(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-24
(45)【発行日】2024-07-02
(54)【発明の名称】ペット収容袋付衣類
(51)【国際特許分類】
A01K 1/035 20060101AFI20240625BHJP
A41D 1/00 20180101ALI20240625BHJP
A41D 27/20 20060101ALI20240625BHJP
【FI】
A01K1/035 Z
A41D1/00 Z
A41D27/20 C
A41D1/00 C
(21)【出願番号】P 2024007861
(22)【出願日】2024-01-23
【審査請求日】2024-01-26
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 令和5年6月23日2.ウェブサイトのアドレス https://www.makuake.com/project/hag-t/3.公開者 株式会社マクアケ4.公開された発明の内容 株式会社マクアケが、上記アドレスのウェブサイトにて、米田壱成が発明したペット収納袋付衣類について公開した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 令和5年6月23日2.ウェブサイトのアドレス https://www.makuake.com/project/hagper/comunication/3.公開者 株式会社マクアケ4.公開された発明の内容 株式会社マクアケが、上記アドレスのウェブサイトにて、米田壱成が発明したペット収納袋付衣類について公開した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 令和5年7月21日2.ウェブサイトのアドレス https://www.instagram.com/stories/1802693813552512/3.公開者 株式会社BARKS4.公開された発明の内容 株式会社BARKSが、上記アドレスのウェブサイトにて、米田壱成が発明したペット収納袋付衣類について公開した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 令和5年6月17日2.ウェブサイトのアドレス https://www.instagram.com/p/Ctkgc4nyBb3/3.公開者 株式会社BARKS4.公開された発明の内容 株式会社BARKSが、上記アドレスのInstagramにて、米田壱成が発明したペット収納袋付衣類について公開した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 令和5年6月20日2.ウェブサイトのアドレス https://www.instagram.com/p/CttQ3S1SmM/?img_index=13.公開者 株式会社BARKS4.公開された発明の内容 株式会社BARKSが、上記アドレスのInstagramにて、米田壱成が発明したペット収納袋付衣類について公開した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 令和5年6月20日2.ウェブサイトのアドレス https://www.instagram.com/p/CttQ3S1SmM/?img_index=23.公開者 株式会社BARKS4.公開された発明の内容 株式会社BARKSが、上記アドレスのInstagramにて、米田壱成が発明したペット収納袋付衣類について公開した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 令和5年6月23日2.ウェブサイトのアドレス https://www.instagram.com/p/Ct0RachSoN_/?img_index=13.公開者 株式会社BARKS4.公開された発明の内容 株式会社BARKSが、上記アドレスのInstagramにて、米田壱成が発明したペット収納袋付衣類について公開した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 令和5年6月23日2.ウェブサイトのアドレス https://www.instagram.com/p/Ct0RachSoN_/?img_index=23.公開者 株式会社BARKS4.公開された発明の内容 株式会社BARKSが、上記アドレスのInstagramにて、米田壱成が発明したペット収納袋付衣類について公開した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.ウェブサイトの掲載日 令和5年6月23日2.ウェブサイトのアドレス https://www.instagram.com/p/Ct1QCNFS35Y/3.公開者 株式会社BARKS4.公開された発明の内容 株式会社BARKSが、上記アドレスのInstagramにて、米田壱成が発明したペット収納袋付衣類について公開した。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523054931
【氏名又は名称】株式会社BARKS
(74)【代理人】
【識別番号】100149799
【氏名又は名称】上村 陽一郎
(72)【発明者】
【氏名】米田 壱成
【審査官】竹中 靖典
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3130940(JP,U)
【文献】特開2022-167441(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 1/00 - 3/00
29/00
A41D 1/00 - 1/22
A41D 27/00 - 27/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
胸部に開閉可能な開口部を有し、前記開口部に接続されている収納袋を備える前身頃と、
前記前身頃と接合する袖部とを備え、
前記前身頃は、前記前身頃と前記袖部との袖接合部から、前記前身頃の裾に向かって形成される左右2つのステッチを有し、
前記左右のステッチに、前記収納袋の側部が縫合されている、ペット収納袋付衣類。
【請求項2】
前記開口部の両端は、前記左右のステッチと接続されている、請求項1に記載のペット収納袋付衣類。
【請求項3】
前記左右のステッチは、着用者の腹部より下部に相当する部分において直線状である、請求項1に記載のペット収容袋付衣類。
【請求項4】
前記収容袋は、前身頃側生地及び着用者側生地で構成され、前記前身頃側生地は前記着用者側生地より伸縮の少ない生地である、請求項1に記載のペット収容袋付衣類。
【請求項5】
前記前身頃の腰部にポケット部を備え、前記収容袋と前記前身頃は、前記ポケット部の上部まで縫合されている、請求項1に記載のペット収容袋付き衣類。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はペット収容袋付衣類に関する。
【背景技術】
【0002】
犬や猫などのペットを膝に載せたり、抱っこしたりすることは飼主にとってもペットにとっても大切な行為であるが、身動きしづらかったり、両手がふさがったりする。ペットを膝に載せたり、抱っこしたりしつつ、移動出来たり、両手が自由になれば、飼い主にとって重宝する。このような目的のために、ペットを入れるためのポケットが前身頃の中央に備えられた衣類が従来から販売されている。また、下記の特許文献1には、ペットを飼主の胸の前に保持した状態で外出することができるペット保持上着服が記載されている。
【0003】
特許文献1に見られるようなペット保持上着服は、ペットを飼主の胸の前に保持した状態で外出することを主な目的としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ペットを入れていない時の外観は一般的な衣類であるが、ペットを入れることのできる収容袋を備え、かつペットを収容袋に入れても服に対する負担が小さいペット収容袋付衣類を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、前身頃と袖部との袖接合部から、前身頃の裾に向かって形成される左右2つのステッチを形成し、このステッチと収納袋の側部とを縫合することにより、上記問題点を解決しうることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下を包含する。
[1] 胸部に開閉可能な開口部を有し、前記開口部に接合されている収納袋を備える前身頃と、
前記前身頃と接合する袖部とを備え、
前記前身頃は、前記前身頃と前記袖部との袖接合部から、前記前身頃の裾に向かって形成される左右2つのステッチを有し、
前記左右のステッチに、前記収納袋の側部が縫合されている、ペット収納袋付衣類。
[2] 前記開口部の両端は、前記左右のステッチと接続されている、[1]に記載のペット収納袋付衣類。
[3] 前記左右のステッチは、着用者の腹部より下部に相当する部分において直線状である、[1]に記載のペット収容袋付衣類。
[4] 前記収容袋は、前身頃側生地及び着用者側生地で構成され、前記前身頃側生地は前記着用者側生地より伸縮の少ない生地である、[1]に記載のペット収容袋付衣類。
[5] 前記前身頃の腰部にポケット部を備え、前記収容袋と前記前身頃は、前記ポケット部の上部まで縫合されている、[1]に記載のペット収容袋付き衣類。
【発明の効果】
【0007】
本発明のペット収容袋付衣類は、前身頃と袖部との袖接合部から、前身頃の裾に向かって形成される左右2つのステッチを形成し、このステッチと収納袋の側部とを縫合することにより、ペットを収容袋に入れても服に対する負担が小さい。
また、収納袋の開口部の両端が、左右のステッチと接続されている場合は、ペットを収入することによる破損しやすい開口部両端の強度を高めることができる。
さらに、左右のステッチが、着用者の腹部より下部に相当する部分において直線状にすることにより、ペットを収納しない場合でも、好感度の高い外観を有するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本発明の実施態様の一つであるペット収容袋付衣類1の正面図である。
【
図2】
図2(a)は、ペット収容袋付衣類1の収容袋6の正面図、
図2(b)は、本発明のペット収容袋付衣類1の収容袋6の断面図である。
【
図3】
図3は、開口部21を開けた状態のペット収容袋付衣類1の上面図である。
【
図4】
図4は、ペット収容袋付衣類1の側面図であり、内部に配置される収容袋6の位置を示した図である。
【
図5】
図5は、ペット収容袋付衣類1にペット13を入れて着用した状態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、発明を実施するための形態について説明するが、本発明は、発明を実施するための形態に限定されるものではない。
【0010】
本発明の実態態様の一つである、ペット収容袋付衣類1は前身頃2と、後身頃3と、袖部4と、収容袋6と、裾部12とを備える。
前身頃2について
図1を用いて説明する。前身頃2は、少なくとも後身頃3及び袖部4と縫合される。以下、前身頃2と後身頃3の縫合部を脇部7と称することにする。なお、前袖とは、袖部4において、ペット収納付衣類1の正面から見る部分(なお、
図1はペット収納付衣類1の正面である)を意味する。
【0011】
前身頃2の生地は、一般的に衣類に用いられる生地であれば特に制限されるものではないが、一般的にTシャツに使用される薄手の生地のほかに、スウェットやパーカ―に使用される厚手の生地なども使用することができる。
前身頃2の胸部の幅は特に制限されるものではなく、一般的な衣類で用いられる幅でよく、前身頃2の裾の幅は脇のすぐ下から、裾まで幅が同じである。すなわち、脇部7は、胸部では着用者の側面側に位置し、脇下から裾までほぼ直線である。
【0012】
本発明のペット収納付衣類1の特徴の一つとして、前身頃2は、前身頃2と袖部4(特に前袖)との袖接合部8から、前身頃2の裾部12に向かって形成される左右2つのステッチ9を有する。ステッチ9の一方の端部(上部の端部)は、前身頃2と袖部4(特に前袖)との袖接合部8上にあれば特に限定されないが、前袖に位置していることが好ましい。
ステッチ9は、袖接合部8から着用者の身体の中心部側に向かって延伸し、曲がりながら裾に向かって延伸し、胸部やや下側付近から裾部12に向かってほぼ直線状に施される。ステッチ9の他方の端部(下部の端部)は、裾部12上である。
ステッチ9のステッチ方法は特に限定されるものではないが、ペット13を袋6に入れたときに、前身頃2が重さで伸びきってしまい、ペット収容袋付衣類1の形がくずれてしまうことを防止することが可能であれば好ましい。例えば、ステッチ9の部分については、生地を数センチの幅で居った上でステッチ9を形成したり、別の生地を前身頃2の裏側に重ね合わせた上でステッチ9を形成することもできる。
また、ステッチ9を境界として、前身頃2を3つの部材(ステッチ9よりも外側の左右2つの部材(
図1において右側に位置する前身頃右部材と左側に位置する前身頃左部材)と、左右のステッチの間の前身頃中央部材)に分割し、それらを縫合することで形成される縫合部をステッチ9とすることもできる。
【0013】
前身頃2は胸部やや上部に開口部21を有する。好ましい外観であり、かつ、収納するペット13を安定して保持するため、開口部21が左右のステッチ9に接するまで開口すること好ましい。なお、開口部21が左右のステッチ9と接続する2点は、ステッチ9が曲がっている(曲部)で接続していることが好ましい。
開口部21は、開口部21を開閉するために、ファスナー、面ファスナー、ボタン等が備えることができるが、
図1のように、両開きファスナーがペット13が顔を着用者の中心から出すことができ、左右の偏りが少なくなるため、好ましい。また、ペット13を入れた時ペット13の重みでファスナーが開かないロック機能付きファスナーを使用することもできる。
【0014】
図1のように、前身頃2は脇の下部、すなわち、着用者の腰部にポケット部10及びポケット開口部101を有してもよい。ポケット部10は、前身頃2の生地にポケット部10用の生地を縫合して前身頃2の生地とポケット部用の生地でポケット部を形成してもよく、前身頃2の生地とは独立した袋を前身頃2に縫合し、前身頃2にポケット開口部101を設けてもよい。前身頃2の生地にポケット部10用の生地を縫合してポケット部10を形成する場合は、ポケット部10用の生地は前身頃2の外側、着用者側のどちらに備えられていてもよいが、着用者側の方がペット13の入った収容袋6を手で支えやすいため好ましい。ポケット部10を備えることにより、ポケットに手を入れ、ポケット内部でポケットの生地越しにペット13を支えることができるため、衣類に負担がかかりにくい。ポケット部10は左右が繋がっていなくても、繋がっていてもよいが、繋がっている方がペット13を支えやすいため、繋がっている方が好ましい。
【0015】
後身頃3は、
図3、
図4に示すように、前身頃2と袖部4と縫合される。
後身頃3の生地は、一般的に衣類に用いられる生地であれば特に制限されるものではないが、スウェットやTシャツに使用される生地などを使用することができ、前身頃2と同じ生地を使用することができる。
【0016】
図1のように、袖部4は一般的なTシャツの袖部であることができ、袖部4の生地と身頃の生地が肩から脇下にかけてほぼ垂直に縫合されているセットインスリーブであってもよい。
袖部4の長さは、図のような半袖のみならず、長袖、八分袖、七分袖、五分袖、ノースリーブ等にしてもよい。
ステッチ9の一方の端は、袖部4と前身頃2との袖接合部8に位置するが、それにより、ペット13を入れても、服全体で支えることができる。
【0017】
収容袋6に関して、
図2(a)、
図2(b)に示されるように、前身頃2の胸部に位置する開口部21の2つの端部の少なくとも一方は、ステッチ9上にあることが好ましい。そして、収容袋6の側部は、前身頃2に備えられたポケット部10の上部まで、ステッチ9上に縫合されてもよい。ステッチ9に縫合されていることにより、収容袋6が非常に安定する。
収容袋6の底部は前身頃2に縫合されていなくてもよい。収容袋6の底部が前身頃2に縫合されていないことにより、ペット13の収容袋6内における自由度が高まる。
収容袋6の内側のステッチ9の一部には、リード12の端がつけられるDカン、丸カン、カニカン等のカン類11を備えている。
【0018】
ペット収容袋付衣類1の収容袋6は、前身頃2の生地とは独立した袋を前身頃2に縫合して形成されていてもよい。そして、
図2(b)に示すように、収容袋6は、異なる生地を用いて形成することができ、収容袋6を前身頃側生地61と着用者側生地62とで構成するようにすることができる。
前身頃側生地61は着用者側生地62より伸縮の少ない生地である。前身頃側生地61を伸縮の少ない生地にすることにより、重みによる垂れ下がりを一定に保つことができる。前身頃側生地61は
図2(a),
図2(b)及び
図3の網掛け部分である。
図2(b)のように、収容袋6の着用者側生地62の長さは、収容袋6の長さより長く、収容袋6の前身頃側生地61の長さは収容袋6の長さより短くして、着用者側生地62を前身頃側に回り込ませてもよい。着用者側生地62を前身頃側に回り込ませると収容袋6の底となる部分は着用者側生地62で構成されるため、底が安定する。
前身頃側生地61の生地は、特に限定されないが、伸縮性が少ない点で、布帛(ふはく)生地が好ましく、着用者側生地62は開口部を開いた時の外観の良さから、前身頃2及び後見頃3と同じ生地が好ましい。
収容袋6の前身頃側生地61の短辺と着用者側生地62の短辺との縫合は、補強されている。縫合の補強方法は、特に限定されないが、ロック縫いが好ましい。
以下前身頃側生地61と着用者側生地62とを縫合して収容袋6を形成した場合に水平となる縫合部を水平縫合部63と称するが、水平縫合部63が切れにくくなり、荷重3kgまで耐えることが出来る。
【0019】
裾部12はリブが使用されることが好ましく、裾部12がリブであると、裾が締まり、収容袋6が破損した場合ペット13を一時的に留めることが出来る。
【0020】
本発明のペット収容袋付衣類1のペット13を入れて着用した状態について
図5を用いて説明する。
図5のように、ペット13は開口部21より顔を出すことが出来る。また、ペット13はリード11でペット収容袋付衣類1と繋がっていてもよい。ペット3がリード11でペット収容袋付衣類1と繋がっていることにより、急にペット13が飛び出しても対処しやすく、また近くにいる人に安心感を与えることが出来る。
【0021】
本発明のペット収容袋付衣類は、図面では上着であるが、つなぎ服であってもよい。
【0022】
符号の説明
1 ペット収納袋付衣類
2 前身頃
21 開口部
3 後身頃
4 袖部
6 収容袋
61 前身頃側生地
62 着用者側生地
63 水平縫合部
7 脇部
8 袖接合部
9 ステッチ
10 ポケット部
101 ポケット開口部
11 カン類
12 裾部
13 ペット
14 リード
【要約】
【課題】
本発明は、ペットを入れていない時の外観は一般的な衣類であるが、ペットを入れることのできる収容袋を備え、かつペットを収容袋に入れても服に対する負担が小さいペット収容袋付き衣類を提供する。
【解決手段】
前記前身頃と接合する袖部とを備え、
前記前身頃は、前記前身頃と前記袖部との袖接合部から、前記前身頃の裾に向かって形成される左右2つのステッチを有し、
前記左右のステッチに、前記収納袋の側部が縫合されている、ペット収納袋付衣類。
【選択図】
図1