(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-24
(45)【発行日】2024-07-02
(54)【発明の名称】ワイヤハーネス
(51)【国際特許分類】
H02G 3/04 20060101AFI20240625BHJP
H01B 7/00 20060101ALI20240625BHJP
B60R 16/02 20060101ALI20240625BHJP
【FI】
H02G3/04 037
H01B7/00 301
H02G3/04 068
B60R16/02 620A
(21)【出願番号】P 2020168193
(22)【出願日】2020-10-05
【審査請求日】2023-03-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】伊澤 克俊
(72)【発明者】
【氏名】田中 孝祐
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 隆太
【審査官】鈴木 大輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-102974(JP,A)
【文献】実開平6-84726(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 3/04
H01B 7/00
B60R 16/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体に取り付けられるワイヤハーネスであって、
電線及び前記電線を覆う外装部材を有するワイヤハーネス本体と、
前記外装部材の外周に取り付けられ、前記ワイヤハーネス本体の経路において直線状をなす部分である直線部の経路を規制する第1経路規制部材と、
前記外装部材の外周に取り付けられ、前記ワイヤハーネス本体の経路において屈曲する部分である屈曲部の経路を規制する第2経路規制部材と、
前記外装部材及び前記第2経路規制部材の外周を囲む環状をなし、前記外装部材と前記第2経路規制部材とを互いに連結する連結部材と、を備え、
前記第2経路規制部材は、前記外装部材の径方向に沿って突出する凸部、または前記外装部材の径方向に沿って窪む凹部である第1係合部を有し、
前記連結部材は、前記第1係合部に凹凸嵌合する第2係合部を有し、
前記第1経路規制部材は、前記第1経路規制部材の長さ方向と直交する方向に開口するとともに前記第1経路規制部材の長さ方向の全体にわたって延びる挿入口を有し、
前記第1経路規制部材は、前記ワイヤハーネス本体の長さ方向において前記第2経路規制部材に並んで設けられている、ワイヤハーネス。
【請求項2】
前記連結部材は、前記ワイヤハーネス本体の長さ方向において前記第1経路規制部材と前記第2経路規制部材とに跨がるように設けられ、
前記連結部材は、前記第1経路規制部材の長さ方向の一部における外周を囲んでいる、請求項1に記載のワイヤハーネス。
【請求項3】
前記連結部材は、前記挿入口に向かって突出し前記挿入口内に位置する突出部を有している、請求項2に記載のワイヤハーネス。
【請求項4】
前記連結部材は、本体部と、前記本体部に連結される蓋部と、を有し、
前記連結部材は、前記本体部と前記蓋部の連結状態において、前記外装部材及び前記第2経路規制部材の外周を囲む環状をなす、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
【請求項5】
前記車体は、前記ワイヤハーネス本体が組み付けられる組付面を有し、
前記蓋部は、前記本体部よりも前記組付面に近くなるように配置され、
前記突出部は、前記蓋部に設けられている、請求項3に従属する請求項4に記載のワイヤハーネス。
【請求項6】
前記外装部材は、前記外装部材の長さ方向において凹部と凸部が交互に連なる蛇腹状のコルゲートチューブであり、
前記連結部材は、前記突出部を第1突出部として、前記第1突出部から突出する第2突出部を有し、
前記第2突出部は、前記コルゲートチューブの凹部に嵌合されている、請求項3または請求項5に記載のワイヤハーネス。
【請求項7】
前記外装部材は、前記外装部材の長さ方向において凹部と凸部が交互に連なる蛇腹状のコルゲートチューブであり、
前記第1係合部は、前記外装部材の径方向に沿って形成された貫通孔であり、
前記第2係合部は、前記貫通孔に嵌合する第3突出部であり、
前記連結部材は、前記第3突出部から突出する第4突出部を有し、
前記第4突出部は、前記コルゲートチューブの凹部に嵌合されている、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
【請求項8】
前記第1係合部は、前記第2経路規制部材の周方向において複数設けられている、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
【請求項9】
前記第1経路規制部材における前記挿入口を第1挿入口として、
前記第2経路規制部材は、前記第2経路規制部材の長さ方向と直交する方向に開口するとともに前記第2経路規制部材の長さ方向の全体にわたって延びる第2挿入口を有している、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
【請求項10】
前記第1経路規制部材は、前記ワイヤハーネス本体の経路において前記屈曲部の両側に設けられた一対の前記直線部に対してそれぞれ設けられ、
前記連結部材は、前記ワイヤハーネス本体の長さ方向における前記第2経路規制部材の両端部にそれぞれ設けられている、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
【請求項11】
前記第1経路規制部材は、
前記第1経路規制部材の周方向の両端部であり前記挿入口を形成する第1端部及び第2端部と、
前記第1端部及び前記第2端部の少なくとも一方の内面から突出して前記外装部材の外面に接触する接触部と、
を有している、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
【請求項12】
前記接触部は、前記第1端部の先端及び前記第2端部の先端の少なくとも一方の先端における内面から突出している、請求項11に記載のワイヤハーネス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ワイヤハーネスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に、車両用のワイヤハーネスが開示されている。同ワイヤハーネスは、電線及び電線を覆う外装部材を有するワイヤハーネス本体と、外装部材に外周に取り付けられ、ワイヤハーネス本体の経路を規制する経路規制部材とを備える。同経路規制部材は、ワイヤハーネス本体の経路における直線状をなす部分を規制する直線規制部と、ワイヤハーネス本体の経路における屈曲する部分を規制する屈曲規制部の両方を含んで構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなワイヤハーネスにおいて、経路規制部材における屈曲規制部に対する直線規制部の位置を調整可能にすることが望まれている。
そこで、屈曲規制部に対する直線規制部の位置を調整可能にしたワイヤハーネスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示のワイヤハーネスは、車体に取り付けられるワイヤハーネスであって、電線及び前記電線を覆う外装部材を有するワイヤハーネス本体と、前記外装部材の外周に取り付けられ、前記ワイヤハーネス本体の経路において直線状をなす部分である直線部の経路を規制する第1経路規制部材と、前記外装部材の外周に取り付けられ、前記ワイヤハーネス本体の経路において屈曲する部分である屈曲部の経路を規制する第2経路規制部材と、前記外装部材及び前記第2経路規制部材の外周を囲む環状をなし、前記外装部材と前記第2経路規制部材とを互いに連結する連結部材と、を備え、前記第2経路規制部材は、前記外装部材の径方向に沿って突出する凸部、または前記外装部材の径方向に沿って窪む凹部である第1係合部を有し、前記連結部材は、前記第1係合部に凹凸嵌合する第2係合部を有し、前記第1経路規制部材は、前記第1経路規制部材の長さ方向と直交する方向に開口するとともに前記第1経路規制部材の長さ方向の全体にわたって延びる挿入口を有し、前記第1経路規制部材は、前記ワイヤハーネス本体の長さ方向において前記第2経路規制部材に並んで設けられている。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、屈曲規制部に対する直線規制部の位置を調整可能にしたワイヤハーネスを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、実施形態のワイヤハーネスを示す概略構成図である。
【
図2】
図2は、同実施形態のワイヤハーネスの一部を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、同実施形態の第1経路規制部材、第2経路規制部材及び連結部材を示すための分解斜視図である。
【
図4】
図4は、同実施形態のワイヤハーネスの一部を示す平面図である。
【
図8】
図8は、同実施形態のワイヤハーネスの作用を説明するための平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示のワイヤハーネスは、
[1]車体に取り付けられるワイヤハーネスであって、電線及び前記電線を覆う外装部材を有するワイヤハーネス本体と、前記外装部材の外周に取り付けられ、前記ワイヤハーネス本体の経路において直線状をなす部分である直線部の経路を規制する第1経路規制部材と、前記外装部材の外周に取り付けられ、前記ワイヤハーネス本体の経路において屈曲する部分である屈曲部の経路を規制する第2経路規制部材と、前記外装部材及び前記第2経路規制部材の外周を囲む環状をなし、前記外装部材と前記第2経路規制部材とを互いに連結する連結部材と、を備え、前記第2経路規制部材は、前記外装部材の径方向に沿って突出する凸部、または前記外装部材の径方向に沿って窪む凹部である第1係合部を有し、前記連結部材は、前記第1係合部に凹凸嵌合する第2係合部を有し、前記第1経路規制部材は、前記第1経路規制部材の長さ方向と直交する方向に開口するとともに前記第1経路規制部材の長さ方向の全体にわたって延びる挿入口を有し、前記第1経路規制部材は、前記ワイヤハーネス本体の長さ方向において前記第2経路規制部材に並んで設けられている。
【0009】
この構成によれば、ワイヤハーネスは、ワイヤハーネス本体の経路における直線部を規制する第1経路規制部材と、ワイヤハーネス本体の経路における屈曲部を規制する第2経路規制部材とを備える。そして、第1経路規制部材は、ワイヤハーネス本体の長さ方向において第2経路規制部材に並んで設けられている。このため、第2経路規制部材に対する第1経路規制部材の位置を調整可能となる。
【0010】
また、この構成によれば、第2経路規制部材は、外装部材の径方向に沿って突出する凸部、または外装部材の径方向に沿って窪む凹部である第1係合部を有している。そして、連結部材は、第1係合部に対して凹凸嵌合する第2係合部を有している。これにより、連結部材を第2経路規制部材に対して強固に連結することが可能となる。
【0011】
また、この構成によれば、第1経路規制部材の挿入口は、第1経路規制部材の長さ方向に直交する方向に開口するとともに、第1経路規制部材の長さ方向の全体にわたって延びている。これにより、電線の長さ方向の端部にコネクタを取り付けるなどの端末処理を行った後、外装部材に対して挿入口から第1経路規制部材を取り付けることが可能である。このように、第1経路規制部材を後付け可能であるため、ワイヤハーネスの組立作業性を向上させることが可能となる。
【0012】
[2]前記連結部材は、前記ワイヤハーネス本体の長さ方向において前記第1経路規制部材と前記第2経路規制部材とに跨がるように設けられ、前記連結部材は、前記第1経路規制部材の長さ方向の一部における外周を囲んでいる。この構成によれば、外装部材の外周に取り付けられた第1経路規制部材と第2経路規制部材との間の隙間を連結部材によって覆うことができる。
【0013】
[3]前記連結部材は、前記挿入口に向かって突出し前記挿入口内に位置する突出部を有している。
この構成によれば、連結部材の突出部を第1経路規制部材の挿入口に対して第1経路規制部材の周方向に接触可能に構成できる。これにより、連結部材の突出部が第1経路規制部材の周方向への回転を規制するため、第1経路規制部材の周方向への回転を抑制できる。
【0014】
[4]前記連結部材は、本体部と、前記本体部に連結される蓋部と、を有し、前記連結部材は、前記本体部と前記蓋部の連結状態において、前記外装部材及び前記第2経路規制部材の外周を囲む環状をなす。
【0015】
この構成によれば、連結部材を環状としながらも、連結部材が本体部と蓋部とに分かれていることで、外装部材及び第2経路規制部材に対して連結部材を後付け可能となる。これにより、ワイヤハーネスの組立作業性をより一層向上できる。
【0016】
[5]前記車体は、前記ワイヤハーネス本体が組み付けられる組付面を有し、前記蓋部は、前記本体部よりも前記組付面に近くなるように配置され、前記突出部は、前記蓋部に設けられている。
【0017】
この構成によれば、連結部材において、第1経路規制部材の挿入口内に位置する突出部が、車体の組付面により近い蓋部に設けられている。また、第1経路規制部材は、周方向における挿入口の位置が連結部材の突出部によって位置決めされる。すなわち、この構成によれば、第1経路規制部材の挿入口が連結部材の蓋部側、すなわち車体の組付面側を向くように構成できる。従って、第1経路規制部材の挿入口が、車体の組付面とは反対側を向くことを抑制できる。
【0018】
[6]前記外装部材は、前記外装部材の長さ方向において凹部と凸部が交互に連なる蛇腹状のコルゲートチューブであり、前記連結部材は、前記突出部を第1突出部として、前記第1突出部から突出する第2突出部を有し、前記第2突出部は、前記コルゲートチューブの凹部に嵌合されている。
【0019】
この構成によれば、連結部材の第2突出部が、コルゲートチューブの凹部に対してコルゲートチューブの長さ方向に係合する。これにより、連結部材に対してコルゲートチューブが長さ方向に相対移動することを抑制できる。また、言い換えると、連結部材がコルゲートチューブに対してその長さ方向に位置決めされる。従って、ワイヤハーネスの組立作業の際、コルゲートチューブに対する連結部材の位置を固定した状態で、第2経路規制部材に対する第1経路規制部材の位置を調整することが可能となる。
【0020】
[7]前記外装部材は、前記外装部材の長さ方向において凹部と凸部が交互に連なる蛇腹状のコルゲートチューブであり、前記第1係合部は、前記外装部材の径方向に沿って形成された貫通孔であり、前記第2係合部は、前記貫通孔に嵌合する第3突出部であり、前記連結部材は、前記第3突出部から突出する第4突出部を有し、前記第4突出部は、前記コルゲートチューブの凹部に嵌合されている。
【0021】
この構成によれば、連結部材の第4突出部が、コルゲートチューブの凹部に対してコルゲートチューブの長さ方向に係合する。これにより、連結部材に対してコルゲートチューブが長さ方向に相対移動することを抑制できる。また、言い換えると、連結部材がコルゲートチューブに対してその長さ方向に位置決めされる。従って、ワイヤハーネスの組立作業の際、コルゲートチューブに対する連結部材の位置を固定した状態で、第2経路規制部材に対する第1経路規制部材の位置を調整することが可能となる。
【0022】
[8]前記第1係合部は、前記第2経路規制部材の周方向において複数設けられている。
この構成によれば、第2経路規制部材の周方向において複数設けられた第1係合部のうちのどの第1係合部に連結部材の第2係合部を嵌合させるかを、ワイヤハーネス本体の屈曲部における経路に応じて選択可能となる。このため、ワイヤハーネスにおけるレイアウトの自由度を向上できる。
【0023】
[9]前記第1経路規制部材における前記挿入口を第1挿入口として、前記第2経路規制部材は、前記第2経路規制部材の長さ方向と直交する方向に開口するとともに前記第2経路規制部材の長さ方向の全体にわたって延びる第2挿入口を有している。
【0024】
この構成によれば、第2挿入口は、第2経路規制部材の長さ方向に直交する方向に開口するとともに、第2経路規制部材の長さ方向の全体にわたって延びている。これにより、電線の長さ方向の端部にコネクタを取り付けるなどの端末処理を行った後、外装部材に対して挿入口から第2経路規制部材を取り付けることが可能である。このように、第2経路規制部材を後付け可能であるため、ワイヤハーネスの組立作業性をより向上させることが可能となる。
【0025】
[10]前記第1経路規制部材は、前記ワイヤハーネス本体の経路において前記屈曲部の両側に設けられた一対の前記直線部に対してそれぞれ設けられ、前記連結部材は、前記ワイヤハーネス本体の長さ方向における前記第2経路規制部材の両端部にそれぞれ設けられている。
【0026】
この構成によれば、ワイヤハーネス本体の長さ方向において第2経路規制部材の両側に配置される各第1経路規制部材が、ワイヤハーネス本体の長さ方向において第2経路規制部材に並んで設けられる。このため、第2経路規制部材に対する各第1経路規制部材の位置を調整可能となる。
【0027】
[11]前記第1経路規制部材は、前記第1経路規制部材の周方向の両端部であり前記挿入口を形成する第1端部及び第2端部と、前記第1端部及び前記第2端部の少なくとも一方の内面から突出して前記外装部材の外面に接触する接触部と、を有している。
【0028】
この構成によれば、第1経路規制部材は、第1端部及び第2端部の少なくとも一方の内面から突出して外装部材の外面に接触する接触部を有している。このため、挿入口を通じた外装部材からの第1経路規制部材の脱離を好適に抑制できる。
【0029】
[12]前記接触部は、前記第1端部の先端及び前記第2端部の先端の少なくとも一方の先端における内面から突出している。
この構成によれば、例えば、接触部が第1端部の先端や第2先端部の先端から僅かに離れた位置の内面から突出している場合に比べて、挿入口を通じた外装部材からの経路規制部材の脱離をより抑制できる。
【0030】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のワイヤハーネスの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。各図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張または簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率については各図面で異なる場合がある。また、本明細書における「直交」は、厳密に直交の場合のみでなく、本実施形態における作用ならびに効果を奏する範囲内で概ね直交の場合も含まれる。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0031】
なお、本明細書の説明で使用される「筒状」は、周方向全周にわたって連続して周壁が形成されたものだけではなく、複数の部品を組み合わせて筒状をなすものや、C字状のように周方向の一部に切り欠きなどを有するものも含む。また、「筒状」の形状には、円形、楕円形、及び、尖ったまたは丸い角を有する多角形が含まれる。また、本明細書の説明で使用される「環状」という用語は、ループを形成する任意の構造、または端部のない連続形状、並びに、C字形のようなギャップを有する、一般的にループ形状の構造を指すことがある。なお、「環状」の形状には、円形、楕円形、及び、尖ったまたは丸い角を有する多角形が含まれるが、これらに限定されない。
【0032】
(ワイヤハーネス10の全体構成)
図1に示すワイヤハーネス10は、例えば、車両Vに設けられた機器同士を接続するものである。ワイヤハーネス10は、例えば、ワイヤハーネス10の長さ方向の中間部が車両Vの床下などの車室外を通るように車両Vに配置されている。
【0033】
ワイヤハーネス10は、ワイヤハーネス本体11を備えている。ワイヤハーネス本体11は、車両Vに設けられた第1機器M1及び第2機器M2同士を電気的に接続する。第1機器M1及び第2機器M2の一例としては、第1機器M1が車両Vの後方寄りの箇所に配置された高圧バッテリであり、第2機器M2が車両Vの前方寄りの箇所に配置されたインバータである。高圧バッテリとしての第1機器M1は、例えば、百ボルト以上の電圧を供給可能なバッテリである。インバータとしての第2機器M2は、車両走行の動力源となる車輪駆動用の図示しないモータに接続される。インバータは、高圧バッテリの直流電力から交流電力を生成し、その交流電力をモータに供給する。ワイヤハーネス本体11は、二次元状または三次元状に曲がる経路に沿って配線される。
【0034】
(ワイヤハーネス本体11の構成)
図5及び
図6に示すように、ワイヤハーネス本体11は、電線12及び外装部材13を有している。電線12は、例えば複数設けられている。
【0035】
図6に示すように、電線12は、例えば被覆電線である。すなわち、電線12は、芯線14と、芯線14の外周を被覆する絶縁被覆15とを有している。芯線14は、例えば、容易に撓むことが可能な柔軟導体にて構成されている。なお、当該柔軟導体の一例としては、複数の金属素線を撚り合わせた撚り線である。芯線14の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。
【0036】
絶縁被覆15は、例えば、芯線14の外周面を全周に亘って被覆している。絶縁被覆15は、例えば、合成樹脂などの絶縁材料によって構成されている。絶縁被覆15は、例えば、芯線14に対する押出成形によって形成することができる。
【0037】
図5及び
図6に示すように、外装部材13は、全体として長尺の筒状をなしている。外装部材13の内部空間には、複数の電線12が挿通されている。すなわち、外装部材13は、複数の電線12の外周を一括して包囲している。外装部材13は、例えば、飛翔物や水滴から各電線12を保護する。各電線12の一端部は前記第1機器M1に接続され、電線12の他端部は前記第2機器M2に接続される。電線12は、高電圧・大電流に対応可能な高圧電線である。
【0038】
外装部材13は、例えば、合成樹脂製のコルゲートチューブにて構成されている。コルゲートチューブとしての外装部材13は、その長さ方向において径が大小繰り返す蛇腹形状をなす。すなわち、外装部材13は、外装部材13の長さ方向において交互に連なる凹部13a及び凸部13bを有している。凹部13a及び凸部13bの各々は、例えば、外装部材13の周方向に沿って1周する環状をなしている。コルゲートチューブからなる外装部材13は可撓性を有し、容易に屈曲可能である。なお、外装部材13の構成材料としては、例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ABS樹脂などの合成樹脂を用いることができる。
【0039】
図2に示すように、ワイヤハーネス10は、一対の第1経路規制部材21と、第2経路規制部材31と、一対の連結部材41とを備えている。なお、
図1においては、第1経路規制部材21、第2経路規制部材31及び連結部材41の図示を省略している。
【0040】
各第1経路規制部材21及び第2経路規制部材31は、外装部材13の外周に取り付けられている。詳しくは、第1経路規制部材21は、ワイヤハーネス本体11の経路のうちの直線状をなす部分である直線部11sにおいて、外装部材13の外周に取り付けられている。第1経路規制部材21は、直線部11sにおけるワイヤハーネス本体11の経路を規制する。
【0041】
第2経路規制部材31は、ワイヤハーネス本体11の経路のうちの屈曲する部分である屈曲部11cにおいて、外装部材13の外周に取り付けられている。第2経路規制部材31は、屈曲部11cにおけるワイヤハーネス本体11の経路を規制する。第1経路規制部材21は、例えば、ワイヤハーネス本体11の経路において屈曲部11cの両側に設けられた一対の直線部11sに対してそれぞれ設けられている。各第1経路規制部材21及び第2経路規制部材31は、ワイヤハーネス本体11が自重などで撓んで所定の経路から外れないように外装部材13を補助する。
【0042】
(第1経路規制部材21の構成)
図6に示すように、第1経路規制部材21は、外装部材13の外周面における周方向の一部を覆っている。例えば、第1経路規制部材21は、外装部材13の外周における180°よりも大きい範囲を覆う。また、第1経路規制部材21は、外装部材13の長さ方向に沿って延びている。
【0043】
第1経路規制部材21は、第1経路規制部材21の長さ方向と直交する方向に開口する第1挿入口22を有している。また、第1経路規制部材21は、第1経路規制部材21の周方向の両端部であって第1挿入口22を形成する第1端部23及び第2端部24を有している。また、第1経路規制部材21は、第1端部23と第2端部24とを繋ぐ部位である中間部25を有している。言い換えると、第1経路規制部材21は、外装部材13の周方向の一部を覆うように形成された中間部25と、中間部25の両端部に設けられた第1端部23及び第2端部24と、第1端部23及び第2端部24によって形成される第1挿入口22とを有している。
【0044】
第1端部23と第2端部24とは、第1経路規制部材21の周方向において互いに離間する状態で対向する。そして、第1端部23と第2端部24との間の間隙が第1挿入口22として構成される。
【0045】
第1挿入口22は、第1経路規制部材21の長さ方向の全体にわたって延びている。第1挿入口22の開口幅、すなわち、第1端部23と第2端部24との最短距離は、外装部材13の外径よりも小さい。第1挿入口22には、外装部材13が第1経路規制部材21の長さ方向に直交する方向に沿って挿入される。
【0046】
中間部25は、第1経路規制部材21の主部分を構成している。中間部25の横断面形状は、例えば円弧状をなしている。なお、中間部25の径方向の厚さは、例えば、周方向において一様である。なお、第1経路規制部材21の横断面形状は、例えば、第1経路規制部材21の長さ方向全体にわたって一様である。また、中間部25の横断面における中心軸線Cは例えば直線をなす。すなわち、第1経路規制部材21は、一方向に直線状に延びる形状をなしている。
【0047】
第1経路規制部材21の横断面において、中間部25の中心軸線Cを通過する第1端部23の接線を接線T1とし、中心軸線Cを通過する第2端部24の接線を接線T2とする。第1経路規制部材21の周方向における第1挿入口22の開き角度θは、例えば、60°から120°の範囲内である。なお、第1挿入口22の開き角度θは、中間部25の中心軸線Cを中心とする角度、すなわち接線T1と接線T2がなす角度である。
【0048】
第1経路規制部材21は、第1端部23及び第2端部24のそれぞれの内面から突出する接触部26を有している。各接触部26の横断面形状は、例えば半円形状をなしている。各接触部26は、例えば、第1経路規制部材21の長さ方向に沿って延びている。また、各接触部26は、例えば、第1経路規制部材21の長さ方向の全体にわたって延びている。
【0049】
各接触部26は、外装部材13に向かって突出している。各接触部26は、外装部材13の外面に接触している。そして、各接触部26は、例えば、外装部材13を押圧する。外装部材13は、各接触部26と中間部25とによって弾性的に挟まれている。これにより、外装部材13に対する第1経路規制部材21の連結が強固となる。従って、外装部材13の外周に取り付けられた第1経路規制部材21が、外装部材13の長さ方向において移動することが抑制されている。
【0050】
なお、外装部材13が第1経路規制部材21の内部に挿入された状態では、第1挿入口22の開口幅が元の幅、すなわち第1経路規制部材21の未挿入時の幅に戻るとは限らない。詳しくは、第1経路規制部材21が元の形状に戻ろうとする弾性変形が外装部材13に阻害されることで、第1挿入口22の開口幅が元の幅よりも僅かに大きな幅となることもある。また、外装部材13が第1経路規制部材21の内部に挿入された状態で、第1経路規制部材21の押圧によって外装部材13が撓んだ状態となることにより、第1挿入口22の開口幅が元の幅に戻ることもある。すなわち、外装部材13が第1経路規制部材21の内部に挿入された状態での上記開口幅は、外装部材13や第1経路規制部材21の剛性や撓み易さ等に基づいた大きさとなる。
【0051】
第1経路規制部材21において、第1端部23の周方向の先端23a、及び第2端部24の周方向の先端24aの各々は、第1経路規制部材21の長さ方向から見て湾曲している。言い換えると、第1端部23の先端23a及び第2端部24の先端24aの横断面形状は、湾曲形状とされている。なお、第1挿入口22は、第1端部23の先端23a及び第2端部24の先端24aにて形成されている。また、接触部26は、第1端部23の先端23a及び第2端部24の先端24aのそれぞれにおける内面から突出している。
【0052】
なお、第1経路規制部材21の材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリアセタールなどの合成樹脂を用いることができる。第1経路規制部材21は、例えば、押出成形や射出成形などの周知の方法によって成形することができる。
【0053】
(第2経路規制部材31の構成)
図3に示すように、第2経路規制部材31は、ワイヤハーネス本体11の屈曲部11cにおける外装部材13に取り付けられる。第2経路規制部材31は、屈曲部11cの形状に沿って屈曲している。
【0054】
図7に示すように、第2経路規制部材31は、外装部材13の外周面における周方向の一部を覆っている。第2経路規制部材31は、例えば略半円筒状をなしている。すなわち、第2経路規制部材31は、外装部材13の外周におけるおよそ180°の範囲を覆っている。また、第2経路規制部材31は、ワイヤハーネス本体11の屈曲部11cの形状に沿って延びている。
【0055】
第2経路規制部材31は、第2経路規制部材31の周方向の両端部である第3端部32及び第4端部33を有している。また、第2経路規制部材31は、第3端部32と第4端部33とによって形成される第2挿入口34を有している。第2挿入口34は、第3端部32と第4端部33との間の開口である。第2挿入口34は、第2経路規制部材31の長さ方向と直交する方向に開口する。また、第2挿入口34は、第2経路規制部材31の長さ方向の全体にわたって延びている。
図4に示すように、例えば、第2挿入口34の開口方向から見て、第3端部32及び第4端部33がワイヤハーネス本体11の屈曲部11cに沿って屈曲している。
【0056】
第2挿入口34の開口幅、すなわち、第3端部32と第4端部33との最短距離は、外装部材13の外径と同等、もしくは外装部材13の外径よりも若干大きい。第2挿入口34には、外装部材13が第2経路規制部材31の長さ方向に直交する方向に沿って挿入される。
【0057】
図3及び
図7に示すように、第2経路規制部材31は、第1係合部としての貫通孔35を有している。貫通孔35は、外装部材13の径方向に沿って第2経路規制部材31を貫通する。第2経路規制部材31は、例えば複数の貫通孔35を有している。
図3に示すように、貫通孔35は、例えば、第2経路規制部材31の長さ方向に沿って2列設けられ、第2経路規制部材31の周方向に沿って3列設けられている。すなわち、貫通孔35は6つ設けられている。また、本実施形態の第2経路規制部材31では、前記6つの貫通孔35からなる貫通孔群35Gが、第2経路規制部材31の長さ方向の両端部付近にそれぞれ設けられている。
【0058】
なお、第2経路規制部材31の材料としては、例えば合成樹脂を用いることができる。第2経路規制部材31は、例えば射出成形などの周知の方法によって成形することができる。
【0059】
図2及び
図4に示すように、第1経路規制部材21は、ワイヤハーネス本体11の長さ方向における第2経路規制部材31の両側にそれぞれ配置されている。各第1経路規制部材21は、ワイヤハーネス本体11の長さ方向において第2経路規制部材31に対して離隔して設けられている。各第1経路規制部材21は、第2経路規制部材31に対して、例えば僅かな隙間を介して並んでいる。
【0060】
(連結部材41の構成)
連結部材41は、ワイヤハーネス本体11の長さ方向における第2経路規制部材31の両端部にそれぞれ設けられている。各連結部材41は、外装部材13と第2経路規制部材31とを互いに連結する。また、各連結部材41は、ワイヤハーネス本体11の長さ方向において、第2経路規制部材31の端部と第1経路規制部材21の端部とに跨がるように設けられる。
【0061】
図3及び
図6に示すように、連結部材41は、本体部42と、本体部42に連結される蓋部43とを有している。本体部42と蓋部43とは、例えば、互いに一体に形成されている。なお、連結部材41の材料としては、例えば合成樹脂を用いることができる。連結部材41は、例えば射出成形などの周知の方法によって成形することができる。
【0062】
本体部42は、例えば略半円筒状をなしている。本体部42は、例えば、第2経路規制部材31の長さ方向の端部における周方向の略半分を覆っている。また、蓋部43は、例えば、本体部42と同サイズの略半円筒状をなしている。本体部42及び蓋部43によって、第2経路規制部材31の長さ方向の端部における周方向全体が覆われている。
【0063】
連結部材41は、例えば、本体部42と蓋部43とを繋ぐヒンジ部44を有している。ヒンジ部44は、本体部42の周方向一端と蓋部43の周方向一端とを繋いでいる。本体部42の周方向他端にはロック部45が設けられている。蓋部43の周方向他端には爪部46が設けられている。
【0064】
蓋部43は、ヒンジ部44を軸として、
図3に示す開位置と、
図2に示す閉位置との間を回動可能である。蓋部43は、閉位置において、本体部42の上部開口を覆う。また、蓋部43が閉位置にある状態で、爪部46はロック部45に引っ掛かる。これにより、蓋部43が閉位置で保持される。このように、本体部42と蓋部43とが互いに連結される。本体部42と蓋部43とが連結された状態において、連結部材41は、ワイヤハーネス本体11の外周を囲む環状をなす。連結部材41は、外装部材13及び第2経路規制部材31の長さ方向の端部をまとめて囲んでいる。すなわち、連結部材41は、第2経路規制部材31が外装部材13から外れないように、第2経路規制部材31を外装部材13に対して連結する。
【0065】
また、連結部材41は、第1経路規制部材21の長さ方向の端部の外周を囲んでいる。連結部材41は、ワイヤハーネス本体11の長さ方向において第2経路規制部材31の端部と第1経路規制部材21端部とが互いに対向する箇所に設けられている。すなわち、連結部材41は、第1経路規制部材21と第2経路規制部材31との間の隙間の外周を覆っている。また例えば、蓋部43は、本体部42に連結された閉状態において、第1経路規制部材21の第1挿入口22を覆っている。
【0066】
図3、
図5及び
図6に示すように、各連結部材41は、蓋部43の内周面から突出する第1突出部51を有している。第1突出部51は、連結部材41において第1経路規制部材21を囲む部位に設けられている。第1突出部51は、ワイヤハーネス本体11の長さ方向に直交する方向に沿って突出している。第1突出部51は、第1挿入口22に向かって突出し、第1挿入口22内に位置している。すなわち、第1突出部51は、第1挿入口22を構成する第1端部23及び第2端部24に対して第1経路規制部材21の周方向に接触可能である。これにより、第1突出部51が第1経路規制部材21の周方向への回転を規制している。
【0067】
なお、本実施形態では、第1経路規制部材21は連結部材41に対し、第1突出部51によって周方向に係合するものの、ワイヤハーネス本体11の長さ方向に沿った方向においては係合していない。従って、第1経路規制部材21、第2経路規制部材31、及び連結部材41をワイヤハーネス本体11に取り付けた状態で、ワイヤハーネス本体11の長さ方向における第1経路規制部材21の位置を調整可能である。なお、ワイヤハーネス本体11の長さ方向における第1経路規制部材21の位置を調整した後には、第1経路規制部材21は、例えば、粘着テープや締め付けバンドなどの帯状の部材によって外装部材13に固定される。従って、ワイヤハーネス10を車体の組付面Aに組み付けるときには、第1経路規制部材21がワイヤハーネス本体11の長さ方向にずれないようになっている。
【0068】
各連結部材41は、第1突出部51の先端から更に内方に突出する第2突出部52を有している。第2突出部52の先端は、例えば、外装部材13の外周に沿った円弧状をなしている。第2突出部52は、例えば複数設けられている。複数の第2突出部52は、外装部材13の長さ方向に並んでいる。複数の第2突出部52は、外装部材13の複数の凹部13aにそれぞれ嵌合されている。これにより、各第2突出部52は、凹部13aに対して外装部材13の長さ方向に係合する。従って、外装部材13の長さ方向において、連結部材41と外装部材13とが相対的に移動しにくくなっている。
【0069】
図3、
図5及び
図7に示すように、各連結部材41は、本体部42の内周面から突出する第3突出部53を有している。第3突出部53は、本体部42において第2経路規制部材31を覆う部位に設けられている。第3突出部53は、ワイヤハーネス本体11の長さ方向に直交する方向に沿って延びている。
【0070】
第3突出部53は、例えば、ワイヤハーネス本体11の長さ方向に沿って2つ設けられている。各第3突出部53は、第2経路規制部材31に設けられた貫通孔35に嵌合されている。つまり、各第3突出部53は、第1係合部としての貫通孔35に凹凸嵌合する第2係合部である。各第3突出部53は、嵌合する貫通孔35に対して第2経路規制部材31の周方向及び長さ方向に接触可能である。すなわち、各第3突出部53が貫通孔35に嵌合されることで、第2経路規制部材31と連結部材41とが、第2経路規制部材31の周方向及び長さ方向に相対的に移動不能とされている。
【0071】
各連結部材41は、各第3突出部53の先端から更に内方に突出する第4突出部54を有している。第4突出部54の先端は、例えば、外装部材13の外周に沿った円弧状をなしている。各第3突出部53に設けられた第4突出部54は、外装部材13の長さ方向に並んでいる。第4突出部54は、外装部材13の凹部13aに嵌合されている。これにより、第4突出部54は、凹部13aに対して外装部材13の長さ方向に係合する。従って、外装部材13の長さ方向において、連結部材41と外装部材13とが相対的に、より移動しにくくなっている。
【0072】
各連結部材41は、蓋部43の内周面から突出する第5突出部55を有している。第5突出部55は、第5突出部55は、連結部材41において第2経路規制部材31を囲む部位に設けられている。第5突出部55は、ワイヤハーネス本体11の長さ方向に直交する方向に沿って突出している。第5突出部55は、例えば複数設けられている。複数の第5突出部55は、外装部材13の長さ方向に並んでいる。各第5突出部55の先端は、例えば、外装部材13の外周に沿った円弧状をなしている。各第5突出部55の先端は、外装部材13の凹部13aにそれぞれ嵌合されている。これにより、各第5突出部55は、凹部13aに対して外装部材13の長さ方向に係合する。従って、外装部材13の長さ方向において、連結部材41と外装部材13とが相対的に、より移動しにくくなっている。
【0073】
本実施形態の作用について説明する。
ワイヤハーネス本体11の経路において、第1経路規制部材21が取り付けられた直線部11sでは、第1経路規制部材21の剛性によって、ワイヤハーネス本体11が自重などによって撓むことが抑制される。また、第2経路規制部材31が取り付けられた屈曲部11cでは、第2経路規制部材31の剛性によって、ワイヤハーネス本体11が自重などによって撓むことが抑制される。
【0074】
図6に示すように、ワイヤハーネス10は、車体の組付面Aに沿って配置される。そして、ワイヤハーネス10は、図示しない固定部材によって組付面Aに固定される。なお、ワイヤハーネス10の経路において、前記固定部材による組付面Aへの固定点は、例えば、第1経路規制部材21と、第2経路規制部材31と、外装部材13において第1経路規制部材21及び第2経路規制部材31が設けられていない箇所の少なくとも1つに設定される。
【0075】
ワイヤハーネス10が組付面Aに組み付けられた状態において、連結部材41の蓋部43は、本体部42よりも組付面Aに近い位置にある。車両Vが地面上にあり、また、組付面Aが車両Vの床下にある場合には、組付面Aは地面に面する。従って、連結部材41の本体部42は、蓋部43よりも地面側に位置する。
【0076】
ここで、第1経路規制部材21において、第1挿入口22の周方向の位置は、蓋部43の第1突出部51にて位置決めされる。従って、第1挿入口22が蓋部43側、すなわち組付面A側を向くように構成される。すなわち、第1経路規制部材21は、外装部材13の地面側を覆っている。これにより、第1経路規制部材21によって、例えば飛翔物や水滴から外装部材13を好適に保護できる。これにより、ワイヤハーネス本体11の耐久性の向上に寄与できる。
【0077】
また、
図7に示すように、第2経路規制部材31は本体部42に重なるように設けられている。すなわち、ワイヤハーネス10が組付面Aに組み付けられた状態において、第2経路規制部材31は、外装部材13の地面側を覆っている。これにより、第2経路規制部材31によって、例えば飛翔物や水滴から外装部材13を好適に保護できる。これにより、ワイヤハーネス本体11の耐久性の向上に寄与できる。
【0078】
本実施形態では、ワイヤハーネス本体11の周方向における連結部材41の向きが変更可能である。詳述すると、連結部材41の第3突出部53が、第2経路規制部材31の周方向に並ぶ複数の貫通孔35のうちのどれに嵌合されるかによって、周方向における連結部材41の向きが変わる。また、周方向における連結部材41の向きが変わると、連結部材41の第1突出部51によって位置決めされた第1経路規制部材21の周方向の向きも変わる。
【0079】
図7に示すように、周方向に並ぶ3つの貫通孔35のうち、真ん中のものを貫通孔35aとし、その貫通孔35aの両側のものを貫通孔35bとする。
図4及び
図7に示す状態では、第3突出部53が貫通孔35aに嵌合している。この状態では、第1経路規制部材21の第1挿入口22の開口方向が、第2経路規制部材31の第2挿入口34の開口方向に対して同じ向きを向いている。
【0080】
一方、
図8及び
図9に示す状態では、第3突出部53が貫通孔35bに嵌合している。この状態では、第1経路規制部材21の第1挿入口22の開口方向が、第2経路規制部材31の第2挿入口34の開口方向に対して同じ向きにならない。
【0081】
このように、本実施形態では、第1経路規制部材21を連結部材41に対して周方向に位置決めしながらも、連結部材41及び第1経路規制部材21の周方向の向きを変更可能である。これにより、ワイヤハーネス本体11の屈曲する経路に応じて、第1挿入口22が組付面A側を向くように第1経路規制部材21の周方向の向きを変更することが可能となる。その結果、ワイヤハーネス10におけるレイアウトの自由度向上に寄与できる。
【0082】
本実施形態の効果について説明する。
(1)第1経路規制部材21は、ワイヤハーネス本体11の経路における直線部11sを規制する。第2経路規制部材31は、ワイヤハーネス本体11の経路における屈曲部11cを規制する。そして、第1経路規制部材21は、ワイヤハーネス本体11の長さ方向において第2経路規制部材31に並んで設けられている。このため、第2経路規制部材31に対する第1経路規制部材21の位置を調整可能となる。
【0083】
第2経路規制部材31は、外装部材13の径方向に沿って窪む凹部としての貫通孔35を有する。一方、連結部材41は、貫通孔35に嵌合する第3突出部53を有する。そして、第3突出部53が貫通孔35に嵌合することで、連結部材41を第2経路規制部材31に対して強固に連結することが可能となる。
【0084】
第1経路規制部材21の第1挿入口22は、第1経路規制部材21の長さ方向と直交する方向に開口するとともに第1経路規制部材21の長さ方向の全体にわたって延びている。これにより、電線12の長さ方向の端部にコネクタを取り付けるなどの端末処理を行った後、外装部材13に対して第1挿入口22から第1経路規制部材21を取り付けることが可能である。このように、第1経路規制部材21を後付け可能であるため、ワイヤハーネス10の組立作業性を向上させることが可能となる。
【0085】
(2)連結部材41は、ワイヤハーネス本体11の長さ方向において第1経路規制部材21と第2経路規制部材31とに跨がるように設けられる。そして、連結部材41は、第1経路規制部材21の長さ方向の一部における外周を囲んでいる。この構成によれば、外装部材13の外周に取り付けられた第1経路規制部材21と第2経路規制部材31との間の隙間を連結部材41によって覆うことができる。
【0086】
(3)連結部材41は、第1挿入口22に向かって突出し、第1挿入口22内に位置する第1突出部51を有している。この構成によれば、連結部材41の第1突出部51を第1経路規制部材21の第1挿入口22に対して第1経路規制部材21の周方向に接触可能に構成できる。これにより、連結部材41の第1突出部51が第1経路規制部材21の周方向への回転を規制するため、第1経路規制部材21の周方向への回転を抑制できる。
【0087】
(4)連結部材41は、本体部42と、本体部42に連結される蓋部43とを有している。そして、連結部材41は、本体部42と蓋部43の連結状態において、外装部材13及び第2経路規制部材31の外周を囲む環状をなす。この構成によれば、連結部材41を外装部材13及び第2経路規制部材31を囲む環状としながらも、連結部材41が本体部42と蓋部43とに分かれていることで、外装部材13及び第2経路規制部材31に対して連結部材41を後付け可能となる。これにより、ワイヤハーネス10の組立作業性をより一層向上できる。
【0088】
(5)第1突出部51は、蓋部43に設けられている。そして、蓋部43は、本体部42よりも組付面Aに近くなるように配置される。この構成によれば、連結部材41において、第1経路規制部材21の第1挿入口22内に位置する第1突出部51が、車体の組付面Aにより近い蓋部43に設けられている。また、第1経路規制部材21は、周方向における第1挿入口22の位置が連結部材41の第1突出部51によって位置決めされる。すなわち、この構成によれば、第1経路規制部材21の第1挿入口22が連結部材41の蓋部43側、すなわち車体の組付面A側を向くように構成できる。従って、蓋部43に設けられた第1突出部51によって、第1経路規制部材21の第1挿入口22が、車体の組付面Aとは反対側を向くことを抑制できる。その結果、第1経路規制部材21によって、外装部材13を好適に保護できる。
【0089】
(6)外装部材13は、外装部材13の長さ方向において凹部13aと凸部13bが交互に連なる蛇腹状のコルゲートチューブである。連結部材41は、第1突出部51から突出する第2突出部52を有している。そして、第2突出部52は、外装部材13の凹部13aに嵌合されている。この構成によれば、連結部材41の第2突出部52が、外装部材13の凹部13aに対して外装部材13の長さ方向に係合する。これにより、連結部材41に対して外装部材13が長さ方向に相対移動することを抑制できる。また、言い換えると、連結部材41が外装部材13に対してその長さ方向に位置決めされる。従って、ワイヤハーネス10の組立作業の際、外装部材13に対する連結部材41の位置を固定した状態で、第2経路規制部材31に対する第1経路規制部材21の位置を調整することが可能となる。
【0090】
(7)連結部材41は、第3突出部53から突出する第4突出部54を有している。そして、第4突出部54は、外装部材13の凹部13aに嵌合されている。この構成によれば、連結部材41の第4突出部54が、外装部材13の凹部13aに対して外装部材13の長さ方向に係合する。これにより、連結部材41に対して外装部材13が長さ方向に相対移動することを抑制できる。また、言い換えると、連結部材41が外装部材13に対してその長さ方向に位置決めされる。従って、ワイヤハーネス10の組立作業の際、外装部材13に対する連結部材41の位置を固定した状態で、第2経路規制部材31に対する第1経路規制部材21の位置を調整することが可能となる。
【0091】
(8)貫通孔35は、第2経路規制部材31の周方向において複数設けられている。この構成によれば、第2経路規制部材31の周方向において複数設けられた貫通孔35のうちのどの貫通孔35に連結部材41の第3突出部53を嵌合させるかを、ワイヤハーネス本体11の屈曲部11cにおける経路に応じて選択可能となる。このため、ワイヤハーネス10におけるレイアウトの自由度を向上できる。
【0092】
(9)第2経路規制部材31は、第2経路規制部材31の長さ方向と直交する方向に開口するとともに第2経路規制部材31の長さ方向の全体にわたって延びる第2挿入口34を有している。これにより、電線12の長さ方向の端部にコネクタを取り付けるなどの端末処理を行った後、外装部材13に対して第2挿入口34から第2経路規制部材31を取り付けることが可能である。このように、第2経路規制部材31を後付け可能であるため、ワイヤハーネス10の組立作業性をより向上させることが可能となる。
【0093】
また、本実施形態の第2経路規制部材31は、第2挿入口34を塞ぐ蓋体を備えない。このため、第2経路規制部材31を外装部材13に取り付けた後、蓋体を閉じる工程が無いため、ワイヤハーネス10の組立作業性の向上に寄与できる。
【0094】
(10)第1経路規制部材21は、ワイヤハーネス本体11の経路において屈曲部11cの両側に設けられた一対の直線部11sに対してそれぞれ設けられている。また、連結部材41は、ワイヤハーネス本体11の長さ方向における第2経路規制部材31の両端部にそれぞれ設けられている。この構成によれば、ワイヤハーネス本体11の長さ方向において第2経路規制部材31の両側に配置される各第1経路規制部材21が、ワイヤハーネス本体11の長さ方向において第2経路規制部材31に並んで設けられる。このため、第2経路規制部材31に対する各第1経路規制部材21の位置を調整可能となる。
【0095】
(11)第1経路規制部材21は、第1経路規制部材21の周方向の両端部であり第1挿入口22を形成する第1端部23及び第2端部24と、第1端部23及び第2端部24のそれぞれの内面から突出して外装部材13の外面に接触する接触部26と、を有している。このため、第1挿入口22を通じた外装部材13からの第1経路規制部材21の脱離を好適に抑制できる。従って、第1経路規制部材21が自身の接触部26によって外装部材13に外周に仮固定されるため、外装部材13に仮固定された第1経路規制部材21の第1挿入口22に連結部材41の第1突出部51を挿入する際の作業性が向上する。その結果、ワイヤハーネス10の組立作業性をより向上できる。
【0096】
(12)接触部26は、第1端部23の先端23a及び第2端部24の先端24aのそれぞれにおける内面から突出している。この構成によれば、例えば、接触部26が第1端部23の先端23aや第2端部24の先端24aから僅かに離れた位置の内面から突出している場合に比べて、第1挿入口22を通じた外装部材13からの第1経路規制部材21の脱離をより抑制できる。
【0097】
(13)第1端部23の先端23a及び第2端部24の先端24aの各々が、第1経路規制部材21の長さ方向から見て湾曲している。このため、外装部材13を、各先端23a,24aにて形成される第1挿入口22から第1経路規制部材21の内部にスムーズに挿入することができるようになる。また、外装部材13を第1挿入口22から第1経路規制部材21の内部に挿入する際、外装部材13が損傷し難くなる。
【0098】
(14)第1経路規制部材21の横断面形状は、第1経路規制部材21の長さ方向の全体にわたって同一である。こうした構成によれば、第1経路規制部材21の原料を長さ方向に押し出す押出成形機を用いることで、第1経路規制部材21を容易に製造することができる。また、単一の押出成形機を用いて、長さ方向の寸法が異なる複数種類の第1経路規制部材21を製造することができる。
【0099】
(15)接触部26は、第1経路規制部材21の長さ方向の全体にわたって延びている。こうした構成によれば、第1経路規制部材21の曲げ剛性を高めることができる。また、接触部26が第1経路規制部材21の長さ方向の全体にわたって外装部材13の外面に接触する。このため、第1挿入口22を通じた外装部材13からの第1経路規制部材21の脱離を、第1経路規制部材21の長さ方向の全体にわたって抑制できる。
【0100】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・各貫通孔群35Gにおいて、貫通孔35の配置及び数は上記実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、上記実施形態の各貫通孔群35Gでは、第2経路規制部材31の長さ方向における貫通孔35の列数を2つとしたが、当該列数を1つまたは3つ以上に変更してもよい。また、上記実施形態の各貫通孔群35Gでは、第2経路規制部材31の周方向に沿って貫通孔35が3つ設けられたが、これ以外に例えば、周方向に沿って2つ、または4つ以上設けてもよい。また、貫通孔35を、第2経路規制部材31の両端部に1つずつ設けた構成に変更してもよい。
【0101】
・上記実施形態では、第3突出部53に凹凸嵌合する第1係合部を、第2経路規制部材31を径方向に貫通する貫通孔35としたが、これ以外に例えば、当該第1係合部を、第2経路規制部材31を貫通しない凹部としてもよい。
【0102】
・上記実施形態では、第2経路規制部材31の第1係合部を貫通孔35とし、連結部材41の第2係合部を第3突出部53として、第1係合部と第2係合部とが凹凸嵌合する構成としたが、それらの凹凸関係を逆にしてもよい。この場合、第2経路規制部材31は、第2経路規制部材31の外周面から突出する第1係合部としての凸部を有する。そして、連結部材41は、当該凸部に嵌合する第2係合部としての凹部を有する。当該第2係合部としての凹部は、例えば、上記実施形態の貫通孔35と同様に、周方向に沿って複数設けられる。また、当該第2係合部としての凹部は、連結部材41の本体部42のみ、または、本体部42と蓋部43の両方に設けられる。当該第2係合部としての凹部を、本体部42と蓋部43の両方に設けることで、連結部材41及び第1経路規制部材21の周方向における向きの変更可能範囲を広げることができる。
【0103】
・連結部材41において、第1突出部51及び第2突出部52を省略してもよい。すなわち、連結部材41が第1経路規制部材21に対して周方向に係合しない構成としてもよい。また、連結部材41において、第4突出部54及び第5突出部55を省略してもよい。
【0104】
・第1経路規制部材21における中間部25の外周面に凸部または凹部からなる第1周方向係合部を設け、連結部材41における本体部42の内周面に、前記第1周方向係合部に凹凸嵌合する第2周方向係合部を設けてもよい。そして、前記第1周方向係合部と前記第2周方向係合部とを、第1経路規制部材21の周方向において係合させることで、第1経路規制部材21を連結部材41に対して周方向に位置決めしてもよい。
【0105】
・上記実施形態の連結部材41では、本体部42と蓋部43とが互いに一体に形成されているが、これに特に限定されるものではなく、本体部42と蓋部43とが分離していてもよい。
【0106】
・上記実施形態の接触部26は、第1端部23の先端23aから突出するが、これに限らず、第1経路規制部材21の周方向において、接触部26を第1端部23の先端23aよりも第1挿入口22から離した位置に設けてもよい。また、上記実施形態の接触部26は、第2端部24の先端24aから突出するが、これに限らず、第1経路規制部材21の周方向において、接触部26を第2端部24の先端24aよりも第1挿入口22から離した位置に設けてもよい。
【0107】
・第1経路規制部材21において、接触部26を第1経路規制部材21の長さ方向において部分的に設けてもよい。
・第1経路規制部材21において、第1端部23の接触部26及び第2端部24の接触部26の少なくとも一方を省略してもよい。
【0108】
・第1経路規制部材21において、中間部25の内面から突出して外装部材13の外面に接触する第2の接触部を設けてもよい。この構成によれば、外装部材13の外面に、接触部26と第2の接触部とを共に接触させることが可能であり、その結果、第1経路規制部材21のがたつきを抑制できる。
【0109】
・第1経路規制部材21において、中間部25の外周面に長さ方向に沿って延びる溝を設けてもよい。この構成によれば、中間部25が溝を起点として外周側に変形しやすくなることで、第1挿入口22を広がりやすくすることが可能となる。その結果、第1経路規制部材21の組付性の向上に寄与できる。
【0110】
・第1経路規制部材21において、中間部25の径方向の厚さが周方向において変わるように構成してもよい。
・第1経路規制部材21における中間部25の形状は、円弧状に限定されるものではなく、例えば楕円弧形状などに変更可能である。また、第2経路規制部材31の内周面の形状は、円弧状に限定されるものではなく、例えば楕円弧形状などに変更可能である。
【0111】
・上記実施形態では、ワイヤハーネス本体11の長さ方向において、第1経路規制部材21は、第2経路規制部材31に対して僅かな隙間を介して並んでいる。しかしながら、これに限定されるものではなく、ワイヤハーネス本体11の長さ方向において、第1経路規制部材21が第2経路規制部材31に接触していてもよい。
【0112】
・上記実施形態において、外装部材13に長さ方向に沿って延びるスリットを設け、当該スリットに第1経路規制部材21を固定可能な構成としてもよい。
・ワイヤハーネス10に設けられる第2経路規制部材31の数は、ワイヤハーネス本体11の経路に応じて適宜決められるものであり、第2経路規制部材31の数は単数、または複数である。
【0113】
・上記実施形態では、第1経路規制部材21は、ワイヤハーネス本体11の長さ方向において第2経路規制部材31の両側にそれぞれ設けられたが、同長さ方向において、第1経路規制部材21を第2経路規制部材31の片側のみに設けてもよい。
【0114】
・上記実施形態では、電線12を高圧電線としたが、これに限定されるものではなく、例えば、電線12を低圧電線としてもよい。
・今回開示された実施形態及び変更例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0115】
10 ワイヤハーネス
11 ワイヤハーネス本体
11c 屈曲部
11s 直線部
12 電線
13 外装部材(コルゲートチューブ)
13a 凹部
13b 凸部
14 芯線
15 絶縁被覆
21 第1経路規制部材
22 第1挿入口
23 第1端部
23a 先端
24 第2端部
24a 先端
25 中間部
26 接触部
31 第2経路規制部材
32 第3端部
33 第4端部
34 第2挿入口
35 貫通孔(第1係合部)
35a 貫通孔
35b 貫通孔
35G 貫通孔群
41 連結部材
42 本体部
43 蓋部
44 ヒンジ部
45 ロック部
46 爪部
51 第1突出部(突出部)
52 第2突出部
53 第3突出部(第2係合部)
54 第4突出部
55 第5突出部
θ 角度
A 組付面
C 中心軸線
M1 第1機器
M2 第2機器
T1 接線
T2 接線
V 車両