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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-24
(45)【発行日】2024-07-02
(54)【発明の名称】航空機飛行管理システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G08G 5/00 20060101AFI20240625BHJP
   B64D 45/00 20060101ALI20240625BHJP
   G01C 21/20 20060101ALI20240625BHJP
【FI】
G08G5/00 A
B64D45/00 A
G01C21/20
【請求項の数】 12
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019151293
(22)【出願日】2019-08-21
(65)【公開番号】P2020057372
(43)【公開日】2020-04-09
【審査請求日】2022-07-20
(31)【優先権主張番号】16/145,705
(32)【優先日】2018-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】サマンサ・シュワルツ
(72)【発明者】
【氏名】メリッサ・アイリーン・ブラックスタン
(72)【発明者】
【氏名】テレサ・エムスバッハ
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・アズクエナガ
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン・ソロモン・アルタス
(72)【発明者】
【氏名】アーロン・ピルチャー
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー・リー・ウィリアムズ
【審査官】田中 将一
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-131484(JP,A)
【文献】国際公開第2018/118070(WO,A1)
【文献】特開2014-016264(JP,A)
【文献】特開平08-061974(JP,A)
【文献】特開2015-227158(JP,A)
【文献】特開2017-220057(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 - 99/00
G01C 21/00 - 21/36
G01C 23/00 - 25/00
B64B 1/00 - 1/70
B64C 1/00 - 99/00
B64D 1/00 - 47/08
B64F 1/00 - 5/60
B64G 1/00 - 99/00
B64U 10/00 - 80/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機(104)の現在位置、前記航空機(104)の予測未来位置、前記航空機(104)の迂回飛行計画である現在の飛行計画(204、208)における飛行中の危険の現在位置、前記飛行中の危険の予測未来位置、および前記迂回飛行計画の途中の解放地点(212)の解析に基づいて前記解放地点(212)から元の飛行計画への前記航空機(104)の1つ以上の経路変更オプション(214、216、218)を生成するように構成された経路変更制御ユニット(108)であって、前記解放地点(212)が、前記航空機(104)が前記飛行中の危険から解放される位置であり、前記解放地点(212)が、前記航空機(104)のパイロットによって配置される、経路変更制御ユニット(108)を含む飛行計画迂回予測システム(114)
を備える航空機管理システム(101)。
【請求項2】
前記飛行計画迂回予測システム(114)が、前記経路変更制御ユニット(108)と通信するモニター(110)をさらに備え、前記経路変更制御ユニット(108)が、前記1つ以上の経路変更オプション(214、216、218)を前記モニター(110)に表示するように構成され、前記経路変更制御ユニット(108)が、前記1つ以上の経路変更オプション(214、216、218)のうちの少なくとも1つの経路変更情報インジケータ(220)を前記モニター(110)に表示する、請求項1に記載の航空機管理システム(101)。
【請求項3】
前記経路変更情報インジケータ(220)が、予測着陸重量(222)、予測燃料搭載量(FOB)(136、224)、到着時の予測残存燃料(226)、および予測推定到着時間(ETA)(228)のうちの1つ以上を含む、請求項2に記載の航空機管理システム(101)。
【請求項4】
前記飛行計画迂回予測システム(114)が、前記航空機(104)に搭載されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の航空機管理システム(101)。
【請求項5】
前記航空機(104)の前記現在の飛行計画(204、208)または前記1つ以上の経路変更オプション(214、216、218)のうちの少なくとも一方が、飛行計画データベース(120)内に記憶されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の航空機管理システム(101)。
【請求項6】
前記飛行中の危険の前記現在位置を追跡するように構成された飛行中の危険追跡システム(122)をさらに備え、前記飛行中の危険が、気象セル(200)、乱気流、または制限空域(106)のうちの少なくとも1つを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の航空機管理システム(101)。
【請求項7】
前記1つ以上の経路変更オプション(214、216、218)が、目的地(206)における前記航空機(104)の1つ以上の飛行態様を含み、前記1つ以上の飛行態様が、前記航空機(104)の残存燃料(136)および重量(138)のうちの1つ以上を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の航空機管理システム(101)。
【請求項8】
前記経路変更制御ユニット(108)が、以前の航空機(104)の飛行計画(204、208)の解析に基づいて前記1つ以上の経路変更オプション(214、216、218)を生成するようにさらに構成された、請求項1から7のいずれか一項に記載の航空機管理システム(101)。
【請求項9】
飛行計画迂回予測システム(114)の経路変更制御ユニット(108)によって実行される航空機(104)管理方法であって、
空域(106)内の航空機(104)の現在位置を決定するステップと、
前記空域(106)内の飛行中の危険の現在位置を決定するステップと、
前記航空機(104)の予測未来位置を予測するステップと、
前記飛行中の危険の予測未来位置を予測するステップと、
前記航空機(104)の前記現在位置、前記航空機(104)の前記予測未来位置、前記航空機(104)の迂回飛行計画である現在の飛行計画(204、208)における前記飛行中の危険の前記現在位置、前記飛行中の危険の前記予測未来位置、および前記迂回飛行計画の途中の解放地点(212)の解析に基づいて前記解放地点(212)から元の飛行計画への前記航空機(104)の1つ以上の経路変更オプション(214、216、218)を生成するステップであって、前記解放地点(212)が、前記航空機(104)が前記飛行中の危険から解放される位置であり、前記解放地点(212)が、前記航空機(104)のパイロットによって配置される、ステップと
を含む、航空機(104)管理方法。
【請求項10】
前記経路変更制御ユニット(108)と通信するモニター(110)に前記1つ以上の経路変更オプション(214、216、218)を表示するステップをさらに含み、表示する前記ステップが、前記1つ以上の経路変更オプション(214、216、218)のうちの少なくとも1つの経路変更情報インジケータ(220)を前記モニター(110)に表示するステップを含み、前記経路変更情報インジケータ(220)が、予測着陸重量(138、222)、予測燃料搭載量(FOB)(136、224)、到着時の予測残存燃料(226)、および予測推定到着時間(ETA)(228)のうちの1つ以上を含む、請求項9に記載の航空機(104)管理方法。
【請求項11】
前記航空機(104)の前記現在の飛行計画(204、208)または前記1つ以上の経路変更オプション(214、216、218)のうちの少なくとも一方が、飛行計画データベース(120)内に記憶されている、請求項9または10に記載の航空機(104)管理方法。
【請求項12】
生成する前記ステップが、以前の航空機(104)の飛行計画(204、208)を解析するステップを含む、請求項9から11のいずれか一項に記載の航空機(104)管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に、航空機の飛行管理システムおよび方法に関し、より具体的には、空域内の航空機の飛行計画迂回オプションの様々な態様を予測するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
様々なタイプの航空機は、様々な場所間で乗客および貨物を輸送するために使用される。通常、各航空機は、決定された飛行計画または経路に従って異なる場所間を飛行する。例えば、ディスパッチャは、2つの異なる場所間の、航空機の特定の飛行計画を決定し得る。
【0003】
飛行中、パイロットは、現在または元の飛行計画から迂回することを決定する場合がある。例えば、現在の飛行計画内で航空機の進路上にある危険な気象(雷雨など)により、パイロットは、危険な気象を回避するために現在の飛行計画から迂回するように促される場合がある。別の例として、元の飛行計画内で航空機の進路上にある乱気流が、パイロットに現在の飛行計画から迂回させる場合もある。
【0004】
通常、パイロットが、航空機を現在の飛行計画から異なる進行方向に迂回させるとき、パイロットは、航空機が元の飛行計画に復帰するまで、航空機が着陸先で保持しているであろう燃料の量を認識しない。そのため、元の飛行計画から迂回するとき、パイロットは、着陸先で航空機に搭載されている燃料が所定の安全範囲内にあることを完全に確信し得ない。すなわち、パイロットは、着陸先における航空機が所定の最低限の燃料残量を保持することを明示する必要があり得るのだが、迂回の長さに起因して、このような明示を行い得るか確信し得ない。
【0005】
さらに、迂回からの元の経路への復帰は、着陸先への効率的な経路を提供しない場合がある。例えば、迂回経路が、元の飛行計画から十分に離れている場合があるため、元の飛行計画への復帰が、着陸先への別の経路よりも多くの燃料を燃焼させる場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
元の飛行計画から迂回した航空機の様々な飛行経路態様を正確に予測するシステムおよび方法が必要とされている。さらに、飛行計画から迂回する前および/または飛行計画から迂回した後に、航空機が目的地でどれだけの燃料を保持しているかをパイロットが評価できるようにするシステムおよび方法が必要とされている。さらに、飛行経路迂回オプションを提供するシステムおよび方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
これらの必要性を念頭に置いて、本開示の特定の実施形態は、航空機の現在位置、航空機の予測未来位置、飛行中の危険の現在位置、および飛行中の危険の予測未来位置の解析に基づいて航空機の1つ以上の経路変更オプションを生成するように構成された経路変更制御ユニットを含む飛行計画迂回予測システムを含む航空機管理システムを提供する。
【0008】
少なくとも1つの実施形態では、飛行計画迂回予測システムは、経路変更制御ユニットと通信するモニターを含む。経路変更制御ユニットは、経路変更オプションをモニターに表示するように構成される。経路変更制御ユニットは、経路変更オプションの経路変更情報インジケータをモニターに表示する。経路変更情報インジケータは、予測着陸重量、予測燃料搭載量(FOB)、予測残存燃料、および予測推定到着時間(ETA)のうちの1つ以上を含む。飛行計画迂回予測システムは、航空機に搭載されてもよい。
【0009】
航空機管理システムは、航空機の現在位置を追跡するように構成される追跡システムを含んでもよい。飛行計画データベースは、航空機の現在の飛行計画を記憶してもよい。飛行計画データベースはまた、経路変更オプションを記憶してもよい。
【0010】
少なくとも1つの実施形態では、飛行中の危険追跡システムは、飛行中の危険の現在位置を追跡するように構成される。飛行中の危険追跡システムは、気象を追跡する気象追跡サブシステムを含んでもよい。飛行中の危険は、気象セルを含んでもよい。飛行中の危険追跡システムは、乱気流を追跡する乱気流追跡サブシステムを含んでもよい。飛行中の危険は、乱気流を含んでもよい。飛行中の危険追跡システムは、制限空域を追跡する制限空域追跡サブシステムを含んでもよい。飛行中の危険は、制限空域を含んでもよい。
【0011】
少なくとも1つの実施形態では、経路変更制御ユニットは、経路変更オプションのために解放地点(clearpoint)を決定するように構成される。解放地点は、航空機が飛行中の危険から解放される位置である。経路変更制御ユニットは、航空機の未来位置と飛行中の危険の未来位置とを比較することによって解放地点を決定するように構成されてもよい。
【0012】
経路変更オプションは、目的地における航空機の1つ以上の飛行態様を含んでもよい。飛行態様は、航空機の残存燃料および重量のうちの1つ以上を含んでもよい。
【0013】
少なくとも1つの実施形態では、経路変更制御ユニットは、以前の航空機の飛行計画(実際の飛行経路を含む)の解析に基づいて経路変更オプションを生成するようにさらに構成される。
【0014】
本開示の特定の実施形態は、空域内の航空機の現在位置を決定するステップと、空域内の飛行中の危険の現在位置を決定するステップと、飛行計画迂回予測システムの経路変更制御ユニットによって航空機の予測未来位置を予測するステップと、経路変更制御ユニットによって飛行中の危険の予測未来位置を予測するステップと、航空機の現在位置、航空機の予測未来位置、飛行中の危険の現在位置、および飛行中の危険の予測未来位置の解析に基づいて航空機の1つ以上の経路変更オプションを生成するステップとを含む航空機管理方法を提供する。
【0015】
航空機管理方法はまた、経路変更制御ユニットと通信するモニターに経路変更オプションを表示するステップを含んでもよい。この表示するステップは、経路変更オプションの経路変更情報インジケータをモニターに表示するステップを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本開示の実施形態による、飛行管理システムおよび空域内の1つ以上の航空機と通信する飛行計画迂回予測システムの概略ブロック図である。
図2】本開示の実施形態による、飛行計画迂回予測システムのモニターの概略正面図である。
図3】本開示の実施形態による、飛行計画迂回予測システムのモニターの正面の概略図である。
図4】本開示の実施形態による、航空機管理方法のフローチャートを示す。
図5】本開示の例示的な実施形態による、航空機の概略正面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
前述の概要および特定の実施形態の以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読まれるときによりよく理解される。本明細書で使用されるとき、語「1つの(a)」または「1つの(an)」が前に置かれる、単数形で記載される要素またはステップは、必ずしも複数の要素またはステップを排除しないと理解されるべきである。さらに、「一実施形態」への言及は、記載された特徴も含むさらなる実施形態の存在を排除するものとして解釈されることを意図していない。さらに、明示的に別段の記載がない限り、特定の条件を有する要素または複数の要素を「備える」または「有する」実施形態は、その条件を有さないさらなる要素を含み得る。
【0018】
本開示の特定の実施形態は、航空機が元の飛行計画から迂回した後に目的地に到着したときの航空機の様々な航空機態様(残存燃料および航空機重量など)を予測する飛行計画迂回予測システムおよび方法を提供する。
【0019】
飛行計画迂回予測システムおよび方法は、危険な気象、乱気流、および/または制限空域などの飛行中の危険を迂回するための飛行中オプションを評価するためにリアルタイム解析を利用する。少なくとも1つの実施形態では、飛行計画迂回予測システムおよび方法は、複数の迂回経路オプションを提供し、パイロットがオプションに関して情報に基づく決定を行えるようにするために、関連する意思決定情報と共にパイロットに対して異なるオプションを視覚的に表示する。飛行計画迂回予測システムは、目的地への飛行中の経路変更を決定するために航空機の重量、燃料の燃焼、ならびに/または中間地点の風および時間などの様々なタイプの情報を解析する。
【0020】
本明細書で説明されているように、飛行計画迂回予測システムは、航空機の現在位置、航空機の予測未来位置、飛行中の危険の現在位置、および飛行中の危険の予測未来位置の解析に基づいて航空機の1つ以上の経路変更オプションを生成するように構成された経路変更制御ユニットを含む。経路変更オプションはまた、航空機の目的地に基づいてもよい。
【0021】
図1は、本開示の実施形態による、飛行管理システム102および空域106内の1つ以上の航空機104と通信する飛行計画迂回予測システム100の概略ブロック図である。航空機管理システム101は、飛行計画迂回予測システム100、飛行管理システム102、および航空機104を含む。飛行計画迂回予測システム100は、1つ以上の有線または無線接続などを介してモニター110および通信デバイス112と通信する経路変更制御ユニット108を含む。モニター110は、タッチスクリーンディスプレイ、コンピューターディスプレイスクリーン、および/またはテレビなどのディスプレイスクリーンであってもよい。通信デバイス112は、1つ以上のアンテナ、無線ユニット、トランシーバ、受信機、および/もしくは送信機などであってもよく、または1つ以上のアンテナ、無線ユニット、トランシーバ、受信機、および/もしくは送信機などを含んでもよい。通信デバイス112は、飛行計画迂回予測システム100が飛行管理システム102および空域106内の1つ以上の航空機104と通信できるようにする。
【0022】
少なくとも1つの実施形態では、飛行計画迂回予測システム100は、コンピューターワークステーションおよび/またはハンドヘルドデバイス(スマートフォンまたはパッドなど)などのハウジング114内に収容されてもよい。図示のように、飛行計画迂回予測システム100は、航空機104および飛行管理システム102とは別個の異なるものであってもよい。例えば、飛行計画迂回予測システム100は、航空機104から遠隔に位置する監視ステーション(航空管制塔および/または飛行管制センタなどにおける)に配置されてもよい。
【0023】
少なくとも1つの他の実施形態では、飛行計画迂回予測システム100は、航空機104に搭載されてもよい。例えば、空域106内の1つ以上の航空機104が、飛行計画迂回予測システム100を含んでもよい。例として、航空機104の飛行コンピューター116が、飛行計画迂回予測システム100を含んでもよい。別の例として、飛行計画迂回予測システム100は、航空機104に持ち込まれ航空機104から持ち出されるように構成されてもよい。例えば、飛行計画迂回予測システム100は、パイロットなどの飛行乗員の別個の異なるコンピューティングデバイス(ハンドヘルドデバイスなど)であってもよい。
【0024】
飛行管理システム102は、飛行計画迂回予測システム100から遠隔に配置されてもよく、または飛行計画迂回予測システム100と併置されてもよい。例えば、飛行管理システム102および飛行計画迂回予測システム100の両方が、飛行管制センタまたは航空管制塔などに配置されてもよい。少なくとも1つの実施形態では、飛行管理システム102は、飛行計画迂回予測システム100を含んでもよい。述べたように、別の選択肢として、飛行計画迂回予測システム100は、航空機104に搭載されてもよく、または飛行管理システム102から遠隔の別の場所にあってもよい。
【0025】
飛行管理システム102は、追跡システム118と、飛行計画データベース120と、飛行中の危険追跡システム122と、飛行計画迂回予測システム100および航空機104との通信を可能にする1つ以上のアンテナ、無線ユニット、トランシーバ、受信機、および/または送信機などの通信デバイス124とを含んでもよい。飛行管理システム102は、追跡システム118と、飛行計画データベース120と、飛行中の危険追跡システム122と、飛行管制センタまたは航空管制塔などの共通の場所にある通信デバイス124とを含んでもよい。少なくとも1つの他の実施形態では、追跡システム118、飛行計画データベース120、および飛行中の危険追跡システム122のうちの少なくとも1つは、互いに遠隔に配置されてもよい。
【0026】
追跡システム118は、空域106内の航空機104の位置を追跡するように構成される。例えば、航空機104は、追跡システム118によって受信され追跡される位置信号を出力する位置センサ126を含んでもよい。少なくとも1つの実施形態では、位置信号は、自動従属監視放送(ADS-B)信号であり、追跡システム118は、ADS-B追跡システムである。位置信号は、速度、高度、および進行方向などの1つ以上の位置パラメータを含む。少なくとも1つの他の実施形態では、航空機104は、レーダーによって追跡されてもよい(例えば、追跡システム118は、レーダーシステムであってもよく、またはレーダーシステムを含んでもよい)。
【0027】
飛行計画データベース120は、航空機104の飛行計画(未来の計画された経路および/または現在もしくは以前の飛行された実際の飛行経路を含んでもよい)を記憶する。例えば、飛行計画データベース120は、航空機104の現在の飛行計画を記憶してもよい。飛行計画データベース120はまた、経路変更オプションがパイロットによって選択されるかどうかにかかわらず、航空機104の(特定の目的地への)1つ以上の経路変更オプションを記憶してもよい。飛行計画は、出発地と到着地または目的地との間の飛行経路を含む、航空機104の元の飛行計画を含んでもよい。少なくとも1つの他の実施形態では、各航空機104は、出発地から到着地までの航空機104の元の飛行計画を記憶し得る飛行計画データベース120を含んでもよい。少なくとも1つの他の実施形態では、飛行計画データベース120は、飛行管理システム102とは別個の異なるものであってもよい。
【0028】
飛行中の危険追跡システム122は、空域106内の1つ以上のタイプの飛行中の危険をリアルタイムで追跡するように構成される。飛行中の危険追跡システム122は、気象追跡サブシステム128、乱気流追跡サブシステム130、および制限空域追跡サブシステム132のうちの1つ以上を含む。飛行中の危険追跡システム122は、図示のように飛行管理システム102の一部であってもよく、または飛行管理システム102から遠隔に配置され、1つ以上の通信デバイスなどによって飛行管理システム102と通信してもよい。
【0029】
気象追跡サブシステム128は、現在の気象を追跡する任意のタイプのシステムであってもよい。例えば、気象追跡サブシステム128は、ドップラーレーダーおよび/または気象予報サービスなどを含んでもよい。気象追跡サブシステム128は、空域106内の気象をリアルタイムで監視および追跡するように構成され、また未来の気象予測を提供してもよい。
【0030】
乱気流追跡サブシステム130は、空域106内の乱気流の位置を追跡および/または予測するように構成される。乱気流追跡サブシステム130は、パイロットからの報告などによって空域106内の乱気流の位置を決定する報告サービスまたはシステムを含んでもよい。任意選択で、飛行中の危険追跡システム122は、乱気流追跡サブシステム130を含まなくてもよい。
【0031】
制限空域追跡サブシステム132は、空域106内の制限空域の位置を追跡および/または予測するように構成される。制限空域追跡サブシステム132は、空港または政府の通知および/または報告などによって空域106内の制限空域の位置を決定する報告サービスまたはシステムを含んでもよい。任意選択で、飛行中の危険追跡システム122は、制限空域追跡サブシステム132を含まなくてもよい。
【0032】
少なくとも1つの実施形態では、気象追跡サブシステム128、乱気流追跡サブシステム130、および/または制限空域追跡サブシステム132は、飛行管理システム102とは別個の、異なる、飛行管理システム102から遠隔のものである。気象追跡サブシステム128、乱気流追跡サブシステム130、および/または制限空域追跡サブシステム132は、飛行計画迂回予測システム100と別々に通信してもよい。
【0033】
航空機104は、上述のように飛行コンピューター116および位置センサ126を含む。航空機104はまた、航空機104が飛行計画迂回予測システム100および飛行管理システム102と通信できるようにする1つ以上のアンテナ、無線ユニット、トランシーバ、受信機、および/または送信機などの通信デバイス134を含む。
【0034】
飛行コンピューター116は、航空機104の現在の燃料136の量および重量138を評価する。飛行コンピューター116は、離陸前の燃料136の総量と燃料136の現在のレベルとを比較することによって燃焼した燃料136の量を決定する。さらに、飛行コンピューター116は、燃料136の残量(すなわち、航空機104に搭載されている現在の燃料136の量)を決定する。同様に、飛行コンピューター116は、航空機104の現在の重量138を決定し、現在の重量138と離陸前の重量138との差を決定する。
【0035】
飛行中、航空機104は、飛行中の危険追跡システム122によって決定される飛行中の危険に基づいて元の飛行計画から迂回飛行計画に迂回してもよい。例えば、気象追跡サブシステム128が、空域106内の危険な気象を検出してもよい。航空機104は、気象追跡サブシステム128から気象報告アラートを受信してもよく、パイロットは、気象を迂回することを決定してもよい。別の例として、航空機104は、乱気流追跡サブシステム130によって決定される、空域106内の乱気流または制限空域追跡サブシステム132によって決定される、空域106内の制限空域に起因して元の飛行計画から迂回計画に迂回してもよい。危険な気象(気象追跡サブシステム128によって検出および/または決定される)、乱気流(乱気流追跡サブシステム130によって検出および/または決定される)、ならびに制限空域(制限空域追跡サブシステム132によって検出および/または決定される)は、パイロットが迂回する(すなわち、そのような飛行中の危険を回避するために現在の飛行計画から迂回飛行計画に外れる)ことを決定し得る、空域106内の飛行中の危険の例である。
【0036】
航空機104が元の飛行計画から迂回したことに応答して、経路変更制御ユニット108は、航空機104の現在位置を解析する。例えば、経路変更制御ユニット108は、追跡システム118によって決定されるような、航空機104の現在の進行方向、位置、および対気速度を検出する。経路変更制御ユニット108はまた、気象追跡サブシステム128によって検出される危険な気象などの飛行中の危険の現在位置を解析してもよい。経路変更制御ユニット108は、空域106内の航空機104の位置および飛行中の危険を解析し、航空機104の1つ以上の経路変更オプションを決定する。経路変更オプションは、現在または元の飛行計画内の到着地または目的地などの着陸地に通じる1つ以上の迂回飛行計画オプションを提供する。
【0037】
経路変更オプションは、着陸地における航空機の予測された燃料量および重量を含む。例えば、経路変更制御ユニット108は、航空機104の現在の燃料136および重量138を決定し、航空機104の決定された変更経路および現在の燃料消費率(すなわち、燃料の燃焼)に基づいて着陸地における予測された燃料136の量および重量138を決定するために飛行コンピューター116と通信してもよい。着陸地における予測された燃料136の量および予測された航空機の重量138を含む経路変更オプションが、モニター110に示される。
【0038】
本明細書で使用されるとき、用語「制御ユニット」、「中央処理装置」、「ユニット」、「CPU」、または「コンピューター」などは、マイクロコントローラー、縮小命令セットコンピューター(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、論理回路、および本明細書で説明されている機能を実行することができるハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせを含む任意の他の回路またはプロセッサを使用するシステムを含む任意のプロセッサベースまたはマイクロプロセッサベースのシステムを含み得る。これは、単なる例示であり、したがって、このような用語の定義および/または意味を何かしら限定することを意図していない。例えば、経路変更制御ユニット108は、本明細書で説明されているように、その動作を制御するように構成された1つ以上のプロセッサであってもよく、またはこれを含んでもよい。
【0039】
経路変更制御ユニット108は、データを処理するために、1つ以上のデータ記憶ユニットまたは要素(1つ以上のメモリなど)に記憶された命令のセットを実行するように構成される。例えば、経路変更制御ユニット108は、1つ以上のメモリを含むか、またはそれに結合されてもよい。データ記憶ユニットはまた、所望または必要に応じてデータまたは他の情報を記憶してもよい。データ記憶ユニットは、処理機械内の情報ソースまたは物理メモリ要素の形態をとってもよい。
【0040】
命令のセットは、本明細書で説明されている主題の様々な実施形態の方法およびプロセスなどの特定の動作を処理機械として実行するように経路変更制御ユニット108に命令する様々なコマンドを含んでもよい。命令のセットは、ソフトウェアプログラムの形態をとってもよい。ソフトウェアは、システムソフトウェアまたはアプリケーションソフトウェアなどの様々な形態とってもよい。さらに、ソフトウェアは、別々のプログラムの集まり、より大きなプログラム内のプログラムサブセット、またはプログラムの一部の形態をとってもよい。ソフトウェアはまた、オブジェクト指向プログラミングの形式のモジュールプログラミングを含んでもよい。処理機械による入力データの処理は、ユーザコマンドへの応答であってもよく、または以前の処理の結果への応答であってもよく、または別の処理機械によってなされた要求への応答であってもよい。
【0041】
本明細書の実施形態の図は、経路変更制御ユニット108などの1つ以上の制御または処理ユニットを示している場合がある。処理または制御ユニットは、本明細書で説明されている動作を実行する関連する命令(例えば、コンピューターハードドライブ、ROM、またはRAMなどの有形かつ非一時的なコンピューター読み取り可能な記憶媒体に記憶されたソフトウェア)を伴うハードウェアとして実施され得る複数の回路、回路、またはこれらの一部を表し得ることを理解されたい。ハードウェアは、本明細書で説明されている機能を実行するように配線された状態機械回路を含んでもよい。任意選択で、ハードウェアは、マイクロプロセッサ、プロセッサ、またはコントローラーなどの1つ以上の論理ベースのデバイスを含むおよび/またはこれに接続される電子回路を含んでもよい。任意選択で、経路変更制御ユニット108は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、および/またはマイクロプロセッサなどのうちの1つ以上などの処理回路を表してもよい。様々な実施形態における回路は、本明細書で説明されている機能を実行するために1つ以上のアルゴリズムを実行するように構成されてもよい。1つ以上のアルゴリズムは、フローチャートまたは方法で明示的に確認されるかどうかにかかわらず、本明細書に開示されている実施形態の態様を含んでもよい。
【0042】
本明細書で使用されるとき、用語「ソフトウェア」および「ファームウェア」は、交換可能であり、RAMメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、および不揮発性RAM(NVRAM)メモリを含むデータ記憶ユニット(例えば、1つ以上のメモリ)に、コンピューターによって実行するために記憶されたコンピュータープログラムを含む。上記のデータ記憶ユニットのタイプは、単なる例示であり、したがって、コンピュータープログラムの記憶に使用可能なメモリのタイプに関して限定するものではない。
【0043】
図2は、本開示の実施形態による、飛行計画迂回予測システム100のモニター110の概略正面図である。図1および図2を参照すると、気象追跡サブシステム128は、ベクトル202(対気速度および方向を含む)を有する気象セル200を検出する。飛行計画迂回予測システム100は、気象追跡サブシステム128から気象セル200に関するデータを受信し、気象セル200をモニター110に表示する。モニター110はまた、目的地206への元の飛行計画204の一部(飛行計画迂回予測システム100が飛行計画データベース120から受信し得る)を表示する。
【0044】
図示のように、気象セル200に基づいて、航空機104は、迂回飛行計画208に迂回している。航空機104の現在位置(追跡システム118によって検出される)は、現在位置インジケータ210によってモニター110に表示されている。
【0045】
解放地点212も、モニター110に表示されている。解放地点212は、特定の時点における現在のコース、対気速度、および進行方向に基づいて航空機104が気象セル200(または他のそのような飛行中の危険)から解放される、迂回飛行計画208上の位置である。少なくとも1つの実施形態では、パイロットは、迂回飛行計画208の途中の解放地点212を手動で決定し配置してもよい。別の選択肢として、解放地点212は、迂回飛行計画の途中の所定の位置として決定されてもよく、例えば、航空機104の現在の進行方向および/または所定の未来の時点に基づいて、現在位置インジケータ210によって示される航空機104の現在位置から10マイル離れた地点として、また、航空機104の現在の進行方向および対気速度に基づいて5分後に航空機104がいる場所として決定されてもよい。
【0046】
少なくとも1つの他の実施形態では、経路変更制御ユニット108は、解放地点212の位置を決定する。例えば、経路変更制御ユニット108は、特定の時点の気象セル200の位置を決定するために気象セル200およびベクトル202を解析してもよい。経路変更制御ユニット108は、解放地点212を決定するために気象セル200およびベクトル202の予測位置と航空機104の現在位置(現在位置インジケータ210によって示される)とを比較してもよい。例えば、迂回飛行計画208、迂回飛行計画208の途中の航空機の現在位置、気象セル200の動き、およびベクトル202に基づく気象セル200の予測運動に基づいて、経路変更制御ユニット108は、解放地点212を決定する。特に、経路変更制御ユニット108は、(追跡システム118によって検出されるような)迂回飛行計画208上の航空機104の現在の位置、進行方向、および対気速度を評価する。そのとき、経路変更制御ユニット108は、航空機104の現在の位置、進行方向、および対気速度(ならびに任意選択で所定の時点の以前の位置、進行方向、および対気速度)と、気象セル200の位置およびベクトル202によって決定される気象セル200の運動に基づく未来の後の時点における気象セル200の予測位置とを比較し、航空機104が未来の後の時点において気象セル200から解放される位置(すなわち、解放地点212)を決定する。
【0047】
説明したように、解放地点212は、航空機104のパイロットによって手動で決定されて選択されてもよく、経路変更制御ユニット108によって任意に決定されてもよく、および/または気象セル200の現在の位置およびベクトル202に対する航空機104の現在の位置、進行方向、および対気速度(これらの解析は、経路変更制御ユニット108が航空機104および気象セル200の未来位置を予測できるようにする)に基づくなどして経路変更制御ユニット108によって動的に自動で決定されてもよい。解放地点212が決定された後、経路変更制御ユニット108は、航空機104の1つ以上の経路変更オプション214、216、および218を決定する。経路変更オプション214、216、および218は、元の飛行計画204に復帰または逆戻りしてもよい。任意選択で、経路変更オプション214、216、または218のうちの少なくとも1つは、元の飛行計画204に復帰しなくてもよいまたは戻らなくてもよい。各経路変更オプション214、216、および218に関して、経路変更制御ユニット108は、(航空機104が特定の経路変更オプション214、216、および218に従って飛行した場合の)目的地206における航空機104の1つ以上の飛行経路態様を予測、そうでなければ決定する(残存燃料または重量などの予測など)。経路変更制御ユニット108は、現在の位置における航空機104の現在の飛行経路態様(残存燃料、現在の対気速度、および現在の燃料消費レベルなど)ならびに経路変更オプション214、216、および218の長さに基づいて飛行経路態様を決定および予測する。
【0048】
各経路変更オプション214、216、および218に関して、経路変更制御ユニット108は、ボックスまたは領域229(指またはタッチペンなどのスワイプ、スライド、またはタップなどによって展開可能であってもよい)などの経路変更情報インジケータ220を提供する。個人は、指でのタップ(例えば、モニターがタッチスクリーンインタフェースである場合)ならびに/または関与デバイス(engagement device)(タッチペンもしくはマウスなど)でのポインティングおよびクリックなどによって経路変更情報インジケータ220を展開し得る。各経路変更情報インジケータ220は、パイロットが特定の経路変更オプション214、216、および218に従って飛行することを選択した場合、予測着陸重量222、予測燃料搭載量(FOB)224、目的地における予測残存燃料226、および/または目的地206における予測推定到着時間(ETA)228などの1つ以上の予測飛行経路態様を列挙してもよい。経路変更情報インジケータ220はまた、現時点のFOBを含んでもよい。そのとき、パイロットは、効率的および/または安全な経路変更オプション214、216、または218の選択に関して情報に基づく決定を行うために経路変更オプション214、216、および218のそれぞれに関する予測飛行経路態様を比較し得る。
【0049】
図2に示されているように、経路変更制御ユニット108は、3つの経路変更オプションを決定してモニター110上に表示している。任意選択で、経路変更制御ユニット108は、3つより多いまたは少ない経路変更オプションを決定して表示してもよい。例えば、経路変更制御ユニット108は、解放地点212から目的地206までの4つ以上の経路変更オプションを決定してもよい。
【0050】
経路変更制御ユニット108は、モニター110上で解放地点212を示し、1つ以上の経路変更オプション214、216、および/または218を提供し、これらのそれぞれは、1つ以上の飛行経路態様を列挙する経路変更情報インジケータ220を含み、これにより、航空機104のパイロットが目的地206における予測された燃料量および重量を知ることができるようにする。さらに、経路変更制御ユニット108は、未来の時間および空間における地点(すなわち、解放地点212)であって、そこから新しい経路(経路変更オプション214、216、および218など)が決定される地点を提供する。したがって、飛行計画迂回予測システム100は、情報に基づく巧妙な飛行計画の迂回を実行し、元の飛行計画204から経路変更する能力をパイロットに与える。飛行計画迂回予測システム100は、パイロットが、目的地206に着陸したときにどれだけの燃料が航空機104に搭載されているかについての洞察を失うことなく、巧妙な経路変更を決定できるようにする。
【0051】
経路変更オプション214、216、218は、飛行管理システム102によって受信され、飛行計画データベース120に記憶されてもよい。パイロットによって選択された経路変更オプション214、216、または218は、アクティブな経路変更オプションとして飛行計画データベース120に記憶されてもよい。パイロットによって選択されなかった経路変更オプション214、216、または218は、非アクティブな経路変更オプションとして飛行計画データベースに記憶されるか、あるいは破棄されてもよい。
【0052】
経路変更オプション214、216、218は、解放地点212を含む。経路変更オプション214、216、218はそれぞれ、解放地点212から開始されてもよい。少なくとも1つの他の実施形態では、各経路変更オプション214、216、および218は、別々の解放地点を含んでもよい。経路変更オプション214、216、および218は、それぞれの解放地点から始まっても始まらなくてもよい。例えば、各経路変更オプション214、216、および218は、飛行計画204からの迂回地点を含んでもよく、迂回地点は、解放地点であってもなくてもよい。
【0053】
図3は、本開示の実施形態による、飛行計画迂回予測システム100のモニター110の概略正面図である。図1および図3を参照すると、航空機104の現在位置は、現在位置インジケータ210によって示されている。現在位置インジケータ210は、元の飛行計画204の途中にある。元の飛行計画204の途中の未来の地点は、未来位置インジケータ300によって示されている。未来位置インジケータ300は、航空機104が元の飛行計画204に従って飛行し続けた場合の、元の飛行計画204の途中の、未来の時点の予測位置と相関する。経路変更制御ユニット108は、(気象セル200の過去の運動および現在位置に基づいて)気象セル200およびベクトル202の予測位置をモニター110に表示し、元の飛行計画204上の未来位置インジケータ300によって示される航空機104の予測位置を決定する。時間セレクタ302(モニター110のタッチスクリーンインタフェース上のスライドバーなど)が、気象セル200と未来位置インジケータ300との相対位置を示すために個人によって操作されてもよい。例えば、パイロットは、気象セル200の現在位置を見ることができ、時間セレクタ302を30分後の位置に移動させることができ、そこで、経路変更制御ユニット108は、選択された未来の時点における未来位置インジケータ300と共に気象セル200の予測位置を表示する。経路変更制御ユニット108が、航空機104が選択された未来の時点で気象セル200の予測位置を回避すると判定し、このことを表示した場合、パイロットは、元の飛行計画204の維持を選び得る。
【0054】
しかしながら、経路変更制御ユニット108が、航空機104が選択された未来の時点で気象セル200内にあると判定し、このことを表示した場合、パイロットは、迂回飛行経路を選択し得る。例えば、パイロットは、飛行計画204からの迂回地点205から開始される第1の経路変更オプション304(第1の迂回飛行経路を示す)を提供する第1の進行方向の変更と、迂回地点205から開始される第2の経路変更オプション306(第2の迂回飛行経路を示す)を提供する、第1の進行方向の変更とは異なる第2の進行方向の変更とから選択し得る。解放地点212aおよび212bは、上で説明したようにそれぞれ経路変更オプション304および306のそれぞれに関して決定され得る。図示のように、第1の経路変更オプション304および第2の経路変更オプション306のそれぞれは、それぞれ別個の異なる解放地点212aおよび212bを含む。経路変更オプション304および306のそれぞれに関して、経路変更制御ユニット108は、1つ以上の予測飛行経路態様を列挙し得る経路変更情報インジケータ220を決定してモニター110に表示し得る。経路変更情報インジケータ220に示される予測飛行経路態様に基づいて、パイロットは、効率的および/または安全な経路変更オプション304または306の選択に関して情報に基づく決定を行い得る。図3に示すように、第1の経路変更オプション304は、元の飛行計画204に対して5分の飛行時間を追加し、追加の200ポンドの燃料を燃焼させ得、一方、第2の経路変更オプション306は、元の飛行計画204に対して10分の飛行時間を追加し、追加の300ポンドの燃料を燃焼させ得る。そのため、パイロットは、第1の経路変更オプション304は第2の経路変更オプション306と比較して総飛行時間が短く、燃料の燃焼が少ないため、第1の経路変更オプション304を選び得る(第1の経路変更オプション304および第2の経路変更オプション306は実質的に同等に安全であると仮定)。
【0055】
少なくとも1つの実施形態では、経路変更制御ユニット108は、現在位置インジケータ210に示される航空機104を監視することに加えて、目的地に近い(および/または既に着陸している)他の航空機104を監視し得る。経路変更制御ユニット108は、以前の航空機104によって選択された経路変更された飛行経路を決定し得る。例えば、1つ以上の以前の航空機104のパイロットは、気象セル200の北への経路変更された飛行経路を選択している場合があり、一方、他の航空機104はその後に、気象セル200の南への経路変更された飛行経路を選択している場合がある。経路変更制御ユニット108は、迂回飛行経路を含む経路変更オプション304および306を決定するために以前に経路変更された飛行経路を解析し得る。経路変更制御ユニット108は、例えば、以前の経路変更された飛行経路の加重平均(目的地における実際の燃料および重量ならびに/または燃料の燃焼などの)に基づいて経路変更オプション304および306を決定し得る。
【0056】
飛行計画迂回予測システム100の経路変更制御ユニット108は、経路変更オプション304および306の比較によって効率的な(もしくは他と比較して比較的効率的な)および/または安全な(もしくは他と比較して比較的安全な)迂回飛行経路をモニター110に航空支援的に表示する。経路変更制御ユニット108は、経路変更オプション304および306に関して航空機104の時間および燃料の燃焼を予測するために、現在位置インジケータ210によって示される航空機104の前方の以前の航空機の飛行経路データをリアルタイムでまたは履歴データによって解析し得る。リアルタイム追跡データにアクセスする(追跡システム118などによって)ことにより、経路変更制御ユニット108は、追加の時間および燃料の近似値を決定することができ、また、飛行中の待機(例えば、待機パターン)などに起因して追加の遅延がある場合にそうすることができる。
【0057】
図4は、本開示の実施形態による、航空機管理方法のフローチャートを示す。図1図4を参照すると、400で、航空機104の現在位置が、追跡システム118などによって追跡される。402で、飛行中の危険の現在位置(気象セル、乱気流の位置、または制限空域など)が、飛行中の危険追跡システム122などによって追跡される。
【0058】
404で、経路変更制御ユニット108は、飛行中の危険が航空機104の現在の飛行計画内に入っている(および/または未来に航空機104の現在の飛行計画内に入る)かどうかを判定する。任意選択で、パイロットなどの個人が、飛行中の危険が現在の飛行計画内に入っているどうかを判定してもよい。そうでない場合、この方法は、404から406に進み、そこで航空機は、現在の飛行計画に維持され、次にこの方法は400に戻る。
【0059】
しかしながら、飛行中の危険が、現在の飛行計画内に入っている(および/または未来に現在の飛行計画内に入る)場合、この方法は、404から408に進み、そこで経路変更制御ユニット108は、未来の時点(すなわち、現時点より後の時点)における航空機104の位置を予測する。例えば、経路変更制御ユニット108は、航空機の過去および現在の位置、進行方向、方向、および/または対気速度などを解析し、これに基づいて航空機の位置の予測を行うことによって未来の時点における航空機104の位置を予測してもよい。
【0060】
410で、経路変更制御ユニット108は、未来の時点における飛行中の危険の位置を予測する。例えば、経路変更制御ユニット108は、飛行中の危険の過去および現在の位置およびベクトルを解析し、これに基づいて飛行中の危険の位置の予測を行うことによって未来の時点における飛行中の危険の位置を予測してもよい。
【0061】
412で、経路変更制御ユニット108は、未来の時点における航空機104の予測位置および飛行中の危険の予測位置に基づいて、航空機104が未来の時点で飛行中の危険に近接する(例えば、所定の範囲に位置するおよび/または所定の範囲内にある)かどうかを判定する。航空機104が未来の時点で飛行中の危険に近接しない場合、この方法は、412から406に進み、次に400に戻る。
【0062】
しかしながら、航空機104が未来時点で飛行中の危険に近接する場合、この方法は、412から414に進み、そこで経路変更制御ユニット108は、1つ以上の解放地点を有する1つ以上の経路変更オプションを決定する。416で、経路変更制御ユニット108は、経路変更情報インジケータを含む経路変更オプションをモニター110に表示する。
【0063】
418で、飛行計画は、パイロットによって選択された経路変更オプションに基づいて適合(例えば、変更)される。420で、経路変更制御ユニット108は、航空機104がある場所に着陸したかどうかを判定する。そうである場合、この方法は422で終了する。航空機104がまだ着陸していない場合、この方法は400に戻る。
【0064】
飛行計画迂回予測システム100は、航空機104の現在位置、航空機104の予測未来位置(すなわち、未来の時点における位置)、飛行中の危険の現在位置、および飛行中の危険の予測未来位置(すなわち、未来の時点における位置)の解析に基づいて航空機104の1つ以上の経路変更オプションを生成する経路変更制御ユニット108を含む。
【0065】
図5は、本開示の例示的な実施形態による、航空機104の概略正面斜視図である。航空機104は、例えば2つのターボファンエンジン514を含み得る推進システム512を含む。任意選択で、推進システム512は、図示よりも多いエンジン514を含んでもよい。エンジン514は、航空機104の翼516によって保持される。他の実施形態では、エンジン514は、胴体518および/または尾部520によって保持されてもよい。尾部520はまた、水平安定板522および垂直安定板524を支持し得る。航空機104の胴体518は、例えば飛行コンピューター116(図1に示されている)を含むコックピット530を含み得る内部キャビンを画定する。さらに、飛行計画迂回予測システム100(図1に示されている)は、コックピット530内にあってもよい。
【0066】
航空機104は、図5に示されているもの以外のサイズ、形状、および構成とされてもよい。例えば、航空機104は、ヘリコプターなどの非固定翼航空機であってもよい。別の例として、航空機104は、無人航空機(UAV)であってもよい。
【0067】
図1図5を参照すると、本開示の実施形態は、コンピューティングデバイスによって大量のデータを迅速かつ効率的に解析することを可能にするシステムおよび方法を提供する。例えば、多数の航空機104が、空域106内を飛行するようにスケジュールされ得る。そのため、大量のデータが追跡および解析されている。本明細書で説明されているように、膨大な量のデータが、経路変更制御ユニット108によって効率的に編成および/または解析される。経路変更制御ユニット108は、航空機104の経路変更情報を迅速かつ効率的に出力および/または表示するために比較的短時間でデータを解析する。例えば、経路変更制御ユニット108は、未来の時点における航空機104の予測位置および飛行中の危険に基づいて1つ以上の航空機104の経路変更オプションを決定するために航空機104の現在位置および飛行中の危険をリアルタイムまたはほぼリアルタイムで解析する。人間は、そのような膨大な量のデータをそのような短時間で効率的に解析することはできない。そのため、本開示の実施形態は、従来のコンピューティングシステムよりも増大した効率的な機能と、膨大な量のデータを解析する人間よりも大幅に優れた性能とを提供する。要するに、本開示の実施形態は、人間が効率的、効果的、および正確に管理することができない数百万ではないにしても数千の計算および演算を解析するシステムおよび方法を提供する。
【0068】
本明細書で説明されているように、本開示の実施形態は、元の飛行計画から迂回した航空機の様々な飛行経路態様を正確に予測するためのシステムおよび方法を提供する。さらに、このシステムおよび方法は、飛行計画から迂回する前後にパイロットが、航空機が目的地でどれだけの燃料を保持しているかを予測できるようにする。さらに、このシステムおよび方法は、1つ以上の飛行経路迂回オプションを提供および表示する。
【0069】
さらに、本開示は、以下の条項による実施形態を含む。
【0070】
条項1.航空機(104)の現在位置、航空機(104)の予測未来位置、飛行中の危険の現在位置、および飛行中の危険の予測未来位置の解析に基づいて航空機(104)の1つ以上の経路変更オプション(214、216、218)を生成するように構成された経路変更制御ユニット(108)を含む飛行計画迂回予測システム(114)
を備える航空機管理システム(101)。
【0071】
条項2.飛行計画迂回予測システム(114)が、経路変更制御ユニット(108)と通信するモニター(110)をさらに備え、経路変更制御ユニット(108)が、1つ以上の経路変更オプション(214、216、218)をモニター(110)に表示するように構成された、条項1に記載の航空機管理システム(101)。
【0072】
条項3.経路変更制御ユニット(108)が、1つ以上の経路変更オプション(214、216、218)のうちの少なくとも1つの経路変更情報インジケータ(220)をモニター(110)に表示する、条項1または2に記載の航空機管理システム(101)。
【0073】
条項4.経路変更情報インジケータ(220)が、予測着陸重量(222)、予測燃料搭載量(FOB)(136、224)、到着時の予測残存燃料(226)、および予測推定到着時間(ETA)(228)のうちの1つ以上を含む、条項1から3のいずれか一項に記載の航空機管理システム(101)。
【0074】
条項5.飛行計画迂回予測システム(114)が、航空機(104)に搭載された、条項1から4のいずれか一項に記載の航空機管理システム(101)。
【0075】
条項6.航空機(104)の現在位置を追跡するように構成された追跡システム(118)をさらに備える、条項1から5のいずれか一項に記載の航空機管理システム(101)。
【0076】
条項7.航空機(104)の現在の飛行計画(204、208)を記憶する飛行計画データベース(120)をさらに備える、条項1から6のいずれか一項に記載の航空機管理システム(101)。
【0077】
条項8.飛行計画データベース(120)が、1つ以上の経路変更オプション(214、216、218)も記憶する、条項1から7のいずれか一項に記載の航空機管理システム(101)。
【0078】
条項9.飛行中の危険の現在位置を追跡するように構成された飛行中の危険追跡システム(122)をさらに備える、条項1から8のいずれか一項に記載の航空機管理システム(101)。
【0079】
条項10.飛行中の危険追跡システム(122)が、気象を追跡する気象追跡サブシステムを備え、飛行中の危険が、気象セル(200)を含む、条項1から9のいずれか一項に記載の航空機管理システム(101)。
【0080】
条項11.飛行中の危険追跡システム(122)が、乱気流を追跡する乱気流追跡サブシステムを備え、飛行中の危険が、乱気流を含む、条項1から10のいずれか一項に記載の航空機管理システム(101)。
【0081】
条項12.飛行中の危険追跡システム(122)が、制限空域(106)を追跡する制限空域(106)追跡サブシステムを備え、飛行中の危険が、制限空域(106)を含む、条項1から11のいずれか一項に記載の航空機管理システム(101)。
【0082】
条項13.経路変更制御ユニット(108)が、1つ以上の経路変更オプション(214、216、218)のために解放地点(212)を決定するように構成され、解放地点(212)が、航空機(104)が飛行中の危険から解放される位置である、条項1から12のいずれか一項に記載の航空機管理システム(101)。
【0083】
条項14.経路変更制御ユニット(108)が、航空機(104)の予測未来位置と飛行中の危険の予測未来位置とを比較することによって解放地点(212)を決定するように構成された、条項1から13のいずれか一項に記載の航空機管理システム(101)。
【0084】
条項15.1つ以上の経路変更オプション(214、216、218)が、目的地(206)における航空機(104)の1つ以上の飛行態様を含む、条項1から14のいずれか一項に記載の航空機管理システム(101)。
【0085】
条項16.1つ以上の飛行態様が、航空機(104)の残存燃料(136)および重量(138)のうちの1つ以上を含む、条項1から15のいずれか一項に記載の航空機管理システム(101)。
【0086】
条項17.経路変更制御ユニット(108)が、以前の航空機(104)の飛行計画(204、208)の解析に基づいて1つ以上の経路変更オプション(214、216、218)を生成するようにさらに構成された、条項1から16のいずれか一項に記載の航空機管理システム(101)。
【0087】
条項18.空域(106)内の航空機(104)の現在位置を決定するステップと、
空域(106)内の飛行中の危険の現在位置を決定するステップと、
飛行計画迂回予測システム(114)の経路変更制御ユニット(108)によって航空機(104)の予測未来位置を予測するステップと、
経路変更制御ユニット(108)によって飛行中の危険の予測未来位置を予測するステップと、
航空機(104)の現在位置、航空機(104)の予測未来位置、飛行中の危険の現在位置、および飛行中の危険の予測未来位置の解析に基づいて航空機(104)の1つ以上の経路変更オプション(214、216、218)を生成するステップと
を含む、航空機(104)管理方法。
【0088】
条項19.経路変更制御ユニット(108)と通信するモニター(110)に1つ以上の経路変更オプション(214、216、218)を表示するステップをさらに含む、条項18に記載の航空機(104)管理方法。
【0089】
条項20.表示するステップが、1つ以上の経路変更オプション(214、216、218)のうちの少なくとも1つの経路変更情報インジケータ(220)をモニター(110)に表示するステップを含む、条項18または19に記載の航空機(104)管理方法。
【0090】
条項21.経路変更情報インジケータ(220)が、予測着陸重量(138、222)、予測燃料搭載量(FOB)(136、224)、到着時の予測残存燃料(226)、および予測推定到着時間(ETA)(228)のうちの1つ以上を含む、条項18から20のいずれか一項に記載の航空機(104)管理方法。
【0091】
条項22.追跡システム(118)によって航空機(104)の現在位置を追跡するステップをさらに含む、条項18から21のいずれか一項に記載の航空機(104)管理方法。
【0092】
条項23.航空機(104)の現在の飛行計画(204、208)を飛行計画データベース(120)内に記憶するステップをさらに含む、条項18から22のいずれか一項に記載の航空機(104)管理方法。
【0093】
条項24.1つ以上の経路変更オプション(214、216、218)を飛行計画データベース(120)内に記憶するステップをさらに含む、条項18から23のいずれか一項に記載の航空機(104)管理方法。
【0094】
条項25.空域(106)内の飛行中の危険の現在位置を決定するステップが、飛行中の危険追跡システム(122)によって飛行中の危険の現在位置を追跡するステップを含む、条項18から24のいずれか一項に記載の航空機(104)管理方法。
【0095】
条項26.生成するステップが、1つ以上の経路変更オプション(214、216、218)のために解放地点(212)を決定するステップを含み、解放地点(212)が、航空機(104)が飛行中の危険から解放される位置である、条項18から25のいずれか一項に記載の航空機(104)管理方法。
【0096】
条項27.解放地点(212)を決定するステップが、航空機(104)の予測未来位置と飛行中の危険の予測未来位置とを比較するステップを含む、条項18から26のいずれか一項に記載の航空機(104)管理方法。
【0097】
条項28.生成するステップが、以前の航空機(104)の飛行計画(204、208)を解析するステップを含む、条項18から27のいずれか一項に記載の航空機(104)管理方法。
【0098】
本開示の実施形態を説明するために、最上、底、下方、中間、横、水平、垂直、および前方などの様々な空間的および方向的な用語が使用されている場合があるが、このような用語は、図面に示されている向きに関して使用されているに過ぎないことが理解される。この向きは、例えば上部が下部になり、その逆になり、水平方向が垂直方向になるように、反転、回転、そうでなければ変更され得る。
【0099】
本明細書で使用されるとき、タスクまたは動作を実行するように「構成」される構造、制限、または要素は、タスクまたは動作に対応する方法で特に構造的に形成、構築、または適合される。明確にし、誤解を避けるために、タスクまたは動作を実行するように修正され得るに過ぎない対象は、本明細書で使用されるとき、タスクまたは動作を実行するように「構成」されない。
【0100】
上記の説明は例示的であり、制限的ではないことを意図していることを理解されたい。例えば、上で説明した実施形態(および/またはその態様)は、互いに組み合わせて使用され得る。さらに、本開示の様々な実施形態の教示に特定の状況または材料を適合させるために、それらの範囲から逸脱することなく多くの修正が加えられ得る。本明細書で説明されている材料の寸法およびタイプは、本開示の様々な実施形態のパラメータを規定することを意図しているが、これらの実施形態は、決して限定的なものではなく、例示的な実施形態である。他の多くの実施形態は、上記の説明を検討することにより当業者に明らかになり得る。したがって、本開示の様々な実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲が権利を有する均等物の全範囲と共に、この特許請求の範囲を参照して決定されるべきである。添付の特許請求の範囲において、用語「含む(including)」および「その場合(in which)」は、それぞれの用語「含む(comprising)」および「その場合(wherein)」の平易な英語の同義語として使用される。さらに、用語「第1」、「第2」、および「第3」などは、標識として使用されているに過ぎず、それらの対象に数的要求を課すことを意図するものではない。さらに、以下の特許請求の範囲の限定は、ミーンズプラスファンクションの形式で書かれておらず、特許請求の範囲の限定が、さらなる構造を欠く機能の陳述が後に続く「するための手段(means for)」という語句を明示的に使用しない限り、かつ使用するまで、米国特許法第112条(f)に基づいて解釈されることを意図していない。
【0101】
本明細書は、最良の形態を含む、本開示の様々な実施形態を開示するために、また、当業者が、任意のデバイスまたはシステムの製造および使用ならびに任意の組み込み方法の実行を含めて、本開示の様々な実施形態を実施できるようにするために例を使用している。本開示の様々な実施形態の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者が思い付く他の例を含み得る。このような他の例は、これらの例が特許請求の範囲の文言と異ならない構造要素を有する場合、またはこれらの例が特許請求の範囲の文言と実質的に異ならない均等な構造要素を含む場合、特許請求の範囲内にあることを意図するものである。
【符号の説明】
【0102】
100、114 飛行計画迂回予測システム
101 航空機管理システム
102 飛行管理システム
104 航空機
106 空域
108 経路変更制御ユニット
110 モニター
112 通信デバイス
114 ハウジング
116 飛行コンピューター
118 追跡システム
120 飛行計画データベース
122 飛行中の危険追跡システム
124 通信デバイス
126 位置センサ
128 気象追跡サブシステム
130 乱気流追跡サブシステム
132 制限空域追跡サブシステム
134 通信デバイス
136 燃料
138 重量
200 気象セル
202 ベクトル
204 元の飛行計画
205 迂回地点
206 目的地
208 迂回飛行計画
210 現在位置インジケータ
212 解放地点
212a 解放地点
212b 解放地点
214 経路変更オプション
216 経路変更オプション
218 経路変更オプション
220 経路変更情報インジケータ
222 予測着陸重量
224 予測燃料搭載量(FOB)
226 到着時の予測残存燃料
228 予測推定到着時間(ETA)
229 ボックスまたは領域
300 未来位置インジケータ
302 時間セレクタ
304 第1の経路変更オプション
306 第2の経路変更オプション
512 推進システム
514 ターボファンエンジン
516 翼
518 胴体
520 尾部
522 水平安定板
524 垂直安定板
530 コックピット
図1
図2
図3
図4
図5