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  • 特許-液体調味料充填容器 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-24
(45)【発行日】2024-07-02
(54)【発明の名称】液体調味料充填容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 1/09 20060101AFI20240625BHJP
   B65D 1/00 20060101ALI20240625BHJP
   B65D 85/72 20060101ALI20240625BHJP
【FI】
B65D1/09 100
B65D1/00 110
B65D85/72 100
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019105771
(22)【出願日】2019-06-06
(65)【公開番号】P2020200042
(43)【公開日】2020-12-17
【審査請求日】2022-06-03
(73)【特許権者】
【識別番号】391011825
【氏名又は名称】中央化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167117
【弁理士】
【氏名又は名称】打越 佑介
(72)【発明者】
【氏名】湯田 誠一郎
(72)【発明者】
【氏名】一木 信
【審査官】矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】特許第2627127(JP,B2)
【文献】特開2011-255901(JP,A)
【文献】特表2003-535155(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 1/09
B65D 1/00
B65D 85/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ねじ山が形成された射出成型品を備えた液体調味料充填容器であって、
融点が100℃以上である第1滑剤及び100℃未満である第2滑剤を含有し、
前記第1滑剤は、不飽和高級脂肪酸ビスアミドであり、
前記第1滑剤の含有率は、500~1500ppmである
ことを特徴とする液体調味料充填容器。
【請求項2】
ねじ山が形成された中空成型品を備えた液体調味料充填容器であって、
融点が100℃以上である第1滑剤及び100℃未満である第2滑剤を含有し、
前記第1滑剤は、不飽和高級脂肪酸ビスアミドであり、
前記第1滑剤の含有率は、500~1500ppmである
ことを特徴とする液体調味料充填容器。
【請求項3】
前記不飽和高級脂肪酸ビスアミドが、エチレンビスオレイン酸アミド(EBO)又はエチレンビスエルカ酸アミド(EBE)である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の液体調味料充填容器。
【請求項4】
前記ねじ山のピッチが、2.0mm以下であり、
前記ねじ山の高さが、0.5mm以上である
ことを特徴とする請求項1乃至3にいずれか一項に記載の液体調味料充填容器。
【請求項5】
主成分が、ポリオレフィン系樹脂である
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の液体調味料充填容器。
【請求項6】
前記第2滑剤の含有率は、500~1000ppmである
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の液体調味料充填容器。
【請求項7】
前記射出成型品及び前記中空成型品を備え、
前記射出成型品のねじ山と前記中空成型品のねじ山とが対向する
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液体調味料充填容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓋体等の射出成型品と、容器本体等の中空成型品とを備えた液体調味料充填容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、スーパーマーケットやコンビニエンスストアで販売される弁当や総菜等には、液体調味料充填容器内に充填した醤油やソース等の液体調味料が付属されてきた。液体調味料充填容器は、熱可塑性樹脂製で、キャップ状の蓋体と、無色透明なボトル状の容器本体とを備えたものが採用されてきた。上記蓋体及び上記容器本体のサイズや形状は、液体調味料の種類や量に応じて多数あった。
【0003】
そして、液体調味料充填容器は、製造時や移送時等に隣り合う容器同士の表面が容器自体の動作性を妨げたり、各容器の内面が内容物の流動性を妨げたりしないよう、滑剤を含有して滑りやすくしていた(特許文献1及び2参照。)。また、特許文献2では、融点の異なる脂肪酸アミド系の滑剤を所定の比率で混合することで、温度環境が変化しても滑りやすくすることが開示されている。これらは、滑剤の移動現象(内部から表面に浮き出す挙動,ブリード)により、成型時に滑剤が表面付近に集まる作用によるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第2779505号公報
【文献】特許第2627127号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記蓋体と上記容器本体とは、各々に設けたねじ山で結合しているが、通常、滑剤により互いに滑って開蓋しやすい。しかしながら、夏場等の高温環境で所定時間放置しておくと、滑剤が成型品内で再溶解してしまう(一分子が独立し、表面付近で滑剤の濃度が低下してしまう)ことにより、ねじ山同士が接着してしまう現象(ブロッキング)が起こるおそれがある。このため、蓋体が外れなかったり、容器本体がねじれて破損してしまったりすることがあった。
【0006】
一般的に、蓋体は射出成型、容器本体は中空成型されたものであり、このような射出成型品と中空成型品とのねじ山同士の滑りやすさに関する課題は開示されていない。特に、液体調味料充填容器は、熱可塑性樹脂製の容器としては比較的小さめなサイズであり、季節等の外部環境に左右されることなく、需要者の指で取り扱いやすい仕様にすべきである。そこで、発明者等は、射出成型品と中空成型品との各々が含有する滑剤に注目した。
【0007】
そこで、本発明の目的は、ねじ山同士で結合された射出成型品と中空成型品とを、外部環境に関わらず、それぞれ別々にしやすい液体調味料充填容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明は、ねじ山が形成された射出成型品を備えた液体調味料充填容器であって、融点が100℃以上である第1滑剤及び100℃未満である第2滑剤を含有し、上記第1滑剤は、不飽和高級脂肪酸ビスアミドであり、上記第1滑剤の含有率は、500~1500ppmであることを特徴とする。
【0009】
すなわち、本発明は、ねじ山が形成された中空成型品を備えた液体調味料充填容器であって、融点が100℃以上である第1滑剤及び100℃未満である第2滑剤を含有し、上記第1滑剤は、不飽和高級脂肪酸ビスアミドであり、上記第1滑剤の含有率は、500~1500ppmであることを特徴とする。
【0010】
また、上記不飽和高級脂肪酸ビスアミドが、エチレンビスオレイン酸アミド(EBO)又はエチレンビスエルカ酸アミド(EBE)であることが望ましい。
【0011】
また、上記ねじ山のピッチが、2.0mm以下であり、上記ねじ山の高さが、0.5mm以上であることが望ましい。
【0012】
また、本発明における主成分が、ポリオレフィン系樹脂であることが望ましい。
【0013】
また、上記第2滑剤の含有率は、500~1000ppmであることが望ましい。
【0014】
また、上記液体調味料充填容器は、上記射出成型品及び上記中空成型品を備え、上記射出成型品のねじ山と上記中空成型品のねじ山とが対向することが望ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明による液体調味料充填容器は、ねじ山同士で結合された射出成型品と中空成型品とを、外部環境に関わらず、それぞれ別々にしやすい。すなわち、射出成型品及び/又は中空成型品の仕様、特にこれらが含有する滑剤の融点・分子量・種類・含有率次第で、夏場等の高温環境でも、ねじ山同士のブロッキングが起こりにくくすることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態における本液体調味料充填容器の正面図である。
図2】上記本液体調味料充填容器の部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図1及び図2を参照しつつ、本発明の一実施形態における液体調味料充填容器(以下、「本液体調味料充填容器」ともいう。)について説明する。
なお、同図において、複数個存在する同一の部位については、一つの部位のみに符番し、重複する部位については省略することがある。説明の便宜上、所定の部位や引き出し線を破線や想像線(二点鎖線)で示す。
【0018】
<液体調味料充填容器の概要>
図1に示すように、本液体調味料充填容器Tは、弁当用や総菜用の液体調味料が充填されるもので、雌型のねじ山11aが形成された射出成型品1と、雄型のねじ山21aが形成された中空成型品2とを備えている。射出成型品1のねじ山11aと中空成型品2のねじ山21aとは対向している。換言すれば、射出成型品1は内側面にねじ山11aを有する円筒状かつ凹状の蓋体であり、中空成型品2は先端に液体調味料の付番しない注入出口かつ外側面にねじ山21aを有する円筒状の突出部21及び突出部21と一体的に成型された上記液体調味料の収容部22を備えた容器本体である。液体調味料とは、例えば、醤油やソースが該当し、ケチャップやマヨネーズ等の2種類以上の固体及び液体の調味料並びに食材を混ぜ合わせて生成された半液体状のドレッシングでもよい。
なお、射出成型品1は、ヒンジ式又はスライド式で開閉自在の開閉部を有するキャップでもよい。中空成型品2の形状に限定はなく、細長い円筒状、直方体状、魚や動物等の生物、自動車等の乗物、ヒト、キャラクター等を模写した形状でもよい。本液体調味料充填容器Tは、射出成型品1のねじ山11aと液体調味料を有する中空成型品2のねじ山21aとが対向している状態(蓋体が液体調味料を有する容器本体に装着されている状態)で製造完了としても、射出成型品1と中空成型品2とが別々の状態(蓋体と容器本体とが分かれている状態)で製造完了としてもよい。
【0019】
<射出成型品1及び中空成型品2の成分>
射出成型品1及び中空成型品2は、ポリエチレン系樹脂(PE)又はポリプロピレン系樹脂(PP)を主成分とする単層構造である。ポリエチレン系樹脂は、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセンLLDPE、側鎖分岐低密度ポリエチレン(HP-LDPE)が該当する。射出成型品1と中空成型品2との主成分が同素材である場合、射出成型品1のねじ山11aと中空成型品2にねじ山21aとのブロッキングが起こりやすくなるおそれがある。
なお、射出成型品1及び中空成型品2は、多層構造でもよく、劣化を防ぐために高分子用安定剤等の酸化防止剤や、変形を防ぐために酸化アルミニウムやケイ素等の無機物を含有していてもよい。ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂のメルトフローレート(MFR)は、成型性・剛性・透明性に鑑みて、最適値を選択してもよい。
【0020】
<射出成型品1及び中空成型品2の第1滑剤の融点>
射出成型品1及び中空成型品2は、融点が100℃~160℃である第1滑剤を含有している。第1滑剤の融点が100℃より低いと、60~70℃の高温環境にて、第1滑剤の再溶解により射出成型品1のねじ山11aと中空成型品2にねじ山21aとのブロッキングが起き、160℃より高いと、熔融押出時に均一溶解できず、ブリードが著しく遅くなる等のおそれがある。
【0021】
<射出成型品1及び中空成型品2の第1滑剤の分子量>
第1滑剤の分子量が、350以上であり、好ましくは400以上であり、より好ましくは500以上であり、上限は700であり、350未満だと、折角ブリードした滑剤が内部に再溶解してブロッキングのおそれがある。
【0022】
<射出成型品1及び中空成型品2の第1滑剤の種類>
第1滑剤は、脂肪族化合物に属する脂肪族モノアミドや脂肪族ビスアミドのうち、例えば、飽和高級脂肪酸アミド、飽和高級脂肪酸ビスアミド、不飽和高級脂肪酸ビスアミド、又は不飽和高級脂肪アミンビスアミドでもよく、好ましくはラウリン酸アミド、ベヘン酸アミド(BA)、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスパルミチン酸アミド、エチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、又はヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、より好ましくはステアリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミドであり、より好ましくはステアリン酸アミド(SA)、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド(EBO)、エチレンビスエルカ酸アミド(EBE)、N,N’-ジオレイルアジピン酸アミド、又はN,N’-ジオレイルセバシン酸アミドである。
なお、第1滑剤は、上述した融点及び分子量を満たし、かつ脂肪族化合物に属するものであれば、適宜採用されてもよい。
【0023】
<射出成型品1及び中空成型品2の第1滑剤の含有量>
第1滑剤の含有率が、200~1500ppmであり、好ましくは500~1500ppmであり、より好ましくは750~1200ppmであり、200ppmより少ないと内部への再溶解により射出成型品1のねじ山11aと中空成型品2にねじ山21aとのブロッキングが起き、1500ppmより多いと成型後に第1滑剤が表面に過大にブリードして粉吹き状になってしまうおそれがある。
【0024】
<射出成型品1及び中空成型品2の第2滑剤>
射出成型品1及び中空成型品2は、融点が100℃未満である第2滑剤をさらに含有する。第2滑剤は、60℃未満の常温環境内でブリードしにくいものであるため、第1滑剤のみの場合と比較して、第1滑剤の含有率を少なめにすることができる。換言すれば、上記高温環境内では第1滑剤が効果を発揮する含有率、上記常温環境内では第2滑剤が効果を発揮すれる含有率の実現が期待できる。第2滑剤は、脂肪族化合物に属する脂肪族モノアミドや脂肪族ビスアミドのうち、例えば、不飽和高級脂肪酸アミドであり、好ましくはエルカ酸アミド、より好ましくはオレイン酸アミドである。第2滑剤の含有率は、500~1000ppmであり、より好ましくは600~900ppmであり、より好ましくは700~800ppmである。
【0025】
<射出成型品1及び中空成型品2の各部位の比率や寸法等>
実施形態としての効果を得るには、図2に示すとおり、射出成型品1のねじ山11a及び中空成型品2のねじ山21aのピッチpは、2.0mm以下であり、好ましくは1.5mm以下で、より好ましくは1.0mm以下、さらにより好ましくは0.8mm以下で、2.0mmより大きいと、ねじ山11a及びねじ山21aの径も相対的に大きくなることから、射出成型品1に加わる回転モーメントが相対的に大きく、射出成型品1のねじ山11aと中空成型品2にねじ山21aとのブロッキングが起きても射出成型品1が回転しやすい。
射出成型品1のねじ山11a及び中空成型品2のねじ山21aの高さhは、0.5mm以上であり、好ましくは0.65mm以上で、より好ましくは0.8mm以上で、0.5mmより小さいと、ねじ山11aとねじ山21aとの接触面積が相対的に狭くなることから、射出成型品1に加わる回転モーメントが相対的に小さくかつ射出成型品1のねじ山11aと中空成型品2にねじ山21aとのブロッキングが起きても射出成型品1が回転しやすい。また、高さhは、好ましくは0.3~1.0mmで、より好ましくは0.5~0.8mmである。
射出成型品1の外径1wは、10mm以下で、好ましくは8.5mm以下で、より好ましくは7mm以下で、10mmより大きいと射出成型品1に加わる回転モーメントが相対的に大きく、射出成型品1のねじ山11aと中空成型品2にねじ山21aとのブロッキングが起きても射出成型品1が回転しやすい。
射出成型品1の外径1wと、中空成型品2の突出部21と収容部22との境界部分22bに近接する収容部22の外径22wとの比率は、1:2.5以下で、好ましくは1:1.8以下で、より好ましくは1:1.2以下で、1:2.5より大きいと射出成型品1の回転に伴う突出部21のねじれに対する収容部22の応力が相対的に大きく、射出成型品1のねじ山11aと中空成型品2にねじ山21aとのブロッキングが起きても射出成型品1が回転しやすい。
なお、射出成型品1のねじ山11a及び中空成型品2のねじ山21aのピッチp及び高さhは、射出成型品1の外径1wを含む射出成型品1及び中空成型品2のサイズ(厚み、容量、全長等含む。)に応じたものでよい。射出成型品1の厚みは、0.5~2.0mmでもよく、好ましくは0.8~1.2mmである。中空成型品2の厚みは、0.3~1.5mmでもよく、好ましくは0.4~1.0mmである。中空成型品2の容量に限定はなく、50ml以下でもよく、好ましくは30ml以下であり、より好ましくは10ml以下である。また、中空成型品2がさらに小型の場合、7ml以下でもよく、好ましくは5ml以下であり、より好ましくは3ml以下である。
【実施例
【0026】
本液体調味料充填容器の実施例及び比較例について、表1及び2を参照しつつ説明する。
実施例及び比較例における試験(以下、「本試験」ともいう。)は、所定の仕様の射出成型品(蓋体)及び中空成型品(容器本体)を採用し、射出成型品が液体調味料を有する中空成型品に装着された状態で、所定の高温空間内に所定の時間放置後、上記射出成型品と上記中空成型品とのブロッキングの度合い及びこれらの分けやすさを5段階(1が最も悪い、5が最も良い)評価するものとする。
【0027】
以下、本試験の共通条件並びに実施例及び比較例の条件を列挙する。
【0028】
<本試験の共通条件>
射出成型品:第1滑剤=EBO(融点=100℃以上、分子量=589)、第2滑剤=オレイン酸アミド(融点=100℃未満)、主成分=ポリエチレン又はポリオレフィン系樹脂、ねじ山のピッチ及び高さ=1.25mm及び0.65mm、外径=8.5mm、厚み=1.0mm
中空成型品:成型方法=押出ブロー、第1滑剤・第2滑剤・主成分・ねじ山のピッチ及び高さ=射出成型品と同等、形状:細長い円筒状、容量=6ml、厚み=0.5mm
射出成型品及び中空成型品における第2滑剤の含有率=750ppm
試験環境:射出成型品が液体調味料を有する中空成型品に装着された状態の本液体調味料充填容器を複数個収納した箱を40℃の室内に7日間放置した。
【0029】
<実施例1>
射出成型品:第1滑剤の含有率=1000ppm、中空成型品:第1滑剤の含有率=0
<実施例2>
射出成型品:第1滑剤の含有率=0、中空成型品:第1滑剤の含有率=1000ppm
<実施例3>
射出成型品:第1滑剤の含有率=500ppm、中空成型品:第1滑剤の含有率=500ppm
<実施例4>
射出成型品:第1滑剤の含有率=200ppm、中空成型品:第1滑剤の含有率=0
<実施例5>
射出成型品:第1滑剤の含有率=350ppm、中空成型品:第1滑剤の含有率=0
<実施例6>
射出成型品:第1滑剤の含有率=750ppm、中空成型品:第1滑剤の含有率=0
<実施例7>
射出成型品:第1滑剤の含有率=1500ppm、中空成型品:第1滑剤の含有率=0
<実施例8>
射出成型品:第1滑剤の含有率=2000ppm、中空成型品:第1滑剤の含有率=0
【0030】
<比較例1>
射出成型品:第1滑剤の含有率=0、中空成型品:第1滑剤の含有率=1000ppm
【0031】
<実施例及び比較例の補足>
実施例1~3では射出成型品及び中空成型品における第1滑剤の含有率の差異(0、500ppm、又は1000ppm)、実施例1及び実施例4~8では射出成型品のみでの第1滑剤の含有率の差異(200~2000ppm)について、それぞれ比較例1と共に考察するものである。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
<実施例1~3の考察>
表1に示すとおり、上記実施例よれば、射出成型品の第1滑剤の含有率、中空成形品の第1滑剤の含有率、射出成型品及び中空成形品の第1滑剤の含有率の合計値が、それぞれ1000ppmだと、最も良い評価に至った。また、上記実施例と比較例1とを対比して、射出成型品及び中空成形品の第1滑剤の含有率がゼロの場合、最も悪い評価とした。
なお、実施例6によれば、射出成型品の第1滑剤の含有率が750ppmであっても最も良い評価に至っている。
【0035】
<実施例1及び実施例4~8の考察>
表2に示すとおり、上記実施例によれば、射出成型品の第1滑剤の含有率が350ppm以下だと最も良い評価には至らなかったが、750ppm以上だと最も良い評価に至った。また、上記実施例と比較例1とを対比して、少なくとも射出成型品の第1滑剤の含有率がゼロの場合、最も悪い評価とした。
【符号の説明】
【0036】
T 液体調味料充填容器
1 射出成型品
11a ねじ山
2 中空成型品
21 突出部
21a ねじ山
22 収容部
図1
図2