サーバに送信する送信手段を有することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記印刷の制限中に前記サーバに接続した場合、該印刷の制限を解除することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記契約情報に基づき動作する第1モードと、前記第1モードが解除された第2モードとを切り替える切り替え手段を有し、
前記制御手段は、前記更新の後、前記サーバに接続がされることなく、前記第1モードから前記第2モードへの切り替えが行われた場合、当該印刷装置を使用不可に制御する、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の印刷装置。
【請求項5】
記録剤が収容されたカートリッジであって、前記契約に対応する第1カートリッジ、または、前記契約に対応しない第2カートリッジの装着が可能であり、
前記切り替え手段は、前記第1カートリッジの装着に応じて前記第1モードに切り替え、前記第1カートリッジから前記第2カートリッジに交換されたこと応じて前記第1モードから前記第2モードへ切り替える、ことを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記制限手段は、前記更新の後、前記一定の営業日内または前記契約期間内に前記サーバに接続しなかった場合であっても、前記サーバ側の原因により前記サーバに接続できないと判定した場合には、前記印刷の制限の開始を延期する、ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項7】
前記第1表示手段は、前記オフライン状態において前記上限印刷枚数に達した場合には、前記前記契約の変更、および/または、前記追加課金を行うための前記サーバのURLを含む情報を、他の装置から読み取り可能な形態で表示する、ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項8】
他の装置が前記サーバに接続して前記契約の変更、および/または、前記追加課金を行った場合に、該他の装置に前記サーバから応答され表示された情報を読み取り可能な読み取り手段を有し、
前記更新手段は、前記読み取り手段で読み取った前記サーバから応答された情報に基づき、前記第1管理手段で管理する前記契約情報を更新する、ことを特徴とする請求項7に記載の印刷装置。
【請求項9】
契約期間に一定金額で予め設定された上限印刷枚数までの印刷を許可する契約の契約情報を管理するサーバと通信を行う印刷装置の制御方法であって、
前記サーバから前記契約情報を取得して保持する工程と、
前記契約期間内に印刷したトータルの印刷枚数、前記上限印刷枚数までの残り枚数、前記サーバに接続できないオフライン状態になってからの日数、前記オフライン状態で印刷した印刷枚数をそれぞれ計算して保持する工程と、
前記上限印刷枚数までの残り枚数が所定枚数より少なくなった場合に警告を行う工程と、
前記オフライン状態において前記上限印刷枚数に達した場合に、前記オフライン状態のまま、前記契約の変更を申請する、または、前記上限印刷枚数を増加させる追加課金を申請するための画面を表示する工程と、
前記申請に応じて、前記保持している契約情報を更新する工程と、
前記更新に応じて、一定の営業日内または前記契約期間内に前記サーバに接続する必要がある旨のメッセージを表示する工程と、
前記更新の後、前記一定の営業日内または前記契約期間内に前記サーバに接続しなかった場合には、印刷を制限する工程と、
を有することを特徴とする印刷装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置、及び印刷装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
記録用紙に記録剤を付着させることで画像が記録される画像処理装置(印刷)では、記録剤が充填されたトナーやカートリッジ等の消耗品の購入、管理等をユーザが自ら行うことは煩雑な作業である。このため、近年では、契約期間内で印刷枚数の上限を定め、消耗品を配送するサブスクリプションサービスが提供されている。サブスクリプションサービスでは、画像処理装置の消耗品利用状況や、契約期間内の印刷枚数、契約情報等を、サーバで管理する必要がある。
【0003】
サーバで管理を行うためには、画像処理装置がネットワークに接続されていることが必須であり、サーバと接続がされない状態では、管理が適切に行えなくなるため、ユーザ側で不正な利用が行われる可能性がある。
特許文献1には、画像処理装置とサーバの通信が行われないことを検知して、印刷を制限する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-47590号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1は、サーバの通信が行われない場合には課金などを行えない状態として利用を防止し、不正な利用を抑えるといった技術である。しかし、サーバ自体のダウン、通信回線やWi-Fiの不調などでサーバと通信できない場合でも、印刷が制限されてしまい不便であった。特にサブスクリプションサービスの場合は、印刷できない期間が続くことでユーザメリットが著しく低下してしまうといった課題があった。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものである。本発明は、サーバと接続ができない場合でも、サーバと接続可能な状態と同等のサブスクリプションサービスの機能を使用できるようにしつつ、不正な利用を抑えることができる仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、契約期間に一定金額で予め設定された上限印刷枚数までの印刷を許可する契約の契約情報を管理するサーバと通信を行う印刷装置であって、前記サーバから前記契約情報を取得して管理する第1管理手段と、前記契約情報に基づき印刷の実行を制御する制御手段と、前記契約期間内に印刷したトータルの印刷枚数、前記上限印刷枚数までの残り枚数、前記サーバに接続できないオフライン状態になってからの日数、前記オフライン状態で印刷した印刷枚数をそれぞれ管理する第2管理手段と、前記上限印刷枚数までの残り枚数が所定枚数より少なくなった場合に警告を行う警告手段と、前記オフライン状態において前記上限印刷枚数に達した場合に、前記オフライン状態のまま、前記契約の変更を申請する、または、前記上限印刷枚数を増加させる追加課金を申請するための画面を表示する第1表示手段と、前記申請に応じて、前記第1管理手段で管理する前記契約情報を更新する更新手段と、前記更新に応じて、一定の営業日内または前記契約期間内に前記サーバに接続する必要がある旨のメッセージを表示する第2表示手段と、前記更新の後、前記一定の営業日内または前記契約期間内に前記サーバに接続しなかった場合には、印刷を制限する制限手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、サーバと接続ができない場合でも、サーバと接続可能な状態と同等のサブスクリプションサービスの機能を使用できるようにしつつ、不正な利用を抑えることができる
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態を示すシステム全体を例示する図。
図2】本実施形態の画像処理装置のハードウェア構成を例示する図。
図3】本実施形態の情報端末およびサーバが一般的な情報処理装置で実現された場合のハードウェア構成を例示する図。
図4】本実施形態の画像処理装置のソフトウェア構成を例示する図。
図5】本実施形態のサーバで動作するアプリケーションのソフトウェア構成を例示する図。
図6】第1実施形態における情報端末110、画像処理装置120及びサーバ111の間の処理の流れを例示するシーケンス図。
図7】オフライン時印刷処理、オフライン復帰判定処理の詳細を説明するフローチャート。
図8】オフライン状態を検知した時に表示される画面を例示する図。
図9】オフライン状態で印刷を実施した時に表示される画面を例示する図。
図10】オフライン状態で印刷枚数上限に達し、契約の変更を提案する時に表示される画面を例示する図。
図11】オフライン状態で契約の変更を完了した時に表示される画面を例示する図。
図12】オフライン状態で追加課金の手続きを完了した時に表示される画面を例示する図。
図13】オフライン状態で契約変更または追加課金手続き後に特定の期間サーバに接続しなかったために使用制限を実施する時に表示される画面を例示する図。
図14】オフライン状態の画像処理装置の情報をサーバのホームページで確認した時に情報端末に表示される画面を例示する図。
図15】第2実施形態においてオフライン復帰判定処理の詳細を説明するフローチャート。
図16】第2実施形態においてオフライン状態で表示される画面を例示する図。
図17】第1実施形態における情報端末110、画像処理装置120及びサーバ111の間の処理の流れを例示するシーケンス図。
図18】第3実施形態においてオフライン状態の画像処理装置のサブスクリプション契約の解除をサーバのホームページで実施した時に情報端末に表示される画面を例示する図。
図19】第3実施形態においてオフライン状態で契約変更または追加課金手続き後に契約解除を実施しようとした時に表示される画面を例示する図。
図20】第4実施形態におけるオフライン復帰判定処理の詳細を説明するフローチャート。
図21】第4実施形態においてオフライン状態で契約変更または追加課金手続き後にサーバ要因で接続せず使用制限を延期する時に表示される画面を例示する図。
図22】第5実施形態においてオフライン状態で印刷枚数上限に達した場合に表示されるサーバのホームページへアクセスするための二次元バーコードを例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の一実施形態を示すシステム全体を例示する図である。
情報端末110、サーバ111、および画像処理装置120は、インターネットなどの通信回線101で接続されている。
【0011】
情報端末110は、パーソナルコンピュータ(PC)、モバイル、タブレットなどの端末である。画像処理装置120は、プリント、スキャン、ファックスなどの一部または複数の機能が利用可能な複合機や印刷装置などである。
画像処理装置120と情報端末110は、サーバ111と通信回線101を介して常時通信を行うことが可能である。
また、サーバ111は、画像処理装置120からの情報を収集して画像処理装置120を監視したり、情報端末110からのリクエストを受け付けて処理を行ったりすることができる。
【0012】
本実施形態のサーバ11は、契約期間(例えば一か月間)に一定金額で予め設定された上限印刷枚数までの印刷を許可する契約(サブスクリプション契約)の契約情報を管理する。また、本実施形態の画像処理装置120は、サブスクリプション契約に対応する印刷装置である。
【0013】
図2は、画像処理装置120のハードウェア構成を例示する図である。
画像処理装置120は、情報処理コントローラユニット201、プリンタコントローラユニット202、スキャナコントローラユニット203、プリンタ204、スキャナ205、表示操作部206を含む。
【0014】
情報処理コントローラユニット201は、画像処理装置120の動作に係る情報処理制御を統括するコントローラであり、表示操作部206が接続される。さらに、情報処理コントローラユニット201には、画像出力デバイスであるプリンタ204を制御するプリンタコントローラユニット202や、画像入力デバイスであるスキャナ205を制御するスキャナコントローラユニット203が接続される。
【0015】
情報処理コントローラユニット201は、CPU211を有し、CPU211は、ROM212に格納されているブートプログラムによりOS(オペレーティングシステム)を起動する。CPU211は、このOS上で、ストレージ214に格納されているアプリケーションプログラムを実行し、これによって各種処理を実行する。このCPU211の作業領域としてはRAM213が用いられる。RAM213は、作業領域を提供するとともに、画像データを一時記憶するための画像メモリ領域を提供する。
【0016】
ストレージ214は、上記アプリケーションプログラムや画像データ、各種設定値や履歴を格納する。ストレージ214は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、eMMC(embedded MultiMediaCard)等の記憶装置で構成され、これらを併用する構成でもよい。
【0017】
CPU211には、システムバス220を介して、ROM212、RAM213及びストレージ214とともに、操作部I/F216、デバイスコントローラI/F218、ネットワーク部215、画像処理部217、及び電源管理部219が接続される。
【0018】
操作部I/F216は、タッチパネルやテンキーを有する表示操作部206とのインタフェースであり、表示操作部206に表示すべき画像データを表示操作部206に対して出力する。また、操作部I/F216は、表示操作部206によってユーザにより入力された情報をCPU211に送出する。
【0019】
デバイスコントローラI/F218には、プリンタコントローラユニット202およびプリンタコントローラユニット202が接続され、デバイスコントローラI/F218は、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
ネットワーク部215は、通信回線101に接続され、通信回線101上の各装置との間で情報の入出力を行う。
【0020】
画像処理部217では、プリンタ204への出力画像処理やスキャナ205からの入力画像処理、画像回転、画像圧縮、解像度変換、色空間変換、階調変換などの処理を行う。
電源管理部219は、機器全体の電源制御を行うものであり、電源オンオフの制御の他に、通常通電状態以外の省電力状態への移行や、通常状態への復帰などを制御する。
【0021】
図3は、情報端末110およびサーバ111が一般的な情報処理装置で実現された場合のハードウェア構成を例示する図である。なお、情報端末110およびサーバ111で主要な構成に大きな違いがないため、ここで合わせて説明する。ただし、サーバ111は、1台のコンピュータにより実現されるものであっても、複数のコンピュータにより実現されるものであってもよい。例えば、サーバ111は、クラウドコンピューティングの技術を利用して実現される構成であってもよい。
【0022】
情報端末110およびサーバ111は、ハードウェアとして、コントローラユニット300、操作部309、表示部310等を有する。
コントローラユニット300は、CPU301を有する。
CPU301は、ROM302に格納されているブートプログラムによりOSを起動する。CPU301は、このOS上で、ストレージ304に格納されているアプリケーションプログラムを実行し、これによって各種処理を実行する。このCPU301の作業領域としては、RAM303が用いられる。
【0023】
ストレージ304は、上記アプリケーションプログラムと設定や履歴等のデータを格納する。ストレージ304は、例えば、HDD、SSD、eMMC等の記憶装置で構成され、これらを併用する構成でもよい。
CPU301には、システムバス308を介して、ROM302、RAM303及びストレージ304とともに、操作部I/F305、表示部I/F306、ネットワーク部307が接続される。
【0024】
操作部I/F305は、タッチパネルやキーボード、マウスなどからなる操作部309とのインタフェースであり、操作部309によってユーザにより入力された情報をCPU301に送出する。
表示部I/F306は、ディスプレイからなる表示部310に表示すべき画像データを表示部310に対して出力する。
ネットワーク部307は、通信回線101に接続され、通信回線101上の各装置との間で情報の入出力を行う。
【0025】
図4は、画像処理装置120のソフトウェア構成を例示する図である。
画像処理装置120では、スキャン、プリント、およびネットワークやメモリストレージを利用した各種機能性を実現するソフトウェアが動作する。図4に示す各部は、RAM213、ストレージ214、ROM212のいずれかの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU211が実行することにより実現され、以下に示すような機能を実現する。
【0026】
ユーザインタフェース401は、表示操作部206に対してユーザが操作する画面を表示したり、ユーザが操作した際にその動きをソフトウェアに伝えたりする機能を持つ。
機能アプリケーション402は、コピー、プリント、メール送信など機器内に複数あり、表示操作部206を経由したユーザの指示やネットワーク305経由のデータ受信などをトリガにして、画像処理装置のアプリケーション機能を動作させる。
ジョブ制御部403は、機能アプリケーション402からの指示を受けて、プリンタコントロールユニット202やスキャナコントロールユニット203を制御してスキャンやプリントを実行する。
【0027】
電源制御部404は、装置内のソフトウェアの状態と連動して、電源管理部219を制御し通常通電状態と省電力状態の遷移をつかさどる。
エラー制御部405は、主にジョブ制御部403やプリンタコントロールユニット202やスキャナコントローラユニット203などで発生した異常状態の通知を受け、システム全体を停止したり縮退動作を指示したりの制御を実施する。
【0028】
履歴・設定保持部406は、機器内における不揮発情報を管理する。例えば、履歴・設定保持部406には、画像処理装置やジョブの制御に必要な設定を保持したり、ユーザの操作履歴やジョブ実行結果およびエラーの発生などをサマライズして保存したりする。また、システムの不具合発生時に解析デバッグ用途で残すログ情報も履歴・設定保持部406に保存される。
【0029】
ネットワーク通信部407は、通信回線101を介して接続するサーバ111や情報端末110との通信を行う。また、ネットワーク通信部407は、情報端末110からのコピー・スキャン実行要求やインポート要求を受け付けて、機能アプリケーション402にジョブ実行を指示する。
【0030】
契約情報管理部410は、ネットワーク通信部407を経由してサーバ111から取得し契約データ420に保存したサブスクリプションの契約情報を管理する。
印刷枚数管理部411は、ジョブ制御部403からジョブ実行により印刷された枚数をカウントして印刷枚数データ421に保持し、またその枚数と契約データ420に保持された契約における印刷の上限とを比較する機能を持つ。印刷枚数管理部411は、オフライン状態になってからの日数を管理する機能も有し、契約期間内に印刷したトータルの印刷枚数、上限印刷枚数までの残り枚数、オフライン状態になってからの日数、オフライン状態で印刷した印刷枚数をそれぞれ管理する。
なお、契約データ420や印刷枚数データ421の実態は、ストレージ214に保存される。
【0031】
インク管理部412は、印刷時に消費されるインク状態をプリンタコントロールユニット202から取得して管理し、インク状態をネットワーク通信部407経由でサーバ111に一定の頻度で通知することを行う。
【0032】
図5は、サーバ111で動作するアプリケーションのソフトウェア構成を例示する図である。図5に示す各部は、サーバ111のRAM303、ストレージ304、ROM302のいずれかの記憶装置に記憶されたプログラムをサーバ111のCPU301が実行することにより実現され、以下に示すような機能を実現する。
【0033】
ユーザインタフェース501は、サーバ111の操作部309に対してユーザが操作する画面を表示部310に表示したり、ユーザが操作した際にその動きをソフトウェアに伝えたりする機能を持つ。
リクエスト処理部502は、ネットワーク通信部504が通信回線101を介して情報端末110および画像処理装置120から受信した処理要求を処理する機能を持つ。
【0034】
契約装置情報管理部503は、ユーザが画像処理装置120ごとに行ったサブスクリプション契約の情報を、契約装置情報データベース511に登録し管理する。なお、サブスクリプション契約の手続きは、ユーザが画像処理装置120の表示操作部206や情報端末110の操作部309で案内に従って実施され、サブスクリプション契約の情報が通信回線101を経由して契約装置情報管理部503に送信される。契約装置情報管理部503は、そのサブスクリプション契約の情報を、契約装置情報データベース511に登録する。
【0035】
インク配送時期計算部505は、画像処理装置120のインク管理部412から通知されたインク状態を基に、交換用の新しいインクをユーザ宛に配送する時期を計算する。インク配送時期計算部505は、画像処理装置120のインク管理部412からインク状態の通知を受けると、インクの消費量からインク交換時期を算出する。交換時期が近くなれば、新しいインクの配送の必要性をサーバ111の表示部310に表示し、ネットワーク通信部407から情報端末110へ通知を行う。
【0036】
次に本実施形態で想定しているサブスクリプションサービスについて例を用いて説明する。
本実施形態で想定しているサブスクリプションサービスは、基本的に1人のユーザが所有する1台の画像処理装置に対して、一定額を支払う代わりに、月ごとや年ごとの契約期間内に定められた印刷枚数を印刷できる契約である。また、このサブスクリプションサービスの中には、画像処理装置120を使用中に残量が少なくなったインクカートリッジに対する交換用のインクカートリッジの自動配送も含まれている。そのため、送信要求を受けて或いは直接的に、サーバ111は画像処理装置120に対して契約の情報を送信し、画像処理装置120はサーバ111に対して現在の印刷枚数情報とインクカートリッジの残量情報を送信することを行う。
【0037】
また、サブスクリプションは、ユーザの使用量に応じて複数のプランが用意されており、それらはユーザの希望により変更することも可能である。
例えば、ユーザの現在のサブスクリプションプランがAプランで、印刷上限枚数が25枚/月で125円の支払いであるとする。そして、Aプランの1つ上位のBプランが、印刷上限枚数100枚/月で500円の支払いであるとする。
ユーザが、自分の印刷使用量を鑑みて、月の途中からBプランへと変更し、差額の375円を追加で支払うと、次月以降はBプランが適用される。
【0038】
一方で、契約期間内の使用量が多くなっても、一時的なものである場合にはプランの変更を行うのではなく、追加課金を行うことで、該契約期間内に限り印刷枚数上限を増やすことも可能である。なお、追加課金で追加される印刷枚数は、契約内容によって異なる。
例えば、Aプランでは140円の追加の支払いで10枚の追加印刷が可能になり、Bプランでは140円の追加支払いで20枚の追加印刷が可能になる。
このような契約内容の変更や追加の課金の対応についても、基本的には画像処理装置120とサーバ111とが接続されたオンライン状態で行われることが一般的である。本実施形態では、これらの対応を、オフライン状態でも可能とする。以下、この構成について説明する。
【0039】
図6は、第1実施形態における情報端末110、画像処理装置120及びサーバ111の間の処理の流れを例示するシーケンス図であり、サブスクリプション契約を開始し、印刷情報・インク情報を通信し、オフラインを検知するまでの流れに対応する。
なお、情報端末110の各処理については、情報端末110のRAM303、ストレージ304、ROM302のいずれかの記憶装置に記憶されたプログラムを情報端末110のCPU301が実行することにより実現される。また、サーバ111の各処理については、サーバ111のRAM303、ストレージ304、ROM302のいずれかの記憶装置に記憶されたプログラムをサーバ111のCPU301が実行することにより実現される。また、画像処理装置120の各処理については、RAM213、ストレージ214、ROM212のいずれかの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU211が実行することにより実現される。
【0040】
サブスクリプション契約は、市販品として購入したデバイス(画像処理装置120等)をそのまま使用している状態(通常使用モード)から、サブスクリプション契約した状態(サブスクリプションモード)に切り替えることで実施されるものとして説明する。
【0041】
シーケンス600では、S601において、ユーザは、自身が保有する画像処理装置120についてサブスクリプション契約を結ぶため、情報端末110のウェブブラウザからサーバ111に対してサブスクリプション契約に必要な情報を送信し、サブスクリプション契約の開始を要求する。契約に必要な情報には、例えば、支払い方法、カートリッジ配送用のユーザの住所、サブスクリプション契約を行うデバイスの機種やユニークID(デバイスのシリアル番号)などが含まれる。
【0042】
サーバ111は、情報端末110から契約に必要な情報を受信すると、S602において、デバイスの機種からユーザが使用するべきカートリッジを特定する。サブスクリプション契約においては、インク状態の監視などが可能なサブスクリプション契約に対応したカートリッジを装着することが必要になる場合がある。一方で、サブスクリプションモードであっても、通常使用モードであってもどちらでも使用可能なカートリッジもあるため、ユーザに対してサブスクリプション専用カートリッジの送付が必要であるか否かを判定する。この時の判定方法として、サーバ111で管理する契約装置情報データベース511において、画像処理装置の機種と、機種によって決められたカートリッジ情報とを登録しておき、機種によって決められたカートリッジのタイプがサブスクリプション対応可能か検索して判定するなどである。
【0043】
次にS603において、サーバ111は、上記S602で判定した専用カートリッジの要否を情報端末110に送信し、情報端末110の表示部310に表示させて、ユーザに知らせる。この時、画像処理装置120が専用カートリッジへの交換が必要な場合には専用カートリッジが配送されてくるまで待ってもらう旨を通知する。一方、画像処理装置120がそのままサブスクリプションモードで使用可能である場合には、サブスクリプションモードに変更する手順を通知する。
【0044】
S604において、画像処理装置120が通信回線101に接続してサーバ111と疎通ができたら、サーバ111から画像処理装置120に対してサブスクリプションモードに切り替わるように指示が行われる。このときの接続方法としては、サーバ111がS601で取得してデバイスシリアルと同一の画像処理装置120を探索してもいいし、画像処理装置120からサーバ111のアドレスに接続要求を出すようにしてもよい。
【0045】
次にS605において、画像処理装置120に対してサブスクリプション専用カートリッジへの交換、あるいは特定の手順による契約モードへの変更が実施されると、画像処理装置120は、これを検知して、通常使用モードからサブスクリプションモードに変更する。
【0046】
次にS606において、画像処理装置120からサーバ111に対して、サブスクリプションモードに変更され、サブスクリプション契約での使用が開始されたことを通知する(契約開始通知)。
サブスクリプションモードを開始すると、S607において、画像処理装置120は、一定周期でサーバ111に情報を送るためのタイマーを設定する。ここでは、画像処理装置120が一定周期でサーバ111と通信を行うこととしているが、例えばプリンタコントローラユニット202がプリンタ204で印刷動作を検出した時をトリガにして通信してもよい。あるいは、印刷枚数管理部411でカウントしている現在の印刷枚数が一定量増加したことを検知したことをトリガにして通知してもよい。また、一定周期でなくても、例えばインク管理部412がインクの消費速度をみて消費が大きいときは周期を短くするように制御してもよい。
【0047】
サーバ111側では、画像処理装置120からサブスクリプション契約使用の開始通知を受信すると、S608において、契約装置情報管理部503が、画像処理装置120に対応する契約装置情報データベース511の管理情報の契約開始日時を更新する。例えば、上記S606の契約開始通は契約情報の取得要求を兼ねていてもよい。そして、サーバ111は、上記S606の契約開始通知の応答として、契約装置情報データベース511の画像処理装置120に対応するサブスクリプションの契約情報を、画像処理装置120に送信するようにしてもよい。画像処理装置120は、上記契約情報を受信すると契約データ420に保存し、管理する。
【0048】
その後、S609におい、画像処理装置120は、自身に設定したタイマーの時刻になるなどして次の情報送信タイミングになったとき、サーバ111に対して印刷枚数情報およびインクカートリッジ残量情報を送信する。具体的には、ネットワーク通信部407がインク管理部412からインクカートリッジ残量情報を、また印刷枚数管理部411から印刷枚数情報を収集し、通信回線101を経由してサーバ111に送信する。
【0049】
サーバ111側では、S611において、ネットワーク通信部504が画像処理装置120からの情報を受信すると、契約装置情報管理部503に依頼して契約装置情報データベース511にある画像処理装置120の現在の印刷枚数情報とインクカートリッジ残量情報および最新の受信日時を更新する。また、ネットワーク通信部504は、画像処理装置120からの情報を正常に受信したことを、画像処理装置120に応答する。
【0050】
画像処理装置120側では、サーバ111から応答が返り、サーバ111へ正常に送信がおこなわれたことが確認できたら、S610において、ネットワーク通信部407が契約情報管理部410に依頼して、契約データ420の最新の送信日時情報を更新する。
【0051】
以上が画像処理装置120とサーバ111が正常に通信できている場合の説明であるが、これ以降は画像処理装置120とサーバ111が通信できなくなった(オフライン)場合について説明する。
【0052】
S609で示したように、ネットワーク通信部407がサーバ111に対して通信を行ったが、一定時間経過してもサーバ111からの応答を受信できない場合、画像処理装置120は、S612において、サーバ111に到達しなかったと判断する(送信失敗検知)。ここでサーバ111に到達しなかった原因としては、例えば、ネットワーク部215が通信回線101から遮断されてしまった、あるはサーバ111でネットワーク部307が不具合を起こすなどして接続ができなくなったなどが考えられる。このとき、ネットワーク通信部407は何度かリトライを行うもサーバ111に到達できなかった時は、オフライン状態であると判定する。
【0053】
一方で、サーバ111と画像処理装置120との接続ができないときに、ユーザが、情報端末110の操作部309で操作し、ウェブブラウザでサーバ111にログインして、サーバ111のホームページを閲覧しようとする場合がある(S614)。
サーバ111のリクエスト処理部502では、情報端末110からのホームページ閲覧要求があると、該要求のリクエストメッセージからユーザのIDを特定する。そして契約装置情報管理部503が、ユーザのIDに紐づいている画像処理装置120のデバイスIDを契約装置情報データベース511から取得し、画像処理装置120の情報をリクエスト処理部502に渡す。S615において、リクエスト処理部502は、ネットワーク通信部504を経由して情報端末110に画像処理装置120の情報を返し、情報端末110の表示部310のウェブブラウザ画面に、画像処理装置120の情報を表示する。ここで表示される内容を、図14の表示画面1401に示す。
【0054】
図14は、オフライン状態の画像処理装置120の情報をサーバ111のホームページで確認した時に情報端末110の表示部310に表示される画面を例示する図である。
表示画面1401では、画像処理装置120のシリアル番号とともに画像処理装置120がオフラインになっている日数を表示している。オフラインになっている日数は、契約装置情報データベース511に記録している画像処理装置120からの最後の受信日時と現在の時刻から算出される。また、オフラインになっている間は、サブスクリプション契約のサービスであるインクカートリッジの自動配送が受けられなくなる旨を記載し、オフラインになっていることに対して警告を与えるようにしている。
【0055】
画像処理装置120がオフライン状態になった後のシーケンスをS620に示す。
画像処理装置120がオフライン状態になった後に、S623に示すように、情報端末110から印刷ジョブが投入される場合がある。この印刷ジョブに対する処理を可能にする画像処理装置120の処理(オフライン時印刷処理)をS624に示す。また、画像処理装置120がオフライン状態からオンライン状態に復帰したか判定する処理(オフライン復帰判定処理)をS625に示す。これらの詳細は、図7のフローチャート700および750で詳述する。
なお、S624、S625は、画像処理装置120がオフライン状態である限り繰り返し実行され、画像処理装置120がオンライン状態に復帰すると終了する。
【0056】
以上のように、画像処理装置120でサブスクリプション契約使用を開始し、オフラインになった場合はそれを検知することができる。
【0057】
以下、図7のフローチャートを参照して、図6のS624のオフライン時印刷処理、S625のオフライン復帰判定処理について説明する。図7の各フローチャートの処理は、画像処理装置120のRAM213、ストレージ214、ROM212のいずれかの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU211が実行することにより実現される。
【0058】
まず、オフライン時印刷処理について説明する。
図7の700は、図6のS624のオフライン時印刷処理の詳細を説明するフローチャートであり、画像処理装置120がオフラインになったときに投入される印刷ジョブに対する処理に対応し、オフライン状態である限り繰り返し実行される。
【0059】
まずS704において、画像処理装置120は、オフライン状態を継続したまま印刷ジョブが情報端末110からジョブ制御部403に投入されたかを判定する。ここで印刷ジョブが投入されていないと判定した場合(S704でNoの場合)、画像処理装置120は、本フローチャートの処理を終了する。
一方、印刷ジョブが投入されたと判定した場合(S704でYesの場合)、画像処理装置120は、S706に処理を進める。
【0060】
S706において、画像処理装置120の印刷枚数管理部411は、ジョブ制御部403に投入されている印刷ジョブの印刷予定枚数と印刷枚数データ421で保持する現在までの契約期間内の累積の印刷枚数とを加算した合計の印刷枚数を計算する。そして、その合計の印刷枚数が契約データ420で保持しているサブスクリプション契約で定める印刷枚数上限を超えるかを判定する。
【0061】
ここで、印刷枚数上限を超えない(上限に到達しない)場合(S706でNoの場合)、画像処理装置120は、S705に処理を進める。
S705において、ジョブ制御部403は、プリンタコントローラユニット202に指示して印刷を実行し、印刷枚数管理部411が印刷枚数データ421の印刷枚数をカウントアップする。そしてS707において、ユーザインタフェース401は、表示操作部206に現在の契約で印刷可能な印刷枚数を表示する。このときの表示内容を図9に例示する。
【0062】
図9は、オフライン状態で印刷を実施した時に表示操作部206に表示される画面を例示する図である。
図9の表示画面901にあるように、オフラインで印刷されたことを示し、さらに現在の印刷枚数(契約期間内に印刷したトータルの印刷枚数)、印刷枚数上限と、上限印刷枚数までの残り枚数、オフラインになってからの日数を契約データ420および印刷枚数データ421から情報取得して表示してもよい。
ここで、ユーザによる確認操作(この例では「1」の入力)が行われると、画像処理装置120は、図9の表示を終了して、本フローチャートの処理を終了する。
【0063】
一方、上記S706において、印刷予定枚数と累積の印刷枚数の合計が契約で定めた印刷枚数上限を超過する(上限に到達する)場合(S706でNoの場合)、画像処理装置120は、S711に処理を進める。
S711において、ユーザインタフェース401は、表示操作部206に契約変更を提案する画面を表示する。このときの表示内容を図10に例示する。
【0064】
図10は、オフライン状態で印刷枚数上限に達し、契約の変更を提案する時に表示操作部206に表示される画面を例示する図である。
図10の表示画面1001にあるように、ユーザインタフェース401は、印刷枚数が上限を超えることを示し、ユーザに契約変更か、契約は変えずに追加課金をして印刷を継続するか、印刷を中止するかを選択させるようにする(選択を促す)。ここでの契約変更とは、例えばユーザは現在Aプランで契約していた場合に、より印刷枚数上限の多いBプランに変更するといった内容である。また、追加課金をして印刷を継続するとは、契約期間内に限り現在の契約の上限印刷枚数を増加させるといった内容である。
ここで、ユーザにより、いずれかの選択がなされると、画像処理装置120は、図10の表示を終了して、S712に処理を進める。
【0065】
S712において、画像処理装置120は、ユーザが契約を変更することを選択したか判定する。ユーザが契約を変更することを選択(契約変更を申請)した場合(S712でYesの場合)、画像処理装置120は、S714に処理を進める。
S714において、画像処理装置120の契約情報管理部410は、契約データ420の現在の契約情報を新しいサブスクリプション契約の内容に更新する。またそのとき契約内容がオフラインで変更されたことを示す情報も合わせて付与する。
そしてS715において、ユーザインタフェース401は、表示操作部206に契約情報が更新されたことを表示する。このときの表示内容を図11に例示する。
【0066】
図11は、オフライン状態で契約の変更を完了した時に表示操作部206に表示される画面を例示する図である。
図11の表示画面1101にあるように、ユーザインタフェース401は、契約データ420から変更前のプランと変更後のプランの情報を取得して表示する。さらに現在の印刷枚数、印刷枚数上限とオフラインになってからの日数を契約データ420および印刷枚数データ421から情報取得して表示してもよく、また契約更新後に特定の期間内にサーバに接続を促すようなメッセージの表示を行う。なお、特定の期間については後述する。
ここで、ユーザにより確認操作(この例では「1」の入力)が行われると、画像処理装置120は、図11の表示を終了して、S705に処理を進める。
【0067】
一方、上記S712において、ユーザが契約の変更を選択しなかった場合(S712でNoの場合)、画像処理装置120は、S741に処理を進める。
S741において、画像処理装置120は、ユーザが追加課金で印刷を継続することを選択したか判定する。ユーザが追加課金で印刷を継続することを選択(追加課金を申請)した場合(S741でYesの場合)、画像処理装置は、S713に処理を進める。
S713において、契約情報管理部410は、契約データ420に追加課金した分の枚数を印刷上限に加え、オフラインで追加課金があったことを示す情報も記録する。
そしてS716において、ユーザインタフェース401は、表示操作部206に追加課金実施後の印刷枚数上限を表示する。このときの表示内容を図12に例示する。
【0068】
図12は、オフライン状態で追加課金の手続きを完了した時に表示操作部206に表示される画面を例示する図である。
図12の表示画面1201にあるように、ユーザインタフェース401は、契約データ420から追加課金で変更された印刷枚数上限の情報を取得して表示する。さらに、現在の印刷枚数とオフラインになってからの日数を契約データ420および印刷枚数データ421から情報取得して表示してもよく、また追加課金後に一定期間内にサーバに接続を促すように例えばメッセージ等の表示を行う。
ここで、ユーザにより確認操作(この例では「1」の入力)が行われると、画像処理装置120は、図12の表示を終了して、S705に処理を進める。
【0069】
一方、上記S741において、ユーザが追加課金で印刷を継続することを選択しなかった場合(S741でNoの場合)、すなわちユーザが印刷中止を選択した場合、画像処理装置120は、S742に処理を進める。
S742において、ジョブ制御部403は、情報端末110から受け付けた印刷ジョブをキャンセルし、印刷枚数データ421のカウントアップも行わず、本フローチャートの処理を終了する。
【0070】
次にオフラインからオンラインに復帰したか判定する処理(オフライン復帰判定処理)について説明する。
図7の750は、図6のS625のオフライン復帰判定処理の詳細を説明するフローチャートであり、画像処理装置120がオフラインからオンラインに復帰したか判定する処理に対応し、オフライン状態である限り繰り返し実行される。
【0071】
まずS702において、画像処理装置120は、フローチャート700のS713或いはS714で、契約データ420の情報をオフラインのまま書き換えた状態(オフラインで契約変更あるいは追加課金した状態)で特定の期間が経過したかを判定する。ここでの特定の期間としては、固定で決められた日数(例えば一定の営業日内)であってもよいし、サブスクリプション契約で定める契約期間が経過して次の契約期間になった(例えば契約月が終了して次月になった)ことを判定してもよい。
【0072】
まだ特定の期間が経過していないと判定した場合(S702でNoの場合)、画像処理装置120は、S703に処理を進める。
S703において、ユーザインタフェース401は、契約データ420および印刷枚数データ421から情報を取得して現在の契約情報と印刷枚数を表示操作部206に表示する。このときの表示内容を図8に例示する。
【0073】
図8は、オフライン状態を検知した時に表示操作部206に表示される画面を例示する図である。
図8の表示画面801にあるように、ユーザインタフェース401は、オフラインになっても印刷が可能である旨を示し、さらに現在の印刷枚数、印刷枚数上限とオフラインになってからの日数を契約データ420および印刷枚数データ421から情報取得して表示してもよい。さらに、上限が近づいている場合(例えば上限印刷枚数までの残り枚数が所定枚数より少なくなった場合)には、その旨と契約変更の操作方法を表示し、契約変更を促すように警告してもよい。
S703の処理の後、画像処理装置120は、S701に処理を進める。S701以降の処理については後述する。
【0074】
一方、オフラインで契約変更あるいは追加課金してからすでに特定の期間が経過したと判定した場合(S702でYesの場合)、画像処理装置120は、S731に処理を進める。
【0075】
S731において、サブスクリプションモードでの画像処理装置120の使用をできないようにするため、ユーザインタフェース401は、表示操作部206を操作できないようにロックし、使用制限を行う。このときの表示内容を図13に例示する。
【0076】
図13は、オフライン状態で契約変更または追加課金手続き後に特定の期間サーバに接続しなかったために使用制限を実施する時に表示操作部206に表示される画面を例示する図である。
図13の表示画面1300にあるように、ユーザインタフェース401は、契約の変更あるいは追加課金の実施後に特定の期間(一定期間でなくてもよい)サーバに接続しなかったことを明記し、サーバへの接続を促すようにする。ユーザインタフェース401は、以後、使用制限が解除されるまでは、図13のようなロック画面以外は表示しない。
これにより、ユーザは画面を操作することができなくなるため、S713やS714で示したようなオフラインでのサブスクリプション契約の更新や追加課金が行えず、画像処理装置120が使用できなくなる。この処理は、ユーザが不正に印刷枚数上限を超えて印刷を継続しようとすることを防ぐ手段である。なお、この使用制限中においては、すでにオフラインでのサブスクリプション契約の更新や追加課金で増えた印刷枚数の残存枚数についても印刷できないように制限してもよい。
S731の処理の後、画像処理装置120は、S701に処理を進める。
【0077】
S701において、画像処理装置120は、オフライン状態が解消したか否かを判定する。S701では、図6のS612と同様に、ネットワーク通信部407からサーバ111に対して通信を行い、サーバ111に到達するかを判定する。サーバ111に到達しなかった場合はオフライン状態が継続したとみなす。一方、サーバ111に到達した場合はオフライン状態が解消したとみなす。
ここで、オフライン状態が継続していると判定した場合(S701でNoの場合)、画像処理装置120は、本フローチャートの処理を終了する。
一方、オフライン状態が解消したと判定した場合(S701でYesの場合)、画像処理装置120は、S721に処理を進める。
【0078】
S721において、画像処理装置120は、サーバ111に契約情報を同期させる。ここでの同期とは、サーバ111の契約装置情報データベース511で保持している画像処理装置120の契約情報と契約データ420の内容を合わせることである。そのために、ネットワーク通信部407は、契約データ420の現在の契約情報をサーバ111に送信する。一方、サーバ111側では、契約装置情報管理部503は画像処理装置120から受け付けた契約情報が契約装置情報データベース511よりも新しい契約情報となっていた場合には契約内容を更新する。これにより、追加課金も含めた契約内容に応じた支払い請求額を確定させる。
次にS722において、ユーザインタフェース401は、表示操作部206の表示内容を更新し、さらに上記S731で使用制限されている場合には該使用制限を解除し、本フローチャートの処理を終了する。
【0079】
なお、フローチャート700のS706で印刷ジョブの投入時に印刷枚数管理部411で印刷枚数上限を超える判断をした場合、S711で契約更新画面表示を出さず、自動で追加課金して印刷を続行するようにしてもよい。この場合には契約で定める印刷枚数上限を超えた場合には自動的に追加課金が行われることをユーザが事前に承諾していることが条件となる。その場合の流れとしては、S711、S712、S741が省略され、S706からS713に進むようになる。ただし、上述の使用制限中においては、画像処理装置120は、この動作も禁止する。なお、ユーザは追加課金で印刷を継続したが、当該契約期間内において契約を変更し印刷上限枚数を増やす手続きを後から行うようにしてもよい。
【0080】
以上のようにして、サブスクリプションモードでオフライン状態になった場合でも、オンライン状態と同じように、契約の変更や追加課金をして印刷枚数上限以上の印刷を行うことが可能となる。また、ユーザが不正に印刷枚数上限以上の印刷を行うことを防ぐこともできる。よって、不正に印刷枚数上限以上の印刷が行われることを抑えつつ、印刷枚数上限によりユーザが不便を被ることも抑えることができる。すなわち、不正印刷の防止とユーザビリティの向上の双方をバランスよく実現することができる。
【0081】
〔第2実施形態〕
上述した第1実施形態では、オフラインで印刷中にサブスクリプション契約の印刷枚数上限を超えた場合には追加課金または契約の変更で即座に印刷の継続をするようにしていた。一方で、オフラインにしてもユーザの不便にならないとはいえ、オフラインにしたまま長期間使用してしまうことは運用上望ましくなく、ユーザが気づかずにオフラインで使用してしまう可能性もある。そのようなユーザであっても、一定数印刷した後に印刷を止めて画面に表示することで気づく場合があると考えられる。第2実施形態では、オフラインになった後に一定枚数は印刷を可能にし、不便を被ることなくオフラインに気づきやすくする構成について説明する。
【0082】
図15は、図7の750同様に、図6のS625のオフライン復帰判定処理の詳細を説明するフローチャートであり、画像処理装置120がオフラインからオンラインに復帰したか判定する処理に対応し、オフライン状態である限り繰り返し実行される。図15のフローチャートに示す処理は、画像処理装置120のRAM213、ストレージ214、ROM212のいずれかの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU211が実行することにより実現される。なお、図7の750と同一のステップについては同一のステップ番号を付してある。
【0083】
本実施形態では、オフラインになった時、オフライン時に印刷可能な枚数が適用されるものとする。例えば、元のサブスクリプション契約で定めた印刷枚数上限(本実施形態では「契約印刷枚数上限」と呼ぶ)が25枚/月で、現在20枚印刷済であるとする。そしてオフライン時に印刷可能な枚数が4枚であったとする。この場合、オフライン時の印刷枚数上限(本実施形態では「オフライン時印刷枚数上限」と呼ぶ)は現在の20枚に4枚加えての24枚となる。
【0084】
まずS1551において、印刷枚数管理部411は、オフライン状態に遷移したときに適用されるオフライン時に印刷可能な枚数をROM302から取得し、印刷枚数データ421の現在の印刷枚数に加算してオフライン時印刷枚数上限を計算する。
【0085】
次にS1552において、印刷枚数管理部411は、契約データ420の契約印刷枚数上限を取得して、先に計算したオフライン時印刷枚数上限と契約印刷枚数とを比較する。比較の結果、印刷枚数上限として適用されるのはより値の小さい方となる。
ここで、オフライン時印刷枚数上限の値より契約印刷枚数上限の値が大きい場合(S1552でYesの場合)、印刷枚数管理部411は、S1562に処理を進める。
S1562において、印刷枚数管理部411は、契約データ420の一時的な印刷枚数上限にオフライン時印刷枚数上限を設定する。そして、印刷枚数管理部411は、同時に契約データ420に一時的にオフライン時印刷枚数上限が適用されていることを記憶させる。
【0086】
一方、オフライン時印刷枚数上限の値が契約印刷枚数上限の値より大きくない場合(S1552でNoの場合)、印刷枚数管理部411は、S1553に処理を進める。
S1553において、印刷枚数管理部411は、契約データ420の印刷枚数上限を契約印刷枚数上限に設定したままにしておく。
【0087】
上記S1553又はS1562の処理の後、画像処理装置120は、S1554に処理を進める。
S1554において、ユーザインタフェース401は、上記S1553又はS1562で設定された印刷枚数上限と現在の印刷枚数についての情報を、表示操作部206に表示する。このときの表示内容を図16に例示する。
【0088】
図16は、第2実施形態においてオフライン状態で表示操作部206に表示される画面を例示する図である。
図16の表示画面1601にあるように、ユーザインタフェース401は、契約データ420に適用されている印刷枚数上限と現在の印刷枚数の差分を残り印刷可能枚数として表示し、オフライン時印刷枚数上限が設定されている場合はオフラインでの印刷可能枚数であることを表示する。さらに、契約印刷枚数上限を適用した場合に印刷可能な枚数を表示するようにしてもよい。
【0089】
S1554の処理の後、画像処理装置120は、S701に処理を進める。S701、S721については、図7の750のフローチャートと同一の処理であるので、説明を省略する。
なお、オンラインになりS721の処理が行われた後、画像処理装置120は、S1522に処理を進める。S1522において、印刷枚数管理部411は、オフライン中に適用されていた印刷枚数上限を、元の契約印刷枚数上限に設定しなおし、本フローチャートの処理を終了する。
【0090】
以上のようにして、画像処理装置120がオフライン状態の場合でも、一定枚数の印刷を継続することができるようになり、ユーザの不便を抑えることができる。また、図16のような表示により、一定枚数印刷後にオフラインになっていることに気づいて対応することができ、長期間オフラインになることを防ぐ効果も期待できる。よって、不正に印刷枚数上限以上の印刷が行われることを抑えつつ、印刷枚数上限によりユーザが不便を被ることも抑えることができる。すなわち、不正印刷の防止とユーザビリティの向上の双方をバランスよく実現することができる。
【0091】
〔第3実施形態〕
上記第1、2実施形態では、オフラインで契約の変更を行うことが可能であったが、一方で、オフラインで印刷枚数上限を引き上げて印刷した後、契約を一方的に解除して支払い請求を逃れようとする可能性も考えられる。
第3実施形態では、サブスクリプション契約を解除して通常使用モードに戻そうとしても、オフラインのままでは解除できないようにする構成について説明する。
【0092】
図17は、第3実施形態における情報端末110、画像処理装置120及びサーバ111の間の処理の流れを例示するシーケンス図であり、情報端末110とからサーバ111に対して契約解除を要求するも画像処理装置120がサーバ111と接続していないために契約解除ができなくなる場合の処理の流れに対応する。
なお、情報端末110の各処理については、情報端末110のRAM303、ストレージ304、ROM302のいずれかの記憶装置に記憶されたプログラムを情報端末110のCPU301が実行することにより実現される。また、サーバ111の各処理については、サーバ111のRAM303、ストレージ304、ROM302のいずれかの記憶装置に記憶されたプログラムをサーバ111のCPU301が実行することにより実現される。また、画像処理装置120の各処理については、RAM213、ストレージ214、ROM212のいずれかの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU211が実行することにより実現される。
【0093】
シーケンス1700では、S1711において、画像処理装置120は、画像処理装置120の状態としてサーバ111と接続していないオフライン状態であり、且つ、契約データ420ではオフライン状態で契約の変更または追加課金を実施している記録が残っている状態である。
一方で、S1722において、サーバ111は、画像処理装置120との通信が途絶し、画像処理装置120の状態が取得できない状態である。
【0094】
このような状態で、S1703において、ユーザが情報端末110のウェブブラウザからサーバ111に対してサブスクリプション契約の解除要求を行うように情報端末110を操作すると、情報端末110は、サーバ111に契約解除要求を送信する。
【0095】
S1724において、サーバ111のリクエスト処理部502は、情報端末110のウェブブラウザからサブスクリプション契約解除要求を受けると、画像処理装置120との接続状態を確認する。ここでの確認方法としては、ネットワーク通信部504から画像処理装置120に対して状態の取得要求を試みて、接続ができるかを確認する方法などが考えられる。または、契約装置情報データベース511の画像処理装置120の最終受信日時を参照し、既定の日数以内に通信がされているかどうかを判断してもよい。ここで画像処理装置120が接続されていないことは、ネットワーク通信部504の通信失敗や契約装置情報データベース511の受信日時が規定日数以上古いことで判断するとする。
【0096】
そして、画像処理装置120との接続を確認できない場合、S1725において、サーバ111のネットワーク通信部504は、上記S1703の要求(サブスクリプション契約解除要求を)に対して、受け付けられない旨を情報端末110に応答する。この応答を受信した情報端末110のユーザインタフェース401は、該応答に基づく情報を、表示部310のウェブブラウザに表示する。このときの表示内容を図18に例示する。
【0097】
図18は、第3実施形態においてオフライン状態の画像処理装置120のサブスクリプション契約の解除をサーバ111のホームページで実施した時に情報端末110の表示部310に表示される画面を例示する図である。
図18の表示画面1801に示されるように、ユーザインタフェース401は、画像処理装置120がサーバ111と接続できていないため、サブスクリプション契約の解除処理ができない旨を表示する。
【0098】
なお、サブスクリプション契約の解除のもう1つの手順として、画像処理装置120のインクカートリッジをサブスクリプション専用のカートリッジから通常のカートリッジに交換することがある。本実施形態の画像処理装置120は、インクやトナーなどの記録剤が収容されたカートリッジとして、サブスクリプション契約に対応する専用カートリッジと、サブスクリプション契約に対応しない通常カートリッジの両方に対応しているものとする。そして、専用カートリッジの装着に応じてサブスクリプションモードに切り替わり、専用カートリッジから通常カートリッジへ交換されたことに応じてサブスクリプションモードから通常モードへ切り替わるものとする。
【0099】
オフライン状態で契約変更した後に、画像処理装置120のカートリッジ交換で通常使用モードに切り替えて使用できてしまうと契約更新後の請求がユーザにされなくなってしまう。そのため、S1716において、ユーザにより専用カートリッジから通常カートリッジに交換されたことをインク管理部412が検知すると、S1717に処理を進める。
S1717において、画像処理装置120は、契約情報がオフラインで変更された記録を参照し、オフラインで変更された記録が契約データ420にある場合、ユーザインタフェース401は、表示操作部206使用を制限する旨の表示を行う。このときの表示内容を図19に例示する。
【0100】
図19は、第3実施形態においてオフライン状態で契約変更または追加課金手続き後に契約解除を実施しようとした時に画像処理装置120の表示操作部206に表示される画面を例示する図である。
図19の表示画面1901に示されるように、ユーザインタフェース401は、オフラインで契約を変更したためサーバに接続されるまでサブスクリプション契約の解除ができず、また交換された通常カートリッジは使用できない旨を表示する。
【0101】
その後、S1718において、ユーザにより画像処理装置120が通信回線101に接続されて、画像処理装置120が、サーバ111との通信が再開したことを確認した場合、S1719に処理を進める。
S1719において、ユーザインタフェース401は、上記S1717にて表示していたメッセージ(図19の表示内容)を取り下げ、通常使用をできるように変更する。この際、契約情報管理部410は、契約データ420内のオフラインで契約変更した記録を削除し、サーバ111の契約装置情報データベース511と契約データ420を同期する。そのため、契約解除までの契約期間の請求は、契約装置情報データベース511に基づいて計算されるため、ユーザに契約のオフライン時での変更を含めた適切な支払いを請求することができる。
【0102】
すなわち、画像処理装置120では、オフラインで契約変更や追加課金等が行われた後、サーバ111に接続がされることなく、サブスクリプションモードが解除されて通常使用モードへの切り替えが行われた場合、使用不可にする(使用不可状態)。その後、サーバ111に接続がされると、画像処理装置120は、使用不可状態を解除して使用可能な状態に移行する。
【0103】
以上のようにして、オフラインで契約の変更を行った後にサーバに接続されずにユーザが契約解除を行うことを防止し、契約の変更内容を適切にサーバのデータベースに反映してユーザへの請求を行うことができる。
【0104】
〔第4実施形態〕
上記第1、2実施形態では、オフラインで契約の変更を行った後、特定の期間サーバと接続されないとプリンタの使用が制限されていた。しかし、サーバ側の問題で接続ができなくなってしまう場合も想定される。
第3実施形態では、サーバ側に問題が発生しオフラインでの契約の変更内容がサーバに反映できない場合に使用制限を一定期間解除する構成について説明する。
【0105】
図20は、図7の750同様に、図6のS625のオフライン復帰判定処理の詳細を説明するフローチャートであり、画像処理装置120がオフラインからオンラインに復帰したか判定する処理に対応し、オフライン状態である限り繰り返し実行される。図20のフローチャートに示す処理は、画像処理装置120のRAM213、ストレージ214、ROM212のいずれかの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU211が実行することにより実現される。
ここでは、サーバと接続できないときにサーバ要因であるかを判定し、その場合に使用制限をさせないところがフローチャート750と異なるため、その部分についてのみ以下説明する。なお、図7の750と同一のステップについては同一のステップ番号を付してある。
【0106】
第3実施形態では、例えば、まだオフラインで契約変更あるいは追加課金してから特定の期間が経過しおらず(S702でNo)、S703で現在の契約情報と印刷枚数の表示が行われた後、画像処理装置120は、S2051に処理を進める。
S2051において、ネットワーク通信部407は、サーバ111との通信を試み、サーバ111から正常に応答が返ってオフライン状態が解消されたか否かを判定する。ここで、サーバ111から正常に応答が返ってきてオフライン状態が解消されたと判定した場合(S2051でYesの場合)、ネットワーク通信部407は、S721に処理を進める。
【0107】
一方、ネットワークが切断されている、またはサーバから異常な応答が返ってき場合(S2051でNoの場合)、ネットワーク通信部407は、S2052に処理を進める。
S2052において、ネットワーク通信部407は、上記S2051におけるサーバとの通信記録をストレージ304またはRAM303に記録し、本フローチャートの処理を終了する。
【0108】
ここでサーバからの正常な応答とは、HTTPプロトコルを使用していた場合は正常応答のレスポンスコードである200が返ってくるなどであり、一方で、異常な応答は500番台のレスポンスコードが返ってくる場合などである。また、ネットワークが切断されているというのは、サーバ111に接続のリクエストを行ったが、画像処理装置120内で定めた一定のタイムアウト時間待っても応答が返ってこない場合である。
【0109】
その後、オフラインで契約変更あるいは追加課金してから特定の期間が経過した後に、図20の処理が再び実行されると、S702でYesとなり、S2053に処理が移行する。S2053において、画像処理装置120は、上述のS2052で記録したサーバとの通信結果に基づきサーバ異常であるか否かを判定する。
ここで、ネットワークが切断されている(サーバ異常でない)と判定した場合(S2053でNoの場合)、ジョブ制御部403は、S731に処理を進め、画像処理装置120の使用を制限する画面を表示操作部206に表示する。
【0110】
一方、サーバ異常であると判定した場合(S2053でNoの場合)、画像処理装置120は、S2054に処理を進める。
S2054において、画像処理装置120は、本来は特定の期間以内にサーバ111の契約装置情報データベース511と画像処理装置120の契約データ420が同期できないと使用制限すべきところ、サーバ要因で接続ができなかった場合の処理である。この場合、サーバ側の問題でユーザに不便を与えないようにするため、ジョブ制御部403による印刷の制限の開始を延期するように設定する。この際、ユーザインタフェース401は、表示操作部206に、利用可能な旨の表示を行う。このときの表示内容を図21に例示する。
【0111】
図21は、第4実施形態においてオフライン状態で契約変更または追加課金手続き後にサーバ要因で接続せず使用制限を延期する時に表示操作部206に表示される画面を例示する図である。
ここでは、図21の表示画面2101のように、サーバと接続されていないが、サーバ異常が原因であるため画像処理装置120の利用が可能である旨を表示する。
【0112】
S2054の処理の後、画像処理装置120は、再びS2051に処理を進める。
S2051において、ネットワーク通信部407は、サーバ111との接続を試行し、正常に応答が返ってくれば、S721、S722に処理を進め、ユーザインタフェース401は、表示操作部206に表示されている表示画面2101の表示を解消する。
【0113】
以上のようにして、ユーザが不正にネットワークを切断しているときは画像処理装置120の使用を制限するが、サーバが正常に応答できないときにユーザに不便を与えないように使用を継続させることができる。すなわち、不正印刷の防止とユーザビリティの双方をバランスよく実現することができる。
【0114】
〔第5実施形態〕
上記第1実施形態では、画像処理装置がオフラインでも画像処理装置から契約の変更を行う方法を説明したが、ユーザがホームページへアクセスして契約の変更の手続きを行うことも可能である。ここでは簡便にホームページへアクセスできる方法として、携帯端末のカメラで読み取りが可能な二次元バーコード(二次元コードともいう)を読み取ってホームページにアクセスできるようにする例を説明する。
【0115】
第1実施形態において図7に示したフローチャート700のS711では、ユーザインタフェース401は、表示操作部206に、図10の表示画面1001のような表示を行い、画面上で契約の変更を提案するようにしていた。
第3実施形態では、図10の表示画面1001のような表示の代わりに、図22の表示画面2201のような表示を行う。
図22は、第5実施形態においてオフライン状態で印刷枚数上限に達した場合に表示操作部206に表示されるサーバのホームページへアクセスするための二次元バーコードを表示する画面を例示する図である。
【0116】
ここでは、図22の表示画面2201のように、ユーザインタフェース401は、表示操作部206に携帯端末で読み取り可能な二次元バーコード(例えばQRコード(登録商標))を表示し、携帯端末のカメラで読み取ることでホームページにアクセスすることができるようにする。
【0117】
二次元バーコードは、ユーザインタフェース401がサーバ111のホームページのURLを二次元バーコードに変換した画像としてストレージ304またはRAM303に保持しておき、S711の表示時に合わせて表示する。この二次元バーコードに含まれるURLは、例えば、上述のサブスクリプション契約の変更を行う又は追加課金を行うためのウェブページのURLである。
ユーザは、自身の携帯端末のカメラで表示画面2201の二次元バーコードを読み取ってホームページにアクセスし、契約の変更手続きを行うことができる。
なお、図10の表示に、図22の二次元バーコードを追加する構成でもよい。
【0118】
以上のようにして、ユーザがサーバのホームページに即座にアクセスできない場合でも、表示操作部206に表示される二次元バーコードを携帯端末で読み取ることでホームページに即座にアクセスすることが可能となる。
【0119】
〔第6実施形態〕
第6実施形態では、上記第5実施形態の二次元バーコードを利用して、ユーザが携帯端末からサーバ111のホームページにアクセスして契約の変更手続きを行った場合に、その契約の変更の情報を、画像処理装置120に入力して、オフラインのまま印刷上限枚数の増加を行う構成について説明する。
【0120】
例えば、携帯端末からサーバ111のホームページにアクセスして契約の変更手続きを行った場合に、サーバ111から携帯端末に応答される契約変更完了画面にも、二次元バーコードを含めるようにする。この契約変更完了画面の二次元バーコードには、例えば、デバイスのユニークID(デバイスのシリアル番号)、変更された契約内容や追加課金の情報、その手続き固有の情報(プロセスIDなど)を含めるものとする。
また、本実施形態では、図22の表示画面2201に、さらに「携帯端末から契約変更した場合は、契約変更完了画面をスキャナにセットして「0」を押してください」等のメッセージも加えて表示する。
【0121】
このメッセージに従い、ユーザが、携帯端末に表示されている契約変更完了画面をスキャナ205の読み取り面にセットして、画像処理装置120の表示操作部206で「0」押下等の操作を行う。この操作に応じて、画像処理装置120では、スキャナ205を用いて契約変更完了画面の二次元バーコードの読み取り処理を行う。
画像処理装置120は、上記契約変更完了画面の二次元バーコードを読み取ると、該二次元バーコードに含まれる情報に基づき、S714やS713のようなオフラインでのサブスクリプション契約の更新や追加課金による印刷上限枚数の増加の処理を行う。そして、S715やS716のように、契約変更後や追加課金実施後の印刷枚数上限を表示する。
【0122】
なお、画像処理装置120は、印刷上限枚数の増加の処理を行う際、契約変更完了画面の二次元バーコードに含まれる、デバイスのユニークID(デバイスのシリアル番号)や、契約手続きの固有の情報(プロセスIDなど)に基づくチェックを行う。この際、画像処理装置120は、デバイスのユニークIDが自身のIDと異なる、契約手続きの固有の情報が以前にも利用されている場合には、印刷上限枚数の増加させないように制御する。これにより、二次元コードを他の画像処理装置に使用したり、同じ二次元コードを複数回使用して不正に印刷上限枚数を増加させるといったことを防ぐことができる。
【0123】
なお、上述のような契約完了の情報を、ブルートゥース(登録商標)やNFC(near field communication)、USBインタフェースなどの通信経路で、携帯端末から画像処理装置に送信する構成でもよい。
【0124】
以上のようにして、サブスクリプションモードでオフライン状態になった場合でも、表示操作部206に表示される二次元バーコードを携帯端末で読み取ってサーバ111にアクセスして、オンライン状態と同じように、契約の変更や追加課金をして印刷枚数上限以上の印刷を行うことが可能となる。
【0125】
従来、サーバの通信が行われない場合には課金などを行えない状態として利用を防止し、不正な利用を抑えるといった技術があった。しかし、サーバ自体のダウン、通信回線やWi-Fiの不調などでサーバと通信できない場合でも、印刷が制限されてしまい不便であった。特にサブスクリプションサービスの場合は、印刷できない期間が続くことでユーザメリットが著しく低下してしまっていた。また、サーバに接続可能な状態であれば、ユーザが契約で決められた枚数を超えて印刷をする場合、サーバに契約変更手続きを依頼することができる。しかし、サーバがダウンしてしまうなどサーバに接続できない状態では、契約変更手続きを依頼することができず、ユーザにとって不便であった。
これに対して、上述した各実施形態によれば、サーバと接続ができない場合でも、サーバと接続可能な状態と同等のサブスクリプションサービスの機能を使用できるようにしつつ、不正な利用を抑えることができる。よって、サブスクリプションサービスを利用するユーザのユーザビリティを格段に向上することができる。
【0126】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
また、上記各実施形態を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【0127】
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。即ち、上述した各実施形態及びその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【0128】
本実施形態の開示は、以下の構成および方法を含む。
(構成1)
契約期間に一定金額で予め設定された上限印刷枚数までの印刷を許可する契約の契約情報を管理するサーバと通信を行う印刷装置であって、
前記サーバから前記契約情報を取得して管理する第1管理手段と、
前記契約情報に基づき印刷の実行を制御する制御手段と、
前記契約期間内に印刷したトータルの印刷枚数、前記上限印刷枚数までの残り枚数、前記サーバに接続できないオフライン状態になってからの日数、前記オフライン状態で印刷した印刷枚数をそれぞれ管理する第2管理手段と、
前記上限印刷枚数までの残り枚数が所定枚数より少なくなった場合に警告を行う警告手段と、
前記オフライン状態において前記上限印刷枚数に達した場合に、前記オフライン状態のまま、前記契約の変更を申請する、または、前記上限印刷枚数を増加させる追加課金を申請するための画面を表示する第1表示手段と、
前記申請に応じて、前記第1管理手段で管理する前記契約情報を更新する更新手段と、
前記更新に応じて、一定の営業日内または前記契約期間内に前記サーバに接続する必要がある旨のメッセージを表示する第2表示手段と、
前記更新の後、前記一定の営業日内または前記契約期間内に前記サーバに接続しなかった場合には、印刷を制限する制限手段と、
を有することを特徴とする印刷装置。
(構成2)
前記更新の後、前記サーバに接続した場合には、前記更新された契約情報を前記サーバに送信する送信手段を有することを特徴とする構成1に記載の印刷装置。
(構成3)
前記制御手段は、前記印刷の制限中に前記サーバに接続した場合、該印刷の制限を解除することを特徴とする構成1又は2に記載の印刷装置。
(構成4)
前記契約情報に基づき動作する第1モードと、前記第1モードが解除された第2モードとを切り替える切り替え手段を有し、
前記制御手段は、前記更新の後、前記サーバに接続がされることなく、前記第1モードから前記第2モードへの切り替えが行われた場合、当該印刷装置を使用不可に制御する、ことを特徴とする構成1~3のいずれかに記載の印刷装置。
(構成5)
記録剤が収容されたカートリッジであって、前記契約に対応する第1カートリッジ、または、前記契約に対応しない第2カートリッジの装着が可能であり、
前記切り替え手段は、前記第1カートリッジの装着に応じて前記第1モードに切り替え、前記第1カートリッジから前記第2カートリッジに交換されたこと応じて前記第1モードから前記第2モードへ切り替える、ことを特徴とする構成4に記載の印刷装置。
(構成6)
前記制限手段は、前記更新の後、前記一定の営業日内または前記契約期間内に前記サーバに接続しなかった場合であっても、前記サーバ側の原因により前記サーバに接続できないと判定した場合には、前記印刷の制限の開始を延期する、ことを特徴とする構成1~5のいずれかに記載の印刷装置。
(構成7)
前記第1表示手段は、前記オフライン状態において前記上限印刷枚数に達した場合には、前記前記契約の変更、および/または、前記追加課金を行うための前記サーバのURLを含む情報を、他の装置から読み取り可能な形態で表示する、ことを特徴とする構成1に記載の印刷装置。
(構成8)
他の装置が前記サーバに接続して前記契約の変更、および/または、前記追加課金を行った場合に、該他の装置に前記サーバから応答され表示された情報を読み取り可能な読み取り手段を有し、
前記更新手段は、前記読み取り手段で読み取った前記サーバから応答された情報に基づき、前記第1管理手段で管理する前記契約情報を更新する、ことを特徴とする構成7に記載の印刷装置。
(方法1)
契約期間に一定金額で予め設定された上限印刷枚数までの印刷を許可する契約の契約情報を管理するサーバと通信を行う印刷装置の制御方法であって、
前記サーバから前記契約情報を取得して保持する工程と、
前記契約期間内に印刷したトータルの印刷枚数、前記上限印刷枚数までの残り枚数、前記サーバに接続できないオフライン状態になってからの日数、前記オフライン状態で印刷した印刷枚数をそれぞれ計算して保持する工程と、
前記上限印刷枚数までの残り枚数が所定枚数より少なくなった場合に警告を行う工程と、
前記オフライン状態において前記上限印刷枚数に達した場合に、前記オフライン状態のまま、前記契約の変更を申請する、または、前記上限印刷枚数を増加させる追加課金を申請するための画面を表示する工程と、
前記申請に応じて、前記保持している契約情報を更新する工程と、
前記更新に応じて、一定の営業日内または前記契約期間内に前記サーバに接続する必要がある旨のメッセージを表示する工程と、
前記更新の後、前記一定の営業日内または前記契約期間内に前記サーバに接続しなかった場合には、印刷を制限する工程と、
を有することを特徴とする印刷装置の制御方法。
【要約】
【課題】サブスクリプション契約のプリンタでオフラインになると不正利用防止のためサブスクリプションのプリンタ機能が使用制限されるが、意図してオフラインにしていない場合は不便となる。
【解決手段】画像処理装置120では、サブスクリプション契約の上限印刷枚数までの残り枚数が少なくなった場合に警告を行い、オフライン状態において上限印刷枚数に達した場合に、オフライン状態のまま、契約の変更、または、前記上限印刷枚数を増加させる追加課金を申請するための画面を表示する(S711)。そして、契約の変更や追加課金の申請に応じて保持している契約情報を更新し(S714、S713)、一定の営業日内または前記契約期間内にサーバに接続する必要がある旨のメッセージを表示する(S715、S716)。その後、一定の営業日内または前記契約期間内に前記サーバに接続しなかった場合には、印刷を制限する(S702、S731)。
【選択図】図7
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22