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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-25
(45)【発行日】2024-07-03
(54)【発明の名称】センシング装置
(51)【国際特許分類】
   B62D 5/04 20060101AFI20240626BHJP
【FI】
B62D5/04
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021535772
(86)(22)【出願日】2019-11-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-17
(86)【国際出願番号】 KR2019016327
(87)【国際公開番号】W WO2020130391
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2022-09-26
(31)【優先権主張番号】10-2018-0166876
(32)【優先日】2018-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【弁理士】
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】キム,テサン
【審査官】田邉 学
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-271055(JP,A)
【文献】国際公開第2013/140864(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0090051(US,A1)
【文献】韓国登録特許第10-1800769(KR,B1)
【文献】特開2010-091316(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1回転部と、
前記第1回転部が配置される第2回転部と、
前記第2回転部が配置されるハウジングと、
前記第2回転部と前記ハウジングとの間に配置される第1金属部材と、を含み、
前記第2回転部は、操向装置の出力軸と連結される第1ホルダーと、前記第1ホルダーと連結された第2ホルダーと、を含み、
前記第1ホルダーは、金属素材であり、
前記第1金属部材は、前記第1ホルダーと前記ハウジングとの間に配置された胴体と、前記胴体から半径方向の外側に延びた第1フランジ部と、を含むセンシング装置。
【請求項2】
前記ハウジングは、内側に前記第1ホルダーが配置される開口部を含み、
前記第2ホルダーは、前記開口部に連結される、請求項1に記載のセンシング装置。
【請求項3】
前記第1金属部材は、前記開口部に連結され、
前記第1金属部材は、前記第2ホルダーとセンシング装置の軸方向に垂直な方向にオーバーラップしない、請求項2に記載のセンシング装置。
【請求項4】
前記第1フランジ部は、前記開口部の前記第2ホルダーの反対側の端部に接触し、前記第1フランジ部の外側端は、前記開口部の外側面とセンシング装置の軸方向に同一線上に配置される、請求項2に記載のセンシング装置。
【請求項5】
前記第1ホルダーと前記開口部は、半径方向に離隔し、
前記第1金属部材は、前記第1ホルダーと前記開口部の半径方向との間に配置され、
前記第1ホルダーの外周面は、前記第1金属部材と接触する、請求項2に記載のセンシング装置。
【請求項6】
前記第1ホルダーは、外周面に第1溝が形成され、
前記第1溝に配置される係止部材を含み、
前記第2ホルダーと前記係止部材は、軸方向に離隔し、
前記第1金属部材は、前記第2ホルダーの端部と前記係止部材の軸方向との間に配置される、請求項1~請求項5のいずれか一項に記載のセンシング装置。
【請求項7】
前記係止部材は、環形状に形成され、
前記係止部材の内周面は、前記第1ホルダーと接触する、請求項6に記載のセンシング装置。
【請求項8】
前記第1金属部材は、胴体から半径方向の外側に延びる第2フランジ部を含み、
前記第2ホルダーと前記ハウジングは、軸方向に離隔し、
前記第2フランジ部は、前記第2ホルダーと前記ハウジングの軸方向との間に配置される、請求項1~請求項7のいずれか一項に記載のセンシング装置。
【請求項9】
前記第2ホルダーと前記ハウジングの軸方向の離隔距離は、前記第2フランジ部の軸方向厚さと同一である、請求項8に記載のセンシング装置。
【請求項10】
前記第2ホルダーと前記第2フランジ部との間に第2金属部材を含む、請求項に記載のセンシング装置。
【請求項11】
前記第2ホルダーと前記ハウジングの軸方向の離隔距離は、前記第2フランジ部と前記第2金属部材の軸方向厚さの合計と同一である、請求項10に記載のセンシング装置。
【請求項12】
前記第1ホルダーは、外周面に円周方向に離隔配置された複数の第2溝が形成され、
前記複数の第2溝は、前記第2ホルダーと半径方向にオーバーラップし
前記第1ホルダーは、前記第2溝と円周方向にオーバーラップする側壁が形成され、
前記側壁は、曲面で形成される、請求項1~請求項11のいずれか一項に記載のセンシング装置。
【請求項13】
前記第1ホルダーは、前記第2溝と半径方向にオーバーラップする底面が形成され、
前記底面は、円周方向に行くほど前記第2ホルダーに近づく、請求項12に記載のセンシング装置。
【請求項14】
前記第2ホルダーは、前記第1ホルダーと連結する内側部と、半径方向を基準として前記内側部の外側に離隔配置される外側部と、前記内側部と前記外側部を連結する仕切り板と、を含む、請求項2に記載のセンシング装置。
【請求項15】
前記内側部は、
内側に前記第1ホルダーが配置され、一端が前記ハウジングに連結される第1領域と、半径方向を基準として前記第1領域の外側に離隔配置される第2領域と、前記第1領域と前記第2領域を連結する第3領域と、を含む、請求項14に記載のセンシング装置。
【請求項16】
前記第1領域の他端は、前記第1ホルダーの端部と高さが同一であり、
前記第1領域は、半径方向厚さは、前記第1ホルダーと前記開口部の離隔距離より大きい、請求項15に記載の前記センシング装置。
【請求項17】
前記第2領域と前記第3領域は、前記開口部と軸方向に離隔し、
前記第3領域から前記第2領域に行くほど前記開口部に近づく、請求項15に記載のセンシング装置。
【請求項18】
前記第1金属部材は、胴体から半径方向の外側に延びる第2フランジ部を含み、
前記第2フランジ部の半径方向長さは、前記第1領域の半径方向厚さより大きく、
前記第2フランジ部の外側端は、前記第3領域と軸方向にオーバーラップする、請求項15に記載のセンシング装置。
【請求項19】
前記第1金属部材は、胴体から半径方向の外側に延びる第2フランジ部を含み、
前記第2ホルダーと前記第2フランジ部との間に第2金属部材を含み、
前記第2金属部材は、前記第1領域と前記第2フランジ部との間に配置される、請求項15に記載のセンシング装置。
【請求項20】
第1回転部と、
前記第1回転部が配置される第2回転部と、
前記第2回転部が配置されるハウジングと、
前記ハウジングと前記第2回転部との間に配置される第1金属部材と、を含み、
前記第2回転部は、第1ホルダーと、前記第1ホルダーと連結された第2ホルダーと、を含み、
前記第1金属部材は、前記第1ホルダーと前記ハウジングとの間に配置されて前記ハウジングに固定され、
前記第2ホルダーは、前記第1ホルダーと連結する内側部と、半径方向を基準として前記内側部の外側に離隔配置される外側部と、前記内側部と前記外側部を連結する仕切り板と、を含むセンシング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、センシング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パワーステアリングシステム(Electronic Power System、以下、「EPS」という)は、運行条件によって電子制御装置(Electronic Control Unit)でセンシング装置を駆動して、旋回安定性を保障し、迅速な復元力を提供することによって、運転者にとって安全な走行を可能にする。
【0003】
EPSは、適切なトルクを提供するために、操向軸のトルク、操向角等を測定するセンサー組立体を含む。前記センサー組立体は、操向軸にかかるトルクを測定するトルクセンサーと、操向軸の角加速度を測定するインデックスセンサーを含むことができる。そして、前記操向軸は、ハンドルに連結される入力軸と、輪側の動力伝達構成と連結される出力軸、および入力軸と出力軸を連結するトーションバーを含むことができる。
【0004】
前記トルクセンサーは、トーションバーのねじれ程度を測定して、操向軸にかかるトルクを測定する。そして、インデックスセンサーは、出力軸の回転を感知して、操向軸の角加速度を測定する。前記センサー組立体において、前記トルクセンサーとインデックス センサーは共に配置されて、一体に構成され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これにより、実施形態は、ステーターとハウジングとの間の騒音と摩耗を低減できるセンシング装置を提供する。
【0007】
詳細には、ハウジングの内側面の摺動部分に前記第1ホルダーと同じ素材の金属部材を配置して、駆動時にハウジングと第1ホルダーとの間の摩擦騒音と摩耗を低減できるセンシング装置を提供する。
【0008】
また、前記第1ホルダーと第2ホルダーとの間の摺動部分に金属部材を配置して、駆動時に第1ホルダーと第2ホルダーとの間の摩擦騒音と摩耗を低減できるセンシング装置を提供する。
【0009】
実施形態が解決しようとする課題は、以上で言及された課題に限定されず、ここで言及されていないさらに他の課題は、下記の記載から当業者に明確に理解され得る。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための実施形態は、第1回転部と、前記第1回転部が配置される第2回転部と、前記第2回転部が配置されるハウジングと、前記第2回転部と前記ハウジングとの間に配置される第1金属部材と、を含み、前記第2回転部は、第1ホルダーと、前記第1ホルダーと結合された第2ホルダーと、を含み、前記第1金属部材は、前記第1ホルダーと前記ハウジングとの間に配置された胴体と、前記胴体から半径方向の外側に延びた第1フランジ部と、を含むセンシング装置を提供することができる。
【0011】
好ましくは、前記ハウジングは、内側に前記第1ホルダーが配置される開口部を含み、前記第2ホルダーは、前記開口部に保持され得る。
【0012】
好ましくは、前記第1金属部材は、前記開口部に固定され、前記第1金属部材は、前記第2ホルダーと回転軸に垂直な方向にオーバーラップしなくてもよい。
【0013】
好ましくは、前記第1フランジ部は、前記開口部の前記第2ホルダーの反対側の端部に接触することができる。
【0014】
好ましくは、前記第1フランジ部の外側端は、前記開口部の外側面と軸方向に同一線上に配置され得る。
【0015】
好ましくは、前記第1ホルダーと前記開口部は、半径方向に離隔し、前記第1金属部材は、前記第1ホルダーと前記開口部の半径方向との間に配置され、前記第1ホルダーの外周面は、前記第1金属部材と接触することができる。
【0016】
好ましくは、前記第1ホルダーは、外周面に第1溝が形成され、前記第1溝に配置される係止部材を含むことができる。
【0017】
好ましくは、前記第2ホルダーと前記係止部材は、軸方向に離隔し、前記第1金属部材は、前記第2ホルダーの端部と前記係止部材の軸方向との間に配置され得る。
【0018】
好ましくは、前記係止部材は、環形状に形成され、前記係止部材の内周面は、前記第2ホルダーと接触することができる。
【0019】
好ましくは、前記第1金属部材は、胴体から半径方向の外側に延びる第2フランジ部を含み、前記第2ホルダーと前記ハウジングは、軸方向に離隔し、前記第2フランジ部は、前記第2ホルダーと前記ハウジングの軸方向との間に配置され得る。
【0020】
好ましくは、前記第2ホルダーと前記ハウジングの軸方向の離隔距離は、前記第2フランジ部の軸方向厚さと同一であり得る。
【0021】
好ましくは、前記第2ホルダーと前記第2フランジ部との間に第2金属部材を含むことができる。
【0022】
好ましくは、前記第2ホルダーと前記ハウジングの軸方向の離隔距離は、前記第2フランジ部と前記第2金属部材の軸方向厚さの合計と同一であり得る。
【0023】
好ましくは、前記第1ホルダーは、外周面に円周方向に離隔配置された複数の第2溝が形成され、前記複数の第2溝は、前記第2ホルダーと半径方向にオーバーラップし得る。
【0024】
好ましくは、前記第1ホルダーは、前記第2溝と円周方向にオーバーラップする側壁が形成され、前記側壁は、曲面で形成され得る。
【0025】
好ましくは、前記第1ホルダーは、前記第2溝と半径方向にオーバーラップする底面が形成され、前記底面は、円周方向に行くほど前記第2ホルダーに近づくことができる。
【0026】
好ましくは、前記第2ホルダーは、前記第1ホルダーと結合する内側部と、半径方向を基準として前記内側部の外側に離隔配置される外側部と、前記内側部と前記外側部を連結する仕切り板と、を含むことができる。
【0027】
好ましくは、前記内側部は、内側に前記第1ホルダーが配置され、一端が前記ハウジングに保持される第1領域と、半径方向を基準として前記第1領域の外側に離隔配置される第2領域と、前記第1領域と前記第2領域を連結する第3領域と、を含むことができる。
【0028】
好ましくは、前記第1領域の他端は、前記第1ホルダーの端部と高さが同一であり得る。
【0029】
好ましくは、前記第1領域は、半径方向厚さは、前記第1ホルダーと前記開口部の離隔距離より大きくてもよい。
【0030】
好ましくは、前記第2領域と前記第3領域は、前記開口部と軸方向に離隔し、前記第3領域から前記第2領域に行くほど前記開口部に近づくことができる。
【0031】
好ましくは、前記第2フランジ部の半径方向長さは、前記第1領域の半径方向厚さより大きく、前記第2フランジ部の外側端は、前記第3領域と軸方向にオーバーラップし得る。
【0032】
好ましくは、前記第2金属部材は、前記第1領域と前記第2フランジ部との間に配置され得る。
【0033】
上記目的を達成するための他の実施形態は、第1回転部と、前記第1回転部が配置される第2回転部と、前記第2回転部が配置されるハウジングと、前記ハウジングと前記第2回転部との間に配置される第1金属部材と、を含み、前記第2回転部は、第1ホルダーと、前記第1ホルダーと結合された第2ホルダーと、を含み、前記第1金属部材は、前記第1ホルダーと前記ハウジングとの間に配置され、前記ハウジングに固定されるセンシング装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0034】
上記のような構成を有する実施形態によるセンシング装置は、ハウジングと第1ホルダーの摺動部分に第1金属部材を配置することにより、第1ホルダーが回転しつつ、同じ金属素材に摺動するようにして、第1ホルダーとハウジングとの間で発生する騒音と摩耗を低減することができる。
【0035】
また、第1ホルダーと第2ホルダーの摺動部分に金属素材の第2フランジ部および第2金属部材を配置することにより、第1ホルダーが回転しつつ、同じ金属素材に摺動するようにして、第1ホルダーと第2ホルダーの間で発生する騒音と摩耗を低減することができる。
【0036】
また、最も騒音が大きい第1ホルダーとハウジングの摺動部分に円筒形状の第1金属部材を配置して、形状を単純化すると共に、効果的に騒音を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】実施形態によるセンシング装置を示す斜視図である。
図2図1に示した第2回転部およびハウジングを示す斜視図である。
図3】第2回転部、ハウジングおよび第1金属部材の分解斜視図である。
図4図2のA-A断面図である。
図5図4の部分拡大図である。
図6】第1金属部材の変形例を示す断面図である。
図7図6の部分拡大図である。
図8】第2金属部材が含まれた断面図である。
図9】第1金属部材の他の変形例を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
【0039】
ただし、本発明の技術思想は、説明される一部の実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現され得、本発明の技術思想の範囲内で、実施形態間にその構成要素のうち一つ以上を選択的に結合、置換して使用することができる。
【0040】
また、本発明の実施形態において使用される用語(技術および科学的用語を含む)は、明白に特に定義されて記述されない限り、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に一般的に理解され得る意味として解釈され得、辞書に定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味を考慮してその意味を解釈することができる。
【0041】
また、本発明の実施形態において使用される用語は、実施形態を説明するためのものであって、本発明を制限しようとするものではない。
【0042】
本明細書において、単数型は、文句において特に言及しない限り、複数型も含むことができ、「Aおよび(と)B、Cのうち少なくとも一つ(または一つ以上)」と記載される場合、A、B、Cで組み合わせられるすべての組合せのうち一つ以上を含むことができる。
【0043】
また、本発明の実施形態の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を使用することができる。
【0044】
このような用語は、当該構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語により当該構成要素の本質や順序または手順などに限定されない。
【0045】
そして、或る構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、当該構成要素は、当該他の構成要素に直接的に連結、結合または接続される場合だけでなく、当該構成要素と当該他の構成要素との間にあるさらに他の構成要素によって「連結」、「結合」または「接続」される場合も含むことができる。
【0046】
また、各構成要素の「上(上方)または、下(下方)」に形成または配置されるものと記載される場合、上(上方)または下(下方)は、二つの構成要素が互いに直接接触する場合だけでなく、一つ以上のさらに他の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また、「上(上方)または下(下方)」で表現される場合、一つの構成要素を基準として上側の方向だけでなく、下側の方向の意味も含むことができる。
【0047】
以下、添付の図面を参照して実施形態を詳細に説明するものの、図面符号に関係なく、同一または対応の構成要素は、同じ参照番号を付与し、これに関する重複する説明は省略することとする。
【0048】
図1は、実施形態によるセンシング装置を示す斜視図であり、図2は、図1に示した第2回転部およびハウジングを示す斜視図であり、図3は、第2回転部、ハウジングおよび第1金属部材の分解斜視図であり、図4は、図2のA-A断面図であり、図5は、図4の部分拡大図である。
【0049】
図1図5を参照すると、実施形態によるセンシング装置1は、第1回転部100、第2回転部200、ハウジング300および第1金属部材400を含むことができる。
【0050】
ここで、内側というのは、第2回転部200の半径方向を基準として中心Cに向かって配置される方向を意味し、外側というのは、内側と反対となる方向を意味し得る。
【0051】
この際、第2回転部200は、出力軸(不図示)と連結され、第2回転部200に少なくとも一部が回転可能に配置される第1回転部100は、入力軸(不図示)と連結され得るが、必ずこれに限定されない。
【0052】
第1回転部100は、マグネット(不図示)を含む。第1回転部100は、第2回転部200に対して回転可能に配置され得る。
【0053】
第2回転部200は、第1ホルダー210と、第2ホルダー220および係止部材230を含むことができる。
【0054】
第1ホルダー210は、電動式操向装置の出力軸(Output shaft)に連結され得る。それにより、第1ホルダー210は、前記出力軸の回転に連動して回転することができる。第1ホルダー210は、円筒形状に形成され得る。そして、第1ホルダー210は、金属素材でありうる。
【0055】
第1ホルダー210は、第1溝211を含むことができる。第1溝211は、第1ホルダー210のハウジング300から露出した部分に形成される。第1溝211は、外周面に沿って凹状に形成される。第1溝211には、係止部材230が配置される。
【0056】
第1ホルダー210は、第2ホルダー220と結合することができる。
【0057】
第1ホルダー210は、第2ホルダー220と結合する外周面に複数個の第2溝212が形成され得る。第2溝212は、複数で配置され得る。複数の第2溝212は、第1ホルダー210の円周方向に沿って離隔配置され得る。第1ホルダー210は、第2溝212を取り囲む側壁212aを含み、前記側壁212aは、曲面で形成され得る。この際、第2溝212は、「D」字形状でありうる。また、第1ホルダー210は、第2溝212に向き合う底面が形成され、前記底面は、側壁に向かって傾くことができる。すなわち、第2溝212は、曲面212a方向に行くほど深さが増加する形状でありうる。このような第2溝212は、第1ホルダー210と第2ホルダー220の離脱を防止し、第2回転部200が回転しつつ、第1ホルダー210がスリップする現象を防止することができる。
【0058】
第2ホルダー220は、第1ホルダー210の一端部に配置され得る。第2ホルダー220は、インサート射出方式により第1ホルダー210と結合することができる。第2ホルダーは、ハウジング300により支持される。第2ホルダー220は、プラスチック素材でありうる。
【0059】
第2ホルダー220は、内側部221と外側部222と仕切り板223を含む。内側部221と外側部222は、円筒形状である。外側部222は、半径方向を基準として内側部221の外側に離隔するように配置される。仕切り板223は、内側部221と外側部222を連結する。内側部221、外側部222および仕切り板223は一体でありうる。内側部221の内側には、第1ホルダー210が結合することができる。外側部222と内側部221の間には、空間Sが形成され得る。仕切り板223は、板形状に形成され得る。仕切り板223は、内側部221と外側部222との間に配置され得る。
【0060】
内側部221は、第1領域2211、第2領域2212および第3領域2213を含むことができる。
【0061】
第1領域2211は、内側に第1ホルダー210が配置される。第1領域2211は、一端が開口部311に保持される。この際、第1領域2211の半径方向長さは、第1ホルダー210とハウジング開口部311の半径方向に離隔した距離より大きい。この際、第1領域2211の他端面は、第1ホルダー210の端部面と回転軸に垂直な方向に同一線上に配置される。
【0062】
第2領域2212は、半径方向を基準として第1領域2211の外側に配置される。第2領域2212の一端は、外側に行くほど回転軸方向に突出するように傾斜する。第2領域2212の他端面は、外側部222の端部面と回転軸の垂直な方向に同一線上に配置される。
【0063】
第3領域2213は、第1領域2211と第2領域2212を連結する。第3領域2213の一端は、回転軸方向に陥没する。第2領域2213の他端は、外側に行くほど回転軸方向に突出するように傾斜する。
【0064】
係止部材230は、第2回転部200の下側にハウジング300が陥ることを防止する役割をする。係止部材230は、c-ring形状でありうる。係止部材230は、金属素材でありうる。係止部材230は、弾性変形可能な素材でありうる。
【0065】
係止部材230は、第1ホルダー210の第1溝211に結合する。係止部材230は、第1溝211に対応する形状を有する。係止部材230は、第1ホルダー210に着脱可能に結合することができる。係止部材230は、第1ホルダー210に結合された状態で、ハウジング300の下面より下方に位置する。そして、係止部材230は、第1フランジ部420より下側に配置されて、第1フランジ部420の下面を支持することができる。この際、係止部材230外輪の直径は、ハウジング300の開口3111より大きく形成され得る。
【0066】
ハウジング300は、上面と下面を含むプレート形状を有し、上部および下部が開放された形態である。ハウジング300は、中心に開口3111が形成された開口部311を含む。開口3111の内側には、第1ホルダー210が位置する。
【0067】
ハウジング300は、第1ボディ310と第2ボディ320を含むことができる。
【0068】
第1ボディ310は、中心に開口部311が配置され、開口3111の内側には、第1ホルダー210の一部が位置する。この際、第1ホルダー210の直径は、開口3111の直径より少なく形成されて、第1ホルダー210と開口3111の内側面との間に間隔が発生する。第1ホルダー210と開口3111の内側面との間に第1金属部材400の一部が配置される。
【0069】
第2ボディ320は、第1ボディ310に連結されて、複数のギア(不図示)が配置されて外部ケーブルと連結される。第1ボディ310と第2ボディ320は、プラスチック素材であり、一体に形成され得る。
【0070】
第1金属部材400は、第2回転部200とハウジング300との間に配置される。開口部311の一部を取り囲むように配置される。
【0071】
第1金属部材400は、胴体410と、第1フランジ部420とを含むことができる。この際、胴体410と第1フランジ部420は、一体に形成され得る。第1金属部材400は、インサート射出方式によりハウジング300の開口部311と結合することができる。
【0072】
胴体410は、第1ホルダー210とハウジング300との間に配置される。胴体410は、前記第2回転部200の半径方向を基準として前記第1ホルダー210とハウジング開口部311との間に配置される。胴体410は、外輪の大きさがハウジング開口3111の大きさに対応し、内輪の大きさが前記第1ホルダー210の外輪の大きさに対応する。胴体410は、金属素材でありうる。
【0073】
すなわち、胴体410は、第1ホルダー210とハウジング開口部311の摺動部分に配置されて、金属素材である第1ホルダー210とプラスチック素材であるハウジング300が摺動しつつ発生する騒音を防止する。この際、第1ホルダー210は、回転する間、同一金属素材の胴体410と摺動する。このように互いに異なる金属素材の部品が摺動する場合、金属素材の部品とプラスチック素材の部品が摺動することよりも騒音が顕著に減少することができる。
【0074】
第1フランジ部420は、胴体410の一端から半径方向の外側に延びる。この際、第1フランジ部420は、第2回転部200の軸方向を基準として開口部311の端部と係止部材230との間に配置される。第1フランジ部420は、一面が開口部311の端部に接触し、他の一面が係止部材230の上面に接触することができる。この際、第1フランジ部420の端部面は、開口部311の外側面と回転軸方向に同一線上に配置される。
【0075】
このような第1フランジ部420は、係止部材230とハウジング開口部311の摺動部分に配置されて、金属素材である係止部材230とプラスチック素材であるハウジング300が摺動して発生する騒音を防止する。この際、係止部材230は、第1ホルダー210により回転する間、同一金属素材の第1フランジ部420と摺動する。このように互いに異なる金属素材の部品が摺動する場合、金属素材の部品とプラスチック素材の部品が摺動することよりも騒音が顕著に減少することができる。
【0076】
図6は、第1金属部材の変形例を示す断面図であり、図7は、図6の部分拡大図である。
【0077】
図6および図7を参照すると、実施形態によるセンシング装置は、第2フランジ部430を含むことができる。
【0078】
第2フランジ部430は、胴体410の他端から半径方向の外側に延びる。第2フランジ部430は、金属素材でありうる。第2フランジ部430は、第2回転部200の軸方向を基準として開口部311の上端と第2ホルダー220の下端との間に配置される。第2フランジ部430は、一面が開口部311の上端面と接触し、他の一面が第2ホルダー内側部221の下端面に接触することができる。
【0079】
第2フランジ部430の半径方向長さは、第1領域2211の半径方向長さより長く、内側部221の半径方向長さより短い。この際、第2フランジ部430の端部面は、第2領域2212の傾斜から離隔する。
【0080】
第2フランジ部430は、インサート射出方式によりハウジングの開口部311と結合することができる。この際、胴体410、第1フランジ部420および第2フランジ部430は、一体に形成することができるが、これに限定するものではない。胴体410、第1フランジ部420および第2フランジ部430は、互いに離隔した状態でハウジング300にインサート射出されることが可能である。
【0081】
図8は、第2金属部材が含まれた断面図である。
【0082】
図8を参照すると、第2金属部材600は、第2ホルダー220と第2フランジ部430との間に配置される。第2金属部材600は、第2ホルダー220の端部面に対応するリング(Ring)形状に形成される。第2金属部材600は、半径方向長さが軸方向長さより長く形成され得る。第2金属部材600は、半径方向長さが第2フランジ部430より短く形成され得る。この際、第2金属部材600は、第2ホルダー220に固定される。より好ましくは、第2金属部材600は、第1領域2211上に配置され得る。また、第2金属部材600は、インサート射出により第2ホルダー220に結合することができる。この際、第2金属部材600は、第2ホルダー220により回転しつつ、第2フランジ部430と摺動する。このように第2ホルダー220とハウジング開口部311は、摺動部分に金属素材である第2フランジ部430と第2金属部材600が配置されて、第2ホルダー220とハウジング開口部311のプラスチック摩擦により発生する騒音が低減され得る。
【0083】
図9は、第1金属部材の他の変形例を示す分解斜視図である。
【0084】
図9を参照すると、第1金属部材500は、円筒形状に形成される。第1ホルダー210とハウジング開口部311との間に配置される。この際、第1金属部材500は、開口部311にインサート射出により結合する。第1金属部材500は、回転軸に垂直な方向に第2ホルダー220とオーバーラップしない。このような第1金属部材500は、最も騒音が大きい第1ホルダー210とハウジング300の摺動部分に配置されて、形状を単純化すると共に、騒音を低減させることができる。
【0085】
以上、本発明の好ましい一つの実施形態によるセンシング装置について添付の図面を参照して具体的に記述した。
【0086】
前述した本発明の一実施形態は、すべての面において例示的なものであり、限定的なものではないことを理解しなければならないし、本発明の範囲は、前述した詳細な説明よりは後述する特許請求範囲により示される。そして、この特許請求範囲の意味および範囲はもちろん、その等価概念から導き出されるすべての変更または変形可能な形態が本発明の範囲に含まれるものと解すべきである。
【符号の説明】
【0087】
100 第1回転部
200 第2回転部
210 第1ホルダー
211 第1溝
212 第2溝
212a 曲面
220 第2ホルダー
221 内側部
2211 第1領域
2212 第2領域
2213 第3領域
222 外側部
223 仕切り板
230 係止部材
300 ハウジング
310 第1ボディ
320 第2ボディ
400、500 第1金属部材
410 胴体
420 第1フランジ部
430 第2フランジ部
600 第2金属部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9