(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-25
(45)【発行日】2024-07-03
(54)【発明の名称】ゼロタッチプロビジョニングおよびエンタープライズ・アズ・ア・サービス向けのレガシー信頼性ネットワークデバイスのクラウド対応
(51)【国際特許分類】
H04L 41/04 20220101AFI20240626BHJP
【FI】
H04L41/04
(21)【出願番号】P 2021549937
(86)(22)【出願日】2020-03-25
(86)【国際出願番号】 US2020024723
(87)【国際公開番号】W WO2020205370
(87)【国際公開日】2020-10-08
【審査請求日】2022-05-02
(32)【優先日】2019-04-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508041127
【氏名又は名称】シスコ テクノロジー,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100140431
【氏名又は名称】大石 幸雄
(72)【発明者】
【氏名】ジェイン,プラカシュ シー.
(72)【発明者】
【氏名】フーダ,サンジェイ クマール
【審査官】中川 幸洋
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第08869236(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0198846(US,A1)
【文献】特表2017-515194(JP,A)
【文献】特開2017-195481(JP,A)
【文献】特表2018-516499(JP,A)
【文献】特表2007-538311(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 41/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューティングデバイスがクラウドネットワークと通信することを可能にする方法であって、
前記コンピューティングデバイスがインターネットに接続し且つ前記クラウドネットワークと通信することができるように、
前記コンピューティングデバイスに取り付け可能なハードウェアコンポーネントであって、他のコンピューティングデバイスまたはインターネットとの通信を容易にするように構成されたハードウェア部分と、前記クラウドネットワークと通信するように前記コンピューティングデバイスに指示する前記コンピューティングデバイスのための命令とを含むハードウェアコンポーネントを介して前記コンピューティングデバイスを変更することと、
変更された前記コンピューティングデバイスと前記クラウドネットワークのゲートウェイとの間にセキュアな通信チャネルを確立することと、
変更された前記コンピューティングデバイスから前記クラウドネットワークに現在の構成データを送信することであって、前記クラウドネットワークが、変更された前記コンピューティングデバイスからの前記現在の構成データを評価し、変更された前記コンピューティングデバイスの前記現在の構成データを変更する際に前記クラウドネットワークが変更された前記コンピューティングデバイスを管理することを可能にするように指示された更新を取得するように構成される、送信することと、
変更された前記コンピューティングデバイスにおいて前記クラウドネットワークから前記更新を受信することと、
前記受信した更新を変更された前記コンピューティングデバイスに組み込み、それによって前記クラウドネットワークが変更された前記コンピューティングデバイスを管理することを可能にすることと、を含む、方法。
【請求項2】
前記ハードウェアコンポーネントが、ユニバーサルシリアルバス(USB)コネクタを介して前記コンピューティングデバイスに取り付け可能である、請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
前記ハードウェア部分が、3G、4G、5G、Wi-Fi、およびLTEを使用して通信を提供する、請求項
1に記載の方法。
【請求項4】
前記コンピューティングデバイスをインターネットに接続することが、インターネットに接続されている少なくとも1つの他のコンピューティングデバイスが見つかるまで、他のコンピューティングデバイスに関連して無線メッシュネットワークを使用して実行される、請求項1から
3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記クラウドネットワークが、前記評価された現在の構成データおよび前記クラウドネットワークに記憶されたデータに基づいて、前記コンピューティングデバイスのアプリケーションおよび/またはオペレーティングシステムの更新を取得するようにさらに構成される、請求項1から
4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記コンピューティングデバイスの前記アプリケーションおよび/または前記オペレーティングシステムについての前記取得された更新が、ゼロデイエクスプロイトに対処することを目的とする、請求項
5に記載の方法。
【請求項7】
コンピューティングデバイスがクラウドネットワークと通信することを可能にするシステムであって、
前記コンピューティングデバイスがインターネットに接続し且つ前記クラウドネットワークと通信することができるように、前記コンピューティングデバイス
を変更
するためのハードウェアコンポーネントであって、
他のコンピューティングデバイスまたはインターネットとの通信を容易にするように構成されたハードウェア部分と、
前記クラウドネットワークと通信するように前記コンピューティングデバイスに指示する前記コンピューティングデバイスのための命令であって、前記ハードウェアコンポーネントが前記コンピューティングデバイスに取り付け可能である、命令と、を含む、
ハードウェアコンポーネントと、
複数の企業コンピューティングデバイスを管理する前記クラウドネットワークと、
前記コンピューティングデバイスであって、
プロセッサと、
コンピュータ可読媒体であって、前記プロセッサによって実行されると、前記システムに、
変更された前記コンピューティングデバイスと前記クラウドネットワークのゲートウェイとの間にセキュアな通信チャネルを確立させ、
変更された前記コンピューティングデバイスから前記クラウドネットワークに現在の構成データを送信させ、前記クラウドネットワークが、変更された前記コンピューティングデバイスからの前記現在の構成データを評価し、変更された前記コンピューティングデバイスの前記現在の構成データを変更する際に前記クラウドネットワークが変更された前記コンピューティングデバイスを管理することを可能にするように指示された更新を取得するように構成され、
前記クラウドネットワークから前記更新を受信させ、
前記受信した更新を変更された前記コンピューティングデバイスに組み込ませ、それによって前記クラウドネットワークが変更された前記コンピューティングデバイスを管理することを可能にさせる、命令を記憶する
コンピュータ可読媒体と、を備える、
前記コンピューティングデバイスと、を備える、
システム。
【請求項8】
前記ハードウェアコンポーネントが、ユニバーサルシリアルバス(USB)コネクタを介して前記コンピューティングデバイスに取り付け可能である、請求項
7に記載のシステム。
【請求項9】
前記ハードウェア部分が、3G、4G、5G、Wi-Fi、およびLTEを使用して通信を提供する、請求項
7に記載のシステム。
【請求項10】
前記コンピューティングデバイスをインターネットに接続することが、インターネットに接続されている少なくとも1つの他のコンピューティングデバイスが見つかるまで、他のコンピューティングデバイスに関連して無線メッシュネットワークを使用して実行される、請求項
7に記載のシステム。
【請求項11】
前記クラウドネットワークが、前記評価された現在の構成データおよび前記クラウドネットワークに記憶されたデータに基づいて、前記コンピューティングデバイスのアプリケーションおよび/またはオペレーティングシステムの更新を取得するようにさらに構成される、請求項
7から
10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記コンピューティングデバイスの前記アプリケーションおよび/または前記オペレーティングシステムについての前記取得された更新が、ゼロデイエクスプロイトに対処することを目的とする、請求項
11に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、2019年4月4日に出願された「CLOUD ENABLING OF LEGACY TRUSTED NETWORKING DEVICES FOR ZERO TOUCH PROVISIONING AND ENTERPRISE AS A SERVICE」と題された米国非仮特許出願第16/375,574号の利点および優先権を主張し、その内容は、参照によりその全体が明示的に本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示の主題は、一般に、クラウドネットワーキング、運用、管理、およびサービスの分野に関する。より具体的には、本開示は、ゼロタッチプロビジョニングおよびエンタープライズ・アズ・ア・サービス向けのレガシー信頼性ネットワーキングデバイスのクラウド対応に関する。
【背景技術】
【0003】
コンピューティングデバイス(例えば、ネットワーク機器)に関して、様々な会社によって行われたコンピューティングデバイスの信頼性の高い動作は、経時的に顧客の信頼を構築する特徴である。一般に、コンピューティングデバイスは、我々の日常生活に統合されている。企業は、様々な信頼性と実績のあるコンピューティングデバイス(例えば、ネットワーク機器)の多様性を有することができる。しかしながら、より古いためにクラウドに接続することができない、またはゼロデイセキュリティの実装やレガシーデバイスがクラウド上で管理されることを可能にするなどの新たな機能を実装するように構成されていない一部のコンピューティングデバイス(本明細書では、レガシーデバイスと呼ばれる)が存在する場合がある。
【発明の概要】
【0004】
企業は、それらの日常の使用での運用が信頼できるいくつかの様々なコンピューティングデバイスを有することができるため、ゼロデイセキュリティやクラウド上の管理などの新たな機能を有するデバイスを有する目的で、これらの既存のコンピューティングデバイスを全て置き換えることは望ましくない。さらにまた、企業が有することができるコンピューティングデバイスの数が非常に多いため、(可能であれば)レガシーデバイスを更新するために必要なリソースと時間も負担になる可能性がある。したがって、(例えば、ゼロタッチプロビジョニング、ゼロデイセキュリティ、およびクラウド上の既存のコンピューティングデバイスの管理を提供するために)レガシーデバイスを構成するための解決策が必要である。
【0005】
本開示の上記および他の利点および特徴を得ることができる様式を説明するために、添付の図面に示される特定の実施形態を参照することにより、上記で簡単に説明した原理のより具体的な説明を行う。これらの図面が本開示の実施形態のみを描写し、したがって、その範囲を限定すると見なされるべきではないことを理解して、本明細書の原理は、以下の添付の図面を使用することにより、追加の特定事項および詳細とともに記載および説明される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、主題技術の様々な実施形態にかかる例示的なネットワーク環境を示す概念的なブロック図である。
【
図2】
図2は、主題技術の様々な実施形態にかかるコンピューティングデバイスに可能なクラウドベースの管理機能を示す別の概念的なブロック図である。
【
図3】
図3は、レガシーコンピューティングデバイスがクラウドを介して管理されるようにレガシーコンピューティングデバイスを構成するためのステップを示すフローチャートである。
【
図4A】
図4Aは、いくつかの実施形態にかかるコンピューティングシステムの例を示している。
【
図4B】
図4Bは、いくつかの実施形態にかかるコンピューティングシステムの例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に記載される詳細な説明は、実施形態の様々な構成を説明することを意図しており、本開示の主題が実施されることができる唯一の構成を表すことを意図するものではない。添付の図面は、本明細書に組み込まれ、詳細な説明の一部を構成する。詳細な説明は、本開示の主題のより完全な理解を提供することを目的とした特定の詳細を含む。しかしながら、本開示の主題が、本明細書に記述される特定の詳細に限定されず、これらの詳細なしで実施されることができることは、明らかで認識できるであろう。場合によっては、本開示の主題の概念を曖昧にすることを回避するために、構造および構成要素が、ブロック図で示される。
【0008】
概要
本明細書に開示されるのは、コンピューティングデバイスがクラウドネットワークと通信することを可能にするためのコンピュータ実装方法、コンピュータ可読媒体、およびシステムである。まず、コンピューティングデバイスとインターネット間の接続が必要である。接続されると、コンピューティングデバイスは、クラウドネットワークを見つけるように指示される。次に、コンピューティングデバイスは、コンピューティングデバイスとクラウドネットワークとの間にセキュアな通信チャネルを確立することができる。次に、コンピューティングネットワークは、それ自体に関する現在の構成データをクラウドネットワークに送信することができる。クラウドネットワークは、現在の構成データを評価し、クラウドネットワークがコンピューティングデバイスを管理することができるようにコンピューティングデバイスの現在の構成データを変更するために必要とされる更新を取得する。クラウドネットワークは、これらの更新をコンピューティングデバイスに提供する。クラウドネットワークがコンピューティングデバイスをリモートで管理することができるように、コンピューティングデバイスは、更新を組み込む。
【0009】
例示的な実施形態
本開示の追加の特徴および利点は、以下の説明に記載され、一部は説明から明らかであるか、または本明細書に開示された原理の実践によって学ぶことができる。本開示の特徴および利点は、添付の特許請求の範囲で特に指摘されている機器および組み合わせによって実現および取得することができる。本開示のこれらおよび他の特徴は、以下の説明および添付の特許請求の範囲からより完全に明らかになるか、または本明細書に記載の原理の実践によって学ぶことができる。
【0010】
本明細書で説明するように、本説明は、コンピューティングデバイスがクラウドネットワークによって管理されることができるように(それにより、エンタープライズ・アズ・ア・サービスを可能にする)、コンピューティングデバイス(ネットワーキングデバイスなど)がクラウドネットワークに接続することを可能にすることに関する詳細を提供する。具体的には、クラウド対応は、コンピューティングデバイス(元々クラウドネットワークに接続することができないかまたは構成されていない場合がある)に、ユーザからの入力が最小限であるかまたは全くなくクラウドネットワークに接続する機能が提供される自動プロセスを指すゼロタッチプロビジョニングを介して実行される。これらのコンピューティングデバイスは、本明細書ではレガシーコンピューティングデバイスと呼ばれる。レガシーコンピューティングデバイス(元々クラウドに接続されることができないかまたはクラウドに接続する機能を有することができない)を変更することにより、これは、企業の任意のコンピューティングデバイスがクラウドネットワークによって管理されるようになる機能を提供する。本明細書に記載される技術は、クラウドネットワークを使用してコンピューティングデバイスの更新およびその他のプロビジョニングが可能であるため、様々なコンピューティングデバイスの将来のプルーフィングを可能にする機能を提供する。
【0011】
エンタープライズ・アズ・ア・サービス(EaaS)は、ソフトウェア、インフラストラクチャ、およびプラットフォームの提供をビジネスプロセス管理および統御サービスレイヤに組み込んだクラウドコンピューティングサービスモデルである。EaaSは、クラウドソリューション管理および統御を使用して、包括的なエンドツーエンドのビジネスプロセス管理を提供する。これは、企業が、デバイスがインターネットに接続されている限り、それらのデバイスがどこに配置されているかに関係なく、デバイスを制御することを可能にする。EaaSが提供する機能の1つは、接続されたコンピューティングデバイスをリモートで管理する企業の機能である。本実施形態は、レガシーデバイスもまたEaaSモデルを介して管理されることができるように、これらのレガシーコンピューティングデバイスにインターネットおよびクラウドネットワークに接続する機能を提供する。
【0012】
図1は、主題技術の様々な実施形態にかかる例示的なネットワーク環境100を示す概念的なブロック図である。例示的なネットワーク環境100は、例えば、クラウドネットワーク110がインターネットに接続された異なるコンピューティングデバイスと無線通信することを可能にする無線対応ゲートウェイ120を有するクラウドネットワーク110を含む。クラウドネットワーク110は、企業に関連付けられ、そのコンピューティングデバイスを管理するために使用されることができる。無線対応ゲートウェイ120を使用して、クラウドネットワーク110は、接続されたコンピューティングデバイスに更新および他の情報を提供することができ、これにより、クラウドネットワーク110がそれらをリモートで管理するとともに、任意の更新(例えば、ゼロデイエクスプロイトから保護するための更新)をプッシュすることを可能にする。
【0013】
例示的なネットワーク環境100はまた、多数のコンピューティングデバイス(例えば、レガシーコンピューティングデバイス)130を含む。これらのレガシーコンピューティングデバイス130は、最初にインターネットに接続することもまたはクラウドネットワーク110と具体的に通信することもできない場合がある。例えば、レガシーコンピューティングデバイス130は、元々、インターネットに接続するかまたはクラウドネットワーク110に接続するためのハードウェア機能(例えば、無線またはセルラー技術)を有していない場合がある。例えば、これらのレガシーコンピューティングデバイス130は、企業に代わって様々なコンピューティングデバイスを現在管理する企業によるクラウドネットワーク110のセットアップおよび使用の前に企業によって使用された可能性がある。
【0014】
レガシーコンピューティングデバイス130にインターネット(またはより具体的にはクラウドネットワーク110)と通信する機能を提供するために、レガシーコンピューティングデバイス130がクラウドネットワーク110と通信し、それ自体がリモートで管理されることを可能にすることができるように、それらに対して変更が実行されることができる。変更は、レガシーコンピューティングデバイス130に接続/取り付け/プラグインされる外部ハードウェアコンポーネント140の形態をとることができる。ハードウェアコンポーネント140は、通信機能(例えば、無線またはセルラー技術)を提供するハードウェア部分、ならびにクラウドネットワーク110に接続する方法についてレガシーコンピューティングデバイス130に指示する命令を提供するソフトウェア部分を含むことができる。あるいは、レガシーコンピューティングデバイス130に対する変更は、内部変更150とすることができる。内部変更150は、ハードウェア部分(例えば、無線またはセルラー技術)と、インターネットまたはクラウドネットワークと通信する方法をコンピューティングデバイスに指示する命令との双方を提供するように実装されることができる。内部変更150はまた、コンピューティングデバイス130がインターネットおよび/またはクラウドネットワーク110に接続するために必要な通信機能を既に有しているが、クラウドネットワーク110を具体的に探す方法についての指示を有しない場合にのみ指示を提供するように実装されることができる。さらにまた、内部変更150はまた、コンピューティングデバイスの製造中に実装されることができる。
【0015】
いずれの場合も、レガシーコンピューティングデバイス130に対する変更は、レガシーコンピューティングデバイス130に、1)インターネットに接続する、2)レガシーコンピューティングデバイス130を管理するために使用されるクラウドネットワーク110を見つける、および3)レガシーコンピューティングデバイス130とクラウドネットワーク110との間にセキュアな通信チャネル160を確立する機能を提供する。セキュアな通信チャネル160は、レガシーコンピューティングデバイス130からクラウドネットワーク110に(一方向に)、レガシーコンピューティングデバイス130に関する識別情報、およびレガシーコンピューティングデバイス130についての対応する更新を識別するためにクラウドネットワーク110によって使用される任意の構成情報を含む情報を送信するために使用される。さらにまた、通信チャネル160は、コンピューティングデバイス130において実装されるクラウドネットワーク110からの任意の更新を(反対方向に)送信するために使用される。クラウドネットワーク110によって提供される更新は、例えば、レガシーコンピューティングデバイス130のアプリケーションおよび/またはオペレーティングシステムに関するいかなる問題も修正することによってゼロデイエクスプロイトを防止するために使用されることができる。更新はまた、クラウドネットワーク110がレガシーコンピューティングデバイスをリモートで管理することができるように、レガシーコンピューティングデバイスを構成するために使用されることもできる。
【0016】
クラウドネットワーク110は、特定の企業に属する様々なコンピューティングデバイスを管理する目的で、複数の異なるクラウドベースのサーバに関連付けられることができる。
図2にさらに詳細に記載されるように、クラウドネットワーク110は、それが監視するコンピューティングデバイスのその管理において様々な異なる機能を実行することができる。例えば、クラウドネットワーク110は、コンピューティングデバイスの日常の動作の最適化をリモートで実行し、他のユーザおよび/または他のコンピューティングデバイスによるコンピューティングデバイスへのアクセスを制御し、コンピューティングデバイスについてのアプリケーションまたはオペレーティングシステムの機能を更新することができる。クラウドネットワーク110を介したコンピューティングデバイスの管理は、企業がコンピューティングデバイスの動作をカスタマイズすることを可能にする。
【0017】
クラウドネットワーク110によるレガシーコンピューティングデバイスの管理を容易にするために、クラウドネットワーク110は、1つ以上のデータベースを含むことができる。これらのデータベースは、クラウドネットワーク110によって管理されることができるように、異なるレガシーコンピューティングデバイスを更新するのに役立つであろう情報を記憶する。例えば、そこに記憶された情報は、それらがクラウドネットワーク110によってリモートで管理されることができるように、レガシーコンピューティングデバイスを構成するために使用されることができる。クラウドネットワーク110はまた、レガシーコンピューティングデバイス130の更新を記憶することができる。これらの更新は、例えば、レガシーコンピューティングデバイス130に関連するゼロデイエクスプロイトをプロビジョニング、最小化、または防止するために使用されることができる。
【0018】
別の実施形態では、クラウドネットワーク110は、構成サーバおよび複数の異なる管理サーバを備えることができる。構成サーバは、クラウドネットワーク110の管理サーバによってリモートで管理されるように異なるレガシーコンピューティングデバイス130を構成するために使用可能であろう命令を含む。各管理サーバは、例えば、異なる企業に関連付けられることができる。構成サーバは、将来の管理のために、レガシーコンピューティングデバイス130を構成し、特定の管理サーバに向けるために使用可能である。レガシーコンピューティングデバイス130によって提供される識別情報に基づいて、構成サーバは、レガシーコンピューティングデバイス130が属する企業に対応する適切な管理サーバにレガシーコンピューティングデバイス130を向ける。
【0019】
無線対応ゲートウェイ120は、クラウドネットワーク110によって管理されている異なるコンピューティングデバイス130と通信する機能をクラウドネットワーク110に提供する。このようにして、企業は、クラウドネットワーク110を利用して、その多くのコンピューティングデバイスの動作をリモートで管理することができる。クラウドネットワーク110を介したコンピューティングデバイス130の管理は、企業がそのコンピューティングデバイスをより効率的な方法で監視することを可能にする。例えば、本実施形態では、クラウドネットワーク110が使用されて、コンピューティングデバイスが物理的に配置されている場所に関係なく、各類似のコンピューティングデバイスに同じ更新をプッシュすることができる。これは、同様の各コンピューティングデバイスに同じ更新を手動で提供する1人以上の管理者を使用する代替手段と比較して、より効率的で迅速なプロセスである。さらにまた、クラウドネットワーク110はまた、コンピューティングデバイスが異なる場所に配置されることができるコンピューティングデバイスのリモート管理を可能にする(特に、企業が複数の異なる物理的場所を有するシナリオにおいて)。
【0020】
図2に示されるようなコンピューティングデバイス130は、インターネットに接続することもまたはクラウドネットワーク110と通信することもできない場合がある様々な異なるタイプのコンピューティングデバイスに対応することができる。例示的なコンピューティングデバイス130は、温度、照明、暖房/冷房、およびセキュリティを制御するシステムに関するものなど、企業内で日常的に使用されるコンピューティングデバイスを含むことができる(ただし、これらに限定されない)。クラウドネットワーク110によって企業に代わって管理することもできる他のコンピューティングデバイスはまた、スイッチ、ルータ、サーバ、デスクトップ、ラップトップ、タブレット、プリンタ、およびモバイルデバイスなどのより多くのIT関連資産を含むことができる。
【0021】
場合によっては、レガシーコンピューティングデバイス130は、インターネットに接続することができない場合があり(例えば、照明システム)、他の場合は、インターネットに接続することができるが、現在クラウドネットワーク110を介して管理されることができない場合がある(例えば、プリンタ)。ここで、ハードウェアコンポーネント140または内部変更150が入る。ハードウェアコンポーネント140または内部変更150を使用してレガシーコンピューティングデバイス130に対して実行される変更は、それらがクラウドネットワーク110によって管理されることができるように、コンピューティングデバイス130がクラウドネットワーク110に接続するために必要な機能を提供する。最初にそのような機能が提供されなかったためにインターネットに接続することができないコンピューティングデバイス(照明または暖房/冷房システムなど)の場合、ハードウェアコンポーネント140が使用されて、レガシーコンピューティングデバイス130がクラウドネットワーク110と通信することを可能にするハードウェアおよびソフトウェア要素を提供することができる。例示的なハードウェアコンポーネントは、無線通信モジュールの機能へのアクセスをレガシーコンピューティングデバイス130に提供するために、ハードウェアコンポーネントをレガシーコンピューティングデバイス130に取り付けるために使用されることができるプラグイン外部デバイス(例えば、外部USBドングル)を含むことができる。
【0022】
例示的なハードウェアコンポーネント140は、少なくともハードウェア部分およびソフトウェア部分から構成される。ハードウェア部分は、レガシーコンピューティングデバイス130が他のコンピューティングデバイスと通信することまたはインターネットに直接接続することを可能にする何らかの形態の無線またはセルラー技術(例えば、Wi-Fi、3G、4G、5G、LTE)に対応する。これは、他のコンピューティングデバイスと通信したりインターネットに接続したりする方法を有しないコンピューティングデバイス130に役立つ。さらにまた、ハードウェアコンポーネント140は、ハードウェアコンポーネント140をレガシーコンピューティングデバイス130と一体化されることを可能にする接続機能を含む。そのような接続機能は、ハードウェアコンポーネントがレガシーコンピューティングデバイス130にプラグインされるようになることを可能にするユニバーサルシリアルバス(USB)コネクタまたはシリアルポート機能とすることができる。
【0023】
さらにまた、ハードウェアコンポーネント140はまた、ソフトウェア部分を含む。ソフトウェア部分は、ハードウェア部分140を動作させる方法、例えば、インターネットに接続してクラウドネットワーク110と通信するために無線またはセルラー技術を動作させる方法についてレガシーコンピューティングデバイス130に指示するために使用されるメモリに記憶された命令を含む。
【0024】
ハードウェアコンポーネント140に関連するソフトウェア部分はまた、レガシーコンピューティングデバイス130にいくつかの異なるプロセスを実行するように指示するための命令を含むことができる。例えば、命令は、レガシーコンピューティングデバイス130のアイデンティティをクラウドネットワーク110にアドバタイズするために使用される情報を特徴付けるまたは検索する方法に関して、レガシーコンピューティングデバイス130への指示を提供することができる。そのような命令は、レガシーコンピューティングデバイス130の更新、例えば、クラウドネットワーク110がクラウド上のコンピューティングデバイスのタイプを管理すること、または対応する更新が提供されることができるようにどのアプリケーションが現在コンピューティングデバイス130に記憶されているかを識別することを可能にする更新を調整するためにクラウドネットワーク110によって使用される。
【0025】
ソフトウェア部分に関連する他のタイプの命令はまた、1)インターネットに接続し、2)クラウドネットワーク110がどこに配置されているかを識別するために、レガシーコンピューティングデバイス130が他のコンピューティングデバイスに接続するための指示を含むことができる。これは、レガシーコンピューティングデバイス130が、クラウドネットワーク110に到達して、クラウドネットワーク110を介してレガシーコンピューティングデバイス130を管理するために使用されるであろうセキュアな接続/通信チャネルを確立する機能を可能にする。レガシーコンピューティングデバイス130は、最初にクラウドネットワーク110と直接通信することができない場合があるため、レガシーコンピューティングデバイス130は、インターネットに接続するためおよび/またはクラウドネットワーク110と通信するために、ハードウェア部分を介して提供されるその新たな無線またはセルラー機能を使用して異なるプロセス(無線メッシュネットワークなど)を利用し、他のコンピューティングデバイスに接続することができる。
【0026】
レガシーコンピューティングデバイス130とクラウドネットワーク110との間のセキュアな接続が構成されると、命令(例えば、ソフトウェア部分)は、レガシーコンピューティングデバイス130がそれ自体を識別すべき方法を詳述し、それ自体の情報を特徴付け(例えば、構成データを取得する)、そのデータをクラウドネットワーク110に送信する。さらにまた、命令は、レガシーコンピューティングデバイス130がクラウドネットワーク110から更新を受信および実装する方法を指示するために使用される。命令は、レガシーコンピューティングデバイス130がクラウドネットワーク110と通信し、ひいてはクラウドネットワーク110によって管理されることができるように、レガシーコンピューティングデバイス130を構成するプロセスを自動化する。
【0027】
あるいは、上述したように、ハードウェアコンポーネント140のソフトウェア部分に含まれる命令もまた、レガシーコンピューティングデバイス130をクラウドネットワーク110内の構成サーバに向けるために使用されることができる。構成サーバは、レガシーコンピューティングデバイス130がどの追加のサーバと通信すべきかを通知するために使用されることができる。具体的には、構成サーバは、レガシーコンピューティングデバイス130に、企業に関連付けられた管理サーバと通信するように指示することができ、管理サーバは、クラウドネットワークの一部であり、関連付けられた企業のコンピューティングデバイスの管理を担う。構成サーバは、例えば、レガシーコンピューティングデバイス130によって提供される識別情報に基づいて、レガシーコンピューティングデバイス130を適切な管理サーバに向ける。
【0028】
このようにして、ハードウェアコンポーネント140は、レガシーコンピューティングデバイス130がハードウェア部分(例えば、無線またはセルラー技術)およびソフトウェア部分(例えば、命令)を提供することによって企業によって既に使用されているときに、レガシーコンピューティングデバイス130がインターネットおよびクラウドネットワーク110に接続することを可能にする。いくつかの実施形態では、いくつかのコンピューティングデバイス130は、他のコンピューティングデバイスまたはインターネットと通信するために前提条件のハードウェア部分(例えば、無線またはセルラー技術)を有することができるが、クラウドネットワーク110に接続することができない。さらにまた、まだ生産中であり、企業によってまだ使用されていない場合があるコンピューティングデバイス130が存在する場合がある。これらの状況では、例えば、レガシーコンピューティングデバイス130のハードウェアを変更するか、またはレガシーコンピューティングデバイス130のメモリに命令を記憶するなど、レガシーコンピューティングデバイス130に内部変更を実行することが適切とすることができる。そのような内部変更150は、ハードウェアコンポーネント140を使用する代わりに、レガシーコンピューティングデバイス130に対して実行されることができる。
【0029】
いずれの場合も(ハードウェアコンポーネント140または内部変更150を介して)、レガシーコンピューティングデバイス130には、インターネットおよびクラウドネットワーク110に接続する自動化された方法が提供される。それは、例えばハードウェアコンポーネント140をプラグインするなど、コンピューティングデバイスに対して変更が実行されると、そこに含まれる命令が、レガシーコンピューティングデバイス130が無線またはセルラー技術を利用してインターネット、ひいてはクラウドネットワーク110に接続するプロセスを自動化するためである。内部変更150が使用される場合、レガシーコンピューティングデバイス130は、それ以上のユーザの関与なしに、インターネットおよびクラウドネットワーク110に接続するために必要なプロセスを実行するために必要な機能を有する。どちらの場合も、ユーザ(例えば、管理者)は、レガシーコンピューティングデバイス130上で任意のアクションを実行して、レガシーコンピューティングデバイス130をインターネットまたはクラウドネットワーク110に接続する必要はない。本明細書においてゼロタッチと呼ばれるレガシーコンピューティングデバイス130は、ハードウェアコンポーネント140または内部変更150がレガシーコンピューティングデバイス130に提供される限り、インターネットおよびクラウドネットワーク110への接続を自動的に実行することができる。
【0030】
図2は、主題技術の様々な実施形態にかかるコンピューティングデバイスに可能なクラウドベースの管理機能200を示す別の概念的なブロック図である。上述したように、クラウドネットワーク110は、企業がそのコンピューティングデバイス130を管理するために使用されることができる。クラウドネットワーク110によるコンピューティングデバイス130の管理は、コンピューティングデバイス130が企業のネットワーク内のどこに位置しているかに関係なく、コンピューティングデバイス130のリモート制御を可能にする。さらにまた、クラウドネットワーク110は、コンピューティングデバイス130および企業に関連する他のソースから取得した情報を利用して、コンピューティングデバイスが特定の方法で動作するように、クラウドネットワーク110から特定のコンピューティングデバイス130に送信されるべき更新(もしあれば)を識別することができる。
【0031】
クラウドネットワーク110を介したレガシーコンピューティングデバイス130の管理により、企業は、例えば、事業拠点に関する情報を利用し、各レガシーコンピューティングデバイス130に適切な命令を提供することができる。例示的な状況では、クラウドネットワーク110は、企業の建物に関連する各レガシーコンピューティングデバイス130に関する情報を収集することができる場合がある。そのような情報は、特定のコンピューティングデバイス(例えば、ルータ、サーバ、ラップトップ、デスクトップ、プリンタ、スイッチ)が使用されるとき、業務のピーク営業時間、およびコンピューティングデバイスが配置される場所およびそれらが建物内で使用しているときを含むことができる。次に、収集されたこの情報は、クラウドネットワーク110によって使用されて、例えば、企業に関連する他のシステムの一部である他のコンピューティングデバイスを管理することができる。一例では、クラウドネットワーク110が使用されて、建物の照明および暖房/冷房システムを制御することができる。照明および暖房/冷房システムは、例えば、従業員がそれぞれのコンピューティングデバイスを使用しているときはオンにされるが、コンピューティングデバイスが使用されていないとき(例えば、建物内に誰もいないときの労働時間後)は省電力モードになるように、特定の方法で動作するように制御されることができる。同様に、特定の時間に使用されているコンピューティングシステムの数に基づいて、自動販売機、休憩室、および清掃サービスなど、建物内の他の様々なシステムの電力が制御されることができる。クラウドネットワーク110はまた、トラフィックに基づいて帯域幅を制御するために、情報に基づいて企業ネットワークサービスの使用を管理することができる。使用されているコンピューティングデバイスの数とそれらが建物内に配置される場所とに対応する企業のニーズに基づいて、多かれ少なかれネットワークデバイスがアクティブ化または非アクティブ化されることができる。
【0032】
コンピューティングデバイス130を管理するクラウドネットワークによって企業内のコンピューティングデバイス130に実装されることができる他の機能は、企業コンピューティングデバイスの従業員の無線アクセスおよびセキュリティ(例えば、VPN)の制御、およびコンピューティングデバイス内に記憶されたコンピューティングデバイスまたはアプリケーションの更新のプッシュを含む。これらの更新は、コンピューティングデバイスまたはアプリケーションの現在の最新の動作を維持するために使用されることができるだけでなく、企業の日々の業務を妨害する可能性があるエクスプロイト(例えば、ゼロデイ)を最小化または予防するために使用されることができる。
【0033】
企業に関連する様々なコンピューティングデバイス130を管理する場合、上述した(または
図2に示される)機能に加えて、他の機能もまた、クラウドネットワーク110によって実行されることができる。これらの機能は、管理者によって事前に定義されることもまたは他の同様の企業で実行される機能に基づくこともできる。
【0034】
図3は、レガシーコンピューティングデバイスがクラウドを介して管理されることができるようにレガシーコンピューティングデバイスを構成するためのステップを示すフローチャート300である。上述したように、レガシーコンピューティングデバイスは、クラウドネットワークがレガシーコンピューティングデバイスを自動的に構成または管理するために使用されるクラウドネットワークと通信するように最初に構成されていないコンピューティングデバイスである。これは、企業が既に多数のコンピューティングデバイスを使用していて、その後、クラウドネットワークをセットアップして使用を開始し、そのコンピューティングデバイスを管理している状況で発生する可能性がある。クラウドネットワークを使用する前に使用されていた最初のコンピューティングデバイスは、クラウドネットワークと通信する機能を有しない場合があるかまたはクラウドネットワークへの接続方法のいかなる指示も有しない場合がある。したがって、本開示は、これらのレガシーコンピューティングデバイスがクラウドネットワークによって管理および更新されることができるように、ゼロタッチプロビジョニング(すなわち、最小の外部ユーザまたは外部ユーザ入力なし)を介したこれらのレガシーコンピューティングデバイスのクラウド対応について説明する。このようにして、企業内のクラウドネットワークによって任意数の異なるコンピューティングデバイスが管理されることができ、それにより、クラウドネットワークが動作を自動的且つリモートで管理し、必要に応じて企業のコンピューティングデバイスを更新することを可能にする。
【0035】
第1のステップでは、インターネットまたはクラウドネットワークに現在接続されていない(または接続することができない)レガシーコンピューティングデバイスは、それらがインターネットまたはクラウドネットワークに接続することができるように変更される(ステップ310)。特に、コンピューティングデバイスには、コンピューティングデバイスと他のコンピューティングデバイスとの間の無線またはセルラー通信を可能にするまたはコンピューティングデバイスがインターネットに接続する機能を提供するハードウェア部分(例えば、無線通信技術)が提供されることができる。さらにまた、コンピューティングデバイスにはまた、インターネットまたはインターネットに直接接続されているコンピューティングデバイスを見つけるために、他のコンピューティングデバイスと接続する方法についてコンピューティングデバイスに指示するソフトウェア部分(例えば、命令)が提供されることができる。ソフトウェア部分はまた、コンピューティングデバイスとクラウドネットワークとの間の接続が確立されると、コンピューティングデバイスがクラウドネットワークにどのタイプの情報を提供すべきかについてコンピューティングデバイスに指示することができる。コンピューティングデバイスに対する変更は、例えば、USBポートまたはシリアルポートを介してコンピューティングデバイスに接続(例えば、プラグイン)されることができる外部ハードウェアコンポーネント(
図1に示す)を使用して実行されることができる。ハードウェアコンポーネントは、コンピューティングデバイスがクラウド対応になり、それによってクラウドネットワークと通信することができるようになるために必要となる場合があるハードウェア部分およびソフトウェア部分を含む。
【0036】
状況によっては、コンピューティングデバイスは、ハードウェアコンポーネントのハードウェア部分と重複する既存の無線またはセルラー技術を既に有している場合がある。その場合、ハードウェアコンポーネントは、コンピューティングデバイスと他のコンピューティングデバイス/インターネット/クラウドネットワークとの間の通信を確立するために必要な命令を提供するために、コンピューティングデバイスの動作を変更するためにさらに使用されることができる。しかしながら、コンピューティングデバイスを内部で変更するとともに、クラウドネットワークとの通信方法をコンピューティングデバイスに命令する必要なソフトウェアを提供する(例えば、命令がクラウドネットワークのIPアドレスを含む場合)ことも可能である。
【0037】
さらにまた、コンピューティングデバイスが内部で変更されることができるシナリオも存在することができる。例えば、ハードウェアおよびソフトウェア部分は、クラウドネットワークと通信できなかった以前のバージョンのコンピューティングデバイスを変更するために、レガシーコンピューティングデバイスに組み込まれることができる。ユーザ(または他の関係者)は、レガシーコンピューティングデバイスの内部ハードウェアを変更するかまたはレガシーコンピューティングデバイスに命令をダウンロードすることができる。このようにして、コンピューティングデバイスは、以前のバージョンから変更され、クラウドネットワークと通信するために他のコンピューティングデバイスまたはインターネットに接続することができるようになる。
【0038】
レガシーコンピューティングデバイスが変更された後、ハードウェア部分(例えば無線またはセルラー技術)およびソフトウェア部分(例えば命令)は、クラウドネットワークを自動的に見つけて接続するために、レガシーコンピューティングデバイスによって使用されることができる。レガシーコンピューティングデバイスが最初にインターネットに接続されていない場合がある状況では、コンピューティングデバイスは、その無線またはセルラー技術を使用して他のコンピューティングデバイスと接続することによって開始することができる(ステップ320)。他のコンピューティングデバイスとの接続は、インターネットに接続することができるコンピューティングデバイスを見つけ、したがってコンピューティングデバイスがクラウドネットワークに接続する方法を見つけるために、レガシーコンピューティングデバイスがメッシュネットワークを確立することを可能にする。
【0039】
(本明細書で説明するように)クラウド対応であるコンピューティングデバイスは、クラウドネットワークのアイデンティティ(例えば、IPアドレス)を知っている場合があるが、クラウドネットワークと通信することができるようにインターネットに接続する方法を知らない場合がある。レガシーコンピューティングデバイスは、インターネット接続を見つけるために他のコンピューティングデバイスと接続する(ステップ330)。他のコンピューティングデバイスとの接続は、少なくとも1つのコンピューティングデバイスがインターネットに接続することができるようになるまで、コンピューティングネットワークを確立するために使用される。インターネットに接続されたコンピューティングデバイスが見つかると、レガシーコンピューティングデバイスは、その後クラウドネットワークと通信することができる。そして、レガシーコンピューティングデバイスは、レガシーコンピューティングデバイスを管理および更新するためにクラウドネットワークによって使用されるクラウドネットワークとのセキュアな通信チャネルを確立することができる。
【0040】
コンピューティングデバイスとクラウドネットワークとの間にセキュアな通信チャネルが確立されると、コンピューティングデバイスは、それ自体の現在の構成データおよび識別情報をクラウドネットワークに送信し始めることができる(ステップ340において)。ハードウェアコンポーネントのソフトウェア部分またはレガシーコンピューティングデバイスの内部変更は、レガシーコンピューティングデバイスのタイプと、レガシーコンピューティングデバイスに関連する異なるアプリケーションまたはオペレーティングシステムの現在の構成とを識別するためにクラウドネットワークによって必要とされる場合がある情報のタイプを提供するようにレガシーコンピューティングデバイスに指示する命令を含む。
【0041】
レガシーコンピューティングデバイスによって提供される情報は、(ステップ350において)レガシーコンピューティングデバイスに返送されることができる特定の更新(クラウドネットワークに関連付けられたデータベースに記憶されている)を探す際にクラウドネットワークを容易にする。特に、クラウドネットワークは、レガシーコンピューティングデバイスの現在の構成を評価し、1)クラウドネットワークがコンピューティングデバイスを管理することを可能にする、または2)レガシーコンピューティングデバイスに記憶されているアプリケーションまたはコンピューティングデバイスのオペレーティングシステムを最新の状態に構成する、ために必要である場合がある任意の更新を識別する。クラウドネットワークがレガシーコンピューティングデバイスを管理するのを妨げる場合があるレガシーコンピューティングデバイス上の任意の競合がある場合、これらの競合は、クラウドネットワークから提供される更新によって解決されることができる。更新は、クラウドネットワークに関連付けられたメモリに記憶されることができる。クラウドネットワークは、セキュリティまたはアプリケーションの操作性またはレガシーコンピューティングデバイスのオペレーティングシステムなどの問題に対処するために(例えば、ゼロデイプロビジョニングおよび悪用の対処/最小化)、適切な更新を取得し、例えば、アプリケーションまたはオペレーティングシステムに固有であるような更新をプッシュすることができる。
【0042】
クラウドネットワークによって管理されるようにコンピューティングデバイスを構成する他の更新がメモリから取得されることができる。これらの更新はまた、コンピューティングデバイスに提供されることもできる。更新がクラウドネットワークからコンピューティングデバイスによって受信されると、コンピューティングデバイスは、そのアプリケーションおよび/またはオペレーティングシステムに対する更新(例えば、パッチ)の実装を進めることができる。実装されると、コンピューティングデバイスは、クラウドネットワークによって管理されることができる。クラウドネットワークは、コンピューティングデバイスの動作を変更するために、コンピューティングデバイスから情報を要求するかまたは他の情報源を使用することができる。これは、コンピューティングデバイスが更新を実装するためにコンピューティングデバイスの位置にあるように、個人(例えば、管理者)を必要とするのとは対照的に配置されるかどうかに関係なく、コンピューティングデバイスの管理が(クラウドを介して)リモートで実行されることを可能にする。さらにまた、クラウドネットワークは、そのような更新がクラウドネットワークで利用可能である場合、定期的に(または事前に決定された期間に基づいて)コンピューティングシステムの様々なアプリケーションまたはオペレーティングシステムに更新を提供することができる。
【0043】
図4Aおよび
図4Bは、様々な実施形態にかかるシステムを示している。例えば、図示されたシステムは、
図1に図示されたネットワーク内の様々なコンピューティングデバイスに対応することができる。様々な実施形態を実施するときに、より適切なシステムが当業者にとって明らかであろう。当業者はまた、他のシステムが可能であることを容易に理解するであろう。
【0044】
図4Aは、従来のバスコンピューティングシステム400の例示的なアーキテクチャを示しており、システムの構成要素は、バス405を使用して互いに電気的に通信している。コンピューティングシステム400は、処理ユニット(CPUまたはプロセッサ)410と、読み取り専用メモリ(ROM)420およびランダムアクセスメモリ(RAM)425などのシステムメモリ415を含む様々なシステムコンポーネントをプロセッサ410に結合することができるシステムバス405と、を含むことができる。コンピューティングシステム400は、プロセッサ410に直接接続されているか、プロセッサに近接しているか、またはプロセッサの一部として一体化された高速メモリのキャッシュ412を含むことができる。コンピューティングシステム400は、プロセッサ410による高速アクセスのために、メモリ415および/または記憶デバイス430からキャッシュ412にデータをコピーすることができる。このようにして、キャッシュ412は、データを待機している間のプロセッサの遅延を回避するという性能向上を提供することができる。これらおよび他のモジュールは、プロセッサ410を制御するかまたは制御するように構成されて、様々なアクションを実行することができる。他のシステムメモリ415も同様に利用可能とすることができる。メモリ415は、異なる性能特性を有する複数の異なるタイプのメモリを含むことができる。プロセッサ410は、任意の汎用プロセッサ、およびプロセッサ410を制御するように構成された、記憶デバイス430に記憶されたモジュール1 432、モジュール2 434、およびモジュール3 436などのハードウェアモジュールまたはソフトウェアモジュール、ならびにソフトウェア命令が実際のプロセッサ設計に組み込まれた専用プロセッサを含むことができる。プロセッサ410は、本質的に、複数のコアまたはプロセッサーバス、メモリコントローラ、キャッシュなどを包含する完全に自己完結型のコンピューティングシステムとすることができる。マルチコアプロセッサは、対称または非対称とすることができる。
【0045】
コンピューティングシステム400とのユーザインタラクションを可能にするために、入力デバイス445は、発話用マイク、ジェスチャまたはグラフィック入力用のタッチ保護スクリーン、キーボード、マウス、モーション入力、発話などの任意数の入力機構を表すことができる。出力デバイス435はまた、当業者に知られているいくつかの出力機構のうちの1つ以上とすることができる。場合によっては、マルチモーダルシステムは、ユーザがコンピューティングシステム400と通信するために複数のタイプの入力を提供することを可能にすることができる。通信インターフェース440は、ユーザ入力およびシステム出力を統御および管理することができる。特定のハードウェア配置での動作に対する制約はないため、ここでの基本的特徴は、基本的特徴が開発される際の改善されたハードウェア配置またはファームウェア配置に容易に置き換えられることができる。
【0046】
記憶デバイス430は、不揮発性メモリとすることができ、磁気カセット、フラッシュメモリカード、ソリッドステートメモリデバイス、デジタル多用途ディスク、カートリッジ、ランダムアクセスメモリ(RAM)425、読み取り専用メモリ(ROM)420、およびそれらのハイブリッドなど、コンピュータがアクセス可能なデータを記憶することができるハードディスクまたは他のタイプのコンピュータ可読媒体とすることができる。
【0047】
記憶デバイス430は、プロセッサ410を制御するためのサービス432、434、436を含むことができる。他のハードウェアまたはソフトウェアモジュールが企図される。記憶デバイス430は、システムバス405に接続されることができる。一態様では、特定の機能を実行するハードウェアモジュールは、その機能を実施するために、プロセッサ410、バス405、出力デバイス435などの必要なハードウェアコンポーネントに関連して、コンピュータ可読媒体に記憶されたソフトウェアコンポーネントを含むことができる。
【0048】
図4Bは、実施形態にしたがって使用されることができるチップセットコンピューティングシステム450の例示的なアーキテクチャを示している。
図4Aと同様に、コンピューティングシステム450は、
図1に示されるネットワーク内のコンピューティングデバイスに対応することができる。コンピューティングシステム450は、識別された計算を実行するように構成されたソフトウェア、ファームウェア、およびハードウェアを実行することができる任意数の物理的および/または論理的に別個のリソースを表すプロセッサ455を含むことができる。プロセッサ455は、プロセッサ455への入力およびプロセッサからの出力を制御することができるチップセット460と通信することができる。この例では、チップセット460は、例えば、ディスプレイなどの出力デバイス465に情報を出力することができ、磁気媒体、およびソリッドステート媒体を含むことができる記憶デバイス470に情報を読み書きすることができる。チップセット460はまた、RAM475からデータを読み取り、およびRAMにデータを書き込むこともできる。チップセット460とインターフェース接続するために、多様なユーザインターフェースコンポーネント485とインターフェース接続するためのブリッジ480が提供されることができる。ユーザインターフェースコンポーネント485は、キーボード、マイクロフォン、タッチ検出および処理回路、マウスなどのポインティングデバイスなどを含むことができる。コンピューティングシステム450への入力は、マシンにより生成されたおよび/または人間により生成された多様なソースのいずれかから生じることができる。
【0049】
チップセット460はまた、異なる物理インターフェースを有することができる1つ以上の通信インターフェース490とインターフェース接続することもできる。通信インターフェース490は、有線および無線LAN、ブロードバンド無線ネットワーク、ならびにパーソナルエリアネットワークのためのインターフェースを含むことができる。本明細書に開示されるGUIを生成、表示、および使用するための方法のいくつかの適用は、物理インターフェースを介して順序付けられたデータセットを受信することを含むことができ、またはプロセッサ455によって記憶デバイス470またはRAM475に記憶されたデータを分析することによってマシン自体によって生成されることができる。さらに、コンピューティングシステム400は、ユーザインターフェースコンポーネント485を介してユーザから入力を受け取り、プロセッサ455を使用してこれらの入力を解釈することによって、ブラウジング機能などの適切な機能を実行することができる。
【0050】
コンピューティングシステム400および450は、それぞれ2つ以上のプロセッサ410および455を有することができるか、またはより大きな処理機能を提供するためにともにネットワーク化されたコンピューティングデバイスのグループまたはクラスタの一部とすることができることが理解されよう。
【0051】
説明を明確にするために、場合によっては、様々な実施形態は、デバイス、デバイスコンポーネント、ソフトウェアで具体化される方法におけるステップもしくはルーチン、またはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせを含む機能ブロックを含む個々の機能ブロックを含むものとして提示されることができる。
【0052】
いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶デバイス、媒体、およびメモリは、ビットストリームなどを含むケーブルまたは無線信号を含むことができる。しかしながら、言及される場合、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、エネルギ、搬送波信号、電磁波、および信号自体などの媒体を明示的に除外する。
【0053】
上述した例にかかる方法は、コンピュータ可読媒体に記憶されているか、または別様にそれから利用可能であるコンピュータ実行可能命令を使用して実装されることができる。そのような命令は、例えば、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、もしくは専用処理デバイスに特定の機能または機能のグループを実行させるかまたは別様に構成する命令およびデータを含むことができる。使用されるコンピュータリソースの部分は、ネットワーク経由でアクセス可能とすることができる。コンピュータ実行可能命令は、例えば、バイナリ、アセンブリ言語、ファームウェア、またはソースコードなどの中間フォーマット命令とすることができる。命令、使用される情報、および/または説明された例にかかる方法中に作成された情報を記憶するために使用されることができるコンピュータ可読媒体の例は、磁気ディスクまたは光ディスク、フラッシュメモリ、不揮発性メモリを備えたUSBデバイス、ネットワーク記憶デバイスなどを含む。
【0054】
これらの開示にかかる方法を実装するデバイスは、ハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアを含むことができ、様々なフォームファクタのいずれかを取ることができる。そのようなフォームファクタの典型的な例は、ラップトップ、スマートフォン、スモールフォームファクタのパーソナルコンピュータ、携帯情報端末、ラックマウントデバイス、スタンドアロンデバイスなどを含む。本明細書に記載される機能はまた、周辺機器またはアドインカードで具体化されることができる。そのような機能はまた、さらなる例として、単一のデバイスで実行される異なるチップまたは異なるプロセスの間の回路基板上に実装されることもできる。
【0055】
命令、そのような命令を伝達するための媒体、それらを実行するためのコンピューティングリソース、およびそのようなコンピューティングリソースをサポートするための他の構造は、これらの開示に記載された機能を提供するための手段である。
【0056】
添付の特許請求の範囲の範疇の態様を説明するために、様々な例および他の情報が使用されたが、当業者であれば、多種多様な実装形態を導出するために、これらの例を使用することができるように、そのような例における特定の特徴または構成に基づいて、特許請求の範囲のいかなる制限も示唆されるべきではない。さらに、一部の主題は、構造的特徴および/または方法ステップの例に対して固有の言語で記載されている場合があるが、添付の特許請求の範囲で定義される主題は、必ずしもこれらの記載された特徴または行為に限定されないことを理解されたい。例えば、そのような機能は、本明細書において特定されている構成要素以外の構成要素で、異なって配布され、または実行されることができる。むしろ、記載された特徴およびステップは、添付の特許請求の範囲の範疇のシステムおよび方法の構成要素の例として開示される。