(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-25
(45)【発行日】2024-07-03
(54)【発明の名称】基板処理装置及び基板処理方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/306 20060101AFI20240626BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20240626BHJP
H01L 21/683 20060101ALI20240626BHJP
【FI】
H01L21/306 R
H01L21/304 647Z
H01L21/304 643A
H01L21/304 648A
H01L21/304 651M
H01L21/304 648G
H01L21/304 651B
H01L21/68 N
(21)【出願番号】P 2022163159
(22)【出願日】2022-10-11
【審査請求日】2022-10-11
(31)【優先権主張番号】10-2021-0136382
(32)【優先日】2021-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ウォン シク
(72)【発明者】
【氏名】オ,セ フン
(72)【発明者】
【氏名】チョン,イン キ
【審査官】小▲高▼ 孔頌
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-152686(JP,A)
【文献】特開2020-047719(JP,A)
【文献】特開2002-057205(JP,A)
【文献】特開2019-046985(JP,A)
【文献】特開2008-034533(JP,A)
【文献】特開2010-203558(JP,A)
【文献】特開2014-157936(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0113039(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0198363(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0250097(US,A1)
【文献】特開2021-106237(JP,A)
【文献】特開2004-111902(JP,A)
【文献】特開2018-050014(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/306
H01L 21/304
H01L 21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する装置において、
処理空間を有する処理容器と、
前記処理空間で前記基板を支持し、前記基板を回転させる支持ユニットと、
前記支持ユニットに支持された前記基板に処理液を供給する液供給ユニットと、及び
前記基板を加熱する加熱ユニットを含み、
前記支持ユニットは、
スピンチャックと、
前記スピンチャックを回転させる回転駆動機と、
前記スピンチャックとともに回転されるように前記スピンチャック上に設置されるチャックピンと、及び
前記チャックピンを前記基板の側部と接触する接触位置及び前記基板の側部と離隔される開放位置の間に移動させるチャックピン移動ユニットを含み、
前記チャックピン移動ユニットは前記スピンチャックによって前記基板が回転される途中に前記チャックピンを移動させ、
前記チャックピン移動ユニットは、
昇降駆動機によって上下方向に移動可能に提供される第1クラッチを含む第1クラッチモジュールと、及び
前記第1クラッチと対向する第2クラッチを含み、前記チャックピンに結合される第2クラッチモジュールを含み、
前記第1クラッチモジュールは、
前記第1クラッチと、
前記スピンチャックとともに回転されない固定部材と、及び
前記第1クラッチと前記固定部材との間に配置されるベアリング部材を含み、
前記昇降駆動機と前記第1クラッチとの間には弾性部材が提供されることを特徴とする
基板処理装置。
【請求項2】
基板を処理する装置において、
処理空間を有する処理容器と、
前記処理空間で前記基板を支持し、前記基板を回転させる支持ユニットと、
前記支持ユニットに支持された前記基板に処理液を供給する液供給ユニットと、及び
前記基板を加熱する加熱ユニットを含み、
前記支持ユニットは、
スピンチャックと、
前記スピンチャックを回転させる回転駆動機と、
前記スピンチャックとともに回転されるように前記スピンチャック上に設置されるチャックピンと、及び
前記チャックピンを前記基板の側部と接触する接触位置及び前記基板の側部と離隔される開放位置の間に移動させるチャックピン移動ユニットを含み、
前記チャックピン移動ユニットは前記スピンチャックによって前記基板が回転される途中に前記チャックピンを移動させ、
前記チャックピン移動ユニットは、
昇降駆動機によって上下方向に移動可能に提供される第1クラッチを含む第1クラッチモジュールと、及び
前記第1クラッチと対向する第2クラッチを含み、前記チャックピンに結合される第2クラッチモジュールを含み、
前記第1クラッチは前記第1クラッチが前記第2クラッチと接触される場合、前記第2クラッチとともに回転され、
前記第1クラッチの内部には衝撃緩和部材が配置され、
前記衝撃緩和部材は、
前記第1クラッチが前記第2クラッチに接触されて前記第2クラッチとともに回転される時、前記第1クラッチの回転方向に発生される衝撃を緩和させることを特徴とする
基板処理装置。
【請求項3】
基板を処理する装置において、
処理空間を有する処理容器と、
前記処理空間で前記基板を支持し、前記基板を回転させる支持ユニットと、
前記支持ユニットに支持された前記基板に処理液を供給する液供給ユニットと、及び
前記基板を加熱する加熱ユニットを含み、
前記支持ユニットは、
スピンチャックと、
前記スピンチャックを回転させる回転駆動機と、
前記スピンチャックとともに回転されるように前記スピンチャック上に設置されるチャックピンと、及び
前記チャックピンを前記基板の側部と接触する接触位置及び前記基板の側部と離隔される開放位置の間に移動させるチャックピン移動ユニットを含み、
前記チャックピン移動ユニットは前記スピンチャックによって前記基板が回転される途中に前記チャックピンを移動させ、
前記チャックピン移動ユニットは、
昇降駆動機によって上下方向に移動可能に提供される第1クラッチを含む第1クラッチモジュールと、及び
前記第1クラッチと対向する第2クラッチを含み、前記チャックピンに結合される第2クラッチモジュールを含み、
前記第2クラッチモジュールは、
前記第2クラッチと、
長さ方向が前記上下方向と対応されるように形成される第1部分と、前記第1部分から延長されるが、前記第1部分の前記長さ方向に対して垂直な方向に延長される第2部分を含むベース部材と、
前記ベース部材の前記第1部分に移動可能に結合される第1移動部材と、
前記チャックピンに結合され、前記ベース部材の前記第2部分に移動可能に結合される第2移動部材と、及び
一端が前記第1移動部材にヒンジ結合され、他端が前記第2移動部材にヒンジ結合される第3移動部材を含み、
前記第2クラッチは前記第1移動部材に結合されることを特徴とする
基板処理装置。
【請求項4】
前記第2クラッチは、
前記第1クラッチと対向するフレート部と、及び
前記フレート部と第1移動部材を連結する柱部を含むことを特徴とする
請求項1~3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記第1クラッチモジュールと前記第2クラッチモジュールとの間には隔壁が配置され、
前記第2クラッチは前記隔壁と前記第1クラッチとの間に位置されることを特徴とする
請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記隔壁には前記第2クラッチの前記柱部が貫通されるホールが形成され、
前記隔壁の前記ホールの内側面と前記第2クラッチの前記柱部の間にはシーリング部材が提供されることを特徴とする
請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項7】
基板を処理する装置において、
処理空間を有する処理容器と、
前記処理空間で前記基板を支持し、前記基板を回転させる支持ユニットと、
前記支持ユニットに支持された前記基板に処理液を供給する液供給ユニットと、及び
前記基板を加熱する加熱ユニットを含み、
前記支持ユニットは、
スピンチャックと、
前記スピンチャックを回転させる回転駆動機と、
前記スピンチャックとともに回転されるように前記スピンチャック上に設置されるチャックピンと、及び
前記チャックピンを前記基板の側部と接触する接触位置及び前記基板の側部と離隔される開放位置の間に移動させるチャックピン移動ユニットを含み、
前記チャックピン移動ユニットは前記スピンチャックによって前記基板が回転される途中に前記チャックピンを移動させ、
前記チャックピン移動ユニットは、
昇降駆動機によって上下方向に移動可能に提供される第1クラッチを含む第1クラッチモジュールと、及び
前記第1クラッチと対向する第2クラッチを含み、前記チャックピンに結合される第2クラッチモジュールを含み、
前記第1クラッチが前記第2クラッチと接触される場合、前記チャックピンは前記接触位置で前記開放位置に移動され、
前記スピンチャックは前記基板が第1速度または前記第1速度より早い第2速度で回転されるように回転され、
前記基板が前記第1速度で回転される場合、前記第1クラッチは前記第2クラッチに接触され、
前記基板が前記第2速度で回転される場合、前記第1クラッチは前記第2クラッチと離隔されることを特徴とする
基板処理装置。
【請求項8】
基板を処理する装置において、
処理空間を有する処理容器と、
前記処理空間で前記基板を支持し、前記基板を回転させる支持ユニットと、
前記支持ユニットに支持された前記基板に処理液を供給する液供給ユニットと、及び
前記基板を加熱する加熱ユニットを含み、
前記支持ユニットは、
スピンチャックと、
前記スピンチャックを回転させる回転駆動機と、
前記スピンチャックとともに回転されるように前記スピンチャック上に設置されるチャックピンと、及び
前記チャックピンを前記基板の側部と接触する接触位置及び前記基板の側部と離隔される開放位置の間に移動させるチャックピン移動ユニットを含み、
前記チャックピン移動ユニットは前記スピンチャックによって前記基板が回転される途中に前記チャックピンを移動させ、
前記チャックピン移動ユニットは、
昇降駆動機によって上下方向に移動可能に提供される第1クラッチを含む第1クラッチモジュールと、及び
前記第1クラッチと対向する第2クラッチを含み、前記チャックピンに結合される第2クラッチモジュールを含み、
前記第1クラッチが前記第2クラッチと離隔される場合、前記チャックピンは前記接触位置に位置され、
前記スピンチャックは前記基板が第1速度または前記第1速度より早い第2速度で回転されるように回転され、
前記基板が前記第1速度で回転される場合、前記第1クラッチは前記第2クラッチに接触され、
前記基板が前記第2速度で回転される場合、前記第1クラッチは前記第2クラッチと離隔されることを特徴とする
基板処理装置。
【請求項9】
基板処理装置を利用した基板処理方法において、
前記基板処理装置は、
処理空間を有する処理容器と、
前記処理空間
で基板を支持し、前記基板を回転させる支持ユニットと、
前記支持ユニットに支持された前記基板に処理液を供給する液供給ユニットと、及び
前記基板を加熱する加熱ユニットを含み、
前記支持ユニットは、
スピンチャックと、
前記スピンチャックを回転させる回転駆動機と、
前記スピンチャックとともに回転されるように前記スピンチャック上に設置されるチャックピンと、及び
前記チャックピンを前記基板の側部と接触する接触位置及び前記基板の側部と離隔される開放位置の間に移動させるチャックピン移動ユニットを含み、
前記チャックピン移動ユニットは前記スピンチャックによって前記基板が回転される途中に前記チャックピンを移動させることを特徴とし、
前記基板処理方法は、
前記チャックピンが前記開放位置に位置された開放状態で第1速度で回転する前記基板に第1液を供給して前記基板上に第1液膜を形成する第1液供給段階と、
前記第1液供給段階以後に、前記チャックピンが前記開放状態で前記基板上に形成された前記第1液膜を加熱する液膜加熱段階と、
前記液膜加熱段階以後に、前記チャックピンが前記接触位置で位置された接触状態で前記第1速度より早い第2速度で回転する前記基板に第2液を供給する第2液供給段階を含み、
前記チャックピンが前記開放状態で前記接触状態への変更は前記基板が回転される途中になされる基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、基板処理装置及び基板処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体素子または液晶ディスプレイを製造するために基板にフォトリソグラフィー、蝕刻、アッシング、イオン注入、薄膜蒸着、そして、洗浄などの多様な工程らが遂行される。この中、蝕刻工程または洗浄工程は基板上に形成された薄膜中不必要な領域を除去するか、または、異物、パーティクルなどを蝕刻するか、または洗浄する工程であり、薄膜に対する高い選択比、高い蝕刻率及び蝕刻均一性が要求され、半導体素子の高集積化によってますますさらに高い水準の蝕刻選択比及び蝕刻均一性が要求されている。
【0003】
一般に、基板の蝕刻工程または洗浄工程は大きく処理液処理段階、リンス処理段階、そして、乾燥処理段階が順次に遂行される。一例において、処理液処理段階には基板上に形成された薄膜を蝕刻処理するか、または基板上の異物を除去するための処理液を基板に供給してパドル(Puddle)を形成した後処理液のパドルを加熱して処理液によるエッチングを促進し、リンス処理段階では基板上に純水のようなリンス液が供給される。
【0004】
前述した処理液処理段階では、基板を支持ユニット上において支持ユニットを回転させて基板上に処理液を供給することでなされる。支持ユニットには回転時基板が支持ユニットの側方向に移動されることを防止するために基板の側部を支持するチャックピンらが設置される。チャックピンらは基板が支持ユニット上にローディングまたはアンローディングされる時基板が置かれる空間を提供する待機位置と、支持ユニット上に置かれた基板が回転されながら工程が遂行される時基板の側部と接触される支持位置との間に移動される。よって、待機位置に置かれたチャックピンらの間に提供された空間は支持位置に置かれたチャックピンらの間に提供された空間より広い。
【0005】
一般に基板にパドル形成時、基板とチャックピンとの接触によって処理液がチャックピンに沿って垂れ下がる問題が発生する。また、処理液がチャックピンに沿って垂れ下がる現象によって一定量の液膜を維持し難い問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の実施例は、基板を効率的に処理することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することを一目的とする。
【0008】
本発明の実施例は、基板を回転させて工程がなされる途中にチャックピンの移動が自由な支持ユニットと、これを利用した基板処理装置と方法を提供することを一目的とする。
【0009】
本発明の目的はこれに制限されないし、言及されなかったまた他の目的らは下の記載から当業者が明確に理解されることができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の実施例は基板を処理する装置を開示する。基板処理装置は処理空間を有する処理容器と、前記処理空間で前記基板を支持し、前記基板を回転させる支持ユニットと、前記支持ユニットに支持された前記基板で処理液を供給する液供給ユニットと、及び前記基板を加熱する加熱ユニットを含み、前記支持ユニットは、スピンチャックと、前記スピンチャックを回転させる回転駆動機と、前記スピンチャックとともに回転されるように前記スピンチャック上に設置されるチャックピンと、及び前記チャックピンを前記基板の側部と接触する接触位置及び前記基板の側部と離隔される開放位置の間に移動させるチャックピン移動ユニットを含み、前記チャックピン移動ユニットは前記スピンチャックによって前記基板が回転される途中に前記チャックピンを移動させることができる。
【0011】
前記チャックピン移動ユニットは、昇降駆動機によって上下方向に移動可能に提供される第1クラッチを含む第1クラッチモジュールと、及び前記第1クラッチと対向する第2クラッチを含み、前記チャックピンに結合される第2クラッチモジュールを含むことができる。
【0012】
前記第1クラッチが前記第2クラッチと接触される場合、前記チャックピンは前記接触位置で前記開放位置に移動されることができる。
【0013】
前記第1クラッチが前記第2クラッチと離隔される場合、前記チャックピンは前記接触位置に位置されることができる。
【0014】
前記第2クラッチモジュールは前記スピンチャックとともに回転されることができる。
【0015】
前記第1クラッチは前記第1クラッチが前記第2クラッチと接触される場合、前記第2クラッチとともに回転されることができる。
【0016】
前記第1クラッチモジュールは、前記第1クラッチと、前記スピンチャックとともに回転されない固定部材と、及び前記第1クラッチと前記固定部材との間に配置されるベアリング部材を含むことができる。
【0017】
前記ベアリング部材は前記固定部材に結合される外輪と、前記第1クラッチに結合される内輪と、前記外輪と前記内輪との間に配置されるボールを含み、前記第1クラッチが前記第2クラッチに接触される場合、前記第1クラッチは前記固定部材に対して前記第2クラッチとともに回転されることができる。
【0018】
前記昇降駆動機と前記第1クラッチとの間には弾性部材が提供されることができる。
【0019】
前記第1クラッチの内部には衝撃緩和部材が配置され、前記衝撃緩和部材は、前記第1クラッチが前記第2クラッチに接触されて前記第2クラッチとともに回転される時、前記第1クラッチの回転方向に発生される衝撃を緩和させることができる。
【0020】
前記第2クラッチモジュールは、前記第2クラッチと、長さ方向が前記上下方向と対応されるように形成される第1部分と、前記第1部分から延長されるが、前記第1部分の前記長さ方向に対して垂直な方向に延長される第2部分を含むベース部材と、前記ベース部材の前記第1部分に移動可能に結合される第1移動部材と、前記チャックピンに結合され、前記ベース部材の前記第2部分に移動可能に結合される第2移動部材と、及び一端が前記第1移動部材にヒンジ結合され、他端が前記第2移動部材にヒンジ結合される第3移動部材を含み、前記第2クラッチは前記第1移動部材に結合されることができる。
【0021】
前記第2クラッチは、前記第1クラッチと対向するフレート部と、及び前記フレートと前記第1移動部材を連結する柱部を含むことができる。
【0022】
前記第1クラッチモジュールと前記第2クラッチモジュールとの間には隔壁が配置され、前記第2クラッチは前記隔壁と前記第1クラッチとの間に位置されることができる。
【0023】
前記隔壁には前記第2クラッチの前記柱部が貫通されるホールが形成され、前記隔壁の前記ホールの内側面と前記第2クラッチの前記柱部の間にはシーリング部材が提供されることができる。
【0024】
前記スピンチャックは前記基板が第1速度または前記第1速度より早い第2速度で回転されるように回転され、前記基板が前記第1速度で回転される場合、前記第1クラッチは前記第2クラッチに接触され、前記基板が前記第2速度で回転される場合、前記第1クラッチは前記第2クラッチと離隔されることができる。
【0025】
本発明の実施例は基板を処理する方法を開示する。基板処理方法は前記基板の側部を支持するために提供されるチャックピンが前記基板の側部から離隔された開放位置に位置された開放状態で第1速度で回転する前記基板に第1液を供給して前記基板上に第1液膜を形成する第1液供給段階と、前記第1液供給段階以後に、前記開放状態で前記基板上に形成された前記第1液膜を加熱する液膜加熱段階と、前記液膜加熱段階以後に、前記チャックピンが前記基板の側部と接触して前記基板の側部を支持する接触位置に位置された接触状態で前記第1速度より早い第2速度で回転する前記基板に第2液を供給する第2液供給段階を含むが、前記開放状態で前記接触状態への変更は前記基板が回転される途中になされることができる。
【0026】
前記第1液と前記第2液は同一であって、前記第1液はリン酸水溶液であることがある。
【0027】
前記第2液供給段階で前記第2液の単位時間当り供給量は前記第1液供給段階で前記第1液の単位時間当り供給量より多いことがある。
【0028】
前記液膜加熱段階では、前記基板が前記第1速度で回転され、前記基板上に前記第1液が供給されないこともある。
【0029】
本発明の実施例は、前記基板処理装置を利用して基板を処理する方法を開示する。基板処理方法は前記チャックピンが前記開放位置に位置された開放状態で第1速度で回転する前記基板に第1液を供給して前記基板上に第1液膜を形成する第1液供給段階と、前記第1液供給段階以後に、前記チャックピンが前記開放状態で前記基板上に形成された前記第1液膜を加熱する液膜加熱段階と、前記液膜加熱段階以後に、前記チャックピンが前記接触位置に位置された接触状態で前記第1速度より早い第2速度で回転する前記基板に第2液を供給する第2液供給段階を含み、前記チャックピンが前記開放状態で前記接触状態への変更は前記基板が回転される途中になされることがある。
【発明の効果】
【0030】
本発明の実施例によれば、基板を効率的に処理することができる。
【0031】
また、本発明の実施例によれば、基板を回転させて工程がなされる途中にチャックピンの移動が自由なことがある。
【0032】
また、本発明の実施例によれば、処理液がチャックピンに垂れ下がる現象を防止することがある。
また、本発明の実施例によれば、基板上に形成される処理液パドルが一定量以上の液膜で維持されることができる。
【0033】
また、本発明の実施例によれば、基板を支持する支持ユニットの回転または非回転如何に無関に常時でチャックピンを移動させることができる。
【0034】
また、本発明の実施例によれば、工程進行中にチャックピンの移動ストローク (Stroke)を調節することができる。
【0035】
また、本発明の実施例によれば、内部に中空の空間が形成される支持ユニットを通じて、多様なタイプの熱源の適用及び多様な熱源のクーリングシステム(Cooling system)が適用可能であることがある。
【0036】
本発明の効果が前述した効果らに限定されるものではなく、言及されない効果らは本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】本発明の実施例による基板処理設備を見せてくれる平面図である。
【
図2】本発明の実施例によって
図1の工程チャンバに提供された基板処理装置を見せてくれる断面図である。
【
図3】本発明の実施例によるチャックピンと、チャックピン移動ユニットを見せてくれる断面図である。
【
図4】本発明の実施例による衝撃緩和部材が第1クラッチに設置された姿を見せてくれる平断面図である。
【
図5】本発明の実施例による昇降駆動機の弾性部材が設置される姿を概略的に示した図面である。
【
図6】本発明の実施例による第2クラッチモジュールを見せてくれる断面図である。
【
図7】本発明の実施例によってチャックピンが基板が回転される途中に接触位置と開放位置との間に移動可能に提供される姿を概略的に見せてくれる図面である。
【
図8】本発明の実施例によってチャックピンが開放位置に位置された時チャックピン移動ユニットの姿を見せてくれる図面である。
【
図9】本発明の実施例によってチャックピンが接触位置に位置された時のチャックピン移動ユニットの姿を見せてくれる図面である。
【
図10】本発明の実施例による基板処理方法の流れ図である。
【
図12】同じく、
図10の基板処理方法を順次に示した図面である。
【
図13】同じく、
図10の基板処理方法を順次に示した図面である。
【
図14】同じく、
図10の基板処理方法を順次に示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下では添付した図面を参照にして本発明の実施例に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明はいろいろ相異な形態で具現されることができるし、ここで説明する実施例で限定されない。また、本発明の望ましい実施例を詳細に説明するにおいて、関連される公知機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曇ることがあると判断される場合にはその詳細な説明を略する。また、類似機能及び作用をする部分に対しては図面全体にかけて等しい符号を使用する。
【0039】
ある構成要素を‘包含'するということは、特別に反対される記載がない限り他の構成要素を除くことではなく、他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。具体的に,“含む”または“有する”などの用語は明細書上に記載した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであって、一つまたはその以上の他の特徴らや数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加可能性をあらかじめ排除しないものとして理解されなければならない。
【0040】
単数の表現は文脈上明白に異なるように志さない限り、複数表現を含む。また、図面で要素らの形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0041】
用語“及び/または”は該当列挙された項目のうちで何れか一つ及び一つ以上のすべての組合を含む。また、本明細書で“連結される”という意味はA部材とB部材直接連結される場合だけではなく、A部材とB部材との間にC部材が介されてA部材とB部材が間接連結される場合も意味する。
【0042】
本発明の実施例はさまざまな形態で変形することができるし、本発明の範囲が下の実施例らに限定されることで解釈されてはいけない。本実施例は当業界で平均的な知識を有した者に本発明をさらに完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面での要素の形状はより明確な説明を強調するために誇張された。
【0043】
本実施例には処理液を利用して基板を蝕刻処理する工程を一例で説明する。しかし、本実施例は蝕刻工程に限定されないで、洗浄工程、アッシング工程及び現像工程などのように、液を利用した基板処理工程で多様に適用可能である。
【0044】
ここで、基板は半導体素子や平板ディスプレイ(FPD:flat panel display)及びその他に薄膜に回路パターンが形成された品物の製造に利用される基板をすべて含む包括的な概念である。このような基板(W)の例としては、シリコンウェハー、硝子基板、有機基板などがある。
【0045】
以下、
図1乃至
図13を参照して本発明の一例を詳しく説明する。
【0046】
図1は、本発明の実施例による基板処理設備を見せてくれる平面図である。
図1を参照すれば、基板処理設備1はインデックスモジュール10と工程処理モジュール20を含む。
【0047】
インデックスモジュール10はロードポート120及び移送フレーム140を含む。ロードポート120、移送フレーム140、そして、工程処理モジュール20は順次に一列で配列される。以下、ロードポート120、移送フレーム140、そして、工程処理モジュール20が配列された方向を第1方向12といって、上部から眺める時、第1方向12と垂直な方向を第2方向14といって、第1方向12と第2方向14を含んだ平面に垂直である方向を第3方向16と称する。
【0048】
ロードポート120には基板(W)が収納されたキャリア18が安着される。ロードポート120は複数個が提供され、これらは第2方向14に沿って一列で配置される。ロードポート120の個数は工程処理モジュール20の工程効率及びフットプリント条件などによって増加するか、または減少することもある。キャリア18には基板(W)らを地面に対して水平に配置した状態で収納するための複数のスロット(図示せず)が形成される。キャリア18では前面開放一体型ポッド(Front Opening Unifed Pod:FOUP)が使用されることがある。
【0049】
移送フレーム140はロードポート120に安着されたキャリア18と後述するバッファーユニット220との間に基板(W)を返送する。移送フレーム140にはインデックスレール142とインデックスロボット144が提供される。インデックスレール142はその長さ方向が第2方向14と並んで提供される。インデックスロボット144はインデックスレール142上に設置され、インデックスレール142に沿って第2方向14に直線移動される。インデックスロボット144はベース144a、胴体144b、そして、インデックスアーム144cを含む。ベース144aはインデックスレール142に沿って移動可能になるように設置される。胴体144bはベース144aに結合される。胴体144bはベース144a上で第3方向16に沿って移動可能になるように提供される。また、胴体144bはベース144a上で回転可能になるように提供される。インデックスアーム144cは胴体144bに結合され、胴体144bに対して前進及び後進移動可能になるように提供される。インデックスアーム144cは複数個提供され、それぞれ個別駆動されるように提供される。インデックスアーム144cらは第3方向16に沿ってお互いに離隔された状態で積層されるように配置される。インデックスアーム144cらのうちで一部は工程処理モジュール20からキャリア18に基板(W)を返送する時使用され、これの他の一部はキャリア18から工程処理モジュール20に基板(W)を返送する時使用されることができる。これはインデックスロボット144が基板(W)を搬入及び搬出する過程で工程処理前の基板(W)から発生されたパーティクルが工程処理後の基板(W)に付着されることを防止することができる。
【0050】
工程処理モジュール20はバッファーユニット220、移送チャンバ240、そして、工程チャンバ260を含む。
【0051】
バッファーユニット220は移送フレーム140と移送チャンバ240との間に配置される。バッファーユニット220は移送チャンバ240と移送フレーム140との間に基板(W)が返送される前に基板(W)がとどまる空間を提供する。バッファーユニット220の内部には基板(W)が置かれるスロット(図示せず)が提供される。スロット(図示せず)らはお互いの間に第3方向16に沿って離隔されるように複数個が提供される。バッファーユニット220は移送フレーム140と見合わせる面が開放される。バッファーユニット220は移送チャンバ240と見合わせる面が開放される。
【0052】
移送チャンバ240はその長さ方向が第1方向12と平行に配置される。移送チャンバ240は移送チャンバ240は一側面と、一側面の反対側に位置する他側面を含むことができる。移送チャンバ240の一側面または他側面には複数の工程チャンバ260が配置されることができる。移送チャンバ240の両側面には複数の工程チャンバ260が配置されることができる。移送チャンバ240の一側面に配置される複数の工程チャンバ260と移送チャンバ240との他側面に配置される複数の工程チャンバ260は移送チャンバ240を基準に対称されるように提供されることができる。複数個の工程チャンバ260のうちで一部は移送チャンバ240の長さ方向に沿って配置されることができる。また、複数個の工程チャンバ260のうちで一部は第3方向16にお互いに積層されるように配置される。すなわち、移送チャンバ240の一側面には工程チャンバ260がAXBの配列で配置されることができる。ここで、Aは第1方向12に沿って一列で提供された工程チャンバ260の数であり、Bは第3方向16に沿って一列で提供された工程チャンバ260の数を意味する。例えば、移送チャンバ240の一側面に工程チャンバ260が4個または6個提供される場合、複数個の工程チャンバ260は2X2または3X2の配列で配置されることができる。工程チャンバ260の個数は増加するか、または減少することもある。工程チャンバ260の個数はフットプリントまたは工程効率によって多様な数で設けられることができる。前述したところと異なり、工程チャンバ260は移送チャンバ240の一側面だけに提供されることができる。また、工程チャンバ260は移送チャンバ240の一側面及び両側面に断層で提供されることができる。
【0053】
移送チャンバ240はバッファーユニット220と工程チャンバ260との間に、そして、工程チャンバ260らの間に基板(W)を返送する。移送チャンバ240にはガイドレール242とメインロボット244が提供される。ガイドレール242はその長さ方向が第1方向12と並んでいるように配置される。メインロボット244はガイドレール242上に設置され、ガイドレール242上で第1方向12に沿って直線移動される。メインロボット244はベース244a、胴体244b、そして、メインアーム244cを含む。ベース244aはガイドレール242に沿って移動可能になるように設置される。胴体244bはベース244aに結合される。胴体244bはベース244a上で第3方向16に沿って移動可能になるように提供される。また、胴体244bはベース244a上で回転可能になるように提供される。メインアーム244cは胴体244bに結合され、これは胴体244bに対して前進及び後進移動可能になるように提供される。メインアーム244cは複数個提供されてそれぞれ個別駆動されるように提供される。メインアーム244cらは第3方向16に沿ってお互いに離隔された状態で積層されるように配置される。
【0054】
工程チャンバ260には基板(W)に対して液処理工程を遂行する基板処理装置300が提供される。基板処理装置300は遂行する液処理工程の種類によって相異な構造を有することがある。これと異なり、それぞれの工程チャンバ260内の基板処理装置300は等しい構造を有することができる。選択的に複数個の工程チャンバ260は複数個のグループで区分され、等しいグループに属する工程チャンバ260内に基板処理装置300らはお互いに同一であって、お互いに相異なグループに属する工程チャンバ260内に基板処理装置300の構造はお互いに相異に提供されることができる。
【0055】
図2は、本発明の実施例によって
図1の工程チャンバに提供された基板処理装置を見せてくれる断面図である。
【0056】
図2を参照すれば、基板処理装置300は処理容器320、基板支持ユニット340、昇降ユニット360、液供給ユニット390、そして、加熱ユニット500を含む。
【0057】
基板処理装置300はチャンバ310を含むことができる。チャンバ310は密閉された内部空間を提供する。チャンバ310の内部空間には処理容器320が配置される。チャンバ310の上部にはファンフィルターユニット315が設置される。ファンフィルターユニット315はチャンバ310の内部に垂直気流を発生させる。ファンフィルターユニット315はチャンバ310の内部に下降気流を発生させる。ファンフィルターユニット315はフィルターと空気供給ファンが一つのユニットでモジュール化されたものであり、高湿度外気をフィルタリングしてチャンバ310の内部に供給してくれる装置である。高湿度外気はファンフィルターユニット315を通過してチャンバ310の内部に供給され、チャンバ310の内部空間に垂直気流を形成する。このような垂直気流は基板(W)の上部に均一な気流を提供する。基板(W)が処理される過程で発生される汚染物質(一例で、ヒューム(Fume))らは垂直気流に含まれる空気とともに処理容器320の外部に排出され、これを通じて処理容器320の内部は高清浄度を維持することがある。
【0058】
処理容器320は上部が開放された桶形状を含む。処理容器320は第1回収桶321及び第2回収桶322を含む。それぞれの回収桶321、322は工程に使用された処理液らのうちでお互いに相異な処理液を回収する。第1回収桶321は基板支持ユニット340をくるむ環形のリング形状で提供される。第2回収桶322は基板支持ユニット340をくるむ環形のリング形状で提供される。一実施例において、第1回収桶321は第2回収桶322をくるむ環形のリング形状で提供される。第2回収桶322は第1回収桶321に挿入されて提供されることができる。第2回収桶322の高さは第1回収桶321の高さより高いことがある。第2回収桶322は第1ガード部326と第2ガード部324を含むことができる。第1ガード部326は第2回収桶322の最上部に提供されることができる。第1ガード部326は基板支持ユニット340を向けて延長されて形成され、第1ガード部326は基板支持ユニット340方向に向けるほど上向き傾くように形成されることができる。第2回収桶322で第2ガード部324は第1ガード部326から下部に離隔された位置に提供されることができる。第2ガード部324は基板支持ユニット340を向けて延長されて形成され、第2ガード部324は基板支持ユニット340方向に向けるほど上向き傾くように形成されることができる。第1ガード部326と第2ガード部324との間には処理液が流入される第1流入口324aで機能する。第2ガード部324の下部には第2流入口322aが提供される。第1流入口324aと第2流入口322aはお互いに相異な高さに位置されることができる。第2ガード部324にはホール(図示せず)が形成されて第1流入口324aに流入された処理液が第2回収桶322の下部に提供された第2回収ライン322bに流れるように構成することができる。第2ガード部324のホール(図示せず)は第2ガード部324で一番高さが低い位置に形成されることができる。第1回収桶321に回収された処理液は第1回収桶321の底面に連結された第1回収ライン321bに流れるように構成される。それぞれの回収桶321、322に流入された処理液らはそれぞれの回収ライン321b、322bを通じて外部の処理液再生システム(図示せず)に提供されて再使用されることができる。
【0059】
昇降ユニット360は処理容器320を上下方向に直線移動させる。一例で、昇降ユニット360は処理容器320の第2回収桶322と結合されて第2回収桶322を上下に移動させることによって基板支持ユニット340に対する処理容器320の相対高さが変更されることがある。昇降ユニット360はブラケット362、移動軸364、そして、駆動機366を含む。ブラケット362は処理容器320の外壁に固定設置され、ブラケット362には駆動機366によって上下方向に移動される移動軸364が固定結合される。基板(W)が基板支持ユニット340にローディングされるか、または、基板支持ユニット340からアンローディングされる時基板支持ユニット340の上部が処理容器320の上部に突き出されるように、具体的には、第1ガード部326より高く突き出されるように処理容器320の第2回収桶322が下降される。また、工程が進行される時には基板(W)に供給された処理液の種類によって処理液が既設定された回収桶321、322に流入されることができるように処理容器320の高さが調節される。選択的には、昇降ユニット360は処理容器320の代わりをして基板支持ユニット340を上下方向に移動させることもできる。選択的には、昇降ユニット360は処理容器320の全体を上下方向に昇下降可能に移動させることもできる。昇降ユニット360は処理容器320と基板支持ユニット340の相対高さを調節するために提供されることで、処理容器320と基板支持ユニット340の相対高さを調節することができる構成なら、処理容器320と昇降ユニット360の実施例は設計によって他に多様な構造と方法で提供されることができる。
【0060】
液供給ユニット390は基板(W)の上部で基板(W)に薬液を吐出するための構成で、一つ以上の薬液吐出ノズルを含むことができる。液供給ユニット390は貯蔵タンク(図示せず)に貯蔵された薬液をポンピングして薬液吐出ノズルを通じて基板(W)に薬液を吐出することができる。液供給ユニット390は駆動部(図示せず)を含んで基板(W)の中央領域と対向する工程位置と基板(W)を脱した待機位置との間で移動可能になるように構成されることができる。
【0061】
液供給ユニット390から基板(W)に供給される薬液は、基板処理工程によって多様なことがある。基板処理工程がシリコン窒化膜蝕刻工程である場合、薬液はリン酸(H3PO4)を含む薬液であることがある。液供給ユニット390は蝕刻工程進行後基板表面をリンスするための脱イオン水(DIW)供給ノズル、リンス後乾燥工程を進行するためのイソプロピルアルコール(IPA:Isopropyl Alcohol)吐出ノズル及び窒素(N2)吐出ノズルをさらに含むことができる。図示しなかったが、液供給ユニット390は薬液吐出ノズルを支持し、薬液吐出ノズルを移動させることができるノズル移動部材(図示せず)を含むことができる。ノズル移動部材(図示せず)は支持軸(図示せず)、アーム(図示せず)、そして、駆動機(図示せず)を含むことができる。支持軸(図示せず)は処理容器320の一側に位置される。支持軸(図示せず)はその長さ方向が第3方向16を向けるロード形状を含む。支持軸(図示せず)は駆動機(図示せず)によって回転可能になるように提供される。アーム(図示せず)は支持軸(図示せず)の上端に結合される。アーム(図示せず)は支持軸(図示せず)から垂直するように延長されることができる。アーム(図示せず)の末端には薬液吐出ノズルが固定結合される。支持軸(図示せず)が回転されることによって薬液吐出ノズルはアーム(図示せず)とともにスイング移動可能である。薬液吐出ノズルはスイング移動されて工程位置及び待機位置に移動されることができる。選択的には、支持軸(図示せず)は昇降移動が可能になるように提供されることができる。またアーム(図示せず)はその長さ方向を向けて前進及び後進移動が可能になるように提供されることができる。
【0062】
基板支持ユニット340は工程進行中に基板(W)を支持して基板(W)を回転させる。基板支持ユニット340はスピンチャック342、ウィンドウ部材348、回転駆動機349、チャックピン346、そして、チャックピン移動ユニット400を含む。
【0063】
スピンチャック342にはチャックピン346が結合される。基板(W)はスピンチャック342に結合されるチャックピン346によってスピンチャック342の上面から離隔配置される。基板(W)はスピンチャック342に結合されるチャックピン346に支持されたままスピンチャック342とともに回転される。
【0064】
スピンチャック342は上部と下部が開口された桶形状で提供される。スピンチャック342は上面と下面を貫通して形成される通孔342aを含む。スピンチャック342は上下方向に貫通される通孔342aを含む。この時、上下方向はスピンチャック342の軸方向またはスピンチャック342の回転軸方向と平行な方向を意味することができる。通孔342aには後述する加熱ユニット500が配置される。
【0065】
スピンチャック342は胴体部3421と、胴体部3421から上に延長される拡張部3422を含む。胴体部3421と拡張部3422は一体で形成される。通孔342aは胴体部3421と拡張部3422をすべて貫通して形成される。胴体部3421は面積が同一に形成される。胴体部3421は内径が同一に形成される。胴体部3421内の通孔342aは直径が同一に形成される。拡張部3422は胴体部3421から上に行くほど漸進的に面積が広くなるように形成される。拡張部3422の内径は上に行くほど増加されるように形成される。拡張部3422内の通孔342aは直径が上に行くほど増加されるように形成される。胴体部3421内部には後述する加熱ユニット500が配置され、加熱ユニット500で生成されるレーザービームは拡張部3422を通じて基板(W)と照射される。拡張部3422はレーザービームと干渉されない大きさで形成されることができる。これを通じて、加熱ユニット500で生成されたレーザービームガスピンチャック342によって干渉されないで基板(W)まで照射されることができる。
【0066】
スピンチャック342はウィンドウ部材348の下に配置されることができる。スピンチャック342はウィンドウ部材348の縁領域を支持することができる。基板(W)に供給された薬液が加熱ユニット500に侵透しないようにスピンチャック342とウィンドウ部材348の連結部分は密閉構造であることができる。
【0067】
ウィンドウ部材348は基板(W)の下部に位置される。ウィンドウ部材348はチャックピン346に支持された基板(W)の下に提供される。ウィンドウ部材348は支持ピン347に支持された基板(W)の下に提供される。ウィンドウ部材348は基板(W)と概して対応される形状で提供されることができる。例えば、基板(W)が円形のウェハーである場合、ウィンドウ部材348は概して円形で提供されることができる。ウィンドウ部材348は基板より大きい直径を有することができる。但し、これに制限されるものではなくて、ウィンドウ部材348は基板(W)と等しい直径を有するか、または、基板(W)よりさらに小さな直径を有するように形成されることができる。
【0068】
ウィンドウ部材348にはチャックピン346が配置されるホール3481が形成される。ウィンドウ部材348のホール3481にはチャックピン346が貫通されることができる。ウィンドウ部材348のホール3481の直径はチャックピン346の直径より大きく形成されることができる。これを通じて、チャックピン346はウィンドウ部材348のホール3481内部を移動することができる。この時、チャックピン346はスピンチャック342の回転軸方向に垂直な方向に移動される。
【0069】
ウィンドウ部材348は透光性が高い素材でなされることができる。これによって、前記加熱ユニット500から照射されるレーザービームがウィンドウ部材348を透過することができる。ウィンドウ部材348は薬液と反応しないように耐食性が優秀な素材であることがある。例えば、ウィンドウ部材348は石英、硝子またはサファイア(Sapphire)などの素材で提供されることができる。ウィンドウ部材348はレーザービームが透過されて基板(W)に到逹するようにして、薬液から基板支持部材340の構成を保護する構成であり、設計によって多様な大きさと形状で提供されることができる。
【0070】
ウィンドウ部材348には支持ピン347が結合されることができる。支持ピン347は複数個で提供されることができる。支持ピン347はウィンドウ部材348の縁領域に提供されることができる。複数の支持ピン347はウィンドウ部材348の縁領域に沿ってお互いに離隔されて配置されることができる。支持ピン347はウィンドウ部材348の上部面から上に突き出されるように具備されることができる。支持ピン347は基板(W)の下面を支持して基板(W)をウィンドウ部材348から離隔させることができる。
【0071】
回転駆動機349はスピンチャック342を回転させる。回転駆動機349はスピンチャック342を回転させることができるものなら、いずれでも使用されることができる。一例で回転駆動機349は中空モータで提供されることができる。一実施例によれば、回転駆動機349は固定子(図示せず)と回転子(図示せず)を含むことができる。固定子は一位置に固定されて提供され、回転子はスピンチャック342と結合されることができる。回転子はスピンチャック342の底部に結合されてスピンチャック342を回転させることができる。回転駆動機349として中空モータが利用される場合、スピンチャック342の底部が狭く提供されるほど中空モータの中空を小さなもので選択することができる。これによって、製造単価が減少されることができる。一実施例によれば、回転駆動機349を薬液から保護するカバー部材(図示せず)をさらに含むことができる。
【0072】
チャックピン346はスピンチャック342に設置される。チャックピン346はスピンチャック342の上部面から突き出されるようにスピンチャック346に提供されることができる。チャックピン346はスピンチャック342の拡張部3422に設置されることができる。チャックピン346はスピンチャック342とともに回転される。チャックピン346は複数個で設けられることができる。複数個のチャックピン346はお互いに離隔されることができる。複数個のチャックピン346は組み合わせた時円形状に配置されることができる。複数個のチャックピン346は拡張部3422内に形成される通孔342aの縁に沿って提供されることができる。チャックピン346は基板(W)の側部を支持する。チャックピン346は基板(W)の側部を把持する。チャックピン3446は基板(W)をウィンドウ部材348から所定間隔で離隔させる。チャックピン346の少なくとも一部はウィンドウ部材348のホール3481に収容されることができる。チャックピン346はウィンドウ部材348のホール3481内で移動可能に提供されることができる。チャックピン346は後述するチャックピン移動ユニット400と結合されることができる。チャックピン346はチャックピン移動ユニット400によって移動可能に提供されることができる。チャックピン342は基板(W)の側部と接触する接触位置と、基板(W)の側部と離隔される開放位置との間に移動可能に提供されることができる。
【0073】
図3は、本発明の実施例によるチャックピンと、チャックピン移動ユニットを見せてくれる断面図であり、
図4は本発明の実施例による衝撃緩和部材が第1クラッチに設置された姿を見せてくれる平断面図であり、
図5は本発明の実施例による昇降駆動機の弾性部材が設置される姿を概略的に示した図面であり、
図6は本発明の実施例による第2クラッチモジュールを見せてくれる断面図である。
【0074】
チャックピン移動ユニット400はチャックピン346を移動させる。チャックピン移動ユニット400はチャックピン346の一端部に結合されてチャックピン346を移動させる。チャックピン移動ユニット400はチャックピン346をスピンチャック342の回転軸方向に垂直な方向に移動させる。チャックピン移動ユニット400はチャックピン342が基板(W)の側部と接触する接触位置と、基板(W)の側部と離隔される開放位置の間を移動するようにチャックピン346を移動させる。チャックピン移動ユニット400はスピンチャック342が回転する途中にチャックピン342を移動させることができる。チャックピン移動ユニット400は回転中のスピンチャック342のチャックピン346を電気的に常時移動可能に提供されることができる。
【0075】
図3を参照すれば、チャックピン移動ユニット400は第1クラッチモジュール420と第2クラッチモジュール440を含む。第1クラッチモジュール420は第2クラッチモジュール440と対向することができる。第1クラッチモジュール420の少なくとも一部は第2クラッチモジュールと対向することができる。第1クラッチモジュール420は上下方向に移動可能に提供されることができる。第1クラッチモジュール420は上昇方向に移動されて第1クラッチモジュール440と接触されることができる。第1クラッチモジュール420が第2クラッチモジュール440と接触されれば、チャックピン346は開放位置に移動されることができる。第1クラッチモジュール420は下降方向に移動されて第2クラッチモジュール440と離隔されることができる。第1クラッチモジュール420が第2クラッチモジュール440と離隔されれば、チャックピン346は接触位置に移動されることができる。
【0076】
第1クラッチモジュール420は第1クラッチ421、固定部材422、及びベアリング部材423を含むことができる。
【0077】
第1クラッチ421は後述する第2クラッチ441と対向する。第1クラッチ421の少なくとも一部は第2クラッチ441と対向する。第1クラッチ421は上下方向に移動可能に提供される。第1クラッチ421は昇降駆動機430によって上下方向に移動されることができる。第1クラッチ421は上昇方向に移動されて第2クラッチ441と接触されることができる。この場合、チャックピン346は開放位置に移動される。第1クラッチ421は下降方向に移動されて第2クラッチ441と離隔されることができる。この場合、チャックピン346は接触位置に移動される。第1クラッチ421は回転可能に提供される。第1クラッチ421は第2クラッチ441と離隔される場合回転しない。第1クラッチ421は第1クラッチ441と接触される場合第2クラッチ441とともに回転される。第1クラッチ421は第1クラッチ441と接触される場合スピンチャック342とともに回転される。
【0078】
図4を参照すれば、第1クラッチ421は衝撃緩和部材4211を含むことができる。衝撃緩和部材4211は第1クラッチ421に設置されることができる。衝撃緩和部材4211は第1クラッチ421の内部に内蔵されることができる。衝撃緩和部材4211は複数個で提供されることがある。複数の衝撃緩和部材4211は第1クラッチ421の外周に沿ってお互いに離隔されるように提供されることができる。衝撃緩和部材4211は弾性部材に提供されることができる。衝撃緩和部材4211は第1クラッチ421の回転時、第1クラッチ421の回転方向に圧縮されることができる。これを通じて、第1クラッチ421が第2クラッチ441に接触されて回転される場合に発生される回転衝撃力を緩和することができる。
【0079】
固定部材422はスピンチャック342とともに回転されない。固定部材422は回転するスピンチャック342に対して固定されるように提供される。固定部材422はスピンチャック342と接触されないように提供される。固定部材422はスピンチャック342の外側面から離隔された位置に配置される。固定部材422はスピンチャック342をくるむように提供される。一例で、固定部材422はスピンチャック342をくるむリング形状で提供されることができる。固定部材422の内径はスピンチャック342の外径より大きくなることができる。固定部材422の内側面はスピンチャック342の外側面の少なくとも一部と対向する。この時、固定部材422の内径は、固定部材442の内側面と対向するスピンチャック342の部分の外径より大きく形成されることができる。
【0080】
固定部材422は第1クラッチ421とともに回転されない。固定部材422は、第1クラッチ421が第2クラッチ441とともに回転する場合に、第1クラッチ421に対して固定されるように提供される。固定部材442は第1クラッチ421を支持する。
【0081】
ベアリング部材423は第1クラッチ421と固定部材422との間に提供される。ベアリング部材423はローラーベアリング(Roller Bearing)、クロスローラーベアリング(Cross Roller Bearing)またはボールベアリング(Ball Bearing)で提供されることができる。ベアリング部材423は外輪4231、内輪4232、そして、ボール4233を含むことができる。外輪4231は固定部材422に結合される。内輪4232は第1クラッチ421に結合される。ボール4233は外輪4231と内輪4232との間に回転可能に提供される。外輪4231は固定部材422と結合されて回転しないように提供される。外輪4231は回転するスピンチャック342に対して固定されるように提供される。外輪4231は、第1クラッチ421が回転する場合に、第1クラッチ421に対して固定されるように提供される。内輪4232は第1クラッチ421が回転する場合に第1クラッチ421とともに回転されるように提供される。内輪4232は第1クラッチ421が回転しない場合に、回転されないように提供される。ボール4233は内輪4232が第1クラッチ421とともに回転する場合に、回転による摩擦を軽減させることができる。ボール4233は複数個が提供されることがある。複数個のボール4233は外輪4231と内輪4232との間空間でお互いに離隔されるように提供されることができる。
【0082】
チャックピン移動ユニット400は昇降駆動機430を含む。昇降駆動機430は第1クラッチモジュール420を上下方向に移動させる。昇降駆動機430は第1クラッチ421、固定部材422及びベアリング部材423を上下方向に移動させる。昇降駆動機430は第1クラッチ421、固定部材422及びベアリング部材423が上下方向に移動されることができるように駆動力を提供する。一例で、昇降駆動機430はモータまたはシリンダで提供されることができる。
【0083】
昇降駆動機430は第1クラッチモジュール420のうちで回転されない部分とスピンチャック342の回転軸方向にオーバーラップされることがある。一例で、昇降駆動機430は第1クラッチモジュール420の固定部材422または外輪4231とスピンチャック342の回転軸方向にオーバーラップされることができる。昇降駆動機430は固定部材422及び外輪4231とスピンチャック342の回転軸方向にオーバーラップされることができる。昇降駆動機430は固定部材422と外輪4231の中間支点でスピンチャック342の回転軸方向にオーバーラップされることができる。
【0084】
図5を参照すれば、昇降駆動機430がシリンダーに提供される場合に、昇降駆動機430は弾性部材432を含むことができる。弾性部材432は第1クラッチモジュール420と昇降駆動機430との間に提供される。弾性部材432は第1クラッチモジュール420が第2クラッチモジュール440と接触する時に圧縮されて衝撃を緩和させることができる。弾性部材432は複数個で提供されることができる。複数の弾性部材432は昇降駆動機430を中心に両側に提供されることができる。これを通じて、第1クラッチモジュール420が上昇して第2クラッチモジュール440と接触される時、水平が合わない場合にも昇降駆動機430の両側に提供される弾性部材432によって水平状態で合わせられることができる。
【0085】
第2クラッチモジュール440は第1クラッチモジュール420上に提供される。第2クラッチモジュール440は第1クラッチモジュール420と上下方向に離隔される。第2クラッチモジュール440はスピンチャック342とともに回転される。第2クラッチモジュール440はチャックピン346と結合される。
【0086】
第2クラッチモジュール440は第2クラッチ441、ベース部材442、第1移動部材443、第2移動部材444、そして、第3移動部材445を含む。
【0087】
第2クラッチ441は第1クラッチ421と対向する。第2クラッチ441は第1クラッチ421が上昇されれば、第1クラッチ421と接触される。第2クラッチ441は第1クラッチ421と接触された状態で上昇方向に移動されることができる。第2クラッチ441は第1クラッチ421と対向するフレート部4412と、フレート4412から上に延長される柱部4414を含む。フレート4412は第1クラッチ421と接触される。柱部4414はフレート部4412の直径より小さな直撃を有するように提供される。柱部4414の一端はフレート部4412に結合され、柱部4414の他端は後述する第1移動部材443に結合される。
【0088】
ベース部材442はスピンチャック342に結合される。ベース部材442はチャックピン346の移動をガイドする。ベース部材442は後述する第1及び第2移動部材443、444の移動をガイドする。ベース部材42は長さ方向が第1クラッチ421の移動方向(上下方向)と対応されるように形成される第1部分4422と、第1部分4422から延長されるが、第1部分4422の長さ方向に対して垂直な方向に延長される第2部分4424を含む。
【0089】
第1移動部材443はベース部材442に結合される。第1移動部材443はベース部材442の第1部分4422に結合される。第1移動部材443はベース部材442の第1部分4422に移動可能に結合される。第1移動部材443はその長さ方向がベース部材442の第1部分4422の長さ方向と対応される。第1移動部材443はベース部材442の第1部分4422上で移動可能に提供される。第1移動部材443の移動方向はベース部材442の第1部分4422の長さ方向と並んでいるような方向であることがある。第1移動部材443は第2クラッチ441と結合される。第1移動部材443は第2クラッチ441の柱部4414と結合される。第2クラッチ441が第1クラッチ421と接触された状態に上昇されれば、第1移動部材443は第2クルロピ441とともに上昇移動される。この時、第1移動部材443はベース部材442の第1部分4422に沿って上昇される。
【0090】
第2移動部材444はチャックピン346に結合される。第2移動部材444はベース部材442に結合される。第2移動部材444はベース部材442の第2部分4424に結合される。第2移動部材444はベース部材442の第2部分4424に移動可能に結合される。第2移動部材444は長さ方向がベース部材442の第2部分4424と対応される。第2移動部材444はベース部材442の第2部分4424上を移動可能に提供される。第2移動部材444は第2クラッチ441が第1クラッチ421と接触された状態に上昇されれば、後述する第3移動部材445によってスピンチャック342の回転軸と遠くなる方向に移動される。この場合、第2移動部材444に結合されたチャックピン346は開放位置に移動される。
【0091】
第3移動部材445は一端が第1移動部材443に結合され、他端が第2移動部材444に結合されることができる。第3移動部材445は一端が第1移動部材443にヒンジ結合され、他端が第2移動部材444にヒンジ結合されることができる。以下では、第3移動部材445が第1移動部材443にヒンジ結合される部分を第1ヒンジ部と称して、第3移動部材445が第2移動部材444とヒンジ結合される部分を第2ヒンジ部だと称する。第3移動部材445は第1移動部材443が上昇移動される場合に、第1ヒンジ部と第2ヒンジ部で回転される。第3移動部材445の第1ヒンジ部は第1移動部材443の上昇移動によって一緒に上昇され、第3移動部材445の第2ヒンジ部は第2移動部材444とともにスピンチャック342の回転軸と遠くなる方向に移動される。この場合、チャックピン346は開放位置に移動される。
【0092】
図6を参照すれば、第1クラッチモジュール420と第2クラッチモジュール440との間には隔壁(P)が配置されることができる。第2クラッチ441は隔壁(P)と第1クラッチモジュール420との間に位置されることができる。第2クラッチ441のフレート部4412は隔壁(P)と第1クラッチモジュール420との間に位置されることができる。隔壁(P)によって第1クラッチモジュール420または第2クラッチ441の上昇方向への移動範囲が制限されることがある。隔壁(P)には第2クラッチ441の柱部4414が貫通されるホールが形成されることができる。隔壁(P)のホールの直径は柱部4414の直径と等しいか、または、柱部4414の直径より大きく提供されることがある。隔壁(P)のホールの内側面と第2クラッチの前記柱部との間にはシーリング部材(S)が提供されることができる。シーリング部材(S)はオーリング(O-ring)に提供されることができる。シーリング部材(S)を通じて、基板(W)に供給される処理液が第1クラッチモジュール420または昇降駆動機430に流れることを防止することができる。
【0093】
図7は、本発明の実施例によってチャックピンが、基板が回転される途中に接触位置と開放位置との間に移動可能に提供される姿を概略的に見せてくれる図面であり、
図8は本発明の実施例によってチャックピンが開放位置に位置された時チャックピン移動ユニットの姿を見せてくれる図面であり、
図9は本発明の実施例によってチャックピンが接触位置に位置された時のチャックピン移動ユニットの姿を見せてくれる図面である。
【0094】
図7を参照すれば、チャックピン移動ユニット400はスピンチャック342または基板(W)が回転される途中にチャックピン346を移動させることができる。チャックピン移動ユニット400はスピンチャック342または基板(W)が回転される途中にチャックピン346を開放位置と接触位置との間に移動させることができる。チャックピン移動ユニット400はスピンチャック342または基板(W)が停止しなくてもチャックピン346を常時に移動させることができる。
【0095】
図8及び
図9を参照すれば、スピンチャック342は基板(W)を第1速度(v1)または第1速度(v1)より早い第2速度(v2)で回転させる。
図8を参照すれば、基板(W)が第1速度(v1)で回転される途中にチャックピン移動ユニット400はチャックピン346が開放位置に位置されるようにチャックピン346を移動させる。この時、第1クラッチモジュール420は昇降駆動機430によって上昇方向に移動される。第1クラッチ421は上昇方向に移動されることによって第2クラッチ441と接触される。第1クラッチ421と第2クラッチ441は接触された状態で昇降駆動機430によって続いて上昇移動される。第1クラッチ421と第2クラッチ441は接触された状態で昇降駆動機430によって上昇移動されるが、隔壁(P)の位置までに移動可能に提供される。第2クラッチ441が上昇移動されれば、第2クラッチ441と結合される第1移動部材443はベース部材442の第1部分4422に沿って上昇移動される。第1移動部材443が上昇移動されれば、第3移動部材445の第1ヒンジ部が第1移動部材443とともに上昇され、これによって第3移動部材445の第2ヒンジ部はスピンチャック342の回転軸と遠くなる方向に第2移動部材444を移動させる。第2移動部材444は第3移動部材445によってスピンチャック342の回転軸と遠くなる方向に押されるようになって、これによって第2移動部材444と結合されるチャックピン346も開放位置に移動される。
【0096】
図9を参照すれば、基板(W)が第2速度(v2)で回転される途中にチャックピン移動ユニット400はチャックピン346が接触位置に位置されるようにチャックピン346を移動させる。この時、第1クラッチモジュール420は昇降駆動機430によって下降方向に移動される。第1クラッチ421は下降方向に移動されることによって第2クラッチ441と離隔される。第2クラッチ441が下降されれば、第2クラッチ441と結合される第1移動部材443はベース部材442の第1部分4422に沿って下降移動される。第1移動部材443が下降移動されれば、第3移動部材445の第1ヒンジ部が第1移動部材443とともに下降され、これによって第3移動部材445の第2ヒンジ部はスピンチャック342の回転軸と近くなる方向に第2移動部材444を移動させる。第2移動部材444は第3移動部材445によってスピンチャック342の回転軸と近くなる方向に押されるようになって、これによって第2移動部材444と結合されるチャックピン346は接触位置に移動されて基板(W)の側部を把持する。
【0097】
再び
図2を参照すれば、基板処理装置300は加熱ユニット500を含む。加熱ユニット500は基板(W)にレーザービームを照射するための構成である。加熱ユニット500は基板支持ユニット340でウィンドウ部材348より底面に位置されることができる。加熱ユニット500は基板支持ユニット340上に位置された基板(W)を向けてレーザービームを照射することができる。加熱ユニット500で照射されたレーザービームは基板支持ユニット340のウィンドウ部材348を通過して基板(W)に照射されることができる。これによって基板(W)は設定温度で加熱されることができる。加熱ユニット500はレーザービーム生成部材(図示せず)、レーザービームの照射部材500、そして、レーザービーム伝達部材を含むことができる。レーザービーム生成部材(図示せず)はチャンバ310の外部に配置されることができる。レーザービームの照射部材500は、一例で、レンズを含むことができる。レーザービームの照射部材500は複数のレンズを含むことができる。レーザービームの照射部材500はスピンチャック342内部に提供されることができる。レーザービーム伝達部材はレーザービーム生成部材(図示せず)とレーザービームの照射部材500を連結するラインに提供されることができる。レーザービーム伝達部材はレーザービーム生成部材(図示せず)から生成されたレーザービームをレーザービームの照射部材500に伝達することができる。レーザービーム伝達部材によってレーザービームの伝達を受けたレーザービームの照射部材500は基板(W)にレーザービームを照射することができる。以上では加熱ユニット500がレーザービームを照射する構成で説明したが、これに制限されるものではなく、加熱ユニット500は基板(W)を加熱することができる多様な熱源で提供されることができる。一例で、加熱ユニット500はLEDまたはハロゲンヒーターで提供されることができる。
【0098】
以下では、図面は参考してチャックピン移動ユニット400によってチャックピン346が移動される過程に対して詳しく説明する。
【0099】
以下、
図10乃至
図14を参照しながら本発明の一実施例による基板処理方法を説明する。
図10は本発明の実施例による基板処理方法の流れ図であり、
図11乃至
図14は
図10の基板処理方法を順次に示した図面である。
【0100】
図10を参照すれば、本発明の実施例による基板処理方法は基板整列段階(S100)、第1液供給段階(S200)、液膜加熱段階(S300)、そして、第2液供給段階(S400)を含む。
【0101】
図11は、本発明の実施例による基板処理方法によって工程開始前基板の整列段階を示した図面である。
図11を参照すれば、工程が開始される前の基板(W)は、基板支持ユニット340に返送される。基板(W)はスピンチャック342の上部に返送された後、基板(W)の中心とスピンチャック342またはウィンドウ部材348の中心を整列する。この時、チャックピン346は開放位置に位置される。基板(W)の中心とスピンチャック342またはウィンドウ部材348の中心が整列されれば、チャックピン346は接触位置に移動されて基板(W)の側部を支持する。この時、チャックピン346はチャックピン移動ユニット400によって移動される。
【0102】
図12は、本発明の実施例による基板処理方法によって基板に処理液パドルを形成する過程を示したものである。
図12を参照すれば、基板(W)が基板支持ユニット340のチャックピン346に支持された状態でスピンチャック342は基板(W)を第1速度(v1)で回転させる。液供給ユニット390は第1速度(v1)で回転する基板(W)に第1液を供給して基板(W)の上面に第1液膜(C1)を形成する。第1液膜(C1)は一定厚さを有するパドル(Puddle)であることがある。基板(W)に第1液が供給される時、チャックピン346は開放位置に位置される。すなわち、チャックピン346が基板(W)の側部から離隔される開放位置に位置された状態で第1速度(v1)で回転する基板(W)に第1液を供給して第1液膜(C1)を形成する。第1液膜(C1)の形成時チャックピン346が基板(W)の側部に接触される接触位置に位置される場合、第1液がチャックピン346に乗って垂れ下がって一定量の液膜を維持し難い問題がある。しかし、本発明の実施例による基板処理方法によれば、第1液膜(C1)の形成時チャックピン346機器(W)の側部から離隔される開放位置に位置された状態で第1液膜(C1)が形成されるので、第1液の垂れ下がり現象を防止することができて一定量の液膜を維持することができる。また、チャックピン346機器(W)の側部から離隔されることによって第1液膜(C1)の表面張力によって第1液膜(パドル)の形成が容易な利点がある。
【0103】
図13は、本発明の実施例による基板処理方法によって第1液膜を加熱する段階を示した図面である。
図13を参照すれば、所定厚さの第1液膜(C1)が形成されれば、基板(W)の回転を停止し、液供給ユニット390からの第1液を供給を停止する。これで、基板(W)の表面が第1液膜(C)によって覆われた状態になる(処理液のパドルの形成)。ここで処理液は、リン酸水溶液で提供されることができる。基板(W)及び第1液膜(C1)は基板(W)の処理に好適な温度で加熱される。基板(W)及び第1液膜(C1)は加熱ユニット500によって加熱されることができる。この時、チャックピン346は開放位置に位置する。加熱ユニット500の熱源としては、レーザー、LED、及びハロゲンヒーターのうちで何れか一つで提供されることができる。基板(W)の表面が加熱された処理液の第1液膜(C1)で覆われた状態をあらかじめ決定された時間程度維持することで、基板(W)の処理(例えば、エッチング処理(ウェットエッチング工程))がなされる。この時、スピンチャック342は基板(W)を第1速度(v1)で回転させる。基板(W)を正回転及び逆回転方向に半回転程度回転させることで、基板(W)上の第1液を撹拌しても良い。これによって、エッチングが促進され、また、エッチング量の面内均一性が向上されることができる。
【0104】
図14は、本発明の実施例によって第2液供給段階を示した図面である。
図14を参照すれば、第1液膜(C1)の加熱以後に、基板(W)に第2液を供給して第2液膜(C2)を形成する。この時、スピンチャック346は基板(W)を第2速度(v2)で回転させる。また、チャックピン移動ユニット400はチャックピン346が基板(W)の側部と接触される接触位置に移動させる。第2液は第1液と同一な液で提供されることができる。第2液はリン酸水溶液で提供されることができる。第2液膜(C2)の厚さは第1液膜(C1)の厚さより薄いことがある。第2速度(v2)は第1速度(v1)より早いことがある。一例で、第1速度(v1)への回転は低速回転であり、第2速度(v2)への回転は高速回転であることがある。一例で、第1速度(v1)は20RPM以下であることがある。
【0105】
図12乃至
図14による基板処理は、複数回繰り返して遂行されることがある。
図11乃至
図14による基板処理が終われば、基板(W)にリンス液を供給して基板(W)の表面から処理液との反応によって発生した副生成物を除去するリンス処理(リンス工程)が遂行される。リンス液は純水(DIW)であることがある。
【0106】
本発明の実施例による基板処理方法によれば、第1液供給段階と液膜加熱段階ではチャックピン346が開放位置に位置されるようにチャックピン346を移動させ、第2液供給段階ではチャックピン346が接触位置に位置されるようにチャックピン346を移動させる。この時、90度回転が可能なロータリーシリンダーを使用してチャックピンを開放位置と接触位置との間に移動させる一般なスピンチャック構造によれば、スピンチャックが停止された状態のみでチャックピンの移動が可能である。よって、基板処理方法の各段階を遂行する度にスピンチャックを停止及びチャックピン移動させなければならない場合工程時間が長くかかって工程効率が低下され、各工程段階ごとにスピンチャックの停止及びチャックピンの移動のために停止する場合均一な厚さの液膜を得ることができないか、または、硬化されて液膜が割れる問題が発生される。また、従来のスピンチャック構造で基板処理方法の各段階ごとにスピンチャックを停止しないで、チャックピンが基板の側部に接触された状態で基板の処理を進行する場合、前で記載したところのように液膜がチャックピンの表面に沿って流れるようになって、一定量の液膜を形成することができない問題と、チャックピンと基板の側部との間の接触領域によって液膜が表面張力が小くなるので、一定厚さの液膜を形成し難い問題がある。
【0107】
しかし、本発明の実施例によれば、回転中のスピンチャック342のチャックピン346を機械的装置であるクラッチモジュールを利用して常時開閉可能な構造を提供することで、スピンチャック342が回転する途中にもチャックピン346を移動させることができて前述した問題を解消することができる。
【0108】
一方、前述した実施例らによる基板処理装置と基板処理方法は、制御機(図示せず)によって制御されて行われることができる。制御機の構成、記憶及び管理はハードウェア、ソフトウェアまたはハードウェア及びソフトウェアの組合の形態で実現可能である。制御機を成すファイルデータ及び/または前記ソフトウェアは、例えば、削除可能または再記録可能如何と関係なく、ROM(Read Only Memory)などのような揮発性または不揮発性記憶装置、または例えば、RAM(Random Access Memory)、メモリチップ、装置または集積回路のようなメモリー、または例えばCD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスクまたは磁気テープなどのような光学または、磁気的に記録可能であるとともに機械(例えば、コンピューター)で読める記憶媒体に記憶されることができることは勿論である。
【0109】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、前述した内容は本発明の技術的思想を具現するための望ましいか、または多様な実施形態を示して説明するものであり、本発明は多様な他の組合、変更及び環境で使用することができる。すなわち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、著わした開示内容と均等な範囲及び/または当業界の技術または知識の範囲内で変更または修正が可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態で本発明を制限しようとする意図ではない。また、添付された請求範囲は他の実施状態も含むことで解釈されなければならない。このような変形実施らは本発明の技術的思想や見込みから個別的に理解されてはいけないであろう。