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特許7509216入力制御装置、入力システム、入力制御方法及び入力制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-24
(45)【発行日】2024-07-02
(54)【発明の名称】入力制御装置、入力システム、入力制御方法及び入力制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/32 20130101AFI20240625BHJP
【FI】
G06F21/32
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022550082
(86)(22)【出願日】2020-09-16
(86)【国際出願番号】 JP2020035029
(87)【国際公開番号】W WO2022059081
(87)【国際公開日】2022-03-24
【審査請求日】2023-02-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】北方 秀典
【審査官】宮司 卓佳
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-049867(JP,A)
【文献】特開2019-144695(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0089412(US,A1)
【文献】特開2010-042206(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/31-21/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のユーザの生体情報を前記ユーザから非接触で取得する生体情報取得手段と、
前記生体情報を用いた生体認証を制御する認証制御手段と、
前記生体認証に成功した場合、非接触での入力方法を用いて、前記ユーザに提供されるサービスに対する前記ユーザの意思の入力を受け付ける受付手段と、
前記入力方法を前記生体認証の方式に基づいて決定する決定手段と、
を備え
前記受付手段は、前記決定された入力方法を用いて前記ユーザの意思の入力を受け付け
入力制御装置。
【請求項2】
前記生体情報取得手段は、複数の前記生体認証の方式のそれぞれに対応する複数の前記生体情報を取得し、
前記認証制御手段は、前記生体認証の方式ごとに前記生体認証を制御し、
前記決定手段は、前記生体認証に成功した方式に応じて前記入力方法を決定する
請求項に記載の入力制御装置。
【請求項3】
前記受付手段は、前記ユーザが空間に対して行う動作により前記入力を受け付ける
請求項又はに記載の入力制御装置。
【請求項4】
前記決定手段は、前記生体認証の精度に応じて前記入力方法における前記ユーザの意思の入力のし易さを決定する
請求項からのいずれか1項に記載の入力制御装置。
【請求項5】
前記ユーザの意思は、前記サービスの決済処理に対する同意が含まれる
請求項1からのいずれか1項に記載の入力制御装置。
【請求項6】
前記生体情報取得手段は、所定の認証端末から前記ユーザの生体情報を取得し、
前記認証制御手段は、前記認証端末の用途又は設置場所に応じて前記生体認証を制御する
請求項1からのいずれか1項に記載の入力制御装置。
【請求項7】
所定のユーザの生体情報を前記ユーザから非接触で取得する認証端末と、
前記認証端末と接続された入力制御装置と、
を備え、
前記入力制御装置は、
前記認証端末から前記ユーザの生体情報を取得し、
前記生体情報を用いた生体認証を制御し、
前記生体認証に成功した場合、非接触での入力方法を用いて、前記ユーザに提供されるサービスに対する前記ユーザの意思の入力を受け付け
前記入力方法を前記生体認証の方式に基づいて決定し、
前記ユーザの意思の入力の受け付けでは、前記決定された入力方法を用いて前記ユーザの意思の入力を受け付け
入力システム。
【請求項8】
コンピュータが、
所定のユーザの生体情報を前記ユーザから非接触で取得し、
前記生体情報を用いた生体認証を制御し、
前記生体認証に成功した場合、非接触での入力方法を用いて、前記ユーザに提供されるサービスに対する前記ユーザの意思の入力を受け付け
前記入力方法を前記生体認証の方式に基づいて決定し、
前記ユーザの意思の入力の受け付けでは、前記決定された入力方法を用いて前記ユーザの意思の入力を受け付け
入力制御方法。
【請求項9】
所定のユーザの生体情報を前記ユーザから非接触で取得する生体情報取得処理と、
前記生体情報を用いた生体認証を制御する認証制御処理と、
前記生体認証に成功した場合、非接触での入力方法を用いて、前記ユーザに提供されるサービスに対する前記ユーザの意思の入力を受け付ける受付処理と、
前記入力方法を前記生体認証の方式に基づいて決定する決定処理と、
をコンピュータに実行させ
前記受付処理では、前記決定された入力方法を用いて前記ユーザの意思の入力を受け付ける入力制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、入力制御装置、入力システム、入力制御方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々なシーンにおいて生体認証が活用されている。生体認証には、例えば、顔認証、指紋認証、虹彩認証等、様々な方式がある。
特許文献1には、ユーザによる所定のジェスチャがトリガとなって生体認証が実行され、生体認証が成功すると、ユーザに対してサービスインターフェースが提示されるシステムが開示されている。
また、特許文献2には、家の玄関や軒先に設置して、家に入ろうとする人物(ユーザ)を監視するインターフェース装置が開示されている。このインターフェース装置は、顔認証、指紋認証、虹彩認証などを用いて、ユーザの個人認証を行う。入室資格のあるユーザに対しては、パスワード入力パッドを表す像を玄関の壁などに照射し、照射された像に対するユーザの壁などに対する接触入力を受け付ける。ユーザは、像に対し正しいパスワードを入力することで、家に入ることができる。
上記のような像の照射及びその像に対する入力に関連して、特許文献3には、対話システムのためのジェスチャ認識に基づく仮想ユーザ・インターフェース対話の方法が開示されている。この方法では、まず、複数の画像において二つの手を検出し、それぞれの手のジェスチャを認識する。一方の手がポイント・ジェスチャ、他方の手がオープン・ジェスチャを行っていると認識された場合、オープン・ジェスチャの手の上に仮想ユーザ・インターフェースを投影し、ポイント・ジェスチャの手の人差し指の先端を追跡する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2020-503578号公報
【文献】国際公開第2015/049866号
【文献】特開2020-67999号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、感染症に対する懸念から、他人が接触した可能性のある物体への接触を避けることが要望されている。そのような要望を満たすためには、顔認証のような、非接触型の認証方式を用いることが望ましい。また、認証が成功した場合においても、その後の処理をユーザが物体に接触せずに完了できることが望ましい。特許文献1から3で開示された技術は、上記の点については考慮されていない。
【0005】
本開示は、このような問題点を解決するためになされたものであり、物体に接触することなく、ユーザが適切に認証及びサービス提供を受けることが可能な入力制御装置、入力システム、入力制御方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示にかかる入力制御装置は、
所定のユーザの生体情報を前記ユーザから非接触で取得する生体情報取得手段と、
前記生体情報を用いた生体認証を制御する認証制御手段と、
前記生体認証に成功した場合、非接触での入力方法を用いて、前記ユーザに提供されるサービスに対する前記ユーザの意思の入力を受け付ける受付手段と、
を備えるものである。
【0007】
本開示にかかる入力システムは、
所定のユーザの生体情報を前記ユーザから非接触で取得する認証端末と、
前記認証端末と接続された入力制御装置と、
を備え、
前記入力制御装置は、
前記認証端末から前記ユーザの生体情報を取得し、
前記生体情報を用いた生体認証を制御し、
前記生体認証に成功した場合、非接触での入力方法を用いて、前記ユーザに提供されるサービスに対する前記ユーザの意思の入力を受け付ける
ものである。
【0008】
本開示にかかる入力制御方法は、
コンピュータが、
所定のユーザの生体情報を前記ユーザから非接触で取得し、
前記生体情報を用いた生体認証を制御し、
前記生体認証に成功した場合、非接触での入力方法を用いて、前記ユーザに提供されるサービスに対する前記ユーザの意思の入力を受け付ける
ものである。
【0009】
本開示にかかる入力制御プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体は、
所定のユーザの生体情報を前記ユーザから非接触で取得する生体情報取得処理と、
前記生体情報を用いた生体認証を制御する認証制御処理と、
前記生体認証に成功した場合、非接触での入力方法を用いて、前記ユーザに提供されるサービスに対する前記ユーザの意思の入力を受け付ける受付処理と
をコンピュータに実行させるものである。
【発明の効果】
【0010】
本開示により、物体に接触することなく、ユーザが適切に認証及びサービス提供を受けることが可能な入力制御装置、入力システム、入力制御方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態1にかかる入力制御装置の構成を示すブロック図である。
図2】実施形態1にかかる入力制御装置の処理を示すフローチャートである。
図3】実施形態2にかかる入力システムの構成を示すブロック図である。
図4】実施形態2にかかる認証装置の構成を示すブロック図である。
図5】実施形態2にかかる認証装置の生体情報登録処理を示すフローチャートである。
図6】実施形態2にかかる認証装置の生体認証処理を示すフローチャートである。
図7】実施形態2にかかる認証端末の構成を示すブロック図である。
図8】実施形態2にかかる入力制御装置の構成を示すブロック図である。
図9】実施形態2にかかる入力システムで用いられる生体認証方式の一例を示す図である。
図10】実施形態2にかかる認証端末に表示されるメッセージの一例を示す図である。
図11】実施形態2にかかる認証端末に表示されるメッセージの一例を示す図である。
図12】実施形態2にかかる入力システムで決定される入力方法の一例を示す図である。
図13】実施形態2にかかる入力システムで決定される入力方法の一例を示す図である。
図14】実施形態2にかかる入力制御装置の処理を示すフローチャートである。
図15】実施形態3にかかる入力制御装置の構成を示すブロック図である。
図16】実施形態4にかかる入力制御装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、本開示の実施形態1について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0013】
<実施形態1>
図1は、本実施形態にかかる入力制御装置10の構成を示すブロック図である。図1に示すように、入力制御装置10は、生体情報取得部11、認証制御部12、受付部14を備えている。
生体情報取得部11は、所定のユーザの生体情報をユーザから非接触で取得する。
認証制御部12は、生体情報を用いた生体認証を制御する。
受付部14は、生体認証に成功した場合、非接触での入力方法を用いて、ユーザに提供されるサービスに対するユーザの意思の入力を受け付ける。
【0014】
図2は、本実施形態にかかる入力制御装置10が行う処理を示すフローチャートである。
まず、生体情報取得部11は、所定のユーザの生体情報をユーザから非接触で取得する(S11)。次に、認証制御部12は、生体情報を用いた生体認証を制御する(S12)。そして、受付部14は、生体認証に成功したか否かを判定する(S13)。生体認証に成功した場合(S13のYes)、受付部14は、非接触での入力方法を用いて、ユーザに提供されるサービスに対するユーザの意思の入力を受け付ける(S14)。生体認証に失敗した場合(S13のNo)、入力制御装置10は処理を終了する。
【0015】
以上説明したように、本実施形態にかかる入力制御装置10は、ユーザの生体情報をユーザから非接触で取得し、取得した生体情報を用いて生体認証を行う。生体認証に成功した場合、入力制御装置10は、非接触での入力方法を用いて、ユーザに提供されるサービスに対するユーザの意思の入力を受け付ける。これにより、物体に接触することなく、ユーザが適切に認証及びサービス提供を受けることができる。
【0016】
なお、入力制御装置10は、図示しない構成としてプロセッサ、メモリ及び記憶装置を備えるものである。また、当該記憶装置には、本実施形態にかかる入力制御方法の処理が実装されたコンピュータプログラムが記憶されている。そして、当該プロセッサは、記憶装置からコンピュータプログラムを前記メモリへ読み込ませ、当該コンピュータプログラムを実行する。これにより、前記プロセッサは、生体情報取得部11、認証制御部12、受付部14の機能を実現する。
【0017】
又は、生体情報取得部11、認証制御部12、受付部14は、それぞれが専用のハードウェアで実現されていてもよい。また、各装置の各構成要素の一部又は全部は、汎用又は専用の回路(circuitry)、プロセッサ等やこれらの組合せによって実現されもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組合せによって実現されてもよい。また、プロセッサとして、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(field-programmable gate array)等を用いることができる。
【0018】
また、入力制御装置10の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。また、入力制御装置10の機能がSaaS(Software as a Service)形式で提供されてもよい。
【0019】
<実施形態2>
実施形態2は、上述した実施形態1の具体例である。図3は、本実施形態にかかる入力システム1000の全体構成を示すブロック図である。入力システム1000は、認証装置100、認証端末400、入力制御装置200を備えている。認証装置100、認証端末400、入力制御装置200のそれぞれは、ネットワークNを介して接続されている。ここで、ネットワークNは、有線又は無線の通信回線である。
【0020】
まず、本実施形態にかかる入力システム1000の概要を説明する。
入力システム1000は、ユーザUに対して非接触で認証を行い、認証に成功した場合、非接触での入力方法を用いて、ユーザUに提供されるサービスに対するユーザUの意思の入力を受け付ける。また、入力システム1000は、その入力方法を、生体認証の方式に基づいて決定し、決定された入力方法を用いてユーザUの意思の入力を受け付ける。
【0021】
ユーザUは、サービスの提供場所に配置された認証端末400を介して、認証及び意思の入力を行う。本実施形態では、ホテルの売店内に設置された認証端末400を用いて、ユーザUが商品購入のための決済処理を行う場合を例として説明を行う。サービスの提供場所及びサービスの内容は、上記に限られない。本発明は、ユーザUの認証を行い、認証の成功に応じてサービス提供に対するユーザUの意思の入力が求められる処理であればどのようなものに対しても適用することができる。例えば、ホテルの例では、チェックイン処理、チェックアウト処理、ルームサービスの受け取り、フィットネスジムの利用などにおいて、本発明を適用することができる。ユーザUは、これらのサービスの提供を受けるにあたり認証を行い、認証に成功した場合に意思の入力を行う。ユーザUの意思とは、例えば、これらのサービスの提供を受けることに同意する又は同意しないという意思である。
サービスの提供場所はホテルに限らず、小売店、飲食店等においても適用可能である。また、マンションや施設の入退室管理に適用し、ユーザUの認証の成功に応じて、入退室に対するユーザの意思の入力を受け付けてもよい。
【0022】
認証端末400は、複数の認証方式を組み合わせたマルチモーダル認証を行うことが可能な情報処理装置である。認証端末400は、例えばデジタルサイネージであり、ユーザUに対して生体認証を促す表示や認証結果の結果を示す表示を行う表示部440を備えている。
【0023】
本実施形態では、ユーザUが顔情報及び虹彩情報を用いて、顔認証及び虹彩認証により認証を行うものとする。したがって、認証端末400は、顔認証と虹彩認証のいずれによっても認証を行うことができる。なお、生体認証方式は上記に限らず、例えば、静脈認証、音声認証など、種々の認証方式を用いることができる。
【0024】
また、認証端末400は、用途又は設置場所に応じて生体認証を行う。例えば、売店等において代金の決済処理を行う場合には高い認証精度が求められるため、認証端末400は、ユーザUに対しマルチモーダル認証を行う。しかし、全ての認証場面においてマルチモーダル認証を行うとすると、認証を受けるユーザUの利便性の低下を招くおそれがある。例えば、ユーザUがマスクをしている場合には、ユーザUは、虹彩認証には成功するが顔認証には失敗すると考えられる。ユーザUは、顔認証に成功するためにはマスクを外す必要があり、両手に荷物を持っている場合などには特に不便である。そのため、認証端末400は、用途又は設置場所に応じて、求められる認証精度に応じた生体認証方式を用いて生体認証を行う。
【0025】
図9に、認証端末400の用途及び設置場所と、ユーザUの認証において用いられる生体認証方式の組合せの一例を示す。図9に示すように、認証端末400の設置場所又は用途により、用いる生体認証方式は異なっている。例えば、ホテル入口では、顔認証のみが行われるので、ユーザUは、顔認証に成功すればホテルに入館することができる。また、カウンターでチェックアウトをする際や売店で商品の購入をする際には、決済処理を含むため、ユーザUは、顔認証及び虹彩認証の双方に成功する必要がある。顔認証及び虹彩認証の双方に成功することで、ユーザUは、チェックアウトや商品購入を行うことができる。
【0026】
ホテル内で生体認証を行うために、ユーザUは、認証端末400や登録用のwebサイトなどを通じて、入力制御装置200に個人情報を予め登録する。個人情報とは、例えば、ユーザUの氏名、クレジットカード情報、パスコード等である。入力制御装置200には、ユーザUを識別するユーザIDと、これらの個人情報とが対応付けて記憶される。また、ユーザUは、ユーザUの顔画像及び虹彩画像を認証端末400や登録用のwebサイト等を通じて認証装置100に予め登録する。これにより、ユーザUは、決済等の処理において顔認証及び虹彩認証を利用することができる。また、ユーザUは、顔認証又は虹彩認証と併用するパスコード認証に用いるために、パスコードを上記画像と共に入力制御装置200に登録してもよい。これにより、顔認証又は虹彩認証に失敗した場合においても、パスコード認証に成功することでサービスの提供を受けられる場合がある。
【0027】
認証端末400は、この予め認証装置100に登録された顔画像及び虹彩画像と、サービスの提供場所で撮影した顔画像及び虹彩画像とを、それらの特徴情報の比較により照合して、ユーザUに対する生体認証を行う。認証端末400で生体認証に成功することにより、ユーザUは所望のサービスの提供を受けるための手続を進めることができる。
【0028】
認証端末400は、ユーザUが決済処理を行う際、ユーザUに対して顔認証及び虹彩認証を行う。認証端末400は、例えば、表示部440に「決済処理のため、顔認証及び虹彩認証を行います。」などのメッセージを表示して、ユーザUに顔認証及び虹彩認証を促すことができる。また、認証端末400は、スピーカ等を用いて、上記の表示と共に音声でユーザUに案内を行ってもよい。
【0029】
認証端末400は、内蔵されたカメラでユーザUの顔及び虹彩を撮影し、撮影された顔画像及び虹彩画像を用いてユーザUの生体認証を行う。具体的には、認証端末400は、入力制御装置200に対して生体認証要求を送信する。生体認証要求には、撮影した顔画像及び虹彩画像が含まれる。
【0030】
入力制御装置200は、認証端末400から生体認証要求を受信して、所定の処理を行い認証装置100に対して生体認証要求を送信する。認証装置100は、入力制御装置200からの生体認証要求を受けて生体認証を行い、結果を入力制御装置200に対して返信する。入力制御装置200は、その結果を認証端末400に返信する。
以上の処理により、認証端末400は、ユーザUに対する生体認証の結果を受信することができる。これらの処理について、より詳細な内容は後述する。
【0031】
ユーザUが顔認証及び虹彩認証に成功すると、認証端末400は、表示部440に「○○様、顔認証及び虹彩認証に成功しました。」などのメッセージを表示する。これにより、ユーザUは、予め登録した顔画像及び虹彩画像によって生体認証に成功したことを把握することができる。
【0032】
また、認証に成功したユーザUに対し、認証端末400は、決済処理を完了させるためのジェスチャ(動作)を行うようユーザUに対し促す。認証端末400は、例えば、表示部440に図10に示すようなメッセージを表示する。例えば、表示部440は、「支払代金は○○円です。支払に同意する場合には、右側のジェスチャをしてください。戻る場合には、左側のジェスチャをしてください。」と表示する。
【0033】
上記の例では、ユーザUは、支払に同意する場合には、空間に対して「Z」の文字を描くように手や腕を動かすジェスチャを行う。ユーザUが支払に同意せず、前の処理に戻る場合には、ユーザUは空間に対して「H」の文字を描くように手や腕を動かすジェスチャを行う。認証端末400は、内蔵されたカメラでユーザUを撮影し、ユーザUが行ったジェスチャの内容を読み取り、ユーザUの支払に対する意思を受け付ける。ユーザUが支払に同意するジェスチャを行った場合には、支払処理が行われる。これにより、ユーザUは、商品購入の手続を完了することができる。
【0034】
以上のように、本実施形態にかかる入力システム1000によれば、ユーザUは、本人確認のための認証処理だけでなく、支払に対する意思の入力処理についても、周囲の物体に接触することなく行うことができる。なお、当該意思の入力処理についても入力内容が適切かを検証するため広義の認証処理と呼ぶことができる。よって、本実施形態では、生体認証とユーザの意思の入力内容による認証との少なくとも二要素認証が行われるものといえる。
なお、決済以外の処理についても上記と同様の流れである。決済以外においても、ユーザUは、認証端末400の用途又は設置場所に応じて生体認証を行い、認証に成功した場合に、表示部440に表示された入力方法を用いて意思の入力を行う。また、本実施形態では、空間に対してユーザUがアルファベットなどの文字を描くジェスチャをすることにより入力を行うが、入力方法はこれに限られない。例えば、認証端末400は、表示部440とユーザUとの間の空間にホログラムを表示してもよい。例えば、ホログラムに「戻る」ボタンと「支払同意」ボタンを表示し、ユーザUがホログラム上でいずれかをタッチすることで、ユーザUの意思の入力を受け付けてもよい。また、認証端末400にマイクを設けて、ユーザUの音声により入力を受け付けてもよい。認証端末400の設置場所の広さや周囲の環境に応じた入力方法を用いることで、設置スペースやセキュリティについても考慮することができる。
【0035】
以上が、本実施形態にかかる入力システム1000が行う処理の概要である。続いて、入力システム1000を構成する認証装置100、認証端末400、入力制御装置200のそれぞれについて詳細に説明する。
【0036】
認証装置100は、外部から受信した生体認証要求に応じて、当該要求に含まれる顔や虹彩等の画像又はこれらの生体特徴情報について、ユーザUの生体特徴情報と照合を行い、照合結果(認証結果)を要求元へ返信する情報処理装置である。認証装置100は、複数のユーザUの生体特徴情報を記憶する。また、認証装置100は、1人のユーザUにつき複数の生体特徴情報を記憶し、それぞれの生体特徴情報を用いて認証を行うことができる。生体特徴情報とは、生体認証に用いる生体情報の特徴情報である。生体情報は、例えば顔、虹彩、指紋、静脈等である。本実施形態では、生体認証の一例として、顔認証及び虹彩認証を用いている。
【0037】
図4は、本実施形態にかかる認証装置100の構成を示すブロック図である。認証装置100は、生体情報DB(Database)110と、検出部120と、特徴点抽出部130と、登録部140と、認証部150とを備える。
【0038】
生体情報DB110は、ユーザID111、当該ユーザIDの生体特徴情報112、生体認証方式113を対応付けて記憶する。生体特徴情報112は、顔画像や虹彩画像から抽出された特徴点の集合である。生体認証方式113は、顔認証、虹彩認証、静脈認証等の認証方式を示す情報である。なお、認証装置100は、生体特徴情報112の登録ユーザUからの要望に応じて、生体情報DB110内の生体特徴情報112を削除してもよい。又は、認証装置100は、生体特徴情報112の登録から一定期間経過後に削除してもよい。
【0039】
検出部120は、生体情報を登録するための登録画像に含まれる顔や虹彩の領域を検出し、特徴点抽出部130に出力する。特徴点抽出部130は、検出部120が検出した顔領域等から特徴点を抽出し、登録部140に生体特徴情報を出力する。また、特徴点抽出部130は、入力制御装置200から受信した顔画像等に含まれる特徴点を抽出し、認証部150に生体特徴情報を出力する。
【0040】
登録部140は、生体特徴情報の登録に際して、ユーザID111を新規に発行する。登録部140は、発行したユーザID111と、登録画像から抽出した生体特徴情報112とを対応付けて生体情報DB110へ登録する。認証部150は、生体特徴情報112を用いた生体認証を行う。具体的には、認証部150は、顔画像等から抽出された生体特徴情報と、生体情報DB110内の生体特徴情報112との照合を行う。認証部150は、生体特徴情報の一致の有無を入力制御装置200に返信する。生体特徴情報の一致の有無は、認証の成否に対応する。なお、生体特徴情報が一致する(一致有)とは、一致度が所定値以上である場合をいうものとする。
【0041】
続いて、本実施形態にかかる生体情報の登録処理及び認証処理について説明する。図5は、本実施形態にかかる生体情報登録処理の流れを示すフローチャートである。まず、認証装置100は、生体情報登録要求に含まれる登録画像を取得する(S21)。例えば、認証装置100は、生体情報登録要求を、認証端末400や登録用webサイト等からネットワークNを介して受け付ける。次に、検出部120は、登録画像に含まれる顔領域等を検出する(S22)。次に、特徴点抽出部130は、ステップS22で検出した顔領域等から特徴点を抽出し、登録部140に生体特徴情報を出力する(S23)。最後に、登録部140は、ユーザID111を発行し、当該ユーザID111、生体特徴情報112、生体認証方式113を対応付けて生体情報DB110に登録する(S24)。認証装置100は、ユーザUが所有する端末等から生体特徴情報112を受信し、生体特徴情報112をユーザID111及び生体認証方式113と対応付けて生体情報DB110に登録してもよい。
【0042】
図6は、本実施形態にかかる認証装置100による生体認証処理の流れを示すフローチャートである。まず、特徴点抽出部130は、生体認証要求に含まれる認証用の顔画像等を取得する(S31)。例えば、認証装置100は、入力制御装置200からネットワークNを介して生体認証要求を受信し、生体認証要求に含まれる生体画像からステップS21からS23のように生体特徴情報を抽出する。又は、認証装置100は、入力制御装置200から生体特徴情報を受信してもよい。
【0043】
次に、認証部150は、取得した生体特徴情報を、生体情報DB110の生体特徴情報112と照合する(S32)。生体特徴情報が一致した場合、つまり、生体特徴情報の一致度が所定値以上である場合(S33のYes)、認証部150は、生体特徴情報が一致したユーザUのユーザID111を特定する(S34)。そして、認証部150は、生体認証に成功した旨と特定したユーザID111とを入力制御装置200に返信する(S35)。一致する生体特徴情報が存在しない場合(S33のNo)、認証部150は、生体認証に失敗した旨を入力制御装置200に返信する(S36)。
【0044】
なお、ステップS32において、認証部150は、生体情報DB110内の全ての生体特徴情報112との照合を試みる必要はない。例えば、認証部150は、生体認証要求に生体認証方式113を含めて受信し、生体認証方式113が一致するものの中から照合を行うことができる。又は、認証部150は、生体認証要求を受け付けた当日から数日前までの期間に登録が行われた生体特徴情報と優先的に照合を試みるなどしてもよい。これらにより、照合速度が向上し得る。また、上記優先的な照合に失敗した場合、残り全ての生体特徴情報と照合を行うようにするとよい。
【0045】
次に、認証端末400について詳細に説明する。図7は、本実施形態にかかる認証端末400の構成を示すブロック図である。認証端末400は、第1のカメラ410と、第2のカメラ411と、記憶部420と、通信部430と、表示部440と、制御部450とを備える。
【0046】
第1のカメラ410及び第2のカメラ411は、制御部450の制御に応じて撮影を行う撮影装置である。本実施形態では、第1のカメラ410がユーザUの顔を撮影し、第2のカメラ411がユーザUの虹彩を撮影する。第2のカメラ411は、虹彩の撮影が可能な赤外線カメラである。また、第1のカメラ410は、ユーザUのジェスチャを撮影する。
上記により、認証端末400は、ユーザUから非接触でユーザの生体情報を取得することができる。また、認証端末400は、ユーザUから非接触でサービスに対するユーザUの意思の入力を受け付けることができる。
【0047】
記憶部420は、認証端末400の各機能を実現するためのプログラムが格納される記憶装置である。
通信部430は、ネットワークNとの通信インタフェースである。
表示部440は、少なくとも表示装置である。また、表示部440は、表示装置と入力装置を含む入出力部、例えば、タッチパネルであってもよい。
【0048】
制御部450は、認証端末400が有するハードウェアの制御を行う。制御部450は、撮影制御部451と、登録部452と、認証制御部453と、表示制御部454とを備える。
【0049】
撮影制御部451は、第1のカメラ410及び第2のカメラ411を制御し、ユーザUの登録画像、認証用画像及びジェスチャ画像を撮影する。第1のカメラ410及び第2のカメラ411が撮影する登録画像、認証用画像は、少なくともユーザUの顔領域及び虹彩領域をそれぞれ含む画像である。また、第1のカメラ410が撮影するユーザUのジェスチャ画像は、少なくともユーザUのジェスチャが含まれる領域の画像を撮影する。例えば、ユーザUが手や腕を用いて空間に文字を描く場合、ユーザUの手や腕が少なくとも含まれる領域(上半身など)の画像を撮影する。これに限らず、第1のカメラ410の撮影領域は、ジェスチャ内容に応じて適宜変更されてよい。
撮影制御部451は、登録画像を登録部452へ出力する。また、撮影制御部451は、認証用画像及びジェスチャ画像を認証制御部453へ出力する。
【0050】
登録部452は、登録画像を含む生体情報登録要求を、ネットワークNを介して認証装置100へ送信する。
【0051】
認証制御部453は、認証用画像を含む生体認証要求を、ネットワークNを介して入力制御装置200へ送信する。また、認証制御部453は、設置されている場所を識別する場所IDと、生体認証の用途をこの生体認証要求に含めて入力制御装置200に対して送信する。用途には、例えば決済処理や本人確認を含むか否かの情報が含まれる。また、認証制御部453は、場所IDに代えて、認証端末400を識別する端末IDを、この生体認証要求に含めて入力制御装置200に送信してもよい。その場合、入力制御装置200は、認証端末400の端末IDと、その認証端末400の設置場所の場所IDとを対応付けて、予め記憶部210に記憶しておく。これにより、入力制御装置200は、受信した生体認証要求に含まれる端末IDに基づいて、記憶部210を参照し、認証端末400の場所IDを取得することができる。
【0052】
また、認証制御部453は、入力制御装置200から生体認証の結果を受信する。また、認証結果が成功である場合、認証制御部453は、生体認証に成功した旨と共に、成功した認証方式に応じて決定されたユーザUの意思の入力方法を入力制御装置200から受信する。生体認証に成功した場合、認証制御部453は、生体認証に成功した旨と、決定された意思の入力方法を表示制御部454に出力する。生体認証に失敗した場合、認証制御部453は、その旨を表示制御部454に出力する。
【0053】
ユーザUが、決定された意思の入力方法を用いてジェスチャを行うと、認証制御部453は、第1のカメラ410が撮影したジェスチャ画像を撮影制御部451から受信する。また、認証制御部453は、そのジェスチャ画像を入力制御装置200に送信する。
【0054】
認証制御部453は、ジェスチャにより入力されたユーザUの意思に応じて、所定のサービスの制御機器に対し、そのサービスを実行させるための指示信号を出力する。所定のサービスとは、例えば、決済処理の実行、ドア(ゲート)の開閉、施錠の開錠、チェックイン処理の実行、チェックアウト処理の実行等である。これらに限らず、所定のサービスには、ユーザUの認証の成功及びユーザUの意思の入力に応じて提供される種々のサービスが含まれる。これにより、ユーザUは、生体認証の結果及び入力したユーザUの意思に応じて、決済処理や各種施設の利用など、認証を求められた所定のサービスの提供を受けることができる。
【0055】
表示制御部454は、生体認証結果に応じた表示内容を表示部440に表示する。表示制御部454は、例えば、認証が成功した旨又は失敗した旨をユーザUに対して表示する。また、表示制御部454は、生体認証の方式、ユーザUの氏名等を認証結果と併せて表示部440に表示してもよい。例えば、表示制御部454は、「○○様、顔認証に成功しました。」、「○○様、顔認証と虹彩認証に成功しました。」などと表示する。氏名等の情報は、必要に応じて非表示や個人を特定できない形式にしてもよい。これらに加え、表示制御部454は、生体認証のために必要な動作(マスクを外す、顔を認証端末400に向けるなど)をユーザUに対して案内してもよい。
【0056】
また、表示制御部454は、上記の生体認証結果に加えて、決定された意思の入力方法を表示部440に表示する。図10及び図11は、表示部440に表示する表示内容の一例を示す図である。
図10は、ユーザUが顔認証及び虹彩認証に成功した場合の表示部440の表示内容を示す図である。ユーザUは、手や腕を用いて「H」又は「Z」のジェスチャを行うことにより、支払に同意するか否かの意思を認証端末400に入力することができる。
図11は、ユーザUが虹彩認証のみに成功した場合の表示部440の表示内容を示す図である。上述の例と異なり、ユーザUが認証に成功しているのは虹彩認証のみであるので、ユーザUには、「Z」の文字に代えて、パスコードの入力が求められる。
【0057】
このように、表示制御部454は、生体認証の精度に応じて入力のし易さが異なる入力方法を表示部440に表示する。なお、虹彩認証のみに成功した場合には、顔認証及び虹彩認証の双方を行い、顔認証に失敗した場合も含まれる。
【0058】
また、表示制御部454は、表示部440とユーザUとの間の空間にホログラムを表示してもよい。表示制御部454は、例えば、ホログラムに「戻る」ボタンと「支払同意」ボタンを表示し、ユーザUがホログラム上でいずれかをタッチすることで、ユーザUの意思の入力を受け付ける。また、表示制御部454は、ホログラム上にパスコード入力のためのキーボード画面を表示してもよい。ユーザUは、ホログラム上でキーを押すことでパスコードを入力する。これにより、ジェスチャ以外の方法により、ユーザUが物体に触れることなく、意思の入力を行うことができる。
【0059】
続いて、入力制御装置200について説明を行う。入力制御装置200は、所定の認証端末400におけるユーザUの入力処理を制御する情報処理装置である。入力制御装置200は、複数台のサーバに冗長化されてもよく、各機能ブロックが複数台のコンピュータで実現されてもよい。
【0060】
具体的には、まず、入力制御装置200は、認証端末400からユーザUの生体情報、認証端末400の場所ID、生体認証の用途を含む生体認証要求を受け付ける。次に、入力制御装置200は、これらの情報を含む生体認証要求を認証装置100に対して送信する。複数の生体認証を行う場合、入力制御装置200は、複数の生体認証の方式のそれぞれに対応する複数の生体情報を取得し、生体認証の方式ごとに生体認証要求を行う。ここで、入力制御装置200は、認証端末400の用途又は設置場所に応じて生体認証を制御する。入力制御装置200は、例えば、図9に示すような用途及び設置場所の組合せを用いて、生体認証を制御する。本実施形態では、入力制御装置200は、ユーザUの顔及び虹彩の生体情報を取得し、これらと共に認証端末400の場所ID、生体認証の用途を含む生体認証要求を認証装置100に送信する。
【0061】
入力制御装置200は、生体認証の結果を認証装置100から受信する。生体認証に成功した場合、入力制御装置200は、非接触での入力方法を用いて、ユーザUに提供されるサービスに対するユーザUの意思の入力を受け付ける。また、入力制御装置200は、ユーザUに提供されるサービスに対するユーザUの意思の非接触での入力方法を、成功した生体認証の方式に基づいて決定する。入力制御装置200は、成功した生体認証の精度に応じて、入力方法におけるユーザUの意思の入力のし易さを決定する。例えば、既に説明したように、ユーザUの意思にサービスの決済処理に対する同意が含まれる場合には、顔認証及び虹彩認証を行う。顔認証及び虹彩認証の双方に成功した場合、高い認証精度が得られるため、入力制御装置200は、ユーザUにとって入力し易い入力方法を決定する。
【0062】
入力制御装置200は、生体認証に成功した旨及び決定したユーザUの意思の入力方法を認証端末400に返信する。そして、入力制御装置200は、決定された入力方法を用いてユーザUの意思の入力を受け付ける。例えば、図10の例において、ユーザUが手や腕を動かして「Z」のジェスチャをした場合には、ユーザUの支払同意の意思を受け付ける。
【0063】
次に、入力制御装置200の構成について詳細に説明する。図8は、本実施形態にかかる入力制御装置200の構成を示すブロック図である。入力制御装置200は、記憶部210、メモリ220、通信部230、制御部240を備える。
【0064】
記憶部210は、ハードディスク、フラッシュメモリ等の記憶装置である。記憶部210は、プログラム211、入力方法情報212、認証方式情報213、ユーザ情報214を記憶する。
プログラム211は、本実施形態にかかる入力制御方法の処理が実装されたコンピュータプログラムである。
【0065】
入力方法情報212は、認証方式2121と入力方法2122とを対応付けた情報である。図12は、入力方法情報212の一例を示す図である。顔認証及び虹彩認証に成功した場合には、高い認証精度が得られるため、ユーザUは、比較的入力し易い「H」又は「Z」のジェスチャにより入力を行うことができる。また、顔認証及び虹彩認証のいずれかのみに成功した場合には、ユーザUは、これより入力し易さの低いパスコードの入力をする必要がある。このように、ユーザUが成功した生体認証の精度に応じて、ユーザUの意思の入力のし易さが決定され、記憶されている。これにより、ユーザUに対する認証の精度を高めることができる。
【0066】
また、入力方法及び入力のし易さは、上記に限られない。例えば、図13に示すように、得られる認証精度に応じて3段階又はそれ以上の入力のし易さを設けてもよい。図13では、虹彩認証にのみ成功した場合の入力方法として、ジェスチャによる生年月日の入力が設けられている。ユーザUは、例えば、生年月日を表す8桁の数字をジェスチャにより入力する。「H」や「Z」よりも入力し易さは低いが、事前に登録が必要なパスコードと比較すると入力し易い入力方法である。
【0067】
なお、入力方法はジェスチャに限られない。認証端末400にマイクを設けて、ユーザUの音声を収音し、音声認識を用いてユーザUの意思の入力を行ってもよい。
さらに、認証方式2121は、ユーザUが成功した認証方式に限らず、ユーザUが登録している認証画像に対応する認証方式を考慮してもよい。例えば、ユーザUが虹彩認証に成功し、顔認証には失敗した場合であっても、ユーザUが顔情報を登録している場合には、顔認証及び虹彩認証に成功した場合と同様の入力方法とするなどしてもよい。
【0068】
認証方式情報213は、場所ID2131、用途2132、認証方式2134を対応付けた情報である。既に図9を用いて説明したように、ユーザUに対して行う認証方式は、認証端末400の設置場所及び用途に応じて決定される。認証方式情報213はこれらを対応付けて記憶したものである。
なお、図9に示す認証方式の組合せは一例であり、これに限られない。例えば、生体認証の精度の高さによって、組み合わせる認証方式の数を増減させてもよい。
【0069】
ユーザ情報214は、ユーザID2141とユーザUの個人情報2142とを対応付けた情報である。ユーザID2141は、ユーザUを識別する識別情報である。個人情報2142は、ユーザUの氏名、クレジットカード情報、パスコード等である。
【0070】
メモリ220は、RAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶装置であり、制御部240の動作時に一時的に情報を保持するための記憶領域である。
通信部230は、ネットワークNとの通信インタフェースである。
【0071】
制御部240は、入力制御装置200の各構成を制御するプロセッサつまり制御装置である。制御部240は、記憶部210からプログラム211をメモリ220へ読み込ませ、プログラム211を実行する。これにより、制御部240は、生体情報取得部241、認証制御部242、決定部243、受付部244の機能を実現する。
【0072】
生体情報取得部241は、上述した生体情報取得部11の一例である。生体情報取得部241は、所定の認証端末400からユーザUの生体情報を取得する。複数の生体認証方式を用いて生体認証を行う場合、生体情報取得部241は、複数の生体認証の方式のそれぞれに対応する複数の生体情報を取得する。具体的には、生体情報取得部241は、ユーザUの生体情報を、ネットワークNを介して認証端末400から取得する。生体情報は、例えば第1のカメラ410及び第2のカメラ411により撮影されたユーザUの顔及び虹彩の生体情報である。したがって、生体情報取得部241は、ユーザUから非接触で生体情報を取得する。
【0073】
認証制御部242は、上述した認証制御部12の一例である。認証制御部242は、取得した生体情報を用いた生体認証を制御する。また、複数の方式の生体認証を行う場合、認証制御部242は、生体認証の方式ごとに生体認証を制御する。認証制御部242は、例えば、取得した顔情報及び虹彩情報を用いて、顔認証及び虹彩認証を、それぞれの方式ごとに制御する。具体的には、認証制御部242は、ネットワークNを介して、顔認証要求及び虹彩認証要求を認証装置100に対して送信する。顔認証要求及び虹彩認証要求には、それぞれの生体情報が含まれる。これらの生体認証要求には、それぞれの生体認証方式の情報を含めてもよい。これにより、認証装置100における照合速度が向上し得る。
【0074】
また、認証制御部242は、認証方式情報213を参照して、認証端末400の用途又は設置場所に応じて生体認証を制御する。認証方式情報213には、図9に示すように、場所ID、用途、認証方式が対応付けて記憶されている。認証制御部242は、顔認証及び虹彩認証の制御を共に行ってもよいし、まず一方の制御を行い、その成功に応じて他方の制御を行ってもよい。例えば、顔認証及び虹彩認証の成功が必要な場合に、まず顔認証を行い、顔認証が成功した場合にのみ虹彩認証を行うこととしてもよい。
【0075】
決定部243は、ユーザUが生体認証に成功した場合、ユーザUに提供されるサービスに対するユーザUの意思の非接触での入力方法を、生体認証の方式に基づいて決定する。また、複数の生体認証方式を用いて生体認証を行う場合、決定部243は、生体認証に成功した方式に応じて入力方法を決定する。
【0076】
具体的には、決定部243は、入力方法情報212を参照してユーザUの意思の非接触での入力方法を決定する。入力方法情報212には、図12及び図13に示す例のように、認証方式と入力方法とが対応付けて記憶されている。これらの図に示すように、決定部243は、生体認証の精度に応じて、入力方法におけるユーザUの意思の入力のし易さを決定する。例えば、ユーザUの意思は、サービスの決済処理に対する同意が含まれる場合がある。決済処理には高い認証精度が求められるため、ユーザUは、顔認証及び虹彩認証に成功する必要がある。ユーザUが顔認証及び虹彩認証に成功すると、決定部243は、ユーザUが比較的入力し易い「H」又は「Z」のジェスチャを入力方法として決定する。また、顔認証及び虹彩認証のいずれかのみに成功した場合には、決定部243は、これより入力し易さの低いパスコード等のジェスチャ入力を入力方法として決定する。これにより、認証精度を高めることが可能となる。
【0077】
なお、決定部243は、ジェスチャに限らず、音声による入力を入力方法として決定してもよい。これにより、ジェスチャ同様、ユーザUが物体に接触することなく、意思の入力を行うことができる。
さらに、決定部243は、ユーザUが成功した認証方式に限らず、失敗した認証方式を考慮して入力方法を決定してよい。例えば、ユーザUがマスクをしている場合には、虹彩認証に成功し、顔認証に失敗すると考えられる。このような場合でも、ユーザUが顔情報を登録している場合には、決定部243は、ユーザUが顔認証に成功した場合と同様の入力方法を決定してもよい。これにより、ユーザUの利便性を低下させずに、処理を進めることができる。
【0078】
受付部244は、上述した受付部14の一例である。受付部244は、ユーザUが生体認証に成功した場合、非接触での入力方法を用いて、ユーザUに提供されるサービスに対するユーザUの意思の入力を受け付ける。また、受付部244は、決定された入力方法を用いてユーザUの意思の入力を受け付ける。受付部244は、例えば、ユーザUが空間に対して行うジェスチャにより、ユーザUから非接触で入力を受け付ける。具体的には、ユーザUは、決定された入力方法を認証端末400において確認し、その入力方法に従いジェスチャを行う。認証端末400はジェスチャを撮影し、入力制御装置200に送信する。受付部244は、受信したジェスチャ画像からユーザUの意思を読み取り、ユーザUの意思の入力を受け付ける。また、受付部244は、受け付けたユーザUの意思に基づいて、所定のサービスの制御機器にそのサービスを実行させるための指示信号を生成し、生成した指示信号を認証端末400に対し出力する。これにより、ユーザUは、所望のサービスの提供を受けることができる。
【0079】
図14は、本実施形態にかかる入力制御装置200が行う入力制御処理の流れを示すフローチャートである。まず、生体情報取得部241は、認証端末400から生体認証要求を受信し、認証端末400においてユーザから非接触で取得された生体情報を取得する(S401)。次に、認証制御部242は、認証端末400の用途又は設置場所に応じて認証装置100に生体認証を要求する(S402)。認証制御部242は、複数の生体認証を同時に要求してもよいし、いずれかの生体認証を要求し、その成功に応じて他の生体認証を要求してもよい。
【0080】
続いて、受付部244は、認証装置100から生体認証の結果を受信し、生体認証に成功したか否かを判定する(S403)。認証に成功した場合(S403のYes)、決定部243は、成功した認証の方式に応じて、ユーザUに提供されるサービスに対するユーザUの意思の非接触での入力方法を決定する(S404)。そして、認証制御部242は、認証端末400に対し、認証に成功した旨と、決定した入力方法を返信する(S405)。
【0081】
ユーザUは、認証端末400の表示に従い、ジェスチャ等により、サービスに対するユーザUの意思の入力を行う。受付部244は、ユーザUの意思を認証端末400から受信して、ユーザUの意思の入力を受け付ける(S406)。受付部244は、受け付けたユーザUの意思に基づいて、所定のサービスの制御機器にそのサービスを実行させるための指示信号を生成し、認証端末400にこれを出力する。認証端末400がサービスの制御機器に対して指示信号を送信することにより、ユーザUは、所望のサービスの提供を受けることができる。
ステップS403において、認証に成功しなかった場合(S403のNo)、認証制御部242は、生体認証に失敗した旨を認証端末400に返信する(S407)。
【0082】
以上説明したように、本実施形態にかかる入力システム1000によれば、非接触型の認証方式を用いるので、ユーザUが物体に接触することなく認証を行うことができる。また、提供されるサービスに対するユーザUの意思の非接触での入力方法を、生体認証の方式に基づいて決定するので、認証精度に応じた入力方法を決定することができる。さらに、ユーザUの意思の入力はジェスチャ等により行われ、受け付けられるので、ユーザUは物体に接触することなく意思の入力を行うことができる。したがって、所定のサービスの提供を受けるために、ユーザUは、認証から意思の入力までを物体に接触することなく完了することができる。
また、本実施形態にかかる入力システム1000によれば、認証端末400の用途又は設置場所に応じて生体認証を行うことができる。そして、ユーザUの意思の入力方法は、成功した生体認証の方式に応じて、入力のし易さを変えて決定することができる。このように、本実施形態にかかる入力システム1000は、認証を行うシーンに応じて要素数を変えることができるので、認証の精度を低下させることなく、ユーザUに対して適切に認証及びサービスの提供を行うことができる。
【0083】
<実施形態3>
本実施形態は、上述した実施形態2の変形例である。本実施形態にかかる入力制御装置200aは、認証端末400から受信した生体認証要求に対し、認証装置100を介すことなく認証処理を行い、その結果を認証端末400に返信するものである。
【0084】
図15は、本実施形態にかかる入力制御装置200aの構成を示すブロック図である。図15に示すように、入力制御装置200aは、記憶部210と、メモリ220と、通信部230と、制御部240とを備えている。記憶部210は、プログラム211と、入力方法情報212と、認証方式情報213、ユーザ情報214に加え、生体情報215をさらに記憶する。
【0085】
生体情報215は、上述した認証装置100の生体情報DB110に相当するものであり、ユーザID2151と、生体特徴情報2152と、生体認証方式2153とが対応付けられて記憶されている。
【0086】
生体情報取得部241aは、実施形態2で説明した機能に加え、認証装置100における検出部120、特徴点抽出部130、登録部140、認証部150の機能を有している。つまり、生体情報取得部241aは、認証端末400から受信した生体情報登録要求に含まれる顔等の画像から顔領域等を検出し、顔等の特徴情報を抽出し、ユーザIDを発行する。また、生体情報取得部241aは、ユーザID2151と生体特徴情報2152及び生体認証方式2153とを対応付けた生体情報215を記憶部210に登録する。
【0087】
認証制御部242aは、取得した撮影画像に含まれるユーザUの顔や虹彩等の領域から抽出された特徴情報と、記憶部210に記憶された生体特徴情報2152とを照合することにより、生体認証を制御する。
上記以外の構成については、実施形態2と同様であるので、それらの説明を省略する。
【0088】
以上説明したように、本実施形態にかかる入力制御装置200aによれば、実施形態2と同様の効果を奏することができる。
【0089】
<実施形態4>
本実施形態は、上述した実施形態2の変形例である。本実施形態にかかる入力制御装置200bは、実施形態2で説明した認証端末400の機能を有するものである。
【0090】
図16は、本実施形態にかかる入力制御装置200bの構成を示すブロック図である。図16に示すように、入力制御装置200bは、記憶部210と、メモリ220と、通信部230と、制御部240に加えて、第1のカメラ250、第2のカメラ251、表示部260を備えている。
また、制御部240は、実施形態2で説明した機能に加えて、撮影制御部245、登録部246、表示制御部248の各機能を実現することが可能である。
【0091】
第1のカメラ250、第2のカメラ251、表示部260は、それぞれ実施形態2における第1のカメラ410、第2のカメラ411、表示部440に相当する。つまり、第1のカメラ250は、例えばユーザUの顔を撮影し、第2のカメラ251は、ユーザUの虹彩を撮影する。また、第1のカメラ250は、ユーザUのジェスチャを撮影する。表示部260は、少なくとも表示装置であり、入力装置を含む出力部、例えば、タッチパネルであってもよい。
【0092】
生体情報取得部241bは、ユーザUの生体情報を、第1のカメラ250及び第2のカメラ251により撮影されたユーザUの顔画像等から取得する。
【0093】
撮影制御部245、登録部246、表示制御部248は、それぞれ実施形態2で説明した撮影制御部451、登録部452、表示制御部454に相当する。ただし、撮影制御部245は、登録画像を登録部246に出力するが、認証用画像及びジェスチャ画像は認証制御部242bに出力する。
【0094】
認証制御部242bは、入力制御装置200bの用途又は設置場所に応じて生体認証を制御する。
上記以外の構成については、実施形態2と同様であるので、それらの説明を省略する。
【0095】
以上説明したように、本実施形態にかかる入力制御装置200bによれば、実施形態2と同様の効果を奏することができる。
【0096】
なお、上述の実施形態では、ハードウェアの構成として説明したが、これに限定されるものではない。本開示は、任意の処理を、CPUにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0097】
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、DVD(Digital Versatile Disc)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0098】
なお、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0099】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
所定のユーザの生体情報を前記ユーザから非接触で取得する生体情報取得手段と、
前記生体情報を用いた生体認証を制御する認証制御手段と、
前記生体認証に成功した場合、非接触での入力方法を用いて、前記ユーザに提供されるサービスに対する前記ユーザの意思の入力を受け付ける受付手段と、
を備える
入力制御装置。
(付記2)
前記入力方法を前記生体認証の方式に基づいて決定する決定手段をさらに備え、
前記受付手段は、前記決定された入力方法を用いて前記ユーザの意思の入力を受け付ける
付記1に記載の入力制御装置。
(付記3)
前記生体情報取得手段は、複数の前記生体認証の方式のそれぞれに対応する複数の前記生体情報を取得し、
前記認証制御手段は、前記生体認証の方式ごとに前記生体認証を制御し、
前記決定手段は、前記生体認証に成功した方式に応じて前記入力方法を決定する
付記2に記載の入力制御装置。
(付記4)
前記受付手段は、前記ユーザが空間に対して行う動作により前記入力を受け付ける
付記2又は3に記載の入力制御装置。
(付記5)
前記決定手段は、前記生体認証の精度に応じて前記入力方法における前記ユーザの意思の入力のし易さを決定する
付記2から4のいずれか1項に記載の入力制御装置。
(付記6)
前記ユーザの意思は、前記サービスの決済処理に対する同意が含まれる
付記1から5のいずれか1項に記載の入力制御装置。
(付記7)
前記生体情報取得手段は、所定の認証端末から前記ユーザの生体情報を取得し、
前記認証制御手段は、前記認証端末の用途又は設置場所に応じて前記生体認証を制御する
付記1から6のいずれか1項に記載の入力制御装置。
(付記8)
前記認証制御手段は、前記入力制御装置の用途又は設置場所に応じて前記生体認証を制御する
付記1から7のいずれか1項に記載の入力制御装置。
(付記9)
所定のユーザの生体情報を前記ユーザから非接触で取得する認証端末と、
前記認証端末と接続された入力制御装置と、
を備え、
前記入力制御装置は、
前記認証端末から前記ユーザの生体情報を取得し、
前記生体情報を用いた生体認証を制御し、
前記生体認証に成功した場合、非接触での入力方法を用いて、前記ユーザに提供されるサービスに対する前記ユーザの意思の入力を受け付ける
入力システム。
(付記10)
前記入力制御装置は、
前記入力方法を前記生体認証の方式に基づいて決定し、
前記決定された入力方法を用いて前記ユーザの意思の入力を受け付ける
付記9に記載の入力システム。
(付記11)
コンピュータが、
所定のユーザの生体情報を前記ユーザから非接触で取得し、
前記生体情報を用いた生体認証を制御し、
前記生体認証に成功した場合、非接触での入力方法を用いて、前記ユーザに提供されるサービスに対する前記ユーザの意思の入力を受け付ける
入力制御方法。
(付記12)
所定のユーザの生体情報を前記ユーザから非接触で取得する生体情報取得処理と、
前記生体情報を用いた生体認証を制御する認証制御処理と、
前記生体認証に成功した場合、非接触での入力方法を用いて、前記ユーザに提供されるサービスに対する前記ユーザの意思の入力を受け付ける受付処理と、
をコンピュータに実行させる入力制御プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
【符号の説明】
【0100】
10 入力制御装置
11 生体情報取得部
12 認証制御部
14 受付部
100 認証装置
112 生体特徴情報
120 検出部
130 特徴点抽出部
140 登録部
150 認証部
200 入力制御装置
200a 入力制御装置
200b 入力制御装置
210 記憶部
211 プログラム
212 入力方法情報
213 認証方式情報
214 ユーザ情報
215 生体情報
220 メモリ
230 通信部
240 制御部
241 生体情報取得部
241a 生体情報取得部
241b 生体情報取得部
242 認証制御部
242a 認証制御部
242b 認証制御部
243 決定部
244 受付部
245 撮影制御部
246 登録部
248 表示制御部
250 第1のカメラ
251 第2のカメラ
260 表示部
400 認証端末
410 第1のカメラ
411 第2のカメラ
420 記憶部
430 通信部
440 表示部
450 制御部
451 撮影制御部
452 登録部
453 認証制御部
454 表示制御部
1000 入力システム
2122 入力方法
2132 用途
2142 個人情報
2152 生体特徴情報
110 生体情報DB
111 ユーザID
2131 場所ID
2141 ユーザID
2151 ユーザID
N ネットワーク
U ユーザ
図1
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