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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-24
(45)【発行日】2024-07-02
(54)【発明の名称】打込機
(51)【国際特許分類】
   B25C 7/00 20060101AFI20240625BHJP
   B25C 1/06 20060101ALI20240625BHJP
【FI】
B25C7/00 Z
B25C1/06
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2019231363
(22)【出願日】2019-12-23
(65)【公開番号】P2021098256
(43)【公開日】2021-07-01
【審査請求日】2022-08-31
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000005094
【氏名又は名称】工機ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】清原 大樹
(72)【発明者】
【氏名】茂 哲仁
(72)【発明者】
【氏名】伊禮 博晃
【審査官】大光 太朗
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-052274(JP,A)
【文献】特開2017-159436(JP,A)
【文献】特開2010-046775(JP,A)
【文献】特開2001-047380(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25C 7/00
B25C 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に沿って延び、止具を収容可能なマガジンと、
前記第1方向の一方側に設けられ、前記マガジンから前記止具が供給される射出部と、
前記射出部が取り付けられたハウジングと、
前記第1方向と交差する方向に作動可能に設けられ、かつ、前記射出部に供給される前記止具を打撃して対象物に打ち込むことの可能な打撃部と、
先端が前記対象物に接触することで移動可能に設けられるプッシュレバーと、
を有する、打込機であって、前記第1方向の一方側において、前記第1方向と前記打撃部の作動方向との両方と交差する第2方向の一方側に位置する第1接触部と、
前記第1方向の他方側において、前記第2方向の一方側に位置する第2接触部と、
前記プッシュレバーの先端に取り付け及び取り外しが可能なキャップと、
前記マガジンに対して前記第2方向の一方側に設けられ、前記キャップの内側に挿入されて前記キャップの前記第2方向の一方側の面が外部に露出した状態で前記キャップを保持する保持部と、
を有し、前記キャップは、前記キャップの前記第2方向の一方側の面と前記保持部との間に前記第2方向で空間を備えるよう前記保持部に保持され、前記保持部に保持された状態で、前記第1接触部と、前記第2接触部と、前記キャップとを頂点とする仮想平面に対して、前記マガジンが交差しないように構成され、打込機が表面が平坦な相手材に接触した際に前記第2方向の一方側の面が受ける力により前記空間の範囲内で弾性変形可能とされている、打込機。
【請求項2】
前記ハウジングは、
前記打撃部の作動方向に沿って延び、前記打撃部が作動可能に収納された筒部と、
前記第1方向に沿って延び、前記第1方向の一方側が前記筒部に接続されハンドルと、
前記第1方向に沿って延び、前記第1方向の一方側が前記筒部に接続されるとともに、前記打撃部の作動方向で前記ハンドルと前記マガジンとの間に配置され、前記打撃部を作動させる電動モータを内部に収容するモータケースと、
を有し、
前記マガジンに収容された前記止具を直線状に前記射出部へ送るフィーダが設けられ、
前記射出部は、前記筒部に取り付けられ、
前記マガジンは、前記射出部に取り付けられ、
前記モータケースは、前記第2方向において、前記マガジンよりも前記第2方向の一方側に突出して設けられ、
前記キャップは、前記保持部に保持された状態で、前記第2方向の一方側の面が前記モータケースよりも前記第2方向の一方側へ突出し、前記第1接触部と、前記第2接触部と、前記キャップとを頂点とする仮想平面に対して、前記マガジン及び前記モータケースが交差しないように構成されている、請求項1記載の打込機。
【請求項3】
前記打撃部は、前記止具を打撃する打ち込み方向、及び前記打ち込み方向とは逆の戻り方向に作動可能であり、
前記電動モータは、前記打撃部を前記戻り方向に作動させ、
前記ハンドルの前記第1方向の他方側に接続された電源取り付け部が、更に設けられ、
前記電源取り付け部は、前記電動モータに電力を供給する電池パックを着脱可能であり、
前記第2接触部は、前記電源取り付け部に設けられている、請求項2記載の打込機。
【請求項4】
前記打撃部の作動方向で、前記第2接触部は、前記第1接触部及び前記保持部に取り付けられた前記キャップとは異なる位置に設けられている、請求項1記載の打込機。
【請求項5】
前記打撃部を前記打ち込み方向に作動させる駆動部が、前記筒部に設けられている、請求項3記載の打込機。
【請求項6】
前記保持部は、前記マガジンに複数設けられている、請求項1乃至5の何れか1項記載の打込機。
【請求項7】
第1方向に沿って延び、止具を収容可能なマガジンと、
前記第1方向の一方側に設けられ、前記マガジンから前記止具が供給される射出部と、
前記射出部が取り付けられたハウジングと、
前記第1方向と交差する方向に作動可能に設けられ、かつ、前記射出部に供給される前記止具を打撃して対象物に打ち込むことの可能な打撃部と、
先端が前記対象物に接触することで移動可能に設けられるプッシュレバーと、
を有する、打込機であって、前記プッシュレバーの先端に取り付け及び取り外しが可能なキャップと、
前記マガジンに対して前記第1方向と前記打撃部の作動方向との両方と交差する第2方向の一方側に設けられ、かつ、前記キャップの内側に挿入されて前記キャップを前記第2方向の一方側の面が外部に露出した状態で保持する保持部と、
前記マガジンの側壁を覆う板状部を有するカバーと、
を有し、
前記キャップは、前記キャップの前記第2方向の一方側の面と前記保持部との間に前記第2方向で空間を備えるように前記保持部に保持され、前記保持部に保持されている際に、前記第2方向の一方側の面が前記カバーの板状部よりも前記第2方向の一方側へ突出し、打込機が表面が平坦な相手材に接触した際に前記第2方向の一方側の面が受ける力により前記空間の範囲内で弾性変形可能とされている、打込機。
【請求項8】
前記保持部は、前記キャップの先端が前記第2方向の一方側で外側を向いた状態で前記キャップを保持し、
前記キャップの先端は、円形である、請求項1乃至7の何れか1項記載の打込機。
【請求項9】
前記射出部における前記第1方向で、前記マガジンに接触している箇所とは反対の箇所にプロテクタが取り付けられている、請求項1乃至8の何れか1項記載の打込機。
【請求項10】
前記第2方向で、前記プロテクタの幅は、前記射出部の幅以上である、請求項9記載の打込機。
【請求項11】
前記プロテクタは、エラストマ製である、請求項9または10記載の打込機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、打撃部と、止具を収容可能なマガジンと、を有する打込機に関する。
【背景技術】
【0002】
打撃部と、止具を収容可能なマガジンと、を有する打込機が、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された打込機は、打撃部としてのドライバと、ドライバが収容されたハウジングと、ハウジングに接続されたハンドルと、射出部としての打ち出し部と、打ち出し部に取り付けられたマガジンと、を有する。保護部材が、打ち出し部に装着されている。保護部材は、プラスチックまたはゴム等の可撓性のある材料製である。
【0003】
特許文献1に記載された打込機は、止具を打ち込む対象物の表面に横向きに置かれると、保護部材が対象物に接触する。このため、打ち出し部が対象物に接触することを防止でき、打ち出し部を保護できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2005-7545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明者は、対象物の表面に打込機が置かれると、マガジンが対象物に接触してマガジンが変形したり、対象物が傷付く可能性がある、という課題を認識した。
【0006】
また、対象物の表面に打込機が置かれた状態でマガジンに落下物が接触するとマガジンが変形したり、打込機が、マガジンが対象物に接触するように落下するとマガジンが変形し、かつ対象物が傷付く可能性がある、という課題を認識した。
【0007】
本発明の目的は、マガジンの変形及び対象物の傷付きを抑制することができる打込機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態の打込機は、第1方向に沿って延び、止具を収容可能なマガジンと、前記第1方向の一方側に設けられ、前記マガジンから前記止具が供給される射出部と、前記射出部が取り付けられたハウジングと、前記第1方向と交差する方向に作動可能に設けられ、かつ、前記射出部に供給される前記止具を打撃して対象物に打ち込むことの可能な打撃部と、先端が前記対象物に接触することで移動可能に設けられるプッシュレバーと、を有する、打込機であって、前記第1方向の一方側において、前記第1方向と前記打撃部の作動方向との両方と交差する第2方向の一方側に位置する第1接触部と、前記第1方向の他方側において、前記第2方向の一方側に位置する第2接触部と、前記プッシュレバーの先端に取り付け及び取り外しが可能なキャップと、前記マガジンに対して前記第2方向の一方側に設けられ、前記キャップの内側に挿入されて前記キャップの前記第2方向の一方側の面が外部に露出した状態で前記キャップを保持する保持部と、を有し、前記キャップは、前記キャップの前記第2方向の一方側の面と前記保持部との間に第2方向で空間を備えるように前記保持部に保持され、前記保持部に保持された状態で、前記第1接触部と、前記第2接触部と、前記キャップとを頂点とする仮想平面に対して、前記マガジンが交差しないように構成され、打込機が表面が平坦な相手材に接触した際に前記第2方向の一方側の面が受ける力により前記空間の範囲内で弾性変形可能とされている。
一実施形態の打込機は、第1方向に沿って延び、止具を収容可能なマガジンと、前記第1方向の一方側に設けられ、前記マガジンから前記止具が供給される射出部と、前記射出部が取り付けられたハウジングと、前記第1方向と交差する方向に作動可能に設けられ、かつ、前記射出部に供給される前記止具を打撃して対象物に打ち込むことの可能な打撃部と、先端が前記対象物に接触することで移動可能に設けられるプッシュレバーと、を有する、打込機であって、前記プッシュレバーの先端に取り付け及び取り外しが可能なキャップと、前記マガジンに対して前記第1方向と前記打撃部の作動方向との両方と交差する第2方向の一方側に設けられ、かつ、前記キャップの内側に挿入されて前記キャップを前記第2方向の一方側の面が外部に露出した状態で保持する保持部と、前記マガジンの側壁を覆う板状部を有するカバーと、を有し、前記キャップは、前記キャップの前記第2方向の一方側の面と前記保持部との間に前記第2方向で空間を備えるように前記保持部に保持され、前記保持部に保持されている際に、前記第2方向の一方側の面が前記カバーの板状部よりも前記第2方向の一方側へ突出し、打込機が表面が平坦な相手材に接触した際に前記第2方向の一方側の面が受ける力により前記空間の範囲内で弾性変形可能とされている
【発明の効果】
【0009】
一実施形態の打込機によれば、マガジンの変形及び対象物の傷付きを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態である打込機の外観を示す側面図である。
図2】打込機の本体部内を示す側面断面図である。
図3】打込機のハンドル内及びモータケース内を示す側面断面図である。
図4】打込機の外観を示す背面図である。
図5】打込機をマガジンの下方から見た斜視図である。
図6A】打込機のマガジンからノーズキャップが取り外されている状態の底面図である。
図6B】打込機のマガジンにノーズキャップが取り付けられた状態の底面図である。
図7】打込機が対象物の表面に3箇所で接触した例を示す斜視図である。
図8】打込機のノーズ部にプロテクタを取り付けた例を示す斜視図である。
図9図8に示す打込機の正面図である。
図10図7に示す打込機が、対象物の表面に置かれた状態を示す側面図である。
図11】打込機のマガジンに止具をセットする状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明における打込機の一実施形態を図面を参照して説明する。
【0012】
図1図2及び図3に示す打込機10は、ハウジング11、打撃部12、マガジン13、電動モータ14、動力伝達部15、制御部16、電池パック17及びカウンタウェイト18を有する。ハウジング11は、金属及び合成樹脂で構成されており、ハウジング11は、筒形状の本体部19と、本体部19に接続されたハンドル20と、本体部19に接続されたモータケース21と、を有する。装着部22がハンドル20及びモータケース21に接続されている。
【0013】
打撃部12は、本体部19の内外に亘って設けられている。打撃部12は、金属製のプランジャ23及び金属製のドライバブレード24を有する。プランジャ23は、本体部19内に収納されている。ドライバブレード24は、プランジャ23に固定されている。プランジャシャフト25が、本体部19内に固定して設けられている。打撃部12は、プランジャシャフト25に取り付けられ、かつ、プランジャシャフト25に対して中心線A1に沿った方向に作動可能である。中心線A1は、プランジャシャフト25の中心を通る仮想線である。
【0014】
カウンタウェイト18は、本体部19内に設けられている。カウンタウェイト18は、打撃部12が作動した場合に、ハウジング11が受ける反動を抑制する。カウンタウェイト18は、プランジャシャフト25に取り付けられ、かつ、プランジャシャフト25に対して中心線A1に沿った方向に作動可能である。
【0015】
スプリング26が本体部19内に配置され、スプリング26は、中心線A1に沿った方向でプランジャ23とカウンタウェイト18との間に配置されている。スプリング26は、金属製のコイルスプリングであり、スプリング26は、中心線A1に沿った方向に伸縮可能である。
【0016】
ウェイトバンパ27及びプランジャバンパ28が、本体部19内に設けられている。ウェイトバンパ27及びプランジャバンパ28は、共に合成ゴム製である。プランジャ23は、プランジャバンパ28に近づく方向の付勢力を、スプリング26から受ける。カウンタウェイト18は、ウェイトバンパ27に近づく方向の付勢力を、スプリング26から受ける。
【0017】
図1において、プランジャ23がプランジャバンパ28に近づく作動方向、及びその場合における打撃部12の作動方向を、打ち込み方向B1と定義する。なお、打撃部12の打ち込み方向B1は、打撃部12の下降と呼ぶことも可能である。また、プランジャ23がプランジャバンパ28から離間する作動方向、及びその場合における打撃部12の作動方向を、戻り方向B2と定義する。なお、打撃部12の戻り方向B2は、打撃部12の上昇と呼ぶことも可能である。
【0018】
電池パック17は、装着部22に対して取り付け及び取り外し可能であり、電池パック17は、収容ケース29と、収容ケース29内に収容した複数の電池セルとを有する。電池セルは、充電及び放電が可能な二次電池であり、電池セルは、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、リチウムイオンポリマー電池、ニッケルカドミウム電池の何れかを用いることができる。電池パック17は直流電源であり、電池パック17の電力は電動モータ14に供給される。本体側端子が装着部22に設けられており、電池側端子が電池パック17に設けられている。電池パック17を装着部22に取り付けると、本体側端子と電池側端子とが電気的に接続される。
【0019】
制御部16は装着部22内に設けられており、制御部16は、マイクロコンピュータ、インバータ回路を有する。トリガ30及びトリガスイッチ31がハンドル20に設けられており、ユーザがトリガ30に操作力を加えるとトリガスイッチ31がオンし、トリガ30に対する操作力が解除されると、トリガスイッチ31がオフする。トリガスイッチ31の信号は、マイクロコンピュータに入力される。本体部19内にウェイト検出スイッチ32が設けられている。ウェイト検出スイッチ32は、中心線A1方向におけるカウンタウェイト18の位置を検出して信号を出力する。ウェイト検出スイッチ32の信号は、マイクロコンピュータに入力される。
【0020】
電動モータ14は、ロータ33及びステータ34を有し、駆動軸35がロータ33に連結されている。電動モータ14は、電池パック17から電力が供給されると駆動軸35が回転する。位相検出センサが、モータケース21内に設けられている。位相検出センサは、駆動軸35の回転方向における位相を検出して信号を出力する。
【0021】
減速機36がモータケース21内に配置されている。減速機36は、遊星歯車機構、入力要素37及び出力要素38を有し、入力要素37は駆動軸41に連結されている。駆動軸35の回転力が減速機36に伝達されると、減速機36は、出力要素38の回転速度が入力要素37の回転速度よりも低速となる。電動モータ14及び減速機36は、中心線A2を中心として同心状に配置されている。打込機10を側面視した図2において、中心線A1と中心線A2とが直角に交差するように配置されている。
【0022】
動力伝達部15は、出力要素38の回転力を打撃部12の作動力に変換し、かつ、出力要素38の回転力をカウンタウェイト18の作動力に変換する。動力伝達部15は、複数のギヤ39,40,77、第1係合部42、第2係合部43を有する。ギヤ39は、出力要素38に固定されている。ギヤ40は、ギヤ39及びギヤ77に噛み合わされている。第1係合部42は、ギヤ39,40にそれぞれ設けられている。第2係合部43は、ギヤ77に設けられている。
【0023】
第1係合部42は、ギヤ39,40が回転すると、プランジャ23にそれぞれ係合及び解放可能である。第2係合部43は、ギヤ77が回転すると、カウンタウェイト18に係合及び解放可能である。
【0024】
回転規制機構が、モータケース21内に設けられている。回転規制機構は、出力要素38に対して係合及び解放が可能である。回転規制機構は、プランジャ23から出力要素38に回転力が伝達された場合に、その回転力で出力要素38が逆回転することを阻止する。また、回転規制機構は、出力要素38が電動モータ14の回転力で正回転することを阻止しない。
【0025】
ノーズ部44が、本体部19に取り付けられている。ノーズ部44は、本体部19から、中心線A1に沿った方向に突出されている。ノーズ部44は、ブレードガイド45及びガイドプレート46を有する。ブレードガイド45は、ねじ部材47によって本体部19に固定されている。ガイドプレート46は、ねじ部材47によってブレードガイド45に固定されている。プッシュレバー48が、ノーズ部44に取り付けられている。プッシュレバー48の一部は、ブレードガイド45とガイドプレート46との間に配置されている。ユーザは、止具を相手材W1に打ち込む作業時に、プッシュレバー48の先端を対象物W1に対して接触及び離間させることが可能である。対象物W1は、建築物の床、例えば、フローリングである。プッシュレバー48は、ノーズ部44に対して中心線A1に沿った方向に移動可能である。
【0026】
マガジン13は、ノーズ部44及びモータケース21により支持されている。射出路49が、ノーズ部44とマガジン13との間に設けられている。ドライバブレード24は、射出路49内で中心線A1に沿った方向に移動可能である。ノーズ部44は、ドライバブレード24の移動をガイドし、かつ、プッシュレバー48の移動をガイドする。
【0027】
マガジン13は、図1における中心線A1に沿った方向において、プッシュレバー48の先端と、モータケース21との間に配置されている。マガジン13は、図11に示すように、マガジン本体13A、ロック部材13B及びマガジンベース13Cを有する。マガジン本体13Aは、ノーズ部44及びモータケース21に対して固定されている。マガジン本体13Aは、2つの側壁58,59を有する。2つの側壁58,59は、一例として金属製である。2つの側壁58,59は、幅方向D1で間隔をおいて配置されている。マガジン13は、側壁58と側壁59との間に止具50を収容可能である。側壁58,59は、止具50の送り方向C1に沿って配置され、かつ、互いに平行である。
【0028】
マガジンベース13Cは、マガジン本体13Aに対し送り方向C1に沿って移動可能である。マガジン本体13Aのうち、送り方向C1でノーズ部44から最も離れた個所に露出部13Dが取り付けられている。露出部13Dは、ユーザが掴むツマミである。ロック部材13Bが、マガジン本体13Aに設けられている。マガジンベース13Cをマガジン本体13A内へ進入させ、かつ、ロック部材13Bが操作されると、マガジンベース13Cが、マガジン本体13Aに対して固定される。ロック部材13Bが解除されると、マガジンベース13Cをマガジン本体13Aから引き出し可能である。
【0029】
ユーザが、マガジン13内への止具50をセットする場合は、先ず、ユーザが露出部13Dを掴み、図11のようにマガジンベース13Cをマガジン本体13Aから引き出す。さらに、ユーザは、止具50群をマガジン本体13Aの下方から接近させ、かつ、止具50群を側壁58と側壁59との間に進入させた後、止具50群をマガジン本体13A内に位置させる。次いで、ユーザは、マガジンベース13Cをノーズ部44に近づけるようにスライドさせて停止し、ロック部材13Bを操作する。その結果、マガジンベース13Cが、マガジン本体13Aに対して固定される。
【0030】
マガジン13は、止具50を複数収容する。フィーダ51がマガジン13に設けられており、フィーダ51は、マガジン13に対して直線状に移動可能である。フィーダ51は、スプリング51Aによって付勢されており、フィーダ51は、マガジン13に収容された止具50を、送り方向C1に沿って射出路49へ送る。図1の打込機10は、打ち込み方向B1と送り方向C1とが、互いに交差して、一例として略直角に配置されている例である。
【0031】
図2に示すように、プッシュレバースイッチ52が、マガジン13に設けられている。プッシュレバースイッチ52は、中心線A1に沿った方向におけるプッシュレバー48の位置に基づいて、プッシュレバー48が対象物W1に接触しているか、または離間しているかを検出して信号を出力する。プッシュレバースイッチ52の信号は、コントローラに入力される。
【0032】
図1に示すノーズキャップ53が設けられており、ノーズキャップ53は、図2のようにプッシュレバー48の先端に対する取り付けること、プッシュレバー48の先端から取り外すことが可能である。ノーズキャップ53は、合成樹脂製または合成ゴム製である。ノーズキャップ53は、図1及び図6Bに示すように、円板部54と、円板部54に接続された取り付け部53Bと、を有する。円板部54は、円形であり、孔55が円板部54を貫通して設けられている。取り付け部53Bは筒形状であり、取り付け部53Bの先端に係合部53Aが設けられている。
【0033】
図6A及び図6Bのように、キャップ支持部60が、一方の側壁58に複数、例えば、2個設けられている。キャップ支持部60は、3個以上設けられていてもよい。図6Aは、2つのキャップ支持部60が、送り方向C1で間隔をおいて配置された例である。キャップ支持部60は、筒形状の保持部60Bと、保持部60Bに設けた係合部60Aと、を有する。キャップ支持部60は、側壁58の表面から幅方向D1に沿って突出されている。図6A及び図6Bは、打撃部12の作動方向に沿った中心線A1に対して交差する第1平面の一例である。具体的には、中心線A1に対して垂直であり、かつ、送り方向C1に沿った第1平面の一例である。
【0034】
ユーザは、プッシュレバー48の先端から取り外したノーズキャップ53を、図6Bのようにキャップ支持部60に取り付けること、及びノーズキャップ53をキャップ支持部60から取り外すこと、ができる。
【0035】
ユーザがノーズキャップ53をキャップ支持部60に取り付ける場合は、図6Bに示すように、ノーズキャップ53をキャップ支持部60に近づける。さらに、ノーズキャップ53をキャップ支持部60に接触させ、かつ、押圧力P1を加える。すると、取り付け部53Bが、保持部60Bによって押し広げられ、係合部53Aと係合部60Aとが係合され、ノーズキャップ53が、キャップ支持部60に取り付けられる。ノーズキャップ53は、円板部54は、マガジン13の幅方向D1で、外側を向いた状態で支持される。
【0036】
図6Bのように、ノーズキャップ53がキャップ支持部60に取り付けられていると、ノーズキャップ53の先端である円板部54は、側壁58の表面から、マガジン13の幅方向D1に沿った方向において、突出量L1が突出されている。なお、ノーズキャップ53がキャップ支持部60に取り付けられた状態で、円板部54とキャップ支持部60との間に空間101が存在する。
【0037】
ユーザがノーズキャップ53をキャップ支持部60から取り外す場合は、ユーザがノーズキャップ53を掴み、かつ、ノーズキャップ53を側壁58から離間させる向きに引く。すると、取り付け部53Bが弾性変形し、かつ、係合部53Aが係合部60Aから解放される。このため、ノーズキャップ53は、図6Aのようにキャップ支持部60から取り外される。
【0038】
また、カバー56が、マガジン13の側壁58に取り付けられている。カバー56は、ねじ部材57によって側壁58に固定されている。カバー56は、一例として合成樹脂製である。図4は、中心線A1に沿い、かつ、送り方向C1に対して交差する第2平面の一例である。図4において、中心線A1に対して交差する、例えば、直角な方向は、マガジン13の幅方向D1と定義可能である。側壁58とカバー56とは、マガジン13の幅方向D1で並べて配置されている。
【0039】
さらに、カバー56は、第1接触部61を有する。第1接触部61は、マガジン13の幅方向D1において、ノーズ部44の側方に配置されている。第1接触部61は、側壁58の表面から、マガジン13の幅方向D1に沿った方向において、突出量L2が突出されている。突出量L2は突出量L1よりも大きい。
【0040】
図1に示す装着部22は、第2接触部62を有する。第2接触部62は、中心線A1に沿った方向で、第1接触部61とは異なる位置に配置されている。第2接触部62は、中心線A1に沿った方向で、中心線A2とハンドル20との間に配置されている。モータケース21は、中心線A2に沿った方向で、本体部19と第2接触部62との間に配置されている。第2接触部62は、図4に示すマガジン13の幅方向D1で、側壁58の表面から突出量L3で突出されている。
【0041】
さらに、第3接触部63が、本体部19の表面に設けられている。第3接触部63は、中心線A1に沿った方向でウェイトバンパ27が配置されている位置と同じ位置に配置されている。第3接触部63は、図4におけるマガジン13の幅方向D1で、側壁58の表面から突出量L4で突出されている。そして、第2接触部62は、中心線A1に沿った方向で、第1接触部61と第3接触部63との間に配置されている。
【0042】
さらに、ノーズキャップ53がキャップ支持部60に取り付けられていると、図4に示すノーズキャップ53の先端は、仮想線E1に対して、側壁58の表面から離間するように突出されている。仮想線E1は、第1接触部61と第2接触部62とを結ぶ直線である。なお、仮想線E1は、側壁58の表面のうち、プッシュレバー48の先端に最も近い箇所を通る。さらに、側壁58の表面の全部は、図4に示すマガジン13の幅方向D1において、仮想平面E2と、中心線A1との間に位置する。仮想平面E2は、第1接触部61と第2接触部62とノーズキャップ53の先端とをそれぞれ頂点とする3角形の平面である。
【0043】
次に、ユーザが、図2のように、ノーズキャップ53をプッシュレバー48の先端48Aに取り付けた状態で、打込機10を使用する例を説明する。まず、ユーザが、ノーズキャップ53を対象物W1から離間させ、かつ、トリガ30に対する操作力を解除していると、制御部16は、電動モータ14を停止させている。このため、打撃部12は待機位置で停止し、かつ、カウンタウェイト18は待機位置で停止している。ここで、打撃部12の待機位置は、プランジャ23がプランジャバンパ28から離間されている状態であり、カウンタウェイト18の待機位置は、カウンタウェイト18がウェイトバンパ27から離間されている状態である例を説明する。つまり、第1係合部42はプランジャ23に係合され、第2係合部43は、カウンタウェイト18に係合されている。打撃部12が待機位置で停止していると、回転規制機構は、駆動軸35が逆回転することを防止している。
【0044】
そして、ユーザが、ノーズキャップ53の円板部54を対象物に押し付けてプッシュレバー48を作動させ、かつ、トリガ30に操作力を付加すると、制御部16は、電動モータ14を回転させる。電動モータ14の回転力は、減速機36を経由して動力伝達部15に伝達される。すると、打撃部12は、戻り方向B2で作動し、かつ、カウンタウェイト18はウェイトバンパ27から離間するように作動、つまり、下降する。
【0045】
第1係合部42がプランジャ23から解放されると、打撃部12が上死点から下死点に向けて打ち込み方向B1で作動する。このため、ドライバブレード24は、射出路49へ送られた止具50を1個打撃し、止具50がノーズキャップ53の孔55を通過して対象物W1に打ち込まれる。さらに、プランジャ23がプランジャバンパ28に衝突し、プランジャバンパ28は、打撃部12の運動エネルギの一部を吸収する。また、第2係合部43がカウンタウェイト18から解放されると、カウンタウェイト18は、ウェイトバンパ27に近づく。カウンタウェイト18がウェイトバンパ27に衝突し、ウェイトバンパ27は、カウンタウェイト18の運動エネルギの一部を吸収する。このように、カウンタウェイト18が打撃部12とは逆向きに作動するため、ハウジング11の振動が抑制される。
【0046】
その後、第1係合部42がプランジャ23に係合すると、打撃部12は戻り方向B2で作動する。また、第2係合部43がカウンタウェイト18に係合すると、カウンタウェイト18は、ウェイトバンパ27から離間する向きで作動する。そして、打撃部12が待機位置に到達すると、制御部16は、電動モータ14を停止させる。このため、カウンタウェイト18も、待機位置で停止する。なお、打撃部12の待機位置は、プランジャがプランジャバンパ28に接触した位置、つまり、下死点であってもよい。この場合、カウンタウェイト18の待機位置は、カウンタウェイト18が、ウェイトバンパ27に接触した位置である。
【0047】
これに対して、ユーザは、図1のように、ノーズキャップ53をプッシュレバー48の先端48Aから取り外し、プッシュレバー48の先端を対象物W1に対して接触及び離間されることにより、打込機10を使用することも可能である。
【0048】
次に、ユーザがプッシュレバー48の先端から取り外したノーズキャップ53を、キャップ支持部60に取り付け、かつ、打込機10を対象物W1の表面に置く例を説明する。ここで、対象物W1の表面は、平坦であるものとする。すると、第1接触部61、第2接触部62及び第3接触部63が、対象物W1の表面に接触する。これは、打込機10の重心が、トリガ30付近に存在するためである。つまり、打込機10の重心は、第1接触部61、第2接触部62及び第3接触部63を頂点とする三角形の空間内に位置する。なお、ノーズキャップ53は、三角形の空間よりも外に位置し、ノーズキャップ53は、対象物W1の表面から離間されている。さらに、マガジン13も、対象物W1から離間されている。
【0049】
そして、ユーザが、片方の手の指をハンドル20と対象物W1との間に差し込み、ハンドル20を握ると、打込機10は、第1接触部61及び第2接触部62を支点として、ハウジング11が移動、つまり、揺動する。すると、第3接触部63が対象物W1の表面から離間し、かつ、ノーズキャップ53の先端が、図7のように対象物W1の表面に接触し、打込機10が停止する。打込機10が停止した時点において、第1接触部61、第2接触部62及びノーズキャップ53の先端という3個所、つまり3点で、対象物W1に接触しており、マガジン13は、対象物W1から離間されている。これは、マガジン13の幅方向D1において、側壁58の表面が、中心線A1と仮想平面E2との間に位置するためである。なお、ノーズキャップ53は2個あるが、同一要素であるため、ノーズキャップ53が対象物W1に接触している位置は、1箇所、つまり、1点として取り扱う。
【0050】
したがって、ユーザがハンドル20を手で握って対象物W1の表面から打込機10を持ち上げる場合に、マガジン13が対象物W1に接触してマガジン13が変形することを回避できる。
【0051】
さらに、図7に示すように打込機10が対象物W1に置かれている状態で、マガジン13の側壁59に木材等の落下物が接触して荷重F1が加わった場合の作用は、次の通りである。マガジン13の側壁58にノーズキャップ53が設けられ、マガジン13は、ノーズキャップ53を介して対象物W1により支持されている。このため、荷重F1に応じた衝撃力は、マガジン13及びノーズキャップ53を介して対象物W1で受けられる。したがって、マガジン13が受ける衝撃が低減され、マガジン13が変形することを抑制できる。
【0052】
マガジン13が受ける衝撃を緩和する作用は、主としてノーズキャップ53の弾性変形によって行われる。ここで、ノーズキャップ53とキャップ支持部60との間に空間101が形成されている。つまり、ノーズキャップ53は、空間101の範囲内で弾性変形が可能である。したがって、マガジン13が受ける衝撃を緩和する機能が向上されている。
【0053】
このようなノーズキャップ53及びキャップ支持部60によって、マガジン13の寿命を向上させることができる。また、マガジン本体13A及びマガジンベース13Cの変形を抑制できる。したがって、ユーザがマガジンベース13Cをマガジン本体13Aから引き出す操作が阻害されない。また、フィーダ51が、止具50をノーズ部44へ送る場合に、止具50とマガジン本体13Aとの摺動抵抗が増加せず、止具50の送り性能の低下を抑制できる。
【0054】
また、図7に示すように打込機10が対象物W1に置かれ、かつ、露出部13Dが対象物W1と接触している際に荷重F1が加わった場合、または、露出部13Dが対象物W1に接触するように打込機10が落下した場合、マガジンベース13C及びマガジン本体13Aが変形し、マガジンベース13Cのスムースな引き出しができなくなってしまう恐れがあるが、本実施形態では、マガジン13にノーズキャップ53が取り付けられていると、露出部13Dが対象物W1に接触することを抑制できる。したがって、マガジンベース13C及びマガジン本体13Aの変形を抑制できる。
【0055】
図9及び図10は、打込機10の参考例を示す。プロテクタ70が、ノーズ部44に取り付けられている。プロテクタ70は、エラストマ製、つまり、合成ゴム製である。プロテクタ70は、取付部71及び貫通穴90を有する。取付部71がノーズ部44の側面に係合されて、プロテクタ70がノーズ部44に取り付けられている。プロテクタ70がノーズ部44に取り付けられた状態で、ねじ部材47の頭部が貫通穴90内に位置する。ねじ部材47の頭部は、プロテクタ70の支持面72から突出していない。したがって、プロテクタ70の支持面72が、対象物W1の表面に接触した状態で、ねじ部材47の頭部が、対象物W1に接触することはない。
【0056】
さらに、プロテクタ70は取付部71がノーズ部44に係合されている。ユーザは、取付部71をノーズ部44係合させること、取付部71をノーズ部44から解放させることで、工具を使用することなく、ワンタッチでプロテクタ70をノーズ部44に着脱することができる。したがって、プロテクタ70の汚れまたは破損が生じた場合は、プロテクタ70を簡単に交換することができる。
【0057】
プロテクタ70は、ノーズ部44のうち、送り方向C1でマガジン13に接触している箇所とは反対の箇所に設けられている。中心線A1に沿い、かつ、中心線A2に対して垂直な平面である図9において、マガジン13の幅方向D1に沿った方向で、プロテクタ70の幅L5は、ノーズ部44の幅L6以上である。
【0058】
ユーザは、プロテクタ70をノーズ部44から取り外すことも可能である。プロテクタ70は支持面72を有する。支持面72は、ねじ部材47の頭部よりも前方に位置する。ここで、前方とは、中心線A2に沿った方向で、ノーズ部44から離間する方向である。支持面72は、中心線A2に対して垂直な平坦面である。
【0059】
さらに、本体部19の外面の一部は、被覆材76によって覆われており、被覆材76は、2つの支持面73,74を有する。被覆材76は、一例として合成樹脂製、または合成ゴム製である。2つの支持面73,74は、中心線A1に沿った方向に間隔をおいて配置されている。中心線A1に沿った方向において、支持面74は、支持面73と支持面72との間に配置されている。2つの支持面73,74は、被覆材76の外面のうち、中心線A2で最も前方に位置する。2つの支持面73,74は、中心線A2に対して垂直であり、かつ、中心線A2に対して略垂直な同一平面を構成する。3つの支持面72,73,74のうち、支持面72は、支持面73,74よりも前方に位置する。
【0060】
図10のように、対象物W1の表面が平坦であれば、ユーザは、3つの支持面72,73,74を対象物W1の表面に接触させた状態で、打込機10を対象物W1上に置くことが可能である。すると、3つの支持面72,73,74は、対象物W1の表面に接触する。打込機10は、図9のように、3つの支持面72,73,74に接する三角形の仮想面E3によって支持される。したがって、打込機10を対象物W1の表面に安定した状態で置ける。また、プロテクタ70及び被覆材76は、合成樹脂製または合成ゴム製であると、支持面72,73,74が対象物W1に接触しても、対象物W1に傷が付くことを防止できる。
【0061】
さらに、対象物W1が床であり、対象物W1に対して垂直な対象物W2としての壁があると、3つの支持面72,73,74を、対象物W1の表面に接触させた状態で、打込機10を中心線A1に沿った方向に移動させて、プッシュレバー48の先端を対象物W2に近づけ、止具50を対象物W2に打ち込むことが可能である。つまり、3つの支持面72,73,74は、プッシュレバー48を対象物W2に位置決めするガイドとして機能し、止具50が、対象物W2の表面に対して傾斜して打ち込まれることを防止できる。したがって、止具50を打ち込む仕上げ作業性が向上する。
【0062】
実施形態で説明した事項の技術的意味の一例は、次の通りである。止具50は、止具の一例である。マガジン13は、マガジンの一例である。ノーズ部44は、射出部の一例である。ハウジング11は、ハウジングの一例である。打撃部12は、打撃部の一例である。打込機10は、打込機の一例である。プッシュレバー48は、接触部材の一例である。ノーズキャップ53は、キャップの一例である。円板部54は、キャップの先端の一例である。キャップ支持部60は、保持部の一例である。
【0063】
送り方向C1は、第1方向の一例である。マガジン13の幅方向D1は、第2方向の一例である。側壁58は、側壁の一例である。本体部19は、筒部の一例である。ハンドル20は、ハンドルの一例である。打ち込み方向B1は、打ち込み方向の一例である。戻り方向B2は、戻り方向の一例である。電動モータ14は、電動モータの一例である。装着部22は、電源取り付け部の一例である。電池パック17は、電池パックの一例である。
【0064】
図4は、第2平面の一例である。第1接触部61は、“射出部の端部”の一例である。仮想線E1は、仮想線の一例である。中心線A1に沿った方向は、打撃部の作動方向の一例である。中心線A1は、打撃部の作動方向の中心線の一例である。仮想平面E2は、仮想平面の一例である。第2接触部62は、電源取り付け部の端部の一例である。スプリング26は、駆動部の一例である。
【0065】
打込機は、上記した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、駆動部は、圧縮空気の圧力で打撃部を作動させる蓄圧容器を含む。駆動部は、磁力で打撃部を作動させる磁石を含む。打撃部を戻し方向に作動させる動力伝達部として、ラック・アンド・ピニオン機構を用いることも可能である。第1接触部は、射出部に設けられていてもよいし、射出部に取り付けられた要素に設けられていてもよい。
【0066】
打込機は、カウンタウェイトを備えていなくてもよい。ハウジングは、打撃部を支持する要素であり、ボディ、ケース、フレーム、シェルを含む。接触部材は、射出部に対して移動可能に設けられた要素であり、レバー、アーム、プランジャ等を含む。止具は、棒形状の釘の他、アーチ形状のタッカを含む。なお、打込機が置かれる対象物は、止具を打ち込む対象物に代えて、コンクリートの床、金属製の作業台等であってもよい。
【符号の説明】
【0067】
10…打込機、11…ハウジング、12…打撃部、13…マガジン、14…電動モータ、17…電池パック、19…本体部、20…ハンドル、22…装着部、26…スプリング、44…ノーズ部、48…プッシュレバー、50…止具、53…ノーズキャップ、58…側壁、60…キャップ支持部、61…第1接触部、62…第2接触部、A1…中心線、B1…打ち込み方向、B2…戻り方向、C1…送り方向、D1…幅方向、E1…仮想線、E2…仮想平面
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11