(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-24
(45)【発行日】2024-07-02
(54)【発明の名称】部品実装システム
(51)【国際特許分類】
H05K 13/08 20060101AFI20240625BHJP
H05K 13/04 20060101ALI20240625BHJP
【FI】
H05K13/08 Q
H05K13/08 D
H05K13/04 Z
(21)【出願番号】P 2020186005
(22)【出願日】2020-11-06
【審査請求日】2023-10-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000017
【氏名又は名称】弁理士法人アイテック国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 貴紘
(72)【発明者】
【氏名】横井 勇太
(72)【発明者】
【氏名】西田 賢志郎
【審査官】森林 宏和
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-175914(JP,A)
【文献】特開2008-103411(JP,A)
【文献】特開2014-110335(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/00 - 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上流側から搬入されてきた基板に対し、部品供給装置から供給される部品を採取部材によって採取して前記基板の目標実装位置に移動して該目標実装位置に実装するという部品実装動作を繰り返し実行し、前記基板に実装すべき全部品を実装し終わったならば下流側へ前記基板を搬出する部品実装機と、
複数の前記部品実装機を前記基板の搬送方向に沿って並べた実装ラインと、
実装ずれ原因特定機能がオンされると、複数の前記部品実装機の各々において撮像された第1~第4画像を原因特定用画像として保存する制御装置と、
を備え、
前記第1画像は、前記部品供給装置から前記採取部材によって採取された後の前記部品を、前記採取部材とは独立して前記部品実装機に備えられた第1カメラで下方から撮像して得られる画像であり、
前記第2画像は、前記第1カメラを通過した時点及び前記部品が前記基板上に到達した時点での前記採取部材に採取された状態の前記部品を、前記採取部材が移動するのに伴って移動する第2カメラで側方から撮像して得られる画像であり、
前記第3画像は、前記基板の前記目標実装位置に前記部品を実装した時点での前記基板に実装された前記部品を、前記採取部材が移動するのに伴って移動する第3カメラで上方から撮像して得られる画像であり、
前記第4画像は、隣合う2台の前記部品実装機の上流側から下流側に搬送される搬送直前の前記基板と搬送直後の前記基板を、前記2台の前記部品実装機のそれぞれの前記第3カメラで上方から撮像して得られる画像である、
部品実装システム。
【請求項2】
前記制御装置は、画像表示装置を備え、前記第1~第4画像を前記画像表示装置に一覧表示する、
請求項1に記載の部品実装システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の部品実装システムであって、
前記実装ラインの最下流に位置する前記部品実装機の下流側に配置され、前記基板に実装された各部品の実装ずれ検査を行う基板検査機
を備え、
前記制御装置は、前記基板検査機による実装ずれ検査の結果が不良だったならば、前記実装ずれ原因特定機能をオンに設定する、
部品実装システム。
【請求項4】
前記制御装置は、オペレータが操作可能な前記実装ずれ原因特定機能のオンオフ設定スイッチを備える、
請求項1~3のいずれか1項に記載の部品実装システム。
【請求項5】
前記制御装置は、前記第1~第4画像に基づいて予測される実装ずれの原因に対応する実装ずれ解消対策をオペレータに報知する、
請求項1~4のいずれか1項に記載の部品実装システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書では、部品実装システムを開示する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の部品実装システムとしては、複数の部品実装機を基板の搬送方向に沿って並べた実装ラインと、この実装ラインの最下流に位置する部品実装機の下流側に配置された基板検査機とを備えたものが提案されている。例えば、特許文献1には、基板検査機において実装不良が検出された基板上の実装箇所を対象ポイントとすると共に、部品実装機のうちその対象ポイントに対して作業を行うものを対象機とする。そして、対象機に搬入される後続基板の対象ポイントを、その対象ポイントに対する作業前後に撮像し、その画像に基づいて実装不良の原因を特定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、基板の対象ポイントを撮像した画像に基づいて実装不良の原因を特定するため、実装不良の原因が特定できないことがあった。例えば、テープフィーダから供給される部品をノズルに吸着したあと基板上に運ぶまでの間に部品認識用カメラが下方からその部品を撮像し、撮像された画像から部品の姿勢を認識する。その部品認識用カメラのレンズにゴミなどの異物が付着している場合には、部品の姿勢を誤って認識してそれが実装不良の原因になることがある。こうした原因は、基板の対象ポイントを撮像した画像から特定することはできない。
【0005】
本開示はこのような課題を解決するためになされたものであり、部品の実装ずれの原因を特定しやすくすることを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の部品実装システムは、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本開示の部品実装システムは、
上流側から搬入されてきた基板に対し、部品供給装置から供給される部品を採取部材によって採取して前記基板の目標実装位置に移動して該目標実装位置に実装するという部品実装動作を繰り返し実行し、前記基板に実装すべき全部品を実装し終わったならば下流側へ前記基板を搬出する部品実装機と、
複数の前記部品実装機を前記基板の搬送方向に沿って並べた実装ラインと、
実装ずれ原因特定機能がオンされると、複数の前記部品実装機の各々において撮像された第1~第4画像を原因特定用画像として保存する制御装置と、
を備え、
前記第1画像は、前記部品供給装置から前記採取部材によって採取された後の前記部品を、前記採取部材とは独立して前記部品実装機に備えられた第1カメラで下方から撮像して得られる画像であり、
前記第2画像は、前記第1カメラを通過した時点及び前記部品が前記基板上に到達した時点での前記採取部材に採取された状態の前記部品を、前記採取部材が移動するのに伴って移動する第2カメラで側方から撮像して得られる画像であり、
前記第3画像は、前記基板の前記目標実装位置に前記部品を実装した時点での前記基板に実装された前記部品を、前記採取部材が移動するのに伴って移動する第3カメラで上方から撮像して得られる画像であり、
前記第4画像は、隣合う2台の前記部品実装機の上流側から下流側に搬送される搬送直前の前記基板と搬送直後の前記基板を、前記2台の前記部品実装機のそれぞれの前記第3カメラで上方から撮像して得られる画像である、
ものである。
【0008】
本開示の部品実装システムでは、制御装置は、実装ずれ原因特定機能がオンされると、複数の部品実装機の各々において撮像された第1~第4画像を原因特定用画像として保存する。第1画像は、例えば部品の位置を補正するために用いられるため、第1画像が不適切な場合には実装ずれの原因となる。第2画像は、部品が第1カメラを通過した時点と基板上に到達した時点の2つの画像であるため、その2つの画像を比べれば、採取部材に採取された状態の部品が第1カメラから基板まで移動する間でずれたか否かを判定でき、実装ずれの原因を特定できる。第3画像は、基板の目標実装位置に実装された部品の画像であるため、部品が基板の目標実装位置に正しく実装されたか否かを判定でき、実装ずれの原因を特定できる。第4画像は、基板搬送過程の前後の画像であるため、その2つの画像を比べれば、部品が基板搬送過程の前後でずれたか否かを判定でき、実装ずれの原因を特定できる。第1~第4画像は制御装置によって保存される。そのため、第1~第4画像を利用して部品の実装ずれの原因を特定することができる。
【0009】
なお、部品の実装ずれの原因の特定は、制御装置が行うようにしてもよいし、オペレータが行うようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図3】ヘッドユニット50の構成の概略を示す構成図。
【
図4】部品実装システム1の電気的な接続関係を示すブロック図。
【
図5】通常の部品実装ルーチンの一例を示すフローチャート。
【
図6】実装ずれ原因特定機能オン時の部品実装ルーチンの一例を示すフローチャート。
【
図7】実装ずれ原因特定ルーチンの一例を示すフローチャート。
【
図8】ディスプレイ118に表示される画面の説明図。
【
図9】位置補正用画像が異常な画像だった場合の一例を示す説明図。
【
図10】移動前後画像が異常な画像だった場合の一例を示す説明図。
【
図11】実装完了画像が異常な画像だった場合の一例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本開示の発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本実施形態の部品実装システム1の概略を示す構成図、
図2は部品実装機10の外観斜視図、
図3はヘッドユニット50の構成の概略を示す構成図、
図4は部品実装システム1の電気的な接続関係を示すブロック図である。なお、本実施形態において、左右方向(X軸)、前後方向(Y軸)及び上下方向(Z軸)は、
図1,2に示した通りとする。
【0012】
部品実装システム1は、
図1に示すように、印刷機2と、印刷検査機3と、実装ライン4と、外観検査装置5と、システム全体を管理する管理装置110と、を備える。
【0013】
印刷機2は、基板S上にはんだを印刷して回路パターンを形成する。印刷検査機3は、印刷機2で印刷されたはんだの状態を検査する。実装ライン4は、
図1に示すように、基板Sの搬送方向(X軸方向)に沿って配置された複数(ここでは5台)の部品実装機10を有する。
【0014】
部品実装機10は、
図2に示すように、部品供給装置20と、基板搬送装置30と、移動装置40と、ヘッドユニット50と、パーツカメラ90と、マークカメラ92と、ノズルストッカ94と、制御装置100とを備える。部品供給装置20は、例えばテープに部品Pを所定間隔で収容したリール22を備えたテープフィーダであり、図示しないモータの駆動によりリール22からテープを引き出して部品Pを供給位置に供給する。基板搬送装置30は、例えば前後方向(Y軸方向)に間隔を空けて設けられ左右方向に架け渡された1対のコンベアベルト32を備え、図示しないモータの駆動によりコンベアベルト32を駆動することにより基板Sを
図1の左から右へと搬送する。移動装置40は、Y軸方向に沿って設けられたガイドレール46と、ガイドレール46に沿って移動するY軸スライダ48と、Y軸スライダ48にX軸方向に沿って設けられたガイドレール42と、ガイドレール42に沿って移動するX軸スライダ44とを備える。X軸スライダ44には、ヘッドユニット50が取り付けられている。移動装置40は、X軸スライダ44とY軸スライダ48とを移動させることにより、ヘッドユニット50をXY方向に移動させる。
【0015】
ヘッドユニット50は、
図3に示すように、ロータリヘッド54と、R軸アクチュエータ56と、Q軸アクチュエータ59(
図4参照)と、Z軸アクチュエータ60と、側面カメラ70とを備える。
【0016】
ロータリヘッド54は、複数のノズル80が同一円周上に複数取り付けられるものであり、回転軸と同軸の円周上にノズル80を保持するノズルホルダ52が所定角度間隔で複数配置されている。例えば、ロータリヘッド54は、ノズルホルダ52が30度間隔で配置されて計12個のノズル80が取り付けられるように構成されたり、ノズルホルダ52が45度間隔で配置されて計8個のノズル80が取り付けられるように構成されている。ノズルホルダ52は、Z軸方向に延伸された中空円筒部材として構成されている。このノズルホルダ52には、上端部52aにノズルホルダ52の軸部よりも大きな径の円板が形成されており、上端部52aよりも下方の所定位置に軸部よりも大きな径のフランジ部52bが形成されている。フランジ部52bの下方の円環面と、ロータリヘッド54の上面に形成された図示しない窪みとの間には、スプリング(コイルスプリング)55が配置されている。このため、スプリング55は、ロータリヘッド54の上面の窪みをスプリング受けとしてノズルホルダ52(フランジ部52b)を上方に付勢する。ロータリヘッド54の下面中央には、光を反射可能な円筒状の反射体54aが取り付けられている。
【0017】
R軸アクチュエータ56は、ロータリヘッド54に接続される回転軸57と、回転軸57に接続された駆動モータ58とを備え、駆動モータ58の駆動により、ロータリヘッド54を回転させる。R軸アクチュエータ56は、駆動モータ58を所定角度(例えば45度)ずつ駆動させることにより、ロータリヘッド54に取り付けられた各ノズル80を周方向に所定角度ずつ旋回移動させる。
【0018】
Q軸アクチュエータ59は、図示は省略するが、各ノズルホルダ52の円筒外周に設けられたギヤに噛み合わされた駆動ギヤと、駆動ギヤの回転軸に接続された駆動モータとを備え、各ノズルホルダ52を軸回り(Q方向)に回転させる。これにより、各ノズルホルダ52に取り付けられている各ノズル80も、それぞれ軸回りに回転可能となる。
【0019】
Z軸アクチュエータ60は、Z軸方向に延伸しボールネジナット62を移動させるネジ軸64と、ボールネジナット62に固定されたZ軸スライダ66と、ネジ軸64に接続された駆動モータ68とを備える送りネジ機構として構成されている。このZ軸アクチュエータ60は、駆動モータ68を回転駆動することにより、Z軸スライダ66をZ軸方向に移動させる。Z軸スライダ66には、ロータリヘッド54側に張り出して、実装位置を含む所定範囲に位置するノズルホルダ52の上端部52aに当接可能な略L字状のレバー部67が形成されている。このため、Z軸スライダ66のZ軸方向の移動に伴ってレバー部67がZ軸方向に移動すると、所定範囲内に位置するノズルホルダ52(ノズル80)をZ軸方向に移動させることができる。
【0020】
側面カメラ70は、ヘッドユニット50の下面に設けられている。そのため、側面カメラ70は、XY方向に移動可能なヘッドユニット50(ノズル80を含む)が移動するのに伴って移動する。側面カメラ70は、ヘッドユニット50の下部に設けられCCDやCMOS等の撮像素子72aを内蔵するカメラ本体72と、撮像素子72aに画像を結像させる光学系74とを備える。光学系74は、ロータリヘッド54の反射体54aに向けて光を発光するLEDなどの発光体が複数設けられている。光学系74は、その内部に、外部から入射した光を屈折させて撮像素子72aに導くミラーを備える。側面カメラ70は、ロータリヘッド54の複数のノズル配置位置のうち所定位置にあるノズル80やノズル80に吸着された部品Pの側面を撮像可能である。
【0021】
パーツカメラ90は、
図2に示すように、部品供給装置20と基板搬送装置30との間に配置されている。パーツカメラ90は、XY方向に移動可能なヘッドユニット50とは独立して、部品実装機10の基台上に固定されている。パーツカメラ90は、その上方が撮像範囲であり、ノズル80に保持(吸着)された部品Pなどの対象物を下方から撮像して撮像画像を生成する。
【0022】
マークカメラ92は、X軸スライダ44の下面に設けられている。そのため、マークカメラ92は、XY方向に移動可能なヘッドユニット50が移動するのに伴って移動する。マークカメラ92は、対象物を上方から撮像して撮像画像を生成する。マークカメラ92の対象物としては、部品供給装置20のテープフィーダから供給された部品Pや基板Sに付されたマーク、基板Sに実装された部品Pなどが挙げられる。
【0023】
ノズルストッカ94は、複数のノズル80を各収容部に収容可能に構成されている。ノズルストッカ94にストックされているノズル80は、ヘッドユニット50のノズルホルダ52に自動で交換可能である。また、作業者は、部品実装機10の作動停止中に、ノズルストッカ94内にストックされているノズル80のうち、実装処理に不要な種類のノズル80を取り出し、実装処理に必要な種類のノズル80を収容することができる。
【0024】
制御装置100は、
図4に示すように、CPU101を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU101の他に、ROM102、ストレージ(HDDやSSDなど)103、RAM104、入出力インタフェース105などを備える。これらは、バス106を介して接続されている。制御装置100は、側面カメラ70やパーツカメラ90、マークカメラ92からの画像信号などを入出力インタフェース105を介して入力する。なお、X軸スライダ44,Y軸スライダ48,Z軸アクチュエータ60,R軸アクチュエータ56およびQ軸アクチュエータ59には、それぞれ図示しない位置センサが装備されており、制御装置100はそれらの位置センサからの位置情報も入力する。また、制御装置100は、部品供給装置20や基板搬送装置30、X軸スライダ44を移動させるX軸アクチュエータ45、Y軸スライダ48を移動させるY軸アクチュエータ49、Z軸アクチュエータ60(駆動モータ68)、Q軸アクチュエータ59(駆動モータ)、R軸アクチュエータ56(駆動モータ58)への駆動信号などを入出力インタフェース105を介して出力する。
【0025】
外観検査装置5は、実装ライン4の最下流に位置する部品実装機10の下流側に配置されている。外観検査装置5は、図示しないカメラで最下流の部品実装機10から搬送されてきた基板Sを上方から撮像し、撮像した画像に基づき基板S上の部品Pのそれぞれにつき、実際の実装位置と予め定めた目標実装位置とのずれ量が外観検査許容範囲に収まっているか否かを判定する。外観検査装置5は、ずれ量が外観検査許容範囲に収まっていれば検査良好である旨を管理装置110へ出力し、ずれ量が外観検査許容範囲に収まっていなければ検査不良である旨を管理装置110へ出力する。
【0026】
管理装置110は、例えば、汎用のコンピュータである。管理装置110は、
図4に示すように、CPU111やROM112、基板Sの生産ジョブなどを記憶するストレージ113、RAM114、入出力インタフェース115などを備える。これらは、バス116を介して接続されている。管理装置110は、マウスやキーボード等の入力デバイス117から入力信号が入出力インタフェース115を介して入力される。入力デバイス117には、実装ずれ原因特定機能のオンオフを設定するスイッチ117aが付いている。このスイッチ117aはオペレータによって操作される。また、管理装置110は、ディスプレイ118への画像信号を入出力インタフェース115を介して出力する。更に、管理装置110は、実装ライン4に含まれるすべての部品実装機10の制御装置100や外観検査装置5と通信可能に接続されている。ここで、基板Sの生産ジョブは、部品実装機10においてどの部品Pをどの順番で基板Sへ実装するか、また、そのように部品Pを実装した基板Sを何枚作製するかなどを定めたデータである。この生産ジョブは、作業者により予め入力され、生産を開始する際に管理装置110から部品実装機10へ送信される。
【0027】
次に、こうして構成された部品実装システム1の部品実装機10の動作について説明する。
図5は、通常の部品実装ルーチンの一例を示すフローチャートである。通常の部品実装ルーチンは、実装ずれ原因特定機能のオン信号(後述)を管理装置110から入力していない場合の部品実装ルーチンである。通常の部品実装ルーチンは、部品実装機10の制御装置100のROM102に記憶されており、部品実装機10に基板Sが搬送されてくると開始される。本ルーチンが開始されると、制御装置100のCPU101は、まず、基板搬送装置30により基板Sを所定位置まで搬入して保持させる(S100)。続いて、CPU101は、移動装置40により部品供給装置20の上方にヘッドユニット50を移動させる(S110)。続いて、CPU101は、部品供給装置20に部品Pを供給位置へ送り出させると共に、供給位置に配置された部品Pの直上にノズル80を移動させ、そのノズル80に部品Pを負圧を利用して吸着させる(S120)。この吸着作業は、ヘッドユニット50に保持された複数のノズル80のうちの必要なノズル80に対して順次行われる。続いて、CPU101は、移動装置40によりヘッドユニット50をパーツカメラ90の上方に移動させる(S130)。続いて、CPU101は、ノズル80に吸着させた部品Pをパーツカメラ90に撮像させる(S140)。これにより、部品供給装置20からノズル80によって吸着された後の部品Pを、パーツカメラ90で下方から撮像した画像(位置補正用画像)が得られる。この撮像作業は、ヘッドユニット50に保持された複数のノズル80に吸着されている部品Pのそれぞれに対して行われる。続いて、CPU101は、部品Pごとにパーツカメラ90で撮像された画像を処理してその部品Pの位置を認識し、吸着時の部品Pのずれを求め、そのずれが解消されるように当該部品Pの目標実装位置やノズル80の軸周りの角度などを補正する(S150)。続いて、CPU101は、移動装置40によりヘッドユニット50を基板Sの上方へ移動させる(S160)。続いて、CPU101は、部品Pを補正後の目標実装位置に実装させる(S170)。この実装作業は、ヘッドユニット50に保持された複数のノズル80に吸着されている部品Pのそれぞれに対して行われる。続いて、CPU101は、ヘッドユニット50に保持された複数のノズル80に吸着されていた部品Pをすべて実装させたあと、更に基板Sへ実装すべき部品Pが残っているか否かを判定し(S180)、残っているならば、再びS110に戻る。一方、S180で基板Sへ実装すべき部品Pが残っていなければ、CPU101は、基板搬送装置30による基板Sの保持を解除して機外へ搬出させる処理を行い(S190)、本ルーチンを終了する。
【0028】
次に、オペレータが管理装置110の入力デバイス117に付いている実装ずれ原因特定機能のスイッチ117aをオンに設定した場合の管理装置110の動作について説明する。この実装ずれ原因特定機能がオンに設定されると、管理装置110は各部品実装機10に対して実装ずれ原因特定機能のオン信号を出力する。
【0029】
次に、このオン信号を管理装置110から入力した部品実装機10が実行する部品実装ルーチンについて説明する。
図6は、実装ずれ原因特定機能オン時の部品実装ルーチンの一例を示すフローチャートである。この部品実装ルーチンも、部品実装機10の制御装置100のROM102に記憶されており、部品実装機10に基板Sが搬送されてくると開始される。なお、
図6のフローチャートは、
図5のフローチャートにS102,S142,S152,S162,S182を加えたものである。本ルーチンが開始されると、制御装置100のCPU101は、まず、基板搬送装置30により基板Sを所定位置まで搬入して保持させる(S100)。続いて、CPU101は、搬入直後の基板Sをマークカメラ92に上方から撮像させてその画像を取得し、搬送後画像としてストレージ103に保存する(S102)。その後、CPU101は、S110~S140の処理を実行し、S140で取得した位置補正用画像をストレージ103に保存する(S142)。ここでは、ヘッドユニット50に保持された複数のノズル80に吸着されている部品Pのそれぞれの位置補正用画像を保存する。続いて、CPU101は、S150の画像処理を実行した後、パーツカメラ90を通過した時点で側面カメラ70に側方から部品Pを撮像させてその画像を取得し、移動前画像としてストレージ103に保存する(S152)。この作業は、ヘッドユニット50に保持された複数のノズル80に吸着されている部品Pのそれぞに対して行われる。続いて、CPU101は、ヘッドユニット50を基板Sの上方へ移動させ(S160)、移動後の部品Pを側面カメラ70に側方から撮像させてその画像を取得し、移動後画像としてストレージ103に保存すると共に(S162)、部品Pを補正後の目標実装位置に実装させる(S170)。この作業は、ヘッドユニット50に保持された複数のノズル80に吸着されている部品Pのそれぞれに対して行われる。続いて、CPU101は、ヘッドユニット50に保持された複数のノズル80に吸着されていた部品Pをすべて実装させたあと、更に基板Sへ実装すべき部品Pが残っているか否かを判定し(S180)、残っているならば、再びS110に戻る。一方、S180で基板Sへ実装すべき部品Pが残っていなければ、実装完了後(搬出直前)の基板Sをマークカメラ92に上方から撮像させてその画像を取得し、搬送前画像としてストレージ103に保存する(S182)。搬送前画像は、実装完了画像でもある。その後、CPU101は、基板搬送装置30による基板Sの保持を解除して機外へ搬出させる処理を行い(S190)、本ルーチンを終了する。
【0030】
次に、管理装置110のCPU111が実行する実装ずれ原因特定ルーチンについて説明する。
図7は、実装ずれ原因特定ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、管理装置110のROM112に記憶されており、外観検査装置5から管理装置110へ検査結果が入力されると開始される。本ルーチンが開始されると、管理装置110のCPU111は、まず、外観検査でずれが検出されたか否か、つまり外観検査装置5から入力した結果が検査不良だったか否かを判定し(S200)、外観検査でずれが検出されていなければ、本ルーチンを終了する。なお、外観検査でずれが検出されていなければ、CPU111は実装ずれ原因特定機能をオンからオフに自動的に切り替えたあと、本ルーチンを終了してもよい。一方、S200でずれが検出されたならば、CPU111は、外観検査装置5の検査対象となった基板Sを処理したときの各種画像を各部品実装機10から取得してストレージ113に保存する(S210)。各種画像とは、各部品実装機10が
図6の部品実装ルーチンのS102で保存した搬送後画像と、S142で保存した位置補正用画像と、S152で保存した移動前画像と、S162で保存した移動後画像と、S182で保存した搬送前画像である。各種画像は、部品実装機10ごとに対応づけて原因特定用画像として保存される。
【0031】
実装ライン4の上流側からk番目の部品実装機10に対応づけて保存される原因特定用画像は、k番目の部品実装機10が実装した複数の部品Pのそれぞれの位置補正用画像と、k番目の部品実装機10が実装した複数の部品Pのそれぞれの移動前及び移動後画像と、k番目の部品実装機10の搬送前画像(=実装完了画像)と、(k+1)番目の部品実装機10の搬送後画像である。kは1以上n以下の整数であり、nは実装ライン4に並べられた部品実装機10の台数(ここでは5)である。kがnのときには(k+1)番目の部品実装機10は存在しないため、n番目の部品実装機10に対応する搬送後画像は存在しない。
【0032】
図7に戻り、CPU111は、これらの原因特定用画像をディスプレイ118に表示する(S220)。その後、CPU111は、外観検査装置5で検査不良になった原因(実装ずれ原因)が特定されたか否かを判定する(S230)。ここでは、オペレータがディスプレイ118に表示された各種画像に基づいて実装ずれ原因の特定を行う。実装ずれ原因としては、位置補正用画像の不適切さ、ヘッドユニット移動中の部品Pのずれ、実装時の部品Pのずれ、基板搬送過程での部品Pのずれが挙げられる。オペレータは、原因特定用画像を利用して実装ずれ原因を特定できた場合には、その実装ずれ原因を管理装置110に入力する。CPU111は、オペレータによって実装ずれ原因が管理装置110に入力されるとその実装ずれ原因を解消するための対策をディスプレイ118に表示し(S230)、本ルーチンを終了する。オペレータは、表示された対策を実行したあと再び生産を開始し、実装ずれが解消されたか否かを確認する。そして、実装ずれが解消されたならば、オペレータは実装ずれ原因特定機能のスイッチ117aをオフにする。
【0033】
実装ずれ原因を解消するための対策としては、以下のものが挙げられる。位置補正用画像の不適切さが原因だった場合、その対策としては、その部品Pの形状データが適切だったか否かの確認作業やパーツカメラ90のレンズにごみなどの異物の付着があったか否かの確認作業等が挙げられる。形状データが不適切だったならば適切なものに変更し、レンズに異物の付着があったならばその異物を取り除く。ヘッドユニット移動中の部品Pのずれが原因だった場合、その対策としては、その部品Pの可搬重量に適したノズル80を使用したか否かの確認作業やヘッドユニット50の移動速度が妥当だったか否かの確認作業等が挙げられる。ノズル80が不適切だったならば適切なものに変更し、移動速度が妥当でなかったならば妥当な速度に変更する。実装時の部品Pのずれが原因だった場合、その対策としては、ノズル80に部品Pがずれて吸着されていたためにその部品Pが隣接部品と接触した可能性の確認作業や部品Pの厚さが適切でなく押し込み過剰(又は押し込み不足)だった可能性の確認作業等が挙げられる。部品Pが隣接部品と接触していたならばノズルPの軌道を変える等の処置を行い、押し込み過剰(又は不足)だったならば押し込み量が適切になるように変更する。基板搬送過程での部品Pのずれが原因だった場合、部品実装機10の間のコンベアレールに汚れがあったか否かの確認作業や基板S上のはんだ量が不足していたか否かの確認作業等が挙げられる。コンベアレールに汚れがあったならばその汚れを取り除き、はんだ量が不足していたならばはんだ量が適量になるようにする。
【0034】
図8に、S220でディスプレイ118に表示される画面の一例を示す。この画面では、部品実装機10ごとに各種画像が一覧表示されていて、タブにより部品実装機10を選択することができる。ここでは、実装ライン4の上流側から2番目の部品実装機10に対応づけられた各種画像が一覧表示されている場合を例に挙げて説明する。2番目の部品実装機10は、基板S上に部品P1~P4を実装するものとする。
【0035】
位置補正用画像は、部品P1~P4のそれぞれに対応づけて表示される。位置補正用画像は、部品吸着時のずれを認識し、そのずれが解消されるように目標実装位置を補正したりノズル80の軸周りの角度を調整したりするのに用いられる。
図8に示した位置補正用画像は、いずれも異物の写り込みや不鮮明な部分のない正常な画像である。
【0036】
移動前後画像は、部品P1~P4のそれぞれに対応づけて表示される。このうちの移動前画像は、パーツカメラ90を通過した時点で撮像した画像であり、移動後画像は、ヘッドユニット50が基板S上に移動した時点で撮像した画像である。通常、ノズル80に吸着された部品Pを側面カメラ70で撮像した画像は、部品吸着時の傾き検査に用いられるが、移動前後画像は、パーツカメラ90を通過した時点(位置補正用画像を取得した時点)からヘッドユニット50が基板S上に移動するまでの間に部品Pのずれが発生したか否かを検査するのに用いられる。
図8に示した部品P1~P4は、移動前画像と移動後画像との間で有意な差が見られないことから、パーツカメラ90を通過した時点から基板S上に移動するまでの間に部品Pのずれは発生しなかったと判定される。
【0037】
実装完了画像は、実装が完了した各部品Pが正しい位置に実装されたか否かの確認や実装した部品Pの周辺の部品Pにずれがないかどうかの確認をするために用いられる。
図8に示した部品P1~P4は、いずれも正しい位置に実装されたことを示している。
【0038】
搬送前後画像は、部品P1~P4の実装が完了した基板Sが上流側から2番目の部品実装機10から3番目の部品実装機10へ搬送される過程の前の画像と後の画像とがセットになったものである。搬送前後画像は、基板Sに実装されている部品P1~P4が搬送過程でずれたか否かを確認するのに用いられる。
図8では、搬送前画像は部品P1~P4が正しい位置に実装されているのに対し、搬送後画像は部品P4が正しい位置からずれている。そのため、部品P4は上流側から2番目の部品実装機10から3番目の部品実装機へ基板Sを搬送する過程でずれが生じたと判定される。なお、搬送過程でずれたか否かの判定対象の部品は、2番目の部品実装機10で実装された部品だけとしてよいし、それよりも上流側(ここでは1番目)の部品実装機10で実装された部品を含めてもよい。
【0039】
図9に、位置補正用画像が不適切だった場合の一例を示す。この画像では、ノズル80に吸着された部品P1の縁に異物Dが被って写っている。このような異物Dが付いていると、部品P1の中心を正しく求めることができず、適切に位置補正を行うことができない。
図10に、移動前後画像が異常だった場合の一例を示す。
図10では、移動前画像におけるノズル80に対する部品P1の位置から、移動後画像におけるノズル80に対する部品P1の位置がずれている。そのため、ヘッドユニット移動中に部品Pのずれが発生したことがわかる。このようなずれが発生していると、せっかく求めた補正後の目標実装位置が妥当でなくなる。
図11に、実装完了画像が異常だった場合の一例を示す。
図11では、部品P2の位置が許容範囲を超えてずれている。
【0040】
ここで、本実施形態の部品実装システム1の構成要素と本開示の部品実装システムの構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の部品実装機10が本開示の部品実装機に相当し、実装ライン4が実装ラインに相当し、管理装置110が制御装置に相当する。また、パーツカメラ90が第1カメラに相当し、側面カメラ70が第2カメラに相当し、マークカメラ92が第3カメラに相当する。更に、位置補正用画像が第1画像に相当し、移動前後画像が第2画像に相当し、実装完了画像が第3画像に相当し、搬送前後画像が第4画像に相当する。加えて、ディスプレイ118が画像表示装置に相当し、外観検査装置5が基板検査機に相当する。
【0041】
以上説明した本実施形態では、管理装置110は、実装ずれ原因特定機能がオンされると、複数の部品実装機10の各々において撮像された各種画像を原因特定用画像として保存する。位置補正用画像は、部品Pの位置を補正するために用いられるため、この画像が不適切な場合には実装ずれの原因となる。移動前後画像は、ノズル80に吸着された部品Pがパーツカメラ90から基板Sまで移動する間にずれたか否かを判定でき、実装ずれの原因を特定できる。実装完了画像は、部品Pが基板Sの目標実装位置に正しく実装されたか否かを判定でき、実装ずれの原因を特定できる。搬送前後画像は、基板搬送過程の前後の画像であるため、その2つの画像を比べれば、部品Pが基板搬送過程の前後でずれたか否かを判定でき、実装ずれの原因を特定できる。これらの画像は管理装置110によって保存される。そのため、これらの画像を利用して部品Pの実装ずれの原因を特定することができる。
【0042】
また、管理装置110は、部品実装機10ごとに位置補正用画像、移動前後画像、実装完了画像及び搬送前後画像をディスプレイ118に一覧表示する。そのため、オペレータはこれらの画像を見ながら部品Pの実装ずれの原因がどこにあるかを比較的迅速に特定することができる。
【0043】
更に、管理装置110は、入力デバイス117に、オペレータが操作可能な実装ずれ原因特定機能のオンオフを設定可能なスイッチ117aを備えている。そのため、オペレータは任意のタイミングで実装ずれ原因特定機能を利用することができる。
【0044】
更にまた、管理装置110は、位置補正用画像、移動前後画像、実装完了画像及び搬送前後画像に基づいて予測される実装ずれの原因に対応する実装ずれ解消対策を、ディスプレイ118に表示する。そのため、オペレータは実装ずれ解消対策を迅速に実行することができる。
【0045】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0046】
上述した実施形態では、オペレータがスイッチ117aを用いて実装ずれ原因特定機能のオンオフを設定できるようにしたが、特にこれに限定されるものではない。例えば、管理装置110は、外観検査装置5の結果が検査不良だった場合に実装ずれ原因特定機能をオンに設定し、検査良好だった場合にオフに設定するようにしてもよい。こうすれば、検査良好の場合には通常の部品実装ルーチンが実行されるためタクトロスがない。
【0047】
上述した実施形態では、オペレータが位置補正用画像、移動前後画像、実装完了画像及び搬送前後画像に基づいて実装ずれの原因を特定したが、特にこれに限定されるものではない。例えば、オペレータの代わりに、管理装置110のCPU111が位置補正用画像、移動前後画像、実装完了画像及び搬送前後画像に基づいて実装ずれの原因を特定してもよい。例えば、位置補正用画像については、画像から部品Pの輪郭を取りだしてその輪郭が部品Pの設計上の輪郭と一致するか否かによってその位置補正用画像が適切か否かを判定してもよい。移動前後画像については、移動前画像と移動後画像との差分を求め、その差分が許容範囲か否かによって移動時にずれが発生したか否かを判定してもよい。搬送前後画像についても同様である。実装完了画像については、各部品の実装位置が目標実装位置の許容範囲に収まっているか否かによって実装時にずれが発生した否かを判定してもよい。
【0048】
上述した実施形態において、外観検査装置5は、搬入直後の基板Sを上方からカメラで撮像して搬送後画像として保存してもよい。この搬送後画像は、実装ライン4の最下流の部品実装機10における搬送前後画像の搬送後画像として利用することができる。こうすれば、最下流の部品実装機10から外観検査装置5への搬送過程で基板S上の部品Pにずれが発生したか否かを判定することができる。
【0049】
本開示の部品実装システムは、以下のように構成してもよい。
【0050】
本開示の部品実装システムにおいて、前記制御装置は、画像表示装置を備え、前記第1~第4画像を前記画像表示装置に一覧表示してもよい。こうすれば、第1~第4画像が一覧表示されるため、オペレータはその第1~第4画像を見ながら部品の実装ずれの原因がどこにあるかを比較的迅速に特定することができる。この場合、部品実装機ごとに第1~第4画像を画像表示装置に一覧表示してもよい。
【0051】
本開示の部品実装システムは、前記実装ラインの最下流に位置する前記部品実装機の下流側に配置され、前記基板に実装された各部品の実装ずれ検査を行う基板検査機を備えていてもよく、前記制御装置は、前記基板検査機による実装ずれ検査の結果が不良だったならば、前記実装ずれ原因特定機能をオンに設定してもよい。こうすれば、部品の実装ずれが発生したときに第1~第4画像を保存するため、第1~第4画像を無駄に保存することがない。
【0052】
本開示の部品実装システムにおいて、前記制御装置は、オペレータが操作可能な前記実装ずれ原因特定機能のオンオフ設定スイッチを備えていてもよい。こうすれば、オペレータは任意のタイミングで実装ずれ原因特定機能を利用することができる。
【0053】
本開示の部品実装システムにおいて、前記制御装置は、前記第1~第4画像に基づいて予測される実装ずれの原因に対応する実装ずれ解消対策をオペレータに報知してもよい。こうすれば、オペレータは実装ずれ解消対策を迅速に実行することができる。
【符号の説明】
【0054】
1 部品実装システム、2 印刷機、3 印刷検査機、4 実装ライン、5 外観検査装置、10 部品実装機、20 部品供給装置、22 リール、30 基板搬送装置、32 コンベアベルト、40 移動装置、42 ガイドレール、44 X軸スライダ、45 X軸アクチュエータ、46 ガイドレール、48 Y軸スライダ、49 Y軸アクチュエータ、50 ヘッドユニット、52 ノズルホルダ、52a 上端部、52b フランジ部、54 ロータリヘッド、54a 反射体、55 スプリング、56 R軸アクチュエータ、57 回転軸、58 駆動モータ、59 Q軸アクチュエータ、60 Z軸アクチュエータ、62 ボールネジナット、64 ネジ軸、66 Z軸スライダ、67 レバー部、68 駆動モータ、70 側面カメラ、72 カメラ本体、72a 撮像素子、74 光学系、80 ノズル、90 パーツカメラ、92 マークカメラ、94 ノズルストッカ、100 制御装置、101 CPU、102 ROM、103 ストレージ、104 RAM、105 入出力インタフェース、106 バス、110 管理装置、111 CPU、112 ROM、113 ストレージ、114 RAM、115 入出力インタフェース、116 バス、117 入力デバイス、117a スイッチ、118 ディスプレイ、P,P1~P4 部品。