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特許7508618クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるためのシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-21
(45)【発行日】2024-07-01
(54)【発明の名称】クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/04 20230101AFI20240624BHJP
【FI】
G06Q10/04
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023033266
(22)【出願日】2023-03-04
(62)【分割の表示】P 2020556281の分割
【原出願日】2019-04-16
(65)【公開番号】P2023065623
(43)【公開日】2023-05-12
【審査請求日】2023-03-07
(31)【優先権主張番号】15/954,238
(32)【優先日】2018-04-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】322000096
【氏名又は名称】クラウドブルー エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100138760
【弁理士】
【氏名又は名称】森 智香子
(72)【発明者】
【氏名】クスキン,マキシム
(72)【発明者】
【氏名】ザットセイン,ウラジーミル
(72)【発明者】
【氏名】ホドス,パベル
(72)【発明者】
【氏名】メルニコフ,オレグ
(72)【発明者】
【氏名】グレベンシュチコフ,ウラジーミル
(72)【発明者】
【氏名】ボロトフ,アンドレイ
(72)【発明者】
【氏名】ウリツキー,セルゲイ
(72)【発明者】
【氏名】アヴァーチク,グレブ
(72)【発明者】
【氏名】コレスニコフ,ヒョードル
(72)【発明者】
【氏名】リクタンスキー,エヴゲーニー
【審査官】星野 裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-026537(JP,A)
【文献】特開2009-223755(JP,A)
【文献】特表2008-537818(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0187794(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0019636(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0236218(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
独立ソフトウェアベンダー(ISV)格付けエンジンにおいて、売上コスト計算機から新しい見積もり要求を受信するステップと、
前記独立ソフトウェアベンダー格付けエンジンにおいて、前記新しい見積もり要求の終了日を識別するステップと、
前記独立ソフトウェアベンダー格付けエンジンにおいて、前記終了日および最も近い未来の請求日を比較するステップであって、前記最も近い未来の請求日は、サービスベンダーとクラウドサービスブローカプラットフォームとの間の契約に少なくとも部分的に基づくステップと、
前記独立ソフトウェアベンダー格付けエンジンにおいて、独立ソフトウェアベンダーカタログに複数の価格ルールを要求するステップであって、前記複数の価格ルールは、前記新しい見積もり要求の好ましい請求期間および請求日を含むステップと、
前記クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて、前記新しい見積もり要求の終了日の後に続く前記請求日に関して少なくとも1つの料金を作成するステップと、
前記クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて、前記新しい見積もり要求の前記終了日に続く請求日を含む次の請求日を割り当てるステップとを含む、
クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための方法。
【請求項2】
前記新しい見積もり要求のための料金を、前記クラウドサービスブローカプラットフォーム内のデータベースに送信する前記ステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの料金は、条件付き価格形成および最新価格形成をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記条件付き価格形成は、価格設定条件のための少なくとも1つの請求ルールを含む、請求項3に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本実用特許出願は、2018年4月16日に出願された米国特許出願第15/954,238号の優先権を主張し、その出願は参照として本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、請求のシステムおよび方法、より詳細には、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、多くのソフトウェアベンダーが、オンラインサービスプラットフォームを介して自身のソフトウェアを提供する。このようなソフトウェアアズアサービス(SaaS)プラットフォームにより、SaaS登録者/エンドユーザは、SaaSプロバイダによってホストされるソフトウェアサービスを取得して使用することができる。SaaSは、「オンデマンドソフトウェア」とも呼ばれるが、通常は、ペイ・パー・ユースでまたはサブスクリプション料を用いて価格設定される。例えば、SaaS登録者は、一定期間(例えば、1ヶ月間)、SaaSプラットフォームにアクセスするために、月次(または年次)のサブスクリプション料をSaaSベンダーに支払うことができる。逆に、ペイ・パー・ユースの料金体系では、SaaS登録者は、所与の期間内の登録者のSaaSプラットフォームの利用状況に基づいてSaaSプロバイダに支払いを行う。例えば、登録者は、利用状況当たりの料金に基づいて請求され得るが、利用状況は、SaaSプラットフォーム内の1つ以上のリソースに基づいて測定される。これらの「登録者-ベンダー」体系では、登録者とSaaSベンダーとの間の請求は、1対1の関係であり、SaaSベンダーのコストが登録者に直接移され、これにより、登録者はSaaSプラットフォームへの継続的なアクセスを保証するために支払うことになる。
【0004】
ソフトウェアサービス配信の代替システムでは、クラウドサービスブローカが使用される。クラウドサービスブローカは、登録者/エンドユーザとSaaSベンダーとの間の仲介として機能する機関である。クラウドサービスブローカは、(様々なSaaSベンダーから入手可能な)異なるソフトウェアサービスを統合して、統合サービスセット(すなわち、クラウドサービスパッケージ)を登録者に提示し得る。いくつかの場合において、クラウドサービスブローカはまた、ソフトウェアサービスをホストして従来のSaaSベンダーの代わりに動作することもある。付加的に、クラウドサービスブローカは、異なるレベルの様々なSaaSベンダーへのサブスクリプションのプロビジョニングおよび販売を可能にするので、その結果、下流の再販売業者の階層システムをもたらす。これらの再販売業者は以降、下位の再販売業者およびエンドユーザにサービスを再販することができる。いくつかの場合において、これらの再販売業者は、SaaSベンダーおよび/またはクラウドブローカと比較して異なる価格設定体系でSaaS提供物の価格を決め得る。
【0005】
クラウドサービスブローカは、このようなソフトウェア配信システムにおいて多くの関係を管理することができる唯一のエンティティなので、クラウドサービスブローカシステムにおける請求は、クラウドサービスブローカを通じて管理される。しかしながら、収益の整合および決済は、問題となり得る。例えば、クラウドブローカシステムにおける請求の複雑さは、SaaSベンダーのタイプの混在、再販売業者の影響、およびこれらのエンティティの各々によって提供される様々な請求体系に起因して生じる。例えば、クラウドサービスパッケージは、複数のSaaSベンダーからの複数のソフトウェアサービスを含み得る。クラウドサービスパッケージ内のこれらの複数のソフトウェアサービスの各々は、様々な請求体系を含み得る(例えば、利用状況ベースのおよびサブスクリプションベースの体系の組み合わせ、および各々が変動するインセンティブおよび請求属性を有する)。さらに、下流の再販売業者は、クラウドサービスパッケージのために自身の一意の価格設定体系を提供し得る。
【0006】
登録者エンドユーザが、クラウドサービスブローカまたは下流の再販売業者からソフトウェアサービスを取得するとき、これらの登録者エンドユーザへの請求は、従来の「登録者-ベンダー」体系におけるような1対1の関係ではない。代わりに、クラウドサービスブローカ体系における登録者エンドユーザは、クラウドサービス仲介配信チャネルの階層内の異なる価格設定に基づいて請求され得る。したがって、このような請求体系の実施は、階層全体のエンティティ(すなわち、SaaSベンダー、再販売業者、下位再販売業者など)からの請求ルールおよび請求体系におけるばらつきを考慮しなければならない。さらに、上流のエンティティ(例えば、SaaSベンダー)および下流のエンティティ(例えば、再販売業者)からの請求ルール間には相違が存在し得るが、1つの特定のエンティティの請求体系に基づいて登録者エンドユーザに課される請求は、不適切である。例えば、固定の値上げおよび割引は、上流のエンティティ(例えば、SaaSベンダー)によって適用され得るが、値上げおよび割引は、下流のエンティティ(例えば、再販売業者のエンドユーザ)にとっては適切でない場合がある。同様に、ソフトウェア配信システムの各レベルで同じ請求ルールが適用される場合、ソフトウェアサービス配信の柔軟性のない契約およびルールをもたらすことになる。付加的に、配信チャネル内の特定のタイプのエンティティに基づいて、価格設定(および対応する請求ルール)をカスタマイズすることはできない。例えば、直接的な登録者エンドユーザは、間接的な登録者エンドユーザとは異なる方法で請求され得る。これにより、ソフトウェア配信システムの異なる要素にわたって収益の損失が生じる。最後に、異なる請求ルールに従って配信されるサービスの大量購入を実行することもできず、より大規模なサービス配信業者の機会の喪失にもつながる。
【0007】
したがって、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための改善されたシステムおよび方法に対する必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるためのシステムが提供される。システムは、サービスベンダー、クラウドブローカ、第1再販売業者、第2再販売業者および第3再販売業者などの異なる階層レベルの再販売業者を含む。システムは、最終顧客をさらに含み、最終顧客は、サービスベンダーから直接、または再販売業者を介して間接的にサービスを受け取り得る。
【0009】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるためのシステムは、マーケットプレイス、サービスプロバイダデータベース(ベンダー契約カタログ)、パートナーデータベース、マーケットプレイスブローカ、任意の連携コネクタ、トランザクションメディエータ、利用状況データベース、プロビジョニングデータベース、コネクタ、スケジューラおよびネットワークを含む。
【0010】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、マーケットプレイスブローカは、システム内の様々なエンティティ間で確立された契約を管理するように構成される。
【0011】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、マーケットプレイスブローカは、利用可能なサービスのカタログを記憶するように構成され、コネクタの請求利用状況を監視するように構成され、連携コネクタを(任意で)含む。
【0012】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、マーケットプレイスブローカは、マーケットプレイスを介してパートナーにサービスを販売するように構成される。
【0013】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、マーケットプレイスは、システムを経由するすべてのトランザクションについての請求情報を記憶するように構成されたトランザクションメディエータをさらに含む。マーケットプレイスは、システムを経由するすべてのトランザクションについての調整固有の詳細を記憶するようにさらに構成される。
【0014】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、クラウドブローカは、パートナーによって稼働され得るが、パートナーは、サービスベンダーのサービスを登録者に提供するように動作する。
【0015】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、クラウドブローカはまた、再販売業者および下位の再販売業者の階層を維持するようにも構成される。
【0016】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、クラウドブローカおよびマーケットプレイスブローカは、単一のエンティティとして動作し得る。
【0017】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益およびコストの流れを整合させるための方法が提供される。方法は、請求期間にわたって適用されるようなトランザクションの判断と、トランザクションの開始と、登録者の請求サイクルのトランザクション属性に基づく更新または開始と、請求期間のコストの計算と、サービスベンダーとクラウドブローカとの間の契約の判断と、各期間のブローカの売上コストの計算とを含む。
【0018】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、方法は、各サービスベンダーの契約およびサブスクリプションの記録の保持と、特定の請求期間中の個別のサービスコストの各々の計算とを含む。
【0019】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、方法は、サービスベンダーの各々におけるコストの計算と、クラウドブローカにおけるサービスコストの計算と、再販売業者におけるコストの計算と、最終顧客のための統合請求書の作成とを含む。
【0020】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、コストは、サービスベンダー、クラウドブローカ、再販売業者の各々に関して計算され、統合請求書は、最終顧客に関して作成される。
【0021】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、方法は、トランザクションメディエータへのプロビジョニング動作の属性の報告と、サービス利用状況データベースへのデータの記憶と、サービスベンダーとの調整のためのサービス利用状況レポートの要求と、サービスベンダーの請求ルールの受信と、サービスの総利用状況の計算と、連携コネクタへのレポートの送信と、マーケットプレイスブローカへのレポートの送信と、サービスベンダーとの調整のための利用状況レポートを作成するためのサービスベンダーの価格設定モデルの適用と、パートナー請求のためのサービス利用状況レポートの要求と、パートナーのサブスクリプションからの請求ルールの受信と、サービスの総利用状況の計算と、連携コネクタへのレポートの送信と、マーケットプレイスブローカへのレポートの送信と、パートナーからの価格設定モデルの適用と、パートナーへの請求とを含む。
【0022】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、方法は、トランザクションメディエータへのプロビジョニング動作の属性の報告と、サービス利用状況データベースへのデータの記憶と、サービスSKU当たりの売上コストの見積もりの開始と、サービスベンダーの請求ルールの実行と、サービスSKU当たりの売上コストの計算と、ERPシステムへのサービスSKU当たりの売上コストの報告とをさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】一実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるためのシステムの概略図である。
【0024】
図1A】一実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるためのシステムの概略図である。
【0025】
図1B】一実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるためのシステムの概略図である。
【0026】
図2】一実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるためのシステムの概略図である。
【0027】
図2A】一実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための方法のフロー図および構成要素である。
【0028】
図2B】一実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための方法のフロー図および構成要素である。
【0029】
図2C】一実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための方法のフロー図および構成要素である。
【0030】
図3】一実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための方法のフロー図および構成要素である。
【0031】
図4】一実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための方法のフロー図および構成要素である。
【0032】
図5】一実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための方法のフロー図および構成要素である。
【0033】
図6】一実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための方法を示す図である。
【0034】
図7A】一実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるためのシステムの概略図である。
【0035】
図7B】一実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるためのシステムの概略図である。
【0036】
図8】一実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるためのシステムの構成要素を示す図である。
【0037】
図9】一実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるためのシステムの構成要素を示す図である。
【0038】
図10】一実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための方法を示す図である。
【0039】
図10A】一実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための方法を示す図である。
【0040】
図10B】クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための方法を示す図である。
【0041】
図10C】一実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための方法を示す図である。
【0042】
図11】一実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための方法を示す図である。
【0043】
図12】一実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための方法を示す図である。
【0044】
図13】一実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
開示する実施形態の詳細な説明
ここで本開示の好ましい実施形態を詳細に参照して、これらの実施例が添付図面に図示される。本開示の付加的な特徴および利点は、以下の説明に記載されており、説明から明らかにされ得るかまたは本開示の実践によって学ばれ得る。上記の一般的な説明および以下の詳細な説明は例示および解説であり、本開示のさらなる説明を請求通りに提供することを意図する。
【0046】
ここで図1を参照すると、クラウドサービスブローカを介したクラウドサービス配信のためのシステムが示され、概して100に示す。システム100は、サービスベンダー102、クラウドブローカ104、第1再販売業者106、第2再販売業者108、第3再販売業者110および最終顧客112を含む。
【0047】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、サービスベンダー102は、サービスのサブスクリプションを自身のクライアント(例えば、異なるサイズの企業または顧客)に提供するエンティティである。明確にするために、サービスベンダー102は、「サービスプロバイダ」とも呼ばれ得るが、両方の語は同義的に使用され得ることは理解されたい。付加的に、サービスベンダー102は、独立したソフトウェアベンダーのホスティングサーバ(図示せず)上に位置付けられたアプリケーションおよびサービスへのサブスクリプションを提供することができる。サービスベンダー102は、顧客によって加入されたサービスをさらにホストすることができる。サービスベンダー102は、サービスを(通常は自身のクラウドインフラ上で)開発、サポート、および実行するソフトウェア開発会社であり得る。サービスベンダー102はまた、自身のサービスへのサブスクリプションを販売して提供する。サービスベンダー102は、自身のサービスの各々のためのアプリケーションプログラミングインタフェース(API)を提供することが理解されるであろう。APIは、外部アプリケーションで使用するためにサービスベンダー102によって提供されるクラス、プロシージャ、関数、構造および定数のセットを含み得る。サービスベンダー102は、例えば、Dropbox(登録商標)、Amazon(登録商標)ウェブサービスおよびOffice365(登録商標)などの複数のサービスベンダー(例えば、サービスベンダー102a、102bおよび102c)を含み得る。複数のサービスベンダー102の各々は、いくつかの非限定的な例を挙げると、電子メール、ウェブホスティング、ファイル共有および記憶、ネットワーク、電話、メッセージング、テレビ会議、一般通信、企業資源計画(ERP)、顧客関係管理(CRM)、サプライチェーン管理などの様々なソフトウェアサービスを提供する。サービスベンダー102は、自身のサービスを再販売業者にまたは最終顧客に直接、提供し得ることが理解されるであろう。
【0048】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、サービスベンダー102は、再販売業者および最終顧客による自身のサービスの利用状況を監視するように構成される。例えば、サービスベンダー102a(Office365(登録商標))は、登録者のサービスベンダー102aのサービスの使用によって生じる計算リソース利用状況を監視するように構成され得る。計算リソースは、いくつかの非限定的な例を挙げると、時間ごとベースで使用される1つ以上の計算リソース、1回以上の読出しおよび書込みI/O動作、ならびにネットワーク帯域幅利用状況からなるグループから選択された少なくとも1つの測定されたメトリックを含むことができる。利用状況の測定は、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)の1つ以上で実行することができることがさらに理解されるであろう。このような監視から取得されたメトリックは、サービスベンダー102の環境内に記憶され得るか、またはシステム100内の他のエンティティに、例えばインターネット経由などで送信可能であることも理解されるであろう。
【0049】
サービスベンダー102は、自身の請求ルールを適用するように構成され得ることが理解されるであろう。例えば、サービスベンダー102b(例えば、Amazon(登録商標)ウェブサービス)は、定額の月次価格設定構造を適用し得るが、サービスベンダー102c(例えば、Dropbox(登録商標))は、計算リソースの利用状況に比例した料金を適用し得る。サービスベンダー102は、システム100内の他のエンティティに請求ルールを送信し得ることがさらに理解されるであろう。
【0050】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、システム100は、クラウドブローカ104をさらに含む。クラウドブローカ104は、(例えば、サービスベンダー102からの)異なるソフトウェアサービスをAPIを介して統合して、サービスベンダー102のサービスへのサブスクリプションを様々な他のエンティティ(例えば、再販売業者および最終顧客)にプロビジョニング、および販売する機能を提供するエンティティである。クラウドブローカ104は、異なるタイプのサービスベンダー102のためのユーザインタフェースを提供することが理解されるであろう。例えば、通信サービス(例えば、電子メール)を提供するサービスベンダーは、ホスティングまたは記憶サービスベンダー(例えば、Dropbox)とは異なるインタフェースを有することになる。異なるインタフェースのプロビジョニングは、本明細書にさらに開示するように再販売業者の階層システムをサポートすることがさらに理解されるであろう。
【0051】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、システム100は、異なる階層レベルの再販売業者をさらに含む。例えば、第1再販売業者106は、地理的ベースの再販売業者(例えば、第1再販売業者106aは米国でサービス提供し、第1再販売業者106bはフランスでサービス提供し、および第1再販売業者106cはブラジルでサービス提供する)。システム100は、第2再販売業者108および第3再販売業者110などの下流の再販売業者をさらに含み得る。再販売業者は、いくつかの非限定的な例を挙げると、地理的分布、産業業界、消費者業界、または技術業界などのいずれかの因子に基づいて編成され得る。いくつかの選ばれた数の再販売業者および下流再販売業者しか示されていないが、システム100は、当該技術で周知のタイプのソフトウェアおよびハードウェアシステム(例えば、インターネット)によって接続されたあらゆる数の再販売業者および下流再販売業者を含み得るが、これらのシステムは、本開示により再販売業者に委任される機能を実行するように共に動作可能であることが理解されるであろう。
【0052】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、システム100は、最終顧客112をさらに含む。最終顧客112は、サービスベンダー102によって提供されるサービス(またはサービスベンダー102に少なくとも由来し得るサービス)に加入する個人または企業組織を含み得る。最終顧客は、サービスベンダー102から直接、または再販売業者を介して間接的にサービスを受け取り得ることが理解されるであろう。例えば、図1を参照すると、最終顧客112aは、第2再販売業者108aからサービスを受け取り得るが、第2再販売業者108aは、第1再販売業者106aの下流再販売業者である。同様に、最終顧客112bは、第3再販売業者110bからサービスを受け取り得るが、第3再販売業者110bは、第2再販売業者108bの下流再販売業者であり、さらに第2再販売業者108bは、第1再販売業者106aの下流再販売業者である。再販売業者の各々は、自身の請求および価格設定体系を使用するように構成されるので、最終顧客112の各々は、サービスベンダー102からの同じサービスに加入していても、異なる価格および請求条件を受け取り得ることが理解されるであろう。
【0053】
ここで図1Aを参照すると、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるためのシステムが示され、概して120に示す。システム120は、マーケットプレイス122、サービスプロバイダデータベース124、パートナーデータベース126、マーケットプレイスブローカ128、連携コネクタ130、トランザクションメディエータ132、利用状況データベース134、プロビジョニングデータベース136、コネクタ138、スケジューラ140およびネットワーク142を含む。
【0054】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、サービスプロバイダデータベース124、パートナーデータベース126、利用状況データベース134およびプロビジョニングデータベース136は、システム120によって生成されたおよび/または1つ以上の情報源から読み出された情報を記憶する。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、図1Aの実施形態に示すように、サービスプロバイダデータベース124およびパートナーデータベース126は、マーケットプレイスブローカ128と「関連付ける」ことができ、利用状況データベース134およびプロビジョニングデータベース136は、トランザクションメディエータ132と「関連付ける」ことができる。サービスプロバイダデータベース124、パートナーデータベース126、利用状況データベース134およびプロビジョニングデータベース136の各々はまた、マーケットプレイス122から遠隔のサーバまたはコンピューティングデバイスと「関連付ける」こともでき、これは、リモートサーバまたはコンピューティングデバイスが、例えば、Amazon AWS、Rackspaceまたは他の仮想インフラ、またはいずれかのビジネスネットワークにおいてなど、マーケットプレイス122との双方向データ転送を行う能力がある場合である。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、サービスプロバイダデータベース124、パートナーデータベース126、利用状況データベース134およびプロビジョニングデータベース136の各々が常駐するマーケットプレイス122は、サービスプロバイダコンピューティングデバイスおよびパートナーコンピューティングデバイス104(例えば、ネットワーク142を介して)、およびその中の構成要素に電子的に接続されており、それらが互いに継続的な双方向でのデータ転送が可能であるようになっている。
【0055】
明確にするために、サービスプロバイダデータベース124、パートナーデータベース126、利用状況データベース134およびプロビジョニングデータベース136の各々は、図1Aに単一のデータベースとして示されている。サービスプロバイダデータベース124、パートナーデータベース126、利用状況データベース134およびプロビジョニングデータベース136の各々は、当該技術で周知のタイプのソフトウェアおよびハードウェアシステム(例えば、インターネット)によって接続された複数のデータベースを含み得るが、これらは、本開示によりサービスプロバイダデータベース124、パートナーデータベース126、利用状況データベース134およびプロビジョニングデータベース136の各々に委任される機能を実行するように共に動作可能であることが、当業者であれば理解されるであろう。サービスプロバイダデータベース124、パートナーデータベース126、利用状況データベース134およびプロビジョニングデータベース136の各々はまた、例えば、ビッグデータサービス用の、Hadoopアーキテクチャなどの分散データアーキテクチャの一部分であり得る。サービスプロバイダデータベース124、パートナーデータベース126、利用状況データベース134およびプロビジョニングデータベース136の各々は、リレーショナルデータベースアーキテクチャ、noSQL、OLAP、またはデータベース技術で周知のタイプの他のデータベースアーキテクチャを含み得る。サービスプロバイダデータベース124、パートナーデータベース126、利用状況データベース134およびプロビジョニングデータベース136の各々は、例えば、MICROSOFTのSQLサーバ、MICROSOFTのACCESS、MongoDB、Redis、Hadoop、またはIBMのDB2データベース管理システム、またはORACLEまたはSYBASEから入手可能なデータベース管理システムなどの多くの周知のデータベース管理システムのうちの1つを含み得る。サービスプロバイダデータベース124、パートナーデータベース126、利用状況データベース134およびプロビジョニングデータベース136の各々は、本明細書にさらに開示するように、自身に伝達される情報を検索可能に記憶する。
【0056】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、マーケットプレイスブローカ128は、システム100内の様々なエンティティ(例えば、サービスベンダー102、クラウドブローカ104、第1再販売業者106、最終顧客112など)間で確立された契約を管理するように構成される。例えば、複数のサービスベンダー102のいずれかによって提供されるサービスへのすべてのサブスクリプションが契約によって管理されて、この契約が、いくつかの非限定的な例を挙げると、価格設定、ライセンスコストおよびサービスレベル合意などのサービス条件を記録する。同様に、再販売業者(例えば、第1再販売業者106)は、追加の(または異なる)契約条件を有し得るが、最終顧客112のサービスの受領は、サービスベンダーの契約条件ではなく、再販売業者の契約条件によって管理される。このような例示の実施形態においては、特定のサービスのプロビジョニング、販売および修正を行う可能性は、サービスベンダー102の適用可能な契約条件によって管理される。
【0057】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、マーケットプレイスブローカ128は、利用可能なサービス(すなわち、サービスベンダーまたは再販売業者によって提供されるサービス)のカタログを記憶するように構成される。サービスベンダー102によって提供されるサービスが「利用可能」とみなされるのは、サービスベンダー102がマーケットプレイス122との契約を有するときである。契約を割り当てるプロセスにおいて、サービスプロバイダ102は、各サービス(例えば、本明細書にさらに開示するようなSKU)のサービスプラン、請求ルール、およびコネクタ(例えば、コネクタ138)をマーケットプレイス122に提供し得る。サービスベンダー102のプランおよび請求ルールは、サービスプロバイダデータベース124に記憶される。
【0058】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、マーケットプレイスブローカ128は、コネクタ138の請求利用状況を監視するようにさらに構成される。例えば、パートナー104aは、サービスベンダー102に基づいてサービスを提供することを望むエンティティであり得る。パートナー104aがサービスベンダー102に基づいて新しいサービス提供を作成するとき、パートナー104aは、コネクタ138を用いてマーケットプレイス122に動作可能に接続することで、サービスベンダー102のサービスを契約できるようにする。これが「プロビジョニング」とみなされ得る。例えば、図1Aを参照すると、クラウドブローカ104は、パートナー104aによって稼働され得るが、パートナー104aは、サービスベンダー102のサービスの提供を望む。このような例示の実施形態においては、パートナー104aは、コネクタ138の使用を通じて、マーケットプレイス122を介して「利用可能」にされる(すなわち、サービスベンダー102は、コネクタ138の使用を介してパートナー104aに利用可能にされる)。この実施例を続けると、パートナー104aは、プロビジョニングされた後、再販売業者106にまたは最終顧客112にさえもサービスを提供し得る。
【0059】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、マーケットプレイス122は、連携コネクタ130をさらに含み、連携コネクタ130は、パートナーのサブスクリプションに基づく利用状況レポートをトランザクションメディエータ132から受信するように構成される(本明細書にさらに開示するように)。例えば、マーケットプレイスブローカとパートナーとの間の契約では、請求書が毎月1日に送信される必要があり得るが、連携コネクタ130は、必要なデータを受信するために、毎月1日にトランザクションメディエータ132に要求を送信する。連携コネクタ130は、特定のサービスの(サービスSKU当たりの)サービス利用状況を要求して、サービスユニット内のSKU当たりの総利用状況を受信する。図1Aに示した実施形態のクラウドサービスブローカマーケットプレイスは、サービス顧客のアクティビティおよび実行されたトランザクションについて、サービス顧客からの直接的な情報では動作しないので、クラウドサービスブローカマーケットプレイスは、コネクタを経由するトランザクションを、トランザクションメディエータおよび連携コネクタを用いて監視することで、この情報を抽出する必要がある。
【0060】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、マーケットプレイス122は、コネクタ138をさらに含む。コネクタ138は、すべてのサービス(例えば、サービスベンダー102のいずれかによって提供されるサービス)用に構成される。(例えば、図1に示すような)複数のサービスベンダー102の各々に関して、コネクタ138は、本明細書にさらに開示するように、1つのサブスクリプションを他のサブスクリプションと区別するように構成される。コネクタ138は、サービスの供給元(すなわち、サービスベンダー102の識別情報)およびサービスの提供先(すなわち、最終顧客112の識別情報)を識別するように構成される。コネクタ138はまた、サービスのプロビジョニング中にサービスについての情報も受信し得ることが理解されるであろう。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、コネクタ138は、パートナーのサブスクリプションベースごとで展開されるので、コネクタ138は、パートナー104aおよびそのサブスクリプションを定義するように構成される。あらゆるテナント(例えば、最終顧客112)およびエンドユーザIDは、クラウドブローカ104によって生成され、サブスクリプションIDは、複数のサービスベンダー102の各々がコネクタ138に対してプロビジョニングが成功裏に完了したことを確認するときに、サービスベンダー102によって生成されることが理解されるであろう。単一のコネクタ138が示されているが、システム120は、複数のサービスベンダー102の各々をサポートするために必要に応じて多くのコネクタ138を含み得ることがさらに理解されるであろう。例えば、マーケットプレイスブローカ128がN個の異なるサービスのN個のサブスクリプションを購入したら、マーケットプレイス122は、N個の異なるサービスの各々のためのN個のコネクタ138インスタンスを提供し得る。
【0061】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、マーケットプレイスブローカ128は、マーケットプレイス122を介してパートナー(例えば、パートナー104a)に、この特定のパートナーのためのサービスプランに従ってサービスを販売するように構成される。パートナーのサービスの各販売に関して、マーケットプレイスブローカ128は、マーケットプレイス122と動作可能に接続するために、およびプロビジョニングチャネルを調整するために、パートナー(例えば、パートナー104a)のためのコネクタインスタンス(例えば、コネクタ138)を展開するよう、コネクタハブ(図示していないが、コネクタハブサービスを用いてアプリケーションをプロビジョニングする(PROVISIONING APPLICATIONS USING A CONNECTORS HUB SERVICE)ための、その全体が参照として本明細書に組み込まれた米国出願番号第15/005,151号に開示するような)に要求を送信する。同時に、マーケットプレイスブローカ128は、連携コネクタ130およびトランザクションメディエータ132を介してパートナーに請求サービスを提供する。マーケットプレイスブローカ128は、クラウドブローカ104と同じように動作すること、ただし、クラウドブローカ104はソフトウェアアズアサービスを販売するためのチャネルを提供するのに対し、マーケットプレイスブローカ128は、最終的にサービスとして販売されることになるサービスをプロビジョニングするための機構を提供することが理解されるであろう。
【0062】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、コネクタ138は、例えば、サービスのプロビジョニングが完了したときに、トランザクションメディエータ132に動作可能に接続される。コネクタ138は、トランザクションメディエータ132に報告するようにさらに構成され、レポートは、いくつかの非限定的な例を挙げると、起動日、プロビジョニング、キャンセル、変更、サービスID(本明細書にさらに開示するような)、クラウドサービスブローカの識別、サービスの数、起動、変更およびキャンセルなどのアクションのマーカーを含む。コネクタ138は、階層請求システム内のエンティティのIDを報告し得ることがさらに理解されるであろう。例えば、エンティティは、第1再販売業者106、第2再販売業者108、第3再販売業者110および最終顧客112を含み得る。コネクタ138は、トランザクションメディエータ132によるアクティビティの分析を実行するようにさらに動作する。
【0063】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、システム120は、コネクタ138に動作可能に接続されたスケジューラ140をさらに含む。例示の実施形態においては、販売するサービスは、ディスクスペース、CPU時間(従量課金サービス)を含むことが理解されるであろう。スケジューラ140は、適用可能なサービスベンダー102に定期的な要求を送信することで、そのような情報を読み出して、リソース利用状況(例えば、ディスクスペース利用状況、CPU時間)の追跡を提供するように構成される。スケジューラ140は、必要に応じてまたは定期的にトランザクションメディエータ132にリソース利用状況情報を送信するようにさらに構成される。
【0064】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、マーケットプレイス122は、トランザクションメディエータ132をさらに含む。トランザクションメディエータ132は、システム120を経由するすべてのトランザクションについての請求情報を記憶するように構成される。例えば、最終顧客112とサービスベンダー102aとの間のトランザクションは、サービスベンダー102aからのソフトウェアの購入、サービスベンダー102aからのソフトウェアおよび/またはサービスのアップグレード、サービスベンダー102aからのソフトウェアおよび/またはサービスのダウングレード、サービスベンダー102aからのサービスのキャンセルまたは同様のものなどのタイプであり得る。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、トランザクションメディエータ132は、サービス識別子を追跡するようにさらに構成され、サービス識別子は、トランザクションに関連するリソースタイプの英数字識別子である。トランザクションメディエータ132は、例えば、サービスベンダー102の登録者によって使用されるユニットまたはライセンスの数などの測定単位(UOM)を追跡するようにさらに構成される。トランザクションメディエータ132はまた、サービス利用状況の量、ならびに開始日および終了日も追跡し得るが、同様に、いくつかの非限定的な例を挙げると、計算リソース利用状況のいずれかの計量または監視、およびサービスベンダー102からの請求ルールも受信し得る。
【0065】
開示の少なくとも1つの実施形態においては、マーケットプレイス122は、システム120を経由するすべてのトランザクションについての調整固有の詳細を、トランザクションメディエータ132を介して記憶するようにさらに構成される。例えば、複数のサービスベンダー102の各々は、自身に関連付けられたベンダー識別子(ID)を有し得る。トランザクションメディエータ132は、例えば、サービスベンダー側データ(例えば、サブスクリプションID)、いずれかの他の一意の識別子、いずれかの再販売業者または最終顧客のためのパートナー識別子またはサブスクリプションID、パートナー側データ(例えば、最終顧客のサブスクリプションID)および注文識別子などの他の識別子を収集するようにさらに構成される。
【0066】
すべてのトランザクションに関して、トランザクションメディエータ132は、報告する必要がある(適用可能な場合)最小データ量、ベンダーの識別情報、再販売業者の識別情報、最終顧客の識別情報、サービスベンダー102および再販売業者(例えば、第1再販売業者106、第2再販売業者108、第3再販売業者110)からの請求ルール、およびシステム100内の各エンティティの利用状況および価格設定を記憶しなければならない。
【0067】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、クラウドブローカ104は、パートナー104aによって稼働され得るが、パートナー104aは、サービスベンダー102のサービスを登録者に提供するように動作する。クラウドブローカ104は、要求によって追跡されるすべてのリソースタイプの、およびリソースタイプごとに集約されて、サービスベンダー102(または再販売業者)によって示された条件に従って日割り計算された利用状況情報を受信するようにさらに構成される。前の例を続けると、サービスベンダー102a(Office365(登録商標))が、登録者によって生じる計算リソース利用状況に基づいて請求するように構成される場合、ベンダー102aがこの情報を追跡して、トランザクションメディエータ132は、この情報を受信するように構成される。
【0068】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、クラウドブローカ104はまた、再販売業者および下位再販売業者の階層を維持するようにも構成される。例えば、クラウドブローカ104は、第1再販売業者106、第2再販売業者108、第3再販売業者110および最終顧客112に(図1に示すように)サービス提供し得る。このような例示の実施形態においては、クラウドブローカ104は、加入エンティティによるクラウドサービスの消費量を捕捉して保持するように構成される。クラウドブローカ104は、パートナーが登録者(例えば、最終顧客112)の利用状況を捕捉して請求できるように構成されるのに対し、マーケットプレイスブローカ128は、コネクタ138の利用状況に対してパートナーに請求するように動作し得ることが理解されるであろう。
【0069】
トランザクションメディエータ132は、最終顧客112とサービスベンダー102との間で交わされるクラウドサービスの個々の請求可能なプロビジョニング動作を示すトランザクションをソフトウェアエージェントで記録するように、さらに構成される。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、トランザクションに関連する情報は、次に処理されて、中央システム(例えば、マーケットプレイス122)に転送されて、そこで請求目的のためにこの情報を抽出することができる。プロビジョニングフローを監視することによって、クラウドブローカ104は、サービスベンダー102のデータによって課される同じ請求ルールに頼る必要なく、リアルタイムの請求情報を提供できることがさらに理解されるであろう。
【0070】
収益の整合および決済は、マーケットプレイスとベンダーとの間のコストおよび収益のバランスを取るように機能することが理解されるであろう。例えば、マーケットプレイスブローカは、ベンダーによって請求されて、コストを発生させる。少なくとも1つの実施形態においては、パートナーは、マーケットプレイスブローカによってコネクタを介してトランザクションごとに請求される。少なくとも1つの実施形態においては、マーケットプレイスブローカが収益の流れを生成し、トランザクションメディエータが、コネクタを通過するトランザクションについてのすべてのデータを収集して、マーケットプレイスブローカが、各サービス(SKU)当たりの売上コストを見積もることができる。マーケットプレイスブローカは、このために必要なすべてのデータを有することがさらに理解されるであろう。マーケットプレイスは、パートナーのトランザクションに対して価格条件およびベンダーの請求ルールを実施して、経理上の目的でこれを内部または外部ERPシステムに報告する。より詳細で更新されたシステムを図7Aに示し、詳細な方法を図10―13に示す。
【0071】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、クラウドブローカ104およびマーケットプレイスブローカ128は、図1Bのシステム150に示すように、単一のエンティティとして動作し得る。マーケットプレイスブローカ128は、本明細書にさらに開示するように、クラウドブローカ104と同じ機能を実行できることが理解されるであろう。
【0072】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、システム150は、第1再販売業者106、第2再販売業者108、第3再販売業者110および最終顧客112を含む。第2再販売業者108は、下位再販売業者を含み得るが、下位再販売業者は、上記で開示するように、第1再販売業者106からのサービスをさらに再販するように動作することが理解されるであろう。第3再販売業者110は、マーケットプレイスブローカ128からのサービスに加入するテナントを含み得るが、テナントはサービスを使用するように動作することが理解されるであろう。最終顧客112は、テナントのエンドユーザ(例えば、サービスに加入した会社テナントの従業員エンドユーザ)、または再販売業者タイプのエンティティのエンドユーザ(例えば、再販売業者110によって提供される統合ソフトウェアサービスの直接の消費者)であり得ることがさらに理解されるであろう。
【0073】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、マーケットプレイスブローカ128は、本明細書にさらに開示するように、各者が自身の請求および価格設定ルールを実行するために、必要に応じて第1再販売業者106、第2再販売業者108、第3再販売業者110および最終顧客112にプロビジョニングするように動作可能に構成される。
【0074】
図2を参照すると、クラウドサービスブローカプラットフォームにおけるトランザクション処理のための方法のフロー図および構成要素が示され、概して200に示す。フロー図200は、請求期間204にわたって適用されるようなトランザクション202を含む。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、トランザクション202は、購入210と、アドオン212と、アップグレード214と、ダウングレード216と、キャンセル218とを含む。いくつかの選ばれたトランザクションしか示されていないが、それにもかかわらず、トランザクション202は、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させる上で当業者によって周知であり実践されるような、あらゆるタイプのトランザクションを含み得ることが理解されるであろう。
【0075】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、トランザクション202の各々は、いくつかの非限定的な例を挙げると、サービス開始日、請求期間およびいずれかのインセンティブなどのトランザクション属性を含み得る。例えば、購入210は、月次請求期間(すなわち、請求期間は1ヶ月)であり、インセンティブは、初月無料サービスを含む。(請求ルールとしても知られる)トランザクション属性は、システム100内の様々なエンティティ(例えば、クラウドブローカ104、第1再販売業者106など)の間の契約から生じることが理解されるであろう。他の請求ルール、例えば、無料期間、全額払い、購入および/またはキャンセルの日割り計算、アドオン、アップグレード、ダウングレード、整列(例えば、親のサブスクリプションと子のサブスクリプションとの間の請求期間の整列)、および契約応当日などを、トランザクション202の各々に関して含み得ることがさらに理解されるであろう。
【0076】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、登録者(例えば、最終顧客112)は、トランザクションを開始し得るが、登録者の請求サイクルは、トランザクション属性に基づいて更新または開始される。例えば、購入210は、サービスを購入するためのトランザクションである。購入210の属性は、初月無料サービスをインセンティブとした月次頻度(すなわち、月次請求サイクル)を含む。したがって、第1請求サイクル(すなわち、初月)では、登録者は、いずれの料金も請求されない。同様に、同じ登録者が、数ヶ月後にアドオン212を開始し得る。このような実施例においては、アドオン212のコストが登録者のサービスの総コストに追加される。図2に示すように、3ヶ月目には、登録者コスト210aに登録者コスト212aが加えられる。アドオン212の属性は、請求サイクルが親の請求サイクル(すなわち、購入210)と整列していることを示す。したがって、アドオン212は、購入210と同じ請求サイクル中に請求されることになる。図2に示すように、アドオン212は、インセンティブとして無料の初月を含む。アドオン212は、自身の請求サイクルが親の請求サイクル(すなわち、購入210)と整列しないように、独自の整列属性を有し得ることが理解されるであろう。
【0077】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、登録者はまた、サービスのアップグレードを望み得る。例えば、アップグレード214トランザクションは(例えば、マーケットプレイス122において)開始され得るが、登録者コスト214aが、(図2に示すような)アップグレードされた登録者コスト214bに修正される。アップグレード214は、「旧」期間中の日割り計算、および「新」期間中の日割り計算の属性を含む。アップグレード214が開始される請求サイクル中に、登録者コスト214aから登録者コスト214bへの移行では、移行のどちら側でも登録者のコストは月次請求サイクルで日割り計算される(すなわち、登録者は、請求サイクルの開始からアップグレード前までは登録者コスト214aに基づいて日割り計算され、アップグレード時点から請求サイクルの最後までは登録者コスト214bに基づいて日割り計算される)。
【0078】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、請求期間コスト220が、各請求期間の最後に、登録者によって負担される複数のコストの合計に基づいて計算される。例えば、請求期間220aの間、および1人の登録者がすべてのトランザクション202を開始したと仮定すると、登録者のコストは、登録者コスト210a、登録者コスト212a、登録者コスト214a、登録者コスト216a(ダウングレードへの移行を含む)を含み得る。請求期間220aのコストは、登録者によって負担されるすべての個別サービスコストの合計であることが理解されるであろう。このようなコストは、いくつかの非限定的な例を挙げると、再販売業者当たりのコスト、最終顧客当たりのコスト、またはサービスベンダー当たりのコストを含み得ることがさらに理解されるであろう。
【0079】
図2Aを参照すると、本開示の少なくとも1つの実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための例示の方法の実施例240が示される。実施例240においては、サービスベンダーとクラウドブローカとの間の契約が定義され、サービスベンダーに対する複数のサブスクリプションが作成される(すなわち、プランP1へのサブスクリプション、プランP2へのサブスクリプションおよびプランP3へのサブスクリプションであり、各請求期間に対して、プランP1は$100かかり、プランP2は$200かかり、プランP3は$300かかる)。複数のサブスクリプションの各々は、自身に関連付けられた複数の請求属性を含むことが理解されるであろう。実施例240においては、複数のサブスクリプションの各々がサブスクリプションの整列を有し、契約応当日は、各月の10日に当たる(複数のサブスクリプションの各々の各請求期間の開始/終了)。さらに、複数のサブスクリプションの各々は、サービスベンダーが最初の契約応当日までの無料期間を提供する販促期間を含む。複数のサブスクリプションの各々はまた、各請求期間の終了後に日割り計算して請求するためのプロビジョニングも含む。各サブスクリプションの請求属性は、サービスベンダー102次第で決まり得ることが理解されるであろう。
【0080】
実施例240を続けると、第1登録者(例えば、最終顧客112)は、250aに示すように、最初にサービスプランP1に加入し、第2登録者は、252aに示すように、最初にサービスプランP3に加入し、第3登録者は、254aに示すように、最初にサービスプランP3に加入し得る。請求サイクルの最後に、登録者の各々に関して、サービスベンダー102は、260b、262b、264b、266bおよび268bに示すように、適切なクラウドブローカ(例えば、クラウドブローカ104)に請求書を送信することになる。例えば、260bは、請求期間260a中にプランP1、P2およびP3に加入するための総コストを示す。本実施例においては、260bのコストは、プランの各々が、上述のように、第1契約応当日に終了する販促の無料サービス期間を含むので、$0である。同様に、262bにおいては(請求期間262aのコスト)、プランP1のコストが$100で、プランP2のコストが$0で、プランP3のコストが$600である。サービスベンダーがマーケットプレイスブローカ128に請求書を送信するときには、コスト(すなわち、ベンダーに支払う金額)と収益(すなわち、再販売業者またはパートナーから受け取る金額)を整合させる必要があることが理解されるであろう。トランザクションメディエータ132を用いてすべてのトランザクションを監視することによって、マーケットプレイスのコンピューティングデバイス122は、ベンダーの請求ルール(以下でさらに開示するように、サービスプロバイダデータベース124内に記憶され得る)を適用することによって、ベンダーの請求プロセスをシミュレートするように構成される。マーケットプレイスブローカ128は、ベンダーの請求書との調整を可能にして、正確なコスト収益整合を生み出すことがさらに理解されるであろう。
【0081】
上記の実施例を続けると、図2Bに、クラウドブローカ104とその登録者(例えば、最終顧客112a、112b、112c、112d)との間の契約が示され、登録者は月次サブスクリプションに加入する。図2Bに示すように、この登録者にとって、プランP1は$120かかり、プランP2は$240かかり、プランP3は$360かかる。プランの各々に適用される属性は、契約応当日が購入日に当たるサブスクリプションの整列、無料期間なし、プラン変更の返金なし、キャンセルの日割り計算、料金の前払いを含むことがさらに理解されるであろう。
【0082】
図2Bに示す請求モデルに従えば、各期間のブローカの売上270は、請求期間の売上総額に従う。例えば、期間270b中のプランP1の総コストは$120であり、プランP2の総コストは$0であり、プランP3の総コストは$720である。同様に、期間272bのプランP1の総コストは$120であり、プランP2の総コストは$0であり、プランP3の総コストは$720である。この実施例を続けると、期間274bのプランP1の総コストは$120であり、プランP2の総コストは$240であり、プランP3の総コストは$720である。
【0083】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、システム100は、各サービスベンダー(例えば、サービスベンダー102)、再販売業者(例えば、再販売業者106)および最終顧客(例えば、最終顧客112)の契約およびサブスクリプションの記録を保持するようにさらに構成される。これにより、階層内の各エンティティが調整および損益分析を実行できるようにすることが理解されるであろう。例えば、図2Cを参照すると、クラウドブローカ104のブローカ売上270とクラウドブローカ104のブローカ支払い272との間の決済および調整が示されている。この実施例においては、260bに示すように、プランP1の期間270b中のブローカ売上は$120であるが、プランP1の同じ期間中のブローカ支払いは$0である。図2Cに示すように、あらゆる請求期間に関して、ブローカ売上270とブローカ支払い272との間にはコスト収益整合が存在することが理解されるであろう。
【0084】
ここで図3を参照すると、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための方法のフロー図および構成要素が示され、概して300に示す。フロー図300は、サービス302、サービス請求ルール属性302a、請求期間310およびサービスユニット内の月次サービス量312を示す。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、サービス302の各々は、登録者(例えば、最終顧客112)によって加入されたサービスを表す。サービス302は、プロビジョニングチャネルアーキテクチャに応じて、言い換えれば、クラウドブローカ104およびマーケットプレイスブローカ128が、システム150に示されるがシステム120には示されていないように、単一のエンティティとして動作するかどうかに応じて、クラウドブローカ104からまたはマーケットプレイスブローカ128から受信され得ることが理解されるであろう。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、サービス302の各々は、自身に関連付けられたサービス請求ルール属性302aを有する。例えば、サービス識別子「SKU-C3」は、属性「a」、「f」および「p」を含むが、「a」は、SKU-C3が整列されていることを示し、「f」は、最初の無料期間を有することを示し、および「p」は、例えば、キャンセル中に日割り計算されることを示す。
【0085】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、サービスユニット内の月次消費サービス量312の各々は、特定の請求期間310中のサービスの個々の量の各々を加算することによって計算される。例えば、請求期間310b(2月)中は、月次サービス総量312bは、SKU-A1、SKU-B2、SKU-C3(afp)、SKU-D4(apf)およびSKU-D4(uff)に関連する消費サービス量を含む。月次サービス総量312の各々は、サービス属性302aの各々に基づいて、サービス302に関連する各個々の量を加算することによって計算される。次いで、月次消費サービス量は、SKUごとに、例えば、請求期間310b(2月)中に計算され、SKU-C3-1.63、SKU-A1-0.16、SKU-B2-0.13、SKU-D4-1.35である。月次コスト(または契約側、すなわちベンダーかまたはパートナーかに応じて収益)の各々は、請求ルールに従って、サービスユニット内の月次サービス量をサービスの価格で乗算することによって計算され得ることが理解されるであろう。
【0086】
ここで図4を参照すると、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための方法のフロー図および構成要素が示され、概して400に示す。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、販売注文402が生成される。販売注文402は、サブスクリプション期間404を示し、サブスクリプション期間は、複数の請求期間(406a、406bおよび406c)に分割される。請求期間の各々に対して、請求コストが計算される。例えば、請求期間406aにおいて、注文前請求408aが計算される。請求期間406aの最後に、利用状況が収集される。請求期間406aの最後に、注文後請求410aが計算される。サブスクリプション期間404は、販売注文402、または登録者とサービスプロバイダ(例えば、サービスベンダー102または再販売業者)、または最終顧客さえとの間で合意されたなんらかの他の契約条件に基づいて、複数の請求期間に分割され得ることが理解されるであろう。
【0087】
ここで図5を参照すると、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための方法および構成要素が示され、概して500に示す。方法500は、サービスベンダー102の各々においてコストを計算するステップ502と、クラウドブローカ(マーケットプレイス)128においてサービスコストを計算するステップ504と、再販売業者106aおよび108aにおいてコストを計算するステップ508と、最終顧客112aのための統合請求書を作成するステップ510とを含む。
【0088】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、ステップ502において、サービスベンダー102の各々に関してコストが計算される。例えば、クラウドブローカ(マーケットプレイス)128は、サービスベンダー102が最初にセットアップされた(すなわち、「利用可能」にされた)ときから、サービスベンダー102の各々の契約情報を有する。サービスベンダー102の各々に関して、契約ベースの価格体系が作成される。例えば、サービスベンダー102aは、ライセンス構造に基づく月次請求サイクルで請求し得るが、請求書の締め日は毎月4日となり、支払いは期間の最後に行われる。同様に、例として、サービスベンダー102bは、「従量課金」体系に基づく四半期ごとの請求サイクルで請求し得るが、請求書の締め日は毎月5日にあたり、支払いは請求期間の最後に行われる。
【0089】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、ステップ504において、クラウドブローカ(マーケットプレイス)128でコストが計算される。例えば、クラウドブローカ(マーケットプレイス)128は、サービスベンダー102bが四半期ベースで請求する場合でも、月次請求期間ベースで請求書を作成する必要があり得る。このような例示の実施形態においては、クラウドブローカ(マーケットプレイス)128は、サービスベンダーの請求期間が未来の場合は、見積もりコストに基づいてコストを計算するように構成される。
【0090】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、ステップ508において、再販売業者106a、108aに関して、コストが計算される。ここでもまた、再販売業者106aおよび108aの各々は、独立した契約条件を有し得るので、請求特性は、サービスベンダー102の特性とは異なることになる。例えば、再販売業者108aにおいて、サービスベンダー102a(office365(登録商標))は、毎月15日にあたる契約応当日を有し得るが、上述のように、サービスベンダー102aは、毎月4日に請求を行う。
【0091】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、ステップ510において、最終顧客112aに関して、統合請求書が作成される。最終顧客112aに関しては、最終顧客112aのサブスクリプションから生じるすべてのコストが、最終顧客112aの請求特性に基づく単一の請求書上に生成されるように、単一の請求書が作成されることが理解されるであろう。最終顧客112aの請求特性は、上流のエンティティ(例えば、サービスベンダー102、ならびに再販売業者106aおよび108a)の特性とは異なり得ることが理解されるであろう。
【0092】
ここで図6を参照すると、クラウドサービスブローカプラットフォームにおける請求および調整のための方法が示され、概して600に示す。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、方法は、コネクタ138がトランザクションメディエータ132にプロビジョニング動作の属性を報告するステップ602と、トランザクションメディエータ132がサービス利用状況データベース134にデータを記憶するステップ604と、連携コネクタ130がサービスベンダー102との調整のためにサービス利用状況レポートを要求するステップ606と、トランザクションメディエータ132が、サービス利用状況を判断するためにサービスベンダー102の請求ルールを受信するステップ608と、トランザクションメディエータ132がサービスの総利用状況を計算するステップ610と、トランザクションメディエータ132が連携コネクタ130にレポートを送信するステップ612と、連携コネクタ130がマーケットプレイスブローカ128にレポートを送信するステップ614と、マーケットプレイスブローカ128が、サービスベンダー102との調整のための利用状況レポートを作成するためにサービスベンダー102の価格設定モデルを適用するステップ616と、連携コネクタ130がパートナー104a請求のためにサービス利用状況レポートを要求するステップ618と、トランザクションメディエータ132がパートナー104aのサブスクリプションから請求ルールを受信して、トランザクションメディエータ132がサービス利用状況データを判断するために請求ルールを適用するステップ620と、トランザクションメディエータ132がサービスの総利用状況を計算するステップ622と、トランザクションメディエータ132が連携コネクタ130にレポートを送信するステップ624と、連携コネクタ130がマーケットプレイスブローカ128にレポートを送信するステップ626と、マーケットプレイスブローカ128が、利用状況レポートのためにパートナー104aのサブスクリプションからの価格設定モデルを適用して、パートナー104aに請求するステップ628とを含む。
【0093】
ここで図7Aおよび7Bを参照すると、本開示の少なくとも1つの実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるためのシステムが示され、概して700に示す。システム700は、独立したソフトウェアベンダー(ISV)格付けエンジン702、売上コスト計算機(cos.計算機)704および企業資源計画(ERP)システム706を含む。
【0094】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、ISV格付けエンジン702は、トランザクションメディエータ132に動作可能に接続される。ISV格付けエンジン702は、マーケットプレイスブローカ128のトランザクションメディエータ132からトランザクション情報を受信するようにさらに構成される。非限定的な例として、トランザクションタイプは、起動、キャンセル、変更、アップグレード、ダウングレード、アドオン、利用状況収集、および同様のものを含む。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、トランザクションメディエータ132は、トランザクションをISV格付けエンジン702に送信する。トランザクションメディエータ132からの各トランザクションは、例えば、リソース識別子、ISV契約識別子、サブスクリプション識別子、リソース最小在庫管理単位(SKU)値、トランザクションタイプ、数量、日付および同様のものを含むことが理解されるであろう。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、トランザクションに付随する情報は、マーケットプレイスブローカ128内で宣言される。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、ISV格付けエンジン702は、料金を、ISV格付けエンジン702に動作可能に接続されたデータベースに記憶する。ISV格付けエンジン702は、大口割引、更新期間の長さ、他の最新価格計算ルールなどの、ユーザトランザクションの過去の履歴に基づいて、価格形成ルールを実施することができることがさらに理解されるであろう。
【0095】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、cos.計算機704は、マーケットプレイス128上で行われるトランザクションまたは契約の各々の実際の売上コストを計算するように構成される。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、マーケットプレイスブローカ128とパートナー104または再販売業者106との間の契約における契約条件は、プロビジョニングチャネルアーキテクチャ、言い換えれば、システム700aに示されるがシステム700bには示されないように、クラウドブローカ104およびマーケットプレイスブローカ128が単一のエンティティとして動作するかどうかに応じて、マーケットプレイスブローカ128とサービスベンダー102との間の契約条件とは異なり得る(すなわち、これらの2つの契約の間に依存関係は存在しない)。マーケットプレイスブローカ128は、再販売業者106のためにいかなる請求ルールおよび価格形成ルールをセットアップすることができることが理解されるであろう。即ち、マーケットプレイスブローカー128がサービスベンダー102に対して支払う契約条件と比べて、この請求ルール及び価格形成ルールはマーケットプレイスブローカ128にとって柔軟性があり、より大きい収益の流れを生み出す。例として、マーケットプレイスブローカ128は、様々なサービスベンダーによって開発された異なるアプリケーションを含むソフトウェアバンドルを再販売業者106に販売して、アプリケーションのバンドル全体に関して1つのサブスクリプション期間をセットアップし得る。マーケットプレイスブローカ128はまた、特別割引もセットアップし得る。しかしながら、マーケットプレイスブローカ128は、再販売業者(例えば、再販売業者106)からの収益の流れと、サービスベンダー(例えば、サービスベンダー102)に支払うべきコストとを整合させなければならないであろう。
【0096】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、cos.計算機704は、自動コスト計算を円滑にするように構成される。cos.計算機704は、マーケットプレイスブローカ128と再販売業者106との間の契約によって定義された期間の、各リソースSKUのコストの見積もりをISV格付けエンジン702に対して要求する。本明細書に開示するように、cos.計算機704は、さらなる収益整合および決済のために重要であるコストの流れと収益期間を整列することが、理解されるであろう。例えば、マーケットプレイスブローカ128と再販売業者106との間の契約のいくつかの請求期間は、マーケットプレイスブローカ128とサービスベンダー102との間の契約からの請求期間よりも長くなり得る。このような実施形態においては、ISV格付けエンジン702は、トランザクションメディエータ132を介して受信するトランザクションメトリックに基づいて、未来の請求期間に関するコストの見積もりを提供する。
【0097】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、企業資源計画(ERP)システム706は、ISV格付けエンジン702またはマーケットプレイス122に動作可能に接続される。ERPシステム706は、例えば、SAP(登録商標)、Microsoft Dynamics(登録商標)、または同様のものなどの、当業者に周知のタイプである。ERPシステム706は、クラウドベース、およびマーケットプレイス122から遠隔であり得るか、またはマーケットプレイス122の構成要素とされ得ることが理解されるであろう。少なくとも1つの実施形態においては、ERPシステム706は、金融および他のデータを受信して、本開示によりERPシステム706に委任される機能を実行するように共に動作可能であるように構成される。
【0098】
ここで図8を参照すると、ISV契約カタログコンピューティングデバイスが示され、概して800に示す。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、ISV契約カタログコンピューティングデバイス800は、ISVカタログ802、アプリケーションカタログ804、価格形成カタログ806、価格コンストラクタツール808、ISV請求ルールマネージャ810、契約マネージャ812、格付けエンジンインタフェース814、通知マネージャ816およびユーザ入力インタープリタ818を含む。
【0099】
ISVカタログ802は、ISV契約カタログコンピューティングデバイス800上で実行されるサービスである。ISVカタログは、いくつかの部分からなる。製品カタログ804は、コネクタを介してクラウドサービスブローカマーケットプレイスシステムと統合された利用可能なISVサービスについての情報を記憶する。製品カタログはまた、サービスに関連するリソースセットも含む。価格コンストラクタツール808を介して、ISVは、サービスおよびリソース利用状況の価格を調整することができる。価格コンストラクタツール808は、様々な価格形成設定、例えば、価格の公式が依存し得る大口からの依存性、使用期間、なんらかのタイプのクライアントに対する特別割引、様々な引数等を含み得る。ISVは、様々な価格設定を使用し得るが、これらを組み合わせて、数式の形態の価格条件を含む、自身の価格条件を設定する。価格形成カタログ806は、ISVによってツール808または手動で設定された価格条件を記憶する。ISV請求ルールは、サービスおよび関連するリソースのための請求ルールを記憶する。様々な請求ルールが、図2の202に図示されている。契約マネージャは、ISVとクラウドサービスブローカマーケットプレイス128との間の契約条件を記憶する。格付けエンジンインタフェース814は、格付けエンジンとのインタフェース、要求および応答の処理を担う。通知マネージャ816は、格付けエンジンおよびクラウドサービスブローカマーケットプレイス128に、ISV側からの製品リスト、価格、請求ルールまたは契約の変更について通知する。ユーザ入力インタープリタ818は、ISV用のUIであり、ISVがISVカタログサービス802と相互作用するのを手助けする。
【0100】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、ISV契約カタログデバイス800は、サービスプロバイダ請求ルールおよびサービスプランデータベース124を引き継ぐ。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、ISV契約カタログデバイス800および階層パートナー契約カタログ126は、製品カタログとして組み合わされ得る(図示せず)。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、製品カタログは、(ベンダーによって設定された、パートナー、再販売業者のために設定された)価格付きのベンダーのサービスを含む製品を伴う少なくとも1つのデータベースを含み得る。
【0101】
ここで図9を参照すると、ISV格付けエンジンコンピューティングデバイスの構成要素が示され、概して900に示す。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、ISV格付けエンジンコンピューティングデバイスは、トランザクションメディエータインタフェース902、トランザクションマネージャ904、料金ジェネレータ906、料金見積もりマネージャ908、価格計算機910、格付けマネージャ912、リソース利用状況マネージャ914、ISV契約カタログインタフェース916、cos.計算機インタフェース918、ERPインタフェース920および連携利用状況計算機922を含む。
【0102】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、リソース利用状況マネージャ914は、従量課金モデルをサポートするように構成され、トランザクションメディエータ132から利用状況を伴うトランザクションを受信する。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、連携利用状況計算機922は、連携コネクタ130の機能を引き継いで、SKU当たりの利用状況を計算するように構成され、これをマーケットプレイスコンピューティングデバイス122に報告する。
【0103】
ここで図10を参照すると、本開示の少なくとも1つの実施形態による、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための方法1000が示される。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、ステップ1002で、トランザクションメディエータ132は、あらゆるサービスリソースに関して「収集」要求を含むいずれかのトランザクションを送信する。方法1000は、ステップ1004に進み、そこでISV格付けエンジン702は、サービスリソースの契約詳細(例えば、価格形成ルール等)についてISVカタログ802に要求して、利用状況レポートを待つ。トランザクションメディエータ132は、ステップ1006において、この契約が存在するかどうかをチェックして、存在する場合は、ステップ1008に進み、存在しない場合は、ステップ1036に進む。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、ステップ1008で、トランザクションメディエータ132は、利用状況レポートをISV格付けエンジン702に送信する。ISV格付けエンジン702は、利用状況レポートを収集して、価格形成ルールに従う価格で料金を作成する。例えば、ISV格付けエンジン702は、サービスベンダー102でセットアップされたこのリソースに関連する請求期間ごとに1つの料金を作成し得る。別の場合には、契約が、異なるリソース量に対して異なる価格を定義する場合、ISV格付けエンジン702は、閾値を超えるまで待って、第1価格で料金を作成して、その後、次の閾値に達するおよび/またはこれを超えるまで、利用状況を収集する。
【0104】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、ISVカタログ802は、マーケットプレイスブローカ128とサービスベンダー102との間の契約についての契約詳細を含む。特に、マーケットプレイスブローカ128とサービスベンダー102との間の各契約は、アプリケーション、これらの記述、リソースSKUについてのデータ、およびこのアプリケーションに関連するリソース識別子(例えば、サービスベンダー番号)、サブスクリプション期間、価格形成ルール、通貨、測定単位、起動、キャンセル、変更(例えば、アドオン、アップグレード、ダウングレード)のための請求ルールおよび請求書作成の少なくとも1つのセットを含む。ISVカタログ802はまた、価格形成ルール設定のためのユーザインタフェース、およびすべての考えられる価格形成ルールを含むカタログ、およびサービスベンダーまたは他のエンティティが価格形成ルールをセットアップするためのユーザインタフェースを含む価格コンストラクタツールも有することが理解されるであろう。様々な価格条件は、広範であるが事前設定されることが理解されるであろう。最低でも、要件は、これらの価格形成ルールは、トランザクションメディエータ132からのトランザクションに含まれる情報に基づいて、ISV格付けエンジン702によって決定されなければならない(すなわち、価格の公式は、トランザクションメディエータ132によって/に対して報告される変数に関して表現されるべきであるか、または別様にはそれらに基づいて直接計算することができることが理解されるであろう)。
【0105】
方法1000を続けると、ステップ1008において、受信するトランザクションに関連するリソースサブスクリプションが存在するかどうかをチェックする。存在する場合、方法1000はステップ1010に進み、存在しない場合は、方法1000はステップ1038に進み、ここでトランザクションが「起動」であるかをチェックする。
【0106】
ステップ1010において、トランザクションのタイプが定義される。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、ステップ1012において「起動」トランザクションが判断されて、これらに関連する2つの属性:整列(a)および非整列(u)、ならびにトランザクションの起動に関連付けられた3つの属性:無料、全額および日割り計算を含む契約応当日によって特徴付けられる。トランザクションが実際に「起動」である場合、方法1000はステップ1058に進み、ステップ1006で判断されたように契約が既に存在するので、トランザクションは、「誤り」として記憶され得る(同様に、ステップ1040において、トランザクションが「起動」であると判断されると、方法はステップ1042に進み、そうでなければステップ1036に進み、トランザクションは「非整合」として記憶される)。
【0107】
トランザクションが「起動」ではない場合、方法1000はステップ1014に進む。ステップ1014において、トランザクションが「キャンセル」であるかどうかが判断される。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、キャンセルは、関連付けられた3つの属性、すなわち、無料、全額、日割り計算を有する。トランザクションがキャンセルではない場合、方法1000はステップ1060に進む。
【0108】
トランザクションがキャンセルの場合、方法1000は、ステップ1016に進み、既存のアクティブリソースサブスクリプションが、トランザクションに関連付けられたリソース上で識別される。方法1000は、次いでステップ1018に進み、関連するリソースSKUに対してサービスベンダー102の請求期間が識別される。ステップ1020において、サービスベンダー102との適用可能な契約に関するキャンセルルールを読み出すために、ISVカタログ802がクエリされる。ステップ1024において、現在の請求期間のためのキャンセルルールを決定することによって、次いでステップ1026において、キャンセルルールを実施して、キャンセルのためのマイナス価格を計算することによって、ステップ1022においてマイナス価格の料金が作成される。
【0109】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、さらなる請求期間のための任意の見積もり料金が、ステップ1028において判断される。このような請求料金が存在しない場合は、前のステップから作成された料金が、ステップ902において記憶される。記憶すべき料金が存在する場合、ステップ1030において、すべての見積もり料金に関してマイナス価格で料金が作成されて、ステップ1032において、見積もり料金のための価格が識別される。ステップ1034において、作成されたすべての料金が、関連するトランザクションと共に記憶されて記載される。
【0110】
方法1000のステップ1040を再び参照すると、トランザクションが「起動」である場合、方法1000は、図10Aに示すようにステップ1042に進む。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、ステップ1044において、リソースSKUに関連する請求期間について、ISVカタログ802がクエリされる。ステップ1046において、ISVカタログ802は、リソースSKUに関連する価格形成ルールセットについてさらにクエリされる。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、ステップ1048において、サービスベンダー102の最も遠い請求日の終了日で料金が作成される。例えば、ステップ1050においてトランザクションデータが識別されて、ステップ1052において価格形成ルールが決定されて、ステップ1054において価格が実施される。ステップ1056において、作成された料金が記憶される。
【0111】
方法1000のステップ1058を再び参照すると、トランザクションが「誤り」として記憶された後、方法1000は、図10Cに示すようにステップ1060に進む。ステップ1060において、トランザクションが「変更」であるかどうかが判断される。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、変更のトランザクションは6つの属性、すなわち、旧サブスクリプションの無料、全額、日割り計算の3つ、および新サブスクリプションの無料、全額、日割り計算の3つを有する。
【0112】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、トランザクションに関連するリソース上の既存のアクティブリソースサブスクリプションが、ステップ1062において識別される。1064において、変更トランザクションのタイプが識別され、リソースSKUに関連する期間に関して、サービスベンダー102の請求期間が識別される。次いで方法1000は、ステップ1068に進み、サービスベンダー102との契約からの変更ルールについて、ISVカタログ802がクエリされる。ISVカタログ802はまた、リソースSKUおよび変更トランザクションのタイプに関連する価格ルールについてもクエリされることが理解されるであろう。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、ステップ1072において変更料金が作成されて、1080において、現在の請求期間のための変更ルールが決定され、ステップ1082において変更ルールが実施される。
【0113】
次いで方法1000は、ステップ1090に進み、さらなる請求期間に関していずれかの見積もり料金が存在するかどうかが判断される。記憶すべき料金が存在しない場合、方法1000は、ステップ1092において終了する。存在する場合は、すべての見積もり料金に関して、リソースに関連付けられた見積もり料金に関連する価格を含む料金が、ステップ1094において作成される。ステップ1096において、見積もり料金の価格が識別され、ステップ1098において、トランザクションに関連する作成されたすべての料金が記憶されて記載されることがさらに理解されるであろう。
【0114】
CSBプラットフォームにおいて、リソースの基本価格が、サービスベンダー102とマーケットプレイスブローカ128との間の契約によって固定されて設定されることが理解されるであろう。いくつかのタイプの割引、すなわち、大口割引(いくつかの非限定的な例を挙げると、ユニットごとのサブスクリプションに関しては、数量がユニット数であり、従量課金サブスクリプションに関しては、数量は、メモリ、ネットワーク帯域幅および他のコンピュータリソースなどの購入済みリソースの数量として直接定義される)が存在することがさらに理解されるであろう。割引は、サブスクリプション更新期間に基づいて実施可能であることも理解されるであろう。例えば、初年度割引は25%で、2年目割引は35%等となり得る。割引の階層は、サービスベンダー102によって設定され得るが、割引は、パーセンテージとしておよび現金等価物ではデルタ修正として設定可能である。割引は、条件の組み合わせとして設定可能であることが理解されるであろう。
【0115】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、最新価格計算もセットアップすることができる。例えば、登録者が、1年間になんらかの閾値を超えるリソースサブスクリプション量を購入する場合、特別割引を実施することができる。最新価格計算を実施するために、トランザクションが記憶されて、割引のためのなんらかの閾値が達成される場合は、補正料金が発行される。ISV格付けエンジン702は、トランザクションメディエータ132からトランザクションを受信して、ISVカタログ802に契約詳細を要求した後に、各リソースSKUに関して価格形成ルールおよび請求ルールを実施する。
【0116】
ここで図11を参照すると、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための方法が示され、概して1100に示す。方法1100は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、cos.計算機704の要求に応えるISV格付けエンジン702の動作を示す。方法1100は、ステップ1102から始まり、新しい見積もり要求がcos.計算機704から受信される。ステップ1104において、ISV格付けエンジン702は、受信した要求に関連するリソースサブスクリプションが存在するかどうかをチェックする。要求が存在しない場合、方法1100は、ステップ1106に進み、次いでステップ1102に再びループする。
【0117】
要求が存在する場合、方法1100はステップ1108に進み、要求された見積もり期間の終了日が識別される。ステップ1110において、要求された見積もり期間の終了日が、適用可能なサービスベンダー102との関連する契約による最も近い未来の請求日と比較される。
【0118】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、ステップ1112において、要求された見積もり期間の終了日が、適用可能なサービスベンダー102との関連する契約による次の請求日を超えるかどうかを確認するためにチェックされる。超えない場合、方法1100は、本明細書にさらに開示するようにステップ1120に進む。
【0119】
超える場合、方法1100は、ステップ1114に進み、ISVカタログ802は、好ましい請求期間に関して、リソースSKUに関連する価格ルールセット、および見積もり期間の終了日後に続く請求日についてクエリされる。ステップ1116において、見積もり期間の終了日に続く請求日に関して、料金が作成される。ステップ1118において、次の請求日が、見積もり期間の終了後の請求日に続く請求日として割り当てられる。次いで、方法1100は、ステップ1120で終了して、要求された期間に関して新たな料金が送信および記憶される。
【0120】
ISVカタログ802は、見積もりのためのルールを含み得ることが理解されるであろう。例えば、サービスベンダー(Microsoftのような)が前払いシステムを有する場合、このようなサービスベンダーは、平均消費リソース量を計算するために次の請求期間のためのルールをセットアップして、このようなルールに従って請求書を準備し得る。このような請求期間の最後に、サービスベンダーは、補正済みの請求書を送信し得るが、ISV格付けエンジン702は、cos.計算機704からの見積もり要求に対してこのような補正を実施し得ることがさらに理解されるであろう。
【0121】
ここで図12を参照すると、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための方法が示され、概して1200に示す。方法1200は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、ISV格付けエンジン702が反復レポートをERPシステム706に送信するための動作を示す。
【0122】
方法1200は、ステップ1202から始まり、反復格付けのための非同期タスクを受信するどうかをチェックする。このタスクは、同期もあり得ることが理解されるであろう。このようなタスクを受信しない場合、方法1200は、1202にループバックする。
【0123】
タスクを受信する場合、方法1200はステップ1204に進み、すべてのアクティブなサブスクリプションが選択されて、このようなアクティブサブスクリプションの次の請求日は、現在の日付を超えない。次いで、方法1200はステップ1206に進み、選択されたサブスクリプションが、リソースSKUごとにグループ化されて、各グループに対してタスクが実行される。
【0124】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、ステップ1208において、ISVカタログ802が、各適用可能なリソースSKUに関連する価格ルールセットについてクエリされる。ステップ1210において、現在の日付がその後に続く請求期間の料金が作成される。ステップ1212において、価格形成ルールが決定され、ステップ1214において、価格が実施される。
【0125】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、ステップ1216において、次の請求日が、現在の日付後に続く請求日として割り当てられる。方法1200は、ステップ1218で終了し、要求された期間の料金が送信されて記憶される。
【0126】
ここで図13を参照すると、クラウドサービスブローカプラットフォームにおいて収益の流れを整合させるための方法が示され、概して1300に示す。方法1300は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、ISV契約カタログ802内の変更を監視するためのISV格付けエンジン702の動作を示す。
【0127】
方法1300は、ステップ1302から始まり、ISV格付けエンジン702は、自身がISV契約カタログ802から価格変更通知を受信したかを確認するために(定期的にまたは継続的に)チェックする。通知を受信すると、方法1300はステップ1304に進み、影響を受けるサブスクリプションが選択されて、料金が注文される。次いで、方法1300はステップ1306に進み、選択されたサブスクリプションがリソースSKUごとにグループ化されて、各グループに対してタスクが実行される。
【0128】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、ステップ1308において、ISVカタログ802が、各適用可能なリソースSKUに関連する価格ルールセットについてクエリされる。ステップ1310において、影響を受けるサブスクリプションのためのあらゆるペンディング中の料金が取り消される。次いで、方法1300はステップ1312に進み、請求期間の料金が作成される。ステップ1314において、価格形成ルールが決定され、ステップ1316において、価格が実施される。
【0129】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、ステップ1318において、過去に過剰請求された、これまで影響を受けた注文済みの料金に関して、払戻し料金が作成され得る。方法1300は、ステップ1320で終了し、要求された期間の料金が送信されて記憶される。
【0130】
ISV格付けエンジン702はまた、価格形成ルールについてISVカタログ802からアップデートも受信して、過去のトランザクションに関連するリソースに結び付けられることが理解されるであろう。ISV格付けエンジン702は、最新価格設定の条件に関連するサービスベンダーの請求期間の最後に、最新価格計算および補正後料金を実施する。すべての補正料金が、方法1200に開示するような反復コストレポートでERPシステム706に自動的に報告され得ることも理解されるであろう。
【0131】
本開示の少なくとも1つの実施形態においては、cos.計算機704が、マーケットプレイスブローカ128と再販売業者106との間の契約に関してセットアップされた請求期間についての情報を以下のいずれかまでに受け取る。マーケットプレイスブローカ128が、再販売業者チェーンを介して、クラウドアプリケーション自体を配信するときまでに受け取る場合があるのだが、この場合はCSBプラットフォームが自身の請求ルール、およびコストの流れを整合させる必要があるすべての請求期間を含む。あるいは、マーケットプレイスブローカ128がサードパーティパートナーを有するときまでに受け取る場合があるのだが、この場合は、パートナープラットフォーム自身の請求を含む。このような実施形態においては、マーケットプレイスコンピューティングデバイスが、各パートナーの価格および請求条件を含む階層関係者の契約カタログを含むことになることが理解されるであろう。製品カタログは、マーケットプレイスコンピューティングデバイス内に記憶され得るが、価格設定情報を独立して(すなわち、階層関係者において)記憶する必要性を除外し得ることはさらに理解されるであろう。本開示の少なくとも1つの実施形態においては、このようなマーケットプレイスコンピューティングデバイスは、同じトランザクションメディエータ132から連携コネクタ130を通じて受信する情報に従って収益を計算するために、およびパートナーの契約カタログからの価格形成ルールおよび請求ルールを実施するために、同じISV格付けエンジンを有する。
【0132】
本開示は、図面および上記の説明において例示され詳述されたが、それは、特性においても、例示的であり、限定的でないとみなされるべきである。特定の実施形態のみが示されて説明されたものであり、本開示の精神の範囲に入るすべての変更と修飾が保護されることが望ましいことが理解される。

図1
図1A
図1B
図2
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図10A
図10B
図10C
図11
図12
図13