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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-24
(45)【発行日】2024-07-02
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/16 20060101AFI20240625BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20240625BHJP
【FI】
G03G21/16 104
G03G21/00 530
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2020112406
(22)【出願日】2020-06-30
(65)【公開番号】P2022011339
(43)【公開日】2022-01-17
【審査請求日】2023-05-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】柿田 昭彦
【審査官】金田 理香
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-053312(JP,A)
【文献】特開2010-107694(JP,A)
【文献】特開2005-292634(JP,A)
【文献】特開2017-219671(JP,A)
【文献】特開2017-090676(JP,A)
【文献】特開2006-189478(JP,A)
【文献】特開2010-175836(JP,A)
【文献】特開2017-088265(JP,A)
【文献】特開2017-044817(JP,A)
【文献】特開2010-286636(JP,A)
【文献】特開2006-139121(JP,A)
【文献】特開2014-112175(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0166334(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 13/00
13/34-15/00
15/36
21/00-21/02
21/14-21/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機能部品が収容される骨格を構成する第一パネルと、
前記第一パネルの外面と対向する第二パネルと、
前記機能部品を駆動させる駆動部と、
前記第一パネルと前記第二パネルとの間の空間に通風する通風部と、
備える画像形成装置であって、
前記駆動部は、前記第二パネルにおける前記第一パネルと反対側に設けられており、前記機能部品を駆動させるための動力を発生する駆動源を備え、
前記通風部は、
前記画像形成装置の外表面の上壁部に形成された第一開口部近傍に設けられており、前記画像形成装置の外気を前記第一パネルと前記第二パネルとの間の前記空間に導入する第一ファンと、
前記画像形成装置の外表面の側壁部に形成された第二開口部近傍に設けられており、前記第一パネルと前記第二パネルとの間の前記空間の内気を前記画像形成装置の外に排出する第二ファンと、
を備え、
前記第一開口部及び前記第一ファンは、前記第一パネルと前記第二パネルとの間の前記空間の上方に設けられており、
前記第二開口部及び前記第二ファンは、前記第二パネルの外面と対向する位置に設けられている、
画像形成装置。
【請求項2】
前記駆動部は、前記第一パネルを貫通し、前記駆動源が発生した駆動力を前記機能部品に伝達する駆動軸を備える、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記駆動部は、前記駆動源と前記駆動軸とを連結する連結部を備え、
前記連結部は、前記第二パネルの外側に設けられている、
請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第二パネルの外面と対向する第三パネルを備え、
前記駆動源は、前記第三パネルの外面に取り付けられており、
前記第一ファンは、前記画像形成装置の外気を、前記第一開口部を介して前記第一パネルと前記第二パネル及び前記第三パネルとの間に導入し、
前記第二ファンは、前記第一パネルと前記第二パネル及び前記第三パネルとの間の内気を、前記第二開口部を介して前記画像形成装置の外に排出する、
請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記駆動部は、前記駆動軸に連結されるフライホイールを備え、
前記駆動軸は、前記第二パネル及び前記第三パネルを貫通する、
請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第一パネルに設けられており、前記駆動軸を支持する軸受を備える、
請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記機能部品は、対象物に画像を形成する画像形成部であり、
前記駆動部は、前記画像形成部を駆動させる第一駆動部である、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記画像形成部にトナーを供給するトナー供給部と、
前記トナー供給部を駆動させる第二駆動部と、
を備え、
前記第二駆動部は、前記第二パネルにおける前記第一パネルと反対側に設けられており、前記トナー供給部を駆動させるための動力を発生する駆動源を備える、
請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記画像形成部で発生する廃トナーを回収する廃トナー回収部と、
前記廃トナー回収部を駆動させる第三駆動部と、
を備え、
前記第三駆動部は、前記第二パネルにおける前記第一パネルと反対側に設けられており、前記廃トナー回収部を駆動させるための動力を発生する駆動源を備える、
請求項7又は請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記廃トナー回収部は、前記空間に設けられている、
請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記機能部品に前記対象物を供給する対象物供給部と、
前記対象物供給部を駆動させる第四駆動部と、
を備え、
前記第四駆動部は、前記第一パネルの外面に取り付けられている、
請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記第二パネルの外側に設けられる第一電源と、
前記空間を経由して前記第一電源及び前記機能部品を接続する電線と、
を備える請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記第一電源は、前記駆動部よりも外側に設けられている、
請求項12に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記第一パネルに設けられており、前記機能部品と接続されている端子を備え、
前記電線は、前記端子に接続される、
請求項12又は請求項13に記載の画像形成装置。
【請求項15】
複数組の前記機能部品及び前記駆動部を備え、
前記電線は、互いに対応する前記機能部品及び前記駆動部の前記駆動源に接続される束線である、
請求項12から請求項14のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記第一パネルの外側において前記駆動部と並列となる位置に設けられており、前記第一電源よりも低電圧の第二電源を備える、
請求項12に記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記空間である上部空間と前記第二電源が設けられる下部空間との間に設けられる仕切部を備え、
前記第二ファンは、前記上部空間の内気及び前記下部空間の内気を、前記第二開口部を介して前記画像形成装置の外に排出する、
請求項16に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、より詳細には、画像形成装置における冷却構造に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置に関して、特許文献1には、骨格を構成するパネルの内方に機能部品(作像部)を収容するとともに、当該機能部品を駆動させる駆動部材を前記パネルの外側面に支持する構造が記載されている。また、特許文献2には、骨格を構成するパネルの外側面に、前記駆動部及びその他部品を多層化して取り付ける構造が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-167411号公報
【文献】特開2006-145773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
かかる画像形成装置1では、製品のハイスペック化に伴い、複数のモータの駆動、複雑な制御などの影響によって発生する熱量が増大している。また、骨格内部に設けられる各機能ユニットが機能及び仕様拡大のために拡大傾向にあり、骨格内部の機能部品等の密度が高くなっている。すなわち、骨格内部において冷却に利用可能な空間は減少している。一方、トナーは低温での定着性を必要としており、骨格内部の温度を低く維持する要望がある。
【0005】
本発明は、前記した事情に鑑みて創案されたものであり、高い冷却効率を実現することが可能な画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための本発明は、以下の構成を備える。
1.機能部品が収容される骨格を構成する第一パネルと、前記第一パネルの外面と対向する第二パネルと、前記機能部品を駆動させる駆動部と、前記第一パネルと前記第二パネルとの間の空間に通風する通風部と、備える画像形成装置であって、前記駆動部は、前記第二パネルにおける前記第一パネルと反対側に設けられており、前記機能部品を駆動させるための動力を発生する駆動源を備え、前記通風部は、前記画像形成装置の外表面の上壁部に形成された第一開口部近傍に設けられており、前記画像形成装置の外気を前記第一パネルと前記第二パネルとの間の前記空間に導入する第一ファンと、前記画像形成装置の外表面の側壁部に形成された第二開口部近傍に設けられており、前記第一パネルと前記第二パネルとの間の前記空間の内気を前記画像形成装置の外に排出する第二ファンと、を備え、前記第一開口部及び前記第一ファンは、前記第一パネルと前記第二パネルとの間の前記空間の上方に設けられており、前記第二開口部及び前記第二ファンは、前記第二パネルの外面と対向する位置に設けられている、画像形成装置。
2.前記駆動部は、前記第一パネルを貫通し、前記駆動源が発生した駆動力を前記機能部品に伝達する駆動軸を備える、前記1に記載の画像形成装置。
3.前記駆動部は、前記駆動源と前記駆動軸とを連結する連結部を備え、前記連結部は、前記第二パネルの外側に設けられている、前記2に記載の画像形成装置。
4.前記第二パネルの外面と対向する第三パネルを備え、前記駆動源は、前記第三パネルの外面に取り付けられており、前記第一ファンは、前記画像形成装置の外気を、前記第一開口部を介して前記第一パネルと前記第二パネル及び前記第三パネルとの間に導入し、前記第二ファンは、前記第一パネルと前記第二パネル及び前記第三パネルとの間の内気を、前記第二開口部を介して前記画像形成装置の外に排出する、前記2又は3に記載の画像形成装置。
5.前記駆動部は、前記駆動軸に連結されるフライホイールを備え、前記駆動軸は、前記第二パネル及び前記第三パネルを貫通する、前記4に記載の画像形成装置。
6.前記第一パネルに設けられており、前記駆動軸を支持する軸受を備える、前記2から5のいずれかに記載の画像形成装置。
7.前記機能部品は、対象物に画像を形成する画像形成部であり、前記駆動部は、前記画像形成部を駆動させる第一駆動部である、前記1に記載の画像形成装置。
8.前記画像形成部にトナーを供給するトナー供給部と、前記トナー供給部を駆動させる第二駆動部と、を備え、前記第二駆動部は、前記第二パネルにおける前記第一パネルと反対側に設けられており、前記トナー供給部を駆動させるための動力を発生する駆動源を備える、前記7に記載の画像形成装置。
9.前記画像形成部で発生する廃トナーを回収する廃トナー回収部と、前記廃トナー回収部を駆動させる第三駆動部と、を備え、前記第三駆動部は、前記第二パネルにおける前記第一パネルと反対側に設けられており、前記廃トナー回収部を駆動させるための動力を発生する駆動源を備える、前記又は8に記載の画像形成装置。
10.前記廃トナー回収部は、前記空間に設けられている、前記9に記載の画像形成装置。
11.前記機能部品に前記対象物を供給する対象物供給部と、前記対象物供給部を駆動させる第四駆動部と、を備え、前記第四駆動部は、前記第一パネルの外面に取り付けられている、前記7に記載の画像形成装置。
12.前記第二パネルの外側に設けられる第一電源と、前記空間を経由して前記第一電源及び前記機能部品を接続する電線と、を備える前記1に記載の画像形成装置。
13.前記第一電源は、前記駆動部よりも外側に設けられている、前記12に記載の画像形成装置。
14.前記第一パネルに設けられており、前記機能部品と接続されている端子を備え、前記電線は、前記端子に接続される、前記12又は13に記載の画像形成装置。
15.複数組の前記機能部品及び前記駆動部を備え、前記電線は、互いに対応する前記機能部品及び前記駆動部の前記駆動源に接続される束線である、前記12から14のいずれかに記載の画像形成装置。
16.前記第一パネルの外側において前記駆動部と並列となる位置に設けられており、前記第一電源よりも低電圧の第二電源を備える、前記12に記載の画像形成装置。
17.前記空間である上部空間と前記第二電源が設けられる下部空間との間に設けられる仕切部を備え、前記第二ファンは、前記上部空間の内気及び前記下部空間の内気を、前記第二開口部を介して前記画像形成装置の外に排出する、前記16に記載の画像形成装置。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、画像形成装置において、高い冷却効率を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の背面側における内部構造を模式的に示す図である。
図2】本発明の実施形態に係る画像形成装置の背面側における内部構造を模式的に示す図である。
図3】本発明の実施形態に係る第一駆動部を模式的に示す斜視図である。
図4図1の部分拡大図であり、機能部品と高圧束線との接続構造を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら説明する。同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0010】
<画像形成装置>
図1に示すように、本発明の実施形態に係る画像形成装置1は、いわゆるタンデム方式でカラー画像を形成する複写装置であって、画像形成ユニットと画像読み取りユニットとから構成されている。画像読み取りユニットは、図示しない原稿台ガラス上に載置された原稿や、図示しない自動原稿搬送装置(ADF: Automatic Document Feeder)によって搬送される原稿から画像を光学的に読み取り、RGB(Red Green Blue)の三原色に分解してカラー画像データを生成する。
【0011】
画像形成装置1は、複数(本実施形態では、4個。図1及び図2には、2個のみを図示。の画像形成部を備える。画像形成部は、各色のトナー(対象物の搬送方向の上流側から順に、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック))を用いて対象物の表面に画像を形成する。本実施形態において、画像形成部は、感光体ドラム(後記する機能部品20A)と、感光体ドラムを帯電させる帯電部と、帯電した感光体ドラムにトナー像を形成する現像部(後記する機能部品20B)と、を備える。
【0012】
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態に係る画像形成装置1は、当該画像形成装置1の背面側における内側から外側(外表面)に向けて順に、第一パネル11と、第二パネル12A,12B,12Cと、第三パネル13と、第四パネル14と、を備える。また、画像形成装置1は、対象物に画像を形成するための部品としての機能部品20A,20B,20Dと、機能部品20A等を駆動させる第一駆動部30A、第二駆動部30B、第三駆動部及び第四駆動部30Dと、を備える。また、画像形成装置1は、通風部41,42と、第一電源51及び第二電源52と、トナー供給部70と、廃トナー回収部80と、を備える。本実施形態において、第二パネル12B、機能部品20B及び第二駆動部30Bの組み合わせは、第二パネル12A、機能部品20A及び第一駆動部30Aの組み合わせの側方に設けられている。また、第二パネル12B及び第三駆動部30Cの組み合わせは、第二パネル12A、機能部品20A及び第一駆動部30Aの組み合わせの上方に設けられている。
【0013】
<第一パネル>
第一パネル11は、画像形成装置1の骨格である筐体構造の一部を構成する金属製(板金製)又は樹脂製の板状部材である。第一パネル11は、筐体構造において上下方向に延設されている側壁部である。画像形成装置1内において、第一パネル11の外側の空間は、第一パネル11の内側の空間と比較して、埃等の異物の進入の制限が小さい。
【0014】
<第二パネル>
第二パネル12A,12B,12Cは、第一パネル11の外側面と対向する金属製(板金製)又は樹脂製の板状部材である。第二パネル12Aの両端部(上下端部)は、屈曲されて第三パネル13の内側面に支持されている。第二パネル12B,12Cは、支持部材61によって、第一パネルに支持されている。
【0015】
<第三パネル>
第三パネル13は、第二パネル12Aの外側面と対向する金属製(板金製)又は樹脂製の板状部材である。第三パネル13は、支持部材61によって、第一パネル11に支持されている。
【0016】
<第四パネル>
第四パネル14は、画像形成装置1の外表面である筐体構造の一部を構成する金属製(板金製)又は樹脂製の板状部材である。
【0017】
<機能部品>
図1に示すように、機能部品20Aは、第一パネル11を備える骨格内に収容されており、対象物(紙)に画像を形成する画像形成部の一部品である。本実施形態において、機能部品20Aは、感光体ドラムである。また、機能部品20Aに接続された端子21が、第一パネル11に形成された孔部に設けられている。
【0018】
図2に示すように、機能部品20Bは、第一パネル11を備える骨格内に収容されており、対象物(紙)に画像を形成する画像形成部の一部品である。本実施形態において、機能部品20Bは、現像部である。
【0019】
図1に示すように、機能部品20Dは、第一パネル11を備える骨格内に収容されている。本実施形態において、機能部品20Dは、画像が形成される対象物としての紙を、画像が形成される搬送経路に供給する給紙部(対象物供給部)である。
【0020】
<第一駆動部>
第一駆動部30Aは、機能部品20Aを駆動させるためのものであり、駆動源31と、駆動軸32と、連結部33と、フライホイール34と、を備える。
【0021】
≪駆動源≫
駆動源31は、機能部品20Aの駆動力(回転力)を発生するモータである。駆動源31の本体部は、第三パネル13の外側面に取り付けられている。駆動源31の出力軸は、第三パネル13の内方に貫通している。
【0022】
≪駆動軸≫
駆動軸32は、駆動源31で発生した駆動力を機能部品20Aに伝達する軸部材である。駆動軸32は、第一パネル11、第二パネル12A及び第三パネル13を貫通している。駆動軸32の一端部は、機能部品20Aに連結されている。駆動軸32の他端部は、当該駆動軸32のバランスをとるフライホイール34に連結されている。
【0023】
≪連結部≫
連結部33は、駆動源31の出力軸と駆動軸32の中間部とを、駆動力伝達可能に連結するギヤ列である。連結部33は、第二パネル12A及び第三パネル13の間に設けられている。
【0024】
<第二駆動部>
図2に示すように、第二駆動部30Bは、後記するトナー供給部70を駆動させるためのものであり、駆動源31と、駆動軸32と、連結部33と、を備える。
【0025】
≪駆動源≫
駆動源31は、トナー供給部70用の部品(トナーを搬送するための搬送部、例えばスクリュー等)の駆動力(回転力)を発生するモータである。駆動源31は、第二パネル12Bの外方に設けられている。
【0026】
≪駆動軸≫
駆動軸32は、駆動源31で発生した駆動力をトナー供給部70用の部品(トナーを搬送するための搬送部、例えばスクリュー等)に伝達する軸部材である。駆動軸32は、第二パネル12Bを貫通している。駆動軸32の一端部は、トナー供給部70内の部品に連結されている。駆動軸32の他端部は、連結部33に連結されている。
【0027】
≪連結部≫
連結部33は、駆動源31の出力軸と駆動軸32の他端部とを、駆動力伝達可能に連結するギヤ列である。連結部33は、第二パネル12Bの外方に設けられている。
【0028】
<第三駆動部>
図1に示すように、第三駆動部30Cは、後記する廃トナー回収部80を駆動させるためのものであり、駆動源31と、駆動軸32と、連結部33と、を備える。
【0029】
≪駆動源≫
駆動源31は、廃トナー回収部80用の部品(廃トナーを搬送するための搬送部、例えばスクリュー、揺動部材84a等)の駆動力(回転力)を発生するモータである。駆動源31は、第二パネル12Cの外方に設けられている。
【0030】
≪駆動軸≫
駆動軸32は、駆動源31で発生した駆動力を廃トナー回収部80用の部品(廃トナーを搬送するための搬送部、例えばスクリュー、揺動部材84a等)に伝達する軸部材である。駆動軸32は、第二パネル12Cを貫通している。駆動軸32の一端部は、廃トナー回収部80用の部品に連結されている。駆動軸32の他端部は、連結部33に連結されている。
【0031】
≪連結部≫
連結部33は、駆動源31の出力軸と駆動軸32の他端部とを、駆動力伝達可能に連結するギヤ列である。連結部33は、第二パネル12Cの外方に設けられている。
【0032】
<第四駆動部>
第四駆動部30Dは、機能部品20Dを駆動させるためのものであり、第一パネル11の外側面に取り付けられている。
【0033】
<通風部>
通風部41,42は、画像形成装置1内に外気を導入するとともに、内気を排出することによって画像形成装置1内の機能部品20A,20B,20D、各駆動部30A,30B,30C,30D等を冷却する。かかる通風部41,42は、ユーザ作業領域等が設けられる画像形成装置1の正面側と比較して制約条件が小さい画像形成装置1の背面側に設けられている。
【0034】
通風部41は、第四パネル(画像形成装置1の外表面の上壁部)14の開口部近傍に設けられているファンである。通風部41は、画像形成装置1の外気を、画像形成装置1の内部(第一パネル11と第二パネル12及び第三パネル13との間)に導入する。
【0035】
通風部42は、第四パネル(画像形成装置1の外表面の側壁部)14の開口部に設けられているファンである。通風部42は、画像形成装置1の第一パネル11と第二パネル12及び第三パネル13との間の内気を、画像形成装置1外に排出する。
【0036】
<第一電源(高圧電源)>
第一電源51は、第一駆動部30Aの外方、すなわち、第二パネル12及び第三パネル13と第四パネル14との間に設けられている高圧電源である。第一電源51の電力は、電線である高圧束線63を介して機能部品20A及び第一駆動部30Aの駆動源31に供給される。高圧束線63は、互いに対応する(すなわち、同位相の)複数組の機能部品20A及び第一駆動部30Aごとに設けられており、高圧束線63の先端部の端子63aは、前記した端子21と接続される(図4参照)。なお、第一駆動部30Aには、第一電源51ではなく第二電源52の電力が供給されてもよい。
【0037】
<第二電源(低圧電源)>
第二電源52は、第一パネル11の外方であって、第一パネル11に対して第一駆動部30Aと並列となる位置(本実施形態では、第一駆動部30Aの下方)に設けられている低圧電源である。第二電源52の電力は、図示しない電線を介して、機能部品20B、第二駆動部30B及び第三駆動部30C等にも供給される。また、第二電源52の電力は、図示しない電線を介して、機能部品20D及び第四駆動部30Dに供給される。
【0038】
<仕切部>
仕切部64は、各駆動部30A,30B,30C、第一電源51、トナー供給部70及び廃トナー回収部80が設けられる上部空間と、第四駆動部30D及び第二電源52が設けられる下部空間とは、仕切部64によって仕切られている。仕切部64は、第一パネル11から外方に延設される樹脂製の壁部である。仕切部64の先端部は、通風部42と対向する。かかる仕切部64は、上部空間と下部空間との間の熱交換を抑制する。
【0039】
<トナー供給部>
トナー供給部70は、第一パネル11を備える骨格内に設けられた機能部品(現像部)20Bにトナーを供給する。
トナー供給部70は、画像形成装置1に対して交換可能に設けられるトナーボトル71と、トナーボトル71から供給されたトナーが一時的に貯留されるトナー貯留部72と、トナー貯留部72と機能部品20Bとを連結するトナー供給パイプ73と、を備える。
トナー供給部70内に設けられた部品(トナーを搬送するための搬送部、例えばスクリュー等)は、第二駆動部30Bによって駆動される。
【0040】
<廃トナー回収部>
廃トナー回収部80は、第一パネル11を備える骨格内に設けられた機能部品(感光ドラム)20A等で発生した廃トナーを回収する。廃トナー回収部80は、機能部品80Aで発生した廃トナーが回収される第一経路81と、対象物である紙に画像を転写する転写部(図示せず)において発生した廃トナーが回収される第二経路82と、を備える。
また、廃トナー回収部80は、第一経路81及び第二経路82と廃トナー貯留部(図示せず)とを連結する第三経路83を備える。第三経路83は、第一パネル11と第二パネル12A,12Cとの間の空間において上下方向に延設されるとともに、上下方向延設部位の下端部において屈曲し、仕切部64の上方において通風部42側に向けて延設されている。第三経路83内等に設けられた部品(廃トナーを搬送するための搬送部、例えばスクリュー、揺動部材84a等)は、第三駆動部30Cによって駆動される。廃トナー回収部80(例えば、第三経路83の上端部)内に設けられたスクリュー(図示せず)は、第三駆動部30Cにおける上の駆動軸32の先端部に連結されている。スクリューは、当該スクリューの回転によって、廃トナー回収部80内における廃トナーの流れを形成する。揺動部材84aは、第三駆動部30Cにおける下の駆動軸32の先端部に連結されている。揺動部材84aは、当該揺動部材84aの回転(揺動)によって、廃トナー回収部80(第三経路83のうち、上下方向に延設される部分)内において上下方向に延設された棒状部材84bを上下動させ、廃トナーの詰まりを防止する。
【0041】
<画像形成装置の冷却>
かかる画像形成装置1において、内部を冷却するために通風部41及び通風部42が作動する。外気は、通風部41を介して画像形成装置1内に導入され、第一パネル11と第二パネル12A,12B,12Cとの間の上部空間を流通し、通風部42を介して外部に排出される。これにより、機能部品20A,20Bを好適に冷却することができる。また、各駆動部30A,30B,30Cの駆動源31の熱を機能部品20A,20D等に伝達することなく当該駆動源31を好適に冷却することができる。また、上部空間に設けられた第一電源51、電線(高圧束線63)、トナー供給部70及び廃トナー回収部80を好適に冷却することができる。
【0042】
また、画像形成装置1の下部空間の内気は、通風部42を介して外部に排出される。これにより、機能部品20D、第四駆動部30D及び第二電源52を好適に冷却することができる。
【0043】
本発明の実施形態に係る画像形成装置1は、機能部品20Aが収容される骨格を構成する第一パネル11と、前記第一パネル11の外面と対向する第二パネル12Aと、前記機能部品20Aを駆動させる駆動部(第一駆動部30A)と、前記第一パネル11と前記第二パネル12Aとの間の空間に通風する通風部41,42と、を備え、前記駆動部は、前記第二パネル12Aにおける前記第一パネル11と反対側に設けられており、前記機能部品20Aを駆動させるための動力を発生する駆動源31を備える。
したがって、画像形成装置1は、骨格内部の機能部品20A等で発生した熱を、駆動部を介さずに外部に逃がすことができる。また、画像形成装置1は、駆動源31で発生した熱が骨格内部に伝達することを防止することによって、骨格内部の高い冷却効率を実現することができる。また、画像形成装置1は、第一パネル11及び第二パネル12Aの両方を冷却することによって、高い冷却効率を実現することができる。また、画像形成装置1は、冷却用の専用ダクト等を用いずに空間を利用するので、部品点数を増やすことなく、かつ圧損が少ない好適な冷却構造を実現することができる。
【0044】
前記駆動部は、前記第一パネル11を貫通し、前記駆動源31が発生した駆動力を前記機能部品に伝達する駆動軸32を備える。
したがって、画像形成装置1は、駆動軸32を備えることによって、駆動力を伝達しつつ第一パネル11と第二パネル12Aとの空間を確保することができ、好適な冷却効率を実現することができる。
【0045】
前記駆動部は、前記駆動源31と前記駆動軸32とを連結する連結部33を備え、前記連結部33は、前記第二パネル12Aの外側に設けられている。
したがって、画像形成装置1は、連結部33を第二パネル12Aの外側に備えることによって、駆動力を伝達しつつ第一パネル11と第二パネル12Aとの空間を確保することができ、好適な冷却効率を実現することができる。
【0046】
画像形成装置1は、前記第二パネル12Aの外面と対向する第三パネル13を備え、前記駆動源31は、前記第三パネル13の外面に取り付けられている。
したがって、画像形成装置1は、駆動源31で発生した熱が骨格内部に伝達することをより好適に防止することによって、骨格内部の高い冷却効率を実現することができる。
【0047】
前記駆動部は、前記駆動軸32に連結されるフライホイール34を備え、前記駆動軸32は、前記第二パネル12A及び前記第三パネル13を貫通する。
したがって、画像形成装置1は、駆動源31で発生した熱が骨格内部に伝達することをより好適に防止することができる。
【0048】
画像形成装置1は、前記第一パネルに設けられており、前記駆動軸を支持する軸受62を備える。
したがって、画像形成装置1は、駆動軸32による駆動力の伝達を好適に行うことができる。
【0049】
前記機能部品20Aは、対象物に画像を形成する画像形成部であり、前記駆動部は、前記画像形成部を駆動させる第一駆動部30Aである。
したがって、画像形成装置1は、画像形成部で発生した熱を、駆動部を介さずに外部に逃がすことができる。
【0050】
画像形成装置1は、前記画像形成部にトナーを供給するトナー供給部70と、前記トナー供給部70を駆動させる第二駆動部30Bと、を備え、前記第二駆動部30Bは、前記第二パネル12Bにおける前記第一パネル11と反対側に設けられており、前記トナー供給部70を駆動させるための動力を発生する駆動源31を備える。
したがって、画像形成装置1は、第二駆動部30Bの駆動源31で発生した熱が骨格内部に伝達することを防止することによって、骨格内部の高い冷却効率を実現することができる。
【0051】
画像形成装置1は、前記画像形成部で発生する廃トナーを回収する廃トナー回収部80と、前記廃トナー回収部80を駆動させる第三駆動部30Cと、を備え、前記第三駆動部30Cは、前記第二パネル12Cにおける前記第一パネル11と反対側に設けられており、前記廃トナー回収部80を駆動させるための動力を発生する駆動源31を備える。
したがって、画像形成装置1は、第三駆動部30Cの駆動源31で発生した熱が骨格内部に伝達することを防止することによって、骨格内部の高い冷却効率を実現することができる。
【0052】
前記廃トナー回収部80は、前記空間に設けられている。
したがって、画像形成装置1は、廃トナー回収部80によって回収される廃トナーを好適に冷却することができる。
【0053】
画像形成装置1は、前記機能部品20Aに前記対象物を供給する対象物供給部(給紙部、機能部品20D)と、前記対象物供給部を駆動させる第四駆動部30Dと、を備え、前記第四駆動部30Dは、前記第一パネル11の外面に取り付けられている。
したがって、画像形成装置1は、発熱量が比較的小さい第四駆動部30Dを対象物供給部近傍に設けることによって、駆動力を好適に伝達することができる。
【0054】
画像形成装置1は、前記第二パネル12Aの外側に設けられる第一電源51と、前記空間を経由して前記第一電源及び前記機能部品を接続する電線(高圧束線63)と、を備える。
したがって、画像形成装置1は、電線を好適に冷却することができる。
【0055】
前記第一電源51は、前記駆動部よりも外側に設けられている。
したがって、画像形成装置1は、第一電源51で発生した熱が骨格内部に伝達することを防止することによって、骨格内部の高い冷却効率を実現することができる。
【0056】
画像形成装置1は、前記第一パネル11に設けられており、前記機能部品20Aと接続されている端子21を備え、前記電線は、前記端子21に接続される。
したがって、画像形成装置1は、電線の組付性を向上することができる。
【0057】
画像形成装置1は、複数組の前記機能部品20A及び前記駆動部(第一駆動部30A)を備え、前記電線は、互いに対応する前記機能部品20A及び前記駆動部の前記駆動源31に接続される束線である。
したがって、画像形成装置1は、機能部品20A及び第一駆動部30Aの駆動源31に対して好適に電力を供給することができる。
【0058】
画像形成装置1は、前記第一パネル11の外側において前記駆動部と並列となる位置に設けられており、前記第一電源51よりも低電圧の第二電源52を備える。
したがって、画像形成装置1は、発熱量が比較的小さい第二電源52を骨格近傍に設けることによって、電力を好適に供給することができる。
【0059】
画像形成装置1は、前記空間と前記第二電源52との間に設けられる仕切部64を備える。
したがって、画像形成装置1は、上部空間と下部空間との間の熱交換を抑制することができる。
【0060】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変形可能である。
【符号の説明】
【0061】
1 画像形成装置
11 第一パネル
12A,12B,12C 第二パネル
13 第三パネル
20A 機能部品(画像形成部)
20B 機能部品(画像形成部)
20D 機能部品(給紙部、対象物供給部)
21 端子
30A 第一駆動部
30B 第二駆動部
30C 第三駆動部
30D 第四駆動部
41,42 通風部
51 第一電源
52 第二電源
62 軸受
63 高圧束線(電線)
64 仕切部
70 トナー供給部
80 廃トナー回収部
図1
図2
図3
図4