(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-25
(45)【発行日】2024-07-03
(54)【発明の名称】プローブデバイス
(51)【国際特許分類】
G01R 1/073 20060101AFI20240626BHJP
G01R 31/26 20200101ALI20240626BHJP
G01R 31/28 20060101ALI20240626BHJP
G01R 31/3167 20060101ALI20240626BHJP
【FI】
G01R1/073 D
G01R31/26 J
G01R31/28 K
G01R31/3167
(21)【出願番号】P 2023065531
(22)【出願日】2023-04-13
【審査請求日】2023-04-13
(32)【優先日】2022-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2023-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521415790
【氏名又は名称】テキャット テクノロジーズ (スージョウ) リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】ロウ チュン レオン
【審査官】小川 浩史
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-260188(JP,A)
【文献】特開2013-029504(JP,A)
【文献】特開2015-010980(JP,A)
【文献】特開2010-091541(JP,A)
【文献】特開2019-144112(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 1/06-1/073
31/26-31/3193
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プローブデバイスであって、
第一のプローブ構造であって、
第一の本体と、
前記第一の本体上に配置された第一の基板と、
前記第一の基板に電気的に接続され、前記第一の基板の表面から突出する複数の第一のプローブと、
を備える、第一のプローブ構造と、
第二のプローブ構造であって、
複数の貫通孔を有する第二の本体と、
前記第二の本体上に配置された第二の基板と、
前記第二の基板に電気的に接続され、前記第二の本体の表面から前記貫通孔を介して突出する複数の第二のプローブと、
を備える、第二のプローブ構造と、
を備え、
前記複数の第一のプローブの長さは、前記複数の第二のプローブの長さ
よりも短い、プローブデバイス。
【請求項2】
回路基板であって、前記第一のプローブ構造は、前記回路基板の第一の領域に配置され、前記第二のプローブ構造は、前記回路基板の第二の領域に配置される、回路基板をさらに備える、請求項1に記載のプローブデバイス。
【請求項3】
前記第一の領域は、前記第二の領域を取り囲む、請求項2に記載のプローブデバイス。
【請求項4】
前記第一の本体は、前記第一の基板と前記回路基板との間にあり、前記第二の基板は、前記第二の本体と前記回路基板との間にある、請求項2に記載のプローブデバイス。
【請求項5】
前記第一の基板及び前記第二の基板は、それぞれ前記回路基板に電気的に接続され、前記第一のプローブは、前記第一の基板を介して前記回路基板に電気的に接続され、前記第二のプローブは、前記第二の基板を介して前記回路基板に電気的に接続される、請求項2に記載のプローブデバイス。
【請求項6】
前記第一の基板は、空間トランスとフレキシブルプリント回路基板の少なくとも一方を備える多層基板を備える、請求項1に記載のプローブデバイス。
【請求項7】
前記第二の基板は、空間トランスとフレキシブルプリント回路基板の少なくとも一方を備える多層基板を備える、請求項1に記載のプローブデバイス。
【請求項8】
前記第一のプローブは、被試験体の複数の第一のコンタクトに接触して、高周波信号を試験するように構成され、前記第二のプローブは、被試験体の複数の第二のコンタクトに接触して、デジタル信号を試験するように構成される、請求項1に記載のプローブデバイス。
【請求項9】
前記第一のプローブと前記第二のプローブは、それぞれ同一平面上で前記第一のコンタクトと前記第二のコンタクトに接触する、請求項
8に記載のプローブデバイス。
【請求項10】
プローブデバイスであって、
第一のプローブ構造であって、
第一の本体と、
前記第一の本体上に配置された第一の基板と、
被試験体の複数の第一のコンタクトのレイアウトに対応するように第一の基板上に配置され、高周波信号を試験するように構成された、複数の第一のプローブと、
を備える、第一のプローブ構造と、
第二のプローブ構造であって、
第二の本体と、
前記第二の本体上に配置された第二の基板と、
前記被試験体の複数の第二のコンタクトのレイアウトに対応するように前記第二の本体を介して前記第二の基板上に配置され、デジタル信号を試験するように構成された複数の第二のプローブと、
を備える、第二のプローブ構造と、
を備え、
前記複数の第一のプローブの長さは、前記複数の第二のプローブの長さよりも短い、プローブデバイス。
【請求項11】
前記第一のプローブは、前記第二のプローブを取り囲む、請求項
10に記載のプローブデバイス。
【請求項12】
前記第一のプローブ構造は、第一の領域を定義し、前記第二のプローブ構造は、第二の領域を定義し、前記第一の領域は、前記第二の領域を取り囲む、請求項
10に記載のプローブデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2022年4月22日に出願された米国仮出願第63/333,723号、及び2023年3月23日に出願された米国非仮出願第18/18,936号の優先権を主張し、これらの出願は参照によりその全体が組み込まれる。
【0002】
本開示は、プローブデバイスに関し、より具体的には、高周波信号とデジタル信号とを同時に測定することができるプローブデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
先行技術において、様々な集積回路チップは、製造プロセス中に、電気的試験を受ける必要がある。被試験体に対する高周波信号試験は、長さの短いプローブを有するプローブデバイスによって行うことができ、被試験体に対するデジタル信号試験は、長さの長いプローブを有するプローブデバイスによって行うことができる。しかしながら、被試験体に対する高周波信号試験とデジタル信号試験との両方を行うには、1つの長さしかないプローブを有するプローブ構造では、上記試験要件を満たすことができない。
【0004】
この「背景技術」の節は、背景情報のためにのみ提供される。この「背景技術」の節における記述は、本節で開示された主題が本開示に対する先行技術を構成することを認めるものではなく、この「背景技術」の節のいかなる部分も、この「背景技術」の節を含む本出願のいかなる部分も本開示に対する先行技術を構成することを認めるものとして使用することはできない。
【発明の概要】
【0005】
本開示の一実施形態は、第一のプローブ構造及び第二のプローブ構造を含むプローブデバイスを提供する。第一のプローブ構造は、第一の本体と、第一の基板と、複数の第一のプローブと、を含む。第一の基板は、第一の本体上に配置される。複数の第一のプローブは、第一の基板に電気的に接続し、第一の基板の表面から突出する。第二のプローブ構造は、第二の本体と、第二の基板と、複数の第二のプローブと、を含む。第二の本体は、複数の貫通孔を有する。第二の基板は、第二の本体上に配置される。複数の第二のプローブは、第二の基板に電気的に接続し、第二の本体の表面から貫通孔を介して突出する。複数の第一のプローブの長さは、複数の第二のプローブの長さと異なる。
【0006】
本開示の一実施形態は、第一のプローブ構造及び第二のプローブ構造を含むプローブデバイスを提供する。第一のプローブ構造は、第一の本体と、第一の基板と、複数の第一のプローブと、を含む。第一の基板は、第一の本体上に配置される。複数の第一のプローブは、被試験体の複数の第一のコンタクトのレイアウトに対応するように第一の基板上に配置され、高周波信号を試験するように構成される。第二のプローブ構造は、第二の本体と、第二の基板と、複数の第二のプローブと、を含む。第二の基板は、第二の本体上に配置される。複数の第二のプローブは、被試験体の複数の第二のコンタクトのレイアウトに対応するように第二の本体を介して第二の基板上に配置され、デジタル信号を試験するように構成される。
【0007】
本開示の技術的特徴及び利点は、以下の説明で与えられる詳細から本開示をよりよく理解できるように、上記の説明で包括的に提供される。本開示の特許請求の範囲の主題の追加の技術的特徴及び利点は、以下の説明で提供される。本開示の技術分野の当業者は、以下の説明で開示される概念及び特定の実施形態に基づいて、他の構造又はプロセスを修正又は設計することによって、本開示のものと同じ対象を実施することが容易であることを理解するはずである。さらに、当業者は、そのような同等の配置が、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の精神及び範囲内にあることを理解するはずである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示のより完全な理解は、図と関連して考慮される場合に、詳細な説明及び特許請求の範囲を参照することによって導出することができる。同様の参照番号は、図全体を通して同様の要素を参照する。
【0009】
【
図1A】本開示のいくつかの実施形態によるプローブデバイスの透視図である。
【
図1B】本開示のいくつかの実施形態によるプローブデバイスの底面図である。
【
図1C】本開示のいくつかの実施形態によるプローブデバイスの断面図である。
【
図1D】本開示のいくつかの実施形態によるプローブデバイスに対応する被試験体の概略図である。
【
図2A】本開示のいくつかの実施形態によるプローブデバイスの透視図である。
【
図2B】本開示のいくつかの実施形態によるプローブデバイスの透視図である。
【
図2C】本開示のいくつかの実施形態によるプローブデバイスの透視図である。
【
図2D】本開示のいくつかの実施形態によるプローブデバイスの回路基板の底面図である。
【
図2E】本開示のいくつかの実施形態によるプローブデバイスの底面図である。
【
図2F】本開示のいくつかの実施形態によるプローブデバイスの断面図である。
【
図2G】本開示のいくつかの実施形態によるプローブデバイスに対応する被試験体の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の本開示の説明は、本開示の実施形態を説明するために図面を伴っている。しかしながら、本開示は、そのような実施形態に限定されないことに留意されたい。さらに、以下の実施形態は、他の実施形態に適切に統合することができる。
【0011】
用語「実施形態」、「一実施形態」、「例示的な実施形態」、「他の実施形態」及び「別の実施形態」は、本開示で説明する実施形態が特定の特徴、構造又は特性を含み得ることを意味するが、すべての実施形態がかかる特定の特徴、構造又は特性を含む必要がないことに留意されたい。さらに、「実施形態において」又は「実施形態の」という表現の繰り返し使用は、必ずしも同じ実施形態を指すわけではないが、同じ実施形態を指すこともある。
【0012】
本開示を完全に理解するために、ステップ及び構造を以下に詳細に説明する。本開示の実施は、当業者に周知の特定の詳細を制限しないことは明らかであろう。さらに、周知の構造及びステップは、本開示に対する不必要な限定を防止するために、詳細には説明されない。本開示の好ましい実施形態を以下に詳細に説明する。しかしながら、詳細な説明とは別に、本開示は、他の実施形態においても広範に適用することができる。本開示の範囲は、詳細な説明で与えられた内容に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲に従って定義されるべきものである。
【0013】
以下の開示は、本開示の異なる特徴を実装するための様々な異なる実施形態又は実装例を提供することを理解されたい。構成要素及び配置の特定の実施形態又は実装例は、本開示を単純化するために以下に記載される。そのような詳細は例示的なものであり、制限的であることを意図するものではないことに留意されたい。例えば、要素のサイズは、開示された範囲又は値に限定されるものではなく、製造条件及び/又はデバイスの予想される特性に依存することもある。さらに、以下の説明において、第二の特徴の「上に」又は「上方に」形成されると説明される第一の特徴は、第一の特徴及び第二の特徴が直接接触する方法で形成される実施形態を含んでもよく、また、第一の特徴及び第二の特徴が直接接触し得ないような方法で、第一の特徴と第二の特徴との間に追加の特徴が形成される実施形態を含んでもよい。簡略化及び明確化のために、様々な特徴が異なるスケールに従って描かれることがある。添付図面では、簡略化のために、いくつかの層又は特徴が省略されている。
【0014】
さらに、より良い説明のために、「下」、「下方」、「下部」、「上方」、及び「上部」等の相対的な空間関係の用語は、一つの要素又は特徴に対する別の要素又は特徴の関係を説明するために使用されることがある。このような相対的な空間関係の用語は、図面に描かれた向きに加えて、使用中又は動作中の要素の異なる向きをカバーすることを意図している。装置は、それ以外の向き(90度回転した、又は別の向きを有する)であってもよく、文献で使用されている相対的空間関係の記述用語も同様に、対応するように解釈することができる。
【0015】
本開示の実施形態によるプローブデバイスは、2つのプローブ構造を含む。第一のプローブ構造は、より短いプローブを含み、第二のプローブ構造は、より長いプローブを含む。異なる構造の設計により、第一のプローブ構造のプローブ及び第二のプローブ構造のプローブは、同じ被試験体を測定するために使用されてもよい。したがって、本開示のプローブデバイスは、被試験体の異なるコンタクトに同時に接触し、高周波信号とデジタル信号とを同時に試験することができる。上記構造の詳細については、以下の実施形態で説明する。
【0016】
図1A~
図1Dを参照する。
図1Aは、本開示のいくつかの実施形態によるプローブデバイス1の透視図を示す。
図1Bは、本開示のいくつかの実施形態によるプローブデバイス1の底面図を示す。
図1Cは、本開示のいくつかの実施形態によるプローブデバイス1の断面図を示す。
図1Dは、本開示のいくつかの実施形態によるプローブデバイス1に対応する被試験体9の概略図を示す。プローブデバイス1は、第一のプローブ構造11と、第二のプローブ構造13と、を含む。第一のプローブ構造11は、第一の本体111と、第一の基板113と、複数の第一のプローブ115と、を含む。第二のプローブ構造13は、第二の本体131と、第二の基板133と、複数の第二のプローブ135と、を含む。
【0017】
いくつかの実施形態において、第一の基板113は、第一の本体111上に配置され、複数の第一のプローブ115は、第一の基板113に電気的に接続され、第一の基板113の表面113Sから外側に突出する。より具体的には、第一の本体111は、被試験体9に面する表面111Sを有し、第一の基板113は、第一の本体111の表面111Sに配置される。第一のプローブ115は、第一の基板113の表面113Sから外側に突出し、被試験体9の複数の第一のコンタクト91と接触するように構成される。
【0018】
いくつかの実施形態において、第二の基板133は、第二の本体131上に配置され、複数の第二のプローブ135は、第二の基板133に電気的に接続され、第二の本体131の表面131Sから外側に突出する。より具体的には、第二の本体131は、複数の貫通孔1310と、被試験体9に面する表面131Sとを有し、第二の基板133は、第二の本体131の表面131Sと反対側の面に配置される。第二のプローブ135は、第二の基板133から貫通孔1310を介して第二の本体131を通過し、第二の本体131の表面131Sから外側に突出し、被試験体9の複数の第二のコンタクト93に接触するように構成される。
【0019】
いくつかの実施形態において、複数の第一のプローブ115の長さD11は、複数の第二のプローブ135の長さD13と異なる。例えば、長さが短い第一のプローブ115は、高周波信号を試験するのに適しており、長さが長い第二のプローブ135は、デジタル信号を試験するのに適している。
【0020】
上記実施形態の一部の図面では、これらの図面の理解を深めるために、第一のプローブ115の一部、第二のプローブ135の一部、貫通孔1310の一部、被試験体9の第一のコンタクト91及び第二のコンタクト93の一部のみが表記されており、これは要素に対する解釈制限として解釈してはならないことに留意されたい。図面及び本開示の説明に基づくと、当業者は、第一のプローブ構造11上の複数の第一のプローブ115の構成、第二のプローブ構造13上の複数の第二のプローブ135の構成、及び被試験体9上の複数の第一のコンタクト91及び複数の第二のコンタクト93の構成を理解できるはずである。
【0021】
図2A~
図2Fを参照する。
図2A~
図2Cは、本開示のいくつかの実施形態によるプローブデバイス2の透視図を示す。
図2Dは、本開示のいくつかの実施形態によるプローブデバイス2の回路基板25の底面図を示す。
図2Eは、本開示のいくつかの実施形態によるプローブデバイス2の底面図を示す。
図2Fは、本開示のいくつかの実施形態によるプローブデバイス2の断面図を示す。
図2Gは、本開示のいくつかの実施形態によるプローブデバイス2に対応する被試験体8の概略図を示す。プローブデバイス2は、第一のプローブ構造21と、第二のプローブ構造23と、回路基板25とを含む。第一のプローブ構造21は、第一の本体211と、第一の基板213と、複数の第一のプローブ215とを含む。第二のプローブ構造23は、第二の本体231と、第二の基板233と、複数の第二のプローブ235とを含む。
図2A及び
図2Bは、プローブデバイス2の透視図で、その全体を示していることに留意されたい。理解を深めるために、
図2Cは、プローブデバイス2の透視図で、第一のプローブ構造21を除去し、第二のプローブ構造23を残したものを示す。
【0022】
いくつかの実施形態では、回路基板25は、第一の領域25A1及び第二の領域25A2を有し、第一のプローブ構造21は、第一の領域25A1に配置され、第二のプローブ構造23は、第二の領域25A2に配置される。いくつかの実施形態では、
図2Dに示すように、第一の領域25A1は、第二の領域25A2を取り囲む。換言すれば、第一のプローブ構造21は、第二のプローブ構造23の周囲に配置されているが、これは、本開示のプローブ構造の構成形態を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0023】
いくつかの実施形態では、被試験体8は、複数の第一のコンタクト81及び複数の第二のコンタクト83を有する。複数の第一のコンタクト81は、被試験体8上のレイアウトを有し、複数の第二のコンタクト83は、被試験体8上の別のレイアウトを有する。複数の第一のプローブ215は、複数の第一のプローブ215が複数の第一のコンタクト81に対応して接触できるように、被試験体8上の第一のコンタクト81のレイアウトに基づいて第一の基板213上に配置されてもよい。複数の第二のプローブ235は、複数の第二のプローブ235が複数の第二のコンタクト83と対応して接触できるように、被試験体8上の第二のコンタクト83のレイアウトに基づいて第二の基板233上に配置されてもよい。
【0024】
いくつかの実施形態において、第一の基板213は、第一の本体211上に配置され、回路基板25に電気的に接続され、複数の第一のプローブ215は、第一の基板213に電気的に接続され、第一の基板213を介して回路基板25に電気的に接続される。第二の基板233は、第二の本体231上に配置され、回路基板25に電気的に接続され、複数の第二のプローブ235は、第二の基板233に電気的に接続され、第二の基板233を介して回路基板25に電気的に接続される。いくつかの実施形態では、基板213及び233と回路基板25との間の電気的接続は、要素(たとえば、本体、基板及び回路基板)の内部のライン(図示せず)によって実施され得ることに留意されたい。
【0025】
いくつかの実施形態では、第一のプローブ構造21の構造において、第一の本体211は、第一の基板213と回路基板25との間にあり、複数の第一のプローブ215は、第一の基板213の表面213Sから外側に突出している。より具体的には、第一の本体211は、被試験体8に面する表面211Sを有し、第一の基板213は、第一の本体211の表面211S上に配置される。第一のプローブ215は、第一の基板213の表面213Sから外側に突出し、被試験体8の複数の第一のコンタクト81と接触するように構成される。
【0026】
いくつかの実施形態では、第二のプローブ構造23の構造において、第二の基板233は、第二の本体231と回路基板25との間にあり、複数の第二のプローブ235は、第二の本体231の表面231Sから外側に突出している。より具体的には、第二の本体231は、被試験体8に面する表面231Sを有し、第二の基板233は、第二の本体231の表面231Sと反対側の面に配置されている。第二のプローブ235は、第二の基板233から第二の本体231を通過し、第二の本体231の表面231Sから外側に突出し、被試験体8の複数の第二のコンタクト83と接触するように構成される。
【0027】
いくつかの実施形態では、図面に示すように、配置された複数の第二のプローブ235に対応して、第二の本体231には複数の貫通孔2310が設けられており、複数の第二のプローブ235が第二の基板233から貫通孔2310を介して第二の本体231を通過して、第二の本体231の表面231Sから外側に突出するようになっている。いくつかの実施形態では、複数の第一のプローブ215の数は、複数の第二のプローブ235の数より少ない。
【0028】
いくつかの実施形態では、貫通孔2310の断面寸法は、第二のプローブ235の断面寸法よりもわずかに大きく、貫通孔2310の案内により、第二のプローブ235は、一定の範囲内で移動することが可能になる。いくつかの実施形態では、第一のプローブ構造21が第二のプローブ構造23の周りに配置されているので、第一のプローブ構造21の複数の第一のプローブ215は、構造上、第二のプローブ構造23の複数の第二のプローブ235の周りに、当然配置される。
【0029】
いくつかの実施形態では、複数の第一のプローブ215は同じ長さD21を有し、複数の第二のプローブ235は同じ長さD23を有し、ここで、長さD21は長さD23と異なる。例えば、長さが短い第一のプローブ215は、被試験体8の外周部で複数の第一のコンタクト81と接触し、高周波信号を試験するように構成されてもよく、長さが長い第二のプローブ235は、被試験体8の内周部で複数の第二のコンタクト83と接触し、デジタル信号を試験するように構成されてもよい。
【0030】
いくつかの実施形態において、第一のプローブ215は、被試験体8の一端に接触するように構成され、第一の基板213の表面213Sから最短距離D25を有し、第二のプローブ235は、被試験体8の一端に接触するように構成され、第二の本体231の表面231Sから最短距離D27を有する。いくつかの実施形態では、最短距離D25と最短距離D27は、実質的に等しい。したがって、第一のプローブ215及び第二のプローブ235は、それぞれ、同一平面S1上で被試験体8の複数の第一のコンタクト81及び複数の第二のコンタクト83と接触することができる。
【0031】
上記の実施形態において、基板(例えば、第一の基板113又は213、あるいは第二の基板133又は233)は、同じ要素又は異なる要素によって形成され得る多層基板を含んでもよいことに留意されたい。例えば、多層基板は、空間トランス、又はフレキシブルプリント回路基板によって形成されてもよいが、これらの例は、本開示の基板の実装形態に対する制限として解釈されるものではない。
【0032】
さらに、上記実施形態の一部の図面では、これらの図面の理解を深めるために、第一のプローブ215の一部、第二のプローブ235の一部、貫通孔2310の一部、被試験体8の第一のコンタクト81の一部、第二のコンタクト83の一部のみが表記されており、これは要素に対する解釈制限として解釈してはならない。図面及び本開示の説明に基づくと、当業者は、第一のプローブ構造21上の複数の第一のプローブ215の構成、第二のプローブ構造23上の複数の第二のプローブ235の構成、及び被試験体8上の複数の第一のコンタクト81及び複数の第二のコンタクト83の構成を理解できるはずである。
【0033】
結論として、本開示の実施形態によるプローブデバイスは、長さの異なるプローブを有する異なるプローブ構造を用いることにより、同一の被試験体の異なるコンタクトに同時に接触することができ、長さの短いプローブと長さの長いプローブとを用いて高周波信号及びデジタル信号をそれぞれ試験することができる。
【0034】
本開示及びその利点は、上記のように詳細に説明される。しかしながら、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な修正、置換及び代用がなされ得ることを理解されたい。例えば、上述した様々なプロセスは、異なるアプローチによって実施されてもよく、他のプロセス又はその組み合わせが、上述した様々なプロセスの代わりに使用されてもよい。
【0035】
さらに、本出願の範囲は、詳細な説明で提供されたプロセス、機械、製造、物質組成、手段、方法又はステップの特定の実施形態に限定されるものではない。当業者なら、本出願の開示から、本開示に記載された実施形態のものに対応する同じ機能を達成する、又は実質的に同じ結果を達成する、既存又は将来開発されるプロセス、機械、製造、物質組成、手段、方法又はステップが利用され得ることを理解できる。したがって、そのようなプロセス、機械、製造、物質組成、手段、方法及びステップは、添付の特許請求の範囲に包含されることになる。