(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-24
(45)【発行日】2024-07-02
(54)【発明の名称】ビーコンに基づくモノのインターネットシステム
(51)【国際特許分類】
H04W 4/38 20180101AFI20240625BHJP
H04W 48/10 20090101ALI20240625BHJP
H04W 48/16 20090101ALN20240625BHJP
【FI】
H04W4/38
H04W48/10
H04W48/16 132
(21)【出願番号】P 2023004252
(22)【出願日】2023-01-16
【審査請求日】2023-01-16
(32)【優先日】2022-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】523016951
【氏名又は名称】悠勢科技股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】鄭彦杰
【審査官】齋藤 浩兵
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-142896(JP,A)
【文献】松浦 芳樹 , 川口 貴正, 五十嵐 悠一, 森井 陽子,センサー情報ASPサービスシステムの開発 ,マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2008)シンポジウム論文集 情報処理学会シンポジウムシリーズ , [CD-ROM] ,日本,社団法人情報処理学会 ,2008年07月02日,第2008巻,第1号
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個のモノのインターネット装置と、複数個のゲートウェイと、バックエンドサーバーとを備えるビーコンに基づくモノのインターネットシステムであって、
各当該モノのインターネット装置は、対応の当該モノのインターネット装置の作動を駆動するための駆動モジュールと、前記駆動モジュールと電気接続される第1通信モジュールとを有し、
各当該ゲートウェイは、第3通信モジュールと、前記第1通信モジュール及び前記第3通信モジュールと通信接続される第2通信モジュールとを有し、
前記バックエンドサーバーは、各当該ゲートウェイの前記第3通信モジュールと通信接続される第4通信モジュールを有し、
各当該ゲートウェイは、前記第2通信モジュールから周期的にブロードキャスト送信されるビーコン信号(beacon signal)を通じて、1個または多数個の当該モノのインターネット装置の前記第1通信モジュールとの通信接続を確立し、
各当該ゲートウェイの前記第3通信モジュールは、インターネットプロトコルを通じて、前記バックエンドサーバーの前記第4通信モジュールとの通信接続を確立するに従って、各当該モノのインターネット装置と前記バックエンドサーバーとの間に各当該モノのインターネット装置の状態情報を伝達
し、
前記バックエンドサーバーに当該モノのインターネット装置の前記状態情報が受信された後に、前記バックエンドサーバーは、順次に前記第4通信モジュール、前記第3通信モジュール、前記第2通信モジュール及び前記第1通信モジュールを通じて、当該モノのインターネット装置近傍のゲートウェイ情報を当該モノのインターネット装置へ伝送し、
前記ゲートウェイ情報は、当該モノのインターネット装置近傍の当該ゲートウェイの地理情報及び信号品質情報であることを特徴とする、
ビーコンに基づくモノのインターネットシステム。
【請求項2】
各当該ゲートウェイの前記第3通信モジュールは、インターネットプロトコルを通じて、前記バックエンドサーバーの前記第4通信モジュールと無線方式または有線方式で通信接続されることを特徴とする、請求項1に記載のモノのインターネットシステム。
【請求項3】
当該モノのインターネット装置の前記第1通信モジュールは、各当該ゲートウェイの前記第2通信モジュールからブロードキャスト送信される前記ビーコン信号をスキャンすると共に、強度がより強い前記ビーコン信号をブロードキャスト送信する当該ゲートウェイの前記第2通信モジュールと通信接続されることを特徴とする、請求項1に記載のモノのインターネットシステム。
【請求項4】
当該モノのインターネット装置の前記第1通信モジュールは、強度がより強い前記ビーコン信号をブロードキャスト送信する当該ゲートウェイの前記第2通信モジュールと通信接続された後に、前記第2通信モジュールは、前記第1通信モジュールより受信された当該モノのインターネット装置の前記状態情報を、当該ゲートウェイの前記第3通信モジュールと前記バックエンドサーバーの前記第4通信モジュールとを経由して前記バックエンドサーバーへ伝送することを特徴とする、請求項3に記載のモノのインターネットシステム。
【請求項5】
前記ゲートウェイ情報に当該モノのインターネット装置近傍の当該ゲートウェイの地理情報及び信号品質情報が含有されていない場合、当該モノのインターネット装置は、強度がより強い前記ビーコン信号をブロードキャスト送信する当該ゲートウェイの前記第2通信モジュールと継続的に通信接続され、前記ゲートウェイ情報に当該モノのインターネット装置近傍の1個または多数個の当該ゲートウェイの地理情報及び信号品質情報が含有されている場合、当該モノのインターネット装置の前記第1通信モジュールは、当該モノのインターネット装置近傍の1個または多数個の当該ゲートウェイの前記第2通信モジュールからブロードキャスト送信される前記ビーコン信号を再度スキャンすると共に、再度スキャンして強度がさらに強い前記ビーコン信号を送信する別の当該ゲートウェイの前記第2通信モジュールと通信接続され、再度スキャンした後に強度がさらに強い前記ビーコン信号を送信する別の当該ゲートウェイがない場合、当該モノのインターネット装置は、強度がより強い前記ビーコン信号をブロードキャスト送信する当該ゲートウェイの前記第2通信モジュールと継続的に通信接続されることを特徴とする、請求項
4に記載のモノのインターネットシステム。
【請求項6】
当該モノのインターネット装置は、駐車スペースのロックであることを特徴とする、請求項
5に記載のモノのインターネットシステム。
【請求項7】
前記駆動モジュールは、当該駐車スペースのロックの施錠または解錠を駆動するために用いられることを特徴とする、請求項
6に記載のモノのインターネットシステム。
【請求項8】
前記状態情報は、当該駐車スペースのロックの施錠または解錠の状態情報であることを特徴とする、請求項
7に記載のモノのインターネットシステム。
【請求項9】
当該モノのインターネット装置は、電気自動車充電スタンド、工業ロボット、インテリジェント駐車ボラードまたはインテリジェント家電であることを特徴とする、請求項
5に記載のモノのインターネットシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モノのインターネットの技術分野に係り、特に、ビーコンに基づくモノのインターネットシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ここ数年、科学技術全体の革新と進化に伴い、ネットワークにつながっている装置と物品は、もはやパーソナルモバイル通信装置またはコンピュータ装置だけに限らず、各種類の通信技術を介して感知データを返信すること、あるいは応用サービスプラットホームと相互作用することに起因して、ネットワークにつながることが可能な物品または装置がますます増え、いわゆるモノのインターネットが形成されている。例えば、人工知能、ビッグデータの収集と分析やブロックチェーンなどのいずれも、モノのインターネット技術のおかげで多種多様の産業応用と産業革新を実現できる。スマートホームを始め、スマート交通、スマートシティ、スマートファクトリー、環境モニタリング、保健医療、スマート農業などに至るまで枚挙にいとまがないほどのモノのインターネットの広汎な応用及びサービスをどこでも見ることができるようになっている。
【0003】
数え切れないほどの多くのモノのインターネット装置の増加に伴い、安定性と信頼性を兼ね備えた通信ネットワークアーキテクチャがより一層重要視されるようになってきている。モノのインターネット装置上の情報を誤りなく正確に通信ネットワーク上で伝達可能にさせることにより、モノのインターネット技術を応用する各種類の応用サービスを完全に成し遂げることができる。
モノのインターネット装置が信頼性高く安定的にネットワークにつながらない場合、モノのインターネット応用サービスがいくら立派であっても、モノのインターネット装置から提供される正確な情報が欠乏していれば、その先進的で便利な予定の応用サービスの実現は望むべくもない。つまり、良好なモノのインターネット応用サービスを提供するには、信頼性に優れた安定的なネットワーク伝達環境を必要条件とする。このため、モノのインターネット装置が正確かつ有効にその情報を返信できることを確保しようとすると、例えば、無線信号の強度とカバレッジ及び通信帯域幅の制限などのようなネットワークに関する幾多の問題を考慮することが必要となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このほか、モノのインターネット装置の急増に伴い、その設置費用とエネルギーの消耗も、モノのインターネットサービスの発展の阻害の一つの要因になっていると考えられる。これに鑑みて、上記の設置費用と省エネルギー上の問題を解決できると同時に、また信頼性と安定性を兼ね備えた通信ネットワークを提供して良好なモノのインターネット応用サービスを提供するために、本願の発明者は、極力研究考案した結果、遂に本発明のビーコンに基づくモノのインターネットシステムを研究開発して完成させた。
【0005】
本発明の主要な目的は、主として複数個のモノのインターネット装置(IoT devices)と、複数個のゲートウェイ(gateways)と、バックエンドサーバー(backend server)とを備えるビーコンに基づくモノのインターネットシステムを提供することである。本発明の設計によれば、当該モノのインターネット装置は、ビーコン(beacon)技術を用いて、ローパワー・ワイドエリア・ネットワーク(Low-Power Wide-Area Network,LPWAN)の技術を通じて、当該ゲートウェイとの通信接続を確立し、そして前記バックエンドサーバーは、インターネットプロトコルを通じて、当該ゲートウェイとの通信接続を確立するに従って、各当該モノのインターネット装置と前記バックエンドサーバーとの間に各当該モノのインターネット装置の状態情報を伝達する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明が提供するかかるビーコンに基づくモノのインターネットシステムの一実施例は、複数個のモノのインターネット装置と、複数個のゲートウェイと、バックエンドサーバーとを備え、各当該モノのインターネット装置は、第1通信モジュールと、駆動モジュールとを有し、その内、前記駆動モジュールは、対応の当該モノのインターネット装置の作動を駆動するために用いられ、前記第1通信モジュールは、前記駆動モジュールと電気接続され、各当該ゲートウェイは、第2通信モジュールと、第3通信モジュールとを有し、その内、前記第2通信モジュールは、前記第1通信モジュール及び前記第3通信モジュールと通信接続され、前記バックエンドサーバーは、第4通信モジュールを有し、その内、前記第4通信モジュールは、各当該ゲートウェイの前記第3通信モジュールと通信接続され、その内、各当該ゲートウェイは、第2通信モジュールから周期的にブロードキャスト送信されるビーコン信号(beacon signal)を通じて、1個または多数個の当該モノのインターネット装置の前記第1通信モジュールとの通信接続を確立し、及び各当該ゲートウェイの前記第3通信モジュールは、インターネットプロトコルを通じて、前記バックエンドサーバーの前記第4通信モジュールとの通信接続を確立するに従って、各当該モノのインターネット装置と前記バックエンドサーバーとの間に各当該モノのインターネット装置の状態情報を伝達する。
【0007】
一実施例において、各当該ゲートウェイの前記第3通信モジュールは、インターネットプロトコルを通じて、前記バックエンドサーバーの前記第4通信モジュールと無線方式または有線方式で通信接続される。
【0008】
一実施例において、当該モノのインターネット装置の前記第1通信モジュールは、各当該ゲートウェイの前記第2通信モジュールからブロードキャスト送信される前記ビーコン信号をスキャン(第1回目スキャン)すると共に、強度がより強い前記ビーコン信号をブロードキャスト送信する当該ゲートウェイの前記第2通信モジュールと通信接続される。
【0009】
一実施例において、当該モノのインターネット装置の前記第1通信モジュールは、強度がより強い前記ビーコン信号をブロードキャスト送信する当該ゲートウェイの前記第2通信モジュールと通信接続された後に、前記第2通信モジュールは、前記第1通信モジュールより受信された当該モノのインターネット装置の前記状態情報を、当該ゲートウェイの前記第3通信モジュールと前記バックエンドサーバーの前記第4通信モジュールとを経由して前記バックエンドサーバーへ伝送する。
【0010】
一実施例において、前記バックエンドサーバーに当該モノのインターネット装置の前記状態情報が受信された後に、前記バックエンドサーバーは、順次に前記第4通信モジュール、前記第3通信モジュール、前記第2通信モジュール及び前記第1通信モジュールを通じて、当該モノのインターネット装置近傍のゲートウェイ情報を当該モノのインターネット装置へ伝送し、その内、前記ゲートウェイ情報の情報内容には、当該モノのインターネット装置近傍の当該ゲートウェイの地理情報(Geo-information)及び信号品質(Signal Quality)情報が包含される。
【0011】
一実施例において、前記ゲートウェイ情報に当該モノのインターネット装置近傍の当該ゲートウェイの地理情報及び信号品質情報が含有されていない場合、当該モノのインターネット装置は、強度がより強い前記ビーコン信号をブロードキャスト送信する当該ゲートウェイの前記第2通信モジュールと継続的に通信接続され、前記ゲートウェイ情報に当該モノのインターネット装置近傍の1個または多数個の当該ゲートウェイの地理情報及び信号品質情報が含有されている場合、当該モノのインターネット装置の前記第1通信モジュールは、当該モノのインターネット装置近傍の1個または多数個の当該ゲートウェイの前記第2通信モジュールからブロードキャスト送信される前記ビーコン信号を再度スキャン(第2回目スキャン)すると共に、再度スキャンして強度がさらに強い前記ビーコン信号を送信する別の当該ゲートウェイの前記第2通信モジュールと通信接続され、再度スキャンした後に強度がさらに強い前記ビーコン信号を送信する別の当該ゲートウェイがない場合、当該モノのインターネット装置は、第1回目スキャンの強度がより強い前記ビーコン信号をブロードキャスト送信する当該ゲートウェイの前記第2通信モジュールと継続的に通信接続される。
【0012】
一実施例において、当該モノのインターネット装置は、駐車スペースロックであり、なおかつ前記駆動モジュールは、当該駐車スペースロックの施錠または解錠を駆動するために用いられる。このほか、各当該駐車スペースロックと前記バックエンドサーバーとの間に伝達される各当該駐車スペースロックの状態情報は、当該駐車スペースロックの施錠または解錠の状態情報である。
【0013】
一実施例において、当該モノのインターネット装置は、電気自動車充電スタンド、工業ロボット、インテリジェント駐車ボラードまたはインテリジェント家電である。
【発明の効果】
【0014】
本発明のビーコンに基づくモノのインターネットシステムによれば、接続の確立をより効率よく、より迅速に行うことができ、より省電力化を図ることができるモノのインターネットシステムが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1A】本発明のビーコンに基づくモノのインターネットシステムの一実施例を示す概略図である。
【
図1B】本発明のビーコンに基づくモノのインターネットシステムの一実施例を示す概略図である。
【
図2A】本発明のビーコンに基づくモノのインターネットシステムの一実施例の応用を示す概略図である。
【
図2B】本発明のビーコンに基づくモノのインターネットシステムの一実施例の応用を示す概略図である。
【
図3】本発明のビーコンに基づくモノのインターネットシステムの一実施例を示すブロック図である。
【
図4】本発明のビーコンに基づくモノのインターネットシステムの別の実施例を示すブロック図である。
【
図5】本発明のビーコンに基づくモノのインターネットシステムの一実施例の通信方法を示すフローチャートである。
【
図6】本発明のビーコンに基づくモノのインターネットシステムの一実施例のゲートウェイからビーコン信号をブロードキャストする態様を示す概略図である。
【
図7】本発明のビーコンに基づくモノのインターネットシステムの別の実施例のゲートウェイからビーコン信号をブロードキャストする態様を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明が提出したビーコンに基づくモノのインターネットシステム100をより明瞭に記述するために、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施例を以下に詳述する。
【0017】
[第1実施例]
本発明のビーコンに基づくモノのインターネットシステム100の一実施例の概略図を示す
図1A及び
図1Bを参照する。図示のように、本実施例であるビーコンに基づくモノのインターネットシステム100は、複数個のモノのインターネット装置110と、複数個のゲートウェイ120と、バックエンドサーバー130とを備える。その内、各当該モノのインターネット装置110は、それとの距離が最も近いもの及び/またはそれよりも強い無線信号の強度(RSSI,received signal strength indication(受信信号強度))を提供するものを選択し、例えば、強度がより強いビーコン信号120Sを送信する当該ゲートウェイ120との通信接続を確立する。これによって、各当該モノのインターネット装置110と各当該ゲートウェイ120との接続状態は、
図1Aから
図1Bに変換され、通信接続を確立するこの種の接続方法によれば、より効率よく、より迅速に行うことができ、より省電力化を図ることができる。このほか、当該ゲートウェイ120も、前記バックエンドサーバー130との通信接続を確立するに従って、各当該モノのインターネット装置110と前記バックエンドサーバー130との間に各当該モノのインターネット装置110の状態情報を伝達する。
【0018】
図2A及び
図2Bをさらに参照する。図示のように、本実施例であるビーコンに基づくモノのインターネットシステム200は、複数個の駐車スペースロック140と、複数個のゲートウェイ120と、バックエンドサーバー130とを備える。その内、各当該駐車スペースロック140は、それとの距離が最も近い及び/またはその最も強い無線信号(例えば、ビーコン信号120S)を提供する当該ゲートウェイ120を選択して通信接続を確立する。これによって、各当該駐車スペースロック140と各当該ゲートウェイ120との接続状態は、
図2Aから
図2Bに変換され、通信接続を確立するこの種の接続方法によれば、駐車スペース及び駐車スペースロック140の管理と制御をより効率よく、より迅速に行うことができ、より省電力化を図ることができる。
このほか、当該ゲートウェイ120も、前記バックエンドサーバー130との通信接続を確立するに従って、各当該駐車スペースロック140と前記バックエンドサーバー130との間に各当該駐車スペースロック140の状態情報を伝達する。当該駐車スペースロック140の状態情報とは、当該駐車スペースロック140に検知モジュールが配置され、例えば、超音波検知モジュール(ultrasonic sensor)が配置されて、当該駐車スペースロック140と所定の車両との間の距離を検知するために用いられ、これにより駐車スペースの満空状態を判断し、及び当該駐車スペースロック140の施錠状態または解錠状態を決定することを指している。このほか、前記検知モジュールは、ミリ波レーダーセンサ(mmWave radar sensor)、地磁気センサ(geomagnetic sensor)または環境光センサ(ambient light sensor)であってもよく、駐車スペースの満空状態を検知するために用いられる。
【0019】
本発明のビーコンに基づくモノのインターネットシステム100の一実施例のブロック図を示す
図3を参照する。それは、複数個のモノのインターネット装置110と、複数個のゲートウェイ120と、バックエンドサーバー130とを備える。各当該モノのインターネット装置110は、第1通信モジュール111と、駆動モジュール112とを有し、その内、前記駆動モジュール112は、対応の当該モノのインターネット装置110の作動を駆動するために用いられ、前記第1通信モジュール111は、前記駆動モジュール112と電気接続され、各当該ゲートウェイ120は、第2通信モジュール121と、第3通信モジュール122とを有し、その内、前記第2通信モジュール121は、前記第1通信モジュール111及び前記第3通信モジュール122と通信接続される。バックエンドサーバー130は、第4通信モジュール131を有し、その内、前記第4通信モジュール131は、各当該ゲートウェイ120の前記第3通信モジュール122と通信接続される。その内、当該ゲートウェイ120は、前記第2通信モジュール121を通じて、1個または多数個の前記第1通信モジュール111と対応の1個または多数個の当該モノのインターネット装置110との通信接続を確立し、及び当該ゲートウェイ120は、第3通信モジュール122を通じて、前記第4通信モジュール131と前記バックエンドサーバー130との通信接続を確立するに従って、各当該モノのインターネット装置110と前記バックエンドサーバー130との間に各当該モノのインターネット装置110の状態情報を伝達する。
【0020】
このほか、上記実施例において、前記第1通信モジュール111と前記第2通信モジュール121とは、無線プロトコル通信モジュールである。すなわち、前記第1通信モジュール111と前記第2通信モジュール121とは、前記無線プロトコル通信モジュールを通じ、既知の無線プロトコルに基づいて、例えば、WiFi(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)、LoRa(登録商標)やZigBee(登録商標)などの無線通信接続を確立し、本発明においては、特に低消費電力無線ネットワークプロトコルを基礎として確立されるブロードキャストプロトコルのビーコン(Beacon)技術を使用する上で、前記第1通信モジュール111と前記第2通信モジュール121との間の通信接続を確立する。さらに言えば、ビーコン技術は、設置費用が比較的に低廉であり、低消費電力で待機時間が十分であるといった利点を有する。
【0021】
さらに、上記実施例において、前記第3通信モジュール122と前記第4通信モジュール131とは、イーサネット(登録商標)モジュールまたは無線ワイドエリア通信モジュールであるので、前記バックエンドサーバー130と前記複数個のゲートウェイ120とは、前記第3通信モジュール122と前記第4通信モジュール131とを通じて、有線方式あるいは無線方式で通信接続を確立することができる。それ以外に、前記第3通信モジュール122と前記第4通信モジュール131とは、例えば、4G通信モジュール、5G通信モジュール、6G通信モジュール、WiMAX(登録商標)通信モジュールなどのようなインターネットプロトコルを実現するその他のネットワークモジュールを含んでもよい。
【0022】
[第2実施例]
さらに、本発明のビーコンに基づくモノのインターネットシステム200の別の実施例を示すブロック図である
図4を参照する。図示のように、上記実施例との相違点は、ここでの前記モノのインターネット装置110は、駐車スペースロック140であり、当該駐車スペースロック140は、ビーコン技術により前記第1通信モジュール111と前記第2通信モジュール121とを通じて、当該ゲートウェイ120との通信接続を確立し、そして当該ゲートウェイ120は、前記第3通信モジュール122と前記第4通信モジュール131とを通じて、前記バックエンドサーバー130との無線通信接続または有線通信接続を確立するに従って、各当該駐車スペースロック140の状態情報は、各当該駐車スペースロック140と前記バックエンドサーバー130との間に伝達できるという点である。このほか、各前記第1通信モジュール111は、強度がより強いビーコン信号120Sをブロードキャスト送信する当該ゲートウェイ120の第2通信モジュール121との通信接続を確立する。
【0023】
またさらに、
図5を参照する。図示のように、その図は、本発明のビーコンに基づくモノのインターネットシステム100の一実施例の通信方法を示すフローチャートである。
ステップS100にて、かかるビーコンに基づくモノのインターネットシステム100の運転動作を開始する。ステップS200にて、かかるモノのインターネット装置110の前記第1通信モジュール111は、第1回目スキャンを行い、各当該ゲートウェイ120の前記第2通信モジュール121から一定周期でブロードキャスト送信されるビーコン信号120Sをスキャンすることにより、複数個の当該ゲートウェイ120のうちの一台から提供されるサービスを取得する。ステップS300にて、当該モノのインターネット装置110は、強度がより強い前記ビーコン信号120Sをブロードキャスト送信する当該ゲートウェイ120の前記第2通信モジュール121を選択して通信接続を確立する。ステップS400にて、当該モノのインターネット装置110は、その自身の状態情報をセンサで検知し、それからステップS300において確立される通信接続により、当該ゲートウェイ120の前記第3通信モジュール122と前記バックエンドサーバー130の前記第4通信モジュール131とを経由して前記バックエンドサーバー130と前記状態情報を同期させ、なおかつ当該モノのインターネット装置110は、前記バックエンドサーバー130から当該モノのインターネット装置110近傍のゲートウェイ情報を取得し、その内、前記ゲートウェイ情報は、当該モノのインターネット装置110近傍の当該ゲートウェイ120の地理情報及び信号品質情報である。ステップS510にて、前記ゲートウェイ情報に当該モノのインターネット装置110近傍の当該ゲートウェイ120の地理情報及び信号品質情報が含有されていない場合、当該モノのインターネット装置110は、第1回目スキャンの強度がより強い前記ビーコン信号120Sをブロードキャスト送信する当該ゲートウェイ120の前記第2通信モジュール121と継続的に通信接続されると共に、ステップS600において、当該モノのインターネット装置110は、当該ゲートウェイ120の前記第2通信モジュール121から周期的にブロードキャスト送信される各個のスーパーフレーム(superframe)中に、ビーコン信号120Sを通じて、当該ゲートウェイ120を経由して前記バックエンドサーバー130と同期を取り、最後にステップS700にて、運転動作を終了する。
ステップS510において、前記ゲートウェイ情報に当該モノのインターネット装置110近傍の1個または多数個の当該ゲートウェイ120の地理情報及び信号品質情報が含有されている場合、ステップS520において、当該モノのインターネット装置110の前記第1通信モジュール111は、第2回目スキャンを行い、当該モノのインターネット装置110近傍の1個または多数個の当該ゲートウェイ120の前記第2通信モジュール121からブロードキャスト送信される前記ビーコン信号120Sをスキャンすることにより、強度がより好ましいビーコン信号120Sを提供する当該ゲートウェイ120を探索する。それから、ステップS530において、前記第2回目スキャン中には、第1回目スキャンのものよりも強度がより好ましいビーコン信号120Sを提供可能な当該ゲートウェイ120の有無を判断し、強度がさらに強い前記ビーコン信号120Sを送信する別の当該ゲートウェイ120がない場合、ステップS540において、当該モノのインターネット装置110は、第1回目スキャン中に得られる強度がより強い前記ビーコン信号120Sをブロードキャスト送信する当該ゲートウェイ120の前記第2通信モジュール121と継続的に通信接続される。これと共に、ステップS600において、当該モノのインターネット装置110は、当該ゲートウェイ120の前記第2通信モジュール121から周期的にブロードキャスト送信される各個のスーパーフレーム(superframe)中に、ビーコン信号120Sを通じて、当該ゲートウェイ120を経由して前記バックエンドサーバー130と同期を取り、最後にステップS700にて、運転動作を終了する。
ステップS530において、前記第2回目スキャン中には、強度がより好ましいビーコン信号120Sを提供可能な当該ゲートウェイ120があると判断した場合、ステップS550において、当該モノのインターネット装置110は、第2回目スキャン中の強度がさらに強い前記ビーコン信号120Sを送信する別の当該ゲートウェイ120の前記第2通信モジュール121と通信接続されると共に、ステップS600において、当該モノのインターネット装置110は、強度がさらに強い前記ビーコン信号120Sを送信する別の当該ゲートウェイ120の前記第2通信モジュール121から周期的にブロードキャスト送信される各個のスーパーフレーム(superframe)中に、ビーコン信号120Sを通じて、当該ゲートウェイ120を経由して前記バックエンドサーバー130と同期を取り、最後にステップS700にて、運転動作を終了する。
【0024】
図6及び
図7は、本発明のビーコンに基づくモノのインターネットシステム100の実施例のゲートウェイからビーコン信号120Sをブロードキャストする態様を示す概略図であり、その内、当該ゲートウェイ120は、ビーコン信号120Sを周期的にブロードキャスト送信し、そして当該モノのインターネット装置110または駐車スペースロック140は、前記ビーコン信号120Sをスキャンすると共に、前記ビーコン信号120Sを通じて、当該ゲートウェイ120との通信接続を確立する。
【0025】
上記説明では、本発明に係るビーコンに基づくモノのインターネットシステム100を既に十分かつ明瞭に説明してきた。強調すべき点は、上記の詳細な説明は、本発明の実行可能な実施例を具体的に説明したものであるが、本発明の特許範囲はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の技術精神を逸脱しない限り、その等効果実施又は変更は、なお、本発明の特許請求の範囲内に含まれる点である。
【符号の説明】
【0026】
100 ビーコンに基づくモノのインターネットシステム
110 モノのインターネット装置
111 第1通信モジュール
112 駆動モジュール
120 ゲートウェイ
120S ビーコン信号
121 第2通信モジュール
122 第3通信モジュール
130 バックエンドサーバー
131 第4通信モジュール
140 駐車スペースロック
200 ビーコンに基づくモノのインターネットシステム
S100~S700 ステップ