(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-24
(45)【発行日】2024-07-02
(54)【発明の名称】光源モジュール
(51)【国際特許分類】
H01L 33/60 20100101AFI20240625BHJP
H01L 33/54 20100101ALI20240625BHJP
F21V 7/00 20060101ALI20240625BHJP
F21V 7/24 20180101ALI20240625BHJP
F21V 7/10 20060101ALI20240625BHJP
F21V 3/00 20150101ALI20240625BHJP
F21V 3/06 20180101ALI20240625BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20240625BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240625BHJP
【FI】
H01L33/60
H01L33/54
F21V7/00 510
F21V7/00 530
F21V7/24
F21V7/10
F21V3/00 510
F21V3/06 110
F21S2/00 482
F21Y115:10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023100159
(22)【出願日】2023-06-19
【審査請求日】2023-06-20
(32)【優先日】2023-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】521398851
【氏名又は名称】光森科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100204490
【氏名又は名称】三上 葉子
(72)【発明者】
【氏名】楊 文▲シュン▼
【審査官】下村 一石
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2015-0048578(KR,A)
【文献】特表2019-537836(JP,A)
【文献】国際公開第2021/261191(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0350295(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0249215(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0119230(US,A1)
【文献】国際公開第2021/149497(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0170253(US,A1)
【文献】国際公開第2010/113361(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0161509(US,A1)
【文献】特開2020-161646(JP,A)
【文献】特表2015-511758(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00-33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、前記基板の表面に配置された発光デバイスと、
前記基板の前記表面に配置され、前記発光デバイスを覆う封止構造と、
前記封止構造によって覆われ、前記発光デバイスと重なる光学パターンと、
を含み、前記光学パターンが、部分透過および部分反射の特性を有し、第1アクティブゾーンおよび第2アクティブゾーンを備え、前記第1アクティブゾーンおよび前記第2アクティブゾーンが、前記基板の前記表面に対して平行な方向に配置され、前記光学パターンの前記第1アクティブゾーンおよび前記第2アクティブゾーンが、それぞれ第1透過率および第2透過率を有し、前記第1透過率が、前記第2透過率とは異
なり、前記光学パターンが、互いに反対側を向いた第1表面および第2表面を有し、前記第1表面が、前記発光デバイスに面し、前記第2表面に対して傾斜しており、前記光学パターンが、前記第1アクティブゾーンおよび前記第2アクティブゾーンにおいて複数の反射粒子を備え、前記第1アクティブゾーンにおける前記反射粒子のドーピング濃度が、前記第2アクティブゾーンにおける前記反射粒子のドーピング濃度と同じである光源モジュール。
【請求項2】
前記光学パターンの前記発光デバイスに面する表面と前記基板の前記表面の間が、第1高さを有し、前記封止構造が、前記基板の前記表面の法線方向において第2高さを有し、前記第1高さ対前記第2高さの比率が、0.5未満である請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項3】
前記光学パターンが、複数の孔を備え、前記第1アクティブゾーンにおける前記孔の分布密度が、前記第2アクティブゾーンにおける前記孔の分布密度とは異なる請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項4】
前記孔が、複数の第1孔および複数の第2孔を含み、各前記第1孔の第1孔径が、各前記第2孔の第2孔径とは異なる請求項
3に記載の光源モジュール。
【請求項5】
基板と、前記基板の表面に配置された発光デバイスと、
前記基板の前記表面に配置され、前記発光デバイスを覆う封止構造と、
前記封止構造によって覆われ、前記発光デバイスと重なる光学パターンと、
を含み、前記光学パターンが、部分透過および部分反射の特性を有し、第1アクティブゾーンおよび第2アクティブゾーンを備え、前記第1アクティブゾーンおよび前記第2アクティブゾーンが、前記基板の前記表面に対して平行な方向に配置され、前記光学パターンの前記第1アクティブゾーンおよび前記第2アクティブゾーンが、それぞれ第1透過率および第2透過率を有し、前記第1透過率が、前記第2透過率とは異なり、
前記光学パターンが、複数の孔を備え、前記第1アクティブゾーンにおける前記孔の分布密度が、前記第2アクティブゾーンにおける前記孔の分布密度と同じであり、前記孔が、複数の第1孔および複数の第2孔を含み、各前記第1孔が、第1孔深さを有し、各前記 第2孔が、第2孔深さを有し、前記第1孔深さが、前記第2孔深さとは異な
る光源モジュール。
【請求項6】
基板と、前記基板の表面に配置された発光デバイスと、
前記基板の前記表面に配置され、前記発光デバイスを覆う封止構造と、
前記封止構造によって覆われ、前記発光デバイスと重なる光学パターンと、
を含み、前記光学パターンが、部分透過および部分反射の特性を有し、第1アクティブゾーンおよび第2アクティブゾーンを備え、前記第1アクティブゾーンおよび前記第2アクティブゾーンが、前記基板の前記表面に対して平行な方向に配置され、前記光学パターンの前記第1アクティブゾーンおよび前記第2アクティブゾーンが、それぞれ第1透過率および第2透過率を有し、前記第1透過率が、前記第2透過率とは異なり、
前記光学パターンが、互いに反対側を向いた第1表面および第2表面を有し、複数の孔を備え、前記孔が、前記第1表面と前記第2表面の間で延伸し、各前記孔の延伸方向が、前記第1表面または前記第2表面に対して傾斜してい
る光源モジュール。
【請求項7】
前記光学パターンが
、複数の孔を備え、前記第1表面が、各前記孔を定義する第1開口を有し、前記第2表面が、各前記孔を定義する第2開口を有し、前記第1開口の開口面積が、前記第2開口の開口面積とは異なる請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項8】
前記光学パターンが
、複数の孔を備え、前記第1表面が、各前記孔を定義する第1開口を有し、前記第2表面が、各前記孔を定義する第2開口を有し、前記第1開口および前記第2開口のそれぞれの開口輪郭が、円形、矩形、または多角形である請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項9】
前記発光デバイスが、幾何学的中心を有し、前記光学パターンが、中心軸の周りに対称的に配置され、前記中心軸が、前記基板の前記表面に対して垂直であり、前記発光デバイスの前記幾何学的中心を通過する請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項10】
前記封止構造が、前記中心軸の周りに非対称的に配置された請求項
9に記載の光源モジュール。
【請求項11】
前記発光デバイスが、幾何学的中心を有し、前記封止構造が、中心軸の周りに対称的に配置され、前記光学パターンが、前記中心軸の周りに非対称的に配置された請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項12】
前記発光デバイスが、幾何学的中心を有し、前記封止構造が、中心軸の周りに非対称的に配置され、前記中心軸が、前記基板の前記表面に対して垂直であり、前記発光デバイスの前記幾何学的中心を通過し、前記光学パターンが、前記中心軸の周りに非対称的に配置された請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項13】
前記封止構造が、中心軸の周りに対称的に配置され、前記光学パターンが、前記中心軸の周りに対称的に配置され、前記中心軸が、前記基板の前記表面に対して垂直であり、前記発光デバイスを通過しない請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項14】
前記基板が、ガラス基板であり、前記発光デバイスによって出射された少なくとも1つの光ビームが、前記ガラス基板内で伝達されるのに適している請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項15】
前記ガラス基板の前記発光デバイスから離れた側に配置された反射シートさらに含む請求項
14に記載の光源モジュール。
【請求項16】
前記基板上に配置され、前記発光デバイスを露出させる反射層をさらに含み、前記封止 構造が、さらに、前記反射層を含む請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項17】
前記反射層が、複数の表面微細構造を有する請求項
16に記載の光源モジュール。
【請求項18】
前記封止構造が、前記基板の前記表面に対して平行な方向において少なくとも1つの側面を有し、前記少なくとも1つの側面と前記基板の前記表面の間の夾角が、10度~135度の範囲である請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項19】
前記少なくとも1つの側面の断面形状が、直線または折れ線である請求項
18に記載の光源モジュール。
【請求項20】
前記光学パターンが、互いに分離した複数の部分であり、前記部分が、配置方向において間隔を空けて配置され、前記配置方向が、前記基板の前記表面に対して垂直または平行 であり、前記第1アクティブゾーンにおける前記部分の分布密度が、前記第2アクティブ ゾーンにおける前記部分の分布密度とは異なる請求項1に記載の光源モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学モジュールに関するものであり、特に、光源モジュールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイなどの非自発光ディスプレイの応用が増えるにつれて、バックライトモジュールの設計もさまざまな用途に合わせて調整する必要がある。パネル製品に対するハイダイナミックレンジ(high dynamic range, HDR)およびハイコントラスト表示の要求に応えるために、バックライトモジュールは、ローカルディミング(local dimming)を実現することが求められる。そのため、直下型バックライトモジュールを主要な光源構造として扱うことが、徐々に市場の主流となっている。この種のバックライトモジュールは、薄さ(例えば、光学距離が10mm未満)を達成することが期待されているため、通常、発光デバイスを反射部材や反射構造を有する封止層で覆うことによって、バックライトモジュールの発光面で比較的均一な発光効果を達成する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、反射部材または反射構造の配置によって、この種のバックライトモジュールの発光面は、発光デバイスが重なる領域に反射によるダークスポットが発生しやすいため、全体的な発光の均一性に影響を与える。したがって、いかにして超薄膜直下型バックライトモジュールの光均一性を向上させるかが、関連業者の研究開発の優先課題の1つとなっている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、発光デバイスと重なる領域において良好な光出力均一性を示し、出力された光の光学パターンを柔軟に調整することのできる光源モジュールを提供する。
【0005】
本発明は、基板、発光デバイス、封止構造、および光学パターンを含む光源モジュールを提供する。発光デバイスは、基板の表面に配置される。封止構造は、基板の表面に配置され、発光デバイスを覆う。光学パターンは、封止構造によって覆われ、発光デバイスと重なる。光学パターンは、部分透過および部分反射の特性を有し、第1アクティブゾーンおよび第2アクティブゾーンを備える。第1アクティブゾーンおよび第2アクティブゾーンは、基板の表面に対して平行な方向に配置される。光学パターンの第1アクティブゾーンおよび第2アクティブゾーンは、それぞれ第1透過率および第2透過率を有し、第1透過率は、第2透過率とは異なる。
【0006】
本発明の1つの実施形態において、光源モジュールの発光デバイスに面する光学パターンの表面と基板の表面の間は、第1高さを有する。封止構造は、基板の表面の法線方向において第2高さを有し、第1高さ対第2高さの比率は、0.5未満である。
【0007】
本発明の1つの実施形態において、光源モジュールの光学パターンは、互いに反対側を向いた第1表面および第2表面を有する。第1表面は、発光デバイスに面し、第2表面に対して平行である。光学パターンは、第1アクティブゾーンおよび第2アクティブゾーンにおいて複数の反射粒子を備える。第1アクティブゾーンにおける反射粒子のドーピング濃度は、第2アクティブゾーンにおける反射粒子のドーピング濃度とは異なる。
【0008】
本発明の1つの実施形態において、光源モジュールの光学パターンは、互いに反対側を向いた第1表面および第2表面を有する。第1表面は、発光デバイスに面し、第2表面に対して傾斜している。光学パターンは、第1アクティブゾーンおよび第2アクティブゾーンにおいて複数の反射粒子を備える。第1アクティブゾーンにおける反射粒子のドーピング濃度は、第2アクティブゾーンにおける反射粒子のドーピング濃度と同じである。
【0009】
本発明の1つの実施形態において、光源モジュールの光学パターンは、複数の孔を備える。第1アクティブゾーンにおける孔の分布密度は、第2アクティブゾーンにおける孔の分布密度とは異なる。
【0010】
本発明の1つの実施形態において、光源モジュールの孔は、複数の第1孔および複数の第2孔を含む。各第1孔の第1孔径は、各第2孔の第2孔径とは異なる。
【0011】
本発明の1つの実施形態において、光源モジュールの光学パターンは、複数の孔を備える。第1アクティブゾーンにおける孔の分布密度は、第2アクティブゾーンにおける孔の分布密度と同じである。孔は、複数の第1孔および複数の第2孔を含む。各第1孔は、第1孔深さを有し、各第2孔は、第2孔深さを有し、第1孔深さは、第2孔深さとは異なる。
【0012】
本発明の実施形態において、光源モジュールの光学パターンは、互いに反対側を向いた第1表面および第2表面を有し、複数の孔を備える。孔は、第1表面と第2表面の間で延伸し、各孔の延伸方向は、第1表面または第2表面に対して傾斜している。
【0013】
本発明の1つの実施形態において、光源モジュールの光学パターンは、互いに反対側を向いた第1表面および第2表面を有し、複数の孔を備える。第1表面は、各孔を定義する第1開口を有する。第2表面は、各孔を定義する第2開口を有する。第1開口の開口面積は、第2開口の開口面積とは異なる。
【0014】
本発明の1つの実施形態において、光源モジュールの光学パターンは、互いに反対側を向いた第1面および第2面を有し、複数の孔を備える。第1面は、各孔を定義する第1開口を有する。第2面は、各孔を定義する第2開口を有する。第1開口および第2開口のそれぞれの開口輪郭は、円形、矩形、または多角形を含む。
【0015】
本発明の1つの実施形態において、光源モジュールの発光デバイスは、幾何学的中心を有する。光学パターンは、中心軸の周りに対称的に配置される。中心軸は、基板の表面に対して垂直であり、発光デバイスの幾何学的中心を通過する。
【0016】
本発明の1つの実施形態において、光源モジュールの封止構造は、中心軸の周りに非対称的に配置される。
【0017】
本発明の1つの実施形態において、光源モジュールの発光デバイスは、幾何学的中心を有する。封止構造は、中心軸の周りに対称的に配置される。光学パターンは、中心軸の周りに非対称的に配置される。
【0018】
本発明の1つの実施形態において、光源モジュールの発光デバイスは、幾何学的中心を有する。封止構造は、中心軸の周りに非対称的に配置される。中心軸は、基板の表面に対して垂直であり、発光デバイスの幾何学的中心を通過する。また、光学パターンは、中心軸の周りに非対称的に配置される。
【0019】
本発明の1つの実施形態において、光源モジュールの封止構造は、中心軸の周りに対称的に配置される。光学パターンは、中心軸の周りに対称的に配置される。中心軸は、基板の表面に対して垂直であり、発光デバイスを通過しない。
【0020】
本発明の1つの実施形態において、光源モジュールの基板は、ガラス基板であり、少なくとも1つの発光デバイスによって出射された光ビームは、ガラス基板内で伝達されるのに適している。
【0021】
本発明の1つの実施形態において、光源モジュールは、さらに、ガラス基板の発光デバイスから離れた側に配置された反射シートを含む。
【0022】
本発明の1つの実施形態において、光源モジュールは、さらに、基板上に配置され、発光デバイスを露出させる反射層を含む。封止構造は、さらに、反射層を含む。
【0023】
本発明の1つの実施形態において、光源モジュールの封止構造は、基板の表面に対して平行な方向において少なくとも1つの側面を有する。少なくとも1つの側面と基板の表面の間の夾角は、10度~135度の範囲内である。
【0024】
本発明の1つの実施形態において、光源モジュールの少なくとも1つの側面の断面形状は、直線または折れ線である。
【0025】
本発明の1つの実施形態において、光源モジュールの光学パターンは、互いに離れた複数の部分である。これらの部分は、配置方向において間隔を空けて配置される。配置方向は、基板の表面に対して垂直または平行である。第1アクティブゾーンにおける部分の分布密度は、第2アクティブゾーンにおける部分の分布密度とは異なる。
【発明の効果】
【0026】
以上のように、本発明の1つの実施形態が提供する光源モジュールは、重なり合う発光デバイスおよび光学パターンを封止構造で覆う。光学パターンは、発光デバイスの光出力側に位置し、部分透過および部分反射の特性を有する。光学パターンが封止構造に埋め込まれているため、発光デバイスによって出射された光ビームの一部は、封止構造の表面および光学パターンの発光デバイスから離れた側面の反射を介して、発光デバイスの上方から出射される。したがって、光源モジュールにおいて発光デバイスの上方に光学パターンを配置することによって暗領域(dark zone)が生成される問題を効果的に改善することができる。さらに、光学パターンの異なるアクティブゾーンに異なる透過率を配置することによって、出力された光の光学パターンを柔軟に調整することができる。
【0027】
上記をより理解しやすくするために、以下、いくつかの実施形態について図面と併せて詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
添付図面は、本発明の原理がさらに理解されるために含まれており、本明細書に組み込まれ、かつその一部を構成するものである。図面は、本発明の実施形態を例示しており、説明とともに、本発明の原理を説明する役割を果たしている。
【0029】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
【
図2A】
図1の光源モジュールの概略的局所拡大図である。
【
図2B】
図1の発光ユニットの概略的上面拡大図である。
【
図3A】本発明のいくつかの他の変形例に係る光学パターンの概略的上面図である。
【
図3B】本発明のいくつかの他の変形例に係る光学パターンの概略的上面図である。
【
図4】本発明の第2実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
【
図5A】本発明の第3実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
【
図7】比較例の光源モジュールの照度分布図である。
【
図8】本発明の第4の実施形態に係る光学パターンの概略的立体図である。
【
図9】
図8の他の変形例に係る光学パターンの概略的立体図である。
【
図10】
図8の他の変形例に係る光学パターンの概略的立体図である。
【
図11】
図8の他の変形例に係る光学パターンの概略的立体図である。
【
図12】
図8の他の変形例に係る光学パターンの概略的立体図である。
【
図13】
図8の他の変形例に係る光学パターンの概略的立体図である。
【
図14】本発明の第5実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
【
図16】本発明の第6実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
【
図17A】本発明の第7実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
【
図18】本発明の第8実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
【
図20】本発明の第9実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
【
図21】本発明の第10実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
【
図22】本発明の第11実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
【
図23】本発明の第12実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
【
図25A】
図2Bの他の変形例に係る発光ユニットの概略的上面図である。
【
図25B】
図2Bの他の変形例に係る発光ユニットの概略的上面図である。
【
図26】本発明の第13実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
【
図27A】
図26の他の変形例に係る光源モジュールの概略的断面図である。
【
図27B】
図26の他の変形例に係る光源モジュールの概略的断面図である。
【
図27C】
図26の他の変形例に係る光源モジュールの概略的断面図である。
【
図27D】
図26の他の変形例に係る光源モジュールの概略的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下の好ましい実施形態の詳細な説明において、本明細書の一部をなすとともに、本発明を実施するための特定の実施形態を示す添付図面を参照する。以下の実施形態において、上、下、左、右、前、後等の方向を説明するための言語は、限定的な意味ではなく、例示的な意味で考慮される。そのため、方向性の用語は、説明のために用いるものであって、本発明を限定するものではない。
【0031】
図1は、本発明の第1実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
図2Aは、
図1の光源モジュールの概略的局部拡大図である。
図2Bは、
図1の発光ユニットの概略的上面拡大図である。
図3Aおよび
図3Bは、本発明の他の変形例に係る光学パターンの概略的上面図である。
【0032】
図1~
図2Bを参照すると、光源モジュール10は、基板100および複数の発光ユニットLEUを含む。発光ユニットLEUは、例えば、基板100上にアレイ状に配置され、方向Xおよび方向Yにおいて複数の行および列に配置されるが、本発明はこれに限定されない。基板100は、例えば、プリント回路板(printed circuit board, PCB)またはビスマレイミドトリアジン(bismaleimide triazine, BT)で作られた回路基板であるが、本発明はこれに限定されない。本実施形態において、大面積の光出力の要求を満たすために、発光ユニットLEUは、間隔を空けて配置してもよいが、本発明はこれに限定されない。別の実施形態において、光源モジュールの発光ユニットは、互いに連結して配置されてもよい。
【0033】
各発光ユニットLEUは、発光デバイス120および封止構造140を含む。発光デバイス120および封止構造140は、基板100の表面100sに配置され、封止構造140は、発光デバイス120を覆う。本実施形態において、発光デバイス120は、例えば、サブミリ発光ダイオード(ミニLED)またはマイクロ発光ダイオード(マイクロLED)を含む発光ダイオード(light emitting diode, LED)であってもよい。封止構造140の材料は、例えば、プラスチック、樹脂材料(例えが、アクリル(acrylic))、またはその他の適切な透明封止材料を含む。
【0034】
本実施形態において、基板100の表面100sにある封止構造140の正投影輪郭は、例えば、円形であり、封止構造140のXZ平面またはYZ平面に対して平行な断面輪郭は、例えば、半楕円形状または準半楕円形状であるが、本発明はこれに限定されない。一方、発光デバイス120は、幾何学的中心GCを有することができ、封止構造140は、中心軸CXの周りに対称的に配置されてもよい。すなわち、中心軸CXの両側にある封止構造140の2つの部分は、鏡対称であるが、本発明はこれに限定されない。本実施形態において、中心軸CXは、基板100の表面100sに対して垂直であり、発光デバイス120の幾何学的中心GCを通過するが、本発明はこれに限定されない。
【0035】
注意すべきこととして、本実施形態において、1つの封止構造140によって覆われる発光デバイス120の数を例示的に1つ記載しているが、本発明はこれに限定されない。別の実施形態において、各封止構造140によって覆われる発光デバイス120の数は、2つまたはそれ以上であってもよく、例えば、赤色光、緑色光、および青色光を出射することのできる3つの発光デバイスであってもよい。
【0036】
光源モジュールの全体の厚さを増やさずに異なる発光ユニットLEU間の光混合効果を高め、光源モジュール10の全体的な光出力均一性を向上させるために、各発光ユニットLEUは、光学パターン160も備える。光学パターン160は、発光デバイス120の基板100から離れた側(すなわち、発光デバイス120の光出力側)に位置し、基板100の表面100sの法線方向(例えば、方向Z)において発光デバイス120と重なるように配置される。光学パターン160は、部分反射および部分透過の特性を有する。すなわち、光学パターン160は、発光デバイス120によって出射された光ビームの一部を通過させることができ、発光デバイス120によって出射された光ビームの別の部分を反射することができる。
【0037】
特に注意すべきこととして、光学パターン160は、封止構造140に埋め込まれ、封止構造140によって覆われる。つまり、光学パターン160は、封止構造によって露出されない。光学パターン160の発光デバイス120から離れた側にある封止構造140の一部は、導光層として扱うことができるため、発光デバイス120によって出射された光ビームの一部は、複数の界面から多重反射した後、光学パターン160の上方領域から出力することができる(例えば、
図1に示した光線LB)。このようにして、光源モジュールにおいて発光デバイス120の上方に光学パターン160を配置することによって引き起こされる光出力輝度の低下を効果的に抑制することができる(つまり、暗領域が生成される問題を改善することができる)。
【0038】
一方、光学パターン160は、発光デバイス120の光出力経路上に複数のアクティブゾーンを備えることができ、これらのアクティブゾーンは、例えば、基板100の表面100sに対して平行な方向に配置される。光学パターン160は、発光デバイス120に面した第1表面160s1、および第1表面160s1から反対側を向いた第2表面160s2を有する。注意すべきこととして、本実施形態において、光学パターン160の第1表面160s1と第2表面160s2は、互いに平行であってもよく、光学パターン160の複数のアクティブゾーンは、発光デバイス120によって出射される光ビームに対して異なる透過率を示すことができる。
【0039】
詳しく説明すると、光学パターン160は、透光性基板161、および透光性基板161内に分散配置された(dispersedly disposed)複数の反射粒子162を含むことができる。透光性基板161の材料は、例えば、アクリル(acrylic)、エポキシ(epoxy)、ヘキサメチルジシロキサン(hexamethyldisiloxane, HMDSO)などの適切なポリマー材料を含む。反射粒子162の材料は、例えば、二酸化ケイ素(SiO2)、二酸化チタン(TiO2)、金属材料、またはそれらの組み合わせ、または適切な反射率を有する他の材料を含む。
【0040】
各アクティブゾーンにおける反射粒子162のドーピング濃度を調整することによって、光学パターン160の異なるアクティブゾーンは、異なる透過率を有することができる。さらに、例えば、光透過率を5%~60%の間で調整することにより、光学設計の異なる要求を満たすことができ、例えば、出力された光の光学パターンを柔軟に調整することができる。例えば、本実施形態において、第1アクティブゾーンAZ1における反射粒子162のドーピング濃度は、選択的に、第2アクティブゾーンAZ2におけるドーピング濃度より高くてもよい(
図2Aおよび
図2Bに示す)。したがって、光学パターン160において、第1アクティブゾーンAZ1の第1透過率は、第2アクティブゾーンAZ2の第2透過率より低くてもよい。
【0041】
具体的に説明すると、本実施形態が提供する光学パターン160において、反射粒子162のドーピング濃度は、光学パターン160の一側から他側に向かって(例えば、図の右側から左側に向かって)徐々に減少してもよいが、本発明はこれに限定されない。したがって、光学パターン160の透過率が第1アクティブゾーンAZ1の一側から第2アクティブゾーンAZ2の一側に向かって徐々に増加してもよく、または光学パターン160の反射率が第1アクティブゾーンAZ1の一側から第2アクティブゾーンAZ2の一側に向かって徐々に減少してもよい。
【0042】
本実施形態において、基板100上の光学パターン160の正射影輪郭は、例えば、正方形であるが、本発明はこれに限定されない。別の実施形態において、基板100上の光源モジュール10Aの光学パターン160Aの正射影輪郭は、円形(
図3Aに示す)であってもよい。さらに別の実施形態において、基板100上の光源モジュール10A’の光学パターン160A’の正射影輪郭は、多角形(
図3Bに示す)であってもよい。
【0043】
以下に、いくつかの別の実施形態を示して本発明を詳細に説明する。同一の参照番号を使用して同一の構成要素を示し、同一の技術内容については説明を省略する。省略した部分については、上述した実施形態を参照することができるため、説明を省略する。
【0044】
図4は、本発明の第2実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
図4を参照すると、本実施形態の光源モジュール10Bと
図2Aの光源モジュール10の間の違いは、光学パターンの構成が異なることである。具体的に説明すると、本実施形態の光源モジュール10Bにおいて、光学パターン160Aの異なるアクティブゾーンにドープされた反射粒子162の濃度は、実質的に同じである。例えば、第1アクティブゾーンAZ1における反射粒子162のドーピング濃度は、第2アクティブゾーンAZ2における反射粒子162のドーピング濃度と同じである。
【0045】
特に注意すべきこととして、本実施形態において、光学パターン160Aの第1表面160As1は、第2表面160As2に対して傾斜している。さらに、光学パターン160Aは、発光デバイス120の幾何学的中心GCを通過する中心軸CXの周りに非対称的に配置されるが、本発明はこれに限定されない。
【0046】
本実施形態において、光学パターン160Aの異なるアクティブゾーンにおける反射粒子162のドーピング濃度は、実質的に同じであるが、異なるアクティブゾーンにおける光学パターン160Aの厚みは異なる。そのため、異なるアクティブゾーンにおける光学パターン160Aの透過率も異なってもよい。例えば、光学パターン160Aにおいて、第1アクティブゾーンAZ1の第1透過率は、第2アクティブゾーンAZ2の第2透過率より低くてもよく、または光学パターン160Aの反射率は、
図4の第1アクティブゾーンAZ1の一側から第2アクティブゾーンAZ2の一側に向かって徐々に減少する。
【0047】
上記の配置により、光源モジュール10Bにおいて発光デバイス120の上方に光学パターン160Aを配置することによって暗領域が生成される現象を改善することができ、非対称的な光学パターンの光出力の要求を満たすことができる。
【0048】
図5Aは、本発明の第3実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
図5Bは、
図5Aの光源モジュールの概略的平面図である。
図6は、
図5Aおよび
図5Bの光源モジュールの照度分布図である。
図7は、比較例の光源モジュールの照度分布図である。
【0049】
図5Aおよび
図5Bを参照すると、本実施形態の光源モジュール10Cと
図2Aおよび
図2Bの光源モジュール10の間の違いは、光学パターンの構成が異なることである。本実施形態において、XZ平面またはYZ平面に対して平行な断面上の光源モジュール10Cの光学パターン160Bの外輪郭は、
図2Aの光学パターン160と実質的に類似する。しかしながら、
図2Bの光学パターン160とは異なり、本実施形態における基板100上の光学パターン160Bの正投影の外輪郭は、例えば、円形である。
【0050】
特に注意すべきこととして、本実施形態において、光学パターン160Bは、複数の孔165、例えば、中心軸CX(または発光デバイス120)を取り囲む複数の環状孔165を備えてもよい。これらの環状孔は、光学パターン160Bの第1表面160Bs1から第2表面160Bs2に延伸し、その延伸方向は、発光デバイス120を実質的に通過するが、本発明はこれに限定されない。
【0051】
これらの孔165の配置により、光学パターン160Bの異なるアクティブゾーンは、異なる透過率(または反射率)を有することができる。例えば、本実施形態の光学パターン160Bにおいて、第1アクティブゾーンAZ1の第1透過率は、第2アクティブゾーンAZ2の第2透過率より小さくてもよい。つまり、光学パターン160Bにおいて、第1アクティブゾーンAZ1の反射率は、第2アクティブゾーンAZ2の反射率よりも大きくてもよい。
【0052】
本実施形態において、光学パターン160Bの発光デバイス120に面する第1面160Bs1と基板100の表面100sの間は、第1高さH1を有する。封止構造140と基板100の表面100sの間は、第2高さH2を有する。第1高さH1および第2高さH2は、例えば、基板100の表面100sの法線方向(すなわち、Z方向)において定義される。また、第2高さH2は、例えば、封止構造140が光学パターン160Bおよび発光デバイス120とZ方向において重なる部分によって定義される。
【0053】
好ましくは、第1高さH1対第2高さH2の比率は、0.5未満であってもよい。例えば、光学パターン160Bの第1高さH1が0.3mmである場合、封止構造140の第2高さH2は、0.7mmである。さらに、光学パターンの反射率が100%である場合、
図6に示すように、複数の孔165を配置することによって、光源モジュール10Cが光学パターン160Bの上方に明らかな暗領域を生成するのを効果的に防ぐことができる。
【0054】
特に注意すべきこととして、光学パターンが複数の孔165を備えていなくても、第1高さH1対第2高さH2の比率範囲が満たされている場合、
図7に示すように、形成された光源モジュール(すなわち、比較例)の光学パターンの上方の暗領域の端部における輝度変化を緩やかにすることができる(つまり、暗領域の端部においてフォグ効果がある)。
【0055】
図6と
図7を比較するとわかるように、光学パターン160B上に孔165を設計することによって、光学パターン160Bの反射能力を確保しながら、光源モジュール10Cが光学パターンの上方に明らかな暗領域を生成するのを効果的に防ぐことができる。さらに、その領域の光出力輝度を大幅に向上させることができる。
【0056】
図8は、本発明の第4の実施形態に係る光学パターンの概略的立体図である。
図9~
図13は、
図8のいくつかの他の変形例に係る光学パターンの概略的立体図である。
【0057】
図8を参照すると、本実施形態の光学パターン160Cと
図5Aの光学パターン160Bの間の違いは、孔の構成および配置が異なることである。具体的に説明すると、本実施形態における光学パターン160Cの各孔165Cは、例えば、円筒状である。すなわち、光学パターン160Cの第1表面160Cs1および第2表面160Cs2によって定義される各孔165Cの開口輪郭は、円形であってもよいが、本発明はこれに限定されない。本実施形態において、第1表面160Cs1および第2表面160Cs2上の孔165Cの開口面積は、実質的に同じである。
【0058】
一方、本実施形態において、孔165Cは、X方向およびY方向において複数の行と列に配置されてもよい。特に注意すべきこととして、孔165CのX方向における配列ピッチは、固定されない。例えば、孔165Cは、光学パターン160Cの第1アクティブゾーンAZ1の一側から第2アクティブゾーンAZ2の他側に向かってピッチP4、ピッチP3、ピッチP2、およびピッチP1が連続的に減少するように配置される。
【0059】
別の観点から言えば、第1アクティブゾーンAZ1における孔165Cの分布密度は、第2アクティブゾーンAZ2における孔165Cの分布密度よりも低い。したがって、光学パターン160Cにおいて、第1アクティブゾーンAZ1の第1透過率は、第2アクティブゾーンAZ2の第2透過率よりも低い。
【0060】
しかしながら、本発明はこれに限定されない。
図9を参照すると、変形例が提供する光学パターン160Dにおいて、方向Xおよび方向Yにおける複数の孔の配列ピッチは、固定されていてもよいが、これらの孔の開口サイズは、さまざまなサイズを有することができる。
【0061】
例えば、
図9に示した光学パターン160Dにおいて、孔165D1、孔165D2、孔165D3、および孔165D4は、固定されたピッチPでX方向において間隔を空けて配置されてもよく、これらの孔の孔径は、互いに異なる。孔の孔径に基づいて配置すると、孔165D1、孔165D2、孔165D3、および孔165D4は、降順に配置されている。例えば、孔165D1の孔径Da1は、孔165D2の孔径Da2より小さくてもよく、残りは類推によって推測することができる。このような配置により、光学パターン160Dにおいて、第1アクティブゾーンAZ1における孔の分布密度は、第2アクティブゾーンAZ2における孔の分布密度よりも小さい。したがって、光学パターン160Dにおいて、第1アクティブゾーンAZ1の第1透過率は、第2アクティブゾーンAZ2の第2透過率よりも小さい。
【0062】
図10を参照すると、別の変形例が提供する光学パターン160Eにおいて、孔の配置は、
図9の光学パターン160Dと類似しており、例えば、孔165E1、孔165E2、孔165E3、孔165E4、および孔165E5は、固定されたピッチPでX方向において間隔を空けて順番に配置される。違いは、光学パターン160Eの孔がさまざまな孔深さを有することができることである。
【0063】
例えば、光学パターン160Eにおける孔の孔深さは、第1アクティブゾーンAZ1の一側から第2アクティブゾーンAZ2の一側に向かって徐々に増加し、例えば、孔165E2の孔深さd2は、孔165E1の孔深さd1よりも大きく、残りは類推によって推測することができる。本実施形態において、孔165E1、孔165E2、孔165E3、および孔165E4は、それぞれ光学パターン160Eを貫通しないブラインドホールであってもよく、孔165E5は、光学パターン160Eを貫通するスルーホールであってもよいが、本発明はこれに限定されない。このような配置により、光学パターン160Eにおいて、第1アクティブゾーンAZ1における孔の分布密度は、第2アクティブゾーンAZ2における孔の分布密度よりも小さい。したがって、光学パターン160Eにおいて、第1アクティブゾーンAZ1の第1透過率は、第2アクティブゾーンAZ2の第2透過率よりも低い。
【0064】
図11~
図13は、
図10の光学パターン160Eのいくつかの他の変形例を示したものである。これらの変形例において、光学パターンにおける複数の孔の配置および孔深さの分布は、
図10の光学パターン160Eと類似しているため、ここでは繰り返し説明しない。
図11に示すように、光学パターン160Fの複数の孔165Fの延伸方向は、第1表面160Fs1または第2表面160Fs2に対して傾斜していてもよい。
【0065】
図12に示すように、光学パターン160Gの第1表面160Gs1は、孔165Gを定義する第1開口OP1を有し、第2表面160Gs2は、孔165Gを定義する第2開口OP2を有する。さらに、第1開口OP1の開口面積は、第2開口OP2の開口面積とは異なる。例えば、光学パターン160Gの孔165Gの孔径は、第1表面160Gs1から第2表面160Gs2に向かって徐々に増加するが、本発明はこれに限定されない。
【0066】
図13に示すように、光学パターン160Hの第1表面160Hs1は、孔165Hを定義する第1開口OP1”を有し、その第2表面160Hs2は、孔165Hを定義する第2開口OP2”を有する。第1開口OP1”および第2開口OP2”の開口輪郭は、例えば、正方形または矩形であるが、本発明はこれに限定されない。図示していない別の実施形態において、孔の開口輪郭は、多角形であってもよい。
【0067】
図5Aおよび
図5Bの光学パターン160Bおよび
図8~
図13の光学パターンは、図示されていないが、これらの光学パターンは、
図4に示すように、複数の反射粒子162で均一にドープされてもよい。特に注意すべきこととして、別の変形例において、反射粒子162の非均一分布(
図2Aに示す)により、
図5Aおよび
図8~
図13の任意の光学パターンにおける異なるアクティブゾーンの透過率を調整する柔軟性をさらに高めることができる。
【0068】
図14は、本発明の第5実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
図15は、
図14の光源モジュールの概略的局所拡大図である。
図14および
図15を参照すると、本実施形態の光源モジュール20と
図4の光源モジュール10Bの間の違いは、光学パターンの構成が異なることである。本実施形態において、発光ユニットLEU-Aの光学パターン160Iは、発光デバイス120の幾何学的中心GCを通過する中心軸CXの周りに対称的に配置されてもよい。
【0069】
具体的に説明すると、光学パターン160IのXZ平面またはYZ平面に対して平行な断面形状は、例えば、半月形である。第1表面160Is1と第2表面160Is2の間の距離は、中心軸CXからの距離が大きくなるにつれて徐々に減少する。すなわち、光学パターン160Iのうち中心軸CXを通過する部分が最も大きな厚みを有する。したがって、反射粒子162が透光性基板161に均一に分散されたとき、光学パターン160Iにおいて、第1アクティブゾーンAZ1の透過率は、第2アクティブゾーンAZ2の透過率よりも小さく、または光学パターン160Iにおいて、第1アクティブゾーンAZ1の反射率は、第2アクティブゾーンAZ2の反射率より大きくてもよい。
【0070】
図16は、本発明の第6実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
図16を参照すると、本実施形態の光源モジュール20Aと
図14の光源モジュール20の間の違いは、封止構造の構成が異なることである。具体的に説明すると、本実施形態において、発光ユニットLEU-Bの封止構造140Aは、発光デバイス120の幾何学的中心GCを通過する中心軸CXの周りに非対称的に配置される。
【0071】
図17Aは、本発明の第7実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
図17B~
図17Dは、
図17Aのいくつかの他の変形例に係る光源モジュールの概略的断面図である。
【0072】
図17Aを参照すると、
図15に示した光学パターン160Iとは異なり、本実施形態の光源モジュール20Bの光学パターン160Jは、互いに分離した複数の部分167によって形成されてもよい。例えば、本実施形態において、部分167は、X方向および/またはY方向において間隔を空けて配置されてもよく、部分167間の間隔は、同じであっても、異なってもよい。
【0073】
特に注意すべきこととして、本実施形態において、隣接する任意の2つの部分167の間の空間SPの延伸方向は、選択的に、基板100の表面100sに対して垂直であってもよいが、本発明はこれに限定されない。別の変形例において、光源モジュール20Cの光学パターン160Kの複数の部分167Aのうちの隣接する任意の2つの部分の間の空間SP”の延伸方向は、
図17Bに示すように、発光デバイス120を実質的に通過してもよい。
【0074】
図17Cを参照すると、別の変形例では、光源モジュール20Dの光学パターン160Lにおいて、複数の部分167Bは、基板100の表面100sの法線方向(例えば、方向Z)において間隔を空けて配置され、これらの部分167Bの間の間隔は、同じであっても、異なってもよい。
図17Dを参照すると、さらに別の変形例では、光源モジュール20Eの光学パターン160Mにおいて、複数の部分167Cは、方向X、方向Yおよび方向Zにおいて間隔を空けて配置され、これらの部分167Cの間の同じ方向または異なる方向における間隔の距離は、同じであっても、異なってもよい。
【0075】
図17A~
図17Dの任意の光学パターンにおいて、光学パターンは、互いに分離した部分の配置によって、異なるアクティブゾーンにおけるこれらの部分の分布密度を調整することができる。このようにして、光学パターンの異なるアクティブゾーンにおける透過率(または反射率)の分布を調整し、光源モジュールの光学パターンの異なる光出力の異なる要求を満たす。
【0076】
図18は、本発明の第8実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
図19は、
図18の光源モジュールの概略的局所拡大図である。
図20は、本発明の第9実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
【0077】
図18および
図19を参照すると、本実施形態の光源モジュール20Fと
図4の光源モジュール10Bの間の違いは、光学パターンの構成および配置が異なることである。
図4の光学パターン160Aと比較して、本実施形態の光学パターン160A”は、X方向またはY方向において発光デバイス120の幾何学的中心GCを通過する中心軸CXからさらに離れるように配置され、光学パターン160A”は、さらに、複数の孔165Aを備える。X方向および/またはY方向における孔165Aの配列ピッチは、同じであっても、異なってもよい。
【0078】
本実施形態において、発光ユニットLEU-Cの封止構造140は、中心軸CXの周りに対称的に配置されてもよいが、本発明はこれに限定されない。別の実施形態において、
図20に示すように、光源モジュール20Gの発光ユニットLEU-Dの封止構造140Aは、中心軸CXの周りに非対称的に配置されてもよい。
【0079】
図21は、本発明の第10実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
図21を参照すると、本実施形態の光源モジュール20Hと
図14の光源モジュール20の間の違いは、発光デバイスの配置が異なることである。本実施形態において、発光ユニットLEU-Eの封止構造140および光学パターン160Iは、中心軸CXの周りに対称的に配置され、発光デバイス120Aは、中心軸CXから離れて配置される。さらに具体的に説明すると、中心軸CXは、発光デバイス120Aを通過しない。したがって、光源モジュール20Hの非対称な光学パターンの光出力の要求を満たすことができる。
【0080】
図22は、本発明の第11実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
図22を参照すると、本実施形態において、光源モジュール20Iの基板100Aは、例えば、ガラス基板であり、発光デバイス120によって出射された少なくとも1つの光ビームLBは、ガラス基板(すなわち、基板100A)内で伝達されるのに適している。つまり、発光ユニットLEU-Aの導光空間を増やすことができるため、光源モジュール20Iによって出力された光の均一性をさらに向上させることができる。さらに、光エネルギーの利用効率を向上させるために、基板100Aの発光デバイス120から離れた側は、さらに、反射シート190を備えてもよい。ここで、反射シート190は、例えば、白色反射シートまたは銀色反射シートであるが、本発明はこれに限定されない。
【0081】
図23は、本発明の第12実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
図5Bは、
図24の光源モジュールの概略的断面図である。
図23および
図24を参照すると、本実施形態の光源モジュール20Jと
図14の光源モジュール20の間の違いは、光源モジュール20Jが、さらに、基板100の表面100sに配置され、且つ発光デバイス120を露出させる反射層185を含むことである。本実施形態において、各発光ユニットLEU-Aは、封止構造140によって覆われた1つの対応する反射層185を備えてもよい。
【0082】
一方、本実施形態において、反射層185の光学パターン160Iに面する側面は、さらに、複数の表面微細構造MSを備えることができる。光が反射層185から反射したとき、これら表面微細構造MSの配置によって、光源モジュール20Jの光均一性をさらに向上させることができる。
【0083】
特に注意すべきこととして、基板100がプリント基板のとき、絶縁効果を高めて反射率を向上させるために、先行技術では、基板100の表面100sにソルダーレジストインク層を形成する。しかしながら、ソルダーレジストインク層の膜厚は、プロセス制御が困難であるために、バッチ間で大幅に変動するため、その反射率は、温度によって変化しやすい。したがって、本実施形態は、表面微細構造MSを備えた反射層185を現在一般的に使用されているソルダーレジストインク層と置き換えることによって、比較的安定した反射効果を提供することができ、光源モジュール20Jの製造コストを削減することができる。
【0084】
図25Aおよび
図25Bは、
図2Bのいくつかの他の変形例に係る発光ユニットの概略的上面図である。
図2Bに示した封止構造140とは異なり、別の変形例において、基板100上の封止構造140Bの正投影輪郭は、
図25Aに示すように、例えば、正方形または矩形である。さらに別の変形例において、基板100上の封止構造140Cの正投影輪郭は、例えば、多角形である。これら異なる輪郭の配置により、発光ユニットの異なる光学パターンの光出力の要求を満たすことができる。
【0085】
図26は、本発明の第13実施形態に係る光源モジュールの概略的断面図である。
図26を参照すると、本実施形態の光源モジュール30と
図14の光源モジュール20の間の違いは、封止構造の構成が異なることである。
【0086】
発光デバイスの間隔距離の増加によって封止構造の生産コストおよびプロセス難易度が増加する問題を解決するために、
図14に示した封止構造140とは異なり、本実施形態の封止構造140Dは、基板100の表面100sに対して平行な方向において少なくとも1つの側面140Dsを有する。さらに、基板100の表面100sと側面140Dsの間の夾角θは、好ましくは、10度~135度の範囲であってもよい。
【0087】
本実施形態において、XZ平面またはYZ平面に対して平行な断面における封止構造140Dの側面140Dsの輪郭は、例えば、直線である。さらに、側面140Dsは、基板100の表面100sに対して実質的に垂直である(すなわち、夾角θは、90度である)が、本発明はこれに限定されない。
【0088】
別の観点から言えば、封止構造140Dの側面140Dsは、発光ユニットLEU-Fから光が出射されたときに有効屈折面として扱うことができる。このようにして、X方向およびY方向における封止構造140Dの幅を減らすことができ、封止構造において光の反射が多すぎることによって光エネルギーの損失が発生するのを防ぐこともできる。
【0089】
図27A~
図27Dは、
図26のいくつかの他の変形例に係る光源モジュールの概略的断面図である。変形例の光源モジュール30Aにおいて、XZ平面またはYZ平面に対して平行な断面における封止構造140Eの側面140Esの輪郭は、例えば、接続した2つの直線分を曲げることによって形成された折れ線である。さらに、基板100に接続された側面140Esの部分と基板100の表面100sの間の夾角θ1は、90度より大きい鈍角である(
図27Aに示す)。
【0090】
別の変形例の光源モジュール30Bにおいて、XZ平面またはYZ平面に対して平行な断面における封止構造140Fの側面140Fsの輪郭は、例えば、直線である。さらに、基板100の表面100sと側面140Fsの間の夾角θ2は、90度より小さい鋭角である(
図27Bに示す)。
【0091】
さらに別の変形例の光源モジュール30Cにおいて、XZ平面またはYZ平面に対して平行な断面における封止構造140Gの側面140Gsの輪郭は、例えば、折れ線である。さらに、側面140Gsは、3つの接続したサブ表面(
図27Cに示す)を曲げることによって形成されてもよい。さらに別の変形例の光源モジュール30Dにおいて、XZ平面またはYZ平面に対して平行な断面における封止構造140Hの側面140Hsの輪郭は、例えば、折れ線である。さらに、側面140Hsは、3つの接続したサブ表面(
図27Dに示す)を曲げることによって形成されてもよい。
【0092】
以上のように、本発明の1つの実施形態が提供する光源モジュールは、重なり合う発光デバイスおよび光学パターンを封止構造で覆う。光学パターンは、発光デバイスの光出力側に位置し、部分透過および部分反射の特性を有する。光学パターンが封止構造に埋め込まれているため、発光デバイスによって出射された光ビームの一部は、封止構造の表面および光学パターンの発光デバイスから離れた側面の反射を介して、発光デバイスの上方から出射される。したがって、光源モジュールにおいて発光デバイスの上方に光学パターンを配置することによって暗領域が生成される問題を効果的に改善することができる。さらに、光学パターンの異なるアクティブゾーンに異なる透過率を配置することによって、出力された光の光学パターンを柔軟に調整することができる。
【0093】
本分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の範囲または精神から逸脱せずに、開示された実施形態に対してさまざまな修正および変更が可能であることが理解されよう。これを考慮して、本発明は、以下の特許請求の範囲およびそれらの同等物の範囲内にある修正および変更を包含することが意図されている。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明の光源モジュールは、バックライトモジュールに適用することができる。
【符号の説明】
【0095】
10、10A、10A’、10B、10C、20、20A、20B、20C、20D、20E、20F、20G、20H、20I、20J、30、30A、30B、30C、30D 光源モジュール
100、100A 基板
100s 表面
120、120A 発光デバイス
140、140A、140B、140C、140D、140E、140F、140G、140H 封止構造
140Ds、140Es、140Fs、140Gs、140Hs 側面
160、160A、160A’、160A”、160B、160C、160D、160E、160F、160G、160H、160I、160J、160K、160L、160M 光学パターン
160s1、160As1、160Bs1、160Cs1、160Fs1、160Gs1、160Hs1、160Is1 第1表面
160s2、160As2、160Bs2、160Cs2、160Fs2、160Gs2、160Hs2、160Is2 第2表面
161 透光性基板
162 反射粒子
165、165A、165D1、165D2、165D3、165D4、165E1、165E2、165E3、165E4、165E5、165F、165G、165H 孔
167、167A、167B、167C 部分
185 反射層
190 反射シート
AZ1 第1アクティブゾーン
AZ2 第2アクティブゾーン
CX 中心軸
d1、d2 孔深さ
Da1、Da2 孔径
GC 幾何学的中心
H1 第1高さ
H2 第2高さ
LB 光ビーム
LEU、LEU-A、LEU-B、LEU-C、LEU-D、LEU-E、LEU-F 発光ユニット
MS 表面微細構造
OP1、OP1” 第1開口
OP2、OP2” 第2開口
P、P1、P2、P3、P4 ピッチ
SP、SP” 空間
X、Y、Z 方向
θ、θ1、θ2 夾角
【要約】 (修正有)
【課題】光学パターンを柔軟に調整することのできる光源モジュールを提供する。
【解決手段】光源モジュール10は、基板100、発光デバイス120、封止構造140、および光学パターン160を含む。発光デバイスは、基板の表面100sに配置される。封止構造は、基板の表面に配置され、発光デバイスを覆う。光学パターンは、封止構造によって覆われ、発光デバイスと重なる。光学パターンは、部分透過および部分反射の特性を有し、第1アクティブゾーンAZ1および第2アクティブゾーンAZ2を備える。第1アクティブゾーンおよび第2アクティブゾーンは、基板の表面に対して平行な方向に配置される。光学パターンの第1アクティブゾーンおよび第2アクティブゾーンは、それぞれ第1透過率および第2透過率を有し、第1透過率は、第2透過率とは異なる。
【選択図】
図2A