(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-24
(45)【発行日】2024-07-02
(54)【発明の名称】予測システム、及び予測値の算出方法
(51)【国際特許分類】
H02J 3/00 20060101AFI20240625BHJP
H02J 3/38 20060101ALI20240625BHJP
H02S 50/00 20140101ALI20240625BHJP
G01W 1/10 20060101ALI20240625BHJP
【FI】
H02J3/00 170
H02J3/38 130
H02J3/38 160
H02S50/00
G01W1/10 D
(21)【出願番号】P 2020126341
(22)【出願日】2020-07-27
【審査請求日】2023-03-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河内 清次
(72)【発明者】
【氏名】三川 玄洋
【審査官】佐藤 匡
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-035759(JP,A)
【文献】特開2018-148741(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0004908(US,A1)
【文献】特開2013-051326(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 3/00
H02J 3/38
H02S 50/00
G01W 1/10
G06Q 50/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の推定方法で推定された過去の時点における
発電量の推定値と、前記推定値に対応する実績値と、の誤差を示す調整係数を、複数の時点について記憶する調整係数記憶部と、
前記複数の時点における前記調整係数を、前記複数の時点における気象データの観測値と予測対象時点における前記気象データの予測値との差異の大きさに応じて加重平均することにより算出される合成調整係数と、前記所定の推定方法で推定した前記予測対象時点における
発電量の推定値と、に基づいて、前記予測対象時点における
発電量の予測値を算出する予測部と、
を備える、予測システム。
【請求項2】
請求項1に記載の予測システムであって、
前記予測部は、複数種類の気象データの前記複数の時点における観測値と前記予測対象時点における予測値とを用いて、前記気象データの種類毎に前記調整係数を加重平均することにより前記気象データの種類毎に加重調整係数を算出し、前記加重調整係数を平均することにより前記合成調整係数を算出する、予測システム。
【請求項3】
請求項2に記載の予測システムであって、
前記予測部は、前記気象データの種類毎に算出した前記加重調整係数を所定の重み係数で加重平均することにより前記合成調整係数を算出する、予測システム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の予測システムであって、
前記調整係数記憶部に記憶される前記調整係数は、前記所定の推定方法で推定された
発電量の推定値及び前記推定値に対応する実績値のうち、所定の閾値よりも大きい推定値及び実績値を用いて算出された値である、予測システム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の予測システムであって、
前記予測部は、前記合成調整係数が所定の範囲内であるか否かを判定し、前記合成調整係数が所定の範囲外であると判定した場合、前記合成調整係数を前記所定の範囲内となるように補正する、予測システム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載の予測システムであって、
前記調整係数記憶部に記憶される前記調整係数は、電力設備における、前記所定の推定方法で推定された
発電量の推定値と、前記推定値に対応する実績値と、の誤差を示す値である、予測システム。
【請求項7】
請求項6に記載の予測システムであって、
前記電力設備は、太陽光発電設備である、予測システム。
【請求項8】
請求項7に記載の予測システムであって、
前記予測部は、前記合成調整係数と、前記予測対象時点における
発電量の前記推定値と、前記太陽光発電設備のパネル上の積雪による影響を示す積雪係数と、に基づいて、前記予測対象時点における
発電量の前記予測値を算出する、予測システム。
【請求項9】
請求項6に記載の予測システムであって、
前記電力設備は、風力発電設備である、予測システム。
【請求項10】
コンピュータが、
所定の推定方法で推定された過去の時点における
発電量の推定値と、前記推定値に対応する実績値と、の誤差を示す調整係数を、複数の時点について記憶するステップと、
前記複数の時点における前記調整係数を、前記複数の時点における気象データの観測値と予測対象時点における前記気象データの予測値との差異の大きさに応じて加重平均することにより合成調整係数を算出するステップと、
前記合成調整係数と、前記所定の推定方法で推定した前記予測対象時点における
発電量の推定値と、に基づいて、前記予測対象時点における
発電量の予測値を算出するステップと、
を実行する、予測値の算出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予測システム、及び予測値の算出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、予測対象の太陽光発電装置の周辺に設置されている太陽光発電装置の発電量の変動に基づいて、予測対象の太陽光発電装置の発電量を予測する発電量予測システムが知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された発電量予測システムは、予測対象の太陽光発電装置における発電量の変動状況を示す予測対象変動パターンと、予測対象の太陽光発電装置の周辺の地点に設置された太陽光発電装置における発電量の変動状況を示す周辺変動パターンと、を照合することにより、予測対象の太陽光発電装置における将来の発電量を予測する。
【0005】
しかしながら、この発電量予測システムによれば、風に流される雲の影響を考慮して太陽光発電装置の発電量を予測することはできるが、設備劣化や気象条件などによる誤差要因を考慮していないため、正確に発電量の予測をすることができない虞があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る予測システムは、所定の推定方法で推定された過去の時点における発電量の推定値と、前記推定値に対応する実績値と、の誤差を示す調整係数を、複数の時点について記憶する調整係数記憶部と、前記複数の時点における前記調整係数を、前記複数の時点における気象データの観測値と予測対象時点における前記気象データの予測値との差異の大きさに応じて加重平均することにより算出される合成調整係数と、前記所定の推定方法で推定した前記予測対象時点における発電量の推定値と、に基づいて、前記予測対象時点における発電量の予測値を算出する予測部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、予測値の精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】電力予測システムの構成の一例を示す図である。
【
図7】調整係数を算出する過去の所定期間を示す図である。
【
図8】調整係数を算出する過去の所定期間を示す図である。
【
図9】気温加重調整係数を算出するアルゴリズムを示す図である。
【
図10】風速加重調整係数を算出するアルゴリズムを示す図である。
【
図11】日射量加重調整係数を算出するアルゴリズムを示す図である。
【
図12】合成調整係数を算出するアルゴリズムを示す図である。
【
図13】重み付けを算出するためのメンバシップ関数の例を示す図である。
【
図14】予測値を算出する処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。以下の説明において、同一符号を付した部分は同一の要素を表し、その基本的な構成および動作は同様であるものとする。
【0010】
===電力システム1===
図1は、電力システム1の構成の一例を示す図である。電力システム1は、
図1に示すように、電力設備100、気象観測計200、電力予測システム(予測システムとも記す)10、気象庁DB300を含んで構成されている。それぞれの構成要素は、LAN(Local Area Network)やインターネット、電話網等のネットワーク400を介して通信可能に接続されている。
【0011】
電力設備100は、例えば送配電設備や発電設備である。電力設備100は、その種類に応じて電力に関する様々な物理量を計測する。例えば電力設備100が送配電設備である場合は、送電量や配電量を計測し、発電設備である場合は発電量(発電出力とも記す)を計測する。そして電力設備100は、ネットワーク400を介して、これらの電力に関する物理量(電力に関する各種情報)を電力予測システム10に送信する。以下では、電力設備100を太陽光発電設備100として説明する。太陽光発電設備100は、ネットワーク400を介して、発電量の実績値を電力予測システム10に送信する。
【0012】
気象観測計200は、気象に関する計測機器であり、その種類に応じて異なる気象に関する様々な物理量を計測する。気象観測計200は、例えば日射量計や気温計、風速計の少なくともいずれかを含む。気象観測計200は、電力予測システム10に、例えば、日射量の観測値などの日射量情報、気温の観測値などの気温情報、風速の観測値などの風速情報などの気象データを送信する。なお、電力設備100が例えば風力発電設備である場合、気象観測計200に風向の計測機能が含まれていてもよい。気象観測計200は、電力予測システム10に対して、ネットワーク400を介してデジタル信号で各種気象データを出力するものであってもよいし、直接アナログ信号で出力するものであってもよい。
【0013】
気象庁DB300は、気象に関する様々な種類の気象データを送信する機能を有するデータベースシステムであり、本実施形態では、例えば所定日時の日射量や気温、風速の予報値を送信する機能を有する。
【0014】
電力予測システム10は、電力設備100で過去に計測された物理量の実績値と、その物理量を所定の推定方法で推定した推定値との誤差を示す係数(調整係数)に基づいて、将来の予測対象時点において電力設備100で計測される物理量の予測値を算出するシステムである。本実施形態では、電力予測システム10は、太陽光発電設備100の過去の発電出力の推定値と実績値との誤差を示す係数(調整係数)に基づいて、将来の予測対象時点における太陽光発電設備100の発電出力の予測値を算出する。
【0015】
電力予測システム10は、気象観測計200から、日射量情報、気温情報、風速情報、風向情報などの気象データの観測値を取得する。また電力予測システム10は、太陽光発電設備100から発電量の実績値等の電力に関する各種情報を取得する。また電力予測システム10は、気象庁DB300から予測対象時点における各種の気象データの予報値を取得する。なお、電力予測システム10が、日射量情報、気温情報、風速情報などの気象データの観測値を、ネットワーク400を介して気象庁DB300から取得するように構成されていてもよい。
【0016】
将来における太陽光発電設備100の発電出力を推定する手法として、気象データ、パネル容量に基づいて推定することが考えられる。しかし、この手法では、気象データが発電出力の計算に影響を及ぼす度合を精度良く定めることが難しいこと、また、パネル容量の大きさに対してパワーコンディショナ容量が小さいことにより生じる過積載やパネルの劣化による発電出力の低下が考慮されていないことなどに起因して、発電出力の推定精度が低下する虞があった。
【0017】
これに対して、本実施形態の電力予測システム10では、過去の発電出力の推定値とその推定値に対応する実績値との誤差を抑制するための係数(合成調整係数Kpv)を、予測対象時点における発電出力の推定値に対して掛けることにより、発電出力の予測値を正確に算出することを可能とする。この電力予測システム10について、以下詳細に説明する。
【0018】
===電力予測システム10===
図2は、電力予測システム10の構成例を示す。
図2に示すように、電力予測システム10は、入力部11、制御部12、記憶部13及び通信部14を備えるコンピュータである。
【0019】
入力部11は、電力予測システム10に対する各種データの入力を受け付ける。
【0020】
制御部12は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などの演算処理部121及びRAM(Random Access Memory)などのメモリ122を備えている。
【0021】
演算処理部121は、各種入力に基づき、記憶部13に記憶されているプログラムを実行することで、各種機能部を動作させるものである。このプログラムは、CDROMなどの記録媒体に記憶され、あるいは、ネットワーク400を介して配布され、電力予測システム10にインストールされるものであってもよい。
【0022】
メモリ122は、電力予測システム10用プログラムにおいて処理の実行中、演算などに必要な各種情報を、一時的に記憶するためのものである。
【0023】
記憶部13は、ハードディスクなどの記憶装置によって構成され、制御部12における処理の実行に必要な各種プログラムや、各種プログラムの実行に必要なデータなどを記録しておくものである。本実施形態では、記憶部13は、過去データベース(DB)131、設備DB132、係数DB(調整係数記憶部)133、予測DB134を有していることが望ましい。なお、一例として各DBをリレーショナル型データベースで示す。
【0024】
過去DB131には、発電出力の推定値を算出するための過去の実績に関する情報が記録されている。
図3に示すように、例えば、過去DB131は、「日時」、「地点」、「日射量」、「気温」、「風速」、「発電出力」、「推定値」を示すフィールドを有している。
【0025】
設備DB132には、発電出力の推定値を算出するための太陽光発電設備100に関する情報が記録されている。
図4に示すように、例えば、設備DB132は、「地点」、「傾斜角度」、「設置方位角度」、太陽光発電設備100の「種別」、太陽光発電設備100の「パネル容量」、パワーコンディショナの容量を示す「パワコン容量」、経時変化や損失等を考慮するため設備種別等に応じて汎用的に使用される固定の係数(以下,「固定係数」)を示すフィールドを有している。
【0026】
係数DB133には、所定の推定方法で推定された過去の時点iにおける発電出力の推定値PVfore
i と、この推定値に対応する実績値PVact
iと、の誤差を示す調整係数f(i)が、複数の時点iについて記録されている。
図5に示すように、例えば、係数DB133は、「時点」、「実績値」、「推定値」、「調整係数」を示すフィールドを有している。
【0027】
予測DB134には、推定値から予測値を算出する際に用いる合成調整係数Kpvが記録されている。
図6に示すように、例えば、予測DB134は、「予測時点」、「推定値」、「気温加重調整係数」、「風速加重調整係数」、「日射量加重調整係数」、「合成調整係数」、「予測値」を示すフィールドを有している。
【0028】
なお、気温加重調整係数KpvTは、気温情報を用いて調整係数を加重平均することにより算出される値であり、風速加重調整係数KpvWは、風速情報を用いて調整係数を加重平均することにより算出される値であり、日射量加重調整係数KpvSRは、日射量情報を用いて調整係数を加重平均することにより算出される値である。以下、これらをまとめて加重調整係数とも記す。
【0029】
そして、合成調整係数Kpvは、気温加重調整係数KpvT、風速加重調整係数KpvW、日射量加重調整係数KpvSRを所定の重みで加重平均することにより算出される。
【0030】
通信部14は、電力予測システム10を専用回線VPNまたはネットワーク400に接続するための通信インタフェースを有する。通信部14は、例えば、LANカード、アナログモデム、ISDNモデムなどを有して構成され、これらをシステムバス等の伝送路を介して処理部と接続するためのインタフェースである。
【0031】
演算処理部121は、
図2に示すように、機能部として、受付部121a、推定部121b、係数算出部121c、予測部121dを備えている。
【0032】
受付部121aは、入力部11や通信部14を介して取得した各種データをメモリ122や記憶部13に記録する機能部である。
【0033】
推定部121bは、過去DB131に記録されている過去の気象データや、気象庁DB300から取得した予測対象時点における気象データ、設備DB132に記録されている太陽光発電設備100に関する情報に基づいて、太陽光発電設備100の発電出力の推定値を所定の推定方法で算出する機能部である。
【0034】
具体的には、推定部121bは、例えば、太陽光発電設備100の、過去の所定の時点における日射量、気温、風速、パネル容量、システム出力係数に基づいて、発電出力の推定値を算出する。発電出力の推定値の推定方法は、特に限定されず、一例として以下の式(1)~(4)を用いて推定する手法が考えられる。
【0035】
Tpa=Ta+(A/(B×V0.8+1)+2)×Ga-2 ・・・(1)
(Tpa:太陽電池パネル温度(℃),Ta:外気温度(℃),A:係数(例えば屋根置き型「50」),B:係数(例えば屋根置き型「0.38」),V:風速(m/s),Ga:傾斜面日射量(kW/m2))
Kpt=1+αmax×(Tpa-25)・・・(2)
(Kpt:温度補正係数,αmax:最大出力温度係数(1/℃),Tpa:太陽電池パネル温度(℃))
システム出力係数=Kloss × Kpt ・・・(3)
(Kloss:経時変化(汚れ,劣化),配線抵抗損失,インバータ損失等を考慮するため設備種別等に応じて汎用的に使用される固定の係数,Kpt:温度補正係数)
推定値(Pw)=傾斜面日射量(Ga)×システム出力係数×パネル容量・・・(4)
係数算出部121cは、過去DB131に記録されている過去の複数の時点iにおける、太陽光発電設備100の発電出力の推定値PVforeiと、実際に発電した発電出力の実績値PVactiと、の誤差を示す調整係数f(i)を算出する機能部である。係数算出部121cで算出される調整係数f(i)は、例えば実績値PVactiを推定値PVforeiで除した値(PVacti / PVforei )であり、システム出力係数の低精度、パネルの過積載などによる推定値の精度の低下を解消するための係数である。係数算出部121cは、調整係数f(i)を係数DB133に記録する。
【0036】
また係数算出部121cは、過去DB131から過去の複数の時点iにおける発電出力の実績値PVactiおよび推定値PVforeiを取得し、取得した実績値PVactiおよび推定値PVforeiのうち、パワーコンディショナ容量に所定の係数を掛けた閾値(下限値)よりも大きいもの(以下、条件1とも記す)を抽出し、抽出した実績値PVactiおよび推定値PVforeiを用いて調整係数f(i)を算出するようにしてもよい。所定の係数は、例えば太陽光発電設備100のパネルの定格出力に対するその出力下限を示す割合(%)である。
【0037】
このように、発電出力が所定の閾値以下となる実績値および推定値を除外することにより、太陽光発電設備100の推定値の誤差が問題となってくる発電出力レベル以上の運転状態での実績値および推定値に基づいて調整係数を算出できるため、予測精度を向上できる。
【0038】
またさらに、係数算出部121cは、過去DB131から過去の所定期間内の複数の時点iにおける発電出力の実績値PVactiおよび推定値PVforeiを取得し、取得した実績値および推定値を用いて調整係数f(i)を算出するようにしてもよい。
【0039】
過去の所定期間は、
図7及び
図8に示すように、例えば、現在の日(予測実行日)までの直近14日間と、現在の日の1年前の日とその前後14日間であり、さらに、現在の日の2年前の日とその前後14日間と、現在の日の3年前の日とその前後14日間とを含んでもよい。ただし、上記はあくまで一例を示すものであり、現在の日と気象条件が同じような期間であればよい。このような態様により、太陽光発電設備100の発電量に影響のある気象条件が類似の過去のデータを用いて調整係数を算出することができるので、予測精度を向上することが可能となる。なお
図8に記載されているf(2)
1、f(8)
2、f(13)
3が調整係数に相当する。
【0040】
予測部121dは、過去の複数の時点iにおける調整係数f(i)を、各時点iの気象データの観測値と、予測対象時点における気象データの予測値と、の差異の大きさに応じて加重平均することにより合成調整係数Kpvを算出し、この合成調整係数Kpvと、所定の推定方法で推定した予測対象時点における推定値と、に基づいて、予測対象時点における予測値を算出する機能部である。
【0041】
例えば本実施形態では、予測部121dは、気温、風速、及び日射量の各気象データを用いて、それぞれ調整係数f(i)を加重平均することにより、気温加重調整係数KpvT、風速加重調整係数KpvW、日射量加重調整係数KpvSRを算出し、これらをさらに所定の重み係数で加重平均することにより合成調整係数Kpvを算出する。
【0042】
具体的に説明すると、予測部121dは、気温を用いて各時点の調整係数f(i)を加重平均して算出した気温加重調整係数KpvTと、風速を用いて各時点の調整係数f(i)を加重平均して算出した風速加重調整係数KpvWと、日射量を用いて各時点の調整係数f(i)を加重平均して算出した日射量加重調整係数KpvSRとを、さらに、後述する所定の重み係数で加重平均することで、合成調整係数Kpvを算出する。
【0043】
図9~
図11に、それぞれ、気温加重調整係数Kpv
T、風速加重調整係数Kpv
W、日射量加重調整係数Kpv
SRを算出する際のアルゴリズムを示す。また
図12に、合成調整係数Kpvを算出する際のアルゴリズムを示す。
【0044】
まず
図9を参照しながら、予測部121dが気温加重調整係数Kpv
Tを算出するアルゴリズムを説明する。
【0045】
予測部121dは、式(5)を演算することにより気温加重調整係数KpvTを算出する。
【0046】
KpvT=Σ{f(i)j×T(Tdisti)j } / ΣT(Tdisti)j …(5)
ここで、f(i)j は、過去の所定期間内の各時点iの実績値PVactiおよび推定値PVforeiのうち、上記条件1を満たす各値を用いて算出された調整係数である。またT(Tdisti)j は、実績値PVactiおよび推定値PVforeiが上記条件1を満たす各時点iにおける重み係数である。
【0047】
そして重み係数T(Tdist
i)
j は、
図9に示すファジー推論におけるメンバシップ関数のグレードとして算出され、具体的には、式(6)を演算することにより算出される0.5~1.0の範囲内の値である。
【0048】
T(Tdisti)j =Tdistmax / (Tdistmax + Tdisti) … (6)
ここで、Tdisti は、時点iにおける気温の観測値と、予測対象時点における気温の予報値と、の差の絶対値である。Tdistmax は、Tdisti の中の最大値である。
【0049】
このような態様により、時点iにおける気温が予測対象時点の気温に近ければ近いほど時点iにおける値が大きくなるような重み係数T(Tdisti)j(グレード)によって調整係数f(i)を加重平均することによって気温加重調整係数KpvTを算出することが可能となる。
【0050】
次に
図10を参照しながら、予測部121dが風速加重調整係数Kpv
Wを算出するアルゴリズムを説明する。
【0051】
予測部121dは、式(7)を演算することにより風速加重調整係数KpvWを算出する。
【0052】
KpvW=Σ{f(i)j×W(Wdisti)j } / ΣW(Wdisti)j …(7)
ここで、f(i)j は、過去の所定期間内の各時点iの実績値PVactiおよび推定値PVforeiのうち、上記条件1を満たす各値を用いて算出された調整係数である。またW(Wdisti)j は、実績値PVactiおよび推定値PVforeiが上記条件1を満たす各時点iにおける重み係数である。
【0053】
そして重み係数W(Wdist
i)
j は、
図10に示すファジー推論におけるメンバシップ関数のグレードとして算出され、具体的には、式(8)を演算することにより算出される0.5~1.0の範囲内の値である。
【0054】
W(Wdisti)j =Wdistmax / (Wdistmax + Wdisti) … (8)
ここで、Wdisti は、時点iにおける風速の観測値と、予測対象時点における風速の予報値と、の差の絶対値である。Wdistmax は、Wdisti の中の最大値である。
【0055】
このような態様により、時点iにおける風速が予測対象時点の風速に近ければ近いほど時点iにおける値が大きくなるような重み係数W(Wdisti)j(グレード)によって調整係数f(i)を加重平均することによって風速加重調整係数KpvWを算出することが可能となる。
【0056】
次に
図11を参照しながら、予測部121dが日射量加重調整係数Kpv
SRを算出するアルゴリズムを説明する。
【0057】
予測部121dは、式(9)を演算することにより日射量加重調整係数KpvSRを算出する。
【0058】
KpvSR=Σ{f(i)j×SR(SRdisti)j } / ΣSR(SRdisti)j …(9)
ここで、f(i)j は、過去の所定期間内の各時点iの実績値PVactiおよび推定値PVforeiのうち、上記条件1を満たす各値を用いて算出された調整係数である。またSR(SRdisti)j は、実績値PVactiおよび推定値PVforeiが上記条件1を満たす各時点iにおける重み係数である。
【0059】
そして重み係数SR(SRdist
i)
j は、
図11に示すファジー推論におけるメンバシップ関数のグレードとして算出され、具体的には、式(10)を演算することにより算出される0.5~1.0の範囲内の値である。
【0060】
SR(SRdisti)j =SRdistmax / (SRdistmax + SRdisti) … (10)
ここで、SRdisti は、時点iにおける日射量の観測値と、予測対象時点における日射量の予報値と、の差の絶対値である。SRdistmax は、SRdisti の中の最大値である。
【0061】
このような態様により、時点iにおける日射量が予測対象時点の日射量に近ければ近いほど時点iにおける値が大きくなるような重み係数SR(SRdisti)j(グレード)によって調整係数f(i)を加重平均することによって日射量加重調整係数KpvSRを算出することが可能となる。
【0062】
次に
図12を参照しながら、予測部121dが合成調整係数Kpvを算出するアルゴリズムを説明する。
【0063】
予測部121dは、式(11)を演算することにより合成調整係数Kpvを算出する。
【0064】
Kpv=(a×KpvT + b×KpvW + c×KpvSR) / (a + b + c) …(11)
ここでa、b、cは、Kpvを算出するための所定の重み係数である。例えば、式(1)~式(3)に示したように、システム出力係数は気温、風速、傾斜面日射量のそれぞれによって影響を受けることから、a=b=c(このとき、合成調整係数Kpvは、上記3種類の気象データの加重調整係数の平均値となる)としてもよいし、朝や夕方の時間帯などの日射量が低い時間帯は、a=b=1、c=0として日射量を除外するなど、状況に応じて重み係数を変化させてもよい。また電力予測システム10により算出される予測値と実績値との誤差を分析することにより、a=0.5、b=0.2、c=0.8のように、誤差を最小にする最適なa、b、cの値を決定するようにしてもよい。
【0065】
このように、複数種類の気象データの加重調整係数を所定の重み係数(a、b、c等)で加重平均して合成調整係数Kpvを算出するようにすることで、電力予測システム10の予測精度をより一層向上させることが可能となる。
【0066】
なお合成調整係数Kpvは、一種類の気象データ(例えば気温)を用いて算出してもよいが、この場合、この気象データを用いて各時点iの調整係数f(i)を加重平均して算出した加重調整係数が合成調整係数Kpvとなる。
【0067】
また、上述した重み係数T(Tdist
i)
j 、W(Wdist
i)
j 、SR(SRdist
i)
jは、
図9~
図11のメンバシップ関数に示したように、時点iにおける気象データ(気温、風速、日射量)の観測値と、予測対象時点における気象データ(気温、風速、日射量)の予報値と、の差の絶対値に対して線形に値が変化するが、
図13に示すように、非線形なメンバシップ関数によってグレード(重み係数)を決定するようにしてもよい。例えば
図13に示すように、時点iにおける気象データ(気温、風速、日射量)の観測値と、予測対象時点における気象データ(気温、風速、日射量)の予報値と、の差の絶対値が小さいほどグレードが大きくなるような非線形のメンバシップ関数を用いることにより、予測対象時点の気象データとの差がより小さい時点iの調整係数をより一層大きな重みで加重調整係数に反映することが可能になる。
【0068】
予測部121dは、上記のようにして合成調整係数Kpvを算出し、合成調整係数Kpvが所定の条件(条件2とも記す)を満たしている場合は、予測対象時点における推定値PVforeに所定の条件を満たす合成調整係数Kpvを掛けることにより予測値を算出する。本実施形態において、所定の条件とは、所定の上限閾値と所定の下限閾値との間に収まっていることをいう。このような一定の範囲に収まる合成調整係数Kpvを用いることにより、異常値を排除できるため、予測精度を向上できる。
【0069】
予測部121dは、合成調整係数kpvが所定の条件を満たしていない場合は、合成調整係数Kpvを上限閾値と下限閾値との間に収まるように補正する。合成調整係数Kpvの補正は、例えば、合成調整係数Kpvを上限閾値または下限閾値に補正することや、上限閾値と下限閾値の中間値に補正することである。
【0070】
===電力予測システム10の動作===
図14は、電力予測システム10の処理の一例を示すフローである。
図14を参照しつつ、電力予測システム10が太陽光発電設備100の発電出力の予測値を算出する処理について説明する。
【0071】
まず、電力予測システム10は、気象観測計200で観測された各種気象データの観測値と、太陽光発電設備100の発電出力の実績値を取得し(S10)、過去DB131にこれらの観測値及び実績値を登録する(S11)。また、電力予測システム10には、予め設備DB132が構築されている。
【0072】
電力予測システム10は、過去DB131の過去の各種気象データ、設備DB132の設備情報を用いて、所定の推定方法に従って太陽光発電設備100の発電出力の推定値を算出する。電力予測システム10は、算出された推定値、該推定値に対応する実績値を係数DB133に登録する(S12)。この推定値は、過去の時点における推定値である。
【0073】
以下においては、理解を容易にするために一例として、
図5に示すように、所定の太陽光発電設備100における、第1~第5時点の実績値がそれぞれ「105kW」「200kW」「323kW」「441kW」「513kW」であり、第1~第5時点の推定値がそれぞれ「150kW」「250kW」「380kW」「490kW」「540kW」であるものとして説明する。
【0074】
電力予測システム10は、時点1~時点5の調整係数f(i)を算出し、それらを係数DB133に登録する(S13,S14)。具体的には、時点1の調整係数は、時点1の実績値「105kW」を時点1の推定値「150kW」で除した「0.7」である。同様に、時点2の調整係数は「0.8」となり、時点3の調整係数は「0.85」となり、時点4の調整係数は「0.9」となり、時点5の調整係数は「0.95」となる。
【0075】
次に、操作者が、電力予測システム10に予測対象日時を指定する(S15)。
【0076】
電力予測システム10は、係数DB133を参照して、例えば、時点1~時点5までの実績値および推定値のうち、所定の条件(条件1)、すなわち本実施形態ではパワーコンディショナ容量に所定の係数を掛けた閾値よりも大きいものを抽出する(S16)。以下、一例として閾値を「180kW」として説明する。電力予測システム10は、第2~第5時点の実績値および推定値を抽出する。
【0077】
電力予測システム10は、気象庁DB300から予測対象時点における複数種類の気象データの予報値(本実施形態では、気温、風速、日射量)を取得した上で、第2~第5時点におけるこれら複数種類の気象データの観測値と、上記予測対象時点における予報値とを用いて、気象データの種類毎に調整係数を加重平均することにより、気象データの種類毎に加重調整係数を算出する(S17)。本実施形態では、気温加重調整係数、風速加重調整係数、日射量加重調整係数が算出される。例えば、
図6に示すように、気温加重調整係数は「0.74」、風速加重調整係数は「0.92」、日射量加重調整係数は「0.98」となる。
【0078】
そして電力予測システム10は、これらの加重調整係数の平均あるいは加重平均である合成調整係数を算出する(S18)。本実施形態ではには、
図6に示すように、気温加重調整係数、風速加重調整係数、日射量加重調整係数を平均し、合成調整係数は「0.88」となる。電力予測システム10は、合成調整係数を予測DB134に登録する。
【0079】
電力予測システム10は、合成調整係数が所定の上限閾値と、所定の下限閾値との間に収まっているか否か(条件2)を判定する(S19)。以下、一例として上限閾値を「0.95」とし下限閾値を「0.85」として説明する。電力予測システム10は、
図6に示すように、合成調整係数が「0.88」である場合、範囲内であると判定する。ここで、例えば、合成調整係数が「0.8」である場合、電力予測システム10は、合成調整係数が範囲外であると判定し、合成調整係数を下限閾値「0.85」に補正する。また、例えば、合成調整係数が「0.98」である場合、電力予測システム10は、合成調整係数が範囲外であると判定し、合成調整係数を上限閾値「0.95」に補正する。なお、合成調整係数を下限閾値または上限閾値に補正するように説明したが、下限閾値と上限閾値との間に収まるように補正してもよい。
【0080】
電力予測システム10は、所定の太陽光発電設備100についての指定された予測対象日時における推定値を算出する(S20)。電力予測システム10は、算出された推定値に合成調整係数を乗じて、予測対象日時の予測値を算出する(S21)。電力予測システム10は、予測値を予測DB134に登録する(S22)。
【0081】
なお、調整係数を算出するための過去の推定値、実績値は、例えば過去における予測対象日時と同日近傍、同時刻近傍の推定値、実績値であることが望ましい。また、予測対象日時の直近数週間前からの同時刻近傍の推定値、実績値であってもよい。
【0082】
===他の実施形態===
電力予測システム10は、上述したように推定値に合成調整係数を乗じて予測値を算出しているが、さらに、太陽光発電設備100のパネル上の積雪による発電出力の減少を反映するための積雪係数を乗じてもよい。積雪係数は、例えば
図15に示されるように、積雪深に応じて変化する値である。
図15に示すように、積雪係数は、所定の積雪深(LおよびH)の間で、積雪深が大きくなるにつれて積雪係数が小さくなる。
【0083】
電力予測システム10は、気象観測計200や気象庁DB300から過去の気象データを取得することにより、過去の所定期間内に積雪があったか否かを判定し、積雪がないと判定した場合は、パネル上に積雪がないと判定し、積雪係数を「1」とする。積雪があると判定した場合は、パネル上に積雪があると判定し、電力予測システム10は、例えば現在又は将来の時点における積雪深情報、気象情報、設備情報および定数情報から統計的手法を用いて、積雪係数を算出する。
【0084】
また、電力予測システム10は、上述したように算出された予測値から太陽光発電設備100で消費される自己消費分の電力をさらに差し引いて、予測値を算出してもよい。
【0085】
また、上記実施形態では、所定の電力設備100を太陽光発電設備100として説明したが、風力発電設備や電力需要設備などであってもよい。つまり、推定値を算出し、所定の条件を満たした推定値、実績値を用いて調整係数、合成調整係数を算出することにより、予測値を算出できる設備であればよい。
【0086】
また、
図1、
図2では、電力予測システム10が一つの装置で構成されているように示したが、これに限定されない。電力予測システム10は、複数の装置で構成されていてもよく、また、クラウド上に構成されていてもよい。
【0087】
また、電力予測システム10は、太陽光発電設備100の発電出力の推定値と実績値との差を示す係数(調整係数)に基づいて、将来の予測対象時点における太陽光発電設備100の発電出力を予測するシステムであるとして説明したが、これに限定されない。当該システムは、推定値と実績値を取得して予測対象時点における予測値を算出できるものであればよく、例えば、電力需要設備や電力消費設備などの電力の需要量の推定値と実績値とを用いて予測値を算出するシステムであってもよいし、あるいは、製造設備における製造物の製造個数の推定値と実績値とを用いて予測値を算出するシステムであってもよい。
【0088】
===まとめ===
本実施形態に係る電力予測システム10は、所定の推定方法で推定された過去の時点における推定値と、この推定値に対応する実績値と、の誤差を示す調整係数を、複数の時点について記憶する調整係数記憶部と、複数の時点における調整係数を、複数の時点における気象データの観測値と予測対象時点における気象データの予測値との差異の大きさに応じて加重平均することにより算出される合成調整係数と、所定の推定方法で推定した予測対象時点における推定値と、に基づいて、予測対象時点における予測値を算出する予測部と、を備える。このような態様により、予測値の精度向上を図ることが可能となる。
【0089】
また上記予測部は、複数種類の気象データの複数の時点における観測値と予測対象時点における予測値とを用いて、気象データの種類毎に上記調整係数を加重平均することにより気象データの種類毎に加重調整係数を算出し、この加重調整係数を平均することにより合成調整係数を算出するようにしてもよい。このような態様により、予測値の精度をより一層向上することができる。
【0090】
また上記予測部は、気象データの種類毎に算出した加重調整係数を所定の重み係数で加重平均することにより合成調整係数を算出するようにしてもよい。このような態様により、予測値と気象データの種類とに応じた重要度の違いを重み係数に反映でき、より一層正確な予測値を算出することが可能になる。
【0091】
また上記調整係数記憶部に記憶される調整係数は、上記の所定の推定方法で推定された推定値及びこの推定値に対応する実績値のうち、所定の閾値よりも大きい推定値及び実績値を用いて算出された値であるようにするとよい。これにより、予測対象設備に対する予測値の誤差が問題となってくる出力レベル以上の運転状態での推定値、実績値を用いて予測値を算出するため、予測値と実績値との誤差をより低減することができる。
【0092】
また、予測部は、合成調整係数が所定の範囲内であるか否かを判定し、合成調整係数が所定の範囲外であると判定した場合、合成調整係数を所定の範囲内に収まるように補正するようにするとよい。これにより、合成調整係数の異常値を排除することにより、推定値と実績値との誤差をより低減することができる。
【0093】
また、上記調整係数記憶部に記憶される調整係数は、電力設備における、所定の推定方法で推定された電力に関する推定値と、この推定値に対応する実績値と、の誤差を示す値とすることができる。このような態様により、太陽光発電設備や風力発電設備、変電所、送電設備、配電設備等の様々な電力に関する設備において計測される物理量の予測値を正確に求めることが可能となる。
【0094】
また、本実施形態に係る電力予測システム10が発電出力を予測する所定の電力設備100は、太陽光発電設備や風力発電設備である。これにより、設備劣化や気象条件に影響を受けやすい発電設備の発電出力を予測することで、電力系統の安定運転が可能となる。
【0095】
また、本実施形態に係る電力予測システム10は、合成調整係数と、予測対象時点の推定値と、太陽光発電設備100のパネル上の積雪による影響を示す積雪係数と、に基づいて、予測対象時点における予測値を算出する。これにより、パネル上の積雪を考慮して予測値を算出するため、より正確な予測値を算出することができる。
【0096】
尚、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
【符号の説明】
【0097】
1 電力システム
10 電力予測システム
11 入力部
12 制御部
121 演算処理部
121a 受付部
121b 推定部
121c 係数算出部
121d 予測部
122 メモリ
13 記憶部
131 過去DB
132 設備DB
133 係数DB
134 予測DB
14 通信部
100 電力設備
200 気象観測計
300 気象庁DB
400 ネットワーク