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特許7508640パワーデバイス用の回路およびグラフィカル・ユーザ・インターフェース
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  • 特許-パワーデバイス用の回路およびグラフィカル・ユーザ・インターフェース 図1A
  • 特許-パワーデバイス用の回路およびグラフィカル・ユーザ・インターフェース 図1B
  • 特許-パワーデバイス用の回路およびグラフィカル・ユーザ・インターフェース 図1C
  • 特許-パワーデバイス用の回路およびグラフィカル・ユーザ・インターフェース 図1D
  • 特許-パワーデバイス用の回路およびグラフィカル・ユーザ・インターフェース 図1E
  • 特許-パワーデバイス用の回路およびグラフィカル・ユーザ・インターフェース 図2
  • 特許-パワーデバイス用の回路およびグラフィカル・ユーザ・インターフェース 図3
  • 特許-パワーデバイス用の回路およびグラフィカル・ユーザ・インターフェース 図4
  • 特許-パワーデバイス用の回路およびグラフィカル・ユーザ・インターフェース 図5
  • 特許-パワーデバイス用の回路およびグラフィカル・ユーザ・インターフェース 図6A
  • 特許-パワーデバイス用の回路およびグラフィカル・ユーザ・インターフェース 図6B
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-21
(45)【発行日】2024-07-01
(54)【発明の名称】パワーデバイス用の回路およびグラフィカル・ユーザ・インターフェース
(51)【国際特許分類】
   H02J 13/00 20060101AFI20240624BHJP
【FI】
H02J13/00 301A
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023065513
(22)【出願日】2023-04-13
(62)【分割の表示】P 2018103342の分割
【原出願日】2018-05-30
(65)【公開番号】P2023089152
(43)【公開日】2023-06-27
【審査請求日】2023-05-12
(31)【優先権主張番号】62/513,054
(32)【優先日】2017-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/991,495
(32)【優先日】2018-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517094840
【氏名又は名称】ソーラーエッジ テクノロジーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】ビンダー,ヤロン
(72)【発明者】
【氏名】ハンデルスマン,リオ
(72)【発明者】
【氏名】ヨスコヴィッチ、イラン
(72)【発明者】
【氏名】セラ,ガイ
(72)【発明者】
【氏名】ウォルシュ,メナッシュ
【審査官】田中 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-181327(JP,A)
【文献】特開2016-171654(JP,A)
【文献】特開2016-135093(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0041160(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池(PV)システムと通信するように構成されたモバイル機器を備え、
前記モバイル機器は、
少なくとも一つのプロセッサと、
プロセッサ命令が記憶されるメモリと、
を備え、
前記プロセッサ命令は、前記少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、前記モバイル機器に、
第1インターフェースを介して、前記PVシステムの直流電流―交流電流(DC-AC)コンバータとデータ接続を確立し、
前記PVシステムに関連する識別を受信し、
前記受信した識別に基づいて、前記第1インタ―フェースを介して、前記DC-ACコンバータに、リモートサーバから受信した更新を送信し、
前記DC-ACコンバータと少なくとも1つのリモートDC-DC電力コンバータとの間の電力線通信(PLC)リンクを使用して、前記DC-ACコンバータが、第2のインターフェースを介して、前記少なくとも1つのリモートDC-DC電力コンバータに、前記更新を送信するようにさせ、
前記少なくとも1つのリモートDC-DC電力コンバータは、前記モバイル機器から離れて配置されている、装置。
【請求項2】
前記更新は、
前記少なくとも1つのリモートDC-DC電力コンバータの動作ステータスを更新するコマンド、
前記少なくとも1つのリモートDC-DC電力コンバータにインストールするように構成された構成データセット、および
前記少なくとも1つのリモートDC-DC電力コンバータにインストールするように構成されたファームウェアバージョン
のうち少なくとも1つを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記プロセッサ命令は、前記少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、前記モバイル装置に、
前記DC-ACコンバータおよび前記少なくとも1つのリモートDC-DC電力コンバータに関連するエラーのログを、前記DC-ACコンバータから受信させる、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記プロセッサ命令は、前記少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、前記モバイル装置に、
地理的測位システムを使用して、前記モバイル機器の地理的位置の座標を決定し、
前記座標をDC-ACコンバータの地理的位置に割り当てさせる、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第1のインターフェースは、前記DC-ACコンバータに関連付けられたシステム電力デバイスと直接通信するように構成され、
前記プロセッサ命令は、前記少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、前記モバイル機器に、
前記システム電力デバイスの識別を表示させる、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記プロセッサ命令は、前記少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、前記モバイル機器に、
前記識別を表示して、前記DC-ACコンバータの管理を補助させ、
前記識別は、電圧、電流、電力、または動作状態のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記更新は、前記第1のインターフェースおよび前記第2のインターフェースとは異なる第3のインターフェースを介して、前記リモートサーバから受信され、
前記更新は、前記DC-ACコンバータに接続された前記少なくとも1つのリモートDC-DC電力コンバータに対して構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
複数のリモート直流―直流(DC-DC)電力コンバータと、
複数のPV発電機であって、各PV発電装置は、前記複数のリモートDC-DC電力コンバータのそれぞれ1つを使用して電力を供給する、複数のPV発電機と、
前記複数のリモートDC-DC電力コンバータから電力を受け取るように構成された直流―交流(DC-AC)コンバータと、
前記DC-ACコンバータに関連するシステム電力デバイスと、
モバイル機器と、
を備え、
前記モバイル機器は、
少なくとも一つのプロセッサと、
プロセッサ命令が記憶されるメモリと、
を備え、
前記プロセッサ命令は、前記少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、前記モバイル機器に、
第1インターフェースを介して、前記DC-ACコンバータとデータ接続を確立し、
前記DC-ACコンバータに関連する識別を受信し、
前記受信した識別に基づいて、前記第1インタ―フェースを介して、前記DC-ACコンバータに、リモートサーバから受信した更新を送信し、
前記DC-ACコンバータと前記複数のリモートDC-DC電力コンバータの少なくとも1つとの間の電力線通信(PLC)リンクを使用して、前記DC-ACコンバータが、第2のインターフェースを介して、前記複数のリモートDC-DC電力コンバータの前記少なくとも1つのリモートDC-DC電力コンバータに、前記更新を送信するようにさせる、太陽電池(PV)システム。
【請求項9】
前記プロセッサ命令は、前記少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、前記モバイル機器に、
地理的測位システムを使用して、前記モバイル機器の地理的位置の座標を決定し、
前記座標をDC-ACコンバータの地理的位置に割り当てさせる、請求項8に記載の太陽電池(PV)システム。
【請求項10】
前記更新は、
前記少なくとも1つのリモートDC-DC電力コンバータの動作ステータスを更新するコマンド、
前記少なくとも1つのリモートDC-DC電力コンバータについて、前記リモートサーバから以前に受信したファームウェアバージョンであって、前記DC-ACコンバータは、前記少なくとも1つのリモートDC-DC電力コンバータに少なくとも1つのファームウェアバージョンをインストールするように構成されている、ファームウェアバージョン、および
前記複数のリモートDC-DC電力コンバータのうちの少なくとも1つの構成データセットであって、前記DC-ACコンバータは、前記複数のリモートDC-DC電力変換器のうちの少なくとも1つに前記構成データセットをインストールするように構成される、構成データセット
のうち少なくとも1つを有する、請求項8に記載の太陽電池(PV)システム。
【請求項11】
前記第1のインターフェースは、前記システム電力デバイスと直接通信するように構成され、
前記プロセッサ命令は、前記少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、前記モバイル機器に、
前記システム電力デバイスの識別を表示させる、請求項8に記載の太陽電池(PV)システム。
【請求項12】
前記プロセッサ命令は、前記少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、前記モバイル機器に、
前記識別を表示して、前記DC-ACコンバータの管理を補助させ、
前記識別は、電圧、電流、電力、または動作状態のうちの少なくとも1つを含む、請求項8に記載の太陽電池(PV)システム。
【請求項13】
太陽電池(PV)システムの方法であって、
モバイル装置により、第1インターフェースを介して、前記PVシステムの直流―交流(DC-AC)コンバータとデータ接続を確立し、
前記DC-ACコンバータの識別を受信し、
前記受信した識別に基づいて、前記第1インタ―フェースを介して、前記DC-ACコンバータに、更新を送信し、
前記DC-ACコンバータと複数のリモートDC-DC電力コンバータの少なくとも1つとの間の電力線通信(PLC)リンクを使用して、前記DC-ACコンバータが、第2のインターフェースを介して、前記複数のリモートDC-DC電力コンバータの前記少なくとも1つに、前記更新を送信するようにさせ、
前記複数のリモートDC-DC電力コンバータの前記少なくとも1つは、前記モバイル機器から離れて配置されている、方法。
【請求項14】
前記更新は、
前記複数のリモートDC-DC電力コンバータの前記少なくとも1つの動作ステータスを更新するコマンド、
前記複数のリモートDC-DC電力コンバータの前記少なくとも1つにインストールするように構成された構成データセット、および
前記複数のリモートDC-DC電力コンバータの前記少なくとも1つにインストールするように構成された少なくとも1つのファームウェアバージョン
のうち少なくとも1つを有する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1インターフェースおよび前記第2インターフェースとは異なる第3インターフェースを介して、リモートサーバから、前記DC-ACコンバータに接続された前記複数のリモートDC-DC電力コンバータのうちの少なくとも1つについて、前記更新を受信する、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、「Circuit For A Power Device And Graphical User Interface」と題された、2017年5月31日に出願された米国仮特許出願第62/513,054号の優先権を主張するものである。この出願の内容全体を参照により本願明細書に引用したものとする。
【0002】
発電システムの設置およびメンテナンスにおいては、作業要員が発電システムで作業を行う際に安全原則を理解し、適用することが求められる場合が多い。一般に、作業要員は、危険エリア区分、爆発防護技術、設備設置条件、安全性試験手順、ブレークダウンおよびメンテナンスの手順、適切かつ安全な断路、および詳細な目視検査の実行方法を含み得る安全意識を有することが求められる場合がある。作業要員は、保護導体の連続性、絶縁抵抗、安全超低電圧(SELV)による保護、極性、接地電極抵抗、地絡ループインピーダンス、残留電流装置(RCD)試験、接地、および予期故障電流の詳細を含み得る検査および試験の文書に正確に記入するために、多機能試験計器、安全な断路手順、および設備の使用に関する特定の訓練を受けなければならない場合がある。より詳細には、連系太陽電池パネルの発電システムでは、是正処置(例えば、切断)が行われた後でも危険電圧が残っている可能性があるので、感電死の危険や消防士のような他の作業要員へのリスクが存在し得る。
【発明の概要】
【0003】
以下の概要は、本発明の概念のいくつかを単なる例示のために示した概略であり、本発明および詳細な説明の中の実施例を制限または制約することを意図するものではない場合がある。当業者は、詳細な説明から他の新奇な組み合わせおよび特徴を理解するであろう。
【0004】
本明細書に開示されている本開示の例示的な態様は、発電システム内の電源に関するものであり、様々な電源群の相互接続を考察したものであり得る。各々の電源群は、太陽光、風力、もしく波力から供給されるような再生可能エネルギー源と、例えば、タービンもしくは発電機を駆動するのに使用される燃料のような再生不能エネルギー源の両方から得られる異なるタイプの電力を含み得る。本開示のいくつかの例示的な態様は、多数のパワーデバイスを介する直流源の負荷への接続を考察したものであり得る。
【0005】
本明細書に開示されている本開示の例示的な態様は、負荷および/または蓄電装置に電力を供給するために利用される発電システムを含み得る。発電システムは、電源からの直流電流(DC)群または交流電流(AC)群の様々な相互接続部を含み得、電源はさらに、例えば、直列、並列、直並列、並直列の様々な組み合わせで接続され得る。
【0006】
より詳細には、本開示のいくつかの例示的な態様は、連系発電システム内で利用されるシステムパワーデバイス用の後付け回路を特徴とし得る。連系発電システムは、電源からの直流電流(DC)群の様々な相互接続部に接続された多数のシステムパワーデバイスを含み得、電源はさらに、例えば、直列、並列、直並列、並直列の様々な組み合わせで接続され得る。後付け回路は、メモリに接続されたプロセッサと、プロセッサに動作可能に取り付けられた通信インターフェースとを含み得る。通信インターフェースは、システムパワーデバイスのすぐ近くにいるユーザのモバイル・コンピューティング・システムに接続するように構成され得る。モバイル・コンピューティング・システムのグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)は、GUIのユーザがシステムパワーデバイスのすぐ近くにいるときに実行すべき連系発電システムの様々な設置スケジュール、メンテナンススケジュール、および監視スケジュールの間に支援を提供し得る。スケジュールは、設置作業者またはメンテナンス要員が、有資格者のみが現場で行う全ての設置ステップに従って、(例えば、品質、調整、および故障解析のために)行われる記録ステップおよび監視ステップをリアルタイムで、またはほぼリアルタイムで行うことができるのに役立ち得る。GUIは、システムパワーデバイスの入力および出力に接続されたバイパスユニットを始動させることができ得る。バイパスユニットを始動させることにより、例えば、システムパワーデバイス出力の並列接続部で発生する故障を発見することができる。バイパスユニットを始動させることにより、例えば、欠陥のあるシステムパワーデバイスおよび/または欠陥のある電源を特定することができる。したがって、バイパスユニットを始動させることにより、システムパワーデバイスのハウジングのハウジングカバーの不必要な取り外しをなくす、または軽減することができる。システムパワーデバイスのハウジングのハウジングカバーの不必要な取り外しを避けることにより、ハウジングカバーの取り外しおよび再閉鎖で時間が無駄になるのを防ぎ、電流が流れている開放接点がシステムパワーデバイスおよび/または電源の近くにいる人に露出されるのを防ぐことができ、さらに、ハウジングカバーの不必要な取り外しおよび再閉鎖による封止部の損傷を防ぎ、および/または封止部の完全性を保持することができる。さらに、GUIは、例えば、発電システムの安全性報告の一部および/または電気検査と試験の一部として作成された試験結果の記録およびアップロードを可能にする。
【0007】
GUIは、電源および/またはシステムパワーデバイスに取り付けられたセンサにアクセスして、測定および監視される連系発電システムのパラメータを監視できるようにする。パラメータは、電源および/またはシステムパワーデバイスに取り付けられた蓄電装置の電圧、電流、電力、温度、または充電状態であり得る。パラメータは、連系発電システムに接続された様々な負荷に供給される電力のさらなる詳細を提供し得る。システムはさらに、蓄電装置の充電プロファイルのアップロードを可能にし、または、例えば、既存の蓄電装置を交換するために新しい充電プロファイルを有する新しい蓄電装置を設置することができる。システムパワーデバイスの動作パラメータは、GUIを介して、電源からの電力を負荷および/または蓄電装置に供給し得る方法、または蓄電装置からの電力をどの負荷にいつ供給し得るかの基準に基づいて構成され得る。システムはさらに、負荷および/または蓄電装置への電力供給および蓄電装置から負荷への電力供給の両方に必要とされる基準に対応する負荷プロファイルのアップロードを可能にし得る。基準は、例えば、日時、月、および/または年に基づく負荷要求履歴を含み得る。
【0008】
上述したように、この概要は、単に本明細書内で記載されている特徴のいくつかの概要であり得る。この概要は、包括的でなく、また特許請求の範囲を制限するものではない場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】本開示の例示的な態様に係る発電システムのブロック図である。
図1B】本開示の例示的な態様に係る、配線構成および配線構成のシステムパワーデバイスへの接続部のさらなる詳細図である。
図1C】本開示の例示的な態様に係るパワーデバイスのようなパワーデバイス内に配置され得る回路を示す図である。
図1D】本開示の1つまたは複数の例示的な態様に係る電力回路用のバック(Buck)+ブースト(Boost)回路実装を示す図である。
図1E】本開示の例示的な態様に係るモバイル・コンピュータ・システムとローカル通信装置との接続を示す図である。
図2】本開示の1つまたは複数の例示的な態様に係るローカル通信装置の簡略ブロック図である。
図3】本開示の1つまたは複数の例示的な態様に係るモバイル・コンピュータ・システムの簡略ブロック図である。
図4】本開示の1つまたは複数の例示的な態様に係るシステムパワーデバイスを収容するハウジングの等角投影図である。
図5】本開示の1つまたは複数の例示的な態様に係るモバイル・コンピューティング・システムのディスプレイ上に提供されるグラフィカル・ユーザ・インターフェースの様々な画面部分を示す図である。
図6A】本開示の例示的な態様に係る方法のフローチャートであり、再び図4を参照したフローチャートである。
図6B】本開示の例示的な態様に係る方法のフローチャートである。
【0010】
本開示の上記および他の特徴、態様、ならびに利点は、以下の説明、特許請求の範囲、および図面からより良く理解されるであろう。本開示は、例として示されたものであり、添付図面によって制限されない場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の様々な例示的な態様についての以下の説明において、添付図面が参照される場合がある。添付図面は、本開示の一部を成し、添付図面には、本開示の態様が実施され得る様々な実施形態が例として示され得る。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を使用することができ、また構造および機能の修正を行うことができることは理解できるであろう。
【0012】
前置きとして、本開示の例示的な態様の特徴は、発電システムの様々な構成要素への後付け回路または発電システムの様々な構成要素にすでに含まれている回路を対象とし得る。後付け回路および回路は、モバイル・コンピューティング・システムとネットワークとの接続を介して、サーバへのアクセスを提供し得る。この接続により、例えば、ユーザが発電システムの様々な構成要素の近くにいるときに、発電システムの様々な構成要素のファームウェアの更新が可能になり得る。発電システムの様々な構成要素のファームウェアの更新は、サーバおよび/またはネットワークへの接続が利用できないときに、モバイル・コンピューティング・システムの記憶装置から行われ得る。さらに、この接続により、例えば、発電システムの設置および/またはメンテナンスの際に、ユーザによって測定および監視される発電システムの動作パラメータのデータをアップロードすることが可能になる。さらに、この接続により、例えば、サーバおよび/またはネットワークへの接続が利用できないときに、モバイル・コンピューティング・システム内で監視および測定されるデータを記憶することが可能になる。記憶されたデータは、サーバおよび/またはネットワークへの接続が次に利用可能になったときに、後でサーバおよび/またはネットワークにアップロードされ得る。同様に、発電システムの様々な構成要素のファームウェアの最新の更新は、サーバおよび/またはネットワークへの接続が利用可能になったときに行われ得る。
【0013】
例えば、太陽光発電インバータは、インターネット接続をサポートしていない場合がある、またはインターネット接続が利用できない位置(例えば、地下階)に設置される場合がある。設置作業者は、現場に行き、および/またはインバータにサービスを提供する前に、サーバおよび/またはネットワークに接続して、ファームウェア更新をモバイル・コンピューティング・システムにダウンロードすることができる。設置作業者は、現場に行って、(例えば、ローカル有線もしくは無線接続を使用して)モバイル・コンピューティング・システムをインバータに通信可能に接続し、ファームウェアの更新をインバータに転送し、インバータからデータを受信して、一度現場から離れて、サーバおよび/またはネットワークに再び接続して、さらなるデータ記憶および/または分析のためにインバータから受信したデータを送信することができる。
【0014】
発明を実施するための形態の中で使用される用語「多数の」は、複数の部品、要素、もしくは部材を有する、または含む性質を示すものである。特許請求の範囲の中で使用されるクレーム用語「複数の」は、用語「多数の」および/または他の複数形を使用した説明の裏付けを示すものである。他の複数形は、例えば、converterの複数形はconverters、switchの複数形はswitchesとなるように「s」または「es」を付けることによって複数形を形成する規則的名詞を含み得る。
【0015】
図1Aを参照すると、図1Aは、本開示の例示的な態様に係る発電システム10を示している。発電システム10は、多数の配線構成111を含む。配線構成111は、配線構成111の並列接続部150a/150d、配線構成111の並直列接続部150b、配線構成111の直列接続部150cの様々な多数の形態で示されている。例えば、配線構成111の直並列接続部および/または接続部150a、150b、150c、150d間の様々な相互接続部のような配線構成111の様々な他の相互接続部が形成される場合がある。各々の配線構成111はさらに、以下の説明でさらに詳細に説明する電源および/またはパワーデバイス(図1Aには図示せず)の様々な相互接続部を含み得る。個々の接続部150a、150b、150c、150dの出力は、システムパワーデバイス107の入力に接続し得る。各々のパワーデバイス107の出力は、負荷109に接続し得る。システムパワーデバイス107は、例えば、直流電流(DC)-交流電流(AC)インバータ、DC-DCコンバータ、またはACーDCコンバータであり得る。負荷109は、例えば、バッテリのようなDC負荷、電力系統(ACもしくはDCであり得る)、または電動機、および/または発電機であり得る。負荷109は、互いに別個および/または共通の負荷であり得る(図1Aに示されている多数の負荷109は、1つの電力系統を示し得る)。
【0016】
接続部150dにおいて、蓄電装置112(例えば、バッテリ、スーパーキャパシタ、フライホイールなど)は、システムパワーデバイス107に接続する。このため、蓄電装置112は、システムパワーデバイス107を介して配線構成111によって生成された電力から蓄電するのに利用され得、および/または、負荷109が、例えば、他の接続部150a、150b、150cからの別の電力源および/またはACもしくはDC電力系統のような別の電力源である場合に、負荷109からの電力から蓄電するのに利用され得る。蓄電装置112は、接続部150a、150b、150c、150dからの電力が利用できない、および/または負荷109に供給するのに十分でない可能性があるレベルのときに、負荷109に電力を供給するのに利用され得る。接続部150a、150b、105c、150dからの電力が利用できないのは、日陰になる、または夜間で電力を生成できない可能性のある太陽電池パネルを含む配線構成111であることが原因であり得る。あるいは、配線構成111は、風がない場合に、接続部150a、150b、105c、150dから生成される電力がより小さくなる風力タービンを含み得る。さらに、配線構成111は、燃料がなくなると、接続部150a、150b、105c、150dから生成される電力が最小になる燃料駆動発電機を含み得る。上記のことから、蓄電装置112に接続されるシステムパワーデバイス107の特徴は、蓄電装置112に蓄電するためにグリッド(負荷109が電力系統であるとき)からの電力を変換する、および/または負荷109に電力を供給するために蓄電装置112からの電力を変換することであり得る。蓄電装置112が並列接続部150dに接続されていても、蓄電装置112は他の接続部150a、150b、または150cのいずれかに接続され得ることは理解されたい。
【0017】
システムパワーデバイス107および/または蓄電装置112は、組み込まれたローカル通信装置110を含み得る、またはローカル通信装置110が後付けされ得る。ローカル通信装置110はさらに、電力線に磁気的に結合され得る電力線通信(PLC)装置によって実現され得、磁気結合は、配線構成111をシステムパワーデバイス107および負荷109に相互接続する電力線への直接的な電気接続を必要としない場合がある。PLC装置は、クランプ機構を介して電力ケーブルに接続し得、発電システム10内の様々な装置の監視および制御を行うために、発電システム10の様々な部品間の通信を可能にし得る。ローカル通信装置110のさらなる詳細については、以下の図1E図2、および図3に関する説明の中で述べる。
【0018】
図1Bを参照すると、図1Bは、本開示の例示的な態様に係る、配線構成111および配線構成111のシステムパワーデバイス107への接続部をさらに詳細に示している。多数の配線構成111は、システムパワーデバイス107の入力に接続する端子A、Bで並列接続された形で示されている。システムパワーデバイス107の出力は、負荷109に接続し得る。各々の配線構成111は、端子W、Xにおいて個々のパワーデバイス103および/またはパワーデバイス103aに接続され得る1つまたは複数の電源101を含み得る。端子Y、Zのパワーデバイス103/103aの出力は、端子A、B間を接続する直列ストリングを形成するように互いに接続され得る。ローカル通信装置110は、システムパワーデバイス107に接続された状態で示されており、パワーデバイス103aに接続されてもよい。ローカル通信装置110は、システムパワーデバイス107/パワーデバイス103の一体部品であり得、および/またはシステムパワーデバイス107/パワーデバイス103に後付けされ得る。ローカル通信装置110の特徴については、以下の説明の中で、より詳細に述べる。
【0019】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の配線構成111は、パワーデバイス103aまたはパワーデバイス103を含まない場合がある。たとえば 、配線構成111は、直列または並列で直接接続された多数の電源101を含み得る。例えば、配線構成111は、10枚、20枚、または30枚の直列に接続された太陽電池パネルを有し得る。いくつかの実施形態では、配線構成111は、第1の群の1つまたは複数の直接接続された電源101と、パワーデバイス103aまたはパワーデバイス103を介して第1の群に接続された第2の群の1つまたは複数の電源101とを含み得る。この配置は、いくつかの電源101は発電を低減する要因の影響を受けやすい場合があるが(例えば、日陰になることもあるPV発電機、風が弱くなることもある風力タービン)、他の電源101は電力低減要因の影響をほとんど受けないという電力設備において、有用であり得る。
【0020】
図1Cを参照すると、図1Cは、本開示の例示的な態様に係るパワーデバイス103/103aのようなパワーデバイス内に配置され得る回路を示す図である。パワーデバイス103/103aは、入力端子W、Xおよび出力端子Y、Wをそれぞれ備え得る、図1Aに示されているパワーデバイス103/103aと同様または同一であり得る。入力端子W、Xおよび出力端子Y、Wは、電力線120(図示せず)に接続し得る。いくつかの実施形態では、パワーデバイス103/103aは、電力回路135を含み得る。電力回路135は、バックコンバータ、ブーストコンバータ、バック/ブーストコンバータ、バック+ブーストコンバータ、チュック(Cuk)コンバータ、フライバック(Flyback)コンバータおよび/またはフォワードコンバータのような直流電流-直流電流(DC/DC)コンバータ、または電荷ポンプを含み得る。いくつかの実施形態では、電力回路135は、マイクロインバータのような直流電流-交流電流(DC/AC)コンバータ(インバータとしても周知である)を含み得る。電力回路135は、2つの入力端子および2つの出力端子を有し得、これらは、パワーデバイス103/103aの入力端子および出力端子と同一であり得る。いくつかの実施形態では、パワーデバイス103/103aは、電源から抽出する電力を増加させるように構成された最大電力点追従(MPPT)回路138を含み得る。
【0021】
いくつかの実施形態では、電力回路135は、MPPT機能を含み得る。いくつかの実施形態では、MPPT回路138は、パワーデバイス103/103aに接続され得る電源から抽出する電力を増加させるためにインピーダンス整合アルゴリズムを実装し得、パワーデバイス103/103aは、マイクロプロセッサ、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、および/またはフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)のようなコントローラ105をさらに含み得る。
【0022】
さらに図1Cを参照すると、コントローラ105は、共通バス190を介してパワーデバイス103/103aの他の要素を制御し、および/またはその要素と通信し得る。いくつかの実施形態では、パワーデバイス103/103aは、パラメータを直接測定するように構成された回路および/またはセンサおよび/またはセンサインターフェース125を含み得、または電源上もしくは電源の近くで、電源によって出力された電圧および/もしくは電流ならびに/または電源によって出力された電力のようなパラメータを測定するように構成された接続センサおよび/またはセンサインターフェース125から測定パラメータを受信し得る。いくつかの実施形態では、電源は、太陽電池(PV)セルを備える太陽電池(PV)発電器であり得、センサもしくはセンサインターフェースは、PVセルによって受光された放射照度の測定値、および/またはPV発電器上またはPV発電器近くの気温を直接測定し、または受信し得る。
【0023】
さらに図1Cを参照すると、いくつかの実施形態では、パワーデバイス103/103aは、他の装置からのデータおよび/またはコマンドを送信および/または受信するように構成された通信インターフェース129を含み得る。通信インターフェース129は、電力線通信(PLC)技術、音響通信技術、またはさらに別の技術、例えば、ZIGBEE(商標)、Wi-Fi、BLUETOOTH(商標)、セルラー通信、もしくは他の無線方法を使用して通信し得る。電力線通信(PLC)は、パワーデバイス103/103aと、通信インターフェース129と同様の通信インターフェースを含み得るシステムパワーデバイス(例えば、インバータ)107との間で電力線120を介して実行され得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、パワーデバイス103/103aは、センサ(単数または複数)/センサインターフェース125によって取得された測定値の記録を取って、コード、動作プロトコル、または他の動作情報を記憶するために、メモリ123を含み得る。メモリ123は、フラッシュメモリ、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM) 、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、ソリッドステートデバイス(SSD)、または他のタイプの適切なメモリデバイス素子であり得る。
【0025】
さらに図1Cを参照すると、いくつかの実施形態では、パワーデバイス103/103aは、安全装置160(例えば、ヒューズ、ブレーカ、および残留電流検出器)を含み得る。安全装置160は、受動安全装置または能動安全装置であり得る。例えば、安全装置160は、パワーデバイス103/103a内に配置される1つまたは複数の受動的なヒューズを含み得、ヒューズエレメントは、ヒューズの定格を超える過電流が流れたときに融解して破壊し、その結果、損傷を防ぐためにパワーデバイス103/103aの一部を切断するように設計され得る。いくつかの実施形態では、安全装置160は、コントローラ(例えば、コントローラ105または外部コントローラ)からコマンドを受信してパワーデバイス103/103aの一部を短絡させるおよび/または切断するように構成された、またはセンサによって測定された測定値(例えば、センサ/センサインターフェース125によって測定または取得された測定値)に応答してパワーデバイス103/103aの一部を短絡させるおよび/または切断するように構成された能動的な切断スイッチを含み得る。いくつかの実施形態では、パワーデバイス103/103aは、パワーデバイス103/103aに接続される電源から電力を受け取り、他の回路部品(例えば、コントローラ105、通信インターフェース129など)を作動させるのに適した電力を出力するように構成された補助電力回路162を含み得る。パワーデバイス103/103aの様々な構成要素間の通信、電気接続、および/またはデータ共有は、共通バス190を介して実行され得る。いくつかの実施形態では、補助電力回路162は、パワーデバイス103/103aの出力に接続され得、他のパワーデバイスに接続された電源から電力を受け取るように設計され得る。
【0026】
パワーデバイス103/103aは、最大電力点追従(MPPT)回路を含み得る、または最大電力点追従(MPPT)回路に動作可能に取り付けられ得る。MPPT回路はさらに、コントローラ105またはパワーデバイス103/103a内に含まれる別のコントローラ105(主コントローラとして設計され得る)に動作可能に接続され得る。パワーデバイス103/103a内の主コントローラは、副コントローラとして周知であるコントローラを含み得る1つまたは複数の他のパワーデバイス103/103aを通信可能に制御し得る。主/副の関係が確立され得ると、制御の方向は、主コントローラから副コントローラとなり得る。主および/または中央コントローラ105の制御下のMPPT回路は、電源101からの電力抽出を増加させるために、および/またはシステムパワーデバイス(例えば、インバータもしくは負荷)107に供給される電圧ならびに/もしくは電流を制御するために利用され得る。
【0027】
さらに図1Cを参照すると、いくつかの実施形態では、パワーデバイス103/103aは、電力回路135の入力間および/または電力回路135の出力間で結合されるバイパスユニットQ9を含み得る。バイパスユニットQ9および/または電力回路135は、電力線120を終端させる、またはヒューズもしくは残留電流装置のような安全機能を提供する接続箱であり得る。バイパスユニットQ9はさらに、例えば、断路スイッチであり得る。バイパスユニットQ9はさらに、受動デバイス、例えば、ダイオードであり得る。バイパスユニットQ9は、コントローラ105によって制御され得る。危険な状態が検出された場合、コントローラ105は、バイパスユニットQ9をオンに設定して、電力回路135の入力および/または出力を短絡させ得る。一組の電源101が太陽電池(PV)発電器である場合、各々のPV発電器は、その出力端子において開路電圧を供給する。バイパスユニットQ9がオンになると、PV発電器は短絡されて、電力回路135に供給される電圧はほぼゼロになり得る。両方のシナリオで、安全な電圧は維持され得、開路PV発電器と短絡PV発電器とを繰り返すように2つのシナリオが交互に発生し得る。この動作モードは、システム制御装置への連続的な電力供給を可能にし得、同時に、安全な電圧を維持するためのバックアップ機構を提供し得る(すなわち、バイパスユニットQ9の動作は、継続的な安全動作状態を可能にし得る)。
【0028】
いくつかの実施形態では、パワーデバイス103/103aは、図1Cに示されている要素の部分群を備え得る。例えば、パワーデバイス103/103aは、電力回路135を含まない場合がある(すなわち、電力回路135は短絡回路に置き換えられてよく、1つのバイパスユニットQ9を特徴としてよい)。電力回路135が存在しない場合でも、パワーデバイス103/103aは、依然として安全機能、監視機能、および/またはバイパス機能を提供するのに使用され得る。
【0029】
図1Dを参照すると、図1Dは、本開示の1つまたは複数の例示的な態様に係る電力回路135用のバック+ブースト回路実装を示す図である。電力回路135用のバック+ブースト回路実装は、スイッチS1、S2、S3、S4に金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)を利用する。スイッチS1、S2、S3、S4のソースは第1の端子と呼ばれ、S1、S2、S3、S4のドレインは第2の端子と呼ばれ、S1、S2、S3、S4のゲートは第3の端子と呼ばれる。コンデンサC1は、バック+ブースト回路の正(+)および負(-)入力端子C、Dで並列接続され得、電圧をVINで表すことができる。コンデンサC2は、バック+ブースト回路の正(+)および負(-)出力端子A、Bで並列接続され得、電圧をVOUTで表すことができる。スイッチS3、S2の第1の端子は、バック+ブースト回路の共通の負(-)の出力端子および入力端子に接続し得る。スイッチS1の第2の端子は、正(+)の入力端子に接続し、スイッチS1の第1の端子は、スイッチS3の第2の端子に接続し得る。スイッチS4の第2の端子は、正(+)の出力端子に接続し、スイッチS4の第1の端子は、スイッチS2の第2の端子に接続し得る。インダクタL1は、スイッチS3の第2の端子とスイッチS4の第2の端子との間に接続し得る。スイッチS1、S2、S3、S4の第3の端子は、コントローラ105に動作可能に接続され得る。
【0030】
スイッチS1、S2、S3、S4は、例えば、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、バイポーラ接合トランジスタ(BJT)、ダーリントン(Darlington)トランジスタ、ダイオード、シリコン制御整流器(SCR)、Diac、Triac、または当技術分野で既知の半導体スイッチのような半導体デバイスを使用して実装され得る。例として、スイッチS1、S2、S3、S4は、バイポーラ接合トランジスタを使用して実装され得、この場合、コレクタ、エミッタ、およびベースは、上記で説明および定義した第1の端子、第2の端子、および第3の端子を指すことができる。スイッチS1、S2、S3,S4は、手動スイッチまたは電気機械式スイッチ(例えば、リレー)のような機械的スイッチ接点を使用して実装され得る。同様に、パワーデバイス103/103aの実装は、例えば、バック回路、ブースト回路、バック/ブースト回路、フライバック回路、フォワード回路、電荷ポンプ、チュックコンバータ、またはパワーデバイス103/103aの入力の電力をパワーデバイス103/103aの電力出力に変換するために利用され得る任意の他の回路を含み得る。
【0031】
図1Eを参照すると、図1Eは、本開示の例示的な態様に係るモバイル・コンピュータ・システム12とローカル通信装置110との間の接続を示している。モバイル・コンピューティング・システム12は、スマートフォンとして示されているが、異なるデバイス、例えば、ラップトップコンピュータまたはタブレット型デバイスとしてもよい。モバイル・コンピューティング・システム12とローカル通信装置110との間の接続は、ケーブル16および/または無線接続14を使用した接続であり得る。ケーブル16は、ユニバーサル・シリアル・バス(USB(商標))ケーブル、または光ファイバケーブル、同軸ケーブル、もしくはイーサネットケーブル(例えば、Cat5もしくはCat5e)のような任意の他のデータケーブルであり得る。無線接続14は、近距離無線通信(NFC)、ZIGBEE(商標)、Wi-Fi、ワイヤレスUSB(商標)、およびBLUETOOTH(商標)のような無線技術を介した接続であり得る。ユーザにグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)を提供し得るディスプレイ306を有するモバイル・コンピューティング・システム12が示されている。
【0032】
図2を参照すると、図2は、本開示の1つまたは複数の例示的な態様に係るローカル通信装置110の簡略ブロック図である。プロセッサ200は、メモリ記憶装置202に対するデータの読み出しおよび書き込みを可能にするために、メモリ記憶装置202に双方向接続し得る。ローカル通信装置110はさらに、プロセッサ200に動作可能に取り付けられたディスプレイ206を含み得る。通信インターフェース204は、モバイル・コンピュータ・システム12とローカル通信装置110との間の接続を可能にするために、プロセッサ200に双方向接続し得る。この接続により、モバイル・コンピュータ・システム12を介してローカル通信装置110をサーバおよびセルラーネットワークに接続することが可能になる。この接続により、典型的には、ユーザはモバイル・コンピューティング・システム12上のアプリケーションを実行することが可能になり、アプリケーションにより、ユーザが上述のケーブル16および/または無線接続14を使用してローカル通信装置110の近くにいるときに、ユーザおよび/または遠隔ユーザがシステムパワーデバイス107、パワーデバイス103/103a、および/または蓄電装置(単数または複数)112(ローカル通信装置110を含む)と通信し、これらを制御および構成することが可能になる。さらに、ローカル通信装置110は、システムパワーデバイス107および/またはパワーデバイス130/103a(例えば、発電システム10の後付け部品の一部として次の追加の機能を有さない)内に、追加のセンサ、MPPT回路、別の制御機能、安全装置、および補助電力回路を含むために、システムパワーデバイス107および/またはパワーデバイス130/103a内に設けられ得る。
【0033】
図3を参照すると、図3は、本開示の1つまたは複数の例示的な態様に係るモバイル・コンピュータ・システム12の簡略ブロック図である。モバイル・コンピュータ・システム12は、例えば、Apple社のiPhone(商標)、ラップトップコンピュータ、またはAndroid(商標)オープンソースのオペレーティングシステムを実行するように構成されたスマートフォンであり得る。モバイル・コンピュータ・システム12は、ネットワーク324を介してサーバ326に接続可能であり得る。モバイル・コンピュータ・システム12はさらに、セルラー基地局の受信機320を介してセルラーネットワーク322の他の部分にも接続可能であり得る。モバイル・コンピュータ・システム12は、ローカルデータ記憶装置302に接続されるプロセッサ300を含み得る。データ通信モジュール308は、プロセッサ300をネットワーク324に接続し得る。セルラー通信モジュール304は、プロセッサ300をセルラーネットワーク322に接続し、セルラーネットワーク322はさらにインターネットに接続され得る。モバイル・コンピュータ・システム12は、プロセッサ300、周辺付属機器(ディスプレイ306、グローバル・ポジショニング・システム310(GPS)、カメラ312、マイク314、スピーカ318、バイブレータ316、加速度計/重力センサ/ジャイロセンサユニット328、Blue―tooth(商標)、赤外線センサ(図示せず)など)に接続され得る。ディスプレイ306は、モバイル・コンピューティング・システム12上で動作するアプリケーションのためにグラフィカル・ユーザ・インターフェース(後述する)をユーザに提供し得る。モバイル・コンピュータ・システム12のユーザは、例えば、発電システム10のような発電システムの設置作業者であり得る。ユーザは、発電システム10のような発電システムの維持を担当する保全技術者、管理者、または職員であり得る。このアプリケーションにより、ユーザは、ローカル通信装置(例えば、ローカル通信装置110)を介して、システムパワーデバイス107、パワーデバイス103/103a、および/または蓄電装置(単数または複数)112と通信し、これらを制御し、構成することが可能になる。
【0034】
図4を参照すると、図4は、本開示の1つまたは複数の例示的な態様に係るシステムパワーデバイス107を収容するハウジング46の等角投影図である。ハウジング46は、ローカル通信装置110とモバイル・コンピューティング・システム12との間のケーブル16の接続を可能にするデータコネクタ44を含み得る。ケーブルグランド40a、40bは、図1Bの電力線120(図4には図示せず)の導体をハウジング46内部で終端させることができるように電力線120を挿入および固定するのに使用され得る。システムパワーデバイス107は、後付け通信システムを受容するように設計されたシステムパワーデバイスとして示されている。後付けは、ハウジング46内へのローカル通信装置110(図4には図示せず)の取り付けおよび配置を含み得、ハウジング46は、ディスプレイ206がハウジング46のフロントパネルに取り付けられるように修正される。いくつかの例示的な態様によれば、ディスプレイ206は、ハウジング46の大部分にわたって延在し得る(例えば、ディスプレイ206は、ハウジング46のフロントパネル全体またはフロントパネルの大部分にわたって延在し得る)。フロントパネルは、締め具42によってハウジング46の背面部分に取り付けられる形で示されている。さらに、後付けは、ローカル通信装置110に接続するデータコネクタ44の取り付けを含み得る。あるいは、ローカル通信装置110は、システムパワーデバイス107またはパワーデバイス103のすぐ近くに、または近くに取り付けられ得る。
【0035】
システムパワーデバイス107および/またはパワーデバイス103aへのローカル通信装置110の後付けは、現時点でシステムパワーデバイス107またはパワーデバイス103/103aがユーザに対して通信の特定のメカニズムを提供していないために行われ得る。後付けは、一時的または永久的であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、携帯電話は、ローカル通信装置としての機能を果たし得、例えば、ローカル無線プロトコル(例えば、近距離無線通信(NFC)、BLUETOOTH(商標)、ZIGBEE(商標)、もしくはWi-Fi)を介して、または携帯電話をシステムパワーデバイスまたはパワーデバイス上の通信部分に接続することによって、システムパワーデバイス107またはパワーデバイス103/103aに通信可能にペアリングされ得る。通信ペアリングは、取り付けられたパワーデバイスに一定期間特定のサービスを提供するのに使用され得、サービスの提供が終了した後、携帯電話を取り外すことによって通信ペアリングは切断され得る。
【0036】
通信ペアリングは、例えば、ファームウェア更新またはソフトウェア更新の機能をシステムパワーデバイス107またはパワーデバイス103/103aに提供するのに利用され得る。ファームウェア更新またはソフトウェア更新は、例えば、モバイル・コンピューティング・システム(例えば、図3のモバイル・コンピューティング・システム12)を介してサーバ(例えば、図3のサーバ326)から行われ得る。ファームウェア更新またはソフトウェア更新は、サーバ326とローカル通信装置110との間の接続が利用できない状況では、モバイル・コンピューティング・システム12の記憶装置302からローカル通信装置110に対して行われ得る。
【0037】
この通信のメカニズムは、モバイル・コンピューティング・システム12を介して、GPS310からGPS座標をシステムパワーデバイス107に割り当てる機能、および/または固有の識別(ID)番号をシステムパワーデバイス107またはパワーデバイス103/103aに割り当てる機能を提供し得る。GPS座標および/またはID番号は、その後、例えば、パワーデバイスの出力の直列ストリングで接続された、システムパワーデバイス107とのペアリング、システムパワーデバイス107およびパワーデバイス103/103aとのペアリング、および/またはパワーデバイス103/103aとのペアリングを記録するのに利用され得る。記録は、その後、図1Cのメモリ記憶装置202および/または図3のデータネットワーク324/サーバ326内のメモリ記憶装置に記憶され得る。サーバ326に対してアップロード可能かつダウンロート可能であり、記憶装置202/302内に記憶可能な記録はさらに、作業要員のユーザ名、作業要員によって始動された日時、作業要員のユーザ名およびパスワードの照合、更新されたファームウェアのバージョンならびに以前のファームウェアのバージョン、システムパワーデバイス107またはパワーデバイス103/103aに関するエラーログのような情報を含み得る。そのため、記録は、発電システム10の作業要員によってメンテナンスまたは設置手順が実行されることにより、さらに発電システム10の地理的配置を提供し、さらに地理的配置の更新機能をも提供し得る。
【0038】
更新機能は、例えば、配線構成111、システムパワーデバイス107、パワーデバイス103/103a、蓄電装置112、および負荷109への追加、それらの除去、修理、または再配置を含み得る。そのため、更新可能な記録は、作業要員が様々な時に、および/または様々な位置で発電システム10の機能を実行しなければならないときに、作業要員の動作を追跡するのに利用され得る。作業要員および/またはモバイル・コンピューティング・システム12がローカル通信装置110の近くにあることにより、作業要員の動作は追跡および監視され得る。モバイル・コンピューティング・システム12がローカル通信装置110の近くにあることで、サーバ326への接続が始動され、その結果、作業要員の動きおよび/または動作が、例えば、インターネットを介して監視され、別の関係者に伝達され得る。
【0039】
さらに、モバイル・コンピューティング・システム12がローカル通信装置110の近くにあることを利用して、セルラーネットワーク322から発電システム10に関係する他の要員に、ショート・メッセージ・サービス(SMS)によって、作業要員が現在、特定のシステムパワーデバイス107および/またはパワーデバイス103/103aにおいて設置および/またはメンテナンスの作業を行っていることを警告/通知することができる。したがって、SMSは、例えば、作業要員の位置および作業要員が発電システム10の特定の位置で費やした時間をさらに含み得る。さらに、システムパワーデバイス107および/またはパワーデバイス103/103aへのローカル通信装置110の後付けに提供される通信のメカニズムにより、例えば、システムパワーデバイス107および/またはパワーデバイス103/103aの既存のプロセッサの代わりに、もしくは既存のプロセッサに追加して、プロセッサ200を使用することで、システムパワーデバイス107および/またはパワーデバイス103aの代替もしくは追加の制御機能が可能になる。
【0040】
また、システムパワーデバイス107および/またはパワーデバイス103/103aへのローカル通信装置110の後付けに提供される通信のメカニズムにより、システムパワーデバイス107および/またはパワーデバイス103aの代替もしくは追加の制御機能が可能になる。モバイル・コンピューティング・システム12のプロセッサ300をプロセッサ200の代わりに使用することによる代替もしくは追加の制御機能は、例えば、電力線通信を介して、他のシステムパワーデバイス107および/またはパワーデバイス103/103aに適用され得る。モバイル・コンピューティング・システム12のプロセッサ300をプロセッサ200の代わりに使用することによる代替もしくは追加の制御機能は、一時的な目的のための機能であり得る。一時的な目的は、他のシステムパワーデバイス107および/またはパワーデバイス103/103aの再構成のために、再構成の有効性の一時的な評価および/または報告を可能にすることであり得る。再構成の有効性の一時的な評価および/または報告が終了すると、プロセッサ200もしくはシステムパワーデバイス107および/またはパワーデバイス103/103aの既存のプロセッサの通常の使用が継続され得る。
【0041】
例として図1A図1Bを再び参照し、さらに図5を参照すると、図5は、本開示の1つまたは複数の例示的な態様に係るモバイル・コンピューティング・システム12のディスプレイ306上に設けられたグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)500の様々な画面部分を示している。図1Aを参照すると、配線構成111はさらに、例えば、風力タービン、蓄電池群、もしくはガソリン発電機から得られるDC電源であり得る電源101を含み得る。非限定的な例として、以下の説明を容易にするために、図1Aおよび図1Bの電源101(パワーデバイス103/103aの入力に接続された太陽光パネルである)について述べる。パワーデバイス103は、パワーデバイス103とモバイル・コンピューティング・システム12との間の通信を可能にする機能をすでに含み得る。パワーデバイス103aは、パワーデバイス103と同様のパワーデバイスであり得るが、パワーデバイス103aとモバイル・コンピューティング・システム12との間の通信を可能にするために、ローカル通信装置110が後付けされている。パワーデバイス103/103aの出力は、端子A、Bでシステムパワーデバイス107の入力に接続され得る直列ストリングを形成するように配線され得る。
【0042】
GUI500の画面領域50、51、52、53、54、55、56、57、58は、1つのグラフィック画面上に含まれ得る、または(例えば、利用可能な画面サイズに応じて)異なるグラフィック画面上に表示され得る。以下の説明では、例として、タッチスクリーンについて述べるが、例えば、マウスおよびポインタによってアイテムを選択することができるコンピュータモニタのような他の画面が使用されてもよい。
【0043】
以下の説明は、ローカル通信装置110が後付けされた、またはローカル通信装置110の機能をすでに含む発電システム10の配線構成111、システムパワーデバイス107、パワーデバイス103/103a、蓄電装置112、および負荷109の近くに、ユーザおよびモバイル・コンピューティング・システム12が物理的に存在するものと想定することができる。配線構成111の近くにユーザおよびモバイル・コンピューティング・システム12が物理的に存在することにより、モバイル・コンピューティング・システム112とパワーデバイス107との間の通信が可能になる。この通信は、図1Eに示されているように、ケーブル16および/または無線接続14を使用するものであり得る。ケーブル16は、ユニバーサル・シリアル・バス(USB(商標))ケーブル、または光ファイバケーブル、同軸ケーブル、もしくはイーサネットケーブル(例えば、Cat5もしくはCat5e)のような任意の他のデータケーブルであり得る。無線接続14は、近距離無線通信(NFC)、ZIGBEE(商標)、Wi-Fi、ワイヤレスUSB(商標)、BLUETOOTH(商標)のような無線技術を介した接続であり得る。さらに、ユーザおよびモバイル・コンピューティング・システム12の物理的存在は、通信が、認証/暗号化、鍵管理、信頼できる権限、またはローカル通信装置110を介して行われるハンドシェイキングのさらなる機能を含み得るということから実証され、照合され得る。したがって、さらなる機能は、配線構成111および/またはパワーデバイス107の近くのユーザおよびモバイル・コンピューティング・システム12の物理的存在を検出する方法であり得る。さらに、例えば、悪質なコードを使用して発電システム10を更新しようとするのを防ぐ、またはユーザまたは悪意のあるユーザが配線構成111の物理的に近い場所にいないときに発電システム10を更新しようとするのを防ぐことができる。
【0044】
一般に、モバイル・コンピューティング・システム12上で動作するアプリケーションにより、ユーザは、(例えば、ローカル通信装置110を介して)システムパワーデバイス107、パワーデバイス103/103a、および/または蓄電装置(単数または複数)112と通信し、これらを制御し、管理し、構成することが可能になる。一般に、以下の説明において、GUI500の画面領域50、51、52、53、54、55、56、57、58では、ローカル通信装置110のような後付け通信回路、既存の通信回路、および/または後付け通信回路と既存の通信回路と電力線通信との組み合わせを介して、サーバ326/ネットワーク324からのデータならびに1つのモバイル・コンピューティング・システム12からのデータの別のモバイル・コンピューティング・システム12へのアップロードおよびダウンロードを直接行うことができる。電力線通信(PLC)は、パワーデバイス103/103aと、例えば、通信インターフェース129と同様の通信インターフェースを含み得るシステムパワーデバイス(例えば、インバータ)107との間で電力線120を介して実行され得る。
【0045】
一般に、画面領域はそれぞれ、図1Eに示されているスマートフォンのようなタッチスクリーンデバイスを使用してユーザがタッチまたはスワイプしたときに、多くのサブメニューオプションを表示することができるアイコンとして全体が機能し得る。サブメニューにより、例えば、ユーザは別の発電システムまたは発電システム10の異なる別個の部分(例えば、図1Aの接続部150a、150b、150c、150dで示される)を見ることができる。
【0046】
GUI500は、例えば、発電システム10の位置のようなユーザ情報、現地の日時、発電システム10の位置の天候状態、その位置の気温、その位置の風速に関する表示を示し得るマスター画面領域50を含み得る。現地の日時は、以下で説明する画面領域のそれぞれに共通であるが、さらに、または、例えば現地の日時の他に、他の情報も表示され得る。3つの可能なメニューボタンが表示されており、この3つのメニューボタン(メンテナンスメニューボタン、設置作業者用メニューボタン、監視メニュー)によって、モバイル・コンピューティング・システム12上で動作するアプリケーションの3つの可能な用途を与えることができる。例えば、サイト管理機能を提供するような他のボタンが追加されてもよい。以下の説明において、画面領域の各々は、3つのボタンのうちのどのボタンが選択されるかに関係なく、ユーザに提示され得る。しかしながら、各々の画面領域は、体裁は同様であるが、3つのボタンのうちのどのボタンが選択されるかに応じて、ユーザに異なるオプションを提示し得る。さらに、例えば、ユーザ名およびパスワードを使用して、様々な領域にアクセスおよび/またはアクセスレベルが付与され得る。
【0047】
画面領域51は、発電システム10内で使用され得る蓄電装置112のパーセンテージ(%)SOCを示す充電ステージ(SOC)領域を含み得る。蓄電装置112のパーセンテージ(%)SOCは、クロスハッチングで示されている。発電システム10内で使用される別の蓄電装置112へは、画面ボタン510を押すことでアクセスすることができる。一般に、表示される蓄電装置112のパーセンテージ(%)SOCは、ユーザによってタッチまたはスワイプされたときに、特定の蓄電装置112に関するさらなる詳細を示す別個のアイコンとしての機能も果たし得る。充電/放電履歴は、継続して定期的に、またはユーザが蓄電装置112の近くにいるときに、データ通信モジュール308を介してサーバ326にアップロードされ、さらなるデータの記憶および/または分析のために充電状態(SOC)のスナップショットをアップロードすることができる。
【0048】
蓄電装置112の充電プロファイルは、同様にしてサーバ326から蓄電装置112のローカル通信装置110にダウンロードされ得る。蓄電装置112のバッテリの例を使用すると、さらなる詳細は、バッテリタイプ、電圧の定格、電流アンペア時(Ah)、バッテリの位置、バッテリが充電/放電された回数、バッテリの使用に基づく計画寿命の情報を含み得る。バッテリの位置は、GPS310および/またはバッテリの固有の識別(ID)番号からバッテリにGPS座標を割り当てるために、モバイル・コンピューティング・システム12がバッテリのすぐ近くにあるときに確立され得る。設置の際に、バッテリ(もしくは発電システム10の他の構成要素)に対するGPS座標および/またはバッテリに対する固有の識別(ID)番号は、例えば、バッテリハウジングに貼り付けられ得るバーコードとして印刷され得る。発電システム10のメンテナンスおよび/または管理の際に、IDおよびGPS座標は、実際にそのバッテリが正しいバッテリであり、正確な位置にあることを照合するために、カメラ312を使用してスキャンされ得る。発電システム10の設置、メンテナンス、および/管理の際に、発電システム10の他の構成要素上のバーコードを使用して、同様の相互参照および照合が行われ得る。
【0049】
さらに、ユーザがアイコンをタッチまたはスワイプしたときに提供されるさらなる詳細は、例えば、個々のシステムパワーデバイス107を使用して、遠隔で蓄電装置112の構成および制御を行うメカニズムを提供し得る。構成は、特定のバッテリを切断および/または使用しないオプション、例えば、あるバッテリを他のバッテリよりも優先して最初に充電されるように指定し、現在の使用に基づいて交換するバッテリをスケジュールするオプション、バッテリの充電プロファイルのパラメータを変更する、またはバッテリの充電プロファイルのアップロードおよび/または更新を可能にするオプションを含み得る。
【0050】
画面領域52は、2つの負荷109および負荷109が現在消費している電気パラメータの量(例えば、電力、電圧、および/または電流)のユーザに対する表示を示すことができる。画面領域52内の画面ボタン520を押すと、発電システム10内の他の負荷109の消費量を表示することができる。表示される2つの負荷109はさらに、ユーザによってタッチまたはスワイプされたときに、特定の負荷109に関するさらなる詳細を表示することができる別個のアイコンとして全体が機能し得る。負荷109に関する詳細は、例えば、特定の負荷109の負荷プロファイルを含み得る。負荷プロファイルはさらに、1日の需要、週日の需要、月々の需要に対する発電システムの更新可能な負荷需要履歴に関する更新情報を含み得る。負荷プロファイルは、負荷109への電力供給を制御するために、画面領域52を介して更新され得、および/または構成可能であり得る。個々の負荷109に取り付けられ得るパワーデバイス103/103aおよび/またはパワーデバイス107に対するアクセスおよび制御を行うことにより、場合により負荷109を切断する、または負荷109に供給される電圧および/または電流を変更するオプションが提供され得る。画面領域52はさらに、現在生成されている総電力(Pgen)および現在制限されているもしくは利用されていない電力量(Pshed)を示すテキスト領域を含み得る。負荷109および蓄電装置112は発電システム10によって現在生成されている電力をそれほど多く必要としない場合があるので、電力が制限され得る。現在制限されている電力量(Pshed)は、ユーザに、現在接続されていない、および/または電力を取り出していない別の負荷109および/または蓄電装置112を追加することを考えるように促すことができる。いくつかの実施形態では、発電器(例えば、電源101)が負荷109および蓄電池112が受け取ることができるよりも多くの電力を生成することができる場合、発電器は、最大発電容量より少なく発電するように操作され得、Pshedは最大発電容量と実際の発電量との差を示し得る。
【0051】
画面領域53は、ストリングの現在の発電量を図形的に示すことができ、各々のストリング(St1、St2、St3、St4)の最大可能電力量(Max)は互いに対する相対的尺度として表され、電力量は影付きボックスの高さで示され得る。相対的尺度は、ユーザに対して、ストリングSt1、St2、St3、St4の各々に対する電源101の異なる数、構成、およびタイプの可能性を示し得る。配線構成111は、ストリングSt1、St2、St3、St4の例であり得る。ユーザは、メンテナンスおよび/または設置を行うときに、欠陥のあるストリングを特定して、例えば、ストリングおよびストリングの構成要素に関係する発電システム10の特定の部分に位置するときにストリング内の様々な点における電流および電圧のさらなる詳細を取得するために画面領域55にアクセスすることができる。一般に、モバイル・コンピューティング・システム12上で動作するアプリケーションにより、ユーザは、(例えば、ローカル通信装置110を介して)システムパワーデバイス107、パワーデバイス103/103a、および/または蓄電装置(単数または複数)112と通信し、これらを制御し、管理し、構成することが可能になる。例として、画面領域55は、例えば、発電システム10の様々な構成要素から電気カバーを取り外さなくても、また危険なおよび/または時間がかかる可能性のある電気診断を行わなくても、欠陥のあるパワーデバイス103/103aもしくは電源101および、または電源101に接続された欠陥のあるバイパスダイオードを特定するために、パワーデバイス内でバイパスユニットQ9を利用してストリングの回路の一部を短絡させるおよび、または開放するさらなる機能を提供し得る。例えば、システムのメンテナンス要員は、画面領域55上のオプションを使用して、(例えば、電源101に接続されている1つまたは複数のバイパスユニットQ9を作動させる、またはスイッチS1を操作して電源からパワーデバイスに流れる電流を切断するようにパワーデバイス103に信号を送信することによって)1つずつ電源101を切断および/短絡させて、欠陥のある電源101および/またはパワーデバイス103を切断および/または短絡させることでストリングの欠陥がなくなったかどうか/ストリングの欠陥がなくなった時点をチェックすることができる。
【0052】
画面領域54は、太陽光パネルの互いの関係をコンパス方位に関して示したパネルマップを示し得る。ユーザの近くの太陽光パネル(電源101のための)および/またはモジュール103/103aは、画面上ではユーザには影付きで示されている。ユーザは、画面を左右または上下にスワイプして、マップ上の他のパネルを表示することができる。影付きで表示されているパネルを押すまたはスワイプすることで、おそらく画面領域55に示されているのと同様の形で、パネルのさらなる詳細を表示させることができる。画面領域55には、パネルとパワーデバイス103/103aとの間の様々な接続点における電圧および電流と共に、パネルのID番号(ID XX)およびパワーデバイス103のID番号(ID YY)が表示される。
【0053】
例えば、画面領域55により、ユーザは、ストリングおよびストリングの構成要素に関係する発電システム10の特定の部分に位置するストリング(例えば、画面領域53に示されているストリングSt1、St2、St3,St4)内の様々な点における電流および電圧のさらなる詳細を取得することができる。ユーザは、画面領域55を左右または上下にスワイプして、ストリングの他の部分または他のストリングを表示させることができる。ユーザは、メンテナンスおよび/または設置を行うときに、欠陥のあるストリングを特定し、例えば、ストリングおよびストリングの構成要素に関係する発電システム10の特定の部分に位置するときにストリング内の様々な点における電流および電圧のさらなる詳細を取得するために画面領域55にアクセスすることができる。画面領域55は、例えば、(電流が流れている接点が露出されるために)危険であり、時間がかかる可能性がある発電システム10の構成要素の様々なハウジングからの電気分離カバーの取り外しおよび/または再取り付けをしなくても、欠陥のあるパワーデバイス103/103aもしくは電源101を特定するために、パワーデバイス内でバイパスユニットQ9を利用してストリングの回路の一部を短絡させるおよび、または開放するさらなる機能を提供し得る。さらに、電気分離カバーの様々なハウジングから電気分離カバーを取り外して再び取り付ける回数を少なくすることは、電気分離カバーのシールの完全性を保持するのを助け得る。さらに、不必要な取り外しおよび再取り付けを避けることによって電気分離カバーのシールの完全性を保持することにより、発電システム10の構成要素の内部回路を損傷し得る水および/または埃塵のような汚染物質の侵入から継続して保護することができる。
【0054】
画面領域56は、ユーザの近くの負荷109を示しており、画面上ではユーザには影付きで示されている。システムパワーデバイス107は、配線構成111に接続された状態で示されており、1つのシステムパワーデバイス107は蓄電装置112に接続されている。配線構成111を示す要素を押すまたはスワイプすることで、画面領域55に示されているような配線構成111のさらなる詳細を表示することができる。ユーザは、画面を左右または上下にスワイプして、例えば、発電システム10の他の部分を表示させることができる。さらに、画面領域56は、例えば、システムパワーデバイス107の既存のプロセッサの代わりに、もしくは既存のプロセッサに追加して、プロセッサ200を使用することで、システムパワーデバイス107の代替もしくは追加の制御機能の通信、構成および制御を行うユーザインターフェースとしての機能も果たし得る。
【0055】
電気設備は、使用年数相応に劣化し得るので、継続使用を満たす状態であるかどうかを定期的に点検するために検査および試験がなされなければならない。電気設備の安全点検は、一般に、定期検査および試験と呼ばれる。設備の定期検査および試験の目的は、いずれかの電気回路もしくは電気機器が過負荷状態であるかどうかを明らかにし、あらゆる潜在的な電気ショックのリスクおよび火災の危険を発見し、欠陥のある電気工事を特定し、接地またはボンディングの不足を強調し、場合によっては回路内の回路のスケジュールおよび互いの関係および適切なIDならびに通知の存在を特定することである。潜在的に誘発される出力低下(Potential Induced Degradation:PID)は、一部の太陽光パネルの望ましくない特性である。PID(電圧、熱、湿度)を可能にする要因は、例えば、電源101のための太陽光の太陽電池パネルを含み得る発電システム10内に存在し得る。上記および下記の特徴に従って一定期間にわたって測定および検知されるパラメータを監視および記録することで、太陽光太陽電池パネルを含み得る大規模の発電システムにおいて重要であり得るPIDに対する脆弱性を試験することができる。試験はさらに、PIDを生じさせるメカニズムが可逆的であるかどうかを判断することができ、測定を軽減することが必要であるかどうか、およびどんな測定が適切であるかを判断することができる。
【0056】
定期検査はさらに、摩滅の範囲、損傷または他の劣化、危険な状態につながった、またはつながる可能性のある設備の使用の変更を明らかにすることができる。設置設備に関して上述した特徴はさらに、新しい設備の設置のプロセスの一部として、またはメンテナンスおよび/または既存の設備への新たな追加の一部として含まれ得る。以下の説明において、同じ画面領域の各々は、どのボタンが選択されるかに関係なく、ユーザに提示され得る。しかしながら、各々の画面領域は、体裁は同様であるが、どのボタンが選択されるかに応じて、ユーザに異なるオプションを提示し得る。さらに、例えば、ユーザ名およびパスワードを使用して、様々な領域にアクセスおよび/またはアクセスレベルが付与され得る。したがって、メンテナンスポータル用および設置ポータル用の画面をそれぞれ示す画面領域57、58は、共通の特徴および機能を共有し得る。
【0057】
画面領域57は、ユーザが目視検査メニュー570から選択することができるメンテナンスポータル用の画面を示す。目視検査メニュー570は、ユーザが設備の目視検査を行ったときに結果を報告することができるように、タスクのチェックリストおよびユーザによる記入領域を提供し得る。タスクのチェックリストは、設置作業者またはメンテナンス要員が、有資格者のみが現場で行う全てのステップに従うことができるように、および/または(例えば、品質、調整、および故障解析のために)行われているステップの記録および監視をリアルタイムで、またはほぼリアルタイムで行うことができるように支援し得る。目視検査の項目は、パワーデバイス103/103a、システムパワーデバイス107、電源101、および蓄電装置112のようなアイテムが実際に正確に参照されているか、正確な位置にあるか、互いの接続方法に関して互いに正確に照合されているかを相互参照するために、例えば、カメラ312を使用してスキャンされ得るバーコード上のIDおよびGPS座標を含み得る。目視検査の項目は、風化または過電流および/もしくは過電圧による熱損傷によって損傷されているものがあるかどうかを確認するために、ケーブルおよびコネクタの状態を含み得る。電源101が太陽電池パネルである場合、目視検査では、パネル表面が、例えば、たまった埃塵または雪によってどのような影響を受け得るかに留意することができる。したがって、故障メニューボタン572を選択することによって、あらゆる問題が記録され、および/または報告され得る。潜在的故障の詳細はさらに、例えば、カメラ312で、IDおよび/または位置と共に故障の可能性のある箇所の写真を撮ることによって報告を改善する可能性を含み得る。発電システム10の一部に欠陥があることがわかった場合、交換部品を報告して、交換部品メニュー574から発注することができる。
【0058】
定期的検査メニュー576は、実行される日々のメンテナンスおよび実行される設置の試験および検査のための領域を含み得る。定期検査メニュー576の部分は、設置および/またはメンテナンスを実行する要員のためにタスクのチェックリストを開始することができるバーコード/IDをスキャンすることができる。設置および/またはメンテナンスは、目視検査および/または目に見える故障または損傷の写真による報告の可能性を含み得る。設置および/またはメンテナンスでは、接地/ボンディングが適切な位置で行われているかをチェックして、絶縁抵抗、正しい極性、導通チェック、漏電のような電気試験結果の測定値を記録することができる。設置および/またはメンテナンスは、確実に所定の安全性パラメータの範囲内で機能を果たすことができるように、残留電流装置(RCD)、ヒューズ、および断路器の有効性の試験を含み得る。
【0059】
画面領域58は、例えば、ユーザが試運転メニュー580から選択することができる設置作業者用ポータル用の画面を示す。試運転メニュー580は、同様に検査メニュー576の特徴を含み、また設備内に現在アイテムが設置されている進捗状況(サーバ326にアップロードされ得る)を追跡することができる機能を含み得る。試運転メニュー580により、例えば、設置作業者またはメンテナンス要員は、モバイル・コンピューティング・システム12を太陽光パネルの表面に配置すると同時に、太陽光パネルの方位を測定および/または調整することができる。ジャイロスコープ/加速度計328と共に動作するGPS310は、パネルが正確な方位を有するかどうかについて、ディスプレイ306および/または206上に可視表示することができる。その後、検査メニュー576の記録されている進捗状況および検査メニュー576の特徴と同様の特徴を使用して、発電システムの安全な運転を証明することができる。検査メニュー576の特徴を使用した証明の一部として記録された項目は、その後、発電システムの後の検査および試験の一部として後の段階で比較の基準として使用され得る。さらに、設置作業者またはメンテナンス要員がネットワーク324/サーバ326を介して発電システム内の特定の構成要素の態様について技術的な質問をすることができるリアルタイムヘルプメニュー582が設けられ得る。携帯無線メニュー584は、設置および/またはメンテナンス機能を実行している要員間の双方向通話を可能にし得、一方が離れた場所に位置し、他方が、例えば、何らかのスイッチをオンまたはオフする、回路を断路する、ケーブルに電力を供給する、または工具を取って来るようにという迅速な要求を相手に出すことができる。
【0060】
画面領域57、58により、発電システム(例えば、発電システム10)の問題や非効率性のオンライン診断を可能にする規定を設けることができる。発電システム内の問題および非効率性を示し得る測定データは、設置作業者またはメンテナンス要員に接続されている間に測定されたデータの分析に基づいてマーケティングおよび/またはサポートのアドバイスを提供することができる要員に、モバイル・コンピューティング・システム12を介してアップロードされ得る。分析に基づくマーケティングおよび/またはサポートのアドバイスは、例えば、設置作業者またはメンテナンス要員に、未使用である多くの電力を後で使用するために蓄えることができることを実現することによって、蓄電システムを追加させることに基づく。
【0061】
図6Aを参照すると、図6Aは、本開示の例示的な態様に係る方法600のフローチャートであり、再び図4を参照したフローチャートである。ハウジング46は、ローカル通信装置110とモバイル・コンピューティング・システム12との間のケーブル16の接続を可能にするデータコネクタ44を含み得るシステムパワーデバイス107を収容し得る。ケーブルグランド40a、40bは、図1Bの電力線120(図4には図示せず)の導体をハウジング46内部で終端させることができるように電力線120を挿入および固定するのに使用され得る。システムパワーデバイス107は、後付け通信システムを受容するように設計されたシステムパワーデバイスとして示されている。後付け(ステップ601)は、ハウジング46内へのローカル通信装置110(図4には図示せず)の取り付け、電気的終端処理、および配置を含み得(ステップ603)、ハウジング46は、ディスプレイ206がハウジング46のフロントパネルに取り付けられるように修正される。あるいは、ディスプレイ206は、上述したGUI500の機能のいくつかを提供し得る、ハウジング46のフロントパネルに取り付けられたタッチスクリーンであり得る。さらに、ステップ601の後付けは、ローカル通信装置110に接続するデータコネクタ44の取り付けを含み得る。あるいは、ローカル通信装置110は、システムパワーデバイス107またはパワーデバイス103のすぐ近くに、または近くに取り付けられ得る。
【0062】
図6Bを参照すると、図6Bは、本開示の例示的な態様に係る方法610のフローチャートである。以下の説明において、記憶装置202および/または302のようなコンピュータ可読媒体には、モバイル・コンピューティング・システム12を実行するのに使用され得るプログラムコードが記録され得る。ディスプレイ306および/またはディスプレイ206上のグラフィカル・ユーザ・インターフェース500は、ユーザ用の入力デバイスとして利用され得る。入力デバイスは、ユーザがパワーモジュール103/103aおよびシステムパワーデバイス107のすぐ近くにいるときに利用され得る。
【0063】
ステップ615において、モバイル・コンピューティング・システム12は、上述の方法600に従ってパワーモジュール103/103aおよびシステムパワーデバイス107内に後付けされ得るローカル通信装置110に接続し得る。ローカル通信装置110への接続は、例えば、近距離無線通信(NFC)、ZIGBEE(商標)、Wi-Fi、ワイヤレスUSB(商標)、BLUETOOTH(商標)のような無線技術および、またはケーブル16を介した接続であり得る。あるいは、ローカル通信装置110と同様の通信装置がすでにパワーモジュール103/103aおよびシステムパワーデバイス107の一体部品であってもよい。ステップ615において、ローカル通信装置110に接続されたモバイル・コンピューティング・システム12は、ユーザおよび/またはモバイル・コンピューティング・システム12がローカル通信装置110のすぐ近くに位置するときに応答して確立され得る。ステップ617において、ユーザおよび/またはモバイル・コンピューティング・システム12がローカル通信装置110のすぐ近くに位置するときに、ユーザの認証情報が認証され得る。GUI500を提供するためにモバイル・コンピューティング・システム12上で動作するアプリケーションは、ユーザからのユーザ名ならびにパスワードもしくは暗号化、鍵管理、信頼できる権限、またはローカル通信装置110とモバイル・コンピューティング・システム12との対話によって行われるハンドシェイキングを要求し得る。あるいは、対話は、ディスプレイ206上に提供されるGUI500と同様のGUIとの対話であり得、同様の要求はさらに、ユーザからのユーザ名ならびにパスワード、および/またはユーザがディスプレイ206上に提供されたGUIを操作することができるようにするスマートカードを所持していることを含み得る。
【0064】
したがって、ステップ617におけるユーザの対話により、ユーザの存在が検出され、判定ステップ619において、ユーザの認証情報が認証され得る。判定ステップ619において、ユーザの認証情報および/またはモバイル・コンピューティング・システム12がローカル通信装置110の近くにある場合、ステップ621においてローカル通信装置110のグラフィカル・ユーザ・インターフェースおよび/またはモバイル・コンピューティング・システム12上のGUI500が操作され得る。そうでない場合、ユーザは、ステップ615において、モバイル・コンピューティング・システム12をローカル通信装置110もしくはスマートカード(ユーザがディスプレイ206上に提供されたGUIを操作することができるようにする)に接続するのを試みなければならない可能性がある。いずれかの時点でユーザがその場から離れ、判定ステップ619においてモバイル・コンピューティング・システム12とローカル通信装置110との接続が切断された場合、ステップ617において再びユーザの存在が検出されなければならず、再び判定ステップ619においてユーザの認証情報が再認証されなければならない可能性がある。
【0065】
緊急時に(例えば、太陽電池パネルから出火したときに)、消防署がその担当する地理的エリア(単数または複数)に設置されている発電システムの認定ユーザの認証情報を取得して、消防署の隊員が自分のモバイル・コンピューティング・システム上で動作するGUIを使用して発電システムにアクセスして発電システムを制御する場合もある。いくつかの実装では、消防署は、サービスエリア(単数または複数)の郵便番号(単数または複数)で公開データベースを検索して、サービスエリア(単数または複数)内に設置されている全ての発電システムの認定ユーザの認証情報を取得する場合がある。消防署は、緊急事態が発生している発電システムの住所で公開データベースを検索して、発電システムの認定ユーザの認証情報を取得する場合がある。いくつかの他の実装では、発電システムの所有者が消防署に認証情報を提供する場合がある。場合によっては、消防署は、発電システムの所有者によって、消防署が担当する地理的エリア(単数または複数)内に設置されている全ての発電システムにアクセスするのに使用され得る汎用認証情報が提供される場合もある。
【0066】
ステップ615において、ディスプレイ206上に表示されるGUIおよび/またはモバイル・コンピューティング・システム12上のGUI500を操作する機能は、例えば、必要な場合に、パワーモジュール103/103aおよび/またはシステムパワーデバイス107のファームウェアバージョンを新しいファームウェアバージョンで更新することができる。そのため、パワーモジュール103/103aおよび/またはシステムパワーデバイス107のファームウェア更新は、モバイル・コンピューティング・システム12によるサーバ326への接続から、またはサーバ326への接続が利用できない場合に記憶装置302から行われ得る。
【0067】
ステップ615において、例えば、ディスプレイ206上に提供されるGUIおよび/またはモバイル・コンピューティング・システム12上のGUI500は、ユーザが従うタスクスケジュールを提供し得る。ユーザは、タスクスケジュールに従って電力システムの周囲を移動しながら、モバイル・コンピューティング・システム12を介して、パワーモジュール103/103aおよび/またはシステムパワーデバイス107上でタスクが実行された後に得られたデータをサーバ326にアップロードすることができる。データのアップロードは、ユーザが特定のパワーモジュール103/103aおよび/またはシステムパワーデバイス107の近くにいる状況で、データが自動的に特定のパワーモジュール103/103aおよび/またはシステムパワーデバイス107の情報を含むように行われ得る。情報は、特定のパワーモジュール103/103aおよび/またはシステムパワーデバイス107のファームウェアバージョン、GPS座標、および一意のID番号を含み得る。
【0068】
ステップ615において、例えば、ストリングSt1、St2、St3、St4のようなストリングが(配線構成111は、ストリングSt1、St2、St3、St4の例であり得る)試験され得る。ストリングの試験は、例えば、直列ストリングを形成する直列接続のパワーモジュール130/103aの出力を短絡させるために、各々のストリング内にバイパスユニットQ9を適用することによって行われ得る。バイパスユニットQ9の適用は、ユーザがストリングに沿って移動することにより行われ得る、または各々のバイパスユニットQ9の適用は、ストリングを通る電力線通信を介して特定のパワーモジュール103/103aおよび/またはシステムパワーデバイス107に伝達され得る。したがって、バイパスユニットQ9の適用は、例えば、直列ストリングにおける潜在的故障状態を特定するのに使用され得る。GUI500を使用してストリングを試験することにより、パワーモジュール103/103aまたはシステムパワーデバイス107のハウジングおよび回路がハウジングの外部の環境に露出されることにより損傷するのを軽減することができる。したがって、パワーモジュール103/103aまたはシステムパワーデバイス107の回路を検査および試験するために再封止可能なアクセス部を通過することによるハウジングの再封止可能なアクセス部の損傷は、GUI500を使用する試験により最小限に抑えられ得る。本開示の1つまたは複数の例示的な態様は、以下でより詳細に説明する様々なコンピュータハードウェアコンポーネントを含む汎用または特殊目的のコンピュータシステムを含み得る。本明細書内の様々な実施形態は、コンピュータ実行可能命令、コンピュータ可読命令、またはデータ構造を搭載および記憶するためのコンピュータ可読媒体をさらに含み得る。このようなコンピュータ可読媒体は、汎用または特殊目的のコンピュータシステムによってアクセス可能であり得る任意の入手可能な媒体であり得る。例として、限定的ではないが、このようなコンピュータ可読媒体は、非一過性のコンピュータ可読媒体を含み得る。このようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EPROM、フラッシュディスク、CD-ROMもしくは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶装置のような物理的な記憶媒体、またはコンピュータ実行可能命令、コンピュータ可読命令、またはデータ構造の形態で所望のプログラムコード機構を搭載または記憶するために使用され得、かつ汎用または特殊目的のコンピュータシステムによってアクセス可能であり得る任意の他の媒体を含み得る。
【0069】
本明細書および以下の特許請求の範囲において、「コンピュータシステム」は、1つまたは複数のソフトウェアもしくはファームウェアモジュール、1つまたは複数のハードウェアモジュール、または協働して電子データ上で動作を実行する、これらの組み合わせとして定義され得る。例えば、コンピュータシステムの定義は、パーソナルコンピュータのハードウェアコンポーネント、およびパーソナルコンピュータのオペレーティングシステムのようなソフトウェアもしくはファームウェアモジュールを含み得る。モジュールの物理的配置は、重要でない場合がある。コンピュータシステムは、コンピュータネットワークを介して接続された1つまたは複数のコンピュータを含み得る。同様に、コンピュータシステムは、内部モジュール(例えば、メモリおよびプロセッサ)が協働して電子データ上で動作を実行する1つの物理的デバイス(例えば、スマートフォン)を含み得る。いずれかのコンピュータシステムは移動式であり得るが、用語「モバイル・コンピュータ・システム」は、特に、ラップトップコンピュータ、ネットブックコンピュータ、携帯電話、スマートフォン、無線電話、携帯情報端末、タッチスクリーンを備えたポータブルコンピュータなどを含み得る。
【0070】
本明細書および以下の特許請求の範囲において、「ネットワーク」は、2つ以上のコンピュータシステムがデータ交換することができる任意のアーキテクチャとして定義され得る。用語「ネットワーク」は、広域ネットワーク、インターネット・ローカルエリア・ネットワーク、イントラネット、「Wi-Fi」のような無線ネットワーク、仮想プライベートネットワーク、アクセス・ポイント・ネーム(APN)とインターネットとを使用するモバイルアクセスネットワークを含み得る。交換データは、2つ以上のコンピュータシステムにとって意味を持つ電気信号の形態であり得る。ネットワークもしくは別の通信接続(有線、無線、または有線もしくは無線の組み合わせ)を介してデータがコンピュータシステムもしくはコンピュータデバイスに転送または送信され得るときに、接続は、厳密にはコンピュータ可読媒体として見なされ得る。したがって、このような接続を、厳密にはコンピュータ可読媒体と呼んでよい。さらに、上述の組み合わせもコンピュータ可読媒体の範囲に含めるべきである。コンピュータ可読媒体は、例えば、汎用コンピュータシステムまたは特殊目的コンピュータシステムに特定の機能または機能群を実行させる命令およびデータを含む。
【0071】
本明細書で使用されている用語「サーバ」は、一般にコンピュータネットワーク経由でサービスを提供するように構成されたプロセッサ、データ記憶装置、およびネットワークアダプタを含むコンピュータシステムを指す。サーバによって提供されたサービスを受け取るコンピュータシステムは、「クライアント」コンピュータシステムとして周知であり得る。本明細書で使用されている用語「データ」は、処理済みアナログ信号を指し、処理は、コンピュータシステムにアクセス可能なデジタル情報へのアナログ・デジタル変換を含む。
【0072】
本明細書では要素間の様々な接続部について述べられていることに気付くであろう。これらの接続は、一般に、特別の定めのない限り、直接的または間接的な接続で有り得、本明細書は、この点において制限することを意図しない。さらに、一実施形態の要素は、適切な組み合わせまたは部分的組み合わせの形で他の実施形態の要素と組み合わせられてよい。上述の例は、電源101、パワーデバイス103/103a、システムパワーデバイス107、蓄電装置112、および負荷109に適用されるローカル通信装置110のような後付け回路が、モバイル・コンピューティング・システム12のGUI500に、ユーザに有用であり得る様々な機能モードを提供させ得る方法を示したものである。GUI500によって提供される機能モードは、GUI500のユーザが発電システム10の各々の構成要素のすぐ近くにいるときに、連系発電システム10内での設置、メンテナンス、および/または監視の際に利用され得る。モバイル・コンピューティング・システム12の機能により、ローカル通信装置110および/または別の同様の通信装置が取り付けられた構成要素のファームウェア更新が可能になる。さらに、発電システム10の構成要素のすぐ近くでGUI500を使用するモバイル・コンピューティング・システム12の機能により、例えば、メンテナンスを実施する、または新しい設備を設置するように委託された要員を監視することができる。ローカル通信装置110および/または別の同様の通信装置が取り付けられた構成要素のファームウェア更新は、ユーザが発電システム10の構成要素のすぐ近くにいるときに、GUI500を使用してモバイル・コンピューティング・システム12に予め記憶されているデータから、および/またはネットワーク324を介してサーバ326からファームウェア更新が可能である。モバイル・コンピューティング・システム12に予め記憶されているデータからのファームウェア更新は、ネットワーク324を介するサーバ326に対する接続が利用できないときに利用され得る。ファームウェア更新は、さらに発電システム10の構成要素間の既存の電力線通信を利用して、既存の電力線通信とインターフェースをとり得る。
【0073】
代替的に、または追加的に、上述の実施形態によれば、GUI500の使用は、テキスト、音声、ビデオストリーミングなどを介してサポートチームとのインタラクティブな会話を提供し得る。サポートチームは、データにアクセスし、および/またはGUI500を介してサポートチームと通信しているメンテナンスおよび/または設置要員が入手可能な手続きをサポートすることができる。1つまたは複数の実施形態の別の特徴によれば、モバイル・コンピューティング・システム12は、パワーデバイス103/103a、システムパワーデバイス107、蓄電装置112、および負荷109からの情報を、ローカル通信装置110もしくはクイックレスポンス(QR)コード、バーコード、または発電システムの様々な構成要素に貼り付けられた別のタイプのラベルから取得することができる。これらの情報により、メンテナンスおよび/または設置要員は、タスクのチェックリストに従って、電力システムの周囲を移動して発電システム上でタスクを実行しながら、発電システムの様々な構成要素を構成することができる。
【0074】
携帯無線メニュー584はさらに、発電システムの現場で作業している2人以上の人のための通信を提供し得る。発電システムは、2つ以上の異なる位置に、インバータ(例えば、システムパワーデバイス107はインバータである)を有し得、1つのインバータはマスター、1つまたは複数のインバータはスレーブである。マスターは、GUI500を介して全ての他のインバータを構成し得る。あるいは、マスターインバータは、ゲートウェイであるモバイル・コンピューティング・システム12の代替として、またはそれに加えて、電力線通信(PLC)によって、構成を1つまたは複数のスレーブインバータに伝達し得る。携帯無線メニュー584により、例えば、1つまたは複数のモバイル・コンピューティング・システム12から構成データを取り出して、その構成データを別のモバイル・コンピューティング・システム12に直接送信することができる。1つまたは複数のモバイル・コンピューティング・システム12からの構成データは、ローカル通信装置110のような後付け通信回路、既存の通信回路、および/または後付け通信回路と既存の通信回路と電力線通信との組み合わせを介して、別のモバイル・コンピューティング・システム12に送信され得る。
【0075】
ローカル通信装置110の実施形態はさらに、電力線に磁気的に結合され得る電力線通信(PLC)装置を含むように実現され得、磁気結合は、配線構成111をシステムパワーデバイス107および負荷109に相互接続する電力線への直接的な電気接続を必要としない場合がある。PLC装置は、クランプ機構を介して電力ケーブルに接続し得、発電システム10内の様々な装置の監視および制御を行うために、発電システム10の様々な部品間の通信を可能にし得る。クランプ機構はさらに、ローカル通信装置110に電力を供給する機構を提供し得る。
【0076】
記載されている実施形態および従属クレームの全ての随意の好適な特徴および修正形態は、本明細書で教示されている本発明の全ての態様において使用可能である。さらに、従属クレームの個々の特徴、および記載されている実施形態の全ての随意の好適な特徴および修正形態は、互いに組み合わせ可能であり、置き換え可能である。様々な特徴がさらに以下の条項で記載されている。
[条項1]
メモリに接続され、システムパワーデバイスにインターフェースで接続するように構成された1つまたは複数のプロセッサと、
1つまたは複数のプロセッサに動作可能に取り付けられた通信インターフェースと
を備える装置であって、
通信インターフェースは、ユーザのモバイル・コンピューティング・システムに接続するように構成され、
ユーザおよびモバイル・コンピューティング・システムが装置のすぐ近くに位置するときに応答して接続が確立され、ユーザの認証情報が認証される、前記装置。
[条項2]
1つまたは複数のプロセッサおよび通信インターフェースは、システムパワーデバイスに動作可能に接続される、条項1に記載の装置。
[条項3]
システムパワーデバイスのハウジングに収容される1つまたは複数のプロセッサおよび通信インターフェースは、システムパワーデバイスに後付けする部品である、条項1に記載の装置。
[条項4]
プロセッサおよび通信インターフェースは、システムパワーデバイスのハウジングに収容される、条項1に記載の装置。
[条項5]
プロセッサおよび通信インターフェースは、サーバに取り付けられたモバイル・コンピューティング・システムからシステムパワーデバイスのファームウェアを提供するように構成される、条項1に記載の装置。
[条項6]
プロセッサおよび通信インターフェースは、モバイル・コンピューティング・システムを介してメモリからサーバにデータをアップロードするように構成される、条項1に記載の装置。
[条項7]
通信インターフェースは、モバイル・コンピューティング・システムがシステムパワーデバイスの近くにあることに応答して、モバイル・コンピューティング・システムからグローバル・ポジショニング・システム(GPS)座標をシステムパワーデバイスに割り当てるように構成される、条項2に記載の装置。
[条項8]
プロセッサに動作可能に取り付けられ、システムパワーデバイスのハウジングの表面に取り付けられるディスプレイをさらに備える、条項3に記載の装置。
[条項9]
プロセッサとシステムパワーデバイスとの間に動作可能に取り付けられ、システムパワーデバイスのパラメータを検知するように構成されたセンサおよびセンサインターフェースをさらに備え、パラメータは、電圧、電流、電力、温度、放射照度、クーロン電気量からなるパラメータ群から選択される、条項1に記載の装置。
[条項10]
システムパワーデバイスは、
システムパワーデバイスの入力またはシステムパワーデバイスの出力を迂回させるように構成されたバイパスユニットであって、モバイル・コンピューティング・システムのグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)から操作可能であるバイパスユニットをさらに備える、条項1に記載の装置。
[条項11]
システムパワーデバイスは、直流電流(DC)-交流電流(AC)コンバータである、条項1に記載の装置。
[条項12]
システムパワーデバイスは、直流電流(DC)-DCコンバータである、条項1に記載の装置。
[条項13]
システムパワーデバイスは、蓄電装置に接続される、条項1に記載の装置。
[条項14]
(a)1つまたは複数のプロセッサと、(b)通信インターフェースと、(c)メモリとを有する後付け回路をシステムパワーデバイスに後付けするステップであって、システムパワーデバイスは、後付け回路に動作可能に接続された少なくとも1つのセンサユニットと少なくとも1つのバイパスユニットとを含む、後付けステップと、
後付け回路をシステムパワーデバイスのハウジングに収容するステップと、
モバイル・コンピューティング・システムを後付け回路に通信可能に接続するステップであって、接続は、ユーザおよびモバイル・コンピューティング・システムが後付け回路のすぐ近くに位置するときに応答して確立される、接続ステップと、
ユーザの認証情報を認証して、ユーザおよびモバイル・コンピューティング・システムが後付け回路のすぐ近くに存在することを検出するステップと、
接続および認証に応答して、モバイル・コンピューティング・システムのグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)を操作するステップとを含む方法。
[条項15]
操作するステップは、少なくとも1つのセンサユニットおよび少なくとも1つのバイパスユニットの制御および監視を行う、条項14に記載の方法。
[条項16]
操作するステップは、ハウジングの再封止可能なアクセス部を閉鎖状態で維持することによりシステムパワーデバイスの電流が流れている接点の不必要な露出を防ぐ、条項14に記載の方法。
[条項17]
操作するステップは、システムパワーデバイスがハウジングの外部の環境に露出されることによって生じるシステムパワーデバイスの損傷を軽減し、損傷は、ハウジングの再封止可能なアクセス部を開放することによって生じ、制御および監視することにより、再封止可能なアクセス部からシステムパワーデバイスに繰り返しアクセスすることが実質的に最小限に抑えられる、条項15に記載の方法。
[条項18]
システムパワーデバイスの損傷は、再封止可能なアクセス部の二次的損傷により、システムパワーデバイスがハウジングの外部の環境に露出されることによって生じる、条項17に記載の方法。
[条項19]
操作するステップは、モバイル・コンピューティング・システムによって提供されたサーバへの接続からシステムパワーデバイスのファームウェアの更新を行う、条項14に記載の方法。
[条項20]
操作するステップは、
タスクスケジュールを提供するステップ、および
タスクスケジュールに従ってシステムパワーデバイス上でタスクが実行された後に得られたデータをモバイル・コンピューティング・システムを介してサーバにアップロードするステップを含む、条項14に記載の方法。
[条項21]
システムパワーデバイスのタスクスケジュールは、設置スケジュール、メンテナンススケジュール、操作スケジュール、検査および試験スケジュールからなるスケジュール群から選択される、条項20に記載の方法。
[条項22]
作業要員がタスクスケジュールに従うことで、作業要員のGUIの使用に応答して作業要員の動作を監視することができ、監視データはモバイル・コンピューティング・システムを介してサーバにアップロード可能である、条項20に記載の方法。
[条項23]
個々のパワーモジュールの入力に結合された複数の電源と、
パワーモジュールの入力および出力に動作可能に結合された複数のセンサと、
パワーモジュールの個々の出力に動作可能に結合された複数のバイパス回路であって、パワーモジュールの出力は、複数のパワーデバイスにわたって複数の直列接続が適用されるように直列接続で結合された、複数のパイパス回路と、
パワーモジュールおよびパワーデバイスの両方に動作可能に取り付けられた複数の通信インターフェースとを備える発電システムであって、
通信インターフェースは、ユーザのモバイル・コンピューティング・システムに対する複数の通信接続を提供するように構成され、
通信接続は、ユーザおよびモバイル・コンピューティング・システムがパワーモジュールまたはパワーデバイスのすぐ近くに位置するときに応答して確立され、モバイル・コンピューティング・システムおよびユーザの認証情報が照合され、そのことにより、ユーザおよびモバイル・コンピューティング・デバイスがパワーモジュールまたはパワーデバイスの近くに存在することが検出される、発電システム。
[条項24]
個々のパワーモジュールの入力に結合された複数の電源と、パワーモジュールの入力および出力の両方に動作可能に結合された複数のセンサと、パワーモジュールの個々の出力に動作可能に結合された複数のバイパス回路であって、パワーモジュールの出力は、複数のパワーデバイスの入力にわたって複数の直列接続が適用されるように直列接続で結合された、バイパス回路と、パワーモジュールおよびパワーデバイスの両方に動作可能に取り付けられた複数の通信インターフェースとを含む相互接続発電システムを、グラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)およびモバイル・コンピューティング・システムからのユーザ入力を使用して更新、制御、および監視する方法であって、
モバイル・コンピューティング・システムをパワーモジュールまたはパワーデバイスに通信可能に接続して、パワーモジュールまたはパワーデバイスの近くにモバイル・コンピューティング・システムが存在することを検出するステップと、
検出に応答して、モバイル・コンピューティング・システムのユーザと通信して、ユーザの認証情報を照合するステップと、
パワーモジュールまたはパワーデバイスの現在のファームウェアバージョンを確立するステップと、
ファームウェアバージョンの確立に応答して、必要であれば、パワーモジュールまたはパワーデバイスのファームウェアバージョンを新しいファームウェアバージョンで更新するステップとを含む、前記方法。
[条項25]
センサおよびバイパス回路を制御および監視するステップをさらに含む、条項24に記載の方法。
[条項26]
モバイル・コンピューティング・システムによって提供されたサーバへの接続から、パワーモジュールまたはパワーデバイスのファームウェアを更新するステップをさらに含む、条項24に記載の方法。
[条項27]
タスクスケジュールを提供するステップと、
タスクスケジュールに従ってパワーモジュールまたはパワーデバイス上でタスクが実行された後に得られたデータを、モバイル・コンピューティング・システムを介してサーバにアップロードするステップをさらに含む、条項24に記載の方法。
[条項28]
直列接続部の各々にバイパス回路を適用することによって直列接続部の各々を試験して、直列接続部の各々の故障状態を潜在的に特定するステップをさらに含む、条項24に記載の方法。
[条項29]
試験するステップは、パワーモジュールまたはパワーデバイスのハウジングおよびパワーモジュールまたはパワーデバイスの回路のハウジングの外部の環境に晒されることによる損傷を軽減し、損傷は、ハウジングの再封止可能なアクセス部を開放することによって生じ、試験するステップにより、再封止可能なアクセス部からパワーモジュールまたはパワーデバイスに繰り返しアクセスすることが実質的に最小限に抑えられる、条項28に記載の方法。
[条項30]
個々のパワーモジュールの入力に結合された複数の電源と、パワーモジュールの入力および出力の両方に動作可能に結合された複数のセンサと、パワーモジュールの個々の出力に動作可能に結合された複数のバイパス回路であって、パワーモジュールの出力は、複数のパワーデバイスの入力にわたって複数の直列接続が適用されるように直列接続で結合された、バイパス回路と、パワーモジュールおよびパワーデバイスの両方に動作可能に取り付けられた複数の通信インターフェースとを含む連系発電システムを更新、制御、および監視するために、グラフィカル・ユーザ・インターフェースおよびユーザ入力デバイスを有するモバイル・コンピューティング・システム上で実行するためのプログラムコードが記録される非一過性コンピュータ可読媒体であって、
モバイル・コンピューティング・システムをパワーモジュールまたはパワーデバイスに通信可能に接続して、パワーモジュールまたはパワーデバイスの近くにモバイル・コンピューティング・システムが存在することを検出するための第1のプログラムコードと、
検出に応答して、モバイル・コンピューティング・システムのユーザと通信して、ユーザの認証情報を照合するための第2のプログラムコードと、
パワーモジュールまたはパワーデバイスの現在のファームウェアバージョンを確立するための第3のプログラムコードと、
ファームウェアバージョンの確立に応答して、必要であれば、パワーモジュールまたはパワーデバイスのファームウェアバージョンを新しいファームウェアバージョンで更新するための第4のプログラムコードとを含む、非一過性コンピュータ可読媒体。
[条項31]
モバイル・コンピューティング・システム上で実行するためのプログラムコードが記録される、第30項に記載の非一過性コンピュータ可読媒体であって、
直列接続部の各々にバイパス回路を適用することによって直列接続部の各々を試験して、そのことにより直列接続部の各々の故障状態を潜在的に特定する第5のプログラムコードをさらに含み、
試験は、パワーモジュールまたはパワーデバイスのハウジングおよびパワーモジュールまたはパワーデバイスの回路のハウジングの外部の環境に晒されることによる損傷を軽減し、
損傷は、ハウジングの再封止可能なアクセス部を開放することにより生じ、
試験により、再封止可能なアクセス部からパワーモジュールまたはパワーデバイスに繰り返しアクセスすることが実質的に最小限に抑えられる、非一過性コンピュータ可読媒体。
【0077】
以下は開示された特徴の例である。
【実施例
【0078】
本明細書に開示されているように、特徴の態様は、ハウジングカバーの取り外しおよび再閉鎖に費やされる時間を低減し、開放状態で電流が流れている接点が露出するのを低減し、ハウジングのシール完全性の摩滅などを低減することができる。例えば、サービス技術者は、PVパネルの裏面に接続されているPVオプティマイザに対する構成命令を送るが、システムPVインバータに再構成コマンドを出し、次にシステムPVインバータがPVオプティマイザにコマンドを転送し、そのことにより、ハウジングを開放してハウジング内部に位置するPVオプティマイザの内部デジタルインターフェースに接触しなくても、PVオプティマイザを再構成することができる。
【0079】
本明細書に開示されているように、特徴は、インターネットに接続されていないときのシステムパワーデバイス(107、103、103aなど)と、インターネット上のリモートサーバ326との間でのデータ、構成、ソフトウェア、ファームウェアなどの自動転送を可能にし得る。この状況は、例えば、PVインバータが建物の地下階に位置しており、建物の地下階がインバータへの接続に利用可能なインターネット接続がないときに発生し得る。システムパワーデバイス107は、中央PVシステムインバータ、PVサブシステムインバータ、PVコンバータ、PVオプティマイザなどであり得る。例えば、PVインバータ、コンバータ、またはオプティマイザは、地下の位置に設置され、インバータ、コンバータ、またはオプティマイザは、古いファームウェアバージョンを含み、ファームウェアバージョン番号および構成設定は、設置作業者のコンピュータデバイス(例えば、モバイル機器もしくはモバイル端末)に自動的に転送される。設置作業者が建物から離れると、インバータへの接続は切断され、デバイスは自動的に更新されたファームウェアバージョンおよび構成設定を受け取る。次に、設置作業者は、PVインバータ、コンバータ、またはオプティマイザに接続し、ファームウェアおよび構成設定が自動的にPVインバータ上で更新される。この実施例では、インバータ、コンバータ、またはオプティマイザは、非同期データキャリアとして設置作業者のコンピュータデバイス(例えば、モバイル機器もしくはモバイル端末)を使用して、リモートサーバ326から更新を受信し得る。この場合、接続は同時に確立されない場合がある。例えば、もっぱら時系列的に、いずれかに接続され得る。設置作業者が再び建物の中に入ると、コンピュータデバイスはリモートサーバ326から切断され得る。
【0080】
本明細書で使用される場合、用語「自動的に」は、ユーザの介入がないことを意味し、限定的なユーザの介入が必要である(例えば、半自動的)を意味する場合もある。例えば、場合によっては、自動動作には、パスワード、認証コード、「ロボットではありません」の確認などの入力のように、ユーザの選択または介入が必要な場合がある。自動プロセスの一部として実行されるこれらの手動操作は、1回、定期的に、頻繁に、特定の動作の前/後などに行われ得る。本明細書で使用される場合、構成要素および/またはデバイス間のデジタルコンピュータ接続をもたらす動作を説明するのに使用されるときの用語「確立する」は、物理的接続、接続を確立するためのプロトコル、ハンドシェイキング、認証、照合、チャレンジレスポンス、CAPTCHA(Completely Automated Public Turing test to tell Computers
and Humans Apartの頭文字)などを含み得るデータ接続(例えば、デジタル接続)の開始を意味する。本明細書で使用される場合、用語「プロセッサ」は、ソフトウェア(例えば、デジタルコード化命令)、構成されたフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、デジタルハードウェア論理回路群、ファームウェア、メモリ内のプログラムコードなどを解釈して実行するコンピュータプロセッサを意味する。
【0081】
別の実施例では、PVインバータは、サービス技術者、設置作業者などのPVシステムにおける作業の間の動作を追跡および/または監視し、セントラルおよび/またはサーバ326(例えば、保証内容の違反を監視する製造業者のサーバ、不正アクセスを監視するメンテナンス契約会社のサーバ、従業員の行動を監視するメンテナンス契約会社のサーバなど)に作業を記録しているデータログを転送し得る。例えば、技術者がシステム上で作業している位置および/または時間は、監視され、リモートサーバに転送され得る。
【0082】
本明細書に開示されているように、特徴は、データおよび/または構成パラメータを受信し、構成命令、再構成データ、プロファイル、ソフトウェア、ファームウェアなどを送信するために、システムパワーデバイス107へのリモートアクセスを可能にし得る。例えば、遠隔の専門家、機器製造業者の遠隔の代表者、遠隔サポートチーム、バックオフィスサポートの技術者などのような遠隔ユーザは、設置の問題を解決するためにシステムパワーデバイス107にアクセスすることができる。遠隔ユーザは、例えば、システムパワーデバイス107が最新のファームウェアを有さない顧客に出荷された場合に、異なる設備、異なる地域、異なる国、異なる言語などのためのファームウェアでファームウェア更新を実行したい場合がある。
【0083】
同様に、構成設定も遠隔ユーザによって更新され得る。遠隔ユーザは、遠隔のシステムパワーデバイス、ユーザが屋根の上にいるときに地下階に位置しているシステムパワーデバイスなどのようなシステムパワーデバイス107に(永久的にまたは一時的に)アクセスするのを妨げられている現場のユーザであり得る。例えば、遠隔ユーザは、PVパネルを設置している屋根の上の設置作業者であり、パネルの位置は、GPS座標、物理的記述、デジタルビデオ画像、デジタル静止画像などを使用してシステムパワーデバイス107上で構成される。例えば、遠隔ユーザは、住宅の屋根の上の設置作業者であり、設置作業者は、屋根の片側でPVパネルのストリングの設置を完了した後に、PVインバータを再構成して、設置したストリングを別々に試験したい場合がある。例えば、設置作業者は、3つ以上のPVパネルストリングを設置しており、各々のストリングを別々にPVインバータに接続してストリングを別々に試験することによって、各々のストリングを再構成したい場合がある。
【0084】
遠隔ユーザは、建物の屋根の上のPVパネルのような発電装置の数メートルの範囲内にあり得、PVインバータの構成を更新(例えば、再構成)して設置したばかりのPVパネルのストリングを試験するために、PVインバータに到達するのに何メートルもあるアクセス経路を移動しなければならない場合がある。例えば、技術者は、PVパネルから10メートル未満の位置にいるが、PVインバータへのアクセス経路に沿って20メートル以上離れた位置にいる。例えば、技術者は、最も離れているPVパネルから4メートル未満の位置にいるが、PVインバータへのアクセス経路に沿って6メートル以上離れた位置にいる。このことにより、ユーザはPVインバータを遠隔で再構成することができると同時に、物理的検査により再構成の効果を監視することができる。
【0085】
物理的検査は、発電装置の近くのユーザの物理的存在によって実施され、それと同時にシステムパワーデバイス107の構成が変更され得る。物理的存在は、目視検査、聴覚による検査、熱的検査、嗅覚による検査、触覚による検査などの物理的検査を含み得る。ユーザは、構成変更の際の検査を可能にするためのPVパネルから生理学的感知距離内(例えば、感覚の種類に応じて、0~20メートルの範囲)、および通信インターフェースの距離内(データインターフェースのタイプに応じて、0~100メートル範囲)に存在し得る。例えば、インバータのストリングの試験の間に、ユーザは、VPオプティマイザが逆極性で接続されたとき、相互接続が短絡したときなどに、絶縁物の燃焼の匂いを嗅ぐことができる。例えば、火花の音がユーザに、再構成が危険な火災危険状態を引き起こしていることを警告することがあり、その場合、ユーザは、聴覚を使用するにより、すぐにPVインバータの操作を停止するようにコマンドを送信することができる。
【0086】
例えば、PVサービス技術者は、断路する、および/または、各々のストリングが異なる数のPVパネル、異なる総電力、異なる最大電圧などを含む場合に、システムパワーデバイス107に各々のストリングを別々に接続して、そのストリング用にシステムパワーデバイスを再構成することによって、PVシステムの発電の問題を解決することができる。この実施例では、技術者は、問題を切り分けるために、例えば、ストリングを追加する、ストリングを減らす、パネルを追加する、パネルを減らす、ストリング配線111を再構成する/再位置決めするなど、PVストリングをうまく組み合わせたいと考えるかもしれない。技術者がパワーデバイスに接続されている発電装置で作業しながら、システムパワーデバイスへリモートアクセスすることは、設置作業者がシステムパワーデバイスの設定を再構成するのに梯子を登らなければならない回数を減らすことにより、設置作業者の安全性を高めることができる。したがって、設置作業者は、屋根の上に留まったまま、システムの配線111を変更し、PVインバータに再構成要求を送信し、その後、結果の再構成を試験して、設置されたシステムの構成要素を試験することができる。再構成により、火花、燃焼などの有害事象が発生した場合、設置作業者は、有害事象を終わらせるためのコマンド、例えば、PVパネルからの電力の取り出しをすぐに停止するためのコマンドなどをインバータに送信することができる。
【0087】
例えば、技術者によって使用される(上述したような)コンピュータデバイス(例えば、モバイル機器もしくはモバイル端末)の携帯無線機能により、PVシステムの設置、メンテナンス、アップグレードなどを支援するために、リアルタイムで自動的に遠隔のサポートチームに接続することができる。
【0088】
コンピュータデバイス(例えば、モバイル機器もしくはモバイル端末)とシステムパワーデバイスとの間のローカル接続は、有線接続または無線接続であり得る。例えば、コンピュータデバイス(例えば、モバイル機器もしくはモバイル端末)とシステムパワーデバイス107との間のローカル接続は、近距離無線通信、ショート・メッセージ・サービス接続、BLUETOOTH(商標)接続、ZIGBEE(商標)接続、Wi-Fi接続、ユニバーサル・シリアル・バス接続、イーサネット接続、汎用インターフェースバス接続、直列接続、並列接続、PLC接続、ポイントツーポイント無線接続などを含み得る。
【0089】
本明細書に開示されているのは、発電システムにアクセスするためのコンピュータデバイス(例えば、モバイル機器もしくはモバイル端末)の態様である。デバイスは、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、105、200、300など)と、電力デバイス107に対するローカルデータ接続を確立するように構成された第1の通信インターフェースと、リモートサーバ326に対するリモートデータ接続を確立するように構成された第2の通信インターフェースと、プロセッサ命令が記憶される少なくとも1つの記憶媒体とを備え得る。プロセッサ命令は、少なくとも1つのプロセッサ上でプロセッサ命令が実行されたときに、コンピュータデバイスと電力デバイス107との間のローカルデータ接続を確立するようにコンピュータデバイスを構成し得る。プロセッサ命令は、電力デバイス107から少なくとも1つのシステム状態レコードを受信するようにコンピュータデバイスを構成し得る。プロセッサ命令は、少なくとも1つのプロセッサとリモートサーバ326との間のリモートデータ接続を確立するようにコンピュータデバイスを構成し得る。プロセッサ命令は、少なくとも1つのシステム状態レコードをリモートサーバに送信するようにコンピュータデバイスを構成し得る。
【0090】
ここでは、本明細書および特許請求の範囲の他の場所にもあるように、範囲は、開示されていない新たな範囲を形成するように組み合わせられ得る。
【0091】
本明細書に開示されている特定の寸法、特定の材料、および/または特定の形状は、本来例に過ぎず、本開示の範囲を制限するものではない。本明細書に開示されている所与のパラメータの特定の値および値の範囲は、本明細書に開示されている1つまたは複数の実施例において有用であり得る他の値および他の値の範囲を除外するものではない。さらに、本明細書で述べられている特定のパラメータの任意の2つの特定の値が、所与のパラメータに適し得る値の範囲の終点を定義し得ることが想定される(すなわち、開示されている所与のパラメータの第1の値と第2の値は、第1の値と第2の値との間の任意の値が所与のパラメータに使用されることも可能であることを開示していると解釈され得る)。例えば、パラメータXが本明細書内で値Aを有すると例示され、さらに値Zを有すると例示されている場合、パラメータXは約A~約Zの値の範囲を有し得ると想定される。同様に、1つのパラメータに対する値の2つ以上の範囲(該範囲は、ネスト化された、重複した、または異なる範囲であっても)は、開示されている範囲の終点を使用して請求されるかもしれない全ての可能な範囲の組み合わせを含むものと想定される。例えば、パラメータXが本明細書内で2~9の範囲内の値を有すると例示されている場合、パラメータXはこの範囲内の2~8、2.5~3、4~9などを他の範囲を有すると想定される。
【0092】
本開示は、システム、方法、および/または任意の可能な技術的詳細なレベルの統合のコンピュータプログラム製品であり得る。コンピュータプログラム製品は、プロセッサ(例えば、105、200、300など)に本開示の態様(例えば、PVシステムの構成要素に対するデータの転送、PVシステムの構成要素上のデータ、ソフトウェア、ファームウェアなどの更新など)を実行させるためのコンピュータプログラム命令を有するコンピュータ可読媒体(単数または複数)を含み得る。
【0093】
本明細書に開示されているコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体(例えば、202、302など)から個々のコンピューティング/処理デバイスに、または、ネットワーク(例えば、インターネット、ローカルエリア・ネットワーク、広域ネットワーク、および/または無線ネットワーク)を介して、外部コンピュータもしくは外部記憶装置にダウンロードされ得る。
【0094】
本開示の操作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、集積回路の構成データ、または1つまたは複数のプログラミング言語(Smalltalk、C++などのようなオブジェクト指向プログラミング言語、「C」プログラミング言語のような手続き型プログラミング言語、または同様のプログラミング言語を含む)の任意の組み合わせで書かれたソースコードもしくはオブジェクトコードであり得る。コンピュータ可読プログラム命令は、完全にユーザのコンピュータ上で実行する、一部がユーザのコンピュータで実行する、スタンドアロン型ソフトウェアパッケージとして実行する、一部がユーザのコンピュータ上で実行し一部がリモートコンピュータ上で実行する、または完全にリモートコンピュータもしくはサーバ上で実行することができる。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、任意のタイプのネットワークを介してユーザのコンピュータに接続され得る。いくつかの態様では、例えば、プログラマブル論路回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、またはプログラマブル論理アレイ(PLA)を含む電子回路は、本開示の態様を実行するために、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を使用して電子回路を構成することによってコンピュータ可読命令を実行し得る。
【0095】
本開示の態様は、本明細書には、本開示の特徴に従う方法(例えば、600、610など)、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図を参照しながら説明されている。フローチャートおよび/またはブロック図の各々のブロック、さらにフローチャートおよび/またはブロック図内のブロックの組み合わせは、コンピュータ可読プログラム命令によって実装され得ることは理解されるであろう。
【0096】
図面のフローチャートおよびブロック図(例えば、600、610など)は、本開示の様々な特徴に従うシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品の可能な実装のアーキテクチャ、機能、および動作を示している。この点に関して、フローチャートおよびブロック図内の各々のブロックは、モジュール、セグメント、または指定の論理機能(単数または複数)を実装するための1つまたは複数の実行可能命令を含む命令の一部を示し得る。いくつかの代替の実装では、ブロックに示されている機能は、図面に示されている順序以外の順序で発生する場合がある。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際には、ほぼ同時に実行される場合がある、またはブロックは、含まれる機能に応じて、逆の順序で実行される場合もある。さらに、ブロック図および/またはフローチャートの各々のブロック、さらにブロック図および/またはフローチャート内のブロックの組み合わせは、指定の機能もしくは動作を実行する、または特殊目的ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせを実行する特殊目的ハードウェアベースのシステムによって実装されてもよいことに気付くであろう。
【0097】
様々な例示的な特徴の説明において、添付図面を参照する。添付図面は、本明細書の一部を成し、添付図面には、本開示の態様が実施され得る様々な特徴が例として示されている。本開示の範囲から逸脱せずに、他の特徴を使用することができ、また構造および機能の修正を行うことができることは理解できるであろう。
【0098】
本明細書では要素間の様々な接続部について述べられていることに気付くであろう。これらの接続は、一般に、特別の定めのない限り、直接的または間接的な接続で有り得、本明細書は、この点において制限することを意図しない。さらに、1つの特徴の要素は、適切な組み合わせまたは部分的組み合わせの形で他の特徴の要素と組み合わせられてよい。
【0099】
記載されている特徴の随意の好適な特徴および修正形態は、本明細書で教示されている特徴の全ての態様において使用可能である。さらに、従属クレームの個々の特徴、および記載されている特徴の全ての随意の好適な特徴および修正形態は、互いに組み合わせ可能であり、置き換え可能である。様々な特徴はさらに、以下の追加の条項に示す。
[条項32]
少なくとも1つのプロセッサと、電力デバイスに対するローカルデータ接続を確立するように構成された第1の通信インターフェースと、リモートサーバに対するリモートデータ接続を確立するように構成された第2の通信インターフェースと、プロセッサ命令が記憶される少なくとも1つの記憶媒体とを備えるコンピュータデバイスであって、プロセッサ命令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたときに、コンピュータデバイスと電力デバイスとの間のローカルデータ接続を確立し、電力デバイスから少なくとも1つのシステム状態レコードを受信し、少なくとも1つのプロセッサとリモートサーバとの間のリモートデータ接続を確立し、少なくとも1つのシステム状態レコードをリモートサーバに送信するように、コンピュータデバイスを構成する、コンピュータデバイス。
[33項]
発電システムにアクセスするためのプロセッサ命令が記憶された非一過性コンピュータ可読記憶媒体を備えるコンピュータプログラム製品であって、プロセッサ命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、第1の通信インターフェースを使用して少なくとも1つのプロセッサと電力デバイスとの間のローカルデータ接続を確立し、少なくとも1つのプロセッサによって電力デバイスから少なくとも1つのシステム状態レコードを受信し、少なくとも1つのプロセッサとリモートサーバとの間で、第2の通信インターフェースを使用してリモートデータ接続を確立し、少なくとも1つのプロセッサから少なくとも1つのシステム状態レコードをリモートサーバに送信するように、少なくとも1つのプロセッサを構成する、コンピュータプログラム製品。
[条項34]
発電システムにアクセスする方法であって、コンピュータデバイスと電力デバイスとの間で第1の通信インターフェースを使用してローカルデータ接続を確立するステップと、コンピュータデバイスによって電力デバイスから少なくとも1つのシステム状態レコードを受信するステップと、コンピュータデバイスとリモートサーバとの間で第2の通信インターフェースを使用してリモートデータ接続を確立するステップと、コンピュータデバイスから少なくとも1つのシステム状態レコードをリモートサーバに送信するステップとを含む、方法。
[条項35]
発電システムにアクセスするための電力デバイスであって、少なくとも1つのプロセッサと、クライアントターミナルに対するローカルデータ接続を確立するように構成された通信インターフェースと、クライアントターミナルとのローカルデータ接続を確立し、クライアントターミナルに少なくとも1つのシステム状態レコードを送信するように、電力デバイスを構成するプロセッサ命令が記憶された少なくとも1つの記憶媒体とを備える、電力デバイス。
[条項36]
発電システムにアクセスする方法であって、電力デバイスを使用してクライアントターミナルとのローカルデータ接続を確立するステップと、ローカルデータ接続を介して電力デバイスから少なくとも1つのシステム状態レコードをクライアントターミナルに送信するステップとを含む、方法。
[条項37]
少なくとも1つのシステム状態レコードは、少なくとも1つの構成バージョンを含み、プロセッサ命令は、実行されたときに、少なくとも1つの構成バージョンに応答してリモートサーバから少なくとも1つの構成更新を受信し、少なくとも1つの構成更新を電力デバイスに送信するように、コンピュータデバイスまたは電力デバイスをさらに構成する、第32項~第36項のうちのいずれか一項に記載のコンピュータデバイス、電力デバイス、コンピュータプログラム製品、または方法。
[条項38]
少なくとも1つの構成更新は、ファームウェア更新または構成データセットを含む、第37項に記載のコンピュータデバイス、電力デバイス、コンピュータプログラム製品、または方法。
[条項39]
少なくとも1つの構成バージョンは、太陽光発電システムの少なくとも1つの構成要素の構成を表し/構成を示し/構成に関連し/構成を決定し、太陽光発電システムの構成要素は、電力デバイス、太陽光発電インバータ、太陽光発電オプティマイザ、太陽光発電コンバータを備える、第37項または第38項に記載のコンピュータデバイス、電力デバイス、コンピュータプログラム製品、または方法。
[条項40]
少なくとも1つのシステム状態レコードは、認証アクセスログ、不正アクセスログ、固有の識別(ID)番号、グローバル・ポジショニング・システムの座標データ、ユーザ名、パスワード、暗号化鍵、更新されたファームウェアバージョンのレコード、以前または現在のファームウェアバージョンのレコード、またはエラーログを含む、第32項~第39項のうちのいずれか一項に記載のコンピュータデバイス、電力デバイス、コンピュータプログラム製品、または方法。
[条項41]
方法はさらに、プロセッサ命令が、実行されたときに、ローカルデータ接続またはリモートデータ接続を切断するようにデバイスをさらに構成するステップを含む、第32項~第40項のうちのいずれか一項に記載のコンピュータデバイス、電力デバイス、コンピュータプログラム製品、または方法。
[条項42]
電力デバイスから少なくとも1つのシステム状態レコードを受信するステップ、およびリモートサーバに少なくとも1つのシステム状態レコードを送信するステップは、連続的にまたは非同期的に、例えば、同時にではなく実行される、第32項~第41項のうちのいずれか一項に記載のコンピュータデバイス、電力デバイス、コンピュータプログラム製品、または方法。
[条項43]
電力デバイスは、少なくとも1つの太陽光発電機から直流電力を入力するように構成され、または入力を行い、第2の電力デバイスに直流電力を出力する、または配電網に交流電力を出力するように構成される、第32項~第42項のうちのいずれか一項に記載のコンピュータデバイス、電力デバイス、コンピュータプログラム製品、または方法。
[条項44]
少なくとも1つのシステム状態レコードは、太陽光発電システムにおける少なくとも1つの認証メンテナンス動作を示す認証アクセスログ、太陽光発電システムにおける少なくとも1つの不正メンテナンス動作を示す不正アクセスログ、太陽光発電システムの構成要素のファームウェアバージョンを示す更新ファームウェアバージョンのレコード、太陽光発電システムの構成要素の以前もしくは現在のファームウェアバージョンを示す以前もしくは現在のファームウェアバージョンのレコード、または太陽光発電システムの少なくとも1つの構成要素の少なくとも1つの故障を示すエラーログを含む、太陽光発電システムの態様を示す太陽光発電システム情報を含む、第32項~第43項のうちのいずれか一項に記載のコンピュータデバイス、電力デバイス、コンピュータプログラム製品、または方法。
[条項45]
少なくとも1つのプロセッサと、電力デバイスにデジタルデータを送信するように構成されたデータ通信インターフェースと、ユーザコマンドを受信するように構成されたユーザインターフェースと、プロセッサ命令が記憶されたコンピュータ可読媒体とを備えるコンピュータデバイスであって、プロセッサ命令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたときに、データ通信インターフェースを使用して電力デバイスに対するデータ接続を確立し、電力デバイスまたは電力デバイスに接続された複数の発電機の少なくとも1つの構成または操作を特定するユーザコマンドを受信し、データ通信インターフェースを使用して電力デバイスにユーザコマンドを送信するように、コンピュータデバイスを構成する、コンピュータデバイス。
[条項46]
コンピュータデバイスによってデータ通信インターフェースを使用して電力デバイスに対するデータ接続を確立するステップと、コンピュータデバイスによって電力デバイスまたは電力デバイスに接続された複数の発電機の少なくとも1つの構成または操作を特定するユーザコマンドを受信するステップと、データ通信インターフェースを使用して電力デバイスにユーザコマンドを送信するステップとを含む方法。
[条項47]
少なくとも1つのプロセッサと、複数の発電機から電力を受け取るように構成された電力入力部と、コンピュータデバイスからデータを受信するように構成されたデータ通信インターフェースと、プロセッサ命令が記憶された記憶媒体とを備える電力デバイスであって、プロセッサ命令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたときに、データ通信インターフェースを使用してコンピュータデバイスに対するデータ接続を確立し、データ通信インターフェースを介して電力デバイスまたは複数の発電機の少なくとも1つの構成または操作を特定するユーザコマンドを受信し、電力デバイスまたは複数の発電機の少なくとも1つにおいて、ユーザコマンドに基づくまたはユーザコマンドによって特定された動作を開始するように、電力デバイスを構成する、電力デバイス。
[条項48]
電力デバイスによってデータ通信インターフェースを使用してコンピュータデバイスに対するデータ接続を確立するステップと、電力デバイスによって電力デバイスまたは複数の発電機の少なくとも1つの構成または操作を特定するユーザコマンドを受信するステップと、電力デバイスによって、電力デバイスまたは複数の発電機の少なくとも1つにおいて、ユーザコマンドに基づくまたはユーザコマンドによって特定された動作を開始するステップとを含む方法。
[条項49]
複数の発電機と、少なくとも1つの個々の相互接続を使用して複数の発電機の少なくとも1つから電力を受け取るように構成された電力デバイスとを備える発電システムであって、電力デバイスは、データ通信インターフェースを備え、データ通信インターフェースは、電力デバイスまたは複数の発電機の少なくとも1つの構成または操作を特定するユーザコマンドを受信するように構成され、電力デバイスは、ユーザコマンドの受信後に、電力デバイスまたは複数の発電機の少なくとも1つにおいて、ユーザコマンドに基づくまたはユーザコマンドによって特定された動作を開始する、発電システム。
[条項50]
ユーザコマンドは、電子的始動操作、電圧、電流、電力、電気部品動作温度、もしくは蓄電装置の充電状態のデータ値、複数のデータ値を含むデータ値構成であって、1組のシステム電気パラメータ、配電パネルに接続された1組の負荷、もしくは電気エネルギー貯蔵装置の充電プロファイルを表すデータ値構成、中央電力コンピュータデバイスのソフトウェア構成、太陽光発電システムの構成要素のファームウェア構成、太陽光発電システムの構成要素の電気的構成、または太陽光発電システムの構成要素の故障、太陽光発電システムの構成要素へのサービス、太陽光発電システムの構成要素の性能を含む状態の選択を特定し、ユーザコマンドは、電力デバイスまたは複数の発電機の少なくとも1つに適用される、第45項~第49項のうちのいずれか一項に記載の方法、コンピュータデバイス、電力デバイス、または発電システム。
[条項51]
複数の発電機は、複数の個々の相互接続部を備え、ユーザコマンドは、複数の個々の相互接続部の1つまたは複数の配線構成の配線選択を特定し、ユーザコマンドは、電力デバイスまたは複数の発電機の少なくとも1つに適用される、第45項~第50項のうちのいずれか一項に記載の方法、コンピュータデバイス、電力デバイス、または発電システム。[条項52]
配線選択は、電力デバイスに動作可能に接続された1つまたは複数の発電機のサブセットを特定する、電力を受け取るために電力デバイスの構成を特定する、または電力デバイスまたは複数の発電機の少なくとも1つを制御するための命令を含む、第51項に記載の方法、コンピュータデバイス、電力デバイス、または発電システム。
[条項53]
電力デバイスおよび複数の発電機は、太陽光発電システムの構成要素である、第45項~第52のうちのいずれか一項に記載の方法、コンピュータデバイス、電力デバイス、または発電システム。
[条項54]
太陽光発電システムは、少なくとも1つの太陽光発電インバータ、少なくとも1つの太陽光発電オプティマイザ、または少なくとも1つの太陽光発電コンバータをさらに備える、第53に記載の方法、コンピュータデバイス、電力デバイス、または発電システム。
[条項55]
ユーザコマンドは、電力デバイスまたは複数の発電機の少なくとも1つの構成または操作に応答して送信され、および(または)ユーザコマンドは、複数の発電機の少なくとも1つの目視検査、聴覚による検査、または嗅覚による検査の結果を特定する、第45項~第54項のうちのいずれか一項に記載の方法、コンピュータデバイス、電力デバイス、または発電システム。
[条項56]
コンピュータデバイスは、複数の発電機の少なくとも1つの近距離に位置する、第45項~第55のうちのいずれか一項に記載の方法、コンピュータデバイス、電力デバイス、または発電システム。
[条項57]
コンピュータデバイスは、電力デバイスの遠隔の近距離に位置する、第45項~第56のうちのいずれか一項に記載の方法、コンピュータデバイス、電力デバイス、または発電システム。
[条項58]
近距離とは、4メートル未満の直線距離である、第56項~第57のうちのいずれか一項に記載の方法、コンピュータデバイス、電力デバイス、または発電システム。
[条項59]
遠隔の近距離とは、6メートルを超えるアクセス経路の距離である、第56項~第58のうちのいずれか一項に記載の方法、コンピュータデバイス、電力デバイス、または発電システム。
[条項60]
コンピュータデバイスは、モバイル端末を備える、第45項~第59のうちのいずれか一項に記載の方法、コンピュータデバイス、電力デバイス、または発電システム。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B