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特許7509067運転評価装置、運転評価方法及び運転評価プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-24
(45)【発行日】2024-07-02
(54)【発明の名称】運転評価装置、運転評価方法及び運転評価プログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20240625BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20240625BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20240625BHJP
   G16Y 40/20 20200101ALI20240625BHJP
【FI】
G08G1/00 D
G08G1/09 F
G16Y10/40
G16Y40/20
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021054129
(22)【出願日】2021-03-26
(65)【公開番号】P2022151185
(43)【公開日】2022-10-07
【審査請求日】2023-09-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】真鍋 周平
【審査官】小林 勝広
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-126190(JP,A)
【文献】特開2017-194872(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
G06F 18/00-18/40
G06N 3/00-99/00
G06Q 10/00-10/30、30/00-30/08、
50/00-50/20、50/26-99/00
G16Y 10/00-40/60
G16Z 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両状態に関する車両情報、及び運転者の運転状態に関する運転情報の少なくとも1つを取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記車両情報及び前記運転情報の少なくとも1つに基づいて、予め定めた運転に関する失敗操作が行われたか否かを判定する判定部と、
前記判定部が判定した前記失敗操作に基づいて、前記失敗操作が行われた失敗操作確率を算出し、前記失敗操作確率に基づいて算出した前記失敗操作確率のZスコアを用いて、前記運転者の運転に関する評価値を算出する算出部と、
を備え
前記運転者の一員である運転者iのn回目の前記評価値を算出する場合において、前記運転者iの前記失敗操作確率を想定した想定失敗操作確率を~F i n 、前記運転者iを含む前記運転者の全員の前記想定失敗操作確率の平均値を~μ n 、前記運転者iを含む前記運転者の全員の前記想定失敗操作確率の標準偏差を~σ n 、前記運転者iが車両の運転を開始してから現在時刻までの前記失敗操作確率をT、とすると、
前記算出部は、
以下の数式(1)を用いて前記運転者iの前記Zスコアである~Z i n を算出し、
Zminが前記Zスコアの下限値を示し、Zmaxが前記Zスコアの上限値を示し、Sminが前記評価値の下限値を示し、Smaxが前記評価値の上限値を示す以下の数式(2)を用いて前記運転者iの前記評価値であるScore i を算出し、
任意のサンプリング時間を^t、任意のカットオフ周波数を^f 、とすると、
前記算出部は、以下の数式(3)を用いて変数rを算出し、以下の数式(4)を用いて前記運転者iの前記想定失敗操作確率である~F i n を算出する、
運転評価装置。
【数1】


・・・・・(1)
【数2】


・・・・・(2)
【数3】


・・・・・(3)
【数4】


・・・・・(4)
【請求項2】
コンピュータが、
車両状態に関する車両情報、及び運転者の運転状態に関する運転情報の少なくとも1つを取得し、
取得した前記車両情報及び前記運転情報の少なくとも1つに基づいて、予め定めた運転に関する失敗操作が行われたか否かを判定し、
判定した前記失敗操作に基づいて、前記失敗操作が行われた失敗操作確率を算出し、前記失敗操作確率に基づいて算出した前記失敗操作確率のZスコアを用いて、前記運転者の運転に関する評価値を算出し、
前記運転者の一員である運転者iのn回目の前記評価値を算出する場合において、前記運転者iの前記失敗操作確率を想定した想定失敗操作確率を~F i n 、前記運転者iを含む前記運転者の全員の前記想定失敗操作確率の平均値を~μ n 、前記運転者iを含む前記運転者の全員の前記想定失敗操作確率の標準偏差を~σ n 、前記運転者iが車両の運転を開始してから現在時刻までの前記失敗操作確率をT、とすると、
以下の数式(1)を用いて前記運転者iの前記Zスコアである~Z i n を算出し、
Zminが前記Zスコアの下限値を示し、Zmaxが前記Zスコアの上限値を示し、Sminが前記評価値の下限値を示し、Smaxが前記評価値の上限値を示す以下の数式(2)を用いて前記運転者iの前記評価値であるScore i を算出し、
任意のサンプリング時間を^t、任意のカットオフ周波数を^f 、とすると、
以下の数式(3)を用いて変数rを算出し、以下の数式(4)を用いて前記運転者iの前記想定失敗操作確率である~F i n を算出する、
処理を実行する運転評価方法。
【数5】


・・・・・(1)
【数6】


・・・・・(2)
【数7】


・・・・・(3)
【数8】


・・・・・(4)
【請求項3】
コンピュータに、
車両状態に関する車両情報、及び運転者の運転状態に関する運転情報の少なくとも1つを取得し、
取得した前記車両情報及び前記運転情報の少なくとも1つに基づいて、予め定めた運転に関する失敗操作が行われたか否かを判定し、
判定した前記失敗操作に基づいて、前記失敗操作が行われた失敗操作確率を算出し、前記失敗操作確率に基づいて算出した前記失敗操作確率のZスコアを用いて、前記運転者の運転に関する評価値を算出し、
前記運転者の一員である運転者iのn回目の前記評価値を算出する場合において、前記運転者iの前記失敗操作確率を想定した想定失敗操作確率を~F i n 、前記運転者iを含む前記運転者の全員の前記想定失敗操作確率の平均値を~μ n 、前記運転者iを含む前記運転者の全員の前記想定失敗操作確率の標準偏差を~σ n 、前記運転者iが車両の運転を開始してから現在時刻までの前記失敗操作確率をT、とすると、
以下の数式(1)を用いて前記運転者iの前記Zスコアである~Z i n を算出し、
Zminが前記Zスコアの下限値を示し、Zmaxが前記Zスコアの上限値を示し、Sminが前記評価値の下限値を示し、Smaxが前記評価値の上限値を示す以下の数式(2)を用いて前記運転者iの前記評価値であるScore i を算出し、
任意のサンプリング時間を^t、任意のカットオフ周波数を^f 、とすると、
以下の数式(3)を用いて変数rを算出し、以下の数式(4)を用いて前記運転者iの前記想定失敗操作確率である~F i n を算出する、
処理を実行させるための運転評価プログラム。
【数9】


・・・・・(1)
【数10】


・・・・・(2)
【数11】


・・・・・(3)
【数12】


・・・・・(4)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転評価装置、運転評価方法及び運転評価プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ドライバが適切な挙動を行えているかどうかの基準を示すリファレンスデータとドライバの挙動とを比較することによって、ドライバの運転技量を評価する技術が開示されている。具体的には、特許文献1の技術では、ドライバの挙動が、対応するリファレンスデータを超えている場合に評価をマルとし、対応するリファレンスデータを下回っている場合に評価をバツとする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-79151号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1の技術では、評価が低いとすべき運転者の単位時間あたりの挙動が偶々適切だった場合に評価が高くなり、評価が高いとすべき運転者の単位時間あたりの挙動が偶々不適切だった場合に評価が低くなる。このため、上記特許文献1の技術では、評価に際して車両の走行環境や車両の違い等の外的要因の影響を受けやすく、運転者の運転に関する評価を行う観点で改善の余地がある。
【0005】
そこで、本発明は、運転者の運転に関する評価を行う際に、車両の走行環境や車両の違い等の外的要因の影響を低減することができる運転評価装置、運転評価方法及び運転評価プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る運転評価装置は、車両状態に関する車両情報、及び運転者の運転状態に関する運転情報の少なくとも1つを取得する取得部と、前記取得部が取得した前記車両情報及び前記運転情報の少なくとも1つに基づいて、予め定めた運転に関する失敗操作が行われたか否かを判定する判定部と、前記判定部が判定した前記失敗操作に基づいて、前記失敗操作が行われた失敗操作確率を算出し、前記失敗操作確率に基づいて算出した前記失敗操作確率のZスコアを用いて、前記運転者の運転に関する評価値を算出する算出部と、を備え、前記運転者の一員である運転者iのn回目の前記評価値を算出する場合において、前記運転者iの前記失敗操作確率を想定した想定失敗操作確率を~F i n 、前記運転者iを含む前記運転者の全員の前記想定失敗操作確率の平均値を~μ n 、前記運転者iを含む前記運転者の全員の前記想定失敗操作確率の標準偏差を~σ n 、前記運転者iが車両の運転を開始してから現在時刻までの前記失敗操作確率をT、とすると、前記算出部は、以下の数式(1)を用いて前記運転者iの前記Zスコアである~Z i n を算出し、Zminが前記Zスコアの下限値を示し、Zmaxが前記Zスコアの上限値を示し、Sminが前記評価値の下限値を示し、Smaxが前記評価値の上限値を示す以下の数式(2)を用いて前記運転者iの前記評価値であるScore i を算出し、任意のサンプリング時間を^t、任意のカットオフ周波数を^f 、とすると、前記算出部は、以下の数式(3)を用いて変数rを算出し、以下の数式(4)を用いて前記運転者iの前記想定失敗操作確率である~F i n を算出する。
【0007】
請求項1に係る運転評価装置では、取得部は、車両情報及び運転情報の少なくとも1つを取得する。また、判定部は、取得部が取得した車両情報及び運転情報の少なくとも1つに基づいて、失敗操作が行われたか否かを判定する。そして、算出部は、判定部が判定した失敗操作に基づいて失敗操作確率を算出し、Zスコアを用いて、運転者の評価値を算出する。ここで、Zスコアとは、平均が0、標準偏差が1になるように変換した得点である。これにより、当該運転評価装置では、Zスコアを用いて運転者の評価値を算出することで、偏差値のような指標を用いて運転者の運転に関する評価を行うことができる。そのため、当該運転評価装置によれば、運転者の運転に関する評価を行う際に、車両の走行環境や車両の違い等の外的要因の影響を低減することができる。
また、請求項1に係る運転評価装置では、算出部は、上記の数式(1)を用いて~Z i n を算出し、上記の数式(2)を用いてScore i を算出する。これにより、当該運転評価装置によれば、失敗操作確率を想定した想定失敗操作確率を用いることで、運転者の単位時間あたりの失敗操作確率が偶々高く又は低くなったとしても、当該失敗操作確率が評価値に及ぼす影響を軽減できる。
また、請求項1に係る運転評価装置では、算出部は、上記の数式(3)を用いて変数rを算出し、上記の数式(4)を用いて~F i n を算出する。これにより、当該運転評価装置によれば、変数rの値を調整することで、所望の日数以下の変動成分をカットすることができる。
【0009】
【数1】

・・・・・(1)
【0010】
【数2】

・・・・・(2)
【0013】
【数3】

・・・・・(3)
【0014】
【数4】

・・・・・(4)
【0016】
請求項に係る運転評価方法は、コンピュータが、車両状態に関する車両情報、及び運転者の運転状態に関する運転情報の少なくとも1つを取得し、取得した前記車両情報及び前記運転情報の少なくとも1つに基づいて、予め定めた運転に関する失敗操作が行われたか否かを判定し、判定した前記失敗操作に基づいて、前記失敗操作が行われた失敗操作確率を算出し、前記失敗操作確率に基づいて算出した前記失敗操作確率のZスコアを用いて、前記運転者の運転に関する評価値を算出し、前記運転者の一員である運転者iのn回目の前記評価値を算出する場合において、前記運転者iの前記失敗操作確率を想定した想定失敗操作確率を~F i n 、前記運転者iを含む前記運転者の全員の前記想定失敗操作確率の平均値を~μ n 、前記運転者iを含む前記運転者の全員の前記想定失敗操作確率の標準偏差を~σ n 、前記運転者iが車両の運転を開始してから現在時刻までの前記失敗操作確率をT、とすると、上記の数式(1)を用いて前記運転者iの前記Zスコアである~Z i n を算出し、Zminが前記Zスコアの下限値を示し、Zmaxが前記Zスコアの上限値を示し、Sminが前記評価値の下限値を示し、Smaxが前記評価値の上限値を示す上記の数式(2)を用いて前記運転者iの前記評価値であるScore i を算出し、任意のサンプリング時間を^t、任意のカットオフ周波数を^f 、とすると、上記の数式(3)を用いて変数rを算出し、上記の数式(4)を用いて前記運転者iの前記想定失敗操作確率である~F i n を算出する、処理を実行する。
【0017】
請求項に係る運転評価プログラムは、コンピュータに、車両状態に関する車両情報、及び運転者の運転状態に関する運転情報の少なくとも1つを取得し、取得した前記車両情報及び前記運転情報の少なくとも1つに基づいて、予め定めた運転に関する失敗操作が行われたか否かを判定し、判定した前記失敗操作に基づいて、前記失敗操作が行われた失敗操作確率を算出し、前記失敗操作確率に基づいて算出した前記失敗操作確率のZスコアを用いて、前記運転者の運転に関する評価値を算出し、前記運転者の一員である運転者iのn回目の前記評価値を算出する場合において、前記運転者iの前記失敗操作確率を想定した想定失敗操作確率を~F i n 、前記運転者iを含む前記運転者の全員の前記想定失敗操作確率の平均値を~μ n 、前記運転者iを含む前記運転者の全員の前記想定失敗操作確率の標準偏差を~σ n 、前記運転者iが車両の運転を開始してから現在時刻までの前記失敗操作確率をT、とすると、上記の数式(1)を用いて前記運転者iの前記Zスコアである~Z i n を算出し、Zminが前記Zスコアの下限値を示し、Zmaxが前記Zスコアの上限値を示し、Sminが前記評価値の下限値を示し、Smaxが前記評価値の上限値を示す上記の数式(2)を用いて前記運転者iの前記評価値であるScore i を算出し、任意のサンプリング時間を^t、任意のカットオフ周波数を^f 、とすると、上記の数式(3)を用いて変数rを算出し、上記の数式(4)を用いて前記運転者iの前記想定失敗操作確率である~F i n を算出する、処理を実行させる。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように、本発明に係る運転評価装置、運転評価方法及び運転評価プログラムでは、運転者の運転に関する評価を行う際に、車両の走行環境や車両の違い等の外的要因の影響を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本実施の形態に係る運転評価システムの概略構成を示す図である。
図2】本実施の形態に係る運転評価装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】本実施の形態に係る運転評価装置の機能構成の例を示すブロック図である。
図4】本実施の形態に係る車両のハードウェア構成を示すブロック図である。
図5】本実施の形態に係る運転評価装置による算出処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本実施の形態に係る運転評価システム10について説明する。
本実施の形態に係る運転評価システム10は、タクシー会社及び運送会社等、車両を運行する事業者が自社の運転者の運転操作等を評価するシステムである。
図1は、運転評価システム10の概略構成を示す図である。
【0021】
図1に示すように、運転評価システム10は、運転評価装置20と、車両40と、を含む。運転評価装置20及び車両40は、ネットワークNを介して接続され、互いに通信可能となっている。そして、ネットワークNに接続された車両40は、一例として、利用者を乗せて走行する自動車である。
【0022】
運転評価装置20は、車両40を管理する事業者が保有するサーバコンピュータである。
車両40は、ガソリン車両、ハイブリッド車両、又は電気自動車の何れであってもよいが、本実施の形態では、一例として、車両40はガソリン車両とする。
【0023】
次に、運転評価装置20のハードウェア構成を説明する。図2は、運転評価装置20のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0024】
図2に示すように、運転評価装置20は、CPU21(Central Processing Unit)、ROM22(Read Only Memory)、RAM23(Random Access Memory)、記憶部24、入力部25、表示部26、及び通信部27を備えている。各構成は、バス28を介して相互に通信可能に接続されている。
【0025】
CPU21は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU21は、ROM22又は記憶部24からプログラムを読み出し、RAM23を作業領域としてプログラムを実行する。CPU21は、ROM22又は記憶部24に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0026】
ROM22は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM23は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
【0027】
記憶部24は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、各種プログラム、及び各種データを格納する。本実施の形態では、記憶部24には、少なくとも後述する算出処理を実行するための運転評価プログラム24Aが格納されている。
【0028】
入力部25は、マウス等のポインティングデバイス、キーボード、マイク、及びカメラ等を含み、各種の入力を行うために使用される。
【0029】
表示部26は、例えば、液晶ディスプレイであり、種々の情報を表示する。表示部26は、タッチパネル方式を採用して、入力部25として機能してもよい。
【0030】
通信部27は、他の機器と通信するためのインターフェースである。当該通信には、たとえば、イーサネット(登録商標)若しくはFDDI等の有線通信の規格、又は、4G、5G、若しくはWi-Fi(登録商標)等の無線通信の規格が用いられる。
【0031】
上記の運転評価プログラム24Aを実行する際に、運転評価装置20は、上記のハードウェア資源を用いて、当該運転評価プログラム24Aに基づく処理を実行する。
【0032】
次に、運転評価装置20の機能構成について説明する。
図3は、本実施の形態に係る運転評価装置20の機能構成の例を示すブロック図である。
【0033】
図3に示すように、運転評価装置20のCPU21は、機能構成として、取得部21A、判定部21B、及び算出部21Cを有する。各機能構成は、CPU21が記憶部24に記憶された運転評価プログラム24Aを読み出し、実行することにより実現される。
【0034】
取得部21Aは、車両状態に関する車両情報、及び運転者の運転状態に関する運転情報の少なくとも1つを取得する。本実施の形態では、一例として、取得部21Aは、車両情報及び運転情報の両方を取得する。具体的には、取得部21Aは、車両情報として、車両40が備える後述する操舵角センサ51、加速度センサ52及び車速センサ53によって検出された車両40の操舵角、加速度及び速度を取得する。また、取得部21Aは、運転情報として、車両40が備える後述するカメラ55により撮像された画像を取得する。
【0035】
判定部21Bは、取得部21Aが取得した車両情報及び運転情報の少なくとも1つに基づいて、予め定めた運転に関する失敗操作が行われたか否かを判定する。一例として、本実施の形態では、失敗操作として、急操舵操作、急加速操作、急ブレーキ操作、及び車線はみ出し操作が設けられている。
【0036】
急操舵操作は、上記の操舵角センサ51により検出された情報に基づいて判定される。一例として、判定部21Bは、所定時間内における操舵角の変化量が所定値以上であった場合に急操舵操作が行われたと判定する。
【0037】
急加速操作及び急ブレーキ操作は、上記の加速度センサ52により検出された情報に基づいて判定される。一例として、判定部21Bは、加速度センサ52によって予め定めた方向に対して所定値以上の加速度が検出された場合に急加速操作又は急ブレーキ操作が行われたと判定する。
【0038】
車線はみ出し操作は、上記のカメラ55により撮像された車両前方の画像に基づいて判定される。一例として、判定部21Bは、カメラ55により撮像された車両前方の画像に対して車両40の位置が所定量以上ずれている場合に車線はみ出し操作が行われたと判定する。
【0039】
算出部21Cは、判定部21Bが判定した失敗操作に基づいて、失敗操作が行われた失敗操作確率を算出し、失敗操作確率に基づいて算出した失敗操作確率のZスコアを用いて、運転者の運転に関する評価値を算出する。算出部21Cによる失敗操作確率、失敗操作確率のZスコア、及び評価値の算出方法については後述する。
【0040】
次に、車両40のハードウェア構成を説明する。図4は、車両40のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0041】
図4に示すように、車両40は、車載器15と、複数のECU(Electronic Control Unit)50と、操舵角センサ51と、加速度センサ52と、車速センサ53と、マイク54と、カメラ55と、入力スイッチ56と、モニタ57と、スピーカ58と、GPS装置59と、を含んで構成されている。
【0042】
車載器15は、CPU41、ROM42、RAM43、記憶部44、車内通信I/F(InterFace)45、入出力I/F46及び無線通信I/F47を含んで構成されている。CPU41、ROM42、RAM43、記憶部44、車内通信I/F45、入出力I/F46及び無線通信I/F47は、内部バス48を介して相互に通信可能に接続されている。
【0043】
CPU41は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU41は、ROM42又は記憶部44からプログラムを読み出し、RAM43を作業領域としてプログラムを実行する。CPU41は、ROM42又は記憶部44に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0044】
ROM42は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM43は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
【0045】
記憶部44は、HDD、SSD又はフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0046】
車内通信I/F45は、ECU50と接続するためのインターフェースである。当該インターフェースは、CANプロトコルによる通信規格が用いられる。車内通信I/F45は、外部バス60に対して接続されている。
【0047】
ECU50は、車両40の機能毎に複数設けられており、本実施の形態では、ECU50A及びECU50Bが設けられている。ECU50Aは、電動パワーステアリング用ECUが例示され、ECU50Aには操舵角センサ51が接続されている。また、ECU50Bは、VSC(Vehicle Stability Control)用ECUが例示され、ECU50Bには加速度センサ52及び車速センサ53が接続されている。なお、ECU50Bには加速度センサ52及び車速センサ53に加えて、ヨーレートセンサが接続されていてもよい。
【0048】
操舵角センサ51は、ステアリングホイールの操舵角を検出するためのセンサである。操舵角センサ51において検出された操舵角は、記憶部44に記憶されるとともに、車両情報として運転評価装置20に送信される。
【0049】
加速度センサ52は、車両40に作用する加速度を検出するためのセンサである。加速度センサ52は、一例として、3軸の加速度センサであり、X軸方向として車両前後方向、Y軸方向として車幅方向、Z軸方向として車両高さ方向に加わった加速度を検出する。加速度センサ52において検出された加速度は、記憶部44に記憶されるとともに、車両情報として運転評価装置20に送信される。
【0050】
車速センサ53は、車両40の速度を検出するためのセンサである。車速センサ53は例えば、車輪に設けられたセンサである。車速センサ53において検出された速度は、記憶部44に記憶されるとともに、車両情報として運転評価装置20に送信される。
【0051】
入出力I/F46は、車両40に搭載されるマイク54、カメラ55、入力スイッチ56、モニタ57、スピーカ58、及びGPS装置59と通信するためのインターフェースである。
【0052】
マイク54は、車両40のフロントピラー、又はダッシュボード等に設けられ、車両40の運転者が発した音声を集音する装置である。なお、マイク54は、後述するカメラ55に設けられていてもよい。
【0053】
カメラ55は、一例として、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサを含んで構成されている。カメラ55は、一例として、車両40の前部に設けられ、車両前方を撮像する。そして、カメラ55により撮像された画像は、一例として、車両前方を走行する先行車両との車間距離、車線、及び信号機等を認識するために用いられる。カメラ55が撮像した画像は、記憶部44に記憶されるとともに、運転情報として運転評価装置20に送信される。なお、カメラ55は、ドライブレコーダ等の他の用途の撮像装置として構成されてもよい。また、カメラ55は、ECU50(例えば、カメラECU)を経由して車載器15に接続されていてもよい。
【0054】
入力スイッチ56は、インストルメントパネル、センタコンソール、ステアリングホイール等に設けられ、運転者の手指による操作を入力するスイッチである。入力スイッチ56としては、例えば、押しボタン式のテンキー、及びタッチパッド等を採用することができる。
【0055】
モニタ57は、インストルメントパネル、又はメータパネル等に設けられ、車両40の機能に係る作動の提案、及び当該機能の説明に係る画像を表示するための液晶モニタである。モニタ57は、入力スイッチ56を兼ねたタッチパネルとして設けてもよい。
【0056】
スピーカ58は、インストルメントパネル、センタコンソール、フロントピラー、又はダッシュボード等に設けられ、車両40の機能に係る作動の提案、及び当該機能の説明に係る音声を出力するための装置である。なお、スピーカ58は、モニタ57に設けられていてもよい。
【0057】
GPS装置59は、車両40の現在位置を測定する装置である。GPS装置59は、GPS衛星からの信号を受信する図示しないアンテナを含んでいる。なお、GPS装置59は、ECU50(例えば、マルチメディアECU)に接続されるカーナビゲーションシステムを経由して車載器15に接続されていてもよい。
【0058】
無線通信I/F47は、運転評価装置20と通信するための無線通信モジュールである。当該無線通信モジュールは、例えば、5G、LTE、Wi-Fi(登録商標)等の通信規格が用いられる。無線通信I/F47は、ネットワークNに対して接続されている。
【0059】
図5は、運転評価装置20による運転者の運転に関する評価値を算出する算出処理の流れを示すフローチャートである。CPU21が記憶部24から運転評価プログラム24Aを読み出して、RAM23に展開して実行することにより、算出処理が行われる。以下では、一例として、車両40の運転者である運転者iの評価値を算出する場合を例に説明する。
【0060】
図5に示すステップS10において、CPU21は、車両40から車両情報及び運転情報を取得する。そして、ステップS11に進む。本実施の形態では、10分毎に車両40から運転評価装置20に車両情報及び運転情報が送信される。
【0061】
ステップS11において、CPU21は、ステップS10で取得した車両情報及び運転情報の少なくとも1つに基づいて、直近10分間において失敗操作が行われたか否かを判定する。そして、ステップS12に進む。
【0062】
ステップS12において、CPU21は、ステップS11で判定した失敗操作に基づいて、運転者iが車両40の運転を開始してから現在時刻までに失敗操作が行われた失敗操作確率を算出する。そして、ステップS13に進む。一例として、失敗操作確率は、車両40の運転を開始してから現在時刻までの失敗操作回数を、車両40の運転を開始してから現在時刻までの時間で除算し、100を掛けた値(%)である。
【0063】
ステップS13において、CPU21は、ステップS12で算出した失敗操作確率に基づいて、失敗操作確率のZスコアを算出する。そして、ステップS14に進む。Zスコアとは、平均が0、標準偏差が1になるように変換した得点である。
【0064】
ここで、運転者iのn回目の評価値を算出する場合において、運転者iの失敗操作確率を想定した想定失敗操作確率を~Fi n、運転者iを含む運転者の全員の想定失敗操作確率の平均値を~μn、運転者iを含む運転者の全員の想定失敗操作確率の標準偏差を~σn、運転者iが車両40の運転を開始してから現在時刻までの失敗操作確率をT、とすると、CPU21は、以下の数式(5)を用いて運転者iのZスコアである~Zi nを算出する。
【0065】
想定失敗操作確率とは、走行環境、人間要因、車両環境、及び季節変動要因等を考慮して想定した失敗操作確率である。
走行環境には、一例として、走行し慣れた道であるか又は初めて走行する道であるか、及び走行中の車両数等が含まれる。
【0066】
人間要因には、一例として、年齢、及び業務経験年数等が含まれる。
車両環境には、一例として、運転し慣れた車両であるか又は初めて運転する車両あるか等が含まれる。
季節変動要因には、一例として、気候要因及び繁忙要因等が含まれる。
【0067】
【数5】

・・・・・(5)
【0068】
また、任意のサンプリング時間を^t、任意のカットオフ周波数を^f、とすると、CPU21は、以下の数式(6)を用いて変数rを算出し、以下の数式(7)を用いて運転者iの想定失敗操作確率である~Fi nを算出する。ここで、^tの単位は秒である。
【0069】
【数6】

・・・・・(6)
【0070】
【数7】

・・・・・(7)
【0071】
ステップS14において、CPU21は、ステップS13で算出した失敗操作確率のZスコアを用いて、運転者iの評価値を算出する。そして、当該処理を終了する。
【0072】
ここで、CPU21は、ZminがZスコアの下限値を示し、ZmaxがZスコアの上限値を示し、Sminが評価値の下限値を示し、Smaxが評価値の上限値を示す以下の数式(8)を用いて運転者iの評価値であるScoreiを算出する。本実施の形態では、一例として、Zminを「-3」、Zmaxを「3」、Sminを「30」、Smaxを「100」とする。
【0073】
【数8】

・・・・・(8)
【0074】
以上の処理により、運転評価装置20のCPU21は、10分毎に各運転者の評価値を算出する。そして、CPU21は、算出した評価値を、運転者毎に評価値と当該評価値を算出した日時とを対応付けて記憶部24に記憶させる。記憶部24に記憶された運転者毎の評価値は、入力部25に対する予め定めた操作が行われることにより表示部26に表示され、事業者の管理者(運行管理者)が確認可能となる。
【0075】
ここで、タクシー会社及び運送会社等の車両を運行する事業者が、複数の運転者毎の評価値を算出する場合は、所定時間内の事故回数及びヒヤリハット回数が、所定回数未満の優良運転者の値が所定回数以上の危険運転者の値よりも高くなるように算出方法を設計する必要がある。なお、ヒヤリハットとは、事故には至らないものの、事故に直結してもおかしくない一歩手前の危険な状況を意味する。当該「危険な状況」とは、一例として、所定時間内における操舵角の変化量が所定値以上である場合、及び加速度が所定値以上、すなわち衝突を検出した場合等である。
【0076】
また、優良運転者及び危険運転者も失敗操作を行う可能性はあるため、単位時間あたりの運転者の失敗操作確率が、偶々高かった場合に評価値が高くなり、偶々低かった場合に評価値が低くなる算出方法は望ましくない。
【0077】
そこで、本実施の形態では、CPU21は、車両情報及び運転情報の少なくとも1つを取得する。また、CPU21は、取得した車両情報及び運転情報の少なくとも1つに基づいて、失敗操作が行われたか否かを判定する。そして、CPU21は、判定した失敗操作に基づいて失敗操作確率を算出し、Zスコアを用いて、運転者の評価値を算出する。これにより、本実施の形態に係る運転評価装置20では、Zスコアを用いて運転者の評価値を算出することで、偏差値のような指標を用いて運転者の運転に関する評価を行うことができる。そのため、当該運転評価装置20によれば、運転者の運転に関する評価を行う際に、車両の走行環境や車両の違い等の外的要因の影響を低減することができる。
【0078】
また、失敗操作確率は、走行環境、人間要因、車両環境、及び季節変動要因等に応じて変動する。一例として、走行環境として、走行し慣れた道であるか又は初めて走行する道であるかに応じて失敗操作確率は変動するし、季節変動要因の気候要因として、晴天であるか雨天であるかに応じて失敗操作確率は変動する。
【0079】
そこで、本実施の形態では、CPU21は、上記の数式(5)を用いて運転者の失敗操作確率のZスコアを算出し、上記の数式(8)を用いて運転者の評価値を算出する。これにより、本実施の形態に係る運転評価装置20によれば、失敗操作確率を想定した想定失敗操作確率を用いることで、運転者の単位時間あたりの失敗操作確率が偶々高く又は低くなったとしても、当該失敗操作確率が評価値に及ぼす影響を軽減できる。
【0080】
また、本実施の形態では、CPU21は、上記の数式(6)を用いて変数rを算出し、上記の数式(7)を用いて運転者の想定失敗操作確率を算出する。これにより、本実施の形態に係る運転評価装置20によれば、変数rの値を調整することで、所望の日数以下の変動成分をカットすることができる。そして、当該運転評価装置20によれば、カットオフ周波数^fのローパスフィルタが得られる。一例として、当該運転評価装置20によれば、カットオフ周波数^fを0.0000116(Hz)とすると、1日(86400秒)以下の変動成分をカットすることができる。
【0081】
ここで、任意のサンプリング時間^tを600(秒)、カットオフ周波数^fを0.0000116(Hz)とすると、上記の数式(6)を用いて算出される変数rの値は「0.04278」となる。したがって、変数rを0.04278とすると、上記の数式(7)は、以下の数式(9)で表現される。
【0082】
【数9】

・・・・・(9)
【0083】
(その他)
上記の実施形態では、失敗操作確率を、車両40の運転を開始してから現在時刻までの失敗操作回数を用いて算出したが、失敗操作確率の算出方法はこれに限られない。一例として、失敗操作の種類毎に重み付けをして、車両40の運転を開始してから現在時刻までの失敗操作の失敗操作点数を算出し、算出した失敗操作点数を用いて失敗操作確率を算出してもよい。そして、この場合の失敗操作確率(%)は、CPU21が、車両40の運転を開始してから現在時刻までの失敗操作点数を、車両40の運転を開始してから現在時刻までの時間で除算し、100を掛けることで算出される。なお、上記の重み付けは、失敗操作の種類毎に行うことに代えて又は加えて、基準値からの乖離度合い、失敗操作が行われた走行位置、利用者の乗車の有無、及び運転者の業務経験年数等を用いて行ってもよい。
【0084】
上記の実施形態では、失敗操作として、急操舵操作、急加速操作、急ブレーキ操作、及び車線はみ出し操作が設けられているとしたが、失敗操作の種類はこれより多くても少なくてもよい。また、運転者の年齢に応じて、失敗操作として判定される運転操作の数を変化させてもよい。一例として、運転者の年齢が高くなるほど、失敗操作として判定される運転操作の数を多くしてもよい。具体的には、60歳以上の運転者は、60歳未満の運転者に比べて、失敗操作として判定される運転操作の数を多くしてもよい。
【0085】
上記の実施形態では、運転者毎の評価値は運転評価装置20の記憶部24に記憶され、入力部25に対する予め定めた操作が行われることにより表示部26に表示されて運行管理者が確認可能となっていた。しかし、運転者の評価値を運行管理者のみが確認可能とすることに限らず、運転者自身も確認可能にしてもよい。一例として、CPU21は、算出した評価値が予め定めた値よりも低い場合、当該評価値に対応する運転者が保持するスマートフォン等の携帯端末及び当該運転者が運転する車両に当該評価値を送信してもよい。
【0086】
また、運転者に評価値を確認可能とする場合は、評価値に加え、評価値の向上に寄与するアドバイス情報をともに送信することが望ましい。なお、アドバイス情報は、複数種類設けられており、運転評価装置20の記憶部24に予め記憶されている。そして、CPU21は、記憶部24から運転者に応じたアドバイス情報を抽出し、評価値とともに運転者が保持する携帯端末及び当該運転者が運転する車両に送信する。
【0087】
また、運転者に評価値を確認可能とする場合は、運転者のアドバイス情報の確認の有無を運行管理者が確認可能とすることが望ましい。一例として、運転者が、運転評価装置20から送信されたアドバイス情報を携帯端末又は車両に表示した場合は、アドバイス情報を確認した旨の確認通知が携帯端末又は車両から運転評価装置20に送信されるよう構成してもよい。
【0088】
さらに、運転評価装置20が上記の確認通知を予め定めた時間以上受信していない場合は、アドバイス情報の確認を催促する催促通知を運転評価装置20から運転者が保持する携帯端末及び当該運転者が運転する車両に送信してもよい。
【0089】
なお、上記の実施形態でCPU21がソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行した算出処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、算出処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
【0090】
また、上記の実施形態では、運転評価プログラム24Aが記憶部24に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。運転評価プログラム24Aは、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、運転評価プログラム24Aは、ネットワークNを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
【符号の説明】
【0091】
20 運転評価装置
21A 取得部
21B 判定部
21C 算出部
24A 運転評価プログラム
図1
図2
図3
図4
図5