(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-24
(45)【発行日】2024-07-02
(54)【発明の名称】電子鍵盤楽器
(51)【国際特許分類】
G10H 1/32 20060101AFI20240625BHJP
【FI】
G10H1/32 Z
(21)【出願番号】P 2022048496
(22)【出願日】2022-03-24
【審査請求日】2023-02-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002022
【氏名又は名称】弁理士法人コスモ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 先勝
(72)【発明者】
【氏名】赤井 弘樹
【審査官】大野 弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-064147(JP,A)
【文献】特開2007-003562(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10H 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子鍵盤楽器の演奏者側に設けられ
、複数のハンマー部材を備える鍵盤と、
第1放音孔部を備える背面パネル、当該背面パネルに連設する上面パネル、及び前記鍵盤に対応した鍵盤配置部を備えるケースと、
前記第1放音孔部に対応して配置される放音部と、
前記上面パネルと前記背面パネルに亘って固定され、前記鍵盤と前記放音部との間に配置され
、金属板である防磁材料を含む防磁部材と、
を備える電子鍵盤楽器。
【請求項2】
前記放音部は、前後方向に向けて配置される請求項1に記載の電子鍵盤楽器。
【請求項3】
前記防磁部材は、板状本体部と、上側取付部と、及び下側取付部とを有し、
前記上側取付部は、前記上面パネルと平行に設けられて前記上面パネルに固定され、
前記下側取付部は、前記背面パネルと平行に設けられて前記背面パネルに固定される、請求項1に記載の電子鍵盤楽器。
【請求項4】
前記上面パネルは、
前記鍵盤側に放音される第2放音孔部を備え、
前記防磁部材は、前記第2放音孔部に対応する開口部を有する、請求項1に記載の電子鍵盤楽器。
【請求項5】
前記開口部は、
前記放音部における磁石又はヨークに合わせて円弧状に設けられる
請求項4に記載の電子鍵盤楽器。
【請求項6】
前記防磁部材は、左右方向に開放部が設けられる、請求項1乃至
請求項5の何れかに記載の電子鍵盤楽器。
【請求項7】
前記防磁部材は、
前記放音部の直下までカバーする非開放部が設けられる、請求項1乃至請求項6の何れかに記載の電子鍵盤楽器。
【請求項8】
前記防磁部材は、板状本体部と、前記板状本体部とは別部材であって、前記ハンマー部材に対応して設けられた下カバーと、を含む、請求項1乃至請求項7の何れかに記載の電子鍵盤楽器。
【請求項9】
前記防磁部材は鋼板である、請求項1乃至請求項8の何れかに記載の電子鍵盤楽器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子鍵盤楽器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ハンマー部材やカウンタウェイトを備えることで、本物のピアノに近い打鍵感覚を得ることができる電子鍵盤楽器が提供されている。このハンマー部材等は、鉄系の材料で形成されることがある。すると、スピーカに設けられる磁石の磁力がハンマー部材等の動作に影響し、打鍵感覚に影響することがある。特許文献1には、ケースの上面パネルに設けられたスピーカと、鍵盤の白鍵や黒鍵に対応して配置されるハンマー部材との間に、防磁シートが設けられた電子鍵盤楽器が開示されている。この防磁シートにより、スピーカの磁石による磁力の影響を低減している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の電子鍵盤楽器では、スピーカと、鍵盤のハンマー部材を接近して設けることができるので、ケースを小型にすることができる。しかしながら、ケースを小型にすることで、スピーカによる振動がケース全体に影響し易くなり、ビビリ音等が生じて音質に悪影響が生じてしまうことが懸念される。
【0005】
本発明は、スピーカと鍵盤とを接近させてケースを小型にしつつ音質も向上させた電子鍵盤楽器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る電子鍵盤楽器は、電子鍵盤楽器の演奏者側に設けられ、複数のハンマー部材を備える鍵盤と、第1放音孔部を備える背面パネル、当該背面パネルに連設する上面パネル、及び前記鍵盤に対応した鍵盤配置部を備えるケースと、前記第1放音孔部に対応して配置される放音部と、前記上面パネルと前記背面パネルに亘って固定され、前記鍵盤と前記放音部との間に配置され、金属板である防磁材料を含む防磁部材と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、スピーカと鍵盤とを接近させてケースを小型にしつつ音質も向上させた電子鍵盤楽器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係る電子鍵盤楽器を前側から見た斜視図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る電子鍵盤楽器を後側から見た斜視図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る電子鍵盤楽器の背面パネルを分解して示す、後側から見た斜視図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る電子鍵盤楽器の
図1のIV-IV断面図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る電子鍵盤楽器の上側ケース部分を示す要部拡大正面図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る電子鍵盤楽器の上側ケース部分を示す要部拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
図1に示す電子鍵盤楽器10は、複数の鍵としての複数の白鍵30と複数の黒鍵40を備えるフルサイズ(88鍵)の鍵盤50と、ケース200とを備える。鍵盤50は、電子鍵盤楽器10の演奏者側(前面側)に設けられる。なお、以下の説明においては、鍵盤50の鍵の前後方向FBにおける前を前側F、鍵の前後方向FBの後を後側Bとし、鍵盤50に向かって左を左側L、右を右側Rとする。鍵盤50の鍵の配列方向は、左右方向LRである。また、電子鍵盤楽器10の上下方向ULにおいて上を上側Up、下を下側Loとする。
【0010】
図1及び
図2に示すように、ケース200は、上側ケース210と、下側ケース220と、側面ケースとしての左側面ケース230及び右側面ケース240と、前側ケース250とを有する。上側ケース210は、上面パネル211と、背面パネル212とを有し、縦断面が略L字状(
図4参照)とされ、左右方向LRに長尺状に形成されている。前後方向FBに長い略長矩形箱状の左側面ケース230及び右側面ケース240は、夫々、上側ケース210及び前側ケース250の左右の端部に設けられている。下側ケース220は、上側ケース210及び側面ケース(左側面ケース230、右側面ケース240)の下側Loに設けられている。
【0011】
上側ケース210の前側Fであって、左側面ケース230と右側面ケース240との間は、鍵盤50が配置される鍵盤50に対応した鍵盤配置部60とされている。鍵盤50の前側Fにおける左側面ケース230と右側面ケース240との間には、左右方向に長い略板状の前側ケース250が設けられている。
【0012】
上側ケース210の上面パネル211には、ボリュームを調整する回転式のノブ12が設けられている。左側面ケース230には、上面にピッチベンダーや押しボタン等を備えた操作部14が設けられている。また、左側面ケース230の前面には、イヤホンジャック18が設けられている。また、
図2に示すように、電子鍵盤楽器10の背面側の中央下部には、各種のプラグが接続されるプラグパネル260が設けられている。また、プラグパネル260の左右両側の上側Upには、それぞれ譜面立てを立てるためのステー挿入孔265が設けられている。
【0013】
図3に示すように、上側ケース210の背面パネル212には、枠部材212aと、左右に夫々配置される背面パネル本体212bが設けられている。各背面パネル本体212bは、左右方向LRに長い略長矩形板状に形成されて、プラグパネル260を挟んで左右夫々2つの第1放音孔部71が設けられている。第1放音孔部71は、複数の孔が略ハニカム状に設けられている。枠部材212aは、左右方向に長い1枚の略板状に形成されている。枠部材212aには、各第1放音孔部71が露出されるように、長軸を左右方向とする楕円形状の開口部212a1と、プラグパネル260を露出するための切欠き部212a2と、ステー挿入孔265を露出させるための開口部212a3とが設けられている。また、枠部材212aには、サランネット212cで覆われている。
【0014】
上側ケース210の上面パネル211は、
図4に示すように、上面パネル本体211aと、上面パネル部材211bとを有する。上面パネル本体211aは、前端部を鍵盤50の後端近傍に垂下して設けられる垂直壁部211a1を有する。垂直壁部211a1には、第2放音孔部72が設けられている。
図1に示すように、第2放音孔部72は、右側2箇所、左側2箇所の合計4か所に設けられ、鍵盤50側であって、鍵盤50の鍵の直上に放音するよう設けられている。また、
図3に示すように、上面パネル本体211aの後側Bには、左右の背面パネル本体212b間である略中央部に、背面に沿って垂下する後壁部211a2が設けられている。
図6に示すように、上面パネル本体211aからは複数の取付板211a3が垂下して設けられ、背面パネル212bからは前方に複数の取付板212b1が設けられる。取付板211a3,212b1に対して背面パネル212b、上面パネル本体211aが複数のねじ部材により固定される。このようにして、背面パネル212に上面パネル211が連設されている。
【0015】
図4に示すように、ケース200の内部には、内部ケース25が設けられている。白鍵30及び黒鍵40は、その後端部分にて、内部ケース25に設けられる回動支点部25cにより回動自在に支持されている(
図4では、黒鍵40を回動自在に支持する回動支点部25cを示している)。白鍵30には、白鍵30の先端部から下側Loに向けて鉤状の規制部31が設けられ、内部ケース25の前側Fに設けられる上下のクッション25d,25eにより上限位置及び下限位置が規制されている。
【0016】
内部ケース25の内部には、各白鍵30及び各黒鍵40と接続される複数のハンマー部材80が設けられている。ハンマー部材80は、略三角形状のウェイト部81と、ウェイト部81から前側Fに延びるアーム部82とを備える。アーム部82は、内部ケース25の回動支点部25fに軸支される。アーム部82の先端部は、白鍵30及び黒鍵40に設けられるハンマー押圧部(
図4では黒鍵40のハンマー押圧部41を示す)に接続される。
【0017】
白鍵30及び黒鍵40を打鍵すると、ハンマー部材80のウェイト部81が上昇し、白鍵30及び黒鍵40の打鍵時に重みを付与することができる。これにより、本物のピアノに近い打鍵感覚を得ることができる。なお、内部ケース25には、ウェイト部81の上側及び下側にクッション部材25a,25bが設けられ、ウェイト部81の上限位置及び下限位置にてウェイト部81と当接する。
【0018】
また、内部ケース25の上面には、基板91が設けられ、基板91にはスイッチ90が設けられている。スイッチ90は、白鍵30及び黒鍵40毎に対応して設けられている。白鍵30及び黒鍵40を打鍵すると、白鍵30及び黒鍵40に設けられるスイッチ押圧部32,42によりスイッチ90が押圧されて、打鍵した白鍵30及び黒鍵40に対応する音階の音が発音される。
【0019】
ここで、鍵盤50は、白鍵30及び黒鍵40と、内部ケース25及び内部ケース25に取り付けられ支持されて白鍵30及び黒鍵40の打鍵と共に動作するハンマー部材80を含む。
【0020】
図4~
図6に示すように、背面パネル212の背面パネル本体212bには、第1放音孔部71に対応して、放音部(放音装置)であるスピーカ75が設けられている。スピーカ75は、コーン75aを第1放音孔部71に向けて、背面パネル本体212bの内側(背面パネル本体212bの前側Fの面)にビス15により固定されている。
【0021】
ケース200の内部におけるスピーカ75の前側Fであって、鍵盤50の後側B(換言すれば、スピーカ75と鍵盤50との間)には、防磁部材100が設けられている。防磁部材100は、防磁材料である鋼板を用いて板金加工により形成される。
図4、
図5に示すように、防磁部材100は、板状の本体部分である板状本体部101の板面を前後方向FBに向けて配置される。板状本体部101の略中央部は、スピーカ75の中央部の形状に合わせて、前側Fに膨出する膨出部101aが設けられている。
【0022】
防磁部材100は、2つの上側取付部102と、2つの下側取付部104とを有する。上側取付部102は、板状本体部101の上側Upから二股状に延びて、前側Fに折り曲げて上面パネル211と略平行に設けられている。上側取付部102には、ねじ孔が設けられ、上面パネル211の上面パネル本体211aにビス16により固定されている。2つの上側取付部102の間は、スピーカ75における外形が凸円弧状の磁石75bやヨーク75cに合わせて凸円弧状の縁部103が形成されている。
【0023】
下側取付部104は、板状本体部101の下側Loから二股状に直角に折り曲げられて後側Bに延び、板面が前後方向FBに向くように再度折り曲げられて形成される。下側取付部104は、前後方向FBに向く板面にねじ孔部が設けられ、背面パネル212の背面パネル本体212bにビス17により固定されている。よって、防磁部材100は、上側ケース210の上面パネル211と背面パネル212に亘って固定され、略直角に交差するよう設けられる上面パネル211と背面パネル212の接近方向への移動を支持し、補強している。
【0024】
防磁部材100は、板状本体部101の下側Lo約半分には、別部材である下カバー110が設けられている。下カバー110も同様に、防磁材料である鋼板を用いて板金加工により形成される。下カバー110には、下端が後側Bに向けて直角に折り曲げられて、磁石75bの直下までカバーする非開放部111が設けられている。
【0025】
下カバー110を別体としたことで、ハンマー部材80に近い部分が板状本体部101と下カバー110とで板厚方向が2重となり、防磁効果が向上している。なお、防磁部材100は、板状本体部101と下カバー110とを別体としたが、両者を一体的に形成しても良い。
【0026】
このようにして、防磁部材100は、スピーカ75の磁石75bを覆うように設けられている。ここで、板状本体部101の上側Upの凸円弧状の縁部103の上側Upは、磁石75bの上側が臨まれる開口部120とされている。また、板状本体部101の 左右の側面は開放され、磁石75bを覆っていない開放部130とされている。
【0027】
スピーカ75からの音は、第1放音孔部71を介して電子鍵盤楽器10の後側Bに放音されると共に、一部は開口部120から前側Fに放音される。開口部120からの音は、第2放音孔部72を介して演奏者側(前面側)に放音される。また、開放部130を設けたことで、スピーカ75の背面と防磁部材100との間で音が反響等してしまうことが低減されている。
【0028】
以上、本発明の実施形態では、電子鍵盤楽器10は、電子鍵盤楽器10の演奏者側に設けられた鍵盤50と、第1放音孔部71を備える背面パネル212、当該背面パネルに連設する上面パネル211、及び前記鍵盤50に対応した鍵盤配置部60を備えるケース200と、第1放音孔部71に対応して配置される放音部であるスピーカ75と、上面パネル211と背面パネル212に亘って固定されて板面を前後方向FBに向けて鍵盤50とスピーカ75との間に配置される防磁材料を含む防磁部材100と、を備える。
【0029】
これにより、スピーカ75と鍵盤50を接近させてケース200を小型に設けても、鍵盤50が備えるハンマー部材80やカウンタウェイト等の鉄系部材に対するスピーカ75が備える磁石75bの影響を低減しつつ、上面パネル211と背面パネル212とを支持して補強するので、上面パネル211や背面パネル212から生じるビビリ音を低減することができる。よって、電子鍵盤楽器10を小型としつつ、音質を向上することができる。
【0030】
また、上面パネル211は、演奏者側に放音される第2放音孔部72を備え、防磁部材100は、第2放音孔部72に対応する開口部120を有する。これにより、聴衆に向けて放音する第1放音孔部71とは別に、演奏者にも聞き易い第2放音孔部72が設けられ、この第2放音孔部72は防磁部材100の開口部120を介して放音されるので、防磁部材100を設けても演奏者は自己の演奏する音をクリアに聞くことができる。
【0031】
なお、本実施形態においては、第2放音孔部72は、鍵盤50の後側Bの直上の垂直壁部211a1に設けたが、上面パネル211の他の場所に設けて演奏者に向けて放音させることもできる。すなわち、第2放音孔部72は、上方斜め前側等の演奏者側(鍵盤50側)に向けて設けることもできる。
【0032】
また、第2放音孔部72は、鍵盤50側に放音される。これにより、第2放音孔部72を目立ち難い箇所である垂直壁部211a1に設けることができるので、電子鍵盤楽器10の意匠性を高めることができる。
【0033】
また、開口部120は、円弧状に設けられる。これにより、環状に設けられる磁石75bを良好に防磁しつつ、第2放音孔部72に音を導出させることができる。
【0034】
また、防磁部材100は、左右方向LRに開放部130が設けられる。これにより、防磁部材100が音響に与える影響を低減することができる。
【0035】
また、鍵盤50は、ハンマー部材80を備える。これにより、スピーカ75の磁石75bがハンマー部材80の動作に与える影響を防磁部材100により低減しつつ、上面パネル211と背面パネル212とを保持して補強することができる。
【0036】
また、防磁部材100は、下側に非開放部111が設けられる。これにより、防磁部材100の下側からの磁石75bの磁力の影響を低減することができる。
【0037】
また、本実施形態においては、上面パネル211と放音部75が配置された背面パネル212に亘って固定される防磁材料を含む防磁部材100とを備えるようにしたが、上面パネル211と放音部75が配置された左側面ケース230または右側面ケース240に亘って固定されている構成としてもよく、下面ケース220と放音部75が配置された背面パネル212に亘って固定される構成としてもよい。
【0038】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0039】
以下に、本願出願の最初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]電子鍵盤楽器の演奏者側に設けられた鍵盤と、第1放音孔部を備える背面パネル、当該背面パネルに連設する上面パネル、及び前記鍵盤に対応した鍵盤配置部を備えるケースと、
前記鍵盤配置部に配置される鍵盤と、
前記第1放音孔部に対応して配置される放音部と、
前記上面パネルと前記背面パネルに亘って固定され、前記鍵盤と前記放音部との間に配置される防磁材料を含む防磁部材と、
を備える電子鍵盤楽器。
[2]前記上面パネルは、演奏者側に放音される第2放音孔部を備え、
前記防磁部材は、前記第2放音孔部に対応する開口部を有する、前記[1]に記載の電子鍵盤楽器。
[3]前記第2放音孔部は、前記鍵盤側に放音される、前記[2]に記載の電子鍵盤楽器。
[4]前記開口部は、円弧状に設けられる前記[2]又は前記[3]に記載の電子鍵盤楽器。
[5]前記防磁部材は、左右方向に開放部が設けられる、前記[1]乃至前記[4]の何れかに記載の電子鍵盤楽器。
[6]前記鍵盤は、ハンマー部材を備える、前記[1]乃至前記[5]の何れかに記載の電子鍵盤楽器。
[7]前記防磁部材は、下側に非開放部が設けられる、前記[1]乃至前記[6]の何れかに記載の電子鍵盤楽器。
【符号の説明】
【0040】
10 電子鍵盤楽器 12 ノブ
14 操作部 15 ビス
16 ビス 17 ビス
18 イヤホンジャック 25 内部ケース
25a クッション部材 25b クッション部材
25c 回動支点部 25d クッション
25e クッション 25f 回動支点部
30 白鍵 31 規制部
32 スイッチ押圧部 40 黒鍵
41 ハンマー押圧部 42 スイッチ押圧部
50 鍵盤 60 鍵盤配置部
71 第1放音孔部 72 第2放音孔部
75 スピーカ 75a コーン
75b 磁石 75c ヨーク
80 ハンマー部材 81 ウェイト部
82 アーム部 90 スイッチ
91 基板 100 防磁部材
101 板状本体部 101a 膨出部
102 上側取付部 103 縁部
104 下側取付部 110 下カバー
111 非開放部 120 開口部
130 開放部 200 ケース
210 上側ケース 211 上面パネル
211a 上面パネル本体 211a1 垂直壁部
211a2 後壁部 211a3 取付板
211b 上面パネル部材
212 背面パネル 212a 枠部材
212a1 開口部 212a2 切欠き部
212a3 開口部 212b 背面パネル本体
212b1 取付板
212c サランネット 220 下側ケース
230 左側面ケース 240 右側面ケース
250 前側ケース 260 プラグパネル
265 ステー挿入孔