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特許7509204無線通信装置、無線通信システム、無線通信装置の接続方法、プログラムおよび記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-24
(45)【発行日】2024-07-02
(54)【発明の名称】無線通信装置、無線通信システム、無線通信装置の接続方法、プログラムおよび記録媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 8/00 20090101AFI20240625BHJP
   H04W 76/10 20180101ALI20240625BHJP
   H04W 48/16 20090101ALI20240625BHJP
【FI】
H04W8/00 110
H04W76/10
H04W48/16 110
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022532322
(86)(22)【出願日】2021-04-02
(86)【国際出願番号】 JP2021014328
(87)【国際公開番号】W WO2021261048
(87)【国際公開日】2021-12-30
【審査請求日】2022-12-05
(31)【優先権主張番号】P 2020110397
(32)【優先日】2020-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(72)【発明者】
【氏名】志牟田 亨
【審査官】吉村 伊佐雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-029730(JP,A)
【文献】特開2018-196025(JP,A)
【文献】特開2014-175972(JP,A)
【文献】特開2017-220751(JP,A)
【文献】特開2007-288722(JP,A)
【文献】特開2017-157991(JP,A)
【文献】特開2016-092469(JP,A)
【文献】特開2012-169971(JP,A)
【文献】特開2020-036814(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03J9/00-9/06
H04B7/24-7/26
H04M1/00
1/24-1/82
99/00
H04Q9/00-9/16
H04W4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信デバイスと無線通信を行う無線通信装置であって、
前記無線通信デバイスのスキャンを実行して、前記無線通信デバイスと接続することにより、前記無線通信デバイスと無線通信を行う制御部と、
前記無線通信デバイスと接続するか否かを判定するための閾値であって、前記無線通信デバイスからの受信信号強度の単位時間当たりの増加量に関する第1閾値と、前記無線通信デバイスからの受信信号強度に関する第2閾値と、前記無線通信デバイスからの受信信号強度に関する前記第2閾値よりも大きい第3閾値とを記憶する記憶部と、
を備え、
前記制御部は、前記スキャンの実行時、下記(2)の条件、下記(1)の条件かつ下記(3)の条件を満たす前記無線通信デバイスと接続する、
(1)前記無線通信デバイスから受信した信号の受信信号強度の単位時間当たりの増加量が前記第1閾値以上である、
(2)前記無線通信デバイスから受信した信号の受信信号強度が前記第2閾値以上である、
(3)前記無線通信デバイスから受信した信号の受信信号強度の最大値が前記第3閾値以上である、
無線通信装置。
【請求項2】
無線通信デバイスと無線通信を行う無線通信装置であって、
前記無線通信デバイスのスキャンを実行して、前記無線通信デバイスと接続することにより、前記無線通信デバイスと無線通信を行う制御部と、
前記無線通信デバイスと接続するか否かを判定するための閾値であって、前記無線通信デバイスからの受信信号強度の単位時間当たりの増加量に関する第1閾値と、前記無線通信デバイスからの受信信号強度に関する第4閾値および第5閾値であって、前記第5閾値は前記第4閾値よりも大きい、前記第4閾値および前記第5閾値とを記憶する記憶部と、
を備え、
前記制御部は、前記スキャンの実行時、下記(1)の条件かつ下記(4)の条件を満たす前記無線通信デバイスと接続する、
(1)前記無線通信デバイスから受信した信号の受信信号強度の単位時間当たりの増加量が前記第1閾値以上である、
(4)前記無線通信デバイスから受信した信号の受信信号強度が前記第5閾値を超える変化と、前記無線通信デバイスから受信した信号の受信信号強度が前記第4閾値を下回る変化とが、少なくとも1回ずつ生じる、
無線通信装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記スキャンを所定時間実行しても、前記条件を満たす前記無線通信デバイスが見つからない場合、前記無線通信デバイスとの接続を待機する接続待機状態を停止する、
請求項1または2に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記接続待機状態を停止したことを通知する通知部を更に備える、請求項に記載の無線通信装置。
【請求項5】
請求項1~のいずれか1項に記載の無線通信装置と、
前記無線通信装置と通信を行うサーバ装置と、
を備え、
前記無線通信デバイスから受信した信号は、前記無線通信デバイスの識別情報を含み、
前記サーバ装置は、前記無線通信デバイスが登録されていることを示す登録情報として前記無線通信デバイスの識別情報を保管しており、
前記制御部は、前記スキャンの実行時、前記条件かつ下記(5)の条件を満たす前記無線通信デバイスと接続する、
(5)前記無線通信デバイスから受信した信号に含まれている識別情報が、前記サーバ装置に保管されている前記登録情報に登録されている、
無線通信システム。
【請求項6】
請求項1~のいずれか1項に記載の無線通信装置と、
前記無線通信装置と無線通信する無線通信デバイスと、
を備え、
前記無線通信デバイスは、前記無線通信装置と接続したときに、前記無線通信装置と接続したことを通知する、
無線通信システム。
【請求項7】
前記無線通信装置における前記制御部は、前記無線通信装置と前記無線通信デバイスとが現在接続していることを通知するように、前記無線通信デバイスに指示し、
前記無線通信デバイスは、前記無線通信装置からの指示に応じて、前記無線通信装置と現在接続していることを通知する、
請求項に記載の無線通信システム。
【請求項8】
無線通信デバイスと接続することにより、前記無線通信デバイスと無線通信を行う無線通信装置の接続方法であって、
前記無線通信デバイスのスキャンを実行し、
下記(2)の条件、下記(1)の条件かつ下記(3)の条件を満たす前記無線通信デバイスと接続する、
(1)前記無線通信デバイスから受信した信号の受信信号強度の単位時間当たりの増加量が、第1閾値以上である、
(2)前記無線通信デバイスから受信した信号の受信信号強度が、第2閾値以上である、
(3)前記無線通信デバイスから受信した信号の受信信号強度の最大値が、前記第2閾値よりも大きい第3閾値以上である、
無線通信装置の接続方法。
【請求項9】
無線通信デバイスと接続することにより、前記無線通信デバイスと無線通信を行う無線通信装置の接続方法であって、
前記無線通信デバイスのスキャンを実行し、
下記(1)の条件かつ下記(4)の条件を満たす前記無線通信デバイスと接続する、
(1)前記無線通信デバイスから受信した信号の受信信号強度の単位時間当たりの増加量が、第1閾値以上である、
(4)前記無線通信デバイスから受信した信号の受信信号強度が、第4閾値よりも大きい第5閾値を超える変化と、前記無線通信デバイスから受信した信号の受信信号強度が、前記第4閾値を下回る変化とが、少なくとも1回ずつ生じる、
無線通信装置の接続方法。
【請求項10】
コンピュータに、
無線通信デバイスのスキャンを実行する機能と、
下記(2)の条件、下記(1)の条件かつ下記(3)の条件を満たす前記無線通信デバイスと接続する機能と、
(1)前記無線通信デバイスから受信した信号の受信信号強度の単位時間当たりの増加量が、第1閾値以上である、
(2)前記無線通信デバイスから受信した信号の受信信号強度が、第2閾値以上である、
(3)前記無線通信デバイスから受信した信号の受信信号強度の最大値が、前記第2閾値よりも大きい第3閾値以上である、
を実行させるためのプログラム。
【請求項11】
コンピュータに、
無線通信デバイスのスキャンを実行する機能と、
下記(1)の条件かつ下記(4)の条件を満たす前記無線通信デバイスと接続する機能と、
(1)前記無線通信デバイスから受信した信号の受信信号強度の単位時間当たりの増加量が、第1閾値以上である、
(4)前記無線通信デバイスから受信した信号の受信信号強度が、第4閾値よりも大きい第5閾値を超える変化と、前記無線通信デバイスから受信した信号の受信信号強度が、前記第4閾値を下回る変化とが、少なくとも1回ずつ生じる、
を実行させるためのプログラム。
【請求項12】
請求項10または11に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信装置、無線通信システム、無線通信装置の接続方法、プログラムおよび記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、基地局等のアクセスポイントと無線通信を行う携帯電話機等の無線通信端末が開示されている。この無線通信端末は、アクセスポイントとの通信品質が悪くなると、他のアクセスポイントを探すスキャンを行う。そして、無線通信端末は、より通信品質の高いアクセスポイントが見つかると、当該アクセスポイントに接続を切り替えるハンドオーバを行う。スキャンにおいて、アクセスポイントとの通信品質を示す指標として、アクセスポイントから受信する電波の強度(受信信号強度、Received Signal Strength Indicator:RSSI)が用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-139357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、Bluetooth(登録商標)またはWi-Fi(登録商標)等の所謂近距離の通信規格に従って、スマートフォン等の無線通信装置(セントラル、マスター)とセンサデバイス等の無線通信デバイス(ペリフェラル、スレーブ)との間で無線通信を行う無線通信システムが知られている。このような無線通信装置は、無線通信デバイスのスキャンを実行して、無線通信デバイスと接続することにより、無線通信デバイスと無線通信を行う。
【0005】
しかし、スキャンにおいて、上記の特許文献1のように受信信号強度に基づいて接続するか否かを判定する手法を採用すると、複数の無線通信デバイスが存在する場合、無線通信装置は、意図しない無線通信デバイスと接続してしまうことがある。これは、受信信号強度が、無線通信デバイスと無線通信装置との間の障害物の存在、または受信信号強度の異方性(無線通信デバイスの筐体または回路基板の位置関係)等により、無線通信デバイスと無線通信装置との距離に必ずしも比例しないためである。
【0006】
そこで、本発明は、意図しない無線通信デバイスとの接続を抑制することができる無線通信装置、無線通信システム、無線通信装置の接続方法、プログラムおよび記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る無線通信装置は、無線通信デバイスと無線通信を行う無線通信装置であって、前記無線通信デバイスのスキャンを実行して、前記無線通信デバイスと接続することにより、前記無線通信デバイスと無線通信を行う制御部と、前記無線通信デバイスと接続するか否かを判定するための閾値であって、前記無線通信デバイスからの受信信号強度の単位時間当たりの増加量に関する第1閾値を記憶する記憶部と、を備える。前記制御部は、前記スキャンの実行時、下記(1)の条件を満たす前記無線通信デバイスと接続する。
(1)前記無線通信デバイスから受信した信号の受信信号強度の単位時間当たりの増加量が前記第1閾値以上である。
【0008】
本発明に係る無線通信システムは、上記の無線通信装置と、前記無線通信装置と通信を行うサーバ装置と、を備える。前記無線通信デバイスから受信した信号は、前記無線通信デバイスの識別情報を含む。前記サーバ装置は、前記無線通信デバイスが登録されていることを示す登録情報として前記無線通信デバイスの識別情報を保管している。前記制御部は、前記スキャンの実行時、前記条件かつ下記(5)の条件を満たす前記無線通信デバイスと接続する。
(5)前記無線通信デバイスから受信した信号に含まれている識別情報が、前記サーバ装置に保管されている前記登録情報に登録されている。
【0009】
本発明に係る別の無線通信システムは、上記の無線通信装置と、前記無線通信装置と無線通信する無線通信デバイスと、を備える。前記無線通信デバイスは、前記無線通信装置と接続したときに、前記無線通信装置と接続したことを通知する。
【0010】
本発明に係る無線通信装置の接続方法は、無線通信デバイスと接続することにより、前記無線通信デバイスと無線通信を行う無線通信装置の接続方法であって、前記無線通信デバイスのスキャンを実行し、下記(1)の条件を満たす前記無線通信デバイスと接続する。
(1)前記無線通信デバイスから受信した信号の受信信号強度の単位時間当たりの増加量が、第1閾値以上である。
【0011】
本発明に係るプログラムは、コンピュータに、前記無線通信デバイスのスキャンを実行する機能と、下記(1)の条件を満たす前記無線通信デバイスと接続する機能と、
(1)前記無線通信デバイスから受信した信号の受信信号強度の単位時間当たりの増加量が、第1閾値以上である、
を実行させる。
【0012】
本発明に係る記録媒体は、上記のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、無線通信装置において、意図しない無線通信デバイスとの接続を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態に係る無線通信システムを示す図である。
図2図1に示す無線通信システムにおける無線通信装置であって、本実施形態に係る無線通信装置を示す図である。
図3】第1実施形態に係る無線通信装置が受信する信号の受信信号強度の一例を示す図である。
図4】本実施形態に係る無線通信システムによる接続動作の状態遷移図である。
図5】本実施形態に係る無線通信装置による接続動作のフローチャートである。
図6】第2実施形態に係る無線通信装置が受信する信号の受信信号強度の一例を示す図である。
図7】第3実施形態に係る無線通信装置が受信する信号の受信信号強度の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態の一例について説明する。なお、各図面において同一または相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
【0016】
(第1実施形態)
<無線通信システム>
図1は、本実施形態に係る無線通信システムを示す図である。図1に示す無線通信システム1は、1または複数の無線通信デバイス10と、無線通信装置20と、サーバ装置30とを備える。無線通信システム1では、例えばBluetoothまたはWi-Fi等の所謂近距離の通信規格に従って、無線通信装置20(セントラル、マスター)と無線通信デバイス10(ペリフェラル、スレーブ)との間で無線通信を行う。また、無線通信システム1では、例えばネットワーク5を介して、無線通信装置20とサーバ装置30との間で通信を行う。
【0017】
無線通信デバイス10としては、心電計、脳波計、血圧計、脈波計、CPAP(Continuous Positive Airway Pressure)、心拍計、酸素飽和度計(パルスオキシメータ)、体温計、血糖値計、血流計、筋電計、体表温計、活動量計、発汗計、自律神経活動量計、睡眠計、位置情報デバイス(Global Positioning System:GPS)、気圧計、温度計、湿度計、暑さ指数(Wet Bulb Globe Temperature:WBGT、湿球黒球温度)計、照度計、騒音計、等の所謂センサデバイスが挙げられる。また、無線通信デバイス10は、カメラ、マイク、スピーカ、プリンタ、ディスプレイ、等のペリフェラルデバイスであってもよい。なお、無線通信デバイス10はこれに限定されず、ペリフェラルとして機能可能な種々のデバイスであればよい。
【0018】
無線通信デバイス10は、無線通信装置20と接続することにより、無線通信装置20と無線通信を行い、無線通信装置20に情報を送信する。無線通信規格としては、上述したように、BluetoothまたはWi-Fi等の所謂近距離の通信規格が挙げられる。なお、無線通信規格はこれに限定されない。以下の説明では、これらの中でもBLE(Bluetooth Low Energy)を例示する。
【0019】
無線通信デバイス10は、無線通信装置20と接続する際、アドバタイズ信号を送信する(アドバタイジング)。この信号は、無線通信デバイス10の識別情報を含んでいてもよい。例えばBLEの場合、アドバタイズ信号は、識別情報としてデバイス名(Device Name)を含む。
【0020】
また、無線通信デバイス10は、無線通信装置20と接続したときに、無線通信装置20と接続したことをユーザに通知してもよい。また、無線通信デバイス10は、無線通信装置20からの指示に応じて、無線通信装置20と現在接続していることをユーザに通知してもよい。通知の手段としては、特に限定されないが、文字等で通知するディスプレイ、ブザー等の音で通知するスピーカ、発光、点滅または色等の光で通知するLED等の発光素子、等が挙げられる。
【0021】
無線通信装置20としては、スマートフォン、タブレット、PC等の装置が挙げられる。なお、無線通信装置20はこれに限定されず、セントラルとして機能可能な種々の情報処理装置であればよい。
【0022】
無線通信装置20は、無線通信デバイス10と接続することにより、無線通信デバイス10と無線通信を行い、無線通信デバイス10から情報を受信する。また、無線通信装置20は、ネットワーク5を介してサーバ装置30と通信を行い、サーバ装置30に情報を送信し、サーバ装置30から情報を受信する。無線通信装置20の詳細については後述する。
【0023】
なお、上述した無線通信デバイス10および無線通信装置20のうち少なくとも一方が可搬性を有する。例えば、無線通信デバイス10が設置型(無線カメラ、室内温湿度センサ、プリンタ等)であっても、無線通信装置20がスマートフォン、タブレットのような持ち運び可能な形態であればよい。また、無線通信装置20が設置型(ゲートウェイ、等)であっても、無線通信デバイス10が種々のウェアラブルセンサ等であればよい。
【0024】
サーバ装置30は、ネットワーク5を介して無線通信装置20と接続され、無線通信装置20から情報を受信し、無線通信装置20に情報を送信する。サーバ装置30としては、PC、大型コンピュータ等の情報処理装置が挙げられる。
【0025】
サーバ装置30は、複数の無線通信装置20から受信した種々の情報を管理する。また、サーバ装置30は、無線通信デバイス10が登録されていることを示す登録情報として、無線通信デバイス10の識別情報を保管していてもよい。
【0026】
<<無線通信装置>>
以下では、無線通信装置20について詳細に説明する。図2は、本実施形態に係る無線通信装置を示す図である。図2に示す無線通信装置20は、通信部21と、通信部22と、記憶部24と、制御部26と、操作部28と、表示部(通知部)29とを備える。
【0027】
通信部21は、無線通信デバイス10と無線通信を行う。通信部21は、BluetoothまたはWi-Fi等の所謂近距離の通信規格に従うインタフェースである。なお、通信部21が従う通信規格はこれに限定されない。以下の説明では、これらの中でもBLE(Bluetooth Low Energy)を例示する。
【0028】
通信部22は、例えばアクセスポイントAPおよびネットワーク5を介して、サーバ装置30と通信を行う。通信部22は、無線LAN(Local Area Network)、LTE(Long Term Evolution)または3G等の通信規格に従って無線通信を行うインタフェースである。なお、通信部21は、これに限定されず、有線LAN等の通信規格に従って有線通信を行うインタフェースであってもよい。以下の説明では、これらの中でも、無線LANおよび有線LANに従ってアクセスポイントAPおよびネットワーク5を介して無線通信を行う形態を例示する。
【0029】
ここで、本願発明者(ら)は、無線通信装置20が意図しない無線通信デバイス10と接続しないために、
(A1)ユーザが意図的に、接続対象の無線通信デバイス10を起動することにより、または、
(A2)ユーザが意図的に、接続対象の無線通信デバイス10を金属ケース等の電波遮蔽物から取り出すように、接続対象の無線通信デバイス10の電波遮蔽を次第に解除することにより、または、
(A3)ユーザが意図的に、接続対象の無線通信デバイス10を無線通信装置20に対して相対的に近づけることにより、
無線通信装置20に、接続対象の無線通信デバイス10を判別(識別)させることを考案する。なお、「無線通信デバイス10を無線通信装置20に対して相対的に近づける」とは、無線通信装置20を固定し、無線通信デバイス10を動かしてもよいし、無線通信デバイス10を固定し、無線通信装置20を動かしてもよい。或いは、無線通信デバイス10と無線通信装置20との両方を動かしてもよい。
【0030】
図3は、第1実施形態に係る無線通信装置が受信する信号の受信信号強度の一例を示す図である。図3において、横軸は時間を示し、縦軸は受信信号強度(Received Signal Strength Indicator:RSSI)を示す。図3に示すように、上記(A1)、(A2)または(A3)の場合、無線通信装置20が受信する信号の受信信号強度は、次第に増加する。そこで、第1実施形態に係る無線通信装置20では、制御部26および記憶部24が以下のように構成される。
【0031】
記憶部24は、無線通信デバイス10と接続するか否かを判定するための第1閾値TH1および第2閾値TH2を記憶する。
【0032】
第1閾値TH1は、図3に示すように、無線通信デバイス10からの受信信号強度の単位時間当たりの増加量に関する。第1閾値TH1は、例えば、10dBm/sec.以上400dBm/sec.以下(0.01nW/sec.以上10μW/sec.以下)であればよく、好ましくは20dBm/sec.以上200dBm/sec.以下(0.1nW/sec.以上1μW/sec.以下)であればよく、更に好ましくは40dBm/sec.以上100dBm/sec.以下(1nW/sec.以上100nW/sec.以下)であればよい。なお、第1閾値TH1は、これに限定されず、上記(A1)、(A2)または(A3)を考慮して適宜設定されればよい。
【0033】
第2閾値TH2は、無線通信デバイス10からの受信信号強度に関する。第2閾値TH2は、例えば、無線通信デバイス10と無線通信装置20との距離または通信状態が多少変動しても通信可能なレベルである-90dBm以上-50dBm以下であればよく、好ましくは-80dBm以上-60dBm以下であればよい。なお、第2閾値TH2は、これに限定されず、上記(A1)、(A2)または(A3)を考慮して適宜設定されればよい。
【0034】
また、記憶部24は、制御部26により実行されるプログラム(アプリケーション)またはデータを記憶する。記憶部24は、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、または着脱可能なメモリカード等の記録媒体で構成される。
【0035】
制御部26は、無線通信デバイス10のスキャンを実行して、無線通信デバイス10と接続することにより、無線通信デバイス10と無線通信を行う。スキャンの実行時、制御部26は、下記(1)の条件かつ下記(2)の条件を満たす無線通信デバイス10と接続する。
(1)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度の単位時間当たりの増加量が、第1閾値TH1以上である。
(2)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度が、第2閾値TH2以上である。
【0036】
更に、制御部26は、上記(1)の条件かつ上記(2)の条件に加え、下記(5)の条件を満たす無線通信デバイス10と接続するようにしてもよい。
(5)無線通信デバイス10から受信した信号に含まれている識別情報(例えば、Device Name)が、サーバ装置30に保管されている登録情報に登録されている。
登録情報は、サーバ装置30から無線通信装置20に予めダウンロードされていてもよいし、適宜、自動的に更新されてもよい。
【0037】
また、制御部26は、無線通信装置20と無線通信デバイス10とが現在接続していることをユーザに通知するように、無線通信デバイス10に指示するようにしてもよい。
【0038】
また、制御部26は、スキャンを所定時間実行しても、上記(1)の条件かつ上記(2)の条件(更には上記(5)の条件)を満たす無線通信デバイスが見つからない場合、無線通信デバイスとの接続を待機する接続待機状態を停止するようにしてもよい。「接続待機状態を停止する」とは、スキャンの実行を停止することに限らず、スキャンを継続するが、上記の接続条件を満たす無線通信デバイスが検出されても、この無線通信デバイスと接続しないことも含む。
【0039】
制御部26は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の演算プロセッサで構成される。制御部26の各種機能は、例えば記憶部24に格納されたプログラム(アプリケーション)を実行することで実現される。プログラム(アプリケーション)は、ネットワークを介して提供されてもよいし、CD-ROM(Compact Disc Read only memory)またはDVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体(computer readable storage medium)40に記録されて提供されてもよい。記録媒体としては、一時的でない有形の媒体(non-transitory tangible media)が挙げられる。
【0040】
操作部28は、ユーザが操作を行う操作部である。操作部28は、例えば物理的な操作ボタンを有するキーボードまたはマウス等、或いは仮想的な操作ボタンを有するタッチパネル等、で構成される。
【0041】
表示部29は、ユーザに情報を通知する通知部である。表示部29は、例えば液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイで構成される。なお、通知部はこれに限定されず、ブザー等の音で通知するスピーカ、発光、点滅または色等の光で通知するLED等の発光素子、等であってもよい。
【0042】
表示部(通知部)29は、無線通信装置20と無線通信デバイスとが接続していること、または無線通信装置20と無線通信デバイスとが接続していないことをユーザに通知してもよい。また、表示部(通知部)29は、上述したように、スキャンを所定時間実行しても、上記の接続条件を満たす無線通信デバイスが見つからない場合に、無線通信デバイスが接続待機状態を停止したことをユーザに通知してもよい。
【0043】
次に、図3図5を参照して、上述した無線通信システム1および無線通信装置20による接続動作について説明する。図4は、第1実施形態に係る無線通信システムによる接続動作の状態遷移図であり、図5は、第1実施形態に係る無線通信装置による接続動作のフローチャートである。
【0044】
まず、図4に示すように、無線通信装置20における制御部26は、無線通信デバイス10のスキャンを実行する(図5のS11)。スキャンは、所定時間(例えば、5sec.以上15sec.以下)行われる。制御部26によるスキャンは、無線通信装置20の起動時に自動的に行われてもよいし、ユーザによるスキャン開始の操作に応じて行われてもよい。例えば、制御部26によるスキャンは、ユーザにより無線通信装置20のアプリケーションソフトが起動されたときに自動的に行われてもよい。
【0045】
無線通信デバイス10のスキャンの実行時、ユーザは、接続対象の無線通信デバイス10を起動する。すると、無線通信デバイス10は、起動時に自動的に、アドバタイジングを実行し、アドバタイズ信号の送信を開始する。このとき、図3に示すように、無線通信装置20が受信する信号の受信信号強度は、次第に上昇する。例えば、無線通信装置20では、これまで受信していなかった信号を受信することになるので、受信信号強度が検出限界値に対して上昇したようにみえる。
【0046】
或いは、ユーザは、既に起動してアドバタイズ信号を送信している接続対象の無線通信デバイス10を金属ケース等の電波遮蔽物から取り出すように、接続対象の無線通信デバイス10の電波遮蔽を次第に解除する。このとき、図3に示すように、無線通信装置20が受信する信号の受信信号強度は、次第に上昇する。例えば、上述同様に、無線通信装置20では、これまで受信していなかった信号を受信することになるので、受信信号強度が検出限界値に対して上昇したようにみえる。
【0047】
或いは、ユーザは、既に起動してアドバタイズ信号を送信している接続対象の無線通信デバイス10を無線通信装置20に対して相対的に近づける。このとき、図3に示すように、無線通信装置20が受信する信号の受信信号強度は、次第に上昇する。
【0048】
そして、無線通信デバイス10のスキャンの実行時、無線通信装置20における制御部26は、下記(1)の条件かつ下記(2)の条件を満たすか否かを判定する(図5のS12)。
(1)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度の単位時間当たり増加量が、第1閾値TH1以上である。
(2)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度が、第2閾値TH2以上である。
図3参照)
【0049】
更に、制御部26は、上記(1)の条件かつ上記(2)の条件に加え、下記(5)の条件を満たす無線通信デバイス10と接続するようにしてもよい。
(5)無線通信デバイス10から受信した信号に含まれている識別情報(例えば、Device Name)が、サーバ装置30に保管されている登録情報に登録されている。
【0050】
上記(1)の条件かつ上記(2)の条件(更には上記(5)の条件)を満たす無線通信デバイス10がある場合、制御部26は、この無線通信デバイス10と接続する(図5のS13)。
【0051】
なお、図4に示すBLEの一例のように、無線通信装置20は、上述したパッシブスキャンの後にアクティブスキャンを行い、無線通信デバイス10から追加の情報を得てもよい。例えば、無線通信装置20は、接続対象の無線通信デバイス10にスキャン要求を送信し、接続対象の無線通信デバイス10からスキャン応答(追加の情報を含む)を受信する。そして、無線通信装置20は、接続要求を送信し、無線通信装置20と無線通信デバイス10とが接続する。
【0052】
無線通信装置20と無線通信デバイス10とが接続したとき、無線通信装置20における表示部(通知部)29は、無線通信デバイス10と接続したことをユーザに通知してもよい(図5のS14)。また、無線通信デバイス10は、無線通信装置20と接続したことをユーザに通知してもよい。
【0053】
なお、一般に、低消費電力化のために、無線通信デバイス10の通知機能には時間制限が設けられていることがある。そこで、制御部26は、無線通信装置20と無線通信デバイス10とが現在接続していることをユーザに通知するように、無線通信デバイス10に指示するようにしてもよい。そして、無線通信デバイス10は、無線通信装置20からの指示に応じて、無線通信装置20と現在接続していることを再度通知するようにしてもよい。
【0054】
一方、図5のステップS12において、上記(1)の条件かつ上記(2)の条件(更には上記(5)の条件)を満たす無線通信デバイス10がない場合、制御部26は、スキャン実行後、所定時間経過したか否かを判定する(図5のS15)。スキャン実行後、所定時間経過していない場合、上述したステップS12に戻り、スキャンを継続する。
【0055】
一方、スキャン実行後、所定時間経過した場合、ステップS16に進む。すなわち、スキャンを所定時間実行しても、上記(1)の条件かつ上記(2)の条件(更には上記(5)の条件)を満たす無線通信デバイスが見つからない場合、制御部26は、無線通信デバイスとの接続を待機する接続待機状態を停止する(図5のS16)。
【0056】
接続待機状態を停止したとき、表示部(通知部)29は、接続待機状態を停止したことをユーザに通知するようにしてもよい(図5のS17)。
【0057】
以上説明したように、第1実施形態の無線通信装置20によれば、スキャンの実行時、下記(1)の条件を満たす無線通信デバイス10と接続する(請求項1)。
(1)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度の単位時間当たりの増加量が、第1閾値TH1以上である。
これにより、無線通信装置20は、
(A1)ユーザが意図的に起動した接続対象の無線通信デバイス10、または、
(A2)ユーザが意図的に電波遮蔽を次第に解除した接続対象の無線通信デバイス10、または、
(A3)ユーザが意図的に無線通信装置20に対して相対的に近づけた接続対象の無線通信デバイス10、
と接続することができる。そのため、意図しない無線通信デバイスとの接続を抑制することができる。
【0058】
ところで、スキャンの実行中に、偶然にも遠くの意図しない無線通信デバイスが起動すると、無線通信装置20が意図しない無線通信デバイスと接続してしまう可能性がある。
【0059】
この点に関し、第1実施形態の無線通信装置20によれば、スキャンの実行時、上記(1)の条件かつ下記(2)の条件を満たす無線通信デバイス10と接続する(請求項2)。
(2)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度が、第2閾値以上である。
これにより、無線通信装置20は、遠くで起動した意図しない無線通信デバイスであって、信号強度の単位時間当たりの増加量は大きいが信号強度が小さい、意図しない無線通信デバイスとは接続しない。そして、無線通信装置20は、ユーザが意図的に近くで起動した接続対象の無線通信デバイス10であって、信号強度の単位時間当たりの増加量が大きく、かつ、信号強度が大きい、接続対象の無線通信デバイス10と接続することができる。そのため、意図しない無線通信デバイスとの接続をより抑制することができる。
【0060】
また、第1実施形態の無線通信装置20によれば、スキャンの実行時、上記(1)の条件かつ上記(2)の条件に加え、下記(5)の条件を満たす無線通信デバイス10と接続するようにしてもよい(請求項7)。
(5)無線通信デバイス10から受信した信号に含まれている識別情報(例えば、Device Name)が、サーバ装置30に保管されている登録情報に登録されている。
これにより、登録されていない意図しない無線通信デバイスとの接続が防止される。
【0061】
また、サーバ装置30が無線通信デバイスの登録情報を保管し、無線通信装置20は、無線通信デバイスの登録情報をサーバ装置30からダウンロードして更新する。これにより、無線通信装置20に、無線通信デバイスの登録情報を入力する作業が必要ない。
【0062】
また、第1実施形態の無線通信装置20によれば、スキャンを所定時間実行しても、上記(1)の条件かつ上記(2)の条件(更には上記(5)の条件)を満たす無線通信デバイスが見つからない場合、無線通信デバイスとの接続を待機する接続待機状態を停止してもよい(請求項5)。これにより、接続条件を満たす無線通信デバイスが検出されるまで接続待機状態を続けることにより、偶然に接続条件を満たす無線通信デバイスが検出され、意図しない無線通信デバイスと接続してしまうことを抑制することができる。
【0063】
また、第1実施形態の無線通信装置20によれば、接続待機状態を停止したことをユーザに通知してもよい(請求項6)。これにより、ユーザは接続操作を再度実行することができる。そのため、意図しない無線通信デバイスと接続してしまうリスクを抑制しつつ、目的の無線通信デバイスとの接続を確実に行うことができる。
【0064】
また、第1実施形態の無線通信デバイス10によれば、無線通信装置20と接続したことをユーザに通知してもよい(請求項8)。これにより、複数の無線通信デバイスが存在する場合に、どの無線通信デバイスが接続したかをユーザが確認できる。
【0065】
また、第1実施形態の無線通信装置20によれば、無線通信装置20と無線通信デバイス10とが現在接続していることをユーザに通知するように、無線通信デバイス10に指示するようにしてもよい(請求項9)。一般に、低消費電力化のために、無線通信デバイス10の通知機能には時間制限が設けられていることがある。この点に関し、無線通信装置20が指令を行うことにより、無線通信デバイス10が再度通知を行えば、無線通信デバイス10の通知機能を見逃したユーザが、複数の無線通信デバイスのうちのどの無線通信デバイスが接続したかを確認できる。
【0066】
(第2実施形態)
上述した第1実施形態では、本願発明者(ら)は、無線通信装置20が意図しない無線通信デバイス10と接続しないために、
(A1)ユーザが意図的に、接続対象の無線通信デバイス10を起動することにより、または、
(A2)ユーザが意図的に、接続対象の無線通信デバイス10の電波遮蔽を次第に解除することにより、または、
(A3)ユーザが意図的に、接続対象の無線通信デバイス10を無線通信装置20に対して相対的に近づけることにより、
無線通信装置20に、接続対象の無線通信デバイス10を判別(識別)させることを考案した。
【0067】
そして、上述した第1実施形態では、無線通信装置20は、スキャンの実行時、下記(1)の条件かつ下記(2)の条件を満たす無線通信デバイス10と接続した。
(1)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度の単位時間当たりの増加量が、第1閾値TH1以上である。
(2)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度が、第2閾値TH2以上である。
【0068】
第2実施形態では、本願発明者(ら)は、無線通信装置20が意図しない無線通信デバイス10と接続しないために、
(B)ユーザが意図的に、接続対象の無線通信デバイス10を無線通信装置20に対して相対的に近づけたりまたは遠ざけたりする、すなわち接続対象の無線通信デバイス10を無線通信装置20に対して相対的に近づけることを繰り返し行う、ことにより、
無線通信装置20に、接続対象の無線通信デバイス10を判別(識別)させることを考案する。なお、「無線通信デバイス10を無線通信装置20に対して相対的に近づけたりまたは遠ざけたりする」とは、無線通信装置20を固定し、無線通信デバイス10を動かしてもよいし、無線通信デバイス10を固定し、無線通信装置20を動かしてもよい。或いは、無線通信デバイス10と無線通信装置20との両方を動かしてもよい。
【0069】
そこで、第2実施形態では、無線通信装置20は、スキャンの実行時、上記(2)の条件に代えて下記(3)の条件を満たす無線通信デバイス10、すなわち上記(1)の条件かつ下記(3)の条件を満たす無線通信デバイス10と接続する。
(3)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度の最大値が、第3閾値以上である。
【0070】
第2実施形態に係る無線通信システム1および無線通信装置20の構成は、図1および図2に示す第1実施形態に係る無線通信システム1および無線通信装置20の構成と同一である。なお、第2実施形態では、無線通信装置20における制御部26および記憶部24の機能および動作が、第1実施形態と異なる。
【0071】
図6は、第2実施形態に係る無線通信装置が受信する信号の受信信号強度の一例を示す図である。図6において、横軸は時間を示し、縦軸は受信信号強度(Received Signal Strength Indicator:RSSI)を示す。図6に示すように、上記(B)の場合、無線通信装置20が受信する信号の受信信号強度は、増加したり減少したりする。
【0072】
このように、上記(B)のように、接続対象の無線通信デバイス10を無線通信装置20に対して相対的に近づけたりまたは遠ざけたりする場合、無線通信装置20における受信信号強度が安定して高くならないことが予想される。そのため、無線通信装置20が誤判定してしまうことが考えられる。
【0073】
この点に関し、第2実施形態では、スキャン実行中の所定時間内に、受信信号強度の最大値が1度でも第3閾値を超えていれば、無線通信装置20はこの無線通信デバイス10と接続することとする。
【0074】
具体的には、無線通信装置20における記憶部24は、無線通信デバイス10と接続するか否かを判定するための閾値として、上述した第2閾値TH2に代えて、第3閾値TH3を記憶する。第3閾値TH3は、図6に示すように、無線通信デバイス10からの受信信号強度に関する。例えば、第3閾値TH3は、無線通信デバイス10と無線通信装置20との距離または通信状態が多少変動しても通信可能なレベルである-60dBm以上であればよく、好ましくは無線通信デバイス10と無線通信装置20との距離が比較的に近く通信状態が比較的によいレベルである-50dBm以上であればよい。なお、第3閾値TH3は、これに限定されず、上記(B)を考慮して適宜設定されればよい。
【0075】
無線通信装置20における制御部26は、上述した(2)の条件に代えて下記(3)の条件を満たす無線通信デバイス10、すなわち上記(1)の条件かつ下記(3)の条件を満たす無線通信デバイス10と接続する。
(3)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度の最大値が、第3閾値以上である。
【0076】
更に、制御部26は、上記(1)の条件かつ上記(3)の条件に加え、下記(5)の条件を満たす無線通信デバイス10と接続するようにしてもよい。
(5)無線通信デバイス10から受信した信号に含まれている識別情報(例えば、Device Name)が、サーバ装置30に保管されている登録情報に登録されている。
【0077】
次に、図4図5および図6を参照して、第2実施形態に係る無線通信システム1および無線通信装置20による接続動作について説明する。
【0078】
まず、第1実施形態と同様に、図4に示すように、無線通信装置20における制御部26は、無線通信デバイス10のスキャンを実行する(図5のS11)。
【0079】
無線通信デバイス10のスキャンの実行時、ユーザは、既に起動してアドバタイズ信号を送信している接続対象の無線通信デバイス10を無線通信装置20に対して相対的に近づけたりまたは遠ざけたりする、すなわち接続対象の無線通信デバイス10を無線通信装置20に対して相対的に近づけることを繰り返し行う。これにより、図6に示すように、無線通信装置20が受信する信号の受信信号強度は、増加したり減少したりする。
【0080】
そして、無線通信デバイス10のスキャンの実行時、無線通信装置20における制御部26は、下記(1)の条件かつ下記(3)の条件を満たすか否かを判定する(図5のS12)。
(1)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度の単位時間当たり増加量が、第1閾値TH1以上である。
(3)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度の最大値が、第3閾値以上である。
図6参照)
【0081】
更に、制御部26は、上記(1)の条件かつ上記(3)の条件に加え、下記(5)の条件を満たす無線通信デバイス10と接続するようにしてもよい。
(5)無線通信デバイス10から受信した信号に含まれている識別情報(例えば、Device Name)が、サーバ装置30に保管されている登録情報に登録されている。
【0082】
上記(1)の条件かつ上記(3)の条件(更には上記(5)の条件)を満たす無線通信デバイス10がある場合、制御部26は、この無線通信デバイス10と接続する(図5のS13)。
【0083】
図6の例では、スキャン開始時に受信信号強度が第3閾値TH3を超えている。その後、受信信号強度が減少し、増加している。そして、単位時間当たりの増加量が第1閾値TH1を超えたときに、無線通信装置20はこの無線通信デバイス10と接続する。なお、この接続時に受信信号強度が第3閾値TH3を超えている必要はない。また、第3閾値TH3は、通常時の受信信号強度よりも大きく設定されてもよい。
【0084】
無線通信装置20と無線通信デバイス10とが接続したとき、第1実施形態と同様に、無線通信装置20における表示部(通知部)29は、無線通信デバイス10と接続したことをユーザに通知してもよい(図5のS14)。また、無線通信デバイス10は、無線通信装置20と接続したことをユーザに通知してもよい。
【0085】
また、第1実施形態と同様に、制御部26は、無線通信装置20と無線通信デバイス10とが現在接続していることをユーザに通知するように、無線通信デバイス10に指示するようにしてもよい。また、無線通信デバイス10は、無線通信装置20からの指示に応じて、無線通信装置20と現在接続していることを再度通知するようにしてもよい。
【0086】
一方、図5のステップS12において、上記(1)の条件かつ上記(3)の条件(更には上記(5)の条件)を満たす無線通信デバイス10がない場合、制御部26は、スキャン実行後、所定時間経過したか否かを判定する(図5のS15)。スキャン実行後、所定時間経過していない場合、上述したステップS12に戻り、スキャンを継続する。
【0087】
一方、スキャン実行後、所定時間経過した場合、ステップS16に進む。すなわち、スキャンを所定時間実行しても、上記(1)の条件かつ上記(3)の条件(更には上記(5)の条件)を満たす無線通信デバイスが見つからない場合、制御部26は、無線通信デバイスとの接続を待機する接続待機状態を停止する(図5のS16)。
【0088】
接続待機状態を停止したとき、第1実施形態と同様に、表示部(通知部)29は、接続待機状態を停止したことをユーザに通知するようにしてもよい(図5のS17)。
【0089】
以上説明したように、第2実施形態の無線通信装置20によれば、スキャンの実行時、下記(1)の条件を満たす無線通信デバイス10と接続する(請求項1)。
(1)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度の単位時間当たりの増加量が、第1閾値TH1以上である。
これにより、無線通信装置20は、
(B)ユーザが意図的に無線通信装置20に対して相対的に近づけたりまたは遠ざけたりした接続対象の無線通信デバイス10、
と接続することができる。そのため、意図しない無線通信デバイスとの接続を抑制することができる。
【0090】
また、第2実施形態の無線通信装置20によれば、スキャンの実行時、上記(1)の条件かつ下記(3)の条件を満たす無線通信デバイス10と接続する(請求項3)。
(3)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度の最大値が、第3閾値以上である。これにより、受信信号強度が安定して高くならない場合であっても、誤判定を低減し、接続判定の精度を高めることができる。そのため、意図しない無線通信デバイスとの接続をより抑制することができる。
【0091】
その他、第2実施形態の無線通信装置20でも、上述した第1実施形態の無線通信装置20と同様の利点を得ることができる。
【0092】
(第3実施形態)
上述した第2実施形態では、無線通信装置20は、スキャンの実行時、下記(1)の条件かつ下記(3)の条件を満たす無線通信デバイス10と接続した。
(1)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度の単位時間当たりの増加量が、第1閾値TH1以上である。
(3)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度の最大値が、第3閾値以上である。
【0093】
第3実施形態では、無線通信装置20は、スキャンの実行時、上記(3)の条件に代えて下記(4)の条件を満たす無線通信デバイス10、すなわち上記(1)の条件かつ下記(4)の条件を満たす無線通信デバイス10と接続する。
(4)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度が第5閾値を超える変化と、無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度が第4閾値を下回る変化とが、少なくとも1回ずつ生じる。
【0094】
第3実施形態に係る無線通信システム1および無線通信装置20の構成は、図1および図2に示す第1実施形態および第2実施形態に係る無線通信システム1および無線通信装置20の構成と同一である。なお、第3実施形態では、無線通信装置20における制御部26および記憶部24の機能および動作が、第2実施形態と異なる。
【0095】
図7は、第3実施形態に係る無線通信装置が受信する信号の受信信号強度の一例を示す図である。図7において、横軸は時間を示し、縦軸は受信信号強度(Received Signal Strength Indicator:RSSI)を示す。図7に示すように、上記(B)の場合、無線通信装置20が受信する信号の受信信号強度は、増加したり減少したりする。
【0096】
そこで、第3実施形態では、2つの閾値を用いて、受信信号強度の増加および減少の両方を検出することにより、上記(B)のように、ユーザが意図的に無線通信装置20に対して相対的に近づけたりまたは遠ざけたりした接続対象の無線通信デバイス10をより確実に判定する。
【0097】
具体的には、無線通信装置20における記憶部24は、無線通信デバイス10と接続するか否かを判定するための閾値として、上述した第3閾値TH3に代えて、第4閾値TH4および第5閾値TH5を記憶する。第4閾値TH4および第5閾値TH5は、無線通信デバイス10からの受信信号強度に関し、第5閾値TH5は第4閾値TH4よりも大きい。例えば、第4閾値TH4は、-90dBm以上-50dBm以下であればよく、好ましくは-80dBm以上-60dBm以下であればよい。第5閾値TH5は、-80dBm以上-40dBm以下であればよく、好ましくは-70dBm以上-50dBm以下であればよい。なお、第4閾値TH4および第5閾値TH5は、これに限定されず、上記(B)を考慮して適宜設定されればよい。
【0098】
無線通信装置20における制御部26は、上述した(3)の条件に代えて下記(4)の条件を満たす場合に、すなわち上記(1)の条件かつ下記(4)の条件を満たす場合に、無線通信デバイス10と接続する。
(4)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度が第5閾値TH5を超える変化と、無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度が第4閾値TH4を下回る変化とが、少なくとも1回ずつ発生する。
【0099】
更に、制御部26は、上記(1)の条件かつ上記(4)の条件に加え、下記(5)の条件を満たす無線通信デバイス10と接続するようにしてもよい。
(5)無線通信デバイス10から受信した信号に含まれている識別情報(例えば、Device Name)が、サーバ装置30に保管されている登録情報に登録されている。
【0100】
次に、図4図5および図7を参照して、第3実施形態に係る無線通信システム1および無線通信装置20による接続動作について説明する。
【0101】
まず、第2実施形態と同様に、図4に示すように、無線通信装置20における制御部26は、無線通信デバイス10のスキャンを実行する(図5のS11)。
【0102】
無線通信デバイス10のスキャンの実行時、第2実施形態と同様に、ユーザは、既に起動してアドバタイズ信号を送信している接続対象の無線通信デバイス10を無線通信装置20に対して相対的に近づけたりまたは遠ざけたりする、すなわち接続対象の無線通信デバイス10を無線通信装置20に対して相対的に近づけることを繰り返し行う。これにより、図7に示すように、無線通信装置20が受信する信号の受信信号強度は、増加したり減少したりする。
【0103】
そして、無線通信デバイス10のスキャンの実行時、無線通信装置20における制御部26は、下記(1)の条件かつ下記(4)の条件を満たすか否かを判定する(図5のS12)。
(1)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度の単位時間当たり増加量が、第1閾値TH1以上である。
(4)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度が第5閾値TH5を超える変化と、無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度が第4閾値TH4を下回る変化とが、少なくとも1回ずつ発生する。
図7参照)
【0104】
更に、制御部26は、上記(1)の条件かつ上記(4)の条件に加え、下記(5)の条件を満たす無線通信デバイス10と接続するようにしてもよい。
(5)無線通信デバイス10から受信した信号に含まれている識別情報(例えば、Device Name)が、サーバ装置30に保管されている登録情報に登録されている。
【0105】
上記(1)の条件かつ上記(4)の条件(更には上記(5)の条件)を満たす無線通信デバイス10がある場合、制御部26は、この無線通信デバイス10と接続する(図5のS13)。
【0106】
無線通信装置20と無線通信デバイス10とが接続したとき、第2実施形態と同様に、無線通信装置20における表示部(通知部)29は、無線通信デバイス10と接続したことをユーザに通知してもよい(図5のS14)。また、無線通信デバイス10は、無線通信装置20と接続したことをユーザに通知してもよい。
【0107】
また、第2実施形態と同様に、制御部26は、無線通信装置20と無線通信デバイス10とが現在接続していることをユーザに通知するように、無線通信デバイス10に指示するようにしてもよい。また、無線通信デバイス10は、無線通信装置20からの指示に応じて、無線通信装置20と現在接続していることを再度通知するようにしてもよい。
【0108】
一方、図5のステップS12において、上記(1)の条件かつ上記(4)の条件(更には上記(5)の条件)を満たす無線通信デバイス10がない場合、制御部26は、スキャン実行後、所定時間経過したか否かを判定する(図5のS15)。スキャン実行後、所定時間経過していない場合、上述したステップS12に戻り、スキャンを継続する。
【0109】
一方、スキャン実行後、所定時間経過した場合、ステップS16に進む。すなわち、スキャンを所定時間実行しても、上記(1)の条件かつ上記(4)の条件(更には上記(5)の条件)を満たす無線通信デバイスが見つからない場合、制御部26は、無線通信デバイスとの接続を待機する接続待機状態を停止する(図5のS16)。
【0110】
接続待機状態を停止したとき、第2実施形態と同様に、表示部(通知部)29は、接続待機状態を停止したことをユーザに通知するようにしてもよい(図5のS17)。
【0111】
この第3実施形態の無線通信装置20でも、第2実施形態の無線通信装置20と同様の利点を得ることができる。すなわち、無線通信装置20は、
(B)ユーザが意図的に無線通信装置20に対して相対的に近づけたりまたは遠ざけたりした接続対象の無線通信デバイス10、
と接続することができる。そのため、意図しない無線通信デバイスとの接続を抑制することができる。
【0112】
また、第2実施形態の無線通信装置20によれば、スキャンの実行時、上記(1)の条件かつ下記(4)の条件を満たす無線通信デバイス10と接続する(請求項4)。
(4)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度が第5閾値TH5を超える変化と、無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度が第4閾値TH4を下回る変化とが、少なくとも1回ずつ発生する。
これにより、無線通信装置20は、
(B)ユーザが意図的に無線通信装置20に対して相対的に近づけたりまたは遠ざけたりした接続対象の無線通信デバイス10、
の接続判定の精度を高めることができる。そのため、意図しない無線通信デバイスとの接続をより抑制することができる。
【0113】
その他、第3実施形態の無線通信装置20でも、上述した第1実施形態および第2実施形態の無線通信装置20と同様の利点を得ることができる。
【0114】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、種々の変更、変形および組み合わせが可能である。例えば、上述した第1実施形態では、無線通信装置20は、スキャンの実行時、下記(1)の条件かつ下記(2)の条件を満たす無線通信デバイス10と接続した。
(1)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度の単位時間当たりの増加量が、第1閾値TH1以上である。
(2)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度が、第2閾値TH2以上である。
しかし、本発明はこれに限定されず、無線通信装置は、上記(1)の条件のみを満たす無線通信デバイスと接続するようにしてもよい。
【0115】
同様に、上述した第2実施形態では、無線通信装置20は、スキャンの実行時、下記(1)の条件かつ下記(3)の条件を満たす無線通信デバイス10と接続した。
(1)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度の単位時間当たりの増加量が、第1閾値TH1以上である。
(3)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度の最大値が、第3閾値以上である。
しかし、本発明はこれに限定されず、無線通信装置は、上記(1)の条件のみを満たす無線通信デバイスと接続するようにしてもよい。
【0116】
同様に、上述した第3実施形態では、無線通信装置20は、スキャンの実行時、下記(1)の条件かつ下記(4)の条件を満たす無線通信デバイス10と接続した。
(1)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度の単位時間当たりの増加量が、第1閾値TH1以上である。
(4)無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度が第5閾値を超える変化と、無線通信デバイス10から受信した信号の受信信号強度が第4閾値を下回る変化とが、少なくとも1回ずつ生じる。
しかし、本発明はこれに限定されず、無線通信装置は、上記(1)の条件のみを満たす無線通信デバイスと接続するようにしてもよい。
【0117】
また、上述した実施形態において、接続条件を満たす無線通信デバイスが2つ以上ある場合、無線通信装置は、全ての無線通信デバイスと接続するようにしてもよい。2つ以上の無線通信デバイスと接続する場合、無線通信装置は、複数の無線通信デバイスと同時に接続を行ってもよいし、複数の無線通信デバイスのうちの1つずつと順次にスキャンおよび接続を行ってもよい。
【0118】
或いは、接続条件を満たす無線通信デバイスが2つ以上ある場合、無線通信装置は、信号強度の最大値が最も大きい無線通信デバイスと選択的に接続を行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0119】
1 無線通信システム
5 ネットワーク
10 無線通信デバイス
20 無線通信装置
21 通信部
22 通信部
24 記憶部
26 制御部
28 操作部
29 表示部(通知部)
30 サーバ装置
40 記録媒体
AP アクセスポイント
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7