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特許7510215コンタクトレンズの欠陥分析及び追跡システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-25
(45)【発行日】2024-07-03
(54)【発明の名称】コンタクトレンズの欠陥分析及び追跡システム
(51)【国際特許分類】
   G01M 11/00 20060101AFI20240626BHJP
   G02C 7/04 20060101ALI20240626BHJP
   G01N 21/958 20060101ALI20240626BHJP
   G02C 13/00 20060101ALI20240626BHJP
【FI】
G01M11/00 L
G02C7/04
G01N21/958
G02C13/00
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023105994
(22)【出願日】2023-06-28
(62)【分割の表示】P 2021169140の分割
【原出願日】2021-10-14
(65)【公開番号】P2023131173
(43)【公開日】2023-09-21
【審査請求日】2023-07-21
(31)【優先権主張番号】10202010191P
(32)【優先日】2020-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SG
(73)【特許権者】
【識別番号】516106782
【氏名又は名称】イーメージ ヴィジョン ピーティーイー. エルティーディー.
【氏名又は名称原語表記】EMAGE VISION PTE. LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】モハメド ヤコブ ビン
(72)【発明者】
【氏名】タン ビー チュアン
【審査官】井上 徹
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-180722(JP,A)
【文献】特開平10-274591(JP,A)
【文献】特開平7-190885(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84-G01N 21/958
G02C 1/00-G02C 13/00
G01M 11/00-G01M 11/08
G01B 11/00-G01B 11/30
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リアプロジェクションを用いたコンタクトレンズの欠陥分析及び追跡方法であって、
バックライト照明及びフロントライト照明を用いた検査中の前記コンタクトレンズの画像のキャプチャすることと、
気泡、裂け目、傷、ロット情報を含むパターンなどの欠陥を強調するために、照明モジュールを異なる時間領域で動的にパルス化することと、
第1のカメラからの画像を取り込んで欠陥を識別し、追跡のためにロット情報にタグ付け処理することと、
欠陥の特定とロット情報への欠陥のマッピングによるデータベース作成することと、
観察用スクリーン上の識別された欠陥の近くに第2のカメラを手動で位置決めすることによって、第1のカメラからの画像を処理するときに決定された欠陥の拡大画像をキャプチャするように第2のカメラをトリガすることと、
拡大された画像を指定されたロットに統合し、タグ付けし、拡大された領域と共に重要な欠陥のリストを用いてデータベースの有効性を向上させることと、
作表された実績とデータベースを外部インターフェースに伝達すること、又は品質保証担当チームが製造工程の微調整を目的として使用するためにそれらを印刷することと、を含み、
拡大された画像が較正ゲージの画像と重ね合わせられる、コンタクトレンズの欠陥分析及び追跡方法。
【請求項2】
欠陥の測定が、欠陥種類に適合するように較正ゲージを変更することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
欠陥の測定が、特定の欠陥種類についての複数の倍率設定の下での第2のカメラによって欠陥の拡大された画像をキャプチャすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
欠陥の測定がコンタクトレンズ上の異なる種類の欠陥を見るために、回転ホイール上に取り付けられた異なる光学フィルタを利用することを含む、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、拡大画像からコンタクトレンズの欠陥を識別し、その後、トレーサビリティ及び分析目的のために製造ロット番号の下で分類されたコンタクトレンズの画像に特定の欠陥領域を格納するためのシステム及び方法に関する。より具体的には、本発明は、キズや気泡などの製造上の欠陥や、コンタクトレンズの幾何学的特性に関連するバラつきなど、コンタクトレンズの画像中の欠陥の種類を分類して集計し、製造品質向上のためのプロセスモニタリングを可能にするシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、人手による検査工程での品質保証プロセスにおける検査システム及び方法に関する。より詳細には、本発明は、コンタクトレンズをコンタクトレンズホルダ内に配置し、人間のオペレータがさらなる分析のために欠陥が存在する関心がある領域をさらに選択することを可能にすることによって、疑わしいコンタクトレンズの詳細な検査を必要とするコンタクトレンズの検査のシステム及び方法に関する。自動化された検査システムでは、通常、欠陥のあるレンズが物理的に分離され、トレイ又は他の形態の輸送機器に配置される。不合格となったコンタクトレンズは、分析される必要がある小さな欠陥又は大きな欠陥を有する場合がある。分析された結果は、自動検査システムの検査パラメータをファインチューニング又は微調整して検査の品質を改善するために、データを使用することができる製造工程のオペレータと共有される。製造業者は一般的に、自動化されたシステムが識別できない可能性のある欠陥をオペレータが識別できるようにするために、光学式検査用プロジェクタとして一般的に知られている拡大投影システムを使用する手動での検査を採用する。現在の手動検査システムは、暗視野照明オプションなしで明視野照明を使用する。このような方法は、煩わしくて時間がかかるが、人間による拡大画像を検査する場合、特に、非常に微細な欠陥を検査するためにレンズの反転が必要となる場合には、特定の種類の欠陥を検出し、分類する点において自動化されたシステムよりもはるかに優れる。さらに、自動化されたシステムは、欠陥を識別し、一般的には関心がある領域だけでなく、レンズの画像全体を格納する。欠陥画像を格納する機能が存在する場合、関心がある領域の解像度は、コンタクトレンズ画像全体と同じとなるのが通常である。いくつかの欠陥は、異なる較正がなされた基準テンプレートを使用することによって、さらなる分析を必要とし得るので、いくつかのコンタクトレンズの詳細なサンプル検査を行うことは、任意の検査システムの重要な態様といえる。欠陥の種類のいくつかは、レンズの角度や中心からの距離などの特定の測定を助けるために、異なる種類の基準テンプレートを必要とする場合がある。画像の収差が非常に小さくなる位置に異なるテンプレートを導入することは、正確で信頼性のある検査を実現させる。本発明は、このような要求に応えるための装置と方法を提供することを目的とする。
【0003】
特に、ある種の欠陥が正しく分類されないか、又は自動検査システムにおける改良されたアルゴリズムを用いても検出できない場合には、手動での検査が必要であると一般的に認識されている。手動での検査システムは、プログラマーが欠陥をそれぞれの分野に分類又は再分類して、自動化されたシステムにおける検査品質の最適レベルを絶えず改善し、達成するのに役立つ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、コンタクトレンズを拡大し、2つの高解像度カメラと適切に一体化された大きなスクリーン上に画像を投影することができるシステム及び方法であって、一方は画像をコンピュータ上に表示するためのものであり、他方は旋回アーム上に取り付けられたカメラであり、拡大された画像の関心がある領域におけるカメラの手動での位置決めを可能にし、暗視野照明及び明視野照明を使用して全画像又は部分画像のキャプチャを可能にし、さらなる分析のために異なる分類の下でそれらを格納する。その後、分析されたデータを使用して、製造工程又はその他の問題を特定し、それらに対処するための是正措置を講じることが本発明の目的である。
【0005】
以下「CL」とも称されるコンタクトレンズは、近視や遠視など、目の焦点が合わない場合に、視力を矯正するために目に取り付けて使用されるデバイスである。
【0006】
コンタクトレンズの製造工程では、使用されるポリマーの種類、ポリマーが受ける熱的影響、射出成形型からのコンタクトレンズの剥離、装飾用レンズへの印刷などに関連し得るいくつかの欠陥が生じる。製造工程に組み込また自動検査システムは、通常、識別された欠陥を取り除くようにプログラムされており、その後、別々のトレイに配置される。良品と判断された検査済みレンズは、その後、技術者、又は経験豊富なオペレータによってオフラインで分析され、その結果を手作業で集計されて、プロセスエンジニアに報告される。欠陥が発見された場合、プロセスエンジニアが自動検査システムのプロセスパラメータを微調整し、検査されたレンズのさらなる最適化及び品質の向上を実現する。
【0007】
分析工程で、レンズを手作業で検査しているオペレータがミスをするのは通常のことで、特に、光学式コンパレータを使って欠陥の領域、位置、種類を特定する際には、不適切な結論に至ることがある。現在の方法を用いて特定される欠陥は、光比較器特性の性質上、煩わしく不便である。欠陥のサイズ、色、位置、種類などを正確に表現することは、特に、データが製造工程を補正するために使用される場合に、極めて重要である。データにエラーが存在すると、修正ループプロセスが何度も繰り返されてしまう可能性があり、時間がかかり、エラーを生じさせてしまう可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のコンタクトレンズ欠陥分析システム及び方法は、高解像度カメラを含むレンズ画像取得ブロックと、ビームスプリッタを通して湾曲したレンズの画像を取り込むように配置されたフロントグループレンズと、検査中のレンズを照明するためにLEDを用いて設計された少なくとも2組の照明モジュールとを備え、第1の照明モジュールは、トップサイドライトヘッドであり、少なくとも第2の照明モジュールは、バックサイドライトヘッドと、暗視野ライトヘッドと称される、少なくとも3つの照明モジュールが好適に配置されて構成されている。暗視野ライトヘッドは、レンズの暗視野画像を生成するためにレンズの底部に照らし、第2の照明モジュール、すなわち、明視野ライトヘッドは、レンズの明視野画像を生成するためにレンズを照らす。検査用コンタクトレンズ欠陥分析システムは、コンタクトレンズの拡大画像と較正された測定ゲージの画像を、オペレータが欠陥を明確に見ることができるように、リアグループレンズを使用して大きなスクリーンに投影する。この大きなスクリーンは、オペレータの目に負担をかけないための重要な要素である。オペレータは、大きなスクリーンで画像を確認した後、その画像を撮影することを決定し、コンピュータのキーを押して、第1のカメラを使用して選択した画像をキャプチャする。ビームスプリッタは光路を2つに分け、収差のない2つの画像を生成し、そのうちの1つが第1のカメラによってキャプチャされる。もう一方の収差のない画像(メインパス)は、リアグループレンズを通して伝播し続け、最終的に大きなスクリーンに拡大画像が表示されて、その後、第2のカメラでキャプチャされる。大きなスクリーンに表示された欠陥をさらに分類する必要があるとオペレータが判断した場合は、第2のカメラで欠陥周辺の特定領域をキャプチャする。この手順を終えると、欠陥の分類がより正確で詳細なものとなり、ロットのトレーサビリティ、バッチコード、製造日、機械番号やオペレータコードなどの他の多くのパラメータを含む情報が得られる。
【0009】
本発明の目的は、測定ゲージの画像を重ね合わせたコンタクトレンズの拡大画像上に、欠陥を視覚的に検出し、欠陥の大きさ、位置、種類などを正確に測定するために、現在のフロントプロジェクションによる画像の代わりにリアプロジェクションによる画像を用いて画像を容易に見ることができる装置及び方法を提供することである。フロントプロジェクションシステムでは、リアプロジェクションとは異なり、照明が障害物となってオペレータが近くを見ることを妨げてしまう。
【0010】
本発明の別の目的は(第1及び第2のカメラに適切に統合された画像取得システムを使用して)欠陥の画像のデータベースを作成する装置及び方法を提供することであり、ここで、コンタクトレンズ全体の画像は、第1のカメラによってキャプチャされ、欠陥の特定領域は、第2のカメラでキャプチャされる。コンタクトレンズの収差のない画像は、ビームスプリッタを用いて中間段階でキャプチャされる。本発明の別の目的は、少なくとも1つの暗視野及び少なくとも1つの明視野照明モジュールを有する、キュベット上に適切に配置されたコンタクトレンズを、手動で検査するための装置及び方法を提供することである。
【0011】
本発明の目的は、欠陥のより詳細な分類を可能にするスクリーン上に投影された画像の特定の領域をキャプチャするため第2のカメラを用いて、コンタクトレンズを手動で検査する装置及び方法を提供することである。本発明のさらなる目的は、コンタクトレンズの幾何学的特性の測定を可能にするために、異なる製品種類に交換可能な測定ゲージとして使用される透明な重ね合わせと一体化される装置を提供することである。
【0012】
本発明の更なる目的は、XY及びZテーブルを使用してコンタクトレンズの焦点を合わせた画像を得るために、人間であるオペレータのための大きな観察用スクリーンを組み込んだ装置を提供することである。正確な測定には、焦点が合った画像が不可欠である。さらに、本発明の目的は第2のグループレンズの背後に、見やすいように適切に配置された大きな観察用スクリーンを提供することである。
【0013】
本発明の他の特徴及び目的は、好ましい実施形態の詳細な説明、さらには以下に含まれる図面から明らかになるのであろう。
【0014】
本発明の構成を示す添付の図面によって本発明をさらに説明することは有用である。当業者は、本発明の他の配置が可能であり、その結果、添付の図面の特殊性は、本発明の前述の記載の一般性に取って代わるものとして解釈されるべきではない、ということを理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明による光学、照明、及び撮像システムの説明図である。
図2】測定ゲージの典型的なサンプルを示す。
図3】明視野照明モジュールで照明されたコンタクトレンズの図示及び画像である。
図4】測定ゲージの画像を重ね合わせたコンタクトレンズの画像を示す図である。
図5】測定ゲージの異なるモデルのサンプルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、様々な種類の光透過性構成要素に適用可能であるが、コンタクトレンズに関する例として説明する。
【0017】
本発明の実施形態は、図1を参照すると、欠陥、収差、汚染、変形、及び幾何学的特性を分析及び識別するのを助けるシステムが示されており、このシステムは、少なくとも1つの画像取得モジュールと、アナログ観察用スクリーンと、光学モジュールと、トップ照明、ボトム照明(明視野)及び別のボトム照明(暗視野)を含む複数の照明モジュールと、ガラス又は透明フィルムで作られた一対の測定ゲージと、可撓性旋回スタンドに取り付けられた少なくとも1つ以上の画像取得モジュールとを含む。
【0018】
画像取得モジュールは、画像のキャプチャ及び格納のためにコンピュータ10に接続された2つの高解像度のカメラ15及び20を備える。カメラ20は固定された場所に配置され、一方、カメラ15は、スクリーン60に表示されたレンズ35の画像の特定の関心がある領域をオペレータが撮影できるように、異なる方向25に移動する旋回スタンド(図示せず)に取り付けられている。カメラ20は、ビームスプリッタ50を通してレンズ35の中間画像をキャプチャするように配置されている。円形ディスク33は、当該円形ディスクの周りに配置されるように、回転機構34上に取り付けられた複数の光学フィルタを有し、オペレータが光学系の設定や構成を変更することなく、異なる種類の欠陥を見るために、異なるフィルタを使用することを可能にする。
【0019】
一対の光学モジュール40及び55は、キュベット30上に配置されたレンズ35の画像の焦点を合わせるために使用される。
【0020】
一対の照明モジュール(38,39)は、欠陥分析及び分類目的に有用な逆コントラスト画像(図3)をキャプチャすることを可能にし、トップ明視野照明モジュール42は、装飾用レンズの正確な印刷及び色彩の検査を可能にする。
【0021】
34上に取り付けられた回転ホイール33は、回転機構が手動又は電動システムであってもよく、光軸58に沿って複数の光学フィルタ31及び32を回転させる役割を果たす。用途に応じて、より多くのフィルタをホイール33内に実装すること、又は別のホイールと置き換えて、光学フィルタの異なるセットにすることが可能であることに留意することが重要である。説明のために、2つのフィルタ31及び32のみが示されている。
【0022】
交換可能な測定ゲージは、一般に測定テンプレート又はゲージ45とも称される。ゲージ45は中間画像の面に配置され、レンズ35の像上に重ね合わせ画像を作り、スクリーン60上に投影すると共に、光学レンズなしでカメラ20を用いて中間画像をキャプチャする。ゲージ45は、測定要件に適合するように交換することができる。図1の位置57は品質管理オペレータによる観察方向を示し、図4はオペレータがスクリーン60上で観察することができる重ね合わせ画像の一例を示し、62は、画像内の他の欠陥を測定するために取り付けることができる別のフレキシブルテンプレートである。テンプレート62は、商業的に入手可能な可撓性フィルム又は較正ガラスプレートであってもよい。
【0023】
ディフューザー48は、コンタクトレンズ35のための明視野照明及び暗視野照明の拡散を可能にするために、内外において旋回できるように配置される。
【0024】
図2は、図1の典型的な測定ゲージ45を表す。
【0025】
図3を参照すると、画像70は、明視野照明モジュール37がONにしたコンタクトレンズ35のアナログ画像である。欠陥73及び74は、コンタクトレンズ35の裂け目を表す。ボックス75は、欠陥73の拡大図である。画像70は、中央サーバ又はコンピュータ10に格納するために、カメラ20によってビームスプリッタ50を介してキャプチャされてもよい。
【0026】
図4は、図1のスクリーン60に表示されたコンタクトレンズ35の画像と、測定ゲージ45のパターンの画像との重ね合わせ画像の説明図である。図4に示されている画像は、測定ゲージ62が存在しないことに留意することが重要である。図1のスクリーン60上に表示される図4の欠陥73及び74は、さらに、異なるズームレベルの下でカメラ15を使用してキャプチャされ、更なる分析又は分類のために中央サーバ又はコンピュータ10上に格納されてもよい。
【0027】
図4は、明視野照明モジュール(37~39)がONにした状態で、キュベット30上に配置されたコンタクトレンズ35の画像70を測定ゲージ45の画像と重ね合わせた画像である。
【0028】
図4の重ね合わせられた画像70は、レンズ35と測定ガラス又はフィルム45との重ね合わせ画像であり、これにより、オペレータは、欠陥73及び74のサイズ、色、X及びY位置などの位置情報、コンタクトレンズ35の直径などの幾何学的情報を測定することができる。
【0029】
測定ゲージ45は、市販のゲージの典型的な形態の1つである。必要とされる測定の種類に応じて、図5に示されるような、別の種類の市販されているゲージが使用されてもよい。
【0030】
図5は、分析のために他の多くの詳細な欠陥を測定し、後続の製造工程への補正を実施するために、図1のゲージ45と置き換え可能な測定ゲージ90の別のモデルを示す。
【0031】
図1を参照すると、測定ゲージ45は、透明な投影用のスクリーン60に近接して配置され、コンタクトレンズ35内の欠陥の総合的な測定を可能にする測定ゲージ62と比較して、非常に精密な欠陥の測定を可能にする高精度なゲージである。検査要件に応じて、オペレータは、ゲージ45又はゲージ62のいずれかを使用することを選択することができる。この配置により、装置の拡張性が高まり、コンタクトレンズ以外の様々な製品に適用されることが可能となる。ガラスレンズ、プラスチックレンズ、較正ゲージなど、検査を必要とする透明な物体であれば、オペレータは効率的かつ正確に検査することができる。
【0032】
欠陥の画像とそれらに関連するフル解像度の画像をデータベース化することで、オペレータは、欠陥をそれらの種類に応じて調査、分析、分類することができる。さらに、その結果は、検査パラメータの設定又は自動化された機械上でそれらを微調整するために使用することができ、脱落や過剰廃棄を最小限に抑え、最適なレベルの品質管理を実現する。
【0033】
本発明の様々な実施形態を参照して説明がなされてきたが、当業者は、本発明の真の精神及び範囲から逸脱することなく、説明された実施形態に変更を加えることができる。例えば、照明モジュールは、通常の可視LED光よりも良好に特定の種類の欠陥を増強し得るUV種類照明、赤外線LED光又はレーザー照明に置き換えても構わない。
図1
図2
図3
図4
図5