(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-24
(45)【発行日】2024-07-02
(54)【発明の名称】排水桝
(51)【国際特許分類】
E03F 5/10 20060101AFI20240625BHJP
E03F 5/06 20060101ALI20240625BHJP
【FI】
E03F5/10 A
E03F5/06 B
(21)【出願番号】P 2022109823
(22)【出願日】2022-07-07
【審査請求日】2023-10-26
(73)【特許権者】
【識別番号】592000886
【氏名又は名称】八千代エンジニヤリング株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】396018748
【氏名又は名称】株式会社トーカイスパイラル
(74)【代理人】
【識別番号】100117341
【氏名又は名称】山崎 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】上田 浩章
(72)【発明者】
【氏名】神田 通
(72)【発明者】
【氏名】大矢 竜市
(72)【発明者】
【氏名】吉川 明宏
(72)【発明者】
【氏名】江種 耕一
(72)【発明者】
【氏名】森下 謙一
(72)【発明者】
【氏名】丹下 裕之
【審査官】五十幡 直子
(56)【参考文献】
【文献】実公平02-048548(JP,Y2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03F 1/00-11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
桝本体と、桝蓋とを備える排水桝であって、
前記桝本体は、受枠部を備えており、
前記受枠部には、ロック部が設けられており、
前記桝蓋は、前記受枠部に取り付けられており、
前記桝蓋には、被ロック部が設けられており、
前記桝蓋及び前記受枠部の一方には、第1水平方向に延びる回動軸部が設けられており、
前記桝蓋及び前記受枠部の残りの一方には、前記回動軸部を受容する軸受け溝部が設けられており、
前記回動軸部及び前記軸受け溝部の夫々は、前記第1水平方向と直交する第2水平方向において前記ロック部及び前記被ロック部のいずれからも離れて位置しており、
前記軸受け溝内には、第1位置と、第2位置と、第3位置とが設けられており、
前記軸受け溝部は、移動規制溝部と、移動ガイド溝部とを有しており、
前記移動規制溝部は、前記第1位置から前記第2位置に向かって延びており、
前記移動ガイド溝部は、前記移動規制溝部と連通していると共に、前記第2位置から前記第3位置まで延びており、
前記移動規制溝部の延びる方向と前記移動ガイド溝部の延びる方向とがなす角度は、直角又は鋭角であり、
前記回動軸部が前記移動規制溝部内の前記第1位置にあるとき、前記ロック部は、前記第1水平方向及び前記第2水平方向の双方と直交する上下方向において前記被ロック部の上側に位置しており、前記桝蓋の開閉をロックしており、
前記回動軸部が前記移動規制溝部内にあるとき、前記受枠部に対する前記桝蓋の前記第2水平方向における移動が規制されており、
前記回動軸部が前記軸受け溝部内の前記第2位置まで移動すると、前記規制が解除され、前記回動軸部は前記第2位置から前記第3位置まで前記移動ガイド溝部内を移動することができ、
前記回動軸部が前記第3位置にあるとき、前記ロック部は前記被ロック部の上側から外れた位置に位置しており、前記ロックが解除されて前記桝蓋を開くことができ
、
前記軸受け溝部は、前記第1水平方向と直交する面内において閉じている
排水桝。
【請求項2】
請求項1記載の排水桝であって、
前記軸受け溝内には、第4位置が更に設けられており、
前記回動軸部が前記第3位置にあるとき、前記桝蓋と前記受枠部との干渉により前記桝蓋の開き量が所定量に限定されており、
前記回動軸部を前記第4位置まで移動させると、前記干渉が解消され、前記所定量を超えて前記桝蓋を開くことができる
排水桝。
【請求項3】
請求項2記載の排水桝であって、
前記第4位置は、前記第2位置と共通である
排水桝。
【請求項4】
請求項1記載の排水桝であって、
前記回動軸部は、前記受枠部に設けられており、前記第1水平方向内側に向かって延びており、
前記軸受け溝部は、前記桝蓋に設けられている
排水桝。
【請求項5】
請求項1記載の排水桝であって、
前記軸受け溝部は、前記移動ガイド溝部の延びる方向と交差する方向に延びる付加的移動規制溝部を更に有しており、
前記付加的移動規制溝部は、前記第2位置において前記移動規制溝部及び前記移動ガイド溝部の夫々と連通している
排水桝。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、桝本体と、桝蓋とを備える排水桝に関する。
【背景技術】
【0002】
図44及び
図45を参照して、特許文献1には、この種の排水桝900が開示されている。排水桝900は、枠体(桝本体)910と、グレーチング蓋(桝蓋)920と、移動体930とを備えている。桝本体910には、固定軸(図示せず)と、係合片912とが形成されている。桝蓋920は、回動軸(図示せず)と、複数の縦桟922と、カバー体924と、ガイド片926とを有している。縦桟922には、案内溝9222が形成されている。カバー体924は、排水桝900の上部を部分的に覆っている。移動体930は、端部材932と、端部材932の中央に接続された案内材934とから構成されている。移動体930の案内材934は、桝蓋920の縦桟922の間に挿入されている。係合片912と、案内溝9222と、カバー体924と、ガイド片926と、移動体930とは、ロック機構950を構成する。
【0003】
図44及び
図45を参照して、移動体930が挿入された桝蓋920を桝本体910に収納すると、移動体930は自重でガイド片926上を-X方向(後方)に移動し、移動体930の端部材932がZ方向(上下方向)において係合片912とガイド片926とに挟まれる。この状態において桝蓋920の後端を+Z方向(上方)に持ち上げて桝蓋920を開けようとしても、端部材932が係合片912とガイド片926とに挟まれた状態が維持されるため、桝蓋920を開けることはできない。即ち、移動体930が挿入された桝蓋920を桝本体910に収納したとき、ロック機構950は、桝蓋920が桝本体910に収容された状態をロックする。なお、このロック状態において排水桝900を上方から見た場合、移動体930はカバー体924に遮られて視認できないようになっている。
【0004】
図45及び
図46を参照して、ロック機構950による桝蓋920の上記ロックは、操作部972を有する操作レバー(治具)970を用いて解除する。具体的には、移動体930が挿入された桝蓋920が桝本体910に収容されたロック状態において、移動体930の案内材934の下方の空間に案内溝9222を介して操作レバー970の操作部972を挿入し、操作レバー970を上方に引き上げる。これにより、移動体930の案内材934が上方に移動し、移動体930の端部材932は係合片912の自由端の+X側(前方)に移動するため、ロック機構950による上記ロックが解除されて桝蓋920を開けることができる。なお、上述のように、ロック状態において排水桝900を上方から見た場合に移動体930はカバー体924に遮られて視認できないため、部外者がロック機構950による上記ロックを解除してしまうなど、ロック機構950による上記ロックの意図しない解除は避けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の排水桝900は、ロック機構950による上記ロックの意図しない解除が避けられてはいるものの、ロック解除のために治具970を必要とするため、ロック解除の際に治具970を忘れた場合にはロック解除の作業ができなくなる問題がある。従って、意図しないロック解除を避けつつ、治具などを用いることなくロックを解除できる構造を有する排水桝が求められている。
【0007】
そこで、本発明は、桝蓋が桝本体に収容された状態のロックの意図しない解除を避けつつ、治具などを用いることなく上記ロックを解除できる構造を有する排水桝を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、第1の排水桝として、
桝本体と、桝蓋とを備える排水桝であって、
前記桝本体は、受枠部を備えており、
前記受枠部には、ロック部が設けられており、
前記桝蓋は、前記受枠部に取り付けられており、
前記桝蓋には、被ロック部が設けられており、
前記桝蓋及び前記受枠部の一方には、第1水平方向に延びる回動軸部が設けられており、
前記桝蓋及び前記受枠部の残りの一方には、前記回動軸部を受容する軸受け溝部が設けられており、
前記回動軸部及び前記軸受け溝部の夫々は、前記第1水平方向と直交する第2水平方向において前記ロック部及び前記被ロック部のいずれからも離れて位置しており、
前記軸受け溝内には、第1位置と、第2位置と、第3位置とが設けられており、
前記軸受け溝部は、移動規制溝部と、移動ガイド溝部とを有しており、
前記移動規制溝部は、前記第1位置から前記第2位置に向かって延びており、
前記移動ガイド溝部は、前記移動規制溝部と連通していると共に、前記第2位置から前記第3位置まで延びており、
前記移動規制溝部の延びる方向と前記移動ガイド溝部の延びる方向とがなす角度は、直角又は鋭角であり、
前記回動軸部が前記移動規制溝部内の前記第1位置にあるとき、前記ロック部は、前記第1水平方向及び前記第2水平方向の双方と直交する上下方向において前記被ロック部の上側に位置しており、前記桝蓋の開閉をロックしており、
前記回動軸部が前記移動規制溝部内にあるとき、前記受枠部に対する前記桝蓋の前記第2水平方向における移動が規制されており、
前記回動軸部が前記軸受け溝部内の前記第2位置まで移動すると、前記規制が解除され、前記回動軸部は前記第2位置から前記第3位置まで前記移動ガイド溝部内を移動することができ、
前記回動軸部が前記第3位置にあるとき、前記ロック部は前記被ロック部の上側から外れた位置に位置しており、前記ロックが解除されて前記桝蓋を開くことができる
排水桝を提供する。
【0009】
また、本発明は、第2の排水桝として、第1の排水桝であって、
前記軸受け溝内には、第4位置が更に設けられており、
前記回動軸部が前記第3位置にあるとき、前記桝蓋と前記受枠部との干渉により前記桝蓋の開き量が所定量に限定されており、
前記回動軸部を前記第4位置まで移動させると、前記干渉が解消され、前記桝蓋を前記所定量を超えて開くことができる
排水桝を提供する。
【0010】
また、本発明は、第3の排水桝として、第2の排水桝であって、
前記第4位置は、前記第2位置と共通である
排水桝を提供する。
【0011】
また、本発明は、第4の排水桝として、第1の排水桝であって、
前記回動軸部は、前記受枠部に設けられており、前記第1水平方向内側に向かって延びており、
前記軸受け溝部は、前記桝蓋に設けられている
排水桝を提供する。
【0012】
また、本発明は、第5の排水桝として、第1から第4までのいずれかの排水桝であって、
前記軸受け溝部は、前記移動ガイド溝部の延びる方向と交差する方向に延びる付加的移動規制溝部を更に有しており、
前記付加的移動規制溝部は、前記第2位置において前記移動規制溝部及び前記移動ガイド溝部の夫々と連通している
排水桝を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の排水桝は、以下のように構成されている:回動軸部が移動規制溝部内の第1位置にあるとき、ロック部は、上下方向において被ロック部の上側に位置しており、桝蓋の開閉をロックしている;回動軸部が移動規制溝部内にあるとき、受枠部に対する桝蓋の第2水平方向における移動が規制されている;回動軸部が軸受け溝部内の第2位置まで移動すると、上記規制が解除され、回動軸部は第2位置から第3位置まで移動ガイド溝部内を移動することができる;回動軸部が第3位置にあるとき、ロック部は被ロック部の上側から外れた位置に位置しており、上記ロックが解除されて桝蓋を開くことができる。これにより、回動軸部が第1位置にあるとき、回動軸部は第3位置に移動することができず、桝蓋が桝本体に収容された状態のロックの意図しない解除が避けられている。また、回動軸部を第2位置に移動させた後であれば、桝蓋を第2水平方向に移動させることにより回動軸部を第3位置まで移動させることができるため、桝蓋が桝本体に収容された状態のロックを、治具などを用いることなく解除することができる。即ち、本発明の排水桝は、桝蓋が桝本体に収容された状態のロックの意図しない解除を避けつつ、治具などを用いることなく上記ロックを解除できる構造を有している。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施の形態による排水構造体を示す斜視図である。図において、排水桝は、排水溝に取り付けられており、桝蓋は、桝本体の受枠部に対して開状態にある。
【
図2】
図1の排水構造体を示す別の斜視図である。図において、桝蓋は、受枠部に対して閉状態にある。
【
図3】
図2の排水構造体を示す分解斜視図である。図において、軸受け溝部の一部を点線で示している。
【
図4】
図2の排水構造体に含まれる排水桝を示す上面図である。
【
図5】
図4の排水桝をA-A線に沿って示す断面図である。図において、桝蓋の横桟は省略されており、回動軸部は、移動規制溝部内の第1位置に位置しており、桝蓋の底面は受枠部に接している。
【
図6】
図4の排水桝に含まれる桝本体を示す上面図である。
【
図7】
図6の桝本体をB-B線に沿って示す断面図である。
【
図8】
図6の桝本体をC-C線に沿って示す断面図である。
【
図9】
図4の排水桝に含まれる桝蓋を示す正面図である。
【
図12】本実施の形態の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第2位置に位置しており、桝蓋の底面の一部は受枠部に接している。
【
図13】本実施の形態の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第3位置に位置しており、桝蓋の底面の一部は受枠部に接している。
【
図14】本実施の形態の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第3位置に位置しており、桝蓋の底面は受枠部に接しておらず、桝蓋は、
図13の状態から回動軸部を軸として紙面に対して反時計回りに回転した状態となっている。
【
図15】本実施の形態の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第2位置に位置しており、桝蓋の底面は受枠部に接していない。
【
図16】本実施の形態の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第2位置に位置しており、桝蓋の底面は受枠部に接しておらず、桝蓋は、
図15の状態から回動軸部を軸として紙面に対して反時計回りに回転した状態となっている。
【
図17】本実施の形態の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第2位置に位置しており、桝蓋の底面は受枠部に接しておらず、桝蓋は、
図16の状態から回動軸部を軸として紙面に対して反時計回りに回転した状態となっている。
【
図18】本実施の形態の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第3位置に位置しており、桝蓋の底面は受枠部に接していない。また、桝蓋は、桝本体の受枠部に対して開状態にある。
【
図19】
図5の排水桝の第1変形例を示す断面図である。図において、桝蓋の横桟は省略されており、回動軸部は、移動規制溝部内の第1位置に位置しており、桝蓋の底面は受枠部に接している。また、桝蓋は、桝本体の受枠部に対して閉状態にある。
【
図21】第1の変形例の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第2位置に位置しており、桝蓋の底面の一部は受枠部に接している。
【
図22】第1の変形例の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第3位置に位置しており、桝蓋の底面の一部は受枠部に接している。
【
図23】第1の変形例の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第3位置に位置しており、桝蓋の底面は受枠部に接しておらず、桝蓋は、
図22の状態から回動軸部を軸として紙面に対して反時計回りに回転した状態となっている。
【
図24】第1の変形例の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第2位置に位置しており、桝蓋の底面は受枠部に接していない。また、桝蓋は、桝本体の受枠部に対して閉状態にある。
【
図25】
図5の排水桝の第2変形例を示す断面図である。図において、桝蓋の横桟は省略されており、回動軸部は、移動規制溝部内の第1位置に位置しており、桝蓋の底面は受枠部に接している。また、桝蓋は、桝本体の受枠部に対して閉状態にある。
【
図27】第2の変形例の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第2位置に位置しており、桝蓋の底面の一部は受枠部に接している。
【
図28】第2の変形例の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第3位置に位置しており、桝蓋の底面の一部は受枠部に接している。
【
図29】第2の変形例の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第3位置に位置しており、桝蓋の底面は受枠部に接しておらず、桝蓋は、
図28の状態から回動軸部を軸として紙面に対して反時計回りに回転した状態となっている。
【
図30】第2の変形例の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第2位置に位置しており、桝蓋の底面は受枠部に接していない。
【
図31】
図5の排水桝の第3変形例を示す断面図である。図において、桝蓋の横桟は省略されており、回動軸部は、移動規制溝部内の第1位置に位置しており、桝蓋の底面は受枠部に接している。また、桝蓋は、桝本体の受枠部に対して閉状態にある。
【
図33】第3の変形例の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第2位置に位置しており、桝蓋の底面の一部は受枠部に接している。
【
図34】第3の変形例の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第3位置に位置しており、桝蓋の底面の一部は受枠部に接している。
【
図35】第3の変形例の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第3位置に位置しており、桝蓋の底面は受枠部に接しておらず、桝蓋は、
図34の状態から回動軸部を軸として紙面に対して反時計回りに回転した状態となっている。
【
図36】第3の変形例の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第2位置に位置しており、桝蓋の底面は受枠部に接していない。
【
図37】
図5の排水桝の第4変形例を示す断面図である。図において、桝蓋の横桟は省略されており、回動軸部は、移動規制溝部内の第1位置に位置しており、桝蓋の底面は受枠部に接している。また、桝蓋は、桝本体の受枠部に対して閉状態にある。
【
図39】第4の変形例の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第2位置に位置しており、桝蓋の底面の一部は受枠部に接している。
【
図40】第4の変形例の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第3位置に位置しており、桝蓋の底面の一部は受枠部に接している。
【
図41】第4の変形例の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の屈曲点に位置しており、桝蓋の底面は受枠部に接していない。
【
図42】第4の変形例の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第4位置に位置しており、桝蓋の底面は受枠部に接していない。
【
図43】第4の変形例の排水桝における、受枠部に対する桝蓋の移動を説明するための別の断面図である。図において、回動軸部は、軸受け溝部内の第4位置に位置しており、桝蓋の底面は受枠部に接しておらず、桝蓋は、
図42の状態から回動軸部を軸として紙面に対して反時計回りに回転した状態となっている。
【
図44】特許文献1の排水桝の一部を示す分解斜視図である。
【
図45】
図44の排水桝を示す断面図である。図において、ロック機構は、グレーチング蓋が枠体に収容された状態をロックしている。
【
図46】
図44の排水桝を示す別の断面図である。図において、ロック機構によるグレーチング蓋が枠体に収容された状態のロックは、解除されている。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1を参照して、本発明の実施の形態の排水構造体10は、排水桝100と、排水溝600とを備えている。
【0016】
図3を参照して、本実施の形態の排水溝600は、集水ピット610と、排水管620とを備えている。排水管620は、集水ピット610の上下方向における下端に接続されている。本実施の形態において、上下方向はZ方向である。ここで、上方は+Z方向であり、下方は-Z方向である。排水管620は、集水ピット610の前後方向における前端付近に位置している。本実施の形態において、前後方向はX方向である。ここで、前方は+X方向であり、後方は-X方向である。更に、前後方向は、第2水平方向ともいう。
【0017】
図3を参照して、本実施の形態の排水桝100は、橋梁用として使用される。排水桝100は、桝本体200と、桝蓋400とを備えている。
【0018】
図6に示されるように、本実施の形態の桝本体200は、受枠部300を備えている。受枠部300は、前部302と、後部304と、2つの側部306と、底部308とを有している。
【0019】
図8に示されるように、本実施の形態の前部302は、受枠部300の前後方向における前端を規定している。前部302は、前後方向と直交する平板形状を有している。前部302は、端部3022を有している。端部3022は、前部302の上端に位置している。
【0020】
図6に示されるように、本実施の形態の後部304は、受枠部300の前後方向における後端を規定している。後部304は、後側平板部3042と、2つの凸部3044とを有している。
【0021】
図8に示されるように、本実施の形態の後側平板部3042は、前後方向と直交する平板形状を有している。後側平板部3042は、後部304の前後方向における後端を規定している。
【0022】
図8に示されるように、本実施の形態の凸部3044の夫々は、後側平板部3042から前後方向における前方に向かって延びている。凸部3044の夫々は、前後方向において前方に延びる略円柱形状を有している。凸部3044は、後部304の前後方向における前端を規定している。凸部3044の下端は、ロック部310として機能する。即ち、受枠部300には、ロック部310が設けられている。
図5に示されるように、ロック部310は、排水桝100の前後方向における後端付近に位置している。
【0023】
図6に示されるように、本実施の形態の側部306は、受枠部300の第1水平方向における両端を夫々規定している。側部306は、平板部3062と、回動軸部320とを有している。即ち、受枠部300には、回動軸部320が設けられている。本実施の形態において、第1水平方向はY方向である。
【0024】
図6に示されるように、本実施の形態の平板部3062は、第1水平方向と直交する平板形状を有している。平板部3062は、側部306の第1水平方向における外端を規定している。
【0025】
図6に示されるように、本実施の形態の回動軸部320は、第1水平方向内側に向かって延びている。回動軸部320は、平板部3062から第1水平方向内側に向かって延びている。回動軸部320は、第1水平方向に延びる円柱形状を有している。回動軸部320は、側部306の第1水平方向における内端を規定している。
【0026】
図8に示されるように、本実施の形態の底部308は、受枠部300の上下方向における下端を規定している。
【0027】
図4に示されるように、本実施の形態の桝蓋400は、所謂グレーチングである。桝蓋400は、受枠部300に取り付けられている。桝蓋400は、受枠部300に対して、
図18に示される開状態と、
図5に示される閉状態とを取り得るものである。
図4及び
図5に示されるように、桝蓋400は、前板部402と、後板部404と、2つの側板部406と、底面408と、縦桟440と、横桟450とを有している。
【0028】
図11に示されるように、本実施の形態の前板部402は、桝蓋400の前後方向における前端を規定している。前板部402は、前後方向と直交する平板形状を有している。前板部402は、上部4022を有している。上部4022は、前板部402の上下方向における上端に位置している。
【0029】
図11に示されるように、本実施の形態の後板部404は、桝蓋400の前後方向における後端を規定している。後板部404は、前後方向と直交する平板形状を有している。
図10に示されるように、後板部404は、2つの孔4042を有している。
【0030】
図10に示されるように、本実施の形態の孔4042の夫々は、後板部404を前後方向に貫通している。孔4042は、前後方向に沿って見た場合、円形状である。孔4042の夫々には、被ロック部410が設けられている。即ち、桝蓋400には、被ロック部410が設けられている。
【0031】
図5に示されるように、本実施の形態の被ロック部410は、孔4042の下端に位置している。被ロック部410は、排水桝100の前後方向における後端付近に位置している。
【0032】
図4に示されるように、本実施の形態の側板部406は、桝蓋400の第1水平方向における両端を夫々規定している。
図11に示されるように、側板部406の夫々は、第1水平方向と直交する平板形状を有している。側板部406には、軸受け溝部420が夫々設けられている。即ち、桝蓋400には、軸受け溝部420が設けられている。
【0033】
図5、
図6及び
図8を参照して、本実施の形態の回動軸部320は、桝蓋400を受枠部300に嵌めた後、受枠部300に予め設けられた孔に回動軸部320となる円柱状の部材を第1水平方向外側から差し込みつつ、この円柱状の部材を桝蓋400の軸受け溝部420内に挿入したうえで、円柱状の部材を受枠部300に溶接することにより構成されている。なお本発明はこれに限定されず、回動軸部320をボルトの軸部の一部で構成してもよい。即ち、桝蓋400を受枠部300に嵌めた後、受枠部300に予め設けられたネジ穴に回動軸部320となるボルトを取り付けつつ、このボルトの軸部を桝蓋400の軸受け溝部420内に挿入することにより、回動軸部320を構成してもよい。
【0034】
図5に示されるように、回動軸部320及び軸受け溝部420の夫々は、第1水平方向と直交する第2水平方向においてロック部310及び被ロック部410のいずれからも離れて位置している。
【0035】
図5に示されるように、本実施の形態の軸受け溝部420は、受枠部300に対して閉状態にある桝蓋400を第1水平方向外側から見た場合、略T字形状を有している。本実施の形態の軸受け溝部420は、第1水平方向において側板部406を貫通する孔である。軸受け溝部420内には、第1位置P1と、第2位置P2と、第3位置P3とが設けられている。
【0036】
図5に示されるように、本実施の形態の第1位置P1は、閉状態において、上下方向において第2位置P2及び第3位置P3のいずれよりも上方に位置している。閉状態において、第1位置P1は、第2水平方向において第2位置P2と同じ位置に位置している。閉状態において、第1位置P1は、前後方向において第3位置P3よりも前方に位置している。
【0037】
図5に示されるように、本実施の形態の第2位置P2は、閉状態において、上下方向において第1位置P1よりも下方に位置している。閉状態において、第2位置P2は、第2水平方向において第1位置P1と同じ位置に位置している。閉状態において、第2位置P2は、前後方向において第3位置P3よりも前方に位置している。
【0038】
図5に示されるように、本実施の形態の第3位置P3は、閉状態において、上下方向において第1位置P1よりも下方に位置している。閉状態において、第3位置P3は、上下方向において第2位置P2と同じ位置に位置している。閉状態において、第3位置P3は、前後方向において第1位置P1及び第2位置P2のいずれよりも後方に位置している。
【0039】
図11に示されるように、軸受け溝部420内には、第4位置P4が更に設けられている。本実施の形態の第4位置P4は、第2位置P2と共通である。
【0040】
図5に示されるように、軸受け溝部420内には、第5位置P5が更に設けられている。本実施の形態の第5位置P5は、閉状態において、上下方向において第1位置P1、第2位置P2、第3位置P3、第4位置P4のいずれよりも下方に位置している。閉状態において、第5位置P5は、第2水平方向において第1位置P1と同じ位置に位置している。閉状態において、第5位置P5は、第2水平方向において第2位置P2と同じ位置に位置している。閉状態において、第5位置P5は、第2水平方向において第4位置P4と同じ位置に位置している。閉状態において、第5位置P5は、前後方向において第3位置P3よりも前方に位置している。
【0041】
図11に示されるように、軸受け溝部420は、移動規制溝部422と、移動ガイド溝部424とを有している。
【0042】
図5に示されるように、本実施の形態の移動規制溝部422は、第1位置P1から第2位置P2に向かって延びている。受枠部300に対して閉状態にある桝蓋400を第1水平方向外側から見た場合、移動規制溝部422は、上下逆転したU字状の縁を有している。閉状態において、移動規制溝部422は、上下方向に延びている。移動規制溝部422は、移動阻止部4222を有している。移動阻止部4222は、移動規制溝部422の第2水平方向における内端を規定している。即ち、移動阻止部4222は、移動規制溝部422の前後方向における後端を規定している。
【0043】
図5に示されるように、回動軸部320が移動規制溝部422内の第1位置P1にあるとき、ロック部310は、第1水平方向及び第2水平方向の双方と直交する上下方向において被ロック部410の上側に位置しており、桝蓋400の開閉をロックしている。回動軸部320が移動規制溝部422内にあるとき、受枠部300に対する桝蓋400の第2水平方向における移動が規制されている。具体的には、回動軸部320が移動規制溝部422内にあるとき、回動軸部320は、前後方向において移動阻止部4222の前方に位置しつつ移動阻止部4222と対向しており、受枠部300に対して桝蓋400を前方に移動させようとすると、桝蓋400の移動阻止部4222が受枠部300の回動軸部320に後方から突き当るため、受枠部300に対する桝蓋400の前方への移動が規制されている。
【0044】
図5に示されるように、本実施の形態の移動ガイド溝部424は、移動規制溝部422と連通していると共に、第2位置P2から第3位置P3まで延びている。受枠部300に対して閉状態にある桝蓋400を第1水平方向外側から見た場合、移動ガイド溝部424は、横倒しのU字状の縁を有している。閉状態において、移動ガイド溝部424は、第2水平方向、即ち前後方向に延びている。移動規制溝部422の延びる方向と移動ガイド溝部424の延びる方向とがなす角度は、直角である。なお、本発明はこれに限定されず、移動規制溝部422の延びる方向と移動ガイド溝部424の延びる方向とがなす角度が鋭角であってもよい。即ち、移動規制溝部422の延びる方向と移動ガイド溝部424の延びる方向とがなす角度は、直角又は鋭角であればよい。
【0045】
図11に示されるように、軸受け溝部420は、移動ガイド溝部424の延びる方向と交差する方向に延びる付加的移動規制溝部426を更に有している。
【0046】
図5に示されるように、本実施の形態の付加的移動規制溝部426は、第2位置P2において移動規制溝部422及び移動ガイド溝部424の夫々と連通している。付加的移動規制溝部426は、第5位置P5から第2位置P2に向かって延びている。受枠部300に対して閉状態にある桝蓋400を第1水平方向外側から見た場合、付加的移動規制溝部426は、U字状の縁を有している。閉状態において、付加的移動規制溝部426は、上下方向に延びている。付加的移動規制溝部426は、付加的移動阻止部4262を有している。付加的移動阻止部4262は、付加的移動規制溝部426の第2水平方向における内端を規定している。即ち、付加的移動阻止部4262は、付加的移動規制溝部426の前後方向における後端を規定している。移動規制溝部422と移動ガイド溝部424とは、延びる方向が同じである。移動ガイド溝部424の延びる方向と付加的移動規制溝部426の延びる方向とがなす角度は、直角である。
【0047】
図5を参照して、回動軸部320が付加的移動規制溝部426内にあるとき、受枠部300に対する桝蓋400の第2水平方向における移動が規制されている。具体的には、回動軸部320が付加的移動規制溝部426内にあるとき、回動軸部320は、前後方向において付加的移動阻止部4262の前方に位置しつつ付加的移動阻止部4262と対向しており、受枠部300に対して桝蓋400を前方に移動させようとすると、桝蓋400の付加的移動阻止部4262が受枠部300の回動軸部320に後方から突き当るため、受枠部300に対する桝蓋400の前方への移動が規制されている。
【0048】
図5に示されるように、本実施の形態の底面408は、桝蓋400の上下方向における下端を規定している。
【0049】
(開操作)
受枠部300に対して桝蓋400が閉じられた閉状態において、桝蓋400を開く操作及び排水桝100の各部位の動きについて以下に詳述する。
【0050】
まず
図5の閉状態にある排水桝100において、ロック部310は上下方向において被ロック部410の上方に位置しつつ被ロック部410と対向している。即ち、この閉状態において、ロック部310及び被ロック部410は、桝蓋400が受枠部300に収容された状態をロックしている。また閉状態において、回動軸部320は移動規制溝部422内の第1位置P1に位置している。即ち、閉状態においては、受枠部300に対する桝蓋400の第2水平方向における移動が規制されている。なお、上述のように、移動規制溝部422の延びる方向と移動ガイド溝部424の延びる方向とのなす角度が直角であることから、誤って桝蓋400が前方に移動してロック解除されてしまうことが避けられている。
【0051】
図5の閉状態において、桝蓋400の前端付近を上方に持ち上げる。これにより、排水桝100は、
図12に示される状態となる。この状態において、回動軸部320は、軸受け溝部420内の第2位置P2に位置している。またこの状態において、回動軸部320は、第2水平方向において移動阻止部4222と対向していないため、受枠部300に対して桝蓋400を前方に移動させることが可能となっている。
【0052】
なお、
図12の状態から桝蓋400の前端付近を更に上方に持ち上げた場合、回動軸部320は付加的移動規制溝部426内に位置することとなるが、この状態において受枠部300に対する桝蓋400の第2水平方向における移動は規制されることとなる。具体的には、回動軸部320が付加的移動規制溝部426内にあるとき、回動軸部320は、前後方向において付加的移動阻止部4262の前方に位置しつつ付加的移動阻止部4262と対向しており、受枠部300に対して桝蓋400を前方に移動させようとすると、桝蓋400の付加的移動阻止部4262が受枠部300の回動軸部320に後方から突き当るため、受枠部300に対する桝蓋400の前方への移動が規制されている。
【0053】
図12の状態において、桝蓋400を前方に移動させる。これにより、排水桝100は、
図13に示される状態となる。この状態において、回動軸部320は、軸受け溝部420内の第3位置P3に位置している。即ち、回動軸部320が軸受け溝部420内の第2位置P2まで移動すると、上記規制が解除され、回動軸部320は第2位置P2から第3位置P3まで移動ガイド溝部424内を移動することができる。またこの状態において、ロック部310は、被ロック部410の上側から外れた位置に位置しており、桝蓋400が受枠部300に収容された状態のロックは解除されている。即ち、回動軸部320が第3位置P3にあるとき、ロック部310は被ロック部410の上側から外れた位置に位置しており、ロックが解除されて桝蓋400を開くことができる。
【0054】
その後、
図13の状態において、桝蓋400の後端を上方に持ち上げると、桝蓋400は、回動軸部320を軸として紙面に対して反時計回りに回転し、
図14の状態となる。この状態において、桝蓋400の上部4022と、受枠部300の前部302の端部3022とが干渉しており、桝蓋400の開き量が所定量PMに限定されている。即ち、回動軸部320が第3位置P3にあるとき、桝蓋400と受枠部300との干渉により桝蓋400の開き量が所定量PMに限定されている。
【0055】
図14の状態において、桝蓋400を後方に移動させると、
図15の状態となる。この状態において、回動軸部320は第4位置P4に位置しており、桝蓋400と受枠部300との干渉は解消されている。その後、回動軸部320を軸として桝蓋400を紙面に対して反時計回りに回転させると、桝蓋400は、開き量が所定量PMを超えて開くことができ、
図17の状態となる。即ち、回動軸部320を第4位置P4まで移動させると、上記干渉が解消され、所定量PMを超えて桝蓋400を開くことができる。
【0056】
上述のように、本実施の形態の排水桝100においては、回動軸部320が第3位置P3にあるとき、桝蓋400と受枠部300との干渉により桝蓋400の開き量が所定量PMに限定されており、回動軸部320を第4位置P4まで移動させると、上記干渉が解消され、所定量PMを超えて桝蓋400を開くことができる。これにより、本実施の形態の排水桝100においては、閉状態において、受枠部300の前部302と桝蓋400の前板部402との隙間が極力狭められており、この隙間から受枠部300内への土砂等の流入が極力避けられている。
【0057】
最後に、
図17の状態から桝蓋400を下方に移動させると、桝蓋400は
図18の状態となる。即ち、桝蓋400は受枠部300に対して開状態となり、桝蓋400の開操作が終了する。
【0058】
(閉操作)
開状態(
図18参照)にある桝蓋400を受枠部300に対して閉じるためには、上述の開操作と逆の操作を行えばよい。
【0059】
排水桝100を排水溝600に設置してから年数が経過すると、排水桝100に流入した土砂等が受枠部300内に堆積して桝蓋400が上方に押し上げられるような状況が想定される。また、外部からの振動により桝蓋400が上方に移動するような状況も想定される。しかしながら、本実施の形態の排水桝100においては、上述のように、軸受け溝部420は、付加的移動阻止部4262を有する付加的移動規制溝部426を備えている。これにより、上述のような意図しない桝蓋400の上方への移動が生じても、桝蓋400が受枠部300に収容された状態のロックが解除される可能性のある第2位置P2に回動軸部320が留まる可能性は低く、例えば、土砂等が受枠部300内に更に堆積すれば桝蓋400は更に上方に押し上げられて、回動軸部320は第2位置P2を越えて付加的移動規制溝部426内の第5位置P5まで移動することとなる。なお、この回動軸部320が付加的移動規制溝部426内の第5位置P5に位置した状態においては、上述のように受枠部300に対する桝蓋400の第2水平方向における移動が規制されるため、桝蓋400が前方に移動して桝蓋400が受枠部300に収容された状態のロックが誤って解除されることはない。
【0060】
本実施の形態の排水桝100においては、ロック部310を含む凸部3044が受枠部300に設けられており、被ロック部410を含む孔4042が桝蓋400に設けられていたが、本発明はこれに限定されず、ロック部310を含む凸部3044が桝蓋400に設けられており、被ロック部410を含む孔4042が受枠部300に設けられていてもよい。また本実施の形態の排水桝100においては、ロック部310及び被ロック部410が排水桝100の後端付近に位置していたが、本発明はこれに限定されず、回動軸部320及び軸受け溝部420の夫々が第2水平方向においてロック部310及び被ロック部410のいずれからも離れて位置している限り、ロック部310及び被ロック部410は、排水桝100の後端付近に位置していなくてもよく、受枠部300の側部306から第1水平方向内側に向かって延びる凸部の下端をロック部310とし、桝蓋400の側板部406の下端から下側に延びた後に後方に延びるL字状の突起の上面を被ロック部410としてもよい。なお、本実施の形態のロック部310及び被ロック部410の場合、受枠部300内に堆積した土砂等の除去が容易であるため、本実施の形態のロック部310及び被ロック部410がより好ましい。
【0061】
ここまで、本発明の実施の形態について説明したが、本実施の形態は以下のように変形されてもよい。
【0062】
(第1変形例)
図19に示されるように、第1変形例による排水桝100Aは、桝本体200と、桝蓋400Aとを備えている。ここで、本変形例の桝本体200は、上述した実施の形態の桝本体200と同一形状であるので、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略することとする。
【0063】
図19を参照して、本変形例の桝蓋400Aは、所謂グレーチングである。桝蓋400Aは、受枠部300に取り付けられている。桝蓋400Aは、受枠部300に対して、
図24に示される開状態と、
図19に示される閉状態とを取り得るものである。桝蓋400Aは、前板部402と、後板部404と、2つの側板部406Aと、縦桟(図示せず)と、横桟(図示せず)とを有している。ここで、前板部402と、後板部404と、縦桟と、横桟については、上述した実施の形態の前板部402と、後板部404と、縦桟440と、横桟450と同一形状であるので、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略することとする。
【0064】
図20を参照して、本変形例の側板部406Aは、桝蓋400Aの第1水平方向における両端を夫々規定している。側板部406Aの夫々は、第1水平方向と直交する平板形状を有している。側板部406Aには、軸受け溝部420Aが夫々設けられている。即ち、桝蓋400Aには、軸受け溝部420Aが設けられている。
【0065】
図19に示されるように、軸受け溝部420Aは、第1水平方向と直交する第2水平方向においてロック部310及び被ロック部410のいずれからも離れて位置している。
【0066】
図19に示されるように、本変形例の軸受け溝部420Aは、受枠部300に対して閉状態にある桝蓋400Aを第1水平方向外側から見た場合、略L字形状を有している。本変形例の軸受け溝部420Aは、第1水平方向において側板部406Aを貫通する孔である。軸受け溝部420A内には、第1位置P1と、第2位置P2と、第3位置P3とが設けられている。ここで、本変形例の第1位置P1、第2位置P2、第3位置P3及び第4位置P4は、上述した実施の形態の第1位置P1、第2位置P2、第3位置P3及び第4位置P4と同一であり、詳細な説明を省略することとする。なお、上述の実施の形態の軸受け溝部420と異なり、本変形例の軸受け溝部420A内には第5位置P5は設けられていない。
【0067】
図20に示されるように、軸受け溝部420Aは、移動規制溝部422と、移動ガイド溝部424とを有している。本変形例の移動規制溝部422及び移動ガイド溝部424は、上述した実施の形態の移動規制溝部422及び移動ガイド溝部424と同一形状であり、詳細な説明は省略することとする。なお、上述の実施の形態の軸受け溝部420と異なり、本変形例の軸受け溝部420Aは、付加的移動規制溝部426を有していない。
【0068】
図19に示されるように、軸受け溝部420Aは、付加的移動阻止部421を有している。閉状態において、付加的移動阻止部421は、上下方向において上方を向いている。閉状態において、付加的移動阻止部421は、軸受け溝部420Aの上下方向における下端を規定している。閉状態において、付加的移動阻止部421は、上下方向において、第1位置P1、第2位置P2、第3位置P3及び第4位置P4のいずれよりも下方に位置している。閉状態において、付加的移動阻止部421は、上下方向において移動規制溝部422の下方に位置している。閉状態において、付加的移動阻止部421は、前後方向において移動規制溝部422と同じ位置に位置している。閉状態において、付加的移動阻止部421は、前後方向において移動ガイド溝部424の前端に位置している。
【0069】
(開操作)
閉状態の桝蓋400Aを開く操作及び排水桝100Aの各部位の動きについて以下に詳述する。
【0070】
まず
図19の閉状態にある排水桝100Aにおいて、ロック部310は上下方向において被ロック部410の上方に位置しつつ被ロック部410と対向している。即ち、この閉状態において、ロック部310及び被ロック部410は、桝蓋400Aが受枠部300に収容された状態をロックしている。また閉状態において、回動軸部320は移動規制溝部422内の第1位置P1に位置している。即ち、閉状態においては、受枠部300に対する桝蓋400Aの第2水平方向における移動が規制されている。なお、上述のように、移動規制溝部422の延びる方向と移動ガイド溝部424の延びる方向とのなす角度が直角であることから、誤って桝蓋400Aが前方に移動してロック解除されてしまうことが避けられている。
【0071】
図19の閉状態において、桝蓋400Aの前端付近を上方に持ち上げる。これにより、排水桝100は、
図21に示される状態となる。この状態において、回動軸部320は、軸受け溝部420A内の第2位置P2に位置している。またこの状態において、回動軸部320は、第2水平方向において移動阻止部4222と対向していないため、受枠部300に対して桝蓋400Aを前方に移動させることが可能となっている。更に、この状態において、回動軸部320は、上下方向において付加的移動阻止部421と接触している。
【0072】
この状態において、桝蓋400Aを前方に移動させる。これにより、排水桝100Aは、
図22に示される状態となる。この状態において、回動軸部320は、軸受け溝部420A内の第3位置P3に位置している。即ち、回動軸部320が軸受け溝部420A内の第2位置P2まで移動すると、上記規制が解除され、回動軸部320は第2位置P2から第3位置P3まで移動ガイド溝部424内を移動することができる。またこの状態において、ロック部310は、被ロック部410の上側から外れた位置に位置しており、桝蓋400Aが受枠部300に収容された状態のロックは解除されている。即ち、回動軸部320が第3位置P3にあるとき、ロック部310は被ロック部410の上側から外れた位置に位置しており、ロックが解除されて桝蓋400Aを開くことができる。
【0073】
その後、
図22の状態において、桝蓋400Aの後端を上方に持ち上げると、桝蓋400Aは、回動軸部320を軸として紙面に対して反時計回りに回転し、
図23の状態となる。この状態において、桝蓋400Aの上部4022と、受枠部300の前部302の端部3022とが干渉しており、桝蓋400Aの開き量が所定量PMに限定されている。即ち、回動軸部320が第3位置P3にあるとき、桝蓋400Aと受枠部300との干渉により桝蓋400Aの開き量が所定量PMに限定されている。
【0074】
図23の状態において、桝蓋400Aを後方に移動させると、回動軸部320は第4位置P4に移動し、桝蓋400Aと受枠部300との干渉が解消される。その後、回動軸部320を軸として桝蓋400Aを紙面に対して反時計回りに回転させると、桝蓋400Aは、開き量が所定量PMを超えて開くことができ、
図24の状態となる。即ち、回動軸部320を第4位置P4まで移動させると、上記干渉が解消され、所定量PMを超えて桝蓋400Aを開くことができる。
【0075】
上述のように、本変形例の排水桝100Aにおいては、回動軸部320が第3位置P3にあるとき、桝蓋400Aと受枠部300との干渉により桝蓋400Aの開き量が所定量PMに限定されており、回動軸部320を第4位置P4まで移動させると、上記干渉が解消され、所定量PMを超えて桝蓋400Aを開くことができる。これにより、本変形例の形態の排水桝100Aは、閉状態において、受枠部300の前部302と桝蓋400Aの前板部402との隙間が極力狭められており、この隙間から受枠部300内への土砂等の流入が極力避けられている。
【0076】
最後に、
図24の状態から回動軸部320を軸として桝蓋400Aを紙面に対して反時計回りに回転させて桝蓋400Aを受枠部300に対して直立させたうえで、桝蓋400Aを下方に移動させる。これにより、回動軸部320は第3位置P3に移動し、桝蓋400Aは受枠部300に対して開状態となり、桝蓋400Aの開操作が終了する。
【0077】
(閉操作)
開状態にある桝蓋400Aを受枠部300に対して閉じるためには、上述の開操作と逆の操作を行えばよい。
【0078】
(第2変形例)
図25に示されるように、第2変形例による排水桝100Bは、桝本体200と、桝蓋400Bとを備えている。ここで、本変形例の桝本体200は、上述した実施の形態の桝本体200と同一形状であるので、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略することとする。
【0079】
図25を参照して、本変形例の桝蓋400Bは、所謂グレーチングである。桝蓋400Bは、受枠部300に取り付けられている。桝蓋400Bは、受枠部300に対して、
図30に示される開状態と、
図25に示される閉状態とを取り得るものである。桝蓋400Bは、前板部402と、後板部404と、2つの側板部406Bと、縦桟(図示せず)と、横桟(図示せず)とを有している。ここで、前板部402と、後板部404と、縦桟と、横桟については、上述した実施の形態の前板部402と、後板部404と、縦桟440と、横桟450と同一形状であるので、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略することとする。
【0080】
図26を参照して、本変形例の側板部406Bは、桝蓋400Bの第1水平方向における両端を夫々規定している。側板部406Bの夫々は、第1水平方向と直交する平板形状を有している。側板部406Bには、軸受け溝部420Bが夫々設けられている。即ち、桝蓋400Bには、軸受け溝部420Bが設けられている。
【0081】
図25に示されるように、軸受け溝部420Bは、第1水平方向と直交する第2水平方向においてロック部310及び被ロック部410のいずれからも離れて位置している。
【0082】
図25に示されるように、本変形例の軸受け溝部420Bは、第1位置P1と第2位置P2との間隔が広くなっている点を除いて、第1変形例の軸受け溝部420Aと概ね同じ構造を有している。よって、第1変形例と同じ部位については同一の参照符号を付して詳細な説明を省略することとする。
【0083】
図19に示されるように、軸受け溝部420Bは、移動規制溝部422Bと、移動ガイド溝部424とを有している。閉状態において、本変形例の移動規制溝部422Bは、第1変形例の移動規制溝部422Aと比較して、上下方向に長くなっている。移動規制溝部422Bは、移動阻止部4222Bを有している。閉状態において、移動阻止部4222Bは、第1変形例の移動阻止部4222と比較して、上下方向に長くなっている。なお、本変形例の移動ガイド溝部424は、第1変形例の移動ガイド溝部424と同一形状であり、詳細な説明は省略することとする。
【0084】
桝蓋400Bを開閉する操作及びこの開閉時の排水桝100Bの各部位の動きについては、上述の第1の変形例の排水桝100Aと概ね同じであり、詳細な説明は省略する。なお、
図25及び
図27を参照して、本変形例の排水桝100Bにおいては、第1変形例の排水桝100Aと比較して、第1位置P1と第2位置P2との間隔が広くなっていることから、閉状態の桝蓋400Bの前端付近を上方に引き上げて回動軸部320を第1位置P1から第2位置P2に移動する際の桝蓋400Bの前端の移動距離が長くなっている。
【0085】
(第3変形例)
図31に示されるように、第3変形例による排水桝100Cは、桝本体200と、桝蓋400Cとを備えている。ここで、本変形例の桝本体200は、上述した実施の形態の桝本体200と同一形状であるので、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略することとする。
【0086】
図31を参照して、本変形例の桝蓋400Cは、所謂グレーチングである。桝蓋400Cは、受枠部300に取り付けられている。桝蓋400Cは、受枠部300に対して、
図36に示される開状態と、
図31に示される閉状態とを取り得るものである。桝蓋400Cは、前板部402と、後板部404と、2つの側板部406Cと、縦桟(図示せず)と、横桟(図示せず)とを有している。ここで、前板部402と、後板部404と、縦桟と、横桟については、上述した実施の形態の前板部402と、後板部404と、縦桟440と、横桟450と同一形状であるので、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略することとする。
【0087】
図32を参照して、本変形例の側板部406Cは、桝蓋400Cの第1水平方向における両端を夫々規定している。側板部406Cの夫々は、第1水平方向と直交する平板形状を有している。側板部406Cには、軸受け溝部420Cが夫々設けられている。即ち、桝蓋400Cには、軸受け溝部420Cが設けられている。
【0088】
図31に示されるように、軸受け溝部420Cは、第1水平方向と直交する第2水平方向においてロック部310及び被ロック部410のいずれからも離れて位置している。
【0089】
図31に示されるように、本変形例の軸受け溝部420Cは、受枠部300に対して閉状態にある桝蓋400Cを第1水平方向外側から見た場合、横倒しの略V字形状を有している。本変形例の軸受け溝部420Cは、第1水平方向において側板部406Cを貫通する孔である。軸受け溝部420C内には、第1位置P1と、第2位置P2と、第3位置P3とが設けられている。
【0090】
図31に示されるように、本変形例の第1位置P1は、閉状態において、上下方向において第2位置P2及び第3位置P3のいずれよりも上方に位置している。閉状態において、第1位置P1は、前後方向において、第2位置P2よりも後方に位置している。閉状態において、第1位置P1は、前後方向において、第3位置P3よりも前方に位置している。
【0091】
図31に示されるように、本変形例の第2位置P2は、閉状態において、上下方向において第1位置P1よりも下方に位置している。閉状態において、第2位置P2は、前後方向において第1位置P1及び第3位置P3のいずれよりも前方に位置している。
【0092】
図31に示されるように、本変形例の第3位置P3は、閉状態において、上下方向において第1位置P1よりも下方に位置している。閉状態において、第3位置P3は、上下方向において第2位置P2と同じ位置に位置している。閉状態において、第3位置P3は、前後方向において第1位置P1及び第2位置P2のいずれよりも後方に位置している。
【0093】
図31に示されるように、軸受け溝部420C内には、第4位置P4が更に設けられている。本変形例の第4位置P4は、第2位置P2と共通である。なお、第1の変形例の軸受け溝部420Aと同様に、本変形例の軸受け溝部420C内には第5位置P5は設けられていない。
【0094】
図31に示されるように、軸受け溝部420Cは、移動規制溝部422Cと、移動ガイド溝部424とを有している。本変形例の移動ガイド溝部424は、第1の変形例の移動ガイド溝部424と同様な形状であり、詳細な説明は省略することとする。なお、本変形例の軸受け溝部420Cは、第1の変形例の軸受け溝部420Aと同様に、付加的移動規制溝部426を有していない。
【0095】
図31に示されるように、本変形例の移動規制溝部422Cは、第1位置P1から第2位置P2に向かって延びている。受枠部300に対して閉状態にある桝蓋400Cを第1水平方向外側から見た場合、移動規制溝部422Cは、前方且つ下方に傾いたU字状の縁を有している。閉状態において、移動規制溝部422Cは、前方且つ下方に延びている。移動規制溝部422Cの延びる方向と移動ガイド溝部424の延びる方向とがなす角度は、鋭角である。移動規制溝部422Cは、移動阻止部4222Cを有している。移動阻止部4222Cは、移動規制溝部422Cの第2水平方向における内端を規定している。即ち、移動阻止部4222Cは、移動規制溝部422Cの前後方向における後端を規定している。
【0096】
図31に示されるように、回動軸部320が移動規制溝部422C内の第1位置P1にあるとき、ロック部310は、第1水平方向及び第2水平方向の双方と直交する上下方向において被ロック部410の上側に位置しており、桝蓋400Cの開閉をロックしている。回動軸部320が移動規制溝部422C内にあるとき、受枠部300に対する桝蓋400Cの第2水平方向における移動が規制されている。具体的には、回動軸部320が移動規制溝部422C内にあるとき、回動軸部320は、前後方向において移動阻止部4222Cの前方に位置しつつ移動阻止部4222Cと対向しており、受枠部300に対して桝蓋400Cを前方に移動させようとすると、桝蓋400Cの移動阻止部4222Cが受枠部300の回動軸部320に後方から突き当るため、受枠部300に対する桝蓋400Cの前方への移動が規制されている。
【0097】
図31に示されるように、軸受け溝部420Cは、付加的移動阻止部421を有している。本変形例の付加的移動阻止部421は、閉状態において、上下方向において上方を向いている。閉状態において、付加的移動阻止部421は、軸受け溝部420Cの上下方向における下端を規定している。閉状態において、付加的移動阻止部421は、上下方向において、第1位置P1、第2位置P2、第3位置P3及び第4位置P4のいずれよりも下方に位置している。閉状態において、付加的移動阻止部421は、上下方向において移動規制溝部422Cの下方に位置している。閉状態において、付加的移動阻止部421Cは、前後方向において移動規制溝部422Cの前方に位置している。閉状態において、付加的移動阻止部421Cは、前後方向において移動ガイド溝部424の前端に位置している。
【0098】
(開操作)
閉状態の桝蓋400Cを開く操作及び排水桝100Cの各部位の動きについて以下に詳述する。
【0099】
まず
図31の閉状態にある排水桝100Cにおいて、ロック部310は上下方向において被ロック部410の上方に位置しつつ被ロック部410と対向している。即ち、この閉状態において、ロック部310及び被ロック部410は、桝蓋400Cが受枠部300に収容された状態をロックしている。また閉状態において、回動軸部320は移動規制溝部422C内の第1位置P1に位置している。即ち、閉状態においては、受枠部300に対する桝蓋400Cの第2水平方向における移動が規制されている。なお、上述のように、移動規制溝部422Cの延びる方向と移動ガイド溝部424の延びる方向とのなす角度が鋭角であることから、上述の実施形態及び変形例の排水桝100,100A,100Bと比較して、誤って桝蓋400Cが前方に移動してロック解除されてしまうことが更に避けられている。
【0100】
図31の閉状態において、桝蓋400Cの前端付近を上方且つ後方に持ち上げる。これにより、排水桝100は、
図33に示される状態となる。この状態において、回動軸部320は、軸受け溝部420C内の第2位置P2に位置している。またこの状態において、回動軸部320は、第2水平方向において移動阻止部4222Cと対向していないため、受枠部300に対して桝蓋400Cを前方に移動させることが可能となっている。更に、この状態において、回動軸部320は、上下方向において付加的移動阻止部421と接触している。
【0101】
この状態において、桝蓋400Cを前方に移動させる。これにより、排水桝100Cは、
図34に示される状態となる。この状態において、回動軸部320は、軸受け溝部420C内の第3位置P3に位置している。即ち、回動軸部320が軸受け溝部420C内の第2位置P2まで移動すると、上記規制が解除され、回動軸部320は第2位置P2から第3位置P3まで移動ガイド溝部424内を移動することができる。またこの状態において、ロック部310は、被ロック部410の上側から外れた位置に位置しており、桝蓋400Cが受枠部300に収容された状態のロックは解除されている。即ち、回動軸部320が第3位置P3にあるとき、ロック部310は被ロック部410の上側から外れた位置に位置しており、ロックが解除されて桝蓋400Cを開くことができる。
【0102】
その後、
図34の状態において、桝蓋400Cの後端を上方に持ち上げると、桝蓋400Cは、回動軸部320を軸として紙面に対して反時計回りに回転し、
図35の状態となる。この状態において、桝蓋400Cの上部4022と、受枠部300の前部302の端部3022とが干渉しており、桝蓋400Cの開き量が所定量PMに限定されている。即ち、回動軸部320が第3位置P3にあるとき、桝蓋400Cと受枠部300との干渉により桝蓋400Cの開き量が所定量PMに限定されている。
【0103】
図35の状態において、桝蓋400Cを後方に移動させると、回動軸部320は第4位置P4に移動し、桝蓋400Cと受枠部300との干渉が解消される。その後、回動軸部320を軸として桝蓋400Cを紙面に対して反時計回りに回転させると、桝蓋400Cは、開き量が所定量PMを超えて開くことができ、
図36の状態となる。即ち、回動軸部320を第4位置P4まで移動させると、上記干渉が解消され、所定量PMを超えて桝蓋400Cを開くことができる。
【0104】
上述のように、本変形例の排水桝100Cにおいては、回動軸部320が第3位置P3にあるとき、桝蓋400Cと受枠部300との干渉により桝蓋400Cの開き量が所定量PMに限定されており、回動軸部320を第4位置P4まで移動させると、上記干渉が解消され、所定量PMを超えて桝蓋400Cを開くことができる。これにより、本変形例の形態の排水桝100Cは、閉状態において、受枠部300の前部302と桝蓋400Cの前板部402との隙間が極力狭められており、この隙間から受枠部300内への土砂等の流入が極力避けられている。
【0105】
最後に、
図36の状態から回動軸部320を軸として桝蓋400Cを紙面に対して反時計回りに回転させて桝蓋400Cを受枠部300に対して直立させたうえで、桝蓋400Cを下方に移動させる。これにより、回動軸部320は第3位置P3に移動し、桝蓋400Cは受枠部300に対して開状態となり、桝蓋400Cの開操作が終了する。
【0106】
(閉操作)
開状態にある桝蓋400Cを受枠部300に対して閉じるためには、上述の開操作と逆の操作を行えばよい。
【0107】
(第4変形例)
図37に示されるように、第4変形例による排水桝100Dは、桝本体200Dと、桝蓋400Dとを備えている。
【0108】
図37に示されるように、本変形例の桝本体200Dは、受枠部300Dを備えている。受枠部300Dは、前部302Dと、後部304と、2つの側部306とを有している。ここで、本変形例の後部304及び側部306は、上述した実施の形態の後部304及び側部306と同一形状であるので、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略することとする。
【0109】
図37に示されるように、本変形例の前部302Dは、受枠部300Dの前後方向における前端を規定している。前部302Dは、前後方向と直交する平板形状を有している。前部302Dは、固定軸3024を有している。固定軸3024は、前部302Dの上端に位置している。
【0110】
図37に示されるように、本変形例の桝蓋400Dは、所謂グレーチングである。桝蓋400Dは、受枠部300Dに取り付けられている。桝蓋400Dは、受枠部300Dに対して、
図43に示される開状態と、
図37に示される閉状態とを取り得るものである。桝蓋400Dは、前板部402Dと、後板部404と、2つの側板部406Dと、縦桟(図示せず)と、横桟(図示せず)とを有している。ここで、後板部404と、縦桟と、横桟については、上述した実施の形態の後板部404と、縦桟440と、横桟450と同一形状であるので、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略することとする。
【0111】
図37に示されるように、本変形例の前板部402Dは、桝蓋400Dの前後方向における前端を規定している。前板部402Dは、板部4021と、補助的回動軸部4024とを有している。
【0112】
図37に示されるように、本変形例の板部4021は、前後方向と直交する平板形状を有している。板部4021は、前板部402Dの前後方向における後端を規定している。
【0113】
図37に示されるように、本変形例の補助的回動軸部4024は、板部4021の上端から前方に延びている。
【0114】
図38を参照して、本変形例の側板部406Dは、桝蓋400Dの第1水平方向における両端を夫々規定している。側板部406Dの夫々は、第1水平方向と直交する平板形状を有している。側板部406Dには、軸受け溝部420Dが夫々設けられている。即ち、桝蓋400Dには、軸受け溝部420Dが設けられている。
【0115】
図37に示されるように、軸受け溝部420Dは、第1水平方向と直交する第2水平方向においてロック部310及び被ロック部410のいずれからも離れて位置している。
【0116】
図37に示されるように、本変形例の軸受け溝部420Dは、第1水平方向において側板部406Dを貫通する孔である。軸受け溝部420D内には、第1位置P1と、第2位置P2と、第3位置P3とが設けられている。
【0117】
図37に示されるように、本変形例の第1位置P1は、桝蓋400Dが受枠部300Dに対して閉状態にある場合、上下方向において第2位置P2及び第3位置P3のいずれよりも上方に位置している。閉状態において、第1位置P1は、第2水平方向において第2位置P2と同じ位置に位置している。閉状態において、第1位置P1は、前後方向において第3位置P3よりも前方に位置している。
【0118】
図37に示されるように、本変形例の第2位置P2は、閉状態において、上下方向において第1位置P1よりも下方に位置している。閉状態において、第2位置P2は、上下方向において第3位置P3と同じ位置に位置している。閉状態において、第2位置P2は、前後方向において第3位置P3よりも前方に位置している。
【0119】
図37に示されるように、本変形例の第3位置P3は、閉状態において、上下方向において第1位置P1よりも下方に位置している。閉状態において、第3位置P3は、前後方向において第1位置P1及び第2位置P2のいずれよりも後方に位置している。
【0120】
図11に示されるように、軸受け溝部420D内には、第4位置P4が更に設けられている。本変形例の第4位置P4は、第2位置P2とは別である。
【0121】
図37に示されるように、本変形例の第4位置P4は、閉状態において、上下方向において、第1位置P1、第2位置P2及び第3位置P3のいずれよりも下方に位置している。閉状態において、第4位置P4は、前後方向において、第1位置P1、第2位置P2及び第3位置P3のいずれよりも前方に位置している。
【0122】
図37に示されるように、軸受け溝部420D内には、屈曲位置PBが更に設けられている。
【0123】
図37に示されるように、本変形例の屈曲位置PBは、閉状態において、上下方向において、第1位置P1、第2位置P2及び第3位置P3のいずれよりも下方に位置している。閉状態において、屈曲位置PBは、上下方向において第4位置P4と同じ位置に位置している。閉状態において、屈曲位置PBは、前後方向において、第1位置P1、第2位置P2及び第4位置P4のいずれよりも後方に位置している。閉状態において、屈曲位置PBは、前後方向において第3位置P3よりも前方に位置している。
【0124】
図38に示されるように、軸受け溝部420Dは、移動規制溝部422Dと、移動ガイド溝部424Dとを有している。
【0125】
図37に示されるように、本変形例の移動規制溝部422Dは、第1位置P1から第2位置P2に向かって延びている。受枠部300Dに対して閉状態にある桝蓋400Dを第1水平方向外側から見た場合、移動規制溝部422Dは、上下逆転したU字状の縁を有している。閉状態において、移動規制溝部422Dは、上下方向に延びている。移動規制溝部422Dは、移動阻止部4222Dを有している。移動阻止部4222Dは、移動規制溝部422Dの第2水平方向における内端を規定している。即ち、移動阻止部4222Dは、移動規制溝部422Dの前後方向における後端を規定している。
【0126】
図37に示されるように、回動軸部320が移動規制溝部422D内の第1位置P1にあるとき、ロック部310は、第1水平方向及び第2水平方向の双方と直交する上下方向において被ロック部410の上側に位置しており、桝蓋400Dの開閉をロックしている。回動軸部320が移動規制溝部422D内にあるとき、受枠部300Dに対する桝蓋400Dの第2水平方向における移動が規制されている。具体的には、回動軸部320が移動規制溝部422D内にあるとき、回動軸部320は、前後方向において移動阻止部4222Dの前方に位置しつつ移動阻止部4222Dと対向しており、受枠部300Dに対して桝蓋400Dを前方に移動させようとすると、桝蓋400Dの移動阻止部4222Dが受枠部300Dの回動軸部320に後方から突き当るため、受枠部300Dに対する桝蓋400Dの前方への移動が規制されている。
【0127】
図37に示されるように、本実施の形態の移動ガイド溝部424Dは、移動規制溝部422Dと連通していると共に、第2位置P2から第3位置P3まで延びている。閉状態において、移動ガイド溝部424Dは、第2水平方向、即ち前後方向に延びている。移動規制溝部422Dの延びる方向と移動ガイド溝部424Dの延びる方向とがなす角度は、直角である。
【0128】
図37に示されるように、軸受け溝部420Dは、第1付加的移動ガイド溝部427と、第2付加的移動ガイド溝部428とを更に有している。
【0129】
図37に示されるように、本変形例の第1付加的移動ガイド溝部427は、第3位置P3において移動ガイド溝部424Dと連通している。第1付加的移動ガイド溝部427は、第3位置P3から屈曲位置PBまで延びている。移動ガイド溝部424Dの延びる方向と第1付加的移動ガイド溝部427の延びる方向とがなす角度は、鋭角である。
【0130】
図37に示されるように、本変形例の第2付加的移動ガイド溝部428は、屈曲位置PBにおいて第1付加的移動ガイド溝部427と連通している。閉状態において、第2付加的移動ガイド溝部428は、第2水平方向、即ち前後方向に延びている。第2付加的移動ガイド溝部428は、屈曲位置PBから第4位置P4まで延びている。第1付加的移動ガイド溝部427の延びる方向と第2付加的移動ガイド溝部428の延びる方向とがなす角度は、鈍角である。
【0131】
(開操作)
受枠部300Dに対して桝蓋400Dが閉じられた閉状態において、桝蓋400Dを開く操作及び排水桝100Dの各部位の動きについて以下に詳述する。
【0132】
まず
図37の閉状態にある排水桝100Dにおいて、ロック部310は上下方向において被ロック部410の上方に位置しつつ被ロック部410と対向している。即ち、この閉状態において、ロック部310及び被ロック部410は、桝蓋400Dが受枠部300Dに収容された状態をロックしている。また閉状態において、回動軸部320は移動規制溝部422D内の第1位置P1に位置している。即ち、閉状態においては、受枠部300Dに対する桝蓋400Dの第2水平方向における移動が規制されている。なお、上述のように、移動規制溝部422Dの延びる方向と移動ガイド溝部424Dの延びる方向とのなす角度が直角であることから、誤って桝蓋400Dが前方に移動してロック解除されてしまうことが避けられている。
【0133】
図37の閉状態において、桝蓋400Dの前端付近を上方に持ち上げる。これにより、排水桝100Dは、
図39に示される状態となる。この状態において、回動軸部320は、軸受け溝部420D内の第2位置P2に位置している。またこの状態において、回動軸部320は、第2水平方向において移動阻止部4222Dと対向していないため、受枠部300Dに対して桝蓋400Dを前方に移動させることが可能となっている。
【0134】
図39の状態において、桝蓋400Dを前方に移動させる。これにより、排水桝100Dは、
図40に示される状態となる。この状態において、回動軸部320は、軸受け溝部420D内の第3位置P3に位置している。即ち、回動軸部320が軸受け溝部420D内の第2位置P2まで移動すると、上記規制が解除され、回動軸部320は第2位置P2から第3位置P3まで移動ガイド溝部424D内を移動することができる。またこの状態において、ロック部310は、被ロック部410の上側から外れた位置に位置しており、桝蓋400Dが受枠部300Dに収容された状態のロックは解除されている。即ち、回動軸部320が第3位置P3にあるとき、ロック部310は被ロック部410の上側から外れた位置に位置しており、ロックが解除されて桝蓋400Dを開くことができる。なお、この状態において、桝蓋400Dの補助的回動軸部4024は、受枠部300Dの固定軸3024に対して隙間を開けて上方に位置している。
【0135】
その後、
図40の状態において、桝蓋400Dの後端を上方に持ち上げると、桝蓋400Dの補助的回動軸部4024は受枠部300Dの固定軸3024に接触し、桝蓋400Dは、補助的回動軸部4024及び受枠部300Dの固定軸3024を軸として紙面に対して反時計回りに回転し、回動軸部320が屈曲位置PBまで移動して、
図41の状態となる。この状態から、桝蓋400Dの後端を上方に持ち上げて桝蓋400Dを開けようとしても、補助的回動軸部4024と固定軸3024との干渉、及び回動軸部320と軸受け溝部420Dの縁との干渉により、桝蓋400Dを更に開けることが困難となる。
【0136】
図41の状態において、桝蓋400Dを後方且つ上方に移動させると、回動軸部320は軸受け溝部420D内において屈曲位置PBから第4位置P4に移動し、
図42の状態となる。これにより、補助的回動軸部4024は、固定軸3024の後方に移動するため、桝蓋400Dと受枠部300Dとの干渉が解消されて桝蓋400Dを更に開けることができるようになる。
【0137】
最後に、
図42の状態において、回動軸部320を軸として桝蓋400Dを紙面に対して反時計回りに回転させると、排水桝100Dは、
図43の状態となる。即ち、桝蓋400Dは受枠部300Dに対して開状態となり、桝蓋400Dの開操作が終了する。
【0138】
(閉操作)
開状態(
図43参照)にある桝蓋400Dを受枠部300Dに対して閉じるためには、上述の開操作と逆の操作を行えばよい。
【0139】
以上、本発明について複数の実施の形態を掲げて具体的に説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0140】
本実施の形態及び本変形例の排水桝100,100A,100B,100C,100Dは、橋梁用として使用されるものであるが、本発明はこれに限定されず、排水桝100,100A,100B,100C,100Dを道路の側溝に適用してもよい。
【0141】
本実施の形態及び本変形例の桝蓋400,400A,400B,400C,400Dは、所謂グレーチングであったが、本発明はこれに限定されず、桝蓋400,400A,400B,400C,400Dは、目皿を用いて構成されていてもよい。
【0142】
本実施の形態及び本変形例の排水桝100,100A,100B,100C,100Dにおいて、受枠部300,300Dには、回動軸部320が設けられており、桝蓋400,400A,400B,400C,400Dには、軸受け溝部420,420A,420B,420C,420Dが設けられていたが、本発明はこれに限定されず、受枠部300,300Dに軸受け溝部420,420A,420B,420C,420Dが設けられており、桝蓋400,400A,400B,400C,400Dに回動軸部320が設けられていてもよい。即ち、桝蓋400,400A,400B,400C,400D及び受枠部300,300Dの一方には、第1水平方向に延びる回動軸部320が設けられており、桝蓋400,400A,400B,400C,400D及び受枠部300,300Dの残りの一方には、回動軸部320を受容する軸受け溝部420,420A,420B,420C,420Dが設けられていればよい。なお、排水溝600に排水桝100,100A,100B,100C,100Dを設置した後、受枠部300,300Dの外側はアスファルト舗装されるため、受枠部300,300Dに軸受け溝部420,420A,420B,420C,420Dが設けられており、且つ、桝蓋400,400A,400B,400C,400Dに回動軸部320が設けられている排水桝100,100A,100B,100C,100Dを排水溝600に設置した場合、受枠部300,300Dの軸受け溝部420,420A,420B,420C,420Dに挿入された桝蓋400,400A,400B,400C,400Dの回動軸部320と、アスファルト舗装とが干渉するという問題が生じる。ここで、受枠部300,300Dの軸受け溝部420,420A,420B,420C,420Dの第1水平方向外側にカバー等を設けることにより、上記問題は解決できる。しかしながら、このようなカバーを設けた場合には、コスト高となることや、排水桝100,100A,100B,100C,100Dに流入した土砂等がカバーの内側に堆積し、このカバー内に堆積した土砂等の除去が困難であるという、新たな問題が生じる。よって、本実施の形態及び本変形例のように、回動軸部320が受枠部300,300Dに設けられており、軸受け溝部420,420A,420B,420C,420Dが桝蓋400,400A,400B,400C,400Dに設けられている構成がより好ましい。
【0143】
本実施の形態及び本変形例の軸受け溝部420,420A,420B,420C,420Dは、第1水平方向において側板部406,406A,406B,406C,406Dを貫通する孔であったが、本発明はこれに限定されず、軸受け溝部420,420A,420B,420C,420Dは、第1水平方向において側板部406,406A,406B,406C,406Dを貫通していなくてもよく、第1水平方向内側に凹んだ凹部であればよい。このように構成された軸受け溝部420,420A,420B,420C,420Dを備えた排水桝100,100A,100B,100C,100Dにおいても、本実施の形態及び本変形例の排水桝100,100A,100B,100C,100Dと同様の効果を享受することができる。
【符号の説明】
【0144】
10 排水構造体
100,100A、100B,100C,100D 排水桝
200,200D 桝本体
300,300D 受枠部
302,302D 前部
3022 端部
3024 固定軸
304 後部
3042 後側平板部
3044 凸部
306 側部
3062 平板部
308 底部
310 ロック部
320 回動軸部
400,400A,400B,400C,400D 桝蓋
402,402D 前板部
4021 板部
4024 補助的回動軸部
4022 上部
404 後板部
4042 孔
406,406A,406B,406C,406D 側板部
408 底面
410 被ロック部
420,420A,420B,420C,420D 軸受け溝部
421 付加的移動阻止部
422,422B,422C,422D 移動規制溝部
4222,4222B,4222C,4222D 移動阻止部
424,424D 移動ガイド溝部
426 付加的移動規制溝部
4262 付加的移動阻止部
427 第1付加的移動ガイド溝部
428 第2付加的移動ガイド溝部
440 縦桟
450 横桟
600 排水溝
610 集水ピット
620 排水管
P1 第1位置
P2 第2位置
P3 第3位置
P4 第4位置
P5 第5位置
PB 屈曲位置
PM 所定量