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  • 特許-車載用制御装置 図1
  • 特許-車載用制御装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-24
(45)【発行日】2024-07-02
(54)【発明の名称】車載用制御装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/02 20060101AFI20240625BHJP
【FI】
B60R16/02 645D
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2023083785
(22)【出願日】2023-05-22
(62)【分割の表示】P 2019157919の分割
【原出願日】2019-08-30
(65)【公開番号】P2023107795
(43)【公開日】2023-08-03
【審査請求日】2023-05-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001276
【氏名又は名称】弁理士法人小笠原特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】太田 直文
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 二郎
(72)【発明者】
【氏名】三角 良太
(72)【発明者】
【氏名】藤阪 和市
(72)【発明者】
【氏名】山田 禎久
【審査官】浅野 麻木
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-308054(JP,A)
【文献】特開2015-081021(JP,A)
【文献】特開2013-116694(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0140292(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第101828158(CN,A)
【文献】特開2019-106724(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 16/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、通常モードおよび前記通常モードより消費電力を抑制した制限モードを切り替える機能を有する第1種別の装置と、前記通常モードおよび前記制限モードを切り替える機能を有しない第2種別の装置とを制御する制御装置であって、
前記車両の利用に関する状況を示す複数のシーンのそれぞれに対して設定される、前記第1種別の装置および前記第2種別の装置の消費電力の抑制を継続または解除するための情報を、他装置から取得する取得部と、
消費電力を抑制する装置がある場合、前記取得部で取得された前記情報に基づいて、消費電力の抑制を解除する装置を特定する特定部と、
前記特定部が特定した装置が前記第1種別の装置であることを条件に、前記特定した消費電力の抑制を解除する装置に通信線を介して、前記通常モードに遷移する指示を送信するモード制御部と、
前記特定部が特定した装置が前記第2種別の装置であることを条件に、前記特定した装置への電力供給を行うリレーと、を含む、制御装置。
【請求項2】
前記情報は、車両の駐車中におけるサービスの利用状況を含む情報に基づいて生成される、請求項1に記載の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両等に搭載される制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両には、ECU(Electronic Control Unit)と呼ばれる車載装置や電装部品のような装置が複数搭載されている。これらの装置は多数あるので、いくつかのグループに分類され、リレー等を用いたグループ単位での電力供給の制御が行われている。
【0003】
近年、車両におけるサービス向上のため、例えば駐車中においても、車外のサーバーとの無線通信等を行いながら多くの装置が連携動作するといった、高度な機能を発揮することが求められており、各装置の消費電力が大きくなる傾向がある。そこで、不要な機能についてはなるべく動作させないようにして消費電力を抑制することが好ましい。しかしグループ単位での電力供給の制御では、不要な機能を抑制することには限界がある。
【0004】
特許文献1は、他の装置から通信線を介して、自機を宛先として動作モードの切り替えを指示する信号を受信すると、同じバスに接続された他の装置の動作モードとは独立的に、信号に応じて自機の動作モードを切り替える装置を開示している。動作モードは、とくに制限なく機能を発揮できる通常モード(ウェイクアップ状態)と、通常モードより機能を制限して消費電力を抑制した省電力モード(スリープ状態)との間で切り替えられる。このような装置を採用すれば、数が多くても、グループ単位ではなく、装置ごとに機能の抑制ができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2019-106724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
通信による動作モード切り替え機能を有する装置は、このような機能を有しない装置に比べると、通信規格や動作モード切り替え制御に対応するため部品等のコストが高く、また、省電力モードであっても一定の待機電力が消費されるため比較的長い時間で考えると消費電力抑制の効果には限界がある。そのため車両に搭載される全ての装置を、通信による動作モード切り替え機能を有する装置に置き換えても、コストや消費電力の抑制の面で必ずしも最適ではない。
【0007】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、消費電力抑制の効果やコストを好適化しやすい制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の一局面は、車両に搭載され、通常モードおよび通常モードより消費電力を抑制した制限モードを切り替える機能を有する第1種別の装置と、通常モードおよび制限モードを切り替える機能を有しない第2種別の装置とを制御する制御装置であって、消費電力を抑制する装置がある場合、他装置から取得する情報に基づいて、消費電力の抑制を解除する装置を特定する特定部と、特定部が特定した装置が第1種別の装置であることを条件に、特定した消費電力の抑制を解除する装置に通信線を介して、通常モードに遷移する指示を送信するモード制御部と、特定部が特定した装置が第2種別の装置であることを条件に、特定した装置への電力供給を行うリレーと、を含む、制御装置である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、制御装置は、2つの種別の装置に対応した電力制御が可能であるので、各種別の装置を組み合わせて用いることができ、消費電力抑制の効果やコストを好適化しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る制御装置とその周辺部の構成図
図2】本発明の一実施形態に係る制御装置の処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一実施形態に係る制御装置においては、通信による動作モード切り替え機能を有する第1種別の第1装置については、その機能を活用して省電力モードに遷移させることにより消費電力を抑制する。また、制御装置は、通信による動作モード切り替え機能を有しない第2種別の第2装置については、電力供給の停止によって消費電力を抑制する。このように制御装置は、装置の2つの種別に対応した消費電力の抑制が可能である。そのため、制御装置を用いることで、各種別の装置を組み合わせてネットワークシステムの消費電力抑制とコスト抑制とのバランスを好適化した設計が可能となる。
【0012】
(実施形態)
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0013】
<構成>
図1に、本実施形態に係る制御装置20とその周辺部の構成図を示す。
【0014】
本実施形態においては、一例として制御装置20は、ネットワークシステム1に設けられる。制御装置20は、上位ノードである上位装置10の配下の中位ノード(中間装置)である。制御装置20の配下には下位ノードである第1装置(下位装置)30と第2装置(下位装置)40とがある。図1に示す例では、制御装置20とその配下の第1装置30および第2装置40とを1つずつ示したが、典型的には制御装置20は車両の各部位に分散して複数存在し、また各制御装置20の近傍には、その配下の第1装置30および第2装置40が複数存在する。
【0015】
上位装置10は、一例として、各種の車両制御機能のための演算を集約的に実行する比較的高機能なECUである。
【0016】
下位装置である第1装置30、第2装置40は、一例として、センサあるいはアクチュエータや、これらを個別制御する比較的特化した機能を有するECUである。第1装置30は、通信線を介して、動作モードの切り替えを指示する信号を受信すると、信号に応じて自機の動作モードを通常モードと、通常モードより機能を制限して消費電力を抑制した省電力モードとの間で切り替える機能を有する。第2装置40は、このような機能を有していない。第1装置30のような動作モード切り替えの機能を有する装置をここでは第1種別の装置とよび、第2装置40のような動作モード切り替えの機能を有しない装置をここでは第2種別の装置とよぶことにする。
【0017】
中間装置である制御装置20は、一例として、上位装置10と、第1装置30および第2装置40との間のゲートウェイとして機能するECUである。制御装置20は、上位装置10と通信線101で接続される、配下の第1装置30と通信線102で接続される。
【0018】
この例において、上位装置10は、ゲートウェイである制御装置20を介して、センサを制御する第1装置30や第2装置40から車両や車両の周囲の情報を収集する。この情報は例えば、アクチュエータ等の動作状態、車両の速度や加速度等の走行状態、車両の周囲の道路や物標等の環境状況、乗員の着座状況、車両の各部に対して行われた操作内容等を含むことができる。なお、スタートスイッチのような一部のスイッチやセンサ等は上位装置10に直接的に接続されていてもよく、上位装置10は制御装置20を介することなく、これらのスイッチやセンサ等から情報を取得してもよい。上位装置10は、これらの情報に基づいて、演算を行い、制御データを生成する。制御データは、自動運転機能、自動駐車機能や、衝突回避、車線維持、前車追従、速度維持等の運転支援機能や、エンジン、変速機、冷却器、エアコンの動作制御、電池の充放電制御、照度に応じたヘッドランプ点灯、携帯機(電子キー)の認証によるドア開錠許可、ユーザーへの情報提示等のさまざまな車両の制御のためのデータである。上位装置10は、制御データを制御装置20に送信して、制御装置20に制御データに応じた動作を行わせる。また上位装置10は、ゲートウェイである制御装置20を介して、制御データを第1装置30や第2装置40に送信して、制御データに応じた動作を行わせる。また、上位装置10は、制御データの一種として後述するシーン情報も生成する。このようなネットワークシステム1においては、高機能化した上位装置10に車両の各種制御機能を集約することで、代わりに制御装置20、第1装置30、第2装置40の構成を比較的簡易化して、総合的なコストの低減を図っている。
【0019】
以上の各装置は、典型的にはプロセッサあるいはマイコンのような制御部およびメモリを含んで構成されるが、下位装置の中には、センサやアクチュエータを含むものの、制御部またはメモリを含まないものがあってもよい。
【0020】
上位装置10、制御装置20、第1装置30、第2装置40は、バッテリから電力が供給される。図1には、第2装置40への電力供給経路である電源線51を示し上位装置10、制御装置20、第1装置30への電力供給経路である電源線は図示を省略する。電源線51には、リレー52が設けられており、リレー52の開閉によって、第2装置40への電力供給が制御される。典型的には、リレー、電源線等の部品のコストを考慮して、1つの電源線51から同じリレー52を介して2つ以上の第2装置40の電力供給が制御されることが許容される。この場合、2つ以上の第2装置40は、従来と同様、同じグループの制御単位に属することになる。リレー52の開閉は制御装置20から制御線61を介して制御される。制御線61からリレー52への制御信号は、制御装置20が備える汎用的な半導体リレーによって制御される。このように、第2装置40の消費電力等の特性を考慮する必要のある電源用のリレー52を制御装置20とは別体に設ければ、制御装置20の設計を汎用化することができる。しかし、リレー52を制御装置20と一体的に設けてもよい。
【0021】
なお、第2装置40は、制御装置20と通信線で接続されていてもよい。例えば第2装置40が通信機能を有しており、制御装置20からの制御として、リレー52を用いた電力供給の制御以外にも通信による制御が行われるECU等である場合は、制御装置20と通信線で接続される。
【0022】
制御装置20は、上述した、ゲートウェイとしての機能を実行する制御部21を含む。また、制御部21は、とくに、特定部22、電力制御部23、モード制御部24を含み、後述する消費電力の制御を行う。特定部22は、上位装置10から取得する情報に基づいて、配下の第1装置30や第2装置40のうち、制御対象となる装置を特定する。モード制御部24は、特定部22が特定した装置のうち第1装置30(第1種別の装置)に、通信線を介して動作モードを切り替える指示を送信する。電力制御部23は、特定部22が特定した装置のうち、第2装置40(第2種別の装置)に、リレー52を制御して、装置への電力供給を制御する。なお、ネットワークシステム1の接続トポロジは、制御装置20がこのような制御を実行できれば、とくに限定されず適宜変更可能である。
【0023】
<処理>
以下に本実施形態に係る、ネットワークシステム1の処理を図2に示すフローチャートを参照して説明する。
【0024】
(ステップS101):制御装置20の制御部21は、上位装置10から、シーン情報を取得することで処理が開始される。シーン情報は、第1装置30や第2装置40の電力制御の内容を特定できる情報であり、例えば、車両の各部への操作内容、各部の動作状態、サービスの利用状況、車両の走行環境等、車両の利用に関する状況(シーン)を含む各種情報に基づいて生成され、シーンを反映した情報である。上位装置10は、動作中の第1装置30および第2装置40や、直接接続されたセンサ、スイッチ等から取得する情報と、所定の生成ルールとに基づいて、シーン情報を生成することができる。生成ルールは、第1装置30および第2装置40の機能構成や、上位装置10による車両の制御仕様に応じて、シーンごとに、必要な機能を実行でき、かつ、電力消費を好適に抑制できるように、予め設定される。例えば、シーン情報は、車両の駐車中におけるサービスの利用状況に基づいて生成することにより、駐車中の好適な電力制御が可能となる。
【0025】
(ステップS102):制御装置20の制御部21のうち特定部22は、シーン情報に基づいて、配下の第1装置30、第2装置40のうち、機能を制限してもよく消費電力を抑制する対象となる装置を特定する。特定部22は、例えば、シーン情報の内容に対して対象の装置を定めたテーブルを保持しており、このテーブルに基づいて、対象の装置の特定を行う。このテーブルは、例えば、上位装置10が生成して、制御装置20が受け取ることができる。
【0026】
(ステップS103):制御装置20の制御部21は、ステップS102で特定された装置から1つを順次選択し、選択した装置が、第1種別の装置である第1装置30であればステップS104に進み、第2種別の装置である第2装置40であれば、ステップS105に進む。
【0027】
(ステップS104):制御装置20の制御部21のうちモード制御部24は、ステップS103で選択された第1装置30に、通信線102を介して、動作モードを省電力モードに遷移させる指示を送信する。第1装置30は、指示を受信すると、動作モードを省電力モードに遷移させ、機能を少なくとも部分的に停止し消費電力を抑制する。
【0028】
(ステップS105):制御装置20の制御部21のうち電力制御部23は、ステップS103で選択された第2装置40への電力供給を停止する。電力供給の停止は、この第2装置40の電源線51に接続されたリレー52を、制御線61を介して制御し、開状態にすることにより行う。第2装置40は、電力供給が停止されると、機能を停止し、消費電力を抑制する(理想的には電力の消費がなくなる)。
【0029】
ステップS103~S105の処理は、ステップS102で特定された装置の全てについて行われるまで繰り返され、その後、以降の処理に進む。
【0030】
(ステップS106):制御装置20の制御部21のうち特定部22は、シーン情報に基づいて、配下の第1装置30、第2装置40のうち、機能を発揮させるため、消費電力の抑制を解除する対象となる装置を特定する。特定部22は、例えば、シーン情報ごとに対象の装置を定めたテーブルを保持しており、このテーブルに基づいて、対象の装置の特定を行う。
【0031】
(ステップS107):制御装置20の制御部21は、ステップS106で特定された装置から1つを順次選択し、選択した装置が、第1種別の装置である第1装置30であればステップS108に進み、第2種別の装置である第2装置40であれば、ステップS109に進む。
【0032】
(ステップS108):制御装置20の制御部21のうちモード制御部24は、ステップS107で選択された第1装置30に、通信線102を介して、動作モードを、特に機能を制限しない通常モードに遷移させる指示を送信する。第1装置30は、省電力モードにおいても、指示を待機するため最低限度の通信機能は動作しており、この指示を受信することができる。第1装置30はこの指示を受信すると動作モードを通常モードに遷移させ、停止していた機能を必要に応じて適宜開始し、省電力モードに比べて消費電力の抑制はしない。
【0033】
(ステップS109):制御装置20の制御部21のうち電力制御部23は、ステップS107で選択された第2装置40への電力供給を開始する。電力供給の開始は、この第2装置40の電源線51に接続されたリレー52を、制御線61を介して制御し、閉状態にすることにより行う。第2装置40は、電力供給が開始されると、停止していた機能を必要に応じて適宜開始する。
【0034】
ステップS106~S109の処理は、ステップS105で特定された装置の全てについて行われるまで繰り返される。
【0035】
以上で処理が終了となるが、シーン情報に応じた各装置の消費電力の抑制とその解除が実行できれば、その順序は上述したものに限られない。上位装置10は、例えばシーン情報が変化するごとにシーン情報を制御装置20に送信し、制御装置20がシーン情報を取得するごとに、上述のS101~S109の処理が実行される。なお、第1装置30は、動作モードを遷移させる指示を受けても、例えばその時点での処理内容によっては、指示に従わない場合がある。また、リレー52の開閉制御に不具合が発生するおそれがある。上位装置10は、第1装置30の動作モードの切り替えや、第2装置40への電力供給状態の切り替えが制御の通り行われたか否かを、制御装置20を介して、第1装置30やリレー52の実際の状態を取得することによって適宜確認し、その後の制御に反映して、制御の正確性を向上させてもよい。
【0036】
(効果)
本実施形態に係る制御装置20においては、通信による動作モード切り替え機能を有する第1種別の第1装置30については、その機能を活用して省電力モードに遷移させることにより消費電力抑制を実行する。また、制御装置20は、通信による動作モード切り替え機能を有しない第2種別の第2装置40については、電力供給の停止によって消費電力抑制を実行する。このように制御装置20は、装置の2つの種別に対応した消費電力の抑制が可能である。そのため、制御装置20を用いることで、比較的高コストで待機電力が発生するが通信によって個別の消費電力制御が容易な第1装置30、および、比較的低コストで待機電力が発生しないがリレーや電源線の数の制約によってはグループ単位でまとめて制御される第2装置40の各メリット、デメリットを比較衡量し、ネットワークシステム1の消費電力抑制とコスト抑制とのバランスを好適化した設計が可能となる。例えば、一部の装置に第1装置30を採用することで、不要な機能をより多く抑制して最大消費電力を許容値以下に抑制しつつ、他の装置を第2装置40とすることで、コストおよび機能抑制時の待機のための消費電力をそれぞれの許容値以下に抑制する設計が可能となる。
【0037】
また、本実施形態においては、ネットワークシステム1に新たにアクチュエータ等の装置を追加する場合、新たな装置を第1種別の第1装置30として設けて通信線に接続すればよく、新たなリレーや配線等の追加が不要であるため設計が容易となる。また、車両の出荷後に、新たなサービスに対応する場合、上位装置10において、上述の生成ルールを更新して、新たなサービスに対応したシーン情報を生成させるようにすれば、制御装置20は、第1装置30、第2装置40の配線変更等をしなくても、新たなサービスに対応した第1装置30、第2装置40の電力制御が可能となるので、新たなサービスの事後対応が容易となる。
【0038】
本発明は、制御装置だけでなく、制御装置を含むネットワークシステム、プロセッサとメモリを備えた制御装置が実行する制御方法、制御プログラム、制御プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体、ネットワークシステムを備えた車両等として捉えることが可能である。また、本発明は、車両に搭載される制御装置以外にも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、車両等に搭載される制御システムに有用である。
【符号の説明】
【0040】
1 ネットワークシステム
10 上位装置
20 制御装置
30 第1装置
40 第2装置
51 電源線
52 リレー
61 制御線
101、102 通信線
図1
図2