(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-24
(45)【発行日】2024-07-02
(54)【発明の名称】仮設資機材の管理システム、その制御方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/08 20120101AFI20240625BHJP
G06Q 30/0645 20230101ALI20240625BHJP
【FI】
G06Q50/08
G06Q30/0645
(21)【出願番号】P 2022183824
(22)【出願日】2022-11-17
(62)【分割の表示】P 2018110470の分割
【原出願日】2018-06-08
【審査請求日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】P 2017114478
(32)【優先日】2017-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】597144484
【氏名又は名称】ジー・オー・ピー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117857
【氏名又は名称】南林 薫
(72)【発明者】
【氏名】千田 豊治
【審査官】渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-134774(JP,A)
【文献】特開2016-81069(JP,A)
【文献】特開2002-259673(JP,A)
【文献】米国特許第6785658(US,B1)
【文献】特開2006-178845(JP,A)
【文献】特開2006-221529(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の携帯型情報端末とサーバとが通信可能に構成される仮設資機材の管理システムであって、
第1の携帯型情報端末は、
所定の作業現場にレンタルのために納品する仮設資機材に付帯された個体識別情報を取得して、取得した個体識別情報を前記サーバに送信し、
前記サーバは、
前記所定の作業現場の情報と、前記第1の携帯型情報端末から送信された仮設資機材の個体識別情報と、前記所定の作業現場に仮設資機材を納品する複数のレンタル会社のうち前記仮設資機材を所有するレンタル会社の情報と、を関連付けて管理するように制御するサーバ側制御手段を有
し、
前記サーバ側制御手段は、
前記所定の作業現場に仮設資機材を納品する複数のレンタル会社ごとに、前記所定の作業現場に納品されている仮設資機材の数を集計するように制御し、
第2の携帯型情報端末は、
前記サーバ側制御手段により集計された集計情報に基づいて、前記所定の作業現場かつレンタル会社ごとに、前記所定の作業現場に納品されている仮設資機材の数を表示する端末側表示手段を有することを特徴とする仮設資機材の管理システム。
【請求項2】
前記サーバ側制御手段は、
前記第2の携帯型情報端末から、ユーザの操作に応じて送信された現場IDの情報に基づいて、前記所定の作業現場を特定することを特徴とする請求項
1に記載の仮設資機材の管理システム。
【請求項3】
前記サーバ側制御手段は、
前記所定の作業現場の情報と、前記仮設資機材の個体識別情報と、前記仮設資機材を所有するレンタル会社の情報とに加えて、前記仮設資機材を前記所定の作業現場で使用する業者の情報を関連付けて管理するように制御することを特徴とする請求項1
または2に記載の仮設資機材の管理システム。
【請求項4】
前記サーバ側制御手段は、
前記仮設資機材の一つ一つに対して、前記仮設資機材を前記所定の作業現場で使用する業者の情報を関連付けて管理するように制御することを特徴とする請求項
3に記載の仮設資機材の管理システム。
【請求項5】
前記複数の携帯型情報端末と前記サーバとに加えて、仮設資機材の発注に応じて仮設資機材の商品名と、仮設資機材を使用する業者の情報とを含む発注情報を前記サーバに送信する情報処理装置を備え、
前記情報処理装置は、
前記サーバから送信される情報に基づいて、前記作業現場ごとに管理され、かつ前記所定の作業現場に納品されている前記仮設資機材の商品名および数を表示する情報処理側表示手段を有することを特徴とする請求項
3または
4に記載の仮設資機材の管理システム。
【請求項6】
第3の携帯型情報端末は、
前記所定の作業現場にレンタルされて戻ってきた仮設資機材に付帯された個体識別情報を取得して、取得した個体識別情報を前記サーバに送信し、
前記サーバ側制御手段は、
前記作業現場の情報と、前記第3の携帯型情報端末から送信された仮設資機材の個体識別情報との関連付けを解除して管理するように制御することを特徴とする請求項1ないし
5の何れか1項に記載の仮設資機材の管理システム。
【請求項7】
複数の携帯型情報端末とサーバとが通信可能に構成される仮設資機材の管理システムにおける制御方法であって、
第1の携帯型情報端末は、
所定の作業現場にレンタルのために納品する仮設資機材に付帯された個体識別情報を取得して、取得した個体識別情報を前記サーバに送信し、
前記サーバは、
前記所定の作業現場の情報と、前記第1の携帯型情報端末から送信された仮設資機材の個体識別情報と、前記所定の作業現場に仮設資機材を納品する複数のレンタル会社のうち前記仮設資機材を所有するレンタル会社の情報と、を関連付けて管理するように制御するサーバ側制御ステップを有し、
前記サーバ側制御ステップでは、
前記所定の作業現場に仮設資機材を納品する複数のレンタル会社ごとに、前記所定の作業現場に納品されている仮設資機材の数を集計するように制御し、
第2の携帯型情報端末は、
前記サーバ側制御ステップにより集計された集計情報に基づいて、前記所定の作業現場かつレンタル会社ごとに、前記所定の作業現場に納品されている仮設資機材の数を表示する端末側表示ステップを有することを特徴とする仮設資機材の管理システムの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮設資機材の管理システム、その制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
建設会社等にレンタルされた仮設資機材は、建設会社から工事を請け負った業者(協力会社)ごとに使用者を定めて、各業者が作業現場において使用する。
【0003】
特許文献1に開示された仮設資材のレンタルシステムでは、仮設資材にICタグを取り付け管理している。仮設資材に取り付けられたICタグは、各機能ごとの管理コンピュータに接続されたリーダによって読み取られる。各機能ごとの管理コンピュータは、読み取ったICタグを特定する情報を、管理センサの管理コンピュータに送信することで仮設資材を管理している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、複数のレンタル会社からレンタルする場合であっても、作業現場における仮設資機材を容易に管理することができる仮設資機材の管理システム等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の仮設資機材の管理システムは、複数の携帯型情報端末とサーバとが通信可能に構成される仮設資機材の管理システムであって、第1の携帯型情報端末は、所定の作業現場にレンタルのために納品する仮設資機材に付帯された個体識別情報を取得して、取得した個体識別情報を前記サーバに送信し、前記サーバは、前記所定の作業現場の情報と、前記第1の携帯型情報端末から送信された仮設資機材の個体識別情報と、前記所定の作業現場に仮設資機材を納品する複数のレンタル会社のうち前記仮設資機材を所有するレンタル会社の情報と、を関連付けて管理するように制御するサーバ側制御手段を有し、前記サーバ側制御手段は、前記所定の作業現場に仮設資機材を納品する複数のレンタル会社ごとに、前記所定の作業現場に納品されている仮設資機材の数を集計するように制御し、第2の携帯型情報端末は、前記サーバ側制御手段により集計された集計情報に基づいて、前記所定の作業現場かつレンタル会社ごとに、前記所定の作業現場に納品されている仮設資機材の数を表示する端末側表示手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、複数のレンタル会社からレンタルする場合であっても、作業現場における仮設資機材を容易に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態に係る管理システムのシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】スマートフォンの構成の一例を示す図である。
【
図5】納品された仮設資機材としての運搬台車の一例を示す図である。
【
図10】棚卸の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図11】アプリケーションのトップ画面を示す図である。
【
図17】業者変更の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図20】ラベル印刷の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図22】第3実施形態に係る管理システムのシステム構成の一例を示す図である。
【
図23】出庫の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図25】スマートフォンの画面の一例を示す図である。
【
図26】入庫の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図28】スマートフォンの画面の一例を示す図である。
【
図29】スマートフォンの画面の一例を示す図である。
【
図30】スマートフォンの画面等一例を示す図である。
【
図31】スマートフォンの画面等一例を示す図である。
【
図32】スマートフォンの画面の一例を示す図である。
【
図33】スマートフォンの画面等一例を示す図である。
【
図34】スマートフォンの画面等一例を示す図である。
【
図35】スマートフォンの画面の一例を示す図である。
【
図36】スマートフォンの画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
以下、本実施形態に係る仮設資機材の管理システム(以下、管理システム10という)について図面を参照して説明する。ここで、仮設資機材とは、工事をするときに作業現場で作業者が使用する物品である。本実施形態では、仮設資機材として主に運搬台車を例にして説明する。ただし、仮設資機材は作業現場で管理が必要なものであれば、どのような物品であってもよい。例えば、仮設資機材には、作業台や、フォークリスト等の重機も含まれる。
図1は、本実施形態の管理システム10のシステム構成の一例を示す図である。
本実施形態の管理システム10は主に、作業現場およびレンタル会社に配置されたり設置されたりする。作業現場には工事を請け負った元請としての建設会社の作業者、および、建設会社から所定の工事を請け負った複数の業者(協力会社)の作業者等が存在する。ここで、建設会社は作業現場の工事の内容および工事の規模に応じて必要な仮設資機材をレンタル会社に発注し、納品された仮設資機材を使用する業者を定めて、作業現場で使用させる。一方、レンタル会社は、建築会社からの発注に応じた仮設資機材を納品する。レンタル会社は、納品するときに建築会社からの発注に応じて仮設資機材の一つ一つと当該仮設資機材を使用する業者とを紐付けして管理する。
【0010】
作業現場には、携帯型情報端末としてのスマートフォン100と、印刷装置としてのラベル印刷機400がある。スマートフォン100と、ラベル印刷機400とは、仮設資機材を使用する業者の担当者が作業現場で操作することを想定している。また、スマートフォン100は、業者の担当者あるいは業者自体が所有するものを想定している。また、ラベル印刷機400は、レンタル会社が貸出したり、業者の担当者あるいは業者自体が所有したりするものを想定している。
更に、作業現場には、情報処理装置としてのPC(パーソナルコンピュータ)300がある。PC300は、建設会社の現場監督等の担当者が操作することを想定しており、建設会社の現場監督等の担当者が所有するものを想定している。
【0011】
一方、レンタル会社には、サーバとしての管理サーバ200が設置される。なお、管理サーバ200は、複数の情報処理装置を含むクラウドシステムで構成してもよい。クラウドシステムとは、ネットワークを介して接続された複数の情報処理装置を含み、これらの情報処理装置が相互に連携して処理を行うことで、様々な機能を提供することができるシステムである。
スマートフォン100および管理サーバ200はインターネット等のネットワーク500を介して通信可能に接続される。また、PC300および管理サーバ200はインターネット等のネットワーク500を介して通信可能に接続される。
【0012】
図2は、スマートフォン100の構成の一例を示す図である。
スマートフォン100は、制御部101、撮像部102、不揮発性メモリ103、揮発性メモリ104、操作部105、表示部106、記録媒体107、通信部108、近距離無線通信部109、GPS受信機110、高度計111等を備える。
制御部101は、操作部105を介した操作に応じて基本的なソフトウェアであるOS(オペレーティングシステム)を実行することでスマートフォン100の各部を制御する。また、制御部101は、OSと協働してアプリケーション(以下、アプリという)を実行することで、後述するフローチャートの処理を実現する。制御部101は、端末側制御手段の一例に対応する。
【0013】
撮像部102は、レンズおよび撮像素子を備え、被写体像を撮影する。撮像部102は操作部105を介した操作に応じて仮設資機材に付帯された2次元コードを撮影することができる。撮像部102は、撮影手段の一例に対応する。
不揮発性メモリ103は、電気的に消去および記録可能なメモリである。不揮発性メモリ103には、OSおよびアプリ(プログラム)等が格納される。揮発性メモリ104は、制御部101の作業領域として用いられるメモリである。
操作部105は、ユーザからの指示を受け付ける。操作部105には、表示部106と一体で構成されるタッチパネルが含まれる。表示部106は、ユーザとの間で対話的に操作できるように表示アイテム等を表示する。このように、操作部105および表示部106によってユーザはスマートフォン100を直感的に操作することができる。
記録媒体107は、スマートフォン100に着脱可能あるいはスマートフォン100に内蔵された記録メディアである。記録媒体107は、例えばSDカードである。
【0014】
通信部108は、ネットワーク500を介して管理サーバ200との間でデータを送受信するためのインターフェースである。通信部108は、端末側送信手段および端末側受信手段の一例に対応する。
近距離無線通信部109は、ネットワーク500を介さずラベル印刷機400との間でデータを送受信するためのインターフェースである。近距離無線通信部109は、例えば、無線LANによる通信プロトコル、Bleutooth(登録商標)による通信プロトコルにより通信を実現することができる。
【0015】
GPS受信機110は、複数の衛星から電波を受信する。制御部101はGPS受信機110が受信した電波に基づいて緯度経度を算出することで、スマートフォン100の存在する位置情報を取得することができる。ただし、制御部101は通信部108を介してネットワーク500(例えば基地局)から緯度経度の情報を取得してもよい。制御部101は、緯度経度の情報を取得する取得手段の一例に対応する。
高度計111は、気圧から高度を計測する。制御部101は高度計111から高度の情報を受け取ることによりスマートフォン100の存在する位置情報を取得することができる。ただし、制御部101はGPS受信機110が受信した電波あるいはネットワーク500(例えば基地局)から受信した位置情報から高度を算出することで高度の情報を取得してもよい。制御部101は、高度の情報を取得する取得手段の一例に対応する。
【0016】
図3は、管理サーバ200の構成の一例を示す図である。
管理サーバ200は、制御部201、不揮発性メモリ202、揮発性メモリ203、操作部204、表示部205、データベース206、通信部207等を備える。
制御部201は、不揮発性メモリ202に格納されたプログラムを実行することで管理サーバ200の各部を制御する。また、制御部201は、不揮発性メモリ202に格納されたプログラムを実行することで、後述するフローチャートの処理を実現する。制御部201は、サーバ側制御手段の一例に対応する。
【0017】
不揮発性メモリ202は、電気的に消去および記録可能なメモリである。不揮発性メモリ202には、制御部201が実行するプログラム等が格納される。揮発性メモリ203は、制御部201の作業領域として用いられるメモリである。
操作部204は、ユーザからの指示を受け付ける。操作部204は、例えばキーボード、マウス等である。表示部205は、制御部201により実行された結果を表示する。表示部205は、例えば、液晶ディスプレイ等である。
データベース206は、管理システム10を実現する上で必要なデータベースが格納される。データベース206には、個体識別番号DB、商品管理DB、現場DB、納品伝票DB等が格納される。なお、データベース206は、データベースサーバとして構成してもよい。データベース206は、記録手段の一例に対応する。
通信部207は、ネットワーク500を介してスマートフォン100あるいはPC300との間でデータを送受信するためのインターフェースである。通信部207は、サーバ側送信手段およびサーバ側受信手段の一例に対応する。
【0018】
図4は、PC300の構成の一例を示す図である。
PC300は、制御部301、不揮発性メモリ302、揮発性メモリ303、操作部304、表示部305、記録媒体306、通信部307等を備える。PC300は、例えばモバイル型PCを用いることができる。
制御部301は、不揮発性メモリ302に格納されたプログラムを実行することでPC300の各部を制御する。また、制御部301は、不揮発性メモリ302に格納されたプログラムを実行することで、後述するフローチャートの処理を実現する。
【0019】
不揮発性メモリ302は、電気的に消去および記録可能なメモリである。不揮発性メモリ302には、制御部301が実行するプログラム等が格納される。揮発性メモリ303は、制御部301の作業領域として用いられるメモリである。
操作部304は、ユーザからの指示を受け付ける。操作部304は、例えばキーボード、マウス等である。表示部305は、制御部301により実行された結果を表示する。表示部305は、例えば、液晶ディスプレイ等である。
記録媒体306は、各種のデータが格納される。
通信部307は、ネットワーク500を介してスマートフォン100あるいは管理サーバ200との間でデータを送受信するためのインターフェースである。通信部307は、受信手段の一例に対応する。
【0020】
次に、本実施形態の管理システム10を実現するために前提となる構成について説明する。
図5は、納品された仮設資機材としての運搬台車20の一例を示す図である。
運搬台車20には、個体識別プレート30と業者ラベル40とが、作業現場の作業者が確認できる位置に付帯されている。
個体識別プレート30は、レンタル会社が仮設資機材に固定するプレートである。個体識別プレート30には、2次元コード31と個体識別番号32とが表記される。2次元コード31および個体識別番号32は、仮設資機材を識別するための個体識別情報の一例に対応する。ここで、2次元コード31と個体識別番号32とは同一の情報である。すなわち、2次元コード31を数字で表記すると個体識別番号32で表すことができ、逆に個体識別番号32をコードで表記すると2次元コード31で表すことができる。2次元コード31および個体識別番号32は、当該仮設資機材が製造されてから廃棄されるまで変更されずに同一である。また、2次元コード31および個体識別番号32は、当該仮設資機材に対して一意に付与され、異なる仮設資機材に同一の2次元コード31および個体識別番号32が付与されることがない。したがって、2次元コード31および個体識別番号32によって、仮設資機材を一つに特定することができる。また、2次元コード31および個体識別番号32は当該仮設資機材が廃棄されるまで同一であることから、個体識別プレート30は通常の使用では離脱しないように仮設資機材に固定される。
【0021】
図6は、個体識別番号が管理される個体識別番号DB600の一例を示す図である。
個体識別番号DB600は、管理サーバ200のデータベース206に格納される。
個体識別番号601は、当該仮設資機材の商品名602と、当該仮設資機材の製造年603と、当該仮設資機材の製造先604と、シリアルナンバー605の情報が含まれる。ここでは、例えば、個体識別番号「03514S1234」には、商品名「運搬台車1200タイプ」、製造年「2014年」、製造先「***工場」、シリアルナンバー「1234」の情報が含まれる。このように個体識別番号601によって仮設資機材を一つに特定することができると共に、個体識別番号DB600を参照することで商品名、製造年および製造先の情報を把握することができる。
【0022】
図5に戻り、業者ラベル40について説明する。業者ラベル40は、当該仮設資機材を作業現場に納品するときにレンタル会社が貼り付ける。業者ラベル40は、作業現場で当該仮設資機材を使用している業者を識別できるように貼るラベルである。業者ラベル40には、仮設資機材の商品名41と、建設会社の名称42と、仮設資機材を使用する業者43と、QRコード(登録商標)44と、伝票明細番号45とが表記される。QRコード44と伝票明細番号45とは同一の情報である。すなわち、QRコード44を数字で表記すると伝票明細番号45で表すことができ、逆に伝票明細番号45をコードで表記するとQRコード44で表すことができる。
ここで、レンタル会社が建設会社から仮設資機材のレンタルの発注を受け、業者ラベル40を仮設資機材に貼り付けて納品するまでの流れについて簡単に説明する。
まず、レンタル会社では建設会社からの発注に応じて受注伝票を作成し、作成した受注伝票に応じた仮設資機材を倉庫から用意して出庫の準備を行う。建設会社の発注には、建設会社の名称、現場名、仮設資機材の商品名、数量、および、出庫日等の情報が含まれる。また、仮設資機材を使用する業者が決定されている場合には、業者名の情報も含まれる。
【0023】
次に、レンタル会社は、仮設資機材の納品に向けて納品伝票を作成する。
図7は、作成途中の納品伝票700の一例を示す図である。
納品伝票700には、受注番号、受注日、出庫日、建設会社名、現場名が含まれる。また、納品伝票700の明細項目には、項目番号701、商品コード702、仮設資機材の商品名703、数量704、業者名705、個体識別番号706が含まれる。なお、商品コード702は、仮設資機材の商品名を数字で表したものである。ここでは、出庫までは何れの個体識別番号の仮設資機材が出庫されるか分からないために、作成途中の納品伝票700は個体識別番号706が空欄のままである。
次に、レンタル会社は、作成途中の納品伝票700の情報を用いて仮設資機材に貼り付ける業者ラベル40を作成する。すなわち、レンタル会社は、作成途中の納品伝票700の情報から、業者ラベル40の商品名41、建設会社の名称42、業者43を印刷する。また、業者ラベル40のQRコード44、および、伝票明細番号45は、作成途中の納品伝票700の受注番号、項目番号701等に基づいて表記する。例えば、
図5に示す伝票明細番号45の数字は、
図7に示す伝票番号「333444」の項目番号「1」番目のものであることを示している。すなわち、伝票明細番号45の数字は、伝票ごと、かつ、各伝票の1行ごとに付加される一意の数字である。レンタル会社は、印刷した業者ラベル40を実際に出庫する仮設資機材に貼り付ける。したがって、
図5に示すように、仮設資機材には個体識別プレート30と、業者ラベル40とが付帯された状態となる。
【0024】
次に、レンタル会社は、出庫する仮設資機材に付帯された、個体識別プレート30の2次元コード31と、業者ラベル40のQRコード44とをコードリーダを用いて読み込み、管理サーバ200に送信する。したがって、管理サーバ200の制御部201は、当該仮設資機材の個体識別番号と、伝票詳細番号とを受信する。制御部201は、伝票詳細番号から作成途中の納品伝票700を抽出する。また、制御部201は、伝票詳細番号から項目番号を特定して、特定した項目番号の空欄の個体識別番号706に、受信した個体識別番号を出力する。レンタル会社は、出庫する仮設資機材の全てについて、個体識別プレート30の2次元コード31と、業者ラベル40のQRコード44とを読み込むことで、制御部201は、
図7の矢印で示したように個体識別番号706に受信した個体識別番号を出力する。個体識別番号を出力することで、納品伝票700が完成する。また、このとき、使用する業者は業者名705によって明らかになっていることから、個体識別番号に対応する仮設資機材と、使用する業者とが紐付けられる。レンタル会社は、個体識別プレート30の2次元コード31と、業者ラベル40のQRコード44とが付帯された仮設資機材を出庫して、発注先の建設会社に完成させた納品伝票700と共に納品する。なお、管理サーバ200の制御部201は、完成した納品伝票を納品伝票DBに記録して、データベース206で管理する。
【0025】
また、レンタル会社の管理サーバ200は、完成された納品伝票700に基づいて現場ごとに商品管理DBを作成して、データベース206で管理する。
図8は、商品管理DB800の一例を示す図である。
商品管理DB800は、商品コード801、商品名802、出庫日803、入庫日804、業者名805、個体識別番号806、出庫数807、入庫数808、紛失数809、残数810等が記録される。なお、入庫日804とは、当該個別識別番号に対応する仮設資機材がレンタルを終えて、レンタル会社に戻った月日を示している。ここでは、何れの仮設資機材もレンタル中で戻っていないために、入庫日804が空欄である。出庫数807は出庫している数を示している。ここでは、個体識別番号ごとに表記しているために、出庫数はそれぞれ「1」である。なお、管理サーバ200はユーザの操作やPC300の要求に応じて、商品名ごとや業者名ごとを基準にして並び替えたときには、出庫数を加算した数が出庫数になる。入庫数808は入庫した数を示している。紛失数809は紛失した数を示している。残数810は、出庫数から入庫数と紛失数とを減算した数を示している。このように、管理サーバ200の制御部201は、完成された納品伝票700に基づいて、個体識別番号と、使用する業者とを関連付けて商品管理DB800に記録して、管理する。なお、制御部201は、作業現場ごとに商品管理DB800を管理する。すなわち、商品管理DB800は後述する現場IDと紐付けられている。
【0026】
また、レンタル会社の管理サーバ200は、現場DBを作成して、データベース206で管理する。
図9は、現場DB900の一例を示す図である。
現場DB900は、現場ID901、現場名902、フロア管理情報903、棟管理情報904、業者名905等が記録される。ここで、現場ID901は、作業現場の識別情報を示している。現場名902は、建設会社および工事の名称を示している。フロア管理情報903は、フロアごとの高度を示している。レンタル会社のサーバ管理者は、当該工事において複数のフロアが存在する場合に設計図に基づいてフロアごとの高度の範囲を記録する。棟管理情報904は、各棟の緯度経度を示している。レンタル会社のサーバ管理者は、当該工事において複数の棟が存在する場合に設計図および地図に基づいて各棟の緯度経度を算出して記録する。なお、棟管理情報904は、複数の緯度経度を用いることで棟の領域を示してもよい。例えば、平面視で四角形の棟であれば、4つの頂点の緯度経度を用いることで棟の領域を示すことができる。業者名905は、当該工事において建設会社から工事を請け負った業者を示している。管理サーバ200あるいはサーバ管理者は、納品伝票700に含まれる業者名に基づいて業者名を記録したり、建設会社が提示した情報に基づいて業者名を記録したりする。
【0027】
<棚卸の流れ>
次に、作業現場に納品された仮設資機材の棚卸をする場合について説明する。本実施形態では、仮設資機材を使用する業者(例えばA業者)の担当者が、例えば自身の所有するスマートフォン100を用いて棚卸を行うことができる。なお、業者の担当者は予めスマートフォン100にレンタル会社が提供する、本実施形態の処理を実現するアプリをネットワーク500からダウンロードする。したがって、スマートフォン100の不揮発性メモリ103にはアプリが格納されている。
図10は、棚卸におけるスマートフォン100および管理サーバ200の処理を示すフローチャートである。
図10のフローチャートのうち、管理サーバ200の処理は制御部201が不揮発性メモリ202に記録されたプログラムを実行することにより実現される。
【0028】
S101では、仮設資機材を使用する業者(A業者)の担当者は操作部105を介してアプリを起動する操作を行う。スマートフォン100の制御部101は担当者の操作に応じて不揮発性メモリ103に格納したアプリを揮発性メモリ104に展開することでアプリを起動する。制御部101は表示部106にトップ画面を表示する。
図11は、表示部106に表示されるトップ画面120の一例を示す図である。
図11に示すトップ画面120は複数の項目から構成される。具体的には、トップ画面120には、ログイン121、業者選択122、棚卸-商品登録123、棚卸-集計確認124、業者変更125、ラベル印刷126、ホームページ127等の項目が表示される。制御部101は何れかの項目が選択されることで、選択された項目に応じた画面に移行する。なお、制御部101はホームページ127の項目が選択された場合にはブラウザを起動して所定のホームページを表示する。
【0029】
S102は、担当者はログイン121を選択する。スマートフォン100の制御部101はログイン121の選択に応じて表示部106にログイン画面を表示する。
図12は、表示部106に表示されるログイン画面130の一例を示す図である。
図12に示すログイン画面130には、現場ID入力欄131、パスワード入力欄132、ログインボタン133が表示される。
担当者はログインするために予め入手している現場IDおよびパスワードを現場ID入力欄131およびパスワード入力欄132に入力してログインボタン133を選択する。スマートフォン100の制御部101はログインボタン133の選択に応じて通信部108を介して現場IDおよびパスワードの情報を管理サーバ200に送信する。
【0030】
S201では、管理サーバ200の制御部201はスマートフォン100から現場IDおよびパスワードの情報を受信してログインの認証を行う。データベース206に格納された現場DB900には現場IDに応じたパスワードが設定されている。したがって、制御部201は現場DB900に基づいてログインの認証を行う。制御部201は認証に成功した場合には現場DB900から現場IDに応じた現場名の情報、当該現場において仮設資機材を使用する複数の業者名の情報、フロアの情報および棟の情報をスマートフォン100に送信する。ここで、フロアの情報として送信する情報は、当該現場を構成するフロア(例えば、1F~20F)の情報である。また、棟の情報として送信する情報は、当該現場を構成する棟(例えば、第1棟~第3棟、西棟,南棟)の情報である。スマートフォン100の制御部101は管理サーバ200から送信された情報を不揮発性メモリ103あるいは揮発性メモリ104に記録する。なお、認証に失敗した場合には管理サーバ200の制御部201は成功するまでスマートフォン100からの操作に応じた処理を実行しないようにする。
【0031】
S103では、担当者はトップ画面120から業者選択122を選択する。スマートフォン100の制御部101は業者選択122の選択に応じて業者選択画面を表示する。
図13は、業者選択画面140の一例を示す図である。
図13に示す業者選択画面140には、現場名141、業者入力欄142、パスワード入力欄143、送信ボタン144が表示される。
スマートフォン100の制御部101は現場名141にS201において管理サーバ200から送信された現場名の情報を表示する。また、制御部101は業者入力欄142にS201において管理サーバ200から送信された全ての業者名の情報を、いわゆるポップアップメニューにより選択できるように表示する。例えば、現場DB900の現場IDに対してA業者、B業者、C業者の情報が記録されている場合には、業者入力欄142にはA業者、B業者、C業者の何れかを選択できるように表示する。
担当者は自身の業者を業者入力欄142に入力すると共に、業者の認証をするために予め入手している業者のパスワードをパスワード入力欄143に入力して送信ボタン144を選択する。スマートフォン100の制御部101は通信部108を介して業者名およびパスワードの情報を管理サーバ200に送信する。
【0032】
S202では、管理サーバ200の制御部201はスマートフォン100から業者名およびパスワードの情報を受信して業者の認証を行う。データベース206に格納された現場DB900には現場IDに記録されている業者ごとにパスワードが設定されている。したがって、制御部201は現場DB900に基づいて業者の認証を行う。制御部201は業者の認証に成功した場合には認証した旨をスマートフォン100に送信する。一方、業者の認証に失敗した場合には制御部201は成功するまでスマートフォン100からの操作に応じた処理を実行しないようにする。
このように、ログインの認証において現場IDを送信するのは同一業者が異なる作業現場にも存在しているためである。すなわち、仮設資機材の管理は作業現場ごとに行われるため、当該作業現場における仮設資機材の管理に限定することができる。
【0033】
S104では、担当者はトップ画面120から棚卸-商品登録123を選択する。スマートフォン100の制御部101は商品登録画面を表示する。担当者は棚卸を行う仮設資機材を商品登録画面から登録する。
図14は、商品登録画面150の一例を示す図である。
図14に示す商品登録画面150には、撮影表示部151、個体識別番号表示部152、個体識別番号入力欄153、フロア入力欄154、棟入力欄155、送信ボタン156が表示される。
撮影表示部151は、担当者がスマートフォン100の撮像部102を用いて撮影した画像が表示される。具体的には、担当者は棚卸をする仮設資機材に付帯された2次元コードを撮像部102により撮影することで、制御部101は撮影した2次元コードの画像を撮影表示部151に表示する。個体識別番号表示部152は、制御部101が2次元コードを数字に変換した個体識別番号が表示される。制御部101はアプリにしたがって2次元コードから個体識別番号に変換する。個体識別番号入力欄153は、仮設資機材に付帯された2次元コードが汚れている等で撮影できないときに、担当者が直接、個体識別番号を入力するための欄である。フロア入力欄154は、撮影した2次元コードが付帯された仮設資機材が存在するフロアを入力する欄である。制御部101はフロア入力欄154にS201において管理サーバ200から送信されたフロアの情報(例えば、1F~20)を、いわゆるポップアップメニューにより選択できるように表示する。棟入力欄155は、撮影した2次元コードが付帯された仮設資機材が存在する棟を入力する欄である。制御部101は棟入力欄155にS201において管理サーバ200から送信された棟の情報(例えば、第1棟~第3棟)をいわゆるポップアップメニューにより選択できるように表示する。なお、S201において管理サーバ200からフロアの情報あるいは棟の情報が送信されていない場合には、制御部101はフロア入力欄154あるいは棟入力欄155に直接、入力できるようにしてもよく、フロア入力欄154あるいは棟入力欄155を表示しないようにしてもよい。
担当者は、例えば業者ラベルに注目して、自身の業者が使用している仮設資機材の2次元コードを撮像部102により撮影し、更に仮設資機材が存在するフロアおよび棟を入力して送信ボタン156を選択する。スマートフォン100の制御部101は通信部108を介して個体識別番号の情報、フロアの情報および棟の情報を管理サーバ200に送信する。フロアの情報および棟の情報は、位置情報の一例に対応する。
S105では、担当者は2次元コードの撮影を終了するか否かを判定し、終了しない場合には自身の業者が使用している仮設資機材に対してS104の処理を繰り返す。一方、終了する場合には、S106に進む。
【0034】
S203では、管理サーバ200の制御部201はデータベース206に格納された商品管理DB800に基づいて、スマートフォン100から受信した個体識別番号の情報から仮設資機材の種類(商品)を特定する。制御部201は特定した仮設資機材の種類ごと(商品ごと)に数をカウントして集計する。更に、制御部201はスマートフォン100から受信したフロアの情報および棟の情報に基づいて仮設資機材の種類ごと、かつ、棟およびフロアごとに数をカウントして集計する。制御部201はカウントした数を集計して集計表を作成する。集計表は、集計情報の一例に対応する。
なお、制御部201はデータベース206に格納された商品管理DB800に基づいて、スマートフォン100から受信した個体識別番号の情報から業者を特定する。制御部201は特定した業者がS202において認証した業者と一致している場合のみカウントし、一致していない場合にはカウントしないようにする。したがって、担当者が、異なる業者が使用している仮設資機材の2次元コードを誤って撮影した場合にカウントされることを防止することができる。
また、管理サーバ200の制御部201は一度カウントした個体識別番号を不揮発性メモリ103あるいは揮発性メモリ104に記録し、同一の個体識別番号の情報を受信した場合にはカウントをしないようにする。したがって、担当者が同じ仮設資機材の2次元コードを2回以上撮影したり、異なる担当者が同一の仮設資機材の2次元コードを撮影したりしても、数が重複してカウントされることを防止することができる。
【0035】
図15は、制御部201がカウントして集計した集計表160の一例を示す図である。
図15に示す集計表160には、業者ごとにレンタルしている仮設資機材における、商品名161、貸出数162、実施数163、未実施数164、進捗率165、今回実施数166が集計される。貸出数162は、当該業者に貸出している総数である。制御部201は商品管理DB800のうち商品名802および業者名805等でフィルタをかけることで貸出数を取得し、取得した貸出数を出力する。実施数163は、スマートフォン100から受信した個体識別番号の情報に基づいて仮設資機材の種類ごとにカウントした数である。ここでは、実施数163の内訳として、棟およびフロアごとに数を出力している。制御部201はスマートフォン100から受信したフロアの情報および棟の情報に基づいて棟およびフロアごとにカウントした数も出力する。未実施数164は、貸出数162から実施数163を減算した数である。進捗率165は、実施数163を貸出数162で除算して100を乗算した値である。制御部201は未実施数164および進捗率165を算出して出力する。今回実施数166は、S104において担当者が撮像部102による2次元コードの撮影を開始してから、S105において撮影を終了するまでにおいて、仮設資機材の種類ごとにカウントした数である。すなわち、棚卸は、担当者が時間を空けてあるいは日にちを空けて行う場合があり、制御部201は今回カウントした数を出力する。制御部201はスマートフォン100から例えばログアウトした情報を受信した場合には、今回実施数166をリセットし、リセットするまでは今回実施数166にカウントした数を加算する。
【0036】
S106では、担当者はトップ画面120から棚卸-集計確認124を選択する。スマートフォン100の制御部101は集計画面を表示する。
図16は、集計画面170の一例を示す図である。
図16に示す集計画面170には、最新情報取得ボタン171、集計表示部172、場所入力欄173が表示される。
最新情報取得ボタン171は、最新の集計を確認したい場合に選択する。集計表示部172は、集計表が表示される。スマートフォン100の制御部101は最新情報取得ボタン171が選択されるまでは不揮発性メモリ103あるいは揮発性メモリ104に記録されている前回の集計表の情報を集計表示部172に表示する。場所入力欄173は、棟およびフロアごとに実施数を把握したい場合に、棟およびフロアを入力する欄である。制御部101は集計表の情報のうち棟およびフロアに基づいて、棟およびフロアの情報(例えば、第1棟、2F、第1棟2F、第1棟3F等)を、いわゆるポップアップメニューにより選択できるように表示する。制御部101は場所入力欄173に何も選択されない場合には
図16に示すように全体の集計表を表示し、棟およびフロアが選択された場合には選択された棟およびフロアごとの実施数を表示する。
担当者は最新の集計を確認するために最新情報取得ボタン171を選択する。スマートフォン100の制御部101は通信部108を介して最新の集計を要求する情報を管理サーバ200に送信する。
【0037】
S204では、管理サーバ200の制御部201はスマートフォン100から受信した最新の集計を要求する情報に応じて、S203において集計した集計表の情報を通信部207を介してスマートフォン100に送信する。
S107では、スマートフォン100の制御部101は管理サーバ200から送信された集計表の情報を受信して、不揮発性メモリ103あるいは揮発性メモリ104に記録して、表示部106の集計表示部172に表示する。したがって、担当者はスマートフォン100の表示部106で棚卸した結果を確認することができる。
なお、集計表のうち未実施数が0ではない場合、すなわち進捗率が100%ではない場合には、担当者は棚卸していない仮設資機材があると判断することができる。したがって、担当者は必要に応じて棚卸をしていない仮設資機材を見つけ出して、S104からS107の処理を繰り返すことができる。一方、集計表のうち未実施数が0の場合、すなわち進捗率が100%の場合には、担当者の自身の業者が使用している仮設資機材が全て存在すると判断することができる。この場合、担当者による操作部105を介した棚卸をリセットする操作に応じて、スマートフォン100の制御部101は棚卸をリセットする情報を管理サーバ200に送信する。管理サーバ200の制御部201は棚卸をリセットする情報を受信することにより、集計履歴として集計表160を記録した上、実施数163、未実施数164、進捗率165、今回実施数166をそれぞれリセットすることで次の棚卸に備える。
【0038】
本実施形態の管理システム10によれば、仮設資機材の棚卸をする場合に、スマートフォン100を用いて仮設資機材に付帯された個体識別情報を取得するために撮影し、取得した個体識別情報を管理サーバ200に送信することで管理サーバ200が仮設資機材ごとに数を集計する。したがって、手間を掛けることなく仮設資機材の棚卸を行うことができることから、仮設資機材を容易に管理することができる。
本実施形態の管理システム10によれば、棚卸をするのに特別な装置を必要とせずに、撮影したり通信したりする機能を備えたスマートフォン100等の携帯型情報端末を用いることができるので、仮設資機材を使用している業者が自ら棚卸を行うことができる。したがって、作業現場ではレンタル会社の定期的な棚卸を待つことなく、リアルタイムで仮設資機材を管理することができる。
【0039】
<業者変更の流れ>
次に、作業現場に納品された仮設資機材を使用する業者を変更する場合について説明する。作業現場では工期を経ると工事の内容が変わるために請け負う業者が入れ替わってくる。このような場合に仮設資機材を使用する業者を変更したい場合がある。本実施形態では、これから仮設資機材を使用する業者(B業者)の担当者が、例えば自身の所有するスマートフォン100を用いて仮設資機材を使用する業者を変更することができる。
図17は、業者変更におけるスマートフォン100、管理サーバ200およびPC300の処理を示すフローチャートである。
図17のフローチャートのうち、管理サーバ200の処理は制御部201が不揮発性メモリ202に記録されたプログラムを実行することにより実現される。また、PC300の処理は制御部301が不揮発性メモリ302に記録されたプログラムを実行することにより実現される。
【0040】
S111では、これから仮設資機材を使用する業者(B業者)の担当者は操作部105を介してアプリを起動する操作を行う。この処理は、
図10のS101と同様の処理である。
S112では、担当者はログイン121を選択する。この処理は、
図10のS102と同様の処理である。
S211では、管理サーバ200の制御部201はスマートフォン100から現場IDおよびパスワードの情報を受信してログインの認証を行う。この処理は、
図10のS201と同様の処理である。
S113では、担当者はトップ画面120から業者選択122を選択する。この処理は、
図10のS103と同様の処理である。
S212では、管理サーバ200の制御部201はスマートフォン100から業者名およびパスワードの情報を受信して業者の認証を行う。この処理は、
図10のS202と同様の処理である。
【0041】
S114では、担当者はトップ画面120から業者変更125を選択する。スマートフォン100の制御部101は商品登録画面を表示する。担当者は使用する業者を変更したい仮設資機材を商品登録画面から登録する。
ここでは、商品登録画面は、
図14の商品登録画面150と同様の画面を用いることができる。ただし、制御部101は業者変更125が選択された場合には、
図14の商品登録画面150のうち、フロア入力欄154および棟入力欄155を非表示にしてもよい。
担当者は、今後自身の業者で使用する仮設資機材の2次元コードを撮像部102により撮影して、送信ボタン156を選択する。スマートフォン100の制御部101は通信部108を介して個体識別番号の情報を管理サーバ200に送信する。
【0042】
S213では、管理サーバ200の制御部201はスマートフォン100から受信した個体識別番号の情報に基づいて変更する内容の情報を取得する。具体的に、制御部201はデータベース206に格納された商品管理DB800から個体識別番号に関連付けられた、仮設資機材および現時点で使用している業者の情報を取得する。また、管理サーバ200の制御部201はデータベース206に格納された現場DB900から、S211において受信した現場IDに関連付けられている全ての業者の情報を取得する。次に、管理サーバ200の制御部201は取得した仮設資機材、現時点で使用している業者の情報、および、現場IDに関連付けられている全ての業者の情報をスマートフォン100に送信する。
S115では、スマートフォン100の制御部101は管理サーバ200から送信された変更する内容の情報を受信して、不揮発性メモリ103あるいは揮発性メモリ104に記録して、表示部106に業者変更画面を表示する。
【0043】
図18は、業者変更画面180の一例を示す図である。
図18に示す業者変更画面180には、変更内容表示部181、送信ボタン187が表示される。変更内容表示部181には、日付182、個体識別番号183、商品名184、変更前の業者185、変更後の業者入力欄186が表示される。
スマートフォン100の制御部101は日付182に今日の日付を表示する。また、制御部101は個体識別番号183にS114において送信した個体識別番号を表示する。また、制御部101は商品名184および変更前の業者185にS213において管理サーバ200から送信された仮設資機材および現時点で使用している業者を表示する。また、制御部101は変更後の業者入力欄186にS213において管理サーバ200から送信された全ての業者の情報を、いわゆるポップアップメニューにより選択できるように表示する。このとき、制御部101は業者入力欄186にはS113において選択された業者を最初に表示する。したがって、ここでは変更後の業者入力欄186にはB業者が最初に表示される。変更後の業者入力欄186において、現場IDに関連付けられた全ての業者の情報を選択できるようにしているのは、現時点で使用している業者の担当者や建設会社の現場監督等の担当者が業者変更を行う場合があるためである。
【0044】
S116では、担当者は業者変更を終了するか否かを判定し、終了しない場合にはS114およびS115の処理を繰り返す。S114およびS115の処理が繰り返された場合には、制御部101は
図18に示すように変更内容表示部181を並べて表示する。業者変更を終了する場合には、担当者は変更内容表示部181に表示された変更内容が正しいことを確認して、送信ボタン187を選択する。制御部101は通信部108を介して個体識別番号の情報および変更後の業者の情報を管理サーバ200に送信する。
S214では、管理サーバ200の制御部201は個体識別番号の情報および変更後の業者の情報を受信する。制御部201はデータベース206に格納された商品管理DB800のうち受信した個体識別番号に関連付けられた業者の情報を、受信した変更後の業者の情報に変更することで業者の変更を確定させる。また、制御部201は業者の変更履歴を作成して記録すると共に、データベース206の納品伝票DBに記録された納品伝票のうち受信した個体識別番号に関連付けられた業者の情報を、受信した変更後の業者の情報に変更する。
【0045】
次に、現時点における商品貸出状況を確認する場合の処理について説明する。業者変更により仮設資機材を使用する業者が正しく変更されているか等を確認したい場合がある。本実施形態では、建設会社の現場監督等の担当者が、例えばPC300を用いて商品貸出状況を確認することができる。
S311では、PC300の制御部301はユーザの操作に応じてブラウザを起動して、管理サーバ200にアクセスする。このとき、制御部301は上述したS112と同様に、通信部307を介して現場IDおよびパスワードの情報を管理サーバ200に送信する。
S312では、PC300の制御部301はユーザの操作に応じて商品貸出表を管理サーバ200に要求する。このとき、制御部301はユーザ自身が確認したい項目別の情報を要求に付加することができる。ここで、自身が確認したい項目別の情報には、例えば、商品別、業者別あるいは個体識別番号別等の情報が含まれる。制御部301は通信部307を介して商品貸出表の要求、および、項目別の情報を管理サーバ200に送信する。
【0046】
S215では、管理サーバ200の制御部201はPC300から商品貸出表の要求、および、項目別の情報を受信する。制御部201は商品貸出表の要求に応じてデータベース206に格納された商品管理DB800を項目別になるように並び替えて、商品貸出表を作成する。なお、商品管理DB800は現場IDごとに管理されていることから、制御部201はS311により送信された現場IDに紐付けられた商品管理DB800から商品貸出表を作成する。次に、制御部201は作成した商品貸出表の情報を通信部207を介してPC300に送信する。
S313では、PC300の制御部301は商品貸出表の情報を受信して、表示部305に表示する。
図19は、業者別に並び替えた商品貸出表190の一例を示す図である。
図19に示す商品貸出表190には、商品コード191、商品名192、業者名193、出庫数194、入庫数195、紛失数196、残数197が表示される。したがって、現場監督等の担当者は、PC300の表示部305で作業現場において仮設資機材の商品貸出状況を確認することができる。
【0047】
本実施形態の管理システム10によれば、仮設資機材を使用する業者を変更する場合に、スマートフォン100を用いて仮設資機材に付帯された個体識別情報を取得するために撮影し、取得した個体識別情報と、変更する業者の情報とを管理サーバ200に送信することで管理サーバ200が当該仮設資機材を使用する業者を変更する。したがって、手間を掛けることなく使用する業者を変更できることから、仮設資機材を容易に管理することができる。
本実施形態の管理システム10によれば、業者を変更するのに特別な装置を必要とせずに、撮影したり通信したりする機能を備えたスマートフォン100等の携帯型情報端末を用いることができるので、使用する業者が自ら業者の変更を行うことができる。
【0048】
<ラベル印刷の流れ>
次に、仮設資機材を使用する業者を変更したときに変更した業者が、業者ラベルを印刷する場合について説明する。仮設資機材を使用する業者を変更しても業者ラベルが変更前の業者名のままであれば、何れの業者が使用しているかを識別するのは困難である。本実施形態では、仮設資機材の使用する業者を変更した業者(B業者)の担当者が、例えば自身の所有するスマートフォン100を用いてラベル印刷機400に印刷を指示することができる。なお、スマートフォン100とラベル印刷機400との間では予めペアリング等を行い、スマートフォン100の近距離無線通信部109を介して送信された情報をラベル印刷機400が印刷できるように設定されているものとする。
図20は、ラベル印刷におけるスマートフォン100、管理サーバ200およびラベル印刷機400の処理を示すフローチャートである。
図20のフローチャートのうち、管理サーバ200の処理は制御部201が不揮発性メモリ202に記録されたプログラムを実行することにより実現される。
【0049】
S121では、ラベル印刷を行う業者(B業者)の担当者は操作部105を介してアプリを起動する操作を行う。この処理は、
図10のS101と同様の処理である。
S122では、担当者はログイン121を選択する。この処理は、
図10のS102と同様の処理である。
S221では、管理サーバ200の制御部201はスマートフォン100から現場IDおよびパスワードの情報を受信してログインの認証を行う。この処理は、
図10のS201と同様の処理である。
S123では、担当者はトップ画面120から業者選択122を選択する。この処理は、
図10のS103と同様の処理である。
S222では、管理サーバ200の制御部201はスマートフォン100から業者名およびパスワードの情報を受信して業者の認証を行う。この処理は、
図10のS202と同様の処理である。
【0050】
S124では、担当者はトップ画面120からラベル印刷126を選択する。スマートフォン100の制御部101はラベル印刷登録画面を表示する。担当者は業者ラベルを貼りかえる仮設資機材をラベル印刷登録画面から登録する。
ここでは、ラベル印刷登録画面は、
図14の商品登録画面150と同様の画面を用いることができる。ただし、制御部101はラベル印刷126が選択された場合には、
図14の商品登録画面150のうち、フロア入力欄154および棟入力欄155を非表示にしてもよい。
担当者は、業者ラベルを貼りかえる仮設資機材の2次元コードを撮像部102により撮影して、送信ボタン156を選択する。スマートフォン100の制御部101は通信部108を介して個体識別番号の情報を管理サーバ200に送信する。
【0051】
S223では、管理サーバ200の制御部201はスマートフォン100から受信した個体識別番号の情報に基づいて印刷内容を作成する。印刷内容は、印刷情報の一例に対応する。具体的に、制御部201はデータベース206に格納された商品管理DB800から個体識別番号に関連付けられた、仮設資機材および業者の情報を取得する。また、制御部201はデータベース206に格納された納品伝票DBから個体識別番号に対応する伝票詳細番号およびQRコードの情報を取得する。なお、納品伝票DBにQRコードが記録されていない場合には、制御部201は納品伝票700に基づいて個体識別番号から伝票詳細番号を特定して、特定した伝票詳細番号からQRコードを取得する。ここで、制御部201が取得した情報のうち、仮設資機材、伝票詳細番号およびQRコードは、当該仮設資機材に貼り付けられていた業者ラベルの印刷内容と同一である。次に、管理サーバ200の制御部201は取得した仮設資機材、業者、伝票詳細番号、QRコードの情報をラベルの印刷内容としてスマートフォン100に送信する。
なお、管理サーバ200の制御部201はS212において業者の認証を行っていない場合には、データベース206に格納された現場DB900から、S122で受信した現場IDに関連付けられている全ての業者の情報を取得して、全ての業者の情報もスマートフォン100に送信する。
S125では、スマートフォン100の制御部101は管理サーバ200から送信されたラベルの印刷内容を受信して、不揮発性メモリ103あるいは揮発性メモリ104に記録して、表示部106にラベル印刷画面を表示する。
【0052】
図21は、ラベル印刷画面210の一例を示す図である。
図21に示すラベル印刷画面210には、業者入力欄211、印刷枚数入力欄212、ラベル印刷ボタン213が表示される。
スマートフォン100の制御部101は業者入力欄211にS213において管理サーバ200から業者の情報が一つしか送信されていない場合には送信された業者の情報を表示する。一方、制御部101は現場IDに関連付けられている全ての業者の情報も送信されている場合には、全ての業者の情報を、いわゆるポップアップメニューにより選択できるように表示する。このとき、制御部101は業者入力欄211には商品管理DB800において個体識別番号に関連付けられた業者の情報を最初に表示する。業者入力欄211において、現場IDに関連付けられた全ての業者の情報を選択できるようにするのは、建設会社の現場監督等の担当者がラベル印刷を行う場合があるためである。また、制御部101は印刷枚数入力欄212において業者ラベルの印刷枚数を入力できるように表示する。一つの仮設資機材に対して複数の業者ラベルを貼り付ける場合があるために、印刷枚数入力欄212には2枚以上の枚数を入力できる。
【0053】
担当者はラベル印刷画面210に表示された印刷内容が正しいことを確認して、ラベル印刷ボタン213を選択する。スマートフォン100の制御部101は近距離無線通信部109を介して、仮設資機材の情報、伝票詳細番号の情報、QRコードの情報、業者入力欄211に入力された業者の情報、および、印刷枚数入力欄212に入力された印刷枚数の情報をラベル印刷機400に送信する。
S401では、ラベル印刷機400はスマートフォン100から送信された印刷内容に基づいて業者ラベルを印刷する。具体的には、ラベル印刷機400は仮設資機材、業者、伝票詳細番号およびQRコードを送信された印刷枚数分だけ印刷する。
担当者は、ラベル印刷機400により印刷された業者ラベルを当該仮設資機材に貼りかえる。
S127では、担当者はラベル印刷を終了するか否かを判定し、終了しない場合にはS124、S125およびS126の処理を繰り返して、印刷した業者ラベルを当該仮設資機材に貼りかえる。このように、仮設資機材を使用する業者を変更したときに、ラベル印刷を行って貼りかえることで使用している業者を識別することができる。
【0054】
本実施形態の管理システム10によれば、仮設資機材に付帯させる業者ラベルを貼りかえる場合に、スマートフォン100を用いて仮設資機材に付帯された個体識別情報を取得するために撮影し、取得した個体識別情報を管理サーバ200に送信することで管理サーバ200が業者ラベルを印刷するための印刷内容を作成する。したがって、手間を掛けることなく業者ラベルに印刷する印刷内容を作成できることから、容易に業者ラベルを印刷することができる。
本実施形態の管理システム10によれば、業者ラベルを貼りかえるのに特別な装置を必要とせずに、撮影したり通信したりする機能を備えたスマートフォン100等の携帯型情報端末を用いることができるので、業者ラベルを業者が自ら印刷して貼りかえることができる。
【0055】
(第2実施形態)
第1実施形態の棚卸の流れでは、担当者が
図14に示す商品登録画面150のフロア入力欄154および棟入力欄155から仮設資機材が存在するフロアおよび棟を入力する場合について説明した。本実施形態では、仮設資機材が存在するフロアおよび棟を入力することなく、スマートフォン100の制御部101が通信部108を介してフロアの情報および棟の情報を管理サーバ200に送信する場合について説明する。
なお、本実施形態の棚卸の流れには、
図10に示すフローチャートと同一のフローチャートを用いることができる。ここでは、第1実施形態の処理と異なる処理であるS104およびS203を中心に説明する。
【0056】
S104では、担当者はトップ画面120から棚卸-商品登録123を選択する。スマートフォン100の制御部101は商品登録画面を表示する。担当者は棚卸を行う仮設資機材を商品登録画面から登録する。本実施形態の商品登録画面は、
図14のうちフロア入力欄154および棟入力欄155を非表示にした画面である。
担当者は自身の業者が使用している仮設資機材の2次元コードを撮像部102により撮影して、送信ボタン156を選択する。ここで、スマートフォン100の制御部101はGPS受信機110が受信した電波に基づいて緯度経度の情報を取得する。また、制御部101は高度計111から高度情報を取得する。
制御部101は通信部108を介して個体識別番号の情報、緯度経度の情報および高度情報を管理サーバ200に送信する。緯度経度の情報は、2次元コードを撮影した仮設資機材が存在する位置情報の一例に相当する。高度情報は、2次元コードを撮影した仮設資機材が存在する位置情報の一例に相当する。
【0057】
S203では、管理サーバ200の制御部201はスマートフォン100から受信した個体識別番号の情報に基づいて仮設資機材の種類ごとに数をカウントして集計する。
また、制御部201は受信した緯度経度の情報から棟の情報を取得する。具体的に、制御部201はデータベース206に格納された現場DB900から、S201で受信した現場IDに関連付けられた棟管理情報904を参照する。制御部201は棟管理情報904に基づいて、受信した緯度経度に相当する棟を特定する。例えば、制御部201は受信した緯度経度に最も近い棟を特定したり、棟の領域が示されている場合には受信した緯度経度に含まれる棟を特定したりする。
また、制御部201は受信した高度情報からフロアの情報を取得する。具体的に、制御部201はデータベース206に格納された現場DB900から、S201で受信した現場IDに関連付けられたフロア管理情報903を参照する。制御部201はフロア管理情報903に基づいて、受信した高度に相当するフロアを特定する。例えば、制御部201は
図9に示す現場ID「99990001」に対応するフロア管理情報では、受信した高度情報が「5.0mm」の場合にはフロア「2F」として特定する。
制御部201は仮設資機材の種類ごと、かつ、特定した棟および特定したフロアごとに数をカウントして集計する。したがって、担当者が仮設資機材の存在するフロアおよび棟を入力することなく、棟ごとおよびフロアごとに仮設資機材の所在を把握することができる。
【0058】
本実施形態の管理システム10によれば、スマートフォン100の制御部101は仮設資機材が存在する緯度経度の情報を取得し、管理サーバ200の制御部201が緯度経度の情報に基づいて仮設資機材の数を棟ごとに集計する。したがって、棟ごとに仮設資機材の所在を把握することができる。
また、本実施形態の管理システム10によれば、スマートフォン100の制御部101は仮設資機材が存在する高度の情報を取得し、管理サーバ200の制御部201が高度の情報に基づいて仮設資機材の数をフロアごとに集計する。したがって、フロアごとに仮設資機材の所在を把握することができる。
【0059】
なお、本実施形態の管理システム10では、スマートフォン100の制御部101は、取得した緯度経度の情報および高度情報を管理サーバ200に送信して、管理サーバ200の制御部201が棟およびフロアを特定する場合について説明したが、この場合に限らない。例えば、スマートフォン100の制御部101は現場DB900のうち現場IDに関連付けられた棟管理情報904およびフロア管理情報903を予め管理サーバ200から受信して記録する。次に、制御部101は棟管理情報904に基づいて緯度経度に相当する棟を特定する。また、制御部101はフロア管理情報903に基づいて高度情報に相当するフロアを特定する。次に、制御部101は個体識別番号の情報と共に、特定した棟の情報およびフロアの情報を管理サーバ200に送信する。棟の情報およびフロアの情報は、位置情報の一例に対応する。このような処理によって、管理サーバ200の制御部201は、仮設資機材の種類ごと、かつ、棟およびフロアごとに数をカウントして集計することができる。
【0060】
上述した各実施形態では、仮設資機材は一つのレンタル会社によって納品される場合について説明したが、この場合に限られず、仮設資機材は2つ以上のレンタル会社によって納品される場合であってもよい。この場合には、例えば、
図6に示す個体識別番号が管理される個体識別番号DB600には、当該仮設資機材を管理しているレンタル会社の情報を含めることができる。また、例えば、
図8に示す商品管理DB800にも、当該仮設資機材を管理しているレンタル会社の情報を含めることができる。したがって、管理サーバ200の制御部201はデータベース206に格納された商品管理DB800から現時点における商品貸出状況をレンタル会社ごとに確認することができる。
【0061】
上述した各実施形態では、レンタル会社は業者ラベル40を仮設資機材に貼り付ける場合について説明したが、この場合に限られず、例えば発注先の建設会社から依頼がない場合には貼り付けなくてもよい。
上述した各実施形態では、作成途中の納品伝票700の情報を用いて仮設資機材に貼り付ける業者ラベル40を作成する場合について説明したが、この場合に限られず、図示しない受注伝票の情報を用いて仮設資機材に貼り付ける業者ラベル40を作成してもよい。受注伝票は、例えば、納品伝票700の項目番号701、商品コード702、仮設資機材の商品名703、数量704、業者名705、個体識別番号706のうちの個体識別番号706の欄がない伝票とすることができる。
【0062】
上述した各実施形態では、個体識別情報の一つが2次元コードである場合について説明したが、この場合に限られず、1次元コードであってもよい。また、スマートフォン100から管理サーバ200に個体識別番号を送信する場合について説明したが、この場合に限られず、2次元コードの画像を送信してもよい。この場合には、管理サーバ200の制御部201が受信した2次元コードの画像から変換して個体識別番号を取得する。
上述した各実施形態では、管理システム10の管理する物品が仮設資機材である場合について説明したが、この場合に限られず、他の物品であってもよい。
上述した各実施形態では、管理システム10は管理サーバ200が一つの情報処理装置で構成される場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、納品伝票DB等を管理する既存サーバに、新たにサーバを追加することで構成してもよい。新たに追加するサーバは、スマートフォン100との間および既存サーバとの間を通信可能に接続される。
【0063】
上述した各実施形態では、仮設資機材に付帯された2次元コードを撮影することで棚卸、業者変更およびラベル印刷をする場合について説明したが、この場合に限られず、業者ラベルに付帯されたQRコードを撮影することで棚卸、業者変更およびラベル印刷ができるようにしてもよい。この場合には、管理サーバ200のデータベース206に、伝票詳細番号(あるいはQRコード)と個体識別番号とが関連付けられた情報を格納しておく。管理サーバ200の制御部201はスマートフォン100から送信された伝票詳細番号(あるいはQRコード)をデータベース206に格納された情報に基づいて個体識別番号に変換することで、上述した処理を実現することができる。
【0064】
(第3実施形態)
第1実施形態および第2実施形態では、仮設資機材は一つのレンタル会社によって納品される場合について説明した。本実施形態では、他のレンタル会社が管理システム11を使用して仮設資機材を納品する場合について説明する。以下では、理解を容易にするために必要に応じて、管理サーバ200を管理するレンタル会社を管理レンタル会社といい、管理レンタル会社とは異なる他のレンタル会社を他レンタル会社という。なお、他レンタル会社は一つである場合に限らず、2つ以上であってもよい。
【0065】
図22は、本実施形態の管理システム11のシステム構成の一例を示す図である。なお、第1実施形態と同様の構成は、同一符号を付して、その説明を省略する。
他レンタル会社には、携帯型情報端末としてのスマートフォン60と、情報処理装置としてのPC70がある。スマートフォン60と、PC70とは、他レンタル会社の担当者が操作することを想定している。また、スマートフォン60と、PC70とは、他レンタル会社の担当者あるいは他レンタル会社が所有するものを想定している。スマートフォン60の構成は、
図2で説明したスマートフォン100の構成と同様である。また、PC70の構成は、
図4で説明したPC300の構成と同様である。
【0066】
なお、
図22に示すように、管理レンタル会社は管理サーバ200に接続されるwebサーバを管理し、webサーバと管理サーバ200とによりサーバシステムを構成してもよい。この場合には、作業現場のスマートフォン100とPC300、および、他レンタル会社のスマートフォン60およびPC70は直接、管理サーバ200と通信せずにwebサーバを介して管理サーバ200と通信する。以下では、理解を容易にするために、webサーバと管理サーバとにより一つの管理サーバ200を構成するものとして説明する。
【0067】
他レンタル会社が管理システム11を使用する前提として、
図5に示すように、仮設資機材に個体識別プレート30を作業現場の作業者が確認できる位置に付帯しておく。第1実施形態では個体識別番号は商品名、製造年および製造先の情報が含まれている場合について説明した。本実施形態では、他レンタル会社が既に使用している個体識別番号を用いることができる。ただし、管理レンタル会社で管理する仮設資機材の個体識別番号と、他レンタル会社で管理する仮設資機材の個体識別番号とが同一にならないようにする。
【0068】
本実施形態では、
図6に示す個体識別番号DB600として、管理レンタル会社で管理する仮設資機材の個体識別番号に加えて、他レンタル会社で管理する仮設資機材の個体識別番号が管理される。なお、本実施形態の個体識別番号DB600では、個体識別番号601にレンタル会社の情報も紐付けられる。したがって、管理レンタル会社で管理する仮設資機材の個体識別番号には管理レンタル会社の情報が紐付けられ、他レンタル会社で管理する仮設資機材の個体識別番号には他レンタル会社の情報が紐付けられる。
このとき、管理サーバ200は他レンタル会社の個体識別番号がCSV形式となったデータを受け取り、個体識別番号DB600に加えるようにしてもよい。また、管理サーバ200は他レンタル会社の仮設資機材の稼動データ等(入庫および出庫している仮設資機材のデータ)がCSV形式となったデータを受け取り、商品管理DB800に加えるようにしてもよい。
【0069】
<出庫の流れ>
次に、他レンタル会社が建設会社から発注された仮設資機材を納品するための出庫の流れについて説明する。
図23は、出庫における、スマートフォン60、PC70および管理サーバ200の処理を示すフローチャートである。
S701では、PC70の制御部301は他レンタル会社の担当者の操作に応じてブラウザを起動して、管理サーバ200にアクセスする。なお、必要に応じて、ログインする処理を追加して、他レンタル会社ごとに定められたIDおよびパスワードの情報を管理サーバ200に送信してもよい。
【0070】
S702では、他レンタル会社の担当者は建設会社からの発注に基づいて受注情報をPC70に入力する。PC70の制御部301は入力された受注情報を管理サーバ200に送信することで受注情報を登録する。ここで、受注情報には、建設会社の名称、現場名、仮設資機材の商品名、数量、および、搬入日(出庫日)の情報が含まれる。また、仮設資機材を使用する業者が決定されている場合には、業者名の情報が含まれる。
S221では、管理サーバ200の制御部201はPC70から受信した受注情報に基づいて、出荷指示書および業者ラベル40を印刷するための印刷データを生成し、生成した印刷データをPC70に送信する。ここで、印刷データには、出荷指示書を一意に特定するための出荷指示番号の情報(バーコードの画像および出荷指示番号)が含まれる。制御部201は受注情報および出荷指示番号の情報を記録する。
【0071】
S703では、PC70の制御部301はPC70に接続されたプリンタを用い、受信した印刷データに基づいて出荷指示書および業者ラベル40を印刷する。なお、受信した印刷データに業者名の情報が含まれていない場合には、業者ラベル40は印刷されない。
図24は、出荷指示書2400の一例を示す図である。
出荷指示書2400には、出荷指示番号2411、バーコード2412、受注日、搬入日(出庫日)、建設会社の名称、現場名等が含まれる。また、出荷指示書2400の明細項目には、項目番号2401、商品コード2402、仮設資機材の商品名2403、数量2404、業者名2405が含まれる。なお、受信した印刷データに業者名の情報が含まれていない場合には、業者名2405は空欄で印刷される。ここで、出荷指示番号2411とバーコード2412とは同一の情報である。すなわち、出荷指示番号2411をコードで表記するとバーコード2412で表すことができ、逆にバーコード2412を数字で表記すると出荷指示番号2411で表すことができる。
【0072】
また、業者ラベル40は、
図5と同一である。業者ラベル40の商品名41、建設会社の名称42、業者43は、受注情報に基づいて作成された印刷データによって表記される。また、業者ラベル40のQRコード44、および、伝票明細番号45は、出荷指示書2400の出荷指示番号2411、項目番号2401等に基づいて表記される。例えば、伝票明細番号45は、出荷指示番号2411の数字と、項目番号2401の数字とを組み合せたものである。すなわち、伝票明細番号45の数字は、出荷指示書ごと、かつ、出荷指示書に含まれる仮設資機材の一つごとに付加される一意の数字である。
他レンタル会社の担当者は、印刷した業者ラベル40を実際に出庫する仮設資機材に貼り付ける。したがって、
図5に示すように、仮設資機材には個体識別プレート30と、業者ラベル40とが付帯された状態となる。
【0073】
S601では、他レンタル会社の担当者はスマートフォン60の操作部105を介してアプリを起動する操作を行う。ここでは、スマートフォン60を操作する担当者と、PC70を操作する担当者とは異なる場合を想定している。スマートフォン60の制御部101は担当者の操作に応じて不揮発性メモリ103に格納したアプリを揮発性メモリ104に展開することでアプリを起動する。制御部101は表示部106にトップ画面を表示する。なお、必要に応じて、ログインする処理を追加して、他レンタル会社ごとに定められたIDおよびパスワードの情報を管理サーバ200に送信してもよい。
図25(a)は、表示部106に表示されるトップ画面2500の一例を示す図である。本実施形態では、
図11に示すトップ画面120の項目に加えて、出庫2501と入庫2502の項目が表示される。
【0074】
S602では、他レンタル会社の担当者はトップ画面2500から出庫2501を選択する。スマートフォン60の制御部101は出庫2501の選択に応じて出荷指示番号入力画面2510を表示する。
図25(b)は、出荷指示番号入力画面2510の一例を示す図である。
図25(b)の出荷指示番号入力画面2510には、撮影表示部2511、出荷指示番号入力欄2512、送信ボタン2513が表示される。
撮影表示部2511は、担当者がスマートフォン60の撮像部102を用いて撮影した画像が表示される。具体的には、担当者は出荷指示書2400に表示されたバーコード2412を撮像部102により撮影することで、制御部101は撮影したバーコード2412の画像を撮影表示部2511に表示する。出荷指示番号入力欄2512は、出荷指示書2400に表示されたバーコード2412が鮮明ではない等で撮影できないときに、担当者が直接、出荷指示番号を入力するための欄である。
S603では、スマートフォン60の制御部101は担当者がバーコード2412を撮影または出荷指示番号を入力して送信ボタン2513を選択することに応じて出荷指示番号の情報(バーコード2412の画像または出荷指示番号)を管理サーバ200に送信する。
【0075】
S222では、管理サーバ200の制御部201はスマートフォン60から受信した出荷指示番号の情報に基づいて対応する受注情報を特定する。制御部201は受注情報に含まれる仮設資機材の数量の情報をスマートフォン60に送信する。また、制御部201は受注情報に仮設資機材を使用する業者名が含まれている場合には業者名が含まれている情報をスマートフォン60に送信する。
S604では、スマートフォン60の制御部101は管理サーバ200から受信した商品の数量の情報に基づいて出庫商品登録画面2520を表示する。
【0076】
図25(c)は、出庫商品登録画面2520の一例を示す図である。
図25(c)に示す出庫商品登録画面2520には、出荷指示番号表示部2521、登録対象数表示部2522、撮影表示部2523、個体識別番号入力欄2524、伝票明細番号入力欄2525が表示される。
出荷指示番号表示部2521は、S603で送信した出荷指示番号が表示される。登録対象数表示部2522は、撮影すべき仮設資機材の総数量と、撮影が終了した仮設資機材の数量とが表示される。ここでは、撮影すべき仮設資機材の総数量として「2」が表示され、まだ一つも撮影していないので「0」が表示されている。撮影すべき仮設資機材の総数量として、管理サーバ200から受信した仮設資機材の数量が表示される。
撮影表示部2523は、担当者がスマートフォン60の撮像部102を用いて撮影した画像が表示される。具体的には、担当者は出庫する仮設資機材に付帯された個体識別プレート30の2次元コード31、および、業者ラベル40のQRコード44を撮影することで、制御部101は撮影した2次元コード31またはQRコード44の画像を撮影表示部2523に表示する。
個体識別番号入力欄2524は、仮設資機材に付帯された2次元コードが汚れている等で撮影できないときに、担当者が直接、個体識別番号を入力するための欄である。また、伝票明細番号入力欄2525は、業者ラベル40のQRコード44が鮮明ではない等で撮影できないときに、担当者が直接、伝票明細番号を入力するための欄である。なお、伝票明細番号入力欄2525は、管理サーバ200から業者名が含まれている情報を受信した場合に表示され、業者名が含まれている情報を受信していない場合に表示されない。
【0077】
スマートフォン60の制御部101は、担当者が仮設資機材に付帯された2次元コード31およびQRコード44を連続して撮影したり、個体識別番号および伝票明細番号を連続して入力したりすることに応じて送信確認画面2530を表示する。なお、制御部101は、管理サーバ200から業者名が含まれている情報を受信していない場合には担当者が仮設資機材に付帯された2次元コード31を撮影するか、個体識別番号を入力することに応じて送信確認画面2530を表示する。業者名が含まれている情報を受信していない場合とは、仮設資機材に業者ラベル40が付帯されておらずQRコード44が存在しない場合である。
図25(d)は、送信確認画面2530の一例を示す図である。ここでは、
図25(c)と同様の表示には同一符号を付している。
図25(d)に示す送信確認画面2530には、送信確認選択部2531が表示される。登録対象数表示部2522には、一つの仮設資機材に対して撮影が終了したので、撮影が終了した数量として「1」が表示される。
【0078】
S605では、スマートフォン60の制御部101は、担当者が送信確認選択部2531から送信する旨を選択することに応じて個体識別番号および伝票明細番号の情報を管理サーバ200に送信する。なお、制御部101は、管理サーバ200から業者名が含まれている情報を受信していない場合には、個体識別番号の情報のみを管理サーバ200に送信する。制御部101は、担当者の操作に応じて全ての仮設資機材についての個体識別番号および伝票明細番号の情報を管理サーバ200に送信する。
S223では、管理サーバ200の制御部201はスマートフォン60から受信した個体識別番号および伝票詳細番号の情報に基づいて納品伝票を印刷するための印刷データを生成し、生成した印刷データをPC70に送信する。
S704では、PC70の制御部301は受信した印刷データに基づいて納品伝票を印刷する。したがって、
図7に示すような納品伝票700が印刷される。なお、制御部301は納品伝票700のうち個体識別番号706の欄には伝票詳細番号に対応する個体識別番号を印刷する。
【0079】
S224では、管理サーバ200の制御部201は、スマートフォン60から受信した個体識別番号の情報に基づいて、現場ごとに商品管理DBを作成あるいは更新してデータベース206で管理する。本実施形態では、
図8に示す商品管理DB800として、仮設資機材を管理するレンタル会社の情報も記録される。管理サーバ200の制御部201は、仮設資機材を管理するレンタル会社の情報として、個体識別番号DB600に格納されている、個体識別番号601に紐付けられたレンタル会社の情報から取得することができる。したがって、管理サーバ200の制御部201はデータベース206に格納された商品管理DB800から現時点における棚卸の集計あるいは商品貸出状況をレンタル会社ごとに管理することができる。
【0080】
ここで、第1実施形態において業者の担当者がレンタル会社ごとに棚卸の集計を確認する場合について説明する。
図10のS203において、管理サーバ200の制御部201はレンタル会社ごとに集計表を作成する。S107では、スマートフォン100の制御部101は管理サーバ200から送信された集計表の情報を受信して、表示部106の集計表示部172に表示する。このとき、制御部101は、例えば担当者の選択に応じてレンタル会社ごとに集計表を表示することができる。したがって、複数のレンタル会社から異なる種類の仮設資機材や同一の種類の仮設資機材が納品されている場合であっても、レンタル会社ごとの仮設資機材に対して棚卸しすることができる。したがって、業者の担当者は現時点において何れのレンタル会社から納品された仮設資機材について棚卸が終了していないか等を容易に確認することができる。
【0081】
また、第1実施形態において建設会社の担当者がレンタル会社ごとに商品貸出状況を確認する場合について説明する。
図17のS312において、PC300の制御部301はユーザの操作に応じて商品貸出表を管理サーバ200に要求する。このとき、担当者は商品貸出状況を確認したいレンタル会社を入力または選択でき、制御部301はレンタル会社の情報を要求に付加する。S215では、管理サーバ200の制御部201はPC300から商品貸出表の要求、および、レンタル会社の情報を受信する。制御部201は商品貸出表の要求に応じてデータベース206に格納された商品管理DB800をレンタル会社ごとに並び替えて、商品貸出表を作成する。S313では、PC300の制御部301は商品貸出表の情報を受信して、表示部305に表示する。表示部305には、
図19に示すような商品貸出表190がレンタル会社ごとに表示される。したがって、担当者は現時点において何れかのレンタル会社から納品された仮設資機材が紛失しているか等を容易に確認することができる。
なお、本実施形態では、他レンタル会社が管理システム11を使用する場合についての出庫の流れについて説明したが、この場合に限られず、管理レンタル会社が出庫する場合でも同様に適用することができる。
【0082】
ここで、出庫された仮設資機材が現場に搬入された場合に、建設会社の担当者等は後述するスマートフォン80を用いて受け取りを確認してもよい。例えば建設会社の担当者はスマートフォン80により納品伝票の情報として納品伝票に印刷されたバーコードを読み取り、読み取ったバーコードの画像を管理サーバ200に送信する。
管理サーバ200は受信した納品伝票の情報に基づいて出庫した仮設資機材の数量の情報をスマートフォン80に送信する。建設会社の担当者はスマートフォン80により納品された仮設資機材の個体識別プレート30を撮影して、撮影した仮設資機材の数量と、受信した仮設資機材の数量とが合致する場合に受注した仮設資機材が納品されたと確認することができる。
【0083】
<入庫の流れ>
次に、他レンタル会社が建設会社から戻ってきた仮設資機材を入庫する流れについて説明する。
図26は、入庫における、スマートフォン60、PC70および管理サーバ200の処理を示すフローチャートである。
S711では、PC70の制御部301は他レンタル会社の担当者の操作に応じてブラウザを起動して、管理サーバ200にアクセスする。この処理は、S701と同様の処理である。
【0084】
S712では、他レンタル会社の担当者は建設会社から戻ってきた仮設資機材の引取情報をPC70に入力する。PC70の制御部301は入力された引取情報を管理サーバ200に送信することで引取情報を登録する。ここで、引取情報には、建設会社の名称、現場名、仮設資機材の商品名、数量、および、搬出日(入庫日)の情報が含まれる。なお、業者名の情報は含まれなくてもよい。
【0085】
S231では、管理サーバ200の制御部201はPC70から受信した引取情報に基づいて、引取指示書を印刷するための印刷データを生成し、生成した印刷データをPC70に送信する。ここで、印刷データには、引取指示書を一意に特定するための引取指示番号の情報(バーコードの画像および引取指示番号)が含まれる。制御部201は引取情報および引取指示番号の情報を記録する。
【0086】
S713では、PC70の制御部301はPC70に接続されたプリンタを用い、受信した印刷データに基づいて引取指示書を印刷する。
図27は、引取指示書2700の一例を示す図である。
引取指示書2700には、引取指示番号2711、バーコード2712、受注日、搬出日(入庫日)、建設会社の名称、現場名等が含まれる。また、引取指示書2700の明細項目には、項目番号2701、商品コード2702、仮設資機材の商品名2703、数量2704が含まれる。ここで、引取指示番号2711とバーコード2712とは同一の情報である。また、引取指示書2700には業者名は含まれない。
【0087】
S611では、他レンタル会社の担当者はスマートフォン60の操作部105を介してアプリを起動する操作を行う。この処理は、S601と同様であり、
図25(a)に示すトップ画面2500が表示される。
S612では、他レンタル会社の担当者はトップ画面2500から入庫2502を選択する。スマートフォン60の制御部101は入庫2502の選択に応じて引取指示番号入力画面2810を表示する。
図28(a)は、引取指示番号入力画面2810の一例を示す図である。
図28(a)の引取指示番号入力画面2810には、撮影表示部2811、引取指示番号入力欄2812、送信ボタン2813が表示される。
S613では、スマートフォン60の制御部101は担当者が
引取指示書2700に表示されたバーコード2712を撮像部102により撮影することに応じてバーコード2712の画像を撮影表示部2811に表示する。なお、担当者は直接、引取指示番号を引取指示番号入力欄2812に入力してもよい。
【0088】
S614では、スマートフォン60の制御部101はバーコード2712の撮影または引取指示番号の入力に応じて入庫商品登録画面2820を表示する。
図28(b)は、入庫商品登録画面2820の一例を示す図である。
図28(b)に示す入庫商品登録画面2820には、引取指示番号表示部2821、登録対象数表示部2822、撮影表示部2823、送信ボタン2824が表示される。
引取指示番号表示部2821は、S613で撮影または入力された引取指示番号が表示される。登録対象数表示部2822は、撮影が終了した仮設資機材の数量が表示される。ここでは、4つの仮設資機材の撮影が終了したので「4」が表示されている。
撮影表示部2823は、担当者がスマートフォン60の撮像部102を用いて撮影した画像が表示される。具体的には、担当者は入庫する仮設資機材に付帯された個体識別プレート30の2次元コード31を撮影することで、制御部101は撮影した2次元コード31の画像を撮影表示部2823に表示する。なお、担当者が直接、個体識別番号を入力するための欄を表示してもよい。
【0089】
スマートフォン60の制御部101は、担当者が入庫する仮設資機材に付帯された2次元コード31を撮影して、送信ボタン2825を選択することに応じて送信確認画面2830を表示する。
図28(c)は、送信確認画面2830の一例を示す図である。ここでは、
図28(b)と同様の表示には同一符号を付している。
図28(c)に示す送信確認画面2830には、送信確認選択部2831が表示される。
【0090】
S615では、スマートフォン60の制御部101は、担当者が送信確認選択部2831から送信する旨を選択することに応じて引取指示番号の情報(バーコードの画像または引取指示番号)および個体識別番号の情報を管理サーバ200に送信する。
S232では、管理サーバ200の制御部201は、スマートフォン60から受信した個体識別番号の情報に基づいて商品管理DBを更新する。具体的には、制御部201は商品管理DB800の項目のうち、受信した個体識別番号に対応する入庫日804に実際の入庫日を記録すると共に、出庫数807を「1」にしたまま、入庫数808を「1」にして、残数810を「0」にして記録する。
【0091】
ここで、第1実施形態の
図10のS203では、管理サーバ200の制御部201が集計表を作成する場合には入庫された仮設資機材を除外した集計表を作成する。したがって、既に入庫された仮設資機材を含めた集計表が作成されることを防止することができる。
また、第1実施形態の
図17のS215では、管理サーバ200の制御部201が商品貸出表の要求に応じて商品貸出表を作成する場合には入庫された仮設資機材を除外した商品貸出表を作成する。したがって、既に入庫された仮設資機材を含めた商品貸出表が作成されることを防止することができる。
なお、本実施形態では、他レンタル会社が管理システム11を使用する場合についての入庫の流れについて説明したが、この場合に限られず、管理レンタル会社が入庫する場合でも同様に適用することができる。
【0092】
(第4実施形態)
第1~第3実施形態ではレンタル会社が建設会社に仮設資機材を貸出す場合の出庫と入庫について説明した。本実施形態では、建設会社が自身で所有する仮設資機材を業者に貸出したり、建設会社がレンタル会社から借りた仮設資機材を更に業者に貸出したりする場合に仮設資機材を管理できるシステムについて説明する。以下では、理解を容易にするために、建設会社がレンタル会社から借りた仮設資機材も、建設会社が所有する仮設資機材として説明する。
建設会社には、携帯型情報端末としてのスマートフォン80がある。スマートフォン80は、建設会社の担当者あるいは建設会社が所有するものを想定している。スマートフォン80の構成は、
図2で説明したスマートフォン100の構成と同様である。
【0093】
<マスタ登録>
まず、建設会社の担当者は、レンタル会社マスタDB、保管場所マスタDB、商品マスタDB、業者マスタDB、個体マスタDBを作成する。ここで、レンタル会社マスタDBは、仮設資機材を貸すレンタル会社の情報が記録される。保管場所マスタDBは、仮設資機材を保管する場所の情報が記録される。例えば、仮設資機材を複数のフロアごとに保管したり、複数の棟ごとに保管したりして、作業現場によっては複数の保管場所がある。商品マスタDBは、仮設資機材の商品名の情報が記録される。業者マスタDBは、建設会社から仮設資機材を借りる業者の情報が記録される。個体マスタDBは、仮設資機材ごとの個体識別番号の情報が記録される。
【0094】
まず、建設会社の担当者はスマートフォン80の操作部105を介してアプリを起動する操作を行う。スマートフォン80の制御部101は担当者の操作に応じて不揮発性メモリ103に格納したアプリを揮発性メモリ104に展開することでアプリを起動する。本実施形態のアプリは、第1~第3実施形態のアプリと異なる場合について説明するが、同一のアプリであってもよい。制御部101は表示部106にトップ画面を表示する。なお、必要に応じて、ログインする処理を追加して、建設会社および現場ごとに定められたIDおよびパスワードの情報を管理サーバ200に送信してもよい。
【0095】
図29(a)は、表示部106に表示されるトップ画面2900の一例を示す図である。トップ画面2900には、マスタ登録2901、在庫登録2902、移動登録2903、貸出登録2904、返却登録2905、点検登録2906、点検履歴2907が表示される。
次に、建設会社の担当者はトップ画面2900からマスタ登録2901を選択する。スマートフォン80の制御部101はマスタ登録2901の選択に応じてマスタ選択画面2910を表示する。
図29(b)は、マスタ選択画面2910の一例を示す図である。
図29(b)のマスタ選択画面2910には、レンタル会社マスタ2911、保管場所マスタ2912、商品マスタ2913、業者マスタ2914、個体マスタ2915が表示される。
【0096】
建設会社の担当者は、レンタル会社マスタDBを作成したい場合にはレンタル会社マスタ2911を選択する。スマートフォン80の制御部101はレンタル会社マスタ2911の選択に応じてレンタル会社マスタ登録画面2920を表示する。
図29(c)は、レンタル会社マスタ登録画面2920の一例を示す図である。
図29(c)のレンタル会社マスタ登録画面2920には、レンタル会社コード入力欄2921、レンタル会社入力欄2922が表示される。
建設会社の担当者は、レンタル会社コード入力欄2921、レンタル会社入力欄2922のそれぞれに仮設資機材を借りているレンタル会社あるいは借りる予定のレンタル会社の情報を入力する。
図29(c)には、管理レンタル会社の情報が入力されているが、必要に応じて他レンタル会社の情報を追加して入力する。
担当者がレンタル会社の情報を入力して例えば図示しない送信ボタンを選択することで、スマートフォン80の制御部101はレンタル会社の情報を管理サーバ200に送信する。管理サーバ200の制御部201はスマートフォン80から受信した情報に基づいて現場ごとにレンタル会社の情報が含まれるレンタル会社マスタDBを作成して記録する。なお、レンタル会社マスタDBに他レンタル会社の情報を追加する場合には、担当者は上述した同様の操作で他レンタル会社の情報を追加することができる。
【0097】
また、建設会社の担当者は、保管場所マスタDBを作成したい場合には保管場所マスタ2912を選択する。スマートフォン80の制御部101は保管場所マスタ2912の選択に応じて保管場所マスタ登録画面3000を表示する。
図30(a)は、保管場所マスタ登録画面3000の一例を示す図である。
図30(a)の保管場所マスタ登録画面3000には、保管場所コード入力欄3001、保管場所名入力欄3002が表示される。
図30(a)には、一つの保管場所の情報が入力されているが、必要に応じて複数の保管場所の情報を追加して入力する。
建設会社の担当者は、保管場所コード入力欄3001、保管場所名入力欄3002のそれぞれに仮設資機材を保管する保管場所の情報を入力する。
担当者が保管場所の情報を入力して例えば図示しない送信ボタンを選択することで、スマートフォン80の制御部101は保管場所の情報を管理サーバ200に送信する。管理サーバ200の制御部201はスマートフォン80から受信した情報に基づいて現場ごとに保管場所の情報が含まれる保管場所マスタDBを作成して記録する。なお、保管場所マスタDBに他の保管場所の情報を追加する場合には、担当者は上述した同様の操作で保管場所の情報を追加することができる。
【0098】
また、建設会社の担当者は、商品マスタDBを作成したい場合には商品マスタ2913を選択する。スマートフォン80の制御部101は商品マスタ2913の選択に応じて商品マスタ登録画面3010を表示する。
図30(b)は、商品マスタ登録画面3010の一例を示す図である。
図30(b)の商品マスタ登録画面3010には、商品コード入力欄3011、商品名入力欄3012、商品分類入力欄3013、レンタル会社入力欄3014が表示される。
建設会社の担当者は、商品コード入力欄3011、商品名入力欄3012、商品分類入力欄3013のそれぞれに所有する仮設資機材の商品に関する情報を決定して、決定した情報を入力する。また、当該仮設資機材の商品をレンタル会社から借りている場合には、担当者はレンタル会社入力欄3014にレンタル会社の情報を入力する。
担当者が仮設資機材の商品に関する情報およびレンタル会社の情報を入力して例えば図示しない送信ボタンを選択することで、スマートフォン80の制御部101は商品に関する情報およびレンタル会社の情報を管理サーバ200に送信する。管理サーバ200の制御部201はスマートフォン80から受信した情報に基づいて現場ごとに仮設資機材の商品マスタDBを作成して記録する。なお、商品マスタDBに他の商品に関する情報を追加する場合には、担当者は上述した同様の操作で商品に関する情報を追加することができる。
また、建設会社の担当者は、業者マスタDBを作成したい場合には業者マスタ2914を選択する。スマートフォン80の制御部101は業者マスタ2914の選択に応じて図示しない業者マスタ登録画面を表示する。
建設会社の担当者は、業者コード入力欄、業者入力欄のそれぞれに建設会社から仮設資機材を借りている業者あるいは借りる予定の業者の情報を入力する。
担当者が業者の情報を入力して例えば図示しない送信ボタンを選択することで、スマートフォン80の制御部101は業者の情報を管理サーバ200に送信する。管理サーバ200の制御部201はスマートフォン80から受信した情報に基づいて現場ごとに業者の情報が含まれる業者マスタDBを作成して記録する。なお、業者マスタDBに他の業者の情報を追加する場合には、担当者は上述した同様の操作で他の業者の情報を追加することができる。
【0099】
また、建設会社の担当者は、個体マスタDBを作成したい場合には個体マスタ2915を選択する。スマートフォン80の制御部101は個体マスタ2915の選択に応じて個体マスタ登録画面3020を表示する。
図30(c)は、個体マスタ登録画面3020の一例を示す図である。
図30(c)の個体マスタ登録画面3020には、撮影表示部3021、商品コード入力欄3022、個体識別番号入力欄3023が表示される。
撮影表示部3021は、担当者がスマートフォン80の撮像部102を用いて撮影した画像が表示される。具体的には、担当者は仮設資機材に付帯された個体識別プレート30の2次元コード31を撮影することで、制御部101は撮影した2次元コード31の画像を撮影表示部3021に表示すると共に、2次元コード31の画像から個体識別番号入力欄3023に個体識別番号を表示する。また、担当者は撮影した仮設資機材の商品コードを商品コード入力欄3022に入力する。なお、担当者は個体マスタ2915を選択した後に、個体マスタDBに登録したい仮設資機材の数量を入力することで、スマートフォン80の制御部101は担当者に対して入力した数量に相当する撮影または個体識別番号の入力を促す。
【0100】
ここで、建設会社が所有する仮設資機材のうち個体識別プレート30が付帯されていない仮設資機材については、担当者が当該仮設資機材の個体識別番号を他の仮設資機材の個体識別番号と重複しないように決定し、個体識別番号入力欄3023に入力する。なお、制御部101は担当者の選択に応じて、図示しないプリンタを用いて個体識別プレート30に個体識別番号を印刷する。建設会社の担当者は、当該仮設資機材に個体識別番号が印刷された個体識別プレート30を付帯する。
担当者が商品コードおよび個体識別番号の情報を入力して例えば図示しない送信ボタンを選択することで、スマートフォン80の制御部101は商品コードおよび個体識別番号の情報を管理サーバ200に送信する。
【0101】
管理サーバ200の制御部201はスマートフォン80から受信した情報に基づいて現場ごとに仮設資機材の個体マスタDBを作成して記録する。なお、個体マスタDBに他の仮設資機材の個体識別番号の情報を追加する場合には、担当者は上述した同様の操作で個体識別番号の情報を追加することができる。
図30(d)は、個体マスタDB3030の一例を示す図である。
個体マスタDB3030は、商品コード3031、個体識別番号3032、保管場所3033、商品名3034、レンタル会社3035、状態3036等が記録される。なお、管理サーバ200の制御部201は、商品名3034およびレンタル会社3035の情報を商品マスタDBから取得することができる。状態3036は、貸出可能、貸出中、貸出不可の何れかの情報が含まれる。現時点では、個体識別番号に相当する仮設資機材の保管場所3033および状態3036が確定していないために空欄である。
このように、個体マスタDB3030を作成することで現場ごとに、建設会社で所有する仮設資機材(レンタル会社から借りている仮設資機材を含む)を管理することができる。
【0102】
<在庫登録>
次に、建設会社の担当者は業者に仮設資機材を貸し出す前に、予め仮設資機材の在庫登録を行う。ここでは、個体マスタDB3030に記録された個体識別番号に相当する仮設資機材のみ在庫登録ができる。
建設会社の担当者は
図29(a)に示すトップ画面2900から在庫登録2902を選択する。スマートフォン80の制御部101は在庫登録2902の選択に応じて在庫登録画面3100を表示する。
図31(a)は、在庫登録画面3100の一例を示す図である。
図31(a)の在庫登録画面3100には、在庫ナンバー3101、登録日入力欄3102、保管場所入力欄3103、状態入力欄3104、登録者入力欄3105、商品名入力欄3106、数量入力欄3107が表示される。
【0103】
在庫ナンバー3101は、スマートフォン80の制御部101によって自動的にナンバーが採番される。担当者は在庫登録したい仮設資機材の保管場所の情報を保管場所入力欄3103に入力する。なお、制御部101は保管場所マスタDBに含まれる保管場所の情報を管理サーバ200から受信して、受信した保管場所の中から担当者が選択できるようにしてもよい。担当者は在庫登録したい仮設資機材の状態を状態入力欄3104に入力する。また、制御部101は貸出可能あるいは貸出不可から担当者が選択できるようにしてもよい。担当者は自身の氏名を登録者入力欄3105に入力する。担当者は在庫登録したい仮設資機材の商品名の情報を商品名入力欄3106に入力し、数量を数量入力欄3107に入力する。なお、制御部101は商品マスタDBに含まれる商品名の情報を管理サーバ200から受信して、受信した商品名の中から担当者が選択できるようにしてもよい。
【0104】
担当者が在庫登録したい仮設資機材の情報を入力して例えば図示しない次ボタンを選択することで、スマートフォン80の制御部101は在庫登録撮影画面3110を表示する。
図31(b)は、在庫登録撮影画面3110の一例を示す図である。
図31(b)の在庫登録撮影画面3110には、在庫スキャンナンバー表示部3111、在庫登録対象数表示部3112、撮影表示部3113、商品名/数量表示部3114が表示される。
在庫スキャンナンバー表示部3111は、撮影するごとに加算して採番されるナンバーが表示される。在庫登録対象数表示部3112は、撮影すべき仮設資機材の総数量と、撮影が終了した仮設資機材の数量とが表示される。ここでは、撮影すべき仮設資機材の総数量として「4」が表示され、まだ一つも撮影していないので「0」が表示されている。撮影すべき仮設資機材の総数量として、
図31(a)で数量入力欄3107に入力した数量の合計数が表示される。
撮影表示部3113は、担当者がスマートフォン80の撮像部102を用いて撮影した画像が表示される。具体的には、担当者は在庫登録する仮設資機材に付帯された個体識別プレート30の2次元コード31を撮影することで、制御部101は撮影した2次元コード31を撮影表示部3113に表示する。なお、担当者が直接、個体識別番号を入力してもよい。
商品名/数量表示部3114は、撮影すべき仮設資機材の商品名と、撮影すべき数量と、撮影が終了した仮設資機材の数量とが表示される。撮影すべき仮設資機材の商品名と、撮影すべき数量として、
図31(a)で商品名入力欄3106に入力した商品名と、数量入力欄3107に入力した数量とが表示される。
【0105】
スマートフォン80の制御部101は、担当者が仮設資機材に付帯された2次元コード31を連続して撮影するか、個体識別番号を連続して入力することに応じて送信確認画面3120を表示する。
図31(c)は、送信確認画面3120の一例を示す図である。ここでは、
図31(b)と同様の表示には同一符号を付している。
図31(c)に示す送信確認画面3120には、送信確認選択部3121が表示される。在庫登録対象数表示部3112には、すべての仮設資機材に対して撮影が終了したので、撮影が終了した数量として「4」が表示される。
【0106】
スマートフォン80の制御部101は、担当者が送信確認選択部3121から送信する旨を選択することに応じて、
図31(a)の在庫ナンバー3101、登録日入力欄3102、保管場所入力欄3103、状態入力欄3104、登録者入力欄3105に入力された情報、および、個体識別番号の情報を管理サーバ200に送信する。
管理サーバ200の制御部201はスマートフォン80から受信した情報に基づいて現場ごとに在庫登録DB3130を作成して記録する。
図31(d)は、在庫登録DB3130の一例を示す図である。
在庫登録DB3130は、在庫ナンバー3131、在庫明細ナンバー3132、在庫スキャンナンバー3133、商品名3134、個体識別番号3135、数量3136、登録日3137、状態3138、保管場所3139、登録者3140等が記録される。なお、管理サーバ200の制御部201は、在庫明細ナンバー3132として仮設資機材の商品名ごとに採番し、在庫スキャンナンバー3133として個体識別プレート30を撮影した順番に採番する。
【0107】
このように、在庫登録DB3130を作成することで現場ごとに、建設会社で所有する仮設資機材(レンタル会社から借りている仮設資機材を含む)の在庫を管理することができる。なお、管理サーバ200の制御部201は、記録した在庫登録DB3130に基づいて、個体マスタDB3030を更新する。具体的には、制御部201は、個体マスタDB3030のうち保管場所3033と状態3036とに、個体マスタDB3030の個体識別番号と同じ在庫登録DB3130の個体識別番号に対応する保管場所3139と状態3138の情報を記録するように個体マスタDB3030を更新する。したがって、
図30(d)の保管場所3033のそれぞれには「ヤードA」の情報が記録され、状態3036のそれぞれには「貸出可能」の情報が記録される。
なお、管理サーバ200の制御部201はスマートフォン80から受信した個体識別番号が個体マスタDB3030に含まれていなかったり、仮設資機材の商品名が商品マスタDBに含まれていなかったりする場合には、スマートフォン80にエラーの情報を送信する。スマートフォン80の制御部101がエラーの情報に基づいてエラーメッセージを表示することで、担当者は個体マスタDB3030に含まれていない個体識別番号の仮設資機材や、商品マスタDBに含まれていない仮設資機材の商品を在庫登録しようとしていることを認識できる。
【0108】
<移動登録>
次に、建設会社の担当者は在庫登録した仮設資機材の保管場所を変更する場合に、仮設資機材の移動登録を行う。ここでは、在庫登録DB3130に記録された個体識別番号に対応する仮設資機材のみ移動登録ができる。
建設会社の担当者は
図29(a)に示すトップ画面2900から移動登録2903を選択する。スマートフォン80の制御部101は移動登録2903の選択に応じて移動登録画面3200を表示する。
図32(a)は、移動登録画面3200の一例を示す図である。
図32(a)の移動登録画面3200には、移動ナンバー3201、登録日入力欄3202、移動元入力欄3203、移動先入力欄3204、登録者入力欄3205、商品名入力欄3206、数量入力欄3207が表示される。
【0109】
移動ナンバー3201は、スマートフォン80の制御部101によって自動的にナンバーが採番される。担当者は移動登録したい仮設資機材の移動元である保管場所の情報と、移動先である保管場所の情報とを移動元入力欄3203と移動先入力欄3204に入力する。なお、制御部101は保管場所マスタDBに含まれる保管場所の情報を管理サーバ200から受信して、受信した保管場所の中から担当者が選択できるようにしてもよい。担当者は移動登録したい仮設資機材の商品名の情報を商品名入力欄3206に入力し、数量を数量入力欄3207に入力する。なお、制御部101は商品マスタDBに含まれる商品名の情報を管理サーバ200から受信して、受信した商品名の中から担当者が選択できるようにしてもよい。
【0110】
担当者が移動登録したい仮設資機材の情報を入力して例えば図示しない次ボタンを選択することで、スマートフォン80の制御部101は移動登録撮影画面3210を表示する。
図32(b)は、移動登録撮影画面3210の一例を示す図である。
図32(b)の移動登録撮影画面3210には、移動スキャンナンバー表示部3211、移動登録対象数表示部3212、撮影表示部3213、商品名/数量表示部3214が表示される。
移動スキャンナンバー表示部3211は、撮影するごとに加算して採番されるナンバーが表示される。移動登録対象数表示部3212は、撮影すべき仮設資機材の総数量と、撮影が終了した仮設資機材の数量とが表示される。撮影すべき仮設資機材の総数量として、
図32(a)で数量入力欄3207に入力した数量の合計数が表示される。
撮影表示部3213は、担当者がスマートフォン80の撮像部102を用いて撮影した画像が表示される。具体的には、担当者は移動登録する仮設資機材に付帯された個体識別プレート30の2次元コード31を撮影することで、制御部101は撮影した2次元コード31を撮影表示部3213に表示する。なお、担当者が直接、個体識別番号を入力してもよい。
商品名/数量表示部3214は、撮影すべき仮設資機材の商品名と、撮影すべき数量と、撮影が終了した仮設資機材の数量とが表示される。撮影すべき仮設資機材の商品名と、撮影すべき数量として、
図32(a)で商品名入力欄3206に入力した商品名と、数量入力欄3207に入力した数量とが表示される。
【0111】
スマートフォン80の制御部101は、担当者が仮設資機材に付帯された2次元コード31を連続して撮影するか、個体識別番号を連続して入力することに応じて送信確認画面3220を表示する。
図32(c)は、送信確認画面3220の一例を示す図である。ここでは、
図32(b)と同様の表示には同一符号を付している。
図32(c)に示す送信確認画面3220には、送信確認選択部3221が表示される。
【0112】
スマートフォン80の制御部101は、担当者が送信確認選択部3221から送信する旨を選択することに応じて、
図32(a)の移動ナンバー3201、登録日入力欄3202、移動元入力欄3203、移動先入力欄3204、登録者入力欄3105に入力された情報、および、個体識別番号の情報を管理サーバ200に送信する。
管理サーバ200の制御部201はスマートフォン80から受信した情報に基づいて個体マスタDB3030および在庫登録DB3130を更新する。具体的には、制御部201は、個体マスタDB3030のうち該当する個体識別番号に対応する保管場所3033を、移動先入力欄3204に入力された保管場所に変更して更新する。また、制御部201は、在庫登録DB3130のうち該当する個体識別番号に対応する保管場所3139を、移動先入力欄3204に入力された保管場所に変更して更新する。したがって、
図30(d)の保管場所3033のそれぞれには「ヤードB」の情報が記録され、
図31(d)の保管場所3139のそれぞれには「ヤードB」の情報が記録される。
なお、管理サーバ200の制御部201はスマートフォン80から受信した個体識別番号が個体マスタDB3030に含まれていなかったり、仮設資機材の商品名が商品マスタDBに含まれていなかったりする場合には、スマートフォン80にエラーの情報を送信する。スマートフォン80の制御部101がエラーの情報に基づいてエラーメッセージを表示することで、担当者は個体マスタDB3030に含まれていない個体識別番号の仮設資機材や、商品マスタDBに含まれていない仮設資機材の商品を移動登録しようとしていることを認識できる。
【0113】
<貸出登録>
次に、建設会社の担当者が在庫登録した仮設資機材を業者に貸出す場合に、仮設資機材の貸出登録を行う。ここでは、在庫登録DB3130に記録された個体識別番号に対応する仮設資機材のみ貸出登録ができる。
建設会社の担当者は
図29(a)に示すトップ画面2900から貸出登録2904を選択する。スマートフォン80の制御部101は貸出登録2904の選択に応じて貸出登録画面3300を表示する。
図33(a)は、貸出登録画面3300の一例を示す図である。
図33(a)の貸出登録画面3300には、貸出ナンバー3301、貸出日入力欄3302、返却予定日入力欄3303、貸出場所入力欄3304、登録者入力欄3305、貸出業者入力欄3306、商品名入力欄3307、数量入力欄3308が表示される。
【0114】
貸出ナンバー3301は、スマートフォン80の制御部101によって自動的にナンバーが採番される。担当者は貸出す仮設資機材の貸出場所を貸出場所入力欄3304に入力する。担当者は仮設資機材を貸出す業者名の情報を貸出業者入力欄3306に入力する。また、担当者は貸出す仮設資機材の商品名の情報を商品名入力欄3307に入力し、数量を数量入力欄3308に入力する。なお、制御部101は商品マスタDBに含まれる商品名の情報を管理サーバ200から受信して、受信した商品名の中から担当者が選択できるようにしてもよい。
【0115】
担当者が貸出す業者名等の情報を入力して例えば図示しない次ボタンを選択することで、スマートフォン80の制御部101は業者ラベル発行画面3310を表示する。業者ラベル発行画面3310は、貸出している業者を識別するために仮設資機材に貼る業者ラベルを発行するための画面である。
図33(b)は、業者ラベル発行画面3310の一例を示す図である。
図33(b)の業者ラベル発行画面3310には、貸出ナンバー表示部3311、ラベル数量入力欄3312、業者名表示部3313、商品名表示部3314、数量表示部3315、発行指示入力欄3316が表示される。
貸出ナンバー表示部3311は、自動的に採番された貸出ナンバーが表示される。ラベル数量入力欄3312は、一つの仮設資機材に対して発行するラベル数量を入力するための欄である。例えば、担当者は一つの仮設資機材に対して、同じ業者ラベルを2枚貼りたい場合には、ラベル数量入力欄3312に「2」を入力する。業者名表示部3313、商品名表示部3314、数量表示部3315には、
図33(a)の貸出業者入力欄3306、商品名入力欄3307、数量入力欄3308にそれぞれ入力した業者名、商品名、数量が表示される。発行指示入力欄3316は、例えばチェックボックスであって、業者ラベルを発行したい貸出明細ナンバーに対して印刷指示を入力するための欄である。
【0116】
担当者が発行指示入力欄3316に印刷指示を入力して例えば図示しない次ボタンを選択することで、スマートフォン80の制御部101はスマートフォン80に接続されたプリンタを用い、
図5と同様の業者ラベル40を印刷する。
なお、印刷される業者ラベル40のうち商品名41、業者43は、それぞれ
図33(a)に示す商品名入力欄3307、貸出業者入力欄3306にそれぞれ入力した商品名、業者名が印刷される。また、業者ラベル40のうちQRコード44および伝票明細番号45は、
図33(b)に示す貸出ナンバーおよび貸出明細ナンバー等を組み合せた番号が印刷される。担当者は、印刷された業者ラベル40を貸出す仮設資機材に貼り付ける。
また、スマートフォン80の制御部101は上述した次ボタンの選択に応じて貸出登録画面3320を表示する。
【0117】
図33(c)は、貸出登録画面3320の一例を示す図である。
図33(c)に示す貸出登録画面3320には、貸出スキャンナンバー表示部3321、登録対象数表示部3322、撮影表示部3323、個体識別番号入力欄3324、貸出明細番号入力欄3325が表示される。
貸出スキャンナンバー表示部3321は、撮影するごとに加算して採番されるナンバーが表示される。登録対象数表示部3322は、撮影すべき仮設資機材の総数量と、撮影が終了した仮設資機材の数量とが表示される。ここでは、撮影すべき仮設資機材の総数量として「4」が表示され、まだ一つも撮影していないので「0」が表示されている。撮影すべき仮設資機材の総数量として、
図33(b)の数量表示部3315の数量の合計が表示される。
撮影表示部3323は、担当者がスマートフォン80の撮像部102を用いて撮影した画像が表示される。具体的には、担当者は貸出す仮設資機材に付帯された個体識別プレート30の2次元コード31、および、業者ラベル40のQRコード44を撮影することで、制御部101は撮影した2次元コード31またはQRコード44の画像を撮影表示部3323に表示する。
個体識別番号入力欄3324は、担当者が直接、個体識別番号を入力するための欄である。貸出明細番号入力欄3325は、担当者が直接、貸出明細番号を入力するための欄である。
【0118】
スマートフォン80の制御部101は、担当者が仮設資機材に付帯された2次元コード31およびQRコード44を連続して撮影するか、個体識別番号および貸出明細番号を連続して入力することに応じて送信確認画面3330を表示する。
図33(d)は、送信確認画面3330の一例を示す図である。ここでは、
図33(c)と同様の表示には同一符号を付している。
図33(d)に示す送信確認画面3330には、送信確認選択部3331が表示される。登録対象数表示部3322には、全ての仮設資機材に対して撮影が終了したので、撮影が終了した数量として「4」が表示される。
【0119】
スマートフォン80の制御部101は、担当者が送信確認選択部3331から送信する旨を選択することに応じて、
図33(a)の貸出ナンバー3301、貸出日入力欄3302、返却予定日入力欄3303、貸出場所入力欄3304、登録者入力欄3305、貸出明細ナンバー、貸出業者入力欄3306、商品名入力欄3307、数量入力欄3308に入力された情報、個体識別番号および貸出明細番号の情報、貸出スキャンナンバーの情報を管理サーバ200に送信する。
管理サーバ200の制御部201はスマートフォン80から受信した情報に基づいて貸出登録DBを作成して記録する。なお、貸出登録DBに貸出す仮設資機材の個体識別番号の情報等を追加する場合には、担当者は上述した同様の操作で個体識別番号の情報等を追加することができる。
【0120】
図33(e)は、貸出登録DB3340の一例を示す図である。
貸出登録DB3340は、貸出ナンバー3341、貸出明細ナンバー3342、貸出スキャンナンバー3343、貸出業者名3344、商品名3345、個体識別番号3346、数量3347、貸出日3348、返却予定日3349、貸出場所3350、登録者3351等が記録される。なお、管理サーバ200の制御部201は、個体マスタDB3030のうち該当する個体識別番号に対応する状態3036を貸出可能から貸出中に変更して更新する。また、制御部201は、在庫登録DB3130のうち該当する個体識別番号に対応する状態3138を貸出可能から貸出中に変更して更新する。更に、制御部201は、
図8に示す商品管理DB800のうち該当する個体識別番号に対応する業者名805を、貸出業者入力欄3306に入力された業者名に変更して更新する。
このように、貸出登録DB3340を作成することで現場ごとに、建設会社で所有する仮設資機材を貸出している業者を管理することができる。
なお、管理サーバ200の制御部201はスマートフォン80から受信した個体識別番号が個体マスタDB3030に含まれていなかったり、仮設資機材の商品名が商品マスタDBに含まれていなかったり、貸出場所が保管場所マスタDBに含まれていなかったりする場合には、スマートフォン80にエラーの情報を送信する。スマートフォン80の制御部101がエラーの情報に基づいてエラーメッセージを表示することで、担当者は個体マスタDB3030に含まれていない個体識別番号の仮設資機材や、商品マスタDBに含まれていない仮設資機材の商品を貸出登録しようとしていることを認識できる。
【0121】
<返却登録>
次に、建設会社の担当者が貸出登録した仮設資機材が業者から返却された場合に、仮設資機材の返却登録を行う。ここでは、貸出登録DB3340に記録された個体識別番号に対応する仮設資機材のみ返却登録ができる。
建設会社の担当者は
図29(a)に示すトップ画面2900から返却登録2905を選択する。スマートフォン80の制御部101は返却登録2905の選択に応じて返却登録画面3400を表示する。
図34(a)は、返却登録画面3400の一例を示す図である。
図34(a)の返却登録画面3400には、返却ナンバー3401、返却日入力欄3402、返却場所入力欄3403、登録者入力欄3404、商品名入力欄3405、数量入力欄3406が表示される。
【0122】
返却ナンバー3401は、スマートフォン80の制御部101によって自動的にナンバーが採番される。担当者は返却された仮設資機材の返却場所を返却場所入力欄3403に入力する。担当者は返却された仮設資機材の商品名の情報を商品名入力欄3405に入力し、数量を数量入力欄3406に入力する。なお、制御部101は商品マスタDBに含まれる商品名の情報を管理サーバ200から受信して、受信した商品名の中から担当者が選択できるようにしてもよい。
担当者が返却された仮設資機材等の情報を入力して例えば図示しない次ボタンを選択することで、スマートフォン80の制御部101は返却登録撮影画面3410を表示する。
図34(b)は、返却登録撮影画面3410の一例を示す図である。
図34(b)の返却登録撮影画面3410には、返却スキャンナンバー表示部3411、返却登録対象数表示部3412、撮影表示部3413、商品名/数量表示部3414が表示される。
返却スキャンナンバー表示部3411は、撮影するごとに加算して採番されるナンバーが表示される。返却登録対象数表示部3412は、撮影すべき仮設資機材の総数量と、撮影が終了した仮設資機材の数量とが表示される。撮影すべき仮設資機材の総数量として、
図34(a)で数量入力欄3406に入力した数量の合計数が表示される。
撮影表示部3413は、担当者がスマートフォン80の撮像部102を用いて撮影した画像が表示される。具体的には、担当者は返却登録する仮設資機材に付帯された個体識別プレート30の2次元コード31を撮影することで、制御部101は撮影した2次元コード31を撮影表示部3413に表示する。なお、担当者が直接、個体識別番号を入力してもよい。
商品名/数量表示部3414は、撮影すべき仮設資機材の商品名と、撮影すべき数量と、撮影が終了した仮設資機材の数量とが表示される。撮影すべき仮設資機材の商品名と、撮影すべき数量として、
図34(a)で商品名入力欄3405に入力した商品名と、数量入力欄3406に入力した数量とが表示される。
【0123】
スマートフォン80の制御部101は、担当者が仮設資機材に付帯された2次元コード31を連続して撮影するか、個体識別番号を連続して入力することに応じて送信確認画面3420を表示する。なお、担当者は返却する仮設資機材の数量を予め入力して、入力した数量に相当する2次元コード31を撮影したり個体識別番号を入力したりしなければ、送信確認画面3420が表示されないことから、担当者による撮影漏れあるいは入力漏れを防止することができる。
図34(c)は、送信確認画面3420の一例を示す図である。ここでは、
図34(b)と同様の表示には同一符号を付している。
図34(c)に示す送信確認画面3420には、送信確認選択部3421が表示される。
【0124】
スマートフォン80の制御部101は、担当者が送信確認選択部3421から送信する旨を選択することに応じて、
図34(a)の返却ナンバー3401、返却日入力欄3402、返却場所入力欄3403、登録者入力欄3404、返却明細ナンバー、商品名入力欄3405、数量入力欄3406に入力された情報、個体識別番号の情報、返却スキャンナンバーの情報を管理サーバ200に送信する。
管理サーバ200の制御部201はスマートフォン80から受信した情報に基づいて返却登録DBを作成して登録する。なお、返却登録DBに返却された仮設資機材の個体識別番号の情報等を追加する場合には、担当者は上述した同様の操作で個体識別番号の情報等を追加することができる。
【0125】
図34(d)は、返却登録DB3430の一例を示す図である。
返却登録DB3430は、返却ナンバー3431、返却明細ナンバー3432、返却スキャンナンバー3433、返却業者名3434、商品名3435、個体識別番号3436、数量3437、返却日3438、返却予定日3439、返却場所3440、登録者3441等が記録される。なお、管理サーバ200の制御部201は、返却業者名3434および返却予定日3439には、貸出登録DB3340のうち該当する個体識別番号に対応する貸出業者名3344および返却予定日3349を記録する。また、管理サーバ200の制御部201は、個体マスタDB3030のうち該当する個体識別番号に対応する状態3036を貸出中から貸出可能に変更して更新する。また、制御部201は、在庫登録DB3130のうち該当する個体識別番号に対応する状態3138を貸出中から貸出可能に変更して更新する。更に、制御部201は、
図8に示す商品管理DB800のうち該当する個体識別番号に対応する業者名805を、空欄に変更して更新する。
このように、返却登録DB3430を作成することで現場ごとに、建設会社に返却された仮設資機材を管理することができる。
なお、管理サーバ200の制御部201はスマートフォン80から受信した個体識別番号が個体マスタDB3030や貸出登録DB3340に含まれていなかったり、仮設資機材の商品名が商品マスタDBに含まれていなかったり、返却場所が保管場所マスタDBに含まれていなかったりする場合には、スマートフォン80にエラーの情報を送信する。スマートフォン80の制御部101がエラーの情報に基づいてエラーメッセージを表示することで、担当者は個体マスタDB3030や貸出登録DB3340に含まれていない個体識別番号の仮設資機材や、商品マスタDBに含まれていない仮設資機材の商品を返却登録しようとしていることを認識できる。
【0126】
<点検登録>
次に、建設会社の担当者あるいは建設会社から仮設資機材を借りた業者の担当者が仮設資機材に異常がないかを点検する点検登録を行う場合について説明する。以下では、点検する仮設資機材がフォークリフト等の重機である場合を例とするが、点検が必要な仮設資機材であれば、他の仮設資機材であってもよい。
例えば建設会社の担当者は
図29(a)に示すトップ画面2900から点検登録2906を選択する。スマートフォン80の制御部101は点検登録2906の選択に応じて点検選択画面3500を表示する。
図35(a)は、点検選択画面3500の一例を示す図である。
図35(a)の点検選択画面3500には、始業前点検3501、月次自主点検3502、特定自主検査3503が表示される。ここで、始業前点検、月次自主点検および特定自主検査は点検種類の一例である。始業前点検とは、例えば作業開始前に毎日行う点検である。月次自主点検とは、例えば月に一度行う点検である。特定自主検査とは、例えば年に一度行う点検である。
【0127】
建設会社の担当者は、始業前点検を行う場合には始業前点検3501を選択する。スマートフォン80の制御部101は選択に応じて点検登録画面3510を表示する。
図35(b)は、点検登録画面3510の一例を示す図である。
図35(b)の点検登録画面3510には、点検ナンバー表示部3511、点検日入力欄(あるいは検査日入力欄)3512、登録者入力欄(あるいは点検者入力欄)3513が表示される。
点検ナンバー表示部3511は、自動的に採番された点検ナンバーが表示される。
担当者が点検日入力欄3512、登録者入力欄3513にそれぞれ点検日、登録者を入力して図示しない次ボタンを選択することで、スマートフォン80の制御部101は点検登録撮影画面3520を表示する。
【0128】
図35(c)は、点検登録撮影画面3520の一例を示す図である。
図35(c)の点検登録撮影画面3520には、点検スキャンナンバー表示部3521、撮影表示部3522、個体識別番号入力欄3523が表示される。
点検スキャンナンバー表示部3521は、撮影するごとに加算して採番されるナンバーが表示される。撮影表示部3522は、担当者がスマートフォン80の撮像部102を用いて撮影した画像が表示される。具体的には、担当者は点検する仮設資機材に付帯された個体識別プレート30の2次元コード31を撮影することで、制御部101は撮影した2次元コード31の画像を撮影表示部3522に表示する。個体識別番号入力欄3523は、担当者が直接、個体識別番号を入力するための欄である。
【0129】
担当者が点検登録したい仮設資機材に付帯された2次元コード31を撮影したり、個体識別番号を入力したりして、例えば図示しない送信ボタンを選択することで、スマートフォン80の制御部101は、
図35(a)の点検選択画面3500で選択された点検種類の情報と、
図35(b)の点検登録画面3510で入力された情報と、
図35(c)で撮影または入力された個体識別番号の情報とを管理サーバ200に送信する。
管理サーバ200の制御部201はスマートフォン80から受信した情報に基づいて、当該仮設資機材に対応する点検項目を特定する。ここで、上述した商品マスタDBには、仮設資機材の商品名ごと、かつ点検種類ごとに点検項目の情報が関連付けて記録されている。
【0130】
図35(e)は、商品名がフォークリフトである場合に点検種類ごとに関連付けられた点検項目3540の一例を示す図である。ここでは、点検種類が「始業前点検」の場合には、点検項目3541として「ブレーキ」、「クラッチ」等の情報が関連付けられている。点検種類が「月次自主点検」である場合には、点検項目3542として更に「操作装置」、「作業装置」、「作業機」、「ワイヤーロープ」、「チェーン」等の情報が関連付けられている。点検種類が「特定自主検査」の場合には、点検項目3543として「パワーライン」、「保安装置」、「ステアリングブレーキ」、「作業機」、「油圧装置」、「電気回路」等の情報が関連付けられている。
なお、点検項目の情報は、商品マスタDBに記録されている場合に限られず、商品名および点検種類の情報に基づいて点検項目の情報が取得できれば他のDBに記録されていてもよい。
【0131】
管理サーバ200の制御部201はスマートフォン80から受信した個体識別番号の情報から個体マスタDB3030に基づいて商品名の情報を特定し、特定した商品名の情報と受信した点検種類の情報とから、
図35(e)の点検項目3540に基づいて該当する仮設資機材の点検項目の情報を取得する。制御部201は特定した商品名の情報および取得した点検項目の情報をスマートフォン80に送信する。
スマートフォン80の制御部101は管理サーバ200から受信した情報に基づいて点検画面3530を表示する。
【0132】
図35(d)は、点検画面3530の一例を示す図である。
図35(d)の点検画面3530には、商品名表示部3531、点検項目表示部3532、点検入力欄3533、備考入力欄3534が表示される。
商品名表示部3531は、点検する仮設資機材の商品名が表示される。点検項目表示部3532は、商品名および点検種類に応じた点検項目が表示される。点検入力欄3533は、例えばチェックボックスであって、担当者が点検項目の点検が終了したことを入力するための欄である。備考入力欄3534は、担当者が点検したときに気になった点や行った作業等を入力するための欄である。
【0133】
担当者が点検入力欄3533に入力して例えば図示しない送信ボタンを選択することで、スマートフォン80の制御部101は
図35(d)の点検入力欄3533および備考入力欄3534に入力された入力情報を管理サーバ200に送信する。
管理サーバ200の制御部201はスマートフォン80から受信した情報に基づいて、点検履歴情報として点検履歴DBを作成あるいは更新して記録する。ここで、点検履歴DBには、点検日入力欄3512に入力された検査日の情報、登録者入力欄3513に入力された登録者の情報、個体識別番号の情報、点検項目の情報、点検項目ごとの点検入力欄3533に入力された情報、備考入力欄3534に入力された情報が含まれる。
このように、点検履歴DBを作成することで仮設資機材ごとに点検された点検履歴を管理することができる。
【0134】
なお、スマートフォン80の制御部101が個体識別番号の情報を管理サーバ200に送信することで、管理サーバ200の制御部201が商品名の情報を取得し、商品名の情報から点検項目の情報を取得する場合について説明したが、この場合に限らない。例えば、スマートフォン100の制御部101は商品名の情報を管理サーバ200に送信することで、管理サーバ200の制御部201が商品名の情報から点検項目の情報を取得してもよい。
【0135】
<点検履歴>
次に、建設会社の担当者あるいは建設会社から仮設資機材を借りた業者の担当者等が点検履歴情報を確認する場合について説明する。
例えば建設会社の担当者は
図29(a)に示すトップ画面2900から点検履歴2907を選択する。スマートフォン80の制御部101は点検履歴2907の選択に応じて点検履歴撮影画面3600を表示する。
図36(a)は、点検履歴撮影画面3600の一例を示す図である。
図36(a)の点検履歴撮影画面3600には、点検履歴スキャンナンバー表示部3601、撮影表示部3602、個体識別番号入力欄3603が表示される。
点検履歴スキャンナンバー表示部3601は、撮影するごとに加算して採番されるナンバーが表示される。撮影表示部3602は、担当者がスマートフォン80の撮像部102を用いて撮影した画像が表示される。具体的には、担当者は点検履歴を確認したい仮設資機材に付帯された個体識別プレート30の2次元コード31を撮影することで、制御部101は撮影した2次元コード31の画像を撮影表示部3602に表示する。個体識別番号入力欄3603は、担当者が直接、個体識別番号を入力するための欄である。
【0136】
担当者が点検履歴を確認したい仮設資機材に付帯された2次元コード31を撮影したり、個体識別番号を入力したりして、例えば図示しない送信ボタンを選択することで、スマートフォン80の制御部101は
図36(a)で撮影または入力された個体識別番号の情報を管理サーバ200に送信する。
管理サーバ200の制御部201はスマートフォン80から受信した情報に基づいて、当該仮設資機材に対応する点検履歴を点検履歴DBから特定する。点検履歴DBには、個体識別番号の情報に関連付けて点検履歴が記録されている。管理サーバ200の制御部201は特定した点検履歴に基づいて、点検種類ごとの検査日の情報をスマートフォン80に送信する。
スマートフォン80の制御部101は管理サーバ200から受信した情報に基づいて点検履歴確認画面3610を表示する。
【0137】
図36(b)は、点検履歴確認画面3610の一例を示す図である。
図36(b)の点検履歴確認画面3610には、点検種類ごとに複数の検査日3611、3612が表示される。
担当者が点検履歴を確認したい検査日を選択することで、スマートフォン80の制御部101は点検種類の情報および検査日の情報を管理サーバ200に送信する。
管理サーバ200の制御部201はスマートフォン80から受信した情報に基づいて、点検履歴DBから該当する検査日における点検履歴として、
図35(d)において点検項目ごとの点検入力欄3533に入力された情報、点検項目の情報、備考入力欄3534に入力された情報等を取得して、スマートフォン80に送信する。
スマートフォン80の制御部101は管理サーバ200から受信した情報に基づいて点検履歴詳細画面3620を表示する。
【0138】
図36(c)は、点検履歴詳細画面3620の一例を示す図である。
図36(c)の点検履歴詳細画面3620には、点検履歴詳細表示部3621、備考表示部3622が表示される。
点検履歴詳細表示部3621には、点検項目および点検項目ごとに点検が終了したことを示す識別表示が含まれる。なお、点検履歴詳細表示部3621には、登録者(あるいは点検者)の情報が含まれていてもよい。また、備考表示部3622には、担当者が点検したときに気になった点や行った作業等の情報が含まれる。
このように、仮設資機材ごとの点検履歴を確認できることで、建設会社の担当者や仮設資機材を借りている業者の担当者は、当該仮設資機材の点検をしたか否かを容易に確認することができる。なお、建設会社あるいは現場によっては、点検履歴を例えば3年間保存がおくことが定められており、点検履歴を点検履歴DBで保存することで、紙媒体で保存する場合に比べて紛失を防止することができる。
【0139】
以上、本発明を上述した実施形態と共に説明したが、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能であり、各実施形態を組み合わせてもよい。
上述した各実施形態では、携帯型情報端末としてスマートフォンを用いる場合について説明したが、この場合に限られず、携帯型であって撮像部および通信部を有するものであればよく、例えば、タブレット端末、ノート型PC、ウエアラブル端末等であってもよい。
なお、仮設資機材はGPS受信機等の位置情報を取得する取得手段と、送信機等の位置情報を送信できる送信手段を備えていてもよい。この場合、仮設資機材は自身で位置情報を送信することができる。
また、仮設資機材はICタグを備えていてもよい。この場合、担当者はリーダを用いて複数の仮設資機材のICタグを一括して読み取ることができる。
【符号の説明】
【0140】
10、11:仮設資機材の管理システム 60、80、100:スマートフォン(携帯型情報端末) 101:制御部(端末側制御手段) 102:撮像部(撮影手段) 108:通信部(端末側送信手段,端末側受信手段) 200:管理サーバ(サーバ) 201:制御部(サーバ側制御手段) 207:通信部(サーバ側送信手段,サーバ側受信手段) 206:データベース(記録手段) 70、300:PC(情報処理装置) 400:ラベル印刷機(印刷装置)