(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-24
(45)【発行日】2024-07-02
(54)【発明の名称】取り外し可能なコネクタケーブル構成を有するギャング型同軸コネクタアセンブリ
(51)【国際特許分類】
H01R 24/38 20110101AFI20240625BHJP
H01R 13/639 20060101ALI20240625BHJP
【FI】
H01R24/38
H01R13/639 Z
(21)【出願番号】P 2022551032
(86)(22)【出願日】2021-10-06
(86)【国際出願番号】 US2021053707
(87)【国際公開番号】W WO2022119632
(87)【国際公開日】2022-06-09
【審査請求日】2022-08-24
(32)【優先日】2020-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519407091
【氏名又は名称】コムスコープ テクノロジーズ リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー ディー.ペインター
【審査官】▲高▼橋 杏子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0312394(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0175520(US,A1)
【文献】特開平04-132178(JP,A)
【文献】特表2010-517221(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 24/38-24/56
H01R 13/518
H01R 9/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ギャング型コネクタアセンブリであって、
複数の同軸コネクタであって、前記同軸コネクタの各々が、そこから後方に延在しているそれぞれの同軸ケーブルで接続されており、前記同軸コネクタの各々が、内側接点と、前記内側接点から電気的に分離された外側本体と、を含む、複数の同軸コネクタと、
複数の空洞を有するシェルと、
複数の後部本体であって、前記後部本体の各々が、それぞれの外側本体を取り囲み、前記後部本体の各々が、前記シェルのそれぞれの空洞内に装着されている、複数の後部本体と、を備え、
前記後部本体の各々が、第1の係止特徴部を含み、
第2の係止特徴部が、前記空洞の各々に位置し、かつ前記シェルに対して固定されており、
前記第1および第2の係止特徴部が、前記シェルに対する前記複数の後部本体の第1の回転が係止位置と係止解除位置との間で第1の後部本体を移動させるように構成されており、前記係止位置では、それぞれの第1の同軸コネクタおよびそれぞれの第1のケーブルが、それぞれの空洞内で前記シェルと固定されており、前記係止解除位置では、前記第1の同軸コネクタおよび第1のケーブルが、残りの同軸コネクタおよびケーブルを取り外すことなく、前記シェルから取り外され得る、ギャング型コネクタアセンブリ。
【請求項2】
複数の保持リングをさらに備え、前記保持リングの各々が、それぞれの空洞内に固定されており、各保持リングが、前記第2の係止特徴部を含む、請求項1に記載のギャング型コネクタアセンブリ。
【請求項3】
第1の同軸コネクタに関連付けられた付勢部材をさらに備え、前記付勢部材が、前記第1の後部本体を後方に付勢し、前記付勢部材が、前記第1の後部本体を前記係止位置に維持する、請求項1または2に記載のギャング型コネクタアセンブリ。
【請求項4】
前記第1の係止特徴部が、半径方向外向き係止タブを備え、前記第2の係止特徴部が、第1のギャップ及び不連続なリップを備え、前記第1のギャップが、前記半径方向外向き係止タブが前記係止解除位置で前方および後方に通過することを許容するようにサイズ設定されており、前記リップが、前記半径方向外向き係止タブが前記係止位置で後方に移動することを防止する、請求項1~3のいずれか一項に記載のギャング型コネクタアセンブリ。
【請求項5】
前記第2の係止特徴部が、第2のギャップを含み、前記第2のギャップが、前記半径方向外向き係止タブがそれを通って後方に通過することを防止するようにサイズ設定および構成されている、請求項4に記載のギャング型コネクタアセンブリ。
【請求項6】
前記半径方向外向き係止タブが、中間部分と、前記中間部分の両側から延在している翼部と、を含み、前記係止位置では、前記中間部分が、前記第2のギャップ内に位置付けられており、前記翼部が、前記リップと係合する、請求項5に記載のギャング型コネクタアセンブリ。
【請求項7】
前記第1の同軸コネクタおよび前記シェルが、前記係止解除位置で前記シェルに対する前記第1の同軸コネクタの回転を防止するように係合する非回転特徴部を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のギャング型コネクタアセンブリ。
【請求項8】
前記第1の同軸コネクタおよび前記第1の後部本体が、前記係止解除位置で前記第1の後部本体に対する前記第1の同軸コネクタの回転を防止するように係合する非回転特徴部を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のギャング型コネクタアセンブリ。
【請求項9】
前記第1および第2の係止特徴部が、第1および第2のらせん状スレッドを備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のギャング型コネクタアセンブリ。
【請求項10】
複数の保持リングをさらに備え、前記保持リングの各々が、それぞれの空洞内に固定されており、各保持リングが、前記第2のらせん状スレッドを含む、請求項9に記載のギャング型コネクタアセンブリ。
【請求項11】
ギャング型コネクタアセンブリであって、
複数の同軸コネクタであって、前記同軸コネクタの各々が、そこから後方に延在しているそれぞれの同軸ケーブルで接続されており、前記同軸コネクタの各々が、内側接点と、前記内側接点から電気的に分離された外側本体と、を含む、複数の同軸コネクタと、
複数の空洞を有するシェルと、
複数の後部本体であって、前記後部本体の各々が、それぞれの外側本体を取り囲み、前記後部本体の各々が、前記シェルのそれぞれの空洞内に装着されており、
前記後部本体の各々が、半径方向外向き係止タブを含む、複数の後部本体と、
複数の保持リングであって、前記保持リングの各々が、それぞれの空洞に位置し、かつ前記シェルに対して固定されており、前記保持リングの各々が、第1のギャップおよび第2のギャップを有する不連続なリップを含む、複数の保持リングと、を備え、
前記半径方向外向き係止タブ、リップ、第1のギャップ、および第2のギャップが、前記保持リングの第1のものに対する前記複数の後部本体の第1の回転が係止位置と係止解除位置との間で第1の後部本体を移動させるように構成されており、前記係止位置では、それぞれの第1の半径方向外向き係止タブが、それぞれの第
2のギャップに受容されて、それぞれの第1の同軸コネクタおよびそれぞれの第1のケーブルをそれぞれの空洞内で前記シェルと固定し、前記係止解除位置では、前記第1の半径方向外向きタブが、前記第1のギャップを通過して、残りの同軸コネクタおよびケーブルを取り外すことなく、前記第1の同軸コネクタおよび第1のケーブルを前記シェルから取り外すことを可能にし得る、ギャング型コネクタアセンブリ。
【請求項12】
前記半径方向外向き係止タブが、中間部分と、前記中間部分の両側から延在している翼部と、を含み、前記係止位置では、前記中間部分が、前記第2のギャップ内に位置付けられており、前記翼部が、前記リップと係合する、請求項11に記載のギャング型コネクタアセンブリ。
【請求項13】
前記第1の同軸コネクタに関連付けられた付勢部材をさらに備え、前記付勢部材が、前記第1の後部本体を後方に付勢し、前記付勢部材が、前記第1の後部本体を前記係止位置に維持する、請求項11または12に記載のギャング型コネクタアセンブリ。
【請求項14】
前記第1の同軸コネクタおよび前記シェルが、前記係止解除位置で前記シェルに対する前記第1の同軸コネクタの回転を防止するように係合する非回転特徴部を含む、請求項11~13のいずれか一項に記載のギャング型コネクタアセンブリ。
【請求項15】
前記第1の同軸コネクタおよび前記第1の後部本体が、前記係止解除位置で前記第1の後部本体に対する前記第1の同軸コネクタの回転を防止するように係合する非回転特徴部を含む、請求項11~14のいずれか一項に記載のギャング型コネクタアセンブリ。
【請求項16】
ギャング型コネクタアセンブリであって、
複数の同軸コネクタであって、前記同軸コネクタの各々が、そこから後方に延在しているそれぞれの同軸ケーブルで接続されており、前記同軸コネクタの各々が、内側接点と、前記内側接点から電気的に分離された外側本体と、を含む、複数の同軸コネクタと、
複数の空洞を有するシェルと、
複数の後部本体であって、前記後部本体の各々が、それぞれの外側本体を取り囲み、前記後部本体の各々が、前記シェルのそれぞれの空洞内に装着されており、
前記後部本体の各々が、半径方向外向き係止タブを含む、複数の後部本体と、
複数の保持リングであって、前記保持リングの各々が、それぞれの空洞に位置し、かつ前記シェルに対して固定されており、前記保持リングの各々が、第1のギャップおよび第2のギャップを有する不連続なリップを含む、複数の保持リングと、
複数の付勢部材であって、各々が、同軸コネクタに関連付けられている、複数の付勢部材と、を備え、
前記半径方向外向き係止タブ、リップ、第1のギャップ、および第2のギャップが、前記保持リングの第1のものに対する前記複数の後部本体の第1の回転が係止位置と係止解除位置との間で第1の後部本体を移動させるように構成されており、前記係止位置では、それぞれの第1の半径方向外向き係止タブが、それぞれの第
2のギャップに受容されて、それぞれの第1の同軸コネクタおよびそれぞれの第1のケーブルをそれぞれの空洞内で前記シェルと固定し、前記係止解除位置では、前記第1の半径方向外向き係止タブが、前記第1のギャップを通過して、残りの同軸コネクタおよびケーブルを取り外すことなく、前記第1の同軸コネクタおよび第1のケーブルを前記シェルから取り外すことを可能にし得、
前記複数の付勢部材のうちの第1の付勢部材が、前記第1の後部本体と前記第1の同軸コネクタの前記外側本体の間に位置付けられており、前記第1の付勢部材が、前記第1の同軸コネクタの前記外側本体を前方に、かつ前記第1の後部本体を後方に付勢し、その結果、前記係止位置では、前記第1の付勢部材が、前記第1の半径方向外向き係止タブを強制して、前記第1のギャップに留まらせる、ギャング型コネクタアセンブリ。
【請求項17】
前記第1の同軸コネクタおよび前記シェルが、前記係止解除位置で前記シェルに対する前記第1の同軸コネクタの回転を防止するように係合する非回転特徴部を含む、請求項16に記載のギャング型コネクタアセンブリ。
【請求項18】
前記非回転特徴部が、六角面と係合することを含む、請求項17に記載のギャング型コネクタアセンブリ。
【請求項19】
前記第1の同軸コネクタおよび前記第1の後部本体が、前記係止解除位置で前記第1の後部本体に対する前記第1の同軸コネクタの回転を防止するように係合する非回転特徴部を含む、請求項16~18のいずれか一項に記載のギャング型コネクタアセンブリ。
【請求項20】
前記非回転特徴部が、六角面と係合することを含む、請求項19に記載のギャング型コネクタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2020年12月2日に出願された米国特許仮出願第62/120,483号明細書の優先権および利益を主張し、開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、概して、電気ケーブルコネクタに関し、より詳細には、ギャング型コネクタアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
同軸ケーブルは、RF通信システムにおいて一般的に利用されている。同軸ケーブルコネクタは、例えば高レベルの精度および信頼性が必要とされた通信システムにおいて、同軸ケーブルを終端させるために適用することができる。
【0004】
コネクタインターフェースは、所望のコネクタインターフェースを有したコネクタによって終端したケーブルと、装置に対して取り付けられたあるいはさらなるケーブルに対して取り付けられた嵌合コネクタインターフェースを有した対応コネクタと、の間の接続/接続解除機能を提供する。いくつかの同軸コネクタインターフェースは、一方のコネクタ上において回転可能に保持されたカップリングナットが他方のコネクタ上へと螺着される際にコネクタインターフェースペアを確実な電気的機械的係合状態へと引き込むリテーナ(多くの場合、ねじ山付き(threaded)カップリングナットとして提供される)を利用する。
【0005】
これに代えて、接続インターフェースは、また、ブラインド嵌合特性を備えることができ、これにより、プッシュオン相互接続が可能とされ、その場合、コネクタ本体への物理的なアクセスが制限される、かつ/または、相互接続部分どうしが、正確な位置合わせが困難な態様であるいは費用対効果が高くない態様で連結される(例えば、レールシステムまたは同種のものを介して互いに結合された、アンテナとトランシーバとの間の接続など)。位置合わせのずれを受容し得るよう、ブラインド嵌合コネクタには、限定された程度の挿入位置ずれを受容するための、横方向および/もしくは長手方向のばね作用、または「浮動」を設けることができる。ブラインド嵌合コネクタは、複数のコネクタ(例えば、4つのコネクタ)が互いに取り付けられていて嵌合コネクタに対して同時的に嵌合される「ギャング型」コネクタ構成での使用に特に好適なものとすることができる。
【0006】
ギャング型同軸コネクタの実施例は、Paynterの特許文献1に記載されており、その開示は参照により本明細書に完全に組み込まれる。この刊行物では、ギャング型ブラインド嵌合コネクタで発生し得る2つの異なる問題、すなわち、「浮動」と安全な相互接続のソリューションを特定する。その中に共通シェル付きでギャング型コネクタが示されている。各個別の「オス」コネクタは、シェルに対して軸方向、角状、および半径方向に「浮動」することができるサイズである。また、各個別の「オス」コネクタは、シェルにも係合するそれぞれのらせん状ばねと係合する。各コネクタは、嵌合中にシェルに対して移動して調整することができるが、ばねの圧縮は、オスコネクタが嵌合されると、オスコネクタがシェルに対して定位置に維持される十分な力を提供することができる。ギャング型オスコネクタは、オスコネクタのギャング上のピンを捕捉する旋回ラッチを介して、嵌合する「メス」コネクタに固定される。
【0007】
ギャング型同軸コネクタのための追加の概念およびソリューションを開発することが望ましい場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】米国特許出願公開第2019/0312394号明細書
【発明の概要】
【0009】
第1の態様として、本発明の実施形態は、ギャング型コネクタアセンブリを対象とする。アセンブリは、複数の同軸コネクタであって、同軸コネクタの各々が、そこから後方に延在しているそれぞれの同軸ケーブルで接続されており、同軸コネクタの各々が、内側接点と、内側接点から電気的に分離された外側本体と、を含む、複数の同軸コネクタと、複数の空洞を有するシェルと、複数の後部本体であって、後部本体の各々が、それぞれの外側本体を取り囲み、後部本体の各々が、シェルのそれぞれの空洞内に装着されている、複数の後部本体と、を備える。後部本体の各々は、第1の係止特徴部を含む。第2の係止特徴部は、空洞の各々に位置し、かつシェルに対して固定されている。第1および第2の係止特徴部は、シェルに対する複数の後部本体の第1の回転が係止位置と係止解除位置との間で第1の後部本体を移動させるように構成されており、係止位置では、それぞれの第1のコネクタおよびそれぞれの第1のケーブルは、それぞれの空洞内でシェルと固定されており、係止解除位置では、第1のコネクタおよび第1のケーブルは、残りのコネクタおよびケーブルを取り外すことなく、シェルから取り外され得る。
【0010】
第2の態様として、本発明の実施形態は、複数の同軸コネクタであって、同軸コネクタの各々が、そこから後方に延在しているそれぞれの同軸ケーブルで接続されており、同軸コネクタの各々が、内側接点と、内側接点から電気的に分離された外側本体と、を含む、複数の同軸コネクタと、複数の空洞を有するシェルと、複数の後部本体であって、後部本体の各々が、それぞれの外側本体を取り囲み、後部本体の各々が、シェルのそれぞれの空洞内に装着されており、後部本体の各々が、半径方向外向きタブを含む、複数の後部本体と、複数の保持リングであって、保持リングの各々が、それぞれの空洞に位置し、かつシェルに対して固定されており、保持リングの各々が、第1のギャップおよび凹部を有する不連続なリップを含む、複数の保持リングと、を備える、ギャング型コネクタアセンブリを対象とする。タブ、リップ、第1のギャップ、および凹部は、保持リングの第1のものに対する複数の後部本体の第1の回転が係止位置と係止解除位置との間で第1の後部本体を移動させるように構成されており、係止位置では、それぞれの第1のタブは、それぞれの第1の凹部に受容されて、それぞれの第1のコネクタおよびそれぞれの第1のケーブルをそれぞれの空洞内でシェルと固定し、係止解除位置では、タブは、第1のギャップを通過して、残りのコネクタおよびケーブルを取り外すことなく、第1のコネクタおよび第1のケーブルをシェルから取り外すことを可能にし得る。
【0011】
第3の態様として、本発明の実施形態は、複数の同軸コネクタであって、同軸コネクタの各々が、そこから後方に延在しているそれぞれの同軸ケーブルで接続されており、同軸コネクタの各々が、内側接点と、内側接点から電気的に分離された外側本体と、を含む、複数の同軸コネクタと、複数の空洞を有するシェルと、複数の後部本体であって、後部本体の各々が、それぞれの外側本体を取り囲み、後部本体の各々が、シェルのそれぞれの空洞内に装着されており、後部本体の各々が、半径方向外向きタブを含む、複数の後部本体と、複数の保持リングであって、保持リングの各々が、それぞれの空洞に位置し、かつシェルに対して固定されており、保持リングの各々が、第1のギャップおよび凹部を有する不連続なリップを含む、複数の保持リングと、複数の付勢部材であって、各々が、同軸コネクタに関連付けられている、複数の付勢部材と、を備える、ギャング型コネクタアセンブリを対象とする。タブ、リップ、第1のギャップ、および凹部は、保持リングの第1のものに対する複数の後部本体の第1の回転が係止位置と係止解除位置との間で第1の後部本体を移動させるように構成されており、係止位置では、それぞれの第1のタブは、それぞれの第1の凹部に受容されて、それぞれの第1のコネクタおよびそれぞれの第1のケーブルをそれぞれの空洞内でシェルと固定し、係止解除位置では、タブは、第1のギャップを通過して、残りのコネクタおよびケーブルを取り外すことなく、第1のコネクタおよび第1のケーブルをシェルから取り外すことを可能にし得る。複数の付勢部材のうちの第1のものは、第1の後部本体と第1の同軸コネクタの外側本体の間に位置付けられており、付勢部材は、第1の同軸コネクタの外側本体を前方に、かつ第1の後部本体を後方に付勢し、その結果、係止位置では、第1の付勢部材は、第1のタブを強制して、第1の凹部に留まらせる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は嵌合されたギャング型コネクタの以前のアセンブリの斜視図である。
【
図3】
図3は、嵌合アセンブリと嵌合し、ラッチが係合してアセンブリを一緒に固定している、
図1のアセンブリの側面図である。
【
図4】
図4は、個別のコネクタに、ハウジングに対して「浮動」する能力を提供するために用いられる、ばねを示す、
図1のアセンブリの断面図である。
【
図5】
図5は、コネクタが浮動する能力を提供するばねを示す、
図1のアセンブリの代替バージョンの断面図である。
【
図6】
図6は本発明の実施形態によるギャング型コネクタアセンブリの後方斜視図である。
【
図7】
図7は
図6のアセンブリのコネクタおよびケーブルのうちの1つの側面断面図である。
【
図8】
図8は
図7のコネクタおよびケーブルの拡大した断面図である。
【
図9】
図9は
図6のアセンブリの保持リングの後方斜視図である。
【
図12】
図12は
図11の後部本体の係止タブのうちの1つを大きく拡大した部分後方図である。
【
図13】
図13は、
図9の保持リング内に挿入されている、
図6のアセンブリ用のケーブル、コネクタ、および後部本体の背面斜視図である。
【
図14】
図14は、
図9の保持リングのより大きなギャップのうちの1つに挿入されているときの、係止解除位置にある、
図13の後部本体の大きく拡大した後方斜視図である。
【
図15】
図15は、回転前の係止解除位置にある、
図9の保持リングのより大きなギャップのうちの1つ内に挿入された
図11の後部本体の係止タブの大きく拡大した斜視図である。
【
図16】
図16は、係止解除位置から係止位置に向かって保持リングの溝の中へと回転している、
図15の係止タブを示している。
【
図17】
図17は、保持リングのより小さなギャップ内および係止位置に回転し、後部本体を定位置に係止する、
図15の係止タブの大きく拡大した斜視図である。
【
図18】
図18、保持リングが透明として示されている、
図17にあるように係止位置にある係止タブの斜視図である。
【
図19】
図19は、本発明の代替の実施形態によるギャング型同軸コネクタアセンブリの斜視図である。
【
図20】
図20は、
図19のアセンブリの1つのケーブルおよびコネクタのs側面断面図である。
【
図25】
図25は、保持リング内および係止解除位置に挿入されている、
図19のアセンブリのケーブル、コネクタ、および後部本体の後方斜視図である。
【
図26】
図26は、後部本体の係止タブが係止解除位置にあり、
図25の保持リングの大きなギャップのうちの1つ内に挿入されている状態の、
図25のコネクタおよび後部本体の拡大された部分斜視図である。
【
図27】
図27は、係止解除位置から係止位置へと保持リングに対して回転される
図26の後部本体の大きく拡大された斜視図であり、係止タブは、保持リングの溝内に受容されている。
【
図28】
図28は、保持リングに対して後部本体を定位置に係止するために、係止位置へと保持リングのより小さなギャップ内に回転された
図27の後部本体の係止タブの大きく拡大した斜視図である。
【
図29】
図29は、本発明の追加的な実施形態によるギャング型同軸コネクタアセンブリ用のコネクタの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明について、本発明の特定の実施形態が図示されている添付図面を参照して説明する。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に示され、かつ記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものとなるように、および本発明の範囲を当業者に十分に伝えるように提供される。また、本明細書において開示する実施形態が、多くの追加的な実施形態を提供するために、任意の態様でおよび/または任意の組み合わせで組み合わせ得ることは、理解されるであろう。
【0014】
別段に定義しない限り、本開示において使用されるすべての技術的用語および科学的用語は、本発明が属する当該技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有している。以下の説明において使用される用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためのものに過ぎず、本発明を限定することを意図するものではない。本開示において使用されたときには、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、そうでないことを文脈が明確に示していない限り、複数形をも含むことが意図されている。また、ある要素(例えば、デバイス、回路、等)が別の要素に対して「接続されている」または「結合されている」として参照されているときには、その要素が他の要素に対して直接的に接続され得ることまたは直接的に結合され得ること、あるいは、介在する要素が存在してもよいことは、理解されるであろう。対照的に、ある要素が別の要素に対して「直接的に接続されている」または「直接的に結合されている」として参照されているときには、介在する要素は存在しない。
【0015】
上述のように、ギャング型コネクタアセンブリで発生し得る問題は、個別の嵌合コネクタのアラインメントである。個別の「オス」コネクタを個別の「メス」コネクタと適切に嵌合させることは、健全な電気的接触を確保するために必要である。電気的接触の品質は、高性能レベルではより重要となり得、接触不良または一貫性のない接触は、予測不可能な受動的相互変調(passive intermodulation、PIM)性能を生む可能性がある。PIMは、望ましくない効果であり、接続不良で現れる可能性がある。そのため、嵌合コネクタ間の接触/係合が一貫していて予測可能なものであるように、嵌合コネクタを設計することは重要である。
【0016】
ギャング型コネクタアセンブリは、単に構成要素公差などの変数によって、コネクタ嵌合に不一致を生じさせる可能性がある。したがって、嵌合コネクタ間の信頼性のある一貫した接触を維持する様式で、ギャング型アセンブリ内の嵌合コネクタがそれらが装着されるハウジングに対して浮動する能力は、非常に望ましい場合がある。浮動は、軸(すなわち、嵌合方向)、放射状(すなわち、軸方向に対して垂直な移動)、および角(軸方向に対して「傾斜する」移動)の構成要素を伴う場合があり、したがって、任意の浮動機構または溶液は、これら3つのモードでの移動を許容するべきである。
【0017】
また、多数のギャング型コネクタアセンブリでは、製造中に1本のケーブルが故障し得るか、または使用中に1本のケーブルが使用不能もしくは動作不能になり得ることに留意されたい。この場合、ほとんどの場合、アセンブリ全体を交換する必要がある。アセンブリ全体を擦り落とすのではなく、1本のケーブルをアセンブリ内で交換することができる、ギャング型同軸コネクタアセンブリを提供することが望ましい場合がある。
【0018】
ここで図面を参照すると、軸方向、放射状方向、および角方向の浮動の提供を有するアセンブリの実施例が、
図1~
図4に示されている。ここで示されるコネクタの対になったアセンブリ1200は、5つのコネクタ1210を有した機器コネクタアセンブリ1205と、5つのケーブル1242に対して接続された5つのコネクタ1250を有したケーブルコネクタアセンブリ1240と、を含む。
図1および
図2および
図4に示すように、コネクタ1210および1250は、十字形状のパターンで配置されており、コネクタ1210、1250のうちの1つが、互いに90度だけ離れた4つの他のコネクタ1210、1250によって取り囲まれている。
図3に示すように、アセンブリ1205、1240は、ラッチ885で固定され得、ラッチ885は、アセンブリ1205に枢動可能に装着され、かつアセンブリ1240上のピン888と係合する。
【0019】
ここで
図4を参照すると、ケーブルコネクタアセンブリ1240のコネクタ1250がシェル1260内に存在することが分かる。コネクタ1250の各々は、機器コネクタアセンブリ1205の嵌合コネクタ1210の外側コネクタ本体1212および内部接点1214とそれぞれ嵌合する、外側コネクタ本体1252および内部接点1254を含む。
図4はまた、各外側コネクタ本体1252が、シェル1260のショルダー1262と外側コネクタ本体1252のフランジ1270との間に延在している、らせん状ばね1258によって取り囲まれていることを示している。ばね1258は、圧縮状態のままである。外側コネクタ本体1252のショルダー1256は、シェル1260の第2のショルダー1264と係合し、外側コネクタ本体1252の前方移動の前方制限を提供するように位置付けられる。また、外側コネクタ本体1252とシェル1260との間で、その外側コネクタ本体の半径方向外側に空間がある。したがって、コネクタ1250は、シェル1260に対して軸方向、放射状方向、および角方向に浮動する能力を有し、これは、アセンブリ1205のコネクタ1210と嵌合するために必要に応じて、コネクタ1250の各々が、その位置を個別に調整することを可能にし得る。圧縮ばね1258は、コネクタ1250が嵌合中にその位置を調整した後、シェル1260およびコネクタ1250上に十分な力を提供し、コネクタ1250をシェル1260に対して定位置に維持する。
【0020】
図5は、ギャング型コネクタアセンブリ1700の別の実施形態を示している。アセンブリ1700は、アセンブリ1200と同様であり、機器コネクタアセンブリ1705が、シェル1760内にコネクタ1750を有したケーブルコネクタアセンブリ1740と嵌合するコネクタ1710を有する。ばね1780は、上述したように、シェル1760に対して外側コネクタ本体1756の軸方向および放射状方向の調整のための能力を提供する。この実施形態では、外側コネクタ本体1756は、(ばね1780の前方端部を捕捉する)フランジ1782の前方に位置する径方向外向きのフランジ1784を有する。フランジ1784は、その前方表面にトレパンギャップ1786を有する(突起1785は、ギャップ1785の径方向外向きに位置する)。また、外側コネクタ本体1756の後方端部では、外側コネクタ本体1756とシェル1760との間に、
図1~
図4に示されるアセンブリ1200のものよりも大きな隙間ギャップCがある。コネクタ1710の外側コネクタ本体1716は、その前方端部1718に面取りされた外側エッジ1719を有する。
【0021】
図5に示されるように、コネクタ1710、1750の最初の嵌合中に、コネクタ1750の内側接点1754は、コネクタ1710の内側接点1712と係合し、これにより、コネクタ1750の第1「中心合わせ」作用を提供する。この動作はまた、ばね1780を「底打ち」させる。嵌合が継続すると、ばね1780がわずかに開き、これにより、外側コネクタ本体1716の面取りされた外側エッジ1719が突起1785に接触する。この相互作用は、嵌合に対する第2「中心合わせ」作用を提供し、これにより、外側コネクタ本体1756の後方部分とシェル1760との間の隙間ギャップCを、他の実施形態のものよりも大きくすることができる。
【0022】
追加の実施形態は、上記のPaynterの米国特許出願公開第2019/0312394号明細書に開示され、記載されている。
【0023】
100で大まかに明示される別のアセンブリが、
図6~
図18に示されている。
図6および
図7に示すように、アセンブリ100は、上述したアセンブリ1205、1705と類似した機器コネクタアセンブリ105、および上述したアセンブリ1240、1740と類似したケーブルコネクタアセンブリ140を含む。しかしながら、コネクタ150がケーブルコネクタアセンブリ140のシェル160内に装着される様式は、残りのケーブルコネクタペアを保持しながら、単一のコネクタ150およびケーブル142を取り外すこと、および交換することを可能にする。
【0024】
図7~
図10に示されるように、保持リング170は、(典型的には、保持リング170を定位置に維持するために、かかり、隆起、または類似の特徴を用いて)シェル160内に装着される。保持リング170は、概して円筒形であり、その後方端部に4本のフィンガー172を含む。フィンガー172の各々は、保持リング170の主本体171の後方端部で溝174(
図15でラベル付けされている)を画定するように半径方向内側に延在している、突出したリップ173を有する。2つのギャップ175は、隣接する一対のフィンガー172の間に存在し、互いに直径の方向に正反対である。2つの追加のギャップ176は、代替的な隣接する一対のフィンガー172の間に存在し、また、ギャップ176がギャップ175から約90度である状態で、互いに直径の方向に正反対である。ギャップ176は、ギャップ175よりも幅(すなわち、隣接するフィンガー172の間の寸法)が狭い。
【0025】
図7、
図8、および
図11に見られるように、コネクタ150の後部本体156は、概して円筒形であり、より小さな後方端部161およびより広い前方端部162が、ショルダー163で分割されている。2つの係止タブ164は、ショルダー163の近くで半径方向外側に延在している。タブ164の各々は、より大きな中央部分165およびより小さな翼166を含む。中央部分165および翼166は、ともにギャップ175よりも幅が狭いが、ともにギャップ176よりも幅が広い。中央部分175自体は、ギャップ176よりもわずかに狭い。
【0026】
内側接点152に加えて、コネクタ150はまた、上述のコネクタ1750のものと多少類似した外側本体154を含む。外側本体154は、後部本体156の前方端部162内に適合する(それに対して軸方向に、かつわずかに半径方向に自由に移動できる)「テール」180と、対向する端部での接合リング181と、嵌合コネクタ105の外側コネクタ本体110を受容する、溝184を画定する、突起183を有するショルダー182と、を有する。ショルダー182は、シェル160に対するコネクタ150の回転を防止するために、シェル160の空洞内の6つの六角面内に適合する、その周囲の周りの6つの「六角」面を有する。フィンガー187を有するばねバスケット186は、接合リング181の内向きに放射状に位置付けられる。らせん状ばね188は、ショルダー182と後部本体156の前方端部との間に位置付けられる。
【0027】
コネクタ150の取り付けは、保持リング170のシェル160の空洞159内への挿入から始まる。保持リング170の隆起は、それを定位置に維持するのに役立つ。次に、ケーブル142に取り付けられるコネクタ150が、保持リング170(
図13)を通って挿入される。後部本体156の前方端部162は、保持リング170のフィンガー172を通過する。係止タブ164がフィンガー172に近づくと、後部本体156は、係止タブ164がギャップ175と整列するように、保持リング170に対して回転する(
図14および
図15)。この係止解除位置では、係止タブ164は、ギャップ175内に適合することができ、したがって、保持リング170に対して軸方向に移動することができる。係止タブ164がギャップ175に入った後、後部本体156が前方に移動し続けると、後部本体156の前方端部は、ばね188と係合し、コネクタ150の外側本体154のショルダー182に対して圧縮するように強制する。また、整列すると、外側本体154のショルダー182の六角面は、シェル160の六角面と係合して、コネクタ150およびシェル160の相対的回転を防止する。
【0028】
係止タブ164が保持リング170のリップ173を「明瞭にする」と(
図15)、後部本体156は、係止位置に向かって外側コネクタ本体154およびシェル160(
図16)に対して回転する。係止タブ164は、溝174内に受容される。後部本体156は、ばね188によって後方に強制され、その結果、係止タブ164の各々の中央部分165は、リップ173の前方エッジに対して強制される。後部本体156が約90度回転すると、係止タブ164は、ギャップ176に到達する(
図17)。ばね188からの圧力は、各係止タブ164の中央部分165を、後方にそれぞれのギャップ176内に強制する。係止タブ164の翼166は、ギャップ176を超えて延在しており、リップ173と係合したままである。係止タブ164の中央部分165のギャップ176内の位置決めは、後部本体156を係止位置に「係止する」(
図17および
図18)。この係止位置から、コネクタ150の外側本体154は、嵌合中に後部本体156に対して浮動することができ、ばね188は、後部本体156に対して一旦「浮動」すると、外側本体154が安定するのに十分な圧縮を提供する。しかしながら、後部本体156、および次にコネクタ150は、保持リング170による後方の軸方向移動を防止する。
【0029】
ケーブル142またはコネクタ150が動作不能になった場合、または別の方法で交換する必要がある場合、後部本体156は、各係止タブ164の中央部分165がリップ173を「明瞭にする」まで前方に押すことができる。次に、後部本体156は、係止タブ164がギャップ175に(すなわち、係止解除位置に)到達するまで回転することができる。後部本体164、コネクタ150、およびケーブル142は、次に、保持リング170を通して後方に滑り、別のケーブル、コネクタ、および後部本体と交換され得る。
【0030】
当業者であれば、ギャング型コネクタアセンブリが他の形態を取り得ることを理解するであろう。一実施例として、
図19~
図28は、異なるコネクタ構成を利用する、ギャング型ケーブルコネクタアセンブリ240を示している。より具体的には、アセンブリ240は、前部シェル260および後部シェル260’を有し、コネクタ250の各々の外側コネクタ本体254は、より大きなケーブル242を収容するためのより広いテール280を含む。テール280は、後部本体256および保持リング270を超えて後方に延在している。外側フランジ255は、シェル260、260’の間に存在する。テール280の長さは、後部本体256へのアクセスを防止する。また、
図20に見られるように、外側本体254の外側フランジ255は、保持リング270よりも幅が広い(すなわち、より大きな外径を有する)。
【0031】
後部本体256は、掴んで、回転を与えるためにアクセスできないため、代わりにケーブル242自体が回転を与えるために用いられる。したがって、外側本体254は、その外面上に六角部257を含み、後部本体256は、その内面上に対応する六角部258を含む(
図21~
図24を参照)。これらの六角部257、258は、互いに係合し、後部本体256と外側本体254との間の相対的回転を防止する(
図24)。結果として、コネクタ250および後部本体256が保持リング270内に挿入されると、ケーブル242の回転は、保持リング270に対して、コネクタ250、および(六角部257、258を介して)係合された後部本体256を回転させる。その例外を除いて、ケーブル242およびコネクタ250の取り付けは、コネクタ150について上述したものと同じステップに従う。係止解除位置では、係止タブ264は、保持リング270内のギャップ275を通して挿入され、係止タブ264は、溝274内で回転し、最終的に、上述の様式で、係止位置においてギャップ276内でリップ273と係合する(
図25~
図28を参照)。したがって、ケーブル242およびコネクタ250は、アセンブリ240の他のケーブルおよびコネクタを妨害することなく、取り付けられ、かつ取り外され得る。
【0032】
ここで、
図29~
図31を参照すると、全体的に符号340が付された別のケーブルコネクタアセンブリが、それらに示されている。アセンブリ300は、保持リング370が、その内面上のらせん状スレッド378に依存して、後部本体356の外面上のらせん状スレッド364と係合することを除いて、上記のアセンブリ100と類似している。ケーブル342、コネクタ350、および保持リング370に対する後部本体356の回転は、係止解除位置と係止位置との間で後部本体を移動させ、したがって、ケーブル342およびコネクタ350を、残りのケーブルおよびコネクタを定位置に置いたまま、シェル360に取り付けたり、それから外したりすることができる。
【0033】
当業者であれば、アセンブリが他の形態を取り得ることを理解するであろう。例えば、同軸コネクタは、異なって構成されてもよく、および/または異なるインターフェース(例えば、DIN,4.3/10、2.2/5、NEX10など)を有してもよい。コネクタの数および/または配置が、異なる場合がある。シェルは、フットプリントが概ね正方形であると本明細書に示されるが、別の形態(例えば、長方形、円形、楕円形など)を取り得る。その他の変形がまた企図される。
【0034】
また、保持リング170、270、370をそれらのそれぞれのシェル160、260、360に装着して利用するのではなく、一部の実施形態では、保持リング170、270、370の特徴(すなわち、保持リング170、270の溝、リップ、およびギャップ、ならびに保持リング370のスレッド)は、シェル160、260、360内に直接的に形成され得ることが企図される。
【0035】
さらに、後部本体のタブおよび保持リングのギャップ以外の係止機構/特徴が用いられ得ることが理解されよう。例えば、タブを定位置に係止するためにギャップ176、276などの完全に開いたギャップを用いる代わりに、保持リング170、270は、タブを受容し、それらを定位置に係止する別のタイプの凹部(閉じた後方端部を有する凹部など)を含み得る。こうした構成は、その中に示された翼166を欠くタブを用い得る。別の方法として、保持リング170、270は、タブ164、264の挿入および取り外しを可能にするギャップ175、275のみを含んでもよく、また係止位置で後部本体156、256を係止する係止特徴部として、ばね188によってリップ173、273に対して生じた圧力および結果として生じる摩擦に依存する。他の変形がまた用いられてもよい。
【0036】
さらに、六角面は、コネクタとシェルとの間の回転(アセンブリ140、340の場合)、またはコネクタと後部本体との間の回転(アセンブリ240の場合)のいずれかを防止するために用いられるが、ポストおよびスロットの組み合わせなどの他の非回転特徴部が使用されてもよい。
【0037】
上記は、本発明の例示であり、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。本発明の例示的な実施形態を説明しているが、当業者であれば、本発明の新規な教示および利点から実質的に逸脱することなく、例示的な実施形態において多くの改変が可能であることを容易に理解するであろう。したがって、そのようなすべての改変は、特許請求の範囲において規定された本発明の範囲内に含まれることが意図されている。本発明は、特許請求の範囲の均等物を内部に包含しつつ、以下の特許請求の範囲によって規定される。