(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-24
(45)【発行日】2024-07-02
(54)【発明の名称】整合画像及びLIDAR情報に基づいた車両ナビゲーション
(51)【国際特許分類】
G08G 1/16 20060101AFI20240625BHJP
G01S 17/931 20200101ALI20240625BHJP
G01S 17/86 20200101ALI20240625BHJP
【FI】
G08G1/16 C
G01S17/931
G01S17/86
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022161508
(22)【出願日】2022-10-06
(62)【分割の表示】P 2019527816の分割
【原出願日】2018-01-25
【審査請求日】2022-10-14
(32)【優先日】2017-01-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515168961
【氏名又は名称】モービルアイ ビジョン テクノロジーズ リミテッド
【住所又は居所原語表記】P.O.B. 45157,13 HARTOM STREET, HAR HOTZVIM, JERUSALEM, 9777513 ISRAEL
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トレダノ,エラド
(72)【発明者】
【氏名】ローゼンブラム,ケビン
(72)【発明者】
【氏名】ダガン,エレツ
(72)【発明者】
【氏名】ジッブ,アロン
【審査官】▲高▼木 真顕
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-212630(JP,A)
【文献】特開2007-218738(JP,A)
【文献】特開2007-303842(JP,A)
【文献】特開2010-060299(JP,A)
【文献】国際公開第2013/145015(WO,A1)
【文献】特開2003-099784(JP,A)
【文献】国際公開第2017/122529(WO,A1)
【文献】特開2005-258941(JP,A)
【文献】特開2016-034810(JP,A)
【文献】特開2013-196401(JP,A)
【文献】特開2012-080517(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0235129(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0008521(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 - 99/00
G01S 7/48 - 7/51
G01S 17/00 - 17/95
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホスト車両用のナビゲーションシステムであって、
少なくとも1つのプロセッサであって、前記ホスト車両の動作中に、
前記ホスト車両に搭載されたカメラによって捕捉された画像のストリームを受信することであって、前記捕捉された画像が、前記ホスト車両を取り囲む環境を表すことと、
前記ホスト車両に搭載されたLIDARの出力を受信することであって、前記LIDARの前記出力が、前記ホスト車両を取り囲む前記環境の少なくとも一部からの複数のレーザ反射を表すことと、
前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の少なくとも1つのインジケータを決定することと、
前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された前記少なくとも1つの画像との間の前記相対的な整合の前記少なくとも1つのインジケータに基づいて、LIDAR反射情報が、前記少なくとも1つの画像において識別された1つ又は複数の対象に起因すると判断することと、
前記ホスト車両に関連する少なくとも1つのナビゲーション特性を決定するために、前記起因すると判断されたLIDAR反射情報、及び前記少なくとも1つの画像において識別された前記1つ又は複数の対象を用いることと
を行うようにプログラムされた少なくとも1つのプロセッサを含み、
相対的な整合の前記少なくとも1つのインジケータを決定することは、前記LIDARの走査速度と前記カメラの走査速度との間の差を考慮する、ナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記ナビゲーションシステムは、前記ホスト車両に搭載されるように構成される、請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記LIDARは、少なくとも1つのレーザ反射と、前記少なくとも1つのレーザ反射が取得された元となる対象タイプとを相関させる分類情報を出力するように構成される、請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項4】
相対的な整合の前記少なくとも1つのインジケータを決定することは、前記LIDARの前記出力と前記少なくとも1つの画像との整合に帰着する1つ又は複数の変換動作の決定を含む、請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記ホスト車両に関連する前記少なくとも1つのナビゲーション特性は、道路高さ又は前記ホスト車両の速度を含む、請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項6】
前記ホスト車両に関連する前記少なくとも1つのナビゲーション特性は、前記ホスト車両の前記速度を含み、
前記ホスト車両の前記速度は、前記ホスト車両と前記1つ又は複数の対象の少なくとも1つとの間の距離測定値の変化に基づいて決定される、請求項5に記載のナビゲーションシステム。
【請求項7】
ホスト車両用のナビゲーションシステムであって、
少なくとも1つのプロセッサであって、前記ホスト車両の動作中に、
前記ホスト車両に搭載されたカメラによって捕捉された画像のストリームを受信することであって、前記捕捉された画像が、前記ホスト車両を取り囲む環境を表すことと、
前記ホスト車両に搭載されたLIDARの出力を受信することであって、前記LIDARの前記出力が、前記ホスト車両を取り囲む前記環境の少なくとも一部からの複数のレーザ反射を表すことと、
前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の少なくとも1つのインジケータを決定することと、
前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された前記少なくとも1つの画像との間の前記相対的な整合の前記少なくとも1つのインジケータに基づいて、LIDAR反射情報が、前記少なくとも1つの画像において識別された1つ又は複数の対象に起因すると判断することと、
前記ホスト車両に関連する少なくとも1つのナビゲーション特性を決定するために、前記起因すると判断されたLIDAR反射情報、及び前記少なくとも1つの画像において識別された前記1つ又は複数の対象を用いることと
を行うようにプログラムされた少なくとも1つのプロセッサを含み、
前記ホスト車両に関連する前記少なくとも1つのナビゲーション特性は、前記カメラ又は前記LIDARに関連する動作誤差を含み、
前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された前記少なくとも1つの画像との間の前記相対的な整合の前記インジケータが、予想範囲外の変動と関連付けられる場合に、前記動作誤差が判定される、ナビゲーションシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの画像において識別された前記1つ又は複数の対象が、前記ホスト車両の前記環境における道路の少なくとも一部の表現を含み、
前記道路に起因すると判断された前記LIDAR反射情報が、前記ホスト車両と前記道路上の複数の位置との間の距離を示し、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記道路に起因すると判断された前記LIDAR反射情報に基づいて、且つ前記少なくとも1つの画像において識別された前記道路の前記少なくとも一部に基づいて、前記道路に関連する道路平面の位置を決定するように更にプログラムされる、請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記少なくとも1つの画像において識別された前記道路の前記少なくとも一部に関連する第1の複数の点を決定し、且つ前記ホスト車両と前記道路上の複数の位置との間の距離を示す前記LIDAR反射情報に由来する第2の複数の点と前記第1の複数の点とを交互に配置するように更にプログラムされる、請求項8に記載のナビゲーションシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つのプロセッサが、実世界座標における前記カメラと前記LIDARとの間の整合変動を決定するために、前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された前記少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の前記少なくとも1つのインジケータを用いるように更にプログラムされる、請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項11】
実世界座標における前記カメラと前記LIDARとの間の前記整合変動が、前記カメラと前記LIDARとの間のピッチ、ロール又はヨーの変動の少なくとも1つで決定される、請求項10に記載のナビゲーションシステム。
【請求項12】
前記ホスト車両の動作中とは、前記ホスト車両が運転している間を含む、請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項13】
前記ホスト車両の動作中とは、前記ホスト車両を取り囲む前記環境のモデルを用いて前記ホスト車両の位置を特定する間を含む、請求項12に記載のナビゲーションシステム。
【請求項14】
ホスト車両を自律的にナビゲートする方法であって、前記ホスト車両の動作中に、
前記ホスト車両に搭載されたカメラによって捕捉された画像のストリームを受信することであって、前記捕捉された画像が、前記ホスト車両を取り囲む環境を表すことと、
前記ホスト車両に搭載されたLIDARの出力を受信することであって、前記LIDARの前記出力が、前記ホスト車両を取り囲む前記環境の少なくとも一部からの複数のレーザ反射を表すことと、
前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の少なくとも1つのインジケータを決定することと、
前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された前記少なくとも1つの画像との間の前記相対的な整合の前記少なくとも1つのインジケータに基づいて、LIDAR反射情報が、前記少なくとも1つの画像において識別された1つ又は複数の対象に起因すると判断することと、
前記ホスト車両に関連する少なくとも1つのナビゲーション特性を決定するために、前記起因すると判断されたLIDAR反射情報、及び前記少なくとも1つの画像において識別された前記1つ又は複数の対象を用いることと、を含み、
相対的な整合の前記少なくとも1つのインジケータを決定することは、前記LIDARの走査速度と前記カメラの走査速度との間の差を考慮する、方法。
【請求項15】
前記LIDARは、少なくとも1つのレーザ反射と、前記少なくとも1つのレーザ反射が取得された元となる対象タイプとを相関させる分類情報を出力するように構成される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
相対的な整合の前記少なくとも1つのインジケータを決定することは、前記LIDARの前記出力と前記少なくとも1つの画像との整合に帰着する1つ又は複数の変換動作の決定を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記ホスト車両に関連する前記少なくとも1つのナビゲーション特性は、道路高さ又は前記ホスト車両の速度を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
実世界座標における前記カメラと前記LIDARとの間の整合変動を決定するために、前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された前記少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の前記少なくとも1つのインジケータを用いる
ことを更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
実世界座標における前記カメラと前記LIDARとの間の前記整合変動が、前記カメラと前記LIDARとの間のピッチ、ロール又はヨーの変動の少なくとも1つで決定される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記ホスト車両の動作中とは、前記ホスト車両が運転している間を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項21】
前記ホスト車両の動作中とは、前記ホスト車両を取り囲む前記環境のモデルを用いて前記ホスト車両の位置を特定する間を含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[001] この出願は、2017年1月26日出願の米国仮特許出願第62/450,750号、及び2017年7月31日出願の米国仮特許出願第62/538,925号の優先権の利益を主張する。前述の出願は、それらの全体において参照により本明細書で援用される。
【0002】
技術分野
[002] 本開示は、一般に自律車両ナビゲーションに関する。加えて、この開示は、車両に搭載されたカメラによって捕捉された1つ又は複数の画像において識別された対象とLIDAR(ライダ)システム出力(例えば特定のレーザ反射)とを相関させるためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
背景情報
[003] 技術が進歩し続けるにつれて、車道でナビゲートできる完全な自律車両の目標が見え始めている。自律車両は、意図した目的地に安全且つ正確に到着するために、様々な要因を考慮し、且つそれらの要因に基づいて適切な決定を行う必要があり得る。例えば、自律車両は、視覚情報(例えばカメラから捕捉された情報)、レーダ又はLIDARからの情報を処理して解釈する必要があり得、且つまた他のソースから(例えばGPS装置、速度センサ、加速度計、サスペンションセンサ等から)取得された情報を用いてもよい。同時に、目的地にナビゲートするために、自律車両はまた、特定の車道内のその位置(例えば多車線道路内の特定の車線)を識別し、他の車両と並んでナビゲートし、障害物及び歩行者を回避し、交通信号及び標識を遵守し、適切な交差点又はインターチェンジで或る道路から別の道に進み、且つ車両の動作中に発生又は展開するどんな他の状況にも反応する必要があり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
[004] 本開示と一致する実施形態は、自律車両ナビゲーション用のシステム及び方法を提供する。開示される実施形態は、自律車両ナビゲーション機能を提供するためにカメラを用いてもよい。例えば、開示される実施形態と一致して、開示されるシステムは、車両の環境を監視する1つ、2つ又はそれを超えるカメラを含んでもよい。開示されるシステムは、例えば、カメラの1つ又は複数によって捕捉された画像の解析に基づいて、ナビゲーション応答を提供してもよい。ナビゲーション応答はまた、例えば、全地球測位システム(GPS)データ、センサデータ(例えば加速度計、速度センサ、サスペンションセンサ等からの)及び/又は他の地図データを含む他のデータを考慮してもよい。
【0005】
[005] 自律車両をナビゲートするためのシステム及び方法が提供される。一実装形態において、ホスト車両用のナビゲーションシステムは、少なくとも1つのプロセッサであって、ホスト車両に搭載されたカメラによって捕捉された画像のストリームを受信し、捕捉された画像が、ホスト車両を取り囲む環境を表すように、且つホスト車両に搭載されたLIDARの出力を受信し、LIDARの出力が、ホスト車両を取り囲む環境の少なくとも一部からの複数のレーザ反射を表すようにプログラムされた少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。少なくとも1つのプロセッサはまた、LIDARの出力と、カメラによって捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の少なくとも1つのインジケータを決定するように、LIDARの出力と、カメラによって捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の少なくとも1つのインジケータに基づいて、LIDAR反射情報が、少なくとも1つの画像において識別された1つ又は複数の対象に起因すると判断するように、且つホスト車両に関連する少なくとも1つのナビゲーション特性を決定するために、起因すると判断されたLIDAR反射情報、及び少なくとも1つの画像において識別された1つ又は複数の対象を用いるように構成されてもよい。
【0006】
[006] 開示される実施形態はまた、車体と、車体に結合されたカメラと、車体に結合されたLIDARと、少なくとも1つのプロセッサであって、カメラによって捕捉された画像のストリームを受信し、捕捉された画像が、車両を取り囲む環境を表すように、LIDARの出力を受信し、LIDARの出力が、車両を取り囲む環境の少なくとも一部からの複数のレーザ反射を表すように、LIDARの出力と、カメラによって捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の少なくとも1つのインジケータを決定するように、LIDARの出力と、カメラによって捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の少なくとも1つのインジケータに基づいて、LIDAR反射情報が、少なくとも1つの画像において識別された1つ又は複数の対象に起因すると判断するように、且つ車両の環境における道路に関連する高さ又は車両の速度の少なくとも1つを決定するために、起因すると判断されたLIDAR反射情報、及び少なくとも1つの画像において識別された1つ又は複数の対象を用いるようにプログラムされた少なくとも1つのプロセッサと、を含む車両を含んでもよい。
【0007】
[007] 開示される実施形態はまた、ホスト車両を自律的にナビゲートする方法を含んでもよい。方法は、ホスト車両に搭載されたカメラによって捕捉された画像のストリームを受信することであって、捕捉された画像が、ホスト車両を取り囲む環境を表すことと、ホスト車両に搭載されたLIDARの出力を受信することであって、LIDARの出力が、ホスト車両を取り囲む環境の少なくとも一部からの複数のレーザ反射を表すことと、LIDARの出力と、カメラによって捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の少なくとも1つのインジケータを決定することと、LIDARの出力と、カメラによって捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の少なくとも1つのインジケータに基づいて、LIDAR反射情報が、少なくとも1つの画像において識別された1つ又は複数の対象に起因すると判断することと、ホスト車両に関連する少なくとも1つのナビゲーション特性を決定するために、起因すると判断されたLIDAR反射情報、及び少なくとも1つの画像において識別された1つ又は複数の対象を用いることと、を含んでもよい。
【0008】
[008] 他の開示される実施形態と一致して、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体が、プログラム命令を格納してもよく、プログラム命令は、少なくとも1つの処理装置によって実行され、且つ本明細書で説明される方法のいずれかを実行する。
【0009】
[009] 前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、単に例示的で説明的であり、請求項を限定するものではない。
【0010】
図面の簡単な説明
[010] 添付の図面は、この開示に援用され、その一部を構成するが、様々な開示される実施形態を示す。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】[011]開示される実施形態と一致する例示的なシステムの概略表示である。
【
図2A】[012]開示される実施形態と一致するシステムを含む例示的な車両の概略側面図表示である。
【
図2B】[013]開示される実施形態と一致する
図2Aに示されている車両及びシステムの概略上面図表示である。
【
図2C】[014]開示される実施形態と一致するシステムを含む車両の別の実施形態の概略上面図表示である。
【
図2D】[015]開示される実施形態と一致するシステムを含む車両の更に別の実施形態の概略上面図表示である。
【
図2E】[016]開示される実施形態と一致するシステムを含む車両の更に別の実施形態の概略上面図表示である。
【
図2F】[017]開示される実施形態と一致する例示的な車両制御システムの概略表示である。
【
図3A】[018]開示される実施形態と一致する車両撮像システム用のバックミラー及びユーザインターフェースを含む車両における内部の概略表示である。
【
図3B】[019]開示される実施形態と一致する、バックミラーの背後に且つ車両フロントガラスに対して配置されるように構成されるカメラ架台の例の実例である。
【
図3C】[020]開示される実施形態と一致する、異なる見方による
図3Bに示されているカメラ架台の実例である。
【
図3D】[021]開示される実施形態と一致する、バックミラーの背後に且つ車両フロントガラスに対して配置されるように構成されるカメラ架台の例の実例である。
【
図4】[022]開示される実施形態と一致する、1つ又は複数の動作を実行するための命令を格納するように構成されたメモリの例示的なブロック図である。
【
図5A】[023]開示される実施形態と一致する、単眼画像解析に基づいて1つ又は複数のナビゲーション応答を引き起こすための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図5B】[024]開示される実施形態と一致する、画像セットにおいて1つ又は複数の車両及び/又は歩行者を検出するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図5C】[025]開示される実施形態と一致する、画像セットにおいて路面標識及び/又は車線ジオメトリ情報を検出するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図5D】[026]開示される実施形態と一致する、画像セットにおいて交通信号灯を検出するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図5E】[027]開示される実施形態と一致する、車両経路に基づいて1つ又は複数のナビゲーション応答を引き起こすための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図5F】[028]開示される実施形態と一致する、先行車両が車線を変更しているかどうかを決定するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図6】[029]開示される実施形態と一致する、立体画像解析に基づいて1つ又は複数のナビゲーション応答を引き起こすための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図7】[030]開示される実施形態と一致する、3つの画像セットの解析に基づいて1つ又は複数のナビゲーション応答を引き起こすための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図8】[031]開示される実施形態と一致する例示的なシステムの概略表示である。
【
図9】[032]開示される実施形態と一致するシステムを含む例示的な車両の概略側面図表示である。
【
図10】[033]例示的な開示される実施形態と一致する、画像及びLIDARの出力情報の整合を表す概念の実例を提供する。
【
図11】[034]例示的な開示される実施形態と一致する、目標車両又は対象までの距離を決定するための画像ベースの技術を示す。
【
図12】[035]例示的な開示される実施形態と一致する、整合された画像及びLIDAR情報に基づいて道路高さを決定するための技術を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
詳細な説明
[036] 以下の詳細な説明は、添付の図面を参照する。可能な限り、同じ参考番号が、同じ又は類似の部分を指すために、図面及び以下の説明において用いられる。幾つかの実例となる実施形態が、本明細書で説明されるが、修正、適応及び他の実装形態が可能である。例えば、代用、追加又は修正が、図面に示されているコンポーネントに行われてもよく、本明細書で説明される実例となる方法は、開示される方法に対してステップを代用するか、再整理するか、削除するか、又は追加することによって修正されてもよい。従って、以下の詳細な説明は、開示される実施形態及び例に限定されない。代わりに、適切な範囲は、添付の請求項によって定義される。
【0013】
[037] 自律車両概観
[038] この開示の全体を通して用いられるとき、「自律車両」という用語は、運転者の入力なしに、少なくとも1つのナビゲーション変更を実施できる車両を指す。「ナビゲーション変更」は、車両のステアリング、制動又は加速/減速の1つ又は複数における変更を指す。自律的であるために、車両は、完全に自動的である(例えば、運転者又は運転者の入力なしに完全に運転可能である)必要がない。もっと正確に言えば、自律車両は、或る期間中に運転者の制御下で、且つ他の期間中に運転者の制御なしに動作できる車両を含む。自律車両はまた、(例えば車線の制約の間に車両進路を維持するための)ステアリング、又は或る状況下(しかし全ての状況下ではない)の幾つかのステアリング操作など、車両ナビゲーションの幾つかの態様だけを制御する車両を含んでもよく、他の態様(例えば、制動又は或る状況下の制動)は運転者に任せてもよい。場合によっては、自律車両は、車両の制動、速度制御及び/又はステアリングの幾つか又は全ての態様を扱ってもよい。
【0014】
[039] 人間の運転者が、典型的には、車両を制御するために、視覚キュー及び観察に頼るので、それに応じて、交通インフラストラクチャは、運転者に視覚情報を提供するように設計された車線区分線、交通標識、及び交通信号灯で構築される。交通インフラストラクチャのこれらの設計特性を考慮して、自律車両は、カメラと、車両の環境から捕捉された視覚情報を解析する処理ユニットと、を含んでもよい。視覚情報は、例えば、運転者によって観察できる交通インフラストラクチャの構成要素(例えば車線区分線、交通標識、交通信号灯等)及び他の障害物(例えば他の車両、歩行者、破片等)を表す画像を含んでもよい。加えて、自律車両はまた、ナビゲートする場合に、車両の環境モデルを提供する情報などの格納された情報を用いてもよい。例えば、車両は、GPSデータ、センサデータ(例えば加速度計、速度センサ、サスペンションセンサ等からの)、及び/又は車両が走行している間に、その環境と関係する情報を提供する他の地図データを用いてもよく、車両は(他の車両と同様に)、モデル上でそれ自体の位置を特定するために情報を用いてもよい。幾つかの車両はまた、車両の間で通信し、情報を共有し、車両の周囲状況における危険又は変化のピア車両を変更する等のことができる。
【0015】
[040] システム概観
[041]
図1は、例示的な開示される実施形態と一致するシステム100のブロック図表示である。システム100は、特定の実装形態の要件に依存する様々なコンポーネントを含んでもよい。幾つかの実施形態において、システム100は、処理ユニット110、画像取得ユニット120、位置センサ130、1つ又は複数のメモリユニット140、150、地図データベース160、ユーザインターフェース170、及び無線トランシーバ172を含んでもよい。処理ユニット110は、1つ又は複数の処理装置を含んでもよい。幾つかの実施形態において、処理ユニット110は、アプリケーションプロセッサ180、画像プロセッサ190、又は任意の他の適切な処理装置を含んでもよい。同様に、画像取得ユニット120は、特定のアプリケーションの要件に依存する任意の数の画像取得装置及びコンポーネントを含んでもよい。幾つかの実施形態において、画像取得ユニット120は、画像捕捉装置122、画像捕捉装置124及び画像捕捉装置126などの1つ又は複数の画像捕捉装置(例えばカメラ、CCD、又は任意の他のタイプの画像センサ)を含んでもよい。システム100はまた、処理ユニット110を画像取得ユニット120に通信可能に接続するデータインターフェース128を含んでもよい。例えば、データインターフェース128は、画像取得ユニット120によって取得された画像データを処理ユニット110に伝送するための任意の有線及び/又は無線リンクを含んでもよい。
【0016】
[042] 無線トランシーバ172は、無線周波数、赤外周波数、磁界又は電界の使用により、1つ又は複数のネットワーク(例えば、セルラー、インターネット等)へのエアインターフェースを通じて伝送を交換するように構成された1つ又は複数の装置を含んでもよい。無線トランシーバ172は、データを伝送及び/又は受信するために任意の周知の規格(例えばWi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth Smart、802.15.4、ZigBee(登録商標)等)を用いてもよい。かかる伝送は、ホスト車両から1つ又は複数の遠隔に位置するサーバまで通信を含むことができる。かかる伝送はまた、(例えばホスト車両の環境における目標車両を考慮して、又はそれらの車両と一緒に、ホスト車両のナビゲーションの協調を容易にするために)ホスト車両と、ホスト車両の環境における1つ又は複数の目標車両との間の通信(1方向若しくは2方向)か、又は伝送している車両の近くにおける不特定の受信者へのブロードキャスト伝送さえ含んでもよい。
【0017】
[043] アプリケーションプロセッサ180及び画像プロセッサ190の両方は、様々なタイプのハードウェアベース処理装置を含んでもよい。例えば、アプリケーションプロセッサ180及び画像プロセッサ190のどちらか又は両方は、マイクロプロセッサ、プリプロセッサ(画像プリプロセッサなど)、グラフィックスプロセッサ、中央処理装置(CPU)、サポート回路、デジタル信号プロセッサ、集積回路、メモリ、又はアプリケーションの走行並びに画像処理及び解析に適した任意の他のタイプの装置を含んでもよい。幾つかの実施形態において、アプリケーションプロセッサ180及び/又は画像プロセッサ190は、任意のタイプのシングル又はマルチコアプロセッサ、モバイル装置マイクロコントローラ、中央処理装置等を含んでもよい。例えば、Intel(登録商標)、AMD(登録商標)などのメーカから入手可能なプロセッサを含む様々な処理装置が用いられてもよく、且つ様々なアーキテクチャ(例えばx86プロセッサ、ARM(登録商標)等)を含んでもよい。
【0018】
[044] 幾つかの実施形態において、アプリケーションプロセッサ180及び/又は画像プロセッサ190は、Mobileye(登録商標)から入手可能なプロセッサチップのEyeQシリーズのいずれかを含んでもよい。これらのプロセッサ設計は、それぞれ、ローカルメモリ及び命令セットを備えた多数の処理ユニットを含む。かかるプロセッサは、多数の画像センサから画像データを受信するためのビデオ入力部を含んでもよく、且つまたビデオ出力能力を含んでもよい。一例において、EyeQ2(登録商標)は、332Mhzで動作する90nm-マイクロメートル技術を用いる。EyeQ2(登録商標)アーキテクチャは、2つの浮動小数点ハイパースレッド32ビットRISC CPU(MIPS32(登録商標)34K(登録商標)コア)、5つのビジョンコンピューティングエンジン(VCE)、3つのベクトルマイクロコードプロセッサ(VMP(登録商標))、Denali64ビットモバイルDDRコントローラ、128ビット内部音響相互接続、デュアル16ビットビデオ入力及び18ビットビデオ出力コントローラ、16チャネルDMA、及び幾つかの周辺機器からなる。MIPS34K CPUは、5つのVCE、3つのVMP(商標)及びDMA、第2のMIPS34K CPU及びマルチチャンネルDMAと同様に、他の周辺機器を管理する。5つのVCE、3つのVMP(登録商標)及びMIPS34K CPUは、多機能バンドルアプリケーションによって要求される集中的なビジョン計算を実行することができる。別の例において、第3世代プロセッサである、且つEyeQ2(登録商標)より6倍強力であるEyeQ3(登録商標)が、開示される実施形態において用いられてもよい。他の例において、EyeQ4(登録商標)及び/又はEyeQ5(登録商標)が、開示される実施形態において用いられてもよい。もちろん、任意のより新しい又は将来のEyeQ処理装置が、開示される実施形態と一緒に用いられてもよい。
【0019】
[045] 本明細書で開示される処理装置のどれも、或る機能を実行するように構成されてもよい。或る機能を実行するための、説明されたEyeQプロセッサ又は他のコントローラ若しくはマイクロプロセッサのいずれかなどの処理装置の構成は、コンピュータ実行可能命令のプログラミング、及び処理装置の動作中の実行のために、処理装置にこれらの命令を利用可能にすることを含んでもよい。幾つかの実施形態において、処理装置の構成は、アーキテクチャ命令で処理装置を直接プログラムすることを含んでもよい。他の実施形態において、処理装置を構成することは、動作中に処理装置にアクセス可能なメモリに実行可能命令を格納することを含んでもよい。例えば、処理装置は、動作中に、格納された命令を取得して実行するために、メモリにアクセスしてもよい。いずれの場合にも、本明細書で開示されるセンシング、画像解析及び/又はナビゲーション機能を実行するように構成された処理装置は、ホスト車両における多数のハードウェアベースのコンポーネントを制御する専門ハードウェアベースのシステムを表す。
【0020】
[046]
図1は、処理ユニット110に含まれる2つの別個の処理装置を表すが、より多数又は少数の処理装置が用いられてもよい。例えば、幾つかの実施形態において、単一の処理装置が、アプリケーションプロセッサ180及び画像プロセッサ190のタスクを達成するために用いられてもよい。他の実施形態において、これらのタスクは、2つを超える処理装置によって実行されてもよい。更に、幾つかの実施形態において、システム100は、画像取得ユニット120などの他のコンポーネントを含まずに、1つ又は複数の処理ユニット110を含んでもよい。
【0021】
[047] 処理ユニット110は、様々なタイプの装置を含んでもよい。例えば、処理ユニット110は、コントローラ、画像プリプロセッサ、中央処理装置(CPU)、サポート回路、デジタル信号プロセッサ、集積回路、メモリ、又は画像処理及び解析用の任意の他のタイプの装置などの様々な装置を含んでもよい。画像プリプロセッサは、画像センサからの画像を捕捉し、デジタル化し、且つ処理するためのビデオプロセッサを含んでもよい。CPUは、任意の数のマイクロコントローラ又はマイクロプロセッサを含んでもよい。サポート回路は、キャッシュ、電源、クロック及び入力-出力回路を含む、当該技術分野において一般によく知られている任意の数の回路であってもよい。メモリは、プロセッサによって実行された場合にシステムの動作を制御するソフトウェアを格納してもよい。メモリは、データベース及び画像処理ソフトウェアを含んでもよい。メモリは、任意の数のランダムアクセスメモリ、読み取り専用メモリ、フラッシュメモリ、ディスクドライブ、光記憶装置、テープ記憶装置、リムーバブル記憶装置、及び他のタイプの記憶装置を含んでもよい。1つの実例において、メモリは、処理ユニット110と別個であってもよい。別の実例において、メモリは、処理ユニット110に統合されてもよい。
【0022】
[048] 各メモリ140及び150は、プロセッサ(例えばアプリケーションプロセッサ180及び/又は画像プロセッサ190)によって実行された場合にシステム100の様々な態様の動作を制御し得るソフトウェア命令を含んでもよい。これらのメモリユニットは、例えば、ニューラルネットワーク又はディープニューラルネットワークなどの、訓練されたシステムや、様々なデータベース及び画像処理ソフトウェアを含んでもよい。メモリユニットは、ランダムアクセスメモリ、読み取り専用メモリ、フラッシュメモリ、ディスクドライブ、光記憶装置、テープ記憶装置、リムーバブル記憶装置、及び/又は任意の他のタイプの記憶装置を含んでもよい。幾つかの実施形態において、メモリユニット140及び150は、アプリケーションプロセッサ180及び/又は画像プロセッサ190と別個であってもよい。他の実施形態において、これらのメモリユニットは、アプリケーションプロセッサ180及び/又は画像プロセッサ190に統合されてもよい。
【0023】
[049] 位置センサ130は、システム100の少なくとも1つのコンポーネントに関連する位置を決定するのに適した任意のタイプの装置を含んでもよい。幾つかの実施形態において、位置センサ130は、GPS受信機を含んでもよい。かかる受信機は、全地球測位システム衛星によってブロードキャストされた信号を処理することによって、ユーザ位置及び速度を決定することができる。位置センサ130からの位置情報データは、アプリケーションプロセッサ180及び/又は画像プロセッサ190に利用可能にされてもよい。
【0024】
[050] 幾つかの実施形態において、システム100は、車両200の速度を測定するための速度センサ(例えば速度計)などのコンポーネントを含んでもよい。システム100はまた、1つ又は複数の軸に沿って車両200の加速度を測定するための1つ又は複数の加速度計(単軸又は多軸のいずれか)を含んでもよい。
【0025】
[051] メモリユニット140、150は、周知のランドマークの位置を示すデータベース又は任意の他の形式で組織されたデータを含んでもよい。環境のセンサ情報(画像、レーダ信号、2つ以上の画像のライダ又はステレオ処理からの奥行き情報など)は、周知のランドマークに対する車両の現在位置を判定し、且つ車両位置を洗練するために、GPS座標、車両の自己動作等の位置情報と一緒に処理されてもよい。この技術の或る態様は、REM(商標)として周知の定位技術に含まれ、REM(商標)は、本出願の譲受人によって市場で販売されている。
【0026】
[052] ユーザインターフェース170は、システム100の1人又は複数のユーザに情報を提供するか又はそのユーザからの入力を受信するのに適した任意の装置を含んでもよい。幾つかの実施形態において、ユーザインターフェース170は、例えば、タッチスクリーン、マイクロホン、キーボード、ポインタ装置、トラックホイール、カメラ、ノブ、ボタン等を含むユーザ入力装置を含んでもよい。かかる入力装置を用いれば、ユーザは、命令又は情報をタイプすること、音声コマンドを提供すること、ボタン、ポインタ若しくは視標追跡能力を用いてスクリーン上のメニューオプションを選択することによってか、又は情報をシステム100に通信するための任意の他の適切な技術を介して、情報入力又はコマンドをシステム100に提供することができ得る。
【0027】
[053] ユーザインターフェース170は、ユーザに情報を提供し、ユーザから情報を受信し、且つ例えばアプリケーションプロセッサ180による使用のためにその情報を処理するように構成された1つ又は複数の処理装置を装備してもよい。幾つかの実施形態において、かかる処理装置は、眼球運動を認識し追跡すること、音声コマンドを受信し解釈すること、タッチスクリーン上でなされた接触及び/又はジェスチャを認識し解釈すること、キーボード入力又はメニュー選択に応答すること等のための命令を実行してもよい。幾つかの実施形態において、ユーザインターフェース170は、ディスプレイ、スピーカ、触覚装置、及び/又は出力情報をユーザに提供するための任意の他の装置を含んでもよい。
【0028】
[054] 地図データベース160は、システム100に有用な地図データを格納するための任意のタイプのデータベースを含んでもよい。幾つかの実施形態において、地図データベース160は、道路、水使用施設、地勢、企業、関心のある地点、レストラン、ガソリンスタンド等を含む様々なアイテムの位置に関係する情報を基準座標系に含んでもよい。地図データベース160は、かかるアイテムの位置だけでなく、例えば格納された特徴のいずれかに関連する名前を含む、それらのアイテムに関係する記述子も格納してもよい。幾つかの実施形態において、地図データベース160は、システム100の他のコンポーネントと物理的に一緒に置かれてもよい。代替又は追加として、地図データベース160又はその一部は、システム100の他のコンポーネント(例えば処理ユニット110)に対して遠隔に位置してもよい。かかる実施形態において、地図データベース160からの情報は、ネットワークへの有線又は無線データ接続を通じて(例えばセルラーネットワーク及び/又はインターネット等を通じて)ダウンロードされてもよい。場合によっては、地図データベース160は、或る道路特徴(例えば車線区分線)又はホスト車両用の目標軌道の多項式表現を含む疎データモデルを格納してもよい。地図データベース160はまた、目標軌道に対するホスト車両の周知の位置を決定又は更新するために利用され得る様々な認識されたランドマークの格納された表現を含んでもよい。ランドマークの表現は、数ある潜在的な識別子の中で、ランドマークタイプ、ランドマーク位置などのデータフィールドを含んでもよい。
【0029】
[055] 画像捕捉装置122、124及び126は、それぞれ、環境から少なくとも1つの画像を捕捉するのに適した任意のタイプの装置を含んでもよい。更に、任意の数の画像捕捉装置が、画像プロセッサへの入力用の画像を取得するために用いられてもよい。幾つかの実施形態は、単一の画像捕捉装置だけを含んでもよく、一方で他の実施形態は、2つ、3つ、又は4つ以上の画像捕捉装置さえ含んでもよい。画像捕捉装置122、124及び126は、以下で
図2B~
図2Eに関連して更に説明される。
【0030】
[056] 1つ又は複数のカメラ(例えば画像捕捉装置122、124及び126)は、車両に含まれるセンサブロックの一部であってもよい。様々な他のセンサが、センサブロックに含まれてもよく、センサのいずれか又は全てが、車両の感知されたナビゲーション状態を創り出すために依拠され得る。カメラ(前方、側方、後方等)に加えて、RADAR、LIDARなどの他のセンサ、及び音響センサが、センサブロックに含まれてもよい。加えて、センサブロックは、車両の環境に関係する情報を通信し伝送/受信するように構成された1つ又は複数のコンポーネントを含んでもよい。例えば、かかるコンポーネントは、ホスト車両センサベースの情報、又はホスト車両の環境に関係する任意の他のタイプの情報に対して、遠隔に位置するソースから受信し得る無線トランシーバ(RF等)を含んでもよい。かかる情報は、ホスト車両以外の車両システムから受信されるセンサ出力情報又は関連情報を含んでもよい。幾つかの実施形態において、かかる情報は、遠隔コンピューティング装置、集中型サーバ等から受信される情報を含んでもよい。更に、カメラは、多くの相異なる構成、即ち、単一カメラユニット、多数のカメラ、カメラクラスタ、長FOV、短FOV、広角、魚眼等を取ってもよい。
【0031】
[057] システム100又はその様々なコンポーネントは、様々な相異なるプラットホームに組み込まれてもよい。幾つかの実施形態において、システム100は、
図2Aに示されているように、車両200に含まれてもよい。例えば、車両200は、
図1に関連して上記で説明されたように、システム100の処理ユニット110及び他のコンポーネントのいずれかを装備してもよい。幾つかの実施形態において、車両200は、単一の画像捕捉装置(例えばカメラ)だけを装備してもよいが、
図2B~
図2Eに関連して説明される実施形態などの他の実施形態において、多数の画像捕捉装置が用いられてもよい。例えば、
図2Aに示されているように、車両200の画像捕捉装置122及び124のいずれかは、ADAS(高度運転者支援システム)撮像セットの一部であってもよい。
【0032】
[058] 画像取得ユニット120の一部として車両200に含まれる画像捕捉装置は、任意の適切な位置に配置されてもよい。幾つかの実施形態において、
図2A~
図2E及び
図3A~
図3Cに示されているように、画像捕捉装置122は、バックミラーの近くに位置してもよい。この位置は、車両200の運転者の視線に似た視線を提供することが可能であり、それは、運転者に何が見えて何が見えないかを決定することを支援し得る。画像捕捉装置122は、バックミラーの近くの任意の位置に配置されてもよいが、しかしミラーの運転者側に画像捕捉装置122を配置することは、運転者の視野及び/又は視線を表す画像を取得することを更に支援し得る。
【0033】
[059] 画像取得ユニット120の画像捕捉装置用の他の位置が用いられてもよい。例えば、画像捕捉装置124は、車両200のバンパーの上又は中に位置してもよい。かかる位置は、広視野を有する画像捕捉装置用に特に適切であり得る。バンパーに位置する画像捕捉装置の視線は、運転者の視線と異なることができ、従ってバンパー画像捕捉装置及び運転者は、必ずしも同じ対象を見ることが可能であるとは限らない。画像捕捉装置(例えば画像捕捉装置122、124及び126)はまた、他の位置に置かれてもよい。例えば、画像捕捉装置は、車両200のサイドミラーの1つ又は両方の上又は中に、車両200の屋根上に、車両200のボンネット上に、車両200のトランク上に、車両200の側部に位置してもよく、車両200の窓のいずれかの上に搭載されるか、その背後に配置されるか、又はその前に配置されてもよく、且つ車両200の前部及び/又は後部における照明器具に又はその近くに搭載されてもよい等である。
【0034】
[060] 画像捕捉装置に加えて、車両200は、システム100の様々な他のコンポーネントを含んでもよい。例えば、処理ユニット110は、車両のエンジン制御ユニット(ECU)と統合されて、又はそれとは別個に車両200に含まれてもよい。車両200はまた、GPS受信機などの位置センサ130を装備さてもよく、且つまた地図データベース160並びにメモリユニット140及び150を含んでもよい。
【0035】
[061] 前に論じたように、無線トランシーバ172は、1つ又は複数のネットワーク(例えばセルラーネットワーク、インターネット等)を通じてデータを及び/又は受信してもよい。例えば、無線トランシーバ172は、システム100によって収集されたデータを1つ又は複数のサーバにアップロードし、且つ1つ又は複数のサーバからデータをダウンロードしてもよい。無線トランシーバ172を介して、システム100は、地図データベース160、メモリ140及び/又はメモリ150に格納されたデータに対する、例えば周期的な又はオンデマンドの更新を受信してもよい。同様に、無線トランシーバ172は、システム100からの任意のデータ(例えば画像取得ユニット120によって捕捉された画像、位置センサ130若しくは他のセンサ、車両制御システムによって受信されたデータ等)、及び/又は処理ユニット110によって処理された任意のデータを1つ又は複数のサーバにアップロードしてもよい。
【0036】
[062] システム100は、プライバシレベル設定に基づいてサーバに(例えばクラウドに)データをアップロードしてもよい。例えば、システム100は、車両及び/又は車両の運転者/所有者を一意に識別可能な、サーバに送信されるデータ(メタデータを含む)のタイプを規制又は制限するために、プライバシレベル設定を実施してもよい。かかる設定は、例えば、無線トランシーバ172を介してユーザによって設定されてもよく、工場出荷時の設定によって初期化されてもよく、又は無線トランシーバ172によって受信されたデータによって初期化されてもよい。
【0037】
[063] 幾つかの実施形態において、システム100は、「高」プライバシレベルに従ってデータをアップロードしてもよく、設定の設定下でシステム100は、特定の車両及び/又は運転者/所有者に関するどんな詳細もなしに、データ(例えば、ルートに関する位置情報、取得画像等)を伝送してもよい。例えば、「高」プライバシ設定に従ってデータをアップロードする場合に、システム100は、車両登録番号(VIN)も車両の運転者又は所有者の名前も含まなくてもよく、その代わりに、ルートに関係する捕捉画像及び/又は制限された位置情報などのデータを伝送してもよい。
【0038】
[064] 他のプライバシレベルが、同様に考えられる。例えば、システム100は、「中間」プライバシレベルに従ってサーバにデータを伝送してもよく、且つ車両の型及び/又はモデル、及び/又は車種(例えば乗用車、スポーツ用多目的車、トラック等)など、「高」プライバシレベル下で含まれない追加情報を含んでもよい。幾つかの実施形態において、システム100は、「低」プライバシレベルに従ってデータをアップロードしてもよい。「低」プライバシレベル設定下において、システム100は、データをアップロードし、特定の車両、所有者/運転者、及び/又は車両が走行するルートの一部又は全体を一意に識別するために十分な情報を含んでもよい。かかる「低」プライバシレベルデータは、例えば、VIN、運転者/所有者名、出発前の車両の起点、車両の意図した目的地、車両の型及び/又はモデル、車種等の1つ又は複数を含んでもよい。
【0039】
[065]
図2Aは、開示される実施形態と一致する例示的な車両撮像システムの概略側面図表示である。
図2Bは、
図2Aに示されている実施形態の概略上面図実例である。
図2Bに示されているように、開示される実施形態は、バックミラーの近辺に及び/又は車両200の運転者の近くに配置された第1の画像捕捉装置122と、車両200のバンパー領域(例えばバンパー領域210の1つ)上又はその中に配置された第2の画像捕捉装置124と、処理ユニット110と、を備えたシステム100を自らの車体に含む車両200を含んでもよい。
【0040】
[066]
図2Cに示されているように、画像捕捉装置122及び124は、両方とも、車両200のバックミラーの近辺に及び/又は運転者の近くに配置されてもよい。加えて、2つの画像捕捉装置122及び124が、
図2B及び2Cに示されているが、他の実施形態が、2つを超える画像捕捉装置を含んでもよいことを理解されたい。例えば、
図2D及び2Eに示されている実施形態において、第1、第2及び第3の画像捕捉装置122、124及び126が、車両200のシステム100に含まれる。
【0041】
[067]
図2Dに示されているように、画像捕捉装置122は、車両200のバックミラーの近辺に及び/又は運転者の近くに配置されてもよく、画像捕捉装置124及び126は、車両200のバンパー領域(例えばバンパー領域210の1つ)の上又はその中に配置されてもよい。且つ
図2Eに示されているように、画像捕捉装置122、124及び126は、車両200のバックミラーの近辺に及び/又は運転席の近くに配置されてもよい。開示される実施形態は、画像捕捉装置のどんな特定の数及び構成にも限定されず、画像捕捉装置は、車両200の内側に及び/又はその上のいずれかの適切な位置に配置されてもよい。
【0042】
[068] 開示される実施形態が、車両に限定されず、他の文脈において適用可能であることを理解されたい。また、開示される実施形態が、特定のタイプの車両200に限定されず、自動車、トラック、トレーラ及び他の車種を含む全ての他の車種に適用可能であることを理解されたい。
【0043】
[069] 第1の画像捕捉装置122は、任意の適切なタイプの画像捕捉装置を含んでもよい。画像捕捉装置122は、光学軸を含んでもよい。1つの実例において、画像捕捉装置122は、グローバルシャッタを備えたAptina M9V024 WVGAセンサを含んでもよい。他の実施形態において、画像捕捉装置122は、1280×960画素の解像度を提供してもよく、且つローリングシャッタを含んでもよい。画像捕捉装置122は、様々な光学素子を含んでもよい。幾つかの実施形態において、1つ又は複数のレンズが、例えば、画像捕捉装置用の所望の焦点距離及び視野を提供するために含まれてもよい。幾つかの実施形態において、画像捕捉装置122は、6mmレンズ又は12mmレンズに関連付けられてもよい。幾つかの実施形態において、画像捕捉装置122は、
図2Dに示されているように、所望の視野(FOV)202を有する画像を捕捉するように構成されてもよい。例えば、画像捕捉装置122は、46度FOV、50度FOV、52度FOV、又はより大きなFOVを含む、40度~56度内のような通常のFOVを有するように構成されてもよい。代替として、画像捕捉装置122は、28度FOV又は36度FOVなど、23~40度の範囲における狭FOVを有するように構成されてもよい。加えて、画像捕捉装置122は、100~180度の範囲における広FOVを有するように構成されてもよい。幾つかの実施形態において、画像捕捉装置122は、広角バンパーカメラ又は最大180度FOVを備えたバンパーカメラを含んでもよい。幾つかの実施形態において、画像捕捉装置122は、約100度水平FOVを備えた約2:1アスペクト比(例えばH×V=3800×1900画素)を備えた7.2M画素画像捕捉装置であってもよい。かかる画像捕捉装置は、3画像捕捉装置構成の代わりに用いられてもよい。著しいレンズ歪み故に、かかる画像捕捉装置の垂直FOVは、画像捕捉装置が放射対称レンズを用いる実装形態において、50度よりかなり小さくなり得る。例えば、100度水平FOVと共に50度より大きい垂直FOVを可能にするであろうかかるレンズは、放射対称ではなくなり得る。
【0044】
[070] 第1の画像捕捉装置122は、車両200に関連するシーンに関する複数の第1の画像を取得してもよい。複数の第1の画像のそれぞれは、一連の画像走査線として取得されてもよく、それらは、ローリングシャッタを用いて捕捉されてもよい。各走査線は、複数の画素を含んでもよい。
【0045】
[071] 第1の画像捕捉装置122は、第1の一連の画像走査線のそれぞれの取得に関連する走査レートを有してもよい。走査レートは、画像センサが、特定の走査線に含まれる各画素に関連する画像データを取得できるレートを指してもよい。
【0046】
[072] 画像捕捉装置122、124及び126は、例えばCCDセンサ又はCMOSセンサを含む、任意の適切なタイプで任意の数の画像センサを含んでもよい。一実施形態において、CMOS画像センサは、行における各画素が、1つずつ読み取られるように、ローリングシャッタと共に用いられてもよく、行の走査は、全画像フレームが捕捉されるまで、行ごとに進む。幾つかの実施形態において、行は、フレームに対して上端から底部まで連続して捕捉されてもよい。
【0047】
[073] 幾つかの実施形態において、本明細書で開示される画像捕捉装置(例えば画像捕捉装置122、124及び126)の1つ又は複数は、高解像度イメージャを構成してもよく、5M画素、7M画素、10M画素、又はより大きな解像度を有してもよい。
【0048】
[074] ローリングシャッタの使用は、相異なる行における画素が、相異なる時刻に露光され捕捉されることに帰着し得、それは、捕捉画像フレームにおける歪み及び他の画像アーチファクトを引き起こし得る。他方で、画像捕捉装置122が、グローバル又は同期シャッタで動作するように構成された場合に、画素の全ては、同じ時間量にわたって、且つ共通露光期間中に露光され得る。その結果、グローバルシャッタを用いるシステムから収集されたフレームにおける画像データは、特定の時刻における全FOV(FOV202など)のスナップ写真を表す。対照的に、ローリングシャッタの適用において、フレームにおける各行が露光され、データは、相異なる時刻に捕捉される。従って、移動している対象は、ローリングシャッタを有する画像捕捉装置において歪められたように見え得る。この現象は、以下でより詳細に説明される。
【0049】
[075] 第2の画像捕捉装置124及び第3の画像捕捉装置126は、任意のタイプの画像捕捉装置であってもよい。第1の画像捕捉装置122と同様に、画像捕捉装置124及び126のそれぞれは、光学軸を含んでもよい。一実施形態において、画像捕捉装置124及び126のそれぞれは、グローバルシャッタを備えたAptina M9V024 WVGAセンサを含んでもよい。代替として、画像捕捉装置124及び126のそれぞれは、ローリングシャッタを含んでもよい。画像捕捉装置122と同様に、画像捕捉装置124及び126は、様々なレンズ及び光学素子を含むように構成されてもよい。幾つかの実施形態において、画像捕捉装置124及び126に関連するレンズは、画像捕捉装置122に関連するFOV(FOV202など)と同じであるか又はより狭いFOV(FOV204及び206など)を提供してもよい。例えば、画像捕捉装置124及び126は、40度、30度、26度、23度、20度、又はより小さいFOVを有してもよい。
【0050】
[076] 画像捕捉装置124及び126は、車両200に関連するシーンに関する複数の第2及び第3の画像を取得してもよい。複数の第2及び第3の画像のそれぞれは、第2及び第3の一連の画像走査線として取得されてもよく、それらは、ローリングシャッタを用いて捕捉されてもよい。各走査線又は行は、複数の画素を有してもよい。画像捕捉装置124及び126は、第2及び第3のシリーズに含まれる画像走査線のそれぞれの取得に関連する第2及び第3の走査レートを有してもよい。
【0051】
[077] 各画像捕捉装置122、124及び126は、車両200に対する任意の適切な位置及び向きに配置されてもよい。画像捕捉装置122、124及び126の相対的位置決めは、画像捕捉装置から取得される情報を一緒に結合することを支援するように選択されてもよい。例えば、幾つかの実施形態において、画像捕捉装置124に関連するFOV(FOV204など)は、画像捕捉装置122に関連するFOV(FOV202など)、及び画像捕捉装置126に関連するFOV(FOV206など)と部分的に又は完全に重複してもよい。
【0052】
[078] 画像捕捉装置122、124及び126は、任意の適切な相対的高さで車両200に位置してもよい。1つの実例において、画像捕捉装置122、124、及び126間に高低差があってもよく、これらの画像捕捉装置は、立体解析を可能にする十分な視差情報を提供し得る。例えば、
図2Aに示されているように、2つの画像捕捉装置122及び124は、相異なる高さにある。画像捕捉装置122、124及び126間の横変位差もまたあり、例えば、処理ユニット110による立体解析用の追加の視差情報を与え得る。横変位における差は、
図2C及び2Dに示されているように、d
xによって表示されてもよい。幾つかの実施形態において、前後変位(例えば、範囲変位)が、画像捕捉装置122、124及び126間に存在してもよい。例えば、画像捕捉装置122は、画像捕捉装置124及び/又は画像捕捉装置126の0.5~2メートル、又はそれ以上後ろに位置してもよい。この種の変位は、画像捕捉装置の1つが、他の画像捕捉装置の潜在的な盲点をカバーできるようにし得る。
【0053】
[079] 画像捕捉装置122は、任意の適切な解像能力(例えば画像センサに関連する画素数)を有してもよく、画像捕捉装置122に関連する画像センサの解像度は、画像捕捉装置124及び126に関連する画像センサの解像度より高いか、より低いか、又はそれと同じであってもよい。幾つかの実施形態において、画像捕捉装置122及び/又は画像捕捉装置124及び126に関連する画像センサは、640×480、1024×768、1280×960の解像度又は任意の他の適切な解像度を有してもよい。
【0054】
[080] フレームレート(例えば、画像捕捉装置が、次の画像フレームに関連する画素データを捕捉することに移る前に、1つの画像フレームの画素データセットを取得するレート)は、制御可能であってもよい。画像捕捉装置122に関連するフレームレートは、画像捕捉装置124及び126に関連するフレームレートより高いか、より低いか、又はそれと同じであってもよい。画像捕捉装置122、124及び126に関連するフレームレートは、フレームレートのタイミングに影響し得る様々な要因に依存し得る。例えば、画像捕捉装置122、124及び126の1つ又は複数は、画像捕捉装置122、124及び/又は126の画像センサにおける1つ又は複数の画素に関連する画像データの取得の前又は後に課される選択可能な画素遅延期間を含んでもよい。一般に、各画素に対応する画像データは、装置用のクロックレート(例えばクロックサイクル当たり一画素)に従って取得されてもよい。加えて、ローリングシャッタを含む実施形態において、画像捕捉装置122、124及び126の1つ又は複数は、画像捕捉装置122、124及び/又は126における画像センサの画素行に関連する画像データの取得の前又は後に課される選択可能な水平ブランキング期間を含んでもよい。更に、画像捕捉装置122、124及び/又は126の1つ又は複数は、画像捕捉装置122、124及び126の画像フレームに関連する画像データの取得の前又は後に課される選択可能な垂直ブランキング期間を含んでもよい。
【0055】
[081] これらのタイミング制御は、画像捕捉装置122、124及び126のそれぞれのライン走査レートが相異なる場合にさえ、画像捕捉装置122、124及び126に関連するフレームレートの同期化を可能にし得る。加えて、以下でより詳細に説明されるように、数ある要因(例えば画像センサ解像度、最大ライン走査レート等)の中で、これらの選択可能なタイミング制御は、画像捕捉装置122の視野が、画像捕捉装置124及び126のFOVと相異なる場合にさえ、画像捕捉装置122のFOVが、画像捕捉装置124及び126の1つ又は複数のFOVと重複するエリアからの、画像捕捉の同期化を可能にし得る。
【0056】
[082] 画像捕捉装置122、124及び126におけるフレームレートタイミングは、関連する画像センサの解像度に依存し得る。例えば、両方の装置用に同様のライン走査レートを仮定すると、1つの装置が640×480の解像度を有する画像センサを含み、且つ別の装置が、1280×960の解像度を備えた画像センサを含む場合に、より多くの時間が、より高い解像度を有するセンサから画像データのフレームを取得するために必要とされる。
【0057】
[083] 画像捕捉装置122、124及び126における画像データ取得のタイミングに影響し得る別の要因は、最大ライン走査レートである。例えば、画像捕捉装置122、124及び126に含まれる画像センサからの画像データの行の取得は、幾らかの最小時間量を必要とする。画素遅延期間が追加されないと仮定すると、画像データの行の取得用のこの最小時間量は、特定の装置用の最大ライン走査レートと関係する。より高い最大ライン走査レートを提供する装置は、より低い最大ライン走査レートを備えた装置より、高いフレームレートを提供する可能性を有する。幾つかの実施形態において、画像捕捉装置124及び126の1つ又は複数は、画像捕捉装置122に関連する最大ライン走査レートより高い最大ライン走査レートを有してもよい。幾つかの実施形態において、画像捕捉装置124及び/又は126の最大ライン走査レートは、画像捕捉装置122の最大ライン走査レートの1.25倍、1.5倍、1.75倍又は2倍以上であってもよい。
【0058】
[084] 別の実施形態において、画像捕捉装置122、124及び126は、同じ最大ライン走査レートを有してもよいが、画像捕捉装置122は、その最大走査レート以下の走査レートで操作されてもよい。システムは、画像捕捉装置124及び126の1つ又は複数が、画像捕捉装置122のライン走査レートと等しいライン走査レートで動作するように構成されてもよい。他の実例において、システムは、画像捕捉装置124及び/又は画像捕捉装置126のライン走査レートが、画像捕捉装置122のライン走査レートの1.25倍、1.5倍、1.75倍、又は2倍以上であり得るように構成されてもよい。
【0059】
[085] 幾つかの実施形態において、画像捕捉装置122、124及び126は、非対称であってもよい。即ち、それらは、相異なる視野(FOV)及び焦点距離を有するカメラを含んでもよい。画像捕捉装置122、124及び126の視野は、例えば、車両200の環境に関する任意の所望のエリアを含んでもよい。幾つかの実施形態において、画像捕捉装置122、124及び126の1つ又は複数は、車両200の前方、車両200の背後、車両200の側方、又はそれらの組み合わせにおける環境から画像データを取得するように構成されてもよい。
【0060】
[086] 更に、各画像捕捉装置122、124及び/又は126に関連する焦点距離は、各装置が、車両200に関係する所望の距離範囲で対象の画像を取得するように、(例えば適切なレンズ等を含むことによって)選択可能であってもよい。例えば、幾つかの実施形態において、画像捕捉装置122、124及び126は、車両から数メートル以内のクローズアップの対象の画像を取得してもよい。画像捕捉装置122、124及び126はまた、車両からより離れた範囲(例えば25m、50m、100m、150m又はより離れた)で対象の画像を取得するように構成されてもよい。更に、画像捕捉装置122、124及び126の焦点距離は、1つの画像捕捉装置(例えば画像捕捉装置122)が、車両に比較的近い(例えば10m内又は20m内)対象の画像を取得でき、一方で他の画像捕捉装置(例えば画像捕捉装置124及び126)が、車両200からより離れた(例えば20m、50m、100m、150m等を超える)対象の画像を取得できるように、選択されてもよい。
【0061】
[087] 幾つかの実施形態によれば、1つ又は複数の画像捕捉装置122、124及び126のFOVは、広角度を有してもよい。例えば、特に車両200の近辺のエリアの画像を捕捉するために使用され得る画像捕捉装置122、124及び126用に、140度のFOVを有することが有利になり得る。例えば、画像捕捉装置122は、車両200の右又は左の方のエリアの画像を捕捉するために使用されてもよく、かかる実施形態において、画像捕捉装置122が広FOV(例えば少なくとも140度)を有することが望ましくなり得る。
【0062】
[088] 画像捕捉装置122、124及び126のそれぞれに関連する視野は、それぞれの焦点距離に依存してもよい。例えば、焦点距離が増加するにつれて、対応する視野は減少する。
【0063】
[089] 画像捕捉装置122、124及び126は、任意の適切な視野を有するように構成されてもよい。1つの特定の例において、画像捕捉装置122は、46度の水平FOVを有してもよく、画像捕捉装置124は、23度の水平FOVを有してもよく、画像捕捉装置126は、23~46度の水平FOVを有してもよい。別の実例において、画像捕捉装置122は、52度の水平FOVを有してもよく、画像捕捉装置124は、26度の水平FOVを有してもよく、画像捕捉装置126は、26~52度の水平FOVを有してもよい。幾つかの実施形態において、画像捕捉装置124及び/又は画像捕捉装置126のFOVに対する画像捕捉装置122のFOVの比率は、1.5から2.0まで変化してもよい。他の実施形態において、この比率は、1.25から2.25まで変化してもよい。
【0064】
[090] システム100は、画像捕捉装置122の視野が、画像捕捉装置124及び/又は画像捕捉装置126の視野と少なくとも部分的に又は完全に重複するように、構成されてもよい。幾つかの実施形態において、システム100は、例えば画像捕捉装置124及び126の視野が、画像捕捉装置122の視野の内側に入り(例えば、より狭い)、且つ画像捕捉装置122の視野と共通の中心を共有するように、構成されてもよい。他の実施形態において、画像捕捉装置122、124及び126は、隣接するFOVを捕捉してもよく、又はそれらのFOVにおいて部分的な重複を有してもよい。幾つかの実施形態において、画像捕捉装置122、124及び126の視野は、より狭FOVの画像捕捉装置124及び/又は126の中心が、より広いFOV装置122の視野の下半分に位置し得るように、整列されてもよい。
【0065】
[091]
図2Fは、開示される実施形態と一致する例示的な車両制御システムの概略表示である。
図2Fに示されているように、車両200は、スロットルシステム220、ブレーキシステム230及びステアリングシステム240を含んでもよい。システム100は、1つ又は複数のデータリンク(例えばデータを伝送するための任意の有線及び/又は無線リンク)を通じて、スロットルシステム220、ブレーキシステム230及びステアリングシステム240の1つ又は複数に入力(例えば制御信号)を提供してもよい。例えば、画像捕捉装置122、124及び/又は126によって取得された画像の解析に基づいて、システム100は、(例えば加速、方向転換、車線変更等を引き起こすことによって)車両200をナビゲートするための制御信号をスロットルシステム220、ブレーキシステム230及びステアリングシステム240の1つ又は複数に提供してもよい。更に、システム100は、車両200の動作条件(例えば、速度、車両200がブレーキをかけているか及び/又は変更転換しているか等)を示す入力をスロットルシステム220、ブレーキシステム230、及びステアリングシステム24の1つ又は複数から受信してもよい。更なる詳細は、以下で
図4~
図7に関連して提供される。
【0066】
[092]
図3Aに示されているように、車両200はまた、車両200の運転者又は同乗者との対話用のユーザインターフェース170を含んでもよい。例えば、車両用途におけるユーザインターフェース170は、タッチスクリーン320、ノブ330、ボタン340、及びマイクロホン350を含んでもよい。車両200の運転者又は同乗者はまた、システム100と対話するために、ハンドル(例えば、方向指示器ハンドルを含む、車両200のステアリングコラム上に又はその近くに位置する)、ボタン(例えば、車両200のステアリングホイールに位置する)などを用いてもよい。幾つかの実施形態において、マイクロホン350は、バックミラー310に隣接して配置されてもよい。同様に、幾つかの実施形態において、画像捕捉装置122は、バックミラー310の近くに位置してもよい。幾つかの実施形態において、ユーザインターフェース170はまた、1つ又は複数のスピーカ360(例えば車両オーディオシステムのスピーカ)を含んでもよい。例えば、システム100は、スピーカ360を介して様々な通知(例えば警報)を提供してもよい。
【0067】
[093]
図3B~
図3Dは、開示される実施形態と一致する、バックミラー(例えばバックミラー310)の背後に且つ車両フロントガラスに対して配置されるように構成された例示的なカメラ台370の実例である。
図3Bに示されているように、カメラ台370は、画像捕捉装置122、124及び126を含んでもよい。画像捕捉装置124及び126は、グレアシールド380の背後に配置されてもよく、グレアシールド380は、車両フロントガラスに対して水平であり、且つフィルム及び/又は反射防止材料の合成物を含んでもよい。例えば、グレアシールド380は、それが、一致する傾斜を有する車両フロントガラスに対して整列するように、配置されてもよい。幾つかの実施形態において、画像捕捉装置122、124及び126のそれぞれは、例えば
図3Dに表示されているように、グレアシールド380の背後に配置されてもよい。開示される実施形態は、画像捕捉装置122、124及び126、カメラ台370、並びにグレアシールド380のどんな特定の構成にも限定されない。
図3Cは、
図3Bに示されているカメラ台370の正面斜視図の実例である。
【0068】
[094] この開示の利益を有する当業者によって認識されるように、多数の変形及び/又は修正が、前述の開示された実施形態に行われ得る。例えば、全てのコンポーネントが、システム100の動作にとって不可欠であるわけではない。更に、いずれのコンポーネントも、システム100の任意の適切な部分に位置してもよく、コンポーネントは、開示される実施形態の機能を提供しながら、様々な構成に再配置されてもよい。従って、前述の構成は例であり、上述の構成にかかわらず、システム100は、車両200の周囲状況を解析する広範囲の機能を提供し、且つ解析に応じて車両200をナビゲートすることができる。
【0069】
[095] 以下で更に詳細に検討され、且つ様々な開示される実施形態と一致するように、システム100は、自律運転及び/又は運転者支援技術に関係する様々な機能を提供し得る。例えば、システム100は、画像データ、位置データ(例えばGPS位置情報)、地図データ、速度データ、及び/又は車両200に含まれるセンサからのデータを解析してもよい。システム100は、例えば画像取得ユニット120、位置センサ130、及び他のセンサからのデータを解析用に収集してもよい。更に、システム100は、車両200が、或る行動を取るべきか否かを決定し、次に、人間の介入なしに、決定された行動を自動的に取るために、収集データを解析してもよい。例えば、車両200が、人間の介入なしにナビゲートする場合に、システム100は、(例えば、スロットルシステム220、ブレーキシステム230、及びステアリングシステム240の1つ又は複数に制御信号を送信することによって)車両200の制動、加速、及び/又はステアリングを自動的に制御してもよい。更に、システム100は、収集データを解析し、且つ収集データの解析に基づいて警告及び/又は警報を車両乗員に発してもよい。システム100によって提供される様々な実施形態に関する追加の詳細は、以下で提供される。
【0070】
[096] 前向きマルチ撮像システム
[097] 上記のように、システム100は、マルチカメラシステムを用いる駆動アシスト機能を提供してもよい。マルチカメラシステムは、車両の前方方向を向いた1つ又は複数のカメラを用いてもよい。他の実施形態において、マルチカメラシステムは、車両の側部又は車両の後部の方を向いた1つ又は複数のカメラを含んでもよい。一実施形態において、例えば、システム100は、2つのカメラ撮像システムを用いてもよく、第1のカメラ及び第2のカメラ(例えば画像捕捉装置122及び124)は、車両(例えば車両200)の前部及び/又は側部に配置されてもよい。他のカメラ構成が、開示される実施形態と一致し、本明細書で開示される構成は、例である。例えば、システム100は、任意の数のカメラ(例えば1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ等)の構成を含んでもよい。更に、システム100は、カメラ「クラスタ」を含んでもよい。例えば、(任意の適切な数のカメラ、例えば1つ、4つ、8つ等を含む)カメラクラスタは、車両に対して前向きであってよく、又は任意の他の方向(例えば後ろ向き、横向き、斜め等)を向いてもよい。従って、システム100は、多数のカメラクラスタを含んでもよく、各クラスタは、車両の環境の特定の領域から画像を捕捉するために、特定の方向に向けられる。
【0071】
[098] 第1のカメラは、第2のカメラの視野より大きいか、小さいか、又は部分的に重複する視野を有してもよい。加えて、第1のカメラは、第1のカメラによって提供される画像の単眼画像解析を実行するために、第1の画像プロセッサに接続されてもよく、第2のカメラは、第2のカメラによって提供される画像の単眼画像解析を実行するために、第2の画像プロセッサに接続されてもよい。第1及び第2の画像プロセッサの出力(例えば処理された情報)は、組み合わされてもよい。幾つかの実施形態において、第2の画像プロセッサは、立体解析を実行するために、第1のカメラ及び第2のカメラの両方から画像を受信してもよい。別の実施形態において、システム100は、カメラのそれぞれが異なる視野を有する3カメラ撮像システムを用いてもよい。従って、かかるシステムは、車両の前方及び側方両方の可変距離に位置する対象に由来する情報に基づく決定を行ってもよい。単眼画像解析への言及は、画像解析が、単一の視点から(例えば単一のカメラから)捕捉された画像に基づいて実行される例を指してもよい。立体画像解析は、画像解析が、捕捉画像パラメータの1つ又は複数の変化を用いて捕捉された2つ以上の画像に基づいて実行される例を指してもよい。例えば、立体画像解析を実行するのに適した捕捉画像は、2つ以上の相異なる位置から補足された画像、相異なる視野から補足された画像、相異なる焦点距離を用いて補足された画像、視差情報を伴って捕捉された画像などを含んでもよい。
【0072】
[099] 例えば、一実施形態において、システム100は、画像捕捉装置122~126を用いる3カメラ構成を実現してもよい。かかる構成において、画像捕捉装置122は、狭視野(例えば、34度、又は約20~45度の範囲から選択された他の値等)を提供してもよく、画像捕捉装置124は、広視野(例えば、150度、又は約100~約180度の範囲から選択された他の値)を提供してもよく、画像捕捉装置126は、中間視野(例えば、46度、又は約35~約60度の範囲から選択された他の値)を提供してもよい。幾つかの実施形態において、画像捕捉装置126は、主カメラ又は一次カメラとして働いてもよい。画像捕捉装置122-126は、バックミラー310の背後に配置され、且つほぼ並んで(例えば、6cm離れて)配置されてもよい。更に、幾つかの実施形態において、上記のように、画像捕捉装置122-126の1つ又は複数は、車両200のフロントガラスと面一にあるグレアシールド380の背後に搭載されてもよい。かかる遮蔽は、画像捕捉装置122-126に対する車両内部からのどんな反射の影響も最小化するように働き得る。
【0073】
[0100] 別の実施形態において、
図3B及び3Cに関連して上記で説明されたように、広視野のカメラ(例えば上記の例における画像捕捉装置124)は、狭視野カメラ及び主視野カメラ(例えば上記の例における画像装置122及び126)より低く搭載されてもよい。この構成は、広視野カメラからの自由な視線を提供し得る。反射を低減するために、カメラは、車両200のフロントガラスの近くに搭載されてもよく、且つ反射光を減少させるためにカメラ上に偏光子を含んでもよい。
【0074】
[0101] 3カメラシステムは、或る性能特性を提供し得る。例えば、幾つかの実施形態は、別のカメラからの検出結果に基づいて、1つのカメラによる対象の検出を検証する能力を含み得る。上記の3カメラ構成において、処理ユニット110は、例えば、3つの処理装置(例えば上記のように、プロセッサチップの3つのEyeQシリーズ)を含んでもよく、各処理装置は、画像捕捉装置122~126の1つ又は複数によって捕捉された画像を処理することに専念する。
【0075】
[0102] 3カメラシステムにおいて、第1の処理装置は、主カメラ及び狭視野カメラの両方から画像を受信し、且つ例えば、他の車両、歩行者、車線マーク、交通標識、交通信号灯、及び他の路上対象を検出するために、狭FOVカメラのビジョン処理を実行してもよい。更に、第1の処理装置は、主カメラからの画像と狭カメラとの間の画素の視差を計算し、且つ車両200の環境の3D再構成を作成してもよい。次に、第1の処理装置は、3D再構成を、3D地図データと、又は別のカメラからの情報に基づいて計算された3D情報と組み合わせてもよい。
【0076】
[0103] 第2の処理装置は、主カメラから画像を受信し、且つ他の車両、歩行者、車線マーク、交通標識、交通信号灯、及び他の路上対象を検出するために、ビジョン処理を実行してもよい。加えて、第2の処理装置は、カメラ変位を計算し、且つ変位に基づいて、連続画像間の画素の視差を計算し、シーンの3D再構成を作成してもよい(例えば、ストラクチャーフロムモーション(structure from motion)。第2の処理装置は、立体3D画像と組み合わされるように、3D再構成に基づいたストラクチャーフロムモーションを第1の処理装置に送信してもよい。
【0077】
[0104] 第3の処理装置は、広FOVカメラから画像を受信し、且つ車両、歩行者、車線マーク、交通標識、交通信号灯、及び他の路上対象を検出するために画像を処理してもよい。第3の処理装置は、車線を変更している車両、歩行者など、画像において移動している対象を識別するように画像を解析するために、追加の処理命令を更に実行してもよい。
【0078】
[0105] 幾つかの実施形態において、独立して捕捉され処理された画像ベースの情報ストリームを有することによって、システムにおける冗長性を提供する機会が提供され得る。かかる冗長性は、例えば、少なくとも第2の画像捕捉装置からの画像情報を捕捉し処理することによって取得された情報を検証し及び/又は補足するために、第1の画像捕捉装置及びその装置からの処理された画像を用いることを含んでもよい。
【0079】
[0106] 幾つかの実施形態において、システム100は、車両200用にナビゲーション支援を提供する際に、2つの画像捕捉装置(例えば画像捕捉装置122及び124)を用い、また、冗長性を提供して、画像捕捉装置122及び124から受信されたデータの解析を検証するために、第3の画像捕捉装置(例えば画像捕捉装置126)を用いてもよい。例えば、かかる構成において、画像捕捉装置122及び124は、車両200をナビゲートするためにシステム100による立体解析用の画像を提供してもよく、一方で画像捕捉装置126は、画像捕捉装置122及び/又は画像捕捉装置124から捕捉された画像に基づいて取得された情報の冗長性及び検証を提供するために、システム100による単眼解析用の画像を提供してもよい。即ち、画像捕捉装置126(及び対応する処理装置)は、(例えば自動非常ブレーキ(AEB)システムを提供するために)画像捕捉装置122及び124に由来する解析に対するチェックを提供するための冗長サブシステムを提供すると考えられてもよい。更に、幾つかの実施形態において、受信データの冗長性及び検証は、1つ又は複数センサから受信された情報(例えばレーダ、ライダ、音響センサ、車両の外部の1つ又は複数のトランシーバから受信された情報等)に基づいて補足されてもよい。
【0080】
[0107] 当業者は、上記のカメラ構成、カメラ配置、カメラの数、カメラ位置等が、単に例であることを認識されよう。これらのコンポーネント及び全体的なシステムに関連して説明される他のコンポーネントは、開示される実施形態の範囲から逸脱せずに、様々な相異なる構成において組み立てられ、用いられてもよい。運転者支援及び/又は自律車両機能を提供するマルチカメラシステムの使用に関する更なる詳細は、以下に続く。
【0081】
[0108]
図4は、メモリ140及び/又は150の例示的な機能ブロック図であり、メモリ140及び/又は150は、開示される実施形態と一致する1つ又は複数の動作を実行するための命令を格納/プログラムされてもよい。下記は、メモリ140に触れるが、当業者は、命令が、メモリ140及び/又は150に格納されてもよいことを認識されよう。
【0082】
[0109]
図4に示されているように、メモリ140は、単眼画像解析モジュール402、立体画像解析モジュール404、速度及び加速度モジュール406、並びにナビゲーション応答モジュール408を格納してもよい。開示される実施形態は、メモリ140のどんな特定の構成にも限定されない。更に、アプリケーションプロセッサ180及び/又は画像プロセッサ190は、メモリ140に含まれるモジュール402-408のいずれかに格納された命令を実行してもよい。当業者は、処理ユニット110への以下の説明における言及が、アプリケーションプロセッサ180及び画像プロセッサ190を個々に又は集合的に指してもよいことを理解されよう。従って、以下のプロセスのいずれかにおけるステップは、1つ又は複数の処理装置によって実行されてもよい。
【0083】
[0110] 一実施形態において、単眼画像解析モジュール402は、命令(コンピュータビジョンソフトウェアなど)を格納してもよく、これらの命令は、処理ユニット110によって実行された場合に、画像捕捉装置122、124及び126の1つによって取得された画像セットの単眼画像解析を実行する。幾つかの実施形態において、処理ユニット110は、単眼画像解析を実行するために、画像セットからの情報を追加のセンサ情報(例えばレーダからの情報)と組み合わせてもよい。以下で
図5A~
図5Dに関連して説明されるように、単眼画像解析モジュール402は、車線区分線、車両、歩行者、道路標識、ハイウェイ出口ランプ、交通信号灯、危険な対象、及び車両の環境に関連する任意の他の特徴などの画像セット内の特徴セットを検出するための命令を含んでもよい。解析に基づき、(例えば処理ユニット110を介して)システム100は、ナビゲーション応答モジュール408に関連して以下で説明されるように、方向転換、車線変更、加速度の変更など、車両200における1つ又は複数のナビゲーション応答を引き起こしてもよい。
【0084】
[0111] 一実施形態において、単眼画像解析モジュール402は、命令(コンピュータビジョンソフトウェアなど)を格納してもよく、これらの命令は、処理ユニット110によって実行された場合に、画像捕捉装置122、124及び126の1つによって取得された画像セットの単眼画像解析を実行する。幾つかの実施形態において、処理ユニット110は、単眼画像解析を実行するために、画像セットからの情報を追加のセンサ情報(例えばレーダ、ライダ等からの情報)と組み合わせてもよい。以下で
図5A~
図5Dに関連して説明されるように、単眼画像解析モジュール402は、車線区分線、車両、歩行者、道路標識、ハイウェイ出口ランプ、交通信号灯、危険な対象、及び車両の環境に関連する任意の他の特徴などの画像セット内の特徴セットを検出するための命令を含んでもよい。解析に基づき、(例えば処理ユニット110を介して)システム100は、ナビゲーション応答の決定に関連して以下で説明されるように、方向転換、車線変更、加速度の変更など、車両200における1つ又は複数のナビゲーション応答を引き起こしてもよい。
【0085】
[0112] 一実施形態において、立体画像解析モジュール404は、命令(コンピュータビジョンソフトウェアなど)を格納してもよく、これらの命令は、処理ユニット110によって実行された場合に、画像捕捉装置122、124及び126のいずれかから選択される画像捕捉装置の組み合わせによって取得された第1及び第2の画像セットの立体画像解析を実行する。幾つかの実施形態において、処理ユニット110は、立体画像解析を実行するために、第1及び第2の画像セットからの情報を追加のセンサ情報(例えばレーダからの情報)と組み合わせてもよい。例えば、立体画像解析モジュール404は、画像捕捉装置124によって取得された第1の画像セット、及び画像捕捉装置126によって取得された第2の画像セットに基づいて、立体画像解析を実行するための命令を含んでもよい。以下で
図6に関連して説明されるように、立体画像解析モジュール404は、車線区分線、車両、歩行者、道路標識、ハイウェイ出口ランプ、交通信号灯、危険な対象などの第1及び第2の画像セット内の特徴セットを検出するための命令を含んでもよい。解析に基づいて、処理ユニット110は、ナビゲーション応答モジュール408に関連して以下で説明されるように、方向転換、車線変更、加速度の変更などの車両200における1つ又は複数のナビゲーション応答を引き起こしてもよい。更に、幾つかの実施形態において、立体画像解析モジュール404は、訓練されたシステム(ニューラルネットワーク若しくはディープニューラルネットワークなど)又は訓練されていないシステムに関連する技術を実施してもよい。
【0086】
[0113] 一実施形態において、速度及び加速度モジュール406は、車両200の速度及び/又は加速度の変更を引き起こすように構成される、車両200における1つ又は複数のコンピューティング及び電気機械装置から受信されたデータを解析するように構成されたソフトウェアを格納してもよい。例えば、処理ユニット110は、単眼画像解析モジュール402及び/又は立体画像解析モジュール404の実行から得られるデータに基づいて、車両200用の目標速度を計算するために、速度及び加速度モジュール406に関連する命令を実行してもよい。かかるデータは、例えば、目標位置と、速度及び/又は加速と、近くの車両、歩行者又は路上対象に対する車両200の位置及び/又は速度と、道路の車線区分線に対する車両200用の位置情報と、などを含んでもよい。加えて、処理ユニット110は、センサ入力(例えばレーダからの情報)と、車両200のスロットルシステム220、ブレーキシステム230及び/又はステアリングシステム240など、車両200用の他のシステムからの入力と、に基づいて、車両200用の目標速度を計算してもよい。計算された目標速度に基づいて、処理ユニット110は、例えば、車両200のブレーキを物理的に押し込み、アクセルを緩めることによって速度及び/又は加速度の変更を引き起こすために、車両200のスロットルシステム220、ブレーキシステム230及び/又はステアリングシステム240に電気信号を伝送してもよい。
【0087】
[0114] 一実施形態において、ナビゲーション応答モジュール408は、単眼画像解析モジュール402及び/又は立体画像解析モジュール404の実行から得られるデータに基づいて、所望のナビゲーション応答を決定するために、処理ユニット110によって実行可能なソフトウェアを格納してもよい。かかるデータは、近くの車両、歩行者及び路上対象、車両200用の目標位置情報などに関連する位置及び速度情報を含んでもよい。加えて、幾つかの実施形態において、ナビゲーション応答は、地図データ、車両200の所定の位置、及び/又は、車両200と、単眼画像解析モジュール402及び/又は立体画像解析モジュール404の実行から検出された1つ又は複数の対象との間の相対的速度若しくは相対的加速度に、(部分的に又は完全に)に基づいてもよい。ナビゲーション応答モジュール408はまた、センサ入力(例えばレーダからの情報)と、車両200のスロットルシステム220、ブレーキシステム230及びステアリングシステム240など、車両200の他のシステムからの入力と、に基づいて、所望のナビゲーション応答を決定してもよい。所望のナビゲーション応答に基づいて、処理ユニット110は、所定の角度の回転を達成するために、例えば車両200のステアリングホイールを回すことによって所望のナビゲーション応答を引き起こすために、車両200のスロットルシステム220、ブレーキシステム230及びステアリングシステム240に電気信号を伝送してもよい。幾つかの実施形態において、処理ユニット110は、車両200の速度における変更を計算するための速度及び加速度モジュール406の実行への入力として、ナビゲーション応答モジュール408の出力(例えば所望のナビゲーション応答)を用いてもよい。
【0088】
[0115] 更に、本明細書で開示されるモジュール(例えばモジュール402、404及び406)のいずれかは、訓練されたシステム(ニューラルネットワーク又はディープニューラルネットワークなど)又は訓練されていないシステムに関連する技術を実施してもよい。
【0089】
[0116]
図5Aは、開示される実施形態と一致する、単眼画像解析に基づいて1つ又は複数のナビゲーション応答を引き起こすための例示的なプロセス500Aを示すフローチャートである。ステップ510において、処理ユニット110は、処理ユニット110と画像取得ユニット120との間のデータインターフェース128を介して複数の画像を受信してもよい。例えば、画像取得ユニット120(視野202を有する画像捕捉装置122など)に含まれるカメラは、車両200の前方(又は例えば車両の側部又は後部の方)のエリアの複数の画像を捕捉し、データ接続(例えば、デジタル、有線、USB、無線、Bluetooth等)を通じてそれらの画像を処理ユニット110に伝送してもよい。処理ユニット110は、
図5B~
図5Dに関連して以下で更に詳細に説明されるように、ステップ520において複数の画像を解析するために、単眼画像解析モジュール402を実行してもよい。解析を実行することによって、処理ユニット110は、車線区分線、車両、歩行者、道路標識、ハイウェイ出口ランプ、交通信号灯など、画像セット内の特徴セットを検出してもよい。
【0090】
[0117] 処理ユニット110はまた、例えばトラックタイヤの一部、落ちた道路標識、ルーズカーゴ、小動物など、ステップ520において様々な道路危険物を検出するために、単眼画像解析モジュール402を実行してもよい。道路危険物は、構造、形状、サイズ及び色において相異なる可能性があり、それらは、かかる危険物の検出をより困難にさせ得る。幾つかの実施形態において、処理ユニット110は、道路危険物を検出するように複数の画像に対してマルチフレーム解析を実行するために、単眼画像解析モジュール402を実行してもよい。例えば、処理ユニット110は、連続画像フレーム間のカメラ動作を評価し、道路の3D地図を構成するためにフレーム間の画素における視差を計算してもよい。次に、処理ユニット110は、路面と同様に路面上に存在する危険物を検出するために3D地図を用いてもよい。
【0091】
[0118] ステップ530において、処理ユニット110は、ステップ520で実行された解析及び
図4に関連して上記で説明された技術に基づいて、車両200における1つ又は複数のナビゲーション応答を引き起こすために、ナビゲーション応答モジュール408を実行してもよい。ナビゲーション応答は、例えば、方向転換、車線変更、加速度の変更などを含んでもよい。幾つかの実施形態において、処理ユニット110は、1つ又は複数のナビゲーション応答を引き起こすために、速度及び加速度モジュール406の実行から得られるデータを用いてもよい。加えて、多数のナビゲーション応答が、同時にか、シーケンスでか、又はそれらの任意の組み合わせで行われてもよい。例えば、処理ユニット110は、車両200を一レーンにわたって移動させ、次に、例えば車両200のステアリングシステム240及びスロットルシステム220に制御信号を連続して伝送することによって、加速してもよい。代替として、処理ユニット110は、例えば車両200のブレーキシステム230及びステアリングシステム240に制御信号を同時に伝送することによって、車両200にブレーキをかけさせ、一方で同時に車線を変更してもよい。
【0092】
[0119]
図5Bは、開示される実施形態と一致する、画像セットにおける1つ又は複数の車両及び/又は歩行者の検出用の例示的なプロセス500Bを示すフローチャートである。処理ユニット110は、プロセス500Bを実行するために、単眼画像解析モジュール402を実行してもよい。ステップ540において、処理ユニット110は、可能性がある車両及び/又は歩行者を表す候補対象セットを決定してもよい。例えば、処理ユニット110は、1つ又は複数の画像を走査し、画像を1つ又は複数の所定のパターンと比較し、関心のある対象(例えば車両、歩行者又はそれらの一部)を含み得る、可能性がある位置を各画像内で識別してもよい。所定のパターンは、高率の「偽ヒット」及び低率の「見落とし」を達成するような方法で設計されてもよい。例えば、処理ユニット110は、可能性がある車両又は歩行者としての候補対象を識別するための所定のパターンとの類似性の低閾値を用いてもよい。そうすることによって、処理ユニット110は、車両又は歩行者を表す候補対象を見落とす(例えば識別しない)可能性を低減することが可能になる。
【0093】
[0120] ステップ542において、処理ユニット110は、分類基準に基づいて或る対象(例えば無関係な又はそれほど関係のない対象)を除外するために、候補対象セットをフィルタリングしてもよい。かかる基準は、データベース(例えば、メモリ140に格納されたデータベース)に格納された対象タイプに関連する様々な特性から導き出されてもよい。特性は、対象の形状、寸法、テクスチャ、位置(例えば車両200に対する)などを含んでもよい。従って、処理ユニット110は、候補対象セットからの誤った対象を拒否するために、1つ又は複数の基準セットを用いてもよい。
【0094】
[0121] ステップ544において、処理ユニット110は、候補対象セットにおける対象が、車両及び/又は歩行者を表すかどうかを決定するために、多数の画像フレームを解析してもよい。例えば、処理ユニット110は、連続フレームにわたって、検出された候補対象を追跡し、検出された対象に関連するフレームごとのデータ(例えばサイズ、車両200に対する位置等)を蓄積してもよい。加えて、処理ユニット110は、検出された対象用のパラメータを評価し、対象のフレームごとの位置データを予測位置と比較してもよい。
【0095】
[0122] ステップ546において、処理ユニット110は、検出された対象用の測定値セットを構成してもよい。かかる測定値は、例えば、検出された対象に関連する(車両200に対する)位置、速度、及び加速度値を含んでもよい。幾つかの実施形態において、処理ユニット110は、カルマンフィルタ又は線形二次推定(LQE)などの一連の時間ベースの観察値を用いる推定技術に基づいて、及び/又は相異なる対象タイプ(例えば乗用車、トラック、歩行者、自転車、道路標識等)用の利用可能なモデリングデータに基づいて、測定値を構成してもよい。カルマンフィルタは、対象のスケールの測定に基づいてもよく、スケール測定は、衝突までの時間(例えば車両200が対象に達する時間量)に比例する。従って、ステップ540-546を実行することによって、処理ユニット110は、捕捉画像セット内に現れる車両及び歩行者を識別し、車両及び歩行者に関連する情報(例えば位置、速度、サイズ)を導き出してもよい。識別及び導き出された情報に基づいて、処理ユニット110は、上記で
図5Aに関連して説明されたように、車両200における1つ又は複数のナビゲーション応答を引き起こしてもよい。
【0096】
[0123] ステップ548において、処理ユニット110は、「偽ヒット」の検出及び車両又は歩行者を表す候補対象の見落としの可能性を低減するために、1つ又は複数の画像のオプティカルフロー解析を実行してもよい。オプティカルフロー解析は、例えば、他の車両及び歩行者に関連する1つ又は複数の画像において車両200に対する、且つ路面の動作とは異なる動作パターンを解析することを指してもよい。処理ユニット110は、多数の画像フレームにわたって対象の相異なる位置を観察することによって、候補対象の動作を計算してもよく、多数の画像フレームは、相異なる時刻に捕捉される。処理ユニット110は、候補対象の動作を計算するための数学モデルへの入力として、位置及び時間値を用いてもよい。従って、オプティカルフロー解析は、車両200のすぐ近くの車両及び歩行者を検出する別の方法を提供し得る。処理ユニット110は、車両及び歩行者を検出するための冗長性を提供し、且つシステム100の信頼性を向上させるために、ステップ540-546と組み合わせてオプティカルフロー解析を実行してもよい。
【0097】
[0124]
図5Cは、開示される実施形態と一致する、画像セットにおける路面標識及び/又は車線ジオメトリ情報を検出するための例示的なプロセス500Cを示すフローチャートである。処理ユニット110は、プロセス500Cを実施するために、単眼画像解析モジュール402を実行してもよい。ステップ550において、処理ユニット110は、1つ又は複数の画像を走査することによって、対象セットを検出してもよい。車線区分線、車線ジオメトリ情報、及び他の適切な路面標識のセグメントを検出するために、処理ユニット110は、無関係であると判定されたもの(例えば小さな穴、小さな岩等)を除外するために、対象セットをフィルタリングしてもよい。ステップ552において、処理ユニット110は、ステップ550で検出された同じ路面標識又は車線マークに属するセグメントをグループ分けしてもよい。グループ分けに基づいて、処理ユニット110は、数学モデルなど、検出されたセグメントを表すモデルを開発してもよい。
【0098】
[0125] ステップ554において、処理ユニット110は、検出されたセグメントに関連する測定値セットを構成してもよい。幾つかの実施形態において、処理ユニット110は、画像面からの検出されたセグメントの投影を実世界の平面上に作成してもよい。投影は、検出された道路の位置、傾斜、曲率及び曲率導関数などの物理的特性に対応する係数を有する三次多項式を用いて特徴付けられてもよい。投影を生成する際に、処理ユニット110は、車両200に関連するピッチレート及びロールレートと同様に、路面の変化を考慮してもよい。加えて、処理ユニット110は、路面に存在する位置及び動作のキューを解析することによって、道路高さをモデル化してもよい。更に、処理ユニット110は、1つ又は複数の画像における特徴点セットを追跡することによって、車両200に関連するピッチレート及びロールレートを推定してもよい。
【0099】
[0126] ステップ556において、処理ユニット110は、例えば、検出されたセグメントを連続画像フレームにわたって追跡すること、及び検出されたセグメントに関連するフレームごとのデータを蓄積することによって、マルチフレーム解析を実行してもよい。処理ユニット110が、マルチフレーム解析を実行するので、ステップ554において構成された測定値セットは、より信頼できるようになり、ますます高い信頼レベルに関連付けられ得る。従って、ステップ550-556を実行することによって、処理ユニット110は、捕捉画像セット内に現れる路面標識を識別し、且つ車線ジオメトリ情報を導き出し得る。識別及び導き出された情報に基づいて、処理ユニット110は、上記で
図5Aに関連して説明されたように、車両200における1つ又は複数のナビゲーション応答を引き起こし得る。
【0100】
[0127] ステップ558において、処理ユニット110は、車両200の周囲状況のコンテクストにおいて車両200用の安全モデルを更に開発するために、追加の情報源を考慮してもよい。処理ユニット110は、システム100が安全な方法で車両200の自律制御を実行し得るコンテクストを定義するために安全モデルを用いてもよい。安全モデルを開発するために、幾つかの実施形態において、処理ユニット110は、他の車両の位置及び動作、検出された路肩及びバリア、及び/又は地図データ(地図データベース160からのデータなど)から抽出された一般的な道路形状の説明を考慮してもよい。追加の情報源を考慮することによって、処理ユニット110は、路面標識及び車線ジオメトリを検出するための冗長性を提供し、且つシステム100の信頼性を向上させてもよい。
【0101】
[0128]
図5Dは、開示される実施形態と一致する、画像セットにおける交通信号灯を検出するための例示的なプロセス500Dを示すフローチャートである。処理ユニット110は、プロセス500Dを実施するために、単眼画像解析モジュール402を実行してもよい。ステップ560において、処理ユニット110は、画像セットを走査し、交通信号灯を含みそうな画像の位置に現れる対象を識別してもよい。例えば、処理ユニット110は、交通信号灯に対応しそうもない識別された対象を除外した候補対象セットを構成するために、識別された対象をフィルタリングしてもよい。フィルタリングは、形状、寸法、テクスチャ、位置(例えば車両200に対する)など、交通信号灯に関連する様々な特性に基づいて行われてもよい。かかる特性は、交通信号灯及び交通制御信号の多数の例に基づき、且つデータベースに格納されてもよい。幾つかの実施形態において、処理ユニット110は、可能性のある交通信号灯を反映する候補対象セットに対してマルチフレーム解析を実行してもよい。例えば、処理ユニット110は、連続画像フレームにわたって候補対象を追跡し、候補対象の実世界の位置を推定し、且つ移動している対象(交通信号灯とは考えられない)を除外してもよい。幾つかの実施形態において、処理ユニット110は、候補対象に対して色解析を実行し、且つ可能性のある交通信号灯内に現れる検出された色の相対的位置を識別してもよい。
【0102】
[0129] ステップ562において、処理ユニット110は、交差点ジオメトリを解析してもよい。解析は、(i)車両200の両側において検出された車線の数、(ii)道路上で検出された標識(矢印標識など)、及び(iii)地図データ(地図データベース160からのデータなど)から抽出された交差点の説明の任意の組み合わせに基づいてもよい。処理ユニット110は、単眼解析モジュール402の実行から得られる情報を用いて解析を実行してもよい。加えて、処理ユニット110は、ステップ560で検出された交通信号灯と、車両200の近くに現れる車線との間の一致を判定してもよい。
【0103】
[0130] 車両200が、交差点に近づくにつれて、ステップ564において、処理ユニット110は、解析された交差点ジオメトリ及び検出された交通信号灯に関連する信頼レベルを更新してもよい。例えば、交差点に実際に現れる数と比較された、交差点に現れると推定された交通信号灯の数は、信頼レベルに影響してもよい。従って、信頼レベルに基づいて、処理ユニット110は、安全条件を改善するために、車両200の運転者に制御を委ねてもよい。ステップ560-564を実行することによって、処理ユニット110は、捕捉画像セット内に現れる交通信号灯を識別し、交差点ジオメトリ情報を解析してもよい。識別及び解析に基づいて、処理ユニット110は、上記で
図5Aに関連して説明されたように、車両200における1つ又は複数のナビゲーション応答を引き起こしてもよい。
【0104】
[0131]
図5Eは、開示される実施形態と一致する、車両経路に基づいて、車両200における1つ又は複数のナビゲーション応答を引き起こすための例示的なプロセス500Eを示すフローチャートである。ステップ570において、処理ユニット110は、車両200に関連する初期車両経路を構成してもよい。車両経路は、座標(x、z)で表現された点集合を用いて表されてもよく、点集合における2点間の距離d
iは、1~5メートルの範囲に入ってもよい。一実施形態において、処理ユニット110は、左及び右の道路多項式などの2つの多項式を用いて、初期車両経路を構成してもよい。処理ユニット110は、2つの多項式間の幾何学的な中間点を計算し、且つもしあれば(ゼロのオフセットは、車線の真中を移動していることに対応してもよい)、所定のオフセット(例えばスマートレーンオフセット)だけ、結果としての車両経路に含まれる各点をオフセットしてもよい。オフセットは、車両経路における任意の2点間のセグメントに垂直な方向であってもよい。別の実施形態において、処理ユニット110は、推定車線幅の半分+所定のオフセット(例えばスマートレーンオフセット)だけ車両経路の各点をオフセットするために、1つの多項式及び推定車線幅を用いてもよい。
【0105】
[0132] ステップ572において、処理ユニット110は、ステップ570で構成された車両経路を更新してもよい。処理ユニット110は、車両経路を表す点集合における2点間の距離dkが、上記の距離di未満であるように、より高い解像度を用いて、ステップ570で構成された車両経路を再構成してもよい。例えば、距離dkは、0.1~0.3メートルの範囲に入ってもよい。処理ユニット110は、放物線スプラインアルゴリズムを用いて、車両経路を再構成してもよく、放物線スプラインアルゴリズムは、車両経路の全長(即ち、車両経路を表す点集合に基づいた)に対応する累積距離ベクトルSを生じてもよい。
【0106】
[0133] ステップ574において、処理ユニット110は、ステップ572において構成された更新車両経路に基づいて、((xl、zl)として座標で表現される)前方注視点を決定してもよい。処理ユニット110は、累積距離ベクトルSから前方注視点を抽出してもよく、前方注視点は、前方注視距離及び前方注視時間に関連付けられてもよい。前方注視距離は、10~20メートルに及ぶ下限を有してもよいが、車両200の速度及び前方注視時間の積として計算されてもよい。例えば、車両200の速度が低下するにつれて、前方注視距離もまた、(例えばそれが下限に達するまで)低下してもよい。前方注視時間は、0.5~1.5秒に及んでもよいが、進路誤差追跡制御ループなど、車両200におけるナビゲーション応答を引き起こすことに関連する1つ又は複数の制御ループの利得に反比例してもよい。例えば、進路誤差追跡制御ループの利得は、ヨーレートループ、ステアリングアクチュエータループ、自動車横方向力学などの帯域幅に依存し得る。従って、進路誤差追跡制御ループの利得が高ければ高いほど、それだけ前方注視時間は短い。
【0107】
[0134] ステップ576において、処理ユニット110は、ステップ574において決定された前方注視点に基づいて、進路誤差及びヨーレートコマンドを決定してもよい。処理ユニット110は、前方注視点のアークタンジェント、例えばarctan(xl/zl)を計算することによって、進路誤差を決定してもよい。処理ユニット110は、進路誤差及び高レベル制御利得の積としてヨーレートコマンドを決定してもよい。高レベル制御利得は、前方注視距離が下限にない場合に、(2/前方注視時間)に等しくてもよい。下限にある場合に、高レベル制御利得は、(2*車両200の速度/前方注視距離)と等しくてもよい。
【0108】
[0135]
図5Fは、開示される実施形態と一致する、先行車両が車線を変更しているかどうかを決定するための例示的なプロセス500Fを示すフローチャートである。ステップ580において、処理ユニット110は、先行車両(例えば車両200の前方を走行する車両)に関連するナビゲーション情報を決定してもよい。例えば、処理ユニット110は、上記で
図5A及び5Bに関連して説明した技術を用いて、先行車両の位置、速度(例えば方向及びスピード)及び/又は加速度を決定してもよい。処理ユニット110はまた、上記で
図5Eに関連して説明した技術を用いて、1つ又は複数の道路多項式、前方注視点(車両200に関係する)、及び/又はスネイルトレイル(snail trail)(例えば先行車両によって取られた経路を示す点集合)を決定してもよい。
【0109】
[0136] ステップ582において、処理ユニット110は、ステップ580で決定されたナビゲーション情報を解析してもよい。一実施形態において、処理ユニット110は、スネイルトレイルと道路多項式(例えばトレイルに沿った)との間の距離を計算してもよい。トレイルに沿ったこの距離の変動が、所定の閾値(例えば直線道路上で0.1~0.2メートル、適度に曲がった道路上で0.3~0.4メートル、及び急カーブの道路上で0.5~0.6メートル)を超える場合に、処理ユニット110は、先行車両が車線を変更しそうであると判定してもよい。車両200の前方を走行している多数の車両が検出された場合に、処理ユニット110は、各車両に関連するスネイルトレイルを比較してもよい。比較に基づいて、処理ユニット110は、スネイルトレイルが他の車両のスネイルトレイルと一致しない車両が、車線を変更しそうであると判定してもよい。処理ユニット110は、加えて、(先行車両に関連する)スネイルトレイルの曲率を先行車両が走行している道路セグメントの予想される曲率と比較してもよい。予想される曲率は、地図データ(例えば地図データベース160からのデータ)から、道路多項式から、他の車両のスネイルトレイルから、及び、道路に関する事前知識などから抽出されてもよい。スネイルトレイルの曲率及び道路セグメントの予想される曲率の差が、所定の閾値を超える場合に、処理ユニット110は、先行車両が車線を変更しそうであると判定してもよい。
【0110】
[0137] 別の実施形態において、処理ユニット110は、特定の期間(例えば0.5~1.5秒)にわたって、先行車両の瞬間的位置を前方注視点(車両200に関連する)と比較してもよい。先行車両の瞬間的位置と前方注視点との間の距離が、特定の期間中に変化し、且つ変化の累積合計が、所定の閾値(例えば直線道路上で0.3~0.4メートル、適度に曲がった道路上で0.7~0.8メートル、及び急カーブの道路上で1.3~1.7メートル)を超える場合に、処理ユニット110は、先行車両が車線を変更しそうであると判定してもよい。別の実施形態において、処理ユニット110は、トレイルに沿って走行される横方向距離をスネイルトレイルの予想される曲率と比較することによって、スネイルトレイルのジオメトリを解析してもよい。予想される曲率半径は、計算(δz
2+δx
2)/2/(δx)によって決定されてもよく、この式でδxは、走行される横方向距離を表し、δzは、走行される前後方向距離を表す。走行される横方向距離と予想される曲率との間の差が、所定の閾値(例えば500~700メートル)を超える場合に、処理ユニット110は、先行車両が車線を変更しそうであると判定してもよい。別の実施形態において、処理ユニット110は、先行車両の位置を解析してもよい。先行車両の位置が道路多項式を不明瞭にする場合(例えば、先行車両が、道路多項式の上にオーバーレイされる)に、処理ユニット110は、先行車両が車線を変更しそうであると判定してもよい。別の車両が先行車両の前に検出され、且つ2つの車両のスネイルトレイルが平行でないように先行車両の位置がなる場合に、処理ユニット110は、(より近い)先行車両が、車線を変更しそうであると判定してもよい。
【0111】
[0138] ステップ584において、処理ユニット110は、ステップ582で実行される解析に基づいて、先行車両200が、車線を変更しているかどうかを決定してもよい。例えば、処理ユニット110は、ステップ582で実行される個別の解析の加重平均に基づいて決定を行ってもよい。かかる方式下において、例えば、特定のタイプの解析に基づく先行車両が車線を変更しそうであるという処理ユニット110による決定は、「1」(及び先行車両が、車線を変更しそうにないという決定を表す「0」)の値を割り当てられてもよい。ステップ582で実行される相異なる解析は、相異なる重みを割り当てられてもよく、開示される実施形態は、解析及び重みのどんな特定の組み合わせにも限定されない。更に、幾つかの実施形態において、解析は、訓練されたシステム(例えば機械学習又はディープラーニングシステム)を利用してもよく、訓練されたシステムは、例えば、現在の位置で捕捉された画像に基づいて、車両の現在の位置の前方の将来の経路を推定してもよい。
【0112】
[0139]
図6は、開示される実施形態と一致する、立体画像解析に基づいて1つ又は複数のナビゲーション応答を引き起こすための例示的なプロセス600を示すフローチャートである。ステップ610において、処理ユニット110は、データインターフェース128を介して第1及び第2の複数の画像を受信してもよい。例えば、画像取得ユニット120(視野202及び204を有する画像捕捉装置122及び124など)に含まれるカメラは、車両200の前方エリアの第1及び第2の複数の画像を捕捉し、デジタル接続(例えばUSB、無線、Bluetooth等)を通じて処理ユニット110にそれらの画像を伝送してもよい。幾つかの実施形態において、処理ユニット110は、2つ以上のデータインターフェースを介して、第1及び第2の複数の画像を受信してもよい。開示される実施形態は、どんな特定のデータインターフェース構成にもプロトコルにも限定されない。
【0113】
[0140] ステップ620において、処理ユニット110は、車両の前方の道路の3D地図を作成し、車線区分線、車両、歩行者、道路標識、ハイウェイ出口ランプ、交通信号灯、道路危険物など、画像内の特徴を検出するように第1及び第2の複数の画像の立体画像解析を実行するために、立体画像解析モジュール404を実行してもよい。立体画像解析は、上記で
図5A~
図5Dに関連して説明されたステップに似た方法で実行されてもよい。例えば、処理ユニット110は、第1及び第2の複数の画像内の候補対象(例えば車両、歩行者、路面標識、交通信号灯、道路危険物等)を検出し、様々な基準に基づいて候補対象のサブセットを除外し、マルチフレーム解析を実行し、測定値を構成し、且つ残っている候補対象用の信頼レベルを決定するために、立体画像解析モジュール404を実行してもよい。上記のステップを実行する際に、処理ユニット110は、一画像セットだけからの情報ではなく、第1の複数の画像及び第2の複数の画像の両方からの情報を考慮してもよい。例えば、処理ユニット110は、第1及び第2の複数の画像の両方に現れる候補対象のために、画素レベルデータ(又は捕捉画像の2つのストリームの間からの他のデータサブセット)における差を解析してもよい。別の例として、処理ユニット110は、対象が複数の画像の一方に現れ、もう一方には現れないことを観察するか、又は2つの画像ストリームに現れる対象に関して相対的に存在し得る他の差異に対して観察することによって、(例えば車両200に対する)候補対象の位置及び/又は速度を推定してもよい。例えば、車両200に関係する位置、速度及び/又は加速度は、画像ストリームの一方又は両方に現れる対象に関連する特徴の軌道、位置、動作特性等に基づいて決定されてもよい。
【0114】
[0141] ステップ630において、処理ユニット110は、ステップ620で実行される解析及び
図4に関連して上記で説明した技術に基づいて、車両200における1つ又は複数のナビゲーション応答を引き起こすために、ナビゲーション応答モジュール408を実行してもよい。ナビゲーション応答は、例えば、方向転換、車線変更、加速度の変更、速度の変更、制動などを含んでもよい。幾つかの実施形態において、処理ユニット110は、1つ又は複数のナビゲーション応答を引き起こすために、速度及び加速度モジュール406の実行から得られるデータを用いてもよい。加えて、多数のナビゲーション応答は、同時にか、シーケンスでか、又はそれらの任意の組み合わせで行われてもよい。
【0115】
[0142]
図7は、開示される実施形態と一致する、3つの画像セットの解析に基づいて1つ又は複数のナビゲーション応答を引き起こすための例示的なプロセス700を示すフローチャートである。ステップ710において、処理ユニット110は、データインターフェース128を介して、第1、第2及び第3の複数の画像を受信してもよい。例えば、画像取得ユニット120(視野202、204及び206を有する画像捕捉装置122、124及び126など)に含まれるカメラは、車両200の前方の且つ側方のエリアの第1、第2及び第3の複数の画像を捕捉し、デジタル接続(例えばUSB、無線、Bluetooth等)を通じて処理ユニット110にそれらの画像を伝送してもよい。幾つかの実施形態において、処理ユニット110は、3つ以上のデータインターフェースを介して、第1、第2及び第3の複数の画像を受信してもよい。例えば、画像捕捉装置122、124、126のそれぞれは、処理ユニット110にデータを伝えるための関連データインターフェースを有してもよい。開示される実施形態は、どんな特定のデータインターフェース構成又はプロトコルにも限定されない。
【0116】
[0143] ステップ720において、処理ユニット110は、車線区分線、車両、歩行者、道路標識、ハイウェイ出口ランプ、交通信号灯、道路危険物など、画像内の特徴を検出するために、第1、第2及び第3の複数の画像を解析してもよい。解析は、上記で
図5A~
図5D及び
図6に関連して説明されたステップに似た方法で実行されてもよい。例えば、処理ユニット110は、第1、第2及び第3の複数の画像のそれぞれに対して、(例えば、単眼画像解析モジュール402の実行を介した、且つ上記で
図5A~
図5Dに関連して説明されたステップに基づいた)単眼画像解析を実行してもよい。代替として、処理ユニット110は、第1及び第2の複数の画像、第2及び第3の複数の画像、及び/又は、第1及び第3の複数の画像に対して、(例えば、立体画像解析モジュール404の実行を介した、且つ上記で
図6に関連して説明されたステップに基づいた)立体画像解析を実行してもよい。第1、第2及び/又は第3の複数の画像の解析に対応する処理された情報は、組み合わされてもよい。幾つかの実施形態において、処理ユニット110は、単眼及び立体画像解析の組み合わせを実行してもよい。例えば、処理ユニット110は、第1の複数の画像に対して、(例えば単眼画像解析モジュール402の実行を介した)単眼画像解析を、且つ第2及び第3の複数の画像に対して、(例えば立体画像解析モジュール404の実行を介した)立体画像解析を実行してもよい。画像捕捉装置122、124及び126の構成-それぞれの位置及び視野202、204及び206を含む-は、第1、第2及び第3の複数の画像に対して行われる解析タイプに影響を及ぼす。開示される実施形態は、画像捕捉装置122、124及び126の特定の構成にも、第1、第2及び第3の複数の画像に対して行われる解析タイプにも限定されない。
【0117】
[0144] 幾つかの実施形態において、処理ユニット110は、ステップ710及び720で取得され解析された画像に基づいて、システム100に対して試験を実行してもよい。かかる試験は、画像捕捉装置122、124及び126の或る構成用にシステム100の全体的性能のインジケータを提供してもよい。例えば、処理ユニット110は、「偽ヒット」(例えばシステム100が、車両又は歩行者の存在を不正確に判定した場合)及び「見落とし」割合を決定してもよい。
【0118】
[0145] ステップ730において、処理ユニット110は、第1、第2及び第3の複数の画像の2つから得られた情報に基づいて、車両200における1つ又は複数のナビゲーション応答を引き起こしてもよい。第1、第2及び第3の複数の画像における2つの選択は、例えば複数の画像のそれぞれにおいて検出された対象の数、タイプ及びサイズなどの様々な要因に依存してもよい。処理ユニット110はまた、画質及び解像度と、画像において反映される有効視野と、捕捉されたフレームの数と、関心のある1つ又は複数の対象が、フレームに実際に現れる程度(例えば、対象が現れるフレームのパーセンテージ、各かかるフレームに現れる対象の割合等)と、などに基づいて選択を行ってもよい。
【0119】
[0146] 幾つかの実施形態において、処理ユニット110は、1つの画像ソースから得られる情報が、他の画像ソースから得られる情報と一致する程度を決定することによって、第1、第2及び第3の複数の画像における2つから得られる情報を選択してもよい。例えば、処理ユニット110は、画像捕捉装置122、124及び126のそれぞれから得られる処理された情報を組み合わせてもよく(単眼解析によるにせよ、立体解析によるにせよ、又はこれら2つの任意の組み合わせによるにせよ)、且つ画像捕捉装置122、124及び126のそれぞれから捕捉された画像にわたって一致する視覚的インジケータ(例えば車線区分線、検出された車両及びその位置及び/又は経路、検出された交通信号灯等)を決定してもよい。処理ユニット110はまた、捕捉画像にわたって一致しない情報(例えば車線を変更している車両、車両200に接近しすぎている車両を示す車線モデル等)を除外してもよい。従って、処理ユニット110は、一致する情報及び一致しない情報の判定に基づいて、第1、第2及び第3の複数の画像における2つから得られる情報を選択してもよい。
【0120】
[0147] ナビゲーション応答は、例えば、方向転換、車線変更、加速度の変更などを含んでもよい。処理ユニット110は、ステップ720で実行される解析及び
図4に関連して上記で説明された技術に基づいて、1つ又は複数のナビゲーション応答を引き起こしてもよい。処理ユニット110はまた、1つ又は複数のナビゲーション応答を引き起こすために、速度及び加速度モジュール406の実行から得られるデータを用いてもよい。幾つかの実施形態において、処理ユニット110は、車両200と、第1、第2及び第3の複数の画像のいずれかの内で検出された対象との間の相対的位置、相対的速度、及び/又は相対的加速度に基づいて、1つ又は複数のナビゲーション応答を引き起こしてもよい。多数のナビゲーション応答が、同時にか、シーケンスでか、又はそれらの任意の組み合わせで行われてもよい。
【0121】
[0148] LIDAR及び画像整合
[0149]
図8は、例示的な開示される実施形態と一致するシステム800のブロック図表示である。システム800は、特定の実装形態の要件に依存する様々なコンポーネントを含んでもよい。幾つかの実施形態において、システム800は、上記のセクションで説明された処理ユニット110、画像取得ユニット120、位置センサ130、1つ又は複数のメモリユニット140、150、地図データベース160、ユーザインターフェース170、及び無線トランシーバ172を含んでもよい。加えて、システム800は、1つ又は複数のLIDARユニット812、814及び816を含むLIDARシステム810を含んでもよい。
【0122】
[0150] 3つのLIDARユニットが、LIDARシステム810に示されているが、より多数又は少数のLIDARユニットが、特定の用途の要件に依存して用いられてもよい。更に、LIDARユニット812、814及び816のいずれか、又はLIDARシステム810における任意の他の利用可能なLIDARユニットが、車両上の任意の適切な位置に配置されてもよい。例えば、
図9の例示的な実施形態に示されているように、車両900は、上記のセクションで説明された画像捕捉装置122及び124(例えばカメラ)を含んでもよい。車両900はまた、LIDARユニット812及び/又はLIDARユニット814を含むLIDARシステム810を装備されてもよい。画像捕捉装置122及び124と同様に、LIDARユニット812及び814によって提供される出力は、処理ユニット110に直接又は間接的に供給されてもよい。示されているように、LIDARユニット812は、ホスト車両900の屋根に配置されてもよい。かかるユニットは、車両900のまわりの360度の視野内の、又は360度の視野の任意のサブセグメント(例えばそれぞれ360度未満を表す1つ又は複数のFOV)からのLIDAR反射情報を収集するように構成された回転ユニットを含んでもよい。幾つかの実施形態において、LIDARユニット814は、車両900の前方位置に(例えばヘッドライトの近くに、フロントグリルに、フォグランプの近くに、前方のバンパーに、又は任意の他の適切な位置に)配置されてもよい。場合によっては、車両900の前方部分に設置されたLIDARユニットは、車両900の前方の環境における視野から反射情報を収集してもよい。示されていないが、他のLIDARユニットが、車両900配置されてもよい。例えば、1つ又は複数のLIDARユニットが、車両900の側部に隣接する領域から反射情報を収集するために、車両900の側部に配置されてもよい。代替又は追加として、1つ又は複数のLIDARユニットが、ホスト車両900の背後の領域から反射情報を収集するために、車両900の後方部分(例えば後部バンパーに、尾灯の近くに等)に配置されてもよい。
【0123】
[0151] 任意の適切なタイプのLIDARユニットが、ホスト車両900に含まれてもよい。場合によっては、LIDARシステム810は、LIDAR視野(FOV)全体が単一のレーザパルスで照射される1つ又は複数のフラッシュLIDARユニット(例えば3DフラッシュLIDAR)と、フライト/奥行き情報の戻り光強度及び時間を記録する画素の行及び列を含むセンサと、を含んでもよい。かかるフラッシュシステムは、毎秒何度もシーンを照射し、LIDAR「画像」を収集し得る。走査LIDARユニットもまた用いられてもよい。かかる走査LIDARユニットは、特定のFOVにわたってレーザビームを分散させるための1つ又は複数の技術に依存してもよい。場合によっては、走査LIDARユニットは、FOV内の対象の方へレーザビームを偏向させ誘導する走査ミラーを含んでもよい。走査ミラーは、完全な360度を通って回転してもよく、又は所定のFOVの方へレーザを誘導するために、360度未満にわたって単軸若しくは多軸に沿って回転してもよい。場合によっては、LIDARユニットは、1つの水平ラインを走査してもよい。他の場合に、LIDARユニットは、FOV内の多数の水平ラインを走査し、毎秒何度も特定のFOVを効果的にラスタライズしてもよい。
【0124】
[0152] LIDARシステム810におけるLIDARユニットは、任意の適切なレーザ源を含んでもよい。幾つかの実施形態において、LIDARユニットは、連続レーザを用いてもよい。他の場合に、LIDARユニットは、パルスレーザ発光に頼ってもよい。加えて、任意の適切なレーザ波長が用いられてもよい。場合によっては、約600nm~約1000nmの波長が用いられてもよい。
【0125】
[0153] LIDARシステム810におけるLIDARユニットはまた、任意の適切なタイプのセンサを含み、且つ任意の適切なタイプの出力を提供してもよい。場合によっては、LIDARユニットのセンサは、1つ又は複数のフォトダイオード又は光電子増倍管などのソリッドステート光検出器を含んでもよい。センサはまた、任意の数の画素を含む1つ又は複数のCMOS又はCCD装置を含んでもよい。これらのセンサは、LIDAR FOV内のシーンから反射されたレーザ光に敏感であってもよい。センサは、LIDARユニットからの様々なタイプの出力を可能にし得る。場合によっては、LIDARユニットは、各センサか、各画素か、又は特定のセンサのサブコンポーネントにおいて収集された反射レーザ光を表すフライト情報の生の光強度値及び時間を出力してもよい。追加又は代替として、LIDARユニットは、各収集点に対する光強度及び奥行き/距離情報を含み得る点クラウド(例えば3D点クラウド)を出力してもよい。LIDARユニットはまた、視野内の点への光反射振幅及び距離を表す様々なタイプの奥行き地図を出力してもよい。LIDARユニットは、LIDAR光源からの光が、FOVの方へ最初に投影された時刻に注目すること、及び入射レーザ光が、LIDARユニットにおけるセンサによって受信される時刻を記録することによって、FOV内の特定の点に対する奥行き又は距離情報を提供してもよい。時間差は、フライトの時間を表してもよく、フライト時間は、入射レーザ光が、レーザ源から反射対象へ且つLIDARユニットへ戻る往復距離と直接関係し得る。LIDAR FOVの個別のレーザスポット又は小さなセグメントに関連するフライト情報の時間を監視することによって、FOV内の複数の点のための正確な距離情報(例えばFOV内の対象の非常に小さな特徴に対するマッピングさえ)が提供され得る。場合によっては、LIDARユニットは、レーザ反射が取得された元となる対象タイプと1つ又は複数のレーザ反射を相関させる分類情報などのより多くの複合情報を出力してもよい。
【0126】
[0154] LIDARシステム810からの出力は、ホスト車両900に関連する1つ又は複数の処理ユニットに提供されてもよい。例えば、
図8に示されているように、LIDARユニット812、814及び816のいずれかからの出力は、処理ユニット110に提供されてもよい。場合によっては、LIDARユニットの出力は、以下のセクションで説明される機能を実行するためのアプリケーションプロセッサ180に提供されてもよい。代替又は追加として、LIDARユニットの出力は、以下のセクションで説明される機能を実行するための画像プロセッサ190に提供されてもよい。
【0127】
[0155] 画像取得ユニット120及びLIDARシステム810の両方とも、強みを有する。例えば、対象認識及び分類は、少なくとも或る条件下で、LIDAR情報から取得したものよりカメラ用に取得された画像に関連してより容易に実行され得る。他方で、カメラベースの画像は、直接決定される距離情報を欠いている。従って、カメラベースの画像の解析に基づいた距離決定又は推定は、場合によっては、スケーリング、画像間のオプティカルフロー等の観察に依存し得る。幾つかのLIDARシステムにおいて、対象分類又は認識は、カメラから取得された画像に基づいて実行され得るほど容易には実行されない可能性がある。しかしながら、LIDARユニットは、ホスト車両の環境に位置する対象の微細でさえある特徴に対する正確な距離情報を提供し得る。
【0128】
[0156] カメラベースの画像技術の対象認識及び分類能力をLIDARシステムの奥行き測定能力と組み合わせることによって、例えば、自律車両のナビゲーション及び動作を含む広範囲の用途における機能向上の可能性が提供され得る。しかしながら、画像ベース及びLIDARシステムのこれらの能力又は他の態様を組み合わせることは、様々なシステムの出力の相関を必要とする可能性がある。例えば、LIDAR FOVにおける特定の対象に対する奥行き情報は、特定の対象が、カメラベースのシステムから取得された画像内で位置を特定され得ず、認識もされ得ない場合に、幾つかの用途において役立たない可能性がある。重複領域又はFOVからの、取得画像とLIDARシステム出力との間の小程度の不整合さえ、LIDARシステム出力と一緒の取得画像の適用又は有用性に著しく影響する可能性がある。
【0129】
[0157] 自律車両の開発に取り組む多くの自動車メーカは、車両上に搭載されたセンサのどんな構成も、LIDARシステムに加えてカメラシステムを含むべきであるという考えを採用した。結果として、組み合わされたシステムが提供し得る可能性を実現するために、これらの相異なるセンサを較正する必要性がある。開示される実施形態は、重複するカメラ及びLIDARセンサ(例えば、互いに少なくとも部分的に重複するFOVを有するもの)を較正するように設計された特徴及び機能を含んでもよい。多くの状況において、システムが、動作中に(例えば運転中の制御されない環境において)、前の較正妥当性を再較正又は検証することが望ましくなり得る。
【0130】
[0158] このタスクを解決する際の1つの困難は、相異なる形式の2つのセンサからの表示値又は出力を関連付け、相関させ、及び/又は整合する際の困難さに起因し得る。例えば、特定のLIDAR反射を与えられると、LIDAR反射が取得された元となる環境における同じ位置を含む取得画像における特定の画素を決定する際に困難があり得る。取得画像情報をLIDAR反射情報と効果的に整合させる潜在的な1つのアプローチは、LIDARの出力と1つ又は複数の取得画像との間の整合(alignment)を含んでもよい。場合によっては、かかる整合は、各タイプの出力の実際の特徴の整合(例えば、LIDARの出力の点クラウド、奥行き地図又は任意の他のタイプなど、LIDARに含まれる対応するLIDAR反射情報との、1つ又は複数の画像における画素領域の整合)を含んでもよい。他の場合において、整合は、より複雑であり得、且つ例えば、動作技術からの構造を用い、取得画像に基づいて導き出された道路平面推定と、道路から取得された反射などのLIDARの出力との整合を例えば含んでもよい。
【0131】
[0159] 場合によっては、1つ又は複数の取得画像とLIDARの出力との間の整合は、画像空間において実行されてもよい。即ち、LIDAR FOVと少なくとも部分的に重複するFOVから画像が取得される場合に、2次元取得画像は、LIDARの出力の対応する領域と整合されてもよい。画像空間におけるかかる整合は、回転及び平行移動を含む2自由度を含んでもよい。従って、少なくとも1つの取得画像及びLIDARの出力は、両方における対応する領域が重複するように、互いに対して回転され及び/又は平行移動されてもよい。この技術は、LIDARの出力と少なくとも1つの画像との整合に帰着する1つ又は複数の変換動作の決定を含んでもよい。正式の用語の意味で、LIDARの出力における対応する領域と取得画像における領域とを整合させる回転行列及び平行移動行列が決定されてもよい。
【0132】
[0160] ここで、整合行列R(回転)及びT(平行移動)を決定するための例示的な技術を説明する。pが、LIDAR座標系における3D点であると仮定すると、目標は、
【数1】
が、カメラ座標系における同じ点であるように、較正行列R、Tを見つけることである。ここで、
【数2】
が、道路から反射されたと仮定するすると、それは、
【数3】
が、道路平面上にあることを意味する(外観ベースのエゴモーションを備えた走行距離計を使用して、LIDARグラブ時刻と道路平面を整合させた後で)。(n、d)によって道路平面を定義することは、次の式につながる。
【数4】
【0133】
[0161] 点が、道路から反射されたかどうかを判定するために、粗較正が達成されたと仮定することができ、画像ベースの技術が、運転可能なエリアを決定するために用いられてもよい(例えば、ホスト車両の環境における運転可能な空き空間を画像解析を通して認識する)。マージンが、較正誤差に対処するために用いられてもよい。
【0134】
[0162] 式n
T(Rp+T)=d
は、単一の観察の結果である。回転及び平行移動変換行列R及びTを計算するために、最小二乗法が用いられてもよい。この技術において、この式は、形式
【数5】
に再配置されてもよい。かかる再配置は、次のように実行されてもよい。
【数6】
【0135】
【0136】
[0164] m観察のバッチ用に、m×3行列が、m×1行列b=(b
1...b
m)
Tと共に構成され得(A=(a
1│...│a
m)
T)、目的は、次のように定義されてもよい。
【数8】
【0137】
[0165] 最適化出力は、
【数9】
であり、次にそれは、
【数10】
に分解されてもよい。
【0138】
[0166] 出力ベクトルwから回転行列を再構成するために、次のプロセスが用いられてもよい。
【数11】
【0139】
[0167] 回転は、非線形変換であり、その結果、基本的問題は、非線形的である。しかしながら、上記の最小二乗最適化目標は、線形である。相違の理由は、線形近似が、回転用に用いられたということである。問題は、ひとたび(I+[w]
x)が用いられると線形になることであり、それは、軸を中心とした3D回転の一次テーラー近似である。θ=||w||の角度において、
【数12】
【0140】
[0168] 問題の線形化は、精度損失を引き起こし得る。この潜在的損失を克服するために、上記のプロセスは、反復方式で数回繰り返されてもよい。各反復は、事前に決定された行列で初期化されてもよく、新しい結果は、次のように較正行列を更新するために用いられてもよい。
R(t+1)=RR(t)
T(t+1)=RT(t)+T
【0141】
[0169] 幾つかの実施形態において、計算における異常値は、拒否されてもよい。実際に異常値を拒否するために、IRLS(反復重み付き最小二乗)法が、上記の最小二乗最適化プロセスの代わりに、各反復において用いられてもよい。
【0142】
[0170] 幾つかの実施形態において、他の方法が、回転及び平行移動行列、又は取得画像における領域とLIDARの出力における対応する領域との間の任意の他の変換を計算するために用いられてもよい。更に、幾つかの実施形態において、例えば1つ又は複数の処理技術を用いる他の技術が、回転及び/又は平行移動行列の利用なしに用いられてもよい。
【0143】
[0171] R及びT行列の決定は、LIDARユニットの出力と1つ又は複数の取得画像との整合を画像空間において可能にし得る。その結果、LIDARの出力から利用可能な奥行き又は距離情報は、1つ又は複数の画像に現れる対象と相関され得る。画像情報のかかる相関及び結果としての強化は、ホスト車両に関連する多数の相異なるナビゲーション特性の決定を可能にし得る。以下でより詳細に説明されるように、かかるナビゲーション特性は、数ある潜在的な利用の中で、道路に沿った様々な点に関連する高さ値の決定、ホスト車両速度の決定、(直線道路、バンク路、又は曲線道路等に沿った)ホスト車両に対する道路平面位置の決定を含んでもよい。
【0144】
[0172] 実際に、取得画像とLIDARの出力との間のR及びT行列又は任意の他の適切な変換は、車両900に搭載された少なくとも1つのプロセッサ(例えばプロセッサユニット110)によって決定されてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、ホスト車両に搭載された1つ又は複数のカメラ(例えばカメラ122、124)によって捕捉された画像のストリームを受信してもよく、捕捉画像は、ホスト車両を取り囲む環境を表す。少なくとも1つのプロセッサはまた、ホスト車両に搭載されてLIDARユニット(例えばLIDARユニット812又は814)の出力を受信してもよい。LIDARの出力は、ホスト車両を取り囲む環境の少なくとも一部からの複数のレーザ反射を表してもよい。少なくとも1つのプロセッサは、LIDARの出力とカメラによって捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の少なくとも1つのインジケータを画像空間において決定してもよい。場合によっては、上記のように、LIDARの出力とカメラによって捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の少なくとも1つのインジケータは、画像空間に平行移動変換(例えば平行移動行列T)を含む。場合によっては、LIDARの出力とカメラによって捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の少なくとも1つのインジケータは、画像空間に回転変換(例えば回転行列R)を含んでもよい。
【0145】
[0173] 決定された整合を用いて、少なくとも1つのプロセッサは、LIDARの出力と、カメラによって捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の少なくとも1つのインジケータに基づいて、LIDAR反射情報が、少なくとも1つの画像において識別された1つ又は複数の対象に起因すると判断してもよい。また、起因すると判断されたLIDAR反射情報、及び少なくとも1つの画像において識別された1つ又は複数の対象は、ホスト車両に関連する少なくとも1つのナビゲーション特性(例えば道路高さ、車両速度等)を決定するために用いられてもよい。
【0146】
[0174]
図10は、上記の整合技術の単純化され概念例を提供する。例えば、
図10は、ホスト車両の環境から捕捉された1つ又は複数のカメラ画像の一部として取得され得る、破線のハイウェイ車線区分線1001を含む単一の特徴を示す。
図10はまた、同じ破線のハイウェイ車線区分線のLIDAR表現1003を含む。反射捕捉LIDARユニットとの少なくとも或る程度の不整合を示す取得カメラの結果として、カメラ取得車線区分線1001は、画像空間において、LIDAR取得車線区分線1003と最初は整合されない可能性がある。概念を明確にすると、どんな程度の不整合もあり得るが、
図10に示されている不整合の程度は、正常な動作条件において期待されるであろうよりも著しい可能性がある。この現在の不整合状態において、LIDARの出力は、まるで2つの出力が整合されるようには有用でないかもしれない。例えば、点P'用にLIDARユニットによって取得された奥行き情報は、取得画像における点Pの位置に対応しないであろうし、むしろ画像空間において、点Pから遠くに平行移動された別の点に対応するように「見える」であろう。この不一致の結果として、LIDARの奥行き情報は、車線区分線1001の取得画像に基づくどんな解析を増強する際にもほとんど助けにならないであろう。
【0147】
[0175] しかしながら、上記の技術の実装形態を通して、LIDARの出力は、取得画像情報と整合又は相関され得る。例えば、LIDAR取得車線区分線1003における部分と、カメラ取得車線区分線1001の、LIDARの部分に対応する相当部分との重複に帰着するであろう画像空間において、変換が決定されてもよい。場合によっては、上記のように、例えば幾らかの回転1010及び/又は平行移動1012を通してLIDAR取得車線区分線1003を移動させることが、点P'と点Pとの間の重複に帰着するであろうように、回転行列R及び平行移動行列Tが決定されてもよい。場合によっては、LIDAR取得車線区分線1003上のほとんど又は全ての他の点が、決定された変換の動作を通してカメラ取得車線区分線1001上のそれらの相手の点と重複することになろう。
【0148】
[0176] 一例において、路面は、カメラだけの方法論を用いて検出されてもよい。かかる方法論は、複数の画像にわたる動作フローの使用を含んでもよい。様々な特徴が、カメラ画像において観察されてもよく、特徴のオプティカルフローは、画像に基づいて決定されてもよい。この解析から、観察された対象の位置が、3Dにおいて取得されてもよく、道路を表す平面の計算/推定が決定されてもよい。LIDARユニットの出力から、一連の点反射が取得されてもよい。上記で言及したように、回転及び平行移動誤差は、LIDARの出力とカメラ画像を整合させることによって低減又は除去されてもよい。かかるプロセスにおいて、カメラ画像データ及び関連する道路平面式に基づいて決定された道路平面が、LIDARの出力用に有効である(道路に関連するエリアからの点反射もまた、計算された道路平面上にある)と仮定されてもよい。平面式が、LIDARの点に一致しない場合に、LIDARの点とカメラ画像点との間の誤差を低減するか、最小化するか、又は除去さえする回転及び/又は平行移動パラメータ値が、決定されてもよい。上記の方法におけるように、回転は、線形動作によって近似されてもよく、線形動作は、回転不一致が小さい場合に正確であり、そうなるはずである。次に、回転変換は、最小二乗又は任意の他の適切な方法を反復的に用いて決定されてもよく、異常値は、拒否されてもよい。同様のアプローチが、画像空間における整合を提供するための平行移動パラメータ値を決定するために用いられてもよい。しかしながら、平行移動問題は、既に線形であり、従って、適切な技術を用いる前に線形化する必要はなくてもよい。
【0149】
[0177] 幾つかの実施形態において、LIDARの出力と、カメラによって経時的に捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の変動が誤差を示す場合に、エラーが検出され得る。例えば、かかる期間は、カメラ-LIDARが何度か再較正される短期間(例えば1マイクロ秒以上、1秒、2秒等)を含んでもよい。
【0150】
[0178] もちろん、変換決定方法が、最小2乗フィッティング、反復推定などのような推定技術に依存するので、変換は、全ての点の完全な重複に帰着しない可能性がある。しかしながら、変換は、LIDAR取得車線区分線1003上の様々な点用の、LIDARユニットを介して取得された奥行き又は距離情報が、カメラ取得車線区分線1001上で観察された点又は特徴と相関されるか又はそれらと一緒に用いられてもよい十分な整合及び相関を提供してもよい。加えて、整合は、1つ又は複数の整合されたカメラベースの画像におけるLIDAR検出対象の相手との比較を通して、LIDAR検出対象の分類を可能にし、それを支援し得る。カメラベースの画像解析は、例えば、道路であるもの及び道路でないものを決定する場合に、LIDARよりも優れている可能性がある。多くの場合において、カメラ取得画像からの豊富な視覚情報は、LIDARシステム出力に基づいて利用可能な情報を増強するために用いられ得る。
【0151】
[0179] LIDARの出力と、カメラによって捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の決定されたインジケータ(例えば場合によっては変換行列)は、LIDAR及びカメラ情報の整合より多くのものに用いられてもよい。例えば、幾つかの実施形態において、相対的な整合のかかるインジケータは、搭載されたカメラ及び/又はLIDARユニットを用いて動作誤差を検出するために用いることができる。相対的な整合の決定されたインジケータが、予想範囲の外に入る相対的な整合を示唆する変動と関連付けられる場合に、プロセッサユニット110は、例えば、取得カメラ又は取得LIDARユニットのいずれかが、誤差を経験したと判定してもよい。かかる誤差は、ホスト車両からの完全な又は部分的な機械的な分離、カメラ又はLIDARユニットの意図しない移動(例えばピッチ、ロール若しくはヨー)、カメラ又はLIDARに関連する1つ又は複数の光学コンポーネントの故障等を含み得る。
【0152】
[0180] カメラとLIDARとの間の相対的な整合のインジケータはまた、物理空間におけるカメラ及びLIDARユニットの相対的な整合を指すことができる。例えば、カメラは、カメラ光学装置から、ホスト車両の環境へ延びる光学軸を含んでもよい。同様に、LIDARユニットもまた、類似の中心軸に関連付けられてもよい。場合によっては、カメラの光学軸及びLIDARの中心軸は、それらのそれぞれの視野の中心を通って延びてもよい。カメラとLIDARとの間の整合変動は、ピッチ(例えばカメラの光学軸とLIDARの中心軸との間の上下変動)及びヨー(例えばカメラの光学軸とLIDARの中心軸との間の左右変動)における差に帰着し得る。カメラとLIDARとの間の整合変動はまた、ロール角度(例えば、それぞれのFOVにおける角回転差に帰着するそれぞれの装置の光学/中心軸のまわりのそれぞれの装置の回転)における差を含み得る。
【0153】
[0181] 物理空間における整合差を理解することによって、LIDARの出力と、1つ又は複数のカメラ画像との間の相関関係を取得するための基礎が提供され得る。例えば、適用された場合に、取得画像及びLIDARの出力の対応する特徴間の最も多くの重複に帰着するピッチ、ロール及びヨー整合値が、決定されてもよい。実際に、第1のステップは、(特定の時刻における又は期間にわたる)取得画像とLIDARの出力との間の最も近い整合を提供するピッチ及びロール変換を試験することであってもよい。次のステップとして、プロセッサ110は、ピッチ及びロール変換だけに基づいて取得された整合を洗練するために、ヨー変換を推定してもよい。このプロセスの最後に、プロセッサ110は、取得されたカメラ画像を相手のLIDARの出力と効果的に整合させるピッチ、ロール及びヨー変換のセットを有してもよい。
【0154】
[0182] 上記のプロセスは、画像及びLIDAR情報を相関させるための動作中にシステムが依存し得る初期較正プロセスの一部として実行されてもよい。しかしながら、ホスト車両の動作中に、様々な条件が、カメラとLIDARユニットとの間の相対的な整合における変動に帰着し得る。物理的な整合のかかる変動は、例えば、温度変化、衝撃、振動などの結果として発生し得る。従って、ホスト車両の動作中に、開示される実施形態の整合較正プロセスを反復することが望ましくなり得る。例えば、システムは、車両の動作中に、周期的にか、必要に応じてか、又は所定の間隔(例えば、毎分1回、10秒ごと、1秒ごと、又は毎秒何回も)で、(例えばLIDARとカメラとの間、又はそれらのそれぞれの出力間の相対的な整合を決定するために)上記の較正プロセスを実行してもよい。
【0155】
[0183] LIDARとカメラとの間の整合における空間変動に加えて、LIDAR/カメラ較正技術はまた、時間変動を説明することができる。例えば、カメラが、ローリングシャッタを用いる状況において、データラインは、全て、同じ時刻に画像センサから捕捉されるわけではない。データラインが画像センサによって捕捉される時刻は、カメラに対してLIDARを較正する場合に考慮されてもよい。例えば、画像の中心行が捕捉された時刻として定義される特定の時刻に、その時刻における道路フレームパラメータを計算するために、システムは、中心線の上で捕捉されたライン用の、また中心線の下で捕捉されたライン用の、ローリングシャッタ捕捉時刻を考慮してもよい。幾つかの実施形態において、システムは、LIDARとカメラとの間の整合変換を表す行列を決定する場合に、LIDAR走査速度/走査時間とカメラ走査速度との間の差さえ考慮してもよい。
【0156】
[0184] カメラとLIDARとの間の整合情報は、ホスト車両のナビゲーションを支援し得る。例えば、場合によっては、カメラとLIDARとの間の較正された整合は、曲線道路、バンク路、又は障害物が車道の一部を不明瞭にしている道路に沿ってナビゲートする際に支援し得る。かかる場合に、道路に対するカメラベースの画像情報を取得することが、より難しくなり得るか、又は取得されたカメラベースの画像情報は、例えば、カメラが、水平で直線の車道(それは、画像だけ基づいて、正確な道路平面決定を可能にし得る)の画像を取得する場合ほど有用ではなくなり得る。かかる予め整合された状況において、システムは、カメラを介して取得された情報を補足するためにLIDARの出力を用いてもよく、ナビゲーションは、カメラ画像が、独力では、或るタイプのナビゲーションに不十分な情報を提供する可能性がある状況にさえ、LIDAR情報に基づいて進み得る。かかる処理フローは、次のように進んでもよい。カメラは、道路平面を検出するために依拠されてもよく、カメラに対するLIDARシステムの整合は、(例えば上記のプロセスのいずれかによる)決定された道路平面に基づいて、決定されてもよい。次に、道路平面が、カメラ画像データだけに基づいて検出するにはより難しい(例えば、曲線道路又はバンク路)状況において、較正されたLIDARの出力が、道路平面の決定を助けるために、一層大きく依拠されてもよい。例えば、少なくとも1つのプロセッサ110は、ホスト車両が、道路に起因すると判断されたLIDAR反射情報に基づいて、走行する道路に関連する道路平面の位置を決定してもよい。この決定はまた、搭載カメラによって取得された1つ又は複数の画像において識別された道路の少なくとも一部に基づいてもよい。かかるプロセスは、画像ベースの道路平面が、それほど認識可能でない場合にさえ、道路平面上の対象までの距離を決定することを支援し得る。例えば、幾つかの実施形態において、曲線道路に起因すると判断されたLIDAR情報は、曲線道路に関連する道路平面の位置であって、少なくとも1つの画像において識別された曲線道路の少なくとも一部に基づいた道路平面の位置を決定することを助けるために用いられてもよい。曲線道路から取得されたLIDAR情報は、曲線道路に沿った1つ又は複数の車線区分線からの反射を含んでもよく、この情報は、実世界座標における車線区分線(カメラ画像解析だけに基づいては困難になり得るもの)の位置を特定するために用いられてもよい。
【0157】
[0185] LIDARユニットの出力に基づいて取得された情報を用いて、カメラ画像の解析を通して取得された情報を強化することもまた可能であり得る。例えば、幾つかの実施形態において、少なくとも1つのプロセッサ110は、搭載カメラによって取得された1つ又は複数の画像の解析を通して、ホスト車両が走行する道路に関連する第1の複数の点を決定してもよい。これは、例えば、1つ又は複数の追跡可能な特徴を画像において識別すること、及び複数の画像にわたってオプティカルフローを計算することによって達成され得る。かかるプロセスにおいて、路面は、静止したままであり、次にその位置は、3D世界座標において推測することができる。3D世界点のリストが、カメラベースの画像解析に基づいて決定された路面に割り当てられてもよい。1つ又は複数のLIDARユニットの整合された出力は、カメラベースの画像において観察された同じ路面に対応する反射点を含んでもよい。これらの反射点は、観察された路面上の点に対する奥行き/距離情報を含んでもよいが、カメラ画像から得られた3D点を強化するために用いられてもよい。例えば、幾つかの実施形態において、少なくとも1つのプロセッサ110は、少なくとも1つの画像(例えば画像解析を通して取得された3D世界点)において識別された道路の少なくとも一部に関連する第1の複数の点を決定してもよく、且つLIDAR反射情報から得られた第2の複数の点と第1の複数の点とを交互に配置してもよい。第2の複数の点は、ホスト車両(又はホスト車両に対して周知の位置を有し得るLIDARユニット)と路上の複数の位置との間の距離を示してもよい。
【0158】
[0186] 場合によっては、整合されたLIDAR及びカメラ出力は、ホスト車両の速度を判定するために用いられてもよい。例えば、LIDARは、対象までの絶対距離を測定する能力を有する。整合されたシステムにおいて、LIDARの出力は、搭載カメラによって収集された1つ又は複数の画像において識別可能な特定の対象(例えば実世界座標における静止した対象)までの距離表示値を提供してもよい。距離測定値及び画像収集レートの変化を監視することによって、観察可能な対象までの距離における変化率が決定されてもよく、変化率は、ホスト車両の速度を示し得る。かかる速度決定は、様々なナビゲート状況に役立つことができる。多くの状況において、正確な車両速度は、ナビゲーションアンカー(例えば、地図に入れられた認識されたランドマーク)間の推測航法にとって、また所定の経路(例えば道路セグメントに沿った好ましい軌道を表すスプライン)に従うことにとって、重要であり得る。特定の例として、かかる情報は、例えば、REM地図生成、及びREM道路モデル(例えば特定の道路セグメント又は道路セグメントの車線に沿ったホスト車両用の目標軌道を表す3次元スプライン)に沿ったナビゲーションにおいて有用であり得る。車両速度を決定するためにLIDAR及びカメラを使用することによって、例えば、場合によってはタイヤ圧力、タイヤサイズなどの要因によって影響される可能性がある車両速度計に、より正確な代替が提供され得る。
【0159】
[0187] 1つの例示的なプロセスにおいて、プロセッサ110は、少なくとも1つの画像において対象(例えば世界座標において固定される対象)の表現を検出するために、搭載カメラからの少なくとも1つの画像を解析してもよい。カメラ出力と整合されたLIDARの出力に基づいて、検出された対象までの距離が決定されてもよい。LIDARの出力からの距離情報が、経時的に(例えば、24fps、30fps等であってもよいカメラの捕捉画像速度で)どのように変化するかを監視することによって、プロセッサ110は、検出された対象が、車両に接近しているように見える速度を決定してもよい。この速度は、車両速度に対応してもよい(又は車両速度を計算するための基礎を提供してもよい)。整合されたLIDAR/カメラ出力に基づいて、ひとたび決定されると、ホスト車両速度はまた、ホスト車両と、例えばカメラによって取得された画像において検出された他の対象との間の相対的速度を決定するために用いられてもよい。
【0160】
[0188] 整合されたカメラ及びLIDARの出力はまた、特定の点における路面の高さを決定するために用いられてもよい。水平な道路において、道路と接触している対象が(例えばカメラを取得画像において)観察される道路上の点までの距離が決定されてもよい。カメラ及びLIDARの出力が整合される場合に、かかる技術はまた、道路高さの決定を可能にし得る。
【0161】
[0189] 最初に、画像解析だけに基づいて距離を決定するための例示的なプロセスが説明される。単一のカメラだけが用いられる場合に、特定の点までの距離は、遠近法のキューに基づいて決定されてもよい。例えば、2つのキューが用いられてもよい。これらは、取得画像において観察される目標車両のサイズと、画像における目標車両の底部の位置と、を含んでもよい。未知のタイプの車両(乗用車、バン、トラック等)の幅が、1.5m~3mくらいで変化する可能性があるので、幅だけに基づいた距離推定は、単に約30%の精度であり得る。かかる推定は、粗チェック用に(又は恐らく較正のレベルをチェックするために)に適している可能性があるが、それは、車両作動制御には適していない可能性がある。
【0162】
[0190] より優れた推定が、道路ジオメトリ、及び、道路と接触している目標車両が観察される取得画像上の点を用いて達成され得る。
図11に示されている例において、路面が平面であること、及びカメラの光学軸が路面と平行であるように、カメラが、点P(それは、路面上の高さHにある)でホスト車両1101に搭載されることが仮定されてもよい。この例において、目標車両1105及び目標車両1111までの距離は、目標車両1105及び1111が道路平面と接触する観察された点1121及び1123に基づいて、決定されてもよい。例えば、カメラの前方の距離Zにおける路上の点は、高さyで画像面Iに投影され、yは、次の式で与えられる。
【数13】
【0163】
[0191] この式でHは、メートル単位のカメラ高さである。
図11の例において、点Pにおけるカメラは、fの焦点距離を有する。この状況において、目標車両1105が道路と交差する点1121は、カメラから距離(Z
1)である。目標車両1105と道路との間の接触点1121は、位置y1で画像面I上に投影される。上記の式は、三角形の相似性:yf=HZから導き出すことができる。より離れた目標車両1111と道路との間の接触点1123は、(y1)より小さい位置(y2)で画像面I上に投影される。
【0164】
[0192] カメラ電子機器は、画像座標をmmから画素に変換し、処理用の直立位置に画像を逆に反転させてもよい。ホスト車両の前方の目標車両までの距離を決定するために、水平な道路を仮定すると、目標車両と道路との間の接触点(例えばタイヤが道路と接触する)が、取得画像において検出され得る。次に、接触点までの距離は、次のように計算されてもよい。
【数14】
【0165】
[0193] 画像解析だけに基づいて目標車両までの距離を決定する技術は、道路が水平でない状況において制限され得る。かかる場合に、整合されたLIDAR及びカメラ出力は、目標車両までの距離を決定することだけでなく、道路高さなどの他の特性を決定することを支援することができる。例えば、
図12に示されている状況において、目標車両1201は、目標車両1203の背後で道路に沿って走行する。しかしながら、この例において、道路は、水平ではない。もっと正確に言えば、ホスト車両1201に対して、目標車両は、ホスト車両1201が走行する路面に対して、量dだけ高さが高い道路1205の傾斜を上へ走行している。目標車両1203までの距離が、取得画像において、目標車両1203のタイヤが道路1205と接触する点1210の検出に基づいて推定される場合に、それは、不正確な距離につながる可能性がある。何故なら、画像面Iにおけるこの点yの投影は、目標車両1203が、水平な道路に沿ったより離れた位置に(例えば
図12に示されている車両1203'の図示された位置に)位置する場合に作成される投影に似ているように見え得るからである。
【0166】
[0194] 整合されたLIDARの出力に対する信頼は、画像解析だけに基づいた場合に存在するスケール不定性を解決することによって、この問題への解決法を提供し得る。例えば、接触点1210までの距離は、点1210を表すカメラ画像表現と整合されるように決定されたLIDAR反射に基づいて決定されてもよい。従って、正確な距離情報は、例えば、路面が、高さ、バンク、曲率等の変化を含む状況において点1210用に決定されてもよい。場合によっては、依拠されるLIDARの出力は、接触点1210以外の位置からの1つ又は複数の反射を含み得る。例えば、特に、接触点1210に対応する正確なLIDAR反射が利用可能ではない可能性がある場合に、目標車両1203の後部から(又は目標車両1203の任意の他のLIDAR反射面から)取得された1つ又は複数のLIDAR反射が、接触点1210までの距離を決定するために用いられてもよい。例えば、LIDAR反射が、目標車両1203の後面から取得される場合(それは、LIDARユニットと目標車両1203の後面との間の距離を提供し得る)に、適切なオフセットが、目標車両1203の後面と接触点1210との間の距離の差を説明するために、決定された距離に追加されてもよい。このオフセットは、(例えば観察された相対的スケール等に基づいて)、例えば目標車両1203の表現を含む1つ又は複数の観察画像の解析に基づいて決定されてもよい。
【0167】
[0195] 場合によっては、整合されたLIDAR及びカメラ出力の利用は、接触点1210における道路1205の高さdを決定するために用いられ得る。例えば、上記の技術に基づいて、視距離Zimageは、カメラ焦点距離、カメラ高さ、及び投影y(例えば画像面I上の目標車両1203の少なくとも一部によって占められた画素数)に基づいて決定されてもよい。接触点1210までの実際の距離は、整合されたLIDARの出力から決定されていてもよい。また、ジオメトリ及び相似三角形を用いて、接触点1210における道路1205の高さdが決定されてもよい。かかる情報は、ホスト車両をナビゲートするために有用であり得るだけでなく、目標車両によって走行される道路セグメント用の地図情報(例えばREM地図及び道路モデル生成)を生成し、増強し及び/又は検証する際に特に有用になり得る。
【0168】
[0196] 幾つかの実施形態において、システムは、1つを超えるカメラ(例えば1~3つのカメラ、少なくとも3つのカメラ、3~8つのカメラ、少なくとも8つのカメラ、9~12のカメラ、1~12のカメラ、少なくとも12のカメラ等)を用いてもよく、また代替又は追加として、システムは、1つを超えるLIDAR(例えば1~3つのLIDAR、少なくとも3つのLIDAR、3~8つのLIDAR、少なくとも8つのLIDAR、9~12のLIDAR、1~12のLIDAR、少なくとも12のLIDAR等)を用いてもよい。かかる実施形態において、カメラ及び/又はLIDARの視野(FOV)(例えば1つ若しくは複数の重複するカメラFOV及び/又は1つ若しくは複数の重複するLIDAR FOV)に幾らかの冗長性があってもよい。例えば、現実空間における或る点をカバーする2つ以上のセンサ(LIDAR及び/又はカメラ)が存在する場合に、多数決システムが用いられてもよい。更に、幾つかの実施形態において、相対的な整合は、2つ以上のセンサ(例えば1つのカメラ及び1つのLIDAR、2つのカメラ及び単一のLIDAR、2つのカメラ及び2つのLIDARなど、例えばカメラ及びLIDARペア)の各1つのために解決されてもよい。
【0169】
[0197] 従って、幾つかの実施形態において、少なくとも1つのプロセッサは、ホスト車両に搭載された複数のカメラによって捕捉された画像ストリームを受信するように更にプログラムされる。代替又は追加として、少なくとも1つのプロセッサは、ホスト車両に搭載された複数のLIDARの出力を受信するようにプログラムされてもよい。更に、かかる実施形態において、複数のカメラ及び複数のLIDARの少なくとも2つは、少なくとも部分的に重複する視野を有する。
【0170】
[0198] 前述の説明は、実例のために提示された。それは、包括的ではなく、開示される形態又は実施形態に正確には限定されない。修正及び適応が、開示される実施形態の仕様及び実施を考察することから、当業者に明らかになろう。加えて、開示される実施形態の態様が、メモリに格納されるように示されているが、当業者は、これらの態様がまた、二次記憶装置、例えばハードディスク若しくはCD ROM、RAM若しくはROMの他の形式、USB媒体、DVD、Blu-ray(登録商標)、4K Ultra HD Blu-ray、又は他の光ドライブ媒体などの他のタイプのコンピュータ可読媒体上に格納できることを認識されよう。
【0171】
[0199] 記載された説明及び開示される方法に基づいたコンピュータプログラムは、経験を積んだ開発者のスキル内にある。様々なプログラム又はプログラムモジュールが、当業者に周知の技術のいずれかを用いて作成され得るか、又は既存のソフトウェアに関連して設計され得る。例えば、プログラムセクション又はプログラムモジュールは、.Net Framework、.Net Compact Framework(及びVisual Basic(登録商標)、C等の関係言語)、Java(登録商標)、C++、Objective-C、HTML、HTML/AJAX組み合わせ、XML、又は同梱のJavaアプレットを備えたHTMLにおいて、又はそれらによって設計することができる。
【0172】
[0200] 更に、実例となる実施形態が、本明細書で説明されたが、等価な要素、修正、省略、組み合わせ(例えば様々な実施形態にわたる態様の)、適応、及び/又は変更を有するいずれか且つ全ての実施形態の範囲は、本開示に基づいて当業者によって認識されるであろう。請求項における限定は、請求項で用いられる言語に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書で、又は出願の遂行中に説明される例に限定されるべきではない。例は、非排他的であると解釈されるべきである。更に、開示される方法のステップは、ステップを再配置すること、及び/又はステップを挿入若しくは削除することを含む任意の方法で修正されてもよい。従って、本明細書及び例が、実例としてのみ考えられることが意図されており、真の範囲及び趣旨は、以下の特許請求の範囲及びそれらの完全な範囲の均等物によって示される。
[項目1]
ホスト車両用のナビゲーションシステムであって、
少なくとも1つのプロセッサであって、
前記ホスト車両に搭載されたカメラによって捕捉された画像のストリームを受信することであって、前記捕捉された画像が、前記ホスト車両を取り囲む環境を表すことと、
前記ホスト車両に搭載されたLIDARの出力を受信することであって、前記LIDARの前記出力が、前記ホスト車両を取り囲む前記環境の少なくとも一部からの複数のレーザ反射を表すことと、
前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の少なくとも1つのインジケータを決定することと、
前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された前記少なくとも1つの画像との間の前記相対的な整合の前記少なくとも1つのインジケータに基づいて、LIDAR反射情報が、前記少なくとも1つの画像において識別された1つ又は複数の対象に起因すると判断することと、
前記ホスト車両に関連する少なくとも1つのナビゲーション特性を決定するために、前記起因すると判断されたLIDAR反射情報、及び前記少なくとも1つの画像において識別された前記1つ又は複数の対象を用いることとを行うようにプログラムされた少なくとも1つのプロセッサを含むナビゲーションシステム。
[項目2]
前記少なくとも1つの画像において識別された前記1つ又は複数の対象が、実世界座標における静止対象の表現を含み、前記静止対象に起因すると判断された前記LIDAR反射情報が、前記ホスト車両と前記静止対象との間の距離を示し、前記少なくとも1つのナビゲーション特性が、前記ホスト車両の速度を含み、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記ホスト車両と、前記少なくとも1つの画像において識別された前記静止対象に起因すると判断された前記LIDAR反射情報によって示された前記静止対象との間の距離の変化を経時的に監視することによって、前記ホスト車両の前記速度を決定するように更にプログラムされる、項目1に記載のナビゲーションシステム。
[項目3]
前記少なくとも1つの画像において識別された前記1つ又は複数の対象が、前記ホスト車両の前記環境における道路上の対象の表現を含み、前記道路上の前記対象に起因すると判断された前記LIDAR反射情報が、前記ホスト車両と、前記対象が前記道路と接触するエリアとの間の距離を示し、前記少なくとも1つのナビゲーション特性が、前記道路の高さを含み、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記道路上の前記対象に起因すると判断された前記LIDAR反射情報、及び前記ホスト車両に搭載された前記カメラの少なくとも1つの特性に基づいて、前記道路の前記高さを決定するように更にプログラムされる、項目1に記載のナビゲーションシステム。
[項目4]
前記カメラの前記少なくとも1つの特性が、前記カメラの焦点距離又は前記道路上の前記カメラの高さの少なくとも1つを含む、項目3に記載のナビゲーションシステム。
[項目5]
前記少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つの捕捉された画像における前記対象の画像表現の少なくとも一部によって占められた画素の数にも基づいて、前記道路の前記高さを決定するように更にプログラムされる、項目3に記載のナビゲーションシステム。
[項目6]
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記道路上の前記対象に対する少なくとも1つのLIDARにより決定された距離にオフセットを追加することによって、前記ホスト車両と、前記対象が前記道路と接触する前記エリアとの間の前記距離を決定するように更にプログラムされる、項目3に記載のナビゲーションシステム。
[項目7]
前記対象が、前記ホスト車両の前記環境における目標車両を含む、項目3に記載のナビゲーションシステム。
[項目8]
前記少なくとも1つの画像において識別された前記1つ又は複数の対象が、前記ホスト車両の前記環境における道路の少なくとも一部の表現を含み、前記道路に起因すると判断された前記LIDAR反射情報が、前記ホスト車両と前記道路上の複数の位置との間の距離を示し、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記道路に起因すると判断された前記LIDAR反射情報に基づいて、且つ前記少なくとも1つの画像において識別された前記道路の前記少なくとも一部に基づいて、前記道路に関連する道路平面の位置を決定するように更にプログラムされる、項目1に記載のナビゲーションシステム。
[項目9]
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記少なくとも1つの画像において識別された前記道路の前記少なくとも一部に関連する第1の複数の点を決定し、且つ前記ホスト車両と前記道路上の複数の位置との間の距離を示す前記LIDAR反射情報に由来する第2の複数の点と前記第1の複数の点とを交互に配置するように更にプログラムされる、項目8に記載のナビゲーションシステム。
[項目10]
前記少なくとも1つの画像において識別された前記1つ又は複数の対象が、前記ホスト車両の前記環境における曲線道路の少なくとも一部の表現を含み、前記曲線道路に起因すると判断された前記LIDAR反射情報が、前記ホスト車両と前記曲線道路上の複数の点との間の距離を示し、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記曲線道路に起因すると判断された前記LIDAR反射情報に基づいて、且つ前記少なくとも1つの画像において識別された前記曲線道路の前記少なくとも一部に基づいて、前記曲線道路に関連する道路平面の位置を決定するように更にプログラムされる、項目1に記載のナビゲーションシステム。
[項目11]
前記少なくとも1つの画像において識別された前記曲線道路の前記少なくとも一部が、前記曲線道路に沿った1つ又は複数の車線区分線を含む、項目10に記載のナビゲーションシステム。
[項目12]
前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の前記少なくとも1つのインジケータが、前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された前記少なくとも1つの画像との間の、画像空間における整合に基づく、項目1に記載のナビゲーションシステム。
[項目13]
前記少なくとも1つのプロセッサが、実世界座標における前記カメラと前記LIDARとの間の整合変動を決定するために、前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された前記少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の前記少なくとも1つのインジケータを用いるように更にプログラムされる、項目1に記載のナビゲーションシステム。
[項目14]
実世界座標における前記カメラと前記LIDARとの間の前記整合変動が、前記カメラと前記LIDARとの間のピッチ、ロール又はヨーの変動の少なくとも1つで決定される、項目13に記載のナビゲーションシステム。
[項目15]
前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された前記少なくとも1つの画像との間の前記相対的な整合の前記少なくとも1つのインジケータが、画像空間における平行移動変換を含む、項目12に記載のナビゲーションシステム。
[項目16]
前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された前記少なくとも1つの画像との間の前記相対的な整合の前記少なくとも1つのインジケータが、画像空間における回転変換を含む、項目12に記載のナビゲーションシステム。
[項目17]
前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された前記少なくとも1つの画像との間の前記相対的な整合の前記少なくとも1つのインジケータが、予想される範囲外の変動と関連付けられる場合に、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記カメラ又は前記LIDARの少なくとも1つが動作誤差を経験していると判定するように更にプログラムされる、項目1に記載のナビゲーションシステム。
[項目18]
前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の前記少なくとも1つのインジケータの前記決定が、時間について周期的に実行される、項目1に記載のナビゲーションシステム。
[項目19]
前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の前記少なくとも1つのインジケータの前記決定が、毎秒少なくとも1回実行される、項目1に記載のナビゲーションシステム。
[項目20]
前記カメラが、ローリングシャッタを含み、前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の前記少なくとも1つのインジケータの前記決定が、前記ローリングシャッタに関連する走査タイミングを決める主な要因である、項目1に記載のナビゲーションシステム。
[項目21]
前記LIDARが、走査レートに関連付けられ、前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の前記少なくとも1つのインジケータの前記決定が、前記LIDARの前記走査レートを決める主な要因である、項目1に記載のナビゲーションシステム。
[項目22]
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記ホスト車両に搭載された複数のカメラによって捕捉された画像のストリームを受信するように、且つ
前記ホスト車両に搭載された複数のLIDARの出力を受信するように更にプログラムされる、項目1に記載のナビゲーションシステム。
[項目23]
前記複数のカメラ及び前記複数のLIDARの少なくとも2つが、少なくとも部分的に重複する視野を有する、項目22に記載のナビゲーションシステム。
[項目24]
車両であって、
車体と、
前記車体に結合されたカメラと、
前記車体に結合されたLIDARと、
少なくとも1つのプロセッサであって、
前記カメラによって捕捉された画像のストリームを受信することであって、前記捕捉された画像が、前記車両を取り囲む環境を表すことと、
前記LIDARの出力を受信することであって、前記LIDARの前記出力が、前記車両を取り囲む前記環境の少なくとも一部からの複数のレーザ反射を表すことと、
前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の少なくとも1つのインジケータを決定することと、
前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された前記少なくとも1つの画像との間の前記相対的な整合の前記少なくとも1つのインジケータに基づいて、LIDAR反射情報が、前記少なくとも1つの画像において識別された1つ又は複数の対象に起因すると判断することと、
前記車両の環境における道路に関連する高さ又は前記車両の速度の少なくとも1つを決定するために、前記起因すると判断されたLIDAR反射情報、及び前記少なくとも1つの画像において識別された前記1つ又は複数の対象を用いることとを行うようにプログラムされた少なくとも1つのプロセッサと、を含む車両。
[項目25]
ホスト車両を自律的にナビゲートする方法であって、
前記ホスト車両に搭載されたカメラによって捕捉された画像のストリームを受信することであって、前記捕捉された画像が、前記ホスト車両を取り囲む環境を表すことと、
前記ホスト車両に搭載されたLIDARの出力を受信することであって、前記LIDARの前記出力が、前記ホスト車両を取り囲む前記環境の少なくとも一部からの複数のレーザ反射を表すことと、
前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された少なくとも1つの画像との間の相対的な整合の少なくとも1つのインジケータを決定することと、
前記LIDARの前記出力と、前記カメラによって捕捉された前記少なくとも1つの画像との間の前記相対的な整合の前記少なくとも1つのインジケータに基づいて、LIDAR反射情報が、前記少なくとも1つの画像において識別された1つ又は複数の対象に起因すると判断することと、
前記ホスト車両に関連する少なくとも1つのナビゲーション特性を決定するために、前記起因すると判断されたLIDAR反射情報、及び前記少なくとも1つの画像において識別された前記1つ又は複数の対象を用いることと、を含む方法。