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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-21
(45)【発行日】2024-07-01
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20240624BHJP
【FI】
G06Q10/10 310
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023082329
(22)【出願日】2023-05-18
(62)【分割の表示】P 2021123216の分割
【原出願日】2016-03-23
(65)【公開番号】P2023096124
(43)【公開日】2023-07-06
【審査請求日】2023-05-29
(73)【特許権者】
【識別番号】596119179
【氏名又は名称】株式会社コア
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】大内 幸史
(72)【発明者】
【氏名】古郡 誠士
【審査官】酒井 優一
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-014283(JP,A)
【文献】特開2015-170263(JP,A)
【文献】特開2012-133664(JP,A)
【文献】特開2005-141423(JP,A)
【文献】特開2004-258824(JP,A)
【文献】特開2001-306759(JP,A)
【文献】特開2006-251932(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによって操作される書面データに対応付けた複数の項目を有するフォーマットからなるレイアウト画像が表示画面に表示される入力端末と、電気通信回線を通じて通信可能であり前記レイアウト画像を本社側と前記本社側と異なる場所側のそれぞれの一台以上の前記入力端末を接続したワークフロー上で共有する情報処理装置であって、
前記情報処理装置は複数であり、
前記本社側の一の前記情報処理装置は第1の前記電気通信回線を介して一の一台以上の前記入力端末を接続した前記ワークフロー用の一のネットワークシステムと、前記本社側と異なる場所側の他の前記情報処理装置は第2の前記電気通信回線を介して他の一台以上の前記入力端末を接続した前記ワークフロー用の他のネットワークシステムとが、第3の電気通信回線を通じて相互に利用可能であり、
前記レイアウト画像に対応付けた複数の項目毎にアクセスできるアクセス権限の属性情報を前記本社側及び前記本社側と異なる場所側のユーザに応じて設定する設定部と、
前記入力端末の表示画面の前記レイアウト画像の表示要求を受信した際に、所定の条件を満たしたときに前記属性情報を調整する調整部と、
前記入力端末の表示画面にレイアウト画像を表示する際に前記属性情報に基づいて複数の項目に対する表示及び複数の項目に対する入力の少なくともいずれか一方を制御するユーザ制御部と、
を備え、
前記属性情報は、
前記本社側及び前記本社側と異なる場所側のユーザ毎の職責に応じた職責情報と、
前記情報処理装置と、前記電気通信回線を通じて前記情報処理装置と通信可能な他の前記レイアウト画像をワークフロー上で共有する情報処理装置とにおけるアクセス権限のランクに関する付加情報と
を含み、
前記調整部は、他の情報処理装置から一の前記入力端末の表示画面に前記レイアウト画像へのアクセス要求があったときに、他の前記情報処理装置と一の前記情報処理装置とで前記付加情報のランクに差がある場合には、前記ランクの差に応じて、前記レイアウト画像をワークフロー上で共有する前記他の情報処理装置からアクセスしている前記本社側及び前記本社側と異なる場所側のユーザの前記職責情報を引き上げるまたは引き下げる変更をすることにより前記アクセス権限を調整する
情報処理装置。
【請求項2】
前記書面データを記憶する記憶部が備えられ、
前記記憶部は、前記職責情報の高低に応じて前記設定部で設定した前記アクセス権限を前記複数の項目に対応付けてテーブル方式で記憶する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記書面データに対応付けた複数の項目を有するフォーマットからなる所定の前記レイアウト画像を前記入力端末の表示画面に表示させる表示制御部が備えられる請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
ユーザによって操作される書面データに対応付けた複数の項目を有するフォーマットからなるレイアウト画像が表示画面に表示される入力端末と、電気通信回線を通じて通信可能であり前記レイアウト画像を本社側と前記本社側と異なる場所側のそれぞれの一台以上の前記入力端末を接続したワークフロー上で共有する情報処理装置であって前記情報処理装置は複数であり、前記本社側の一の前記情報処理装置は第1の前記電気通信回線を介して一の一台以上の前記入力端末を接続した前記ワークフロー用の一のネットワークシステムと、前記本社側と異なる場所側の他の前記情報処理装置は第2の前記電気通信回線を介して他の一台以上の前記入力端末を接続した前記ワークフロー用の他のネットワークシステムとが、第3の前記電気通信回線を通じて相互に利用可能である前記情報処理装置のコンピュータに、
前記レイアウト画像に対応付けた複数の項目毎にアクセスできるアクセス権限の属性情報を前記本社側及び前記本社側と異なる場所側のユーザに応じて設定する設定機能と、
前記入力端末の表示画面の前記レイアウト画像の表示要求を受信した際に、所定の条件を満たしたときに前記属性情報を調整する調整機能と、
前記入力端末の表示画面にレイアウト画像を表示する際に前記属性情報に基づいて複数の項目に対する表示及び複数の項目に対する入力の少なくともいずれか一方を制御するユーザ制御機能と、
を実行させ、
前記属性情報は、
前記本社側及び前記本社側と異なる場所側のユーザ毎の職責に応じた職責情報と、
前記情報処理装置と、前記電気通信回線を通じて前記情報処理装置と通信可能な他の前記レイアウト画像をワークフロー上で共有する情報処理装置とにおけるアクセス権限のランクに関する付加情報と
を含み、
前記調整機能は、他の情報処理装置から一の前記入力端末の表示画面に前記レイアウト画像へのアクセス要求があったときに、他の情報処理装置と一の前記情報処理装置とで前記付加情報のランクに差がある場合には、前記ランクの差に応じて、前記レイアウト画像をワークフロー上で共有する前記他の情報処理装置からアクセスしている前記本社側及び前記本社側と異なる場所側のユーザの前記職責情報を引き上げるまたは引き下げる変更をすることにより前記アクセス権限を調整する
情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関し、特に、ユーザによって操作される入力端末と電気通信回線を通じて通信可能な情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ユーザによって操作される入力端末と電気通信回線を通じて通信可能な情報処理装置には、ユーザによって操作された入力端末からの要求に応じて書面データに基づく複数の項目を有するフォーマットからなる所定のレイアウト画像を表示画面に表示可能とした情報処理装置が知られている。
【0003】
また、このような情報処理装置には、例えば、異なるデータベース上の書面データを共有可能としたものが既に知られている(例えば、特許文献1参照)。この際、書面データには、1つのファイルとして、開けるか否かや文字入力等の編集できるか否かのアクセス権限を付与することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-175070号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような情報処理装置では、ユーザに応じて共有する書面データのアクセス権限を1つのファイルとして設定することはできるものの、書面データに基づく複数の項目に対してアクセス権限を設定するものではなかった。
【0006】
例えば、ユーザとしての「申請者」は、ワークフローにおいて書面データに基づいて帳票用の複数の項目を有するフォーマットをレイアウト画像として入力端末の表示画面に表示させる。これにより「申請者」は、フォーマット中の所定項目に文字入力等の編集を行って帳票を作成する。さらに「申請者」は、作成後の帳票に基づく新たな書面データをワークフローに戻す。
【0007】
一方、作成後の帳票は、例えば、社内認証として、ワークフローにおいて他のユーザとしての部長等の「一次承認者」による承認又は拒否、或は、社長等の「二次承認者」による承認又は拒否がなされる。
【0008】
このような複数の他のユーザの承認手続きが必要な場合、「申請者」「一次承認者」「二次承認者」は、職責という立場の異なる状況下にある。この際、「申請者」が作成した帳票に対して、「一次承認者」が承認・拒否の結果と理由とを帳票の所定項目欄に追記した場合、「申請者」には承認・拒否の結果のみの閲覧を可能とし、「二次承認者」には結果と理由とを閲覧可能としたい、という状況が想定される。
【0009】
さらに、書面データを1つのファイルとしてアクセス権限の設定をしたのでは、ユーザと他のユーザとが共通の書面データを利用することはできるものの、ユーザと他のユーザとで表示可能な項目や入力可能な項目を別々に設定することはできないという問題が生じていた。これにより、「一次承認者」や「二次承認者」の入力操作によっては、「申請者」の予期していない入力操作がなされてしまい、内容の削除・改変がなされてしまう可能性を有していた。
【0010】
そこで、帳票の項目単位でアクセス権限(例えば、閲覧・入力の可否)に属性情報(例えば、職責)を設定することが考えられる。しかしながら、例えば、本社と支社といったように、関連各社で異なるサーバによりイントラネット等のネットワークを構築するとともに、各サーバで帳票作成ワークフローを使用可能としており、かつ、各サーバ間で帳票の閲覧等を可能とすることが考えられる。このような場合、上述した「一次承認者」や「二次承認者」といったアクセス権限の属性情報に関しても、例えば、職責で「一次承認者」や「二次承認者」の権限を割り当てたのでは、本社側のサーバと支社側のサーバとで権限に差が出てしまう場合が発生してしまう虞がある。
【0011】
具体的には、本社側のサーバに格納していた帳票に対しては、本社の部長は「一次承認者」とみなされて承認・拒否の結果理由を閲覧できるが、支社の課長は支社側のサーバでは「一次承認者」であっても本社側のサーバでは「一次承認者」としてみなされない。これにより、支社の課長は承認・拒否の結果理由を閲覧できないなど、実際の現場での対応に柔軟性を持たせることができない。
【0012】
逆に、支社側のサーバに格納していた帳票に対し、支社の課長は「一次承認者」とみなされて適正に承認・拒否の結果理由を閲覧できるが、本社の課長は本社側のサーバでは「一次承認者」でないにもかかわらず「一次承認者」としてみなされて不適正に承認・拒否の結果理由を閲覧できてしまう。
【0013】
また、このような不具合を解消するために、アクセス権限の属性情報を個別に設定したのではアクセス権限の属性情報の設定作業が煩雑化するうえ、人事異動のたびに権限の設定を変えなければならず、作業が煩雑化してしまう。
【0014】
このように、異なるサーバ間でアクセス権限の属性情報が一律でないなどの場合、実際の現場での対応に柔軟性を持たせることができないという問題が生じていた。
【0015】
本発明は、上述のような課題を解決するために、項目単位でアクセス権限の属性情報を設定したときに、柔軟性を持たせることができる情報処理装置及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記課題を解決するため、本発明の情報処理装置は、ユーザによって操作される入力端末と電気通信回線を通じて通信可能な情報処理装置であって、書面データを記憶する記憶部と、書面データに対応付けた複数の項目を有するフォーマットからなる所定のレイアウト画像を入力端末の表示画面に表示させる表示制御部と、複数の項目毎にアクセスできるアクセス権限の属性情報をユーザに応じて設定する設定部と、入力端末の表示画面にレイアウト画像を表示するための表示要求を受信した際に、所定の条件を満たしたときに属性情報を調整する調整部と、入力端末の表示画面にレイアウト画像を表示する際に属性情報に基づいて複数の項目に対する表示及び複数の項目に対する入力の少なくともいずれか一方を制御するユーザ制御部と、を備えるものである。
【0017】
属性情報は、ユーザ毎の職責に応じた職責情報と、電気通信回線を通じで情報処理装置と通信可能な他の情報処理装置におけるアクセス権限のランクに関する付加情報と、を含み、記憶部は、職責情報の高低に応じて設定部で設定したアクセス権限を複数の項目に対応付けてテーブル方式で記憶し、調整部は、他の情報処理装置から表示要求があったときに、付加情報のランクが低い場合には所定の条件を満たしたとして職責情報を引き上げる、ものである。
【0018】
調整部は、他の情報処理装置から表示要求があったときに、付加情報のランクが高い場合には所定の条件を満たしていないとして職責情報を引き下げる、ものである。
【0019】
また、本発明の情報処理プログラムは、ユーザによって操作される入力端末と電気通信回線を通じて通信可能な情報処理装置のコンピュータに、書面データを記憶する記憶機能と、書面データに対応付けた複数の項目を有するフォーマットからなる所定のレイアウト画像を入力端末の表示画面に表示させる表示制御機能と、複数の項目毎にアクセスできるアクセス権限の属性情報をユーザに応じて設定する設定機能と、入力端末の表示画面にレイアウト画像を表示するための表示要求を受信した際に、所定の条件を満たしたときに属性情報を引き上げる調整機能と、入力端末の表示画面にレイアウト画像を表示する際に属性情報に基づいて複数の項目に対する表示及び複数の項目に対する入力の少なくともいずれか一方を制御するユーザ制御機能と、を実行するものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明の情報処理装置及び情報処理プログラムは、項目単位でアクセス権限の属性情報を設定したときに、柔軟性を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置を適用した情報処理システムの説明図である。
図2】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の説明図である。
図3】本発明の一実施形態に係る制限ユーザ用レイアウト画像(入力時)における表示例の説明図である。
図4】本発明の一実施形態に係る特定ユーザ用レイアウト画像における表示例の説明図である。
図5】本発明の一実施形態に係る制限ユーザ用レイアウト画像(閲覧時)における表示例の説明図である。
図6】本発明の一実施形態に係る情報処理装置における書面データに対するアクセス権限の職責レベルの説明図である。
図7】本発明の一実施形態に係る情報処理装置(のCPU)による制御ルーチンの一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本発明の一実施形態に係る情報処理装置について、書面データをワークフロー上で共有する場合に適用し、図面を参照して説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の情報処理装置における好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。また、以下に示す実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、かつ、他の既存の構成要素との組み合せを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、以下に示す実施の形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
【0023】
図1において、情報処理装置1は、ユーザによって操作される一台以上の入力端末2と電気通信回線NTを通じて通信可能となっている。本実施の形態において、情報処理装置1は、例えば、本社側の情報処理装置1Aに電気通信回線NT1を介して一台以上の入力端末2を接続したワークフロー用のネットワークシステムと、支社側の情報処理装置1Bに電気通信回線NT2を介して一台以上の入力端末2を接続したワークフロー用のネットワークシステムと、がインターネット等の電気通信回線NT3を通じて相互に利用可能となっている。なお、ワークフロー用のネットワークシステムの接続数は2か所に限定されるものではない。また、以下の説明において、ネットワークシステムそのものは本社側と支社側とで共通でもよいため、以下の説明においては、特に限定しない限り共通の符号で説明する。
【0024】
情報処理装置1は、例えば、汎用のパーソナルコンピュータであり、図2に示すように、内部にハードディスクや各種メモリ等の記憶部11と、記憶部11にインストールした本実施の形態に係るワークフロー用の情報処理プログラムを実行するCPU12と、電気通信回線NT1(NT2),NT3との通信インターフェース13と、を実装している。
【0025】
情報処理装置1は、本実施の形態に係るワークフロー用の管理サーバとしての専用機でもよいし、他のプログラムを実行する兼用機でもよい。なお、図1及び図2において、情報処理装置1は、パーソナルコンピュータ本体のみを図示しているが、モニタやキーボード・マウス等の周辺機器を接続し、本実施の形態に係るワークフローを操作することも可能である。
【0026】
電気通信回線NTは、通信インターフェース13を介して社内専用のイントラネット回線等の他、インターネット回線としてもよいし、各回線を併用してもよい。本実施の形態において、情報処理装置1は、記憶部11に記憶した書面データに対応付けた複数の項目を有するフォーマットからなる所定のレイアウト画像を入力端末の表示画面に表示させる表示制御部14と、複数の項目毎にアクセスできるアクセス権限の属性情報をユーザに応じて設定する設定部15と、入力端末2の表示画面2aにレイアウト画像を表示するための表示要求を受信した際に、所定の条件を満たしたときに属性情報を調整する調整部16と、入力端末2の表示画面2aにレイアウト画像を表示する際に属性情報に基づいて複数の項目に対する表示及び複数の項目に対する入力の少なくともいずれか一方を制御するユーザ制御部17と、を備える。
【0027】
記憶部11は、本実施の形態に係るワークフロー用のプログラムを含む各種プログラムを格納している。記憶部11は、自社のネットワーク上のユーザに関する氏名やコード等の人事情報(属性情報・職責情報)を関連付けて格納した人事データベースを含む。記憶部11は、電気通信回線NT3を通じてワークフローを利用する自社及び関連企業等における企業名や企業コード(属性情報・付加情報)等の企業情報を関連付けて格納した企業データベースを含む。記憶部11は、帳票のレイアウト画像並びに各項目の項目名やアクセス権限等を関連付けて格納した帳票データベースを含む。記憶部11は、例えば、ワークフローで利用する帳票に物品購入依頼書等が含まれている場合のように、各帳票で用いる仕入先の企業名や企業コード、商品名や標品コード、単価等を関連付けて格納した仕入先データベースを含む。
【0028】
入力端末2は、汎用のノート型やデスクトップ型のパーソナルコンピュータの他、タブレット端末やスマートフォン等、本実施の形態に係るワークフロー用のプログラムに対応したアプリケーションをインストールした操作端末であれば、特に限定されない。ユーザは、入力端末2を用いて電気通信回線NTを通じて情報処理装置1にアクセスする際、ワークフローを立ち上げて、図示を略す初期画面表示により予め設定したユーザ名やパスワード等を入力する。これにより、情報処理装置1は、入力端末2を操作するユーザを認証する。
【0029】
この際、通常時においては、本社側のユーザ(社員等)は、入力端末2を操作して本社側の情報処理装置1Aを用いたワークフローを利用し、支社側のユーザ(社員等)は、入力端末2を操作して本社側の情報処理装置1Aを用いたワークフローを利用する。そして本社側のユーザと支社側のユーザとは、電気通信回線NT3を通じて相互に情報処理装置1A及び情報処理装置1Bを用いたワークフローを共有することができる。
【0030】
ここで、例えば、本社側のユーザが申請者の場合、図3に示すように、情報処理装置1Aは、表示要求に対する認証後のユーザによる入力端末2の所定の操作により、入力端末2の表示画面2aに、物品購入依頼書といった書面データに基づく複数の項目を有する所定フォーマットのレイアウト画像3を表示させる。また、例えば、本社側のユーザが申請者の場合、情報処理装置1Aは、ワークフロー利用認証後のユーザによる入力端末2の所定の操作により、表示画面2aに、ユーザ名表示欄4、タスク表示欄5、操作ボタン表示欄6、申請・承認結果欄7、等を表示させる。この際、本社側のユーザが申請である場合、レイアウト画像3には、帳票タイトル3aや申請者・購入依頼品目に関する入力欄3bを入力可能に表示する他、承認結果に付随する「査閲者コメント」項目のコメント入力欄3cがマスクして表示されるとともに、コメントの入力が不能(拒否)となっている。
【0031】
また、例えば、本社側のユーザが承認者の場合、図4に示すように、情報処理装置1Aは、認証後のユーザによる入力端末2の所定の操作により、表示画面2aに物品購入依頼書といった書面データに基づく複数の項目を有する所定フォーマットのレイアウト画像3を表示させる。また、例えば、本社側のユーザが承認者の場合、情報処理装置1は、認証後のユーザによる入力端末2の所定の操作により、表示画面2aに、ユーザ名表示欄4、タスク表示欄5、操作ボタン表示欄6、申請・承認結果欄7、等を表示させる。この際、本社側のユーザが承認者である場合、レイアウト画像3には、帳票タイトル3aや申請者・購入依頼品目に関する入力欄3bに加え、承認結果に付随する「査閲者コメント」項目のコメント入力欄3cが表示されるとともに、コメントの入力が可能となっている。
【0032】
なお、これらユーザ名表示欄4、タスク表示欄5、操作ボタン表示欄6、申請・承認結果欄7、を表示する表示データは、レイアウト画像3ではないため、書面データには含まれない。
【0033】
なお、以下の説明において、レイアウト画像3には、新規帳票作成時のように入力の無いフォーマット状態の場合と、承認や閲覧(援用等)のために入力がある場合と、があるが、いずれの場合を含むものとする。また、レイアウト画像3と、ユーザに応じた各欄4,5,6,7の画像とを含む表示画面2aの表示状態を「ワークフロー画面」と称する。
【0034】
書面データは、複数の項目を有する所定フォーマットのレイアウト画像3を表示画面2aに表示させる際、複数の項目に対応して文字等の入力を可能とした入力欄3bを同時に表示させる。この入力欄3bは、文字等の入力と入力結果の表示とを可能としている。したがって、入力欄3bに文字等を入力した場合には、入力した文字等に対応する入力データに書面データを重畳した文書データとしてワークフロー上に流すことができる。なお、書面データと入力データとを独立させ、表示画面2aにレイアウト画像3を表示する際に入力データに基づく文字等を合成して表示させることも可能である。これにより、同一の書面データを異なる文書データの一部として記憶部11に記憶する必要がなくなり、書面データのファイル数を少なくすることができ、記憶部11に対する記憶領域を確保することができる。
【0035】
本実施の形態の情報処理装置1は、入力端末2を操作するユーザに応じて表示画面2aに表示させるレイアウト画像3における入力欄3bの表示制御及び入力欄3bへの入力制御を実行する。さらに、本実施の形態の情報処理装置1は、例えば、本社側の情報処理装置1Aと、支社側の情報処理装置1Bとの関係において、入力端末2を操作するユーザに応じて表示画面2aに表示させるレイアウト画像3における入力欄3bの表示制御及び入力欄3bへの入力制御を実行する。
【0036】
図3に示すように、情報処理装置1は、入力端末2を操作するユーザの職責が一般ユーザである場合、レイアウト画像として所定の複数項目を表示画面2aに表示させるとともに、一部の特定項目(例えば、「査閲者コメント」項目のコメント入力欄3c)にマスクを掛けて閲覧不可状態とする表示制御を実行する。この際、情報処理装置1は、マスクを掛けた特定項目内への文字入力も不可とする入力制御を実行する。
【0037】
図4に示すように、情報処理装置1は、入力端末2を操作するユーザの職責が承認者等の特定ユーザである場合、レイアウト画像として所定の複数項目を表示画面2aに表示させるとともに、一部の特定項目(例えば、「査閲者コメント」項目のコメント入力欄3c)のマスクを解除して閲覧可能状態とする表示制御を実行する。この際、情報処理装置1は、マスクを解除した特定項目内への文字入力も可能とする入力制御を実行する。
【0038】
一方、図5に示すように、情報処理装置1は、入力端末2を操作するユーザの職責が一般ユーザである場合、レイアウト画像として所定の複数項目を表示画面2aに表示させるとともに、一部の特定項目(例えば、入力欄3bの一部である「申請者コード」欄や、「査閲者コメント」項目のコメント入力欄3c)をマスクして閲覧拒否状態とする表示制御を実行する。この際、情報処理装置1は、マスクした項目内への文字入力も拒否する入力制御を実行する。
【0039】
ここで、情報処理装置1は、書面データに基づいて表示画面2aにレイアウト画像3を表示させる際、レイアウト定義情報、項目定義情報、アクセス権限、アクセス権限の属性情報、の4つに分類した情報を組み合せたドキュメント制御データとして管理を行う。
【0040】
この際、情報処理装置1は、すべてのパターンをドキュメント制御データとして定義することができる。例えば、情報処理装置1のCPU12は、レイアウト定義情報、項目定義情報、アクセス権限、属性情報、が有する定義情報の数に応じた組み合わせについて、それぞれ1つのドキュメント制御データとすることができる。
【0041】
具体的には、一つの項目に対して、レイアウト定義情報としてはマスク表示の有無(2通り)、項目定義情報としては入力の可・不可(2通り)のアクセス権限を、職責等の属性情報としてのユーザレベル(例えば、「申請者」「一次承認者」「二次承認者」の3通り)、の定義情報の組み合わせ(12通り)によるドキュメント制御データとすることができる。
【0042】
例えば、図5に示した一般ユーザに対する表示画面2aの表示において、申請・承認結果欄7をレイアウト画像3の一部とした場合、項目「承認1」の電子スタンプはマスク無しとして閲覧可能かつ入力不可能の制御を行い、「査閲者コメント」項目のコメント入力欄3cはマスクして閲覧及び入力の両方を拒否する制御を行う。
【0043】
これに対し、図4に示した特定ユーザである「一次承認者」に対する表示画面2aの表示において、電子スタンプにより申請・承認結果欄7をレイアウト画像3の一部とした場合、項目「承認1」の電子スタンプはマスク無しとして閲覧可能かつ入力可能の制御を行い、「査閲者コメント」項目のコメント入力欄3cはマスク無しとして閲覧可能かつ入力可能の制御を行う。
【0044】
したがって、情報処理装置1の記憶部11は、図5に示すように、ドキュメント制御データ、レイアウト画像3を表示画面2aに表示させる書面データ、「申請者」に対応するユーザ情報並びに「申請者」が入力した入力データを含む「申請者」データ、特定ユーザである「一次承認者」に対応するユーザ情報並びに「一次承認者」が入力した入力データを含む「一次承認者」データ、を独立して記憶する。そして、情報処理装置1は、ワークフローにおいて、これらドキュメント制御データ、書面データ、「申請者」データ、「一次承認者」データ、を対応付けしてユーザに応じた「物品購入依頼書」として入力端末2の表示画面2aに表示させる。なお、この際の情報処理装置1の書面データに対する表示制御が特許請求の範囲における表示制御部14として機能する。
【0045】
このように、情報処理装置1は、書面データと入力データとを独立させた場合、書面データに対して、一般ユーザ用のレイアウト画像3の表示及び入力に関する制御と特定ユーザ用のレイアウト画像3の表示及び入力に関する制御とを実行する。
【0046】
さらに、本実施の形態に係る情報処理装置1は、例えば、本社や支社(工場や営業所等を含む)との関係において、自社におけるアクセス権限が職責と一致しない場合がある。具体的には、図6に示すように、本社・○○工場・△△支社・××営業所、では、本社を基準とする職責そのものが存在しなかったり、職責名が職責のレベルと対応していなかったり、承認者の職責名・職責レベルが異なっているなど、一律に「一次承認者」及び「二次承認者」で定義することができない場合がある。
【0047】
すなわち、本社においては、職責レベル5の「課長」が一次承認者であり、職責レベル4以下が一般ユーザであり、職責レベル6以上が二次承認者となっている。これに対し、○○工場では、職責レベル5及び6の正副工場長が二次承認者(※マーク)、職責レベル4の課長が一次承認者(*マーク)となっている。ここで、工場長は職責レベル6であるため、本社規定では二次承認者となりえるが、副工場長は職責レベル5であるために、一次承認者となり得ても二次承認者にはなり得ない。しかしながら、現場である工場においては、工場長一人が二次承認者となっていては、業務に支障がでる場合が想定されるため、2人の二次承認者を配置している。これに伴い、本社の課長と職責名は同じであっても職責レベルが1つ低い工場の課長を一次承認者としている。同様に、△△支社では、職責レベル5の支社長が二次承認者であり、職責レベル4の本部長が一次承認者となっている。さらに、××営業所にあっては、職責レベル4の所長が二次承認者であり、職責レベル3の室長が一次承認者となっている。
【0048】
このような本社基準の職責レベルに対応した属性情報をそのまま支社等に当てはめてしまうと、支社側の情報処理装置1Bから電気通信回線NT3を通じて本社側の情報処理装置1Aにアクセスしてワークフローを利用しようと表示要求した場合、支社等では二次承認者の権限でありながら、一次承認者或は一般ユーザとして処理されてしまい、アクセス権限がないとしてコメント入力欄3cの表示にマスクが掛けられ、本社ではなにゆえに購入が許可・拒否されたのかの理由を知るすべがないなどの不具合が生じてしまう。
【0049】
また、逆に、本社側の情報処理装置1Aから電気通信回線NT3を通じて支社側(例えば、××営業所)の情報処理装置1Bにアクセスしてワークフローを利用しようと表示要求した場合、職責レベル4の本社の室長は、レベル3である××営業所の室長と同じ一次承認者としてのアクセス権限を有してしまい、本来であれば閲覧できないコメント入力欄3cの表示・入力が可能となってしまうなどの不具合が生じてしまう。
【0050】
このように、複数の情報処理装置1で複数のネットワークによるワークフローを構築し、互いに悪接を可能とした場合、職責のレベルや職責名を用いてアクセス権限の制御を行ったのでは、不具合が発生してしまう場合がある。
【0051】
そこで、情報処理装置1(例えば、ランクの高い本社側の情報処理装置1A)に他の情報処理装置1(例えば、ランクの低い支社側の情報処理装置1B)から表示要求があった場合に、ランクの低い情報処理装置1Bからの表示要求であった場合には、属性情報を引き上げて本社並みに調整すれば、不具合を解消することが可能となる。同様に、ランクの高い情報処理装置1Aからランクの低い情報処理装置1Bへの表示要求の場合、属性情報を引き下げて支社並みに調整すればば、不具合を解消することが可能となる。
【0052】
このように、ユーザによって操作される入力端末2と電気通信回線NT(NT1,NT2)を通じて通信可能な情報処理装置1(1A,1B)であって、帳票用の書面データを記憶部11に記憶するとともに、表示制御部により書面データに対応付けた複数の項目を有するフォーマットからなる所定のレイアウト画像(帳票)3を入力端末2の表示画面2aに表示させる際、複数の項目毎にアクセスできるアクセス権限の属性情報をユーザに応じて設定することにより、自社のネットワーク上のワークフローに関し、一般ユーザ、一次承認者、二次承認者、の関係において項目単位でマスクの有無等による表示制御や入力制御を実現することができる。なお、この際の各種制御は情報処理装置1の表示制御部14が行う。
【0053】
そして、入力端末2の表示画面2aにレイアウト画像3を表示するための表示要求を受信した際に、所定の条件を満たしたときに属性情報を引き上げることができれば、入力端末2の表示画面2aにレイアウト画像3を表示する際に属性情報に基づいて複数の項目に対する表示及び複数の項目に対する入力の少なくともいずれか一方を制御する際のアクセス権限が異なる場合の不具合路解消することができる。
【0054】
具体的には、属性情報にユーザ毎の職責に応じた職責レベルに関する職責情報を含ませるとともに、電気通信回線NT3を通じで情報処理装置1Aと通信可能な他の情報処理装置1Bにおけるアクセス権限のランクに関する付加情報を含ませ、他の情報処理装置から前記表示要求があったときに、付加情報のランクが低い場合には所定の条件を満たしたとして職責情報を引き上げる。また、場合によって、他の情報処理装置から表示要求があったときに、付加情報のランクが高い場合には所定の条件を満たしていないとして職責情報を引き下げる、ことも可能となっている。
【0055】
この際、付加情報のランクは、例えば、本社側の一次承認者の職責レベルに対して支社側の一次承認者の職責レベルを引き上げるようにするのが好ましい。例えば、○○工場及び△△支社にあっては、ランクを1つ引き上げれば、一次承認者及び二次承認者の職責レベルを本社並みとすることができる。同様に、××営業所にあっては、ランクを2つ引き上げれば、一次承認者及び二次承認者の職責レベルを本社並みとすることができる。この際、××営業所のランクを1つ引き上げれば、一次承認者及び二次承認者の職責レベルを○○工場及び△△支社並みとすることもできる。
【0056】
また、付加情報のランクは、例えば、支社側の一次承認者の職責レベルに対して本社側等の一次承認者の職責レベルを引き下げるようにしてもよい。例えば、本社にあっては、ランクを1つ引き下げれば、一次承認者及び二次承認者の職責レベルを○○工場及び△△支社並みとすることができる。この際、本社側のランクを2つ引き下げれば、一次承認者及び二次承認者の職責レベルを××営業所並みとすることもできる。同様に、○○工場及び△△支社にあっては、ランクを1つ引き上げれば、一次承認者及び二次承認者の職責レベルを××営業所並みとすることができる。
【0057】
このように、表示要求元のランクを付加情報として属性情報に含ませるとともに、表示要求先に応じて属性情報に含む職責のレベルを引き上げ(又は引き下げる)という単純な制御だけで、本社・支社等との相互間における一次承認者・二次承認者のアクセス権限を調整することができることから、項目単位でアクセス権限の属性情報を設定したときに、柔軟性を持たせることができる。したがって、本社及び支社等の各情報処理装置1において、記憶部11の企業データベースに、本社を基準のランク(例えば、「0」)とする付加情報に設定すれば、○○工場及び△△支社のランクに関する付加情報は「1」、××営業所のランクに関する付加情報を「2」と設定しておけば、アクセス先とアクセス元との関係を考慮してランクをプラスマイナス(引き上げ・引き下げ)したうえで、アクセスしたユーザの職責レベルを増減すれば容易にアクセス権限を調整することができる。
【0058】
したがって、一般ユーザの場合と特定ユーザの場合とでレイアウト画像3の表示状態はマスクの有無で異なるものの、複数の項目を有する所定フォーマットのレイアウト画像3を表示画面2aに表示させる書面データはあくまでも1つのファイルで足りる。この際、例えば、図3及び図4に示すように、支社側の情報処理装置1Bのレイアウト画像3の表示状態が本社側の情報処理装置1Aと異なっていても、レイアウト(例えば、帳票タイトル3a等)や項目名等の表示のオリジナル化に対応させることができる。
【0059】
また、一般ユーザが入力した入力データと特定ユーザが入力した入力データとを関連付けして独立させることができる。これにより、1つのファイル中に書面データと入力データとを含む文書データは作成せず、しかも書面データは入力データと独立していることと相まって、複数のユーザで1つの書面データを共有しても、後から入力した特定ユーザの入力データの上書きで予期せぬ変更が発生するといった不具合も解消することができる。また、複数のユーザが同時に書面データを容易に使用することができる。なお、入力データは、一般ユーザと特定ユーザとで共有してもよい。
【0060】
設定したアクセス権限及びアクセス権限の属性情報は、情報処理装置1の記憶部11に記憶される。ここで、アクセス権限(表示・入力の可否)、帳票の閲覧権限(組織)、入力権限(職責)、入力権限(組織)は、属性情報と対応付けしてテーブル方式で記憶される。
【0061】
図7は、アクセス権限の属性情報の引き上げ(引き下げ)制御を実現する情報処理装置1のCPU12による、制御ルーチンの一例を示すフロー図である。
【0062】
ステップS1において、情報処理装置1は、通信インターフェース13を介して自社のネットワーク又は他の情報処理装置1を用いたネットワークから表示要求を受信した際、その表示要求の属性情報に付加情報が含まれているか否かを判定する。情報処理装置1は、属性情報に付加情報が含まれていると判定した場合(Yes)にはステップS2へと移行する。情報処理装置1は、属性情報に付加情報が含まれていると判定しなかった場合(No)にはステップS3に移行する。
【0063】
ステップS2において、情報処理装置1は、属性情報に含まれる職責レベルを、あらかじめ設定したレベルに増減(引き上げ・引き下げ)調整してステップS3へと移行する。
【0064】
ステップS3において、情報処理装置1は、そのまま若しくは増減後の職責レベルが二次承認者としての職責レベルであるか否かを判定する。情報処理装置1は、二次承認者の職責レベルであると判定した場合(Yes)にはステップS4へと移行する。情報処理装置1は、二次承認者の職責レベルであると判定しなかった場合(No)にはステップS5に移行する。
【0065】
ステップS4において、情報処理装置1は、表示要求したユーザが二次承認者であると認定して、ステップS7へと移行する。
【0066】
ステップS5において、情報処理装置1は、そのまま若しくは増減後の職責レベルが一次承認者としての職責レベルであるか否かを判定する。情報処理装置1は、一次承認者の職責レベルであると判定した場合(Yes)にはステップS6へと移行する。情報処理装置1は、一次承認者の職責レベルであると判定しなかった場合(No)にはステップS7に移行する。
【0067】
ステップS6において、情報処理装置1は、表示要求したユーザが一次承認者であると認定して、ステップS7へと移行する。
【0068】
ステップS7において、情報処理装置1は、二次承認者又は一次承認者と認定した場合には、各承認者として、また、二次承認者又は一次承認者と認定しなかった場合には一般ユーザとして、アクセス権限に応じたアクセス制御を実行し、このルーチンを終了する。なお、ステップS2に示した情報処理装置1によるルーチンが特許請求の範囲における調整機能に相当し、ステップS7に示した情報処理装置1によるルーチンが特許請求の範囲におけるユーザ制御機能に相当する。
【0069】
このように、本発明の情報処理装置1は、ユーザによって操作される入力端末2と電気通信回線NTを通じて通信可能な情報処理装置1であって、書面データを記憶する記憶部11と、書面データに対応付けた複数の項目を有するフォーマットからなる所定のレイアウト画像を入力端末2の表示画面2aに表示させる表示制御部14と、複数の項目毎にアクセスできるアクセス権限の属性情報をユーザに応じて設定する設定部15と、入力端末2の表示画面2aにレイアウト画像を表示するための表示要求を受信した際に、所定の条件を満たしたときに属性情報を調整する調整部16と、入力端末2の表示画面2aにレイアウト画像を表示する際に属性情報に基づいて複数の項目に対する表示及び複数の項目に対する入力の少なくともいずれか一方を制御するユーザ制御部17と、を備えることにより、項目単位でアクセス権限の属性情報を設定したときに、柔軟性を持たせることができる。
【符号の説明】
【0070】
1(1A,1B) 情報処理装置
2 入力端末
2a 表示画面
3 レイアウト画像
NT(NT1,NT2,NT3) 電気通信回線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7